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1. (WO1998050915) OPTICAL RECORDING MEDIUM AND METHOD OF INFORMATION RECORDING/REPRODUCTION USING THE SAME
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明 細 書

光記録媒体およびそれを用いた情報の記録再生方法

【技術分野】

本発明は、光記録媒体、特に複数のレーザ一波長に対して記録および/ または再生可能な光記録媒体及びそのような光記録媒体を使用する、情報 の記録および/または再生の方法に関するものである。

【背景技術】

近年、コンパクトディスク(以下、 C Dと略す)規格に対応して、情報 の記録(追記(既に書き込まれた情報に加えて、別の情報を書き込むこ と)を含む)を行うことができる、高反射率を有する単板型の光記録媒体 (例えば C D— R、 C D - R W (re-writable) 等)が提案 ·開発されて いる。

この光記録媒体の一例として C D— Rについて説明する。この光記録媒 体は、そのディスクの面に対して垂直な断面の一部分を模式的に示す図 4 に示すように、グループ 6を有する透明樹脂基板 1上に記録層 2、反射層 3および保護層 4がこの順で積層されている。記録前のグループにおける 反射率は 6 5 %以上であるが、高パワーのレーザ一光(記録光)によって、 記録層が物理的および/または化学的変化を起こし、ビッ卜が形成された 部分では反射率が低下し、レーザ一光の照射の有無により生じる異なる反 射率を有する部分によって情報の記録を行うことができる。また、情報の 再生は、グループにより低いパワーのレ一ザ一光(再生光)を情報を記録 した光記録媒体の一部分に照射し、反射率の変化を検出することにより行 うことができる。

この光記録媒体の記録 ·再生には一般に、波長 770〜 83 Onmのレ 一ザ一光が用いられいるが、近年実用化されている大容量光記録媒体 DV Dの再生には波長 620〜690 nm付近のレーザー光が用いられている c 従来の A V用 CDおよびコンビユー夕用 CD— RO M等の媒体は反射率の 波長依存性が少なく、 DVDプレーヤーで容易に再生が可能である。

一方、従来の CD— R媒体では、記録層に色素を用いているため、反射 率の波長依存性が大きく、波長 780 nm付近のレーザー光に対する反射 率は 65%以上であるが、波長 620〜 690 nm付近のレーザ一光に対 しては記録層に用いている色素の吸収が大きいため、反射率は 10%程度 と小さい。従って、 CD規格で情報を記録した CD— R媒体を DVDプレ —ヤーで再生するのは非常に困難である。このような互換性の問題(即ち、

CD規格で記録した情報を DVDプレーヤーでは再生できないこと)を解 決するために、基板と記録層との間に無機材料(例えば S i02) の光学 定数の違うェンハンス層を複数設け、波長 620~ 690 nm付近のレー ザ一光に対しての反射率を干渉作用により向上させることが試みられてい る。

しかしながら、上述のように各層の光学定数の違いによるェンハンス層 を単に用いたのみでは、反射率を十分に向上させることは必ずしも容易で はなく、また、ある程度反射率を向上させることができたとしても、十分 な変調度が得られず、更に、記録感度も低下し、信号品質においても満足 できるものではなかった。このような理由により CDプレーヤ一と D VD プレーヤーにおいて互換性を有する光記録媒体 (即ち、いずれのプレーヤ 一を使用しても、記録された情報を再生できる光記録媒体)を提供するこ とは非常に困難であった。

【発明の開示】

従って、本発明の目的は、 CDレコーダ一により情報を記録でき、記録 した情報を CDプレーヤーおよび/または DVDレコーダーを使用して再 生でき、更に/あるいは DVDレコーダ一により情報を記録でき、記録し た情報を CDプレーヤーおよび Zまたは DVDプレーヤ一を使用しても再 生できる光記録媒体、従って、 CDプレーヤ一と DVDプレーヤ一との間 の互換性を有する光記録媒体を提供することにある。

上記課題を解決するために、本発明は、透光性基板上に少なくとも記録 層、記録補助層、反射層および保護層を有する光記録媒体であって、 前記記録層および前記記録補助層が有機色素を主成分とする層であり、 光記録媒体は、波長え 1のレーザー光を用いて記録および/または再生 が可能であり、また、波長 λ ΐより短波長側の波長え 2のレーザー光を用 いて記録または/および再生が可能であり、

前記記録層の分光吸収率が波長人 1において 5〜35 %、また、人 2に おいて 15%以上であり、更に、

前記記録補助層が波長え 2の近傍に分光反射率のピークを有する ことを特徴とした光記録媒体を提供する。

本発明の光記録媒体では、基板を通して測定した分光反射率が光の波長 と共に変化し、分光反射率は波長人 2付近において極大値を有し、その後、 波長が増加するにつれて、分光反射率は減少して波長え 1と波長え 2との 間の波長で極小値を有し、その後、再び増加するように、変化するのが好 ましい。

尚、本発明の光記録媒体は、

( 1) 波長え 1のレーザ一光を用いて記録/再生でき、かつ、波長入 2 のレーザー光を用いて記録/再生する態様、

( 2 ) 波長え 1のレーザー光を用いて記録でき、かつ、波長え 2のレー ザ一光を用いて再生できる態様、および

( 3 ) 波長え 2のレーザ一光を用いて記録でき、かつ、波長え 1のレー ザ一光を用いて再生できる態様

のいずれの態様であってもよい。即ち、本発明の光記録媒体では、 2種類 の波長人 1および人 2に対して記録および再生の攻方が可能であり、ある いは一方の波長え 1またはえ 2に対して記録可能であり、他方の波長え 2 またはえ 1に対して再生可能である。いずれの態様においても、 2種類の 波長に対応できるので本発明の光記録媒体は、「 2波長対応型光記録媒 体」と呼ぶことも可能である。

【図面の簡単な説明】

図 1は、本発明の光記録媒体の基板の円形表面に対して垂直な断面の一 部分を模式的に示す図である。

図 2は、実施例 1で作製した光記録媒体の未記録部分における基板を通 して測定した分光反射率を示すグラフである。

図 3は、実施例 1で作製した光記録媒体の記録部分における基板を通し て測定した分光反射率を示すグラフである。

図 4は、従来の光記録媒体の基板の円形表面に対して垂直な断面の一部 分を模式的に示す図である。

尚、図面において、参照番号は以下の要素を表す:

1…基板、 2…記録層、 3…反射層、 4…保護層、 5…記録補助層、 6 …グループ。

【発明を実施するための形態】

本発明において、光記録媒体とは、一部分に予め情報が記録された状態 で供給され、残りの部分に情報を記録して、既に記録した情報および新た に記録した情報を再生する光記録媒体、および情報が全く記録されていな い状態で供給され、情報を記録してかつ再生することのできる光記録媒体 の両方を含む。情報を記録し、再生するという意味では、いずれの光記録 媒体も同じであるので、本明細書では一例として、情報を記録して再生で きる後者の光記録媒体を例にして説明するが、そのような説明は、前者の 光記録媒体にも当て嵌る。

本発明の光記録媒体は、例えば図 1に示すような 5層構造を有している c 即ち、光を透過させる基板 1上に記録層 2、その上に記録補助層 5が形成 され、その上に反射層 3が設けられており、更にその上に保護層 4が形成 されて反射層 3を覆っている。各層の間には、必要に応じて中間層(例え ば接着層、ェンハンス層等)を設けてもよく、また、異なる波長において 分光反射率のピークを有する記録補助層を 2層以上設けることにより、 3 波長以上の各波長において記録および/または再生を行うことも可能であ る。即ち、「3波長対応型光記録媒体」とすることも可能である。

本発明の光記録媒体において、透光性基板上に形成される記録層および 記録補助層は有機色素を主成分とする層である。本発明の光記録媒体は、 波長 λ 1のレーザー光を用いて記録および/または再生が可能である。ま た、波長え 1より短波長側の波長え 2のレーザ一光を用いて記録または/ および再生が可能である。更に、記録層の分光吸収率が波長え 1において 5〜3 5 %、好ましくは 5〜2 0 %、え 2において 1 5 %以上、好ましく は 1 5〜6 0 %であり、記録補助層の波長に対する分光反射率曲線が、波 長え 2の近傍に分光反射率のビーク(極大値)を有することを特徴とする。 この分光反射率のピークは、少なくとも 5 %、好ましくは 2 0 %以上であ つてよく、そのようなピークがえ 2 ± 1 0 0 n m、好ましくは人 2 ± 5 0 n m、より好ましくはえ 2 ± 2 0 n m、特に好ましくはえ 2 ± 1 0 n mの 範囲内に存在する。

上述のように、本発明の光記録媒体は、基板を通して測定した分光反射 率が光の波長と共に変化し、分光反射率は波長え 2付近において極大値を 有し、その後、波長が増加するにつれて、分光反射率は減少して波長入 1 と波長え 2との間の波長で極小値を有し、その後、再び増加するように、 変化するのが好ましい。この基板を通しての分光反射率も、そのピークの 位置およびその大きさは、先に説明した記録補助層のビーク位置およびそ の大きさと実質的に同じであっても、多少異なってもよい。

例えば、本発明の光記録媒体の基板を通しての反射率は、情報が記録さ れていない部分においては、図 2に示すような形状を有してよい。この場 合、反射率—波長曲線は、 6 5 0 n mのえ 2にて反射率がピークを有し、 その後、波長が増大するにつれて反射率は低下して; I 2と例えば 7 8 0 n mである入 1との間で極小値をとり、その後増加するようになっている。 図から明らかなように、光記録媒体はえ 1およびえ 2においては適当な反 射率を有し、また、先に説明したように、記録層は、人 1および λ 2にお いて所定の分光吸収率を有するので、人 1および人 2のいずれの波長の光 が照射された場合であっても、記録層は、適度に光を吸収して分解および /または変質することにより、また、その時に生じる熱により基板の変形 ならびに/あるいは記録補助層の分解および/または変質により、記録層 および記録補助層ならびに場合により基板の間相互の光干渉状態が変化し (例えば崩れ)、その結果、基板を通しての分光反射率が人 1および入 2 の内の少なくとも一方で、好ましくは両方にて低下する。

従って、本発明の光記録媒体では、

(1) λ 1および人 2のいずれの光を照射しても、そのように光干渉状 態が変化した部分では、 λ 1およびえ 2における光反射率が低下する場合

(例えば、図 3に示すような場合)、

(2) え 1の光を照射すると、そのように光干渉状態が変化した部分で は、え 2における反射率が低下する場合、あるいは

(3) 人 2の光を照射すると、そのように光干渉状態が変化した部分で は、人 1における反射率が低下する場合

が含まれる。図 3の態様では、人 1および人 2にて十分に大きい分光反射 率の変化が認められるが、この変化はいずれか一方だけでもよい。

記録層の分光吸収率が波長人 1において 5%以下になると、照射した光 を十分に吸収できないので波長 λ 1における十分な記録感度が得られず (十分な感度のためには記録パワーを大きくする必要がある)、また、 3

5 %以上になると波長え 1における十分な反射率が得られなくなる。波長 入 2においても記録層の分光吸収率が 15%以下になると、照射した光を 十分に吸収できないので波長人 2における十分な記録感度が得られない。 また、波長人 2の近傍に分光反射率のピークを有する記録補助層を設ける ことにより光記録媒体の波長人 2における反射率(即ち、基板を通した分 光反射率)を向上させることができる。

本発明の光記録媒体の 1つの態様において、人 1は、 CDの記録/再生 に用いられるレーザ一光の波長、例えば 780〜830 nmであるのが好 ましく、人 2は、 DVDの記録/再生に用いられるレ一ザ一光の波長、例 えば 620〜 690 nmの赤色レーザ一光であるのが好ましい。具体的に は、波長 620~ 690 nmの赤色レーザ一光は 680 nm、 650及び

635 nm付近の発振波長の半導体レーザ一であってよい。本発明の光記 録媒体は、この三波長から選択される一波長または複数波長において記録 及び/又は再生可能であり、また、 7 7 0〜8 3 O n mから選ばれたレ一 ザ一で記録及び/又は再生可能である。

上述のような分光吸収率を有する記録層、および分光反射率を有する記 録補助層の選択は、次に示す色素材料自体の分光吸収率および分光反射率 を 1つの目安として選択できる。即ち、色素材料の固有の光吸収または光 反射特性は、それを用いて記録層または光記録補助層を形成した時に得ら れるそれぞれの層の光吸収特性または光反射特性と相関している。通常、 色素材料およびそれから形成した記録層または記録補助層は、相互に実質 的に類似または近似する分光吸収率一波長曲線または分光反射率一波長曲 線を有する場合が多い。

従って、一般的には、 λ 1付近の波長において光吸収率が 5〜3 5 %で あり、人 2付近の波長において分光吸収率が 1 5 %以上の色素材料を記録 層用に選択すればよい。また、人 2付近の波長において分光反射率がピー クを有する色素材料を記録補助層用に選択すればよい。勿論、色素材料を 選んで層を形成してその層の反射率または吸収率を測定することによりト ライ ·アンド ·エラー法によって上述の条件を満たす記録層および記録補 助層を選択してもよい。

本発明における記録層を構成する有機色素または記録層に含有される有 機色素は、記録層自体の分光吸収率が波長人 1において 5〜3 5 %、人 2 において 1 5 %以上となるようにするものであればよい。波長入 1におい て分光吸収率が 5 %以下になると、波長え 1のレーザー光に対する記録感 度が低下し、記録時に非常に高いレ一ザ一パワーが必要となるので、それ ほど実用に適さない。同様に、波長え 2における分光吸収率が 1 5 %以下 になると、波長 λ 2のレーザー光に対する記録感度が低下する、また、波 長 λ 1において分光吸収率が 3 5 %以上になると、反射率が低下するため、 C D規格を満足させることが困難となる。

記録層を構成する有機色素または記録層に含有される有機色素の具体例 としては、ペンタメチンシァニン系色素、ヘプタメチンシァニン系色素、 スクァリリウム系色素、ァゾ系色素、アントラキノン系色素、インドフエ ノール系色素、フタロシアニン系色素、ナフ夕ロシアニン系色素、ピリリ ゥム系色素、チォピリリウム系色素、ァズレニウム系色素、トリフエニル メタン系色素、キサンテン系色素、インダンスレン系色素、インジゴ系色 素、チォインジゴ系色素、メロシアニン系色素、チアジン系色素、ァクリ ジン系色素、ォキサジン系色素、ジチオール金属錯体系色素などを挙げる ことができる。これらの色素は、それが有する置換基によって波長一分光 吸収率特性が変わる場合が多く、同じ系列の色素でも置換基を変えると、 光吸収特性が大きく変わる場合がある。好ましくはフタ口シァニン系色素、 ナフ夕ロシアニン系色素、ァゾ系色素、シァニン系色素から選択されるも のを記録層に使用し、あるいは、複数の色素の混合物を使用してもよい。 また、必要に応じて、公知の消光剤または紫外線吸収剤等の添加剤を記録 層は含んでよい。

一方、本発明において記録補助層を構成する有機色素または記録補助層 に含有される有機色素は、記録補助層自体が波長 λ 2の近傍に分光反射率 のピークを有するようにするものであればよい。ピークにおける分光反射 率は 1 5 %以上、好ましくは 2 5 %以上である。分光反射率がこれより低 くなると波長え 2における再生信号の読み取りが困難となる。

記録補助層を構成する有機色素または記録補助層に含有される有機色素 の具体例としては、シァニン系色素、スクァリリウム系色素、ァゾ系色素、 ナフトキノン系色素、アントラキノン系色素、ポルフィリン系色素、テト ラビラボルフイラジン系色素、インドフエノール系色素、ピリリウム系色 素、チォピリリウム系色素、ァズレニウム系色素、トリフエニルメタン系 色素、キサンテン系色素、インダンスレン系色素、インジゴ系色素、チォ インジゴ系色素、メロシアニン系色素、チアジン系色素、ァクリジン系色 素、ォキサジン系色素などがある。先と同様に、これらの色素は、それが 有する置換基によって波長一分光反射率特性が変わる場合が多く、同じ系 列の色素でも置換基を変えると、光反射率特性が大きく変わる場合がある 良好な分光反射率のビークを有するものとして好ましくは、シァニン系色 素、メロシアニン色素から選択されるものを記録補助層に使用し、あるい は、複数の色素の混合物を使用してもよい。また、上述と同様に、必要に 応じて、公知の消光剤または紫外線吸収剤等の添加剤を混合することも可 能である。

尚、本発明の光記録媒体において、記録層および記録補助層は、全く同 じ化合物でない限り、同じ系列(種類)の色素材料を含んでもよい。 本発明の光記録媒体において、特に好ましい態様では、記録補助層はシ ァニン系色素またはメロシアニン系色素を含有する。一般に、シァニン系 色素、メロシアニン系色素は 6 2 0〜 6 9 0 n mの範囲に良好な分光反射 率のピークを有する。従って、これらの色素を記録補助層に含有させるこ とは光記録媒体の波長人 2における反射率を向上させることに対して特に 有効である。

本発明の光記録媒体において、特に好ましい態様では、記録層はフタ口 シァニン系色素を含有する。フタロシアニン系色素は、 7 7 0 nm〜 8 3 0 nmの間の波長領域において、また、 6 2 0 nm〜 6 9 0 n mの波長領 域において、本発明で特定するような好ましい分光吸収率を有し、これを 層に形成した場合においても、同様に好ましい分光吸収率を有する。

本発明の光記録媒体において、 1つの好ましい態様では、基板を通して 測定した波長え 1における分光反射率が 6 5 %以上、好ましくは 7 0 %以 上であり、かつ、波長え 2近傍の分光反射率のピーク値が 1 5 %以上、好 ましくは 3 0 %以上であるものである。波長え 1における分光反射率が 6 5 %以上とすることで C D規格を満足させることができる。また、波長入

2近傍の分光反射率のピークが 1 5 %以下になると波長え 2のレーザ一光 による信号の検出が困難になる等、光記録媒体としての特性を損ねるため、 波長 λ 2近傍の分光反射率のビークを 1 5 %以上とすることにより光記録 媒体として適する。

本発明の光記録媒体において、 1つの好ましい態様では、記録層、記録 補助層および反射層が、直接または中間層を介して基板上に、記録層、記 録補助層および反射層の順に設けられたものである。各層を前記のような 積層順序で設けることにより再生信号のジッ夕を小さくすることができ、 光記録媒体として適する。尚、中間層とは、必要に応じて設けられる層、 例えば接着層、ェンハンス層などである。

記録層と記録補助層は積層順序が逆転してもよいが、ジッ夕の低減等の ため、好ましくは基板上に記録層、記録補助層、反射層および保護層をこ の順で形成することが望ましい。これは次に述べる作用によるものである と考えられる。上述のように構成された光記録媒体に記録のため波長 λ 1 あるいは; 1 2のレーザ一光が照射された場合、記録補助層を構成する有機 色素も一部分解および/または変質されるが、主に記録層 2を構成してい る有機色素が主に分解および Ζまたは変質して、発熱する。そのため基板 上に記録層、記録補助層、反射層、保護層をこの順で形成することにより、 記録時に記録層に隣接する基板を効率よく溶融および/または変形させ、 更に/あるいは記録層に隣接する記録補助層を効率よく分解および/また

は変質させ、その結果、光学的に均一なビットを形成することができ、再 生時には記録部と未記録部の反射率のコントラス卜が明瞭となる。これに より波形品質が改善され、ジッ夕等を低減できる。

本発明の光記録媒体において、 1つの好ましい態様では、波長入 1のレ —ザ一光を用いて記録及び再生が可能であり、波長え 1より短波長側の波 長人 2のレーザー光を用いて再生が可能であるとしたものである。これに より、 CDレコーダ一により CD規格を満足する信号を記録することがで き、かつ、 CDプレーヤ一でも DVDプレーヤーでもその記録した信号を 再生できるという、 CDプレーヤ一と DVDプレーヤ一との間の互換性を 得ることができる。

本発明の光記録媒体において、 1つの好ましい態様では、レーザ一光の 波長人 1が 770〜 830 nmの範囲から選択され、 λ2が 620~69 0 nmの範囲から選択されるものである。これらの波長範囲から波長入 1、 入 2を選択することにより CDプレーヤーと DVDプレーヤーとの間の互 換性を有した光記録媒体が得られる。

本発明は、上述のような本発明の光記録媒体を使用する情報の記録およ び/または再生方法を提供する。上述のように、波長え 2の近傍に分光反 射率のピークを有する記録補助層を設けたので、基板を通して測定した前 記光記録媒体の分光反射率も波長 λ 2の近傍に分光反射率のピークを有す ることになる。このようなビーク近傍の分光反射率は記録層および記録補 助層のどちらか、又は両方が、人 1または λ 2の光を照射すると、記録層 が有する光吸収特性故に、光を吸収して分解および/または変質し、更に、 その時に生じる熱が基板および/または記録補助層に影響を与えて、それ らを変形または分解(または変質)させることにより、既に形成されてい た基板、記録層および記録補助層の組み合わせによる光の干渉状態が破壊 されて、分光反射率ピーク付近における分光反射率は大幅に低下する。ま た、通常、人 1における分光反射率も低下、好ましくは大幅に低下する。 従って、波長人 1および波長久 2 のいずれの光を照射しても、基板を通し ての分光反射率に代表される光記録媒体の光学的特性が大きく変化する。 従って、情報を記録できることになり、波長え 1とえ 2における記録およ びノまたは再生の互換性を容易に得ることができる。

上述のような記録層および記録補助層は、公知のスピンコート法等の塗 布法、スパッ夕法、化学蒸着法、真空蒸着法等によって形成される。 2つ の層が直接隣接する態様では、 2つの層の明瞭な境界面が形成されるので、 真空蒸着法を用いてこれらの層を形成するのが特に好ましい。この真空蒸 着法とは、高真空雰囲気(一般的に 1 0—3トール以下)下で、色素材料 を加熱して蒸発させ、蒸発した材料を基板上または既に存在する層の上に 蒸着させる方法である。

記録層の厚さは、その分光吸収率に影響を与え得るので、上述のように 色素材料自体の光学的特性に基づいて色素材料を選び、必要に応じて層の 厚さを変えて所定の分光吸収率となるように適宜選択できるが、一般的に は、 3 0〜3 0 0 n m、好ましくは 3 5〜 1 5 0 n mであってよい。これ より薄くすると、記録感度が低下する上、再生信号の歪みが大きくなる場 合が多い。また、これより厚くすると反射率が低下し、再生信号振幅が小 さくなる場合が多い。

一方、記録補助層の厚さも同様に、その分光反射率に影響を与え得るの で、上述のように色素材料自体の光学的特性に基づいて色素材料を選び、 必要に応じて層の厚さを変えて所定の分光反射率となるように適宜選択で きるが、一般的には、 3 0〜3 0 0 n m、好ましくは 5 0〜 1 5 0 n mで ある。これより薄くすると、波長人 2において反射率を向上させることが できない場合が多い。また、これより厚くするとジッ夕等が増加し、再生 信号品質が悪化する場合が多い。

本発明の光記録媒体において、記録層および記録補助層を除く要素(例 えば、基板、反射層、保護層等)に関しては、これまでに知られている技 術を適用することができる。それらを簡単に説明しておく。

基板 1の材質としては、基本的には記録光および再生光の波長に対して 透明である(即ち、透過性である)。例えば、ポリカーボネート樹脂、塩 化ビニル樹脂、ポリメタクリル酸メチル等のァクリル樹脂、ポリスチレン 樹脂、エポキシ樹脂等の高分子材料やガラス等の無機材料が好適に利用さ れる。これらの基板材料は、射出成形法等により円盤状に基板に成形され る。必要に応じて、基板の一方の表面に螺旋状の溝が形成されている。通 常 C Dとして用いる場合は、厚さ 1 . 2 mm程度、直径 8 0または 1 2 0 mm程度の円盤状であり、中央に直径 1 5 mm程度の穴が開いている。 本発明における反射層を構成する材料としては基本的に記録および再生 光の波長において高い反射率を示すものであればよい。例えば A u、 A l、

C u、 C r、 P t、 N i、 T i等の金属及びそれらを用いた合金が適用さ れる。また、それらの形成方法としては真空蒸着法、スパッ夕法、イオン プレーティング法、化学蒸着法等があげられる。

本発明における保護層を構成する材料としては反射層を保護できる強度 を有するものであれば特に限定はないが、耐衝撃性に優れ、低硬化収縮性 を兼ね備えた樹脂により形成することが望ましい。これには、例えば、紫 外線硬化樹脂をスピンコート法により塗布したのち、紫外線を照射して硬 化させることにより形成するものがある。この他、エポキシ樹脂、ァクリ ル樹脂、シリコーン系ハードコ一ト樹脂等を使用してもよい。

上記のように構成された光記録媒体は、基板を通して測定した光記録媒 体の反射率が 7 7 0 n m〜8 3 0 n mの範囲から選択される波長人 1のレ 一ザ一光に対して 6 5 %以上であり、かつ 6 2 0 nm〜6 9 0 nmの範囲 から選択される波長 λ 2の近傍において 1 5 %以上、好ましくは 3 0 %以 上のビークを有する。このようなピーク近傍の分光反射率は、記録層およ び記録補助層のどちらか、又は両方がわずかに変形あるいは分解したのみ で記録層および記録補助層の干渉構造が破壊されて大幅に低下する。従つ て、波長え 1とえ 2における記録再生の互換性を容易に得ることができる c 本発明によれば、上記のような分光特性を有する異なる有機色素を用い て記録層および記録補助層を形成することより、波長 6 2 0〜6 9 O nm の赤色レーザ一で記録および/または再生可能で、かつ、 7 7 0〜8 3 0 n mから選ばれたレ一ザ一で記録および/または再生可能な光記録媒体が 実現される。即ち、記録補助層によるェンハンス効果(記録補助層と記録 層との間での光干渉効果)を用いることによってそれぞれのレーザ一波長 において反射率(記録前)が向上することで、変調度の大きい記録/再生 が可能となる。従って、向上した分光反射率が達成されるように、記録層 および記録補助層の厚さは、各波長におけるこれらの層が干渉することに より生じるェンハンス効果を考慮して選択できる。

本発明は、上述のように 2波長対応型光記録媒体を提供するが、この光 記録媒体は、当然ながら、波長え 1 (または人 2 ) の光を照射して情報を 記録でき、また、波長え 1 (またはえ 2 ) の光を用いて記録した情報を再 生ができる。即ち、本発明は、上述のような記録層および記録補助層を有 して成る 1波長対応型の光記録媒体をも固有的に包含する。即ち、上述の ような本発明の光記録媒体は、 D V D— Rまたは C D— Rとして使用する ことができる。

【実施例】

以下に本発明の実施例を示す。

実施例 1

実施例 1では、直径 120 mm、厚さ 1. 2 mmで、その一面にグルー ブの幅、深さ、ピッチがそれぞれ 0. 7 m、 70nm、 1. 6 mのポ リカーボネートよりなる基板を用いた。この基板上(グループを有する 側)に、


により示されるフタロシアニン化合物(FOM— 0509 :和光純薬工業 製)を蒸着し、厚さ 55 nmの記録層を設けた。この記録層は波長 780 nmにて 15%、波長 65 Onmにて 45 %の分光吸収率を有する。 続けてこの記録層の上に、

CH一 CH=]

N

I (2)

C2H5

により示されるメロシアニン化合物(N K 2 0 9 7 : 日本感光色素研究所 製)を蒸着し厚さ 9 5 n mの記録補助層を設けた。この記録補助層は波長 6 5 5 nmに 4 0 %の分光反射率のピークを有する。尚、分光反射率およ び分光吸収率は、上記の厚さを有するそれぞれの層をガラス基板上に形成 して予め測定して得たものである。

さらにこの記録補助層の上に A gのスパッ夕膜よりなる厚さ 7 0 n mの 反射層および紫外線硬化ァクリル樹脂よりなる厚さ 5〃mの保護層を設け て光記録媒体を作製した。

実施例 2

実施例 2では、実施例 1における記録層と記録補助層の積層順序を逆に して、記録補助層である(式 2 ) のメロシアニン化合物を蒸着した後、記 録層である(式 1 ) のフタロシアニン化合物を蒸着すること以外は、実施 例 1と同様にして光記録媒体を作成した。

比較例 1

比較例 1では、実施例 1に於いて、記録補助層を省略すること以外は同 様にして光記録媒体を作製し比較試料とした。

比較例 2

比較例 2では、実施例 1に於いて、記録層を省略すること以外は同様に して光記録媒体を作製し比較試料とした。

上述のように作製した光記録媒体を、波長 78 Onmの半導体レーザ一 を搭載したパルステック工業製光ディスク評価装置(DDU— 1000) および波長 650 nmの半導体レーザ一を搭載したパルステック工業製光 ディスク評価装置(DDU— 1000 ) を用いて、 EFM (eight to fourteen modulation) 信号を線速度 1. 4m/s e c、レーザーパワー 7mWで記録し、その後、再生し反射率、ジッ夕を測定した。また、松下 電器産業製 CDプレーヤ一(S L— S 170)、ソニ—製 CDプレーヤー (CDP- 2700) 、松下電器産業製 DVDプレーヤー(DVD— A3 00)、 パイオニア製 DVDプレーヤ一(DV— 7) 、および東芝製 DV Dプレーヤー(SD 3000) を用いて再生状態を観察した。

上記の結果を、次の表 1に示す:

【表 1】

-ジッ夕は 1 1 Tの値である

• CD再生状態は、各 CDプレーヤ一で CDとして再生できたものを〇、 再生できないか、または不安定であるものを Xとして評価した。

• DVD再生状態は、各 DVDプレーヤ一で CDとして再生できたものを 〇、再生できないか、または不安定であるものを Xとして評価した。

•表中の一一は測定できなかったことを示す。

図 2のグラフは実施例 1で作製した光記録媒体の未記録部分における分 光反射率を基板を通して測定したものである。また、図 3のグラフは実施 例 1で作製した光記録媒体を波長 780 nmのレーザ一光により記録した 部分における分光反射率を基板を通して測定したものである。

図 2、図 3および表 1に示したように、波長人 2 ( 655 nm) 近傍に 分光反射率のビークを有する記録補助層の効果により、光記録媒体の分光 反射率も波長人 2近傍( 650 nm) に非常に高い分光反射率のピークを 有するようになった。

しかも、図 2と図 3を比較すると判るように、ピーク近傍の分光反射率 は、レーザ一光で記録することにより大幅に低下させることができ、 CD プレーヤーと DVDプレーヤ一の互換性が得られた。また、波長人 2 (6 5 θ η) のレーザ一光によっても記録可能となった。更に、記録補助層を 設けることにより再生信号のジッ夕を小さくすることができ、記録膜を記 録補助層よりも基板側に設けることによりさらにジッ夕を小さくすること ができた。

【産業上の利用可能性】

本発明によれば、波長 620 nm〜690 nmから選択される波長; I 2 近傍に分光反射率のピークを有する記録補助層を設けることにより、光記 録媒体の分光反射率も波長人 2近傍に非常に高い分光反射率のビークを設 けることができる。このピーク近傍の分光反射率は、人 1およびえ 2のい ずれかのレ一ザ一光で記録することにより大幅に低下させることができる ので、波長 770 nm〜830 nmから選択される波長え 1、及び波長 6

2 Οηπ!〜 690 nmから選択される波長人 2のレーザー光により容易に 記録再生が可能となるだけでなく、再生信号のジッ夕を小さくすることが できる。これにより、 CDプレーヤ一と DVDプレーヤーの互換性を有し た光記録媒体を提供できる。