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1. (WO2010073952) COPPER FOIL WITH RESIN
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注: テキスト化された文書

明 細 書

発明の名称 樹脂複合銅箔

技術分野

0001  

背景技術

0002  

先行技術文献

特許文献

0003  

発明の概要

発明が解決しようとする課題

0004  

課題を解決するための手段

0005  

発明の効果

0006  

図面の簡単な説明

0007  

発明を実施するための形態

0008   0009   0010   0011   0012   0013   0014   0015   0016   0017   0018   0019   0020   0021   0022   0023   0024   0025   0026  

実施例

0027   0028   0029   0030   0031   0032   0033   0034   0035   0036   0037   0038   0039   0040   0041   0042   0043   0044  

請求の範囲

1   2   3   4   5   6   7   8   9   10   11  

図面

1  

明 細 書

発明の名称 : 樹脂複合銅箔

技術分野

[0001]
 本発明は、プリント配線板用に使用される樹脂複合銅箔に関するものである。本発明で得られる樹脂複合銅箔は、銅張積層板の樹脂組成物との接着力に優れており、これを用いた銅張積層板は、耐熱性が良好で、銅箔(マット)面の凹凸の極めて小さい銅箔が適用可能なことから、細密回路を有する高密度プリント配線板として好適に使用される。

背景技術

[0002]
 近年、小型、薄型、軽量化する電子機器において、プリント配線板の高密度化の要求がますます増加しており、それに伴い、使用される銅箔について、細密回路の形成のための改善が必要となっている。従来、プリント配線板に使用する銅張積層板の銅箔としては、銅箔接着力が良好な、銅箔マット面の凹凸が顕著な電解銅箔が使用されている。これらの電解銅箔は、接着力は良好であるが、エッチング法により細密回路を形成する際に、銅箔マット面の凹凸の影響により、銅箔の凸部の一部が、積層板の樹脂表面に残り易く、これを完全に除去するため、エッチング時間を伸ばすと回路がオーバーエッチングされ、回路の位置精度や接着力が低下する等の問題があった。これらの改善手段として、銅箔マット面の凹凸を抑えた所謂ロープロファイル銅箔が実用化されているが、この銅箔を元来接着力が弱い高耐熱性の熱硬化性樹脂等と共に銅張積層板に適用すると、細密回路では接着力の不足が問題となり、高密度化の進展の障害となっていた。また、接着剤付き銅箔の使用事例として、薄い接着剤層を形成した銅箔を使用する銅張積層板(例えば、特許文献1参照)や半硬化樹脂フィルムを張りつけた銅箔を使用する銅張積層板(例えば、特許文献2参照)が提案されているが、これらの銅張積層板では、接着力レベルや吸湿耐熱性の点で問題があり、更なる改善が必要であった。また、これらの問題を解決するため、ブロック共重合ポリイミド樹脂層を形成した樹脂複合銅箔(例えば、特許文献3参照)が提案されているが、該樹脂複合銅箔を使用した銅張積層板に対して、炭酸ガスレーザーによりブラインドビア加工や、貫通スルーホール加工、ブラインドスルーホール加工等を施した際、ブロック共重合ポリイミド樹脂層の加工性が悪く、炭酸ガスレーザーによるスルーホールやブラインドビアのバリが大きくなるため接続信頼性に問題があった。

先行技術文献

特許文献

[0003]
特許文献1 : 特開平8−216340号公報
特許文献2 : 特開平9−11397号公報
特許文献3 : 特開2006−82228号公報

発明の概要

発明が解決しようとする課題

[0004]
 本発明の目的は、銅張積層板の樹脂組成物との接着力を損なわずに、銅箔(マット)面の凹凸の極めて小さい銅箔の適用が可能な樹脂複合銅箔の提供、並びにこの樹脂複合銅箔を使用する耐熱性や吸湿耐熱性が良好な銅張積層板およびプリント配線板を提供し、かつ、炭酸ガスレーザーによる加工性に優れた材料を提供するものである。

課題を解決するための手段

[0005]
 本発明者らは、上記課題を解決すべく鋭意検討した結果、銅箔の片面に特定のブロック共重合ポリイミド樹脂と無機充填剤を含有するポリイミド樹脂層を形成した樹脂複合銅箔を用いることにより、耐熱性に優れ、炭酸ガスレーザーによりブラインドビア加工や、貫通スルーホール加工、ブラインドスルーホール加工等を施した際のバリが小さく、接続信頼性に優れる銅張積層板が得られることを見出し、本発明に到達した。即ち、本発明は、以下の通りである。
[1] 銅と、該銅箔の片面に形成したポリイミド樹脂層とを具え、該ポリイミド樹脂層が、第一の構造単位よりなるイミドオリゴマーの末端に第二の構造単位よりなるイミドオリゴマーが結合している構造Aおよび第二の構造単位よりなるイミドオリゴマーの末端に第一の構造単位よりなるイミドオリゴマーが結合している構造Bが交互に繰り返される構造を有するブロック共重合ポリイミド樹脂と、無機充填剤とを含有する、樹脂複合銅箔。
[2] 前記ポリイミド樹脂層に含有される無機充填剤の配合量が、ブロック共重合ポリイミド樹脂と無機充填剤との合計100体積%に対して5体積%以上50体積%以下であり、前記第一の構造単位よりなるイミドオリゴマーの重量平均分子量が5,000~30,000である[1]記載の樹脂複合銅箔。
[3] 前記ブロック共重合ポリイミド樹脂が、下記一般式(1)で表される構造単位及び下記一般式(2)で表される構造単位を有するブロック共重合ポリイミド樹脂である[1]または[2]記載の樹脂複合銅箔。
[化1]


[化2]


(式中のm,nは、m:n=1:9~3:1を満たす整数)
[4] 前記ポリイミド樹脂層が、マレイミド化合物を含む[1]~[3]のいずれかに記載の樹脂複合銅箔。
[5] 前記ポリイミド樹脂層の厚みが、1μm~10μmである[1]~[4]のいずれかに記載の樹脂複合銅箔。
[6] 前記銅箔は、ポリイミド樹脂層が形成される面の表面粗さ(Rz)が4μm以下である[1]~[5]のいずれかに記載の樹脂複合銅箔。
[7] [1]~[6]のいずれかに記載の樹脂複合銅箔とBステージ樹脂組成物層を積層成形した銅張積層板。
[8] [1]~[6]のいずれかに記載の樹脂複合銅箔を用いたプリント配線板。
[9] [7]に記載の銅張積層板を用いたプリント配線板。
[10] 前記Bステージ樹脂組成物層が樹脂と無機充填剤とを含有し、該無機充填剤の配合量が、樹脂と無機充填剤の合計100体積%に対して5体積%以上50体積%以下である[7]記載の銅張積層板。
[11] 前記Bステージ樹脂組成物層が樹脂と無機充填剤とを含有し、該無機充填剤の配合量が、樹脂と無機充填剤の合計100体積%に対して5体積%以上50体積%以下である[9]記載のプリント配線板。

発明の効果

[0006]
 本発明で得られた樹脂複合銅箔は、銅張積層板の樹脂組成物との接着力を損なわずに、銅箔(マット)面の凹凸の極めて小さい銅箔の適用が可能であり、この樹脂複合銅箔を使用することにより、耐熱性や吸湿耐熱性が良好で、かつ、炭酸ガスレーザーによるスルーホールやブラインドビア等の加工性に優れた銅張積層板が得られる。また、この銅張積層板は、細密回路を有する高密度プリント配線板として好適に使用されることから、本発明の樹脂複合銅箔の工業的な実用性は極めて高いものである。

図面の簡単な説明

[0007]
[図1] めっき付着した貫通孔の断面写真である。

発明を実施するための形態

[0008]
 本発明の樹脂複合銅箔に使用されるブロック共重合ポリイミド樹脂は、第一の構造単位よりなるイミドオリゴマーの末端に第二の構造単位よりなるイミドオリゴマーが結合している構造Aおよび第二の構造単位よりなるイミドオリゴマーの末端に第一の構造単位よりなるイミドオリゴマーが結合している構造Bが交互に繰り返される構造を有する共重合ポリイミド樹脂であれば、特に限定されない。なお、第二の構造単位は、第一の構造単位とは異なる。これらのブロック共重合ポリイミド樹脂は、極性溶媒中で、テトラカルボン酸二無水物とジアミンを反応させイミドオリゴマーとした後、更にテトラカルボン酸二無水物と別のジアミン、もしくは別のテトラカルボン酸二無水物とジアミンを加え、イミド化する逐次重合反応によって合成される。第一の構造単位よりなるイミドオリゴマーとしては、重量平均分子量5,000~30,000程度のイミドオリゴマーを使うことが望ましい。ここで、使用するテトラカルボン酸二無水物としては、3,4,3’,4’−ビフェニルテトラカルボン酸二無水物等が挙げられ、ジアミンとしては、1,3−ビス(3−アミノフェノキシ)ベンゼン、2,2−ビス{4−(4−アミノフェノキシ)フェニル}プロパン等が挙げられる。また、使用する極性溶媒としては、N−メチル−2−ピロリドン、ジメチルアセトアミド、ジメチルホルムアミド、ジメチルスルホキシド、スルホラン、テトラメチル尿素等、ポリイミドを溶解する極性溶媒が挙げられる。また、ケトン系又はエーテル系の溶媒を混合して使用する事も可能であり、ケトン系溶媒としては、メチルエチルケトン、メチルプロピルケトン、メチルイソプロピルケトン、メチルブチルケトン、メチルイソブチルケトン、メチル−n−ヘキシルケトン、ジエチルケトン、ジイソプロピルケトン、ジイソブチルケトン、シクロペンタノン、シクロヘキサノン、メチルシクロヘキサノン、アセチルアセトン、ジアセトンアルコール、シクロヘキセン−n−オンが、エーテル系溶媒としては、ジプロピルエーテル、ジイソプロピルエーテル、ジブチルエーテル、テトラヒドロフラン、テトラヒドロピラン、エチルイソアミルアルコール、エチル−t−ブチルエーテル、エチルベンジルエーテル、ジエチレングリコールジメチルエーテル、クレジルメチルエーテル、アニソール、フェネトールが使用可能である。また、イミド化反応時に生成する水を除去するために、トルエンやキシレン等の水と共沸する溶媒を添加し、系外に取り除く必要がある。また、反応を促進するために、ピリジン等のアミン系触媒や、ピリジンとγ−バレロラクトンの様な塩基と環状エステルの二成分系触媒が好適に用いられる。反応温度は120~200℃で、トルエンやキシレン等の水と共沸する溶媒や、ピリジン等の触媒は、最終的に系外に留去させる事により、ブロック共重合ポリイミド樹脂のみの極性溶媒溶液を得ることが可能である。
[0009]
 本発明で使用されるブロック共重合ポリイミド樹脂としては、上記一般式(1)で表される構造単位及び上記一般式(2)で表される構造単位を有するブロック共重合ポリイミド樹脂が好適である。このブロック共重合ポリイミド樹脂に使用されるテトラカルボン酸二無水物は3,4,3’,4’−ビフェニルテトラカルボン酸二無水物であり、ジアミンは1,3−ビス(3−アミノフェノキシ)ベンゼン及び2,2−ビス{4−(4−アミノフェノキシ)フェニル}プロパンである。また、各単位重縮合物の分子量を制御する為に、一段目の反応時にテトラカルボン酸二無水物とジアミンのモル比をずらし、末端を酸無水物またはアミンとし、二段目の反応ではテトラカルボン酸二無水物と別のジアミンもしくは別のテトラカルボン酸二無水物とジアミンのモル比を一段目と逆にする事などで、充分な分子量のブロック共重合ポリイミドを得ることが可能である。本発明で使用されるブロック共重合ポリイミド樹脂の重量平均分子量(Mw)は50,000~300,000が望ましく、より好適には80,000~200,000である。Mwが50,000未満であるとポリイミド樹脂層が脆くなり本目的に使用できない。一方、Mwが300,000より大きいと溶液粘度が高くなりすぎ塗工が困難となる。また、最終的な分子量を制御する為に、使用するテトラカルボン酸二無水物とジアミンとのモル比をずらして合成することも可能である。一般式(1)と一般式(2)の各々の単位重縮合物のモル比は、好適には、一般式(1):一般式(2)=1:9~3:1であり、より好適には、一般式(1):一般式(2)=1:3~3:1である。一般式(1)の構造の比率が10モル%未満になると接着力の低下が問題となり、一般式(2)の構造の比率が25モル%未満になるとはんだ耐熱性の低下が問題となる。
[0010]
 本発明の樹脂複合銅箔のポリイミド樹脂層に含有される無機充填剤としては、一般に使用されるものであれば、特に限定されるものではないが、その具体例としては、天然シリカ、溶融シリカ、アモルファスシリカ、中空シリカ等のシリカ類、水酸化アルミニウム、水酸化アルミニウム加熱処理品(水酸化アルミニウムを加熱処理し、結晶水の一部を減じたもの)、ベーマイト、水酸化マグネシウム等の金属水和物、酸化モリブデン、モリブデン酸亜鉛等のモリブデン化合物、酸化チタン、チタン酸バリウム、硫酸バリウム、ホウ酸亜鉛、錫酸亜鉛、アルミナ、クレー、カオリン、タルク、焼成クレー、焼成カオリン、焼成タルク、マイカ、ガラス短繊維(EガラスやDガラスなどのガラス微粉末類)、中空ガラス、ウィスカなどが挙げられる。好適には、前述のシリカ類や、水酸化アルミニウム、水酸化アルミニウム加熱処理品(水酸化アルミニウムを加熱処理し、結晶水の一部を減じたもの)、ベーマイト、水酸化マグネシウム等の金属水和物、タルク、焼成タルクなどが使用される。これらは1種或いは2種類以上が適宜組み合わせて使用される。無機充填剤の配合量は、特に限定されないが、炭酸ガスレーザーでの加工性の観点から、ブロック共重合ポリイミド樹脂と無機充填剤の合計100体積%に対して5体積%以上50体積%以下が好ましく、より好適には、19体積%以上40体積%以下であり、更により好適には、19体積%以上30体積%以下である。また、無機充填剤をブロック共重合ポリイミド樹脂中に均一分散させるため、各種分散剤を使用するのが好ましい。さらに、無機充填剤とブロック共重合ポリイミド樹脂の密着を高めるため、無機充填剤をシランカップリング剤等のカップリング剤で処理したり、樹脂中にカップリング剤を適量添加したりすることも効果的である。無機充填剤の粒径としては、ブロック共重合ポリイミド樹脂層の均一性の観点から、平均粒径4μm以下が好ましく、さらに好ましくは平均粒径1μm以下である。
[0011]
 本発明の樹脂複合銅箔のポリイミド樹脂層は、マレイミド化合物を含むことが好ましく、該マレイミド化合物は、1分子中に2個以上のマレイミド基を有する化合物であれば特に限定されない。該マレイミド化合物として、好適には、ビス(4−マレイミドフェニル)メタン、ポリフェニルメタンマレイミド、m−フェニレンビスマレイミド、ビスフェノールA ジフェニルエーテルビスマレイミド(2,2’−ビス[4−(4−マレイミドフェノキシ)フェニル]プロパン)、3,3’−ジメチル−5,5’−ジエチル−4,4’−ジフェニルメタンビスマレイミド、4−メチル−1,3−フェニレンビスマレイミドが挙げられ、さらに好適には、ビスフェノールA ジフェニルエーテルビスマレイミド(2,2’−ビス[4−(4−マレイミドフェノキシ)フェニル]プロパン)が挙げられる。マレイミド化合物を1種もしくは2種以上を適宜混合して使用することも可能である。また、マレイミド化合物のプレポリマー、もしくはマレイミド化合物とアミン化合物のプレポリマーなども使用可能である。樹脂複合銅箔の樹脂層におけるブロック共重合ポリイミドとマレイミド化合物との含有比率は、重量比で1:9~9:1の範囲が好ましい。
[0012]
 本発明の樹脂複合銅箔に使用される銅箔は、プリント配線板に使用される公知の銅箔であれば、特に限定されないが、好適には電解銅箔、圧延銅箔、これらの銅合金等が使用される。これらの銅箔に、例えばニッケル、コバルト処理等、公知の表面処理が施されたものも使用可能である。銅箔の厚さは特に限定されないが、好適には35μm以下であり、より好適には5μm~12μmである。また、銅箔のポリイミド樹脂層が形成される面の表面粗さ(Rz)は、4μm以下が好適であり、2μm以下がより好適である。ここで、Rzとは、JIS B 0601で規定される十点平均粗さである。
[0013]
 本発明の樹脂複合銅箔におけるポリイミド樹脂層の厚さは、銅箔の表面粗さレベルに応じて調整することが可能であるが、厚くなると、銅箔塗工後の加熱工程での乾燥が不十分となり易く、使用した銅張積層板の耐熱性が低下する場合があることから、1μm~10μmが好ましく、1μm~7μmがより好ましい。
[0014]
 本発明の樹脂複合銅箔は、例えば、前述の合成方法で得られたブロック共重合ポリイミド樹脂の極性溶媒溶液に、必要に応じてマレイミド化合物を加えて攪拌し、公知の方法により無機充填剤を分散させ、銅箔の片面に直接塗工し、乾燥することにより作製することができる。塗工方式としては、リバースロール、ロッド(バー)、ブレード、ナイフ、ダイ、グラビア、ロータリースクリーン等の種々の方式が可能である。乾燥には、熱風乾燥機や赤外線乾燥機等、使用溶媒の除去に充分な温度をかける事が出来る物であれば特に限定されるものではない。また、銅箔の酸化を防止するため200℃以下で長時間乾燥する方法や真空中又は窒素等の不活性雰囲気中で更に高温で乾燥することも可能である。
[0015]
 本発明の樹脂複合銅箔と積層成形するBステージ樹脂組成物層に使用する樹脂組成物は、プリント配線板に使用される公知の熱硬化性樹脂組成物であれば、特に限定されない。これらの樹脂としては、例えば、エポキシ樹脂、フェノール樹脂、ポリイミド樹脂、シアン酸エステル樹脂、マレイミド樹脂、2重結合付加ポリフェニレンエーテル樹脂、これらの樹脂の臭素やリン含有化合物等の樹脂組成物などが挙げられ、1種或いは2種以上が組み合わせて使用される。耐マイグレーション性等の信頼性、耐熱性等の点から、シアン酸エステル樹脂を必須成分とする樹脂組成物、例えばエポキシ樹脂等との併用が好適である。これら熱硬化性樹脂には、必要に応じて、公知の触媒、硬化剤、硬化促進剤を使用することが可能である。
[0016]
 Bステージ樹脂組成物層に使用する樹脂組成物に好適に使用されるシアン酸エステル樹脂とは、分子内に2個以上のシアナト基を有する化合物である。具体的に例示すると、1,3−又は1,4−ジシアナトベンゼン、1,3,5−トリシアナトベンゼン、1,3−、1,4−、1,6−、1,8−、2,6−又は2,7−ジシアナトナフタレン、1,3,6−トリシアナトナフタレン、4,4−ジシアナトビフェニル、ビス(4−ジシアナトフェニル)メタン、2,2−ビス(4−シアナトフェニル)プロパン、2,2−ビス(3,5−ジブロモ−4−シアナトフェニル)プロパン、ビス(4−シアナトフェニル)エーテル、ビス(4−シアナトフェニル)チオエーテル、ビス(4−シアナトフェニル)スルホン、トリス(4−シアナトフェニル)ホスファイト、トリス(4−シアナトフェニル)ホスフェート、およびノボラックとハロゲン化シアンとの反応により得られるシアネート類等である。
[0017]
 特公昭41−1928号公報、同43−18468号公報、同44−4791号公報、同45−11712号公報、同46−41112号公報、同47−26853号公報及び特開昭51−63149号公報等に記載のフェノールノボラック型シアン酸エステル化合物類や、特開2007−45968号公報等に記載のナフトールアラルキル型シアン酸エステル化合物等も使用される。更に、これらシアン酸エステル化合物のシアナト基の三量化によって形成されるトリアジン環を有する分子量400~6,000のプレポリマーが使用される。このプレポリマーは、上記のシアン酸エステルモノマーを、例えば鉱酸、ルイス酸等の酸類;ナトリウムアルコラート等、第三級アミン類等の塩基;炭酸ナトリウム等の塩類等を触媒として重合させることにより得られる。この樹脂中には一部未反応のモノマーも含まれており、モノマーとプレポリマーとの混合物の形態をしており、このような原料は本発明の用途に好適に使用される。更にはシアナト化ポリフェニレンエーテル樹脂も使用できる。これらに1官能のシアン酸エステル化合物も特性に大きく影響しない量を添加できる。好適には1~10重量%である。これらのシアン酸エステル樹脂は上記のものに限定されず、公知のものが使用可能である。これらは1種或いは2種以上が適宜組み合わせて使用される。
[0018]
 Bステージ樹脂組成物層に使用するエポキシ樹脂としては、公知のものが使用できる。具体的には、ビスフェノールA型エポキシ樹脂、ビスフェノールF型エポキシ樹脂、フェノールノボラック型エポキシ樹脂、クレゾールノボラック型エポキシ樹脂、脂環式エポキシ樹脂、ビフェニル型エポキシ樹脂、フルオレン型エポキシ樹脂、レゾルシン型エポキシ樹脂、ナフタレン型エポキシ樹脂、フェノールアラルキル型エポキシ樹脂、ビフェニルアラルキル型エポキシ樹脂、エポキシ化ポリフェニレンエーテル樹脂;ブタジエン、ペンタジエン、ビニルシクロヘキセン、ジシクロペンテニルエーテル等の二重結合をエポキシ化したポリエポキシ化合物類;ポリオール、水酸基含有シリコーン樹脂類とエピクロルヒドリンとの反応によって得られるポリグリシジル化合物類等が挙げられる。又、これらの公知の臭素付加樹脂、リン含有エポキシ樹脂等が挙げられる。これらは1種或いは2種類以上が適宜組み合わせて使用される。
[0019]
 Bステージ樹脂組成物層に使用するフェノール樹脂としては、公知のものが使用できる。具体的には、ノボラック型フェノール樹脂、クレゾール型フェノール樹脂、アリールアルキレン型フェノール樹脂等が挙げられる。又、これらの公知の臭素付加樹脂、リン含有フェノール樹脂等が挙げられる。これらは1種或いは2種類以上が適宜組み合わせて使用される。
[0020]
 Bステージ樹脂組成物層に使用する樹脂組成物には、組成物本来の特性が損なわれない範囲で、所望に応じて種々の添加物を配合することができる。これらの添加物としては、不飽和ポリエステル等の重合性二重結合含有モノマー類及びそのプレポリマー類;ポリブタジエン、マレイン化ブタジエン、ブタジエン−アクリロニトリル共重合体、ポリクロロプレン、ブタジエン−スチレン共重合体、ポリイソプレン、ブチルゴム、フッ素ゴム、天然ゴム等の低分子量液状~高分子量のエラスティックなゴム類;ポリエチレン、ポリプロピレン、ポリブテン、ポリ−4−メチルペンテン、ポリスチレン、AS樹脂、ABS樹脂、MBS樹脂、スチレン−イソプレンゴム、アクリルゴム、これらのコアシェルゴム、ポリエチレン−プロピレン共重合体、4−フッ化エチレン−6−フッ化エチレン共重合体類;ポリカーボネート、ポリフェニレンエーテル、ポリスルホン、ポリエステル、ポリフェニレンサルファイド等の高分子量プレポリマー若しくはオリゴマー;ポリウレタン等が例示され、適宜使用される。また、その他、公知の有機充填剤、無機充填剤、染料、顔料、増粘剤、滑剤、消泡剤、分散剤、レベリング剤、光増感剤、難燃剤、光沢剤、重合禁止剤、チキソ性付与剤等の各種添加剤が、所望に応じて適宜組み合わせて用いられる。必要により、反応基を有する化合物には、硬化剤、触媒が適宜配合される。
[0021]
 特に炭酸ガスレーザーで孔あけ等の加工を行う場合、孔形状を良好にするため、Bステージ樹脂組成物層に無機充填剤を添加することが好ましい。無機充填剤としては、本発明の樹脂複合銅箔のポリイミド樹脂層に含有される無機充填剤と同様のものが使用でき、好適には、溶融シリカ等のシリカ類や、水酸化アルミニウム、水酸化アルミニウム加熱処理品(水酸化アルミニウムを加熱処理し、結晶水の一部を減じたもの)、ベーマイト、水酸化マグネシウム等の金属水和物、タルク、焼成タルクなどが使用される。これらは1種或いは2種類以上が適宜組み合わせて使用され、無機充填剤の配合量は、特に限定されないが、炭酸ガスレーザーでの加工性の観点から、Bステージ樹脂組成物層に使用するBステージ樹脂と無機充填剤の合計100体積%中5体積%以上50体積%以下が好ましく、より好適には、10体積%以上40体積%以下、更により好適には、15体積%以上30体積%以下である。
[0022]
 本発明で使用するBステージ樹脂組成物層は、特に限定されないが、例えば、熱硬化性樹脂組成物を溶剤に溶解・分散させるか無溶剤でワニスとし、離型フィルムの片面に塗布、乾燥してBステージ樹脂組成物シートとする方法、基材に塗布、乾燥してBステージ化しプリプレグとする方法、導体回路を形成した基板の上に、直接塗布、乾燥してBステージ樹脂組成物層を形成する方法等、公知の方法で作製することができる。このBステージ樹脂組成物層の厚さは特に限定されないが、シートの場合は、好適には4~150μmであり、塗布する場合も同様である。また、プリプレグの場合は、好適には、厚さ10~200μmとする。
[0023]
 本発明で使用するBステージ樹脂組成物層には、得られる銅張積層板の特性から、基材を使用することが好ましい。使用される基材としては、プリント配線板に使用される公知の基材であれば、特に限定されない。具体的には、E、NE、D、S、Tガラス等の一般に公知のガラス繊維の不織布、織布等が挙げられる。これらの基材は、樹脂組成物との密着性を向上させるため、その基材に公知の表面処理を施すことが好ましい。
[0024]
 本発明における銅張積層板の製造方法は、前記樹脂複合銅箔の樹脂層面を、上記Bステージ樹脂組成物層に対向させて配置し、積層成形するものである。具体的には、Bステージ樹脂組成物層、もしくは積層板の両面にBステージ樹脂組成物層を配置又は形成したものの、少なくとも片面に、樹脂複合銅箔の樹脂層面を対向させて配置し、加熱、加圧、好ましくは真空下で積層成形して銅張積層板とする。又、多層板を作製する場合は、導体回路を形成した内層基板の両面にBステージ樹脂組成物層を配置又は形成し、このBステージ樹脂組成物層面に、樹脂複合銅箔の樹脂層面を対向させて配置し、加熱、加圧、好ましくは真空下で積層成形して多層銅張積層板とする。これらの銅張積層板や多層銅張積層板に、公知の方法で導体回路を形成後、メッキ処理等を経て、プリント配線板とする。
[0025]
 これらに使用する積層板や回路基板の種類は、特に限定されず、プリント配線板材料用の公知の積層板、金属箔張板、好適には銅張板が使用できる。具体的には、熱硬化性樹脂組成物及び/又は熱可塑性樹脂組成物などを使用した、無機繊維及び/又は有機繊維基材銅張積層板、耐熱性フィルム基材銅張板、更にはこれらの基材の組み合わせた複合基材銅張積層板及びこれらの多層銅張板、アディティブ法等で作製した多層銅張板等、公知のものが使用できる。回路基板の導体厚さは特に限定されないが、好適には3~35μmである。この導体回路上は、Bステージ樹脂組成物層の樹脂との密着性を高める公知の処理、例えば黒色酸化銅処理、薬液処理(例えばメック社のCZ処理)等を施すのが好ましい。
[0026]
 本発明の銅張積層板の積層条件は特に限定されないが、好ましくは、温度100~250℃、圧力5~40kgf/cm 、真空度30mmHg以下で30分~5時間積層成形する。積層は、最初から最後までこの条件でも良いが、ゲル化までは積層成形し、その後、取り出して加熱炉で後硬化することも可能である。
実施例
[0027]
 以下に実施例、比較例で本発明を具体的に説明する。なお、特に記載が無い場合、「部」は固形分中の重量部数を示す。
[0028]
(合成例1)
 ステンレス製の碇型攪拌棒、窒素導入管とストップコックのついたトラップ上に、玉付冷却管を取り付けた還流冷却器を取り付けた2リットルの三つ口フラスコに、3,4,3’,4’−ビフェニルテトラカルボン酸二無水物117.68g(400mmol)、1,3−ビス(3−アミノフェノキシ)ベンゼン87.7g(300mmol)、γ−バレロラクトン4.0g(40mmol)、ピリジン4.8g(60mmol)、N−メチル−2−ピロリドン(以下NMPと記す)300g、トルエン20gを加え、180℃で1時間加熱した後室温付近まで冷却した後、3,4,3’,4’−ビフェニルテトラカルボン酸二無水物29.42g(100mmol)、2,2−ビス{4−(4−アミノフェノキシ)フェニル}プロパン82.12g(200mmol)、NMP200g、トルエン40gを加え、室温で1時間混合後、180℃で3時間加熱して、固形分38%のブロック共重合ポリイミド樹脂を得た。このブロック共重合ポリイミド樹脂は、一般式(1):一般式(2)=3:2であり、数平均分子量:70,000、重量平均分子量:150,000であった。また、一般式(1)で表わされる構造単位よりなるイミドオリゴマーのブロックの重量平均分子量は7,000であった。このブロック共重合ポリイミド樹脂溶液をNMPで更に希釈し、固形分15%のブロック共重合ポリイミド樹脂溶液とし、ブロック共重合ポリイミドAを得た。
[0029]
(合成例2)
 ステンレス製の碇型攪拌棒、窒素導入管とストップコックのついたトラップ上に、玉付冷却管を取り付けた還流冷却器を取り付けた2リットルの三つ口フラスコに、3,4,3’,4’−ビフェニルテトラカルボン酸二無水物117.68g(400mmol)、2,2−ビス{4−(4−アミノフェノキシ)フェニル}プロパン123.18g(300mmol)、γ−バレロラクトン4.0g(40mmol)、ピリジン4.8g(60mmol)、NMP300g、トルエン20gを加え、180℃で1時間加熱した後室温付近まで冷却した後、3,4,3’,4’−ビフェニルテトラカルボン酸二無水物29.42g(100mmol)、1,3−ビス(3−アミノフェノキシ)ベンゼン58.47g(200mmol)、NMP200g、トルエン40gを加え、室温で1時間混合後、180℃で3時間加熱して、固形分38%のブロック共重合ポリイミド樹脂を得た。このブロック共重合ポリイミド樹脂は、一般式(1):一般式(2)=2:3であり、数平均分子量:75,000、重量平均分子量:160,000であった。また、一般式(2)で表わされる構造単位よりなるイミドオリゴマーのブロックの重量平均分子量は8,000であった。このブロック共重合ポリイミド樹脂溶液をNMPで更に希釈し、固形分15%のブロック共重合ポリイミド樹脂溶液とし、ブロック共重合ポリイミドBを得た。
[0030]
(合成例3)
 ステンレス製の碇型攪拌棒、窒素導入管とストップコックのついたトラップ上に、玉付冷却管を取り付けた還流冷却器を取り付けた2リットルの三つ口フラスコに、3,4,3’,4’−ビフェニルテトラカルボン酸二無水物117.68g(400mmol)、1,3−ビス(3−アミノフェノキシ)ベンゼン73.08g(250mmol)、γ−バレロラクトン4.0g(40mmol)、ピリジン4.8g(60mmol)、N−メチル−2−ピロリドン(以下NMPと記す)300g、トルエン20gを加え、180℃で1時間加熱した後室温付近まで冷却した後、3,4,3’,4’−ビフェニルテトラカルボン酸二無水物29.42g(100mmol)、2,2−ビス{4−(4−アミノフェノキシ)フェニル}プロパン102.65g(250mmol)、NMP200g、トルエン40gを加え、室温で1時間混合後、180℃で2時間加熱して、固形分38%のブロック共重合ポリイミドを得た。このブロック共重合ポリイミドは、一般式(1):一般式(2)=1:1であり、数平均分子量:50,000、重量平均分子量:100,000であった。また、一般式(1)で表わされる構造単位よりなるイミドオリゴマーのブロックの重量平均分子量は6,000であった。このブロック共重合ポリイミド樹脂溶液をNMPで希釈し、固形分15%のブロック共重合ポリイミド樹脂溶液とし、ブロック共重合ポリイミドCを得た。
[0031]
(比較合成例1)
 ステンレス製の碇型攪拌棒、窒素導入管とストップコックのついたトラップ上に、玉付冷却管を取り付けた還流冷却器を取り付けた2リットルの三つ口フラスコに、エチレングリコールビストリメリテート二無水物164g(400mmol)、4,4’−ジアミノ−3,3’,5,5’−テトラエチルジフェニルメタン124g(400mmol)、γ−バレロラクトン4.0g(40mmol)、ピリジン4.8g(60mmol)、NMP300g、トルエン20gを加え、180℃で3時間加熱し、ポリイミド樹脂溶液を得た。このポリイミド樹脂は、数平均分子量:31,000、重量平均分子量:78,000であった。このポリイミド樹脂溶液をNMPで更に希釈し、固形分15%のポリイミド樹脂溶液とし、比較ポリイミドAを得た。
[0032]
(比較合成例2)
 ステンレス製の碇型攪拌棒、窒素導入管とストップコックのついたトラップ上に、玉付冷却管を取り付けた還流冷却器を取り付けた2リットルの三つ口フラスコに、3,4,3’,4’−ビフェニルテトラカルボン酸二無水物147.1g(500mmol)、1,3−ビス(3−アミノフェノキシ)ベンゼン73.08g(250mmol)、2,2−ビス{4−(4−アミノフェノキシ)フェニル}プロパン102.65g(250mmol)、γ−バレロラクトン4.0g(40mmol)、ピリジン4.8g(60mmol)、N−メチル−2−ピロリドン500g、トルエン60gを加え、室温で1時間混合後、180℃で3時間加熱して、固形分38%のランダム共重合ポリイミドを得た。このランダム共重合ポリイミドは、一般式(1):一般式(2)=1:1であり、数平均分子量:50,000、重量平均分子量:100,000であった。このランダム共重合ポリイミド樹脂溶液をNMPで希釈し、固形分15%のランダム共重合ポリイミド樹脂溶液とし、ランダム共重合ポリイミドAを得た。
[0033]
(Bステージ樹脂組成物層作製例)
 2,2−ビス(4−シアナトフェニル)プロパン400gを150℃に溶融させ、撹拌しながら4時間反応させ、これをメチルエチルケトンで溶解して室温に戻した後、更にブロム化ビスフェノールA型エポキシ樹脂(エピクロン1123P、大日本インキ製)600g、微粉タルク(SG−2000、日本タルク製、平均粒径約1μm)500g、オクチル酸亜鉛1.0gを加え、ホモミキサーで30分攪拌し、ワニスとした。このワニスの固形分中の無機充填剤の体積含有比率は17%であった。また、Bステージ樹脂と無機充填剤との合計中の無機充填剤の体積含有比率は17%であった。このワニスを単位面積当りの質量が48g/m のEガラス繊維からなる平織りのガラスクロスに含浸させ、150℃で6分間乾燥し、170℃でのゲル化時間150秒のBステージ樹脂組成物層(プリプレグA)を作製した。
[0034]
(実施例1)
 ブロック共重合ポリイミドAを50部、マレイミド化合物として2,2’−ビス[4−(4−マレイミドフェノキシ)フェニル]プロパンを50部、無機充填剤として平均粒径0.6μmのベーマイト60部を加え、ホモミキサーで1時間攪拌して、ブロック共重合ポリイミドのワニスを得た。このワニスの固形分中の無機充填剤の体積含有比率は18%であった。また、ブロック共重合ポリイミド樹脂と無機充填剤との合計中の無機充填剤の体積含有比率は34%であった。このブロック共重合ポリイミドのワニスを、厚み12μmの電解銅箔(F1−WS箔、マット面表面粗さRz=1.9μm、古河サーキットフォイル製)のマット面に、リバースロール塗工機を用いて塗布し、窒素雰囲気下で、120℃で3分間、170℃で3分間乾燥し、樹脂複合銅箔を作製した。プリプレグAを2枚重ね合わせた上下面に、上記の樹脂複合銅箔の樹脂層面を対向させて配置し、温度220℃、圧力40kgf/cm 、真空度30mmHg以下で1時間積層成形して、厚さ0.1mmの銅張積層板を作製した。評価結果を表1に示す。
[0035]
(実施例2)
 ブロック共重合ポリイミドBを100部、無機充填剤として平均粒径0.6μmのベーマイト100部を加え、ホモミキサーで1時間攪拌して、ブロック共重合ポリイミドのワニスを得た。このワニスの固形分中の無機充填剤の体積含有比率は30%であった。このブロック共重合ポリイミドのワニスを、厚み12μmの電解銅箔(F2−WS箔、マット面表面粗さRz=2.1μm、古河サーキットフォイル製)のマット面に、リバースロール塗工機を用いて塗布し、窒素雰囲気下で、120℃で3分間、160℃で3分間乾燥し、最後に260℃で3分間加熱し、樹脂複合銅箔を作製した。プリプレグAを2枚重ね合わせた上下面に、上記の樹脂複合銅箔の樹脂層面を対向させて配置し、温度220℃、圧力40kgf/cm 、真空度30mmHg以下で1時間積層成形して、厚さ0.1mmの銅張積層板を作製した。評価結果を表1に示す。
[0036]
(実施例3)
 合成例3で作製したブロック共重合ポリイミドCを50部、マレイミド化合物として2,2’−ビス[4−(4−マレイミドフェノキシ)フェニル]プロパンを50部、無機充填剤として平均粒径0.6μmのベーマイト70部を加え、ホモミキサーで1時間攪拌して、ブロック共重合ポリイミドのワニスを得た。このワニスの固形分中の無機充填剤の体積含有比率は20%であった。また、ブロック共重合ポリイミド樹脂と無機充填剤との合計中の無機充填剤の体積含有比率は38%であった。このブロック共重合ポリイミドのワニスを、厚み12μmの電解銅箔(F2−WS箔、マット面表面粗さRz=2.0μm、古河電工製)のマット面に、リバースロール塗工機を用いて塗布し、窒素雰囲気下で、120℃で3分間、170℃で3分間乾燥し、樹脂複合銅箔を作製した。プリプレグ(三菱ガス化学製CN−71)を2枚重ね合わせた上下面に、上記の樹脂複合銅箔の樹脂層面を対向させて配置し、温度220℃、圧力40kgf/cm 、真空度30mmHg以下で1時間積層成形して、厚さ0.1mmの銅張積層板を作製した。評価結果を表1に示す。
[0037]
(実施例4)
 合成例3で作製したブロック共重合ポリイミドCを50部、マレイミド化合物として2,2’−ビス[4−(4−マレイミドフェノキシ)フェニル]プロパンを50部、無機充填剤として平均粒径0.6μmのベーマイト70部を加え、ホモミキサーで1時間攪拌して、ブロック共重合ポリイミドのワニスを得た。このワニスの固形分中の無機充填剤の体積含有比率は20%であった。また、ブロック共重合ポリイミド樹脂と無機充填剤との合計中の無機充填剤の体積含有比率は38%であった。このブロック共重合ポリイミドのワニスを、厚み12μmの電解銅箔(F1−WS箔、マット面表面粗さRz=1.9μm、古河電工製)のマット面に、リバースロール塗工機を用いて塗布し、窒素雰囲気下で、120℃で3分間、170℃で3分間乾燥し、樹脂複合銅箔を作製した。プリプレグ(三菱ガス化学製CN−71)を2枚重ね合わせた上下面に、上記の樹脂複合銅箔の樹脂層面を対向させて配置し、温度220℃、圧力40kgf/cm 、真空度30mmHg以下で1時間積層成形して、厚さ0.1mmの銅張積層板を作製した。評価結果を表1に示す。
[0038]
(比較例1)
 ブロック共重合ポリイミドAを、厚み12μmの電解銅箔(F2−WS箔、マット面表面粗さRz=2.1μm、古河サーキットフォイル製)のマット面に、リバースロール塗工機を用いて塗布し、窒素雰囲気下で、120℃で3分間、160℃で3分間乾燥し、最後に260℃で3分間加熱し、樹脂複合銅箔を作製した。プリプレグAを2枚重ね合わせた上下面に、上記の樹脂複合銅箔の樹脂層面を対向させて配置し、温度220℃、圧力40kgf/cm 、真空度30mmHg以下で1時間積層成形して、厚さ0.1mmの銅張積層板を作製した。評価結果を表1に示す。
[0039]
(比較例2)
 比較ポリイミドAを50部、マレイミド化合物として2,2’−ビス[4−(4−マレイミドフェノキシ)フェニル]プロパンを50部、無機充填剤として平均粒径0.6μmのベーマイト60部を加え、ホモミキサーで1時間攪拌して、比較ポリイミドのワニスを得た。このワニスの固形分中の無機充填剤の体積含有比率は18%であった。この比較ポリイミドのワニスを、厚み12μmの電解銅箔(F1−WS箔、マット面表面粗さRz=1.9μm、古河サーキットフォイル製)のマット面に、リバースロール塗工機を用いて塗布し、窒素雰囲気下で、120℃で3分間、170℃で3分間乾燥し、樹脂複合銅箔を作製した。プリプレグAを2枚重ね合わせた上下面に、上記の樹脂複合銅箔の樹脂層面を対向させて配置し、温度220℃、圧力40kgf/cm 、真空度30mmHg以下で1時間積層成形して、厚さ0.1mmの銅張積層板を作製した。評価結果を表1に示す。
[0040]
(比較例3)
 比較合成例2で作製したランダム共重合ポリイミドAを50部、マレイミド化合物として2,2’−ビス[4−(4−マレイミドフェノキシ)フェニル]プロパンを50部、無機充填剤として平均粒径0.6μmのベーマイト70部を加え、ホモミキサーで1時間攪拌して、ランダム共重合ポリイミドのワニスを得た。このワニスの固形分中の無機充填剤の体積含有比率は20%であった。このランダム共重合ポリイミドのワニスを、厚み12μmの電解銅箔(F2−WS箔、マット面表面粗さRz=2.0μm、古河電工製)のマット面に、リバースロール塗工機を用いて塗布し、窒素雰囲気下で、120℃で3分間、170℃で3分間乾燥し、樹脂複合銅箔を作製した。プリプレグ(三菱ガス化学製CN−71)を2枚重ね合わせた上下面に、上記の樹脂複合銅箔の樹脂層面を対向させて配置し、温度220℃、圧力40kgf/cm 、真空度30mmHg以下で1時間積層成形して、厚さ0.1mmの銅張積層板を作製した。評価結果を表1に示す。
[0041]
(比較例4)
 比較合成例2で作製したランダム共重合ポリイミドAを50部、マレイミド化合物として2,2’−ビス[4−(4−マレイミドフェノキシ)フェニル]プロパンを50部、無機充填剤として平均粒径0.6μmのベーマイト70部を加え、ホモミキサーで1時間攪拌して、ランダム共重合ポリイミドのワニスを得た。このワニスの固形分中の無機充填剤の体積含有比率は20%であった。このランダム共重合ポリイミドのワニスを、厚み12μmの電解銅箔(F1−WS箔、マット面表面粗さRz=1.9μm、古河電工製)のマット面に、リバースロール塗工機を用いて塗布し、窒素雰囲気下で、120℃で3分間、170℃で3分間乾燥し、樹脂複合銅箔を作製した。プリプレグ(三菱ガス化学製CN−71)を2枚重ね合わせた上下面に、上記の樹脂複合銅箔の樹脂層面を対向させて配置し、温度220℃、圧力40kgf/cm 、真空度30mmHg以下で1時間積層成形して、厚さ0.1mmの銅張積層板を作製した。評価結果を表1に示す。
[0042]
[表1]


[0043]
(測定方法)
1)全体厚み:
 JIS C 6481に準じて、マイクロメータにて樹脂複合銅箔の5点の厚み測定を行った平均値。
2)銅箔接着力:
 JIS C 6481に準じて、3回測定した平均値。
3)吸湿耐熱性:
 50mm×50mm角のサンプルの片面の半分以外の全銅箔をエッチング除去し、プレッシャークッカー試験機(平山製作所製PC−3型)で121℃、2気圧で所定時間処理後、260℃の半田槽に60秒間フロートさせて、外観変化の異常の有無を目視にて観察した。3枚試験を行い、1枚ごとに、異常が無いものを○、膨れが発生したものを×と表記した。
4)炭酸ガスレーザー加工でのバリの大きさ:
 銅張積層板に三菱ガス化学製のレーザーシート(LSE30)をラミネートし、パナソニック溶接システム製の炭酸ガスレーザー加工機(YB−HCS03)にて、マスク直径2.0mmで、加工エネルギー20mJ/1ショット、30mJ/1ショット、10mJ/3ショットをサイクルモードにて照射し、貫通孔加工を行った。その後、レーザーシートを剥離して、デスミア処理(奥野製薬製OPC−B103、OPC−1200、OPC−1540MN、OPC−1300:膨潤処理65℃/5分間、エッチング処理80℃/8分間、中和処理45℃/5分間)を行い、外層銅箔の厚みが5±1μmになるように、過酸化水素と硫酸の混合液でエッチングした。その後、無電解銅めっき、電解銅めっきを経て、めっき銅を約15μm付着させ、貫通孔の断面観察を行った。図1のように、炭酸ガスレーザーの入射側と逆側(出側)に生じた樹脂複合銅箔の樹脂部分のバリの大きさを測定した。測定は10孔行い、左右のバリ(合計20箇所)の大きさを積算し、1箇所あたりのバリの大きさの平均値を求めた。
5)分子量:
 GPC(ゲルパーミエーションクロマトグラフィー)にて、N−メチル−2−ピロリドン(NMP)を溶媒とし、ポリスチレン換算して測定。
 装置名称:東ソー株式会社製HLC−8220GPC
 使用カラム名称:東ソー株式会社製TSKgel SuperAWM−H
 溶離液:10mmol/L臭化リチウム含有N−メチル−2−ピロリドン
 分子量標準:ポリスチレン
[0044]
 表1に示すように、実施例1~4の銅張積層板は、吸湿耐熱性が良好で、バリの大きさが小さく、銅箔接着力が高かった。一方、ポリイミド樹脂層に無機充填剤を含まない樹脂複合銅箔を用いた比較例1の銅張積層板は、バリの大きさが大きかった。また、比較ポリイミドを用いた比較例2の銅張積層板は、吸湿耐熱性が悪い上、銅箔接着力が低かった。また、ランダム共重合ポリイミドを用いた比較例3及び4の銅張積層板は、吸湿耐熱性が悪かった。

請求の範囲

[請求項1]
 銅箔と、該銅箔の片面に形成したポリイミド樹脂層とを具え、
 該ポリイミド樹脂層が、第一の構造単位よりなるイミドオリゴマーの末端に第二の構造単位よりなるイミドオリゴマーが結合している構造Aおよび第二の構造単位よりなるイミドオリゴマーの末端に第一の構造単位よりなるイミドオリゴマーが結合している構造Bが交互に繰り返される構造を有するブロック共重合ポリイミド樹脂と、無機充填剤とを含有する、樹脂複合銅箔。
[請求項2]
 前記ポリイミド樹脂層に含有される無機充填剤の配合量が、ブロック共重合ポリイミド樹脂と無機充填剤との合計100体積%に対して5体積%以上50体積%以下であり、
 前記第一の構造単位よりなるイミドオリゴマーの重量平均分子量が5,000~30,000である請求項1記載の樹脂複合銅箔。
[請求項3]
 前記ブロック共重合ポリイミド樹脂が、下記一般式(1)で表される構造単位及び下記一般式(2)で表される構造単位を有するブロック共重合ポリイミド樹脂である請求項1または請求項2記載の樹脂複合銅箔。
[化1]


[化2]


(式中のm,nは、m:n=1:9~3:1を満たす整数)
[請求項4]
 前記ポリイミド樹脂層が、マレイミド化合物を含む請求項1~3のいずれかに記載の樹脂複合銅箔。
[請求項5]
 前記ポリイミド樹脂層の厚みが、1μm~10μmである請求項1~4のいずれかに記載の樹脂複合銅箔。
[請求項6]
 前記銅箔は、ポリイミド樹脂層が形成される面の表面粗さ(Rz)が4μm以下である請求項1~5のいずれかに記載の樹脂複合銅箔。
[請求項7]
 請求項1~6のいずれかに記載の樹脂複合銅箔とBステージ樹脂組成物層を積層成形した銅張積層板。
[請求項8]
 請求項1~6のいずれかに記載の樹脂複合銅箔を用いたプリント配線板。
[請求項9]
 請求項7に記載の銅張積層板を用いたプリント配線板。
[請求項10]
 前記Bステージ樹脂組成物層が樹脂と無機充填剤とを含有し、該無機充填剤の配合量が、樹脂と無機充填剤の合計100体積%に対して5体積%以上50体積%以下である請求項7記載の銅張積層板。
[請求項11]
 前記Bステージ樹脂組成物層が樹脂と無機充填剤とを含有し、該無機充填剤の配合量が、樹脂と無機充填剤の合計100体積%に対して5体積%以上50体積%以下である請求項9記載のプリント配線板。

図面

[ 図 1]