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1. WO2011001576 - TRANSMITTING CIRCUIT AND COMMUNICATION APPARATUS

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明 細 書

発明の名称 送信回路及び通信機器

技術分野

0001  

背景技術

0002   0003   0004   0005   0006   0007   0008   0009   0010   0011   0012   0013  

先行技術文献

特許文献

0014  

非特許文献

0015  

発明の概要

発明が解決しようとする課題

0016   0017   0018   0019   0020  

課題を解決するための手段

0021   0022   0023   0024   0025   0026   0027   0028   0029   0030   0031   0032   0033  

発明の効果

0034   0035  

図面の簡単な説明

0036  

発明を実施するための形態

0037   0038   0039   0040   0041   0042   0043   0044   0045   0046   0047   0048   0049   0050   0051   0052   0053   0054   0055   0056   0057   0058   0059   0060   0061   0062   0063   0064   0065   0066   0067   0068   0069   0070   0071   0072   0073   0074  

産業上の利用可能性

0075  

符号の説明

0076  

請求の範囲

1   2   3   4   5   6   7   8   9   10   11   12   13   14  

図面

1   2   3   4   5   6   7A   7B   7C   7D   8   9A   9B   10   11   12   13   14   15   16  

明 細 書

発明の名称 : 送信回路及び通信機器

技術分野

[0001]
 本発明は、携帯電話や無線LAN等の通信機器に用いられる送信回路に関し、より特定的には、高精度かつ高効率に動作する送信回路、及びそれを用いた通信機器に関する。

背景技術

[0002]
 近年の高度情報化社会の中で、携帯電話や無線LAN等の通信機器は、広いパワー増幅の範囲で送信信号の線形性を確保し、かつ低消費電力で動作することが求められている。そして、このような通信機器には、帯域幅に関係なく高精度な送信信号を出力し、かつ高効率で動作する送信回路が用いられる。以下に、従来の送信回路について説明する。
[0003]
 従来の送信回路としては、例えば、直交変調等の変調方式を利用して、送信信号を生成する送信回路(以下、直交変調回路と記す)があった。なお、直交変調回路については、広く知られているため説明を省略する。また、直交変調回路よりも高効率に動作する従来の送信回路としては、例えば、図14に示す送信回路500があった(例えば、非特許文献1参照)。図14は、非特許文献1に開示されている従来の送信回路500の構成を示すブロック図である。図14において、従来の送信回路500は、信号生成部501、レギュレータ502、位相変調部503、及び増幅回路504を備える。増幅回路504は、電力増幅部505、ベースバイアス端子509、及びコレクタ端子510を含む。
[0004]
 従来の送信回路500において、信号生成部501は、振幅信号と位相信号とを生成する。振幅信号は、レギュレータ502に入力される。レギュレータ502は、入力された振幅信号に応じた電圧を増幅回路504に供給する。なお、レギュレータ502は、典型的には入力された振幅信号の大きさに比例した電圧を増幅回路504に供給する。
[0005]
 一方、位相信号は、位相変調部503に入力される。位相変調部503は、位相信号を位相変調して、位相変調信号を出力する。増幅回路504は、位相変調部503を介して入力された位相変調信号をレギュレータ502から供給された電圧で増幅し、変調信号として出力する。この変調信号が、送信信号として出力端子から出力される。このような送信回路500をポーラ送信回路という。
[0006]
 次に、増幅回路504の詳細について説明する。増幅回路504において、電力増幅部505は、増幅用トランジスタ506、バイアス回路507、及び加算器508等から構成される。増幅回路504において、ベースバイアス端子509には、所定の大きさの直流電圧が、バイアス電圧Vbiasとして供給される。また、コレクタ端子510には、レギュレータ502から振幅信号に応じた電圧が、コレクタ電圧Vccとして供給される。
[0007]
 加算器508には、位相変調部13を介して位相変調信号が、バイアス回路507を介してバイアス電圧Vbiasがそれぞれ入力される。加算器508は、位相変調信号に、バイアス電圧Vbiasを加算し、増幅用トランジスタ506に出力する。増幅用トランジス506は、加算器508を介して入力された位相変調信号を増幅し、出力端子から送信信号として出力する。
[0008]
 このように、従来の送信回路500は、電力増幅部505のベースバイアス端子509にバイアス電圧Vbiasを供給し、レギュレータ502が振幅信号に応じた電圧で電力増幅部505のコレクタ電圧Vccを制御することによって、出力パワーレベルを制御していた。
[0009]
 また、電力増幅部のコレクタ電圧Vcc(又はドレイン電圧)を制御することで、出力パワーレベルを制御する従来の送信回路としては、図15に示す送信回路600が提案されている(例えば、特許文献1参照)。図15は、従来の送信回路600の構成を示すブロック図である。図15において、送信回路600は、主に、振幅位相分離部621、電源電圧制御部622、バイアス電圧生成部623、電力増幅部624、カップラ625、コンパレータ626、スイッチSW1、及びスイッチSW2を備える。電力増幅部624は、電力増幅用FET6241~6243、及びバイアス回路6244を備える。
[0010]
 送信回路600は、モード信号MODEに応じて、GSMK(Gaussian filtered Minimum Shift Keying)方式か、EDGE(Enhanced Data Rates for GMS Evolution)方式で動作するかを切り替える。具体的には、スイッチSW1、及びスイッチSW2は、モード信号MODEに応じて、GSMK方式で動作する場合には、(GSMK)側に接続が切り替えられ、EDGE方式で動作する場合には、(EDGE)側に接続が切り替えられる。
[0011]
 GSMK方式で動作する場合、電源電圧制御部622は、パワーレベル制御信号VPLに応じて、電力増幅用FET6241~6243に供給するドレイン電圧Vddを制御する。バイアス電圧生成部623は、電源電圧制御部622で制御されたドレイン電圧Vddに基づいてバイアス電圧Vbiasを生成する。バイアス回路6244は、バイアス電圧Vbiasに応じたゲートバイアス電圧を、電力増幅用FET6241~6243のゲート端子に供給する。
[0012]
 EDGE方式で動作する場合、電源電圧制御部622は、コンパレータ626からの送信信号の振幅情報を示す信号LDOに応じて、電力増幅用FET6241~6243に供給するドレイン電圧Vddを制御する。位相振幅分離回路621は、通信信号を振幅信号Vinと、位相信号Pinとに分離する。コンパレータ626は、位相振幅分離回路621からの振幅信号Vinと、電力増幅部624の出力側に設けられた出力レベル検出用のカップラ625からの検出信号Vdtとを比較して、それらの電位差に応じた信号を出力する。なお、カップラ625の出力は、ミキサMIXにより周波数変換され、フィルタFLTとアンプAMPを介して、検出信号Vdtとしてコンパレータ626に供給されている。
[0013]
 このように、従来の送信回路600では、電力増幅部624のゲート端子にゲートバイアス電圧を供給し、電源電圧制御部622が電力増幅部624のドレイン電圧Vddを制御することによって、出力パワーレベルを制御している。

先行技術文献

特許文献

[0014]
特許文献1 : 特開2003-243994号公報

非特許文献

[0015]
非特許文献1 : エフ・エッチ・ラーブ(F.H.Raab)他、「ハイ-エフィシェンシー エル-バンド カーン-テクニック トランスミッター(High-efficiency L-band Kahn-technique transmitter)」、1998年 アイトリプルイー・エムティティ-エス イント・マイクロウェーブ・シンポ・ディグ(1998 IEEE MTT-S Int.Microwave Symp.Dig.)

発明の概要

発明が解決しようとする課題

[0016]
 従来の送信回路500は、電力増幅部504をコンプレスドモード(compressed mode)と、非コンプレスドモード(uncompressed mode)とに切り換えることで、送信パワーのダイナミックレンジを確保する場合がある。なお、コンプレスドモードは飽和動作モードと、非コンプレスドモードは非飽和動作モードと、言い換えることもできる。送信回路500は、送信パワーが大きく、電力増幅部504を飽和領域で動作させることが可能な期間は、電力増幅部504をコンプレスドモードで動作させる。一方、送信回路500は、送信パワーが小さく、電力増幅部504を飽和領域で動作させることが困難な期間は、電力増幅部504を非コンプレスドモードで動作させる。
[0017]
 図16は、コンプレスドモードと非コンプレスドモードとを切り替えた場合の送信回路500の出力パワー特性の一例を示す図である。図16において、横軸は、パワー情報Pによって指示された電力増幅部504の出力パワーを示す。縦軸は、実際の電力増幅部504の出力パワーを示す。パワー情報Pは、基地局との交信に必要な送信電力の大きさを示す情報であり、ベースバンド回路によって生成される。例えば、W-CDMAシステムでは、基地局との間の送信電力制御はスロット時間毎に行われる。
[0018]
 図15に示すように、従来の送信回路500は、送信パワー制御時に、コンプレスドモードと非コンプレスドモードとを切り換える場合、コンプレスドモードでの出力パワーは比較的正確である。しかし、非コンプレスドモードでの出力パワーは、デバイス個体ばらつきや、AMオフセットばらつき、温度変動などに対して弱く、変動することが知られている。この変動領域をドリフト領域という。このように、従来の送信回路500は、電力増幅部504の出力パワーが小さいときに、コレクタ電圧Vccも小さくなり、変調歪みが劣化するという課題があった。
[0019]
 また、従来の送信回路600においても、電源電圧制御部622が電力増幅部624のドレイン電圧Vddを制御することによって、出力パワーレベルを制御しているので、電力増幅部624の出力パワーが小さいときには、ドレイン電圧Vddも小さくなり、従来の送信回路500と同様に、変調歪みが劣化するという課題があった。
[0020]
 それ故に、本発明の目的は、電力増幅部の出力パワーのダイナミックレンジを確保すると共に、電力増幅部の出力パワーが小さいときにも、変調歪みを抑えることが可能な送信回路、及びそれを用いた通信機器を提供することである。

課題を解決するための手段

[0021]
 本発明は、送信信号を出力する送信回路に向けられている。そして、上記目的を達成するために、本発明の送信回路は、振幅信号及び位相信号を生成する信号生成部と、振幅信号に応じた電流を出力するレギュレータと、位相信号を位相変調し、位相変調信号を出力する位相変調部と、レギュレータから振幅信号に応じた電流が供給され、当該供給された電流を用いて、位相変調信号を増幅する増幅回路とを備える。増幅回路は、位相変調信号を増幅する電力増幅部を備える。電力増幅部は、位相変調信号が入力される第1の入力端子と、バイアス電流が供給される第2の入力端子と、所定の直流電圧が供給される第3の入力端子とを備える。電力増幅部が位相変調信号を増幅する際には、第2の入力端子には、バイアス電流として、レギュレータから振幅信号に応じた電流が供給される。
[0022]
 増幅回路は、多段接続された複数の電力増幅部を備えてもよい。この場合、複数の電力増幅部の少なくともいずれかの第2の入力端子には、位相変調信号を増幅する際に、バイアス電流として、レギュレータから振幅信号に応じた電流が供給される。また、複数の電力増幅部の全ての第3の入力端子には、位相変調信号を増幅する際に、所定の直流電圧が供給される。
[0023]
 送信回路は、パワー情報に応じて、非コンプレスドモード、又はコンプレスドモードに電力増幅部の動作モードを切替えてもよい。この場合、レギュレータは、非コンプレスドモード時に、電力増幅部の第2の入力端子に、振幅信号に応じた電流を供給する。また、送信回路は、非コンプレスドモード時に、電力増幅部の第3の入力端子に、直流電圧を供給する第1のDC電源発生部と、コンプレスドモード時に、電力増幅部の第2の入力端子に、直流電圧を供給する第2のDC電源発生部と、コンプレスドモード時に、電力増幅部の第3の入力端子に、振幅信号に応じた電圧を供給する第2のレギュレータと、非コンプレスドモード時に、振幅信号がレギュレータに入力され、コンプレスドモード時に、振幅信号が第2のレギュレータに入力されるように接続を切替える第1のスイッチと、非コンプレスドモード時に、第1のDC電源発生部からの直流電圧が、電力増幅部の第3の入力端子に供給され、コンプレスドモード時に、第2のレギュレータからの振幅信号に応じた電圧が、電力増幅部の第3の入力端子に供給されるように接続を切替える第2のスイッチとをさらに備える。
[0024]
 好ましくは、送信回路は、パワー情報と、動作モードとが規定されたルックアップテーブルに基づいて、非コンプレスドモード、又はコンプレスドモードに、電力増幅部の動作モードを切替える。
[0025]
 また、送信回路は、パワー情報が所定のしきい値未満であれば非コンプレスドモードに、パワー情報が所定のしきい値以上であれば、コンプレスドモードに、電力増幅部の動作モードを切替えてもよい。
[0026]
 また、送信回路は、パワー情報が小さいときは第1のモードに、パワー情報が大きいときは第2のモードに、電力増幅部の動作モードを切替えてもよい。この場合、レギュレータは、第1のモード時に、電力増幅部の第2の入力端子に、振幅信号に応じた電流を供給する。また、送信回路は、第1のモード時に、電力増幅部の第3の入力端子に、直流電圧を供給する第1のDC電源発生部と、第2のモード時に、電力増幅部の第2の入力端子に、直流電圧を供給する第2のDC電源発生部と、第2のモード時に、電力増幅部の第3の入力端子に、振幅信号に応じた電圧を供給する第2のレギュレータと、第1のモード時に、振幅信号がレギュレータに入力され、第2のモード時に、振幅信号が第2のレギュレータに入力されるように接続を切替える第1のスイッチと、第1のモード時に、第1のDC電源発生部からの直流電圧が、電力増幅部の第3の入力端子に供給され、第2のモード時に、第2のレギュレータからの振幅信号に応じた電圧が、電力増幅部の第3の入力端子に供給されるように接続を切替える第2のスイッチとをさらに備える。
[0027]
 好ましくは、電力増幅部は、パワー情報と、動作モードとが規定されたルックアップテーブルに基づいて、第1のモード、又は第2のモードに動作モードを切替える。
[0028]
 また、電力増幅部は、パワー情報が所定のしきい値未満であれば第1のモードに、パワー情報が所定のしきい値以上であれば、第2のモードに、動作モードを切替えてもよい。
[0029]
 好ましくは、送信回路は、信号生成部が生成する振幅信号及び位相信号の少なくともいずれかを予め歪ませ、増幅回路で発生するAM-PM歪み、及びAM-AM歪みの少なくともいずれかを補償する歪み補償部をさらに備える。
[0030]
 また、送信回路は、電力増幅部の温度情報を測定する温度測定部と、電力増幅部の温度情報と、当該温度情報に対応した係数とが予め設定されたルックアップテーブルと、温度測定部が測定した温度情報に基づいて、ルックアップテーブルから対応した係数を読み出す制御部と、制御部が読み出した係数を振幅信号に乗算する乗算器とをさらに備えてもよい。
[0031]
 また、送信回路は、電力増幅部の温度情報を測定する温度測定部と、電力増幅部の温度情報と、当該温度情報に対応した係数とが予め設定されたルックアップテーブルと、温度測定部が測定した温度情報に基づいて、ルックアップテーブルから対応した係数を読み出す制御部と、制御部が読み出した係数を振幅信号に加算する加算器とをさらに備えてもよい。
[0032]
 あるいは、送信回路は、電力増幅部の温度情報を測定する温度測定部と、電力増幅部の温度情報と、当該温度情報に対応した第1の係数と、当該温度情報に対応した第2の係数とが予め設定されたルックアップテーブルと、温度測定部が測定した温度情報に基づいて、ルックアップテーブルから対応した第1の係数と第2の係数とを読み出す制御部と、制御部が読み出した第1の係数を振幅信号に乗算する乗算器と、制御部が読み出した第2の係数を振幅信号に加算する加算器とをさらに備えてもよい。
[0033]
 また、本発明は、上述した送信回路を備える通信機器にも向けられている。通信機器は、送信信号を生成する送信回路と、送信回路で生成された送信信号を出力するアンテナとを備える。また、通信機器は、アンテナから受信した受信信号を処理する受信回路と、送信回路で生成された送信信号をアンテナに出力し、アンテナから受信した受信信号を受信回路に出力するアンテナ共用部とをさらに備えてもよい。

発明の効果

[0034]
 以上のように、本発明の送信回路は、振幅信号に応じた電流が、電力増幅部にバイアス電流として供給される。また、出力パワーが小さいときにも、電力増幅部をばらつきなく線形動作させることが可能な大きさの直流電圧が、電力増幅部にコレクタ電圧として供給される。これによって、電力増幅部の出力パワーが小さいときにも、コレクタ電圧の低下を防ぎ、変調歪みの劣化を防止することができる。
[0035]
 また、本発明の通信機器によれば、上述した送信回路を用いることで、広い帯域幅で出力信号の精度を確保しつつ、高効率に動作することができる。

図面の簡単な説明

[0036]
[図1] 図1は、本発明の第1の実施形態に係る送信回路1の構成の一例を示すブロック図である。
[図2] 図2は、パワー情報Pと、電力増幅部141の動作モードとの関係を記述したLUTの一例を示す図である。
[図3] 図3は、本発明の第2の実施形態に係る送信回路2の構成の一例を示すブロック図である。
[図4] 図4は、本発明の第3の実施形態に係る送信回路3の構成の一例を示すブロック図である。
[図5] 図5は、本発明の第4の実施形態に係る送信回路4の構成の一例を示すブロック図である。
[図6] 図6は、増幅回路24の温度情報Tと、温度情報Tに応じた係数αとが予め設定されたLUT19の一例を示す図である。
[図7A] 図7Aは、本発明の第4の実施形態に係る送信回路4aの構成の一例を示すブロック図である。
[図7B] 図7Bは、本発明の第4の実施形態に係る送信回路4bの構成の一例を示すブロック図である。
[図7C] 図7Cは、本発明の第4の実施形態に係る送信回路4cの構成の一例を示すブロック図である。
[図7D] 図7Dは、本発明の第4の実施形態に係る送信回路4dの構成の一例を示すブロック図である。
[図8] 図8は、本発明の第5の実施形態に係る送信回路5の構成の一例を示すブロック図である。
[図9A] 図9Aは、パワー情報Pと、スイッチの切替え先を記述したLUTの一例を示す図である。
[図9B] 図9Bは、パワー情報Pと、動作モードとを記述したLUTの一例を示す図である。
[図10] 図10は、本発明の第5の実施形態に係る送信回路5bの構成の一例を示すブロック図である。
[図11] 図11は、本発明の第5の実施形態に係る送信回路5cの構成の一例を示すブロック図である。
[図12] 図12は、本発明の第5の実施形態に係る送信回路5dの構成の一例を示すブロック図である。
[図13] 図13は、本発明の第6の実施形態に係る通信機器の構成の一例を示すブロック図である。
[図14] 図14は、従来の送信回路500の構成を示すブロック図である。
[図15] 図15は、従来の送信回路600の構成を示すブロック図である。
[図16] 図16は、コンプレスドモードと非コンプレスドモードとを切り替えた場合の送信回路500の出力パワー特性の一例を示す図である。

発明を実施するための形態

[0037]
 (第1の実施形態)
 図1は、本発明の第1の実施形態に係る送信回路1の構成の一例を示すブロック図である。図1において、送信回路1は、信号生成部11、レギュレータ12、位相変調部13、及び増幅回路14を備える。増幅回路14は、電力増幅部(PA)141、ベースバイアス端子144、コレクタ端子145、及びバイアス回路147を備える。信号生成部11は、ベースバンド信号に所定の信号処理を施して、振幅信号と位相信号とを生成する。振幅信号は、レギュレータ12に入力される。レギュレータ12は、振幅信号に応じた電流を増幅回路14に供給する。典型的には、レギュレータ12は、振幅信号の大きさに比例した電流を増幅回路14に供給することになる。
[0038]
 一方、位相信号は、位相変調部13に入力される。位相変調部13は、位相信号を位相変調して、位相変調信号を出力する。位相変調信号は、増幅回路14に入力される。増幅回路14は、位相変調信号をレギュレータ12から供給された電流に応じて増幅する。この増幅回路14で増幅された信号が、送信信号として、出力端子146から出力される。
[0039]
 次に、増幅回路14の動作の詳細について説明する。増幅回路14において、電力増幅部141は、増幅用トランジスタ142、及び加算器143等から構成される。ここでは、増幅用トランジスタ142をバイポーラトランジスタとして説明するが、電界効果トランジスタ(FET)であってもよい。増幅回路14において、ベースバイアス端子144には、レギュレータ12から振幅信号に応じた電流が、バイアス電流Ibiasとして供給される。
[0040]
 また、コレクタ端子145には、所定の大きさの直流電圧が、コレクタ電圧Vccとして供給される。コレクタ電圧Vccは、増幅用トランジスタ142をばらつきなく線形動作させることが可能な大きさが供給される。加算器143には、位相変調部13を介して位相変調信号が、バイアス回路147を介してバイアス電流Ibiasがそれぞれ入力される。加算器143は、位相変調信号に、バイアス電流Ibiasを加算し、増幅用トランジスタ142に出力する。増幅用トランジスタ142は、加算器143を介して入力された位相変調信号を増幅し、出力端子146から送信信号として出力する。
[0041]
 なお、電力増幅部141は、コンプレスドモードと非コンプレスドモードとに動作モードを切替えてもよい。切替え方法としては、ルックアップテーブル(LUT)を参照する方法や、しきい値判定による方法がある。例えば、制御部(図示せず)は、パワー情報Pと、電力増幅部141の動作モードとの関係を記述したルックアップテーブル(例えば、図2参照)に基づいて、電力増幅部141の動作モードを切替えることができる。ただし、図2において、パワー情報Pは、P1<P2<P3<P4・・・である。
[0042]
 あるいは、制御部は、パワー情報Pと、動作モード切替用のしきい値とを比較することにより、電力増幅部141の動作モードを切替えてもよい。例えば、制御部は、パワー情報Pが動作モード切替用のしきい値以上であれば、コンプレスドモードへの切替えを判断し、パワー情報Pが動作モード切替用のしきい値未満であれば、非コンプレスドモードへの切替えを判断することができる。パワー情報Pは、基地局との交信に必要な送信電力の大きさを示す情報であり、ベースバンド回路によって生成される。例えば、W-CDMAシステムでは、基地局との間の送信電力制御はスロット時間毎に行われる。
[0043]
 なお、パワー情報Pと比較する動作モード切替用のしきい値の数は、1つに限られず、複数であってもよい。例えば、制御部は、非コンプレスドモードからコンプレスドモードへの切り替えを判断するための第1のしきい値と、コンプレスドモードから非コンプレスドモードへの切り替えを判断するための第2のしきい値との2つのしきい値を持ってもよい。この場合、制御部は、パワー情報Pが第1のしきい値以上であれば、コンプレスドモードへの切替えを判断し、パワー情報Pが第2のしきい値未満であれば、非コンプレスドモードへの切替えを判断することができる。
[0044]
 以上のように、本発明の第1の実施形態に係る送信回路1によれば、振幅信号に応じた電流が、電力増幅部141にバイアス電流Ibiasとして供給される。また、出力パワーが小さいときにも、電力増幅部141をばらつきなく線形動作させることが可能な大きさの直流電圧が、電力増幅部141にコレクタ電圧Vccとして供給される。これによって、電力増幅部141の出力パワーが小さいときにも、コレクタ電圧Vccの低下を防ぎ、変調歪みの劣化を防止することができる。
[0045]
 (第2の実施形態)
 図3は、本発明の第2の実施形態に係る送信回路2の構成の一例を示すブロック図である。図3において、送信回路2は、増幅回路24が複数の電力増幅部(PA)を備える点が第1の実施形態と異なる。増幅回路24は、多段に接続された第1~3の電力増幅部141a、141b、141cと、第1~3のバイアス回路147a、147b、147c、ベースバイアス端子144、148と、コレクタ端子145とを備える。
[0046]
 増幅回路24において、ベースバイアス端子144には、レギュレータ12から振幅信号に応じた電流が、バイアス電流Ibiasとして供給される。ベースバイアス端子148には、直流電圧がバイアス電圧Vrefとして供給される。第1の電力増幅部141aには、第1のバイアス回路147aを介して、バイアス電流Ibiasが供給される。第2の電力増幅部141bには、第2のバイアス回路147bを介して、バイアス電流Ibiasが供給される。第3の電力増幅部141cには、第3のバイアス回路147cを介して、バイアス電圧Vrefが供給される。
[0047]
 第1~3の電力増幅部141a,141b,141cには、コレクタ端子145を介して、コレクタ電圧Vccが供給される。コレクタ電圧Vccは、第1~3の電力増幅部141a,141b,141cをばらつきなく線形動作させることが可能な大きさが供給される。
[0048]
 なお、増幅回路24が備える電力増幅部及びバイアス回路の数は、上述した構成ではそれぞれ3つとして説明したが、電力増幅部及びバイアス回路の数は複数であれば、どのような数であってもよい。また、上述した説明では、第1の電力増幅部141a、及び第2の電力増幅部141bにバイアス電流Ibiasを供給し、第3の電力増幅部141cにバイアス電圧Vrefを供給する構成を説明したが、第1~3の電力増幅部141a、141b、141cの少なくともいずれか1つにバイアス電流Ibiasが供給されるのであれば、これら入力はどのような組み合わせであってもよい。
[0049]
 以上のように、本発明の第2の実施形態に係る送信回路2によれば、増幅回路24が多段接続された電力増幅部141a、141b、141cを備える構成であっても、第1の実施形態と同様の効果を得ることができる。
[0050]
 (第3の実施形態)
 図4は、本発明の第3の実施形態に係る送信回路3の構成の一例を示すブロック図である。図4において、送信回路3は、第1、2の実施形態に係る送信回路1,2と比較して、歪み補償部15をさらに備える。歪み補償部15は、信号生成部11が生成する振幅信号及び位相信号の少なくともいずれかを予め歪ませ、増幅回路24で発生するAM-PM歪み、及びAM-AM歪みの少なくともいずれかを補償する。なお、信号生成部11、及び歪み補償部15を合わせた構成を、デジタルブロック17と呼ぶこともできる。また、図4に示す送信回路3では、第2の実施形態に係る増幅回路24を備える構成を説明したが、第1の実施形態に係る増幅回路14を備える構成を用いてもよい。
[0051]
 以上のように、本発明の第3の実施形態に係る送信回路3によれば、第1及び第2の実施形態と同様の効果を得ると共に、増幅回路24で発生するAM-PM歪み、及びAM-AM歪みの少なくともいずれかを補償することができる。
[0052]
 (第4の実施形態)
 図5は、本発明の第4の実施形態に係る送信回路4の構成の一例を示すブロック図である。図5において、送信回路4は、第1~3の実施形態に係る送信回路1~3と比較して、電力増幅部141a、141b、141cの温度補償を行うブロックをさらに備える。具体的には、送信回路4は、温度測定部18と、ルックアップテーブル(LUT)19と、制御部20と、乗算器21とをさらに備える。温度測定部18は、電力増幅部141a、141b、141cの温度を測定し、温度情報Tとして制御部20に出力する。なお、温度測定部18は、電力増幅部141a、141b、141cの温度変化を正確に検知するために、電力増幅部141a、141b、141cと同一基板上に設置されてもよい。また、温度測定部18は、増幅回路24の温度を測定するものであってもよい。
[0053]
 LUT19には、電力増幅部141a、141b、141c(又は増幅回路24)の温度情報Tと、温度情報Tに応じた係数αとが予め設定されているものとする(例えば、図6参照)。制御部20は、LUT19を参照して、温度情報Tに応じた係数αを算出し、乗算器21に係数αを設定する。乗算器21は、振幅信号に係数αを乗算する。これによって、送信回路4は、電力増幅部141a、141b、141c(又は増幅回路24)の温度変化によって発生する歪みを補償することができる。なお、信号生成部11と、LUT19と、制御部20とを備える構成を、デジタルブロック17と呼ぶこともできる。
[0054]
 また、図5に示す送信回路4では、第2の実施形態に係る送信回路2が、温度補償を行うブロックを備える構成を説明したが、第1及び第3の実施形態に係る送信回路1,3が温度補償を行うブロックを備える構成であってもよい。すなわち、第1の実施形態に係る送信回路1が温度補償を行うブロックを備える構成である場合、送信回路4aは、図7Aに示す構成となる。図7Aは、本発明の第4の実施形態に係る送信回路4aの構成の一例を示すブロック図である。図7Aにおいて、送信回路4aは、図5に示す送信回路4と比較して、第2の実施形態に係る増幅回路24の代わりに、第1の実施形態に係る増幅回路14を備える。この場合も、温度測定部18は、電力増幅部141(又は増幅回路14)の温度を測定する。
[0055]
 また、第3の実施形態に係る送信回路3が温度補償ブロックを備える構成である場合、送信回路4bは、図7Bに示す構成となる。図7Bは、本発明の第4の実施形態に係る送信回路4bの構成の一例を示すブロック図である。図7Bにおいて、送信回路4bは、図5に示す送信回路4と比較して、歪み補償部15をさらに備える。なお、送信回路4bにおいて、信号生成部11、歪み補償部15、LUT19、及び制御部20を備える構成を、デジタルブロック17と呼ぶこともできる。
[0056]
 また、第4の実施形態に係る送信回路は、図5、図7A、及び図7Bに示す送信回路と比較して、図7Cに示す送信回路4cのように、乗算器21の代わりに、加算器21aを備えるものであってもよい。図7Cは、本発明の第4の実施形態に係る送信回路4cの構成の一例を示すブロック図である。図7Cを参照して、LUT19aには、電力増幅部141a、141b、141c(又は増幅回路24)の温度情報Tと、温度情報Tに応じた係数α’とが予め設定されているものとする。制御部20は、LUT19aを参照して、温度情報Tに応じた係数α’を算出し、加算器21aに係数α’を設定する。加算器21aは、振幅信号に係数α’を加算する。
[0057]
 また、第4の実施形態に係る送信回路は、図5、図7A、及び図7Bに示す送信回路と比較して、図7Dに示す送信回路4dのように、乗算器21と、加算器21aとの両方を備える構成であってもよい。図7Dは、本発明の第4の実施形態に係る送信回路4dの構成の一例を示すブロック図である。図7Dを参照して、LUT19bには、電力増幅部141a、141b、141c(又は増幅回路24)の温度情報Tと、温度情報Tに応じた係数α、α’とが予め設定されているものとする。制御部20は、LUT19bを参照して、温度情報Tに応じた係数α、α’を算出し、乗算器21に係数αを設定し、加算器21aに係数α’を設定する。乗算器21は、振幅信号に係数αを乗算する。加算器21aは、振幅信号に係数α’を加算する。なお、図7Dでは、乗算器21の後段に加算器21aを接続する構成としたが、乗算器21と加算器21aとを逆に接続しても、同様の効果を得ることができる。
[0058]
 以上のように、本発明の第4の実施形態に係る送信回路4によれば、第1~第3の実施形態と同様の効果を得ると共に、電力増幅部141(又は増幅回路14)、及び電力増幅部141a、141b、141c(又は増幅回路24)の温度変化によって発生する歪みを補償することができる。
[0059]
 (第5の実施形態)
 図8は、本発明の第5の実施形態に係る送信回路5の構成の一例を示すブロック図である。図8において、送信回路5は、第1~4の実施形態に係る送信回路1~4と比較して、第2のレギュレータ22、第1のDC電源発生部25、第2のDC電源発生部26、及び第1のスイッチ27をさらに備える。また、増幅回路54の構成が、上述した増幅回路14,24と異なる。増幅回路54は、電力増幅部141、ベースバイアス端子144、第1のバイアス回路1471、及び第2のバイアス回路1472、及び第2のスイッチ150を備える。第2のスイッチ150は、コレクタ端子145を含む。また、本実施形態では、便宜上レギュレータ12を、第1のレギュレータ12と記す。
[0060]
 第1のスイッチ27、及び第2のスイッチ150は、制御部(図示せず)によって接続が切替えられる。切替え方法としては、幾つかの方法がある。1つの方法としては、コンプレスドモードと非コンプレスドモードとの切替えと連動させて、第1のスイッチ27、及び第2のスイッチ150を切替える方法がある。具体的には、制御部は、第1の実施形態で示した方法により、コンプレスドモードへの切替えを判断した際に、第1のスイッチ27の接続を、振幅信号が第2のレギュレータ22に入力されるように切替える(すなわち、第1のスイッチ27を端子C側へ切替える)。また、制御部は、第2のスイッチ150の接続を、第2のレギュレータ22の出力信号が電力増幅部141のコレクタ端子145に入力されるように切替える(すなわち、第2のスイッチ150を端子C側へ切替える)。
[0061]
 一方、制御部は、第1の実施形態で示した方法により、非コンプレスドモードへの切替えを判断した際に、第1のスイッチ27の接続を、振幅信号が第1のレギュレータ12に入力されるように切替える(すなわち、第1のスイッチ27の端子P側へ切替える)。また、制御部は、第2のスイッチ150の接続を、第1のDC電圧発生部25で発生する直流電圧が、電力増幅部141のコレクタ端子145に供給されるように切替える(すなわち、第2のスイッチ150を端子P側へ切替える)。
[0062]
 なお、第1のスイッチ27、及び第2のスイッチ150の切替えは、必ずしもコンプレスドモードと非コンプレスドモードとの切替えと連動させる必要はない。例えば、制御部は、第1の実施形態とは異なるルックアップテーブル(LUT)を参照する方法や、動作モード切替用とは異なるしきい値を用いた判定を行ってもよい。例えば、制御部は、パワー情報Pと、スイッチの切替え先を記述したルックアップテーブル(例えば、図9A参照)に基づいて、第1のスイッチ27,及び第2のスイッチ150の接続を切替えてもよい。ただし、図9Aにおいて、パワー情報Pは、P1<P2<P3<P4・・・である。
[0063]
 また、制御部は、パワー情報Pと、電力増幅部141の動作モード(第1のモード及び第2のモード)とを記述したルックアップテーブル(例えば、図9B参照)に基づいて、第1のスイッチ27、及び第2のスイッチ150の接続を切替えてもよい。ただし、図9Bにおいて、パワー情報Pは、P1<P2<P3<P4・・・である。第1のモードでは、ベースバイアス端子144には、第1のレギュレータ12から振幅信号に応じた電流が供給され、コレクタ端子145には、第1のDC電源発生部25から直流電圧が供給される。一方、第2のモードでは、ベースバイアス端子144には、第2のDC電源発生部26から直流電圧が供給され、コレクタ端子145には、第2のレギュレータ22から振幅信号に応じた電圧が供給される。
[0064]
 制御部は、第1のモードへの切替えを判断した際に、上述した非コンプレスドモードへの切替えを判断した場合と同様に、第1のスイッチ27、及び第2のスイッチ150の接続を切替える。一方、制御部は、第2のモードへの切替えを判断した際に、上述したコンプレスドモードへの切替えを判断した際と同様に、第1のスイッチ27、及び第2のスイッチ150の接続を切替える。
[0065]
 あるいは、制御部は、パワー情報Pと、スイッチ切替用のしきい値とを比較することにより、第1のスイッチ27,及び第2のスイッチ150の接続を切替えてもよい。例えば、制御部は、パワー情報Pがスイッチ切替用のしきい値以上であれば、第1のスイッチ27の接続を、振幅信号が第2のレギュレータ22に入力されるように切替える(すなわち、第1のスイッチ27を端子C側へ切替える)。また、制御部は、第2のスイッチ150の接続を、第2のレギュレータ22の出力信号が、電力増幅部141のコレクタ端子145に入力されるように切替える(すなわち、第2のスイッチ150を端子C側へ切替える)。
[0066]
 一方、制御部は、パワー情報Pがスイッチ切替用のしきい値未満であれば、第1のスイッチ27の接続を、振幅信号が第1のレギュレータ12に入力されるように切替える(すなわち、第1のスイッチ27を端子P側へ切替える)。また、第2のスイッチ150の接続を、第1のDC電圧発生部25で発生する直流電圧が、電力増幅部141のコレクタ端子145に供給されるように切替える(すなわち、第2のスイッチ150を端子P側へ切替える)。
[0067]
 第1のレギュレータ12は、第1のスイッチ27、及び第2のスイッチ150が端子P側に接続されたとき、振幅信号に応じた電流をベースバイアス端子144に供給する。第1のDC電圧発生部25は、第1のスイッチ27、及び第2のスイッチ150が端子P側に接続されたとき、所定の大きさの直流電圧を、コレクタ電圧Vccとしてコレクタ端子145に供給する。コレクタ電圧Vccは、電力増幅部141をばらつきなく線形動作させることが可能な大きさが供給される。
[0068]
 第2のレギュレータ22は、第1のスイッチ27、及び第2のスイッチ150が端子Cに接続されたとき、振幅信号に応じた電圧をコレクタ端子145に供給する。なお、第2のレギュレータ22は、振幅信号に応じた電流をコレクタ端子145に供給するものであってもよい。第2のDC電圧発生部26は、第1のスイッチ27、及び第2のスイッチ150が端子C側に接続されたとき、所定の大きさの直流電圧をバイアス電圧として、第2のバイアス回路1472を介して電力増幅部141に供給する。
[0069]
 また、第5の実施形態に係る送信回路5において、増幅回路54は、第2の実施形態に係る増幅回路24のように、多段に接続された電力増幅部141を備える構成であってもよい。また、送信回路5は、第3の実施形態と同様に、歪み補償部15をさらに備える構成であってもよい(例えば、図10参照)。図10に示す送信回路5bにおいて、歪み補償部15の動作は、第3の実施形態と同様である。
[0070]
 また、送信回路5は、第4の実施形態と同様に、増幅回路54の温度補償を行うブロック(すなわち、温度測定部18、LUT19、制御部20、及び乗算器21)をさらに備えていてもよい(図11参照)。図11に示す送信回路5cにおいて、温度測定部18、LUT19、制御部20、及び乗算器21の動作は、第4の実施形態と同様である。また、送信回路5cは、乗算器21に代えて加算器21aをさらに備える構成であってもよいし、乗算器21と加算器21aの両方をさらに備える構成であってもよい。
[0071]
 また、送信回路5は、歪み補償部15、並びに増幅回路54の温度補償を行うブロックの両方をさらに備える構成であってもよい(図12参照)。図12に示す送信回路5dにおいて、歪み補償部15は、第3の実施形態と同様であり、温度測定部18、ルックアップテーブル(LUT)19、制御部20、及び乗算器21の動作は、第4の実施形態と同様である。また、送信回路5dは、乗算器21に代えて加算器21aをさらに備える構成であってもよいし、乗算器21と加算器21aの両方をさらに備える構成であってもよい。
[0072]
 以上のように、本発明の第5の実施形態に係る送信回路5によれば、電力増幅部141の出力パワーが小さければ、第1のスイッチ27及び第2のスイッチ150を端子P側へ切替え、電力増幅部141の出力パワーが大きければ、第1のスイッチ27及び第2のスイッチ150を端子C側へ切替える。これにより、電力増幅部141の出力パワーが小さいときには第1~4の実施形態と同様の効果を得ると共に、電力増幅部141の出力パワーが大きいときは、電力増幅部141は、位相変調信号を第2のレギュレータ22から供給された電圧で振幅変調して、位相変調及び振幅変調された変調信号として出力することができる。
[0073]
 (第6の実施形態)
 図13は、本発明の第6の実施形態に係る通信機器の構成の一例を示すブロック図である。図13を参照して、第6の実施形態に係る通信機器200は、送信回路210、受信回路220、アンテナ共用部230、及びアンテナ240を備える。送信回路210は、上述した第1~第5の実施形態のいずれかに係る送信回路である。アンテナ共用部230は、送信回路210から出力された送信信号をアンテナ240に伝達し、受信回路220に送信信号が漏れるのを防ぐ。また、アンテナ共用部230は、アンテナ240から入力された受信信号を受信回路220に伝達し、受信信号が送信回路210に漏れるのを防ぐ。
[0074]
 従って、送信信号は、送信回路210から出力され、アンテナ共用部230を介してアンテナ240から空間に放出される。受信信号は、アンテナ240で受信され、アンテナ共用部230を介して受信回路220で受信される。第6の実施形態に係る通信機器200は、第1~第5の実施形態のいずれかに係る送信回路を用いることで、送信信号の線形性を確保しつつ、かつ無線装置としての低歪みを実現することができる。また、送信回路210の出力に方向性結合器などの分岐がないため、送信回路210からアンテナ240までの損失を低減することが可能であり、送信時の消費電力を低減することができ、無線通信機器として、長時間の使用が可能となる。なお、通信機器200は、送信回路210とアンテナ240とのみを備えた構成であってもよい。

産業上の利用可能性

[0075]
 本発明に係る送信回路は、携帯電話や無線LANなどの通信機器等に適用することができる。

符号の説明

[0076]
 1~5、4a、4b、5b、5c、5d  送信回路
 11 信号生成部
 12、22 レギュレータ
 13 位相変調部
 14、24、54 増幅回路
 15 歪み補償部
 17 デジタルブロック
 18 温度測定部
 19、19a、19b ルックアップテーブル(LUT)
 20 制御部
 21 乗算器
 21a 加算器
 25,26 DC電圧発生部
 27、150 スイッチ
 141 電力増幅部
 142 増幅用トランジスタ
 143 加算器
 144、148 ベースバイアス端子
 145 コレクタ端子
 146 出力端子
 147、1471、1472 バイアス回路
 200 通信機器
 210 送信回路
 220 受信回路
 230 アンテナ共用部
 240 アンテナ
 500、600 送信回路
 501 信号生成部
 502 レギュレータ
 503 位相変調部
 504 増幅回路
 505 電力増幅部
 506 増幅用トランジスタ
 507 バイアス回路
 508 加算器
 509 ベースバイアス端子
 510 コレクタ端子
 621 振幅位相分離部
 622 電源電圧制御部
 623 バイアス電圧生成部
 624 電力増幅部
 625 カップラ
 626 コンパレータ
 6241~6243 電力増幅用FET
 6244 バイアス回路

請求の範囲

[請求項1]
 送信信号を出力する送信回路であって、
 振幅信号及び位相信号を生成する信号生成部と、
 前記振幅信号に応じた電流を出力するレギュレータと、
 前記位相信号を位相変調し、位相変調信号を出力する位相変調部と、
 前記レギュレータから前記振幅信号に応じた電流が供給され、当該供給された電流を用いて、前記位相変調信号を増幅する増幅回路とを備え、
 前記増幅回路は、前記位相変調信号を増幅する電力増幅部を備え、
 前記電力増幅部は、前記位相変調信号が入力される第1の入力端子と、バイアス電流が供給される第2の入力端子と、所定の直流電圧が供給される第3の入力端子とを備え、
 前記電力増幅部が前記位相変調信号を増幅する際、前記第2の入力端子には、前記バイアス電流として、前記レギュレータから前記振幅信号に応じた電流が供給される、請求項1に記載の送信回路。
[請求項2]
 前記増幅回路は、多段接続された複数の前記電力増幅部を備え、
 前記複数の電力増幅部の少なくともいずれかの前記第2の入力端子には、前記位相変調信号を増幅する際に、前記バイアス電流として、前記レギュレータから前記振幅信号に応じた電流が供給され、
 前記複数の電力増幅部の全ての前記第3の入力端子には、前記位相変調信号を増幅する際に、所定の直流電圧が供給されることを特徴とする、請求項1に記載の送信回路。
[請求項3]
 前記送信回路は、パワー情報に応じて、非コンプレスドモード、又はコンプレスドモードに前記電力増幅部の動作モードを切替え、
 前記レギュレータは、前記非コンプレスドモード時に、前記電力増幅部の前記第2の入力端子に、前記振幅信号に応じた電流を供給し、
 前記送信回路は、
  前記非コンプレスドモード時に、前記電力増幅部の前記第3の入力端子に、直流電圧を供給する第1のDC電源発生部と、
  前記コンプレスドモード時に、前記電力増幅部の前記第2の入力端子に、直流電圧を供給する第2のDC電源発生部と、
  前記コンプレスドモード時に、前記電力増幅部の前記第3の入力端子に、前記振幅信号に応じた電圧を供給する第2のレギュレータと、
  前記非コンプレスドモード時に、前記振幅信号が前記レギュレータに入力され、前記コンプレスドモード時に、前記振幅信号が前記第2のレギュレータに入力されるように接続を切替える第1のスイッチと、
  前記非コンプレスドモード時に、前記第1のDC電源発生部からの直流電圧が、前記電力増幅部の前記第3の入力端子に供給され、前記コンプレスドモード時に、前記第2のレギュレータからの前記振幅信号に応じた電圧が、前記電力増幅部の前記第3の入力端子に供給されるように接続を切替える第2のスイッチとをさらに備えることを特徴とする、請求項1に記載の送信回路。
[請求項4]
 前記送信回路は、前記パワー情報と、前記動作モードとが規定されたルックアップテーブルに基づいて、前記非コンプレスドモード、又は前記コンプレスドモードに、前記電力増幅部の動作モードを切替えることを特徴とする、請求項3に記載の送信回路。
[請求項5]
 前記送信回路は、前記パワー情報が所定のしきい値未満であれば前記非コンプレスドモードに、前記パワー情報が前記所定のしきい値以上であれば、前記コンプレスドモードに、前記電力増幅部の動作モードを切替えることを特徴とする、請求項3に記載の送信回路。
[請求項6]
 前記送信回路は、パワー情報が小さいときは第1のモードに、前記パワー情報が大きいときは第2のモードに、前記電力増幅部の動作モードを切替え、
 前記レギュレータは、前記第1のモード時に、前記電力増幅部の前記第2の入力端子に、前記振幅信号に応じた電流を供給し、
 前記送信回路は、
  前記第1のモード時に、前記電力増幅部の前記第3の入力端子に、直流電圧を供給する第1のDC電源発生部と、
  前記第2のモード時に、前記電力増幅部の前記第2の入力端子に、直流電圧を供給する第2のDC電源発生部と、
  前記第2のモード時に、前記電力増幅部の前記第3の入力端子に、前記振幅信号に応じた電圧を供給する第2のレギュレータと、
  前記第1のモード時に、前記振幅信号が前記レギュレータに入力され、前記第2のモード時に、前記振幅信号が前記第2のレギュレータに入力されるように接続を切替える第1のスイッチと、
  前記第1のモード時に、前記第1のDC電源発生部からの直流電圧が、前記電力増幅部の前記第3の入力端子に供給され、前記第2のモード時に、前記第2のレギュレータからの前記振幅信号に応じた電圧が、前記電力増幅部の前記第3の入力端子に供給されるように接続を切替える第2のスイッチとをさらに備えることを特徴とする、請求項1に記載の送信回路。
[請求項7]
 前記電力増幅部は、前記パワー情報と、前記動作モードとが規定されたルックアップテーブルに基づいて、前記第1のモード、又は前記第2のモードに動作モードを切替えることを特徴とする、請求項6に記載の送信回路。
[請求項8]
 前記電力増幅部は、前記パワー情報が所定のしきい値未満であれば前記第1のモードに、前記パワー情報が前記所定のしきい値以上であれば、前記第2のモードに、動作モードを切替えることを特徴とする、請求項6に記載の送信回路。
[請求項9]
 前記信号生成部が生成する前記振幅信号及び前記位相信号の少なくともいずれかを予め歪ませ、前記増幅回路で発生するAM-PM歪み、及びAM-AM歪みの少なくともいずれかを補償する歪み補償部をさらに備えることを特徴とする、請求項1に記載の送信回路。
[請求項10]
 前記電力増幅部の温度情報を測定する温度測定部と、
 前記電力増幅部の温度情報と、当該温度情報に対応した係数とが予め設定されたルックアップテーブルと、
 前記温度測定部が測定した温度情報に基づいて、前記ルックアップテーブルから対応した前記係数を読み出す制御部と、
 前記制御部が読み出した前記係数を前記振幅信号に乗算する乗算器とをさらに備える、請求項1に記載の送信回路。
[請求項11]
 前記電力増幅部の温度情報を測定する温度測定部と、
 前記電力増幅部の温度情報と、当該温度情報に対応した係数とが予め設定されたルックアップテーブルと、
 前記温度測定部が測定した温度情報に基づいて、前記ルックアップテーブルから対応した前記係数を読み出す制御部と、
 前記制御部が読み出した前記係数を前記振幅信号に加算する加算器とをさらに備える、請求項1に記載の送信回路。
[請求項12]
 前記電力増幅部の温度情報を測定する温度測定部と、
 前記電力増幅部の温度情報と、当該温度情報に対応した第1の係数と、当該温度情報に対応した第2の係数とが予め設定されたルックアップテーブルと、
 前記温度測定部が測定した温度情報に基づいて、前記ルックアップテーブルから対応した前記第1の係数と第2の係数とを読み出す制御部と、
 前記制御部が読み出した前記第1の係数を前記振幅信号に乗算する乗算器と、
 前記制御部が読み出した前記第2の係数を前記振幅信号に加算する加算器とをさらに備える、請求項1に記載の送信回路。
[請求項13]
 通信機器であって、
 送信信号を生成する送信回路と、
 前記送信回路で生成された送信信号を出力するアンテナとを備え、
 前記送信回路は、請求項1に記載の送信回路であることを特徴とする、通信機器。
[請求項14]
 前記アンテナから受信した受信信号を処理する受信回路と、
 前記送信回路で生成された送信信号を前記アンテナに出力し、前記アンテナから受信した受信信号を前記受信回路に出力するアンテナ共用部とをさらに備えることを特徴とする、請求項13に記載の通信機器。

図面

[ 図 1]

[ 図 2]

[ 図 3]

[ 図 4]

[ 図 5]

[ 図 6]

[ 図 7A]

[ 図 7B]

[ 図 7C]

[ 図 7D]

[ 図 8]

[ 図 9A]

[ 図 9B]

[ 図 10]

[ 図 11]

[ 図 12]

[ 図 13]

[ 図 14]

[ 図 15]

[ 図 16]