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1. (WO1991008222) PHYSIOLOGICALLY ACTIVE SUBSTANCE BE-16627
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明 細書

生理活性物質 BE-16627類

技術分野

本発明は医薬の分野で有用であり、さらに詳細には蛋白分解酵素による細 胞外マトリックスの分解に起因する癌細胞の転移、浸潤あるいはリユウマチ 様関節炎、歯肉炎や糸球体腎炎等の治療及び予防に使用できるストロメライ シン(ヒト)の新規阻害物質、その製法及び用途並びに該物質の産生微生物 に関するものである。

背景技術

ストロメライシン(ヒト)は広い基質特異性を持ち、癌細胞マトリックス を含む多くの蛋白質(IV及び IX型コラーゲン、ラミニン、プロテログリカン、 フイブロネクチン、カゼイン、エラスチン並びにゼラチン)を分解し(ジャー ナル.ォブ.バイオロジカル ·ケミストリー(J. Biol. Chem. )、第 261巻、 14245 〜14255頁、 1986年参照)、細胞外マトリックス破壊に原因するリュウマチ様関 節炎 (前掲の文献参照)、癌細胞の転移(プロシーディング ·オフ" 'ナショナ ル 'アカデミー 'ォブ 'サイエンス(Proc. Natl. Acad. Sci. )、U. S. A.、第 83卷、 9413〜9417頁、 1986年参照)、歯肉炎(ジャーナル.ォブ.ペリオドンタル'リ サーチ(J. Periodont, et al. Ees. )、第 17巻、 183〜190頁、 1982年参照)、糸球体 腎炎 (グラソック 'アール'ジヱイ(Glassock, E. J. ) s ブレンナー'ビー'ェ ム (Brenner, B. M. )等編、ザ ·キドニ一(The Kidney) , 第 3版、第 1巻、 939〜945 頁、ダヴュリ一 ·ビ一 ·サンダース (I B. Saunders Co. )出版、フイラデルフ ィァ (Philadelphia)参照)等の疾病を引き起こすことが知られている。更に コラゲナーゼも細胞外マトリックス破壊には重要な役割を果たしている (アースライティス*アンド'リュウマチズム(Arthritis Rheum. )、第 27卷、 285

〜290頁、 1980年参照)が、ストロメライシンはコラゲナーゼの前駆体(プロ コラゲナ一ゼ)を活性化し、間接的にコラゲナーゼ活性の調節にも関与して いる (バイオケミカル' ジャーナル (Biochem. J. )、第 248巻、 265〜268頁、 1987 年参照)。従って、ストロメライシンあるいはコラゲナーゼに対する特異的な 阻害剤を提供することは、これらの酵素の関与する疾患の治療及び予防に有

用であるが、現在までに低毒性の阻害剤は開発されるに至っていない。

このような状況においては、より低毒性のストロメライシン(ヒト)の低 分子阻害剤の開発が求められている。

本発明者らは、ストロメライシン(ヒト)の阻害活性を有する物質につい て微生物代謝産物を広くスクリーニングした結果、後記一般式で表される化 合物が優れたストロメライシン阻害作用を示すことを見い出して本発明を完 成した。

発明の開示

本発明は一般式

R ノ CH3

ヽ CH ?H H3C .CH3

CH2 CH2 _ 、CH

HO- NH-CO-CH2-iH-CO-NH-iH-CO-NH-iH-COOH [ I ]

[式中、 Rは水素原子又はメチル基を示す] で表される生理活性物質 BE -16627類又はその薬学的に許容しうる塩、その製造法及びその用途並びに該 BE - 16627類を産生する微生物に関するものである。

ここにおいて、 Rが水素原子である化合物を BE-16627Aと、 Rがメチル基で ある化合物を BE-16627Bと称する。

以下に、本発明に係わる化合物について理化学的性状を示す。

BE- 16627Aの理化学的性状

性状:無色ァモルファス状固体若しくは結晶

分子式: C H27N307 ·

元素分析値:理論値炭素 49. 85%、水素 7. 53%

窒素 11. 63%

実測値 炭素 49. 81%、水素 7. 52% - 窒素 11. 68%

マススぺクトル: FABマススぺクトルを第 1図に示す。 (362. 1941, [M+H]*)

UVスぺクトル:末端吸収(溶媒、メタノール)

IEスぺクトル: KBr錠剤法による IEスぺクトルを第 2図に示す。

'H-NMRスぺクトル: d6 -ジメチルスルホキシド中で測定した 'H-NMRスぺクト ル(300MHz)を第 3図に示す。

13C- NM スぺクトル: -ジメチルスルホキシド中で測定した13 C - NMRスぺク トル (75MHz)を第 4図に示す。

融点:90- 100°C

旋光度 O ] : -20. 1 (C=0. 417,メタノール)

溶解性:ァルカリ性の水に溶けやすく、クロ口ホルム、酢酸ェチル、ベンゼ ン、へキサンなどの有機溶媒には溶けにくい。

酸性、中性、塩基性物質の区別:酸性物質

•Ef値:0. 65 (メルク社製、キーゼルゲル 60F254使用,展開溶媒: n -ブタノール /酢酸ノ水 (4 : 1 : 2) )

呈色反応:ライドン—スミス反応陽性

塩化第二鉄反応陽性

BE-16627 Bの理化学的性状

性状:無色アモルファス状固体若しくは結晶

分子式:じ16¾^307

元素分析値:理論値炭素 51. 19%、水素 7. 79%

窒素 11. 19%

実測値炭素 51. 17%、水素 7. 70%

窒素 11. 23%

ァススぺクトル:FABマススぺクトルを第 5図に示す。 (376. 2055, [M+H] ')

UVスぺクトル:末端吸収(溶媒、メタノール)

IBスぺクトル: KBr錠剤法による IEスぺクトルを第 6図に示す。

'Η- NMEスぺクトル: -ジメチルスルホキシド中で測定した1 Η- ΝΜΕスぺクト ル (300MHz)を第 7図に示す。

13C-NMRスぺクトル: d6-ジメチルスルホキシド中で測定した13 C-NMRスぺク トル (75MHz)を第 8図に示す。

融点: 95-105°C

旋光度 [ α : -9. 1 (00. 417,メタノール)

溶解性:ァルカリ性の水に溶けやすく、クロ口ホルム、酢酸ェチル、ベンゼ ン、へキサンなどの有機溶媒には溶けにくい。

酸性、中性、塩基性物質の区別:酸性物質

Ef値:0. 69 (メルク社製、キーゼルゲル 60F254使用,展開溶媒: "-ブタノール ノ齚酸/水 (4 : 1 :2))

呈色反応:ライドンースミス反応陽性

塩化第二鉄反応陽性

本発明の BE-16627 A及び Bの生物学的活性

BE-16627A及び Bのストロメライシン、コラゲナーゼを含む各種蛋白分解酵 素に対する阻害活性を求めるため、試験管内で試験を行った。ストロメライ シン(ヒト)は遺伝子工学的手法により作成したプロストロメライシン(英 国セルテック社)をトリプシン(lOw/mZ)で 37°C、 10分間の処理を行つて活性 化し、余剰のトリプシン活性を大豆トリプシンインヒビター(50 /?« )で阻 害して用いた。その他の酵素の由来及び基質は第 1表に示した通りである。 各酵素の活性を 50%阻害する濃度(IC5。値)を第 1表に示した。

第 1表から明らかな如く、本発明の BE-16627A及ひ Έは金属酵素の活性を特 異的に阻害し、ストロメライシン(ヒト)を最も強く、次いでコラゲナ一ゼ、 サーモラインを強く阻害した。

BE- 16627Aのマウス培養癌細胞 (P388)に対する細胞毒性試験では、その IC50 値は 100^/mZ以上であつた。

第 1表 BE-16627A及び Bの酵素阻害活性


注基 HA : ¾-カゼイン

基質 B:サクシニル—ァラ二ルーブロリルーァラニルーメチルクマリルァミド 上述したように、本発明の BE- 16627A及ひ *Bは、ストロメライシン(ヒト)に 対し、顕著な阻害作用を示す。従って、本発明はストロメライシンの活性亢

進に起因する種々の疾患、たとえば癌細胞の転移、浸潤あるいはリュウマチ 様関節炎、歯肉炎や糸球体腎炎等に対する治療剤として有用である。

本発明はまた、本発明化合物をストロメライシン阻害剤として使用する場 合、有効量の本発明化合物単独または有効量の本発明の化合物及び不活性且 つ薬学的に許容しうる担体から成る医薬組成物として使用される。

この医薬組成物は、本発明の化合物と不活性な薬学的担体とを組み合わせ て製造され、各種の処方で経口的、非経口的若しくは局所的に投与される。 適切な組成物の例としては、錠剤、カプセル、丸剤、粉末、顆粒等の経口投 与用の固形組成物、溶液、サスペンジョン、ェマルジヨンのような経口投与 用の液体組成物を包含する。また、使用直前に滅菌水、生理的食塩水若しく は他の注射用滅菌溶剤に溶解しうる滅菌組成物の形で製造することもでき る o

本発明化合物の薬学的に許容しうる塩としては、本発明の化合物に例えば 水酸化ナトリゥム、水酸化力リウム若しくは炭酸水素ナトリゥムのようなァ ルカリの当量またはトリェチルアミン若しくは 2—アミノエタノールのよう な有機アミン類を加えることによって形成されるアルカリ付加塩である。本 発明化合物の実際に好ましい投与量は、使用される化合物の種類、配合され た組成物の種類、適用頻度及び治療すべき特定部位、宿主及び病状によって 変化することに注意すべきである。一日当りの成人一人当りの投与量は、経 口投与の場合、 10〜500 srであり、非経口投与、好ましくは静脈内注射の場 合、 1日当り 10〜: !OO gである。なお、投与回数は投与方法及び症状により異 なるが、 1回〜数回である。

次に本発明の BE-16627A及び Bの製造法について説明する。

本発明の BE-16627類の製造に使用する微生物又はその変異株は、 BE-16627 類を産生するものならばいずれでも良いが、例えば以下の菌学的性状を有す る微生物を挙げることができる。

この微生物は、昭和 63年 10月、山梨県北岳の土壌より分離採取された。 1.形態

本菌株は、良く伸長し分岐する基生菌糸と気菌糸を形成し、輪生岐及び菌 糸の分断は認められない。気菌糸上には胞子の連鎖(20個以上)をつくり、そ の形態は直線状及び波状である。

胞子の表面は平滑で大きさが 1.6x0.8〜: 1.0x0.6/m位の円筒状であり、胞 子のう、鞭毛胞子及び菌核等の特殊な器官は観察されない。

2. 各種寒天平板培地における培養性状

各種寒天平板培地において、 28°Cで 14日間本菌株を培養した結果を第 2表に 示す。

第 2表


3. 生育温度 (イースト,麦芽寒天培地、 14日間培養)

5 C :生育せず

10 °c:生育及び気菌糸形成不良

12 °C:生育及び気菌糸形成良好

17 °C:生育及び気菌糸形成非常に良好

20 °C:生育及び気菌糸形成非常に良好

28 °C:生育及び気菌糸形成非常に良好

35°C :生育せず

37 °C:生育せず

4. 生理学的諸性質

(1)ゼラチンの液化 陽性 (グルコース ·ぺプトン .ゼラチン培地)

(2)スターチの加水分解 陽性

(スターチ '無機塩寒天培地)

(3)脱脂牛乳の凝固 陰性 (スキムミルク培地)

(4)脱脂牛乳のぺプトン化 陽性 (スキムミルク培地)

(5) メラニン様色素の生成 陰性

(6)食塩耐性 食塩含有量 2 %以下で生育 (ィ一スト,麦芽寒天培地)

5. 炭素源の利用能

プリドハム ·ゴドリ一ブ寒天を基礎培地とし、下記各種糖を添加して、 28°C、 14日間培養した。その結果を第 3表に示す。

D -グルコース +

D-キシロース +

L -ァラビノース +

L -ラムノース +

D -フゾレクトース

D一ガラクトース +

ラフイノース

D-マンニトール ±

ィノシトール +:利用する サリ 'シン 一:利用は疑わしい

シュクロース + 土:利用しない

6. 細胞壁組成

LL-ジァミノピメリン酸が検出された。

以上の菌学的諸性質により、本菌株はストレプトミセス属に属することが 判明した。したがって、本菌株をストレブトミセス .エスピー · Α16627 (Streptomyces sp. A16627)と称することにした。

なお、本菌株は通商産業省工業技術院微生物工業技術研究所に寄託されて

おり、その微工研受託番号は微工研菌寄第 3126号 (FEEM BP- 3126)である。 本発明で使用する BE- 16627類を産生する微生物の変異株は、例えば X線若 しくは紫外線等の照射処理、例えばナイトロジヱン'マスタード、ァザセリ ン、亜硝酸、 2-アミノブリン若しくは N-メチル -Ν' -二ト口- Ν-二トロソグァニ ジン (NTG)等の変異誘起剤による処理、ファージ接触、形質転換、形質導入又 は接合等の通常用いられる菌種変換処理方法により BE-16627類産生菌を変異 させた微生物である。

本発明の BE- 16627類を製造するにあたり、 BE- 16627類の生産菌株を栄養源 含有培地に接種して好気的に発育させることにより、 BE-16627類を含む培養 物が得られる。栄養源としては、放線菌の栄養源として公知のものが使用で きる。例えば、炭素源としては、市販されているブドウ糖、グリセリン、麦 芽糖、デンプン、庶糖、糖蜜又はデキストリンなどが単独又は混合物として 用いられる。窒素源としては、市販されている大豆粉、コーンスティープリ 力一、肉エキス、酵母エキス、綿実粉、ペプトン、小麦胚芽、魚粉、無機ァ ンモニゥム塩又は硝酸ナトリウムなどが単独又は混合物として用いられる。 無機塩としては、市販されている炭酸カルシウム、塩化ナトリウム、塩ィヒカ リウム、硫酸マグネシウム又は各種リン酸塩などを使用することができる。 その他必要に応じて、鉄、マンガン又は亜鉛などの重金属塩を微量添加する こともできる。また、発泡の著しい時には、消泡剤として、例えば大豆油又 は亜麻仁油等の植物油、ォクタデカノール等の高級アルコール類、各種シリ コン化合物等を適宜添加しても良い。これらのもの以外でも、該生産菌が利 用し、 BE- 16627類の生産に役立つものであれば、いずれも使用することができ 。

培養方法としては、一般の微生物代謝産物の生産方法と同様に行えばよく、 固体培養でも液体培養でもよい。液体培養の場合は、静置培養、攪拌培養、振 盪培養または通気培養などのヽずれを実施してもよ、が、特に振盪培養また は深部通気攪拌培養が好ましい。培養温度は 20°C〜37°Cが適当であるが、 25 °C〜30°Cが好ましい。好ましい培地の pHは 4〜8の範囲で、培養時間は 24時間 〜192時間、好ましくは 48時間〜 144時間である。

培養物から目的とする本発明の BE-16627類を採取するには、微生物の培養 物から採取するのに通常使用される分離手段が適宜利用される。本発明の BE - 16627類は培養濾液中に存在するので、培養濾液より通常の分離手段、例え ば溶媒抽出法、イオン交換樹脂法または吸着若しくは分配クロマトグラフ ィ一法及びゲル濾過法等を単独又は組合せて行うことにより精製できる。ま た高速液体クロマトグラフィ一や薄層クロマトグラフィ一なども抽出精製に 利用可能である。

好ましい分離—精製の例としては次の方法が挙げられる。まず培養濾液を 遠心分離し、菌体と培養上清とに分ける。培養上清の pHを酸性にし、 n-ブタ ノ一ルなどの有機溶媒で抽出して減圧下に濃縮すれば、 BE- 16627類を含む粗 物質が得られる。得られた粗物質について、ダイアイオン HP- 20 (三菱化成) を用いたカラムクロマトグラフィー、 DEAE-セフアデックス A- 25 (フアルアシ ァ社)を用いたカラムクロマトグラフィー及びカプセルパック- C18 (資生堂) を用いた高速液体クロマトグラフィ一などを行えば本発明の BE- 16627類を無 色の粉末として得ることができる。

図面の簡単な説明

第 1図及び第 5図は各々 BE- 16627A及び Bの FAB-マススぺクトルの図である。 第 2図及び第 6図は各々 KBr錠剤法による BE-16627A及び Bの赤外部吸収スぺク トルの図である。第 3図及び第 7図は各々 -ジメチルスルホキシド中で測定 した BE-16627A及び B H-NMR (300MHz)スぺクトルの図である。第 4図及び第 8 図は各々 d6-ジメチルスルホキシド中で測定した BE- 16627A及び Bの13 C-NMR (75MHz)スペクトルの図である。

次に実施例を挙げ、本発明を具体的に説明する。しかしながら、本発明は 実施例に限定されるものではなく、実施例の修飾手段はもちろん、本発明に よつて明らかにされた BE-16627類の性状に基づヽて、公知の手段を用ヽて BE -16627類を生産、濃縮、抽出、精製する方法すベてを包括する。

鶴例

斜面寒天培地に培養した放線菌 A16627株をグルコース 0. 1%、デキストリン 2. 0%、コ一ングルテンミ一ル 1. 0¾、魚粉 0. 5%、酵母エキス 0. 1% 塩化ナトリ ゥム 0. 1%、硫酸マグネシゥム 0. 05%,塩化力ルシゥム 0. 05°ん硫酸第一鉄 0. 0002 %、塩化第二銅 0. 00004¾、塩化マンガン 0. 00004%、塩化コバルト 0. 00004%、硫 酸亜鉛 0. 00008°んホウ酸ナトリウム 0. 00008%、モリブデン酸アンモニゥム 0. 00024%、及び 3- (N-モルホリノ)プロパンスルホン酸 0. 5%からなる培地 (pH6. 7) lOOmZを含む 500mZ容の三角フラスコ 4本に接種し、 28°Cで 72時間、回 転振盪機(毎分 180回転)上で培養した。この培養液を 2 Zずつ、上記の培地 を lOOmZ含む 500mZ容の三角フラスコ 100本に接種し、 28°Cで 124時間、回転振 盪機(毎分 180回転)上で培養した。培養液 (10 を濾過法によって濾過し、 得られた培養濾液 8. 5/を 2N塩酸で pH2. 0とした後、 n—ブタノ一ル 8. 51で抽出 した。 "-ブタノール層を分取して、これに 4Zの脱イオン水を添加し、 2Nの水 酸化ナトリウムで水層の pHを 9. 0にすると、活性物質は水層に転溶される。水 層を分離し、水層に含まれる n -ブタノールを減圧下に留去したのち、 2N塩酸 で Ί)Ηを 3. 0に調整した。この水溶液をダイアイオン HP- 20の塔 (4cm X 40cm)に かけ、脱イオン水 Πで水洗した後、 50%メタノール一水 1Zを用いて活性物質を 溶出した。溶出液を減圧下に濃縮することにより、粗物質 l. lgを得た。得ら れた粗物質 1· 19を 0. 01M蟻酸ナトリゥム 400mZに溶解し、 DEAE-セフアデック ス A- 25の塔 (2cm X 30cm)にかけ、 0. 01M蟻酸ナトリゥム 1Zと 0. 3M蟻酸ナトリ ゥム 1Zとを用、て直線的濃度勾配法によつて活性物質を溶出し、 1フラクショ ン 15gで分画するとフラクション 48番から 60番にわたつて活性物質が溶出さ れた。活性分画に含まれる蟻酸ナトリウムを除くため、活性分画を集めて 2N 塩酸で pHを 3. 0に調整したのち、ダイアイオン HP-20の塔 (2cm X 20cm)にかけ て水洗後、 80%メタノ一ル 200m 用いて活性物質を溶出し、粗物質 0. 25gを得 た。得られた粗物質 0. 25gを高速液体クロマトグラフィー(カプセルパック -

C18、20cm x l50cm、資生堂)にかけ、流速 ΙΟτηΖ/ mでァセトニトリルー 0. 1% トリフルォ口酢酸 (15: 85)の展開溶媒を用いて溶出することにより、保持時間 27分から 29分の間に BE-16627Aを、保持時間 57分から 60分の間に BE-16627Bを 得た。 BE-16627Aと BE-16627Bの活性分画をそれぞれ減圧下に濃縮し、乾固し た後、メタノールに溶解し、それぞれを、セフアデックス LH- 20の塔(lc X 30cm)にかけ、メタノ一ルで展開し、活性画分をそれぞれ減圧下に濃縮するこ とにより BE- 16627A 9. 7mg及び BE- 16627B 7. l gを白色粉末として得た。

産業上の利用分野

本発明の BE- 16627A及ひ *Bは、細胞毒性が低く、金属酵素であるスト口メラ イシン(ヒト)を強く阻害することから、本酵素の関与する細胞外マトリツ クス分解に起因する癌細胞の転移、浸潤及びリユウマチ様関節炎、歯肉炎、糸 球体腎炎等の疾患の治療及び予防に有用である。