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1. (JP4074334) 難燃性樹脂組成物
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Description

Title of Invention 難燃性樹脂組成物 JP 2005209294 20050719 JP 2005209295 20050719 20080409 C08L 67/00-08 C08K 5/00-59 国際公開第2004/000973(WO,A1) 特開2004−263130(JP,A) 特開2004−115585(JP,A) 特開2004−075867(JP,A) 特開2003−253109(JP,A) 特開2002−249655(JP,A) 特開2000−297214(JP,A) 特開平11−181265(JP,A) 特開平11−181255(JP,A) 特開平05−262963(JP,A) 特開昭61−223055(JP,A) 特開昭59−193954(JP,A) 特開昭59−155456(JP,A) 特開昭57−151643(JP,A) 特開昭53−111355(JP,A) JP2006313796 20060711 WO2007010786 20070125 20070530 小出 直也

Technical Field

0001  

Background Art

0002   0003   0004   0005   0006  

Disclosure of Invention

Technical Problem

0007  

Technical Solution

0008   0009  

Advantageous Effects

0010  

Brief Description of Drawings

0011  

Best Mode for Carrying out the Invention

0012   0013   0014   0015   0016   0017   0018   0019   0020   0021  

Mode for the Invention

0022   0023   0024   0025   0026   0027   0028   0029   0030   0031   0032   0033   0034   0035   0036   0037   0038   0039   0040   0041   0042   0043  

Industrial Applicability

0044  

Claims

1   2   3   4   5   6   7  

Drawings

1   2    

Description

難燃性樹脂組成物

JP 2005209294 20050719 JP 2005209295 20050719 20080409 C08L 67/00-08 C08K 5/00-59 patcit 1 : 国際公開第2004/000973(WO,A1)
patcit 2 : 特開2004−263130(JP,A)
patcit 3 : 特開2004−115585(JP,A)
patcit 4 : 特開2004−075867(JP,A)
patcit 5 : 特開2003−253109(JP,A)
patcit 6 : 特開2002−249655(JP,A)
patcit 7 : 特開2000−297214(JP,A)
patcit 8 : 特開平11−181265(JP,A)
patcit 9 : 特開平11−181255(JP,A)
patcit 10 : 特開平05−262963(JP,A)
patcit 11 : 特開昭61−223055(JP,A)
patcit 12 : 特開昭59−193954(JP,A)
patcit 13 : 特開昭59−155456(JP,A)
patcit 14 : 特開昭57−151643(JP,A)
patcit 15 : 特開昭53−111355(JP,A)
JP2006313796 20060711 WO2007010786 20070125 20070530 小出 直也

Technical Field

[0001]
本発明は、有機スルホン酸化合物、有機カルボン酸化合物及びこれらの金属塩の少なくともいずれかを含有する難燃性樹脂組成物に関する。

Background Art

[0002]
家電OA製品に使用される樹脂は、米国内においては、それぞれの部品ごとにUL規格(Undar Writers Laboratories Inc.,standard)におけるUL94によって定められた難燃性を満たすことが必要である。
また、最近では米国だけでなく、日本も含めたほとんどの国においてもこのUL規格を採用するようになってきている。
[0003]
従来、易燃性樹脂に難燃性を付与するために、概ね以下の3種類の手法が、用途や樹脂の種類に応じて用いられてきた。
第一は、樹脂100質量部に対しハロゲン系化合物を10〜20質量部添加し、該ハロゲン系化合物を燃焼した炎に対し酸化反応負触媒として働かせることにより、燃焼速度を低下させて、難燃性を付与する手法である。
第二は、樹脂100質量部に対しシリコーン化合物を数〜十数質量部程度添加するか、又はリン酸系化合物を数〜数十質量部添加し、燃焼中に樹脂の表面に該シリコーン化合物をブリードさせたり、該リン酸系化合物を樹脂内で脱水素反応を起こさせたりすることにより、表面にチャー(炭化層)を生成させて、断熱皮膜の形成により燃焼を止める手法である。
第三は、樹脂100質量部に対し水酸化マグネシウム、水酸化アルミニウム、などの金属水酸化物を40〜110質量部程度添加し、樹脂の燃焼によってこれらの化合物が分解するときの吸熱反応、及び生成した水の持つ蒸発潜熱により、樹脂全体を冷却させて、燃焼を止める手法である。
[0004]
しかしながら、前記第一の手法の場合、難燃化させた樹脂を有する家電OA製品を廃棄物として燃焼させる場合、十分な酸素量と燃焼温度が与えられないと、難燃剤として用いた前記ハロゲン化合物によって、ダイオキシンが発生するという問題がある。
また、前記第二の手法の場合、用いる難燃剤が前記シリコーン化合物の場合、樹脂に該難燃剤を大量に添加する必要があるため、例えば、強度が低下するなど、樹脂本来の物性を変化させるおそれがあり、また、難燃剤が前記リン酸系化合物の場合、樹脂を有する家電OA製品を廃棄物として燃焼させると、燃焼灰に含まれるリン酸によって、水質汚染などが引き起こされるという問題がある。
また、前記第三の手法の場合、難燃剤である金属水酸化物を、樹脂に多量に添加する必要があるため、樹脂が加水分解したり、機械的物性が低下するという問題がある。
[0005]
そこで、本発明者は、先に、タンニン化合物が、樹脂の中に生成したラジカルを捕捉するため、熱安定効果が高く、難燃剤として極めて有効であることを提案している(特許文献1〜4参照)。
しかしながら、樹脂の燃焼においては、該樹脂が分解することによってガスが発生し、このガスが空気中の酸素と連続反応して燃焼が継続することも知られており、前記タンニン化合物の添加による樹脂の安定性の向上だけでは、十分に満足できるレベルの難燃性を付与することは困難であるのが現状である。
[0006]
patcit 1 : 特許第3046962号公報
patcit 2 : 特許第3046963号公報
patcit 3 : 特許第3046964号公報
patcit 4 : 特開2003−313411号公報

Disclosure of Invention

Technical Problem

[0007]
本発明は、かかる現状に鑑みてなされたものであり、従来における前記諸問題を解決し、以下の目的を達成することを課題とする。即ち、本発明は、ハロゲン元素、リン元素を含まないため環境や人体に悪影響を与えず安全で、難燃性に優れた難燃性樹脂組成物を提供することを目的とする。

Technical Solution

[0008]
前記課題を解決するため、本発明者が鋭意検討を重ねた結果、以下の知見を得た。
即ち、熱可塑性ポリエステル系樹脂等の樹脂の燃焼は、該樹脂が分解することによりガスが発生し、このガスが空気中の酸素と連続反応することによって燃焼が継続する。このとき、該樹脂中に有機スルホン酸化合物、有機カルボン酸化合物及びこれらの金属塩の少なくともいずれかが存在していると、これらの化合物は、特に熱可塑性ポリエステル系樹脂に対する熱安定効果が高い上に、該樹脂が熱分解する際、安息香酸やフタル酸などの比較的燃えにくいガスを燃焼ガス中に放出する。したがって、これらの化合物を該樹脂中に添加することにより、該樹脂の燃焼時に生じる燃焼性ガスが低減され、熱分解反応により生じる炭化水素が抑制されるため、該樹脂の燃焼が効果的に抑制され、UL94の難燃規格を満たす高い難燃性が得られる。しかも、これらの化合物は、微量添加によって十分な効果を有するので、該樹脂の物性変化に悪影響がない。また、有機スルホン酸化合物、有機カルボン酸化合物及びこれらの金属塩は、ハロゲン元素及びリン元素を含まないため安全性に優れており、難燃剤として特に有効である、という知見である。
[0009]
本発明は、本発明者による前記知見に基づくものであり、前記課題を解決するための手段としては、以下の通りである。即ち、
<1> 熱可塑性ポリエステル系樹脂と、該熱可塑性ポリエステル系樹脂100質量部に対し0.0002〜0.8質量部の有機スルホン酸化合物、有機カルボン酸化合物及びこれらの金属塩の少なくともいずれかとを含有してなることを特徴とする難燃性樹脂組成物である。
<2> 有機スルホン酸化合物、有機カルボン酸化合物及びこれらの金属塩の少なくともいずれかの含有量が、熱可塑性ポリエステル系樹脂100質量部に対し0.01〜0.05質量部である前記<1>に記載の難燃性樹脂組成物である。
<3> 有機スルホン酸化合物及び有機カルボン酸化合物の少なくともいずれかにおけるスルホン酸基又はカルボン酸基以外の部分が、脂肪族化合物、芳香族化合物、ヘテロ脂肪族化合物、及びヘテロ芳香族化合物から選択される少なくとも1種の骨格を有する前記<1>から<2>のいずれかに記載の難燃性樹脂組成物である。
<4> 有機スルホン酸化合物及び有機カルボン酸化合物の少なくともいずれかにおけるスルホン酸基又はカルボン酸基以外の部分が、脂肪族化合物、芳香族化合物から選択される少なくとも1種の骨格を有し、該脂肪族化合物が、オレフィン類又はモノテルペン類であり、該芳香族化合物が、アルキルベンゼン類である前記<3>に記載の難燃性樹脂組成物である。
<5> 脂肪族カルボン酸化合物、又はヘテロ脂肪族カルボン酸化合物が、2価以上の多価カルボン酸化合物である前記<3>から<4>のいずれかに記載の難燃性樹脂組成物である。
<6> 芳香族カルボン酸化合物、又はヘテロ芳香族カルボン酸化合物が、1価以上のカルボン酸化合物である前記<3>から<5>のいずれかに記載の難燃性樹脂組成物である。
<7> 有機スルホン酸化合物の金属塩及び有機カルボン酸化合物の金属塩の少なくともいずれかの金属塩が、アルカリ金属塩である前記<1>から<6>のいずれかに記載の難燃性樹脂組成物である。
<8> 有機スルホン酸化合物の金属塩及び有機カルボン酸化合物の金属塩の少なくともいずれかの金属塩が、ナトリウム塩及びカリウム塩の少なくともいずれかである前記<7>に記載の難燃性樹脂組成物である。
<9> 熱可塑性ポリエステル系樹脂が、ポリエチレンテレフタレート樹脂である前記<1>から<8>のいずれかに記載の難燃性樹脂組成物である。
<10> 熱可塑性ポリエステル系樹脂が、ポリエチレンテレフタレート樹脂と、該ポリエチレンテレフタレート樹脂以外の樹脂との混合物である前記<1>から<9>のいずれかに記載の難燃性樹脂組成物である。

Advantageous Effects

[0010]
本発明によれば、従来における諸問題を解決でき、即ち、ハロゲン元素、リン元素を含まないため環境や人体に悪影響を与えず安全で、難燃性に優れた難燃性樹脂組成物を提供することができる。

Brief Description of Drawings

[0011]
[fig. 1] 図1は、実施例3におけるCPSの添加量と燃焼試験による燃焼時間との関係を示すグラフである。
[fig. 2] 図2は、実施例8におけるAZAの添加量と燃焼試験による燃焼時間との関係を示すグラフである。

Best Mode for Carrying out the Invention

[0012]
(難燃性樹脂組成物)
本発明の難燃性樹脂組成物は、熱可塑性ポリエステル系樹脂と、有機スルホン酸化合物、有機カルボン酸化合物及びこれらの金属塩の少なくともいずれかと、を含有してなり、更に必要に応じてその他の成分を含有してなる。
[0013]
−熱可塑性ポリエステル系樹脂−
前記熱可塑性ポリエステル系樹脂としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができ、例えば、ポリエチレンテレフタレート(PET)、ポリブチレンテレフタレート(PBT)、ポリヘキサメチレンテレフタレート、などが挙げられる。これらの中でも、有機スルホン酸化合物、有機カルボン酸化合物及びこれらの金属塩が高い難燃性を付与できる点、及びフィルム、シート、繊維、などの難燃性を要求される用途が多い点で、ポリエチレンテレフタレート(PET)が好ましい。これらの樹脂は、1種単独で用いてもよいし、2種以上を併用してもよいが、少なくともPETを含むことが好ましい。
前記熱可塑性ポリエステル系樹脂の分子量としては、特に制限はなく、公知のものの中から適宜選択することができるが、PETの場合、数平均分子量で16,000〜25,000が好ましい。
[0014]
−有機スルホン酸化合物及びその金属塩−
前記有機スルホン酸化合物としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができ、例えば、該有機スルホン酸化合物におけるスルホン酸基以外の部分としては、脂肪族化合物、芳香族化合物、ヘテロ脂肪族化合物、ヘテロ芳香族化合物、などの骨格を有するものが挙げられるが、これらの中でも、前記熱可塑性ポリエステル系樹脂に高い難燃性を付与できる点で、脂肪族化合物及び芳香族化合物のいずれかの骨格を有するものが好ましい。これらの化合物は、1種単独で用いてもよいし、2種以上を併用してもよい。なお、これらの化合物は、天然植物から抽出されたものでもよいし、合成されたものでもよいし、あるいは天然化合物からの誘導体でよい。
前記脂肪族化合物としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができるが、前記熱可塑性ポリエステル系樹脂に高い難燃性を付与できる点で、オレフィン類及びモノテルペン類のいずれかが好ましい。該オレフィン類としては、例えば、オクタエン、ノナエン、デセン、ウンデセン、ドデセン、トリデセン、などが挙げられる。該モノテルペン類としては、カンファン形が好ましく、該カンファン形のモノテルペン類としては、具体的にはカンファー、ボルネオール、ボルニレン、などが挙げられる。
前記芳香族化合物としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができるが、前記熱可塑性ポリエステル系樹脂に高い難燃性を付与できる点で、アルキルベンゼン類が好ましい。該アルキルベンゼン類のアルキル基としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができ、例えば、オクシル、ノシル、デカシル、ウンデシル、ドデシル、トリデシル、などが挙げられる。
前記有機スルホン酸化合物の金属塩としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができ、例えば、アルカリ金属塩、アルカリ土類金属塩、などが挙げられるが、これらの中でも、前記熱可塑性ポリエステル系樹脂に高い難燃性を付与できる点で、アルカリ金属塩が好ましく、該アルカリ金属塩の中でも、ナトリウム塩、カリウム塩がより好ましい。これらの有機スルホン酸化合物の金属塩は、1種単独で用いてもよいし、2種以上を併用してもよい。
したがって、前記オレフィン類、モノテルペン類、又はアルキルベンゼン類から誘導されるスルホン酸化合物又はこれらの金属塩としては、例えば、スルホン酸デシル、カンファースルホン酸、ドデシルベンゼンスルホン酸、これらのナトリウム塩、カリウム塩、などが挙げられる。これらの中でも、環境への負荷が小さい点で、天然のカンファー(樟脳)のスルホン酸誘導体であるカンファースルホン酸が好ましい。
なお、前記有機スルホン酸化合物及び前記有機スルホン酸化合物の金属塩は、それぞれを1種又は2種以上を併用してもよい。
[0015]
−有機カルボン酸化合物及びその金属塩−
前記有機カルボン酸化合物としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができるが、該有機カルボン酸化合物におけるカルボキシル基以外の部分としては、前記熱可塑性ポリエステル系樹脂に高い難燃性を付与できる点から、脂肪族化合物、芳香族化合物、ヘテロ脂肪族化合物、及びヘテロ芳香族化合物のいずれかの骨格を有するものが好ましい。これらの化合物は、1種単独で用いてもよいし、2種以上を併用してもよい。なお、これらの化合物は、天然植物から抽出されたものでもよいし、合成されたものでもよいし、あるいは天然化合物からの誘導体でもよい。
前記脂肪族カルボン酸化合物又はヘテロ脂肪族カルボン酸化合物としては、2価以上のカルボン酸化合物が好ましく、例えば、2価のカルボン酸化合物としては、シュウ酸、マロン酸、コハク酸、アジピン酸、ピメリン酸、などが好ましく、これらの化合物には、アルキル基や水酸基などが導入されていてもよい。3価のカルボン酸化合物としては、ニトリロ三酢酸、アコニット酸、カンホロン酸、など好ましい。4価のカルボン酸化合物としては、エチレンジオキシビスエチルアミン四酢酸などが好ましい。5価のカルボン酸化合物としては、1,2,3,4,5−シクロヘキサンペンタカルボン酸などが好ましい。6価のカルボン酸化合物としては、1,2,3,4,5,6−シクロヘキサンヘキサカルボン酸などが好ましい。
前記芳香族カルボン酸化合物又はヘテロ芳香族カルボン酸化合物としては、1価以上のカルボン酸化合物が好ましく、例えば、1価のカルボン酸化合物としては、安息香酸、サリチル酸、桂皮酸、などが好ましい。2価のカルボン酸化合物としては、キノリンジカルボン酸、カルボキシ桂皮酸、カルボキシフェニル酢酸、ナフタレンジカルボン酸、フランジカルボン酸、などが好ましい。3価のカルボン酸化合物としては、ベンゼントリカルボン酸、ピリジントリカルボン酸、などが好ましい。
前記有機カルボン酸化合物の金属塩としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができ、例えば、アルカリ金属塩、アルカリ土類金属塩、などが挙げられる。これらの中でも、前記熱可塑性ポリエステル系樹脂に高い難燃性を付与できる点で、アルカリ金属塩が好ましく、該アルカリ金属塩の中でも、ナトリウム塩、カリウム塩がより好ましい。これらの有機カルボン酸化合物の金属塩は、1種単独で用いてもよいし、2種以上を併用してもよい。
こうした中で、本発明の難燃性樹脂組成物に対して、特に好適に用いられる有機カルボン酸化合物又はその金属塩としては、安価で入手が容易な点で、アジピン酸、サリチル酸及びこれらのナトリウム塩又はカリウム塩が好ましい。
なお、前記有機カルボン酸化合物及び前記有機カルボン酸化合物の金属塩は、それぞれの1種又は2種以上を併用してもよい。
[0016]
前記有機スルホン酸化合物、有機カルボン酸化合物及びこれらの金属塩は、熱可塑性ポリエステル 樹脂であるポリエチレンテレフタレート(PET)と良好な相溶性が認められ、これら熱可塑性ポリエステル 樹脂に添加しても、十分な透明性が得られる。
なお、前記有機スルホン酸化合物、有機カルボン酸化合物及びこれらの金属塩は無色透明であるが、これらを含む前記難燃性樹脂組成物は、着色剤により所望の色に着色することもできる。
また、前記有機スルホン酸化合物、有機カルボン酸化合物及びこれらの金属塩は、1種単独で用いてもよいし、2種以上を併用してもよいが、前記有機スルホン酸化合物と前記有機スルホン酸化合物とを併用することが、それぞれ単独で用いるよりも樹脂に極めて高い難燃性を付与できる点で好ましい。
[0017]
前記有機スルホン酸化合物、有機カルボン酸化合物及びこれらの金属塩の少なくともいずれかの、前記難燃性樹脂組成物における含有量としては、前記熱可塑性ポリエステル系樹脂100質量部に対し、0.0002〜0.8質量部であり、0.0005〜0.5質量部が好ましく、0.005〜0.1質量部がより好ましく、0.01〜0.05質量部が特に好ましい。該含有量が0.0002質量部未満であると、熱可塑性ポリエステル系樹脂に難燃性を十分に付与することが困難となることがあり、0.8質量部を超えると、熱可塑性ポリエステル系樹脂脂の分子間に前記有機スルホン酸化合物、有機カルボン酸化合物及びこれらの金属塩が多量に存在し、該熱可塑性ポリエステル系樹脂の熱的特性や機械的強度を低下させてしまうことがある。
[0018]
前記有機スルホン酸化合物、有機カルボン酸化合物及びこれらの金属塩の熱可塑性ポリエステル系樹脂中への添加方法としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができ、該有機スルホン酸化合物、有機カルボン酸化合物及びこれらの金属塩を直接該熱可塑性ポリエステル系樹脂に加えてもよいし、あるいは該有機スルホン酸化合物、有機カルボン酸化合物及びこれらの金属塩を予め高濃度に混合した混合物(マスターバッチ)を調製しておき、該マスターバッチを該熱可塑性ポリエステル系樹脂中に加えてもよい。
なお、本発明において、有機スルホン酸化合物及びその金属塩は、熱可塑性ポリエステル系樹脂等のポリマーをスルホン化するものではなく、熱可塑性ポリエステル系樹脂中に混合されている。
[0019]
−その他の成分−
前記その他の成分としては、特に制限はなく、樹脂組成物に使用される公知の添加剤の中から目的に応じて適宜選択することができ、例えば、無機繊維、有機繊維、無機粒子、などが挙げられる。該無機繊維としては、例えば、ガラス繊維、カーボン繊維、ウィスカー、などが挙げられる。該有機繊維としては、例えば、ケブラー繊維などが挙げられる。該無機粒子としては、例えば、シリカ、タルク、マイカ、ウォラストナイト、クレー、炭酸カルシウム、等の鉱物などが挙げられる。
また、本発明の難燃性樹脂組成物は、更に必要に応じて、前記有機スルホン酸化合物、有機カルボン酸化合物及びこれらの金属塩以外の既存の難燃剤、難燃助剤、各種劣化防止剤(酸化防止剤、紫外線吸収剤等)、抗菌剤、着色剤、などを含有することもできる。
[0020]
−成型の方法−
前記難燃性樹脂組成物の成形の方法としては、特に制限はなく、目的に応じて公知の方
法の中から適宜選択することができ、例えば、フィルム成形、押出成形、射出成形、ブロー成形、圧縮成形、トランスファ成形、カレンダ成形、熱成形、流動成形、積層成形、などが挙げられる。
[0021]
−用途−
本発明の難燃性樹脂組成物は、難燃性及び成形性に優れ、各種形状、構造、大きさの成形体とすることができ、例えば、パソコン、プリンター、テレビ、ステレオ、コピー機、エアコン、冷蔵庫、洗濯機、ステレオ、等の各種家電OA製品の部品などとして幅広く用いることができる。

Mode for the Invention

[0022]
以下、本発明の実施例について説明するが、本発明はこれら実施例に何ら限定されるものではない。
[0023]
(実施例1)
−難燃性樹脂組成物の調製−
ポリエチレンテレフタレート(PET)樹脂(「三井PETJ120」;三井化学株式会社製)を除湿乾燥機(株式会社松井製作所製、PO−200型)で110℃にて10時間乾燥した後、有機スルホン酸化合物として、脂肪族スルホン酸化合物であるカンファースルホン酸(関東化学株式会社製、試薬1級、以下CPSと記す)を、該PET100質量部に対し表1に示す割合で添加して、ロット番号1〜3の難燃性樹脂組成物を調製した。
[0024]
得られた前記ロット番号1〜3の難燃性樹脂組成物について、以下に示す方法により、燃焼試験を行った。結果を表1に示す。
[0025]
−燃焼試験−
前記難燃性樹脂組成物を、タンブラー(「タンブルミキサーTM−50型」;日水加工株式会社製、8枚羽)を用いて攪拌羽回転速度約300rpmで4分間、攪拌・混合した。これを射出成形機(クロックナー製、F−85型、型締め圧力85ton)を用いて、UL94で示される各厚み(1/16in:1.47〜1.59mm)の燃焼試験片が共取りできるように設計された金型を用いて成形し、試験片を作製した。
得られた試験片について、UL94Vの垂直燃焼試験方法に基づき、燃焼試験を行った。なお、燃焼時間は2回着火の和で、試験片5片の平均である。得られた結果を、以下の基準に従って、UL94V−0、V−1、V−2のいずれかの等級に評価した。なお、これらのいずれも満たさないものは、「不合格」とした。
−評価−
V−0:点火炎を取り除いた後の平均燃焼時間が10秒以下、且つ、全試料とも脱脂綿に着火する微粒炎を落下しない。
V−1:点火炎を取り除いた後の平均燃焼時間が30秒以下、且つ、全試料とも脱脂綿に着火する微粒炎を落下しない。
V−2:点火炎を取り除いた後の平均燃焼時間が30秒以下、且つ脱脂綿に着火する微粒炎を落下する。
[0026]
(実施例2)
−難燃性樹脂組成物の調製−
実施例1において、CPSに替えて、芳香族スルホン酸化合物であるドデシルベンゼンスルホン酸(「ネオペレックスGS」;花王株式会社製、以下、DB−Acと記す。)を、PET100質量部に対し表1に示す割合で添加した以外は、実施例1と同様にして、ロット番号4〜6の難燃性樹脂組成物を調製した。
得られた前記ロット番号4〜6の難燃性樹脂組成物について、実施例1と同様にして、燃焼試験を行った。結果を表1に示す。
[0027]
(比較例1)
−樹脂組成物の調製−
実施例1において、CPSを添加しなかった以外は、実施例1と同様にして、ロット番号7のポリエステル樹脂組成物を調製した。
得られた前記ロット番号7の樹脂組成物について、実施例1と同様にして、燃焼試験を行った。結果を表1に示す。
[0028]
[Table 1]


表1の結果から有機スルホン酸化合物として、脂肪族スルホン酸化合物又は芳香族スルホン酸化合物を添加した実施例1〜2の難燃性樹脂組成物は、比較例1の樹脂組成物に比べて、燃焼時間の合計時間が約20分の1程度にまで減少することが認められ、UL94の難燃規格を満たす高い難燃性を有することが認められる。
[0029]
(実施例3)
−樹脂組成物の調製−
実施例1において、CPSを、PET100質量部に対し、0質量部〜10質量部の範囲で選択した割合で添加した以外は、実施例1と同様にして、各樹脂組成物を調製した。
得られた各樹脂組成物について、実施例1と同様にして、燃焼試験を行った。結果を図1に示す。
図1の結果から、CPSの添加により難燃時間が明らかに短縮し、添加効果が顕著に認められる。
[0030]
(実施例4)
−難燃性樹脂組成物の調製−
実施例1において、CPSに替えて、表2に示す有機スルホン酸化合物(関東化学株式会社製、試薬1級)をPET100質量部に対し0.05質量部の割合で添加した以外は、実施例1と同様にして、ロット番号8〜12の難燃性樹脂組成物を調製した。
得られた前記ロット番号8〜12の難燃性樹脂組成物について、実施例1と同様にして、燃焼試験を行った。結果を表2に示す。
[0031]
[Table 2]


表2の結果から、実施例1において、有機スルホン酸化合物をCPSから表2に示す芳香族スルホン酸化合物に代えても、実施例1と同様に、樹脂の燃焼時間を効果的に抑制することができ、UL−94の難燃規格を満たす高い難燃性を有することが認められる。
[0032]
(実施例5)
−難燃性樹脂組成物の調製−
実施例1において、CPSに替えて、有機スルホン酸化合物の金属塩として、芳香族スルホン酸化合物又は脂肪族スルホン酸化合物の金属塩である、ドデシルベンゼンスルホン酸ナトリウム(「ネオペレックスG−25」;花王株式会社製、以下DB−Naと記す)、トルエンスルホン酸カリウム(関東化学株式会社製、試薬一級、以下STSと記す)、ナフタレンスルホン酸ナトリウム(関東化学株式会社製、試薬1級)、オレフィンスルホン酸ナトリウム(「リポランPB−800」;ライオン株式会社製、以下OS−Naと記す)、パーフルオロブタンスルホン酸カリウム(関東化学株式会社製、試薬1級)、又はリグニンスルホン酸カルシウム(「サンエキスP201(粉末)」;日本製紙ケミカル株式会社製)を、それぞれPET100質量部に対し0.05質量部の割合で添加した以外は、実施例1と同様にして、ロット番号13〜15の難燃性樹脂組成物を調製した。
得られた前記ロット番号13〜15のポリエステル樹脂組成物について、実施例1と同様にして、燃焼試験を行った。結果を表3に示す。
[0033]
[Table 3]


表3の結果から、実施例1において、有機スルホン酸化合物であるCPSを表3に示す有機スルホン酸化合物の金属塩に代えても、実施例1と同様に、樹脂の燃焼時間を効果的に抑制することができ、UL−94の難燃規格を満たす高い難燃性を有することが認められる。
[0034]
(実施例6)
−難燃性樹脂組成物の調製−
実施例1において、CPSに替えて、有機カルボン酸化合物として、脂肪族カルボン酸化合物であるアジピン酸(関東化学株式会社製、試薬1級、以下AZAと記す)を、PET100質量部に対し表4に示す割合で添加した以外は、実施例1と同様にして、ロット番号19〜21の難燃性樹脂組成物を調製した。
得られた前記ロット番号19〜21の難燃性樹脂組成物について、実施例1と同様にして、燃焼試験を行った。結果を表4に示す。
[0035]
(実施例7)
−難燃性樹脂組成物の調製−
実施例6において、AZAに替えて、芳香族カルボン酸化合物であるサリチル酸(関東化学株式会社製、試薬1級、以下SAAと記す)をPRT100質量部に対し表4に示す割合で添加した以外は、実施例6と同様にして、ロット番号22〜24の難燃性樹脂組成物を調製した。
得られた前記ロット番号22〜24の難燃性樹脂組成物について、実施例1と同様にして、燃焼試験を行った。結果を表4に示す。
[0036]
[Table 4]


表4の結果から、有機カルボン酸化合物として、脂肪族カルボン酸化合物又は芳香族カルボン酸化合物をそれぞれ添加した実施例6〜7の樹脂組成物は、無添加の上記比較例1の樹脂組成物に比べて、燃焼時間の合計時間が約10分の1程度にまで減少することが認められ、UL94の難燃規格を満たす高い難燃性を有することが認められる。
[0037]
(実施例8)
−樹脂組成物の調製−
実施例6において、AZAを、ポリエステル樹脂100質量部に対し、0質量部〜10質量部の範囲で選択した割合で添加した以外は、実施例6と同様にして、各樹脂組成物を調製した。
得られた各樹脂組成物について、実施例1と同様にして、燃焼試験を行った。結果を図2に示す。
図2の結果から、AZAの添加により難燃時間が明らかに短縮し、添加効果が顕著に認められる。
[0038]
(実施例9)
−難燃性樹脂組成物の調製−
実施例6において、AZAに替えて、表5に示す有機カルボン酸化合物(すべて試薬1級、関東化学株式会社製)をPET100質量部に対し0.025質量部の割合で添加した以外は、実施例6と同様にして、ロット番号25〜32の難燃性樹脂組成物を調製した。
得られた前記ロット番号25〜32の難燃性樹脂組成物について、実施例1と同様にして、燃焼試験を行った。結果を表5に示す。
[0039]
[Table 5]


表5の結果から、実施例6において、有機カルボン酸化合物をAZAから表5に示す脂肪族カルボン酸化合物、ヘテロ脂肪族カルボン酸化合物、又は芳香族カルボン酸化合物に代えても、樹脂の燃焼時間を効果的に抑制することができ、UL94の難燃規格を満たす高い難燃性を有することが認められる。
[0040]
(実施例10)
−難燃性樹脂組成物の調製−
実施例6において、AZAに替えて、表6に示す有機カルボン酸化合物の金属塩(関東化学株式会社製、試薬1級)をPET100質量部に対し0.025質量部の割合で添加した以外は、実施例6と同様にして、ロット番号33〜35の難燃性樹脂組成物を調製した。
得られた前記ロット番号33〜35の難燃性樹脂組成物について、実施例1と同様にして、燃焼試験を行った。結果を表6に示す。
[0041]
[Table 6]


表6の結果から、実施例6において、有機カルボン酸化合物であるAZAを有機カルボン酸化合物の金属塩に代えても、樹脂の燃焼時間を効果的に抑制することができ、UL94の難燃規格を満たす高い難燃性を有することが認められる。
[0042]
(実施例11)
−難燃性樹脂組成物の調製−
実施例1において、CPSの添加量をPET100質量部に対し0.01質量部とし、更に、実施例6で使用したAZAを該PET100質量部に対し0.01質量部添加した以外は、実施例1と同様にして、ロット番号36の難燃性樹脂組成物を調製した。
得られた前記実施例11の難燃性樹脂組成物について、実施例1と同様にして、燃焼試験を行った。結果を表7に示す。
[0043]
[Table 7]


表7の結果から、有機カルボン酸化合物及び有機スルホン酸化合物を添加した実施例11の樹脂組成物は、それぞれを単独で添加した実施例1及び実施例6と比べて、樹脂組成物の 燃焼時間を特に効果的に抑制することができ、UL94の難燃規格を満たす高い難燃性を有することが認められる。

Industrial Applicability

[0044]
本発明の難燃性樹脂組成物は、ハロゲン元素、リン元素を含まないため環境や人体に悪影響を与えず安全で、かつ高い難燃性を持つため、例えば、パソコン、プリンター、テレビ、コピー機、エアコン、冷蔵庫、洗濯機、ステレオ、等の各種家電OA製品の部品などに好適に使用することができる。

Claims

[1]
ポリエチレンテレフタレート樹脂を含む熱可塑性ポリエステル系樹脂と、該熱可塑性ポリエステル系樹脂100質量部に対し0.0002〜0.8質量部の 有機スルホン酸化合物を少なくとも含有してなり、
該有機スルホン酸化合物のスルホン酸基以外の部分が、モノテルペン類であることを特徴とする難燃性樹脂組成物。
[2]
有機スルホン酸化合物の含有量が、熱可塑性ポリエステル系樹脂100質量部に対し、0.01〜0.05質量部である請求項1に記載の難燃性樹脂組成物。
[3]
有機スルホン酸化合物が、カンファースルホン酸である請求項1又は2に記載の難燃性樹脂組成物。
[4]
更に、2価以上のカルボン酸化合物を含む請求項1から3のいずれかに記載の難燃性樹脂組成物。
[5]
2価以上のカルボン酸化合物が、アジピン酸である請求項4に記載の難燃性樹脂組成物。
[6]
ポリエチレンテレフタレート樹脂を含む熱可塑性ポリエステル系樹脂と、該熱可塑性ポリエステル系樹脂100質量部に対し0.0002〜0.8質量部のアジピン酸、エチレンジオキシビスエチルアミン四酢酸、ベンゼントリカルボン酸、及びニトリロ三酢酸二ナトリウムの少なくともいずれかとを含有してなることを特徴とする難燃性樹脂組成物。
[7]
アジピン酸、エチレンジオキシビスエチルアミン四酢酸、ベンゼントリカルボン酸、及びニトリロ三酢酸二ナトリウムの少なくともいずれかの含有量が、熱可塑性ポリエステル系樹脂100質量部に対し、0.01〜0.05質量部である請求項6に記載の難燃性樹脂組成物。

Drawings

[ Fig. 1]

[ Fig. 2]