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1. WO2007148694 - PNEUMATIC TIRE

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[ JA ]
空気入りタイヤ

技術分野

[0001] 本発明は、空気入りタイヤに関するものであり、特には、鉱山や建設作業現場等で 使用される建設車両用の空気入りタイヤに好適なトラクシヨン性能を向上させた空気 入りタイヤに関する。

背景技術

[0002] 従来から建設車両用の空気入りタイヤは、悪路 (例えば、鉱山や建設作業現場等) で使用されることが多ぐ登坂能力を確保するためにトラクシヨン性能が重視されてき た。(例えば、特許文献 1〜6)

特許文献 1 :特開平 11 291718号公報

特許文献 2:特開 2001— 180231号公報

特許文献 3:特開平 08 - 175113号公報

特許文献 4:特開平 09— 132007号公報

特許文献 5 :特開 2003— 312212号公報

特許文献 6 :特開 2005— 145127号公報

発明の開示

発明が解決しょうとする課題

[0003] し力しながら、前述した建設車両用の空気入りタイヤは、主に新品時の性能向上を 狙いとしてきたため、エッジ成分の確保が重視されてきた力トレッドがある程度摩耗 してくると、新品時と同じようにエッジ成分を確保してもトラクシヨン性能が低下してしま うことが分力つており、タイヤの全期間に渡って良好なトラクシヨン性能を維持すること が困難になってきていた。また、特許文献 1〜6に開示されている空気入りタイヤにお V、ても、タイヤの全期間に渡って良好なトラクシヨン性能を維持するには至ってヽなヽ

[0004] 本発明の目的は、上記事実を考慮して、タイヤの全期間に渡って良好なトラクシヨン 性能を維持する空気入りタイヤを提供することを目的とする。

課題を解決するための手段

[0005] 上記目的を達成するために本発明の請求項 1に係る空気入りタイヤは、トレッドに 設けられた周方向溝と、前記周方向溝と交差する幅方向溝とによって区画形成され たブロックと、前記ブロックのタイヤ幅方向両側の壁面のうち少なくとも一方に設けら れ、前記ブロックの踏面側力タイヤ径方向内側に向けて周方向幅が増大する凹部 と、を備えることを特徴とする。

[0006] 従来より、悪路でのトラクシヨン性能には、トレッドブロックのラグ溝エッジ (所謂、エツ ジ成分)が地面に貫入する力(以下、エッジ効果)の寄与が大きいことが指摘されて いるが、本発明の考案にあたり発明者が鋭意研究を重ねた結果、このエッジ効果は 、エッジ成分がタイヤ新品時と同じように確保されていても、トレッドゲージが減少する ことによって低下し、それによつてトラクシヨン性能が低下することを発見した。

そして発明者は、このエッジ効果について更に詳細に解析し、エッジ効果がブロッ クの大小に関わらず、ブロックのゲージとブロックのタイヤ周方向の周方向長さとの比 によって変化することを付きとめた。

[0007] ここで、エッジ効果の変化にっ、て説明する。新品時のタイヤはブロックのゲージが 厚いため、ブロックに荷重が作用すると潰れてブロック壁面が膨張する。蹴り出し時 又は踏み込み時にぉ、ては、潰れてタイヤ周方向に膨張したブロック壁面側のエツ ジ成分 (蹴り出し端又は踏み込み端)に高い接地圧が作用し、良好なエッジ効果が 得られる。これに対して、摩耗が進行したタイヤでは、ブロックのゲージが減少してい るため、ブロックに荷重が作用しても潰れ難ぐ蹴り出し時又は踏み込み時において は、タイヤ周方向のブロック壁面側のエッジ成分に作用する接地圧が低くなるためェ ッジ効果が新品時よりも低下する。特に、蹴り出し時又は踏み込み時において、新品 時のタイヤはエッジ成分 (蹴り出し端又は踏み込み端)によって路面を蹴り出す又は 踏み込むが、摩耗の進行したタイヤではエッジ成分 (蹴り出し端又は踏み込み端)近 傍の踏面によって路面を蹴り出す又は踏み込むため、この差が顕著なエッジ効果の 差として表れ、摩耗が進行したタイヤは、新品時のタイヤよりもトラクシヨン性能に劣る ことになる。

[0008] 以上のことから、タイヤの全期間に渡って、トラクシヨン性能を良好な状態に維持す

るには、前述したブロックの周方向長さとブロックのゲージとの比の変化を小さく保つ ことが重要であることを本発明者は見出し、本発明の空気入りタイヤの完成に至った

[0009] 次に、請求項 1に記載の空気入りタイヤの作用について説明する。

タイヤの摩耗が進行するに従って、ブロックのゲージが減少し、ブロックの周方向長 さとの比が大きくなる。この摩耗の進行に伴って、ブロック壁面に設けられた凹部の周 方向幅(凹部のタイヤ周方向の長さ)も増大を始める。即ち、ブロックの、幅方向溝と 凹部との間の領域のブロック短部分の周方向長さが減少を始める。このため、ブロッ ク短部分のゲージとブロック短部分の周方向長さとの比が小さい状態で維持され、ブ ロック短部分でのエッジ効果は良好な状態で維持される。

従って、ブロック全体としてのエッジ効果は良好な状態が維持され、良好なトラクショ ン性能が維持される。また、凹部は、ブロックの踏面側力タイヤ径方向内側に向け て周方向幅が増大しているので、常にブロック短部分のゲージとブロック短部分の周 方向長さとの比が良好な状態で維持される。

以上のことから、請求項 1の空気入りタイヤは、タイヤの全期間に渡って良好なエツ ジ効果が維持されて、良好なトラクシヨン性能が維持される。

[0010] 本発明の請求項 2に係る空気入りタイヤは、請求項 1に記載の空気入りタイヤにお いて、前記凹部のタイヤ径方向最内側の端部と前記踏面との間の長さが、タイヤ幅 方向内側の前記凹部よりもタイヤ幅方向外側の前記凹部で長、ことを特徴とする。

[0011] 次に、請求項 2に記載の空気入りタイヤの作用について説明する。

ブロックはタイヤ幅方向外側のほうがサイドフォース等の入力によってエッジが摩耗 しゃすぐエッジ効果の減少が大きいが、請求項 2に記載の構成とすることでバランス をとることができる。

[0012] 本発明の請求項 3に係る空気入りタイヤは、請求項 1に記載の空気入りタイヤにお いて、タイヤ幅方向最外側の前記ブロックのタイヤ幅方向外側の壁面にのみ前記凹 部を設けることを特徴とする。

[0013] 次に、請求項 3に記載の空気入りタイヤの作用について説明する。

前述のように、ブロックはタイヤ幅方向外側のほうがサイドフォース等の入力による エッジの摩耗が大きいが、それはタイヤ幅方向最外側のブロックにおいてより顕著で ある。よって、タイヤ幅方向最外側のブロックのタイヤ幅方向外側の壁面にのみ凹部 を設けたとしても、十分な効果が得られる。

[0014] 本発明の請求項 4に係る空気入りタイヤは、請求項 1〜3のいずれか 1項に記載の 空気入りタイヤにおいて、タイヤ径方向内側に向けて、前記凹部の周方向幅の増大 する割合が一定でな、ことを特徴とする。

[0015] 次に、請求項 4に記載の空気入りタイヤの作用について説明する。

ブロック短部分の周方向長さを変えることで、エッジ効果を維持することが本発明の 狙いであるが、ブロックの形状、トレッドゴムとベースゴムの硬度等によってはブロック 短部分のゲージに対して最適なブロック短部分の周方向長さが必ずしもブロック短部 分のゲージに対して比例関係にならないケースも存在する。この場合であっても、凹 部の周方向幅の増大する割合を変化させることで、最適なブロック短部分の周方向 長さを得ることがでさる。

[0016] 本発明の請求項 5に係る空気入りタイヤは、請求項 1〜4のいずれか 1項に記載の 空気入りタイヤにおいて、前記凹部のタイヤ径方向最内側の端部と前記踏面との間 の長さを A、前記ブロックの踏面力前記幅方向溝の溝深さの 80%までの範囲にお いて、前記ブロックの前記凹部と前記幅方向溝との間の領域のタイヤ周方向の長さ を Bとしたとき、 0. 8< B/A< 2. 5を満たすことを特徴とする。

[0017] 次に、請求項 5に記載の空気入りタイヤの作用について説明する。

請求項 1で述べたように、ブロックの周方向長さに対するブロックのゲージの低下が 、摩耗中期から摩耗末期におけるトラクシヨン性能低下の原因であるが、この比が大 きくなり過ぎると、特に建設車両に用いるような重荷重用タイヤにおいては、ブロックも げ等のその他の性能 (摩耗耐久性)が悪ィ匕してしまう。これに関して、本発明者がブ ロックもげの観点力もブロックの周方向長さとブロックのゲージとの比に関して試作、 評価を行い、その結果、同比率を 0.8〜2.5とすることが好ましいと判明した。即ち、 B /A≥2. 5であれば、エッジ効果が十分に得られず、トラクシヨン性能が低下し、 0. 8 ≥BZAであれば、ブロックもげ性能が悪ィ匕してしまう。従って、 Aと Bとの関係は、 0. 8< B/A< 2. 5を満たすことが好ましい。

[0018] 本発明の請求項 6に係る空気入りタイヤは、請求項 1〜5のいずれか 1項に記載の 空気入りタイヤにおいて、タイヤ幅方向断面において、前記凹部の深さが、タイヤ径 方向外側とタイヤ径方向内側とで同じ、又はタイヤ径方向外側よりもタイヤ径方向内 側で深いことを特徴とする。

[0019] 次に、請求項 6に記載の空気入りタイヤの作用について説明する。

凹部の深さがタイヤ径方向外側よりもタイヤ径方向内側で浅い場合には、摩耗の進 行に伴って凹部が浅くなり、十分なエッジ効果が得られなくなる。このため、凹部の深 さ力タイヤ径方向外側とタイヤ径方向内側とで同じ、又はタイヤ径方向外側よりもタ ィャ径方向内側で深、ことが好まし、。

[0020] 本発明の請求項 7に係る空気入りタイヤは、請求項 1〜6のいずれか 1項に記載の 空気入りタイヤにおいて、タイヤ幅方向断面において、前記凹部の少なくとも一部が 円弧状であることを特徴とする。

[0021] 次に、請求項 7に記載の空気入りタイヤの作用について説明する。

請求項 7におけるタイヤでは、凹部が円弧状であるため、摩耗によって凹部が露出 した際に、凹部壁面でゴムがタイヤ幅方向に膨出する変形が抑えられ、トレッドのタイ ャ幅方向端部における過度な圧縮剛性低下が抑えられ高いエッジ効果が発揮でき る。

発明の効果

[0022] 以上のことから本発明の空気入りタイヤは、タイヤの全期間に渡って良好なトラクシ ヨン性能が維持される、という優れた効果を有する。

図面の簡単な説明

[0023] [図 1]第 1の実施形態に係る空気入りタイヤのトレッドパターンを示した図である。

[図 2]図 1のブロック 18B、及び凹部 20を拡大した拡大斜視図である。

[図 3A]図 2のブロック 18Bの新品時の状態を表す平面図である。

[図 3B]図 2のブロック 18Bの摩耗中期の状態を表す平面図である。

[図 3C]図 2のブロック 18Bの摩耗末期の状態を表す平面図である。

[図 4A]凹部の深さがタイヤ径方向外側とタイヤ径方向内側とで同じになる凹部をプロ ックのタイヤ周方向側の壁面力も見た図である。

[図 4B]凹部の深さがタイヤ径方向外側よりもタイヤ径方向内側で深くなる凹部をプロ ックのタイヤ周方向側の壁面力も見た図である。

[図 5]第 2の実施形態に係る空気入りタイヤのブロック 18B、及び凹部 32を拡大した 拡大斜視図である。

[図 6]従来例のタイヤのブロックを拡大した拡大斜視図である。

[図 7]第 3の実施形態に係る空気入りタイヤのブロック 18B、及び凹部 42を拡大した 拡大斜視図である。

[図 8]その他の実施形態に係る空気入りタイヤのブロック 18B、及び凹部 44を拡大し た拡大斜視図である。

[図 9]第 4の実施形態に係る空気入りタイヤのブロック 18Bをタイヤ周方向側の壁面か ら見た図である。

発明を実施するための最良の形態

[0024] [第 1の実施形態]

(構成)次に、本発明の空気入りタイヤの第 1の実施形態を図 1乃至図 3にしたがつ て説明する。なお、本実施形態の空気入りタイヤ 10 (以下、単にタイヤ 10と記載する 。)は、タイヤサイズ力 0. ROOR57の建設車両用の空気入りタイヤである。

図示省略するが、このタイヤ 10は一対のビードコアと、このビードコアにトロイド状に 延びて跨るカーカスと、カーカスのクラウン部のタイヤ径方向外側に設けられたベルト と、ベルトよりタイヤ径方向外側に設けられたトレッド 12とを備えている。

[0025] (周方向溝、幅方向溝)

図 1に示すように、トレッド 12はタイヤ周方向に延びる複数の周方向溝 14と、タイヤ 幅方向に延びると共に、周方向溝 14と交差する複数の幅方向溝 16とを備えている。 周方向溝 14は、赤道面 CL上に沿って延びる周方向溝 14Aと、周方向溝 14Aのタ ィャ幅方向の両側に設けられる周方向溝 14Bとを備えている。幅方向溝 16は、トレツ ド 12の両端部から赤道面 CL側に延びてトレッド中央付近で終端する幅方向溝 16A と、この両端部力も延びてきた幅方向溝 16Aの終端同士を赤道面 CLを横切って連 結する幅方向溝 16Bとを備えている。

なお、本実施形態のタイヤ 10のトレッドパターンは、赤道面 CLを対称軸とした回転 対象パターンである。即ち、タイヤ 10は、回転方向が指定されないタイヤである。

[0026] (ブロック、凹部)

図 1に示すように、周方向溝 14と幅方向溝 16とによって複数のブロック 18が区画 形成されている。このブロック 18は、周方向溝 14Bより赤道面 CL側に区画形成され るブロック 18Aと、周方向溝 14Bよりタイヤ幅方向外側に区画形成されるブロック 18B と、を備えている。

[0027] 図 1及び図 2に示すように、タイヤ幅方向最外側のブロック 18Bのタイヤ幅方向(矢 印 W方向)外側の壁面にタイヤ幅方向力も見た形状が台形状である凹部 20が設けら れている。この凹部 20は、ブロック 18Bの踏面側力もタイヤ径方向内側方向(矢印 R 方向)に向かってタイヤ周方向(矢印 S方向)の周方向幅 Cが一定の割合で増大して いる。また、凹部 20のタイヤ周方向の中心と、ブロック 18Bのタイヤ周方向の中心と がー致している。即ち、ブロック 18Bのタイヤ周方向の中心を軸にして、凹部 20は左 右対称である。なお、本実施形態では、タイヤ幅方向力見た凹部 20の形状を台形 状としたが、凹部 20の周方向幅 Cが一定の割合で増大すればその他の形状であつ てちよいちのとする。

[0028] 図 2に示すように、凹部 20のタイヤ径方向最内側の端部 20Aと踏面との間の長さを A、ブロック 18Bの踏面から幅方向溝 16の溝深さの 80%までの範囲において、ブロ ック 18Bの凹部 20と幅方向溝 16との間の領域のタイヤ周方向の長さを Bとしたとき、 0. 8< B/A< 2. 5を満たすことが好ましい。

[0029] また、ブロック 18のタイヤ幅方向断面において、凹部 20の深さ力タイヤ径方向外 側とタイヤ径方向内側とで同じ(図 4A参照)、又はタイヤ径方向外側よりもタイヤ径方 向内側で深い(図 4B参照)ことが好ましい。なお、本実施形態では、凹部 20の深さを 図 4Aに示すように、タイヤ径方向外側とタイヤ径方向内側とで同じにする構成とした 力 その他の実施形態では、図 4Bに示すように、凹部 20の深さをタイヤ径方向外側 よりもタイヤ径方向内側で深くする構成としてもよいものとする。

[0030] また、本発明の空気入りタイヤにおいては、ブロックに凹部を設けたことが要旨であ り、それ以外の構造や材質等については常法に従い適宜選定することができ、特に 制限されるものではない。

[0031] なお、図 2のブロック 18の破線 LIは摩耗中期におけるトレッド踏面の位置を示し、 破線 L2は摩耗末期におけるトレッド踏面の位置を示している。これに対応して、プロ ック 18Bの踏面を見て、新品時を図 3A、摩耗中期 (破線 L1)を図 3B、摩耗末期 (破 線 L2)を図 3Cで示して!/、る。

[0032] (作用)次に第 1の実施形態のタイヤ 10の作用を説明する。

図 2及び図 3Aに示すように、タイヤ 10が新品時であれば、ブロック 18Bの周方向長 さ Bとブロック 18Bのゲージ Aとの比が小さいため、良好なエッジ効果が得られ、良好 なトラクシヨン性能が得られる。

[0033] 次に、図 2に示す破線 L1 (摩耗中期)までブロック 18Bの摩耗が進行すると、ブロッ ク 18Bの踏面に凹部 20が開口し、ブロック 18Bの、幅方向溝 16Aと凹部 20との間の 領域に図 3Bに示すようなブロック短部分が出現する。このとき、ブロック 18Bの摩耗 は摩耗中期に達しているため、ブロック 18Bの周方向長さとブロック 18Bのゲージと の比が大きくなる。これに対して、ブロック短部分の周方向長さとブロック短部分のゲ ージとの比は小さいため、良好なエッジ効果が得られる。従って、摩耗中期において も、ブロック 18B全体として良好なエッジ効果が維持されて良好なトラクション性能が 維持される。

[0034] また、図 2に示す破線 L2 (摩耗末期)までブロック 18Bの摩耗が進行すると、ブロッ ク 18Bの周方向長さとブロック 18Bのゲージとの比が更に大きくなる。これに対して、 凹部 20は、ブロック 18Bの踏面側力もタイヤ径方向内側に向けて周方向幅 Cが増大 しているので、常にブロック短部分の周方向長さとブロック短部分のゲージとの比は 小さい状態で維持されるため、摩耗末期においても良好なエッジ効果が得られる。従 つて、摩耗末期においても、ブロック 18B全体として良好なエッジ効果が維持されて 良好なトラクシヨン性能が維持される。

以上のことから、タイヤ 10はタイヤの全期間に渡って良好なエッジ効果が維持され て、良好なトラクシヨン性能が維持される。

[0035] ブロックは、タイヤ幅方向外側のほうがサイドフォース等の入力によるエッジの摩耗 が大きいが、それはタイヤ幅方向最外側のブロックにおいてより顕著である。よって、 タイヤ幅方向最外側のブロック 18Bのタイヤ幅方向外側の壁面にのみ凹部 20を設け たとしても、十分な効果が得られる。

[0036] また、 BZA≥2. 5であれば、エッジ効果が十分に得られず、トラクシヨン性能が低 下し、 0. 8≥BZAであれば、ブロックもげ性能が悪化してしまう。従って、 Aと Bとの 関係は、 0. 8<B/A< 2. 5を満たすことが好ましい。

[0037] そして、凹部 20の深さがタイヤ径方向外側よりもタイヤ径方向内側で浅い場合には 、摩耗の進行に伴って凹部 20が浅くなり、十分なエッジ効果が得られなくなる。この ため、凹部 20の深さが、タイヤ径方向外側とタイヤ径方向内側とで同じ(図 4A参照) 、又はタイヤ径方向外側よりもタイヤ径方向内側で深、(図 4B参照)ことが好ま、。

[0038] [第 2の実施形態]

(構成)次に、本発明の空気入りタイヤの第 2の実施形態を説明する。なお、本実施 形態の空気入りタイヤ 30 (以下、単にタイヤ 30と記載する。)は、図 5に示すように新 品時のブロック 18の踏面に凹部 32のタイヤ径方向外側が開口している点が第 1の実 施形態と相違している。なお、第 1の実施形態と同一構成には同一符号を付し、その 説明は省略する。また、凹部 32のタイヤ幅方向外側から見た形状は台形状であり、 図 5中の符号 32Aは、凹部 32のタイヤ径方向最内側の端部を示している。

[0039] (作用)第 2の実施形態では、第 1の実施形態の作用に加えて以下の作用が得られる

新品時のタイヤ 30のブロック 18の踏面に凹部 32のタイヤ径方向外側が開口してい るので、摩耗初期において、凹部 32のタイヤ径方向外側が開口していないタイヤ(第 1の実施形態のタイヤ 10)よりも良好なエッジ効果が得られ、良好なトラクシヨン性能 が得られる。

[0040] [第 3の実施形態]

(構成)次に、本発明の空気入りタイヤの第 3の実施形態を説明する。なお、本実施 形態の空気入りタイヤ 40 (以下、単にタイヤ 40と記載する。)は、図 7に示すようにタイ ャ幅方向力見た凹部の形状が第 1の実施形態と相違している。なお、第 1の実施形 態と同一構成には同一符号を付し、その説明は省略する。

[0041] 本実施形態の凹部 42は、図 7に示すように、タイヤ幅方向力も見た形状が、第 1の 実施形態の凹部 20 (台形)の斜辺を内側に湾曲させた形状である。このため、凹部 4

2は、ブロック 18Bの踏面側力もタイヤ径方向内側方向(矢印 R方向)に向かってタイ ャ周方向(矢印 S方向)の周方向幅 Cが増大するが、その増大の割合が一定でない 構成とされている。なお、本実施形態の凹部 42は、図 7に示すように、台形の斜辺を 内側に湾曲させた形状であるが、本発明はこの構成 (形状)に限定される必要はなく 、また、本実施形態では周方向幅 Cの増大の割合が一定でないことを要旨としている ことから、例えば、図 8に示すように、第 1の実施形態の凹部 20の斜辺を外側に湾曲 させた形状(図 8で示す凹部 44の形状)であっても、その他の形状であってもよ!/、も のとする。なお、図 7中の符号 42Aは、凹部 42のタイヤ径方向最内側の端部を示し、 図 8中の符号 44Aは、凹部 44のタイヤ径方向最内側の端部を示している。

[0042] (作用)第 3の実施形態では、第 1の実施形態の作用に加えて以下の作用が得られる

ブロック短部分の周方向長さを変えることで、エッジ効果を維持することが本発明の 狙いであるが、ブロックの形状、トレッドゴムとベースゴムの硬度等によってはブロック 短部分のゲージに対して最適なブロック短部分の周方向長さが必ずしもブロック短部 分のゲージに対して比例関係にならないケースも存在する。この場合であっても、凹 部の周方向幅 Cの増大する割合を変化させることで、最適なブロック短部分の周方 向長さを得ることができる。

[0043] [第 4の実施形態]

(構成)次に、本発明の空気入りタイヤの第 4の実施形態を説明する。なお、本実施 形態の空気入りタイヤ 50 (以下、単にタイヤ 50と記載する。)は、ブロック 18Bのタイ ャ幅方向断面において、図 9に示すように凹部 52の底面 52Bがブロック内側に湾曲 している点が第 1の実施形態と相違している。また、図 9に示すように、本実施形態の 凹部 52は、深さがトレッド踏面側力もタイヤ径方向内側に向って深くなる構成として いるが、本発明はこの構成に限定される必要はない。なお、第 1の実施形態と同一構 成には同一符号を付し、その説明は省略する。

[0044] (作用)第 4の実施形態では、第 1の実施形態の作用に加えて以下の作用が得られる

タイヤ 50は、凹部 52の底面 52Bがブロック内側に湾曲した形状、すなわち円弧状 であるため、摩耗によって凹部 52が露出した際に、底面 52Bでブロック 18Bのゴムが タイヤ幅方向に膨出する変形が抑えられ、トレッド 12のタイヤ幅方向端部における過 度な圧縮剛性低下が抑えられ高いエッジ効果が発揮できる。

[0045] [その他の実施形態]

第 1〜第 4の実施形態では、ブロック 18Bのタイヤ幅方向外側の壁面にのみ凹部( 20、 42、 44、 52)を設ける構成としたが、この構成に限定される必要はなぐ凹部を ブロック 18Bのタイヤ幅方向内側の壁面又はタイヤ幅方向両側の壁面に設けてもよく 、凹部をブロック 18Aのタイヤ幅方向両側の壁面の少なくとも一方に設ける構成であ つてもよいものとする。また、凹部をブロック 18Aのタイヤ幅方向両側の壁面、及びブ ロック 18Bのタイヤ幅方向両側の壁面の合計 4つの壁面のうちの少なくとも 2つ以上 の壁面に設けることで、更に良好なエッジ効果が得られると共に維持され、更に良好 なトラクシヨン性能が得られると共に維持される。

ここで、凹部がブロック 18Aのタイヤ幅方向両側の壁面、及びブロック 18Bのタイヤ 幅方向両側の壁面のうち少なくとも 2つ以上の壁面に設けられる場合に、凹部のタイ ャ径方向最内側の端部と踏面との間の長さを、タイヤ幅方向内側の凹部よりもタイヤ 幅方向外側の凹部で長くすることが好ましい。なぜなら、ブロックは、タイヤ幅方向外 側のほうがサイドフォース等の入力にお、てエッジが摩耗しやすぐエッジ効果の減 少が大きいが、上述のような構成とすることでバランスをとることができるからである。

[0046] また、上述の実施形態のトレッドパターンは、赤道面 CLを対称軸とした回転対象パ ターンとするパターン構成とした力本発明はこのパターン構成に限定される必要は なぐ赤道面 CLに対して左右対称となるパターン、所謂回転方向が指定されたバタ ーン構成であってもよ、ものとする。

[0047] 以上、実施形態を挙げて本発明の実施の形態を説明したが、これらの実施形態は 一例であり、要旨を逸脱しない範囲内で種々変更して実施できる。また、本発明の権 利範囲がこれらの実施形態に限定されないことは言うまでもない。

[0048] (試験例)

本発明の空気入りタイヤの性能改善効果を確認するために、本発明の第 1の実施 形態を適用した実施例の空気入りタイヤを 1種、第 2の実施形態を適用した実施例の 空気入りタイヤを 1種、比較例の空気入りタイヤを 3種、従来例の空気入りタイヤを 1 種用意し、夫々のタイヤを建設用ダンプトラックに装着して、実路 (非舗装路)におけ る登坂性能試験を行った。

登坂性能の評価は、一定斜度を有する登坂路を走行させたときの加速度によって 評価した。摩耗による、トレッドゲージ変化での効果を見るために、新品時、摩耗中期 (トレッドゲージが新品時の 1Z3)、摩耗末期(トレッドゲージが新品時の 2Z3)のも のを、トレッド踏面をパフすることで模擬的に再現し、試験を行った。また、もげ性能 は、 30000km走行させた後の凹部のタイヤ径方向最内側端部、もしくは幅方向溝 の溝底の亀裂のうち大きいほうで評価した。

[0049] まずサンプルとして、従来例(図 6参照)及び前述した実施例 1及び 2を作成し、比 較例としては、凹部の周方向幅が、タイヤ径方向で変化しないもの(比較例 1)、凹部 と幅方向溝とで区画形成された部分の周方向長さとトレッド踏面力凹部のタイヤ径 方向最内側端部までの距離の比が 2. 5以上のもの(比較例 2)、この距離の比が 0. 8以下のもの(比較例 3)を作成した。なお、どのタイヤも幅方向溝の深さは 100mm、 幅方向溝によって区画形成されたブロックの周方向長さは 240mmである。

これらの試験結果を表 1中に示すが、従来例の新品時のトラクシヨン性能を 100とし た指数で表しており、トラクシヨン性能の指数が大きいほど、トラクシヨン性能が良好で あることを示す。また、もげ性能に関しては、亀裂長さが小さいほど性能が良好である ことを示す。

[0050] なお、試験における条件は次の通りである。供試タイヤのサイズはいずれも 40. 00 R57であり、重荷重用の空気入りタイヤである。この供試タイヤを組付けるリムのサイ ズは、 29. 00 X 57であり、供試タイヤをこのリムに組付後、内圧が 700kpaになるよう に空気を充填する。試験に使用する車両は、前述したように建設用ダンプカーであり 、供試タイヤの装着位置は駆動輪 (後輪)とした。そして、もげ性能を評価するための 走行距離は約 30000kmであり、試験を行った路面は非舗装路である。

[0051] [表 1]

実施例 実施例従来例比較例比較例比較例

1 2 1 2 3 凹部のトレツド踏面からの

距離( 20 0 ― 20 20 20

mm)

最もトレツド踏面よりの位

置の凹部の周方向幅(mm 80 40 ― 40 40 1 2 0 )

上記位置での凹部と幅方向

溝とで区画形成される部分 80 1 00 240 1 00 1 00 6 0 の周方向長さ(mm)

上記部分の周方向長さとト

レツド踏面から凹部のタイ

の部分まで 1 1 ― 1. 2 5 1. 2 5 0. 7 5 ャ径方向最内側

の距離との比

トレツド踏面からブロック

深さの 80%の位置での凹 200 200 40 1 0 2 1 0 部の周方向幅(mm)

上記位置での凹部と幅方向

溝とで区画形成される部分 20 20 ― 1 00 80 1 5 の周方向長さ(mm)

上記部分の周方向長さとト

レツド踏面から凹部のタイ

ャ径方向最内側の部分まで 1 1 5 3 0. 7 5 の距離との比

トラクション' 能

(新品時) 99 1 0 2 1 00 9 9 9 7 88 上記条件での凹部のタイヤ

径方向最内側の位置での亀 5. 5 5. 5 5. 0 5. 2 5. 3 6. 3 裂(mm)

トラクション性能

(トレツドゲージ 3/5) 96 96 90 85 8 1 8 3 上記条件での凹部のタイヤ

径方向最内側の位置での亀 4. 5 4. 6 4. 3 4. 4 4. 3 5. 2 裂(mm)

トラクション性能

(トレッドゲージ 1,5) 8 1 90 7 5 83 80 90 上記条件での凹部のタイヤ

径方向最内側の位置での亀 3. 7 3. 8 3. 5 3. 6 3. 6 4. 5 裂(mm)

表 1の結果から、実施例 1及び実施例 2は、従来例よりも摩耗中期から摩耗末期ま でのトラクシヨン性能が向上していることが判る。比較例 1から、凹部の周方向幅がタ ィャ径方向で一定の場合は、特に摩耗末期におレ、てトラクシヨン性能が低下してレ、る ことが判る。また、比較例 2及び比較例 3から凹部と幅方向溝とで区画された部分の 周方向長さと凹部のタイヤ径方向最外側の部分力の距離の比が 2.5以上のものは トラクシヨン ¾能の向上が小さぐ 0.8以下のものは、ブロックのもげ性能が悪ィ匕して いることが半る。

産業上の利用可能性

以上のように、本発明にかかる空気入りタイヤは、特に、鉱山や建設作業現場等で 使用される建設車両に適している。

符号の説明

10 タイヤ(空気入りタイヤ)

12 トレッド

14 周方向溝

16 幅方向溝

18 ブロック

20 凹部

30 タイヤ(空気入りタイヤ)

32 凹部

40 タイヤ(空気入りタイヤ)

42 凹部

44 凹部

50 タイヤ(空気入りタイヤ)

52 凹部

C 周方向幅

A 長さ