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1. WO2006093101 - METHOD FOR RECOVERY OF FLUORINATED ALCOHOL

Note: Text based on automatic Optical Character Recognition processes. Please use the PDF version for legal matters

[ JA ]
明 細書

含フッ素アルコールの回収方法

技術分野

[0001] 本発明は、含フッ素アルコールと水とを含有する混合液から、含フッ素アルコール を回収する技術に関する。

背景技術

[0002] 含フッ素アルコールは、 CD— Rや DVD— R等の情報記録媒体を製造する際、記 録層となる色素の溶媒として利用されており、大容量記録メディアの製造には欠かせ ないものである。

上記記録媒体の製造工程にお、ては、水を含んだ含フッ素アルコールの廃液が大 量に発生する。この廃液力ゝら含フッ素アルコールを回収し、再利用できれば、環境負 荷の低減および製造コストの削減が図られるため、低コストで含フッ素アルコールと 水との混合液力水を除去する技術が望まれて、る。

[0003] しかし、含フッ素アルコールと水との混合液は共沸組成を有する場合があるため、 蒸留で水を除去することは非常に困難である。例えば、含フッ素アルコールの一種で ある 2, 2, 3, 3—テトラフルォロプロパノール(以下、 TFPOという。)と水との混合液 の共沸組成は TFPO 73質量%、水 27質量%である。

[0004] 特許文献 1には、 TFPOと水との混合液力 TFPOを回収するにあたり、パーベー パレーシヨン法によって水を分離する方法が開示されているが、より簡便で効率的な 方法が望まれていた。

[0005] 特許文献 1:特開 2001— 187756号公報 (請求項 5)

発明の開示

発明が解決しょうとする課題

[0006] 本発明は、 CD— Rや DVD— Rの製造工程などで発生する、含フッ素アルコールと 水とを含有する混合液から水を分離し、含フッ素アルコールを簡便に回収する方法 の提供を目的とする。

課題を解決するための手段

本発明は、含フッ素アルコールおよび水を含有する混合液を 2層分離させる工程を 有する含フッ素アルコールの回収方法である。

本発明にお、ては、含フッ素アルコールおよび水を含有する混合液に無機塩を添 加することにより、含フッ素アルコールの水に対する溶解性が低下することから層分 離が起こると考えられる。この現象は、フッ素原子が疎水性であること、フッ素原子の 効果によって水酸基が解離しやすくなつて、ること、含フッ素アルコールが大きな比 重を有する化合物であることに関係していると考えられる。

含フッ素アルコールの比重は水よりも大きいため、主として含フッ素アルコールを含 有する層が下に形成され、主として水を含有する層が上に形成される。

本発明は、下記を特徴とする要旨を有する。

(1) 含フッ素アルコールおよび水を含有する混合液に無機塩を添加し、 2層分離さ せる工程を有することを特徴とする含フッ素アルコールの回収方法。

(2) 含フッ素アルコール力下式 1 (ただし、 Rfはフッ素原子または炭素数 1〜4のフ ルォロアルキル基、
R2はそれぞれ独立に水素原子または炭素数 1〜3のアルキ ル基、 nは 1〜4の整数である。)で表される化合物である上記 (1)に記載の回収方法

H- (CRfFCF 2 ) n -CR -OH- · ·式 1

(3) 含フッ素アルコールが 2, 2, 3, 3—テトラフルォロプロパノールである上記 (1)に 記載の回収方法。

(4) 無機塩を、上記混合液中の水に対して、生成する無機イオン (無機塩は 100% 解離したものと見なす)の合計がモル比換算で 0. 10以上となる量添加する上記 (1) 〜(3)の、ずれかに記載の回収方法。

(5) 無機塩として塩ィ匕ナトリウムを用いる上記 (1)〜(4)のいずれかに記載の回収方法

(6) 上記 2層分離させる工程で得られた下層中の含フッ素アルコールの含有割合が 80質量%以上である上記 (1)〜(5)のいずれかに記載の回収方法。

(7) 上記 2層分離させる工程で得られた下層を、さらに蒸留する蒸留工程を有する 上記 (1)〜(6)のいずれかに記載の回収方法。

(8) 上記蒸留工程により、水分濃度が lOOOppm以下である含フッ素アルコールを 得る上記 (7)に記載の回収方法。

発明の効果

[0008] 本発明では 2層分離させる工程において、主として水を含有する上層と、主として 含フッ素アルコールを含有する下層とに短時間で層分離させることができる。この層 分離によれば、下層中の含フッ素アルコールの含有割合を 80質量%以上、特には 8 5質量%以上、さらには 90質量%以上の高濃度にできる。よって、この下層をさらに 蒸留等によって精製すれば、簡便で効率的に高純度の含フッ素アルコールを得るこ とがでさる。

発明を実施するための最良の形態

[0009] 本発明における好ましい含フッ素アルコールとしては、パーフルオロー tーブタノ一 ノレ、 2, 2, 3, 3, 3—ペンタフノレオロフ。ロノノーノレ、 1, 1, 1, 3, 3, 3—へキサフノレオ ロー 2—プロパノール、 2, 2, 2—トリフルォロエタノールなどの炭素数 2〜7のフルォ 口アルコール類、フルオロフヱノール類、および下式 1で表される化合物が挙げられ る。

H- (CRfFCF 2 ) n -CR -OH …式 1

ただし、 Rfはフッ素原子または炭素数 1〜4のフルォロアルキル基、 R1 R2はそれ ぞれ独立に水素原子または炭素数 1〜3のアルキル基、 nは 1〜4の整数である。

[0010] 式 1で表される化合物の好ましい具体例としては、 H (CF 2 ) 2 CH 2 OH (2, 2, 3, 3— テトラフルォロプロパノール、 TFPO)、 H (CF 2 ) 4 CH 2 OH、 HCF 2 CF 2 CH (CH 3 ) 0

H、 HCF 2 CF 2 C (CH 3 ) 2 OH、 HC (CF 3 ) FCF 2 CH 2 OH、 HC (CF 3 ) FCF 2 CH (CH 3

) OH、 HC (CF 3 ) FCF 2 C (CH 3 ) 2 OHなどが挙げられる。

[0011] 本発明において処理される、含フッ素アルコールおよび水を含有する混合液中の 水の含有割合は 50質量%以下であるのが好ましぐ特には 25質量%以下であるの が好ましい。上記水の含有割合が大きすぎる場合は、無機塩をより多く添加すること が必要となる他、 2層分離後の蒸留工程において、より時間が力かる傾向があるため 、あら力じめ単蒸留する等して水をある程度除去しておくのが好ま、。

[0012] 本発明において使用する無機塩としてはアルカリ金属塩が好ましぐなかでも解離

しゃす、とヽぅ観点カゝら塩酸塩や硫酸塩等の強酸塩が好ましヽ。

無機塩としては、具体的には、塩ィ匕ナトリウム、硫酸ナトリウム、炭酸ナトリウム、炭酸 水素ナトリウム、フッ化ナトリウム、硫酸カリウム等が挙げられる。なかでも、含フッ素ァ ルコールと水との混合液に溶解しやすぐ安価であることから塩ィ匕ナトリウムまたは硫 酸ナトリウムが好ましぐ特には塩ィ匕ナトリウムが好ましい。

[0013] 本発明におヽては、無機塩を、含フッ素アルコールおよび水を含有する混合液中 の水に対して、生成する無機イオン (無機塩は 100%解離したものと見なす)の合計 がモル比換算で 0. 10以上となる量添加するのが好ましぐ特には 0. 13以上となる 量の無機塩を添加するのが好ましい。上記モル比が 0. 10未満である場合は、下層 における水の含有割合が大きくなるとともに層分離しに《なる。なお、上記無機ィォ ンとは、無機塩が解離して生成する陽イオンと陰イオンの両方をさす。

[0014] 無機イオンのモル数の計算方法を以下に例示すると、 NaCl lmolを添加した場 合は、 Na+ lmolと C厂 lmolに解離することから、無機イオンとしては合計 2mol となる。また、 Na 2 SO 4 lmolを添カ卩した場合は、 Na+ 2molと SO 42" lmolに解離 することから、無機イオンとしては合計 3molとなる。

なお、通常、無機塩を過剰に添加しても特にメリットはないので、無機塩の添加量 は、 2層分離が起こり、下層における含フッ素アルコールの含有割合が一定以上とな る最低限の量とするのが好ましい。

[0015] 含フッ素アルコールおよび水を含有する混合液への無機塩の添加は、常圧、常温 で行えばよぐ通常、温度制御等をする必要はない。添加した無機塩が上記混合液 と均一に混ざるよう撹拌翼等で混合する。

2層分離させるためには、これを静置すればよいが、遠心分離器等を用いて分離さ せてもかまわない。静置して 2層分離させる場合、静置時間は、各層の厚さや界面の 面積にもよるが、 3〜12時間程度とすればよい。

[0016] 本発明における 2層分離工程で得られる下層中の含フッ素アルコールの含有割合 は 80質量%以上が好ましぐ特には 85質量%以上、さらには 90質量%以上である のが好ましい。上記含フッ素アルコールの含有割合が大きいほど、次工程で蒸留を 実施する場合の負荷が小さくなるので好ま、。

[0017] 本発明における 2層分離工程で得られる上層には、通常、 5〜10質量%程度の含 フッ素アルコールが含まれる力この上層中の含フッ素アルコールについては、得ら れた上層を、次のバッチの 2層分離工程において用いる無機塩の一部として繰り返し 利用することにより有効に回収できる。

[0018] 本発明においては、上記 2層分離させる工程で得られた下層をさらに蒸留する蒸 留工程を有することが好ましい。これにより、下層中の水をさらに除去し、水分濃度の 低 、含フッ素アルコールを得ることができる。

蒸留条件は特に限定されず、通常の多段蒸留で水を除去できる。本発明における 2層分離工程で得られる下層は水の含有割合が小さいため、この蒸留工程に要する 時間は短時間ですむ。

[0019] 蒸留工程においては、上記下層を蒸留すること等により、水分濃度が lOOOppm以 下の含フッ素アルコールを得ることが好ましい。これは、含フッ素アルコールを情報記 憶媒体に用いる色素の溶媒として用いる場合、水分濃度は低、方が好ま、ためで ある。水分濃度は特には 500ppm以下、さらには 200ppm以下とするのが好ましい。 上記水分濃度とするため、本発明においては、蒸留工程の後に、さら〖こ、ゼォライト 等で含フッ素アルコール中の水分を除去する工程を設けてもょ、。

実施例

[0020] 以下、本発明を、実施例 (例 1、例 2)を参照して説明する。

[0021] [例 1]

2, 2, 3, 3—テトラフルォロプロパノール (TFPO) 50g、脱イオン水 15gを分液 ロートに入れて振とうさせたところ、両者は完全に混ざり合い、均一な混合液となった 。これに塩ィ匕ナトリウム 3. 5gを添加し、振とうさせた後、 3時間静置したところ混合液 は 2層分離した。なお、上記塩ィ匕ナトリウムの添加量を、混合液中の水に対する無機 イオンのモル比に換算すると 0. 14である。分離した上層と下層を分取したところ、上 層 13. 9g、下層 54. 2gが得られた。上層および下層における TFPOの濃度を N MRにて定量したところ、上層の TFPO濃度は 5. 8質量%、下層の TFPO濃度は 89 . 3質量%であった。 NMRの測定条件を以下に示す。

[0022] <NMR測定条件 >

測定装置:日本電子社製 ECP— 400、

測定核: 1 H、

測定法:シングルパルス法、

測定溶媒:なし (試料のみを試験管に採取)、

測定温度:室温、

試料管外径: 5mm。

[0023] [例 2]

2, 2, 3, 3—テトラフルォロプロパノール (TFPO)の量を 35gとしたこと、および、塩 化ナトリウムの添加量を 9gとしたこと以外は例 1と同様にして、 TFPOと脱イオン水の 混合、分離を行った。なお、上記塩ィ匕ナトリウムの添加量を、混合液中の水に対する 無機イオンのモル比に換算すると 0. 16である。静置後、混合液は 2層分離し、上層 16. lg、下層 37. 3gが得られ、上層の TFPO濃度は 5. 5質量%、下層の TFPO濃 度は 90. 0質量%であった。

産業上の利用可能性

[0024] 本発明の含フッ素アルコールの回収方法は、 CD— Rや DVD— Rの製造工程で発 生する廃液力含フッ素アルコールを回収し、再利用するプロセスとして有用である。

なお、 2005年 2月 28曰に出願された曰本特許出願 2005— 53596号の明細書、 特許請求の範囲、図面および要約書の全内容をここに引用し、本発明の明細書の 開示として、取り入れるものである。