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1. (WO2007004511) CAPACITOR, CAPACITOR ELEMENT AND METHOD FOR MANUFACTURING SUCH CAPACITOR ELEMENT
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明 細書

コンデンサ、コンデンサ素子及びその製造方法

関連出願との関係

[0001] この出願は、米国法典第 35卷第 111条(b)項の規定に従レ、、 2005年 7月 12日に 提出した米国仮出願第 60Z698008号の出願日の利益を同第 119条(e)項(1)に より主張する同第 1 11条(a)項の規定に基づく出願である。

技術分野

[0002] 本発明は、コンデンサ、コンデンサ素子及びその製造方法、特に固体電解コンデン サ、固体電解コンデンサ素子及びその製造方法に関する。

背景技術

[0003] 近年、電気機器のデジタル化、パーソナルコンピュータの高速化に伴レ、、小型で大 容量のコンデンサ、高周波領域において低インピーダンスのコンデンサが要求され ている。最近では、電子伝導性を有する導電性重合体を固体電解質として用いた固 体電解コンデンサが提案されてレ、る。

[0004] 固体電解コンデンサは、一般に、図 1に示すようにエッチング処理された比表面積 の大きな金属箔ゃ薄板からなる陽極基体(1)に誘電体の酸化皮膜層(2)を形成し、 この外側に対向する電極として固体の半導体層(以下、固体電解質という。 ) (3)を形 成し、さらに導電ペーストなどの導電体層(4)を形成して作製される。通常はさらにマ スキング層(5)を設け、適宜、電極リード部(6, 7)を付加し、全体を樹脂 (8)で封止し てコンデンサ(9)となる。

[0005] 導電ペースト層の形成は、従来、図 2に示すように、上記各層を形成した陽極基体( 12)を導電ペースト(11)を含む導電ペースト槽上に位置させ(図 2 (a) )、浸漬し(図 2 (b) )、引き上げ(図 2 (c) )、乾燥させて導電ペースト層(13)を形成することにより行 なわれている。

この場合、ペーストの組成、浸漬及び乾燥時の温度や時間、浸漬及び引き上げ速 度等を一定にすれば、ある程度均一な素子を得ることができるが、最近ではこれらの コンデンサ素子を積層した積層型固体電解コンデンサの需要が増えているため、個

々のコンデンサ素子について更なる性能の向上が求められている。

すなわち、電気特性の均一性、及びコンデンサに交流信号を流した時の各種の損 失抵抗とリアクタンスの等価直列抵抗値である ESR値(Equivalent Series Resistance : 等価直列抵抗)の分散 (バラツキ)が少なく安定で、かつその平均値が小さいコンデ ンサ素子が求められている。

発明の開示

発明が解決しょうとする課題

[0006] 本発明の課題は、コンデンサ素子、特に固体電解コンデンサ用コンデンサ素子の 製造方法において、 ESRのバラツキ(分散)及び平均値を改善する方法、及びこの 方法により得られる ESRのバラツキが少なく安定で、かつ ESRの低減されたコンデン サを提供することにある。

課題を解決するための手段

[0007] 本発明者は、上記課題について鋭意検討した結果、上記のような従来法では導電 ペースト層の厚みが不均一となっていること、特に、表面積の小さな素子端面で導電 ペースト層の厚みが著しく薄ぐコーナー部でも側面における層厚と比較して厚みが 不十分になりやすいこと、また、この現象は、先端の浸漬と全体の浸漬を組み合わせ ることにより解消されることを見出し、本発明を完成するに至った。

[0008] すなわち、本発明は以下に示すコンデンサ及びその製造方法に関する。

1.コンデンサ素子の導電ペーストによる被覆処理が、素子先端のみを導電ペースト 槽に浸漬する工程と被覆しょうとする領域全体を導電ペースト槽に浸漬する工程を 含むことを特徴とするコンデンサ素子の製造方法。

2.素子先端のみを導電ペースト槽に浸漬し、次いで、被覆しょうとする領域全体を 導電ペースト槽に浸漬する前記 1に記載のコンデンサ素子の製造方法。

3.被覆しょうとする領域全体を導電ペースト槽に浸漬し、次いで、素子先端のみを 導電ペースト槽に浸漬する前記 1に記載のコンデンサ素子の製造方法。

4.各浸漬工程間に乾燥工程を有する前記 1〜3のいずれかに記載のコンデンサ素 子の製造方法。

5.素子先端のみを導電ペースト槽に浸漬し、導電ペースト槽カら引き上げてそのま

ま乾燥させ、次いで、被覆しょうとする領域全体を導電ペースト槽に浸漬する前記 2 に記載のコンデンサ素子の製造方法。

6.導電ペーストが銀ペーストである前記 1〜5のいずれかに記載のコンデンサ素子 の製造方法。

7.コンデンサが固体電解コンデンサ素子である前記 1〜6のいずれかに記載のコン デンサ素子の製造方法。

8.前記:!〜 7のいずれか 1項に記載の方法で製造されるコンデンサ素子。

9.前記 8に記載のコンデンサ素子を用いたコンデンサ。

発明の効果

[0009] 本発明によれば、電気的特性、特に ESR (等価直列抵抗)が安定して低減されたコ ンデンサ素子を製造することができる。

発明を実施するための最良の形態

[0010] 以下、本発明の方法をより具体的に説明する。

本発明は、導電ペーストによるコンデンサ素子への被覆を、素子先端のみを導電 ペースト槽に浸漬する工程 (本明細書にぉレ、て「先端浸漬」工程ともレ、う。 )と被覆しよ うとする領域全体を導電ペースト槽に浸漬する工程 (本明細書において「本浸漬」ェ 程ともいう。)を含む多段階で行なうことを特徴とするコンデンサの製造方法及び関連 発明を提供する。

[0011] すなわち、本発明の典型的な態様では、図 3〜4の(a)〜(e)に示すように、導電べ 一ストで被覆しょうとする素子材料(12)を導電ペースト浴槽(11)上に位置させ(図 2 (a) )、素子先端のみを導電ペースト浴槽に浸漬し(同図(b) )、引き上げてその先端 のみに導電ペースト層(13)を形成し(同図(c) )、次いで、被覆しょうとするコンデン サ素子の領域全体を導電ペースト槽に浸漬し(図 4 (d) )、引き上げる(図 4 (e) )ことに より所望の領域全体にわたって均一な導電ペースト層(13)の形成を行なう。

[0012] また、本発明は上記態様に限定されず、先端浸漬工程と本浸漬工程を含む多段階 プロセスであればよレ、。従って、図 3〜4の例に示した順序とは反対に、被覆しようと する領域全体を導電ペースト槽に浸漬し、引き上げ、次いで、素子先端のみを導電 ペースト槽に浸漬し、引き上げてもよい。

また、本発明の方法は、これらの浸漬、引き上げ工程のほかに任意の工程を含ん でもよく、例えば、図 3〜4または上記の変形例として、第 1の浸漬〜第 2の浸漬の間 及び Zまたは第 2の浸漬の後に乾燥工程を設けてもよい。また、必要であれば、これ ら以外の工程を含んでもよい。

[0013] [先端浸漬の条件]

先端浸漬の具体的条件は、素子材料の種類や形状、寸法、表面状態、ペーストの 組成や温度等にもよるが、一般的に、素子の先端が液面に触れるかわずかに漬かる 程度でよい。例えば、先端が直線状である矩形の素子(例えば、後述するような厚み が数十〜数百/ mの短冊状素子)を用いる場合は、好ましくは液面から 0. 05mm〜 1. 5mmの深さ、より好ましくは 0· 5mm〜l . Ommの深さに浸漬すればよレ、。

すなわち、導電性ペーストによる先端被覆は、素子の一方の先端から好ましくは 0. 05mm〜l . 5mmの長さ、より好ましくは 0. 5mm〜l . 0mmの長さの部分に対して 行われる。

[0014] 浸漬時間は、先端へのペーストの付着が十分になされる限りにおいて特に限定さ れず、通常は 1秒以上であり、好ましくは 5秒以上、より好ましくは 10秒以上である。 浸漬時間の上限は、プロセス全体に許容される作業時間にもよるが、通常は 1分以 内であり、好ましくは 30秒以内、より好ましくは 20秒以内である。

[0015] [本浸漬の条件]

本浸漬の具体的条件は、素子材料の種類や形状、寸法、表面状態、ペーストの組 成や温度等にもよるが、浸漬深さは被覆しょうとする領域全体が液面に漬カる程度で よい。

被覆しょうとする領域が、半導体層やカーボンペーストなどの導電体層である場合 は、それら下地となる層を越えない程度にできるだけ下地となる層の全体が被覆され るように浸漬するのが好ましレ、。

[0016] 浸漬時間は、所定領域へのペーストの付着が十分になされる限りにおいて特に限 定されず、通常は 5秒以上であり、好ましくは 10秒以上、より好ましくは 20秒以上であ る。浸漬時間の上限は、被覆面積及びプロセス全体に許容される作業時間にもよる 力 通常は 3分以内であり、好ましくは 2分以内、より好ましくは 40秒以内である。 [0017] [乾燥条件]

第 1の浸漬と第 2の浸漬との間に乾燥工程を設ける場合の乾燥条件は、第 1の浸漬 として本浸漬と先端浸漬のいずれの浸漬を行なうかに依存する。

[0018] 第 1の浸漬として本浸漬を行なう場合、乾燥工程の温度は特に限定されないが、典 型的には 30〜60°C程度の範囲であり、好ましくは 35〜45°Cの範囲である。乾燥時 間は被覆面積に依存する力典型的には 30秒〜 3時間の範囲内であり、好ましくは 1分〜 1時間の範囲内である。

[0019] また、第 1の浸漬として先端浸漬を行なう場合、引き続いて行なう乾燥工程の温度 は、典型的には 30〜60°C程度の範囲であり、好ましくは 35〜45°Cの範囲である。 先端浸漬後の乾燥時間は、通常は 10秒以上であり、好ましくは 15秒以上であり、より 好ましくは 30秒以上である。乾燥時間の上限は、被覆面積及びプロセス全体に許容 される作業時間にもよる力通常は 1時間以内であり、好ましくは 10分以内であり、よ り好ましくは 3分以内である。

[0020] 先端浸漬後の乾燥時間が不十分であると本発明の効果が十分に発揮されない。ま た、逆に乾燥に要する時間が長すぎると、先端の導体が膨らむなど、先端の導体形 状が悪くなり、後工程(素子の積層工程及び積層した素子の封止工程)で装置トラブ ルを起こしたり外観不良を引き起こす可能性がある。

[0021] また、いずれの方法においても、第 2浸漬後に最終的な乾燥工程を設けることが好 ましい。最終乾燥は、例えば、風乾と 60°C以上、好ましくは 80°C以上の熱風乾燥ェ 程を組み合わせて行なうことができる。

[0022] 上述のように、先端浸漬と本浸漬はいずれを先行して行なってもよいが、本浸漬を 先行して行なった場合、濡れたペーストによる被覆面積が大きいため、乾燥工程に 比較的長い時間を要し、処理が停滞してしまう。

一方、先端浸漬を先行して行なった場合は、濡れたペーストによる被覆面積がわず かであるため乾燥工程は比較的短時間で済み、また、本浸漬後の乾燥工程は最終 乾燥工程と一体化させ得るため、本浸漬を先行して行なう場合と比較して導電ぺー スト被覆作業全体に要する時間 (タクトタイム)が大幅に短縮される。

このため、先端浸漬を先行して行なうこと、特に、先端浸漬後、導電ペースト槽から 引き上げたままその場で乾燥を行なレ、、再び浸漬させて本浸漬を行なうことが好まし レ、。

[0023] なお、図 3〜4では素子材料(陽極基体)を単独で示しているが、これらの素子材料 を適当な支持部材(「テンポラリーバー」と称する。)に複数個取り付け、テンポラリー バーごとペースト槽上に移動し、これを槽上で上下させることにより浸漬及び引き上 げを行なってもよい。

[0024] また、本発明で用レ、る導電ペーストは特に限定されず、特に図 2 (c)に模式的に示 すようなペースト層の持ち上がり現象 (液から引き上げた後に表面積の狭い端面から 表面積の広い側面にペーストが持ち上がる現象)が発生するものであれば好ましく適 用可能である。一般的には、導電粉とバインダーを含む組成物が用いられ、中でも銀 粉を含む銀ペーストが好ましく用いられる。

[0025] 本発明のコンデンサ素子の製造方法は、導電ペーストによる被覆を伴う任意のコン デンサ素子に適用できるが、中でも特に固体電解コンデンサ素子に好適に適用でき る。

[0026] 以下、本発明が適用され得る例として、固体電解コンデンサを例に挙げて詳細に説 明する。

[0027] (弁作用金属)

本発明において、固体電解コンデンサの陽極基体として用いられる弁作用金属とし ては、例えばアルミニウム、タンタル、チタン、ニオブ、ジルコニウムおよびこれらを基 質とする合金等を挙げることができ、陽極基体の形状としては、平板状の箔ゃ板や棒 状等が好ましい。

これらの中でもアルミニウム化成箔が経済性に優れているため実用上多く用いられ ており、特に矩形のアルミニウム化成箔が好ましく用いられる。

[0028] (誘電体皮膜層)

陽極基体の表面に設ける誘電体皮膜層は、弁作用金属の表面部分に設けられた 弁作用金属自体の酸化物層であってもよぐ弁作用金属箔の表面上に設けられた他 の誘電体層であってもよいが、弁作用金属自体の酸化物からなる層であることが特に 望ましい。

[0029] 表面に誘電体皮膜層が形成された平板状の陽極基体の端部の一区画を陽極部と し、残部を陰極部とする。陽極部と陰極部の区分には必要に応じて絶縁樹脂帯(マス キング)を用いても良い。

[0030] (固体電解質)

次に、陰極部の誘電体皮膜層上に固体電解質を形成させるが、固体電解質層の 種類に特に制限は無従来公知の固体電解質が使用できる。中でも、固体電解質 として高導電率の導電性高分子を用いて作製する固体電解コンデンサは、従来の電 解液を用いた湿式電解コンデンサや二酸化マンガンを用いた固体電解コンデンサに 比べて、等価直列抵抗成分が低ぐ大容量で、かつ小形化が可能で、高周波性能が 良好なために好ましい。

[0031] 本発明の固体電解コンデンサ素子に用いられる固体電解質を形成する導電性重 合体は特に限定されなレ、が、好ましくは π電子共役系構造を有する導電性重合体、 例えばチォフェン骨格を有する化合物、多環状スルフイド骨格を有する化合物、ピロ ール骨格を有する化合物、フラン骨格を有する化合物等で示される構造を繰り返し 単位として含む導電性重合体が用いられる。

[0032] 重合の手法は、電解重合または化学酸化重合、あるいはその両者を組合せてもよ い。また、誘電体皮膜上に導電性重合体でない固体電解質層をまず形成し、次いで 上記の重合方法で導電性重合体層を形成する方法でもよい。

[0033] 導電性重合体を形成する例としては、 3, 4_エチレンジォキシチォフェンモノマー 及び酸化剤を、好ましくは溶液の形態において、別々に前後してまたは一緒に誘電 体皮膜上に塗布して形成する方法 (特開平 2-15611号公報ゃ特開平 10-32145号公 報)等を利用することができる。

[0034] このようにして得られる固体電解コンデンサ素子は、通常、リード端子を接続して、 例えば樹脂モールド、樹脂ケース、金属製の外装ケース、樹脂ディッビング等による 外装を施すことにより、各種用途のコンデンサ製品とする。また、積層して封止するこ とも可能である。

実施例

[0035] 以下に、本発明の代表的な例を示し、さらに具体的に説明する。なお、これらは説 明のための単なる例示であって、本発明はこれらに何等制限されるものでない。 なお、以下の例において等価直列抵抗 (ESR)は、ヒューレットパッカード社製 LCR メータ 4284Aを使用し 100kHzにて測定した。

[0036] (実施例 1)

短軸方向 3mm X長軸方向 10mm、厚さ約 100 μ mのアルミニウム化成箔(日本蓄 電器工業株式会社製、箔種 110LJB22B,以下、化成箔と称する。)上にマスキング 材(耐熱性樹脂)により幅 lmmのマスキングを周状に形成し、陰極部と陽極部を分け 、この化成箔の先端側区画部分である陰極部を、電解液としてアジピン酸アンモニゥ ム水溶液を使用して化成し、水洗した。

次いで、陰極部を、 3, 4—エチレンジォキシチォフェンのイソプロピルアルコール 溶液 lmol/1に浸漬後、 2分間放置し、次いで、酸化剤(過硫酸アンモニゥム: 1. 5m ol/l)とドーパント(ナフタレン一 2—スルホン酸ナトリウム: 0. 15mol/l)の混合水溶 液に浸漬し、 45°C、 5分間放置することにより酸化重合を行った。この含浸工程及び 重合工程を全体で 12回繰り返し、ドーパントを含む固体電解質層を化成箔の微細孔 内に形成した。このドーパントを含む固体電解質層を形成した化成箔を 50°C温水中 で水洗し、固体電解質層を形成した。固体電解質層の形成後、水洗し、 100°Cで 30 分乾燥を行った。その上にカーボンペーストを被覆して素子材料を形成した。

[0037] 一方、銀粉(平均粒径 5. 5 z m) 85質量0 /0とバイトンゴム(フッ化ビニリデン _4フッ 化工チレン一 6フッ化プロピレン共重合体からなるフッ素系ゴム)粉末 15質量0 /0を混 合し導電ペーストの固形分とした。これに、溶媒として酢酸イソアミルを加え、混練し て固形分 60質量%の粘稠な銀ペーストを調製した。

陰極側が下になるように前記の素子材料を支持部材に取り付け、、上記の銀ぺー ストを含む銀ペースト槽に向けて支持部材を下降させ、素子材料の陰極側先端 0. 5 mmを銀ペースト中に 10秒間浸漬させた。次いで、支持部材を上昇させて素子材料 を液から引き上げ、 40°Cの雰囲気中に約 90秒間維持して乾燥させた。引き続いて、 支持部材を下降させて素子材料の陰極側 3. 3mmを銀ペースト中に 30秒間浸漬さ せた。その後、支持部材を上昇させて素子材料を液から引き上げ、 40°Cの雰囲気中 で乾燥させた後、 85°Cで熱風乾燥した。これらの全工程の所要時間は 42分であつ

た。

[0038] (実施例 2)

実施例 1と同様にして陰極側が下になるように前記素子材料を支持部材に取り付け 、上記の銀ペーストを含む銀ペースト槽に向けて支持部材を下降させて素子材料の 陰極側先端 3. 3mmを銀ペースト中に 30秒間浸漬させた。次いで、支持部材を上昇 させて素子材料を液から引き上げ、 40°Cの雰囲気中に約 120秒間維持して乾燥さ せた。引き続き、支持部材を下降させて素子材料の陰極側先端 0. 5mmを銀ペース ト中に 10秒間浸漬させた。その後、支持部材を上昇させて素子材料を液から引き上 げ、 40°Cの雰囲気中で乾燥させた後、 85°Cで熱風乾燥した。これらの全工程の所 要時間は 45分であった。

[0039] (比較例)

実施例 1と同様に陰極側が下になるように前記の素子材料を支持部材に取り付け、 上記の銀ペーストを含む銀ペースト槽に向けて支持部材を下降させて素子材料の陰 極側先端 3. 3mmを銀ペースト中に 50秒間浸漬させた。次いで、支持部材を上昇さ せて素子材料を液から引き上げ、 40°Cの雰囲気中で乾燥させた後、 85°Cで熱風乾 燥した。これらの全工程の所要時間は 42分であった。

[0040] (試験例)

このようにして製造したコンデンサ素子を支持部材から切り離し、顕微鏡で観察した ところ、実施例 1及び 2の素子では、端面を含め均一に約 80 x mの銀ペースト層が形 成されていたのに対し、比較例の素子では、素子全体の銀ペースト層の厚さは同等 であったが、素子先端部の被覆は極めて薄い状態であった。

[0041] また、実施例 1で作成したコンデンサ素子 4枚をリードフレーム上に積層して定格容 量 220 x F、定格電圧 2Vの固体電解コンデンサ各 50個を得た。比較例で得られた コンデンサ素子についても同様に 4枚をリードフレーム上に積層して定格容量 220 μ F、定格電圧 2Vの固体電解コンデンサ各 50個を得た。こうして得られた各 50個の固 体電解コンデンサを 250°Cのリフロー炉を用いて基板上にハンダ付けを行レ、、等価 直列抵抗を測定した。結果を表 1に示す。

また、コンデンサ素子 6枚をリードフレーム上に積層して定格容量 330 / F、定格電 圧 2Vとしたほかは上記と同様にして固体電解コンデンサ各 50個を得た。これらにつ レ、ても同様に 250°Cのリフロー炉を用いて基板上にハンダ付けを行レ、、等価直列抵 抗を測定した。結果を表 2に示す。

[0042] [表 1]

[0043] [表 2]


[0044] 以上の例に示されるように、本発明の製造方法によれば、電気的特性、特に ESR のバラツキの少ないコンデンサが得られ、また、その平均値も従来品に比較して顕著 に改善されている。

産業上の利用可能性

[0045] 本発明の方法は、電気的特性、特に ESR (等価直列抵抗)が安定して低減された コンデンサ素子を製造することができるため、低 ESRや高い信頼性が求められる分 野及び積層コンデンサの製造等において特に有用である。

図面の簡単な説明

[0046] [図 1]固体電解コンデンサ素子の一般的構造を示す断面図。

[図 2]従来のペースト被覆方法を説明する模式図であり、(a)はペースト槽への浸漬前 (左側は正面図、右側はその正中線における断面図)、(b)は浸漬時、(c)は引き上げ 後(左側は正面図、右側はその正中線における断面図)を示す。

[図 3]本発明のペースト被覆方法を説明する模式図であり、(a)はペースト槽への浸漬 前 (左側は正面図、右側はその正中線における断面図)、(b)は先端浸漬時、(c)は先 端浸漬からの引き上げ後(左側は正面図、右側はその正中線における断面図)を示 す。

[図 4]図 3に続いて本発明のペースト被覆方法を説明する模式図であり、(d)は本浸漬 時、(e)は本浸漬からの引き上げ後(左側は正面図、右側はその正中線における断面 図)を示す。

符号の説明

1 陽極基体

2 酸化皮膜層

3 固体電解質層

4 導電体層

5 マスキング層

6 陰極リード部

7 陽極リード部

8 封止樹脂

9 固体電解コンデンサ

11 導電ペースト

12 コンデンサ素子材料

13 導電ペースト層