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1. WO2010074116 - TOUCH PANEL HAVING PRESSING FORCE DETECTING FUNCTION AND PRESSURE SENSITIVE SENSOR FOR TOUCH PANEL

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明 細 書

発明の名称 押圧検出機能を有するタッチパネル及び当該タッチパネル用感圧センサ

技術分野

0001  

背景技術

0002   0003  

先行技術文献

特許文献

0004  

発明の概要

発明が解決しようとする課題

0005   0006   0007  

課題を解決するための手段

0008   0009   0010   0011   0012   0013   0014   0015   0016   0017   0018   0019   0020   0021   0022   0023   0024   0025  

発明の効果

0026  

図面の簡単な説明

0027  

発明を実施するための形態

0028   0029   0030   0031   0032   0033   0034   0035   0036   0037   0038   0039   0040   0041   0042   0043   0044   0045   0046   0047   0048   0049   0050   0051   0052   0053   0054   0055   0056   0057   0058   0059   0060   0061   0062   0063   0064   0065   0066   0067   0068   0069   0070   0071   0072   0073   0074   0075   0076   0077   0078   0079   0080   0081   0082   0083   0084   0085   0086   0087   0088   0089   0090   0091   0092   0093   0094   0095   0096   0097   0098   0099   0100   0101   0102   0103   0104   0105   0106   0107   0108   0109   0110   0111   0112   0113   0114  

産業上の利用可能性

0115   0116   0117  

請求の範囲

1   2   3   4   5   6   7   8   9   10   11   12   13   14   15   16  

図面

1   2   3   4   5   6   7   8   9   10   11   12   13   14   15   16   17   18   19   20   21   22   23   24   25   26   27   28   29   30   31   32   33   34   35   36   37   38   39  

明 細 書

発明の名称 : 押圧検出機能を有するタッチパネル及び当該タッチパネル用感圧センサ

技術分野

[0001]
 本発明は、面に加わった外力のうち、当該面に垂直な方向成分の圧力を測定する押圧検出機能を有するタッチパネル及び当該タッチパネル用感圧センサに関する。

背景技術

[0002]
 従来、ある面に加わった外力の圧力(押圧力ともいう)を測定する押圧検出機能を有するものとして感圧センサが知られている。この感圧センサとしては、例えば、特許文献1(特開2002-48658号公報)に記載されているような構成のセンサが知られている。特許文献1のセンサは、電極、感圧インク層の順に積層して形成されたプラスチックフィルム同士を、互いの感圧インク部材を向かい合わせ、表裏面に接着層を有する絶縁層を介して組み合わせたものである。また、特許文献1のセンサは、感圧インク層の表面に凹凸を設けているため、上下の感圧インク層間に一定距離の空隙が形成され、無加圧時に上下の感圧インク層が密着することを防止する構造となっている。
[0003]
 前記構造を有する特許文献1のセンサにおいては、上部フィルムに押圧力が加わったとき、上部フィルムが撓むことによって圧力が加えられている部分に対応する上部フィルムの電極が感圧インク層を介して下部フィルムの電極に接触する。これにより、両電極が導通状態となる。特許文献1のセンサは、この両電極の導通状態と、感圧インク層に加わる圧力に応じた抵抗値の変動とを検出することにより、上部フィルムに加わった圧力を測定することができる。この特許文献1のセンサを例えば車両用シートの内部に取り付けると、当該シートに乗員が座っているか否かを判断するとともに、圧力分布から乗員の体格を判断することができる。

先行技術文献

特許文献

[0004]
特許文献1 : 特開2002-48658号公報

発明の概要

発明が解決しようとする課題

[0005]
 近年、タッチパネルを有する電子機器、特に、携帯電話機若しくはゲーム機などの携帯型電子機器においては、例えば決定ボタンに代わるものとして、タッチパネルに押圧検出機能を付加することが求められている。携帯型電子機器は、一般に、筐体内に位置する表示装置の表示部を、タッチパネルを通じて視認できるように構成されている。特許文献1のセンサは、上部及び下部フィルムの表面の大部分に電極及び感圧インク層を配置するように構成されているため、透過率(視認性)が低い。このため、特許文献1のセンサをそのまま取り付けたタッチパネルを電子機器に搭載した場合には、表示装置の表示部の視認性が悪くなる。
[0006]
 また、通常、上部及び下部フィルムは、僅かながらもひずみを有するため、感圧インク層の表面を均一な高さにすることは困難である。すなわち、感圧インク層の表面には不規則な凹凸部分がある。このため、上部フィルムに対して同じ圧力を加えた場合でも、その圧力を加える位置によって、又は製品毎に、上部フィルム側の感圧インク層と下部フィルム側の感圧インク層との接触面積が異なることになる。このため、検出される抵抗値が一定せずにばらつく。従って、圧力の測定精度が低いという課題がある。特に、上部フィルムに加える圧力が小さくなる程、圧力の測定精度の低下は顕著である。
[0007]
 従って、本発明の目的は、前記課題を解決することにあって、電子機器に搭載されても表示装置の表示部の視認性の低下を抑えることができるとともに、圧力の測定精度を向上させることができる押圧検出機能を有するタッチパネル及び当該タッチパネル用感圧センサを提供することにある。

課題を解決するための手段

[0008]
 本発明は、前記技術的課題を解決するために、以下の構成の押圧検出機能を有するタッチパネル及び当該タッチパネル用感圧センサを提供する。
[0009]
 本発明の第1態様によれば、押圧検出機能を有するタッチパネルであって、
 第1基板と、
 前記第1基板と対向配置された第2基板と、
 前記第1基板の前記第2基板との対向面又は前記第2基板の前記第1基板との対向面のいずれか一面、又は両面に分かれて配置された一対の電極と、
 前記第1基板の前記第2基板との対向面又は前記第2基板の前記第1基板との対向面に前記一対の電極の少なくとも一方の電極とは隙間を空けて配置され、加えられた押圧力により電気特性が変化する導電性の感圧インク部材と、
 前記第1基板と前記第2基板との対向領域に配置され、粘着性を有して前記第1基板と前記第2基板とを接着するとともに、前記感圧インク部材と前記一対の電極の少なくとも一方の電極との前記隙間を保持する隙間保持部材と、
 を備えるタッチパネル用感圧センサを備え、
 前記一対の電極は、前記第1又は第2基板の縁部に沿って枠状に配置され、
 前記感圧インク部材は、前記第1又第2基板の縁部に沿って点在し、前記第1基板の厚み方向に外力が加わることにより前記第1又は第2基板が変形したとき、前記感圧インク部材が前記一対の電極の両方に接触して両者を導通させる、押圧検出機能を有するタッチパネルを提供する。
[0010]
 ここで、「感圧インク部材」は、2以上の部材に分割されて構成されてもよい。例えば「感圧インク部材」が2つの部材で構成される場合、前記第1又は第2基板が変形したときにそれら2つの部材が互いに接触して一体化したものが、前記一対の電極の両方に接触して両者を導通させることができればよい。
[0011]
 本発明の第2態様によれば、前記隙間保持部材は、芯材の両面に粘着剤を形成した両面粘着テープである、第1態様に記載の押圧検出機能を有するタッチパネルを提供する。
[0012]
 本発明の第3態様によれば、前記感圧インク部材は、前記第1基板又は第2基板の複数のコーナー部にドット状に設けられている、第1又は2態様に記載の押圧検出機能を有するタッチパネルを提供する。
[0013]
 本発明の第4態様によれば、前記第1基板及び前記第2基板は、外形が矩形に形成され、
 前記感圧インク部材は、前記第1基板又は第2基板の一対の長辺の縁部のみに沿って破線状に設けられている、第1又は2態様に記載の押圧検出機能を有するタッチパネルを提供する。
[0014]
 本発明の第5態様によれば、前記感圧インク部材は、9.75mm以上25.75mm以下の配置ピッチで配置されている、第1~4態様のいずれか1つに記載の押圧検出機能を有するタッチパネルを提供する。
[0015]
 本発明の第6態様によれば、前記第1基板と前記第2基板と前記隙間保持部材とは、それぞれ枠状に形成されている、第1~5態様のいずれか1つに記載の押圧検出機能を有するタッチパネルを提供する。
[0016]
 本発明の第7態様によれば、前記第1基板及び第2基板は、透明な材料で平板状に構成され、前記一対の電極が設けられていない部分に透明窓部分が形成されている、第1~5態様のいずれか1つに記載の押圧検出機能を有するタッチパネルを提供する。
[0017]
 本発明の第8態様によれば、前記透明窓部分を包含するように前記第1基板又は第2基板上に透明電磁シールド部材が配置されている、第7態様に記載の押圧検出機能を有するタッチパネルを提供する。
[0018]
 本発明の第9態様によれば、前記第2基板は、前記第1基板との対向面の前記透明窓部分に一方向にストライプ状に形成された透明電極を備える、第7態様に記載の押圧検出機能を有するタッチパネルを提供する。
[0019]
 本発明の第10態様によれば、前記第2基板の前記一対の電極が設けられていない側の面上に、粘着剤を介して第3基板が積層され、
 前記第3基板は、透明な材料で平板状に構成され、前記第2基板との対向面の前記透明窓部分に対応する領域に、前記一方向と交差する方向にストライプ状に形成された透明電極を備える、第9態様に記載の押圧検出機能を有するタッチパネルを提供する。
[0020]
 本発明の第11態様によれば、さらに、前記第1基板又は第2基板の少なくとも一方の前記一対の電極が設けられていない側の面に積層配置された支持部材を備える、第1~10態様のいずれか1つに記載の押圧検出機能を有するタッチパネルを提供する。
[0021]
 本発明の第12態様によれば、前記支持部材は、前記感圧センサが設けられている位置の裏面側に設けられている、第11態様に記載の押圧検出機能を有するタッチパネルを提供する。
[0022]
 本発明の第13態様によれば、前記一対の電極の一方は、前記第1基板上に配置され、
 前記一対の電極の他方は、前記第2基板上に配置され、
 前記感圧インク部材は、前記一対の電極の一方又は他方の複数箇所を被覆するように設けられている、第1~12態様のいずれか1つに記載の押圧検出機能を有するタッチパネルを提供する。
[0023]
 本発明の第14態様によれば、前記一対の電極は、前記感圧インク部材又は前記隙間保持部材のいずれかに被覆されている、第13態様に記載の押圧検出機能を有するタッチパネルを提供する。
[0024]
 本発明の第15態様によれば、前記一対の電極は、前記第1基板上に互いに隙間を空けて配置され、
 前記感圧インク部材は、前記第2基板上に配置されている、第1~12態様のいずれか1つに記載の押圧検出機能を有するタッチパネルを提供する。
[0025]
 本発明の第16態様によれば、第1~15態様のいずれか1つに記載のタッチパネルに用いられるタッチパネル用感圧センサを提供する。

発明の効果

[0026]
 本発明にかかる押圧検出機能を有するタッチパネル及び当該タッチパネル用感圧センサによれば、前記一対の電極が前記第1又は第2基板の縁部に沿って枠状に配置されているので、当該枠で囲まれた内側部分の透過率は低下しない。従って、電子機器に搭載されても表示装置の表示部を枠の内側に配置することで、当該表示部の視認性の低下を抑えることができる。また、前記感圧インク部材は、前記第1又第2基板の縁部に沿って点在しているので、第1基板に対して同じ圧力を加えた場合において前記感圧インク部材が前記一対の電極の両方に接触する面積のバラツキが抑えられる。従って、圧力の測定精度を向上させることができる。

図面の簡単な説明

[0027]
 本発明のこれらと他の目的と特徴は、添付された図面についての好ましい実施の形態に関連した次の記述から明らかになる。この図面においては、
[図1] 図1は、本発明の第1実施形態にかかるタッチ入力デバイスを搭載する携帯電話機の斜視図であり、
[図2] 図2は、図1のA1-A1線の断面図であり、
[図3] 図3は、本発明の第1実施形態にかかるタッチ入力デバイスの斜視図であり、
[図4] 図4は、X座標検出用透明フィルムの平面図であり、
[図5] 図5は、Y座標検出用透明フィルムの平面図であり、
[図6] 図6は、シールド用透明フィルムの平面図であり、
[図7] 図7は、本発明の第1実施形態にかかるタッチ入力デバイスが備える感圧センサの平面図であり、
[図8] 図8は、図7のA2-A2線の断面図であり、
[図9] 図9は、図7に示す感圧センサの分解斜視図であり、
[図10] 図10は、隙間保持部材の断面図であり、
[図11] 図11は、図2に示すタッチ入力デバイスに押圧力が加えられた状態を模式的に示す断面図であり、
[図12] 図12は、本発明の第1実施形態にかかるタッチ入力デバイスが備える感圧センサの第1変形例を示す断面図であり、
[図13] 図13は、本発明の第1実施形態にかかるタッチ入力デバイスが備える感圧センサの第2変形例を示す断面図であり、
[図14] 図14は、本発明の第1実施形態にかかるタッチ入力デバイスが備える感圧センサの第3変形例を示す断面図であり、
[図15] 図15は、図14の第3変形例に係る感圧センサに厚み方向の押圧力が加わった状態を示す断面図であり、
[図16] 図16は、本発明の第2実施形態にかかるタッチ入力デバイスが備える感圧センサの平面図であり、
[図17] 図17は、図16のA3-A3線の断面図であり、
[図18] 図18は、図16に示す感圧センサの分解斜視図であり、
[図19] 図19は、本発明の第3実施形態にかかるタッチ入力デバイスが備える感圧センサの平面図であり、
[図20] 図20は、図19のA4-A4線の断面図であり、
[図21] 図21は、本発明の第4実施形態にかかるタッチ入力デバイスが備える感圧センサの平面図であり、
[図22] 図22は、図21のA5-A5線の断面図であり、
[図23] 図23は、本発明の第5実施形態にかかるタッチ入力デバイスの断面図であり、
[図24] 図24は、本発明の第5実施形態にかかるタッチ入力デバイスが備える上部フィルムの平面図であり、
[図25] 図25は、本発明の第6実施形態にかかるタッチ入力デバイスの断面図であり、
[図26] 図26は、本発明の第6実施形態にかかるタッチ入力デバイスが備える上部電極フィルムの平面図であり、
[図27] 図27は、本発明の第7実施形態にかかるタッチ入力デバイスの断面図であり、
[図28] 図28は、本発明の第8実施形態にかかるタッチ入力デバイスの断面図であり、
[図29] 図29は、図28に示すタッチ入力デバイスに押圧力が加えられた状態を模式的に示す断面図であり、
[図30] 図30は、本発明の第9実施形態にかかるタッチ入力デバイスにおける、感圧インク部材の配置を模式的に示す平面図であり、
[図31] 図31は、本発明の第9実施形態にかかるタッチ入力デバイスにおける、隙間保持部材の構成を模式的に示す平面図であり、
[図32] 図32は、図32に示す隙間保持部材の貫通孔に図31に示す感圧インク部材が嵌り込んだ状態を模式的に示す拡大平面図であり、
[図33] 図33は、感圧インク部材の配置ピッチを変えて作成した3つのサンプルにおける抵抗値と押圧力との関係を示すグラフであり、
[図34] 図34は、図30に示す感圧インク部材の配置の変形例を模式的に示す平面図であり、
[図35] 図35は、本発明の実施例にかかるサンプルにおける感圧インク部材の配置を示す平面図であり、
[図36] 図36は、比較例にかかるサンプルにおける感圧インク部材の配置を示す平面図であり、
[図37] 図37は、本発明の実施例にかかる3つのサンプルにおける抵抗値と押圧力との関係を示すグラフであり、
[図38] 図38は、比較例にかかる3つのサンプルにおける抵抗値と押圧力との関係を示すグラフであり、
[図39] 図39は、本発明の第2実施例にかかる3つのサンプルにおける抵抗値と押圧力との関係を示すグラフである。

発明を実施するための形態

[0028]
 本発明の記述を続ける前に、添付図面において同じ部品については同じ参照符号を付している。
 以下、本発明の実施の形態について、図面を参照しながら説明する。
[0029]
 《第1実施形態》
 本発明の第1実施形態にかかる押圧検出機能を有するタッチパネルは、タッチパネル本体と感圧センサとを一体に構成し、タッチパネル本体での位置検出に加えて感圧センサによって押圧力の強さを検出することができるように構成したものである。以下、この押圧検出機能を有するタッチパネルをタッチ入力デバイスという。本第1実施形態にかかるタッチ入力デバイスは、例えば、電子機器、特に携帯電話機若しくはゲーム機などの携帯型電子機器のディスプレイのタッチ入力デバイスとして好適に機能する。本第1実施形態では、タッチ入力デバイスが携帯電話機に搭載される例を説明する。
[0030]
 図1は、本第1実施形態にかかるタッチ入力デバイスを搭載する携帯電話機の斜視図であり、図2は、図1のA1-A1線の断面図である。図3は、タッチ入力デバイスの斜視図である。
[0031]
 図1及び図2に示すように、携帯電話機1は、前面に矩形の表示窓2Aが形成された合成樹脂製の直方体形状の筐体2と、液晶若しくは有機ELなどの矩形の表示部3Aを有し且つ筐体2内に内蔵された表示装置3と、表示窓2Aに嵌め込まれたタッチ入力デバイス4と、筐体2の前面に配置された複数の入力キー5とを備えている。
[0032]
 筐体2の表示窓2Aは、タッチ入力デバイス4の嵌め込みを許容するため、段差を有するように形成されている。表示窓2Aの底面には、表示装置3の表示部3Aが視認できるように矩形の開口部2aが形成されている。タッチ入力デバイス4は、開口部2aの周囲の矩形枠状部分2b上に配置されて、開口部2aを塞ぐ。
[0033]
 なお、表示窓2Aの形状若しくは大きさは、タッチ入力デバイス4の形状若しくは大きさに応じて種々の変更が可能である。表示窓2Aの段差は、タッチ入力デバイス4の厚みなどに応じて種々の変更が可能である。表示窓2Aの開口部2aの形状若しくは大きさは、表示部3Aの形状若しくは大きさなどに応じて種々の変更が可能である。ここでは一例として、表示窓2A、開口部2a、表示部3A、及びタッチ入力デバイス4の形状を矩形とし、筐体2の表面とタッチ入力デバイス4の表面との高さが同じになるように、表示窓2Aの段差を設定している。
[0034]
 タッチ入力デバイス4は、図3に示すように、透明窓部分4Aと、透明窓部分4Aの周囲に配置された矩形枠状の加飾領域4Bとを有している。タッチ入力デバイス4が携帯電話機の筐体2の表示窓2Aに配置された場合には、透明窓部分4Aから表示装置3の表示部3Aを視認することができる。
[0035]
 また、タッチ入力デバイス4は、タッチ入力デバイス4の入力面に対するタッチ操作に基づいて、その操作位置となる平面座標(XY座標)を検出するタッチパネル本体10と、入力面と直交する方向(Z方向)に加えられた押圧力の強さを検出する感圧センサ20とを備えている。
[0036]
 まず、タッチパネル本体10の構成について説明する。
 タッチパネル本体10は、例えば抵抗膜方式若しくは静電容量方式のタッチパネルである。ここでは、タッチパネル本体10として静電容量方式のタッチパネルを用いる例を説明する。タッチパネル本体10は、入力面となる透明支持基板11と、加飾フィルム12と、X座標検出用透明フィルム13と、透明粘着層14と、Y座標検出用透明フィルム15と、透明粘着層16と、シールド用透明フィルム17と、透明粘着層18と、ハードコートフィルム19とを順に積層して構成されている。
[0037]
 透明支持基板11は、透視性、剛性、及び加工性に優れた材料、例えば、ガラス、ポリメチルメタクリレート(PMMA)樹脂、若しくは、ポリカーボネート(PC)樹脂などで構成されている。透明支持基板11の下面には、透明粘着剤(図示せず)により、加飾フィルム12が貼着されている。
[0038]
 加飾フィルム12は、加飾フィルム用透明フィルムの周囲表面に矩形枠状にインクを塗布することにより形成されている。タッチ入力デバイス4の矩形の加飾領域4Bは、前記インクを塗布した部分である矩形枠状の加飾部12aにより形成され、加飾部12aが設けられていない矩形の部分12bがタッチ入力デバイス4の透明窓部分4Aとなる。
[0039]
 加飾部12aを構成するインクとしては、ポリ塩化ビニル系樹脂、ポリアミド系樹脂、ポリエステル系樹脂、ポリアクリル系樹脂、ポリウレタン系樹脂、ポリビニルアセタール系樹脂、ポリエステルウレタン系樹脂、セルロースエステル系樹脂、若しくは、アルキド樹脂などの樹脂をバインダーとし、適切な色の顔料又は染料を着色剤として含有する着色インクを用いるとよい。また、加飾部12aは、塗布に代えて印刷により形成されてもよい。印刷により加飾部12aを形成する場合、オフセット印刷法、グラビア印刷法、若しくは、スクリーン印刷法などの通常の印刷法を利用することができる。
[0040]
 加飾フィルム12の下面には、透明粘着剤(図示せず)により、X座標検出用透明フィルム13が貼着されている。X座標検出用透明フィルム13の下面には、例えば、図4に示すように一方向にストライプ状に配置された上部透明電極13aと、バスバー若しくは引き回し線等の外部と通電するための所定のパターンの引き回し回路13bとが形成されている。また、X座標検出用透明フィルム13の下面には、上部透明電極13aと引き回し回路13bとを被覆するように透明粘着層14が配置され、当該透明粘着層14によりY座標検出用透明フィルム15が貼着されている。透明粘着層14は、例えば、糊、接着剤、又は両面粘着テープである。
[0041]
 Y座標検出用透明フィルム15の下面には、図5に示すように上部透明電極13aと交差(例えば直交)する方向にストライプ状に配置された下部透明電極15aと、バスバー若しくは引き回し線等の外部と通電するための所定のパターンの引き回し回路15bとが形成されている。また、Y座標検出用透明フィルム15の下面には、下部透明電極15aと引き回し回路15bとを被覆するように透明粘着層16が配置され、当該透明粘着層16によりシールド用透明フィルム17が貼着されている。透明粘着層16は、例えば、糊、接着剤、又は両面粘着テープである。
[0042]
 シールド用透明フィルム17の下面には、図6に示すように、矩形のシールド用透明電極17aと、筐体2(グランド)に接続するための所定のパターンの引き回し回路17bが形成されている。シールド用透明電極17aは、表示装置3の表示部3Aよりも大きく形成され、タッチ入力デバイス4の厚み方向から見たときに表示部3Aを包含できる位置に配置されている。これにより、シールド用透明電極17aは、表示装置3から発生する妨害電磁波(交流のノイズ)を遮蔽する、いわゆる電磁シールドの役割を果たす。また、シールド用透明フィルム17の下面には、シールド用透明電極17aと引き回し回路17bとを被覆するように透明粘着層18が配置され、当該透明粘着層18によりハードコートフィルム19が貼着されている。透明粘着層18は、例えば、糊、接着剤、又は両面粘着テープである。ハードコートフィルム19は、製造時に透明粘着層18の表面に傷が付かないように保護する部材である。
[0043]
 X座標検出用透明フィルム13とY座標検出用透明フィルム15とシールド用透明フィルム17とは、それぞれ、例えば、ポリエチレンテレフタレート(PET)樹脂、若しくは、ポリカーボネート(PC)樹脂などで構成されている。ハードコートフィルム19は、例えばポリエチレンテレフタレート(PET)樹脂若しくはポリイミドなどで構成されている。
[0044]
 各透明電極13a,15a,17aと各引き回し回路13b,15b,17bとは、それぞれ、透明導電膜より構成されている。透明導電膜の材料としては、酸化錫、酸化インジウム、酸化アンチモン、酸化亜鉛、酸化カドミウム、若しくはITO等の金属酸化物、又は、導電性ポリマーの薄膜が一例として挙げられる。各透明電極13a,15a,17aと各引き回し回路13b,15b,17bの形成方法としては、例えば、真空蒸着法、スパッタリング、イオンプレーティング、CVD法、若しくは、ロールコーター法などを用いて各透明フィルム13,15,17の全面に導電性被膜を形成した後、不要な部分をエッチング除去する方法がある。前記エッチングは、電極として残したい部分にフォトリソ法又はスクリーン法などによりレジストを形成した後、塩酸などのエッチング液に浸漬することにより行うことができる。また、前記エッチングは、前記レジストの形成後、エッチング液を噴射してレジストが形成されていない部分の導電性被膜を除去し、その後、溶剤に浸漬することによりレジストを膨潤又は溶解させて除去することにより行うこともできる。また、前記各透明電極13a,15a,17aと各引き回し回路13b,15b,17bの形成は、レーザーにより行うこともできる。
[0045]
 次に、感圧センサ20の構成について説明する。
 図7は、本第1実施形態にかかる感圧センサ20の平面図であり、図8は、図7のA2-A2線の断面図である。図9は、図7に示す感圧センサ20の分解斜視図である。
[0046]
 感圧センサ20は、タッチパネル本体10のハードコートフィルム19の下面に、例えば糊、接着剤、若しくは、両面粘着テープなどの粘着剤30によって貼着されている。感圧センサ20は、タッチパネル本体10の上方から見たときに加飾部12aに隠蔽されるように矩形枠状に形成されている。従って、感圧センサ20を構成する各部材は、透明な材質で構成されることに限定されず、有色の材質で構成されていてもよい。なお、ここでは、感圧センサ20の外形が矩形であるとして説明するが、本発明はこれに限定されず、その他の形状、例えば円形であってもよい。
[0047]
 感圧センサ20は、第2基板の一例である矩形枠状の上部フィルム21と、上部フィルム21と対向配置された第1基板の一例である矩形枠状の下部フィルム22とを備えている。感圧センサ20は、下部フィルム22が表示窓2Aの矩形枠状部分2b上に、例えば粘着剤(図示せず)により貼着されることで表示窓2Aに取り付けられる。上部及び下部フィルム21,22の厚み寸法は、例えば25μm~100μmに設定されている。
[0048]
 上部及び下部フィルム21,22の材質としては、フレキシブル基板に使用可能な材質、例えば、ポリエチレンテレフタレート、ポリスチレン系樹脂、ポリオレフィン系樹脂、ABS樹脂、AS樹脂、アクリル系樹脂、若しくは、AN樹脂などの汎用樹脂を用いることができる。また、上部及び下部フィルム21,22の材質としては、ポリスチレン系樹脂、ポリカーボネート系樹脂、ポリアセタール系樹脂、ポリカーボネート変性ポリフェニレンエーテル樹脂、ポリブチレンテレフタレート樹脂、若しくは、超高分子量ポリエチレン樹脂などの汎用エンジニアリング樹脂、又は、ポリスルホン樹脂、ポリフェニレンサルファイド系樹脂、ポリフェニレンオキシド系樹脂、ポリアリレート樹脂、ポリエーテルイミド樹脂、ポリイミド樹脂、液晶ポリエステル樹脂、若しくは、ポリアリル系耐熱樹脂などのスーパーエンジニアリング樹脂を用いることもできる。
[0049]
 上部フィルム21の下部フィルム22との対向面には、上部電極21aが矩形枠状に配置されている。下部フィルム22の上部フィルム21との対向面には、下部電極22aが上部電極21aと対向するように矩形枠状に配置されている。ここでは、上部電極21aと下部電極22aとで一対の電極が構成されている。上部及び下部電極21a,22aの厚み寸法は、例えば、10μm~20μmに設定されている。
[0050]
 上部及び下部電極21a,22aの材料としては、金、銀、銅、若しくはニッケルなどの金属、あるいはカーボンなどの導電性を有するペーストを用いることができる。これらの形成方法としては、スクリーン印刷、オフセット印刷、グラビア印刷、若しくはフレキソ印刷などの印刷法、フォトレジスト法などが挙げられる。また、上部及び下部電極21a,22aは、銅若しくは金などの金属箔を貼り付けて形成することもできる。さらに、上部及び下部電極21a,22aは、銅などの金属をメッキしたFPC(フレキシブル回路基板)の上にレジストで電極パターンを形成し、レジストで保護されていない部分の金属箔をエッチング処理することによって形成することもできる。
[0051]
 上部フィルム21の4つのコーナー部121には、上部電極21aを被覆するようにドット状の上部感圧インク部材23aが配置されている。下部フィルム22の4つのコーナー部122には、下部電極22aを被覆し且つ上部感圧インク部材23aと対向するようにドット状の下部感圧インク部材23bが配置されている。上部又は下部感圧インク部材23a,23bの厚み寸法(上部フィルム21又は下部フィルム22からの高さ)は、上部又は下部電極21a,22aの厚み寸法よりも大きく、例えば15μm~35μmに設定されている。上部又は下部感圧インク部材23a,23bのドット形状は、特に限定されるものではなく、円形、矩形、三角形などの形状であってもよい。ここでは一例として、上部又は下部感圧インク部材23a,23bは円形であるものとして説明する。
[0052]
 上部及び下部感圧インク部材23a,23bを構成する組成物は、外力に応じて電気抵抗値などの電気特性が変化する導電性の素材で構成されている。より具体的には、上部及び下部感圧インク部材23a,23bは、圧力の印加に伴って、前記組成物の内部に多数含まれる導電性の粒子である感圧粒子間であって、近接している複数の感圧粒子間で、直接的な接触の有無とは関係なく、トンネル電流が流れて、絶縁状態から通電状態に変化するものである。前記組成物として、例えば、英国のダーリントン(Darlington)のペラテック社(Peratech LTD)から商品名「QTC」で入手可能な量子トンネル現象複合材料(Quantum Tunneling Composite)を用いることができる。上部感圧インク部材23a及び下部感圧インク部材23bは、塗布により上部フィルム21及び下部フィルム22に配置することができる。上部及び下部感圧インク部材23a,23bの塗布方法としては、それぞれ、スクリーン印刷、オフセット印刷、グラビア印刷、又はフレキソ印刷などの印刷法を用いることができる。
[0053]
 上部フィルム21と下部フィルム22との対向領域には、矩形枠状の隙間保持部材24が配置されている。隙間保持部材24は、粘着性を有して上部フィルム21と下部フィルム22とを接着するとともに、上部感圧インク部材23aと下部感圧インク部材23bとの各対向面間に隙間31を保持するための絶縁性部材である。隙間保持部材24は、例えば、図10に示すように、ポリエチレンテレフタレートフィルムなどの芯材24Aの両面にアクリル系の接着糊などの粘着剤24Bを形成した両面粘着テープである。隙間保持部材24の厚みは、例えば、50~100μmに設定されている。
[0054]
 隙間保持部材24の4つのコーナー部には、図9に示すように、それぞれ円形の貫通穴24aが設けられている。各貫通穴24aは、円形の上部及び下部感圧インク部材23a,23bよりも直径が大きく形成されている。例えば、貫通穴24aの直径は3mmであり、上部及び下部感圧インク部材23a,23bの直径は2mmであり、矩形枠状の上部及び下部電極21a,22aの幅は1mmである。これにより、隙間保持部材24と感圧インク部材23a,23bとが接触しないようになっている。また、隙間保持部材24は、貫通穴24a以外の部分では上部及び下部電極21a,22aを被覆するので、各貫通穴24aに対応する部分以外で両電極21a,22aが通電することを防止することができる。
[0055]
 また、上部及び下部電極21a,22aは、コネクタ25に接続されている。コネクタ25は、携帯電話機1に内蔵された押圧力検出部6に接続されている。
[0056]
 前記構成の感圧センサ20は、図2に示すように、通常時(無加圧時)は、隙間保持部材24によって上部感圧インク部材23aと下部感圧インク部材23bとが互いに接触しない状態となっている。この状態で、感圧センサ20上に設けられたタッチパネル本体10のタッチ入力面に押圧力Pが加えられた場合、当該押圧力Pにより、図11に示すように、上部又は下部フィルム21,22が撓むなどして変形する。これにより、少なくとも押圧力Pが加えられた部分に最も近い上部及び下部感圧インク部材23a,23bが互いに接触し、上部電極21aと下部電極22aとの間に電流が流れる。この電流を押圧力検出部6で検出することにより、押圧力Pを検出することができる。
[0057]
 また、押圧力Pが大きくなると、上部及び下部感圧インク部材23a,23bに加えられる外力が増大することにより、上部及び下部感圧インク部材23a,23bの電気抵抗値が小さくなる。これにより、上部電極21aと下部電極22aとの間に流れる電流が増大する。この電流の変化を押圧力検出部6で電圧値に変換して検出することによって、上部又は下部感圧インク部材23a,23bに加えられる外力を押圧力検出部6で検出することができ、押圧力Pを検出することができる。
[0058]
 以上、本発明の第1実施形態にかかるタッチ入力デバイス4によれば、上部及び下部電極21a,22aが枠状に配置されているので、当該枠で囲まれた内側部分の透過率は低下しない。従って、携帯電話機1に搭載されても表示装置3の表示部3Aを枠の内側に配置することで、当該表示部3Aの視認性の低下を抑えることができる。また、感圧インク部材23a,23bは、上部及び下部フィルム21,22の各コーナー部121,122に点在しているので、上部フィルム21に対して同じ押圧力を加えた場合において上部又は下部感圧インク部材23a,23bが上部又は下部電極21a,22aの両方に接触する面積のバラツキを抑えることができる。従って、圧力の測定精度を向上させることができる。
[0059]
 なお、本発明は前記実施形態に限定されるものではなく、その他種々の態様で実施可能である。例えば、前記第1実施形態では、上部及び下部電極21a,22aの両方を上部及び下部感圧インク部材23a,23bで被覆するようにしたが、本発明はこれに限定されない。例えば、図12に示すように、上部電極21aを上部感圧インク部材23aで被覆する一方、下部電極22aを下部感圧インク部材23bで被覆しないようにしてもよい。すなわち、上部及び下部電極21a,22aの少なくともいずれか一方を感圧インク部材で被覆するようにすればよい。この場合、上部電極21aと下部電極22aとの間には、1つの感圧インク部材しか配置されないことになるので、2つの感圧インク部材を配置するときよりも圧力の測定精度が高くなる。なお、前記第1実施形態のように、上部及び下部電極21a,22aの両方を上部及び下部感圧インク部材23a,23bで被覆するようにした場合には、上部及び下部電極21a,22aが貫通穴24aの空間内で露出する部分を少なくすることができる。これにより、上部及び下部電極21a,22aの腐食などの不具合を抑えることができる。
[0060]
 また、前記第1実施形態では、隙間保持部材24の各貫通穴24aの直径を、上部及び下部感圧インク部材23a,23bの直径よりも大きく形成したが、図13に示すように、上部及び下部感圧インク部材23a,23bよりも小さく形成してもよい。すなわち、隙間保持部材24が上部及び下部感圧インク部材23a,23bの周囲に隙間無く接触するように構成してもよい。これにより、上部及び下部電極21a,22aが上部及び下部感圧インク部材23a,23b、又は隙間保持部材24のいずれにも覆われていない部分を無くすことができる。すなわち、貫通穴24aの空間内に上部及び下部電極21a,22aが露出することを防ぐことができる。これにより、上部及び下部電極21a,22aの腐食などの不具合をなくすことができる。
[0061]
 また、図14に示すように、下部フィルム22の下部電極22aが設けられていない側の面(裏面)に、支持部材としてバンプ26を積層配置してもよい。ここで、バンプ26の高さ寸法は、例えば5μm~1000μm、より特定的には50μm~200μm(下部フィルム22に接着するための接着層の厚みを含む)である。これにより、図15に示すように、感圧センサ20に厚み方向の押圧力が加わったとき、下部フィルム22の感圧インク部材23bの部分を下方から支持し、加わった押圧力を分散させることなく、下部フィルム22の変形に利用される力として確実に伝達することができる。これにより、圧力の測定精度を向上させることができる。
[0062]
 なお、バンプ26は、例えば1kgの力でタッチパネル本体10を押圧したときに変形しない程度の剛性を有していることが好ましい。バンプ26は、絶縁部材であっても、導電部材であってもよい。バンプ26は、例えば、熱硬化性樹脂、紫外線硬化性樹脂、ポリエチレンフォーム若しくはウレタンフォームなどの発泡体などで構成することができる。バンプ26の幅寸法は、0.1mm以上であることが好ましい。バンプの幅寸法が0.1mm未満である場合、下部フィルム22を十分に変形させることができないおそれがある。また、バンプ26の幅寸法は、感圧センサ20の幅寸法以下であることが好ましい。バンプ26の幅寸法が感圧センサ20の幅寸法よりも大きい場合、バンプ26が感圧センサ20以外の部分に接触して、圧力の測定精度が低下するおそれがある。
[0063]
 また、バンプ26は、感圧インク部材23bが設けられている位置の裏面側(直下)に配置されていることが好ましい。これにより、上部及び下部感圧インク部材23a,23bを互いに、より確実に接触させることができ、圧力の測定精度をより向上させることができる。なお、図15に示すように、隙間保持部材24と上部又は下部感圧インク部材23a,23bとが接触していない(隙間32がある)方が、下部フィルム22が変形しやすく、圧力の測定精度を向上させることができる。
[0064]
 なお、前記支持部材は、バンプ26に限定されるものではなく、圧縮性の高い部材であればよい。また、バンプ26のような半球形状の部材の方が、押圧力を伝達するのに効果的である。また、前記では、下部フィルム22の裏面に支持部材を設けたが、上部フィルム21の裏面(上面)に設けられてもよい。また、支持部材を形成する上部又は下部フィルム21,22は、可撓性を有することが好ましい。
[0065]
 また、前記第1実施形態では、上部又は下部感圧インク部材23a,23bを第1又は下部フィルム21,22の各コーナー部121,122に配置したが、本発明はこれに限定されない。上部又は下部感圧インク部材23a,23bは、上部又は下部フィルム21,22の縁部に沿って点在するように配置されていればよい。
[0066]
 また、前記第1実施形態では、加飾フィルム12を備えるようにしたが、加飾フィルム12を備えなくてもよい。
[0067]
《第2実施形態》
 図16は、本発明の第2実施形態にかかるタッチ入力デバイスが備える感圧センサ20Aの平面図であり、図17は、図16のA3-A3線の断面図である。図18は、図16に示す感圧センサ20Aの分解斜視図である。本第2実施形態にかかるタッチ入力デバイスが、前記第1実施形態にかかるタッチ入力デバイスと異なる点は、上部電極21aに代えて、下部フィルム22に下部電極22aに並列して矩形枠状の下部電極22bを配置する点である。すなわち、所定間隔をあけて一対の矩形枠状の電極を下部フィルム22に配置し、内側の矩形枠状の電極は前記第1実施形態の下部電極22aに相当し、外側の矩形枠状の電極を前記第1実施形態の上部電極21aに相当するものとしている。よって、ここでは、下部フィルム22上に形成された第1下部電極22aと第2下部電極22bとで、一対の電極が構成されている。
[0068]
 本第2実施形態にかかるタッチ入力デバイスによれば、感圧センサ20Aの厚み方向に押圧力が加わったとき、上部フィルム21のコーナー部121に配置された4つの上部感圧インク部材23aのうちの少なくとも1つが第1下部電極22aと第2下部電極22bの両方に接触して両者を導通させる。これにより、感圧インク部材23aに加えられる外力を検出することができ、タッチ入力面への押圧力を検出することができる。
[0069]
《第3実施形態》
 図19は、本発明の第3実施形態にかかるタッチ入力デバイスが備える感圧センサ20Bの平面図であり、図20は、図19のA4-A4線の断面図である。本第3実施形態にかかるタッチ入力デバイスが、前記第1実施形態にかかるタッチ入力デバイスと異なる点は、矩形枠状の上部及び下部フィルム21,22に代えて、矩形シート状の上部及び下部フィルム21A,22Aを備えている点である。また、本第3実施形態にかかるタッチ入力デバイスにおいて、上部及び下部フィルム21A,22Aと隙間保持部材24とは、透明な材質で構成している。
[0070]
 本第3実施形態にかかるタッチ入力デバイスによれば、上部及び下部電極21a,22aは矩形枠状に配置されているので、当該矩形枠で囲まれた内側部分の透過率は低下しない。また、上部及び下部フィルム21A,22Aと隙間保持部材24とは、透明な材質で構成されているので、透過率の低下を抑えることができる。従って、携帯電話機1に搭載されても、表示装置3の表示部3Aの視認性の低下を抑えることができる。
[0071]
《第4実施形態》
 図21は、本発明の第4実施形態にかかるタッチ入力デバイスが備える感圧センサ20Cの平面図であり、図22は、図21のA5-A5線の断面図である。本第4実施形態にかかるタッチ入力デバイスが、前記第3実施形態にかかるタッチ入力デバイスと異なる点は、下部フィルム22Aと隙間保持部材24との間に透明電磁シールド部材の一例としてのシールド用透明電極22cを設けている点である。このシールド用透明電極22cは、前記第1実施形態にて前述したシールド用透明電極17aと同様の形状、大きさ、材質で構成され、引き回し回路17bと同様の引き回し回路(図示せず)と接続されている。
[0072]
 本第4実施形態にかかるタッチ入力デバイスによれば、シールド用透明電極22cを備えることで、タッチパネル10にはシールド用透明電極17aを設ける必要がなくなる。これにより、タッチ入力デバイスの全体としては、上部及び下部電極21a,22aの内側部分の透過率は低下しない。従って、携帯電話機1に搭載されても、表示装置3の表示部3Aの視認性の低下を抑えることができる。
[0073]
《第5実施形態》
 図23は、本発明の第5実施形態にかかるタッチ入力デバイスの断面図である。本第5実施形態にかかるタッチ入力デバイスが、前記第3実施形態にかかるタッチ入力デバイスと異なる点は、上部フィルム21Aと隙間保持部材24との間にシールド用透明電極21bを設けるとともに、下部フィルム22Aをハードコートフィルム19と同様の材質で構成し、シールド用透明フィルム17、透明粘着層18、及びハードコートフィルム19を設けていない点である。すなわち、上部フィルム21Aがシールド用透明フィルム17の機能を備え、下部フィルム22Aがハードコートフィルム19の機能を備えるようにしている。
[0074]
 図24は、本発明の第5実施形態にかかるタッチ入力デバイスが備える上部フィルム21Aの平面図である。シールド用透明電極21bは、前記第1実施形態にて前述したシールド用透明電極17aと同様の形状、大きさ、材質で構成され、引き回し回路17bと同様して形成された引き回し回路21cと接続されている。なお、引き回し回路21cと上部電極21aとは、例えば両者の間に絶縁部材が配置されるなどして、互いに接触しないようになっている。
[0075]
 本第5実施形態にかかるタッチ入力デバイスによれば、シールド用透明フィルム17、透明粘着層18、及びハードコートフィルム19を設けていないので、前記第3実施形態にかかるタッチ入力デバイスよりも透明窓部分4Aの透過率を向上させることができる。また、コストダウン及び製造工程の効率化を図ることができる。さらに、タッチパネル本体の厚みが薄くなるため、感圧センサの感度を向上させることができる。
[0076]
《第6実施形態》
 図25は、本発明の第6実施形態にかかるタッチ入力デバイスの断面図である。本第6実施形態にかかるタッチ入力デバイスが、前記第4実施形態にかかるタッチ入力デバイスと異なる点は、上部フィルム22Aと隙間保持部材24との間に下部透明電極22cを設けるとともに、下部フィルム22Aをハードコートフィルム19と同様の材質で構成し、Y座標検出用透明フィルム15、透明粘着層16、シールド用透明フィルム17、透明粘着層18、及びハードコートフィルム19を設けていない点である。すなわち、上部及び下部フィルム21A,22Aが、Y座標検出用透明フィルム15、シールド用透明フィルム17、及びハードコートフィルム19の機能を備えるようにしている。なお、ここでは、X座標検出用透明フィルム13が第3基板の一例となる。
[0077]
 図26は、本発明の第6実施形態にかかるタッチ入力デバイスが備える上部フィルム21Aの平面図である。下部透明電極21dは、前記第1実施形態にて前述した下部透明電極15aと同様の形状、大きさ、材質で構成され、引き回し回路15bと同様にして形成された引き回し回路21eと接続されている。なお、引き回し回路21eと上部電極21aとは、例えば両者の間に絶縁部材が配置されるなどして、互いに接触しないようになっている。
[0078]
 本第6実施形態にかかるタッチ入力デバイスによれば、Y座標検出用透明フィルム15、透明粘着層16、シールド用透明フィルム17、透明粘着層18、及びハードコートフィルム19を設けていないので、前記第4実施形態にかかるタッチ入力デバイスよりも透明窓部分4Aの透過率を向上させることができる。また、コストダウン及び製造工程の効率化を図ることができる。さらに、タッチパネル本体の厚みが薄くなるため、感圧センサの感度を向上させることができる。
[0079]
《第7実施形態》
 前記各実施形態では、平面座標を検出するのに2枚のフィルムにそれぞれ電極を形成したタッチパネルについて説明したが、例えばY座標が決まればX座標も決まるような簡易な構成の場合には、1枚のフィルムに電極を形成することで平面座標を検出することができる。このため、本発明の第7実施形態にかかるタッチ入力デバイスは以下のように構成されている。
[0080]
 図27は、本発明の第7実施形態にかかるタッチ入力デバイスの断面図である。本第7実施形態にかかるタッチ入力デバイスが、前記第6実施形態にかかるタッチ入力デバイスと異なる点は、X座標検出用透明フィルム13及び透明粘着層14を設けていない点である。
[0081]
 本第7実施形態にかかるタッチ入力デバイスによれば、X座標検出用透明フィルム13及び透明粘着層14を設けていないので、前記第6実施形態にかかるタッチ入力デバイスよりも透明窓部分4Aの透過率を向上させることができる。また、コストダウン及び製造工程のさらなる効率化を図ることができる。さらに、タッチパネル本体の厚みが薄くなるため、感圧センサの感度を向上させることができる。
[0082]
《第8実施形態》
 図28は、本発明の第8実施形態にかかるタッチ入力デバイスの断面図である。本第8実施形態にかかるタッチ入力デバイスが、前記第3実施形態にかかるタッチ入力デバイスと異なる点は、静電容量方式のタッチパネル本体10に代えて、抵抗膜方式のタッチパネル本体40を備えている点である。タッチパネル本体40と感圧センサ20Bとは、透明粘着層30A(例えば厚み50μm)により貼着されている。
[0083]
 タッチパネル本体40は、透明なハードコートフィルム41と、加飾フィルム42と、上部電極フィルム43と、下部電極フィルム44とを順に積層して構成されている。
[0084]
 ハードコートフィルム41は、タッチ入力デバイスの入力面となる透明なフィルム部材である。ハードコートフィルム41の材質としては、透視性に優れ、表面耐擦性に優れる材質を用いることが好ましい。このような材質としては、例えば、ポリエチレンテレフタレート、ポリスチレン系樹脂、ポリオレフィン系樹脂、ABS樹脂、AS樹脂、アクリル系樹脂、若しくは、AN樹脂などの汎用樹脂が一例として挙げられる。また、ハードコートフィルム41の材質として、ポリスチレン系樹脂、ポリカーボネート系樹脂、ポリアセタール系樹脂、ポリカーボネート変性ポリフェニレンエーテル樹脂、ポリブチレンテレフタレート樹脂、若しくは、超高分子量ポリエチレン樹脂などの汎用エンジニアリング樹脂、又は、ポリスルホン樹脂、ポリフェニレンサルファイド系樹脂、ポリフェニレンオキシド系樹脂、ポリアリレート樹脂、ポリエーテルイミド樹脂、ポリイミド樹脂、液晶ポリエステル樹脂、若しくは、ポリアリル系耐熱樹脂などのスーパーエンジニアリング樹脂を用いることもできる。
[0085]
 ハードコートフィルム41は、透明であればよく、無色透明、有色透明を問わない。ハードコートフィルム41の下面には、透明粘着剤(図示せず)により、加飾フィルム42が貼着されている。
[0086]
 加飾フィルム42は、加飾フィルム用透明フィルムの周囲表面に矩形枠状にインクを塗布することにより形成されている。矩形の加飾領域4B(図3参照)は、前記インクを塗布した部分である矩形枠状の加飾部42aにより形成され、加飾部42aが設けられていない矩形の部分42bが透明窓部分4A(図3参照)となる。
[0087]
 加飾部42aを構成するインクとしては、ポリ塩化ビニル系樹脂、ポリアミド系樹脂、ポリエステル系樹脂、ポリアクリル系樹脂、ポリウレタン系樹脂、ポリビニルアセタール系樹脂、ポリエステルウレタン系樹脂、セルロースエステル系樹脂、若しくは、アルキド樹脂などの樹脂をバインダーとし、適切な色の顔料又は染料を着色剤として含有する着色インクを用いるとよい。また、加飾部42aは、塗布に代えて印刷により形成されてもよい。印刷により加飾部12aを形成する場合、オフセット印刷法、グラビア印刷法、若しくは、スクリーン印刷法などの通常の印刷法を利用することができる。
[0088]
 また、加飾部42aは、金属薄膜層、あるいは印刷層と金属薄膜層との組み合わせにより構成されてもよい。金属薄膜層は、加飾部42aとして金属光沢を表現するためのものであり、真空蒸着法、スパッタリング法、イオンプレーティング法、若しくは、鍍金法などにより形成することができる。この場合、表現したい金属光沢色に応じて、アルミニウム、ニッケル、金、白金、クロム、鉄、銅、スズ、インジウム、銀、チタニウム、鉛、若しくは、亜鉛などの金属、又は、これらの金属の合金、又は、これらの金属の化合物を使用すればよい。金属薄膜層は、通常は、部分的に形成する。また、金属薄膜層を設ける場合、他の層との密着性を向上させるために、前アンカー層若しくは後アンカー層を設けてもよい。
[0089]
 ハードコートフィルム41と加飾部42aの模様を適宜組み合わせることにより、タッチ入力デバイス4の加飾領域4Aの模様を種々のデザインとすることができる。例えば、ハードコートフィルム41を有色透明とし、金属光沢を有する金属部材で加飾部42aを構成すると、タッチ入力デバイス4の加飾領域4Aは、有色の金属光沢を有するチント色にすることができる。加飾フィルム42の下面には、透明粘着剤(図示せず)により、上部電極フィルム43が貼着されている。
[0090]
 上部電極フィルム43は、電極支持フィルム43bを備えている。電極支持フィルム43bの下面には、上部透明電極43aと、バスバー若しくは引き回し線等の外部と通電するための所定のパターンの引き回し回路(図示せず)とが形成されている。上部電極フィルム43の周囲下面は、矩形枠状の粘着層45により下部電極フィルム44の周囲上面と貼着されている。上部電極フィルム43と下部電極フィルム44との間には、粘着層45に囲まれた空間が形成されている。粘着層45は、例えば、糊、接着剤、又は両面粘着テープである。
[0091]
 下部電極フィルム44は、電極支持フィルム44bを備えている。電極支持フィルム44の下面には、ストライプ状に配置された下部透明電極44aと、バスバー若しくは引き回し線等の外部と通電するための所定のパターンの引き回し回路(図示せず)とが形成されている。下部電極フィルム44の上部電極フィルム44との対向面には、複数のスペーサ44cが設けられている。これらのスペーサ44cにより、上部透明電極43aと下部透明電極44aとが誤接触することが防止されている。これらのスペーサ44cは、例えば、透明な光硬化型樹脂をフォトプロセス若しくは印刷法により微細なドット状にすることで形成することができる。
[0092]
 電極支持シート43b及び44bの材質としては、透視性に優れた材料を用いることが好ましい。このような材質としては、ポリスチレン系樹脂、ポリオレフィン系樹脂、ABS樹脂、AS樹脂、アクリル系樹脂、若しくは、AN樹脂などの汎用樹脂が一例として挙げられる。また、電極支持シート43b及び44bの材質として、ポリフェニレンオキシド・ポリスチレン系樹脂、ポリカーボネート系樹脂、ポリアセタール系樹脂、ポリカーボネート変性ポリフェニレンエーテル樹脂、ポリブチレンテレフタレート樹脂、若しくは、超高分子量ポリエチレン樹脂などの汎用エンジニアリング樹脂、又は、ポリスルホン樹脂、ポリフェニレンサルファイド系樹脂、ポリフェニレンオキシド系樹脂、ポリアリレート樹脂、ポリエーテルイミド樹脂、ポリイミド樹脂、液晶ポリエステル樹脂、若しくは、ポリアリル系耐熱樹脂などのスーパーエンジニアリング樹脂を用いることもできる。
[0093]
 各上部透明電極43a及び下部透明電極44aは、透明導電膜により形成することができる。透明導電膜の材料としては、酸化錫、酸化インジウム、酸化アンチモン、酸化亜鉛、酸化カドミウム、若しくは、ITO等の金属酸化物、又は、導電性ポリマーの薄膜が一例として挙げられる。上部透明電極43a及び下部透明電極44aの形成方法としては、例えば、真空蒸着法、スパッタリング、イオンプレーティング、CVD法、若しくは、ロールコーター法などを用いて各電極支持フィルム43b,44bの全面に導電性被膜を形成した後、不要な部分をエッチング除去する方法がある。前記エッチングは、電極として残したい部分にフォトリソ法又はスクリーン法などによりレジストを形成した後、塩酸などのエッチング液に浸漬することにより行うことができる。また、前記エッチングは、前記レジストの形成後、エッチング液を噴射してレジストが形成されていない部分の導電性被膜を除去し、その後、溶剤に浸漬することによりレジストを膨潤又は溶解させて除去することにより行うこともできる。また、各透明電極43a,44aの形成は、レーザーにより行うこともできる。
[0094]
 なお、ここでは、各透明電極43a,44aを電極支持フィルム43b,44bの表面に直接設けたが、本発明はこれに限定されない。例えば、表面に透明電極が設けられた透明な樹脂フィルムを電極支持フィルム43b,44bに貼り付けることによって形成するようにしてもよい。この場合、前記樹脂フィルムとしては、ポリカーボネート系、ポリアミド系、若しくは、ポリエーテルケトン系等のエンジニアリングプラスチック、又は、アクリル系、ポリエチレンテレフタレート系、若しくは、ポリブチレンテレフタレート系などの樹脂フィルムなどを用いることができる。
[0095]
 図29は、前記構成を有する本発明の第8実施形態にかかるタッチ入力デバイスに押圧力Pが加えられた状態を模式的に示す断面図である。図29に示すように、感圧センサ20B上に設けられたタッチパネル本体40のタッチ入力面に押圧力Pが加えられた場合、当該押圧力Pにより、上部又は下部フィルム21A,22Aが撓むなどして変形する。これにより、少なくとも押圧力Pが加えられた部分に最も近い上部及び下部感圧インク部材23a,23bが互いに接触して導通する。これにより、感圧インク部材23aに加えられる外力を検出することができ、押圧力Pを検出することができる。
[0096]
《第9実施形態》
 図30は、本発明の第9実施形態にかかるタッチ入力デバイスにおける、感圧インク部材の配置を模式的に示す平面図である。本第9実施形態にかかるタッチ入力デバイスが、前記第8実施形態にかかるタッチ入力デバイスと異なる点は、感圧インク部材23aが矩形の上部フィルム21Aの一対の長辺の縁部のみに沿って破線状に設けられている点である。なお、本発明の第9実施形態において、感圧インク部材23bは、下部フィルム22Aの感圧インク部材23aと対向する位置に設けられている。すなわち、感圧インク部材23bも、矩形の下部フィルム22Aの一対の長辺の縁部のみに沿って破線状に設けられている。感圧インク部材23bの配置は感圧インク部材23aの配置と同様であるので、説明は省略する。
[0097]
 図29に示すように、タッチパネル本体40に押圧力Pが加えられたとき、矩形の上部フィルム21Aは、主として長辺に平行な方向に撓み、短辺に平行な方向には撓みにくい。すなわち、上部フィルム21Aの短辺に沿って設けた感圧インク部材23aは、上部フィルム21Aの長辺に沿って設けた感圧インク部材23aに比べて、接触させにくく、押圧力Pの検出に寄与しにくい。
[0098]
 また、前記第1~第8実施形態のように上部フィルム21Aの4つのコーナー部121に感圧インク部材23aを配置した場合、タッチパネル本体40のサイズが大きくなると、互いに隣接する感圧インク部材23a,23a間の間隔が大きくなる。当該間隔が大きくなると、上部フィルム21Aの特に長辺の撓みが大きくなり、感圧インク部材23aが感圧インク部材23bに接触する前に、上部フィルム21Aが下部フィルム22Aに接触しまうおそれがある。この場合、感圧センサ20Bの圧力の測定精度が低下することになる。
[0099]
 これに対して、本第9実施形態においては、矩形の上部フィルム21Aの一対の長辺の縁部のみに沿って破線状に感圧インク部材23aを設けている。これにより、感圧センサ20Bの圧力の測定精度の低下を抑えることができる。また、無駄な感圧インク部材23aを無くすことができる。
[0100]
 なお、隙間保持部材24としては、図31に示すように、感圧インク部材23aに対応する位置に貫通孔24aを備えた両面粘着テープを用いることが好ましい。この場合、図32に示すように、両面粘着テープの貫通孔24aに感圧インク部材23aが嵌り込み、両者間の接触を可能にすることができる。また、上部フィルム21Aと下部フィルム22Aとの接着面積を広くすることができるので、強固な接着を実現することできる。なお、両面粘着テープを絶縁材料で構成することにより、貫通孔24a以外の部分で上部電極21aと下部電極22aとが導通することを防止することができる。
[0101]
 なお、感圧インク部材23aの配置ピッチ(感圧インク部材23aの長さ+互いに隣接する感圧インク部材23a,23aの隙間長さ)が大き過ぎると、前述したように上部フィルム21Aの撓みが大きくなり過ぎて、感圧センサ20Bの圧力の測定精度が低下するおそれがある。一方、感圧インク部材23aの配置ピッチが小さ過ぎると、個々の感圧インク部材23aに加わる圧力が小さくなり、感圧センサ20Bの圧力の測定精度が低下するおそれがある。このため、感圧インク部材23aの配置ピッチは、17.75mm±8mm、すなわち9.75mm以上25.75mm以下の範囲であることが好ましい。図33は、配置ピッチを変えて作成した3つのサンプルにおける抵抗値と押圧力との関係を示すグラフである。図33に示されるように、感圧インク部材の配置ピッチを最適としたサンプルが最も良好なF(押圧力)-R(抵抗)特性を有している。なお、図33において、最適ピッチとは11mmであり、大ピッチとは50mmであり、小ピッチとは5mmである。
[0102]
 また、前記第9実施形態においては、上部フィルム21Aの一対の短辺の縁部には感圧インク部材23aを設けなかったが、勿論、当該短辺の縁部に沿って複数の感圧インク部材23aを設けてもよい。この場合、上部フィルム21Aの短辺の縁部における感圧インク部材23aは、上部フィルム21Aの長辺の縁部における感圧インク部材23aと同じ配置ピッチで配置されてもよい。また、図34に示すように、上部フィルム21Aの短辺の縁部における感圧インク部材23aは、上部フィルム21Aの長辺の縁部における感圧インク部材23aの配置ピッチよりも大きい配置ピッチ(例えば、短辺の中央部分にのみ)で配置されてもよい。
[0103]
(圧力の測定精度の評価試験)
 次に、矩形枠状に配置した電極上に感圧インク部材を点在させて構成した感圧センサが、圧力の測定精度を向上させる効果を有することを確認するために行った試験結果ついて説明する。
[0104]
 ここでは、本発明の実施例として、ポリエチレンテレフタレート(PET)フィルム基材の上に銀電極を矩形枠状に配置し、当該銀電極上に、図35に示すように感圧インク部材を点在配置し、その後、これをガラス基板に貼り付けて構成した3つのサンプルS1~S3を作製した。また、この比較例として、ポリエチレンテレフタレート(PET)フィルム基材の上に銀電極を矩形枠状に配置し、当該銀電極上に、図36に示すように感圧インク部材を矩形枠状に配置し、その後、これをガラス基板に貼り付けて構成した3つのサンプルS4~S6を作製した。
[0105]
 銀電極は、長方形の枠状に形成し、短辺を49mm、長辺を76mm、幅を3mm、厚みを12μmとした。点在配置する感圧インク部材は、全て5.0mm×3.0mmの長方形に形成した。また、短辺方向に互いに隣接する感圧インク部材の隙間L6は約4.6mmとし、長辺方向に互いに隣接する感圧インク部材の隙間L7は、約5.14mmとした。なお、この場合、配置ピッチは、約10.14mm(=5.0mm+5.14mm)となる。各感圧インク部材の厚みは、10μmとした。感圧インク部材には、英国のPeratech社製の商品名「QTC」を使用した。
[0106]
 そして、各サンプルS1~S6を、感圧インク部材の形成面側を下にして、試験台上に載置した後、各サンプルS1~S6のガラス基板の中央部分C1,C2におもりを配置し、銀電極に電流を流して抵抗値を測定した。この動作をおもりの重さを変えて複数回繰り返し、感圧インク部材がガラス基板及びおもりから受ける押圧力に対する抵抗値を測定した。
[0107]
 図37は、サンプルS1~S3における抵抗値と押圧力との関係を示すグラフであり、図38は、サンプルS4~S6における抵抗値と押圧力との関係を示すグラフである。
[0108]
 感圧インク部材を矩形枠状に形成したサンプルS4~S6では、図38に示されるように、押圧力が小さくなる程、各サンプルの抵抗値にバラツキが生じた。この抵抗値のバラツキは、押圧力が300gfより小さいとき、特に顕著になっている。なお、押圧力が250gf未満の場合は、抵抗値を測定できなかった。
[0109]
 これに対して、感圧インク部材を点在配置したサンプルS1~S3では、図37に示されるように、押圧力が約150gf以上のとき、どのサンプルもほぼ同じ抵抗値を示した。
 以上の試験結果より、矩形枠状に配置した電極上に感圧インク部材を点在させることによって圧力の測定精度を向上できることが確認された。
[0110]
 次に、前記第9実施形態のように、矩形枠状に配置した電極の一対の長辺上にのみ感圧インク部材を点在させて構成した感圧センサが、圧力の測定精度を向上させる効果を有することを確認するために行った試験結果ついて説明する。
[0111]
 ここでは、銀電極の一対の長辺上にのみ感圧インク部材を点在させるようにしたこと以外は前記サンプルS1~S3と同様にして、3つのサンプルS7~S9を作成した。
[0112]
 図39は、サンプルS7~S9における抵抗値と押圧力との関係を示すグラフである。
 サンプルS7~S9では、図39に示されるように、押圧力が約100gf以上のとき、どのサンプルもほぼ同じ抵抗値を示した。
[0113]
 以上の試験結果より、矩形枠状に配置した電極の一対の長辺上にのみ感圧インク部材を点在させることによって圧力の測定精度を向上できることが確認された。
[0114]
 なお、前記様々な実施形態のうちの任意の実施形態を適宜組み合わせることにより、それぞれの有する効果を奏するようにすることができる。

産業上の利用可能性

[0115]
 本発明にかかる感圧センサは、電子機器に搭載されても表示装置の表示部の視認性の低下を抑えることができるとともに、圧力の測定精度を向上させることができるので、PDA、ハンディターミナルなどの携帯情報端末、コピー機、ファクシミリなどのOA機器、スマートフォン、携帯電話機、携帯ゲーム機器、電子辞書、カーナビゲーションシステム、小型PC、若しくは各種家電品などの電子機器に有用である。
[0116]
 本発明は、添付図面を参照しながら好ましい実施の形態に関連して充分に記載されているが、この技術に熟練した人々にとっては種々の変形や修正は明白である。そのような変形や修正は、添付した請求の範囲による本発明の範囲から外れない限りにおいて、その中に含まれると理解されるべきである。
[0117]
 2008年12月25日に出願された日本国特許出願No.2008-330284号及びNo.2008-330288号、並びに2009年2月27日に出願された日本国特許出願No.2009-047006号の明細書、図面、および特許請求の範囲の開示内容は、全体として参照されて本明細書の中に取り入れられるものである。

請求の範囲

[請求項1]
 押圧検出機能を有するタッチパネルであって、
 第1基板と、
 前記第1基板と対向配置された第2基板と、
 前記第1基板の前記第2基板との対向面又は前記第2基板の前記第1基板との対向面のいずれか一面、又は両面に分かれて配置された一対の電極と、
 前記第1基板の前記第2基板との対向面又は前記第2基板の前記第1基板との対向面に前記一対の電極の少なくとも一方の電極とは隙間を空けて配置され、加えられた押圧力により電気特性が変化する導電性の感圧インク部材と、
 前記第1基板と前記第2基板との対向領域に配置され、粘着性を有して前記第1基板と前記第2基板とを接着するとともに、前記感圧インク部材と前記一対の電極の少なくとも一方の電極との前記隙間を保持する隙間保持部材と、
 を備えるタッチパネル用感圧センサを備え、
 前記一対の電極は、前記第1又は第2基板の縁部に沿って枠状に配置され、
 前記感圧インク部材は、前記第1又第2基板の縁部に沿って点在し、前記第1基板の厚み方向に外力が加わることにより前記第1又は第2基板が変形したとき、前記感圧インク部材が前記一対の電極の両方に接触して両者を導通させる、押圧検出機能を有するタッチパネル。
[請求項2]
 前記隙間保持部材は、芯材の両面に粘着剤を形成した両面粘着テープである、請求項1に記載の押圧検出機能を有するタッチパネル。
[請求項3]
 前記感圧インク部材は、前記第1基板又は第2基板の複数のコーナー部にドット状に設けられている、請求項1又は2に記載の押圧検出機能を有するタッチパネル。
[請求項4]
 前記第1基板及び前記第2基板は、外形が矩形に形成され、
 前記感圧インク部材は、前記第1基板又は第2基板の一対の長辺の縁部のみに沿って破線状に設けられている、請求項1又は2に記載の押圧検出機能を有するタッチパネル。
[請求項5]
 前記感圧インク部材は、9.75mm以上25.75mm以下の配置ピッチで配置されている、請求項1又は2に記載の押圧検出機能を有するタッチパネル。
[請求項6]
 前記第1基板と前記第2基板と前記隙間保持部材とは、それぞれ枠状に形成されている、請求項1又は2に記載の押圧検出機能を有するタッチパネル。
[請求項7]
 前記第1基板及び第2基板は、透明な材料で平板状に構成され、前記一対の電極が設けられていない部分に透明窓部分が形成されている、請求項1又は2に記載の押圧検出機能を有するタッチパネル。
[請求項8]
 前記透明窓部分を包含するように前記第1基板又は第2基板上に透明電磁シールド部材が配置されている、請求項7に記載の押圧検出機能を有するタッチパネル。
[請求項9]
 前記第2基板は、前記第1基板との対向面の前記透明窓部分に一方向にストライプ状に形成された透明電極を備える、請求項7に記載の押圧検出機能を有するタッチパネル。
[請求項10]
 前記第2基板の前記一対の電極が設けられていない側の面上に、粘着剤を介して第3基板が積層され、
 前記第3基板は、透明な材料で平板状に構成され、前記第2基板との対向面の前記透明窓部分に対応する領域に、前記一方向と交差する方向にストライプ状に形成された透明電極を備える、請求項9に記載の押圧検出機能を有するタッチパネル。
[請求項11]
 さらに、前記第1基板又は第2基板の少なくとも一方の前記一対の電極が設けられていない側の面に積層配置された支持部材を備える、請求項1又は2に記載の押圧検出機能を有するタッチパネル。
[請求項12]
 前記支持部材は、前記感圧インク部材が設けられている位置の裏面側に設けられている、請求項11に記載の押圧検出機能を有するタッチパネル。
[請求項13]
 前記一対の電極の一方の電極は、前記第1基板上に配置され、
 前記一対の電極の他方の電極は、前記第2基板上に配置され、
 前記感圧インク部材は、前記一対の電極の一方又は他方の電極の複数箇所を被覆するように設けられている、請求項1又は2に記載の押圧検出機能を有するタッチパネル。
[請求項14]
 前記一対の電極は、前記感圧インク部材又は前記隙間保持部材のいずれかに被覆されている、請求項13に記載の押圧検出機能を有するタッチパネル。
[請求項15]
 前記一対の電極は、前記第1基板上に互いに隙間を空けて配置され、
 前記感圧インク部材は、前記第2基板上に配置されている、請求項1又は2に記載の押圧検出機能を有するタッチパネル。
[請求項16]
 請求項1又は2に記載のタッチパネルに用いられるタッチパネル用感圧センサ。

図面

[ 図 1]

[ 図 2]

[ 図 3]

[ 図 4]

[ 図 5]

[ 図 6]

[ 図 7]

[ 図 8]

[ 図 9]

[ 図 10]

[ 図 11]

[ 図 12]

[ 図 13]

[ 図 14]

[ 図 15]

[ 図 16]

[ 図 17]

[ 図 18]

[ 図 19]

[ 図 20]

[ 図 21]

[ 図 22]

[ 図 23]

[ 図 24]

[ 図 25]

[ 図 26]

[ 図 27]

[ 図 28]

[ 図 29]

[ 図 30]

[ 図 31]

[ 図 32]

[ 図 33]

[ 図 34]

[ 図 35]

[ 図 36]

[ 図 37]

[ 図 38]

[ 図 39]