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1. (WO2007000818) TONER FOR ELECTROSTATIC CHARGE IMAGE DEVELOPMENT
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明 細書

静電荷像現像用トナー

技術分野

[0001] 本発明は静電荷像現像用トナーに関する。

背景技術

[0002] 黒色の静電荷像現像用トナーにおいては、カーボンブラックを、主として着色剤とし て、使用している。

通常、カーボンブラックは、複数の基本粒子が化学的、物理的に結合した二次粒 子、すなわち凝集体 (ストラクチャともいう)として存在している(図 4)。この凝集体は、 不規則な鎖状に枝分かれした複雑な凝集構造をとつている。また、凝集体同士が Va n der Waals力や単なる集合、付着、絡み合いなどから二次凝集体をも形成する ため、バインダー榭脂中への十分なミクロ分散構造を得ることは困難であった。その ため、トナー中のカーボンブラックの分散が不均一となり、その結果生じる色ムラゃ電 気抵抗ムラなどが生じ、高画質なトナー画像得ることが難、ものであった。

[0003] カーボンブラックは、粒子間の凝集力に比べて他の物質、例えば有機高分子、水 および有機溶剤等との親和性が弱いために、通常の混合または分散条件では、均 一に混合または分散することが困難であった。このため、カーボンブラックをバインダ ー榭脂に分散したとき、分散不良のためにトナー粒子間の色相が異なったり、トナー の使用過程でカーボンブラックがトナーから脱離し、画質に影響を与える場合があつ た。

この問題を解決するために、カーボンブラック表面を各種の界面活性剤ゃ榭脂で 被覆して、固状の基材または液体との親和性を高めることにより、カーボンブラックの 分散性を改良する検討が数多くなされている。

[0004] 例えば、重合性単量体をカーボンブラック (凝集体)共存下に重合させることにより 得られる有機化合物をグラフトしたカーボンブラックは、重合性単量体の種類を適当 に選択することにより、親水性および Zまたは親油性を適宜変えることができるため 注目されている(例えば、米国特許 6, 417, 283)。し力しながら、従来の方法では、 本発明者らが所望するレベルのトナー粒子中への分散性を得ることが困難であった 。そのため、特に、長期使用時において、トナー粒子からカーボンブラックの脱離が 生じ、トナーの帯電量変化が生じ、カプリ、トナー飛散などが発生していた。

発明の開示

発明が解決しょうとする課題

[0005] 本発明は、上述の問題に鑑みてなされたものである。

その目的は、フェレ径の個数平均粒径が 2— 300nmであり、一次粒子が個数基準 で 5%以上であるカーボンブラックを含有する静電荷像現像用トナーを提供すること にある。

また、他の目的は、キャリアやスリーブへの付着による QZMの変化を防止でき、ま たカプリ、トナー飛散などがなぐ長期的に安定した性能を維持可能な静電荷像現像 用トナーを提供することにある。

課題を解決するための手段

[0006] 上記諸目的は、下記(1)〜(3)により達成される。

(1)フレ径の個数平均粒径が 5〜300nmであり、かつ一次粒子を個数基準で 5% 以上有するカーボンブラックを含有することを特徴とする静電荷像現像用トナー。

(2)カーボンブラックの表面が有機化合物で表面処理されて!、る事を特徴とする上 記(1)に記載の静電荷像現像用トナー。

(3)前記有機化合物が、少なくともフノール系化合物及びまたはアミン系化合物を 含むことを特徴とする上記 (2)に記載の静電荷像現像用トナー。

[0007] 上記の構成によって、小型化や高速化対応した画像形成装置で良好な画像形成 が可能な静電荷像現像用トナーを提供することが可能であり、また、キャリアゃスリー ブへの付着による QZMの減少を防止でき、またカプリ、トナー飛散などがなぐ長期 的に安定した性能を維持可能とすることができる。

また、従来不可能と思われて、たカーボンブラックの凝集体の一次粒子化を行、、 その安定した一次粒子をトナーに含有させた結果、カプリやトナー飛散が減少するこ とは予想し得な、ことであった。

[0008] ·カーボンブラック

(1)一次粒子、二次粒子

本願でいうカーボンブラックの一次粒子について説明する。通常のカーボンブラッ クは凝集体の形態で存在するが、これらの凝集体は複数の基本粒子が化学的 Z物 理的に凝集した形態である。本願でいうカーボンブラックの一次粒子は、その基本粒 子を指す。しかし凝集体を構成する状態の基本粒子を指すものではなぐ凝集体か ら分離して基本粒子の状態で安定して存在してヽる粒子を指す。本願でヽぅカーボ ンブラックの二次粒子とは、基本粒子が凝集してできた凝集体を指す。ここで、凝集 体同士が凝集した二次凝集体も本願では、二次粒子と総称する。

[0009] 図 2はカーボンブラックの二次粒子と基本粒子の関係を説明する図である。基本粒 子が凝集してできた状態を二次粒子としている。また、図 3は二次粒子を構成する基 本粒子が二次粒子力分離され、安定して存在している状態を指し、この基本粒子 単体で存在する粒子を一次粒子とする。

[0010] (2)フレ径の個数平均粒径

静電荷像現像用トナーに使用されるカーボンブラック(以下本カーボンブラックとも いう)は、フレ径の個数平均粒径が 5〜300nmの範囲である。好ましくは、 10〜: L0 Onmであり、特に好ましくは 10〜80nmである。

このような範囲をとることによって、例えばバインダー榭脂へ緻密に分散することが 可能となり、トナー中に均一に配置させることも可能となる結果、優れた画質を奏する ことが可能となる。また、カーボンブラックが全体的に小粒径のため、トナー粒子から 離脱しにくぐカーボンブラックが離脱することを理由とする帯電量の変化などがおき に《なる。

[0011] ここでフェレ径の個数平均粒径の測定対象は、安定に存在するカーボンブラックの 一次粒子と二次粒子である。凝集体として存在するカーボンブラックの場合は、その 凝集体が測定の対象となり、凝集体中の基本粒子を計測するものではない。

この個数平均粒径に制御するには、凝集体として存在するカーボンブラックの基本 粒子径が上記の範囲に入るものを適宜選択して処理を行うことや、凝集体を一次粒 子に分断する製造時の条件を変更することで達成すること出来る。

[0012] このフェレ径の個数平均粒径は、電子顕微鏡により観察することができる。

カーボンブラック単体からこのフレ径の個数平均粒径を求めるときは、走查型電 子顕微鏡 (SEM)により、 10万倍に拡大して撮影し、 100個の粒子を適宜選択して 算出する。

尚、榭脂などの成型物力もカーボンブラックの平均粒径を求める場合は透過型電 子顕微鏡 (TEM)により 10万倍に拡大して撮影し、 100個の粒子を適宜選択して算 出してもよい。

[0013] 尚、本発明で用いられるフェレ径とは、上記電子顕微鏡で撮影された複数のカーボ ンブラック粒子にぉ、て、各カーボンブラック粒子の任意の一方向における最大長さ を表す。最大長さとは、上記任意の一方向に対して垂直で、粒子の外径に接する 2 本の平行線を引く場合の平行線間の距離をいう。

[0014] 例えば、図 1において、電子顕微鏡によるカーボンブラック粒子 200の撮影写真 30 0につ、て任意の一方向 201を定める。前記任意の一方向 201に対して垂直で各力 一ボンブラック粒子 200に接する 2本の直線 202の間の距離がフレ径 203である。

[0015] 本カーボンブラックは、一次粒子を含有し、その一次粒子のフェレ径の個数平均粒 径が 2〜: LOOnmであることが好ましい。特には、 3〜80nmである。このような範囲の カーボンブラックを使用することにより、ミクロ分散構造を促進する。カーボンブラック の一次粒子の個数平均粒径の測定方法は、上記カーボンブラックの個数平均粒径 の測定方法に準じる。但し、測定粒子数は一次粒子を 100個とする。

[0016] (3)—次粒子の割合

本カーボンブラックは、一次粒子をカーボンブラック中に個数基準で、 5%以上含 有する。上限としては、 100%である。凝集体の場合には凝集部位での粒子破砕が 起こりやすくカーボンブラックの脱離が起こりやす、が、一次粒子は凝集体ではな!/ヽ ため、粒子は破砕が起こらず、脱離しにくいものである。また、 5%以上含有させること で、トナー内部でのカーボンブラックの分散性も向上することができ、トナー間のバラ ツキも減少させることができ、効率よくカプリやトナー飛散を防止する事が可能となり、 高画質な画像を得ることができる。

一次粒子の割合は、その割合が多いほど、カーボンブラック全体の粉体特性が均 一化するため、取り扱いが容易になるほか、トナー粒子中での導電性や着色性が均

一化し、変動が少なくなり、結果として、効率よくカプリやトナー飛散を防止する事が 可能となり、高画質な画像を得ることができる。また、現像機内で攪拌、混合などのス トレスを受けても、カーボンブラックが離脱しにくいため、帯電量のトナー粒子の変動 幅が少なぐ現像スリーブなどのトナー粒子やカーボンブラックの付着を防止すること ができる。このため、帯電量は安定し、現像材性能を長期に安定して奏することがで きる。

具体的には、 10%以上、 20%以上、 30%以上、 40%以上、 50%以上の順で好ま しくなる。一次粒子の割合を測定するときは、上述の電子顕微鏡を用いて同様に行う 力 測定粒子数はカーボンブラック粒子 1000個中に存在する一次粒子をカウントし て計算する。

[0017] (4)カーボンブラック

本カーボンブラックは、最終的に安定して存在するカーボンブラック粒子表面が、 有機化合物などで表面処理 (グラフト化を含む)されて、ることが好ま U、。

[0018] 本カーボンブラックは、後述する活性遊離基を有するかまたは生成することができる 有機化合物で少なくともその表面がグラフトされていることが望ましい。このような構成 をとることにより、媒体への分散性を向上させることが可能である。

[0019] 有機化合物のカーボンブラックへのグラフトイ匕率は 50%以上が好ましい。尚、ダラ フト化率は下記で定義される。

グラフト化率は、反応前有機化合物量を Y、抽出された有機化合物を Ζとするとき、 ( (Υ-Ζ) /Ύ) X 100 (%)で表される。

[0020] (5)カーボンブラックの製法

本カーボンブラックの好適な製法について説明する。

本発明で使用できる好適な製法としては、少なくとも以下の工程を有するものであ る。

(Α)活性遊離基を有するカゝまたは生成することができる有機化合物で少なくとも基本 粒子の凝集体 (ストラクチャー)力もなる二次粒子を含むカーボンブラックの表面を処 理する表面処理工程

(Β)少なくとも二次粒子を含むカーボンブラックに機械的剪断力を付与して一次粒子 化させ、且つ、二次粒子から分離した分離目に有機化合物をグラフト化する工程 以下詳細に (A)、(B)について説明する。

[0021] (A)活性遊離基を有する力または生成することができる有機化合物で少なくとも基本 粒子の凝集体 (ストラクチャー)力もなる二次粒子を含むカーボンブラックの表面を処 理する表面処理工程

本工程では、凝集体力もなるカーボンブラックの表面を上記有機化合物で表面処 理する工程である。

本工程では、最小凝集単位であるストラクチャの表面上に熱や機械的な力によりラ ジカルを発生させ、このラジカルを捕捉することが可能である有機化合物で表面処理 する。この工程によって、カーボンブラック同士の強い凝集力により、再び凝集してい た再凝集部位を効果的に減少させ、ストラクチャやカーボンブラックの一次粒子が凝 集付着を防止することができる。

ここで表面処理とは、表面を有機化合物で吸着させる処理、有機化合物をグラフト させる処理を含んでいる。一次粒子化した後に粒子を安定ィ匕させるために、二次粒 子力 分離した面以外の部分に二次粒子の表面全体に有機化合物がグラフト化され て!、ることが好ま、。後述するグラフト工程後に安定して一次粒子を存在させるた めに、本工程で、カーボンブラック表面に有機化合物をグラフトさせることが好ましい

[0022] 表面処理の方法としては、例えば、カーボンブラック凝集体と活性遊離基を有する 力または生成することができる有機化合物を混合することによって表面処理が可能で ある。この表面処理に於いては機械的剪断力を付与する混合工程を含むことが好ま しい。すなわち、機械的剪断力を付与する工程にてカーボンブラックの二次粒子の 表面が活性化され、さらに、有機化合物自体も剪断力にて活性化され、いわゆるラジ カル化された状態となりやすぐ結果としてカーボンブラック表面に有機化合物のダラ フト化が促進されやすくなるものと推定される。

表面処理工程においては、機械的剪断力を付与できる装置が好ましい。 表面処理工程に使用される好ましい混合装置については、ポリラボシステムミキサ( サーモエレクトロン社製)、リファイナ、単軸押出機、二軸押出機、遊星軸押出機、錐 形軸押出機、連続混練機、密封ミキサー、 z形-一ダーなどを使用することができる。

[0023] 表面処理工程時に上記装置を使用する場合には、混合機中の混合ゾーンの混合 物充満度が 80%以上となるように設定することが好ま、。充満度は下記の式により 求められる。

Z = Q/A

Z :充満度 (%) Q :充填物体積 (m2) A:混合部空隙量 (m2)

すなわち、混合時に高い充満状態とすることで機械的な剪断力が粒子全体に均一 に付与することができる。この充満度が低い場合には剪断力の伝達が不十分となり、 カーボンブラックや有機化合物の活性を高くすることができず、グラフトイ匕が進行しに くくなる可能性がある。

[0024] 混合時は混合ゾーンの温度を、上記有機化合物の融点以上、好ましくは融点 + 20 0°C以内、さらには、融点 + 150°C以内とすることが好ましい。尚、複数種類の有機 化合物が混合される場合は最も融点の高い有機化合物の融点に対して温度設定が されることが好ましい。

[0025] 混合時には、超音波、マイクロ波、紫外線、赤外線などの電磁波の照射、オゾン作 用、酸化剤の作用、化学的作用及び Z又は機械的剪断力作用などを併用すること により表面処理の程度、工程の時間を変更することが可能である。混合時間は、所望 の表面処理の程度にもよる力 15秒から 120分程度である。好ましくは 1〜: LOO分で ある。

[0026] 表面処理に使用する有機化合物は、カーボンブラック 100重量部に対して、 5〜30 0重量部の範囲内で添加して表面処理工程を行うことが好ましい。さらに好ましくは、 10〜200重量部である。このような範囲で前記有機化合物を添加することにより、力 一ボンブラック表面に均一に有機化合物を付着させることができ、さらに、二次粒子 を形成した時点で生成する分離面に付着できるに充分な量とすることができる。この ため、分解された一次粒子が再度凝集することを効果的に防止でき、また、この添カロ 量以上に添加した場合に発生する、出来上がりのカーボンブラックにて過剰に存在 する有機化合物によるカーボンブラック固有の特性を喪失させる可能性が低くなる。

[0027] (B)少なくとも二次粒子を含むカーボンブラックに機械的剪断力を付与して一次粒子 化させ、且つ、二次粒子力分離した分離面に有機化合物をグラフトイ匕する工程 本工程は、上記表面処理工程で再凝集部位が少なくなつたカーボンブラックを開 裂させ、二次粒子から一次粒子化させると同時に表面に有機化合物にてグラフトイ匕 し、安定な一次粒子化する工程である。すなわち、例えば、機械的剪断力を前記有 機化合物で表面処理したカーボンブラックに付与し、基本粒子の凝集部に亀裂を生 じさせつつその部分に有機化合物をグラフト化させ、カーボンブラックの再凝集を抑 制していく。当該カーボンブラックに継続して機械的剪断力を付与することにより亀裂 部分を拡大させ、一次粒子化させつつ有機化合物を開裂で生じた分離面にグラフト 化させ、最終的に一次粒子として分離した時点では、凝集可能な活性部が存在しな い状態とさせることで安定な次粒子として存在させる工程である。この場合、添加され ている有機化合物にも同様の機械的剪断力が付与されているため、有機化合物自 体も機械的剪断力にて活性化されており、グラフト化が促進される。

[0028] 上記グラフト工程は、少なくとも亀裂部分に活性遊離基を有する力または生成する ことができる有機化合物をグラフト化させる工程であるが、亀裂部分以外に同時にグ ラフトイ匕が起こっていてもよい。また、上記の表面処理工程進行中に同時にまたは別 工程として実行されても良、。

[0029] 上記の亀裂をおこすための手段としては、超音波、マイクロ波、紫外線、赤外線な どの電磁波の照射、オゾン作用、酸化剤の作用、化学的作用、機械的剪断力作用な どさまざまな形態がとりうる。

本製法では、少なくとも機械的剪断力を付与することによって、亀裂を起こさせるこ とが好ましい。有機化合物で表面処理されたカーボンブラック (ストラクチャ)を、機械 的剪断力が作用する場におき、表面処理されたカーボンブラックをストラクチャから一 次粒子に調整することが望ましい。この機械的剪断力を付与する際には、他の上記 に記載された亀裂を起こすための手段を合わせて使用してもよい。

ここでの機械的剪断力とは前述の表面処理工程での機械的剪断力と同様な剪断 力を加えることが好ましい。

[0030] 前述のように、機械的剪断力の作用はカーボンブラックを凝集体から一次粒子に微 粒子化させるば力りではなぐカーボンブラック内部の鎖を断裂させて活性遊離基を

生成させる事も行うことができる。本製法で使用される遊離基を備えているかまたは 生成することができる有機化合物は、例えば機械的剪断力場の作用を受けて断裂し て活性遊離基を有するかまたは生成することができる有機化合物を含む。機械的剪 断力の作用下だけで十分に活性遊離基が形成できない場合には、超音波、マイクロ 波、紫外線、赤外線などの電磁波の照射下、オゾンの作用下、または酸化剤の作用 下において、活性遊離基数を補完することができる。

[0031] 機械的剪断力を与える装置としては、ポリラボシステムミキサ(サーモエレクトロン社 製)、リファイナ、単軸押出機、二軸押出機、遊星軸押出機、錐形軸押出機、連続混 練機、密封ミキサー、 Z形-一ダーなどを使用することができる。なお、この機械的剪 断力を付与する条件としては前述の表面処理と同様の条件とすることが機械的剪断 力を効果的に付与する観点で好ましい。また、これら装置を使用することにより、効果 的、且つ、連続的に機械的エネルギーを粒子全体に均一に付与することができるた め、グラフトイ匕を効率的、且つ、均一に行うことができる点で好ましい。

[0032] 上記の表面処理工程とグラフト工程においては、添加する有機化合物は、有機化 合物が所定の量となるように、徐々に連続的又は断続的に添加してもよいし、上記表 面工程開始時に予め所定量を添加しておき、グラフト工程まで実行してもよ!/、。

[0033] 表面処理の材料として表面処理工程に使用される有機化合物とグラフト反応させる 材料としてグラフト工程に使用される有機化合物は、同じであっても異なっていても良 い。

[0034] 上述のグラフト工程は、使用される有機化合物の融点以上の条件において実施さ れることが望ましい。温度条件の上限としては特に有機化合物の融点 + 200°C以内 、さらには、融点 + 150°C以内であることが、グラフト反応、一次粒子の分裂を促進す る観点で好ましい。尚、複数種類の有機化合物が混合される場合は最も融点の高い 有機化合物の融点に対して温度設定がされることが好ましい。

[0035] 上述の機械的剪断力作用させる時間は、試料の量やスケールにもよるが、工程を 十分に実行するために、 1分以上 100分以内であることが反応の均一性を向上する 観点で好ましい。

[0036] 上述の製造方法では、カーボンブラックと後述する有機化合物を溶媒を使用せず に混合させて機械的剪断力を付与することが好ましい。反応として有機化合物の溶 融温度以上にて剪断力を付与するため、有機化合物が液状となるため、固体である カーボンブラック表面に均一になじみ、反応を効果的に進行させることができる。溶 媒を使用した場合には、均一性は向上するものの、機械的剪断力を付与する際のェ ネルギ一の伝達が低下するため、活性ィ匕のレベルが低下してしまい、グラフトイ匕を効 果的に進行させることができにくくなると推定される。

[0037] なお、一次粒子の量を調整する方法としては特に限定されるものではないが、前述 の機械的剪断力を付与する条件を変化させることで調整することができる。より具体 的には剪断力を付与するための混合機中の混合ゾーンの混合物充満度が 80%以 上となるように調整し、その充満度を変化させることで機械的剪断力を変更でき、一 次粒子の存在割合を調整することができる。さらには混合時の攪拌トルクを変化さる ことでも調整することができ、このトルクを調整する方法として、前述の充満度に加え、 攪拌回転数や攪拌温度によっても制御することができる。より具体的には混合時の温 度を低くすると溶融状態の有機化合物の粘度が高くなる方向となるため、トルクは高 くなり、結果として付与される剪断力は増加する。すなわち、一次粒子の存在量が増 加していく。

[0038] 2)出発原料としてのカーボンブラック

使用可能なカーボンブラックとしては、例えば、ファーネスブラック、チャンネルブラ ック、アセチレンブラック、ランプブラック等、いずれの市販のものが使用できる力凝 集体構造を有しているカーボンブラックである。この凝集体構造とは、基本粒子であ る一次粒子が凝集して形成されて、ストラクチャー構造を有するもので、いわゆる一 次粒子の凝集体力もなる、二次粒子化されたカーボンブラックを意味する。また、力 一ボンブラックへの有機化合物の表面処理ゃグラフト反応を円滑にするために、カー ボンブラックの表面に十分なカルボキシル基、キノン基、フエノール基やラタトン基な どの酸素含有官能基及び層面周縁の活発な水素原子が多く存在していることが望ま しい。そのため、本発明で使用されるカーボンブラックについて、酸素含有量が 0. 1 %以上であり、水素含有量は 0. 2%以上であることが好ましい。特には、酸素含有量 力 10%以下、水素含有量は、 1%以下である。ここで酸素含有量、水素含有量は

それぞれ、酸素元素数又は水素元素数を全元素数 (炭素、酸素、水素の元素の和) で割った値で求められる。

このような範囲を選択することにより、カーボンブラックへの有機化合物の表面処理 ゃグラフト反応を円滑にすることができる。

[0039] また、上述の範囲を選択することによって、遊離基を備えて!/、る力または生成するこ とができる有機化合物を確実にグラフトさせることができ、再凝集防止効果が高くなる 。カーボンブラック表面の酸素含有量及び水素含有量が前記範囲を下回る場合に は、加熱空気酸化やオゾン酸化などの気相酸化、または硝酸、過酸化水素、過マン ガン酸カリウム、次亜塩素酸ナトリウム、臭素水などによる液相酸ィ匕処理によりカーボ ンブラックの酸素含有量及び水素含有量を増加させてもよい。

[0040] 3)有機化合物

表面処理工程でカーボンブラックを表面処理するために、もしくはグラフト工程で力 一ボンブラックにグラフトイ匕するために使用する有機化合物は、遊離基を備えている 力または生成することができる有機化合物である。

遊離基を生成することができる有機化合物において、遊離基を生成する条件は特 に制限がないが、本発明で使用される有機化合物の場合は、グラフト工程中には、 遊離基を有している状態となることが必要である。当該有機化合物は、少なくとも電 子移動により遊離基を生成可能な化合物、熱分解により遊離基を生成可能な化合物 、せん断力等により化合物の構造が断裂された結果、遊離基を生成可能な化合物が 好ましい。

[0041] 遊離基を備えている力または生成することができる有機化合物については、その分 子量が 50以上であることが好ましぐ上限としては 1500以下であることが好ましい。こ のような分子量の範囲の有機化合物を採用することによって、ある程度大きい分子量 の有機化合物で表面を置換したカーボンブラックとすることができ、形成された一次 粒子の再凝集を抑制することができる。また、分子量として 1500以下のものとするこ とにより、過度な表面改質とならず、表面にグラフト化された有機化合物の特性が過 度に発揮されることなぐカーボンブラック自体の保有する特性を十分に発揮させるこ とがでさる。

[0042] 上記表面処理工程とグラフト工程で使用される前記有機化合物は同一でも、異な つていても良いし、それぞれの工程に複数種の有機化合物を添加しても良い。反応 温度の制御やその他の条件を簡素化するために、表面処理工程とグラフト工程で使 用する有機化合物は同一であるほうが望ましい。

[0043] 前記有機化合物の例としては、フノール系化合物、アミン系化合物、リン酸エステ ル系化合物、チォエーテル系化合物のカーボンブラック表面の遊離基を捕捉するこ とができる有機化合物をあげることができる。

[0044] これらの有機化合物としては、いわゆる酸ィ匕防止剤、光安定剤が好ましい。さらに 好ましくは、ヒンダードフエノール、ヒンダードアミン系化合物をあげることができる。ま た、リン酸エステル系化合物、チオール系化合物、チォエーテル系化合物の酸ィ匕防 止剤も使用することができる。これらの有機化合物は複数組み合わせて使用してもよ い。その組み合わせにより、表面処理の特性を種々発揮させることもできる。

また、これらの有機化合物は、反応を確実に制御するために、イソシァネート基を持 たないことが好ましい。すなわち、過度な反応性を有する有機化合物を使用した場合 には均一なグラフト化反応が形成されにくくなつてしまい、反応時間や有機化合物量 を多量に使用しなくてはならなくなる場合がある。この理由として明確ではないが、前 述の様な反応性の高い有機化合物を使用した場合には、表面活性点以外にも反応 が進行してしまい、本来の目的である機械的剪断力により形成された活性点への反 応が不十分となってしまうためと推定される。

[0045] 前記有機化合物の具体例を以下に示す。

[0046] フノール系化合物

(有機化合物 1〜88)

(有機化合物 1)

CH3

HO— C- CH3

CH3

(有機化合物 2)


(有機化合物 3)


(有機化合物 4)

(有機化合物 5)


(有機化合物 6)

(有機化合物 7)


(有機化合物 8)


(有機化合物 9)


(有機化合物 11)


(有機化合物 14)

(有機化合物 15)

(有機化合物 16)


(有機化合物 17)

(有機化合物 18)


(有機化合物 19)


(有機化合物 20)


(有機化合物 21)

(有機化合物 22)


(有機化合物 23)


(有機化合物 24)

) 2

(有機化合物 25)


(有機化合物 26)


(有機化合物 27)

C(CH3)3 C(CH3)3 (有機化合物 29)


(有機化合物 30)


(有機化合物 31)


(有機化合物 33)


(有機化合物 34)


(有機化合物 35)


(有機化合物 37)


(有機化合物 38)

(有機化合物 39)

(有機化合物 40)

(有機化合物 42)

(有機化合物 44) (有機化合物 46)

HO^^^^O-CH3 (有機化合物 47)

(有機化合物 48) (有機化合物 49)

(有機化合物 50)


(有機化合物 51) a OH

OH

(有機化合物 52)


(有機化合物 53)


(有機化合物 54)


(有機化合物 55)


(有機化合物 56)


(有機化合物 57)


(有機化合物 58)


(有機化合物 59)

(有機化合物 60)

(有機化合物 61)


(有機化合物 62)

(有機化合物 63)

R= C9H19

(有機化合物 64)


(有機化合物 65)


(有機化合物 66)


(有機化合物 67)


(有機化合物 68)


(有機化合物 69)


(有機化合物 70)


(有機化合物 71)

(有機化合物 72)

(有機化合物 73)

(有機化合物 74)


(有機化合物 75)


(有機化合物 76)


(有機化合物 78)


(有機化合物 79)


(有機化合物 81)

CH


(有機化合物 82)


(有機化合物 83)


(有機化合物 84)

(有機化合物 85)


(有機化合物 87)


(有機化合物 89〜 144) (有機化合物 89)

(有機化合物 90)


(有機化合物 91)


(有機化合物 92)


(有機化合物 93)

R= C7H15 (有機化合物 94)


R= CSH17 (有機化合物 95)


R= C9H1 (有機化合物 96)


R= 10H21 (有機化合物 97)

(有機化合物 98)

(有機化合物 99)

(有機化合物 100)

(有機化合物 101)


(有機化合物 102)

(有機化合物 103)


(有機化合物 104)


(有機化合物 105)

(有機化合物 106)


R= C7H15

(有機化合物 107)


R= CSH17

(有機化合物 108)

(^^)— NH— (? ^^^)— NHR

R= C9H19

(有機化合物 109)


(有機化合物 110)


(有機化合物 111)


(有機化合物 112)


(有機化合物 113)


(有機化合物 114)

t— NH-(CH2)3-NH ~ ノ

(有機化合物 115)


(有機化合物 116)


(有機化合物 117)


(有機化合物 118)


(有機化合物 119)


(有機化合物 120)

〈( )^NH^^^^NHCH(CH3);

(有機化合物 121)


(有機化合物 122)

(有機化合物 123) CHOHCH3)2


(有機化合物 124)

CH3


(有機化合物 125)


(有機化合物 127)


(有機化合物 128)

(有機化合物 129)

(有機化合物 130)

(有機化合物 131)

(有機化合物 132)

(有機化合物 135)

(有機化合物 136)

(有機化合物 137)

(有機化合物 138)

(有機化合物 139)


(有機化合物 140)


(有機化合物 141) N \ N

、N

R= — NHC6H4NHC6H5

(有機化合物 142C RI)


(有機化合物 143)


(有機化合物 144)


チオール系及びチォエーテル系化合物

(有機化合物 145〜153)

(有機化合物 145)


(有機化合物 146)

C-S-Zn-S-C

(有機化合物 147)


(有機化合物 148)


(有機化合物 149)


(有機化合物 150)


(有機化合物 151)


(有機化合物 152)

CH2-CH2-COO -C1 2H15 S

CH 2 H 2 - COO - C-| 2H -| 5

(有機化合物 153)

CH 一 CH 2 1 37 s

CH2-CH2-COO-C1 sH37 リン酸エステル系化合物 (有機化合物 154 160) (有機化合物 154)

(有機化合物 155)


(有機化合物 156)


(有機化合物 157)


(有機化合物 158)


(有機化合物 159)


(有機化合物 160)

フエノール系有機化合物 (有機化合物 161)

[0047] '静電荷像現像用トナー

静電荷像現像用トナーについて説明する。

1)トナーの粒径

トナーの粒径は、個数基準の粒度分布におけるメジアン径(D50)が 3 μ m〜10 μ m であることが好ましぐ更に好ましくは 3 μ m〜8 μ mとされる。この粒径は、粉砕法で あれば、分級により、後に詳述するトナーの作製方法においは、凝集剤の濃度や有 機溶媒の添加量、融着時間、重合体の組成によって制御することができる。

[0048] 個数平均粒径が 3 μ m〜10 μ mであることにより、定着工程において、飛翔してカロ 熱部材に付着しオフセットを発生させる付着力の大きいトナー微粒子が少なくなり、ま た、転写効率が高くなつてハーフトーンの画質が向上し、細線やドット等の画質が向 上する。

[0049] トナーの個数基準のメジアン径は、コールターマルチサイザ(コールターベックマン 社製)を用いて測定することができる。

[0050] 本発明にお、ては、コールターマルチサイザを用い、粒度分布を出力するインター フェース (日科機製)、パーソナルコンピュータを接続して使用した。前記コールター マルチサイザにおけるアパーチャとしては 100 μ mのものを用いて、 2 μ m以上(例え ば、 2 μ m〜40 μ m)のトナーの個数分布を測定して粒度分布およびメジアン径を算 出した。

[0051] 《静電荷像現像用トナーの製造工程》

本発明に係る静電荷像現像用トナーの製造工程につ!、て説明する。

本発明においてトナー粒子としては、粉砕法を始め、いずれの方法によっても製造 しうるが、懸濁重合法、分散重合法、榭脂粒子会合法、乳化分散法等の湿式造粒法 によって製造されたトナー粒子を使用するのが好ま、。湿式造粒法でトナー粒子を 製造することにより粉砕法に比べて小粒径で粒径分布がシャープなトナー粒子を低

コストで提供することが可能となる。湿式造粒法の中でも懸濁重合法および榭脂粒子 会合法が好ましぐ特に榭脂粒子会合法がトナー粒子の形状制御の自由度等の観 点で好ましい。

[0052] 榭脂粒子会合法の製造方法とは、榭脂粒子と着色剤粒子とを水系媒体中で塩析 Z融着させることでトナーを製造する方法である。この方法では榭脂粒子と着色剤粒 子とを合一させるため、前述の効果に加え、着色剤を均一に分散することができる利 点を有している。

さらに、得られるトナー粒子の表面特性は均質であり、帯電量分布もシャープとなる ため、鮮鋭性に優れた画像を長期にわたり形成することができる。

[0053] 本発明に係る静電荷像現像用トナーの製造方法の一例を具体的に示すと、

(1)榭脂粒子を得るための重合工程 (I)、

(2)榭脂粒子と着色剤粒子 (本発明のカーボンブラック粒子)とを塩析、凝集、融着さ せてトナー粒子を得る塩析、融着する工程 (11)、

(3)トナー粒子の分散系からトナー粒子を濾別し、トナー粒子力界面活性剤などを 除去する濾過、洗浄工程、

(4)洗浄処理されたトナー粒子を乾燥する乾燥工程、

(5)乾燥処理されたトナー粒子に外添剤を添加する工程カゝら構成される。

[0054] 以下、各工程について説明する。

《重合工程 (1)》

重合工程を具体的に説明すると、先ず、単量体を水系媒体 (界面活性剤の水溶液 )中に油滴分散させ、水溶性重合開始剤あるいは油溶性重合開始剤により単量体を 重合させて榭脂粒子の分散液を調製する工程である。この重合工程においては、単 量体中に離型剤を含有させたものを使用したミニエマルジヨン重合法にて離型剤を 含有した榭脂粒子を調整してもよぐ離型剤を使用しない場合には乳化重合法を使 用してちょい。

[0055] なお、離型剤を含有する榭脂粒子を形成するために好適な重合法としては、臨界ミ セル濃度以下の濃度の界面活性剤を溶解してなる水系媒体中に、離型剤を単量体 に溶解してなる単量体溶液を、機械的エネルギーを利用して油滴分散させて分散液 を調製し、得られた分散液に水溶性重合開始剤を添加して、油滴内でラジカル重合 させる方法 (以下、「ミニエマルジヨン法」という)を挙げることができる。なお、水溶性 重合開始剤を添加することに代えて、または、当該水溶性重合開始剤を添加するとと もに、油溶性の重合開始剤を前記単量体溶液中に添加してもよヽ。

[0056] 機械的に油滴を形成するミニエマルジヨン法によれば、通常の乳化重合法とは異な り、油相に溶解させた離型剤が脱離することがなぐ形成される榭脂粒子または被覆 層内に十分な量の離型剤を導入することができる。

[0057] ここに、機械的エネルギーによる油滴分散を行うための分散機としては、特に限定 されるものではなぐ高速回転するローターを備えた攪拌装置「クレアミックス (CLEA RMIX)」(ェム 'テクニック (株)製)、超音波分散機、機械式ホモジナイザー、マントン ゴーリンおよび圧力式ホモジナイザーなどを挙げることができる。また、分散粒子径と しては、 10nm〜1000nmとされ、好ましくは 50nm〜1000nm、更に好ましくは 30η m〜300nmとされる。

[0058] 尚、離型剤を含有する榭脂粒子または被覆層を形成するための重合法として、乳 化重合法、懸濁重合法、シード重合法などの公知の方法を採用することもできる。ま た、これらの重合法は、複合榭脂粒子を構成する榭脂粒子 (核粒子)または被覆層で あって、離型剤及び結晶性ポリエステルを含有しなヽものを得るためにも採用するこ とがでさる。

[0059] この重合工程 (I)で得られる榭脂粒子の粒子径は、電気泳動光散乱光度計「ELS

800」(大塚電子社製)を用いて測定される重量平均粒径で 10nm〜1000nmの 範囲にあることが好ましい。

[0060] また、榭脂粒子のガラス転移温度 (Tg)は 48°C〜74°Cの範囲にあることが好ましく

、更に好ましくは 52°C〜64°Cである。榭脂粒子の軟化点は 95°C〜140°Cの範囲に あることが好ましい。

[0061] 《塩析、凝集、融着する工程 (II)》

この塩析、凝集、融着する工程 (II)は、重合工程 (I)によって得られた榭脂粒子と、 着色剤粒子とを塩析、凝集、融着させる (塩析と融着とを同時に起こさせる)ことによ つて、不定形 (非球形)のトナー粒子を得る工程である。

[0062] この塩析、凝集、融着する工程 (II)におヽては、榭脂粒子および着色剤粒子ととも に、荷電制御剤などの内添剤粒子 (数平均一次粒子径が ΙΟηπ!〜 lOOOnm程度の 微粒子)を塩析、凝集、融着させてもよい。

[0063] 着色剤粒子は、水性媒体中に分散された状態で塩析、凝集、融着処理に供される

。着色剤粒子が分散される水性媒体は、臨界ミセル濃度 (CMC)以上の濃度で界面 活性剤が溶解されている水溶液を挙げることができる。

[0064] ここに界面活性剤としては、重合工程 (I)で使用した界面活性剤と同一のものを使 用することができる。

[0065] 着色剤粒子 (本発明のカーボンブラック)の分散処理に使用する分散機は特に限 定されないが、好ましくは、高速回転するローターを備えた攪拌装置「クレアミックス( CLEARMIX)」(ェム 'テクニック (株)製)、超音波分散機、機械的ホモジナイザー、 マントンゴーリン、圧力式ホモジナイザー等の加圧分散機、ゲッッマンミル、ダイヤモ ンドファインミル等の媒体型分散機が挙げられる。

[0066] 榭脂粒子と着色剤粒子とを塩析、凝集、融着させるためには、榭脂粒子および着 色剤粒子が分散してヽる分散液中に、臨界凝集濃度以上の凝集剤を添加するととも に、この分散液を、榭脂粒子のガラス転移温度 (Tg)以上に加熱することが好ましい。 更に好ましくは、凝集剤により榭脂粒子と着色剤粒子の凝集粒子が所望の粒径に 達した段階で凝集停止剤が用いられる。その凝集停止剤としては、 1価の金属塩、中 でも塩ィ匕ナトリウムが好ましく用いられる。

[0067] 塩析、凝集、融着させるために好適な温度範囲としては、(Tg+ 10°C)〜 (Tg + 50

°C)とされ、特に好ましくは (Tg+ 15°C)〜 (Tg+40°C)とされる。また、融着を効果的 に行なわせるために、水に無限溶解する有機溶媒を添加してもよい。

[0068] ここに、塩析、凝集、融着の際に使用する「凝集剤」としては、前述のようなアルカリ 金属塩およびアルカリ土類金属塩を挙げることができる。

[0069] 塩析、凝集について説明する。

「塩析、凝集、融着」とは、塩析 (粒子の凝集)と融着 (粒子間の界面消失)とが同時 に起こること、または、塩析と融着とを同時に起こさせる行為をいう。

[0070] 塩析と融着とを同時に行わせるためには、榭脂粒子を構成する榭脂のガラス転移

温度 (Tg)以上の温度条件下にお!/、て粒子 (榭脂粒子、着色剤粒子)を凝集させるこ とが好ましい。

[0071] 粉砕法によりトナーを作成する場合には、バインダ榭脂を溶融混練し、本発明の力 一ボンブラックを混合する。その後、粉砕、分級工程を経て作成することができる。

[0072] 《離型剤》

トナーに用いられる離型剤について説明する。

本発明に係るトナー静電荷像現像用トナーを構成する離型剤の含有割合としては 、通常 1質量%〜30質量%とされ、好ましくは 2質量%〜20質量%、更に好ましくは 3質量%〜 15質量%の範囲である。

[0073] 離型剤は低分子量ポリプロピレン (数平均分子量 = 1500〜9000)や低分子量ポリ エチレン等を添加してもよぐ好ましい離型剤は下記一般式で表されるエステル系化 合物が好ましい。

一般式

R 1 - (OCO-R 2 ) n 式中、 nは 1〜4の整数を表し、好ましくは 2〜4、更に好ましく は 3〜4であり、特に好ましくは 4である。

R 1、 R 2は置換基を有しても良い炭化水素基を示す。

R:炭素数 = 1〜40、好ましくは 1〜20、更に好ましくは 2〜5

R 2:炭素数 = 1〜40、好ましくは 16〜30、更に好ましくは 18〜26

以下に、上記一般式で表されるエステルイ匕合物の具体例を示すが、本発明はこれら に限定されない。

[0074] [化 1]

) CH3— (CH2)12— COO— (CH2)i7-CH3

) CH3— {CH2)1B- COO— (CH2)1 T-CH3

) CH3~ (CH2)20— COO—(CH2}2i— CH3

) CHc c,-3 H H-{CH2 4-COO-(CH2i19-CH3

2

) CH3— (C o HH2}2o-COO— (CH2)6~- O-CO— (CH2)20-CH3

H

)

CH3— (CH2>2a COO_《CH2)2— CH— CH2— O— CO— (CH2)20— CH3 ) CH3

CH3™ (CH2)22 - COO— {CH2)2― CH~CH2— O -CO- (CH2)22 -CH3 ) i

CH3— {CH2)22— COO-CH2— C— CH2— O-CO— (CH2}22— CH3

CH3

) CH3

CH3— (CH2)26"COO-CH2— C— CH2— O-CO— (CH2)26— CH3

CH3

0) CH2— O— CO - (CH2)26― CH3

0H-0 - CO—《CH2)26— CH3

CH2-0-CO-(CH2)26— CH3

CH2— O - CO— (CH2)22— CH3

CH-0-CO- (CH2)22— CH3

CH2— O— CO— (CH2)22― CH3

CH2-OH

CH-0-CO-(CH2)26— CHS

CHz-0-CO-(CH2)26— CH3

CH2-OH

CH-OH

CH2— O— CO— <CH2)26—CH3

5)

CH2— O - CO— (CH2)22— CH3

CH3

CH3-{CH2)ze- -COO— CH2— OCH2— O— CO— (CH2)2S— CH3

CH2— 0- CO- (CH2)26-CH3

CH2CH3

iCH2)20-COO-CH2-C-CH2-O-CO»(CH2hQ-CH3

CH2— 0-CO- iCH2)2Q-CH3

CH2™0— CO— (CH2) — CH3

(CH22B— COO— CH2— H2—0™ CO— (CH2)2S— CH3

CH2-0-CO-(CH,)2S-CH3

c ccll

CO—《CH2)20— CH3

COO-CH2 .0 - CO— (CH2>20—CH3

-CO— (CH2 — CH3


[0076] 上記記載の離型剤、一般式で表される定着改良剤の添加量としては、静電荷像現 像用トナー全体に 1質量%〜30質量%、好ましくは 2質量%〜20質量%、さらに好 ましくは 3質量%〜15質量%である。

[0077] 静電荷像現像用トナーを構成する榭脂成分の好ましい分子量、分子量範囲、ピー ク分子量等について説明する。

[0078] 卜ナ一は、ピークまたはショルダー力 S 100, 000〜1, 000, 000、および 1, 000〜5

0, 000に存在しているものが好ましい。

トナーの樹脂の分子量は、 100, 000〜1, 000, 000の領域にピークもしくは肩(シ ョルダ一)を有する高分子量成分と、 1, 000-50, 000未満の領域にピークもしくは 肩 (ショルダー)を有する低分子量成分の両成分を少なくとも含有する榭脂が好まし い。

[0079] 上記の分子量の測定は、 THF (テトラヒドロフラン)をカラム溶媒として用いる GPC ( ゲルパーミエーシヨンクロマトグラフィー)を用いて分子量測定を行う。

[0080] 具体的には、測定試料を lmgに対して THFを lml加え、室温下にてマグネチック スターラーを用いて撹拌を行い、充分に溶解させる。ついで、ポアサイズ 0. 45-0.

50 μ mのメンブランフィルターで処理した後に、 GPCへ注入する。 GPCの測定条件 は、 40°Cにてカラムを安定ィ匕させ、 THFを毎分 lmlの流速で流し、 lmgZmlの濃度 の試料を約 100 1注入して測定する。カラムとしては、市販のポリスチレンジエルカラ ムを組み合わせて使用することが好ましい。例えば、昭和電工社製の Shodex GP C KF— 801、 802、 803、 804、 805、 806、 807の組合せや、東ソ一社製の TSK gelG1000H、 G2000H、 G3000H、 G4000H、 G5000H、 G6000H、 G7000H , TSK guard columnの組合せなどをあげることができる。

[0081] 検出器としては、屈折率検出器 (IR検出器)、あるいは UV検出器が好ましく用いら れる。試料の分子量測定では、試料の有する分子量分布を単分散のポリスチレン標 準粒子を用いて作成した検量線を用いて算出する。検量線作成用のポリスチレンと しては 10点程度用いることが好ま、。

[0082] 静電荷像現像用トナーの製造に係る、濾過'洗浄工程について説明する。

この濾過'洗浄工程では、上記の工程で得られたトナー粒子の分散系からトナー粒 子を濾別する濾過処理と、濾別されたトナー粒子 (ケーキ状の集合物)から界面活性 剤や凝集剤などの付着物を除去する洗浄処理とが施される。

[0083] ここに、濾過処理方法としては、遠心分離法、ヌッチェ等を使用して行う減圧濾過法 、フィルタープレス等を使用して行う濾過法など特に限定されるものではな!/、。

[0084] 《乾燥工程》

この工程は、洗浄処理されたトナー粒子を乾燥処理する工程である。

この工程で使用される乾燥機としては、スプレードライヤー、真空凍結乾燥機、減圧 乾燥機などを挙げることができ、静置棚乾燥機、移動式棚乾燥機、流動層乾燥機、

回転式乾燥機、攪拌式乾燥機などを使用することが好まヽ。

乾燥処理されたトナー粒子の水分は、 5質量%以下であることが好ましぐ更に好ま しくは 2質量%以下とされる。

[0085] 尚、乾燥処理されたトナー粒子同士が、弱い粒子間引力で凝集している場合には 、当該凝集体を解砕処理してもよい。ここに、解砕処理装置としては、ジェットミル、へ ンシェルミキサー、コーヒーミル、フードプロセッサー等の機械式の解砕装置を使用 することができる。

[0086] 湿式重合法によるトナー榭脂のための重合性単量体について説明する。

(1)疎水性単量体

単量体成分を構成する疎水性単量体としては、特に限定されるものではなく従来 公知の単量体を用いることができる。また、要求される特性を満たすように、 1種また は 2種以上のものを組み合わせて用いることができる。

[0087] 具体的には、モノビュル芳香族系単量体、(メタ)アクリル酸エステル系単量体、ビ -ルエステル系単量体、ビュルエーテル系単量体、モノォレフィン系単量体、ジォレ フィン系単量体、ハロゲン化ォレフイン系単量体等を用いることができる。

[0088] ビュル芳香族系単量体としては、例えば、スチレン、 o—メチルスチレン、 m メチル スチレン、 p—メチノレスチレン、 ρ—メトキシスチレン、 p フエニルスチレン、 p クロ口 スチレン、 p ェチルスチレン、 p—n—ブチルスチレン、 p— tert—ブチルスチレン、 p —n—へキシルスチレン、 ρ—η—ォクチルスチレン、 ρ— n—ノニノレスチレン、 ρ— n— デシルスチレン、 p—n—ドデシルスチレン、 2, 4 ジメチルスチレン、 3, 4 ジクロロ スチレン等のスチレン系単量体およびその誘導体が挙げられる。

[0089] アクリル系単量体としては、アクリル酸、メタクリル酸、アクリル酸メチル、アクリル酸ェ チル、アクリル酸ブチル、アクリル酸 2—ェチルへキシル、アクリル酸シクロへキシ ル、アクリル酸フエ-ル、メタクリル酸メチル、メタクリル酸ェチル、メタクリル酸ブチル、 メタクリル酸へキシル、メタクリル酸 2—ェチルへキシル、 βーヒドロキシアクリル酸 ェチル、 γ アミノアクリル酸プロピル、メタクリル酸ステアリル、メタクリル酸ジメチル アミノエチル、メタクリル酸ジェチルアミノエチル等が挙げられる。

[0090] ビュルエステル系単量体としては、酢酸ビュル、プロピオン酸ビュル、ベンゾェ酸ビ

-ル等が挙げられる。

[0091] ビュルエーテル系単量体としては、ビュルメチルエーテル、ビュルェチルエーテル 、ビュルイソブチルエーテル、ビュルフエ-ルエーテル等が挙げられる。

モノォレフィン系単量体としては、エチレン、プロピレン、イソブチレン、 1—ブテン、 1—ペンテン、 4—メチル—1—ペンテン等が挙げられる。

[0092] ジォレフイン系単量体としては、ブタジエン、イソプレン、クロ口プレン等が挙げられ る。

[0093] (2)架橋性単量体

榭脂粒子の特性を改良するために架橋性単量体を添加しても良い。架橋性単量 体としては、ジビニルベンゼン、ジビニルナフタレン、ジビニルエーテル、ジエチレン グリコーノレメタタリレート、エチレングリコーノレジメタクリレート、ポリエチレングリコーノレ ジメタタリレート、フタル酸ジァリル等の不飽和結合を 2個以上有するものが挙げられ る。

[0094] (3)酸性極性基を有する単量体

酸性極性基を有する単量体としては、(a)カルボキシル基(一 COOH)を有する a , —エチレン性不飽和化合物及び (b)スルホン基(一 SO 3 H)を有する a , 13 —ェ チレン性不飽和化合物を挙げることができる。

[0095] (a)の COO基を有する a , β エチレン性不飽和化合物の例としては、アクリル 酸、メタアクリル酸、フマール酸、マレイン酸、ィタコン酸、ケィ皮酸、マレイン酸モノブ チルエステル、マレイン酸モノォクチルエステル、およびこれらの Na、 Zn等の金属塩 類等を挙げることができる。

[0096] (b)スルホ基(一 SO 3 H基)を有する 0L , β エチレン性不飽和化合物の例としては スルホン化スチレン、その Na塩、ァリルスルホコハク酸、ァリルスルホコハク酸ォクチ ル、その Na塩等を挙げることができる。

[0097] 重合性単量体の重合に用いられる開始剤(重合開始剤ともいう)について説明する

重合開始剤は水溶性であれば適宜使用が可能である。例えば過硫酸塩 (過硫酸力 リウム、過硫酸アンモ-ゥム等)、ァゾ系化合物 (4, 4'—ァゾビス 4—シァノ吉草酸及

びその塩、 2, 2 'ーァゾビス(2—アミジノプロパン)塩等)、過酸化水素、ベンゾィルパ 一オキサイド等のパーオキサイドィ匕合物等が挙げられる。

[0098] 更に上記重合開始剤は、必要に応じて還元剤と組み合わせレドックス系開始剤と する事が可能である。レドックス系開始剤を用いる事で、重合活性が上昇し重合温度 の低下が図れ、更に重合時間の短縮が期待できる。

[0099] 重合温度は、重合開始剤の最低ラジカル生成温度以上であればどの温度を選択 しても良いが、例えば 50°C力も 80°Cの範囲が用いられる。又、常温開始の重合開始 剤、例えば過酸化水素還元剤(ァスコルビン酸等)の組み合わせを用いる事で室 温またはそれに近い温度で重合する事も可能である。

[0100] 連鎖移動剤について説明する。

本発明におヽては、重合性単量体が重合して生成する榭脂粒子の分子量を調整 することを目的として、従来公知の一般的に用いられる連鎖移動剤を用いることが可 能である。

[0101] 連鎖移動剤としては、特に限定されないが、特に、メルカプト基を有する化合物は 分子量分布がシャープであるトナーが得られ、保存性、定着強度、耐オフセット性に 優れるために好ましく用いられる。例えば、オクタンチオール、ドデカンチオール、 ter tードデカンチオール等のメルカプト基を有する化合物が用いられる。

[0102] また、好まし!/、ものとしては、例えば、チォグリコール酸ェチル、チォグリコール酸プ 口ピル、チォグリコール酸ブチル、チォグリコール酸 tーブチル、チォグリコール酸 2— ェチルへキシル、チォグリコール酸ォクチル、チォグリコール酸デシル、チォグリコー ル酸ドデシル、エチレングリコールのチォグリコール酸エステル、ネオペンチルグリコ ールのチォグリコール酸エステル、ペンタエリスリトールのチォグリコール酸エステル 等を挙げることが出来る。

[0103] 中でも、トナー加熱定着時の臭気を抑制する観点から、 n—ォクチルー 3 メルカプ トプロピオン酸エステルが好ましく用いられる。

[0104] 粉碎法による場合、バインダー榭脂としては、スチレンアクリル榭脂、スチレンブタジ ェン榭脂、ポリエステル榭脂など公知の榭脂を採用して良い。

[0105] 《着色剤》

トナー全体に対するカーボンブラックの含有量は 2質量%〜20質量%の範囲が好 ましく、更に好ましくは 3質量%〜 15質量%の範囲である。

[0106] 《内添剤》

本発明に係るトナーを構成するトナー粒子には、荷電制御剤など、離型剤以外の 内添剤が含有されて、てもよ、。

[0107] トナー粒子中に含有される荷電制御剤としては、ニグ口シン系染料、ナフテン酸ま たは高級脂肪酸の金属塩、アルコキシルイ匕ァミン、第 4級アンモ-ゥム塩ィ匕合物、ァ ゾ系金属錯体、サリチル酸金属塩またはその金属錯体等が挙げられる。

[0108] 《現像剤》

現像剤について説明する。

本発明に係るトナーは、一成分現像剤でも二成分現像剤として用いてもょヽ。 一成分現像剤として用いる場合は、非磁性一成分現像剤、あるいはトナー中に 0. 1 μ m〜0. 5 μ m程度の磁性粒子を含有させ磁性一成分現像剤としたものがあげら れ、いずれも使用することができる。

[0109] また、キャリアと混合して二成分現像剤として用いることができる。この場合は、キヤリ ァの磁性粒子として、鉄、フェライト、マグネタイト等の金属、それらの金属とアルミ- ゥム、鉛等の金属との合金等の従来力公知の材料を用いることが出来る。特にフエ ライト粒子が好ましい。上記磁性粒子は、その体積基準のメジアン径 (D50)としては 15 μ m〜100 μ m、より好ましくは 25 μ m〜80 μ mのものがよい。

[0110] キャリアの体積平均粒径の測定は、代表的には湿式分散機を備えたレーザ回折式 粒度分布測定装置「へロス (HELOS)」(シンパティック(SYMPATEC)社製)により 柳』定することができる。

キャリアは、磁性粒子が更に榭脂により被覆されているもの、あるいは榭脂中に磁 性粒子を分散させたいわゆる榭脂分散型キャリアが好ましい。コーティング用の榭脂 組成としては、特に限定は無いが、例えば、ォレフィン系榭脂、スチレン系榭脂、スチ レン アクリル系榭脂、シリコーン系榭脂、エステル系榭脂或いはフッ素含有重合体 系榭脂等が用いられる。また、榭脂分散型キャリアを構成するための榭脂としては、 特に限定されず公知のものを使用することができ、例えば、スチレンアクリル系榭

脂、ポリエステル榭脂、フッ素系榭脂、フエノール榭脂等を使用することができる。 発明を実施するための最良の形態

[0111] 以下においては実施例に基づき本発明について更に記述する。本実施例は本発 明を限定するものではな、。

[0112] [カーボンブラックの製造]

[カーボンブラック 1]

カーボンブラック (N220、三菱ィ匕学株式会社製:フレ径の個数平均粒径 = 210η m)と同カーボンブラックに対して 100重量部に対して有機化合物 48 (分子量 = 741 、融点 = 125°C) 50重量部を添加し、二軸押し出し機に投入した。この二軸押し出し 機は、 2本のスクリューにて混合するもので、 PCM— 30 (池貝製作所製)を使用した 。連続式に混練できる構成とはせず、出口を密閉し 2本のスクリューにて攪拌すること ができるように改造したものである。両者を充満度が 94%となるように装置内に投入 後、第一温度 (Tpl) 160°C (融点 + 35°C)に加熱した状態で、攪拌を行った。

攪拌条件において、第一攪拌速度 (Svl)は、スクリュー回転を毎分 30回転として、 第一処理時間 (T1)として 10分間設定し、攪拌処理を実施した。攪拌処理後、サン プリングをし、ソックスレー抽出にてグラフトイ匕の状態を確認すると、約 30%のグラフト 化率であることがわ力つた。すなわち、カーボンブラック表面にグラフトイ匕が進行して V、る状態となって、ることが確認された。

[0113] っヽで、混合装置の攪拌条件として第二攪拌速度 (Sv2)をスクリューの回転数で 毎分 50回転とし、第二温度 (Tp2)を 180°C (融点 + 55°C)とし、より機械的剪断力が 高い条件へ変更し、第二処理時間 (T2)を 60分間とし処理を行った。その後、冷却し 、処理されたカーボンブラックを取り出した。そのカーブンブラックの表面には前記有 機化合物が 91%のグラフトイ匕率でグラフトイ匕されていた。また、一次粒子が 65個数 %存在していた。また、カーボンブラックのフェレ径の個数平均粒径は 42nmであつ た。このカーボンブラックを「カーボンブラック 1」とする。

[0114] [カーボンブラック 2〜4]

カーボンブラック 1において、製造条件を、表 1及び表 2に示す通りとした以外は同 様にしてカーボンブラック 2, 3, 4を得た。

[0115] [カーボンブラック 5]

カーボンブラック (N220、三菱ィ匕学株式会社製) 100重量部と、同カーボンブラック に対して有機化合物 47 (分子量 = 784、融点 = 221°C) 80重量部を充満度が 94% となるように、実施例 1で使用したバッチ式二軸押し出し機に投入した。ついで、 240 °C (融点 + 19°C) (Tpl)に加熱した状態で、攪拌を行った。攪拌は、攪拌速度 (Svl )をスクリュー回転で毎分 35回転とし、 15分間 (T1)攪拌処理を実施した。攪拌処理 後、サンプリングをし、ソックスレー抽出にてグラフトイ匕の状態を確認すると、約 32% のグラフトイ匕率であることがわ力つた。すなわち、表面にグラフトイ匕が進行している状 態となつていることが確認された。ついで、攪拌条件として、攪拌速度 (Sv2)をスクリ ユーの回転数で毎分 55回転とし、加熱温度 (第二温度 Tp2)を 270°C (融点 +49°C) とし、より機械的剪断力が高い条件へ変更し、処理時間 (T2)として 70分間、処理を 行った。その後、冷却し、処理されたカーボンブラックを取り出した。表面には前記有 機化合物が 72%のグラフトイ匕率でグラフト化されていた。また、一次粒子が 53個数 %存在していた。また、フェレ径の個数平均粒径は 48nmであった。このカーボンブ ラックを「カーボンブラック 5」とする。

[0116] [カーボンブラック 6〜9]

カーボンブラック 1において、製造条件を、表 1及び表 2に示す通りとした以外は同 様にしてカーボンブラック 6〜9を得た。

[0117] [カーボンブラック 10]

カーボンブラック 1において、カーボンブラック(N220、三菱化学株式会社製)の代 わりに Ravenl035 (コロンビア化学工業社製)とし、その他の条件を、表 1及び表 2に 示す通りとした以外は同様にしてカーボンブラック 10を得た。

[0118] [カーボンブラック 11]

カーボンブラック 5において、カーボンブラック(N220、三菱化学株式会社製)の代 わりに Ravenl035 (コロンビア化学工業社製)とし、その他の条件を、表 1及び表 2に 示す通りとした以外は同様にしてカーボンブラック 11を得た。

[0119] [カーボンブラック 12〜13]

カーボンブラック 1において、製造条件を表 1及び表 2に示す通りとした以外は同様 にしてカーボンブラック 12〜 13を得た。

[0120] [カーボンブラック 14]

表面処理及びグラフト工程を受けてヽな、カーボンブラック (N220、三菱化学株式 会社製)をカーボンブラック 14とする。

[0121] [カーボンブラック 15]

実施例 1において、第一処理時間 (T1) 1分経過後、試料を取り出した。このものを カーボンブラック 15とする。

[0122] [カーボンブラック 16]

カーボンブラック 1において、有機化合物を、遊離基が発生しないステアリン酸 (分 子量 = 284、融点 = 70°C) (比較化合物 1)に変更した以外は、同様に処理した。こ のものをカーボンブラック 16とする。

[0123] [カーボンブラック 17]

カーボンブラック 16において、カーボンブラックをフェレ径の個数平均粒径が 500 mのカーボンブラックに、変更した以外は、同様に処理した。

この処理したカーボンブラック 155部を 100部のカーボンブラック 1に、混合して、フ レ径の個数平均径が 320 μ m、一次粒子の個数割合 26%のカーボンブラックを作 成した。このものをカーボンブラック 17とする。

[0124] 各カーボンブラック 1〜17におけるカーボンブラックのフェレ径の個数平均粒径、一 次粒子の個数割合を表 3に示した。

[0125] [表 1]

カ- 'ン 有機化合物 一皿 6¾„有機化合物第一攪拌 グラフ卜 フラック Τρ1 融点との差充満度速度

(%) (回転数/分) 時間(分)化率 融点 添加量

番号 (。c) 分子 (°C) (¾) Sv1 T1 (%)

(部)

1 48 125 741 50 60 +35 94 30 10 30

2 48 125 7 1 50 150 +25 98 30 10 25

3 48 125 7 1 50 150 5 98 30 10 25

4 48 125 741 50 150 +25 98 40 10 40

5 47 221 784 80 240 +19 94 35 15 32

6 88 186 545 50 216 +30 98 35 15 35

7 115 84 481 50 104 +20 97 30 5

8 127 195 659 50 215 +20 98 35 5 36

9 128 132 791 50 145 +13 91 30 5 26

10 48 125 741 50 150 94 30 10 33

11 47 221 784 80 231 +10 98 30 10 35

12 48 125 741 50 160 +35 94 30 10 30

13 48 125 741 50 150 +25 98 30 5 15

14 なし - - 一 - - ― - ―

15 48 125 741 50 150 +25 94 30 1 2

16 比較

化合物 1 70 284 50 105 +35 94 30 10 0

2]

力一ボン第二温度有機化合物第二攪拌

ブラック条件 ) 融点との差速度処理時間クラフ卜率

番号 Τρ2 (°C) (回転数/分) (分) T2

Sv2

1 180 ÷55 50 60 91

2 190 +65 55 60 93

3 220 +95 60 60 95

4 220 +6。 65 60 97

5 270 +49 55 70 72

6 266 +80 60 70 83

7 174 +90 55 40 93

8 265 +70 50 60 94

9 210 +78 50 40 91

10 190 +65 60 40 94

11 250 +29 55 40 90

12 180 +55 50 40 65

13 190 +65 55 10 35

14 ― ― "- ― ―

15 一 2

16 125 +55 50 30 0

[トナーの製造]

[着色粒子 1の製造]

〔榭脂粒子の調製例 1〕

攪拌装置を取り付けたフラスコにて、例示化合物(19) 72. Ogを、スチレン 115. lg 、 n—ブチルアタリレート 42. Ogおよびメタクリル酸 10. 9gからなる単量体混合液に添 加し、 80°Cに加温し溶解させて単量体溶液を調製した。

一方、撹拌装置、温度センサー、冷却管、窒素導入装置を取り付けた 5000mlのセ パラブルフラスコに、ァ-オン系界面活性剤(ドデシルベンゼンスルフォン酸ナトリウ ム: SDS) 7. 08gをイオン交換水 2760gに溶解させた界面活性剤溶液 (水系媒体) を仕込み、窒素気流下に 230rpmの撹拌速度で撹拌しながら、内温を 80°Cに昇温さ せた。

[0128] 次いで、循環経路を有する機械式分散機「クレアミックス」(ェム 'テクニック (株)製) により、前記界面活性剤溶液 (80°C)中に、前記単量体溶液 (80°C)を混合分散させ 、均一な分散粒子径を有する乳化粒子 (油滴)が分散された乳化液を調製した。 次いで、この分散液に、重合開始剤 (過硫酸カリウム: KPS) 0. 84gをイオン交換水 200gに溶解させた開始剤溶液を添加し、この系を 80°Cにて 3時間にわたり加熱 '攪 拌することにより重合反応を行った。得られた反応溶液に、重合開始剤 (KPS) 7. 73 gをイオン交換水 240mlに溶解させた溶液を添加し、 15分後、温度を 80°Cとした後 、スチレン 383. 6g、 n—ブチルアタリレート 140. Og、メタクリル酸 36. 4gおよび n— ォクチルメルカプタン 12gからなる混合液を 126分間かけて滴下し、この系を 80°Cで 60分間にわたり加熱 ·撹拌させた後、この系を 40°Cまで冷却することにより、例示化 合物(19)を含有する榭脂粒子の分散液 (以下、「ラテックス(1)」ともいう。)を調製し た。

[0129] (カーボンブラックの分散液の調整)

ァ-オン系界面活性剤(101) 59. 0質量部をイオン交換水 1600mlに攪拌溶解し 、この溶液を攪拌しながら、カーボンブラック 1 420. 0質量部を徐々に添加し、次い で「クレアミックス」(ェム 'テクニック (株)製)を用いて分散処理することにより、着色剤 粒子の分散液 (以下「着色剤分散液 1」とも云う。 )を調製した。

[0130] 「ラテックス(1)」420. 7質量部(固形分換算)と、イオン交換水 900質量部と、 166 質量部の「着色剤分散液 1」とを、温度センサー、冷却管、窒素導入装置、攪拌装置 を取り付けた反応容器(四つ口フラスコ)に入れ攪拌した。容器内の温度を 30°Cに調 整した後、この溶液に 5モル ZLの水酸ィ匕ナトリウム水溶液を加えて pHを 10. 0に調 整した。

[0131] 次いで、塩化マグネシウム · 6水和物 12. 1質量部をイオン交換水 1000mlに溶解 した水溶液を、攪拌下、 30°Cにて 10分間かけて添加した。 3分間放置した後に昇温 を開始し、この系を 6〜60分間かけて 90°Cまで昇温し、会合粒子の生成を行った。 その状態で、「コールターカウンター TA— II」にて会合粒子の粒径を測定し、個数平 均粒径が 4 mになった時点で、塩化ナトリウム 80. 4質量部をイオン交換水 1000m 1に溶解した水溶液を添加して粒子成長を停止させ、更に熟成処理として液温度 98

°Cにて 2時間にわたり加熱攪拌することにより、粒子の融着及び結晶性物質の相分 離を継続させた。

[0132] その後、 30°Cまで冷却し、塩酸を添加して pHを 4. 0に調整し、攪拌を停止した。

生成した会合粒子をバスケット型遠心分離機「MARKIII型式番号 60 X 40」(松本機 械株式会社製)で固液分離し、着色粒子のケーキを形成した。該着色粒子のケーキ は前記バスケット型遠心分離機内で水洗浄され、その後気流式乾燥機に移し、水分 量が 0. 5質量%となるまで乾燥して「着色粒子 1」を得た。

[0133] [着色粒子 2〜 17の製造]

着色粒子 1の製造過程で使用された着色剤分散液の製法において、カーボンブラ ック 1をおのおのカーボンブラック 2ないし 17に変更した以外は同様にして着色剤分 散液 2ないし 16を作成した。これらを着色剤分散液 1の代わりに使用した以外は、着 色粒子 1の製造と同様にして、着色粒子 2から 17を作成した。

[0134] 《外添剤処理》

上記着色粒子 1、 100質量部にたいして、シリカ 1. 0質量部をヘンシェルミキサー で 60分間混合 (周速 42mZ秒、混合温度 38°C)して、トナー 1を作製した。着色粒子 2な、し 16につ、ても同様の外添剤処理を行!、、トナー 2な、し 17を得た。

[0135] 評価

各実施例および比較例で得られたトナーを、モノクロプリンタ (LP— 1380)の現像 装置にセットし、以下の項目について評価した。

(1)カプリ

画素率 6%のプリントパターンを NZN環境下(23°C、 45%)で 5000枚連続出力し た。カプリにおいては、初期及び耐久後(5000枚連続出力後)の画像において目視 評価を行った。

A;画像にカプリが全く生じていなかった;

B;わずかにカプリが生じて、るが実用上問題がな力つた;

C;カプリが生じており実用上問題があった。

[0136] (2)帯電安定性 (連続使用)

連続使用に対する帯電安定性にっヽては、上記条件での初期及び 5000枚連続

出力後において白紙モードで一枚通紙を行い、スリーブ上トナーの吸引法による帯 電量測定を行、、初期及び 5000枚連続出力後の帯電量差に基づ、てランク付けを 行った。

A;帯電量差の絶対値が 5 CZg未満であった;

B;帯電量差の絶対値が 5 CZg以上 10 CZg未満であった;

C ;帯電量差の絶対値が 10 CZg以上であった。

[0137] (3)帯電安定性 (環境変動)

LZL環境(10°C、 15%RH)および HZH環境(30°C、 85%RH)において画素率 力 %の画像で 5, 000枚の連続ランニングを行った後、画像濃度と感光体上のカブ リを目視観察した。

A;両環境にぉ、て画像濃度低下およびカプリは!、ずれも発生して!/、なかった;

B;少なくとも一方の環境にぉ、て画像濃度低下およびカプリが若干発生して、たが

、実用上問題のないレベルであった;

C ;少なくとも一方の環境において画像濃度低下および又はカプリが発生し、実用上 問題があった。

[0138] (4)トナー飛散

Pacific Scientific Instruments社製 Met Oneパーティクルカウンタで画像形 成装置の排気部から集塵フィルターを取り除き、画素率 12%の文字原稿を 100枚印 字しながら測定し、下記のランク評価を行った。

A:漏出したトナーを含む粉塵の累積が 50個未満

B:漏出したトナーを含む粉塵の累積が 50個以上 100個未満

C :漏出したトナーを含む粉塵の累積が 100個以上 500個未満

D:漏出したトナーを含む粉塵の累積が 500個以上

これらの結果を表 3に示す。

[0139] [表 3]

カー本ンフ"ラック £0

力一ホ"ン Λ_* 'ンフ "ラックのカーホンフ"ラックの

トナー フェレ怪の—次粒子の一次粒子の

帯電安定性

番号フ"ラック フェレ径のカブリ 帯電安定性卜ナ一 個数平均粒径個数割合平均粒径 (連続使用) (環境変動)飛散

(圓) ( %)

(画)

1 1 42 65 25 A A A A

2 2 40 72 25 A A A A

3 3 39 89 25 A A A A

4 4 28 98 25 A A A A

5 5 48 53 28 A A A A

6 6 47 87 28 A A A A

7 7 41 89 28 A A P A

8 8 29 97 28 A A A A

9 9 36 77 28 A A A A

10 10 32 87 28 A A A A

11 11 33 83 28 A A A A

12 12 80 35 25 A A A A

13 13 180 7 25 B B B B

14 14 210 0 ― C C C D

15 15 210 1 測定できず C C C C

16 16 210 0 ― C B C D

17 17 320 26 25 C B B C

[0140] 以上から明らかなように、実施例 1〜13では、いずれの評価項目も優れた性能を示 すことができた。一方、実施例 14〜17では、実施例 1〜13と比べて、劣っており、同 等の効果を得ることができなかった。

[0141] [発明の効果]

長期にわたって、安定した現像材性能を奏することができる。特に、カプリ、トナー 飛散を防止し、長期にわたって安定した帯電量を奏する。

図面の簡単な説明

[0142] [図 1]フレ径の説明図

[図 2]二次粒子と基本粒子の説明図

[図 3]—次粒子の説明図

[図 4]従来のカーボンブラックの説明図