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1. (WO1993021006) METALLIZED FIBER-REINFORCED RESIN ROLL AND PRODUCTION THEREOF
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明 細 書

金属被覆された繊維強化樹脂製 一ルおよび その製造方法

〔技術分野〕 ~

本発明は金属で表面を被覆された繊維強化樹脂 (以下 F R P ということがある)製ロールに関する。

〔背景技術〕

F R Pは金属材料と比較して比強度、 比剛性が高いと いう特長を活かし、 工業分野での使用が活発化し、 口一 ルにも使用され始めた。 しかしながら、 F R P製ロール は金属に比べて硬度が低いため被接触物によ り傷が生じ たり、耐摩耗性に劣るため寿命が短い、 さらに不良導体 であるため被搬送物の材質によ っては静電気が発生する という 問題点がある。そのために F R P製ロールの表面 を金属によ って被覆した F R P製ロールが有用になって きている。 この種の F R P製ロールと しては、例えば、 特開昭 6 1 — 1 9 4 1 9 7 号公報ゃ特開平 2 — 2 9 6 0 0 8 号公報に提案されている ものがある。

これらの従来の F R P製ロールの製造においては、 銀 な どの導電性の金属粉末を混合する ことにより導電性を 付与した樹脂を F R P製のロール素管の表面に塗工し、 電解めつ きするか、或いは金属製の管状体を F R P製の ロール素管に被せて、 その後に電解めつ きする等の手法 が行われている。

F R P製ロール素管の表面を導電化し、 電解めつきを 行う製造法においては、 電解めつきの特性としてめつき 被膜に厚みむらを生じることから、 ロールの真円度や真 直度などのロール精度を出すため、 始めに電解めつき層 の厚みを相当厚く して、 該めつき曆を研削や研磨するこ とにより精度を出し、 さらに必要に応じて表面を硬質ク ロムめつきなどで被覆するこ とが一般的に行われてきす:' この場合、 電解めつきの厚みは 5 0 0 〃 m以上になる。 すなわち従来の方法によれば、 以下の工程が必要であ つ 7"こ o

1 . F R P製ロール素管の表面を切削、 研削する工程。

2 . F R P製ロール素管の表面を導電化する工程。

3 . 下地の電解めつき層を厚付けする工程。

4 . ロール精度出しのため電解めつき層を切削、 研削、、 研磨する工程。

5 . 表面を硬質クロムめつき等の所望金属で被覆するェ

S o

6 . 表面を研磨する工程。

上記の工程からわかるとおり、 従来の製造方法は工程 が長い上に、 切削、研削および研磨代をとる必要がある ために電解めつき層を厚付けしていた。 その結果と して 製造に長時間を要し製造コス トが高くなるという重大な 問題があつた。 さらには、 厚付けした電解めつきのため に F R P化の最大の長所である重量の軽減効果が小さ く なる という問題もあった。

本発明の目的は上記欠点を解決するためになされた も のであ り、従来の金属めつきされた F R P製ロールと同 等の表面性能を持ち、 軽量でしかも製造が容易な F R P 製めつ きロールを提供することにある。

また、 従来の F R P製ロールは、 軽量性、表面の摺動 性、 および表面の撥油性や撥水性が必要な用途について は、 それらの 性を充分に満足する ものがなかった。 特 に輪転印刷機の搬送ロール、 さ らに詳しくは新聞用輪転 印刷機の新聞搬送ロールについては、 軽量化の要望と と もに、 紙に印刷された印刷イ ンキがロールに転写されて ロールが汚れ、 さらにそれが印刷物を汚すという問題の 解決が望まれていた。

これらの課題を解決する手段と して、例えば、ロール の表面をふつ素樹脂で被覆し、 低表面エネルギー化した ものは撥油性や撥水性の観点からは効果がある ものの、 導電性がないため静電気を発生する という問題や、 硬度 が低いため傷がつき易いという 問題があった。

また、 特開昭 6 3 - 9 2 5 6 4 号公報には、めっき端 部を起点とするめつ き層の剝離に対して高い抵抗を持た せるために、 めっき層を金属フ ィッティング部まで巻き 込ませる という F R P製ロールの製造技術の開示がある 他に、 F R Pのめつ きに関して、特開平 3 — 1 6 3 1 6 6 号公報には、めっき用熱硬化性樹脂組成物を含浸さ せて得た繊維強化樹脂成形体の表面に、 無電解めつ き、 ついで電解めつ きする方法が開示されている。

〔発明の開示〕

本発明者らは、 F R P製の口ール素管の表面にめっ き を施して金属被覆された F R P製ロールを製造するに際 して、 F R P製のロール素管を無電解めつ きのみで被覆 する、 または、無電解めつき用樹脂を介して無電解めつ きのみで被覆する ことによ て、上記した種々 の問題を 解決できる ことを見出し、本発明に至ったものである。

本発明では、 無電解めつ きを施す前に F R P製の口一 ル素管の真直度や真円度などの口一ル精度を仕上げてお いて、 その上に無電解めつ きを所望の厚さ まで施し、そ の後に必要に応じて表面を研磨する ことにより所望の表 面精度まで仕上げて、 表面を金属めつ きで被覆された F R P製ロールを得る ものである。

すなわち、 成形して得られた F R P製のロール素管を、 常法によ り旋盤や研削盤によつて加ェして、 口一ル素管 の真円度や真直度の精度出しを行う。 引き続いて、 無電 解めつ きを施す工程となるが、 目的とするめつ きロール の表面粗さについて高精度を要求される場合は、 予め口 ール素管の表面粗さを小さ く しておくことが好ましい。 この場合、 例えば、旋盤で切削したロール素管の表面を さ らに研削盤や研磨盤で仕上げたり、 旋削した表面に樹 .脂塗装を施す方法などを用いる ことができる。

引き続き、 ロール素管に無電解めつ きを施す工程とな るが、無電解めつき層の厚みについては、 5 〜 1 0 0 〃 mが好ま しい。めっき層の厚みが 5 m未満の場合に は、表面硬度等の表面性能が下地の影響を受けて十分発 現しなかった り、最終の研磨が難しい等の問題がある。 また、 めっき層が 1 0 O / mを越えると、重量増のみな らず、 めっきの内部応力による クラック発生の原因にな つた り、製造に際しても長時間を要し、製造コス トが高 くなるという問題を生じる。

上記の工程によ って製造された表面が無電解めつ きの みによ り被覆されたロールは必要に応じて最終研磨工程 によって仕上げる こ とができる。この表面の仕上げとし て、 例えば超仕上げ機による仕上げ、 パフ研磨または電 解研磨な どによる仕上げを行う ことができる。

また、 ロール精度や無電解めつ き層と F R P製ロール 素管の密着性を向上させるためには、 F R P製ロール素 管の表面に無電解めつ き用樹脂層を設け、 この無電解め つ き用樹脂層の上に無電解めつ きを施すこ とは有用で好 ま しい方法である。

すなわち、 この方法は、該無電解めつき用樹脂層を設 ける ことにより、無電解めつきを施す作業が容易になり、 かつ無電解めつ き層を F R P製ロール素管に強固に密着 させる ことができるのである。また、該無電解めつき用 樹脂層を研削および Zまたは研磨する こ とにより F R P 製ロール精度を仕上げる こともできる。

無電解めつ き用樹脂層を有するめっ き層が無電解めつ きのみによ り形成された F R P製ロールは、 次の工程を この順で行う ことで製造される。 もちろんこれらの工程 の前後または中間に付加的な工程を入れる こともできる。

( 1 ) F R P製ロール素管の表面に甎電解めつ き用樹脂 曆を被覆する工程。

( 2 ) 無電解めつき用樹脂層の表面を仕上げる工程。

( 3 ) 無電解めつきを施す工程。

( 4 ) 必要に応じて無電解めつ き層の表面を仕上げるェ 程。

本工程は、 従来の電解めつ きを必須とする F R P製口 ールのめつ き工程に比べて、 生産性、経済性、或いは得 られる F R P製口一ルの軽量化の点において有利である。 本発明に用いられる F R P製ロール素管について説明 する。

F R P製ロール素管の製造に用いられる強化織維は特 に限定されず、 従来知られている種々 の織維を用いる こ とができる。 これらを例示する と、ガラス織維、炭素織 維、 黒鉛鏃維、炭化珪素織維、 アルミナ質織維およびチ タニア鏃維等の無機質繊維ならびに芳香族ポ リアミド織 維、 ポリアミド纖維、ボリエステル繊維、ポリイミド織 維およびポ リエチレン鎌維等の有機質織維があ り、 これ らの繊維から選ばれる 1 種類または 2種類以上を組み合 わせて用いるこ とができ る。用いる織維の形態について は、 連続織維や単鏃維或いはそれらを組み合わせたもの でも よく、必要に応じて織物状やマット状等に加工して 用いる こともできる。また、上記の強化繊維の他に夕ル

ク、 マイ力、シリカ等の無機質粒状物、鉄粉やアルミ二 ゥム等の金属粉等の各種充塡材を添加 してもよい。

F R P製ロール素管の製造に用いられるマ トリックス 樹脂は、 特に限定はされず、 従来知られている種々 の樹 脂を使用する ことができる。例えば、エポキシ樹脂、ポ リイミド樹脂、不飽和ポリエステル樹脂、ビュルエステ ル樹脂、 ウレタン樹脂、フノール樹脂、アルキッド樹 脂、 キシレン樹脂、メラミン樹脂等の熱硬化性樹脂なら びにポ リエチレン、ポリプロピレン、ポリ塩化ビニール、 ポ リスチレン、 A B S樹脂、ふつ素樹脂、ポリカーボネ — ト、ポリエチレンテレフタレート、ポリブチレンテレ フ タレート、ポリスノレフォン、ポリエーテルスルフォン、 ポ リエーテルエ一テルケトン、ポリフヱニレンォキシド、 ポ リアミド(ナイロン 6 、ナイロン 6 6 等)およびポリ フ 二 レンスルフィド等の熱可塑性樹脂を挙げる ことが でき る。これらのなかでもロール素管の製造面および性 能面からエポキシ樹脂やビニルエステル樹脂が好ま しい。

F R P製ロール素管の成形法については特に限定はな く、例えば、熱硬化性樹脂を用いる場合には、 未硬化樹 脂が含浸されたシー ト状プ リプレグをマンドレルに巻き つけ、 加熱 · 加圧することで成形するいわゆるハン ドレ ィア ップ法、プルトル一ジョン法或いはフィラメントヮ イ ンディング法によって成形することができる。

つぎに F R P製ロール素管の表面に被覆する無電解め つ き用樹脂について説明する。 本発明に用い られる無電

解めつ き用樹脂としては A B S樹脂などのよう に従来か ら無電解めつ きがよ く行われてきた熱可塑性樹脂でも よ いが、 F R P製ロール素管との接着を良好なものとする ためには、 口一ル素管の成形に用いたマ トリックス樹脂 と同一の樹脂かまたはそれと相容性よい樹脂を主成分と して含むこ とが好ましい。 R P製ロール素管の成形性 や性能からエポキシ樹脂をマ トリックス樹脂とすること が好適であるが、 この場合には無電解めつ き用樹脂と し てエポキシ樹脂を主成分とする ことが好ましい。

なお、 無電解めつき層の F R P製ロール素管への密着 力を高めるために、 無電解めつ きを施す前に、 基材表面 を酸やアル力 リによってエッチングするこ とが好ま しい。 エツチングによって良好なアンカ一形態を得るために、 無電解めつ き用樹脂に無機質の粉粒体を含有させる こと は有甩な技術である。 この目的に好ま しぐ用いられる無 機質の粉粒体と して、 炭酸マグネシウムや ドロマイトを 例示する ことができる。

この無電解めつき用樹脂による F R P製ロール素管の 被覆の方法は特に限定はされない。 例えば、 塗布する方 法や後述する ような施工方法を挙げるこ とができる。 ま た、 無電解めつき用樹脂層による F R P製ロール素管の 被覆に代えて、 F R P製 D —ル素管の成形において、 少 な くとも最外層部分のマトリックス樹脂として、前記し た無電解めつ き用樹脂を用いるこ ともできる。

無電解めつ きに先立って、 F R P製ロール素管の表面、 または、 無電解めつき用樹脂層が形成された F R P製口 ール素管の表面を切削や研削する ことによりロールの真 直度や真円度な どの精度を出す。 .

無電解めつ き用樹脂層を形成する場合には切削代や研 5 削代をとる ことが望ましい。この切削代や研削代の厚み は作業.性を考えて、 3 0 0〜 1 5 0 0 〃 mが好ましい。 このよ うにある程度の厚みをも った無電解めつき用樹脂 層を形成するために、 ガラス織維不織布のよう な織維状 物に樹脂を含浸させて施工する ことにより所望の厚みの 0 無電解めつ き用樹脂層を形成する ことができる。表面が 無電解めつ き用樹脂によ って被覆された F R P製ロール 素管は、 旋盤および または研削盤等によ ってロールの 真円度や真直度の精度出 しを行う。 この工程は何ら特別 なものではな く、操作は常法によって行われる d

5 本発明における無電解めつ き用樹脂層には溝切りや梨 地等の精密加工を施すこ とが可能であ り、この手法は溝 付き ロールや梨地ロールの製造に応用する ことができる , 最終製品のロ ールの表面粗さ に高精度を要求される場 合には、 予めロール素管の表面粗さを小さ くしておくこ 0 とが好ま しい。この場合、例えば、旋盤で切削 したロー ル素管の表面をさ らに研削盤や研磨盤で仕上げた り、旋 削した表面に樹脂塗装を施して表面を一厦平滑にする こ とができ る。

次に□一ル表面を被覆する無電解めつ きについて説明 5 する。 無電解めつきの種類に特に限定はな く従来知られ ている無電解めつ きを使用するこ とができる。

これらを例示する と、ニッケル、銅、コバルト、すず めっ きなどの純金属めつきや、 二ッ亇ル—コバル ト、二 ッケル— りん、ニッケル—ほう素、 コバルト一鉄- りん などの合金めつ き、さらにはふつ素樹脂粒子等の樹脂粒 子ゃ窒化珪素等のセラ ミックの粒子を無電解金属めつ き と共析させるいわゆる複合無電解めつ きなどを挙げる こ とができる。 これらのめっ きは 1 種類、必要に応じて 2 種類以上を用いる ことができる。

特に、 従来硬質クロムめつきされていたロールの代替 □口Πとしては、硬度や耐食性の面から、 ニッケル -ほう素 やニッ ケル一りんなどの合金めっ きが好ましい。

無電解めつ き層の厚みは用途に応じて適宜選択する こ とができ、 必ずしも限定される ものではないが、 5 〜 1 0 0 z m程度、 好ましくは 5 〜 5 0 /z mである。めっき 層が 5 m未満の場合には、 表面硬度等の表面性能が下 地の無電解めつ き用樹脂の影響を受け十分に発現しなか つたり、 最終の研磨が難しい等の問題が生じる。 また、 めっ き層が 1 0 0 πιを越えると、めっきの内部応力に よる クラック発生の原因になったり、製造に際して'長時 間を要し、 製造コス トが高くなり 題となってくる。

また、 特に摺動性や撥水性、 撥油性が要求される用途 においては、 無電解めつき曆によ り一層の改良が要求さ れる。 例えば、輪転印刷機の搬送口一ル、 さらに詳しく は新聞用輪転印刷機の搬送ロールについては、 軽量化の

要望と ともに、紙に印刷された印刷イ ンキがロールに転 写されてロールが汚れ、 さらにそれが印刷物を汚すとい う問題があ り、その改善のためには、ふつ素樹脂粒子を ニッ ケルめっき等の金属めつきに共折させる複合無電解 めっ きを適用することが好ましい。

本発明において用いられる 、つ素樹脂微粒子を含む複 合無電解めつ きについて説明する。 こ こでいうふつ素樹 脂とは、 ポリテトラフルォロエチレン、テトラフルォロ ェチ レンーノ一フルォロアリキルビニルエーテル共重合 体、 テトラフルォロエチレン一へキサフルォロプロピレ ン共重合体、 テトラフルォロエチレン一エチレン共重合 体、 ポリビニレンフルオライド、ポリクロ口トリフルォ 口エチ レン等を例示することができる。また、ここでい う微粒子とは粒状物の数平均粒径が約 1 0 O m以下の ものをいい、 好ましくは 1 0 z m以下のものであり、さ らには表面の研磨仕上げ性や均一性の観点からは数平均 粒径が 1 m以下の ものがよ り好ましい。

なお、 めっき被膜の性能やめつ き作業の容易さから、 該複合無電解めつ きはニッ ケルまたはその合金とポ リテ トラフルォロエチレン微粒子を必須成分としてなる複合 無電解めっ きが特に好ま しいものである。

該複合無電解めつ き層の厚みは、 用途に応じて適宜選 択する ことができ、必ずしも限定されないが、本発明の 目的 とする性能発現の観点からは 5 〜 5 0 n mが好まし い範囲である。

また、 該複合無電解めつ きのふつ素樹脂微粒子の含有 割合は、 表面エネルギーの低下能力と表面の硬度、 或い は導電性を考慮する と、 1 0〜 3 0 体積%が好ましい範 囲である。 ふつ素樹脂微粒子の体積割合が 1 0 %未満で ある と、十分な表面エネルギーの低下能力がないため所 期の目的を達成できない。 ま 、ふつ素樹脂微粒子の体 積割合が 3 0 %を越える と表面の硬度や導電性が不足す るという間題が生ずるので好ま しくない。

以上の工程により製造される表面がめつ き層と しては 無電解めつ き層のみによって被覆された F R P製ロール は、 必要に応じて最終研磨工程によって仕上げられる。 その表面の仕上げには、 超仕上げ、 パフ研磨或いは電解 研磨等を行う ことができる。

また、 本発明の F R P製ロールの最も重要な特徴は軽 量である点にあるが、 さらにより一層の軽量化が望まれ る用途については、 ロールの両端のへッ ダ一部分やジャ ーナル部分を従来の鋼製やアルミ ニゥム製から F R P製 に変更する ことでその目的が達成される。

〔図面の簡単な説明〕

図 1 は F R P製ロ一ル素管及びへッ ダ一部分が F R P 化された F R P製ロールにおいてへ、j、ダ一部を含む表面 全体が金属無電解めつきを施された本発明の F R P製口 —ルの部分断面図を表す。

図 2 は無電解めつき層が口一ルの円筒部の内面まで巻 き込んで施されている F R P製ロールの部分断面図を表 す。

ここで符号はつぎの ものを表す。

1 . F R P製ロール素管

2. ヘッ ダー

3. ジャーナル

4. 無電解めつ き被覆層 '

以下、 本発明を図面によ り具体的に説明する。

上記のとお り、図 1 は、本発明の F R P製ロールの一 例であって、 ヘッダー部分も F R P化されたロ ールの部 分断面図である。 図 1 の F R P製ロールの F R P製口一 ル素管部分 (パイプ部分)および F R P製ヘッダー部分 には、 無電解めつき用樹脂層を介して無電解めつ きが施 さ れてレ、る。図中の符号は上記のとおりであり、 1 は F R P製ロール素管 (パイプ)、 2 は F R P製のへッ ダー、 3 は金属製ジャーナルである。 4 は無電解めつ き 被覆層を表す。

該 F R P製ヘッダー 2 は F R P製ロール素管の製造に 用い られる強化繊維およびマ トリックス樹脂を組み合わ せて用いる ことができるが、必ずしも同一である必要は ない。 製造には従来公知の種々 の技術を用いる ことがで き る。例えば、前記フィラメントワインデイング法ゃシ ー ト状プリプレグを型材に積層し、加熱、加圧賦形する 方法によ り製造でき る。

本発明の F R P製ロールにおいて、 ロール素管 1 とへ ッ ダ一 2 との接合は、例えば、従来から公知の樹脂接着

材を用いて接着により行われる。 或いは、 ピン止め等の 機械的な接合と接着接合の併用 も可能である。 また、前 述のフ ィラメントワインディング法等により一体で成型 する こともできる。

F R P製ロール素管 1 に F R P製へッダ一 2 が取りつ けられた F R P製口一ルおよび F R P製ロール素管 1 に 無電解めつ きを施す場合は、 直接該ロール素管およびへ ッ ダ一に無電解めつきを施すこ とが可能であるが、予め それらの表面に無電解めつき用樹脂層を形成する こ とに よ り口ール製造の作業性や性能を向上させる ことができ

Ό 0

図 1 のように、無電解めつき被覆層がロール円筒部表 面のみならず、 ヘッダー部分まで及んでいる ことは、口 ール端部でのめつ き被膜の刹がれの防止、 静電気の発生 や電食を防止のために有効である。 図 1 の F R P製ロー ルの一つの変形と して、 ジャーナル部分も F R P化され たものがある。

図 2 は、ヘッダー部および/またはジャーナル部の材 質が F R P製或いは金属製で、 無電解めつ き被覆層が F R P製ロール素管の端部において、 内側まで巻き込ま れた形態の無電解めつ きを被覆してなる本発明の F R P 製ロールの部分断面図を表す。 この F R P製ロールは、 めっき層が F R P製 ール素管からの剝離に対して強い 抵抗力を持ち、 耐久性に優れるので、 製造及び保守が容 易であるひ

〔発明を実施するための最良の形態〕

以下、 本発明を実施例によ ってさらに詳細に説明する < 本発明はこ れらの実施例に限定される ものではな く、発 明の詳細な説明に記した本発明の主旨を越えない限り に おいて、 様々な応用や変形が可能である。

実施例 1 - 1 . F R P製ロール素管の成形

外径 7 0 mm、長さ 1 5 0 0 mmのステンレス製マンドレ ルをフ ィラメントワインデイング装置に装着し、該マン ドレルに離型剤を塗布した後、 炭素繊維を液状のェポキ シ樹脂組成物に含浸しつつその上に巻き付けた。 繊維の 巻き付け角度は ± 1 6 ° 、巻き付け厚みは 3 . 0 mmとし た。 繊維と樹脂の体積割合は繊維が 6 0 ± 2 % となるよ う に樹脂の付着量を調整した。

こ こで、炭素織維強化樹脂 (以下、 C F R P というこ とがある) 製ロール素管の製造において、 炭素繊維と し て、 住化ハーキュレス(株)製 商品名:マグナマイト A S 4 (弾性率 2 4 t on / mm 2 、強度 3 9 0 kg/ mm 2 ) を用いた。 マトリックスのエポキシ樹脂組成物としては エポキシ樹脂と して、 住友化学工業 (株)製商品名 : ス ミエポキシ E L A 1 2 8 ( ビスフエノール Aのジグリ シジルエーテル) 、硬化剤と しては、ュニロイヤル社製 商品名 :トノックス 6 0 — 4 0 ( メタフエ二レンジアミ ンとジアミノジフユニルエーテルの共融混合物)を化学 量論量配合した ものを甩いた。

上記のマ ンドレル上に巻き付けられた樹脂が含浸され た炭素織維を、 マンドレルごと熱硬化炉に入れ、 1 5 0 でで 2 時間硬化させた。硬化後マン ドレルから脱型し、 両端部分の不溶部分を切断除去して、 C F R P製ロール 素管を得た。

2 . C F R P製ロール素管の表面切削、 表面処理

ついで旋盤を用いて該 C F R P製ロール素管の表面を 切削した。 該ロール素管の表面粗さは 1 5 Sであった。

さ らに、旋盤仕上げした該ロール素管表面に、 室温硬 化タイプのビニルエステル樹脂 (昭和高分子 (株)製 商品名 :リポキシ H 6 0 0 ) をスプレー塗布して平滑 な表面に仕上げた。 該ロール素管の表面粗さは 5 . O S であった。

3 . 無電解めつき

続いて、 通常の前処理の後に、 奧野製薬工業 (株)製 無電解めつ き液、商品名: ップケミアロイ B— 1 (無電解ニッ ケル一ほう素合金めつ き)を用いて常法に よ り約 4 0 mの厚みに無電解めつきを施した。

4 . ロール表面の仕上げ

無電解二ッ ケルーほう素合金めつ きで被覆されたロー ル表面を超仕上げ機を用いて表面粗さ ひ . 5 S に仕上げ、 無電解ニッ ケル一ほう素合金めつ きによって被覆された F R P製ロールを得た。 該ロールの表面硬度は H V = 8 0 0 であった。

この無電解めつ き被覆された F R P ロールは、従来の 電解めつ きを用いる手法によ り製造する ものに比べ、電 解めつ き層の厚付け工程が省略されてお り、製造工程の 簡略化と ともに、従来品に比べて一層の軽量化が達成さ れていた。

実施例 2

1 . C F R P製ロール素管の成形

実施例 1 と全く同様にして C F R P製口ル素管を成 形し、 両端部分の不要部分を切断除去した さらに旋盤 を用いて表面を切削した。

2 . 無電解めつき用樹脂層の施工

エ ポキシ樹脂として、住友化学工業 (株)製 商 α αα名:スミエポキシ E L A 1 2 8 ( ビスフエノール A 型エポキシ樹脂) を 1 0 0 部(以下、重量部を単に部と 表す) 、硬化剤として、日立化成工業 (株) '製商

Π □Π名: H N— 5 5 0 0 (メチルへキサヒドロ無水フタル 酸) を 8 5 部、硬化促進剤として、住友化学工業(株) 製 商品名 :スミキュア D ( 2 , 4, 6 —トリス(ジ メチルアミノメチル)フエノール)を 1 部を混合した。 続いて、 清水工業 (株)製商品名:ドロマイト D W 3 5 0 (炭酸マグネシウムと炭酸カルシウムの複塩) 5 0 部を添加 して撹拌、混合して無電解めつ き用樹脂組成物 と した。

続いて、 該無電解め つ き用樹脂組成物を 日東紡績 (株) 製 商品名:フィラメント · マット M F 3 0 W ( グラスファイバーフィラメント、目付 S O g Zm 2 ) に含浸させ、 ロール素管の表面全部に貼着した。 フイ ラ メント ' マットを 3枚用いて同様の作業を行い、無電解 めっき甩樹脂曆を施工した。 無電解めつ き用エポキシ樹 脂とフ ィラメント · マットからなる無電解めつき用樹脂 層において、 該フイラメント · マットの割合は重量で 5 %であった。 フィ ラメンド ' マツトを含んだ無電解めつ き用樹脂層が施工された F R P製ロールを加熱炉に入れ. 無電解めつ き用エポキシ樹脂組成物を 1 2 0 でで 2 時間 硬化した。 得られた無電解めつ き用樹脂層の厚みは約 1 . 2 mmであった。

3 . 無電解めつき用樹脂層の表面の仕上げ

無電解めつき用樹脂が施工された F R P製ロール素管 の表面を研削盤で仕上げた。 仕上げ表面の粗さは 5 S に 仕上げた。 また、この工程で所望のロール真円度や真直 度に仕上げた。 この段階で無電解めつ き用エポキシ樹脂 層の厚みはどの場所でも 3 0 0 t mから 7 0 0 mの範 囲に入っていた。 続いて、 旋盤を用いて表面に約 2 mmピ ツチ、 幅約 1 mmで深さ約 2 0 0 ; ί mのスパィラル溝を掘 つた。

4 . 無電解めつき

続いて、 通常の前処理の後に、 奥野製薬工業 (株)製 無電解めつき液、 商品名 :トップケミアロイ B — 1 (無電解ニッ ケル一ほう素合金めつ き)を用いて無電解 めっ きを行い、約 4 0 mの厚みのめつ き層を設けた。 5 . ロール表面の仕上げ

無電解ニッ ケル—ほう素合金めつ きで被覆された該ロ ール表面を超仕上げ機を用いて表面を 0 . 5 S の精度に 仕上げ、 続いてへッダー及びジャ ーナルを取りつける こ とによ り、無電解ニッケル一ほう素合金めつきによって 被覆された本発明の F R P製ロールを得た。 該ロールの 表面硬度は H v = 8 0 0 であった。また、表面上のスパ イラル溝も無電解めつ き用樹脂層に加工した ものとほぼ 同等の ものであり使用上問題がなかった。

実施例 3

実施例 2 と全く同様の工程により、無電解めつき用樹 脂が施工された C F R P製ロール素管の表面を研削盤で 仕上げた。 仕上げ表面の粗さは 2 Sであった。 また、こ の工程で所望のロール真円度や真直度に仕上げた。 仕上 げの後、 無電解めつ き用エポキシ樹脂組成物層の厚みは ロールのどの場所でも 3 0 0 〃 mから 7 0 0 mの範囲 に入っていた。

続いて、 通常の無電解めつ きの前処理を施した後に、 無電解ニッ ケル一りん合金めつ きを約 2 0 / mの厚みで 表面を均一に被覆した。 引き続いて、 ふつ素樹脂 (ポリ テ トラ 7ルォロエチレン)微粒子を含んだ無電解ニッケ ルー りん合金複合めつ きを約 3 0 mの厚みで施した。 なお、 該ふつ素樹脂微粒子を含んだ無電解複合めつ きに は、 荏原ユージライ ト(株)製商品名:ェンループ 7 5 0 を用いた。複合めつき中のふつ素樹脂微粒子の含 有量は約 2 0 体積 であった。ふつ素樹脂微粒子の粒径 はおよそ 0 . ί 〜ひ . 5 mの範囲内の ものであった。 めっき表面の硬度は 2 ひ 0〜 3 ひ 0 H Vであった。水滴 の接触角は 1 1 0 ° であった。

続いて、 該ふつ素樹脂微粒子を含有した複合めつ きに よつて被覆された C F R P製口一ル素管にヘッ ダー及び ジャーナルを取りつけた後、 ロール表面を研磨して 1 S の表面扭度に仕上げ、 輪転印刷機用口―ルと した。

該ロールを新聞用輪転印刷機の搬送用ロールと して使 用 した。その結果、従来の硬質クロムめつ き仕上げの鐧 製ロールと比較して、 軽量であることから、 駆動が低 ト ルクで可能であり、 定常の回転速度に立ち上げるまでの 時間が短く てすむので切替えに要する時間が少なく、 従 つてロスが少な く、さらに、高速の運転に酎えることが 分かった。 また、印刷インキによる表面の汚染が従来よ り低減されており、 しかも表面を汚染したイ ンキも容易 に除去できるこ とが分かった。 またロールの静電防止性 も良好であった。

実施例 4

実施例 1 と全く同様にして C F R P製ロール素管作成 した。

一方、 炭素繊維の目付が 3 0 0 g Z m 2 の平織布を半 径 S . 5 cmの円状に切り出し、上記 C F R P製ロール素 管の製造に用いたのと同 じエポキシ樹脂組成物を含浸さ せた。 それを 1 6枚積層して熱プレス中で 1 2 0 °C、 1 5気圧の条件で 2 時間加熱加 E成型して、 厚さ 5 mmの C F R P製円盤 2 ケを成型した。

該 C F R P製円板をロールのヘッ ダー部分とするため 該 C F R P製円盤の中心に半径 5 mm©円孔を空けた。 ま た、 円盤の円周部分に付着した成型時に湧き出 した不要 樹脂を切削除去し、 精度良 く半径 3 . 5 mraの C F R P製 へッ ダーを得た。

該 C F R P製ヘッ ダーに長さ 1 0 cm、半径 5 mmの鋼製 ジ ャーナルを図 1 に示した通り接着剤を用いて取り付け た。 接着剤としては、前記したスミエポキシ E L A 1 2 8 にトリエチレンテトラミンを化学量論量配合したもの を用い、 8 0 °Cで 3 0 分硬化させて、鋼製ジャーナルが 取り付けられた C F R P製ヘッダ一を 2 ケ作成した。続 いて、 上記金属製ジ ャーナルが取りつけられた C F R P 製へッ ダ一の円盤の周部分にジ ャーナルをへッ ダ一に取 り付ける際に用いた接着剤と同 じものを塗布し、 上記 C F R P製ロール素管に嵌合し、 8 0 °Cで 3 0 分硬化し 接着した。

実施例 2 と全く同様の無電解めつき用エポキシ樹脂組 成物を用いて、 実施例 2 と全く同様の方法で、 C F R P 製ロール端部のヘッ ダー部を含めたロール表面全体に、 該無電解めつ き用エポキシ樹脂組成物を施工した。 続い て、 該ロールを加熱炉に入れ、 無電解めつ き用エポキシ 樹脂組成物を 1 2 0 °Cで 2 時間硬化した。

無電解めつ き用樹脂層が塗工、 硬化された F R P製口 —ルを旋盤を用いて切削加工し、 真円度や表面を仕上げ

た。該無電解めつき用樹脂層の表面粗度は 2 Sであつた, 常法によ りロール表面全体に厚さ 1 0 mの無電解銅め つきを施した。 その後に実施例 3 と同様に無電解二ッケ ルーホウ素合金めつ きを厚み 5 0 mに施し、 表面をバ フ研磨によ り 1 S に仕上げた。

このようにして、ロール素管およびヘッダー部が C F R Pからなり、 それらの部分が無電解めつ き層によ り被覆された C F R P製口ールを得た。 該 C F R P製口 ールは極めて軽量で、 表面性能.も従来の電解めつ きを表 面に施した鐧製ロールと比べて何ら遜色のないものであ つた。

実施例 5

実施例 1 と全ぐ同様にして C P R P製ロール素管を作 成した。 該 C F R P製ロールの表面及び端部の切断部お よび端部内表面に、 実施例 2 と全く同様にして無電解め つ き用ェボキシ樹脂組成物層を施した。 その後に実施例 2 と全く同様にして無電解めつ きを施し、無電解めつ き によ りめつき曆がロール端部の内側まで周り込んだ

C F R P製口—ル素管を得た。 続いて実施例 4 と全く同 様にして作成した C F R P製ヘッ ダ一及び鋼製ジャーナ ルを該 C F R P製口ール素管に嵌合し接着接合した。 そ の後に表面を仕上げるこ とによ り無電解めつき層がロー ル端部内側まで周り込んだ C F R P製ロールを製造した 該 C F R P製ロールは極めて軽量で、 ロール端部のめつ きのはがれ等に対して耐久性に優れていた。 また、 表面 P

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性能も従来の電解めつ きを表面に施した鋼製ロール と比 ベて何ら遜色のないものであった。

〔産業上の利用可能性〕 .

本発明の F R P製ロールはその製造工程が簡略化され ており、 経済性に優れている。 また、極めて軽量である こ とから、輸送が容易であり、各種の製造装置または処 理装置に用いられた とき、 駆動が低トルクで可能であ り、 定常面転数に達する までの時間が短 くてすみ、 しかも高 速運転に耐えるので、 生産性の向上や省力化に寄与する。 さ らに静電防止性および耐久性にも優れている。

本発明の F R P製ロールは前記した特長を活かして、 各種のフ ィルム、紙、シート、織布等の製造、搬送およ び印刷、 染色等の処理に用いる ことができる。

本発明のふつ素樹脂微粒子を無電解めつ き層に含む F R P製ロールは、 摺動性およびロール表面の撥油性や 撥水性に優れるので、 印刷関連分野、 例えば輪転印刷機 の搬送ロール、 特に新閬用輪転印刷機の搬送ロールに適 している。