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1. WO2010073941 - POWER AMPLICATION DEVICE

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明 細 書

発明の名称 電力増幅装置

技術分野

0001  

背景技術

0002   0003   0004   0005   0006   0007   0008   0009   0010   0011   0012   0013   0014   0015   0016   0017   0018   0019   0020   0021   0022   0023   0024   0025   0026   0027   0028   0029   0030   0031   0032   0033   0034   0035   0036  

先行技術文献

特許文献

0037  

非特許文献

0038  

発明の概要

0039   0040   0041  

図面の簡単な説明

0042  

発明を実施するための形態

0043   0044   0045   0046   0047   0048   0049   0050   0051   0052   0053   0054   0055   0056   0057   0058   0059   0060   0061   0062   0063   0064   0065   0066   0067   0068   0069   0070   0071   0072   0073   0074   0075   0076   0077   0078   0079   0080   0081   0082   0083   0084   0085   0086   0087   0088   0089   0090   0091   0092   0093   0094   0095   0096   0097   0098   0099   0100   0101   0102   0103   0104   0105   0106   0107   0108   0109   0110   0111   0112   0113   0114   0115   0116   0117   0118   0119   0120   0121   0122   0123   0124   0125   0126   0127   0128   0129   0130   0131   0132   0133   0134   0135   0136   0137   0138   0139   0140   0141   0142   0143   0144   0145   0146   0147   0148   0149   0150   0151   0152   0153   0154   0155   0156   0157   0158   0159   0160   0161   0162   0163   0164   0165   0166   0167   0168   0169   0170   0171  

請求の範囲

1   2   3   4   5   6   7   8   9   10  

図面

1   2   3   4   5   6   7   8   9   10   11   12   13   14   15   16   17  

明 細 書

発明の名称 : 電力増幅装置

技術分野

[0001]
 本発明は、主として無線通信の送信機に用いられる電力増幅装置に関し、特に入力信号の振幅変調成分に応じて増幅器に供給する電源電圧を変化させる電力増幅装置に関する。

背景技術

[0002]
 携帯電話システムや無線LAN(Local Area Network)等の近年の無線通信システムでは、QPSK(Quadrature Phase Shift Keying)や多値QAM(Quadrature Amplitude Modulation)等の変調フォーマットが採用されている。これらの変調フォーマットでは、一般にシンボル間の遷移時に信号の軌跡が振幅変調を伴うため、マイクロ波帯のキャリア信号に重畳された高周波変調信号は、時間とともに信号の振幅(包絡線)が変化する。このときの高周波変調信号のピーク電力と平均電力の比は、PAPR(Peak-to-Average Power Ratio)と呼ばれる。PAPRが大きい信号を増幅する場合、高い線形性を確保するためには、ピーク電力に対しても波形が歪まないように電源装置から十分に大きな電力を増幅器に供給する必要がある。言い換えると、増幅器を電源電圧によって制限される飽和出力電力よりも十分に低い電力領域で余裕(バックオフ)を持って動作させる必要がある。
[0003]
 一般に、A級やAB級方式で高周波信号を増幅する高周波増幅器では、その飽和出力電力付近で効率が最大となるため、バックオフが大きい電力領域で動作させると平均的な効率が低下する。
[0004]
 次世代の携帯電話システムや無線LAN、デジタルテレビ放送等で採用されているマルチキャリアを用いた直交波周波数分割多重(OFDM:Orthogonal Frequency Division Multiplexing)方式では、PAPRが大きくなる傾向にあるため、高周波増幅器の平均的な効率がさらに低下する。したがって、高周波増幅器は、バックオフが大きい電力領域でも高い効率で動作することが望ましい。
[0005]
 そこで、バックオフが大きい電力領域で、かつ広いダイナミックレンジで高効率に信号を増幅する方式として、包絡線除去・復元(EER:Envelope Elimination and Restoration)方式と呼ばれる電力増幅装置が非特許文献1で提案されている。
[0006]
 非特許文献1で提案されたEER方式では、まず入力された変調信号を位相変調成分と振幅変調成分とに分解する。振幅が一定の位相変調成分は、位相変調情報を維持したまま増幅器に入力される。このとき、増幅器は、常に効率が最大となる飽和出力電力付近で動作させる。
[0007]
 一方、振幅変調成分は、振幅変調情報を維持したままD級アンプ等を用いて高効率に増幅され、出力強度が変調された電源電圧(変調電源)として高周波増幅器に供給される。
[0008]
 このように動作させることで、高周波増幅器は、乗算器としても動作し、変調信号の位相変調成分と振幅変調成分とを合成して出力する。そのため、高周波増幅器からは、バックオフによらずに高い効率で増幅された出力変調信号が得られる。
[0009]
 また、EER方式と類似した方式として、包絡線追跡(ET:Envelope Tracking)と呼ばれる方式も知られている。例えば、非特許文献2等でその一例が報告されている。
[0010]
 ET方式においても、変調信号の振幅変調成分を、振幅変調情報を維持しつつD級アンプ等を用いて高効率に電力増幅し、出力強度が変調された電源電圧(変調電源)として増幅器に供給する構成はEER方式と共通である。
[0011]
 EER方式は、増幅器に振幅が一定の位相変調信号のみを入力して飽和出力電力付近で動作させ、ET方式は、振幅変調と位相変調の両方を含む入力変調信号をそのまま増幅器に入力して線形動作させる点で異なっている。その他の構成は同一である。
[0012]
 ET方式は、増幅器が線形動作するため、EER方式よりも効率が低下するが、入力変調信号の振幅変調成分に応じた必要最小限の電力しか増幅器に供給されないため、増幅器に一定の電源電圧を供給する構成に比べれば高い効率が得られる。
[0013]
 また、ET方式では、振幅変調成分と位相変調成分とを合成するタイミングマージンが緩和されるため、EER方式と比べて実現が容易であるという利点もある。
[0014]
 EER方式やET方式では、一般に、振幅変調成分をパルス変調信号に変換し、D級アンプなどを用いてスイッチング増幅する変調電源が用いられる。パルス変調方式としては、パルス幅変調(PWM:Pulse Width Modulation)方式が従来から用いられてきたが、特許文献1や特許文献2では、より線形性に優れたデルタ変調方式(またはパルス密度変調方式(PDM:Pulse Density Modulation))を採用した構成が提案されている。また、近年では、パルス変調方式に、信号対雑音比(SNR:Signal to Noise Ratio)が高いシグマデルタ変調方式等も使用されている。
[0015]
 ところで、携帯電話システムや無線LAN等の、デジタル変調方式を用いる近年の無線通信システムでは、隣接するチャネルへの漏洩電力(ACPR:Adjacent Channel Leakage Power Ratio)や、変調誤差を表すエラーベクトル強度(EVM:Error Vector Magnitude)を一定値以下に抑制することが規格によって定められている。
[0016]
 EER方式やET方式を採用する電力増幅装置において、これらの規格を満足するためには、変調電源が備えるパルス変調器やD級アンプの動作可能な帯域が、変調信号の帯域の最低でも2倍以上は必要と言われている。例えば、携帯電話システムで採用されているWCDMA(WidebandCode Division Multiple Access)では変調帯域が約5MHzであり、無線LANで採用されているIEEE802.11a/gでは変調帯域が約20MHzである。一般に、大電力を高速にスイッチングするのは困難であり、このような広い帯域で動作する変調電源を実現するのは困難である。
[0017]
 そこで、最も簡単な構成の変調電源を備えた電力増幅装置が特許文献3で提案されている。図1に、この特許文献3に記載された電力増幅装置(以下、第1背景技術と称す)の構成を示す。
[0018]
 第1背景技術の電力増幅装置は、定常的には平均的な電力(電源電圧)を増幅器に供給し、振幅が一定値以上になるときだけ大きな電力(電源電圧)を増幅器に供給する構成である。
[0019]
 この第1背景技術の電力増幅装置の動作について図1及び図2を用いて説明する。
[0020]
 第1背景技術の電力増幅装置では、定常的には電圧Bcが増幅器204に電源電圧として供給されている(図2(c)参照)。
[0021]
 電圧Bcは、通常、平均的な出力電力が得られるように設定されるため、最大出力電圧よりも低く設定される。包絡線センサ201は、入力変調信号の包絡線(振幅変調成分)9が参照電圧Vrefよりも高くなるピークを検出すると(図2(a))、制御信号10を出力する(図2(b))。
[0022]
 この制御信号10に基づいて電力バルブ203がオンし、最大電圧Bvが加算された電圧11が増幅器204に印加される(図2のc)。この電力バルブについては、容量結合を用いた構成が特許文献4で提案され、容量結合と磁気結合を併用した構成が特許文献5で提案されている。
[0023]
 このような構成を採用することで、変調信号の振幅変調成分が小さい領域では、増幅器204に無駄な電力が供給されないため、増幅器204の平均的な効率を高めることができる。
[0024]
 また、高効率、広帯域で動作する変調電源の他の構成が非特許文献3で提案されている。この非特許文献3で提案された電力増幅装置(以下、第2背景技術と称す)の構成を図3に示す。
[0025]
 第2背景技術の電力増幅装置では、広帯域で動作するが効率が低い線形アンプ部3と、狭帯域で動作するが効率が高いスイッチングレギュレータ部2とを連動させることで、高効率・広帯域な変調電力(電源電圧)11を増幅器1に供給している。具体的な動作について図4を用いて説明する。
[0026]
 差動増幅器で構成された、ボルテージフォロアとして動作する線形増幅部3には、変調信号8の振幅変調成分である振幅信号9が入力される。ここでは、振幅信号9が2MHzの正弦波と仮定している(図4(c)の9)。
[0027]
 線形増幅部3の出力電流は、電流検知抵抗器42によって電圧信号に変換され、ヒステリシスコンパレータ41に入力される。ここで、例えば線形増幅部3から電流が流れ出るときにコンパレータ41の出力電圧がHighとなり、線形増幅部3に電流が流れ込むときにヒステリシスコンパレータ41の出力電圧がLowとなるように極性を選択すれば、ヒステリシスコンパレータ41からは線形増幅部3の出力信号に応じたパルス幅変調信号が出力される(図4(c)の10)。
[0028]
 ゲートドライバ5は、ヒステリシスコンパレータ41の出力信号にしたがって、例えばMOS型電界効果トランジスタ(MOSFET:Metal Oxide Semiconductor Field Effect Transistor)で構成されるスイッチング素子21をオンまたはオフさせる。スイッチング素子21は、ダイオード22との組み合わせによりスイッチングレギュレータ部2を構成しており、該スイッチングレギュレータ部2によりパルス幅変調信号の振幅がVcc1まで増幅される。
[0029]
 増幅されたパルス幅変調信号は、インダクタ6によって積分され、スイッチング周波数成分が除去される(図4(a))。
[0030]
 インダクタ6の出力電流に含まれる誤差成分は、線形増幅部3によって電圧補正され、電源電圧として高周波増幅器1に供給される。このとき、効率が低い線形増幅器31に流れる電流(図4(b))は誤差成分だけであるため、線形増幅器31で消費する電力は少なく、振幅信号9のほとんどの信号成分は高効率なスイッチングレギュレータ部2によって増幅される。したがって、電力増幅装置全体の効率を高めることができる。
[0031]
 しかしながら、上述した背景技術の電力増幅装置のうち、第1背景技術の電力増幅装置では、高周波増幅器204の出力振幅が変調電圧11よりも常に低くなるように電圧余裕(バックオフ)をもって動作をする必要があるため(図2の(c))、効率の改善効果が少ないという問題がある。また、変調された電圧波形111は、ハードクリッピング状になるため、出力スペクトルの劣化を招くという問題もある。
[0032]
 一方、第2背景技術の電力増幅装置では、線形アンプ31により電圧補正を行うことで増幅器1に供給する電圧波形11を振幅信号9の波形に近づけるため、第1背景技術の電力増幅装置に比べて、効率が向上し、スペクトルの劣化も抑制される。
[0033]
 しかしながら、第2背景技術の電力増幅装置を、例えば携帯電話システムの無線基地局のような、送信電力が大きい装置で用いると、電源電圧Vcc1が28V程度になるため、スイッチング素子(通常はFETを使用)21をオンするためには、ゲートドライバ5の出力信号10の振幅をVcc1以上に昇圧する必要がある。このような構成は、通常、ゲートドライバ5にブートストラップ回路等を用いることで実現するが、一般に、このような大振幅のパルスを高速に動作させるのは困難である。
[0034]
 したがって、第2背景技術の電力増幅装置では、図4(c)に示したように、スイッチング周波数が低い値に制限され、スイッチングレギュレータ部2はDCから100kHz程度の帯域の信号成分しか増幅できない。そのため、より高い帯域の信号成分は、全て効率が低い線形アンプ31で増幅することになるため、電力増幅装置全体の効率が低下する問題がある。
[0035]
 また、上述したEER方式やET方式のように、増幅器の電源電圧を変調する方式では、変調電源から増幅器1へ供給する電源電圧(電圧波形11)の値が0に近づくと、該増幅器の利得が小さくなるため、出力信号12に波形歪みが生じるという問題もある。そのため、変調電源の出力電圧には一定の下限値(DCオフセット)を設けることが望ましい。
[0036]
 第2背景技術の電力増幅装置では、DCオフセットも含めてスイッチングレギュレータ部2で増幅しているが、大電力、高速スイッチングで動作する場合、スイッチングレギュレータであっても90%以上の高い効率を得るのは困難である。

先行技術文献

特許文献

[0037]
特許文献1 : 特許第3207153号公報(第8頁、第3図)
特許文献2 : 米国特許第5973556号明細書(第3頁、第3図)
特許文献3 : 特表2003-526980号公報(第30頁、第2A図)
特許文献4 : 国際公開第03/103134号パンフレット(第2頁、図.2)
特許文献5 : 国際公開第2006/114792号パンフレット(第3頁、図.3)

非特許文献

[0038]
非特許文献1 : Lenard R. Kahn, “Single-sideband Transmission by Envelope Elimination and Restoration”, PROCEEDINGS OF THE I.R.E., Vol. 40, pp. 803-806, 1952.
非特許文献2 : J. Staudinger, B. Gilsdorf, D. Newman, G. Norris, G. Sandwniczak, R. Sherman and T. Quach, “HIGH EFFICIENCY CDMA RF POWER AMPLIFIER USING DYNAMIC ENVELOPE TRACKING TECHNIQUE”, 2000 IEEE MTT-S Digest, vol. 2, pp. 873-876.
非特許文献3 : F. Wang, A. Ojo, D. Kimball, P Asbeck and L. Larson, “Envelope Tracking Power Amplifier with Pre-Distortion Linearization for WLAN 802.11g”, 2004 IEEE MTT-S Digest, vol. 3, pp. 1543-1546.

発明の概要

[0039]
 そこで本発明は、高周波増幅器に供給する電源電圧を変調信号の振幅に応じて変化させる電力増幅装置において、高効率で、かつ波形歪みの小さい電力増幅装置を提供することを目的とする。
[0040]
 上記目的を達成するため本発明の電力増幅装置は、振幅変調成分および位相変調成分を含む変調信号を増幅する電力増幅装置であって、
 前記変調信号を増幅して出力する高周波増幅器と、
 出力電圧を前記高周波増幅器に供給する電源電圧に加算すると共に、該出力電圧と前記変調信号の振幅変調成分との差を増幅して出力する線形増幅部と、
 前記線形増幅部の出力電流が流れる方向を検知し、その電流の向きに応じたパルス変調信号を生成する制御信号生成部と、
 前記パルス変調信号を制御信号に用いて、直流電流の導通および非導通を制御することで前記線形増幅部の出力信号をスイッチング増幅し、所定の直流電圧と加算して前記高周波増幅器へ前記電源電圧として供給するスイッチング増幅部と、
 前記スイッチング増幅部に前記直流電流を供給する第1の直流電源と、
 前記スイッチング増幅部に前記所定の直流電圧を供給する第2の直流電源と、
を有する。
[0041]
 または、振幅変調成分および位相変調成分を含む変調信号を増幅する電力増幅装置であって、
 前記変調信号を増幅して出力する高周波増幅器と、
 前記変調信号の振幅変調成分の電圧波形を成形する電圧波形整形部と、
 出力電圧を前記高周波増幅器に供給する電源電圧に加算すると共に、該出力電圧と前記変調信号の振幅変調成分との差を増幅して出力する線形増幅部と、
 前記線形増幅部の出力電流が流れる方向を検知し、その電流の向きに応じたパルス変調信号を生成する制御信号生成部と、
 前記パルス変調信号を制御信号に用いて、直流電流の導通および非導通を制御することで前記線形増幅部の出力信号をスイッチング増幅し、所定の直流電圧と加算して前記高周波増幅器へ前記電源電圧として供給するスイッチング増幅部と、
 前記スイッチング増幅部に前記直流電流を供給する第1の直流電源と、
 前記スイッチング増幅部に前記所定の直流電圧を供給する第2の直流電源と、
を有する。

図面の簡単な説明

[0042]
[図1] 図1は、第1背景技術の電力増幅装置の構成を示すブロック図である。
[図2] 図2は、第1背景技術の電力増幅装置の動作を示す信号波形図である。
[図3] 図3は、第2背景技術の電力増幅装置の構成を示すブロック図である。
[図4] 図4は、第2背景技術の電力増幅装置の動作を示す信号波形図である。
[図5] 図5は、第1の実施の形態の電力増幅装置の構成を示すブロック図である。
[図6] 図6は、図5に示した電力増幅装置の具体例の構成を示す回路図である。
[図7] 図7は、図6に示した電力増幅装置の動作例を示す信号波形図である。
[図8] 図8は、図6に示した電力増幅装置の動作例を示す信号波形図である。
[図9] 図9は、図5に示した電力増幅装置の他の具体例の構成を示す回路図である。
[図10] 図10は、図5に示した電力増幅装置の他の具体例の構成を示す回路図である。
[図11] 図11は、第2の実施の形態の電力増幅装置の構成を示すブロック図である。
[図12] 図12は、図11に示した電力増幅装置の具体例の構成を示す回路図である。
[図13] 図13は、図12に示した電圧波形整形部で用いる波形整形関数の例を示すグラフである。
[図14] 図14は、図12に示した電圧波形整形部による整形後の波形例を示す信号波形図である。
[図15] 図15は、図12に示した電力増幅装置の動作例を示す信号波形図である。
[図16] 図16は、第3の実施の形態の電力増幅装置の構成を示すブロック図である。
[図17] 図17は、図16に示した電力増幅装置の具体例の構成を示す回路図である。

発明を実施するための形態

[0043]
 次に本発明について図面を用いて説明する。
(第1の実施の形態)
 図5は、第1の実施の形態の電力増幅装置の構成を示すブロック図である。
[0044]
 図5に示すように、第1の実施の形態の電力増幅装置は、高周波増幅器1、スイッチング増幅部2、線形増幅部3および制御信号生成部4を備えている。
[0045]
 線形増幅部3は、変調信号8の振幅変調成分である振幅信号9に所定の直流電圧を加算し、出力電圧を高周波増幅器1に供給する電源電圧に加算すると共に、該出力電圧と変調信号の振幅変調成分との差を増幅して出力する。
[0046]
 制御信号生成部4は、線形増幅部3の出力電流の方向に応じてHighまたはLowとなるパルス変調信号を生成し、該パルス変調信号をスイッチング増幅部2に出力する。
[0047]
 スイッチング増幅部2は、制御信号生成部4から出力されたパルス変調信号を制御信号に用いて、振幅信号9をスイッチング増幅すると共に所定の直流電圧を加算して出力する。このスイッチング増幅部2の出力電圧は、制御信号生成部4の出力電圧と加算されて、高周波増幅器1に供給される電源電圧である、変調電圧11が生成される。
[0048]
 高周波増幅器1は、変調電圧11を電源に用いてA級またはAB級方式等により変調信号8を線形増幅し、振幅と位相が変調された高周波変調信号12を出力する。
[0049]
 図6は、図5に示した電力増幅装置の具体例の構成を示す回路図である。
[0050]
 図6に示すように、スイッチング増幅部2は、スイッチング素子21、トランス24、ダイオード(第1の整流素子)22、ダイオード(第2の整流素子)23およびインダクタ(フィルタ)6を備えている。
[0051]
 また、線形増幅部3は、線形増幅器31およびチョークインダクタ32を備えている。制御信号生成部4は、ヒステリシスコンパレータ41、電流検知抵抗器42およびゲートドライバ5を備えている。
[0052]
 本実施形態の電力増幅装置では、変調信号の振幅変調成分(振幅信号)に直流電圧を加算して線形増幅部3に入力する。線形増幅部3は、負帰還ループを含む線形増幅器(例えば差動増幅器)で構成され、その出力電圧波形は直流電圧成分を含む振幅信号9の波形と高い精度で一致する。線形増幅部3の出力は、制御信号生成部4に入力される。
[0053]
 制御信号生成部4は、線形増幅部3から出力される電流を検出するための電流検知抵抗器42と比較器(ヒステリシスコンパレータ41)とを備え、例えば線形増腹部3から電流が流れ出るときにHigh、電流が流れ込むときにLowとなる制御信号を生成する。生成された制御信号は、スイッチング増幅部2に入力される。
[0054]
 スイッチング増幅部2は、制御信号生成部4で生成された制御信号を用いて、トランス24の一次巻線を介して直流電圧が印加されたスイッチング素子21の導通/非道通を制御することにより、変調信号の振幅変調成分を高効率にスイッチング増幅する。さらに、本実施形態の電力増幅装置では、トランス24の二次巻線から出力されるスイッチング増幅した電圧波形に直流電圧を加算して出力する。
[0055]
 スイッチング増幅部2から出力された電流は、インダクタ6によって平滑化され、線形増幅部3の出力信号と加算されることで電圧補正される。
[0056]
 この補正後の電圧を、変調信号8を線形増幅する高周波増幅器1に電源電圧として供給することで、高周波増幅器1には常に必要最小限の電力(電源電圧)しか供給されない。したがって、本実施形態の電力増幅装置では、高周波増幅器1を、電源電圧として一定の電圧が供給される場合と比べて高い効率で動作させることができる。
[0057]
 背景技術の電力増幅装置では、FETから成るスイッチング素子21を駆動するパルス信号に電源電圧よりも高い振幅を備えた信号を用いるため、高速に動作させるのが困難であった。そのため、スイッチング周波数が低くなり、スイッチング誤差を補正する線形増幅器3に大きい電力負荷がかかり、電力増幅装置全体の効率が低下する要因となっていた。また、振幅信号9に直流電圧を加算する場合、直流電圧成分もスイッチング増幅する必要があるため、ある程度の効率低下は避けられなかった。それに対して本実施形態の電力増幅装置では、スイッチング素子として用いるFETをソース接地で動作させることができるため、該FETを駆動するための駆動信号が数ボルト程度で済み、高速なスイッチング動作が可能になる。したがって、スイッチング増幅できる帯域が拡大するため、線形増幅部3の消費電力を抑制でき、電力増幅装置全体の効率を向上させることができる。
[0058]
 また、効率が低い線形増幅部3は、スイッチング増幅の誤差を補正するためだけに用いられるため、消費電力が低減する。
[0059]
 また、高周波増幅器1の出力波形の歪を低減するために、高周波増幅器1に供給する電源電圧に含まれる直流電圧成分は、スイッチング増幅されることなくトランスの二次巻線を介して高周波増幅器に直接供給されるため、電力増幅装置全体の効率の低下を招くことがない。
[0060]
 以上より、本実施形態の電力増幅装置では、背景技術の電力増幅装置に比べて変調電源の効率が向上する。また、本実施形態の電力増幅装置が備える変調電源による波形の再生精度は、最終的には線形増幅器で決まるので、背景技術の電力増幅装置に比べて、高い効率を維持したまま、高い波形再生精度を実現できる。その結果、本実施形態による変調電源を用いることで、振幅と位相が変調された変調信号を、出力波形の歪が少なく、高い効率で増幅できる、電力増幅装置が実現される。
[0061]
 次に、第1の実施の形態の電力増幅装置の動作について図6から図8を用いて説明する。
[0062]
 図7及び図8は、図6に示した電力増幅装置の動作例を示す信号波形図である。なお、図7は、振幅信号9として、振幅が4V、周波数が2MHzの正弦波が入力され、線形増幅部3により該振幅信号9に12Vの直流電圧が加算される場合の動作波形例を示している。また、図8は、WCDMAダウンリンク信号の包絡線(振幅信号)を入力した場合の各ブロックの動作波形例を示している。
[0063]
 図6に示したように、線形増幅部3には振幅変調および位相変調された変調信号8の振幅変調成分である振幅信号9が入力される。
[0064]
 振幅信号9にはチョークインダクタ32を介してVcc2=12Vの直流電圧が加算され(図7の(a))、例えば差動増幅器を用いて構成された、ボルテージフォロアとして動作する線形増幅器31に入力される。
[0065]
 線形増幅器31の出力電流(図7(b))は、電流検知抵抗器42で電圧信号に変換され、ヒステリシスコンパレータ41に入力される。ここで、例えば線形増幅器31から電流が流れ出るときにヒステリシスコンパレータ41の出力電圧がHighとなり、線形増幅器31に電流が流れ込むときにヒステリシスコンパレータ41の出力電圧がLowとなるように極性を選択すれば、ヒステリシスコンパレータ41からは入力信号の強度に応じたパルス幅変調信号が出力される(図7(c))。
[0066]
 ゲートドライバ5は、ヒステリシスコンパレータ41の出力信号にしたがって、例えばMOSFETで構成されるスイッチング素子21をオンまたはオフさせる。
[0067]
 スイッチング素子21は、一方の端子が接地され、他方の端子がトランス24の一次巻線を介して第1の電源Vcc1と接続されている。スイッチング素子21は、ヒステリシスコンパレータ41の出力信号にしたがって、第1の電源Vcc1と接地電位間に流れる電流の導通/非導通を制御することで、ヒステリシスコンパレータ41の出力信号の振幅をVcc1まで増幅する。
[0068]
 ここで、スイッチング素子21の両端子には、電流が流れているときに電圧が印加されていないため、スイッチング素子21は、理想的には100%の効率でヒステリシスコンパレータ41の出力信号を増幅する。
[0069]
 スイッチング素子21で増幅された信号は、トランス24の一次巻線から二次巻線に伝達される。トランス24の二次巻線の一方の端子には第2の電源で生成された直流電圧Vcc2が印加されているため、トランス24の二次巻線からは、振幅Vcc1のパルス信号に直流電圧Vcc2が加算された信号が出力される。
[0070]
 トランス24の二次巻線には、このパルス信号に応じた電流が第2の電源から供給される。このとき、整流素子22および整流素子23の整流作用により、電流はパルス信号のHigh/Lowに応じて整流素子22と整流素子23から交互に出力される。トランス24の二次巻線にはパルス状の電流が流れるため、トランス24の二次巻線側でもスイッチング素子21による高効率なスイッチング増幅の特徴が維持される。トランス24の二次巻線から出力された電流は、インダクタ6によって積分され、スイッチング周波数成分が除去される(図7(d))。
[0071]
 さらに、スイッチング増幅部2の出力電圧に含まれるスイッチングノイズ成分は線形増幅器31によって電圧補正(平滑化)される(図7(e))。
[0072]
 図6に示したように、線形増幅器31はその出力信号が負帰還されているため、その出力信号波形が入力信号波形と一致するように動作する。そのため、線形増幅器31からはスイッチング増幅部2の出力電圧に含まれるスイッチングノイズを打ち消すための信号が出力される。
[0073]
 したがって、線形増幅器31によりスイッチング増幅部2の出力電圧に含まれるスイッチングノイズが平滑化される。このとき、線形増幅器31の出力端は、電流検知抵抗器42を介してスイッチング増幅部2の出力端と接続されているが、電流検知抵抗器42の値は小さいため、これによる電圧補正動作への影響は少なくて済む。
[0074]
 線形増幅器31による電圧補正後の電圧Voutは高周波増幅器1に供給される。高周波増幅器1は、スイッチング増幅部2の出力電圧を電源電圧に用いて、入力された変調信号8を線形に増幅する。このとき高周波増幅器1には振幅信号9の振幅に応じて最小限の電力(電源電圧)しか供給されないため、高周波増幅器1は常に効率が高い飽和電力付近で動作できる。
[0075]
 一方、振幅信号9として、WCDMAダウンリンク信号の包絡線信号(図8(a))が線形増幅部3に入力された場合も、線形増幅部3は、振幅信号9にチョークインダクタ32を介して直流電圧Vcc2を加算し、差動増幅器を用いて構成された、ボルテージフォロアとして動作する線形増幅器31により線形増幅する。
[0076]
 また、図7に示した正弦波が入力された場合と同様に、コンパレータ41からは、線形増幅器31の出力電流(図8(b))の向きに応じてHighまたはLowに切り換わるパルス幅変調信号10が出力される(図8のc)。
[0077]
 このパルス幅変調信号10に基づいてスイッチング増幅部2で高効率に増幅された電圧(図8(d))と、線形増幅部3の出力電圧(図8(b))とが加算され、平滑化された電圧11(図7(e))が高周波増幅器1に電源電圧として供給される。
[0078]
 高周波増幅器1は、スイッチング増幅部2の出力電圧を電源電圧に用いて入力された変調信号8を線形に増幅する。このとき高周波増幅器1には振幅信号9の振幅に応じて最小限の電力(電源電圧)しか供給されないため、高周波増幅器1は常に効率が高い飽和電力付近で動作できる。
[0079]
 本実施形態の電力増幅装置では、図7(b)や図8(b)に示したように、効率が低い線形増幅器31には、スイッチングノイズ成分の電流だけが流れるため、線形増幅器31で消費する電力は少なくて済み、電力増幅装置全体の効率を高くすることができる。
[0080]
 また、本実施形態の電力増幅装置では、図1に示した第1背景技術の電力増幅装置に比べて、直流電圧を加算した滑らかな出力電圧波形11を高周波増幅器1に供給できる。したがって、高周波増幅器1から出力される変調信号12の波形歪を小さくできる。
[0081]
 また、本実施形態の電力増幅装置では、図3に示した第2背景技術と異なって、スイッチング素子21としてソース接地のMOSFETを用いることが可能であり、スイッチング素子21に入力するゲートパルス信号10の振幅が数V程度でよいため、高速な動作が可能になる。
[0082]
 本実施形態の電力増幅装置では、同じ2MHzの正弦波を入力した場合を比較すると、図3に示した第2背景技術のスイッチング周波数(図4(c)の10)と比べて、スイッチング周波数が高いことが分かる(図7(c))。
[0083]
 したがって、本実施形態の電力増幅装置では、高効率なスイッチング増幅の動作帯域が拡大し、効率の低い線形増幅器31の負荷が減るため、電力増幅装置の高効率な動作が可能となる。加えて、本実施形態の電力増幅装置では、スイッチング増幅するのは入力信号のDCオフセットを除いた振幅変調成分のみであり、直流電圧成分はトランスの2次側から高周波増幅器1に直接供給されるため、第2背景技術の電力増幅装置に比べさらに高い効率を実現できる。
[0084]
 なお、図6では、チョークインダクタ32を介して振幅信号9に直流電圧を加算する構成例を示しているが、信号処理によって、予め振幅信号9に直流電圧成分を加えてもよい。
[0085]
 振幅信号9に加算する直流電圧の値は、線形増幅器31の利得が1の場合、理想的にはトランス24の二次巻線に供給する第2の電源電圧Vcc2と同じになるが、各回路のオフセット値などに応じて調整してもよい。
[0086]
 また、線形増幅器31には、利得を持つ線形帰還アンプを用いてもよい。その場合、振幅信号9に加算する直流電圧の値も該利得の値に応じて小さくすればよい。また、トランス24の巻き数比も任意の値に設定してよい。
[0087]
 図9は、図5に示した電力増幅装置の他の具体例の構成を示す回路図である。
[0088]
 図9に示す電力増幅装置は、図6に示したダイオード22,23に代えてスイッチング素子(第1の整流素子)22a、スイッチング素子(第2の整流素子)23aを備え、該スイッチング素子22a、23aが制御信号10に同期してオン・オフする構成である。
[0089]
 図9に示す電力増幅装置は、スイッチング素子22aを制御信号11がHighのときにONさせ、LowのときにOFFさせ、スイッチング素子23aを制御信号11がHighのときにOFFさせ、LowのときにONさせれば、図6に示した電力増幅装置と同様に動作する。
[0090]
 ダイオード22,23に代えてスイッチング素子22a、23aを用いると、ダイオードの順方向電圧による損失分だけ電力増幅装置の効率が向上する。
[0091]
 図10は、図5に示した電力増幅装置の他の具体例の構成を示す回路図である。
[0092]
 図10に示す電力増幅装置は、図6に示したトランス24の一次巻線に電磁電流を回収するための電力回生回路25が設けられた構成である。
[0093]
 図6に示した構成では、スイッチング素子21がオフ(非導通)になったとき、それまでトランス24に流れていた励磁電流の行き先がなくなり、該励磁電流が電源等に接続されたコンデンサや抵抗スナバ回路で消費されるため、損失が発生する。
[0094]
 電力回生回路25は、スイッチング素子21がオフになったとき、ダイオード26を介して、励磁電流に相当する電流を、接地端子から吸い上げ、第1の電源Vcc1に回生するために設けられている。電力回生回路25を備えることで、励磁電流の損失が無くなるため、スイッチング増幅部2の効率が向上する。なお、図10に示した電力回生回路25と、図9に示したスイッチング素子22a、23aを備える構成とは併用してよいことは言うまでもない。
(第2の実施の形態)
 次に第2の実施の形態の電力増幅装置について図面を用いて説明する。
[0095]
 図11は、第2の実施の形態の電力増幅装置の構成を示すブロック図である。
[0096]
 図11に示すように、第2の実施の形態の電力増幅装置は、高周波増幅器1、スイッチング増幅部2、線形増幅部3、制御信号生成部4および波形整形部7を備えている。
[0097]
 図11に示す電力増幅装置では、変調信号8の振幅変調成分である振幅信号9が波形整形部7に入力される。
[0098]
 波形整形部7は、入力された振幅信号9の振幅変化のダイナミックレンジを圧縮することで直流電圧成分が発生するように波形整形し、線形増幅部3へ出力する。
[0099]
 線形増幅部3は、変調信号8の振幅変調成分である振幅信号9を線形増幅する。
[0100]
 制御信号生成部4は、線形増幅部3の出力電流の方向に応じてHighまたはLowとなるパルス変調信号を生成し、スイッチング増幅部2に制御信号として出力する。
[0101]
 スイッチング増幅部2は、制御信号生成部4から出力された制御信号にしたがって振幅信号9をスイッチング増幅すると共に所定の直流電圧を加算して出力する。このスイッチング増幅部2の出力電圧は、制御信号生成部4の出力電圧と加算されて、高周波増幅器1に供給される電源電圧である、変調電圧11が生成される。
[0102]
 高周波増幅器1は、変調電圧11を電源に用いてA級またはAB級方式等により変調信号8を線形増幅し、振幅と位相が変調された高周波変調信号12を出力する。
[0103]
 図12は、図11に示した電力増幅装置の具体例の構成を示す回路図である。
[0104]
 図12に示すように、スイッチング増幅部2は、スイッチング素子21、トランス24、ダイオード(第1の整流素子)22、ダイオード(第2の整流素子)23およびインダクタ(フィルタ)6を備えている。
[0105]
 また、線形増幅部3は、線形増幅器31を備えている。制御信号生成部4は、ヒステリシスコンパレータ41、電流検知抵抗器42およびゲートドライバ5を備えている。
[0106]
 波形整形部7は、電圧波形整形部7を備えている。
[0107]
 図13は、図12に示した電圧波形整形部で用いる波形整形関数の例を示すグラフである。また、図14は、図12に示した電圧波形整形部による整形後の波形例を示す信号波形図である。図15は、図12に示した電力増幅装置の動作例を示す信号波形図である。なお、図11および図12は、WCDMA方式を採用した無線装置で受信するダウンリンク信号の包絡線信号(振幅信号)を入力した場合の動作波形例をそれぞれ示している。
[0108]
 次に第2の実施の形態の電力増幅装置の動作について図12から図15を用いて説明する。
[0109]
 図12に示すように、波形整形部7には振幅変調および位相変調された変調信号8の振幅変調成分である振幅信号9が入力される(図15(a))。
[0110]
 波形整形部7は、例えば下記式(1)で示す関数にしたがって振幅信号9を変換する。
[0111]
[数1]


 図13は、式(1)で示す関数で変換される入出力信号の関係を示し、直流電圧Vcc2の値を5,10,15,20Vと変化させたときの様子をそれぞれ示している。図14は、Vcc2=10Vとしたとき、入力された振幅信号9を上記式(1)で示した関数にしたがって波形整形した例を示している。
[0112]
 図14に示すように、波形整形された振幅信号9’は、大きな振幅変調成分がそのまま出力され、低い振幅変調成分が圧縮され、さらにVcc2=10Vの直流電圧が加算された信号となる。
[0113]
 第2の実施の形態の線形増幅部3は、波形整形部7から出力された波形整形後の振幅信号9’を線形増幅する(図15(b))。
[0114]
 以降の動作は図5から図8に示した第1の実施の形態の電力増幅装置と同様である。
[0115]
 線形増幅器31の出力電流(図15(c))は、電流検知抵抗器42で電圧信号に変換され、ヒステリシスコンパレータ41に入力される。ここで、例えば線形増幅器31から電流が流れ出るときにヒステリシスコンパレータ41の出力電圧がHighとなり、線形増幅器31に電流が流れ込むときにヒステリシスコンパレータ41の出力電圧がLowとなるように極性を選択すれば、ヒステリシスコンパレータ41からは入力信号の強度に応じたパルス幅変調信号が出力される(図15(d))。
[0116]
 ゲートドライバ5は、ヒステリシスコンパレータ41の出力信号にしたがって、例えばMOSFETで構成されるスイッチング素子21をオンまたはオフさせる。
[0117]
 スイッチング素子21は、一方の端子が接地され、他方の端子がトランス24の一次巻線を介して第1の電源Vcc1と接続されている。ヒステリシスコンパレータ41の出力信号にしたがって、スイッチング素子21により第1の電源Vcc1と接地電位間に流れる電流の導通/非導通を制御することで、ヒステリシスコンパレータ41の出力信号の振幅はVcc1まで増幅される。
[0118]
 スイッチング素子21で増幅された信号は、トランス24の一次巻線から二次巻線に伝達される。トランス24の二次巻線の一方の端子には第2の電源で生成された直流電圧Vcc2が印加されているため、トランス24の二次巻線からは、振幅Vcc1のパルス信号に直流電圧Vcc2が加算された信号が出力される。
[0119]
 トランス24の二次巻線には、このパルス信号に応じた電流が第2の電源から供給される。このとき、整流素子22および整流素子23の整流作用により、電流はパルス信号のHigh/Lowに応じて整流素子22と整流素子23から交互に出力される。トランス24の二次巻線にはパルス状の電流が流れるため、トランス24の二次巻線側でもスイッチング素子21による高効率なスイッチング増幅の特徴が維持される。トランス24の二次巻線から出力された電流は、インダクタ6によって積分され、スイッチング周波数成分が除去される(図15(e))。
[0120]
 さらに、スイッチング増幅部2の出力電圧に含まれるスイッチングノイズ成分は線形増幅器31によって電圧補正(平滑化)される(図15(f))。
[0121]
 図12に示すように、スイッチング増幅部2の出力端には線形増幅器31の出力端が接続され、線形増幅器31はその出力信号が負帰還されている。したがって、線形増幅器31は、出力信号波形が入力信号波形と一致するように動作するため、線形増幅器31からはスイッチング増幅部2の出力電圧に含まれるスイッチングノイズを打ち消すための信号が出力される。そのため、線形増幅器31によりスイッチング増幅部2の出力電圧に含まれるスイッチングノイズが平滑化される。このとき、線形増幅器31の出力端には、電流検知抵抗器42を介してスイッチング増幅部2の出力端が接続されているが、電流検知抵抗器42の値は小さいため、これによる電圧補正への影響は少なくて済む。
[0122]
 線形増幅器31による電圧補正後の電圧Voutは高周波増幅器1に供給される。高周波増幅器1はスイッチング増幅部2の出力電圧を電源電圧に用いて、入力された変調信号8を線形に増幅する。このとき高周波増幅器1には振幅信号9の振幅に応じて最小限の電力(電源電圧)しか供給されないため、高周波増幅器1は常に効率が高い飽和電力付近で動作できる。
[0123]
 本実施形態の電力増幅装置では、図15(c)に示したように、効率が低い線形増幅器31を流れる電流はスイッチングノイズ成分だけであるため、線形増幅器31で消費する電力は少なく、電力増幅装置全体の効率を高くすることができる。
[0124]
 また、本実施形態の電力増幅装置では、図1に示した第1背景技術の電力増幅装置に比べて、直流電圧を加算した滑らかな出力電圧波形11を高周波増幅器1に供給できる。したがって、高周波増幅器1から出力される変調信号12の波形歪を小さくできる。
[0125]
 また、本実施形態の電力増幅装置では、図3に示した第2背景技術と異なって、スイッチング素子21としてソース接地のMOSFETを用いることが可能であり、スイッチング素子21に入力するゲートパルス信号10の振幅が数V程度でよいため、高速な動作が可能になる。
[0126]
 したがって、本実施形態の電力増幅装置では、高効率なスイッチング増幅の動作帯域が拡大し、効率の低い線形増幅器31の負荷が減るため、電力増幅装置の高効率な動作が可能となる。加えて、本実施形態の電力増幅装置では、スイッチング増幅するのは入力信号のDCオフセットを除いた振幅変調成分のみであり、直流電圧成分はトランスの2次側から高周波増幅器1に直接供給されるため、第2背景技術の電力増幅装置に比べさらに高い効率を実現できる。
[0127]
 また、本実施形態の電力増幅装置では、波形整形部7により、振幅信号9に含まれる大きな振幅変調成分はそのまま出力し、小さい振幅変調成分を圧縮するようにして直流電圧成分を生成している。このような波形整形を行うことで、振幅信号9の大きな振幅変調成分に対して十分に大きな電圧を高周波増幅器1に供給するように設定すれば、振幅信号9の小さい振幅変調成分については直流電圧成分のみでまかなえるので、高周波増幅器1に無駄な電力を供給することが無い(図15(f))。
[0128]
 したがって、第1の実施の形態の電力増幅装置のように、振幅信号9を直流電圧Vcc2だけ一様にシフトさせた場合(図8(e))と比べて、高周波増幅器1に無駄なく電力を供給することができる。
[0129]
 さらに、本実施形態の電力増幅装置では、上記波形整形を行うことで、線形増幅器31やスイッチング素子21に要求される帯域やダイナミックレンジが狭くて済む利点もある。
[0130]
 なお、波形整形部7で用いる関数は上記式(1)に限定されるものではなく、増幅する信号やシステムに応じて、適宜、変更することが可能である。
[0131]
 また、波形整形部7で、振幅信号9に設ける直流電圧成分の値は、線形増幅器31の利得が1の場合、理想的にはトランス24の二次巻線に供給する第2の電源電圧Vcc2と同じになるが、各回路のオフセット値などに応じて調整してもよい。
[0132]
 また、線形増幅器31には、利得を持つ線形帰還アンプを用いてもよい。その場合、振幅信号9に加算する直流電圧の値も該利得の値に応じて小さくすればよい。また、トランス24の巻き数比も任意の値に設定してよい。
[0133]
 さらに、図12に示した電力増幅装置では、ダイオード22,23に代えてスイッチング素子22a、23aを備え、該スイッチング素子22a、23aが制御信号10に同期してオン・オフさせる構成でもよい。ダイオード22,23に代えてスイッチング素子22a、23aを用いると、ダイオードの順方向電圧による損失分だけ電力増幅装置の効率が向上する。
[0134]
 また、図12に示した電力増幅装置に、図10に示した励磁電流を回収するための電力回生回路25を設けてもよい。電力回生回路25を備えることで、励磁電流の損失が無くなるため、スイッチング増幅部2の効率が向上する。
(第3の実施の形態)
 次に第3の実施の形態の電力増幅装置について図面を用いて説明する。
[0135]
 図16は、第3の実施の形態の電力増幅装置の構成を示すブロック図である。
[0136]
 図16に示すように、第3の実施の形態の電力増幅装置は、高周波増幅器1、スイッチング増幅部2、線形増幅部3および制御信号生成部4を備えている。
[0137]
 線形増幅部3は、変調信号8の振幅変調成分である振幅信号9に所定の直流電圧を加算し、出力電圧を高周波増幅器1に供給する電源電圧に加算すると共に、該出力電圧と変調信号の振幅変調成分との差を増幅して出力する。
[0138]
 制御信号生成部4は、線形増幅部3の出力電流の方向に応じてHighまたはLowとなるパルス変調信号を生成し、該パルス変調信号をスイッチング増幅部2に出力する。
[0139]
 スイッチング増幅部2は、制御信号生成部4から出力されたパルス変調信号を制御信号に用いて、振幅信号9をスイッチング増幅すると共に所定の直流電圧を加算して出力する。このスイッチング増幅部2の出力電圧は、制御信号生成部4の出力電圧と加算されて、高周波増幅器1に供給される電源電圧である、変調電圧11が生成される。
[0140]
 高周波増幅器1は、変調電圧11を電源に用いてA級またはAB級方式等により変調信号8を線形増幅し、振幅と位相が変調された高周波変調信号12を出力する。
[0141]
 本実施形態の線形増幅部3には、この高周波増幅器1に供給される電源電圧が負帰還される。
[0142]
 高周波増幅器1は、変調電圧11を電源に用いてA級またはAB級方式等により変調信号8を線形増幅し、振幅と位相が変調された高周波変調信号12を出力する。
[0143]
 図17は、図16に示した電力増幅装置の具体例の構成を示す回路図である。
[0144]
 図17に示すように、スイッチング増幅部2は、スイッチング素子21、トランス24、ダイオード22(第1の整流素子)、ダイオード(第2の整流素子)23およびインダクタ(フィルタ)6を備えている。
[0145]
 また、線形増幅部3は、線形増幅器31およびチョークインダクタ32を備えている。制御信号生成部4は、ヒステリシスコンパレータ41、電流検知抵抗器42およびゲートドライバ5を備えている。
[0146]
 次に、第3の実施の形態の電力増幅装置の動作について図17を用いて説明する。
[0147]
 図17に示すように、線形増幅部3には振幅変調および位相変調された変調信号8の振幅変調成分である振幅信号9が入力される。
[0148]
 振幅信号9にはチョークインダクタ32を介してVcc2=12Vの直流電圧が加算され、線形増幅器31に入力される。
[0149]
 線形増幅器31の出力電流は、電流検知抵抗器42で電圧信号に変換され、ヒステリシスコンパレータ41に入力される。ここで、例えば線形増幅器31から電流が流れ出るときにヒステリシスコンパレータ41の出力電圧がHighとなり、線形増幅器31に電流が流れ込むときにヒステリシスコンパレータ41の出力電圧がLowとなるように極性を選択すれば、ヒステリシスコンパレータ41からは入力信号の強度に応じたパルス幅変調信号が出力される。
[0150]
 ゲートドライバ5は、ヒステリシスコンパレータ41の出力信号にしたがって、例えばMOSFETで構成されるスイッチング素子21をオンまたはオフさせる。
[0151]
 スイッチング素子21は、一方の端子が接地され、他方の端子がトランス24の一次巻線を介して第1の電源Vcc1と接続されている。ヒステリシスコンパレータ41の出力信号にしたがって、スイッチング素子21により第1の電源Vcc1と接地電位間に流れる電流の導通/非導通を制御することで、ヒステリシスコンパレータ41の出力信号の振幅はVcc1まで増幅される。
[0152]
 ここで、スイッチング素子21の両端子には、電流が流れているときに電圧が印加されていないため、スイッチング素子21は、理想的には100%の効率でヒステリシスコンパレータ41の出力信号を増幅する。
[0153]
 スイッチング素子21で増幅された信号は、トランス24の一次巻線から二次巻線に伝達される。トランス24の二次巻線の一方の端子には第2の電源で生成された直流電圧Vcc2が印加されているため、トランス24の二次巻線からは、振幅Vcc1のパルス信号に直流電圧Vcc2が加算された信号が出力される。
[0154]
 トランス24の二次巻線には、このパルス信号に応じた電流が第2の電源から供給される。このとき、整流素子22および整流素子23の整流作用により、電流はパルス信号のHigh/Lowに応じて整流素子22と整流素子23から交互に出力される。トランス24の二次巻線にはパルス状の電流が流れるため、トランス24の二次巻線側でもスイッチング素子21による高効率なスイッチング増幅の特徴が維持される。トランス24の二次巻線から出力された電流は、インダクタ6によって積分され、スイッチング周波数成分が除去される。
[0155]
 さらに、スイッチング増幅部2の出力電圧に含まれるスイッチングノイズ成分は線形増幅器31によって電圧補正(平滑化)される。
[0156]
 図17に示したように、本実施形態の電力増幅装置では、線形増幅器31にスイッチング増幅部2の出力信号が負帰還されている。したがって、線形増幅器31は、出力信号波形が入力信号波形と一致するように動作するため、線形増幅器31からはスイッチング増幅部2の出力電圧に含まれるスイッチングノイズを打ち消すための信号が出力される。そのため、線形増幅器31によりスイッチング増幅部2の出力電圧に含まれるスイッチングノイズが平滑化される。このとき、線形増幅器31には、スイッチング増幅部2の出力信号が負帰還されているため、第1の実施の形態や第2の実施の形態よりも電流検知抵抗器42による電圧補正への影響が少なくて済む。
[0157]
 線形増幅器31による電圧補正後の電圧Voutは高周波増幅器1に供給される。高周波増幅器1はスイッチング増幅部2の出力電圧を電源電圧に用いて、入力された変調信号8を線形に増幅する。このとき高周波増幅器1には振幅信号9の振幅に応じて最小限の電力(電源電圧)しか供給されないため、高周波増幅器1は常に効率が高い飽和電力付近で動作できる。
[0158]
 本実施形態の電力増幅装置では、効率が低い線形増幅器31を流れる電流はスイッチングノイズ成分だけであるため、線形増幅器31で消費する電力は少なく、電力増幅装置全体の効率を高くすることができる。
[0159]
 また、本実施形態の電力増幅装置では、図1に示した第1背景技術の電力増幅装置に比べて、直流電圧を加算した滑らかな出力電圧波形11を高周波増幅器1に供給できる。したがって、高周波増幅器1から出力される変調信号12の波形歪を小さくできる。
[0160]
 また、本実施形態の電力増幅装置では、図3に示した第2背景技術と異なって、スイッチング素子21としてソース接地のMOSFETを用いることが可能であり、スイッチング素子21に入力するゲートパルス信号10の振幅が数V程度でよいため、高速な動作が可能になる。
[0161]
 したがって、本実施形態の電力増幅装置では、高効率なスイッチング増幅の動作帯域が拡大し、効率の低い線形増幅器31の負荷が減るため、電力増幅装置の高効率な動作が可能となる。加えて、本実施形態の電力増幅装置では、スイッチング増幅するのは入力信号のDCオフセットを除いた振幅変調成分のみであり、直流電圧成分はトランスの2次側から高周波増幅器1に直接供給されるため、第2背景技術の電力増幅装置に比べさらに高い効率を実現できる。
[0162]
 さらに、本実施形態の電力増幅装置では、線形増幅器31に高周波増幅器1に供給する電源電圧を負帰還している。通常、高周波増幅器1の電源入力のインピーダンスは数オーム程度である。一方、制御信号生成部4が備える電流検知抵抗器42の値は0.5Ω程度であり、高周波増幅器1の電源入力のインピーダンスの1割程度を占める。
[0163]
 理想的な電源装置の条件として、出力インピーダンスが負荷インピーダンスに対して十分に低いことがある。すなわち、電源装置には負荷が変動しても常に安定して同じ電圧を供給することが要求される。
[0164]
 本実施形態のように、線形増幅器31に高周波増幅器1に供給する電源電圧を負帰還することで、高周波増幅器1に供給される電源電圧波形は常に振幅信号9と等しくなる。すなわち、高周波増幅器1に電力(電源電圧)を供給する変調電源の出力インピーダンスに、制御信号生成部4が備える電流検知抵抗器42の影響が見えなくなる。したがって、変調電源の出力インピーダンスが0に近づき、より理想的な電圧源として動作する。
[0165]
 なお、図17では、チョークインダクタ32を介して振幅信号9に直流電圧を加算する構成例を示しているが、信号処理によって、予め振幅信号9に直流電圧成分を加えてもよい。
[0166]
 振幅信号9に加算する直流電圧の値は、線形増幅器31の利得が1の場合、理想的にはトランス24の二次巻線に供給する第2の電源電圧Vcc2と同じになるが、各回路のオフセット値などに応じて調整してもよい。
[0167]
 また、線形増幅器31には、利得を持つ線形帰還アンプを用いてもよい。その場合、振幅信号9に加算する直流電圧の値も該利得の値に応じて小さくすればよい。また、トランス24の巻き数比も任意の値に設定してよい。
[0168]
 さらに、図17に示した電力増幅装置は、ダイオード22,23に代えてスイッチング素子22a、23aを備え、該スイッチング素子22a、23aが制御信号10に同期してオン・オフさせる構成でもよい。ダイオード22,23に代えてスイッチング素子22a、23aを用いると、ダイオードの順方向電圧による損失分だけ電力増幅装置の効率が向上する。
[0169]
 また、図17に示した電力増幅装置に、図10に示した励磁電流を回収するための電力回生回路25を設けてもよい。電力回生回路25を備えることで、励磁電流の損失が無くなるため、スイッチング増幅部2の効率が向上する。
[0170]
 以上、実施形態を参照して本願発明を説明したが、本願発明は上記実施形態に限定されものではない。本願発明の構成や詳細は本願発明のスコープ内で当業者が理解し得る様々な変更が可能である。
[0171]
 この出願は、2008年12月25日に出願された特願2008-330709号を基礎とする優先権を主張し、その開示の全てをここに取り込む。

請求の範囲

[請求項1]
 振幅変調成分および位相変調成分を含む変調信号を増幅する電力増幅装置であって、
 前記変調信号を増幅して出力する高周波増幅器と、
 出力電圧を前記高周波増幅器に供給する電源電圧に加算すると共に、該出力電圧と前記変調信号の振幅変調成分との差を増幅して出力する線形増幅部と、
 前記線形増幅部の出力電流が流れる方向を検知し、その電流の向きに応じたパルス変調信号を生成する制御信号生成部と、
 前記パルス変調信号を制御信号に用いて、直流電流の導通および非導通を制御することで前記線形増幅部の出力信号をスイッチング増幅し、所定の直流電圧と加算して前記高周波増幅器へ前記電源電圧として供給するスイッチング増幅部と、
 前記スイッチング増幅部に前記直流電流を供給する第1の直流電源と、
 前記スイッチング増幅部に前記所定の直流電圧を供給する第2の直流電源と、
を有する電力増幅装置。
[請求項2]
 振幅変調成分および位相変調成分を含む変調信号を増幅する電力増幅装置であって、
 前記変調信号を増幅して出力する高周波増幅器と、
 前記変調信号の振幅変調成分の電圧波形を成形する電圧波形整形部と、
 出力電圧を前記高周波増幅器に供給する電源電圧に加算すると共に、該出力電圧と前記変調信号の振幅変調成分との差を増幅して出力する線形増幅部と、
 前記線形増幅部の出力電流が流れる方向を検知し、その電流の向きに応じたパルス変調信号を生成する制御信号生成部と、
 前記パルス変調信号を制御信号に用いて、直流電流の導通および非導通を制御することで前記線形増幅部の出力信号をスイッチング増幅し、所定の直流電圧と加算して前記高周波増幅器へ前記電源電圧として供給するスイッチング増幅部と、
 前記スイッチング増幅部に前記直流電流を供給する第1の直流電源と、
 前記スイッチング増幅部に前記所定の直流電圧を供給する第2の直流電源と、
を有する電力増幅装置。
[請求項3]
 前記スイッチング増幅部は、
 前記第1の直流電源に一次巻線の一端が接続され、前記第2の直流電源が二次巻線の一端に接続されたトランスと、
 前記トランスの一次巻線の他端に接続されたスイッチング素子と、
 前記トランスの二次巻線の他端に接続された第1の整流素子と、
 前記第2の直流電源と前記第1の整流素子の出力端との間に接続された第2の整流素子と、
 前記第1の整流素子および第2の整流素子の出力電流を平滑化するフィルタと、
を有する請求項1または2記載の電力増幅器。
[請求項4]
 前記第1の整流素子および前記第2の整流素子の少なくとも一方が、ダイオードである請求項3記載の電力増幅装置。
[請求項5]
 前記第1の整流素子および前記第2の整流素子の少なくとも一方が、前記パルス変調信号に同期してオンおよびオフが制御されるスイッチング素子である請求項3記載の電力増幅装置。
[請求項6]
 前記線形増幅部は、
 該線形増幅部の出力端の電圧が負帰還される差動増幅器を備える請求項1から5のいずれか1項記載の電力増幅装置。
[請求項7]
 前記線形増幅部は、
 前記高周波増幅器に供給される電源電圧が負帰還される差動増幅器である請求項1から6のいずれか1項記載の電力増幅装置。
[請求項8]
 前記線形増幅部は、
 入力される前記変調信号の振幅変調成分に所定の直流電圧を加算して増幅する請求項1から7のいずれか1項記載の電力増幅器。
[請求項9]
 前記電圧波形整形部は、
 前記変調信号の振幅変調成分の振幅変化のダイナミックレンジを圧縮することで直流電圧成分が発生するように波形整形する請求項2から8のいずれか1項記載の電力増幅装置。
[請求項10]
 前記制御信号生成部は、
 前記線形増幅部の出力電流が流れる電流検知抵抗器と、
 前記電流検知抵抗器の両端に発生する電圧によって前記線形増幅部の出力電流の向きを判定し、判定した結果をパルス変調信号として出力するヒステリシスコンパレータと、
を有する請求項1から9のいずれか1項記載の電力増幅装置。

図面

[ 図 1]

[ 図 2]

[ 図 3]

[ 図 4]

[ 図 5]

[ 図 6]

[ 図 7]

[ 図 8]

[ 図 9]

[ 図 10]

[ 図 11]

[ 図 12]

[ 図 13]

[ 図 14]

[ 図 15]

[ 図 16]

[ 図 17]