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1. WO2011001507 - PROJECTOR DEVICE AND REMOTE CONTROL METHOD

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明 細 書

発明の名称 プロジェクタ装置およびリモート制御方法

技術分野

0001  

背景技術

0002   0003  

先行技術文献

特許文献

0004  

発明の概要

発明が解決しようとする課題

0005   0006   0007  

課題を解決するための手段

0008  

発明の効果

0009  

図面の簡単な説明

0010  

発明を実施するための形態

0011   0012   0013   0014   0015   0016   0017   0018   0019   0020   0021   0022   0023   0024   0025   0026   0027   0028   0029   0030   0031   0032   0033   0034   0035   0036   0037   0038   0039   0040   0041   0042   0043   0044   0045   0046   0047   0048   0049   0050   0051   0052   0053   0054   0055   0056   0057   0058   0059   0060   0061   0062   0063   0064   0065   0066   0067   0068   0069   0070   0071   0072   0073   0074   0075   0076   0077   0078   0079   0080   0081   0082  

符号の説明

0083  

請求の範囲

1   2   3   4   5   6   7   8   9   10   11  

図面

1   2   3   4   5   6   7  

明 細 書

発明の名称 : プロジェクタ装置およびリモート制御方法

技術分野

[0001]
 本発明は、プロジェクタ装置およびリモート制御方法に関する。

背景技術

[0002]
 近年、プロジェクタ装置が一般化、低価格化してきたことに伴って、プロジェクタ装置を水平、および、垂直方向に複数配置し、各プロジェクタ装置の投射画面を並べて表示することにより大画面表示を行うマルチプロジェクションシステムや、プロジェクタ装置を水平、および、垂直方向に複数配置し、各プロジェクタ装置の投射画面を重ねて表示することにより投射画面の明るさの向上を行うスタックプロジェクションシステムへの要望が強くなってきている。
[0003]
 一方、特許文献1には、水平に並んだ4つの発光素子から出射され、スクリーンによって反射した光を、垂直方向に置かれた4つの一次元配列撮像素子で受光することによりスクリーンまでの距離を求め、スクリーンの傾斜角度を測定することや、4つの一次元配列撮像素子の代わりに2次元配列撮像素子を利用できることが記載されている。

先行技術文献

特許文献

[0004]
特許文献1 : 特開2005-150919号公報

発明の概要

発明が解決しようとする課題

[0005]
 複数のプロジェクタ装置により構成されるマルチプロジェクションシステムやスタックプロジェクションシステムにおいて、リモコン等により個別にプロジェクタ装置を操作する場合、ワイヤードリモコンを1台1台つなぎ替えて操作したり、各プロジェクタ装置に認識番号を1台1台オンスクリーンメニューなどで事前に設定してからリモコンで認識番号を指定して制御したりする必要があった。よって、操作や準備に時間を要して面倒であったり、違うプロジェクタ装置に同じ認識番号を設定してしまうなどの間違いを犯したりすることがあった。また、各プロジェクタ装置を制御線でディージーチェーン状に接続して制御する方法もあるが、この制御線の接続は面倒であり、接続の間違いを犯すことがあった。
[0006]
 さらに、リモコンで全てのプロジェクタ装置を一括操作したい場合に、リモコン信号の発光範囲、および、受光範囲の制限のために、このリモコン信号を受信できないプロジェクタ装置があることがあり、思うように操作できない場合があった。
 特許文献1はスクリーンの傾斜を計算するものであり、上述した問題を解決するものではない。
[0007]
 本発明は、このような事情を考慮してなされたものであり、その目的は、複数のプロジェクタ装置を用いて大画面表示を行うシステムにおいて、個々のプロジェクタ装置の操作や、すべてのプロジェクタ装置の一括操作を簡易に行なうことができるプロジェクタ装置およびリモート制御方法を提供することにある。

課題を解決するための手段

[0008]
[1] 本発明は、プロジェクションシステムを構成するプロジェクタ装置であって、異なる方向へ赤外線を発光するよう設けられた複数の赤外線送信部と、前記異なる方向から赤外線を受信するよう設けられた複数の赤外線受信部と、赤外線を受信した前記赤外線受信部に基づいて、前記異なる方向のうち他のプロジェクタ装置が存在する方向を検出し、検出した前記方向の赤外線を送信する前記赤外線送信部と検出した前記方向に存在する他のプロジェクタ装置の前記赤外線受信部との間、及び、検出した前記方向から赤外線を受信する前記赤外線受信部と検出した前記方向に存在する他のプロジェクタ装置の前記赤外線送信部との間で通信を行なうよう指示するリモートシステム制御部とを備える。

発明の効果

[0009]
 本発明によれば、複数のプロジェクタ装置により構成されるプロジェクションシステムにおいて、各プロジェクタ装置は、自身の周辺に存在するプロジェクタ装置の存在を認識し、相互に通信を行なうことができる。この相互の通信によって、プロジェクションシステムを構成する全てのプロジェクタ装置を通る通信経路を生成したり、個別にプロジェクタ装置を操作するために各プロジェクタ装置に付与する認識番号の設定を行なったりすることが可能となる。

図面の簡単な説明

[0010]
[図1] 本発明の第1の実施形態によるプロジェクタ装置間の赤外線送受信部分の構成を示すブロック図である。
[図2] 図1の赤外線送信部及び赤外線受信部を備えたプロジェクタ装置を示す図である。
[図3] 図2に示すプロジェクタ装置の構成を示すブロック図である。
[図4] 図3に示す光強度2値化部による光強度の2値化の処理を説明するための図である。
[図5] 図3のプロジェクタ装置を用いてマルチプロジェクションシステムを組んだときの構成を示す図である。
[図6] 図5に示すマルチプロジェクションシステムにおける認識番号割り当て手順を示す図である。
[図7] 本発明の第2の実施形態によるプロジェクタ装置を示す図である。

発明を実施するための形態

[0011]
 以下、本発明の実施形態を、図面を参照して説明する。
[0012]
[第1の実施形態]
 図1は、本発明の第一の実施形態によるプロジェクタ装置間の赤外線送受信部分を示す図である。同図においては、異なるプロジェクタ装置に備えられた赤外線送信部1と赤外線受信部2との間で通信する場合を示している。赤外線送信部1は、赤外線信号を発し、赤外線受信部2は、赤外線送信部1からの赤外線信号を受信する。
[0013]
 赤外線送信部1は、存在チェックパターン発生部4、送信信号選択部6、光強度調整部8、赤外線発光素子9、及び、レンズ10を備える。
 存在チェックパターン発生部4は、赤外線受信部2を備えたプロジェクタ装置において、赤外線送信部1を備えたプロジェクタ装置の存在を検出するために使用する存在チェックパターンを発生させる。送信信号選択部6は、赤外線送信部1を存在チェックモードまたは通信モードにするかを指示するモード選択入力5に基づいて、赤外線受信部2と通信するときに通信入力3あるいは存在チェックパターン発生部4からの出力のいずれかを選択して切り替える。光強度調整部8は、光出力強度を調整する光強度調整入力7に従って光出力強度を調整する。赤外線発光素子9は、光強度調整部8からの出力を赤外線として発光し、レンズ10は、赤外線発光素子9からの赤外線の指向性を調整する。
[0014]
 赤外線受信部2は、赤外線フィルタ11、ピンホール12、2次元PSD13、位置判定部15、光強度ゲート部16、光強度2値化部18、存在チェックパターン格納部20、及び、存在判定部21を備える。
 赤外線フィルタ11は、赤外線のみを透過させる。ピンホール12は、赤外線フィルタ11が透過させた赤外線の経路を制限する。2次元PSD13は、赤外線が当たっている部分の重心位置とその光強度を検出する。位置判定部15は、重心位置の有効範囲を定める有効位置範囲入力14を受け、2次元PSD13において検出された重心位置が有効位置範囲入力14で定められる範囲に入っているかを判定する。光強度ゲート部16は、位置判定部15による判定結果に応じて、2次元PSD13から出力される光強度を次段へ出力か否かを制御する。光強度2値化部18は、光強度の有効範囲を定める有効光強度範囲入力17を受け、光強度ゲート部16から出力された光強度を有効光強度範囲入力17で定められる範囲に基づいて2値化し、通信出力19を出力する。存在チェックパターン格納部20は、赤外線送信部1を備えたプロジェクタ装置の存在を検出するときの存在チェックパターンを格納する。存在判定部21は、光強度2値化部18からの出力が存在チェックパターン格納部20に格納されたパターンと一致するかを判定し、その判定結果である存在判定出力22を出力する。
[0015]
 ここで、図1に示す赤外線送受信部分の動作について説明する。
 まず、赤外線送信部1において、送信信号選択部6は、通信入力3あるいは存在チェックパターン発生部4の出力のいずれを送信信号として出力するかをモード選択入力5に基づいて選択する。光強度調整部8は、送信信号選択部6により選択された信号の光出力強度を、光強度調整入力7に基づいて調整する。赤外線発光素子9は、送信信号選択部6により選択された信号を、光強度調整部8により調整された光出力強度で赤外線として発光する。光強度調整部8が発光した赤外線信号は、レンズ10を通して発せられる。このとき、赤外線信号は、レンズ10でその指向性が調整されるようになっている。
[0016]
 一方、赤外線受信部2においては、2次元PSD13が、赤外線のみを透過する赤外線フィルタ11と赤外線の経路を制限するピンホール12を通して、赤外線送信部1から赤外線信号を受光する。2次元PSD13は、受光した光強度とその受光分布の重心位置を検出する。位置判定部15は、2次元PSD13により検出された重心位置が、定められた有効位置範囲入力14により示される有効範囲に入っているか否かを判定する。光強度ゲート部16は、重心位置が有効範囲に入っていれば、2次元PSD13から出力された光強度信号をそのまま通し、重心位置が有効範囲に入っていなければ遮断してレベルLを出力する。このとき、光強度ゲート部16では、位置判定部15における検出結果が、2次元PSD13からの光強度出力に適用されるように光強度信号の時間調整を行う。
[0017]
 図4は、図1に示す光強度2値化部18による光強度2値化の処理を説明するための図である。光強度2値化部18は、図4に示すように、光強度ゲート部16から受信した光強度信号が、定められた有効光強度範囲入力17により示される有効範囲に入っているかを判定し、入っていればレベルHを出力し、入っていなければレベルLを出力する。光強度2値化部18の出力は通信出力19として出力されるとともに、存在判定部21では光強度2値化部18からの出力が存在チェックパターン格納部20に記憶されているパターンと一致するかどうか、すなわち、赤外線送信部1の存在チェックパターン発生部4が生成したパターンと一致しているかを判定し、その結果を存在判定出力22へ出力する。
 このとき、赤外線送信部1の光強度調整部8により調整された赤外線信号の強さとレンズ10による指向性、赤外線受信部2におけるピンホール12の直径、ピンホール12と2次元PSD13間の距離、および、有効光強度範囲入力17と有効位置範囲入力14を調整することにより、位置関係が所望の範囲にある赤外線送信部1からの信号のみを選択して受信することができる。
[0018]
 このようにして、赤外線送信部1の存在チェックパターン発生部4において存在チェック用のパターンを発生させ、赤外線受信部2の存在判定部21により、赤外線送信部1から出力された存在チェック用のパターンが正しく受信されたかを判断し、その結果を示す存在判定出力22を出力する。この存在判定出力22を認識することにより、所望の位置関係範囲に他のプロジェクタ装置が存在するかを検出することができる。
[0019]
 また、赤外線送信部1の送信信号選択部6が通信入力3を選択したときには、赤外線受信部2の通信出力19から信号を取り出すことにより、赤外線送信部1から赤外線受信部2への通信が行えるようになっている。
[0020]
 図2は、図1に示す赤外線送信部1及び赤外線受信部2を備えたプロジェクタ装置100を示す図である。
 同図において、プロジェクタ装置100は、リモコン110による操作面を正面として、上下左右の面それぞれに備えられた赤外線送信部101~104と、上下左右それぞれに備えられた赤外線受信部105~108とを備え、複数のプロジェクタ装置100を上下左右に並べたときに、それぞれのプロジェクタ装置100に備えられた赤外線送信部101、102、103、104と、他のプロジェクタ装置100の赤外線受信部106、105、108、107とが対向するように配置されている。赤外線送信部101~104はそれぞれ、図1に示す赤外線送信部1であり、赤外線受信部105~108はそれぞれ、図1に示す赤外線受信部2である。
[0021]
 さらにプロジェクタ装置100は、プロジェクタを操作するためのリモコン(リモートコントローラ)110によりプロジェクタ装置100を操作するときに、このリモコン110から出力される赤外線信号を受光するリモコン受光部109を備える。
[0022]
 上述したように、図2に示す本実施形態のプロジェクタ装置100は、上下左右の面のそれぞれに図1に示す赤外線送信部1と赤外線受信部2を1つずつ備えており、複数のプロジェクタ装置100を上下左右に並べたときに、異なるプロジェクタ装置100に備えられた赤外線送信部1と赤外線受信部2とが対向するように配置されている。このため、図1に示す構成について説明した上記の動作により、上下左右に他のプロジェクタ装置100が存在するかどうかの存在チェックと、上下左右の他のプロジェクタ装置100との相互通信が行えるようになっている。
[0023]
 図3は、本第1の実施形態によるプロジェクタ装置100の構成を示すブロック図である。
 リモートシステム制御部211は、全体を制御するとともに、プロジェクタの動作を制御する信号であるプロジェクタ制御出力217を出力する。上部赤外線受信部201、下部赤外線受信部202、左部赤外線受信部203、及び、右部赤外線受信部204は、それぞれプロジェクタ装置100の上下左右に備えられ、図2に示す赤外線受信部105~108にそれぞれ相当するとともに、図1の赤外線受信部2に相当する。上部赤外線送信部205、下部赤外線送信部206、左部赤外線送信部207、及び、右部赤外線送信部208は、プロジェクタ装置100の上下左右に備えられ、図2に示す赤外線送信部101~104にそれぞれ相当するとともに、図1の赤外線送信部1に相当する。
[0024]
 経路制御部209は、上部赤外線送信部205、下部赤外線送信部206、左部赤外線送信部207、及び、右部赤外線送信部208のそれぞれに、上部赤外線受信部201、下部赤外線受信部202、左部赤外線受信部203、及び、右部赤外線受信部204のどれを結びつけるかをスイッチする。通信送出部210は、経路制御部209の出力に通信するための信号を送出する。
[0025]
 認識番号格納部212は、自プロジェクタ装置に割り当てられた認識番号を保持する。リモコン受光部213は、図2のリモコン受光部109に相当し、リモコン110から出力される赤外線信号を受光する。認識番号判定部214は、リモコン受光部213から出力される信号に含まれる認識番号と、認識番号格納部212に格納された認識番号とが一致するかどうか、あるいは、全てのプロジェクタ装置を操作するための認識番号である0かどうかを判定する。認識番号判定リモコン信号切替部215は、認識番号判定部214による判定結果に応じてリモコン受光部213からの信号を内部処理用リモコン信号とするか、マスタ送信用リモコン信号とするか、あるいは、システム構成リモコン信号切替部216への出力とするかを切り替える。システム構成リモコン信号切替部216は、複数のプロジェクタ装置により構成されているか、1台のみかを示す構成信号に従って、認識番号判定リモコン信号切替部215から出力されたリモコン信号を、内部処理用リモコン信号とするか、あるいは、マスタ送信用リモコン信号とするかを切り替える。
[0026]
 経路制御部209は、上部経路選択部218、下部経路選択部219、左部経路選択部220、右部経路選択部221、及び、送出切替部222を備える。
 上部経路選択部218は、上部赤外線受信部201、下部赤外線受信部202、左部赤外線受信部203、または、右部赤外線受信部204の出力を上部赤外線送信部205へスイッチングするか、あるいは、上部赤外線送信部205へ出力しないときにはレベルLを出力する。下部経路選択部219は、上部赤外線受信部201、下部赤外線受信部202、左部赤外線受信部203、または、右部赤外線受信部204の出力を下部赤外線送信部206へスイッチングするか、あるいは、下部赤外線送信部206へ出力しないときにはレベルLを出力する。左部経路選択部220は、上部赤外線受信部201、下部赤外線受信部202、左部赤外線受信部203、または、右部赤外線受信部204の出力を左部赤外線送信部207へスイッチングするか、あるいは、左部赤外線送信部207へ出力しないときにはレベルLを出力する。右部経路選択部221は、上部赤外線受信部201、下部赤外線受信部202、左部赤外線受信部203、または、右部赤外線受信部204の出力を右部赤外線送信部208へスイッチングするか、あるいは、右部赤外線送信部208へ出力しないときにはレベルLを出力する。
[0027]
 通信送出部210は、送出切替部222、上部通信送出部223、下部通信送出部224、左部通信送出部225、及び、右部通信送出部226を備える。
 送出切替部222は、リモートシステム制御部211からの送出データを切り替える。上部通信送出部223、下部通信送出部224、左部通信送出部225、及び、右部通信送出部226はそれぞれ、上部経路選択部218、下部経路選択部219、左部経路選択部220、右部経路選択部221からの通信出力を通すとともに、送出切替部222からの出力を送出する。
[0028]
 上記構成において、有効位置範囲信号と有効光強度範囲信号は、上部赤外線受信部201、下部赤外線受信部202、左部赤外線受信部203、及び、右部赤外線受信部204に対してそれぞれ個別に設定できるようになっている。従って、例えば、上部赤外線受信部201、下部赤外線受信部202と左部赤外線受信部203、右部赤外線受信部204に対して異なる有効位置範囲と有効光強度範囲を設定することができる。
[0029]
 同様に、光強度調整信号は上部赤外線送信部205、下部赤外線送信部206、左部赤外線送信部207、及び、右部赤外線送信部208に対してそれぞれ個別に設定することができるようになっており、経路制御信号は、上部経路選択部218、下部経路選択部219、左部経路選択部220、及び、右部経路選択部221に対してそれぞれ個別に設定することができる。
[0030]
 図5は、9台のプロジェクタ装置100によりマルチプロジェクションシステムを組んだときのプロジェクタ装置100間の通信を示す図であり、図6は、図5に示すマルチプロジェクションシステムにおける各プロジェクタ装置100の認識番号割り当て手順を示す図である。ここでは、マルチプロジェクションシステムを構成するプロジェクタ装置100を、プロジェクタ装置100-1~100-9とする。
[0031]
 以下、図3に示すプロジェクタ装置100を、図5に示すように横に3台、縦に3台の計9台を並べて、マルチプロジェクションシステムを構成したときの動作について、図3に示す赤外線送受信部を備えたプロジェクタ装置100の構成と、図6に示す各プロジェクタ装置100の認識番号割り当て手順を示す図とを用いて説明する。なお、図6の説明においては認識番号を「ID」と表記している。
[0032]
 初めに、個別にプロジェクタ装置100を操作するときに必要となる認識番号の各プロジェクタ装置100への自動設定および通信経路確立の手順について説明する。
 ここで、認識番号は各プロジェクタ装置100へ割り当てられる1から始まる番号であり、各プロジェクタ装置100は、自身に設定された認識番号とリモコン110から出力された信号に含まれる認識番号とが一致した場合にのみ、そのリモコン信号に応じた動作を行う。また、認識番号0は全てのプロジェクタ装置100を動作させるための番号であり、各プロジェクタ装置100は設定されている認識番号にかかわらずリモコン信号に応じた動作を行う。
[0033]
 下記に示す手順では、それぞれのプロジェクタ装置100が、自身の上下左右に存在する他のプロジェクタ装置100を認識し、上記において説明した赤外線送信部1と赤外線受信部2を使用して、マスタとなったプロジェクタ装置100からID設定コマンドを順に送信していく。これにより、各プロジェクタ装置100に認識番号を番号1から順に設定していくと同時に、赤外線受信部2から赤外線送信部1への経路をハード的に接続する。最終的にはマスタのプロジェクタ装置100にACKが返り、ACKに設定されている認識番号からマルチプロジェクションシステムを構成しているプロジェクタ装置100の数を把握する。これにより、認識番号が自動的に各プロジェクタ装置100に設定され、図6に示す一筆書きの通信経路、つまり、途中で途切れたり、枝分かれしたりすることなく全てのプロジェクタ装置100を通り、マスタのプロジェクタ装置100から始まり、このマスタのプロジェクタ装置100に到達する1本の通信経路が確立する。
[0034]
 この手順について図3を参照しながら説明する。
 なお、各プロジェクタ装置100において、上部赤外線送信部205、下部赤外線送信部206、左部赤外線送信部207、及び、右部赤外線送信部208への光強度調整信号、ならびに、上部赤外線受信部201、下部赤外線受信部202、左部赤外線受信部203、及び、右部赤外線受信部204への有効位置範囲信号及び有効光強度範囲信号は事前に設定されているものとする。
[0035]
 (手順1)全てのプロジェクタ装置100の電源を一斉に入れる。
[0036]
 手順1において、各プロジェクタ装置100は、電源が投入されると、上部経路選択部218、下部経路選択部219、左部経路選択部220、及び、右部経路選択部221をレベルL側に設定し、通信経路をリセットする。
[0037]
 (手順2)一定時間、各プロジェクタ装置100において、上下左右に隣接するプロジェクタ装置100を検出する。
[0038]
 手順2では、各プロジェクタ装置100において、リモートシステム制御部211は、モード選択信号を送出し、上部赤外線送信部205、下部赤外線送信部206、左部赤外線送信部207、及び、右部赤外線送信部208を存在チェックモードにする。これにより、上部赤外線送信部205、下部赤外線送信部206、左部赤外線送信部207、及び、右部赤外線送信部208は、赤外線を発光して存在チェックパターンを示す赤外線信号を出力する。各プロジェクタ装置100の上部赤外線受信部201、下部赤外線受信部202、左部赤外線受信部203、及び、右部赤外線受信部204は、他のプロジェクタ装置100から出力された上記赤外線信号を受信し、リモートシステム制御部211から受信した有効位置範囲信号と有効光強度範囲信号により存在判定を行う。リモートシステム制御部211は、上部赤外線受信部201、下部赤外線受信部202、左部赤外線受信部203、及び、右部赤外線受信部204からの存在判定の出力により、上下左右の他のプロジェクタ装置100の存在の有無を検出する。一定時間経過後、リモートシステム制御部211は、モード選択信号を送出することにより、上部赤外線送信部205、下部赤外線送信部206、左部赤外線送信部207、及び、右部赤外線送信部208を通信モードにする。
[0039]
 (手順3)自装置の上と左に他のプロジェクタ装置100の存在を認識していない図6における左上のプロジェクタ装置100-1がマスタとなる。
[0040]
 (手順4)マスタとなったプロジェクタ装置100-1は、自身の認識番号を1に設定し、右のプロジェクタ装置100-2へ、自分自身の認識番号の次の認識番号を示す次ID=2をパラメータとして設定したID設定コマンドを送信する。
[0041]
 手順4では、マスタとなったプロジェクタ装置100-1において、リモートシステム制御部211は、ID=1を認識番号格納部212に格納するとともに、送出切替信号を出力し、送出切替部222を右部通信送出部226側に切り替える。プロジェクタ装置100-1のリモートシステム制御部211は次ID=2をパラメータとするID設定コマンドを作成し、作成されたID設定コマンドは、送出切替部222及び右部通信送出部226を介して右部赤外線送信部208に出力され、右部赤外線送信部208は赤外線を発光してこのID設定コマンドを赤外線信号により出力する。複数のプロジェクタ装置100によってシステムが構成されているため、さらに、プロジェクタ装置100-1のリモートシステム制御部211は、複数台構成であることを示す構成信号をシステム構成リモコン信号切替部216へ出力することにより、システム構成リモコン信号切替部216をマスタ送信用リモコン信号側へ切り替える。
[0042]
 (手順5)他のプロジェクタ装置100からID設定コマンドを受信したプロジェクタ装置100は、このID設定コマンドにパラメータとして設定されている次IDを自分に設定し、受信したパラメータの次IDをインクリメントした次IDをパラメータとして、プロジェクタ装置100の存在条件に応じて下記の表1に示す動作を行うとともに、信号を受信した赤外線受信部2から信号の送信先に応じた赤外線送信部1への経路をハード的に接続する。
[0043]
[表1]


[0044]
 表1に示すように、右に他のプロジェクタ装置100が存在しているプロジェクタ装置100の場合、この右に存在する他のプロジェクタ装置100にID設定コマンドを送出する。一方、右に他のプロジェクタ装置100が存在しないプロジェクタ装置100の場合、左に存在するプロジェクタ装置100、すなわち、受信したID設定コマンドの送信元である他のプロジェクタ装置100へACKを返送する。
[0045]
 また、他のプロジェクタ装置100からACKを受信したプロジェクタ装置100は、次IDをパラメータとしてどのプロジェクタ装置100からACKを受け取ったかの受信条件やプロジェクタ装置100の存在条件に応じて下記の表2または表3に示す動作を行うとともに、信号を受信した赤外線受信部2から信号の送信先に応じた赤外線送信部1への経路をハード的に接続する。なお、ACKまたはID設定コマンドを出力する場合、受信したACKにパラメータとして設定されている次IDをインクリメントせずにそのまま設定する。
[0046]
[表2]


[0047]
[表3]


[0048]
 表2に示すように、ACKを受信したプロジェクタ装置100がマスタであり、下に他のプロジェクタ装置100が存在している場合、下に存在する他のプロジェクタ装置100にID設定コマンドを送出し、下に他のプロジェクタ装置100が存在しない場合、処理を終了する。
[0049]
 また、表3に示すように、マスタではなく、かつ、左に他のプロジェクタ装置100が存在するプロジェクタ装置100が、右の他のプロジェクタ装置100からACKを受信した場合、受信したACKを左の他のプロジェクタ装置100に出力する。
 また、マスタではなく、かつ、左に他のプロジェクタ装置100が存在しないプロジェクタ装置100が、右の他のプロジェクタ装置100からACKを受信し、下に他のプロジェクタ装置100が存在する場合は、下の他のプロジェクタ装置100にID設定コマンドを出力し、下に他のプロジェクタ装置100が存在しない場合は、上のプロジェクタ装置100に受信したACKを出力する。
 また、マスタではないプロジェクタ装置100が、下の他のプロジェクタ装置100からACKを受信した場合、上のプロジェクタ装置100に受信したACKを出力する。
[0050]
 手順5の詳細を説明する。プロジェクタ装置100の上部赤外線受信部201、下部赤外線受信部202、左部赤外線受信部203、右部赤外線受信部204のいずれかがID設定コマンドを受信した場合、リモートシステム制御部211は、ID設定コマンドにパラメータとして設定されている次IDを認識番号格納部212に格納するとともに、上記表1に基づいて決定した上下左右いずれかの信号送信先のプロジェクタ装置100に合わせた送出切替信号により、送出切替部222を上部通信送出部223、下部通信送出部224、左部通信送出部225、または、右部通信送出部226のいずれかに切り替える。リモートシステム制御部211は、ID設定コマンドまたはACKを作成し、作成されたID設定コマンドまたはACKは、送出切替部222と、選択された上部通信送出部223、下部通信送出部224、左部通信送出部225、右部通信送出部226のいずれかの通信送出部とを介して、この選択した通信送出部に接続されている上部赤外線送信部205、下部赤外線送信部206、左部赤外線送信部207、または、右部赤外線送信部208に出力される。ID設定コマンドまたはACKを受信した上部赤外線送信部205、下部赤外線送信部206、左部赤外線送信部207、または、右部赤外線送信部208は、赤外線を発光してこのID設定コマンドまたはACKを赤外線信号により出力する。
[0051]
 また、リモートシステム制御部211は、ID設定コマンド、または、ACKを受信した赤外線受信部2である上部赤外線受信部201、下部赤外線受信部202、左部赤外線受信部203、または、右部赤外線受信部204と、赤外線を発光した赤外線送信部1である上部赤外線送信部205、下部赤外線送信部206、左部赤外線送信部207、または、右部赤外線送信部208とを接続させる経路制御信号により、上部経路選択部218、下部経路選択部219、左部経路選択部220、または、右部経路選択部221のうちの1つを切り替え、接続する。
[0052]
 さらに、複数のプロジェクタ装置100によりシステムが構成されているため、リモートシステム制御部211は、複数台構成を示す構成信号をシステム構成リモコン信号切替部216へ出力することにより、システム構成リモコン信号切替部216をマスタ送信用リモコン信号側へ切り替える。
 そして、ACKを送出した後、リモートシステム制御部211は送出切替信号を出力し、送出切替部222を、ID設定コマンドを送出した上部通信送出部223、下部通信送出部224、左部通信送出部225、または、右部通信送出部226へ切り替えておく。
[0053]
 例えば、図6のプロジェクタ装置100-2が左側のプロジェクタ装置100-1からID設定コマンドを受信したときは、右側のプロジェクタ装置100-3にID設定コマンドを送出する。そのため、プロジェクタ装置100-2のリモートシステム制御部211は、送出切替信号を出力することにより、送出切替部222を右部通信送出部226に切り替える。プロジェクタ装置100-2のリモートシステム制御部211はID設定コマンドを作成し、作成されたID設定コマンドは送出切替部222及び右部通信送出部226を介して右部赤外線送信部208に出力され、右部赤外線送信部208は赤外線を発光してこのID設定コマンドを赤外線信号により出力する。さらに、プロジェクタ装置100-2のリモートシステム制御部211は、経路制御信号により、右部経路選択部221を左部赤外線受信部203と右部赤外線送信部208とがつながるように接続する。
[0054]
 また、その後、プロジェクタ装置100-2が右側のプロジェクタ装置100-3からACKを受け取ったときは、左側のプロジェクタ装置100-1にACKを送出する。そのため、プロジェクタ装置100-2のリモートシステム制御部211は、送出切替信号を出力することにより、送出切替部222を左部通信送出部225に切り替える。プロジェクタ装置100-2のリモートシステム制御部211はACKを作成し、作成されたACKは、送出切替部222及び左部通信送出部225を介して左部赤外線送信部207に出力され、左部赤外線送信部207は赤外線を発光してこのACKを赤外線信号により出力する。さらに、プロジェクタ装置100-2のリモートシステム制御部211は、左部経路選択部220を右部赤外線受信部204と左部赤外線送信部207がつながるように接続する。また、その後、プロジェクタ装置100-2のリモートシステム制御部211は、経路制御信号により、ID設定コマンドを送出した右部通信送出部226に送出切替部222を切り替えておく。
[0055]
 この結果、プロジェクタ装置100-2において、左のプロジェクタ装置100-1から右のプロジェクタ装置100-3への通信経路と右のプロジェクタ装置100-3から左のプロジェクタ装置100-1への通信経路が確立し、リモートシステム制御部211からのコマンドが送出切替部222及び右部通信送出部226を介して右部赤外線送信部208に出力され、右部赤外線送信部208が赤外線を発光してこのコマンドを赤外線信号により出力できる状態となる。
[0056]
 次に、上述の認識番号自動設定および通信経路設定手順により認識番号が自動的に各プロジェクタ装置100に設定され、図6に示す一筆書きの通信経路が確立した後のリモコン110によるマルチプロジェクションシステムの操作について説明する。
[0057]
 各プロジェクタ装置100において、リモコン受光部213が、リモコン110から認識番号を含むリモコン信号を受信する。各プロジェクタ装置100の認識番号判定部214は、リモコン信号に含まれる認識番号が、上述した認識番号自動設定および通信経路確立手順によって認識番号格納部212に格納された認識番号と一致しているかどうかを判定する。一致している場合、認識番号判定リモコン信号切替部215は、リモコン受光部213から出力されたリモコン信号を内部処理用リモコン信号としてリモートシステム制御部211へ出力する。一致していない場合、認識番号判定リモコン信号切替部215は、認識番号が0以外のときはリモコン信号をマスタ送信用リモコン信号としてリモートシステム制御部211へ出力し、認識番号が0のときにはリモコン信号をシステム構成リモコン信号切替部216へ出力する。さらに、システム構成リモコン信号切替部216は、リモートシステム制御部211から出力された構成信号が複数のプロジェクタ装置100による複数台構成を示すときにはマスタ送信用リモコン信号側に切り替え、1台のプロジェクタ装置による1台構成を示すときには内部処理用リモコン信号側に切り替える。
[0058]
 なお、認識番号判定リモコン信号切替部215は、認識番号判定部214における検出結果が、リモコン受光部213から出力されるリモコン信号に適用されるようにリモコン信号の時間調整を行う。
[0059]
 なお、内部処理用リモコン信号は、自プロジェクタ装置100において動作を行なうべき信号である。また、マスタ送信用リモコン信号は、複数のプロジェクタ装置100でシステムが構成されるときにマスタとなったプロジェクタ装置100へその内容が伝えられるべき信号であり、1台のみで構成させる場合は無視されるものである。
[0060]
 リモコン受光部213がリモコン信号を受光した後、内部処理用リモコン信号がリモートシステム制御部211へ到達すると、リモートシステム制御部211は、この内部処理用リモコン信号をプロジェクタ制御出力217によりプロジェクタの制御部へ出力し、プロジェクタ装置100は、リモコン信号の内容に応じた動作を行う。
[0061]
 一方、マスタ送信用リモコン信号がリモートシステム制御部211へ到達したときには、リモートシステム制御部211にてその信号の内容を、マスタ送信用リモコン信号に設定されている認識番号を含んだコマンドに変換し、送出切替部222と、認識番号自動設定および通信経路確立手順において設定された上部通信送出部223、下部通信送出部224、左部通信送出部225、右部通信送出部226のうちの1つの通信送出部とを介して、この選択した通信送出部に接続されている上部赤外線送信部205、下部赤外線送信部206、左部赤外線送信部207、または、右部赤外線送信部208に出力される。コマンドを受信した上部赤外線送信部205、下部赤外線送信部206、左部赤外線送信部207、または、右部赤外線送信部208は、赤外線を発光してこのコマンドを赤外線信号により出力する。これにより、認識番号自動設定および通信経路確立手順において各プロジェクタ装置100に設定され、確立された図6の通信経路を通って、マスタであるプロジェクタ装置100-1へコマンドを伝える。
[0062]
 このとき、通信経路上では他のプロジェクタ装置100から出力されたコマンドもまたマスタのプロジェクタ装置100-1へ向かって送信されている。そのため、各プロジェクタ装置100の通信送出部210は、信号の衝突が起きないようにタイミングを調整してコマンドを通信経路上に送出する。
[0063]
 一方、マスタであるプロジェクタ装置100-1は、このようにしてリモコン信号を受信した各プロジェクタ装置100から送出されたコマンドのうちの最初のコマンドを受け取ると、そのコマンドを全てのプロジェクタ装置100へのコマンドに変換して前記の通信経路へ送出し、一定時間、各プロジェクタ装置100から受信した同じ内容のコマンドを無視する。これにより、リモコン信号を受信した各プロジェクタ装置100から一斉にコマンドがマスタであるプロジェクタ装置100-1に到着しても、各プロジェクタ装置100それぞれに対するコマンドを1つだけ送出するようにする。
[0064]
 この後、各プロジェクタ装置100は、マスタであるプロジェクタ装置100-1から出力された上記のコマンドを、認識番号自動設定および通信経路設定手順においてID設定コマンドを受信した上部赤外線受信部201、下部赤外線受信部202、左部赤外線受信部203、右部赤外線受信部204のいずれかを介して、リモートシステム制御部211に取り込む。このコマンドに含まれる認識番号が認識番号格納部212に格納されている認識番号と一致するか、あるいは、認識番号が0である場合、リモートシステム制御部211は、取り込んだコマンドをプロジェクタ制御出力217によりプロジェクタの制御部へ伝え、プロジェクタ装置100は、リモコン信号の内容に応じた動作を行う。また、マスタであるプロジェクタ装置100-1においても上記コマンドを受信したものとし、コマンドに含まれる認識番号に応じて同じ動作を行なう。
[0065]
 ただし、リモコン信号を受光したときに、リモコン信号に含まれる認識番号が認識番号格納部212に格納されている認識番号と一致し、内部処理用リモコン信号としてリモートシステム制御部211へ到達したときは、一定時間、マスタであるプロジェクタ装置100-1から出力された同じ内容を示すコマンドを無視することにより、2重動作を防止する。
[0066]
 なお、マスタであるプロジェクタ装置100-1のリモートシステム制御部211へマスタ送信用リモコン信号が出力された場合、リモートシステム制御部211は、マスタ送信用リモコン信号をコマンドに変換した後、他のプロジェクタ装置100から受信したコマンドと同様に処理する。
[0067]
 このようにして、各プロジェクタ装置100において受光されたリモコン信号は、一旦マスタであるプロジェクタ装置100-1へ送られ、その後、全てのプロジェクタ装置100へ送られるので、リモコン信号を受光できないプロジェクタ装置100があったとしても、少なくとも1つのプロジェクタ装置100がリモコン信号を受光できさえすれば、マスタであるプロジェクタ装置100を含む全てのプロジェクタ装置100において、リモコン信号に応じた動作ができることになる。
[0068]
 したがって、個別のプロジェクタ装置100を操作するときは、リモコン110に、操作したいプロジェクタ装置100に上記の認識番号自動設定手順により設定された認識番号を入力して、リモコン操作を行なう。そして、操作対象のプロジェクタ装置100がリモコン110からのリモコン信号を受光できなかったときには、リモコン信号を受光できた各プロジェクタ装置100からマスタであるプロジェクタ装置100-1へ認識番号を含んだコマンドとして伝えられる。マスタであるプロジェクタ装置100-1は、受信したコマンドに基づいたコマンドを送出することにより、全てのプロジェクタ装置100においてコマンドが受信され、操作対象であるプロジェクタ装置100のみにおいて、受信したコマンドに含まれる認識番号が、認識番号格納部212に格納されている認識番号と一致し、リモコン信号に応じた動作が行われる。一方、操作対象のプロジェクタ装置100において、リモコン110から自身を対象としたリモコン信号を受光できたときは、内部処理用リモコン信号によりリモコン信号に応じた処理を行う。この場合、マスタであるプロジェクタ装置100-1を介して後から受信した、他のプロジェクタ装置100において受信されたリモコン信号に基づくコマンドは無視する。
[0069]
 また、全てのプロジェクタ装置100を一括操作するときは、リモコン110に全てのプロジェクタ装置を操作するための番号「0」を認識番号として入力して、リモコン操作を行なう。リモコン信号は、このリモコン信号を受光した各プロジェクタ装置100からマスタであるプロジェクタ装置100-1へ認識番号を含むコマンドとして伝えられ、マスタであるプロジェクタ装置100-1からコマンドとして送出される。これにより、全てのプロジェクタ装置100においてコマンドが受信されるため、全てのプロジェクタ装置100において、リモコン信号に応じた動作が行われる。
[0070]
 最後に、スタンドアロンシステムの場合のコマンド処理について説明する。プロジェクタ装置100が1台のみのスタンドアロンシステムであるときは、上下左右のプロジェクタ装置100の存在検出のときに自装置1台のみしかないことがわかる。この場合、通信経路の構築は行わず、1台構成を示す構成信号がシステム構成リモコン信号切替部216へ出力されるため、認識番号判定リモコン信号切替部215からシステム構成リモコン信号切替部216へ出力されるリモコン信号は、内部処理用リモコン信号側に出力される。内部処理用リモコン信号がリモートシステム制御部211に入ったときのみ、リモコン信号の制御内容がプロジェクタ制御出力217からプロジェクタ装置100の制御部に伝わり、プロジェクタ装置100は受信したリモコン信号に応じた動作を行う。
[0071]
 すなわち、個別のプロジェクタ装置100を操作するときは、認識番号が一致したときのみ、リモコン受光部213からのリモコン信号が認識番号判定リモコン信号切替部215を経て内部処理用リモコン信号としてリモートシステム制御部211へ入力され、処理されることになる。また、認識番号を0として全てのプロジェクタ装置100を操作するときには、リモコン受光部213から出力されるリモコン信号は、認識番号判定リモコン信号切替部215、システム構成リモコン信号切替部216を経て内部処理用リモコン信号としてリモートシステム制御部211へ入力され、処理されることになる。
[0072]
[第2の実施形態]
 図7は、本発明の第2の実施形態によるプロジェクタ装置100aが示されている。
 上述した第1の実施形態では、全てのプロジェクタ装置100の電源を一斉に入れることにより各プロジェクタ装置100において、一定期間上下左右のプロジェクタ装置100の存在を検出して、その後、認識番号を自動的に設定していた。一方、第2の実施形態では、電源を一斉に入れることができない場合についての手順を示す。
[0073]
 同図において、第2の実施形態のプロジェクタ装置100aは、図2の構成に対し、赤外線発光素子を1つ追加している。図1の赤外線発光素子9が図7における赤外線発光素子9-1であり、追加した赤外線発光素子を赤外線発光素子9-2とする。赤外線送信部1aの構成は、赤外線発光素子9-1及び赤外線発光素子9-2を備える以外は、図1に示す赤外線送信部1と同様である。
[0074]
 本実施形態では、追加した赤外線発光素子9-2により自プロジェクタ装置100aから送出した赤外線を隣のプロジェクタ装置100aの拡散反射加工部130に当て、その反射光を2次元PSD13によって受光することにより、隣のプロジェクタ装置100aの存在を検出する構成となっており、通信は上述した実施形態と同様に赤外線発光素子9-1と赤外線受信部2との間で行う。このとき、赤外線発光素子9-2からの赤外線があたるプロジェクタ装置100aの表面部分の拡散反射加工部130は、赤外線の拡散反射を行わせるための拡散反射加工を行っている。
[0075]
 また、このとき、赤外線発光素子9-2から赤外線を発光し、隣のプロジェクタ装置100aからのその反射光を2次元PSDで受信するときと、隣のプロジェクタ装置100aの赤外線発光素子9-1からの赤外線を2次元PSD13において受信するときの赤外線受信部2に対する有効位置範囲入力及び有効光強度範囲入力は異なった設定となる。
[0076]
 第2の実施形態による認識番号の自動設定の手順においては、マスタになるプロジェクタ装置100aが、オンスクリーンメニューやキー入力により認識番号の自動設定を開始する。マスタとなったプロジェクタ装置100aは、上下左右の他のプロジェクタ装置100aの検出を行い、第1の実施形態において示した手順により、ID設定コマンドを送るべきプロジェクタ装置100aを決定し、第1の実施形態において示したID設定コマンドを送る。
[0077]
 コマンドを受け取ったプロジェクタ装置100aは、上下左右のプロジェクタ装置100aの存在検出を行い、同様に次のプロジェクタ装置100aにID設定コマンドを出力していく。また、ACKも第1の実施形態と同様に処理する。
[0078]
 第1の実施形態では、すべてのプロジェクタ装置100の電源一斉に入れた後、各プロジェクタ装置100が上下左右のプロジェクタ装置100の存在検出を一斉に行い、マスタとなったプロジェクタ装置100から順に各プロジェクタ装置100にID設定を行ったのに対し、第2の実施形態構成では、マスタとなるプロジェクタ装置100aにおいて認識番号の自動設定を開始した後、マスタとなったプロジェクタ装置100aから順に各プロジェクタ装置100aにて上下左右のプロジェクタ装置100aの存在検出とID設定を順次行っていく。
[0079]
 上述した実施形態によるプロジェクタ装置は、2次元PSDセンサを使った赤外線受信部と赤外線送信部を上下左右に4組備えており、このプロジェクタ装置を複数配置してなるマルチプロジェクションシステムやスタックプロジェクションシステムにおいて、各プロジェクタ装置が上下左右に設置された他のプロジェクタ装置の赤外線送信部から出力された赤外線を赤外線受信部で受信することによりその存在を検出し、上下左右に設置された他のプロジェクタ装置との間で赤外線送信部と赤外線受信部を用いた通信を行う機能を具備する。そして、このようなプロジェクションシステムにおいて、あらかじめ定められた位置のプロジェクタ装置がマスタとなり、他のプロジェクタ装置と通信していくことにより、あらかじめ定められた経路の選択条件に基づく順序により、リモコン等により個別に操作するときに必要になる認識番号を各プロジェクタ装置に自動的に設定できる。
[0080]
 さらに、各プロジェクタ装置に備えられているリモコン受光部、および、赤外線受信部と赤外線送信部を使った通信により、各プロジェクタ装置において受信したリモコン信号をマスタのプロジェクタ装置へ伝え、マスタプロジェクタ装置において全てのプロジェクタ装置へ命令を送ることにより、操作対象のプロジェクタ装置がリモコン信号を受光できない場合でも、操作対象プロジェクタ装置を個別に操作することができ、加えて、全てのプロジェクタ装置がリモコン信号を受光できない場合でも全てのプロジェクタ装置をもれなく一括操作することができるものである。
[0081]
 以上、本発明の実施の形態について説明したが、図3に示すリモートシステム制御部211は、専用のハードウェア(例えば、ワイヤードロジック等)により実現されるものであってもよく、また、メモリおよびCPU(中央処理装置)により構成され、各部の機能を実現するためのプログラムをメモリからロードして実行することによりその機能を実現させるものであってもよい。
[0082]
 また、上記プログラムは、このプログラムを記憶装置等に格納したコンピュータシステムから、伝送媒体を介して、あるいは、伝送媒体中の伝送波により他のコンピュータシステムに伝送されてもよい。ここで、プログラムを伝送する「伝送媒体」は、インターネット等のネットワーク(通信網)や電話回線等の通信回線(通信線)のように情報を伝送する機能を有する媒体のことをいう。また、上記プログラムは、前述した機能の一部を実現するためのものであっても良い。さらに、前述した機能をコンピュータシステムにすでに記録されているプログラムとの組み合わせで実現できるもの、いわゆる差分ファイル(差分プログラム)であっても良い。

符号の説明

[0083]
1、1a…赤外線送信部
2…赤外線受信部
4…存在チェックパターン発生部
6…送信信号選択部
8…光強度調整部
9、9-1、9-2…赤外線発光素子
10…レンズ
11…赤外線フィルタ
12…ピンホール
13…2次元PSD
15…位置判定部
16…光強度ゲート部
18…光強度2値化部
20…存在チェックパターン格納部
21…存在判定部
100、100-1~100-9、100a…プロジェクタ装置
101~104…赤外線送信部
105~108…赤外線受信部
109…リモコン受光部
130…拡散反射加工部
201…上部赤外線受信部
202…下部赤外線受信部
203…左部赤外線受信部
204…右部赤外線受信部
205…上部赤外線送信部
206…下部赤外線送信部
207…左部赤外線送信部
208…右部赤外線送信部
209…経路制御部
210…通信送出部
211…リモートシステム制御部
212…認識番号格納部
213…リモコン受光部
214…認識番号判定部
215…認識番号判定リモコン信号切替部
216…システム構成リモコン信号切替部
218…上部経路選択部
219…下部経路選択部
220…左部経路選択部
221…右部経路選択部
222…送出切替部
223…上部通信送出部
224…下部通信送出部
225…左部通信送出部
226…右部通信送出部

請求の範囲

[請求項1]
 プロジェクションシステムを構成するプロジェクタ装置であって、
 異なる方向へ赤外線を発光するよう設けられた複数の赤外線送信部と、
 前記異なる方向から赤外線を受信するよう設けられた複数の赤外線受信部と、
 赤外線を受信した前記赤外線受信部に基づいて、前記異なる方向のうち他のプロジェクタ装置が存在する方向を検出し、検出した前記方向の赤外線を送信する前記赤外線送信部と検出した前記方向に存在する他のプロジェクタ装置の前記赤外線受信部との間、及び、検出した前記方向から赤外線を受信する前記赤外線受信部と検出した前記方向に存在する他のプロジェクタ装置の前記赤外線送信部との間で通信を行なうよう指示するリモートシステム制御部と、
 を備えることを特徴とするプロジェクタ装置。
[請求項2]
 前記赤外線受信部は、2次元PSDを備え、前記2次元PSDにより検出された光強度範囲が所定の光強度範囲であり、かつ、前記2次元PSDにより検出された光の重心位置範囲が所定の有効位置範囲である赤外線を選択的に受信する、
 ことを特徴とする請求項1に記載のプロジェクタ装置。
[請求項3]
 前記赤外線送信部は、プロジェクタ装置の存在を示す特定パターンの赤外線信号を出力し、
 前記赤外線受信部は、前記特定パターンの赤外線信号を受信することにより前記他のプロジェクタ装置の存在を検出する、
 ことを特徴とする請求項2に記載のプロジェクタ装置。
[請求項4]
 他のプロジェクタ装置の前記赤外線送信部が発光した赤外線を拡散反射する拡散反射加工部をさらに備え、
 前記赤外線送信部は、プロジェクタ装置の存在を示す特定パターンの赤外線信号を出力し、
 前記赤外線受信部は、前記赤外線送信部が出力し、他のプロジェクタ装置の前記拡散反射加工部により反射した前記特定パターンの赤外線信号を受信することにより他の前記他のプロジェクタ装置の存在を検出する、
 ことを特徴とする請求項2に記載のプロジェクタ装置。
[請求項5]
 前記赤外線受信部及び前記赤外線送信部の組を上下左右の面に1組ずつ、上下左右に存在する他のプロジェクタ装置それぞれの前記赤外線受信部及び前記赤外線送信部の組と対向するよう備え、
 前記リモートシステム制御部は、赤外線を受信した前記赤外線受信部に基づいて、上下左右に存在する前記他のプロジェクタ装置を検出する、
 ことを特徴とする請求項3または4に記載のプロジェクタ装置。
[請求項6]
 前記リモートシステム制御部は、所定の信号または前記所定の信号に対する応答信号を受信した赤外線受信部が備えられている面の方向と、他のプロジェクタ装置が存在する方向とに基づいて、前記所定の信号または前記応答信号のいずれを送信するか及び送信先の方向を決定し、決定した方向の面に備えられている前記赤外線送信部に前記所定の信号または前記応答信号の送信を指示するとともに、前記所定の信号または前記応答信号を受信した赤外線受信部と前記所定の信号または前記応答信号を送信した前記赤外線送信部との間に経路を設定することにより、前記プロジェクションシステムを構成する複数の前記プロジェクタ装置の全てをとおる通信経路を確立することを特徴とする請求項5に記載のプロジェクタ装置。
[請求項7]
 前記リモートシステム制御部は、
 前記所定の信号を受信した場合、受信した前記所定の信号に含まれる番号に基づいて自身の認識番号を決定して保持し、送信する前記所定の信号または前記応答信号に、前記受信した所定の信号に含まれる前記番号を更新して設定し、
 前記応答信号を受信した場合、送信する前記所定の信号または前記応答信号に、前記受信した応答信号に含まれる前記番号を設定する、
 ことを特徴とする請求項6に記載のプロジェクタ装置。
[請求項8]
 リモコンからのリモコン信号を受信するリモコン受光部と、
 前記リモコン受光部が受信したリモコン信号に含まれる認識番号と保持している認識番号とが一致しているか否かを判断する認識番号判定部を備え、
 前記リモートシステム制御部は、前記認識番号判定部により認識番号が一致していると判断された場合に、前記リモコン信号に応じた動作を指示する、
 ことを特徴する請求項7に記載のプロジェクタ装置。
[請求項9]
 前記リモートシステム制御部は、前記認識番号判定部により認識番号が一致していないと判断された場合に、前記受信したリモコン信号の内容と前記認識番号とを含んだコマンドを前記通信経路により出力するよう前記赤外線送信部に指示する、
 ことを特徴する請求項8に記載のプロジェクタ装置。
[請求項10]
 前記リモートシステム制御部は、他のプロジェクタ装置が存在する前記方向に基づいて自身がマスタであるか否かを判断し、自身がマスタである場合、前記通信経路により送信された、前記リモコン信号の内容と前記認識番号とを含んだコマンドを前記赤外線受信部により受信すると、当該コマンドに設定されている認識番号により指定される1台または全ての他のプロジェクタ装置へ、前記受信したコマンドを他のプロジェクタ装置を操作するためのコマンドに変換し、前記通信経路に基づいて出力するよう前記赤外線送信部に指示する、
 ことを特徴する請求項9に記載のプロジェクタ装置。
[請求項11]
 異なる方向へ赤外線を発光するよう設けられた複数の赤外線送信部と、前記異なる方向から赤外線を受信するよう設けられた複数の赤外線受信部とを備えたプロジェクタ装置により構成されるプロジェクションシステムに用いられるリモート制御方法であって、
 各プロジェクタ装置が、
 赤外線を受信した前記赤外線受信部に基づいて、前記異なる方向のうち他のプロジェクタ装置が存在する方向を検出するステップと、
 他のプロジェクタ装置が存在する前記方向に基づいて自身がマスタであるか否かを検出するステップと、
 検出した前記方向の赤外線を送信する前記赤外線送信部と検出した前記方向に存在する他のプロジェクタ装置の前記赤外線受信部との間、及び、検出した前記方向から赤外線を受信する前記赤外線受信部と検出した前記方向に存在する他のプロジェクタ装置の前記赤外線送信部との間で通信経路を確立するステップと、
 前記通信経路によって認識番号を設定するための信号を送受信し、自身の認識番号を決定して保持するステップと、
 リモートコントローラからのリモコン信号を受信し、受信したリモコン信号に含まれる認識番号と保持している認識番号とが一致している場合に、前記リモコン信号に応じた動作を行ない、一致していない場合に、前記通信経路により前記リモコン信号の内容と前記認識番号とを含んだコマンドをマスタであるプロジェクタ装置に送信するステップと、
 前記通信経路により送信された前記コマンドを前記赤外線受信部により受信し、自身がマスタである場合、前記コマンドに設定されている認識番号により指定される1台または全ての他のプロジェクタ装置へ、前記リモコン信号の内容と前記認識番号とを含んだ前記コマンドを他のプロジェクタ装置を操作するためのコマンドに変換し、前記通信経路に基づいて出力するステップと、
 を有することを特徴とするリモート制御方法。

図面

[ 図 1]

[ 図 2]

[ 図 3]

[ 図 4]

[ 図 5]

[ 図 6]

[ 図 7]