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1. (WO1999012469) REFLECTION PHOTODETECTOR AND BIOLOGICAL INFORMATION MEASURING INSTRUMENT
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明 細書

反射型光検出装置および生体情報計測装置

技 術 分野

この発明は、外光の影響を受けることなく照射光が検出物を介して反射してく る反射光の強度を検出するのに好適な反射型光検出装置に関し、さらにこの反射 型光検出装置を搭載し、脈波、脈拍、あるは体動ピッチ等の生体情報を計測する のに好適な生体情報計測装置に関する。

技 術 背景

脈波や体動などの生体情報を計測する装置には、血液の量の変化を光学的に検 出し、その検出結果に基づいて生体情報を表示する電子機器がある。かかる光学 式の脈波計測装置(生体情報計測装置)では、 L E D (発光ダイオード)などの 発光素子から指先などに光を照射し、生体(血管)からの反射光をフォトダイォ —ドなどの受光素子で受光する。ことにより、血液の脈波によって生じる血流変 化を受光光量の変化として検出する。そして、これにより得られる脈波信号に基 づいて脈拍数や脈波の変化を表示するようになっている。この場合、発光素子か ら照射される光としては、従来、赤外光が用いられている。

ここで、受光素子に自然光や蛍光灯からの外光が入射すると、外光の入射量の 変動に伴い、受光量が変動してしまう。すなわち、外光は、検出しょうとする脈 波信号に対してノイズ(外乱)として作用するので、従来の脈波計測装置では、 指先などの検出部分を遮光カバーで覆うことによって、外光の影響を抑圧してい る。

ところで、自然光が直接あたる屋外などでは、自然光の光量が発光素子の照射 光の光量と比較して、極めて大きい。このため、従来の脈波計測装置では、外光 に対する遮光カバーをいくら大がかりにしても、屋外といった外光があたる場所 で使用すると、外光の一部が指の組織を透過して受光素子に届いてしまい、外光 の照度が変動することに起因して脈波の誤検出が発生しやすいという欠点がある。 したがって、従来の脈波計測装置には、外光があたらない場所、または外光の照 度が一定した場所でしか使用できないという制約があり、かかる制約を緩和する には、さらに大掛かりな遮光構造が必要となって、脈波計測装置を小型化できな い。

かかる問題点を解決するために、実開昭 5 7 - 7 4 0 0 9号には、脈波を検出 するための脈波検出素子に加えて、生体の組織と同様の透過率を有するフィルタ で覆われ外光を検出する外光検出素子を設け、外光検出素子による外光の検出結 果に基づいて、その影響を補償する脈波センサが開示されている。

しかしながら、外光の透過率は個人でバラツキがあるため、上記した技術では 正確に外光成分を補償することは困難である。また、外光が脈波検出素子に至る 経路は脈波検出素子と指の相対的な位置関係に応じて変化する。すなわち、検出 装置を使用するたびに、外光が組織に入射してから脈波検出素子に至る光路長が 変化する。したがって、透過率が一定のフィルタを設けても、外光成分を正確に 補償できない。

また、従来のピッチ計では、それに内蔵されている加速度センサなどによって 体動信号を検出し、この体動信号からピッチを求めている。例えば、万歩計では 小型の加速度センサとしてピエゾ素子 P Z Tが使用されており、これにより検出 された体動信号に波形整形を施してピッチを検出していた。

また、運動中であっても脈拍を計測可能な携帯型脈拍計として、上述した加速 度センサと光学式脈波センサとを組み合わせたものが知られている。この携帯型 脈拍計にあっては、加速度センサによって検出された体動信号と光学式脈波セン ザによって検出された脈波信号とに各々高速フーリエ変換処理(以下、 F F T処 理という)を施して、体動信号に係わる体動スぺクトルと脈波信号に係わる脈波 スペクトルとを各々検出している。そして、脈波スペクトルと体動スペクトルと を比較して、脈波スぺクトルから体動スぺクトルに対応する周波数成分を除去し、 残ったスぺクトルの中から最大スぺクトル強度を有するスぺクトルの周波数を、 脈波信号の基本波周波数として特定する。そして、脈波信号の基本波周波数に基 づいて、脈拍数を算出している。したがって、従来の脈拍計にあっては、 F F T 処理を 2系統で行い、それらの処理結果に基づいて、脈拍数を算出するようにし ていた。

また、加速度センサを用いることなく光学式脈波センサのみを用いて、運動中 であっても脈拍数を検出可能にした装置を、本件出願人は、特顧平 5— 2 4 1 7 3 1号として提案している。この装置は、動脈血の酸化ヘモグロビンと静脈血の 還元ヘモグロビンと問の吸光特性の相違に着目してなされたものであり、その原 理は、酸化ヘモグロビンの吸光特性が還元ヘモグロビンの吸光特性に比較して大 きい波長(例えば、 9 4 0 n m ) と、還元ヘモグロビンの吸光特性が酸化へモグ ロビンの吸光特性に比較して大きい波長(例えば、 6 6 0 n m ) を用いて脈波信 号を検出し、両脈波信号を各々 F F T処理し、その処现結果を比較することによ つて脈波信号の基本周波数を特定している。

ところで、万歩計に使用されている小型で安価な加速度センサにあっては、感 度方向が一方向であるため、全ての方向の動作を検出できず、正確な体動の検出 を行うことができなかった。なお、これを解決するために 3軸の加速度センサを 使用することも考えられるが、この場合には ¾ ί の構成が複雑となり小型化が難 しくなる。

また、上述した加速度センサを用いた脈扪 ,π·にあっては、仮に加速度センサが 故障すると、運動中の脈拍数が計測できなくなるといった問; Sがある。また、加 速度センサの有無に関わりなく、従来の脈拍計にあっては、いずれも F F Τ処理 を 2系統持つ必要があるため、構成が複雑となり、さらに周波数解析結果から脈 波信号の基本波周波数を特定するための処理が必要になるといった問題があった。

発明の開示

本発明は上述した背景の下になされたものであり、その主たる目的には以下の ものがある。第 1の目的は、簡易な構成で外光の影響を受けることなく、照射光 が検出物を介して反射してくる反射光の強度を検出する反射型光検出装置を提供 することにある。第 2の目的は、簡易な構成でかつ高い信頼性の下で、体動を正 確に計測する生体情報計測装置を提供することにある。第 3の目的は、反射型光 検出装置を用いて脈波や脈拍等の生体情報を計測するのに好適な生体情報計測装 置を提供することにある。

本発明は、上記した背景の下になされたもので、第 1の目的を達成するために、 以下の反射型光検出装置を提供する。この反射光検出装置は、検出物に光を照 射する発光素子を有し、この発光素子の照射光が ιίί ,记検出物を介して反射してく る反射光の強度を検出するものであって、光を受光して電気信号に変換する第 1 の光電変換素子と、光を受光して電気信に変換する笫 2の光電変換素子と、 前記第 1の光電変換素子の出力信号と ι'ιίί ,ί ! 2の)1 11変換素子の出力信号との 差分を検出して差分信号を出力する差分検出^とを備え、前記の光電変換素子の 受光中心位置から前記発光素子の発光中心 ^までの距離が、前記発光素子の発 光中心位置から前記第 1の光電変換素子の' 光中心位 ί;'(までの距離と異なるよう に前記第 1の光電変換素子、前記第 2の光 I変換子および前記発光尜子を配 β¾ し、前記第 1の光電変換素子および前記 2の〉1 ίί変換子を外光が略等しい強 度で到達する位置に配置したことを特徴とする。

この反射型光検出装置は、生体情報 , 測こ適川することができる。この場 合、前記発光素子は生体の検出邰位に光を L liij ,id;:'分検 ί I1,邰は血液流の脈 動を前記差分信号として検出し、この検; ' に ½づいて記生体の状態を示す 生体情報を計測することを特徴とする。

また、反射型光検出装置は、反射光検出法として把することができる。こ の発明は、前記発光素子から検出物に照射光を照射するステップと、前記検出物 を介して反射してくる反射光と外部から入来する外光とを記第 1の光電変換素 子で受光し、光電変換して第 1 の信号を成するステップと、前記外光を前記第 2の光電変換素子で受光し、光電変換して^ 2の ί を成するステップと、前 記第 1の信号と前記第 2の信号との差分を^ ίΙ することにより、前記反射光の強 度を検出するステップとを備えたことを特徴とする。

また、本発明は、第 2の目的を達成するために、以下の生体情報計測装置を提 供する。この生体情報計測装置は、生体の検出邰位に光を照射する発光部と、こ の発光部が照射した光を前記生体を介して受光して、受光量に応じた体動信号を

生成する受光部とを有し、前記体動信号に基づいて前記生体の体動を生体情報と して計測するものであって、 6 0 0 n m以上の波長領域において計測された計測 結果に基づいて、前記体動信号を生成することを特徴とする。なお、この生体情 報計測装置の発明は、生体情報計測方法としても把握することができる。

ここで、前記発光部の発光主波長は、 6 0 0 n m以上にあってもよい。また、 前記受光部の受光主波長は、 6 0 0 n m以上にあってもよい。

さらに、生体情報計測装置は、前記受光部によって計測された前記体動信号に 周波数解析を施して、体動スペクトルを生成する周波数解析手段と、前記周波数 解析手段によって解析された前記体動スぺクトルに基づいて、その基本周波数を 抽出し、この抽出結果に基づいて前記生体の体動ピッチを検出するピッチ検出手 段とを備えたものであってもよい。

また、本発明は、第 3の目的を達成するために、以下の生体情報計測装置を提 供する。この生体情報計測装置は、生体の検出部位に光を照射する発光部と、こ の発光部が照射した光を前記生体を介して受光して、受光量に応じた体動信号を 生成する体動検出手段と、生体の検出部位に光を照射する発光部と、この発光部 が照射した光を前記生体を介して受光して、受光量に応じた脈波信号を生成する 脈波検出手段と、前記体動信号と前記脈波信号に Sづいて前記生体の状態を示す 生体情報を生成する生体情報生成手段とを備え、前記体動検出手段は、 6 0 0 η m以上の波長領域で計測された計測結果に基づいて前記体動信号を生成し、前記 脈波検出手段は 6 0 0 n m以下の波長領域で計測された計測結果に基づいて前記 脈波信号を生成することを特徴とする。なお、この生体情報計測装置の発明は、 生体情報計測方法としても把握することができる。

ここで、生体情報生成手段は、前記体動信号と前記脈波信号とを比較演算する 比較演算手段を備え、この比較演算結果に基づいて前記生体情報を生成すること ものであってもよい。

また、比較演算手段は、前記脈波信号から前記体動信号を差し引いて差分信号 を出力するものであってもよい。

また、前記生体情報生成手段は、前記比較演算手段の差分信号に周波数解析を 施して、体動成分が除去された脈波解析データを生成し、この脈波解析データに 基づいて前記生体の生体情報を生成するものであってもよい。

また、前記生体情報生成手段は、前記比較演算手段の差分信号に自己相関演算 を施して自己相関脈波データを生成し、この自己相関脈波データに基づいて前記 生体情報を生成するものであってもよい。

また、前記生体情報生成手段は、前記体動信号に基づいて体動の不規則性の度 合いを検出し、この検出結果に基づいて自己相関演算を行うか否かを判定し、自 己相関演算を行う場合には、前記比較演算手段の差分信号に自己相関演算を施し て自己相関脈波データを生成し、この自己相関脈波データに基づいて前記生体情 報を生成し、自己相関演算を行わない場合には、前記差分信号に基づいて前記生 体情報を生成するものであってもよい。

さらに、前記体動検出手段の受光部は、受光量に応じた電気信号を出力する第 1のフォトダイオードであり、前記脈波検出手段の受光部は、受光量に応じた電 気信号を出力する第 2のフォトダイオードであり、前記比較演算手段は、前記第 1のフォトダイオードと前記第 2のフォトダイオードを直列に接続した接続点か ら前記差分信号を出力するものであってもよい。

また、本発明は、第 3の目的を達成するために、上述した生体情報計測装置に 加えて、以下の生体情報計測装置を提供する。

この生体情報計測装置は、手首または腕に光を照射する発光部と、この発光部 が照射した光を前記生体を介して受光して、受光量に応じた脈波信号を生成する 受光部とを備えたものであって、 5 0 0 n m〜 6 0 0 n mの波長領域において計 測された前記脈波信号に基づいて、前記生体の生体情報を生成することを特徴と する。

ここで、前記発光部の発光主波長は 5 0 0 n m〜 6 0 0 n mにああってもよい。 また、前記受光部の受光主波長が 5 0 0 n m〜 6 0 0 n mにあってもよい。

図面の簡単な説明

図 1は、第 1実施形態に係わる生体情報計測装置の外観構成を示す図である。 図 2は、同実施形態に係わるセンサュニット 3 0の装着状態を模式的に示す断 面図である。

図 3は、同実施形態に係わるセンサュニット 3 0の平面図である。

図 4は、同実施形態に係わるセンサユニット 3 0の断面図である。

図 5は、同実施形態に係わるセンサュニット 3 0の電気的な構成を示す回路図 である。

図 6は、同実施形態に係わるフォトダイオード 3 2 , 3 3の分光感度特性を 示す図である。

図 7は、同実施形態に係わる L E D 3 1の発光特性を示す図である。

図 8は、図 5における点 Yで結線を切断したときの接続点 Xにおける電圧と電 流の関係を示したものである。

図 9は、同実施形態に係わる脈波信号と照度 P a— P bの関係を示す図である。 図 1 0は、同実施形態に係わるデータ処理回路 5 0の機能ブロック図である。 図 1 1は、比較例として作成した比較センサユニット 3 0 ' の回路図である。 図 1 2は、比較実験のシステムを示すブロック図である。

図 1 3は、比較センサュニット 3 0 ' からの出力信号を解析した結果を示す図 である。

図 1 4は、センサユニット 3 0からの出力 ί, ί を解析した結果を示す図である。 図 1 5は、ノイズ光源の照度を変化させて、ノイズスペクトル強度と脈波スぺ クトル強度を、比較センサユニット 3 0 ' およびセンサユニット 3 0について測 定した結果を示す図である。

図 1 6は、同実施形態に係わるデータ処理回路 5 0の動作を示すフローチヤ一 トである。

図 1 7において、( a ) は脈波解析データ M K D、 ( b ) は体動解析データ T K D、 ( c ) は体動除去脈波解析データ M K D ' の各々一例である。

図 1 8は、第 1実施形態の変形例に係わるセンサュニット 3 0の平面図である。 図 1 9は、第 1実施形態の変形例変形例に係わるセンサュニット 3 0の電気的 構成を示す回路図である。

図 2 0は、第 2実施形態に係わる反射型光学センサの原理を説明するための図 である。

図 2 1は、生体に体動がなく安静な状態において、人の血管部分に外部から光 を照射したときの吸光度の分布を示す図である。

図 2 2は、心臓から送り出された血液の血圧値の変化を示す図である。

図 2 3は、還元ヘモグロビン H bと酸化ヘモグロビン H b O 2 との分子吸光係 数を示した図である。

図 2 4は、同実施形態に係わる L E D 3 1 0の允光特性を示す図である。

図 2 5は、同実施形態に係わるセンサュニッ卜 3 0 0の電気的な構成を示す回 路図である。

図 2 6は、同実施形態に係わるデータ処回路 5 0 0の機能ブロック図である。 図 2 7は、( a ) は走行時における体動 ί, Π のスぺクトルの典型例であり、(b ) は歩行時における体動信号のスぺクトルの !Jii 例である。

図 2 8は、比較センサュニット 3 0 0 ' に川いられる L E D 3 1 0 ' の発光特 性を示す図である。

図 2 9は、比較センサュニット 3 0 0 ' の出力 ί, :; 波形の一例とその周波数解 析結果を示す図である。

図 3 0 センサユニット 3 0 0の出力 ί,; ' j ¾ )ίί 0) -例とその周波数解析結果を 示す図である。

図 3 1 は、同実施形態に係わるピッチ iVi V;': i'il; ) . 0のヒツチ演^処理の则作を 示すフローチヤ一トである。

図 3 2は、第 3実施形態に係わる生休 Wi , i I'測 ¾ ί;'Ί:の断 Ιίιί図である。

図 3 3は、同実施形態の第 1 の態様に係わるセンサュニット 3 0 1 を¾而側か ら見た平面図である。

図 3 4は、同実施形態の第 1 の態様に係わるセンサュニット 3 0 1 の ¾気的な 構成を示すブロック図である。

図 3 5は、同実施形態の差分演算手段 3 4 0の一例をす回路図である。

図 3 6は、同実施形態の第 2の態様に係わるセンサュニット 3 0 1の回路図で ある。

図 3 7は、同実施形態に係わるデータ処理回路 5 0 1 のブロック図である。 図 3 8は、同実施形態に係わる脈波信の号波形と周波数解析結果の一例

を示す図である。

図 3 9は、第 3実施形態の変形例に係わるセンサュニット 3 0 1の平面図であ る。

図 4 0は、第 4実施形態に係わるデータ処理回路 5 0 2のブロック図である。 図 4 1は、比較例 1で計測された出力信号波形と周波数解析結果の一例を示す 図である。

図 4 2は、比較例 2で計測された出力信号波形と周波数解析結果の一例を示す 図である。

図 4 3は、比較例 3で計測された出力信号波形と周波数解析結果の一例を示す 図である。

図 4 4は、実施例で計測された出力信号波形と周波数解析結果の一例を示す図 である。

図 4 5は、第 5実施形態に係わるデータ処理回路 5 0 3のブロック図である。 図 4 6は、第 6実施形態に係わる生体情報計測装置の断面図である。

図 4 7は、同実施形態に係わるセンサュニット 3 0 2の電気的な構成を示す回 路図である。

図 4 8は、指元で計測した計測結果に ¾づいて、計測に用いる光の波長と、体 動スぺクトルに対する脈スぺクトルの割合との関係を示すグラフである。

図 4 9は、手首の甲で計測した計測結果に基づいて、計測に用いる光の波長と、 体動スぺクトルに対する脈スぺクトルの割合との関係を示すグラフである。

発明を実施するための最良の形態

A . 第 1実施形態

A— 1 . 第 1実施形態の構成

以下、図面を参照しつつ、本発明の一実施形態に係わる生体情報計測装置の構 成を説明する。

A— 1 - 1 :全体構成

図 1は、本実施形態に係わる生体情報計測装置の外観構成を示す図である。図 に示すように、脈波計測装置 1 (生体情報計測装置)は、腕時計構造を有する装 置本体 1 0と、この装置本体から引き出されたケーブル 2 0 と、このケーブル 2 0の先端側に設けられたセンサュニット 3 0 と、このセンサュニット 3 0を指に 装着するためのセンサ固定用バンド 4 0 とから大略構成されている。

装置本体 1 0は、計時機能が内蔵された時計ケース 1 1、およびこの時計ケー ス 1 1を腕に装着するためのりストバンド 1 2から構成されている。時計ケース 1 1の表面側には、現在時刻や日付に加えて、センサユニット 3 0での検出結果 に基づく脈波情報(生体情報)なども表示する液晶表示装置 1 3が構成されてい る。また、時計ケース 1 1の内部には、センサユニット 3 0による検出結果たる 脈波信号 V mが供給されるデータ処理回路 5 0 と加速度センサ 6 0 とが内蔵され ている。加速度センサ 6 0によって、腕の振りなどで生じる体動が体動信号 V t として検知される。データ処理回路 5 0は、脈波信号 V mおよび体動信号 V t に 基づいて、信号処理を行い脈拍数などの生体情報を生成する。なお、時計ケース 1 1の外側面には、時刻合わせや表示モードの切換などを行うためのボタンスィ ツチ 1 1 1, 1 1 2が設けられている。

脈波計測装置 1の電源は、時計ケース 1 1 に内蔵されている電池であり、ケー ブル 2 0は、電池からセンサユニット 3 0に電力を供給するとともに、センサュ ニット 3 0の検出結果を時計ケース 1 1 内のデータ処理回路 5 0に入力可能であ る。本例のセンサ固定用バンド 4 0には、マジックテープが張られており、図 1 に示すように、センサ固定用バンド 4 0は、センサユニット 3 0を指の根本に密 着した状態で取り付け可能である。

センサ固定用バンド 4 0の内面には、円盤状のセンサュニット 3 0が固定され ており、それには図 2に模式的に示すように、発光ダイオード(以下、 L E Dと 略す) 3 1およびフォトダイオード 3 2 , 3 3が指に向けられている。 L E D 3 1が、光を指に向けて照射すると、照射光は指の組織の毛細血管を流れる血液中 のヘモグロビンによって吸収され、吸収を免れた照射光が組織によって反射され、 その反射光がフォトダイオード 3 2, 3 3によって受光され、受光量に応じた電 気信号に変換されるようになっている。また、センサ固定用バンド 4 0の素材は、 光を透過させないものが選ばれる。したがって、脈波計測装置 1 を屋外で使用し た場合であっても、自然光がフォトダイオード 3 2 , 3 3に直接入射することは ない。

A - 1 - 2 :センサュニット 3 0の構成

次に、センサユニット 3 0 (反射型光検出装置)の構成を説明する。図 3は センサユニットの平面図、図 4はセンサユニットの断面図である。図 3 , 4にお いて、 L E D 3 1 とフォトダイオード 3 2 , 3 3は、回路基板 3 6の表面に形成 されている。また、回路基板 3 6の裏面には、〇 Pアンプ 3 4および回路素子 3 5が形成されている。〇Pアンプ 3 4 と回路素子 3 5は、フォトダイオード 3 2, 3 3の出力信号の差分を増幅する。なお、この点については後述する。また、回 路基板 3 6の表面の端部には、透明ガラス 3 7を配した上ケース 3 8が形成され ている。この透明ガラス 3 7は、 L E D 3 1やフォトダイオード 3 2, 3 3を保 護するとともに、光を透過するようになっている。また、回路基板 3 5の惠面側 には、ケーブル 2 0の引出穴を備えた下ケース 3 9が形成されている。

この例では、 O Pアンプ 3 4をセンサユニット 3 0に内蔵している。仮に、入 力インピーダンスが高い O Pアンプ 3 4を装 ί 本体 1 0に内蔵すると、ケーブル 2 0の長さだけ配線距離が長くなり、ケーブル 2 0がノイズに対してアンテナと して作用してしまう。そこで、〇?ァンプ3 4をセンサュニット 3 0に内蔵して、 フォトダイオード 3 2, 3 3から〇 Ρアンプ 3 4までの配線距離を短くし、ノィ ズが混入しないようにしている。

この例における L E D 3 1 とフォトダイオード 3 2, 3 3は、図示するように、 直線上に配置されている。ここで、 L E D 3 1の発光中心位置からフォトダイォ ード 3 2の受光中心位置までの距離を L 1、 L E D 3 1 の発光中心位置からフォ トダイオード 3 3の受光中心位置までの距離を L 2 とすると、 L 1 < L 2になる ように配置される。すなわち、フォトダイオード 3 3は、その受光中心位置から L E D 3 1の発光中心位置までの距離 L 2力、 L E D 3 1 の発光中心位置からフ ォトダイオード 3 2の受光中心位置までの距離 L 1 と異なるように配置される。 これにより、 L E D 3 1からフォトダイオード 3 3までの光路長は、 L E D 3 1 からフォ卜ダイオード 3 2までの光路長と比較して長くなる。

ところで、 L E D 3 1からの照射光は、その波長にもよるが、血液中のへモグ ロビンばかりでなく、生体の組織によっても吸収 ' 散乱される。したがって、光 路長がある程度長くなると、媒質である生体の組織によって照射光が吸収 · 散乱 され、フォトダイオード 3 2, 3 3に反射光がほとんど入射しなくなる。この例 において距離 L 1は、組織の吸収 · 散乱が少なくフォトダイオード 3 2によって 血液の流れを検出できるように選ばれており、一方、距離 L 2はフォトダイォー ド 3 3によって反射光がほとんど入射しないように選ばれている。したがって、 フォトダイオード 3 2の出力信号には、脈波波形が!!畳するが、フォトダイォー ド 3 3の出力信号には脈波波形が現れない。

図 5はセンサュニッ卜の電気的な構成を小す回路^である。図に示すように L E D 3 1のアノードは正電源 + Vに接続され、その力ソードは抵抗 3 5 1 を介し て接地されている。抵抗 3 5 1 は電流制抵抗として作川するので、所望の電流 が L E D 3 1 に流れる。

また、フォトダイオード 3 2の力ソードは ι νί!源 + Vに接続され、そのァノー ドはフォトダイオード 3 3の力ソードと ½ される。フォトダイオード 3 3のァ ノードが負電源一 Vに接続されている。また、フォトダイオード 3 2 , 3 3の接 続点 Xは Ο Ρアンプ 3 4の負入力端子に ^され、 Ο Ρアンプ 3 4の正入力端子 は接地されている。 Ο Ρアンプ 3 4の出 ί, Π は、抵抗 3 5 2を介して負入力端 子にフィ一ドノ、'ックされている。この 0 1 ' Vンフ 3 の八カインピーダンスは極 めて高く、かつゲインも大きい。〇 Ρ アシフ 3 1の八力端子は」 I:入力端子にィ マジナリーショートされている。これによ:」、フォトダイオード 3 2 , 3 3は逆 バイアスされ、光が入射すると光量に応じた II流が允^する。〇 Ρアンプ 3 4は、 電流を電圧に変換して脈波信号 V mを出力する。

ここで、図 6に示す実線はこの例におけるフォトダイオード 3 2 , 3 3の分光 感度特性を示したものである。この図から、フォトダイオード 3 2 . 3 3には 7 0 0 n m付近に感度のピークがあることが^る。また、 L E D 3 2の究光特性は 図 7に示すように、 5 6 0 n m付近にピークがあり、その半値幅は 2 5 n m程度 である。

ところで、フォトダイオードによる光変換の原理は、逆バイアスによってァ ノード · 力ソード間に形成される空乏層に光が入射すると、原子が励起状態にな つて自由電子が発生し、これがホールと再結 fYして電流がカソードからァノード

に流れるというものである。したがって、電流〗 1 , i 2の向きを図 5に示すよ うに取ると、 i 1は正、 i 2は負の値となる。図 8は図 5における点 Yで結線を 切断したときの接続点 Xにおける電圧と電流の関係を示したものである。図に示 すようにフォトダイォ一ド 3 2に入射する照度が増大すると電流 i 1は増加し、 フォトダイオード 3 3に入射する照度が増大すると電流 i 2は減少する。

ここで、フォトダイオード 3 2 , 3 3に入射する光には、 L E D 3 2の照射光 が組織によって反射された反射光の他、外光がある。例えば、屋外において脈波 計測装置 1 を使用した場合には、自然光がセンサ固定用バンド 4 0で覆われてい ない指の皮膚から入射し、組織を介してフォトダイオード 3 2, 3 3に外光とし て入射する。自然光は指全体に均一に照射されるので、フォトダイオード 3 2 , 3 3の間の距離を短く設定すれば、それらに入射する外光の照度(強度)は等し くなる。この例にあっては、外光の照度(強度)が等しくなるようにフォトダイ オード 3 2 , 3 3の位置関係が設定されている。

いま、 L E D 3 2の照射光のうち反射光としてフォトダイオード 3 2, 3 3に 入射する光の照度を各々 P a , P b、外光の照度を P c とする。また、照度 P a, P b , P cに対応する電流を各々 i a, i b , i c とする。この場合、図 5に示 す i 1 , i 2は、以下の式で与えられる。

i 1 = i a + i c

i 2 =— i b— i c

接続点 Xにあっては、電流 i 1 と電流 i 2 とが加算されるから、 O Pアンプ 3 4に流れ込む電流 i 1 + i 2は、 i a — i bとなる。すなわち、外光の照度 P c に応じた電流 i c , — i cは相殺され、 L E D 3 1の反射光に応じた電流が O P アンプ 3 4に流れ込むことになる。この結果、脈波信号 V mは照度 P a , P bの みに依存する。図 9は脈波信号 V mと照度 P a — P bの関係を示したものである。 ところで、 L E D 3 1 とフォトダイオード 3 2 , 3 3の位置関係は、上述した ように、フォトダイオード 3 2には反射光が入射し、フォトダイオード 3 3には 反射光がほとんど入射しないように設定されている。したがって、照度 P bは照 度 P aと比較して極めて小さいので、電流 i 1 + i 2は以下のように近似できる。

i 1 + i 2 = i a— i b i a

したがって、脈波信号 Vmはフォトダィォ一ド 3 2に入射する反射光の照度 P aに応じたものとなる。

このように構成したセンサユニット 3 0を、図 1に示す示すように、センサ固 定用バンド 40を指の根本に装着すると、 L ED 3 1およびフォトダイオード 3 2, 3 3は、発光面および受光面が指表面に向いた状態となる。この状態で、 L ED 3 1が指に向けて光を照射すると、生体から反射された光がフォトダイォー ド 3 2, 3 3によって受光される。ここで、外光がセンサ固定用バンド 4◦で覆 われていない手指の皮膚から入ってフォトダイォ一ド 3 2, 3 3に入射したとし ても、外光の成分は相殺される。したがって、脈動に対応する脈波信号 Vmのみ をケーブル 20を介して装置本体 1 0に入力することができる。

A— 1一 3 :データ処理回路 50の構成

次に、データ処理回路 5 0について図 1 0を参照して説明する。図 1 0はデー 夕処理回路の機能ブロック図である。図において、 5 1は脈波信号変換部であつ て、センサュニット 30からの脈波信号 Vmをアナログ信号からデジタル信号に 変換して脈波データ MDして出力する。 5 2は体動信号変換部であって体動信号 V tをアナログ信号からデジタル信号に変換して体動データ TDして出力する。 5 3は RAM等で構成される記憶部であって、脈波データ MDと体動データ T D とを記憶する。

54は脈波周波数解析部であって、記憶部 5 3から読み出された脈波データ M Dに周波数解析を施して、脈波解析データ MKDを生成する。一方、 5 5は体動 周波数解析部であって、記憶部 5 3から読み出された体動データ T Dに周波数解 析を施して、体動解析データ TKDを生成する。周波数解析の手法としては、各 種のものがあるが、この例にあっては短い演算時間で解析できるように F FT (高 速フーリエ変換)が用いられている。

次に、 5 6は脈波成分抽出部であって、脈波解析データ MKDと体動解析デー 夕 T K Dに基づいて、脈波解析データ M K Dから体動成分を除去した体動除去脈 波解析データ MKD' を生成する。具体的には、脈波解析データ MKDの各スぺ クトラム周波数成分の内、体動解析データ TKDの各スぺクトラム周波数に対応 するスペクトラム周波数成分を除去し、体動除去脈波解析データ MKD ' を生成 する。また、 5 7は脈拍数演算部であって、体動除去脈波解析データ MKD ' に 基づいて、脈波成分の基本波周波数 Fm 1 を特定し、 6 0 ZFm l を演算して脈 拍数 HRを生成する。脈拍数 HRは液晶表示装置 1 3に供給され、そこに表示さ れる。これによつて、ユーザーはジョギング等の運動中であっても自己の脈拍数 を知ることができる。

なお、データ処理回路 5 0は、具体的には、 C P U (Central Processing ϋηί t) , C Ρ Uの作業領域として機能する R AM (Random Access Memory)、および、上述 した機能ブロックを実現するためのプログラムを格納した ROM (Read Only Mem ory)等によって構成される。

A- 2. 第 1実施形態の動作

次に、本実施形態の動作を図面を参照しつつ説明する。

A— 2— 1 :センサュニット 3 0の動作

まず、センサュニット 3 0の動作を比較例の動作と比較しながら説明する。図 1 1 は、比較例として作成した比較センサユニット 3 0 ' の回路図である。比較 センサユニット 3 0 ' は、図 5に示すセンサユニット 3 0からフォトダイオード 3 3を除いたものであり、従来のセンサュニッ卜に相する。

本発明者らは、この比較センサユニット 3 0 ' とセンサユニット 3 0を j|]いて 比較実験を行った。図 1 2は比蛟実験のシステムを^すブロック図である。この 比較実験においては、比較センサユニット 3 0 ' とセンサユニット 3 0を指の根 本に装着し、ノイズ光源 Nから 2. 2 H zの周波数で照度差 5 0 0 0ルクスの光 を外光ノイズとして照射した。具体的には 5 0 0 0ルクスの光を 2. 2 H zでォ ン · オフさせるようにノイズ光源 Nを制御した。そして、比較センサユニット 3 0 ' とセンサユニット 3 0の出力信号をスィッチ S Wで切り換えて、これをゲイ ンが約 6 0 0 0のアンプ Aで増幅し、増幅された信号を周波数解析装置 Sで解析 した。

図 1 3は、比較センサュニット 3 0 ' からの出力信号を解析した結果を示した ものであり、図 1 4はセンサュニット 3 0からの出力信号を解析した結果を示し たものである。図 1 3に示すように、比較センサユニット 3 0 ' の出力信号には、 外光の影響を受けて、ノイズスペクトル S nが 2. 2 H z付近に存在する。この

例の脈波スペクトル S mは略 1 . 7 H z に存在する。脈波スペクトル S mのスぺ クトル強度は、ノイズスペクトル S nと比較して 1 Z 2程度しかない。このため、 仮に、比較センサユニット 3 0 ' を脈波計測装置 1 に適用すると、ノイズスぺク トル S nを脈波スぺクトル S mと誤検出して、誤った脈拍数 H Rを算出してしま う。

これに対して、図 1 4に示すように、センサユニット 3 0の出力信号には、ノ ィズスペクトル S nが存在しない。したがって、センサユニット 3 0を用いた脈 波計測装置 1 にあっては、正確な脈波スぺクトル S mに基づいて、脈拍数 H Rを 求めることができる。

次に、本発明者らは、比較センサュニッ卜 3 0 ' およびセンサユニット 3 0に ついて、ノイズ光源 Nの照度差を変化させ、ノイズスペクトル強度と脈波スぺク トル強度の関係を測定した。図 1 5はこの測 ' 結を示したグラフである。この グラフにおいて縦軸は相対強度 Q (ノイズスへク卜ル強度 Z脈波スぺクトル強度 +ノイズスペクトル強度)、横軸はノィズ光源ヽ'の照 Ιίί &である。相対強度 Qの 値が低い程、ノイズ成分が小さいくなるのて、 ι Κ確に脈波スぺクトル S mを検出 できることになる。

比較センサユニット 3 0 ' の出力で、ノイズ強が大きくなるにつれ、 相対強度 Qの値が高くなり、ノイズ強^が略《 0 0 0 ルクスで、ノイズスぺク卜 ル強度と脈波スペクトル強度が等しくなる。そして、ノイズ強度が 4万ルクスに 達すると、相対強度の値がほぼ 1 0 0 %になってしまう。脈波スペクトル S mと ノイズスペクトル S nの判別をスぺク卜ル強度の入小でうならば、比較センサ ユニット 3 0 ' は略 8 0 0 0ルクス以上で使川不能となってしまう。

これに対して、センサュニット 3 0の出力(, ;; '' ;·は、ノイズ強度の値にかかわら ず、全く影響を受けていない。このことは、の ¾外であっても外光の影響を 受けることなく、脈波スペクトル S mを ι 確に検 111できることを意味する。

A— 2 — 2 :データ処理回路 5 0の動作

次に、図 1 6はデータ処理回路 5 0の動作をすフローチャートである。まず、 脈波信号変換部 5 1が脈波信号 V mをアナログ信号からデジタル信号に変換して 脈波データ M Dを生成し(ステップ S 1 ) 、体勁信号変換部 5 2が体動信号 V t

- 1フ -をアナログ信号からデジタル信号に変換して体動デ一夕 TDを生成する(ステツ プ S 2) 。記憶部 5 2は、脈波データ MDと体動デ一夕 TDを記憶する(ステツ プ S 3 ) 。

次に、脈波周波数解析部 54は、記憶部 5 3から読み出された脈波データ MD に F FT処理を施して、脈波解析デ一夕 MKDを生成する(ステップ S 4) 。こ の場合、脈波信号 Vmは、腕の振りや体の上下動などの体動の影響を受けている ため、脈波解析データ MKDには、真の脈波成分の他、体動成分が重畳している。 図 1 7 (a) は脈波解析データ MKDの一例である。なお、図 1 7 (a) 中の 1. 5H z近傍および 3 H z近傍の周波数成分は体動成分である。

次に、体動周波数解析部 5 5は、記憶部 5 3から読み出された体動データ MD に F FT処理を施して、体動解析データ TKDを生成する(ステップ S 5) 。図 1 7 (b) は体動解析データ TKDの一例である。ここで、体動解析データ TK Dの各スぺクトル周波数は、脈波解析データ MKDの体動成分に係わる各スぺク トル周波数と一致する。なお、この例では、それらのスペクトル強度が一致して いるが、相違する場合もある。これは、体動信号 THが腕の振りなどによって生 じる加速度として直接検出されるのに対して、血液流は血管や組織などの影響を 受けるからである。

次に、脈波成分抽出部 5 5は、脈波解析データ MKDの各スペクトル周波数成 分の内、体動解析データ TKDの各スぺクトル周波数に対応するスぺクトル周波 数成分を除去して、体動除去脈波解析データ MKD ' を脈波成分として生成する。 このような処理によって、体動成分のスぺクトル強度が脈波解析データ M K Dと 体動解析データ T K Dの間で相違しても、脈波解析データ M K Dから体動成分を 除去して、脈波成分を抽出することができる。例えば、脈波解析データ MKDと 体動解析データ TKDが図 1 7 (a) , (b) に示すものであるならば、体動除 去脈波解析データ MKD' は図 1 7 ( c ) に示すものとなる。

次に、脈拍数演算部 5 6は、体動除去脈波解析データ MKD ' に基づいて、脈 波成分の基本波周波数 Fm 1を特定し、 6 0 /Fm 1を演算して脈拍数 HRを生 成する。脈波成分の基本波周波数 Fm 1は体動除去脈波解析データ MKD ' 中の 各スぺクトルのうち最大のスぺクトル強度を示す周波数を特定することによって 行われる。具体的には、各スペクトル強度を順次比較して、最大のものを検索す る。例えば、体動除去脈波解析データ M K D ' が図 1 7 ( c ) に示すものである とすれば、 F 1が脈波成分の基本波周波数 F m 1 として特定される。

このように本実施形態によれば、フォトダイオード 3 2, 3 3を L E D 3 1力、 らの距離が相違し、かつ、外光が等しく入射する位置に配置したので、外光によ る影響を簡易な構成で確実に相殺することができる。これにより、真夏の屋外な どでも脈波計測装置 1 を使用することが可能となる。また、脈波信号 V mに周波 数解析を施して、体動成分を除去するようにしたので、ランニングなどの運動中 であっても脈拍数 H Rを検出することができる。これにより、被験者は自己の健 康状態を走りながら管理することができるので、効果的なトレーニングを行うこ とができる。

A— 3 . 第 1実施形態の変形例

本発明は、上述した第 1実施形態に限定されるものではなく、以下に述べる各 種の変形が可能である。

( 1 ) 上述した第 1実施形態にあっては、脈波信号を検出するセンサユニット 3 0を反射型光検出装置の一例として説明したが、本発明は、これに限定されるも のでなく、発光部と光電変換部とを備え、発光部からの照射光を検出物で反射し、 その反射光の光量を検出する反射型光検出装であれば、いかなるものにも適用 できる。例えば、工業製品の生産ラインにおいて製品の個数を計測する装置、複 写機において紙の有無を検出する装置等に応用することができる。

( 2 ) 上述した第 1実施形態にあって、センサユニット 3 0を構成する L E D 3 1 とフォトダイオード 3 2, 3 3の位置関係は、図 3に示すように、直線状に配 置したが、本発明はこれに限定されるものではなく、 L E D 3 1からフォトダイ オード 3 2までの距離 L 1、 L E D 3 1からフォトダイオード 3 3までの距離 L 2力 相違すればどのような位置関係にあってもよい。例えば、図 1 8に示すよ うに L E D 3 1 とフォトダイオード 3 2を結ぶ直線が、フォトダイオード 3 2, 3 3を結ぶ直線と直交するような配置であってもよい。

( 3 ) 上述した第 1実施形態にあって、センサユニット 3 0を、図 1 9に示すよ うに構成してもよい。図 1 9に示すセンサユニット 3 0の回路図が、図 5に示す ものと異なるのは、フォトダイオード 3 2の力ソードとフォトダイオード 3 3の アノードを接地させた点である。この場合にも、上述した実施形態と同様に、電 流 i 1と電流 i 2が接続点 Xで加算されるので、外光の照度 P cに応じた電流 i cを相殺することができる。

(4) 上述した実施形態にあって、フォトダイオード 3 2, 3 3の分光感度特性 は、その一例として図 6に実線で示したものとして説明したが、同図中に点線で 示すように約 9 5 0 nmがピーク波長であってもよい。一般に、 3 00 nm〜 6 0 0 nmの波長の光を検出光として用いると、皮膚から 3 mm程度内部の血液流 を計測できることが知られている。これは、波長の短い光は生体の組織で吸収あ るいは散乱され易いからである。したがって、検出光の波長範囲を 3 0 0 n m〜 6 0 0 n mにすると、外光のうち波長範囲が 30 0 n m〜 6 0 0 n mのものが生 体の組織で吸収 · 散乱されるので、外光の影響を受けにくいものにすることがで きる。しかし、分光感度をこの範囲に制限した特殊な素子は高価である。これに 対して、上述した第 1実施形態で説明した分光感度特性や図 6中に点線で示す特 性を示すフォトダイオードは、安価で安'定した特性を示す。上述した第 1実施形 態においては、外光を相殺することができるから、検出光の波長範囲を 3 0 0 n m〜 6 0 0 nmに限定しなくとも、図 6に ¾線あるいは点線で示す分光感度特性 を有するフォトダイォードを川いて正確に脈波 i,i^Vmを検出できる。この ¾合 には、組織の内部にまで照射光が到達するため、お έ' '動脈などの各種動脈の脈勁 を検出することができる。

( 5 ) 上述した第 1実施形態にあって、データ処理回路 5 0では、体動除去解析 データ MKD' に基づいて、脈拍数 HRを算出したが、本発明はこれに限定され るものではなく、体動除去解析データ MKD ' の低域成分を解析して呼吸数を示 す呼吸数情報を算出するようにしても良い。また、体動除去解析データ MKD ' に逆 F FT処理を施し、その処理結果に基づいて、平脈、弦脈、滑脈といった脈 象を特定するようにしてもよい。要は、データ処 II回路 5 0は、体動除去解析デ 一夕 MKD' に基づいて、生体の状態を示す生体情報を生成する回路であれば如 何なるものであってもよい。

(6) 上述した実施形態にあっては、指の根本を脈波信号 Vmの検出部位の一例 として説明したが、センサユニット 3 0の形態を適宜変更することによって、生 体の皮膚であればどのような箇所であっても脈波信号 V mを検出できる。例えば、 首の周り、耳朶、手首といった箇所を検出部位としてもよい。

B . 第 2実施形態

第 2実施形態は、体動計測装置に関するものである。体動計測装置では、上述 した第 1実施形態のセンサユニット 3 0 (反射' 光検出装置)を一部変更して体 動を計測するために用いる。

B— 1 . 原理

まず、本実施形態における体動信号の検 11 ', I!?: ΪΨ.を説明する。本実施形態に係る 体動計測装置においては、受光部と発光部を備えた反 U 光学センサ(後述する センサュニット 3 0 0 ) を用いて体動を検 i l lしている。

図 2 0は、反射型光学センサの原理を ,i njjするための闵である。図において A 1は発光部、 B 1 は受光部である。また、 T 1 は^皮であり、 C 1は毛細血管お よび細動脈である。表皮 T 1から血管 C 1 までの i!ijには、 t体組織が形成されて いる。そして、血管 C 1の内部には血液が流れている。

発光部 A 1から照射された光の一邰は、 '1·.体の組織や血液中のヘモグロビンに よって吸収され、また、他の一部は、屮.体組織によって反射され、その反射光 が受光部 B 1 によって受光される。受光, 1.; 1 は ¾光に応じて気信号を出力 する。したがって、受光部 Β 1 の出力 ί, には、 -休の謹による吸収と |(IL液 '-I ' のへモログロビンによる吸収が反映されている。

図 2 1は、生体に体動がなく安静な状態において、入の血管部分に外部から光 を照射したときの吸光度の分布を示す図であり、 I 2は組織による吸光成分、 I 3は静脈血による吸光成分、 I 4は動脈 liiLによる吸光成分である。

この場合、組織による吸光成分 I 2には糾絨濃度が変化しないため、一定であ る。また、静脈血による吸光成分 I 3も - である。これは、静脈には脈動がな く、濃度変化がないためである。図 2 2は、このことを示す図であり、心臓から 送り出された血液の脈動が次第になくなり、 ^脈においては完全に消えているこ とが判る。

一方、生体に体動がある状態を考えると、その体動の影響が血液流に及び、動

脈血による吸光成分 I 4と静脈血による吸光成分 I 3が変動する。また、手足の 振りによって組織が振動するため、この部分の吸光度も変動する。

したがって、体動の有無に関わらず、動脈血の吸光成分 I 4が変動するため、 血管 Cに単に光を照射してその反射光を受光部 B 1で検出したとしても、受光部 B 1の出力信号を体動信号として取り扱うことはできない。

ところで、組織の吸光成分 I 2や血液の吸光成分 I 3, I 4は、ある周波数特 性をもっており、照射光の波長によって吸光度が相違している。図 2 3は、還元 ヘモグロビン H bと酸化ヘモグロビン H b O 2 との分子吸光係数を示した図であ る。ここで、酸化ヘモグロビン H b〇 2は動脈血中に主として存在し、還元へモ グロビン H bは静脈血中に存在している。上述したように静脈には脈動がないか ら、脈動に係わる吸光成分は、酸化ヘモグロビン H b O 2による吸光度を考慮す れば足りる。ここで、酸化ヘモグロビン H b〇 2の吸光係数は、図 2 3に示され るように 6 0 0 n mを越えると急激に減少していることが判る。一方、組織の吸 光度は、 6 0 0 n mを越えても減衰しない。

したがって、 6 0 0 n m以上の波長領域において発光部 A 1から生体に光を照 射すると、酸化ヘモグロビン H b〇 2では照射光がほとんど吸収されず、組織に よって照射光の大半が吸収されることとなる。この場合に体動があつたとすると、 上述したように組織が振動するので、体動に応じて照射光が組織に吸収される度 合が変動する。したがって、その反射光を受光部 B 1で受光すれば、受光部 B 1 の出力信号を体動信号として取り扱うことができる。第 2実施形態は、以上の体 動検出原理に着目して生体の体動を計測するものである。

B— 2 . 第 2実施形態の構成

B - 2— 1 :全体構成

第 2実施形態に係る体動計測装置の外観構成は、図 1 に示す第 1実施形態に係 る脈波計測装置 1 と同一である。但し、第 2実施形態では、第 1実施形態のセン サユニット 3 0の替わりにセンサユニット 3 0 0を用いる。ここで、センサュニ ット 3 0 0は、 6 0 0 n m以上の波長領域において反射光を電気信号に変換する ように構成されており、体動の度合いを示す体動信号 V tがセンサュニット 3 0 から出力されるようになっている。このため、装置本体 1 0の内部には加谏度セ ンサ 6 0が設けられていない。また、装置本体 1 0の内部に設けられるデータ処 理回路 5 0は、体動信号 V tに F FT処理を施し、その処理結果を解析すること により、ピッチ Pを算出している。

B— 2— 2 :センサュニット 3 00の構成

第 2実施形態のセンサユニット 3 0 0の機械的構成は、 LED 3 1 (発光部) の替わりに L ED 3 1 0を使用する点を除いて、第 1実施形態のセンサュニット 3 0と同じである。したがって、 L ED 3 1 0とフォトダイオード 32 , 3 3と の位置関係は、図 3および図 4に示す L ED 3 1を L ED 3 1 0に置き換えたも のとなつている。

ここで、フォトダイオード 3 2, 3 3の分光感度特性は、図 6に実線で示した ものと同一である。一方、図 24は、 L ED 3 1 0の発光特性を示したものであ る。したがって、センサユニット 3 0 0では、両特性が重なる範囲である 6 6 0 nmを中心に 6 3 0 nm〜 6 90 n mの波長領域において計測が行われる。 6 3 0 n m〜 6 9 0 n mの波長領域では、図 2 3に示すように酸化ヘモグロビン H b

2の吸光度が減少している。このため、フォトダイオード 3 2, 3 3の出力信 号は、脈波成分が抑圧され、体動成分が大半を占めることとなる。

この例における L E D 3 1 0とフォトダイオード 3 2 , 3 3は、第 1実施系形 態と同様に配置されているから(図 3, 4参照)、 L E D 3 1 0からフォトダイ オード 3 3までの光路長は、 L E D 3 1 0からフォトダイオード 3 2までの光路 長と比較して長くなる。

L ED 3 1 0からの照射光は、生体の組織によって吸収 · 散乱されるが、光路 長がある程度長くなると、媒質である生体の組織によって照射光がほとんど吸収 される。したがって、光路長が長い場合には、フォトダイオード 3 2, 3 3に反 射光が入射しなくなる。第 1実施形態で説明したように図 3に示す距離 L 1は、 組織の吸収 · 散乱が比較的少なくフォトダイオード 3 2によって組織の動きが検 出できるように選ばれており、一方、同図に示す距離 L 2はフォトダイオード 3 3に反射光がほとんど入射しないように選ばれている。したがって、フォトダイ オード 3 2の出力信号は、体動による組織変動を反映したものになるが、フォト ダイォ一ド 3 3の出力信号には体動波形が現れない。

次に、センサュニット 3 0 0の回路図を、図 2 5に示す。センサュニット 3 0 0は、図 5に示すセンサユニット 3 0 と比較して、 L E D 3 1を L E D 3 1 0に 置き換えた点とオペアンプ 3 4が体動信号 V t を出力する点とが相違する。

ここで、フォトダイオード 3 2, 3 3の位置関係は、第 1実施形態で説明した ように外光の照度(強度)が等しくなるように設定されている。したがって、外 光の照度 P c に対応する電流 i cは、接続点 Xにおいて電流 i 1 と電流 i 2 とが 加算されることにより相殺される。

一方、 L E D 3 1 0からフォトダイオード 3 3まで距離 L 2は、 L E D 3 1 0 からの光がほとんど入射しないように選ばれているから、照度 P bは照度 P aと 比較して極めて小さい。この結果、電流 i 1 + i 2は以下のように近似できる。

i 1 + i 2 = i a — i b i a

したがって、体動信号 V t はフォトダイォード 3 2に入射する反射光の照度 P aに応じたものとなる。

このように構成したセンサュニット 3 0 0において、図 5に示す示すように、 センサ固定用バンド 4 0を指の根本に装着すると、 L E D 3 1 0およびフォトダ ィオード 3 2 , 3 3は、発光面および受光而が指表面に向いた状態となる。この 状態で、 L E D 3 1 0が指に向けて光を照射すると、生体から反射された光がフ オトダイオード 3 2, 3 3によって受光される。ここで、外光がセンサ固定用バ ンド 4 0で覆われていない手指の皮膚から入って受光されたとしても、外光の成 分は相殺されるので、体動に対応する体動信号 V t のみをケーブル 2 0を介して 装置本体 1 0に入力することができる。

B— 2— 3 :データ処理回路 5 0 0の構成

次に、第 2実施形態に係るデータ処理回路 5 0 0について図 2 6を参照して説 明する。なお、データ処理回路 5 0 0は、第 1実施形態と同様に装置本体 1 0に 内蔵されている。また、デ一夕処理回路 5 0 0は、具体的には、 C P U、 C P U の作業領域として機能する R A M、および、上述した機能ブロックを実現するた めのプログラムを格納した R O M等によって構成される。

図 2 6はデータ処理回路 5 0 0の機能ブロック図である。図において、体動信 号変換部 5 2は、センサュニット 3 0 0からの体動信号 V t をアナログ信号から デジタル信号に変換して体動デ一夕 T Dして出力する。記憶部 5 3は R A M等で 構成され、所定期間の体動データ T Dを記憶する。体動周波数解析部 5 5は、記 憶部 5 3から読み出された体動データ T Dに周波数解析を施して、体動解析デー 夕 T K Dを生成する。周波数解析の手法としては、各種のものがあるが、この例 にあっては短い演算時間で解析できるように F F T (高速フーリエ変換)が用い られる。

次に、ピッチ演算部 5 4 0は、体動解析データ T K Dの各スペクトラム強度に 基づいて、ピッチ Pを演算し、その演算結を液 ,',,', 示部に出力する。

このピッチ演算部 5 4は、信号特定部 5 4 1 1波確認部 5 4 2、第 2波確 認部 5 4 3、および信号判別部 5 4 4から構成される。

信号特定部 5 4 1は、所定の周波数以 I --の !域でパワーが所定のレベル以上に ある信号をピッチを求めるための基準波として特する。第 1波確認部 5 4 2は、 基準波の周波数の 1 Z 3倍に相当する周波数を仃する ,;',';レベルの信号があるか否 かを判断する。第 2波確認部 5 4 3は、 ½ Ψ波の Vil波数の 2 / 3倍に相当する周 波数を有する高レベルの信号があるかかを判断する。

信号判別部 5 4 4は、第 1波確認部「) 1 1 - が ½ 波の),';: j波数の 1 / 3倍に朴 1 する周波数を有する高レベルの俗号が無: 'と判断したときには、 ¾準波を体 3¾の 基本波に対する第 2高調波であると判断する。また、ザ, j-判別部 5 4 4は、 2 波確認部 5 4 3が基準波の周波数の 2 / 3 ίί'ίにに'' 1する W波数の位^にレベル の信号がないと判断したときにも、波を体動の ½木波に対する笫 2高調波で あると判断する。

また、信号判別部 5 4 4は、第 1波確認部 5 4 2および第 2波確認部 5 4 3の 確認結果に基づいて基準波を基本波に対する ίϊΐ 3 ^調波であると判断したときで も、基準波が所定の周波数レベル以上にあると判断したときに、はじめて ¾準波 は基本波に対する第 3高調波であると断する。一方、 ^号判別部 5 4 4は、 S 準波が処理の周波数レベル以下にあると判断したときには、基準波は基本波に対 する第 2高調波であると断定する。

このように構成したピッチ演算部 5 4 0は、歩行時のスぺクトルと走行時のス ぺクトルとの違いから自動的に歩行状態にあるか走行状態にあるかを判断し、そ

れぞれの場合に適した演算を行うことによってピッチを求めるようになつている。 その原理は、以下の通りである。まず、図 2 7 ( a ) は、走行時の典型的なス ぺクトラムである。走行時には、同図に示すように体動の基本波に対応する線ス ベクトル S A 1、および体動の基本波に対する第 2高調波成分に相当する線スぺ クトル S A 2が出現する。これらのうち、第 2高調波成分に相当する線スぺクト ル S A 2は、基本波に対応する線スぺクトル S A 1 に比してレベルが著しく高い。 走行時には、右足をステツプした時と左足をステツプした時に均等に上下動が出 るので、体動成分の第 2高調波が出現するからである。また、腕の振りの基本波 ( S A 1 に相当)は、腕の振り出しおよび引き戻しを一周期とする振り子運動に 相当する。しかし、走行時には腕の振りを滑らかな振り子運動にするのが難しい ので、腕の振りの基本波パワーが弱めになる。一方、腕の振り出しおよび引き戻 しのそれぞれの瞬間に加速度がかかるため、第 2高調波成分は、腕の振りの基本 波成分より強くでるのである。

これに対して、図 2 7 ( b ) は歩行時の典型的なスペクトラムである。歩行時 には、体動の基本波に対応する線スペクトル S B 1、第 2高調波に対応する線ス ベクトル S B 2、および第 3高調波に対応する線スぺクトル S B 3が出現する。 歩行時には、走行時ほど体動に上下動がなく、また、手振りに起因する信号成分 が強く出現する。その特徴は、基本波に対応する線スペクトル S B 1 に現れる。 その結果、各線スペクトル S B 1 、 S B 2 、 S B 3の比率は一定しない。しかし、 走行時に比較して、線スペクトル S B 1および線スペクトル S B 3のレベルは、 線スペクトル S B 2のレベルよりも高い。

ここで、走行時の第 2高調波に対応する線スペクトル S A 2、歩行時の第 2高 調波に対応する線スぺクトル S B 2、および歩行時の第 3高調波に対応する線ス ベクトル S B 3は、通常、 1 0 0回 Z分以上の周波数領域に出現する。従って、 1 0 0回/分以上の周波数領域を監視し、そこに出現した信号のうち、高レベル の信号が基本波に対する第 2高調波であるか第 3高調波であるのかを判断すれば、 走行時であるか歩行時であるかを判断できる。

走行時においては、 1 0 0回/分以上の周波数領域に基本波に対する第 3高調 波が高レベルの信号として出現するので、この信号の周波数に 2 / 3倍を掛けた

値から歩行時のピッチ Pを求めることができる。逆に走行時には、 1 0 0回. 以上の周波数領域に基本波に対する第 2高調波が高レベルの信号として出現する ので、この信号の周波数から走行時のピッチ Pを求めることができる。ピッチ演 算部 540は、走行時におけるスぺクトルパターンと歩行時におけるスぺクトル パターンの違いを利用して、ピッチ Pを求めるように構成されている。

B— 3. 第 2実施形態の動作

次に、本実施形態の動作を図面を参照しつつ説明する。

B— 3— 1 :センサユニット 3 00の動作

まず、センサュニット 3 0 0の動作を比較例の動作と比較しながら説明する。 比較例では、図 24に示す発光特性を有する L E D 3 1の替わりに、図 2 8に示 す発光特性を有する L ED 3 1 0 ' を用いて比較センサュニット 3 00 ' を構成 した。この場合、 LED 3 1 0 ' の発光特性は、ピーク波長が 5 2 5 n mであつ て、その半値幅は 40 nmである。すなわち、比較センサユニット 3 0 0 ' にあ つては、酸化ヘモグロビン H b〇 2の吸光特性が大きい波長領域において、計測 が行われることになる(図 2 3参照)。

図 2 8は、比較センサユニット 3 0 0 ' の出力信号波形 WF 1の一例とその周 波数解析結果を示す図である。同図において S t 1は体動成分の基本波に対応す るスペクトルであり、その周波数は 1. 1 H zである。また、 S t 2は体動成分 の第 2高調波に対応するスペクトルであり、その周波数は 2. 2 H zである。一 方、 Smは、脈波成分の基本波に対応するスペクトルである。このように、計測 に用いる波長領域を 6 00 nm未満に設定すると、酸化ヘモグロビン H b O に よって照射光が吸光されるので、動脈血の脈動がスぺクトル Smとして計測され てしまう。この場合には、体動成分に係わるスぺクトル S t l , S t 2よりもス ぺクトル S mの強度の方が大きくなつてしまうので、体動の基本波を誤って検出 してしまい、その結果、正確なピッチ Pを検出することができない。

これに対して、図 3 0はセンサュニッ卜 3 0 0の出力信号波形 WF 2の一例と その周波数解析結果を示す図である。この例の L ED 3 1 0は、図 24に示すよ うに 6 6 0 nmにピーク波長があり、その半値幅が 40 nmとなる発光特性を示 している。このように計測に用いる波長領域を 6 0 0 nm以上に設定すると、酸 化ヘモグロビン H b O 2による照射光の吸光はほとんどないので、脈波成分に係 わるスペクトル S mのスペクトル強度が大幅に減少する。この結果、図 3 0に示 すように、スペクトル S mよりも体動成分に係わるスぺクトル S t 1 , S t 2の スぺクトル強度が大きくなり、スぺクトル S mを体動成分として誤検出すること がなく、正確に体動成分を計測することが可能となる。

また、センサユニット 3 0 0は、外光の影響をキャンセルするように構成され ているので、屋外におけるランニングなどの運動中であっても体動信号 V t を高 い S N比の下に検出することが可能となる。

B— 3— 2 :データ処理回路 5 0 0の動作

次に、データ処理回路 5 0 0においては、センサユニット 3 0 0によって体動 信号 V tが検出されると、体動信号変換部 5 2が体動信号 V 1 をアナログ信号か らデジ夕ル信号に変換して体動デー夕 T Dを生成する。この体動デ一夕 T Dは記 憶部 5 3に記憶され、所定のタイミングで記憶部 5 3から読み出される。次に、 体動周波数解析部 5 5力記憶部 5 3からあ ΐみ ί I」された体動データ T Dに F F Τ 処理を施して、体動解析データ T K Dを生成すると、ピッチ演算部 5 4 0は体動 解析データ T K Dの各スぺクトルに基づいて、ピッチ Ρを演算する。

ここで、ピッチ演算部 5 4 0におけるピッチ ¾ :処现の動作を図 3 1 に示すフ ローチャートを参照して説明する。ます、ステップ S T 1では、周波数解析後の 体動解析データ T K Dの中からレベルの ^も卨ぃ信号(線スペクトル)を見つけ る。この信号は、ピッチを求めるための基準波となるべき信号の候補である。ス テツプ S T 2では、この基準波の周波数が 1 0 0回/分以上であるか否かを判断 する。

ここで、基準波の周波数が 1 0 0回/分未満であれば、ステップ S T 3におい て別の候補を見つけることになる。この後、ステップ S T 4において、先の信号 を除く他の信号の中から最もレベルの高い信号を基準波として見つける。この処 理においてピッチをそのまま今回のピッチとし(ステップ S T 5 ) 、ステップ S Τ 6において、この値をピッチとして確定する。

これに対して、ステップ S T 3 、 S T 4での処理を行ううちに、 1 0 0回. 以上の高レベルの信号が見つかれば、この信号を基準波とする。ステップ S T

では、この基準波の周波数の 1 / 3倍の周波数を有し、かつ、基準波の振幅に対 して 1 Z 2倍以上の振幅を有する信号があるか否かを判断する。

ステップ S T 7で、基準波の周波数の 1 Z 3倍に相当する周波数を有し、かつ、 基準波の振幅に対して 1 / 2倍以上の振幅の信号がない場合には、ステップ S T 8に進む。ステップ S T 8では、基準波の周波数の 2 Z 3倍に相当する周波数を 有し、かつ、基準波の振幅に対して 1 Z 2倍以 I-.の振幅を有する信号があるか否 かを判断する。

ステップ ST 8で、基準波の周波数の 1 /' 3 に扣、する周波数を有し、かつ、 基準波の振幅に対して 1 Z 2倍以上の振のきがなければ、基準波は、第 2高 調波成分に相当する信号と判断できる。このため、ステップ S T 6において、こ の値をそのままピッチとして確定する。

これに対して、ステツプ S T 7において, ½ 波の波数の 1ノ 3倍に相当す る周波数を有し、かつ、基準波の振幅にズ 'ίして 1 / 2 -以卜-の振幅の信号がある 場合には、ステップ S T 9に進む。ステップ S T 9では、この ¾準波の周波数が 1 50回/分以上であるか否かを判断するこの 1 5 0回/分という値は、 1 0 0回/分の 1. 5倍の数値である。通' 歩 ίΓ屮のピッチは 1 0 0回 Z分 〜 1 5 0回 Z分であり、走行中のピッチは 1 ) () 1'」1 分〜 2 0 0回/分である。 したがって、 1 5 0回 Z分という数倘を ½Wとして歩状態か^行状態かの確 認に用いることができる。ステップ S T ;こおいて、波の周波数が 1 5 0回 /分以上であると判断した場合には、この ½ 波は、 ili 3 調波成分に相当する 信号と断定できる。このため、ステツブ S T 1 0において、この信号の周蓮を 2 3倍し、 2/ 3倍した値を、ステップ S T 6において、ピッチとして確定する。 また、ステップ S T 7において、基準波の波数の 1 Z 3倍に相当する周波数 を有し、かつ、基準波の振幅に対して 1 Z 2 ί,'ί以ヒの振幅の信号がないと判断し た場合には、ステップ S T 8に進む。ステップ S T 8において、基準波の周波数 の 2Ζ3倍に相当する周波数を有し、かつ、準波の振幅に対して 1 /2倍以上 の振幅の信号があると判断した場台には、ステップ S T 9に進む。ステップ S T 9において、この基準波の周波数が 1 5 0回分以上であると判断した場合には、 この基準波は歩行時の基本波に対する第 3高調波であると確認できる。それ故、

基準波は、第 3高調波成分に相当する信号と断定できるから、ステップ S T 1 0 において、この信号の周波数を 2 / 3倍し、この 2 Z 3 した値をステップ S T 6 において、ピッチとして確定する。

ただし、ステップ S T 9において、この基準波の周波数が 1 5 0回 Z分未満の 値であれば、基準波は、第 3高調波成分に相当する信号でないと判断できる。し たがって、この基準波の 1 Z 3倍、または 2 Z 3倍の周波数を有する信号はあく までもノイズであり、基準波は、第 2高調波成分であると判断できる。したがつ て、ステップ S T 6において、この値をそのままピッチとして確定する。

このように、基準波の周波数の 1 / 3倍に相当する周波数の位置に、基準波の 振幅に対して 1 2倍以上の振幅の信号がなく、かつ、基準波の周波数の 2ノ 3 倍に相当する周波数の位置に、基準波の振幅に対して 1 Z 2倍以上の振幅の信号 がない場合には、基準波を第 2高調波であると判断する。

また、基準波の周波数の 1 Z 3倍に相当する周波数の位置に、基準波の振幅に 対して 1 / 2倍以上の振幅の信号が有り、あるいは、基準波の周波数の 2 3倍 に相当する周波数の位置に、基準波の振幅に対して 1 Z 2倍以上の振幅の信号が 有る場合には、基準波の周波数が 1 5 0回/分以上であると判断したときにはじ めて、基準波は第 3高調波であると判断する。

以上説明したように、第 2実施形態にあっては、体動があると組織が振動し、 これに応じて吸光特性が変動するという点に着目して、光学式センサによって体 動信号 V t を計測するようにした。このため、機械的な加速度センサを用いる場 合と比較して、装置の信頼性を高めるとともに構成を簡易なものにすることがで きる。また、どの方向に体動があっても組織は振動するので、本実施形態による センサユニット 3 0 0は体動を総合的に検出している。したがって、加速度セン サのように各軸に対応したものを各々設.けなくとも、一つのセンサュニット 3 0 0で体動を確実に検出することが可能である。

また、センサュニット 3 0 0における体動信号 V t の計測に用いる波長領域を 6 0 0 n m以上に設定したので、検出信号中の脈動成分を充分抑圧することがで き、良好な S N比の下で体動信号 V t を検出することができる。さらに、 2個の フォトダイオード 3 2, 3 3によって外光の影響をキヤンセルするようにしたの で、屋外における運動中にも、正確な体動信号 V t を検出することができる。

B - 4 :第 2実施形態の変形例

( 1 ) 上述した第 2実施形態にあっては、指元で体動を検出したが、後述する第 3実施形態と同様に、センサュニット 3 0 0を時計ケース 1 1の下側に内蔵し、 手首の甲から体動信号 V t を検出するようにしてもよい。また、図 2 5に示すセ ンサュニット 3 0 0からフォトダイオード 3 3を削除してもよい。この場合には、 外光成分をキャンセルすることはできないが、計測に用いる波長領域を 6 0 0 η mに設定しているので、脈波成分の重畳がない体動信号 V t を得ることができる。

( 2 ) また、第 2実施形態においては、発光部である L E D 3 1 0の発光特性を 6 0 0 n m以上の波長でピークを有するように設定し、受光部であるフォトダイ ォード 3 2の分光感度特性を 4 0 0 n m〜 8 0 0 n mの範園内に設定することに より、 6 0 0 n m以上の波長領域で計測できるようにした。しかし、本発明はこ れに限定されるものではなく、例えば、発光部の照射光を 4 0 0 n m〜 8 0 0 n mの波長範囲内でエネルギーを有するように設定し、受光部の 6 0 0 n m以上の 波長領域に分光感度特性を持つように設定してもよい。要は、計測に用いられる 波長領域を 6 0 0 n m以上に設定すればよい。

また、図 2 3からわかるように酸化ヘモグロビン H b O 2の吸収光係数は 6 0 0 n mから 9 0 0 n mの問で特に減少している。したがって、計測に用いられる 波長領域を 6 0 0 n mから 9 0 0 n mまでの範囲内に設定することが特に望まし い。なお、この場合に、フィル夕を用いることによって、計測に用いられる波長 領域を限定するようにしてもよい。

C . 第 3実施形態

次に、本発明の第 3実施形態に係わる生体情報計測装置について、図面を参照 しつつ、説明する。この生体情報計測装置は、体動を除去した脈波信号に基づい て脈拍等の生体情報を計測するものである。

C 一 1 . 第 3実施形態の構成

C 一 1 一 1 :全体構成

図 3 2は、第 3実施形態に係わる生体情報計測装置の断面図である。図に示す ように、生体情報計測装置は腕時計構造を有している。この例では、第 1実施形 態で説明したセンサュニット 3 0に対応するセンサュニット 3 0 1が、時計ケ一 ス 1 1の裏面側に本体と一体になつて形成されている。時計ケース 1 1 には、こ れを腕に装着するためのリストバンド 1 2が構成されており、リストバンド 1 2 を手首に巻きつけて装着すると、時計ケース 1 1の裏面側が手首の甲に密着する。 時計ケース 1 1の裏面側には、裏蓋 1 5 4で固定される透明ガラス 1 3 7が設け られている。透明ガラス 1 3 7は、センサユニット 3 0 1 を保護する。また、透 明ガラス 1 3 7は、 L E D 3 1 0, 3 1 1の照射光、および、生体を介して得ら れる反射光を透過する。

時計ケース 1 1 の表面側には、現在時刻や日付に加えて、センサュニット 3 0 1の検出結果に基づく脈拍数 H Rなどの生体情報も表示する液晶表示装置 1 3が 構成されている。また、時計ケース 1 1 の内部には、メイン基板 1 5 1の上側に C P U等の各種 I C回路が設けられており、これによつてデータ処理回路 5 0 1 が構成される。また、メイン基板 1 5 1 の裏面側には電池 1 5 2が設けられてお り、電池 1 5 2から液晶表示装置 1 3、メイン基板 1 5 1およびセンサュニット 3 0 1 に電源が供給されるようになっている。メイン基板 1 5 1 とセンサュニッ ト 3 0 1 とは、ヒートシ一ル 1 5 3によって接続されている。ヒートシール 1 5 3に形成される配線によって、ィン基板 1 5 1からセンサュニット 3 0 1 に^ 源が供給され、また、センサュニット 3 0 1からスィン S板 1 5 1 に脈波倍号 V mが供給される。データ処理回路 5 0 1 は、脈波信号 V mに F F T処理を施し、 その処理結果を解析することにより、脈拍数 H Rを算出している。なお、時計ケ ース 1 1の外側面には、時刻合わせや表示モードの切換などを行うためのボタン スィッチ 1 1 1 , 1 1 2 (図示せず)が図 1 に示す脈波計測装置と同様に設けら れている。

この生体情報計測装置のリストバンド 1 2を手首に巻きつけて装着すると、時 計ケース 1 1の裏面側が手首の甲に向けられる。このため、 L E D 3 1 0, 3 1 1からの光が透明ガラス 1 3 7を介して手首の甲に照射され、その反射光がフ才 トダイオード 3 2, 3 3に受光される。

C一 1— 2 :センサュニット 3 0 1の構成

次に、センサユニット 3 0 1 (反射型光検出装置)の構成例として 2態様を説 明する。

C一 1 一 2— 1 :第 1の態様

図 3 3はセンサュニット 3 0 1 を裏面側から ¾た平面図である。図 3 3におい て、 L E D 3 1 0, 3 1 1 とフォトダイオード 3 2, 3 3力、回路基板 3 6の裏 面側に形成されており、その表面側には、 O Pアンプ 3 4および回路素子 3 5が 形成されている(図 3 2参照)。〇 Pアンプ 3 4 と回路素子 3 5は、フォトダイ オード 3 2 , 3 3の出力信号の差分を増幅する^分演 1;':手段として機能する。な お、この点については後述する。

ここで、この例におけるフォトダイオード 3 2 , 3 3の分光感度特性は、第 1 および第 2実施形態と同様に図 6に示すものとなる。また、 L E D 3 1 0の発光 特性も第 2実施形態と同様に図 2 4に示すものとなる。一方、 L E D 3 1 1 とし ては、図 2 8に示す発光特性を有するものが川いられる。すなわち、 L E D 3 1 は、 6 6 0 n mをピーク波長として半値幅 4 0 n mの允光特性を有しており、 -一 方、 L E D 3 1 1 は、 5 2 5 n mをピーク波として、1': 幅 4 0 n mの発光特性 を有している。ところで、 6 0 0 n m以 I·.の波 M域では酸化ヘモグロビン H b

2による照射光の吸光がほとんど行わ、 (1 0 0 n m 満の波長領域におい て酸化へモグロビン H b O の吸光係数が ';' :する。また、酸化ヘモグロビン I I b〇 2は血液流の脈動に従って移勁するので, ¾化へモゲロビン I I h による 吸光特性の変動は脈波に対応する。一方、休があると糾織が振動するが、組織 の吸光特性は、酸化へモグロビン H b O のように 6 0 0 n m以上の波長領域で 急激に低下することはない。したがって、 6 0 0 n m以 I·-の波長の光を照射する L E D 3 1 0は体動検出用の発光部として、 6 0 0 n m未満の波長の光を照射す る L E D 3 1 1は血液流検出用の発光部として川いられる。

また、この例における L E D 3 1 0 . 3 1 1 とフォトダイオード 3 2 , 3 3は、 図 3 3に示すように、直線上に配置されている。ここで、 L E D 3 1 0の発光中 心位置からフォトダイオード 3 2の受光中心位;までの距離を L 1 、 L E D 3 1 0の発光中心位置からフォトダイオード 3 3の受光屮心位置までの距離を L 2、 L E D 3 1 1の発光中心位置からフォトダイオード 3 3の受光中心位置までの距 離を L 1 ' 、 L E D 3 1 1の発光中心位置からフォトダイオード 3 2の受光中心 位置までの距離を L 2 ' とする。この場合、 LED 3 1 0 , 3 1 1とフォトダイ オード 3 2, 3 3は、 L 1く L 2かつ L I ' <L 2 ' になるように配置される。 すなわち、フォトダイオード 3 3は、その受光中心位置から L E D 3 1 0の発光 中心位置までの距離 L 2が、 L ED 3 1 0の発光中心位置からフォトダイォ一ド 3 2の受光中心位置までの距離 L 1と異なるように配置され、かつ、距離 L 1 ' と距離 L 2 ' が異なるように配置される。これにより、 L ED 3 1 0からフォト ダイオード 3 3までの光路長は、 L E D 3 1 0からフォトダイオード 3 2までの 光路長と比較して長くなる。また、 L E D 3 1 1からフォトダイオード 3 2まで の光路長は、 L E D 3 1 1からフォトダイオード 3 3までの光路長と比較して長 くなる。

ところで、 L E D 3 1 1からの照射光は、 L E D 3 1 0からの照射光と同様に 生体の組織によって吸収 ' 散乱されるが、光路長がある程度長くなると、媒質で ある生体の組織によって照射光がほとんど吸収され、フォトダイオード 3 2 , 3

3に反射光が入射しなくなる。この例において距離 L 1 ' は、組織の吸収 · 散乱 が比較的少なくフォトダイオード 3 3によって脈波が検出できるように選ばれて おり、一方、距離 L 2 ' はフォトダイオード 3 2に反射光がほとんど入射しない ように選ばれている。したがって、フォトダイオード 3 2には、外光と体動によ る組織変動を反映した反射光が入射される。一方、フォトダイオード 3 3には、 外光と血液流に応じた反射光が入射される。この場合、体動があると、血液流は、 組織や血管に圧迫され、そのありようが変動する。すなわち、フォトダイオード

3 3に入射する反射光量の変動は、脈波成分に体動成分が重畳したものとなる。 ここで、フォトダイオード 3 3に入射する外光の光量を P c、反射光の内、脈 波に対応する光量を Pm、体動に対応する光量を P t ' とし、フォトダイオード

3 2に入射する外光の照度を P c、反射光の照度(すなわち、体動に対応する照 度)を P t として、以下の説明を進める。なお、フォトダイオード 3 2 , 3 3に 各々入射する外光の光量をいずれも P cとしたのは、両フォトダイオード 3 2 ,

3 3が近接して配置されているので、組織を介して入力される外光の照度が等し くなるからである。

図 3 3は脈波センサュニッ卜 3 0 0の電気的な構成を示すプロック図である。

図に示すようにフォトダイオード 3 3には電流 i 1が流れ、フォトダイォード 3 2には電流 i 2が流れる。差分演算手段 340は電流 i 1から電流 i 2を減算し、 この差分に応じた電圧を脈波信号 Vmとして出力する。なお、差分演算手段 34 0は、例えば、図 3 5に示すような OPアンプと抵抗(回路素子)を用いた差動 増幅器で実現することができる。

ここで、照度 Pm, P t, P t ' , P cに対応する電流を i m, i t , i t ' , i cとする。この場合、図 34に示す i 1, i 2は、以下の式で与えられる。

i 1 = i m + i t + i c

i 2 = i t + i c

したがって、差分演算手段 340から出力される脈波信号 Vmは、以下の式で 与えられる。ただし、 kは電流電圧変換ゲインである。

Vm= k ( i 1一 i 2 )

= k ( i m+ i t ' - i t )

すなわち、外光の照度 P cに応じた電流 i c,一 i cは相殺される。また、体 動成分に対応する電流は i t ' - i t となり、血液流中の体動成分と組織の体動 成分が相殺され、 i mに比較して i t ' 一 i tは極めて小さいものとなる。した がって、脈波信号 Vmは以下の式のように近似できる。

V m = k i m + i t — i t ) k · i m

この結果、差分演算手段 340の出力信号を体動が除去された脈波信号 Vmと して取り扱うことができる。

なお、この例においては、差分演算手段 340を図 3 5に示すような差動増幅 器で実現したが、フォトダイオード 3 2 , 3 3の後段に各々増幅器を設けてフォ トダイオード 3 2, 3 3の出力信号を増幅した後、 AD変換器を介してデジタル 信号に変換し、これらのデジタル信号を C P U等のデジタル信号処理回路で差分 演算するようにしてもよい。この場合にも、上記した電流 i 1, i 2の値に対応 するデジタル信号間で差分演算が行われるので、脈波信号 V mに対応する脈波デ —タを得ることができる。また、各デジタル信号のゲインをデジタル処理で調整 することにより、体動成分を効果的に抑圧することができ、脈波データの S N比 を高めることが可能となる。

C - 1 - 2 - 2 :第 2の態様

第 2の態様に係わるセンサュニット 3 0 1の機械的な構成は、上述した図 3 3 に示すものと同様であり、この例においても、外光がキャンセルされるように距 離 L 1 , 2と距離し 1 ' , L 2 ' とが設定される。

図 3 6は、第 2の態様に係わるセンサュニット 3 0 1の回路図である。同図が 図 2 5に示すセンサュニット 3 0 0と相違するのは、 L ED 3 1 1 と抵抗 3 5 1 ' が設けられた点と、フォトダイオード 3 2とフォトダイォード 3 3とを逆に 配置した点である。

ここで、フォトダイオード 3 3に流れる電流 i 1とフォトダイオード 3 2に流 れる電流 i 2の向きを図 3 5に示すように取ると、 i 1は正、 i 2は負の値とな る。ここで、点 Yで結線を切断したときの接統点 Xにおける電圧と電流の関係は、 上述した図 8に示したものとなる。すなわち、フォトダイオード 3 3に入射する 照度が増大すると電流 i 1は増加し、フォトダイオード 3 2に入射する照度が増 大すると電流 i 2は減少する。

ここで、照度 Pm, P t, P t ' , P cに対応する電流を i m, i t, i t ' , i cとする。この場合、図 3 6に示す i 1 , i 2は、以下の式で与えられる。

i 1 = i m + i t + i c

i 2 = - i t - i c

接続点 Xにあっては、電流 i 1と電流 i 2が加算されるから、 OPアンプ 34 に流れ込む電流 i 1 + i 2は、 i m+ i — i t となる。すなわち、外光の照 度 P cに応じた電流 i c,— i cは相殺される。また、体動成分に対応する電流 は i t ' 一 i t となり、血液流中の体動成分と組織の体動成分が相殺され、 i m に比較して i t ' — i tは極めて小さいものとなる。したがって、脈波信号 Vm は以下の式のように近似できる。

V m = k ( i m + i t 一 i t ) k · i m

この結果、〇Pアンプ 34の出力信号を体動が除去された脈波信号 Vmとして 取り扱うことができる。

このように、センサユニット 3 0 1では、酸化ヘモグロビン H b O 2の吸光特 性が 6 0 0 n mを境に急変する点に着目して、 L ED 3 1 0と L ED 3 1 1の発 光特性を各々体動成分検出用と血液流検出用に設定した。加えて、センサュニッ ト 3 0 1では、フォトダイォ一ド 3 3の検出信号からフォトダイオード 3 2で検 出される体動成分を差し引くようにしたので、体動成分の除去された脈波信号 V tを得ることができる。しかも、この差分を取る処理において、外光成分も同時 にキヤンセルされるので、 S N比の良い脈波^ V tを得ることができる。

C— 1一 3 :データ処理回路 50 1の構成

次に、データ処理回路 50 1について図 3 7を参照して説明する。なお、デー 夕処理回路 5 0 1は、第 1実施形態のデ一夕処回路 5 0と同様に装置本体 1 0 に内蔵されている。また、データ処理回路 5 0 1は、体的には、 C PU、 C P Uの作業領域として機能する R AM、および、卜.述した機能ブロックを実現する ためのプロダラムを格納した R〇 M等によつて構成される。

図において、脈波信号変換部 5 1は、センサュニット 3 0 1からの脈波信号 V mをアナログ信号からデジ夕ル信号に変換して脈波データ M Dとして出力する。 記憶部 5 3は、所定期間の脈波データ MDを, ' する。脈波周波数解析部 54は、 記憶部 5 3から読み出された脈波データ M 1〕に I 波数解析を施して、脈波解析デ 一夕 MKDを生成する。周波数解析の :? 2:としては、 &种;のものがあるが、この 例にあっては短い演算時問で解析できるよ -:)に I- I- T ( ,;';,速フーリエ変換)が川 いられている。

次に、脈拍数演算部 5 7は、脈波解析データ M K Dのスぺクトラム強度に ¾ づいて、脈拍数 HRを演算し、その演算結を液ん示 1 3に出力する。脈 拍数演算部 5 7は、各スペクトル強度を比蛟して、スペクトル強度が最大になる 周波数 F hを特定する。この周波数 F hは脈波 i,;;;'Vmの本波周波数であるか ら、脈拍数演算部 5 7は、 6 0 F hを演 :することによって 1分間当たりの脈拍 回数である脈拍数 H Rを算出する。こうして : ί 11された脈扣数 H Rは、液晶表示 装置 1 3に表示されるようになっている。なお、脈波信号 Vmの S X比が十分高 い場合には、周波数解析によらず、単純に脈波信^ Vmを波形整形し矩形波に変 換して、当該矩形波の周期を求め、脈拍数 IIRを表示するようにしてもよい。

C一 2. 第 3実施形態の動作

次に、第 3実施形態に係わる生体情報計測装置の動作を説明する。始めに、被

験者は、図 3 2に示す腕時計形状をした生体情報計測装置をリストバンド 1 2を 用いて手首に巻きつけて装着する。そして、ランニング等の運動を屋外で行うと、 手首の血管を流れる血液流に、例えば、腕の振り等に応じた体動成分が重畳する。 まず、センサュニット 3 0 1においては、 L E D 3 1 1から 5 2 5 n mをピー ク波長とする光を手首の甲に向けて照射し、生体を介して得た反射光をフォトダ ィオード 3 3で検出する。また、 L E D 3 1 0から 6 6 0 n mをピーク波長とす る光を手首の甲に向けて照射し、生体を介して得た反射光をフォトダイオード 3 2で検出する。

ここで、 6 6 0 n mにピーク波長を有する光は、組織に吸収され易いが、血液 流中の酸化ヘモグロビン H b〇にはほとんど吸収されない。したがって、フォ トダイオード 3 2で検出される電流は、体動に応じて動く組織の変動に対応する ものとなる。一方、 5 2 5 n mをピーク波長とする光は、血液中の酸化へモグロ ビン H b〇 2によって吸収されやすい。このため、フォトダイオード 3 3で検出 される電流は、血液流の動きに対応したものになる。この場合、血液流にはその 脈動に応じた脈波成分に、体動に応じた体動成分が重畳している。したがって、 フォトダイオード 3 2で検出される電流には、脈波成分に体動成分が重畳したも のとなる。さらに、フォトダイオード 3 2, 3 3には外光が手首の組織を介して 入来するので、フォトダイオード 3 2 , 3 3の出力電流には、外光成分が重畳し たものとなる。

この後、センサュニット 3 0 1は、フォトダイォ一ド 3 3の出力電流とフ才ト ダイォード 3 2の出力電流の差分を演算し、その演算結果に基づいて脈波信号 V mを生成する。この差分演算によって体動成分と外光成分とがキャンセルされる。 例えば、フォトダイオード 3 3で検出される信号波形 W F 1 とその周波数解析 結果が図 2 9に示すものであり、フォトダイオード 3 2で検出される信号波形 W F 2 とその周波数解析結果が図 3 0に示すものであるとすると、センサュニット 3 0 1から出力される脈波信号 V mの信号波形 W F 3 とその周波数解析結果は図 3 8に示すものとなる。これらの図を比較すると、脈波信号 V mに重畳している 体動成分 S t 1 , S t 2は、図 2 9に示すフォトダイオード 3 3で検出される信 号の体動成分 S t 1 , S t 2 と比較してレベルが大幅に減衰していることが判る。 このように、センサュニット 3 0 1は、 S N比が良好な脈波信号 Vmを生成する。 次に、脈波信号 Vmがデータ処理回路 5 0 1 に供給されると、脈波信号 Vmは、 脈波信号変換部 5 1によってアナログ信号からデジタル信号に変換され、脈波デ —夕 MDが生成される。脈波デ一夕 MDは、記憶部 5 3に順次記憶され、所定の タイミングで読み出されて周波数解析部 5 7に供給される。次に、脈波周波数解 析部 5 4が脈波データ MDに F F T処理を施して、周波数解析を行い脈波解析デ 一夕 MKDを生成する。この後、脈拍数演算部 5 7は、脈波解析デ一夕 MKDの 各スぺクトルの中から最大のスぺクトル強度を有するスぺクトルを特定する。そ して、脈拍数演算部 5 7が当該スペクトル周波数 F hに基づいて、 6 0 F hを演 算することにより、脈拍数 HRを算出すると、この脈拍数 HRが液晶表示装置 1 3に表示される。これによつて、被験者は運動中であっても、体動が除去された 脈波信号 Vmに基づいて正確な脈拍数 HRを知ることができる。この結果、ラン ニングのペースを自己管理することができるので、効果的なトレーニングを行う ことができる。

このように、第 3実施形態に係わる生体情報計測装置によれば、差分演算手段 3 4 0によって、フォトダイオード 3 2, 3 3からの出力信号の差分を演算して 体動成分を抑圧した脈波信号 Vmを生成したので、従来の装置のように 2系統の F F T処理を行わなくとも一系統の F F T処理で脈拍数 HR等の生体情報を得る ことができる。この結果、装置全体の構成を簡易にすることができ、また、 C P U等の演算処理の負荷を軽減することができる。

さらに、差分演算手段 3 4 0による差分処理では、体動成分のみならず外光の 影響も同時にキャンセルされるので、屋外における運動中にも脈拍数 HR等を正 確に計測することができる。

C一 3. 第 3実施形態の変形例

( 1 ) 上述した第 3実施形態にあって、センサュニット 3 0 1 を構成する L E D 3 1 0, 3 1 1 とフォトダイオード 3 2 , 3 3の位置関係は、図 3 3に示すよう に、直線状に配置したが、本発明はこれに限定されるものではなく、 L ED 3 1 0からフォトダイォード 3 2までの距離 L 1、 L E D 3 1 0からフォトダイォー ド 3 3までの距離 L 2が相違し、かつ距離 L 1 ' と距離 L 2 ' が相違すればどの ような位置関係にあってもよい。例えば、図 3 9に示すように L E D 3 1 0 とフ ォトダイオード 3 2を結ぶ直線が、フォトダイオード 3 2 , 3 3を結ぶ直線と直 交し、 L E D 3 1 1 とフォトダイオード 3 3を結ぶ直線が、フォトダイォード 3 2 , 3 3を結ぶ直線と直交しするような配置であってもよい。

( 2 ) 上述した第 3実施形態において、センサュニット 3 0 1では、フォトダイ オード 3 2の検出電流とフォトダイォード 3 3の検出電流の差分に基づいて脈波 信号 V mを生成したが、この場合に、脈波成分に重畳する体動成分が正確にキヤ ンセルされるように、フォトダイオード 3 2で検出される検出電流のゲインを調 整するようにしてもよい。

例えば、図 3 4に示す脈波センサュニッ卜 3 0 0中の差分演算手段 3 4 0にお いて、抵抗 rの値を調整するようにすればよい。また、図 3 6に示す脈波センサ ュニット 3 0 1 にあっては、抵抗 3 5 1の値を調整して、体動に係わる照度 P t を可変するようにしてもよい。

D . 第 4実施形態

第 3実施形態では、差分演算手段 3 4 0を用いることにより、体動成分を抑圧 した脈波信号 V mを生成した。そして、脈波信号 V mに F F T処理を施して脈拍 数 H Rを算出した。しかしながら、エアロビクスように腕の振りが不規則な運動 で運動強度が大きくなると、体動成分を十分抑圧することができないことがある。 そこで、第 4実施形態の生体情報計測装^では、脈波信号 V mに自己相関演算を 施すことによって、脈波信号 V mに含まれる不規則な体動成分を抑圧する。そし て、脈波信号 V mの自己相関演算結果に基づいて、周波数解析を施すことによつ て、正確な脈拍数 H Rを算出している。

D— 1 :第 4実施形態の構成

第 4実施形態に係る生体情報計測装置は、第 3実施形態のデータ処理回路 5 0 1 に自己相関演算部 5 8を追加した点を除いて、第 3実施形態の生体情報計測装 置と同じである。図 4 0は第 4実施形態に係るデータ処理回路 5 0 2のブロック 図である。このデータ処理回路 5 0 2は、記憶部 5 3 と脈波周波数解析部 5 4と の間に自己相関演算部 5 8を有している。自己相関演算部 5 8は、脈波データ M Dを入力サンプルデ一夕として後述する自己相関関数を演算し、自己相関脈波デ

—夕 MD' を生成する。

ここで、自己相関関数について説明する。脈波波形は、心臓の収縮によって大 動脈に送り出される血液流が動脈を伝達される際の脈動を示すものである。この ため、脈波波形は心臓の拍動に同期した一定の周期を有する。これに対して、不 規則な体動は、周期性を有していない。自己相関関数は、周期性のある成分を強 めることができる。したがって、不規則な体動成分と規則的な脈波成分とが含ま れる脈波デー夕 M Dに自己相関演算を施すと、体動成分を抑圧して脈波成分を強 調することができる。

ここで、不規則変動を X ( t ) で表すものとし、 X ( t ) に周期 Tの周期変動 があるならば、 X ( t ) は以下に示す式でえられる。

X ( t ) = X ( t ±nT) ただし、 n = 0 , 1 . 2 , ···

つまり、周期の整数倍だけずらすと元の波形と '丁 (なってしまう。不規則変動 X ( t ) が周期性の強いものであるならば、 '3期の数 ίί' だけ時問軸をずらすと元 の波形と似たものとなる。したがって、ある時 j rだけずらした波形が元の波形 とどれだけ似ているかを調べ、変動中の) ) yi成分を判別するには X ( t ) と X ( t

+ r ) の相関を求めればよい。

自己相関関数は、時間に関する不規则: ή:を X ( 〖)とするとき、 r時問隔た つた二つの変動の積の平均値で定義され、 ' Λでえられる。

C ( τ ) = Ε [ X ( t ) x ( ί + r ) ]

ここで、 Eはアンサンブル平均であるが、 '確立過では時問平均で fgき換 えることができる。このため、自己相阅^数じ ( ) は、以下に示す式で表すこ とができる。

c (τ) = lim— 1 x{t)-x{t +r)dt

T→∞T

上記した式は、連続信号の自己相関関数 C ( z ) であるが、離散的データの自 己相関関数は、以下の式で与えられる。

) =— 1 N1 f ^

-:

TV - I j=i (;') ^( + ;

i = 0,1,2,· - -,Ν -1

なお、 X ( j ) ; j = l、 2、は、 N個の有限サンプル値である。

上述した自己相関演算部 5 8は、 N個の脈波データ MD ( j ) に対して、上記し た式で定義される積和算演算を実行して、自己相関脈波データ MD ' を生成して いる。自己相関脈波データ MD ' は、脈波データ MDと比較して、不規則な体動 成分が抑圧され、脈波成分が強調されたものとなる。したがって、脈波周波数解 析部 5 4で生成される脈波解析デー夕 M K Dの S N比を高くすることができる。 この結果、脈拍数演算部 5 7は、脈スペクトルの周波数を的確に判別し、正確な 脈拍数 H Rを算出することができる。

D— 2 :第 4実施形態の動作

第 4実施形態に係る生体情報計測装置の動作は、自己相関演算動作を除いて上 述した第 3実施形態の動作と同じである。このため、自己相関演算部 5 8の動作 を比較例を参照して説明する。なお、以下の例では、不規則な体動の下、各セン サュニッ卜で計測を行った。

ぐ比較例 1 >

まず、比較例 1では、図 5に示すセンサュニッ卜 3 0において、 L E D 3 1 と して図 2 8に示す発光波長特性を有するもの(発光中心波長が 5 2 δ n m) を使 用した。図 4 1は、比較例 1 におけるセンサユニット 3 0の出力信号波形 WF 4 とその周波数解析結果を示す図である。この場合、出力信号波形 WF 4には若干 の周期性があるようにも見える。しかし、周波数解析結果を見ると、脈スぺクト ル S mのパワー値は、他のスペクトルのパワー値と同程度である。したがって、 この構成では、不規則な体動があると、脈スペクトル S mの周波数を特定するこ とができない。

<比較例 2 >

次に、比較例 2では、図 5に示すセンサユニット 3 0において、 L E D 3 1 と して図 2 4に示す発光波長特性を有するもの(発光中心波長が 6 6 0 n m) を使 用した。図 4 2は、比較例 2におけるセンサユニット 3 0の出力信号波形 WF 5 とその周波数解析結果を示す図である。この場合の波長領域は、 6 6 0 nmを中 心とするものとなるので、出力信号波形 WF 5は体動成分を示すものとなる。 <比較例 3>

次に、比較例 3では、第 3実施形態に係るセンサユニット 3 00を用いた。図 43は、 比較例 3におけるセンサュニット 3 00の出力信号波形 WF 6とその周 波数解析結果を示す図である。この場合は、センサユニット 300において体動 成分が抑圧される。このため、図 4 3に示す出力信号波形 WF 6と図 4 1に示す 出力信号波形 WF 4とを比較すると、出力信号波形 WF 6の方が脈波成分が強調 されているように見える。しかし、図 4 3に示すように出力信号波形 WF 6の周 波数解析結果を見ると、脈スぺクトル S mと同程度のパワーを持つ他のスぺクト ルが存在する。したがって、この構成では、不規則な体動があると、脈スぺクト ル Smの周波数を特定することができない。

<実施例 >

上述した比較例 3に対して、実施例では、出力信号波形 WF 6を脈波デ一夕 M Dとして自己相関演算部 5 8に取り込み、これに自己相関演算を施して自己相関 脈波デ一夕 MD' を生成した。図 44は、実施例の自己相関脈波データ MD' を 示す波形 WF 7とその周波数解析結果を示す図である。この図に示す波形 WF 7 から、自己相関演算を施すと体動成分が十分抑圧され、周期性のある脈波成分が 強調されることが判る。この場合、波形 WF 7の周波数解析結果を見ると、脈ス ぺクトル Smのパワー値は、他のスぺクトルのパワー値と比較して最も大きい。 したがって、この構成によれば、不規則な体動があっても、脈スペクトル Smの 周波数を特定することが可能である。

このように、第 4実施形態にあっては、自己相関演算を脈波デ一夕 MDに施す ことによって、不規則な体動成分を抑圧して、周期性のある脈波成分を強調する ことができる。この結果、より正確な脈拍数 HRを脈拍数演算部 5 7で算出する ことができる。

D— 3. 第 4実施形態の変形例

上述した第 4実施形態においては、自己相関演算部 5 8によって、周期性のあ る脈波成分を強調する処理を行った。このため、自己相関脈波デ一夕 MD' から 脈拍数 H Rを直接算出するようにして、脈波周波数解析部 5 4と脈拍数演算部 5 8を省略するようにしてもよい。この場合には、自己相関脈波データ M D ' を基 準レベルデータ(直流レベルに相当)と比較することによって、脈波周期を算出 し、その算出結果に基づいて脈拍数 H Rを算出するようにすればよい。この生体 情報計測装置は、周波数解析を行う必要がないので、処理速度が遅い C P Uによ つて構成することができる。また、周波数解析に伴う処理負荷を削減できるので 消費電力を削減できる。したがって、安価な携帯機器に好適である。

E . 第 5実施形態

第 4実施形態においては、自己相関演算部 5 8によって自己相関演算を実行す るようにした。しかし、自己相関演算は積和算によって行われるため、演算負荷 が重い。ところで、自己相関演算は、不規則な体動成分を抑圧して規則的な脈波 成分を強調するために行われる。したがって、体動成分の周期性が強ければ、自 己相関演算による体動成分の抑圧効果は少ない。そこで、第 5実施形態において は、体動信号 V t の S N比を算出し、この算出結果に基づいて自己相関演算を行 うか否かを決定している。

E— 1 . データ処理回路 5 0 3

図 4 5は第 5実施形態に係るデータ処理回路 5 0 3のプロック図である。この デ一夕処理回路 5 0 3に入力される脈波信 ¾ V mは、例えば、第 4実施形態で説 明した比較例 3のセンサュニット 3 0 0により生成されたものである。一方、体 動信号 V t は、例えば、第 4実施形態で説明した比較例 2のセンサュニット 3 0 により生成されたものである(L E Dの発光中心波長が 6 6 0 n m ) 。

脈波信号 V mは、脈波信号変換部 5 1 によってデジタル信号に変換され、脈波 データ M Dとなる。体動信号 V 1 は体動信号変換部 5 2によってデジタル信号に 変換され、体動データ M Dとなる。脈波データ M Dと体動データ M Dは記憶部 5 3に記憶され、この後、所定のタイミングで読み出される。

S N比判定部 5 9は、体動解析データ T K Dに基づいて、体動データの S N比 を判定する。具体的には、まず、体動解析データ T K Dの各スペクトルのうち、 最もレベルの高いスペクトルを特定する。次に、このスペクトルの S N比を算出 する。次に、算出した S N比を予め定められた基準値と比較し、比較結果に基づ いて制御信号 C T Lを生成する。ここで、各スペクトルのレベルを L 1 , L 2, —L nとし、この中で最も高いものを Lmaxで表すものとする。この場合、 S N 比は、次式で与えられる。

2

SN t = L max

LI2 +L22 +--→Ln

ところで、上記した式では、 2乗の演算を n回行う必要があるので、処理負荷 が重い。そこで、以下に示す式にしたがって簡易的に S N比を算出するようにし てもよい。

SNtt - 墜

丄十 2 + ··· + 1^2

仮に、被験者が、規則的な運動を行うものとすれば、規则的な体動が発生する から、 S N比は高くなる。このような場合には、 Π 相関演算を行っても、体動 成分の抑圧効果は小さい。一方、被験者が、不規則的な運動を行うものとすれば、 不規則的な体動が発生するから、 S N比は低くなる。このような場合には、自己 相関演算による体動成分の抑圧効果が大きい。したがって、 S N比に基づいて、 自己相関演算を行うべきか否かの判断をする二とができる。上述した基準値は、 自己相関演算によって所望の効果が得られるように、 ^められている。この意味 において、 S N比判定部 5 9は、体動の不 llij性の度いを検出し、この検出結 果に基づいて自己相関演算を行うか否かを判する判丁-.段として機能する。

S N比判定部 5 9から出力される制御 i,n CT Lは、 1Ί己相関演算部 5 8 とス イッチ SWに供給される。自己相関演算部 5 8は、制御 T Lによって動作 が制御される。これにより、自己相関演算部 5 8は、 S N比が高い場合には動作 を停止し、一方、 S N比が低い場合には自己相 1 演算を¾行する。また、スイツ チ SWは、制御信号 C T Lに基づいて、脈波データ MDと自己相関脈波デ一夕 M D ' のうちいずれか一方を選択する。スィッチ SWは、 S N比が高い場合に脈波 データ MDを出力し、 S N比が低い場合に【己相関脈波データ MD ' を出力する。 したがって、自己相関演算の効果が大きい場台にのみ、当該演算を実行すること になる。

このように、第 5実施形態によれば、体動信号 V tの S N比(体動の不規則性 の度合い)に基づいて、自己相関演算を行うようにしたので、 C PUの演算負荷 を削減できるとともに、消費電力を削減することができる。

E - 2. 第 5実施形態の変形例

( 1 ) 第 5実施形態においても、第 4実施形態の変形例と同様に、自己相関脈波 データ MD' または脈波データ MDから脈拍数 HRを直接算出するようにして、 脈波周波数解析部 54と脈拍数演算部 5 8を省略するようにしてもよい。

(2) また、解析対象データの不規則性(非定常性)が強い場合には、以下のよ うにして脈拍数 HRを算出するしてもよい。まず、体動データ TDと脈波データ M Dに各々自己相関演算を施して、自己相関体動データと自己相関脈波デ一夕 M D ' を各々生成する。次に、自己相関脈波データ MD' と自己相関体動データの 差分を算出する。次に、差分演算結果を周期解析あるいは周波数解析することに より、脈拍数 HRを算出する。

(3) また、第 5実施形態において、体動信号 V tは第 1実施形態で説明した加 速度センサ 6 0によって検出されたものであってもよい。

F. 第 6実施形態

上述した、第 3実施形態においては、脈波検出用と体動検出用の L E D 3 1 0, 3 1 1を用いることによって、体動成分を除去した。第 6実施形態にあっては、 体動検出用の L ED 3 1 1を省略して、手首の甲から、脈波信号 Vmを計測する ものである。

図 4 6は、本実施形態に係わる生体情報計測装置の断面図である。第 6実施形 態に係わる生体情報計測装置が、図 3 2に示す第 3実施形態の生体情報計測装置 と相違するのは、センサュニット 30 2において、 L ED 3 1 1とフォトダイォ ード 3 2が省略されている点、 LED 3 1 0の替わりに L ED 3 1 2が設けられ ている点、およびフィルタ 1 3 8が設けられている点である。

ここで、フィルタ 1 3 8は、 L E D 3 1 2およびフォトダイオード 3 2と透明 ガラス 3 7との間に設けられている。したがって、 L E D 3 1 1のからの照射光 はフィル夕 1 3 8を介して手首の甲に照射され、また、生体の組織で反射された 反射光がフィルタ 1 38を介してフォトダイオード 33に入射する。

ここで、フォトダイオード 3 3の分光感度特性は、図 6に示すように 2 5 O n m〜 8 50 nmの波長領域で感度がある。また、 L ED 3 1 2は、 50 0 ηπ!〜 6 00 nmの波長の光を発光できるように設定されている。この場合、 L ED 3 1 2は、例えば、図 7に示す発光特性を有するものであってもよい。また、 5 5 0 nm〜6 50 nmといったように、発光波長の一部が 5 00 nm〜6 0 0 nm の範囲内にあるものであってもよい。

ここで、フィルタ 1 3 8の透過特性は、 L ED 3 1 1から、フォトダイォ一ド 3 3までの計測系において、計測に用いられる光の総合的な波長領域が、 5 0 0 nm〜 6 0 O nmの範囲内となるように設定されている。例えば、 L E D 3 1 2 が 5 5 0 nm〜6 50 n mの波長の光を発光するものであるとすれば、フィル夕 1 3 8は、 5 50 nm〜 6 00 nmの波長範囲に通過帯域があり、 6 0 0 nm〜 6 5 0 nmの波長の光を十分減衰させる。

次に、センサユニット 30 2の電気的な構成を示す回路図を図 4 7に示す。こ の図において、 L E D 3 1 2に電源 + Vが供給されると、抵抗 3 5 1 ' の値によ つて定まる電流が L E D 3 1 2に流れ、光が照射される。この照射光は、フィル タ 1 3 8を介して手首の光に照射され、血液流中の酸化ヘモグロビン H b O で 吸収される。吸収を免れた光が生体の組織で反射される。反射光は、再びフィル 夕 1 3 8を介してフォトダイオード 3 3に入射される。

フォトダイオード 3 3の力ソードは電源 + Vに接続され、アノードは〇Pアン プ 34の負入力端子に接続されている。また、〇 Pアンプ 34の正入力端子は接 地されている。フォトダイオード 3 3のアノードはグランドにイマジナリーショ 一卜される。したがって、フォトダイオード 3 3は、逆バイアスされ、光がそこ に入射すると、光量に応じた電流が流れる。〇 Pアンプ 34と抵抗 3 5 2は、フ ォトダイォ一ド 3 3からの電流を電圧に変換するとともに増幅する。したがって、 OPアンプ 34の出力信号は、入射光の光量に応じて変動する。

ところで、上述したように血液流中の酸化ヘモグロビン H b O 2 と生体の組織 とでは、計測に用いられる光の波長によって光の吸収特性が異なる。したがって、 脈波成分を検出するのに適した波長領域があると考えられる。

そこで、本発明者らは、日本人を被験者として、計測に用いられる光の主波長

(ピーク波長)を変更し、脈波成分を検出するのに適した波長領域を実験によつ て計測した。

この実験では、指元および手首の甲に本実施形態のセンサュニットを装着し、 ランニングを想定しピッチ 1 3 0の腕振り動作を行った。そして、検出された脈 波信号 V mに周波数解析を施した。この場合、体動成分はピッチ 1 3 0に対応す るものとなるので、このことを利用して、周波数解析結果から脈成分と推定され るスぺクトルおよび体動成分と推定されるスぺクトルを特定し、その比を求めグ ラフに示したものが図 4 8 , 4 8である。両図において、横軸は計測に用いた光 の主波長であり、縦軸は脈成分の周波数スぺクトルの高さと体動成分の周波数ス ベクトルの高さとの比(脈スぺクトル高さ/体動スぺクトル高さ:以下、 M T比 と称する)である。脈スぺクトル高さが体動スぺクトル高さと比較して高いほど、 体動スぺクトルを脈スぺクトルであると誤検出することがなくなる。したがって、 M T比が高ければ高いほど脈波の検出性に優れているといえる。

図 4 8は指元の計測結果、図 4 9は手首の甲の計測結果であり、いずれもおお むね波長 6 0 0 n mを境に脈波の検出に適した波長領域と体動の検出に適した波 長領域とが分かれている。このことは、図 2 3に示す酸化ヘモグロビン H b の分子吸収特性が 6 0 0 n mの波長を境に急変することと一致する。すなわち、

6 0 0 n m以上の波長領域では血液流中に存在する酸化ヘモグロビン H b O "よ つて照射光の吸収がほとんどないので、脈波信号 V mの M T比が劣化する。一方、

6 0 0 n m以下の波長領域では酸化ヘモグロビン H b O ^の吸光度が増大するか ら、脈波信号 V mの M T比が大きくなる。

ここで、図 4 8 と図 4 9を比較すると、手首の甲で計測した場合は、指元で計 測した場合と比較して、 5 0 0 n m未満の波長領域で M T比が劣化していること が判る。これは、手首の甲の方が指元と比較して、皮膚のメラニン色素の量が多 いことに起因する。すなわち、メラニン色素は、短い波長の光を反射散乱する性 質があるため、波長が短くなると照射光が生体の内部に届きにくくなる傾向があ る。したがって、照射光が生体の内部に流れる血液で吸収されにくくなるため、 脈スペクトルの M T比が劣化する。なお、図 4 8, 4 9はピッチ 1 3 0の条件に おける計測結果であるが、ピッチ強度を変えても図の相対的傾向は変わらない。 腕時計構造をした本実施形態の生体情報計測装置にあっては、手首の甲を脈波 信号 Vmの検出部位とするため、計測に用いる光の波長領域を 50 0 nm〜 6 0 0 nmの範囲内に設定している。上述した計測結果は日本人によるものであるが、 白人種においても同様の結果が得られる。また、黒人種にあっては、メラニン色 素の量が多いので、 500 nm〜 600 n mで計測することがより望ましい。 こうして検出された脈波信号 Vmがデータ処理回路 5 0 1に供給されると、デ 一夕処理回路 5 0 1は、第 3実施形態と同様に、脈波信号 Vmに基づいて脈拍数 HRを演算して、これを液晶表示装置 1 3に表示させる。

以上説明したように、本実施形態によれば、手首の甲において、脈波成分を検 出するのに好適な 5 00 nm〜600 n mの波長範囲内にある光を用いて、脈波 信号 Vmを計測したので、 S N比が良好な脈波信号 Vmを得ることができる。ま た、この脈波信号 Vmを用いて、脈拍数 H Rを求めたので運動中にあっても正確 な脈拍数 HRが算出される。

上述した第 6実施形態において、フィル夕 1 3 8を用いること無く、発光部で ある L ED 3 1 2として 5 2 5 nmの波長にピークを有するものを用い、受光部 であるフォトダイォ一ド 3 3として 40 0 nm〜 80 0 n mに分光感度を持つも のを使用することにより、計測に用いる波 li-の領域を 5 00 n m〜 6 00 n m に設定するようにしてもよい。また、光部の照射光を 4 00 n m〜 8 00 n m の波長範囲内でエネルギーを有するようにし、受光部の分光感度を 5 0 0 n m〜 6 00 nmの波長範囲内に持たせるようにしてもよい。要は、計測に用いら れる波長領域を 5 0 0 nm〜 6 0 0 n mに設定できるのであれば、どのような構 成を適用してもよい。

また、上述した第 6実施形態では手首の甲を検出部位とした。しかし、メラ二 ン色素の量は手首の甲と手首の内側や腕の周りで大差はないので、生体情報計測 装置の外観態様を適宜変更して手首の周りや腕の周りで脈波信号 V mを計測する ようにしてもよい。

G. 応用例

本発明は、上述した実施形態に限定されるものではなく、以下に述べる各種の 変形が可能である。

( 1 ) 上述した第 1実施形態、および第 2〜第 6実施形態にあって、各デ一夕処 理回路では、脈波解析デ一夕 MKDに基づいて、脈拍数 HRを算出したが、本発 明はこれに限定されるものではなく、脈波解析データ MKDの低域成分を解析し て呼吸数を算出するようにしても良い。また、脈波解析データ MKDに逆 F FT 処理を施し、その処理結果に基づいて、平脈、弦脈、滑脈といった脈象を特定す るようにしてもよい。要は、データ処理回路は、脈波解析データ MKDに基づい て、生体の状態を示す生体情報を生成する回路であれば如何なるものであっても よい。

(2) 上述した第 1実施形態では指元を脈波信号 Vmの検出部位とし、第 2〜第 6実施形態にあっては、手首の甲を検出部位の一例として説明した。しかし、セ ンサュニッ卜の形態を適宜変更することによって、生体の皮膚であればどのよう な箇所であっても脈波信号 Vmを検出できる。例えば、首の周り、耳朶、手首と いった箇所を検出部位としてもよい。

(3) 上述した各実施形態にあって、フォトダイオード 3 2, 3 3の分光感度特 性は、その一例として図 6に実線で示したものとして説明した。しかし、それら の分光感度特性は、同図中に点線で示すように約 9 5 O nmがピーク波長であつ てもよい。一般に、 300 nm〜6 0 0 n mの波長の光を検出光として用いると、 皮膚から 3 mm程度内部の血液流を計測できることが知られている。これは、波 長の短い光は生体の組織で吸収あるいは散乱され易いからである。したがって、 検出光の波長範囲を 300 nm〜6 0 0 nmにすると、外光のうち波長範囲が 3 00 nm〜 6 0 0 n mのものが生体の組織で吸収 ·散乱されるので、外光の影響 を受けにくいものにすることができる。しかし、分光感度をこの範囲に制限した 特殊な素子は高価である。これに対して、上述した実施形態で説明した分光感度 特性や図 6中に点線で示す特性を示すフォトダイオードは、安価で安定した特性 を示す。上述した各実施形態においては、外光を相殺することができるから、検 出光の波長範囲を 3 00 nm〜6 0 0 nmに限定しなくとも、図 6に実線あるい は点線で示す分光感度特性を有するフォトダイオードを用いて正確に脈波信号 V mを検出できる。