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1. WO2007142118 - COMPOSITION FOR PREVENTING THE OCCURRENCE OF CARDIOVASCULAR EVENT IN MULTIPLE RISK PATIENT

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[ JA ]
明 細書

多重リスク患者の心血管イベント発症予防用組成物

技術分野

[0001] 本発明は、少なくともィコサペント酸ェチルエステル(以下 EPA—Eと略記する)を 含有することを特徴とする多重リスク患者の心血管イベント発症を予防 (一次予防)す る為の組成物に関する。

背景技術

[0002] 食生活の欧米化により糖尿病、高脂血症や高血圧症などの生活習慣病患者が増 加している。これらの疾患は最終的に、心筋梗塞、狭心症や脳梗塞など動脈硬化性 疾患に至るものがある。生活習慣病の治療は生活習慣の改善、すなわち、食餌療法 および運動療法が基本となる。し力しながら、いわゆる生活習慣病の患者群において は、食生活の改善や運動不足の解消は困難であることが多ぐ予後の好ましからざる 状況、例えば、心筋梗塞や脳梗塞の発症を抑えるベぐ薬物治療へと移行するのが 現状である。

生活習慣病の改善作用を有する化合物の一例として、多価不飽和脂肪酸が知られ ている。多価不飽和脂肪酸は、分子内に複数の炭素一炭素二重結合を有する脂肪 酸と定義され、二重結合の位置により、 ω _ 3系、 ω _6系などに分類される。 ω _ 3 系の多価不飽和脂肪酸としてはひ一リノレン酸、ィコサペント酸 (ΕΡΑ)、ドコサへキ サェン酸(DHA)など力 ω _6系の多価不飽和脂肪酸としてはリノール酸、 γ—リノ レン酸、ァラキドン酸などが知られている。多価不飽和脂肪酸は、天然物由来の成分 であり、抗動脈硬化作用、血小板凝集抑制作用、血中脂質低下作用、抗炎症作用、 抗癌作用、中枢作用など、多彩な作用を示し、安全性も高いことから各種食品に配 合されたり、健康食品あるいは医薬品として市販されている。

[0003] ω— 3系多価不飽和脂肪酸である ΕΡΑのェチルエステル(ΕΡΑ— Ε)および DHA のェチルエステル (DHA— Ε)の混合物を 3. 5年間服用することにより、心筋梗塞既 往患者の死亡率が減少したとの報告がある(特許文献 1参照)。し力ながら、これは 、二次予防、すなわち、再発予防に関する結果である。二次予防に有効である薬物 力 必ずしも一次予防に有効であるとは限らなレ、。

近年、動物実験の結果や、小規模の臨床所見から、生活習慣病の改善効果を有 する各種薬剤が、ヒトにおける動脈硬化性疾患を予防し得るものか確認することを目 的として、多くの大規模臨床試験が計画され、実践されている。し力ながら、必ずし も期待通りの結果が得られていないのが現状であり、とりわけ、複数のリスクファクター を合併する場合の心血管イベント発症予防については、暗中模索状態が続いている

高純度 EPA—Eはェパデ一ル1およびエバデール S™ (持田製薬社製)の商品名 で高脂血症治療薬として日本で市販されており、 1回 600mg、 1日 3回食直後、(た だし、 TGの異常を呈する場合には、その程度により、 1回 900mg、 1日 3回まで増量 して)経口投与することにより、血清 T_Cho濃度を 3〜6%、血清 TGを 14〜20%減 少させる(非特許文献 1参照)こと、およびこれら作用から高脂血症患者の心血管ィ ベントに対する効果が期待され、大規模臨床試験を実施した結果、 HMG-CoA R Iとの併用により心イベント抑制効果を有することが 2005年のアメリカ心臓病学会年 会において発表された。当該大規模臨床試験 CIELIS試験)においては、一次予防 患者と二次予防患者の合算、および、二次予防患者においては、 EPA— Eが統計 学的に有意に心イベントを抑制することが確認された。一方、一次予防患者に限った 解析においては、 EPA—E群(EPA—EぉょびHMG— CoA RI併用投与群)のほ うが対照群 (HMG— CoA RI単独投与群)よりもイベント発症率が低いという結果で はあったものの、統計学的に有意ではな力た。また、当該試験において、試験開始 5年次の時点で、 LDL—コレステロール値は EPA—E群、対照群とも 26%減少した こと、両群間に有意差が認められな力、つたこと、 HDL—コレステロール値の変動は両 群とも僅かであったことが記載されている(非特許文献 2参照)。また、当該試験にお いて、 EPA—E群、対照群とも、総コレステロールおよび LDL—コレステロールを有 意に 19%および 25%低下したこと、トリグリセリドを EPA— E群は有意に 9%、対照群 は 4%低下したこと、および、 HDL— Cについては EPA—E群、対照群ともほとんど 変化が認められなかったことが記載されている(非特許文献 3参照)。なお、複数のリ スクファクターを合併する場合の心血管イベント発症予防作用に着目して解析した報 告はない。

[0005] 特許文献 1 :国際公開第 00/48592号パンフレット(特表 2002— 537252号公報) 非特許文献 1 :医薬品インタビューフォーム EPA製剤ェパデールカプセル 300、 20 02年 7月および 2004年 2月改訂、 2004年 12月発行第 21版、 p21 - 22

非特許文献 2 : Medical Tribune, 2005年 11月 17日発行、特別企画第 3部、 p75 - 76

非特許文献 3 : Lancet、 369卷、 pl090- 1098 (2007)

発明の開示

発明が解決しょうとする課題

[0006] 本発明の目的は、心血管疾患死は依然として主要な死亡原因であり、 HMG-Co A RIによる治療を行なっても予防できない心血管イベントが多数存在し問題となつ ている状況において、これらの心血管イベント発症を予防するための組成物を提供 することにある。

課題を解決するための手段

[0007] 本発明者は、上記の課題を解決すべく高コレステロール血症患者の治療について 鋭意研究を行ったところ、 EPA— Eが多重リスク患者、とりわけ男性患者の心血管ィ ベントの発症を予防する作用を有することを見出し、本発明を完成した。すなわち、 本発明は、

(1)少なくとも EPA— Eを有効成分として含有する、高コレステロール血症患者の心 血管イベント発症予防 (一次予防)用組成物であって、当該患者が、

1)肥満、

2)高血圧または高血圧前症、

3)糖尿病、プレ糖尿病または耐糖能異常、および

4)高トリグリセリド血症および/または低 HDL— C血症、

力 なる群のリスクファクターの少なくとも一つを合併する患者であることを特徴とする 、高コレステロール血症患者の心血管イベント発症予防用組成物である。

具体的に、

(2)上記患者が上記リスクファクターの二つ以上を合併する高コレステロール血症患 者であることを特徴とする、少なくとも EPA— Eを有効成分として含有する、高コレス テロール血症患者の心血管イベント発症予防用組成物である。

(3)患者が合併するリスクファクターに関し、肥満については、肥満度指数 (BMI) 25 以上;高血圧または高血圧前症については、収縮期血圧(SBP) 140mmHg以上ま たは拡張期血圧(DBP) 90mmHg以上;糖尿病、プレ糖尿病または耐糖能異常に ついては、空腹時血糖(FBS) 126mgZdL以上またはヘモグロビン Ale (HbAlc) 6. 5。/。以上;高トリグリセリド血症および/または低 HDL— C血症については、トリグ リセリド(TG) 150mgZdL以上および/または HDL_C40mg/dL未満、で規定さ れる少なくとも一つ以上のリスクファクターを合併する高コレステロール血症患者の心 血管イベント発症を予防するための、少なくとも EPA—Eを有効成分として含有する

、高コレステロール血症患者の心血管イベント発症予防用組成物である。

(4)全脂肪酸およびその誘導体中の EPA—E含量比が 96. 5質量%以上である上 記(1)なレ、し (3)のレ、ずれかに記載の組成物である。

(5) EPA-E1. 8g/日〜 2· 7g/日で経口投与することを特徴とする上記(1)ない し(4)のいずれかに記載の組成物である。

(6) HMG-CoA RIと併用することを特徴とする上記(1)なレ、し(5)のレ、ずれかに 記載の組成物である。

(7)高コレステロール血症患者が男性である上記(1)ないし(6)のいずれかに記載の 組成物である。

(8)高コレステロール血症患者力高トリグリセリド血症および低 HDL— C血症を合 併する患者である上記(1)なレ、し(7)のレ、ずれかに記載の組成物である。

(9)上記(1)〜(8)のレ、ずれかに記載の組成物を投与する、高コレステロール血症 患者の心血管イベントの発症を予防する方法。

(10)高コレステロール血症患者の心血管イベント発症予防剤を製造するための上 記(1)〜(8)のレ、ずれかに記載の組成物の用途。

発明の効果

上記のような少なくとも EPA— Eを有効成分として含有する、本発明の組成物は、 高コレステロール血症患者の心血管イベント発症予防に有用である。特に、高コレス

テロール血症患者で HMG— CoA RIによる治療を行なったにもかかわらず発症す る心血管イベント、あるいは特に、

1 )肥満、

2)高血圧または高血圧前症、

3)糖尿病、プレ糖尿病または耐糖能異常、

4)高トリグリセリド血症および/または低 HDL— C血症、

の少なくとも一つ以上をリスクファクターとして合併する高コレステロール血症患者の 心血管イベント発症予防効果が期待される。

また、本発明の組成物は HMG_ CoA RIと併用することによりその効果は相乗的 に増強され、心血管イベント発症予防効果をさらに高めることが期待でき、臨床上有 用である。

図面の簡単な説明

[0009] [図 1]リスクファクターの保有個数が 2個以上の男性患者について、心血管イベントの 発症率を縦軸に、試験開始後の時間経過を横軸にとり作成したグラフである。

[図 2]トリグリセリド(TG) 150mg/dL以上および HDL— C40mg/dL未満をリスクフ アクターとして共に保有する患者について、心血管イベントの発症率を縦軸に、試験 開始後の時間経過を横軸にとり作成したグラフである。

発明を実施するための最良の形態

[0010] 以下に本発明を詳細に説明する。

本発明の第一の態様は、少なくとも EPA—Eを有効成分として含有する、高コレス テロール血症患者の心血管イベント発症予防(一次予防)用組成物であって、当該 患者が、以下のリスクファクター

1 )肥満、

2)高血圧または高血圧前症、

3)糖尿病、プレ糖尿病または耐糖能異常、

4)高トリグリセリド血症および/または低 HDL— C血症、

の少なくとも一つ以上を合併する患者であることを特徴とする、高コレステロール血症 患者の心血管イベント発症予防用組成物である。あるいは、本発明の第一の態様は

、少なくとも EPA— Eおよび/または DHA—Eを有効成分として含有する、高コレス テロール血症患者の心血管イベント発症予防(一次予防)用組成物であって、当該 患者が、以下のリスクファクター

1 )肥満、

2)高血圧または高血圧前症、

3)糖尿病、プレ糖尿病または耐糖能異常、

4)高トリグリセリド血症および/または低 HDL— C血症、

の少なくとも一つ以上を合併する患者であることを特徴とする、高コレステロール血症 患者の心血管イベント発症予防用組成物である。

心血管イベントの発症予防、すなわち一次予防であればすべて含まれるが、特に 心血管死、致死性心筋梗塞、突然心臓死、非致死性心筋梗塞、心血管再建術、安 静狭心症および労作狭心症の新たな発症、狭心症の不安定化の予防が例示される 。投与対象は、心血管イベント発症の予防が必要なヒトはすべて含まれるが、特に高 コレステロール血症患者が例示される。

本発明の第二の態様は、少なくとも EPA— Eを含有することを特徴とする HMG— CoA RI治療を行っている高コレステロール血症患者の心血管イベントの発症予防 用組成物であって、当該患者が、以下のリスクファクター

1 )肥満、

2)高血圧または高血圧前症、

3)糖尿病、プレ糖尿病または耐糖能異常、

4)高トリグリセリド血症および/または低 HDL— C血症、

の少なくとも一つ以上を合併する患者であることを特徴とする、高コレステロール血症 患者の心血管イベント発症予防用組成物である。あるいは、本発明の第二の態様は 、少なくとも EPA— Eおよび Zまたは DHA—Eを含有することを特徴とする HMG— CoA RI治療を行っている高コレステロール血症患者の心血管イベントの発症予防 用組成物であって、当該患者が、以下のリスクファクター

1 )肥満、

2)高血圧または高血圧前症、

3)糖尿病、プレ糖尿病または耐糖能異常、

4)高トリグリセリド血症および/または低 HDL— C血症、

の少なくとも一つ以上を合併する患者であることを特徴とする、高コレステロール血症 患者の心血管イベント発症予防用組成物である。

[0012] HMG-CoA RIは、 3—ヒドロキシ _ 3—メチルダルタリルコェンザィム A還元酵素 阻害作用を有する物はすべて含まれるが、医薬投与可能なものが好ましい。具体的 には、プラバスタチン、シンパスタチン、ロバスタチン、フルパスタチン、セリバスタチン 、アトルバスタチン、ピタパスタチン、ロスパスタチンおよびこれらの塩、誘導体からな る群から選ばれる少なくとも 1つであることが好ましぐプラバスタチン、口パスタチン、 シンパスタチン、フルパスタチン、アトルバスタチン、ピタパスタチンあるいはロスバス タチンが更に好ましぐプラバスタチンあるいはシンパスタチンが更に好ましい。塩とし ては、医薬投与可能なものであればすべて含まれるが、特にナトリウム塩あるいは力 ルシゥム塩、例えば、プラバスタチンナトリウム、フルパスタチンナトリウム、セリバスタ チンナトリウム、アトルバスタチンカルシウム、ピタパスタチンカルシウムおよびロスバス タチンカルシウムが好ましレ、。本明細書においては、特に断らない限り、例えば「プラ パスタチン」にはプラバスタチンの塩の態様も含まれる。

[0013] 本発明の第三の態様は、少なくとも EPA— Eを有効成分として含有する、高コレス テロール血症患者の心血管イベント発症予防用組成物であって、当該患者が、以下 のリスクファクター

1)肥満、

2)高血圧または高血圧前症、

3)糖尿病、プレ糖尿病または耐糖能異常、

4)高トリグリセリド血症および/または低 HDL— C血症、

の二つ以上、すなわち、肥満と高血圧または高血圧前症;肥満と糖尿病、プレ糖尿 病または耐糖能異常;肥満と高トリグリセリド血症および/または低 HDL— C血症;高 血圧または高血圧前症と糖尿病、プレ糖尿病または耐糖能異常;高血圧または高血 圧前症と高トリグリセリド血症および/または低 HDL— C血症;糖尿病、プレ糖尿病 または耐糖能異常と高トリグリセリド血症および/または低 HDL— C血症;肥満と高 血圧または高血圧前症と糖尿病、プレ糖尿病または耐糖能異常;肥満と高血圧また は高血圧前症と高トリグリセリド血症および/または低 HDL— C血症;肥満と糖尿病 、プレ糖尿病または耐糖能異常と高トリグリセリド血症および/または低 HDL— C血 症;高血圧または高血圧前症と糖尿病、プレ糖尿病または耐糖能異常と高トリグリセ リド血症および/または低 HDL— C血症;肥満と高血圧または高血圧前症と糖尿病 、プレ糖尿病または耐糖能異常と高トリグリセリド血症および/または低 HDL— C血 症を合併する患者であることを特徴とする、高コレステロール血症患者の心血管ィべ ント発症予防用組成物である。あるいは、本発明の第三の態様は、少なくとも EPA— Eおよび/または DHA—Eを有効成分として含有する、高コレステロール血症患者 の心血管イベント発症予防用組成物であって、当該患者が、以下のリスクファクター

1 )肥満、

2)高血圧または高血圧前症、

3)糖尿病、プレ糖尿病または耐糖能異常、

4)高トリグリセリド血症および/または低 HDL— C血症、

の二つ以上を合併する患者であることを特徴とする、高コレステロール血症患者の心 血管イベント発症予防用組成物である。

本発明の第四の態様は、少なくとも EPA— Eを有効成分として含有する、高コレス テロール血症の患者の心血管イベント発症予防用組成物であって、当該患者が、以 下のリスクファクター

1 )肥満、

2)高血圧または高血圧前症、

3)糖尿病、プレ糖尿病または耐糖能異常、

4)高トリグリセリド血症および/または低 HDL— C血症、

の少なくとも一つ以上、より好ましくは二つ以上を合併する患者であることを特徴とす る、高コレステロール血症患者の心血管イベント発症予防用組成物である。ここで、 高コレステロール血症患者は男性患者であることが好ましい。あるいは、本発明の第 四の態様は、少なくとも EPA— Eおよび Zまたは DHA—Eを有効成分として含有す る、高コレステロール血症の患者の心血管イベント発症予防用組成物であって、当該 患者が、以下のリスクファクター

1 )肥満、

2)高血圧または高血圧前症、

3)糖尿病、プレ糖尿病または耐糖能異常、

4)高トリグリセリド血症および/または低 HDL— C血症、

の少なくとも一つ以上、より好ましくは二つ以上を合併する患者であることを特徴とす る、高コレステロール血症患者の心血管イベント発症予防用組成物である。ここで、 高コレステロール血症患者は男性患者であることが好ましい。

[0015] 本発明の第五の態様は、少なくとも EPA—Eを有効成分として含有する、高コレス テロール血症の患者の心血管イベント発症予防用組成物であって、当該患者が、高 トリグリセリド血症および低 HDL— C血症、より詳細には、血清トリグリセリド (TG)濃度 力 Sl50mg/dl以上、かつ、血清 HDL— C濃度が 40mgZdl未満をそれぞれリスクフ アクターとして合併する患者、あるいは、血清 TG/HDL— C比が 3. 75以上の患者 であることを特徴とする、高コレステロール血症患者の心血管イベント発症予防用組 成物である。ここで、高コレステロール血症患者は男性患者であることが好ましい。あ るいは、本発明の第五の態様は、少なくとも EPA— Eおよび/または DHA— Eを有 効成分として含有する、高コレステロール血症の患者の心血管イベント発症予防用 組成物であって、当該患者が、高トリグリセリド血症および低 HDL— C血症、より詳細 には、血清トリグリセリド (TG)濃度が 150mg/dl以上、かつ、血清 HDL— C濃度が 40mg/dl未満をそれぞれリスクファクターとして合併する患者、あるいは、血清 TG /HDL— C比が 3. 75以上の患者であることを特徴とする、高コレステロール血症患 者の心血管イベント発症予防用組成物である。ここで、高コレステロール血症患者は 男性患者であることが好ましい。

[0016] 本発明の第六の態様は、少なくとも EPA—Eを有効成分として含有する、投与開始 から 2年経過以降の多重リスク患者の心血管イベントの発症予防効果に優れる組成 物である。あるいは、本発明の第六の態様は、少なくとも EPA—Eおよび Zまたは D HA_Eを有効成分として含有する、投与開始から 2年経過以降の多重リスク患者の 心血管イベント再発予防効果に優れる組成物である。ここで、高コレステロール血症

患者は男性患者であることが好ましレ、。

[0017] 本発明の第七の態様は、少なくとも EPA— Eを有効成分として含有する組成物を、 多重リスク患者に 2年以上継続して投与することを特徴とする、心血管イベントの発症 を予防する方法である。あるいは、本発明の第七の態様は、少なくとも EPA—Eおよ び/または DHA— Eを有効成分として含有する組成物を、多重リスク患者に 2年以 上継続して投与することを特徴とする、心血管イベントの発症を予防する方法である 。ここで、高コレステロール血症患者は男性患者であることが好ましい。

[0018] 本発明の第八の態様は、少なくとも EPA—Eを有効成分として含有する、脂質異常 症患者の心血管イベント発症予防(一次予防)用組成物であって、当該患者が、以 下のリスクファクター

1 )肥満、

2)高血圧または高血圧前症、

3)糖尿病、プレ糖尿病または耐糖能異常、

4)高トリグリセリド血症および/または低 HDL— C血症、

の少なくとも一つ以上を合併する患者であることを特徴とする、高コレステロール血症 患者の心血管イベント発症予防用組成物である。あるいは、本発明の第八の態様は 、少なくとも EPA— Eおよび/または DHA— Eを有効成分として含有する、脂質異常 症患者の心血管イベント発症予防 (一次予防)用組成物であって、当該患者が、以 下のリスクファクター

1 )肥満、

2)高血圧または高血圧前症、

3)糖尿病、プレ糖尿病または耐糖能異常、

4)高トリグリセリド血症および/または低 HDL— C血症、

の少なくとも一つ以上を合併する患者であることを特徴とする、高コレステロール血症 患者の心血管イベント発症予防用組成物である。

[0019] 本発明の第九の態様は、少なくとも EPA—Eを有効成分として含有する、 HMG- CoA RIが投与される高コレステロール血症患者の心血管イベント発症予防(一次 予防)用組成物であって、当該患者が、以下のリスクファクター

1)肥満、

2)高血圧または高血圧前症、

3)糖尿病、プレ糖尿病または耐糖能異常、

4)高トリグリセリド血症および/または低 HDL— C血症、

の少なくとも一つ以上を合併する患者であることを特徴とする、高コレステロール血症 患者の心血管イベント発症予防用組成物である。あるいは、本発明の第九の態様は 、少なくとも EPA— Eおよび Zまたは DHA—Eを有効成分として含有する、 HMG— CoA RIが投与される高コレステロール血症患者の心血管イベント発症予防(一次 予防)用組成物であって、当該患者が、以下のリスクファクター

1)肥満、

2)高血圧または高血圧前症、

3)糖尿病、プレ糖尿病または耐糖能異常、

4)高トリグリセリド血症および/または低 HDL— C血症、

の少なくとも一つ以上を合併する患者であることを特徴とする、高コレステロール血症 患者の心血管イベント発症予防用組成物である。

本発明の効果が得られれば全脂肪酸中の EPA— E含量比および投与量は特に問 わないが、 EPA— Eは高純度のもの、例えば、全脂肪酸およびその誘導体中の EP A— E含量比が 40質量%以上のものが好ましぐ 90質量%以上のものが更に好まし く、 96. 5質量%以上のものが更に好ましい。 1日投与量は EPA—Eとして、 0. 3〜6 g/日、好ましくは 0. 9〜3· 6g/日、更に好ましくは 1 · 8〜2· 7g/日が例示される 。別の好ましい 1日投与量として、 0. 3〜2. 7g/日、および、 0. 3〜: 1. 8g/日が例 示される。他に含有されるに好ましい脂肪酸としては DHA—Eが挙げられる。本発明 の効果が得られれば EPA_EZDHA_ Eの組成比、全脂肪酸中の EPA—Eおよ び DHA— E (以下、 EPA— E + DHA— E)の含量比および EPA— E + DHA— Eの 投与量は特に問わないが、 EPA—E + DHA— Eは高純度のもの、例えば、全脂肪 酸およびその誘導体中の EPA—E + DHA—E含量比が 40質量%以上のものが好 ましぐ 80質量%以上のものが更に好ましぐ 90質量%以上のものが更に好ましい。

1日投与量は EPA— E + DHA—Eとして、 0. 3〜: !OgZ日、好ましくは 0. 5〜6g/ 日、更に好ましくは l〜4g/日が例示される。別の好ましい 1日投与量として、 0. 3〜 6g/日、 0. 3〜4g/日、および 0. 3〜: lg/日が例示される。他の長鎖飽和脂肪酸 含量は少ないことが好ましぐ長鎖不飽和脂肪酸でも ω 6系、特にァラキドン酸含量 は少ないことが望まれ、 2質量%未満が好ましぐ 1質量%未満が更に好ましい。

[0021] 本発明の組成物は、 ΕΡΑ—Εおよび Ζまたは DHA—Eを含有し、健常人あるいは 高脂血症、糖尿病、高血圧等の危険因子を有するヒトに対して経口投与することによ り心血管イベントの発症を予防する効果を有している。特に、高コレステロール血症 患者で HMG_CoA RIによる治療を行なったにもかかわらず発症する心血管ィべ ントの予防効果を有している。また、本発明の組成物は HMG_CoA RIとの併用効 果を有し、併用することでさらに心血管イベントの発症を予防することが可能である。

[0022] 本発明の組成物は、他の薬剤、例えば、アスピリン、チクロピジン、クロピドダレノレ(c lopidogrel)、プラスダレル、シロスタゾールなどの抗血小板薬;ヮルフアリン、へパリ ン、キシメラガトラン (ximelagatran)などの抗凝固薬;アンジォテンシン II受容体拮 抗薬(カンデサルタン、口サルタン、バルサルタン等)、アンジォテンシン変換酵素阻 害薬、カルシウムチャネル拮抗薬 (アムロジピン、シルニジピン、等)、 α 1遮断薬など の高血圧治療薬; αダルコシダーゼ阻害薬(ボダリボース、ァカルボース、等)、ビグ アナイド系薬剤、チアゾリジンジオン系薬剤(ピオグリタゾン、ロシグリタゾン、リボグリタ ゾン、等)、速効型インスリン分泌促進剤(ミチグリニド、ナテグリニド、等)などの糖尿 病用薬または耐糖能異常改善薬;上述の HMG— CoA RI、フイブラート系薬剤、ス クアレン合成酵素阻害剤 (TAK— 475等)、コレステロール吸収阻害剤(ェゼチミブ 等)、プロブコール、陰イオン交換樹脂、ニコチン酸系薬物、植物ステロール、エラス ターゼ、デキストラン硫酸ナトリウムィォゥ、パントテン酸、ポリェンホスファチジルコリン などの抗高脂血症薬、抗動脈硬化薬、などとともに用いることができる。

[0023] 本発明の組成物は魚油あるいは魚油の濃縮物に比べ、飽和脂肪酸やァラキドン酸 等の心血管イベントに対して好ましくない不純物が少なぐ栄養過多やビタミン A過 剰摂取の問題もなく作用効果を発揮することが可能である。また、エステル体のため 主にトリグリセリド体である魚油等に比べて酸化安定性が高ぐ通常の酸化防止剤添 加により十分安定な組成物を得ることが可能である。従って、 EPA— Eを用いることで 、初めて臨床上実用可能な心血管イベント発症予防用の組成物が得られた。

本明細書において、「ィコサペント酸」の語は、全—シス—5, 8, 11 , 14, 17—ィコ サペント酸 (all— cis— 5, 8, 11 , 14, 17— icosapentaenoic acid)である。

本明細書において、「高コレステロール血症患者」の語は、血清 T_Cho濃度ある いは血清 LDL_Cho濃度が増加した患者である。狭義には、高コレステロール血症 (血清 T— Cho濃度が約 220mgZdl以上、更に狭義には 250mg/dl以上)あるレヽ は高 LDL - Cho血症(血清 LDL - Cho濃度が 140mgZdl以上)患者を指す。 本明細書において、「脂質異常症」の語は、動脈硬化性疾患予防ガイドライン 200 7年版(日本動脈硬化学会編集'発行)における診断基準に従い、高 LDLコレステロ ール血症、すなわち、空腹時採血による血清中 LDLコレステロール値が 140mg/d L以上、低 HDLコレステロール血症、すなわち、空腹時採血による血清中 HDLコレ ステロール値が 40mgZdL未満、および高トリグリセライド(トリグリセリドと同義、以下 同)血症、すなわち、空腹時採血による血清中トリグリセライド値が 150mg/dL以上 、の少なくとも一つに該当する状態を意味する。

本明細書におけるリスクファクターにおいて、肥満ほたは肥満症)とは、身体に脂 肪が過剰に蓄積した状態を意味する。例えば、肥満度指数 (BMI) 25以上、ウェスト 周囲径が男性で 85cm以上、女性で 90cm以上、等が肥満判定の基準として例示さ れるがこれらに限定されない。高血圧(または高血圧症)とは、大循環系の安静時動 脈圧が異常に上昇した状態を意味する。例えば、本願出願時の日本高血圧学会の 基準では、収縮期血圧(SBP) 140mmHg以上、または、拡張期血圧(DBP) 90mm Hg以上が高血圧と定義されるがこれに限定されない。高血圧前症とは、血圧が、正 常血圧(または至適血圧)と、高血圧症の中間に位置する状態を意味し、正常高値 血圧や、境界域高血圧と言う場合もある。上記基準においては、例えば、収縮期血 圧(SBP) 120〜139mmHg、または、拡張期血圧(DBP) 80〜89mmHgの領域に 含まれる場合が例示されるがこれに限定されなレ、。本明細書において「高血圧また は高血圧前症」は、収縮期血圧(SBP) 120mmHg以上または拡張期血圧(DBP) 8 OmmHg以上、より狭義には、収縮期血圧(SBP) 135mmHg以上または拡張期血 圧(DBP) 85mmHg以上、さらに狭義には、収縮期血圧(SBP) 140mmHg以上ま

たは拡張期血圧(DBP) 90mmHg以上を意味する。糖尿病とは、勝のインスリン産 生細胞( β細胞)のインスリン分泌不全ないしインスリンの標的細胞での作用不全の 結果生じる糖代謝異常を意味する。例えば、本願出願時の日本糖尿病学会の基準 では、 1)空腹時血糖 126mgZdL以上、 2) 75g糖負荷試験 2時間値 200mg/dL 以上、または 3)随時血糖値 200mg/dL以上のいずれか一項目を満たす場合、ある いは、ヘモグロビン Ale (HbAlc) 6. 5%以上、等が例示されるがこれらに限定され ない。プレ糖尿病とは、血糖値が、正常値と糖尿病の中間に位置する状態を意味す る。また、耐糖能異常とは、糖負荷試験において、血糖値が、正常値と糖尿病の中間 に位置する状態を意味する。これらは、境界型糖尿病、糖尿病前症、糖尿病予備軍 と言う場合もある。上記基準においては、例えば、空腹時血糖 110〜125mgZdL、 75g糖負荷試験 23寺間値 140〜199mg/dL、ヘモグロビン Ale (HbAlc) 5. 6〜6 . 4%、等が例示されるがこれらに限定されない。本明細書において「糖尿病、プレ糖 尿病または耐糖能異常」は、空腹時血糖 (FBS) 110mg/dL以上またはへモグロビ ン Ale (HbAlc) 5. 6%以上、より狭義には、空腹時血糖(FBS) 110mg/dL以上 またはヘモグロビン Ale (HbAlc) 5. 9%以上、さらに狭義には、空腹時血糖 (FBS ) 126mg/dL以上またはヘモグロビン Ale (HbAlc) 6. 5%以上を意味する。高トリ グリセリド血症は、血清トリグリセリド (TG)濃度が増加した状態を意味する。狭義には 、血清 TG濃度が 150mg/dL以上を意味する。低 HDL— C血症は、血清 HDL— C 濃度が低下した状態を意味する。狭義には、血清 HDL— C濃度が 40mg/dL未満 を意味する。本明細書において、「高トリグリセリド血症および/または低 HDL— C血 症」は、血清 TG濃度が 150mg/dL以上および/または血清 HDL— C濃度が 40m g/dL未満の状態を意味する。高トリグリセリド血症および低 HDL— C血症は、いず れも、脂質代謝異常の範疇に含まれる疾患概念であり、独立したリスクファクターであ るが、両者が併存することにより、動脈硬化性疾患発症の危険度がより高まることが 知られている。なお、本明細書においては、「高トリグリセリド血症および/または低 H DL— C血症」を一つのリスクファクターとして扱う。

本明細書において、「EPA— Eと HMG— CoA RIとの併用」の語は、 EPA— Eと HMG-CoA RIとを同時に投与する態様と、別々に投与する態様が含まれる。同

時に投与される場合、配合剤とすることも 2剤とすることもできる。別々に投与される場 合、 EPA— Eを HMG— CoA RIより先に投与することも後に投与することもできる。 また、 EPA— Eと HMG— CoA RIの投与量および投与比率は任意に設定すること ができる。

本明細書において、「EPA_Eおよび/または DHA— Eと HMG_CoA RIとの 併用」の語は、 EPA—Eおよび/または DHA—Eと HMG_CoA RIとを同時に投 与する態様と、別々に投与する態様が含まれる。同時に投与される場合、配合剤とす ることも 2剤とすることもできる。別々に投与される場合、 EPA—Eおよび/または DH A—Eを HMG_CoA RIより先に投与することも後に投与することもできる。また、 E PA—Eおよび/または DHA—Eと HMG— CoA RIの投与量および投与比率は任 意に設定することができる。

[0026] 本発明の組成物は、単独投与で心血管イベントの発症予防作用を有し、特に HM G-CoA RI単独投与では予防できない心血管イベントの発症予防効果が期待さ れる。また、 EPA— Eは、血清 T—Cho濃度および血清 TG低下作用のほ力に、ァラ キドン酸カスケード阻害に基づく血小板凝集抑制作用等の HMG— CoA RIとは異 なる薬理作用を有しており、 HMG-CoA RIとの併用投与で上記効果を発揮させ ることちでさる。

EPA— Eおよび DHA— Eは高度に不飽和であるため、抗酸化剤たとえばブチレー ト化ヒドロキシトルエン、ブレチ一ト化ヒドロキシァエソール、プロピルガレート、没食子 酸、医薬として許容されうるキノンおよび α—トコフエロールを有効量含有させること が望ましい。

[0027] 製剤の剤形としては、錠剤、カプセル剤、マイクロカプセル剤、顆粒剤、細粒剤、散 剤、経口用液体製剤、シロップ斉ゼリー剤の形で、経口で患者に投与される力とり わけカプセルたとえば、軟質カプセルやマイクロカプセルに封入しての経口投与が 好ましい。

なお、高純度 EPA— E含有軟カプセル剤であるェパデ一ル1およびェパデ一ル3 Mは副作用の発現が少ない安全な閉塞性動脈硬化症および高脂血症治療薬として 既に日本で市販されており、全脂肪酸中の EPA—E含量比は 96. 5質量%以上で

ある。また、 EPA— Eを約 46質量%および DHA— Eを約 38質量%含有する軟質力 プセル剤(ォマコール、 Omacor™ (ロスプロダクツ社、 Ross Products;リライアント 社、 Reliant ;プロノバ社、 Pronova) )が高 TG血症治療薬等の適応で既にアメリカ、 欧州等で市販されている。これらを入手して使用することもできる。

[0028] 本発明の心血管イベント発症予防用組成物の投与量および投与期間は対象となる 作用を現すのに十分な量および期間とされるが、その剤形、投与方法、 1日当たりの 投与回数、症状の程度、体重、年齢等によって適宜増減することができる。経口投与 する場合は EPA—Eとして 0. 3〜6g/日、好ましくは 0. 9〜3. 6gZ日、更に好まし くは 1. 8〜2. 7g/日を 3回に分けて投与する力 S、必要に応じて全量を 1回あるいは 数回に分けて投与してもよい。投与時間は食中ないし食後が好ましぐ食直後(30分 以内)投与が更に好ましい。上記投与量を経口投与する場合、投与期間は 1年以上 、好ましくは 2年以上、更に好ましくは 3年以上、とりわけ好ましくは 5年以上である力 心血管イベントの発症の危険度が高レ、状態が続レ、てレ、る間は投与を継続することが 望ましい。場合により 1日〜 3力月程度、好ましくは 1週間〜 1力月程度の休薬期間を 設けることもできる。

[0029] HMG-CoA RIの投与量はその薬剤の用法'用量の範囲内が好ましいが、その 種類、剤形、投与方法、 1日当たりの投与回数、症状の程度、体重、性別、年齢等に よって適宜増減することができる。経口投与する場合は 0. 05〜200mg/日、好まし くは 0.:!〜 lOOmg/日を 1回または 2回に分けて投与する力 S、必要に応じて全量を 数回に分けて投与してもよい。また、 EPA—Eの投与量に応じて減量することも可能 である。

なお、プラバスタチンナトリウム (メバロチン Τλ¾£·細粒(第一三共))、シンパスタチン (リポバス™錠(萬有製薬) )、フルパスタチンナトリウム(ローコール™錠 (ノバルティス ファーマおよび田辺製薬))、アトルバスタチンカルシウム水和物(リピトール™錠(ァス テラス製薬およびフアイザ一製薬) )、ピタパスタチンカルシウム (リバ口™錠 (興和およ び第一三共) )、およびロスパスタチンカルシウム(クレストール™錠(ァストラゼネ力お よび塩野義製薬))は高脂血症治療薬として既に日本で市販されており、また、口バス タチン (メバコール™錠 (メルク))は高脂血症治療薬として既にアメリカで市販されて おり、これらを入手してそれぞれの用法に従って投与することができる。 なお、好ましい一日用量は、プラバスタチンナトリウムでは 5〜60mg、好ましくは 10 〜20mg、シンパスタチンでは 2. 5〜60mg、好ましくは 5〜20mg、フルパスタチン ナトリウムでは 10〜180mg、好ましくは 20〜60mg、アトルバスタチンカルシウム水 和物では 5〜120mg、好ましくは 10〜40mg、ピタパスタチンカルシウムでは 0. 5〜 12mg、好ましくは l〜4mg、ロスパスタチンカルシウムでは 1. 25〜60mg、好ましく ¾2. 5〜20mg、口ノス夕チンで ^;5〜: 160mg、女子ましく ¾;10〜80mg、セリノス夕チ ンナトリウムでは 0. 075〜0. 9mg、好ましくは 0. 15〜0. 3mgがそれぞれ例示され るが、これらに限定されない。

実施例

[0030] 以下に、本発明組成物の効果を実施例をもって示す力本発明はこれらに限定さ れるものではない。

[0031] 実施例 1 (EPA— Eの多重リスク患者に対する心血管イベント発症予防作用)

試験方法

本試験は、 2005年のアメリカ心臓病学会年会において発表された高純度 EPA製 剤に関する大規模臨床試験である JELIS (Japan EPA Lipid Intervention St udy)で得られた結果の一部を解析して得られたものである CFELISの概要について は Medical Tribune, 2005年 11月 17曰発行、特另リ企画第 3部、 p75— 76参照)

すなわち、 JELIS試験の対象患者 18, 645例(EPA—E群(9, 326例)と対照群( 9, 319例))のうち、一次予防効果について検討した EPA—E群 7503名、対照群 7 478名、について、投与開始から 5年間の心血管イベント発症の有無を、登録時のリ スクファクター、すなわち、

(1)肥満にっレ、ては、肥満度指数 (BMI) 25以上;

(2)高血圧または高血圧前症については、収縮期血圧(SBP) 140mmHg以上また は拡張期血圧(DBP) 90mmHg以上;

(3)糖尿病、プレ糖尿病または耐糖能異常については、空腹時血糖 (FBS) 126mg /dL以上またはヘモグロビン Ale (HbAlc) 6. 5%以上;

(4)高トリグリセリド血症または低 HDL— C血症については、トリグリセリド(TG) 150 mg/dL以上または HDL—C40mg/dL未満、で規定されるリスクファクターの保有 個数毎に観察し、解析した。 EPA— E群は、ェパデール (持田製薬)を、通常、成人 1回 600mgを 1日 3回毎食直後に経口投与した。ただし、血清 TGの異常を呈する場 合は、その程度により 1回 900mg、 1日 3回まで増量できることとした。また、両群とも ベース薬として、プラバスタチンナトリウム (メバロチン τκ¾£·細粒 (第一三共))、シンパ スタチン (リポバス™錠(萬有製薬))あるいはアトルバスタチンカルシウム水和物(リピ トール™錠 (ァステラス製薬およびフアイザ一製薬))等を使用し、それぞれ定められ た用法'用量の範囲、すなわち、プラバスタチンナトリウムについては 1日 10〜20mg を 1回または 2回に分け、シンパスタチンについては 1日 1回 5〜20mgを、アトルバス タチンカルシウム水和物については 1日 1回 10〜40mgを、それぞれ経口投与した。

[0032]

リスクファクター保有個数毎の、観察期間 5年における心血管イベントの発症例数、 発症率(%)および EPA— E群の対照群に対する心血管イベントの発症率の抑制率 の集計結果を表 1に示す。心血管イベントの発症率の抑制率は { (対照群の発症率 EPA—E群の発症率) /対照群の発症率 } X 100の計算式でそれぞれ算出した。

[0033] [表 1]

表 1


リスクファクターの保有個数が増加するにつれて、心血管イベントの発症率の増加 が認められた。対照群では、リスクファクター 0の発症率 1. 1%に対し、同、リスクファ クタ一 4では発症率 4· 2であるのに対し、 ΕΡΑ—Ε群では、リスクファクター 0の発症 率 0. 8%、同、リスクファクター 4で発症率 2. 5であった。表 1から明らかなように、リス クファクターを 1〜4個保有する各群のすべてにおいて、 ΕΡΑ— Ε投与群の心血管ィ ベント発症率が低ぐ対照群に対し、心血管イベントが 5〜40%抑制された。すなわ ち、 ΕΡΑ—Ε投与による、リスクファクターを有する高コレステロール血症患者の心血 管イベントの発症予防効果が確認された。

また、上記試験結果から、リスクファクターの保有個数が 2個以上の男性患者につ いて、観察期間 5年における心血管イベントの発症例数、発症率(%)および ΕΡΑ_ Ε群の対照群に対する心血管イベントの発症率の抑制率の集計結果を表 2に示す( 算出方法は上記に同じ)。

[表 2]

表 2


また、心血管イベントの発症率を縦軸に、試験開始後の時間経過を横軸にとり作成し たグラフを図 1に示す。

[0036] 表 2および図 1から明らかなように、リスクファクターの保有個数が 2個以上の男性患 者において、 ΕΡΑ— Εは心血管イベントの発症を顕著に抑制した。特に、投与開始 から 2年経過以降において、心血管イベント発症率の減少が著しいことが確認された 。試験終了時点での、対照群と比較した心血管イベント発症抑制率は 56% (群間の ばらつきを補正した後の値は 55%;図 1中に記載)であった。

[0037] 同様に、上記試験結果から、トリグリセリド (TG) 150mg/dL以上および HDL— C 40mg/dL未満をリスクファクターとして共に保有する患者について、観察期間 5年 における心血管イベントの発症例数、発症率(%)および EPA— E群の対照群に対

する心血管イベントの発症率の抑制率の集計結果を表 3に示す (算出方法は上記に 同じ)。

[0038] [表 3]

表 3


また、心血管イベントの発症率を縦軸に、試験開始後の時間経過を横軸にとり作成し たグラフを図 2に示す。

[0039] 表 3および図 2から明らかなように、トリグリセリド(TG) 150mg/dL以上および HD L_C40mgZdL未満をリスクファクターとして共に保有する患者において、 EPA— Eは心血管イベントの発症を顕著に抑制した。特に、投与開始から 2年経過以降にお いて、心血管イベント発症率の減少が著しいことが確認された。試験終了時点での、 対照群と比較した心血管イベント発症抑制率は 48% (群間のばらつきを補正した後 の値は 53% ;図 2中に記載)であった。このことは、 EPA—Eを有効成分として含有す る組成物は、血清 TG/HDL— C比が 3. 75以上の患者における心血管イベント発 症を有効に抑制することを示唆している。なお、対照群で発症したイベントが致死性 心筋梗塞、非致死性心筋梗塞、狭心症の新たな発症および心血管再建術であった のに対し、 EPA— E群のそれは非致死性心筋梗塞および狭心症の新たな発症のい ずれかであり、 EPA— E群において致死性のイベントの発症は認められなかった。 また、トリグリセリド 150mg/dL以上をリスクファクターとして保有する患者群におい ては、 EPA— E群は対照群に比し心血管イベントの発症を 15。/0抑制し、 HDL-C4 Omg/dL未満をリスクファクターとして保有する患者群においては、 EPA— E群は対 照群に比し L、血管イベントの発症を 35%抑制した(いずれも未補正値)。

以上より、リスクファクターを有する高コレステロール血症患者において EPA— E投 与による著明な心血管イベント発症予防効果が確認された。