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1. WO1991008655 - HEAT-TREATMENT DEVICE AND METHOD OF DRYING FUNCTIONAL THIN FILM USING SAID DEVICE

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明 細 書

熱処理装置およびこれを用いた機能性薄膜の乾燥方法

<技術分野 >

本発明は、 柱状または筒状の被熱処理物を熱処理するための熱処 理装置と、 これを用いた機能性薄膜の乾燥方法に関する。

<背景技術 >

従来、上記被熱処理物の熱処理と しては、柱状または筒状の基体 の表面に塗布された高分子系塗布液の乾燥による機能性薄膜の形成. 基体の表面に形成されためつき被膜や蒸着被膜のアニーリ ング、柱 状または筒状に成形されたセラ ミックスの焼結、金属の焼き入れ等 がある。

上記各種被熱処理物の熱処理に使用される熱処理装置と しては、 被熱処理物を均一に熱処理するため、 第 2 1図および第 2 2図に示 すように、 被熱処理物 Pを一定の速度で搬送しつつ、内部が所定の 温度に加熱された熱処理炉 H内を通過させる形式のものが一般に使 用されている。

熱処理炉 H内を所定の温度に加熱する手段と しては、例えば、熱 処理炉 H内に温風を吹き込む形式のものや、或いは、図に示すよう に、熱処理炉 H内に配置された多数のヒ一夕一 h , h…等が用いら れる。

しかし、上記ヒーターや温風による加熱では、例えば機能性薄膜 の乾燥の場合には、 基体上の塗膜の表面が内部よりも先に加熱、乾 燥されてしまい、 塗膜内部の乾燥が円滑に行われないため、塗膜に 凹凸 (いわゆるュズ肌)や皮はり現象等が生じたり、塗膜内部から 溶媒が気化する際に気泡やピンホール、 塗膜のはじき等の欠陥を生 じる他、層中に多量の溶媒が残存して性能が不安定となり、 例えば 機能性薄膜が、 感光体ドラムの感光層の場合には、感度不良を生じ たり、繰り返し露光安定性が悪くなつたりし、また、クラックや剥 離等を生じやすい層になるという問題がある。

層中に残存する溶媒は、 機能性薄膜形成後の基体を長期間保管し て、溶媒を自然蒸発させれば解消するが、生産性が著しく低下する ため、 コスト等の点で問題となる。

このため、塗膜内部まで透過して、塗膜全体を均一に加熱、乾燥 することができる遠赤外線を発生する、 遠赤外線ヒーターを用いた 熱処理炉が提案されている (例えば、特開昭 6 1— 2 7 7 9 5 8号 公報参照) 力'、上記遠赤外線ヒーターを用いた場合でも、塗膜を急 激に加熱すると、 塗膜の表面が内部よりも先に乾燥されてしまい、 前述した種々の問題が発生するおそれがある。

また、その他の被熱処理物の熱処理の場合でも、急激な加熱は、 被熱処理物に悪影響を与えるため、 好ましくない。

例えば、 めっき被膜や蒸着被膜の場合には、急激な加熱により、 却って被膜内部の応力が高ま り、クラック発生や剥離の原因となる おそれがある。 また、セラミックスの焼結の場合にも、急激な加熱 は、 内部応力を高めて、クラック等の原因となる。そして、金属の 焼き入れの場合には、 急激な加熱は、不均一な熱膨脹による変形等 の原因となる。

そこで、 上記熱処理炉内を複数の部屋に分け、入り口側の部屋か ら順に、奥へ行くにしたがって内部の設定加熱温度が段階的に高く なるようにしておき、被熱処理物を、入り口側の部屋から順に、各 部屋内を通過させることで、 徐々に昇温させること等が行われてい

し力、しな力くら、上記従来の熱処理炉としては、生産性を高めるた め、前述したように、被熱処理物を一定の搬送速度で搬送しながら 加熱、乾燥させる、いわゆるトンネル式のものが一般的であり、被 熱処理物を十分に熱処理するには、 熱処理炉が長大なものとなって しまうので、熱処理炉設置のためのスペースゃコスト等の点で問題 がある。また、始動から、熱処理炉の内部を所定温度まで昇温する のに長時間を要し、且つ、熱処理炉を運転している間中、熱処理炉 内を一定の温度に保たねばならないため、 多大なエネルギーを消費 する等の問題もある。

本発明の主たる目的は、 大掛かりな熱処理炉を必要とせず、設置 のためのスペースゃコス ト、熱処理時間、消費エネルギー等を大幅 にカ ツ卜することができ、しかも、被熱処理物を均一に熱処理する ことができる熱処理装置を提供することにある。

また、本発明の他の目的は、上記熱処理装置を用いて、ュズ肌や 気泡、 ピンホール、はじき等の欠陥がなく、しかも、内部応力の小 さい均一な機能性薄膜を形成し得る機能性薄膜の乾燥方法を提供す る と Φる。

く発明の開示 >

本発明によれば、 柱状または筒状の被熱処理物を同心状に収容し た状態で、 当該被熱処理物を周囲から加熱する、筒状の直接通電 * 遠赤外線セラ ミックスヒーターを備える熱処理装置が提供される。

かかる本発明の熱処理装置においては、 筒状の直接通電 · 遠赤外 線セラ ミックスヒーター内に、被熱処理物を同心状に収容した状態 で加熱が行われるため、 被熱処理物を均一に熱処理することができ ο

なお、複数枚の板状セラミックスヒーターを、断面多角形の筒状 に配列する ことで、上記直接通電 ·遠赤外線セラミックスヒーター を構成すれば、 製造が容易である。この場合には、多角形の角数を 6以上とする力、、或いは、筒状の直接通電 · 遠赤外線セラミックス ヒータ一と被熱処理物とを、 熱処理時に相対回転させることにより、 熱処理の偏りを防止できる。

また、被熱処理物が筒状である場合には、当該被熱処理物の内法 寸法より も外径が小さい、管状または棒状の直接通電♦遠赤外線セ ラミックスヒーターを、筒状の直接通電♦遠赤外線セラミックスヒ 一夕一内に同心状に配置すれば、 上記筒状の被熱処理物を内側およ び外側から熱処理できる。

さらに、筒状の直接通電 ·遠赤外線セラミックスヒーターと被熱 処理物との間に、 当該直接通電 ·遠赤外線セラミックスヒーターか ら放射される遠赤外線のうち、 特定波長領域の成分のみを透過する 波長カツ トフィル夕を介装すれば、例えば塗膜の乾燥の場合に、直 接通電 ·遠赤外線セラミックスヒーターから放射される遠赤外線の うち、塗膜内部まで透過し得る特定波長領域の成分のみを塗膜に照 射して乾燥を行える。

熱処理装置の具体的な構成としては、 筒状の直接通電 ·遠赤外線 セラ ミックスヒーターを、軸線を略鉛直方向に向けて配置すると共 に、 この直接通電 ·遠赤外線セラミックスヒーター内に被熱処理物 を同心状に収容するため、 当該被熱処理物を直立状態で保持しつつ 移動するパレ ットが設けられる。このパレツトは、直接通電 · 遠赤 外線セラ ミックスヒーターの上下両端の非加熱領域を避けて被熱処 理物を保持するための段部を備えていることが好ま しい。

また、直接通電♦遠赤外線セラ ミックスヒータ一の上部に、被熱 処理物の上端から下端へ向けて風を流通させる送風手段を配置する こともできる。 この場合には、上記パレッ卜に、送風手段からの風 を通過させる通風孔が設けられる。

披熱処理物の連続的な処理を行うには、 上記パレッ卜を搬送する ための搬送レールを設け、 この搬送レール上に複数個のパレッ トを 配置すると共に、 筒状の直接通電♦遠赤外線セラミックスヒーター を、上記搬送レールによる被熱処理物の搬送経路に対して上下動自 在に配置すれば良い。 この場合には、被熱処理物の熱処理後、搬送 レールによる被熱処理物の搬送経路から退避した筒状の直接通電 · 遠赤外線セラミックスヒーターを冷却する冷却手段を設けることが 好ましい。また、筒状の直接通電 ·遠赤外線セラミックスヒータ一 の外周を、当該直接通電 · 遠赤外線セラミックスヒーターに対して 着脱自在な断熱材によって包囲すると共に、 上記直接通電♦遠赤外 線セラ ミックスヒータ一の冷却手段による冷却時には、この断熱材 を、直接通電♦遠赤外線セラミックスヒーターから分離して別個に 冷却しても良い。 断熱材を冷却する冷却手段としては、断熱材内に 揷通された冷却管が好ま しく使用される。

さ らに、上記熱処理装置においては、筒状の直接通電,遠赤外線 セラ ミックスヒー夕一を、 2組、搬送レールによる被熱処理物の搬 送経路に対して交互に上下して、 交互に被熱処理物を加熱するよう に配置すると共に、 一方の直接通電 ·遠赤外線セラミックスヒータ 一による被熱処理物の熱処理時に、 他方の直接通電 ·遠赤外線セラ ミックスヒーターを冷却手段によって冷却するように構成しても良 い。

—方、本発明によれば、柱状または筒状の基体の表面に形成され た高分子系塗布液の塗膜に対し、 所定の自然乾燥を行った後、上記 直接通電 ♦ ^赤外線セラミックスヒーターを用いて、基体の昇温を、 高分子系塗布液中の組成物や配合量により決定される成膜後の塗膜 全体のガラス転移温度までは急速に行い、 ガラス転移温度以降は昇 温速度を下げて、 徐々に所定の加熱温度まで昇温するか、または、 ガラス転移温度で所定時間保持した後、 所定の加熱温度まで昇温す る機能性薄膜の乾燥方法が提供される。

かかる本発明の機能性薄膜の乾燥方法においては、 ガラス転移温 度以降、昇温をゆつくり行う力、、または一時的に昇温を停止させる ことで、塗膜の表面が内部よりも先に乾燥されることを防止し、当 該塗膜を内部まで均等に乾燥させることができる。

<図面の簡単な説明〉

第 1図は本発明にかかる好ま しい熱処理装置の構成を示す正面図、 第 2図は上記熱処理装置に用いられる直接通電 ·遠赤外線セラミ ックスヒーターの一例を示す斜視図、

第 3図は別の直接通電 ·遠赤外線セラミックスヒータ一を示す斜 視図、

第 4図は上記第 3図の直接通電 ·遠赤外線セラミックスヒーター 内に被熱処理物としての感光体ドラムの素管を同心状に収容した状 態を示す平面図、

第 5図はさらに別の直接通電 ·遠赤外線セラミックスヒータ一を 示す斜視図、

第 6図は上記第 5図の直接通電♦遠赤外線セラミックスヒータ一 による素管の加熱状態を示す平面図、

第 7図はさらに別の直接通電 ·遠赤外線セラミックスヒータ一を 示す斜視図、

第 8図は上記第 7図の直接通電 *遠赤外線セラミックスヒーター による素管の加熱状態を示す平面図、

第 9図は第 1図の熱処理装置における直接通電 ·遠赤外線セラミ ックスヒーターの昇降装置への取り付け部を示す断面図、

第 1 0図は第 1図の熱処理装置における素管保持のためのパレッ 卜の構造を示す断面図、

第 1 1図は本発明にかかる別の熱処理装置の構成を示す正面図、 第 1 2図および第 1 3図は上記第 1 1図の熱処理装置において使 用 される断熱材と直接通電 ·遠赤外線セラミックスヒ一夕一との着 脱状態を示す平面図、

第 1 4図は本発明にかかるさらに別の熱処理装置の構成を示す正 面図、

第 1 5図は上記第 1 4図の熱処理装置において使用される断熱材 と直接通電 ·遠赤外線セラミックスヒータ一との着脱状態を示す平 面図、

第 1 6図は本発明にかかるさらに別の熱処理装置の構成を示す正 面図、

第 1 7図は上記第 1 6図の熱処理装置における搬送レールとパレ ットと直接通電 ·遠赤外線セラミックスヒータ一との関係を示す平 面図、

第 1 8図および第 1 9図は、それぞれ、本発明の機能性薄膜の乾 燥方法における昇温パターンの一例を示すグラフ、

第 2 0図は本発明の感光体ドラムの乾燥方法を実施するため直接 通電 ·遠赤外線セラミックスヒーターを制御する制御装置の一例を 示す回路図、

第 2 1図は従来の熱処理装置の一例を示す平面図、

第 2 2図は上記装置の正面図である。

<発明を実施するための最良の形態 >

以下に、本発明の熱処理装置および機能性薄膜の乾燥方法を、 上 記機能性薄膜と しての感光層を備えた感光体ドラムの乾燥に利用す る場合を示す添付の図面を参照しつつ説明する。

まず、第 1図の熱処理装置について説明する。

図の熱処理装置は、 図中白矢印の方向に搬送される複数の素管 P ,

P …の搬送経路に対し、同図中に黒矢印で示すように、上下に移動 自在に配置された筒状の直接通電 · 遠赤外線セラミックスヒーター

1 と、上記素管 Pを直立状態で保持して、搬送レール 2上を搬送経 路に沿つて移動する複数のパレッ ト 3, 3…と、直接通電 ' 遠赤外 線セラ ミックスヒータ一 1を内部に収容して冷却するための冷却手 段 4 とを備えている。直接通電 ·遠赤外線セラミックスヒーター 1 は、下降状態において、図中二点鎖線で示すように、素管 Pを同心 状に収容して周囲から加熱し、 上昇状態において、図中実線で示す ように、冷却手段 4内に収容されて冷却される。

筒状の直接通電 ·遠赤外線セラミックスヒーター 1 としては、第 2図に示すように、 全体を、導電性セラミックス材料で筒状に一体 形成したものの他、 第 3図および第 4図に示すように、複数枚の板 状セラ ミックスヒーター 1 a , 1 a…を、断面多角形(図の場合八 角形)の筒状に配列したものを使用することもできる。

上記筒状または板状の直接通電♦遠赤外線セラ ミックスヒーター としては、旭硝子社製の商品名 I N F R A L E X - B I R R Cが市 販されている。 このものは、セラミックス材料と金属材料との混合 物を焼結して、 導電性セラミックス製の円筒体 1 0、または扳体 1 2を形成すると共に、 この円筒体 1 0の両端外周、または板体 1 2 の両端部に、 アルミニウム等の金属材料を、溶射法、各種気相法ま たは湿式めつき法等によって帯状に積層することで、 一対の電極 1 1 , 1 1 , 1 3 , 1 3を形成してなるもので、加熱時には、円筒体 1 0の外周 1 0 aおよび内周 1 0 b、或いは板体 1 2の外表面から 2. 5〜 2 5 程度の遠赤外線を放射して、被熱処理物(素管 1 ) を加熱するものである。

そして、上記直接通電 · 遠赤外線セラミックスヒーターは、円筒 体 1 0、または扳体 1 2自体が導電性を有する均質な発熱体であり、 —対の電極 1 1 , 1 1間、または電極 1 3 , 1 3間に電圧を印加す ると、電極が形成された両端部以外の部分が、 ムラなく均等に発熱 するため、 筒体内部に収容された被熱処理物としての素管 Pの表面 を均等に加熱することができる。 また上記直接通電 · 遠赤外線セラ ミックスヒーター 1 は、印加電力に対する応答性が良いため、後述 するように、 昇温速度等を細かく制御できるという利点がある。

前記 I N F R A L E X— B I R R Cの一般的な諸元を以下に示す。 *諸元

比 抵 抗: 0. 2〜 1 5 Ω · αη

電気抵抗の温度係数 : 0. 2 %Z°C以下 (正特性) 体 Ϊ 密 度 : 2. 0〜 2. 4 g- cm

比 熱: 0. 1 5〜 0. 3 ca!/ g- - V

熱 膨 張 係 数: 38 X 1 0 - 7/°C

熱 伝 導 率 : 4. 2 x 1 0— 3 calZ°C · Sec · cm 曲 げ 強 度 : 5. 2 kg / mm 2

耐 熱 度 ·· 常用使用 4 0 0 °C (最大 5 0 0 °C) 第 2図の直接通電 ·遠赤外線セラミックスヒーター 1 は、上記の ように、全体が導電性セラミックス材料でほぼ均質に形成された継 ぎ目のない円筒体 1 0と、この円筒体 1 0の両端部に設けられた、 一対の環状の電極 1 1 , 1 1 とで構成されている。

上記直接通電 *遠赤外線セラ ミックスヒーター 1の内周面 1 〇 b と素管 Pの外周面との径方向の間隔は、特に限定されないが、 5〜 3 0 0 mm . 特に、 1 0〜: L 0 0 maの範囲内であることが好ましい。 直接通電 * 遠赤外線セラミックスヒーター 1 の内周面 1 O b と素管 Pの外周面との径方向の間隔が 5 ram未満では、距離が近すぎて、直 接通電 * 遠赤外線セラミックスヒーター 1 にごく僅かでも発熱の不 均一があると、 それがそのまま素管 Pの塗膜の乾燥状態に悪影響を 及ぼし、 塗膜の乾燥が不均一になる。また、塗膜から蒸発した溶媒 の蒸気密度が濃く なつて、後述するように、直接通電 * 遠赤外線セ ラ ミックスヒーター 1 と素管 P との間に乾燥風を流通させると、溶 媒の蒸気の流れによって、 塗膜の表面に縱筋等の欠陥が生じるおそ れがぁる。 一方、直接通電 · 遠赤外線セラミックスヒ一ター 1 の内 周と素管 Pの外周との径方向の間隔が 3 0 0 mmを超えると,両者の 距離が遠すぎて、 加熱ロスを生じ、塗股:を乾燥させるために、必要 以上のエネルギーが消費されるおそれがある。

以上のような直接通電 * 遠赤外線セラミックスヒ一夕一 1 を使用 した場合には、 円筒体 1 0に継ぎ目がなく、しかも、全体がほぼ均 質に形成されているため、 前述したように、一対の電極 1 1 , 1 1 間に電圧を印加すると、 この電極 1 1, 1 1が形成された両端部以 外の部分が均等に発熱して、 素管 1の表面の塗膜を、ムラなく均一 に乾燥することができるという利点がある。

一方、第 3図および第 4図の直接通電 ·遠赤外線セラミックスヒ 一夕一 1 は、導電性セラミックス材料でほぼ均質に形成された扳体 1 2と、 この扳体 1 2の両端部に設けられた一対の電極 1 3 , 1 3 とを有する、 複数の板状セラミックスヒーター 1 a , 1 a…を、断 面多角形の筒状に配列する ことで構成されている。

なお、各板状セラミックスヒータ 1 a , 1 a…は、電流のリーク を防止するため、 図にみるように、隙間 g , g…を開けた状態で、 筒状に配列される。 この隙間 g , g…は、前述した、塗膜から生じ る溶媒蒸気の効率的な除去のため、 閉塞せずに使用することもでき るが、 通常は、熱効率の点や、均一な加熱を行うことを考えて、ゴ ム等の絶縁材料や、 或いは、後述する断熱材等によって閉塞するこ とが好ま しい。

また、複数の板状セラミックスヒーター l a , l a…を、断面多 角形の筒状に配列する際の、 多角形の角数は特に限定されないが、 被熱処理物が感光体ドラムの素管 Pのような円筒体や円柱体である 場合には、 上記角数は 6以上であることが好ましい。多角形の角数 が 5以下では、多角形の頂点部分と辺の中央部分とで、円筒体や円 柱体の外周面に対する、 径方向の間隔の差が大きくなつて、均一な 加熱を行えなく なるおそれがある。

上記のように、 複数枚の板状セラミックスヒー夕一 l a , l a — によって、直接通電 · 遠赤外線セラミックスヒータ一 1を構成した 場合には、 各板状セラミックスヒーター 1 a力 <、筒体よりも製造が 容易で、 しかも肉薄に形成できるので、直接通電,遠赤外線セラミ ックスヒーター 1を、安価、且つ軽 Sに製造することができる。し たがって、 上記直接通電 ·遠赤外線セラミックスヒーター 1を、素 管 Pの搬送経路に対して上下させるための手段 (後述する昇降装置) 等を簡略化できるこ とと相俟って、装置全体を低コストで製造する ことができる等の利点がある。

上記構成からなる直接通電 ♦遠赤外線セラミックスヒーター 1を 使用する場合には、 加熱の均一化をより一層確実にするために、上 記直接通電♦遠赤外線セラ ミックスヒーター 1 と素管 Pとを、加熱 時に相対回転させること もできる。直接通電 ·遠赤外線セラミック スヒーター 1または素管 Pの回転速度は、特に限定されないが、 5 〜 4 ◦ r . p . m .の範囲内であることが好ましい。回転速度が 5 r . p . m . 未満では、 加熱が不均一になるおそれがあり、逆に 4 0 r . p . Di .を超 えると、 回転によって生じる風が塗膜に影響を及ぼすおそれがあり、 また、高速回転の制御維持が困難になるおそれもある。

以上のように、複数の扳状セラミックスヒータ一 1 a , 1 a…に よって、筒状の直接通電 ·遠赤外線セラミックスヒーター 1を構成 する場合の、 板状セラミックスヒーター 1 aおよび空隙 gの幅や、 上記板状セラ ミックスヒータ一 1 a と、被熱処理物としての素管 P の表面との間隔等は、 素管の直径や、直接通電♦遠赤外線セラミッ クスヒータ一 1の角数等に応じて、適宜、好ましい数値を選択する ことができる。

例えば、素管 Pを、第 3図および第 4図に示す断面八角形の筒状 の直接通電♦ 遠赤外線セラミックスヒーター 1 によつて熱処理する 場合には、板状セラミックスヒータ一 1 a の内壁面と素管 Pの外周 面との最短距離 (第 4図中に符号 dで示す)が 5 態以上になるよう に、板状セラミックスヒー夕一 1 a , 1 3 〜を、空隙 2 , g…の幅 1 以上で八角形に配列することが好ま しい。

上記の場合に、板状セラミックスヒーター 1 aの内壁面と素管 P の外周而との最短距離 dが 5 未満では、両者の間隔が近すぎて、

板状セラ ミックスヒーター 1 aにごく僅かでも発熱の不均一がある と、それがそのまま素管 Pの塗膜の乾燥状態に悪影響を及ぼし、 塗 膜の乾燥が不均一になる。 また、塗膜から蒸発した溶媒の蒸気密度 が濃くなつて、後述するように、直接通電♦遠赤外線セラミックス ヒーター 1 と素管 Pとの間に乾燥風を流通させると、溶媒の蒸気の 流れによって、 塗膜の表面に縱筋等の欠陥が生じるおそれがある。

また、空隙 gの幅が 1 1M未満では、隣り合う板状セラミックスヒ 一夕一 1 a , 1 a間で電流のリークが生じるおそれがある。

なお、直接通電 ·遠赤外線セラミックスヒータ一 1内には、第 5 , 6図または第 7 , 8図に示すように、素管 Pの内径よりも外径が小 さい、継ぎ目のない管状または棒状の直接通電 ·遠赤外線セラミッ クスヒ一夕一 9を、直接通電 ·遠赤外線セラミックスヒーター 1 と 同心状に配置しても良い。 上記直接通電 ·遠赤外線セラミックスヒ 一ター 9は、第 6図または第 8図に示すように、筒状の直接通電 * 遠赤外線セラ ミックスヒータ一 1内に素管 Pが収容された際に、こ の素管 P内に挿入されて、内外から素管 Pを加熱するために用いら れるもので、 外側の直接通電 · 遠赤外線セラミックスヒー夕一 1 と 同様に、 全体が導電性セラミックス材料でほぼ均質に形成された継 ぎ目のない管状または棒状の本体 9 0と、この本体 9 0の両端部に 形成された、 一対の環状の電極 9 1 , 9 1 とを備えている。上記管 状または棒状の直接通電 ·遠赤外線セラミックスヒーター 9として は、前述した I N F R A L E X— B I R R Cの外径の小さいもの力く 好適に使用される。

また、上記両直接通電 · 遠赤外線セラミックスヒータ一 1 , 9 の うち、 少なくとも、塗膜が形成された素管 P の表面と対向する筒状 の直接通電 · 遠赤外線セラミックスヒーター 1 と、上記素管 P との 間には、 当該直接通電 ·遠赤外線セラミックスヒータ一 1から放射 される遠赤外線のうち、 塗膜内部まで透過し得る特定波長領域の成

分のみを透過し、他の成分を力ットする波長力ットフィルタが介装 されていても良い。上記波長カツトフィルタとしては、通常、遠赤 外線領域の波長選択に用いられている N Dフィルタ(Neut ra l Dens i ty Fi l ter) の中から、塗膜の厚みに応じた波長を透過するもの力 <、 適宜使用される。 上記波長カツトフィルタによって透過すべき遠赤 外線の波長領域は、 上記のように、塗膜の膜厚によって異なり、例 えば、塗膜の膜厚が 5〜4 O jMi程度である場合には、特定波長領域 は 2 5 〜 1 ◦ 0 の範囲内である。

以上で説明した各直接通電 ·遠赤外線セラ ミックスヒーター 1 は、 第 1図および第 9図に示すように、昇降装置の昇降バー 5の先端の 取付座 5 1 に取り付けられることで、第 1図に示す熱処理装置に、 素管 Pの搬送経路に対して上下動自在に配置されている。

なお、上記取付座 5 1 には、第 9図に示すように、送風手段の送 風管 6 , 6が接続されている。送風手段は、同図中に白矢印で示す ように、 素管 Pの上端から下端へ向けて乾燥風をダウンフローさせ て、塗膜から蒸発した溶媒が、直接通電 · 遠赤外線セラミックスヒ 一夕一 1 内に滞留することを防止し、塗膜を効率良く乾燥させるた めに用いられる。

乾燥風の流速は、 0 . 0 1 〜 3 m /秒、特に 0 . l 〜 2 m Z秒の 範囲内であることが好ま しい。乾燥風の流速が◦ . 0 1 ΙΉ /秒未満 では、塗膜から蒸発した溶媒が直接通電 ·遠赤外線セラミックスヒ 一夕一 1 内に滞留することを十分に防止できず、逆に、乾燥風の流 速が 3 m Z秒を超えると、直接通電 · 遠赤外線セラミックスヒータ ―自体の温度が下がり、 放射効率が悪くなるおそれがある。

なお、上記乾燥風が乱流である場合には、塗膜にムラが生じ易い。 一方、素管 Pの下端から上端へ向かうアッパーフローでは、 当該素 管 Pの下端と上端との間に温度差が生じて、 乾燥が不均一になり易 い。従って、乾燥風は、素管 Pの上端から下端へ向かうダウンフロ

一であることが好ま しい。

搬送レール 2上を搬送経路に沿って搬送されるパレツ ト 3は、第 1 0図に示すように、素管 Pの下端部が嵌合される嵌合溝 3 1 aを 有し、素管 Pを直立状態で保持するための円柱状の凸部 3 1 と、搬 送経路上に下降した直接通電 ·遠赤外線セラミックスヒーター 1の 下端が嵌合されることで、 素管 Pと直接通電 ·遠赤外線セラミック スヒータ一 1 とを同心状に保持するための嵌合凹部 3 2とを備えて いる o

そして、上記嵌合溝 3 1 aの底面と、嵌合凹部 3 2の底面との間 には、直接通電 ·遠赤外線セラミックスヒーター 1の下端の、前記 電極に相当する非加熱領域 (図中 αで示す範囲)を避けて素管 Ρを 保持するために、 図中 ^で示す段部が設けられている。

なお、前述したように、直接通電 ·遠赤外線セラミックスヒ一夕 一 1が、素管 Ρの上端から下端へ向けて乾燥風を流通させる送風手 段を備えているので、 同図に示すように、パレツト 3には、上記嵌 合部 3 2の底面に、送風手段から供給される乾燥風を通過させる複 数の通気孔 3 3 , 3 3…が、凸部 3 1を囲むように配置されている c 冷却手段 4は、素管 Ρの加熱を終了した直接通電 ·遠赤外線セラ ミックスヒータ一 1力高温状態のまま次の素管 Ρに被されて、塗 膜が急激に加熱されることを防止するためのもので、 第 1図に示す よう に、直接通電♦遠赤外線セラミックスヒーター 1 を収容する円 筒状の本体 4 1 と、この円筒状の本体の下端開口を塞ぐ扉 4 2とを 備えている。 そして、同図中に実線で示すように、直接通電 · 遠赤 外線セラ ミックスヒーター 1が上昇して本体 4 1内に収容されると, 扉 4 2が閉じられ、次いで、図示しない送風手段から本体 4 1内に 冷却風が供給されて、 直接通電 · 遠赤外線セラミックスヒータ一 1 が冷却されるようになっている。

なお、前述したように、直接通電 ·遠赤外線セラミックスヒー夕 一 1力 <、素管 Pの上端から下端へ向けて乾燥風を流通させる送風手 段を備えている場合には、冷却手段 4内において直接通電 ,遠赤外 線セラミックスヒーター 1を冷却する冷却風として乾燥風を使用す ることもできる。

次に、第 1 1図に示す熱処理装置について説明する。

この熱処理装置においては、素管 Pの加熱時に直接通電 ·遠赤外 線セラ ミックスヒータ一 1を包囲する複数の断熱材 7, 7…を、上 記直接通電 ·遠赤外線セラミックスヒーター 1 に対して着脱自在に 配置した点が、 先の第 1図の熱処理装置との相違点である。

その他の部分は、 先の装置と同様である。すなわち、図の熱処理 装置は、 素管 Pを直立状態で保持して搬送レール 2上を搬送される 複数のパレッ ト 3 , 3…と、このパレット 3 , 3…による素管 Pの 搬送経路に対して上下動自在に配置され、 下降状態において、素管 Pを同心状に収容して周囲から加熱するための筒状の直接通電 *遠 赤外線セラ ミックスヒーター 1 と、搬送経路から上昇した直接通電 •遠赤外線セラ ミックスヒータ一 1を内部に収容して冷却するため の冷却手段 4とを備えている。

断熱材 7 , 7…は、直接通電♦遠赤外線セラミックスヒーター 1 の熱を閉じ込めて、 素管 Pをより効率良く加熱するために使用され るもので、第 1 2 , 1 3図に示すように、上記直接通電 ·遠赤外線 セラ ミックスヒーター 1 の外周に合致する内径を有する円筒体を、 軸線方向に沿って分割 (図の場合 4分割)した形状を有している。 上記断熱材 7 , 7…は、全体が、耐熱性の断熱材料、例えば、雲母 とセラ ミックス材料でできた直径 3 ram程度のファイバ一等によって 形成されている。

そして、上記断熱材 7 , 7…は、直接通電♦遠赤外線セラミック スヒーター 1 による素管 Pの加熱時には、上記直接通電 · 遠赤外線 セラ ミックスヒータ一 1 の外周に密着され(第 1 2図参照)、素管 Pの加熱が終了して、直接通電 *遠赤外線セラミックスヒータ一 1 が、冷却手段 4によって冷却される際には、直接通電 ·遠赤外線セ ラミックスヒータ一 1の冷却を妨げないよう、当該直接通電 ·遠赤 外線セラ ミックスヒーター 1から分離されて、独自に冷却されるよ うになつている (第 1 3図参照)。

直接通電 ·遠赤外線セラミックスヒーター 1から分離された断熱 材 7 , 7…を独自に冷却するための冷却手段 8は、第 1 1図に示す ように、搬送レール 2の下方に配置されており、図示しない送風手 段から冷却風が供給されて、 断熱材 7 , 7…を冷却するようになつ ている。

なお、上記冷却手段としては、同図中に一点鎖線で示すように、 各断熱材 7内に揷通され、冷却水等の冷媒が流通されることで、断 熱材 7を冷却する、耐熱性の冷却管 8 1を使用することもできる。 冷却管 8 1の材料としては、ポリテトラフルォロエチレン(テフ口 ン、耐熱温度 2 6 0 °C以下)、シリコ一ン樹脂(耐熱温度 2 6 0 °C 以下) 、フッ素ゴム(耐熱温度 3 ◦◦ °C以下)等があげられる。

次に、第 1 4図に示す熱処理装置について説明する。

この熱処理装置においては、 筒状の直接通電 * 遠赤外線セラミッ クスヒーター 1 として、前述した、 8枚の扳状セラミックスヒータ 一 1 a , 1 a…を筒状に配列したものを使用していると共に、冷却 時には、 これら板状セラミックスヒーター l a , l a…を、第 1 5 図に示すように 2枚ずつ、 4つのブロック 1 b , 1 b…に別けて、 それぞれ、 冷却手段 4の本体 4 1内で別々に冷却するようになって いる点が、先の 2つの装置との相違点である。

その他の部分は、 先の笫 1 1図の装置と同様である。すなわち、 図の熱処理装置は、 素管 Pを直立状態で保持して搬送レール 2上を 搬送される複数のパレッ ト 3 , 3…と、このパレット 3 , 3…によ る素管 Pの搬送経路に対して上下動自在に配置され、 下降状態にお

いて、素管 Pを同心状に収容して周囲から加熱するための筒状の直 接通電 · 遠赤外線セラミックスヒータ一 1 と、搬送経路から上昇し た直接通電 *遠赤外線セラミックスヒーター 1を内部に収容して冷 却するための冷却手段 4と、素管 P の加熱時に、筒状に組み立てら れた直接通電 *遠赤外線セラ ミックスヒーター 1を包囲する複数の 断熱材 7 , 7…とを備えている。

なお、上記断熱材 7 , 7…は、第 1 5図に示すように、それぞれ、 2枚の板状セラ ミックスヒ一ター 1 a , 1 a力、らなる 1つのブロッ ク 1 bに対応して配置されている。そして、冷却時には、まず、同 図中に白矢印で示すように、 各ブロック 1 b , 1 b…と共に 4分割 された後、 第 1 4図に黒矢印で示すように、ブロック 1 b , 1 b -から分割されて、 搬送レールの下方に配置された冷却手段 8内で、 独自に冷却されるようになつている。

上記各部からなる、 図の装置においては、直接通電 *遠赤外線セ ラ ミックスヒーター 1を複数のブロック 1 b , 1 b…に分けた状態 で冷却するようになっているので、 より効率良く冷却を行うこと力 < できるという利点がある。

次に、第 1 6図に示す熱処理装置について説明する。

この熱処理装置においては、 複数の素管 P , P…を交互に搬送す る上下 2組の搬送レール 2 a, 2 bを備えていると共に、この 2組 の搬送レール 2 a , 2 bを挟んで、 2組の円筒状の直接通電 · 遠赤 外線セラ ミックスヒー夕一 1 A , 1 Bを備えている点が、先の 3つ の装置との相違点である。

上記装置においては、 2組の直接通電 · 遠赤外線セラミックスヒ 一夕一 1 A , 】 Bが交互に上下して、上記 2組の搬送レール 2 a , 2 b上を交互に搬送される尜管 P , P…を交互に加熱するようにな つている。

より具体的には、まず、複数の素管 P, P…が、下側の搬送レー

ノレ 2 a上を移動するパレツト 3 a と、上側の搬送レール 2 b上を移 動するパレツ ト 3 b とによつて交互に搬送される。

そして、下側のパレット 3 aが、対向配置された 2組の直接通電 •遠赤外線セラ ミックスヒータ一 1 A, 1 B間に入ると、同図に示 すように、上側の直接通電 ·遠赤外線セラ ミックスヒーター 1 A力《 下降し、上記パレツト 3 a上に保持された素管 Pを同心状に収容し て、塗膜の加熱乾燥を行う。この間、下側の直接通電,遠赤外線セ ラ ミックスヒーター 1 Bは、下側の搬送レール 2 aの下にある冷却 手段 4 b内に収容されて、冷却される。

次に、上側の直接通電 ·遠赤外線セラミックスヒータ一 1 Aによ る素管 Pの乾燥が終了すると、当該直接通電 ·遠赤外線セラミック スヒーター 1 Aは上昇して、同図中に二点鎖線で示すように、上側 の搬送レール 2 b上にある冷却手段 4 a内に収容されて冷却が行わ れる。

乾燥が終了した素管 Pは、パレツト 3 aの移動によつて 2組の直 接通電 ♦遠赤外線セラミックスヒーター 1 A, 1 B間から搬出され、 次いで、 未処理の素管 Pを保持した上側のパレツト 3 bが移動して、 上記 2組の円筒状の直接通電 *遠赤外線セラミックスヒータ一 1 A, 1 B間に入る。

そして、下側の直接通電♦遠赤外線セラミックスヒーター 1 B力く 上昇して、 上記パレット 3 b上に保持された素管 Pを同心状に収容 して、塗膜の加熱乾燥を行う。

なお、上記搬送レール 2 a, 2 bは、第 1 7図に示すように、そ の軌間 Gが、 ίΕ接通電 ·遠赤外線セラミックスヒーター 1 A, I B の外径より も広く形成されている。このため、搬送レール 2 a , 2 bを横切って上下動する直接通電 ·遠赤外線セラ ミックスヒーター 1 A, I Bの移動が、搬送レール 2 a , 2 bによって妨げられるこ とがない。

上記図の熱処理装置によれば、 一方の直接通電♦遠赤外線セラ ミ ックスヒーターによって素管 Pを乾燥している間に、他方の直接通 電 *遠赤外線セラ ミックスヒータ一を冷却できるので、直接通電 · 遠赤外線セラ ミックスヒータ一冷却のための待ち時間を省略でき、 さらに能率的に感光体ドラムを乾燥できるという利点がある。

上記各熱処理装置を用いた、 機能性薄膜である感光体ドラムの感 光層の乾燥方法としては、 前述したように、一旦、冷却手段 4によ つて冷却された直接通電 · 遠赤外線セラミックスヒータ一 1内に素 管 Pを同心状に収容した後、この直接通電 · 遠赤外線セラミックス ヒーター 1 に通電して発熱させて、素管 Pを室温から所定の加熱温 度まで昇温させ、 所定時間加熱して、上記素管 Pの表面に形成され た高分子系塗布液の塗膜を乾燥させる方法が採用される。 直接通電 •遠赤外線セラ ミックスヒーター 1を、一旦、冷却手段 4によって 冷却するのは、 先の素管 Pの加熱を終了した直接通電 ·遠赤外線セ ラ ミックスヒータ一 1力く、高温状態のまま次の素管 Pに被されて、 塗膜が急激に加熱されるのを防止するためである。 また、上記乾燥 方法においては、 塗膜の状態を一定にするため、素管 Pの表面へ高 分子系塗布液を塗工して形成された塗膜に対し、 所定の自然乾燥を 行った後、 直接通電 *遠赤外線セラミックスヒーター 1 による乾燥 力《 ifわれる。

上記乾燥方法において、 直接通電 · 遠赤外線セラミックスヒータ —による素管 Pの昇温を、第 1 8図または第 1 9図に示すように、 高分子塗布液中の組成物や配合量により決定される成膜後の塗膜全 体のガラス転移温度 (Tg) を境として段階的に制御してやれば、塗 膜を内部まで均一に乾燥させることができ、 ュズ肌や気泡、ピンホ ール等の欠陥がなく 、しかも、残存溶媒量が少ないため、性能安定 な感光休を形成することが可能となる。

第 1 8図に示す昇温のパターンは、塗膜のガラス転移温度 (同図 中 I点)までは素管 Pを急速に昇温し、ガラス転移温度以降は昇温 速度を下げて、 徐々に所定の加熱温度まで昇温して、所定の加熱温 度に達した段階 (同図中 π点)で昇温をストップし、乾燥終了まで 上記温度を維持するものである。 なお、上記 I点から π点までの間 は、同図中に実線で示すように、同じ昇温速度が維持されても良く、 また、一点鎖線で示すように、数度の変曲点(図では 2つの変曲点 I — a点、 I — b点)を経て、段階的に昇温速度が低下するように 制御されても良い。 また、図示していないが、上記 I点から Π点ま での間は、 曲線状に繫がれていても良い。

—方、第 1 9図に示す昇温のパターンは、塗膜のガラス転移温度 (同図中 ΙΠ点)までは素管 Pを急速に昇温し、ガラス転移温度で所 定時間 (同図中 W点まで)昇温をストップした後、再び昇温して、 所定の加熱温度に達した段階 (同図中 V点)で再び昇温をストップ し、乾燥終了まで上記温度を維持するものである。

直接通電 ·遠赤外線セラミックスヒーター 1 による素管 Pの加熱 を、 上記 2つの例のように段階的に制御するための制御装置として は、 例えば第 2 0図に示す構成のものが採用される。

図の制御装置は、 電源から直接通電♦遠赤外線セラミックスヒー ター 1に供給される駆動電力を、温度調節手段 U 1からの指示に基 づいて制御する S C Rュニッ卜 U 2と、直接通電♦遠赤外線セラミ ックスヒーター 1 に乾燥風を供給するためのファン Fの駆動を制御 するィ ンバータ U 3と、上記温度調節手段 U 1およびインバー夕 ϋ 3を制御するシーケンサ U 4とを備えている。シーケンサ U 4は、 直接通電♦遠赤外線セラミックスヒーター 1 による素管 Ρの温度制 御の手順や、ファン Fを回転させるタイミング、塗膜中の高分子材 料のガラス転移温度等をデータと して記憶しており、このデータに 基づいて、上記温度調節手段 U 1およびィンバ一夕 U 3を制御する ものである。また、上記温度調節手段 U 1 には、シーケンサ U 4か らの指示に基づいて S C Rュニット U 2を制御して、直接通電 * 遠 赤外線セラミックスヒーター 1に供給される電力を調整することで、 当該直接通電 * 遠赤外線セラミックスヒーター 1 による素管 Pの加 熱を段階的に制御する際に、 上記素管 Pの温度を測定する温度セン サ Cが接続されている。

上記各部からなる制御装置においては、 シーケンサ U 4に駆動開 始信号が入力されると、 このシーケンサ U 4から、予め記憶された データに基づいて、温度調整手段 ϋ 1およびインバ一タ U 3に、順 次制御信号が送られる。 そして、シーケンサ U 4から制御信号を受 けた温度調整手段 U 1力《、温度センサ Cによって素管 Ρの温度を測 定しながら S C Rユニット U 2を制御して、直接通電 *遠赤外線セ ラ ミックスヒータ一 1 による素管 Ρの加熱温度を、例えば前述した 第 1 8図または第 1 9図に示すように段階的に制御すると共に、シ 一ケンサ U 4から制御信号を受けたインバー夕 U 3が、手順どおり にフ ァン Fを駆動させて、素管 Ρの乾燥を行うのである。

本発明の熱処理装置は、 以上のように構成されており、筒状の直 接通電 · 遠赤外線セラミックスヒーター内に、被熱処理物を同心状 に収容した状態で加熱が行われるため、 被熱処理物を均一に熱処理 することができる。

したがって、本発明の熱処理装置によれば、設置のためのスぺー スゃコス ト、熱処理時間、消費エネルギー等を大幅にカツ卜するこ とができる。

また、本発明の機能性薄膜の乾燥方法によれば、塗膜のガラス転 移温度以降、 昇温をゆっくり行う力、、または一時的に昇温を停止さ せることで、 上記塗膜の表面が内部よりも先に乾燥されることを防 止して、当該塗膜を内部まで均等に乾燥させることができ、 ュズ肌 や気泡、 ピンホール、はじき等の欠陥がなく、しかも内部応力の小 さい均一な機能性薄膜を形成することが可能となる。

なお、本発明の熱処理装置および機能性薄膜の乾燥方法は、以上 の例には限定されない。

例えば、上記各熱処理装置においては、直接通電 *遠赤外線セラ ミックスヒーターを、素管 Pの搬送経路に対して上下動させていた が、逆に、素管 Pを上下動させても良い。

また、上記各熱処理装置においては、素管 Pの乾燥をより一層効 率化するため、 パレット 3や搬送レール 2、冷却手段 4、昇降装置 の昇降バー 5、送風手段の送風管 6、断熱材 7、冷却手段 8等が設 けられていたが、 これらの部材は、本発明には必ずしも必要なもの ではなく、 少なくとも、筒状の直接通電 ·遠赤外線セラミックスヒ 一夕一を備えていれば、 その他の構成は特に限定されない。

上記各熱処理装置は、 何れも、機能性薄膜としての、感光体ドラ ムの感光層の乾燥に使用されていたが、 本発明の熱処理装置は、前 述したように、 その他の機能性薄膜の形成、基体の表面に形成され ためつき被膜や蒸着被膜のァニーリ ング、柱状または筒状に成形さ れたセラ ミックスの焼結、金属の焼き入れ等の他の用途に使用する こ とができる。

また、上記各熱処理装置においては、被熱処理物が円筒状の感光 体 ドラムであるため、直接通電 · 遠赤外線セラミックスヒーターと して、円筒状、または角数 6以上の断面多角形の筒状のものが使用 されていたが、 それ以外の断面形状の被熱処理物を熱処理する用途 に使用する場合には、 当該被熱処理物を均等に加熱するのに最適な、 適宜の断面形状を有する筒状の直接通電 ·遠赤外線セラ ミックスヒ 一夕一を使用すれば良い。

本発明の機能性薄膜の乾燥方法では、 所定の加熱温度に到達した 後の温度制御は特に限定されず、 例えば徐々に降温させる等の温度 制御が可能である。

また、本発明の機能性薄膜の乾燥方法は、有機物マトリクス中に 発熱元素を分散させた通電発熱性塗料からなる通電発熱性塗膜等の、 感光層以外の機能性薄膜の乾燥に適用することが可能である。

その他、 本発明の要旨を変更しない範囲で種々の変更を施すこと ができる。

実験例 1

下記の各成分を、 超音波分散器を用いて混合分散させて、単層型 感光層用の高分子系塗布液を調製した。

ポリ一( 4 , 4 ' ーシクロへキシリデンジフエニル)カーボネ一卜 (三菱瓦斯化学社製、 商品名 Z - 2 0 0 ) : 1 0 0重量部

N , N ' —ジ( 3, 5—ジメチルフエニル)ペリレン一 3 , 4 , 9 , 1 0—テトラカルボキシジイミド : 5重量部

X型メ タルフリーフタロシアニン(大日本インキ社製)

: 0. 2重量部

3 , 3 ' 一ジメチルー N, N, Ν' , Ν ' —テトラキスー 4 ーメチ ノレフエニル( 1 , 9ービフエニル)ー 4 , 4 ' —ジァミン

: 1 0 0重量部 酸化防止剤 (川口化学社製、商品名アンテージ Β Η Τ)

: 5重量部

ポ リジメチルシロキサン(信越化学社製) : 0. 0 1重量部 テ トラヒドロフラン :所定量

次に、上記高分子系塗布液を、外径 7 8imn、全長 344匪のアル ミニゥム素管の表面に浸潰塗布し、 室温( 2 0 °C) で 3分間自然乾 燥させて、厚み 2 2 JM1の塗膜を形成した。

上記素管を、内径 1 9 7腳、全長 4 5 0薦の、継ぎ目のない円筒 状の直接通電 ♦遠赤外線セラミックスヒータ一内に同心状に収容し、 第 1 8図に示す昇温パター ンのうち、図中実線で示すように I点か ら Π点までの間が直線的に魃がれたパター ンにしたがって、室温 ( 2 0 °C) から、前記塗膜のガラス転移温度( 6 2 °C) まで 3 0秒 で昇温させ (図中 I点)、次に、昇温速度を下げて、加熱開始から

1 4 1秒後に 1 0 0 °Cまで昇温させた(図中 Π点)。その後、上記 1 0 0 °Cを維持しつつ、加熱開始から 1 0分間の乾燥を行い、素管 の表面に単層型の感光層を形成して、 感光体ドラムを作製した。

実験例 2

直接通電♦遠赤外線セラ ミックスヒーターによる塗膜の乾燥を、 以下に示す昇温パターンで行ったこと以外は、 上記実験例 1 と同様 にして、感光体ドラムを作製した。

(昇温パターン)

第 1 8図に示す昇温パターンのうち、図中一点鎖線で示すように I点から Π点までの間に 2つの変曲点 I 一 a点、 I — b点が設けら れたパターンに従って、 室温( 2 0。C ) から、前記塗膜のガラス転 移温度 ( 6 2 °C ) まで 3 0秒で昇温させ(図中 I点)、次に、昇温 速度を下げて、 加熱開始から 5 1秒後に 7 9 °Cまで昇温させ(図中 I 一 a点)、さらに昇温速度を下げて、加熱開始から 9 0秒後に 9 3 eCまで昇温させ(図中 I 一 b点)、そこからさらに昇温速度を下 げて、 加熱開始から 1 4 1秒後に 1 0 0 °Cまで昇温させた(図中 Π 点) 。その後、上記 1 0 0 °Cを維持しつつ、加熱開始から 1 ◦分間 の乾燥を行つた。

実験例 3

'遠赤外線セラ ミックスヒーターによる塗膜の乾燥を、 以下に示す昇温パターンで行ったこと以外は、 上記実験例 1 と同様 にして、感光体ドラムを作製した。

(昇温パターン)

第 1 9図に示す昇温パ夕ーンにしたがって、室温( 2 0 °C ) から-前記塗膜のガラス転移温度 ( 6 2 °C ) まで 3 0秒で昇温させ(図中 ΙΠ点)、次に昇温を停止して、加熱開始から 3 3 0秒後まで、上記 6 2 を維持した(図中 IV点)。次に、 .再度昇温を開始して、加熱 開始から 3 9 0秒後に 1 0 0 °Cまで昇温させ(図中 V点)、その後、 上記 1 0 ◦ °Cを維持しつつ、加熱開始から 1 0分間の乾燥を行った c 実験例 4

直接通電 · 遠赤外線セラミックスヒータ一として、幅 7 0 ram、全 長 4 5 0 ramの板状セラミックスヒータ一(旭硝子社製、商品名 I N F R A L E X - B I R R C ) 8枚からなり、 2 mmの空隙が絶縁性ゴ ムによって閉塞された、断面八角形のもの (第 3図 (b)中の dが 4 7 mm) を使用し、素管を、上記直接通電 ·遠赤外線セラミックスヒ一 ターに対して、 2 0 r, p.m.の回転速度で相対回転させながら乾燥を 行ったこと以外は、 上記実験例 1 と同様にして、感光体ドラムを作 製した。

実験例 5

実験例 2と同じ昇温パターンを採用したこと以外は、上記実験例 4と同様にして、 感光体ドラムを作製した。

実験例 6

実験例 3と同じ昇温パターンを採用したこと以外は、上記実験例 4 と同様にして、感光体ドラムを作製した。

実験例 7

直接通電 * 遠赤外線セラミックスヒ一ターによる塗膜の乾燥を、 以下に示す昇温パター ンで行ったこと以外は、上記実験例 1 と同様 にして、 感光体ドラムを作製した。

(昇温パ夕一ン)

室温 ( 2 ◦で)から ] 0 0 °Cまで 1 0秒で直線的に昇温させ、そ の後、上記 1 0 0 °Cを維持しつつ、加熱開始から 1 0分間の乾燥を 了った o

実験例 8

第 2 1 図および第 2 2図に示す従来の乾燥器を用いて、 1 ◦〇 °C で 3 0分間の乾燥を行つたこと以外は、 上記実験例 1 と同様にして、

感光体 ドラムを作製した。

上記各実験例で製造された感光体ドラムについて、 以下の各試験 を订つた。

初期表面電位測定

上記各感光体ドラムを、 静電複写試験装置(ジンテック社製、 ジェ ンテックシンシァ 3 0 M) に装填し、その表面を正に帯電させ て表面電位 V s.p. (V) を測定した。

半減露光量測定

上記帯電状態の各感光体ドラムを、 上記静電複写試験装置の露光 光源であるハロゲンラ ンプを用いて露光し、前記表面電位 V s.p. (V) が半分となるまでの時間を求め、半減露光量 E 1/2 ( A J / cm2) を算出した。

繰り返し露光後の表面電位変化測定

上記各感光体ドラムを複写機 (三田工業社製、 D C - 1 6 5 6型 機) に装填して 3 0 0枚の複写処理を行った後、表面電位を、繰返 し露光後の表面電位 V 2 s.p. (V) として測定した。

また、前記表面電位測定値 V s.p.値と、繰返し露光後の表面電 位測定値 V 2 s.p.値とから、下記式 (I)により、表面電位変化値-厶 V ( V) を算出した。

- Δ V (V) = V 2 s.p. (V) - V! s.p. (V)

碁盤目試験

上記各実験例で作製した感光体 ドラムを複写機(三田工業社製、 D C— 1 6 5 6型機)に装填して 5 0 ◦枚の複写処理を行つた後、 各感光体に対し、 カツ夕一ナイフにより、 1 ram X 1 ram、および 5 rara x 5脑の碁盤目を 1 6枚ずつ付け、ニチバンテープで剥離試験を行 つて、感光暦の剥離を観察した。そして、上記 1 mm X 1 ram, および 5匪 X 5蘭の碁盤目のうち、感光体から剥離しなかった枚数を記録 した。以上の結粜を次表に示す。

\ Vr 1 δ. nΡ· V 2 s.p. _ ΛΛ V V El/2 碁盤目纖

(1 6枚中の非剥離

( f vノ 丄 1D1Dョつ mniti 目 rfil 1 π n 7 n 一 P>: 5. 50 1丄 ¾」 / / 1丄リ丄 1 ft u / / 1丄 ftリ

•^zY^Vl\ム / 丄 o / 丄 -> 5. 48 14/16 16/16 凰体例 3 一 5 5. 43 16/1 6 16/1 6 具体例 4 723 718 -5 5. 52 14/16 16/16 具体例 5 727 722 -5 5. 50 1 5/1 6 1 6/1 6 具体例 6 71 9 714 -5 5. 47 16/16 16/16 比較例 1

比較例 2 723 690 -33 5. 93 1 0/16 14/1 6

上記表の結果より、 室温から 1 0 o °cまでの昇温を直線的、且つ 急速に行った実験例 7では、気泡やピンホール、はじき等が多数観 察され、 塗膜の状態が劣悪で、感光特性および感光層の素管表面へ の密着性を測定できなかった。 また、従来の乾燥器を用いて塗膜の 乾燥を行った実験例 8は、感光特性が悪く、感光層の素管表面への 密着性が不十分で、 しかも、感光層を観察したところ、ビンホール や皮はり現象が観察された。 このことから、上記実験例 7 , 8にお いては、塗膜の乾燥が不均一、且つ不十分で、特に実験例 8におい ては、乾燥に実験例 1 〜 6の 3倍の時間をかけたにも拘らず、塗膜 を内部まで十分に乾燥できないことが判明した。

これに対し、実験例 1 〜 6で得られた感光体ドラムは、何れも、 実験例 7 , 8に比べて感光特性に優れていると共に、感光層の素管 表面への密啬性が俊れており、 しかも、各実験例の感光層を観察し たところ、何れのものも、気泡やピンホール、はじき等は全く観察

されず、欠陥のない優れた層であることが確認された。 このこと力、 ら、上記実験例 1 〜 6においては、塗膜を内部まで均一に、且つ + 分に乾燥させることができ、 欠陥がなく、均一で内部応力の小さい 感光層を形成できることが判明した。

また、上記各実験例を比較したところ、ガラス転移温度以降にお いて、一度昇温を停止させるようにした実験例 3の感光体ドラム力《、 最も内部応力が小さく、 密着性に優れた感光層を有することが確認 され、 このことから、上記実験例 3のように、一度昇温を停止させ る昇温パターンが、 層中に残存する溶媒量を最も低'减できるものと 推測された。

そこで、上記実験例 3と同様にして塗膜の乾燥を行う際に、塗膜 中の残存溶媒量を随時、 熱分解クロマトグラフによって測定したと ころ、 昇温停止状態、すなわち第 1 9図中の ΠΙ点から IV点までの間 に、塗膜 1 mg中の残存溶媒量が 5 X 1 0— 3〜 1 ^ i? Z ragまで低減し、 次いで、 急激に昇温すると、形成された感光層中の残存溶媒量をほ ぼ◦にできることが判明した。

ぐ産業上の利用可能性〉

以上のように、 本発明にかかる熱処理装置は、被熱処理物を均一 に熱処理することができるので、 柱状または筒状の基体の表面に塗 布された高分子系塗布液の乾燥による機能性薄膜の形成、 基体の表 面に形成されためつき被膜や蒸着被膜のァニーリ ング、柱状または 筒状に成形されたセラ ミックスの焼結、金属の焼き入れ等に用いる のに適している。 また、本発明にかかる機能性薄膜の乾燥方法は、 塗膜の表面が内部より も先に乾燥されることを防止して、当該塗膜 を内部まで均等に乾燥させるこ とができるので、感光体ドラムの感 光層や、 有機物マ卜リクス中に発熱元素を分散させた通電発熱性塗 料からなる通電発熱性塗膜等の機能性薄膜の乾燥に適している。