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1. JP2019002003 - POLYMER COMPOSITION, COATING MATERIAL INCLUDING POLYMER COMPOSITION, ELECTRONIC PART INCLUDING POLYMER COMPOSITION, MODULE AND ELECTRICAL EQUIPMENT

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Description

Title of Invention 高分子組成物、高分子組成物を含む塗布材料、高分子組成物を含む電子部品、モジュール、及び電気機器 JP 2017115246 20170612

Technical Field

0001  

Background Art

0002  

Citation List

Patent Literature

0003  

Summary of Invention

Technical Problem

0004  

Technical Solution

0005   0006   0007   0008   0009   0010   0011   0012   0013   0014   0015   0016   0017   0018   0019  

Advantageous Effects

0020  

Brief Description of Drawings

0021  

Description of Embodiments

0022   0023   0024   0025   0026   0027   0028   0029   0030   0031   0032   0033   0034   0035   0036   0037   0038   0039   0040   0041   0042   0043   0044   0045   0046   0047   0048   0049   0050   0051   0052   0053   0054   0055   0056   0057   0058   0059   0060   0061   0062   0063   0064   0065   0066   0067   0068   0069   0070   0071   0072   0073   0074   0075   0076   0077   0078   0079   0080   0081   0082   0083   0084   0085   0086   0087   0088   0089   0090   0091   0092   0093   0094   0095   0096   0097   0098   0099   0100   0101   0102   0103   0104   0105   0106   0107   0108   0109   0110   0111   0112   0113   0114   0115   0116   0117   0118   0119   0120   0121  

Reference Signs List

0122  

Claims

1   2   3   4   5   6   7   8   9   10   11   12    

Drawings

1   2   3   4   5   6    

Description

高分子組成物、高分子組成物を含む塗布材料、高分子組成物を含む電子部品、モジュール、及び電気機器

JP 2017115246 20170612

Technical Field

[0001]
本発明は、高分子組成物、高分子組成物を含む塗布材料、高分子組成物を含む電子部品、モジュール、及び電気機器に関する。

Background Art

[0002]
圧電フィルムとして、特許文献1に記載の技術が知られている。
特許文献1には、結晶性極性高分子シートを延伸ロールで延伸し、ポーリング処理(分極処理)することにより得られる圧電フィルムが開示されている。結晶性極性高分子シートとして、ポリフッ化ビニリデン系樹脂が例示されている。

Citation List

Patent Literature

[0003]
patcit 1 : 特開2008−171935号公報

Summary of Invention

Technical Problem

[0004]
このように、圧電体を構成する部材として、無機材料に比べてシート状に形成し易い高分子材料が注目されている。
ここでは、圧電性を有する新規な高分子組成物、高分子組成物を含む塗布材料、高分子組成物を含む電子部品、モジュール、及び電気機器を提供する。

Technical Solution

[0005]
(1)上記課題を解決する高分子組成物は、高分子主鎖と、第1の側鎖として、A群から選択される少なくとも1つの官能基と、第2の側鎖として、B群から選択される少なくとも1つの官能基とを有する高分子を含む。A群は、ナフチル基、及びHの少なくとも1つが置換されたナフチル基を含み、B群は、フルオロアルキル基、及びフルオロアルキル基を有する官能基を含む。
[0006]
この構成によれば、高分子組成物は圧電性を発揮する。圧電性を有する高分子としてポリフッ化ビニリデンが知られている。ポリフッ化ビニリデンは、延伸処理及びポーリング処理されることにより圧電性を発揮する。この点、上記高分子組成物は、延伸処理をせずに、圧電性を有する。このように、上記高分子組成物は製造性及び使い勝手の観点で優れている。
[0007]
(2)上記課題を解決する高分子組成物は、少なくとも、C群から選択される少なくとも1つのモノマーと、D群から選択される少なくとも1つのモノマーとが共重合した共重合体を含む。C群は、ビニルナフタレン、及びビニルナフタレン誘導体を含む。D群は、アクリル酸フルオロアルキルエステル、アクリル酸フルオロアルキルエステルの誘導体、メタクリル酸フルオロアルキルエステル、メタクリル酸フルオロアルキルエステルの誘導体を含む。
[0008]
この構成によれば、高分子組成物は圧電性を発揮する。圧電性を有する高分子としてポリフッ化ビニリデンが知られている。ポリフッ化ビニリデンは、延伸処理及びポーリング処理されることにより圧電性を発揮する。この点、上記高分子組成物は、延伸処理をせずに、圧電性を有する。このように、上記高分子組成物は製造性及び使い勝手の観点で優れている。
[0009]
(3)上記高分子組成物において、前記共重合体は、さらに、前記C群及び前記D群に含まれない添加モノマーを含み、前記添加モノマーは、架橋性モノマー、耐熱調整モノマー、硬さ調整モノマー、及び脆さ調整モノマーの少なくとも1種である。
[0010]
この構成によれば、高分子組成物の特性(耐熱性、硬さ、可撓性、脆さ、色、等)を変更できる。
[0011]
(4)上記高分子組成物は、上記の高分子組成物から選択される少なくとも1種と、上記の高分子組成物のいずれとも異なる別種の化合物から選択される少なくとも1種を含む。
この構成によれば、高分子組成物の特性(耐熱性、硬さ、可撓性、脆さ、色、等)を変更できる。
[0012]
(5)上記課題を解決する塗布材料は、上記いずれかの高分子組成物と、前記高分子組成物を溶解または分散させる溶剤とを含む。
この構成によれば、被塗布対象物への塗布が可能である。
[0013]
(6)上記課題を解決する塗布材料は、上記いずれかの高分子組成物と、前記高分子組成物を溶解または分散させる溶剤と、硬化性樹脂と、前記硬化性樹脂を硬化させる硬化剤とを含む。
この構成によれば、圧電性を有する硬化物を得ることができる。
[0014]
(7)上記課題を解決する塗布材料は、上記いずれかの高分子組成物と、光硬化性樹脂と、前記光硬化性樹脂の硬化を開始させる光開始剤とを含む。
この構成によれば、圧電性を有する硬化物を得ることができる。
[0015]
(8)上記課題を解決する電子部品は、前記高分子組成物を含む。
この構成によれば、圧電性を有する電子部品を提供できる。
[0016]
(9)上記課題を解決する電子部品は、一対の電極と、前記一対の電極に挟まれる中間層とを有する圧電素子であって、前記中間層は、上記いずれかの高分子組成物を含む。
この構成によれば、圧電素子を提供できる。
[0017]
(10)上記課題を解決する電子部品は、本体部と、前記本体部に設けられる一対の外部電極を備えるコンデンサであって、前記本体部は、上記いずれかの高分子組成物を含む。
この構成によれば、新規のコンデンサを提供できる。
[0018]
(11)上記課題を解決するモジュールは、上記電子部品を備える。
この構成によれば、圧電性に基づく機能を有するモジュールまたはコンデンサを備えるモジュールを提供できる。例えば、圧電性に基づく機能を有するモジュールの例として、圧電素子を含むアクチュエータ、圧電素子を含むスピーカ、圧電素子を含む振動検出センサー、圧電素子を含む発電装置等を提供できる。
[0019]
(12)上記課題を解決する電気機器は、上記電子部品及び上記モジュールのうち少なくとも1つを備える。
この構成によれば、圧電性に基づく機能を有する電気機器を提供できる。

Advantageous Effects

[0020]
上記高分子組成物、及び高分子組成物を含む塗布材料は、圧電性を発揮する。
高分子組成物を含む電子部品、モジュール、及び電気機器は、圧電性に基づく機能を備える。

Brief Description of Drawings

[0021]
[fig. 1] ソーヤータワー回路の模式図。
[fig. 2] 第1の圧電素子の模式図。
[fig. 3] 第2の圧電素子の模式図。
[fig. 4] コンデンサの模式図。
[fig. 5] 加熱温度が(a)120℃、(b)135℃、(c)150℃のそれぞれの試料について、分極特性を示す図。
[fig. 6] (a)0.05N、(b)0.10N、(c)0.50N、(d)1.0N、(e)1.5N、(f)2.0Nそれぞれの圧力における圧電特性を示すチャート。

Description of Embodiments

[0022]
<第1実施形態>
本実施形態に係る高分子組成物について説明する。
高分子組成物は、少なくとも本実施形態に係る高分子(以下、省略して「実施形態の高分子」と呼ぶ。)を含む。実施形態の高分子は、高分子主鎖と、第1の側鎖として、A群から選択される少なくとも1つの官能基と、第2の側鎖として、B群から選択される少なくとも1つの官能基とを含む。
[0023]
高分子主鎖は、C(炭素)の直鎖構造を有する。高分子主鎖の一部には、O(酸素)、N(窒素)、S(硫黄)、P(リン)から選択されるいずれか1または複数が含まれてもよい。
[0024]
本実施形態の高分子は、A群の官能基を少なくとも1つと、B群の官能基の少なくとも1つを有するため、実施形態の高分子内で分極が生じる。また、実施形態の高分子内において、A群の官能基の配置とB群の官能基の配置とに偏りが生じていると推察される。
[0025]
実施形態の高分子内におけるA群の官能基の配置とB群の官能基の配置との偏りは、モノマーの共重合または重合時に作用する化学的作用または分子内作用に起因して形成されると推察される。化学的作用の例として、例えば、モノマーの共重合または重合時の溶液に添加される重合開始剤、界面活性剤、等と、重合反応で形成されつつある実施形態の高分子との相互作用がある。分子内作用として、水素結合または立体構造的安定化作用(内部ポテンシャルとして最も安定な立体構造をとらせる作用)等がある。
[0026]
このような構造の高分子の作用について説明する。
このような高分子は、A群の官能基及びB群の官能基の配置に偏りを有し、分極する。このため、本実施形態の高分子を含む高分子組成物が硬化すると、全部または一部の高分子は規則的に配列し、残留分極が形成される。残留分極に基づいて本実施形態の高分子を含む高分子組成物は圧電性を発揮する。このように、高分子組成物の硬化物は、圧電性を発揮する。
ポリフッ化ビニリデンは、延伸及びポーリング処理により圧電性を発揮させるのに対して、本実施形態の高分子は、このような延伸及びポーリング処理を行わずとも圧電性が生じる点において、圧電材料として知られているポリフッ化ビニリデンと大きく異なる。
[0027]
また、外部から力学的作用を加えずに圧電性を発揮するという特性は、塗布可能性という使用上の優れた特性を齎す。ここでの塗布可能性とは、塗布後の硬化物に機械的な力を加えずとも、その硬化物に圧電性を備えさせることができるという特性である。
[0028]
一方、ポリフッ化ビニリデンであっても、ポリフッ化ビニリデンを溶剤に溶解または分散させることにより被塗布対象物に塗布することはできる。しかし、ポリフッ化ビニリデンの場合は、塗布後にポーリング処理を行う必要がある。このため、被塗布対象物は、ポーリング処理に対する耐性(高耐圧性)が必要となる。
[0029]
この点で、本実施形態の高分子は、有利な特性を備える。すなわち、本実施形態の高分子を含む高分子組成物を被塗布対象物に塗布して硬化させると、その硬化物が圧電性を発揮するため、延伸やポーリング処理を行う必要がない。このため、被塗布対象物の制限が少ない。このように、本実施形態の高分子組成物は、ポリフッ化ビニリデンに比べて、広範囲に使用可能である。また、本実施形態の高分子組成物を固形物(例えば、シート、板材)に形成する場合においても、延伸処理やポーリング処理を行わずとも圧電性を発揮するため、これらの処理を必要とするポリフッ化ビニリデン製の物に比べて、生産性に優れる。
[0030]
A群は、ナフチル基、及び、Hの少なくとも1つが置換されたナフチル基を含む群である。
B群は、フッ素原子を有する官能基群である。B群は、フルオロアルキル基、及びフルオロアルキル基を有する官能基を含む群である。フルオロアルキル基を有する官能基として、例えば、−CO−O−RFが挙げられる。この式で、「CO」は、カルボニル基を示し、「O」は酸素を示し、「RF」は、フルオロアルキル基を示す。
[0031]
本実施形態の高分子は、2種以上のモノマーの共重合または1種のモノマーの重合により形成できる。
共重合の場合、本実施形態の高分子は、A群の官能基を含むモノマーと、B群の官能基を含むモノマーとにより形成できる。共重合体は、A群の官能基を含むモノマー及びB群の官能基以外のモノマーも含み得る。1種類のモノマーの重合の場合、モノマーは、A群の官能基及びB群の官能基を含む。以下に、A群の官能基を含むモノマー、B群の官能基を含むモノマー、及びA群の官能基及びB群の官能基を含むモノマーを例示する。これらモノマーは、いずれも、ビニル基を少なくとも1つ含む。
[0032]
A群の官能基を含むモノマーとして、1−ビニルナフタレン、4−メチル−1−ビニルナフタレン、5−メチル−1−ビニルナフタレン、3−エチル−1−ビニルナフタレン、4,5−ジメチル−1−ビニルナフタレン、6−イソプロピル−1−ビニルナフタレン、2,4−ジイソプロピル−1−ビニルナフタレン、6−シクロヘキシル−1−ビニルナフタレン、4,5−ジエチル−8−オクチル−1−ビニルナフタレン、3,4,5,6−テトラメチル−1−ビニルナフタレン、3−フェニル−1−ビニルナフタレン、8−フェニル−1−ビニルナフタレン、3,6−ジ−p−トリル−1−ビニルナフタレン、3,6−ジ−n−ヘキシル−1−ビニルナフタレン、5−(2,4,6−トリメチルフェニル)−1−ビニルナフタレン、2−ビニルナフタレン、4−メチル−2−ビニルナフタレン、6−メチル−2−ビニルナフタレン、7−メチル−2−ビニルナフタレン、6−エチル−2−ビニルナフタレン、7−エチル−2−ビニルナフタレン、6,7−ジメチル−2−ビニルナフタレン、7−t−ブチル−2−ビニルナフタレン、4−メチル−1−メチル−2−ビニルナフタレン、6,7−ジメチル−1−メチル−2−ビニルナフタレン、7−t−ブチル−1−メチル−2−ビニルナフタレン、3,6−ジ−エチル−2−ビニルナフタレン、7−ドデシル−2−ビニルナフタレン、4−n−プロピル−5−n−ブチル−2−ビニルナフタレン、3−メチル−5,6−ジエチル−8−n−プロピル−2−ビニルナフタレン、6−ベンジル−2−ビニルナフタレン、7−フェニル−2−ビニルナフタレン、7−ナフチル−2−ビニルナフタレン、7−フェニル−1−メチル−2−ビニルナフタレン、7−ナフチル−1−メチル−2−ビニルナフタレン、4−p−トリル−2−ビニルナフタレン、7−アセチル−1−メチル−2−ビニルナフタレン、7−アセチル−2−ビニルナフタレン、4−メトキシ−1−ビニルナフタレン、5−メトキシ−1−ビニルナフタレン、6−フェノキシ−1−ビニルナフタレン、4−t−ブトキシ−1−ビニルナフタレン、4−t−ブトキシカルボニルオキシ−1−ビニルナフタレン、4−(1−エトキシエトキシ)−1−ビニルナフタレン、4−(1−n−ブトキシエトキシ)−1−ビニルナフタレン、3,6−ジメチルアミノ−1−ビニルナフタレン、4−クロロ−1−ビニルナフタレン、5−クロロ−1−ビニルナフタレン、2−ヒドロキシ−1−ビニルナフタレン、3−ヒドロキシ−1−ビニルナフタレン、4−ヒドロキシ−1−ビニルナフタレン、5−ヒドロキシ−1−ビニルナフタレン、6−ヒドロキシ−1−ビニルナフタレン、7−ヒドロキシ−1−ビニルナフタレン、8−ヒドロキシ−1−ビニルナフタレン、1−イソプロペニルナフタレン、2−イソプロペニルナフタレン、2−ヒドロキシ−1−イソプロペニルナフタレン、3−ヒドロキシ−1−イソプロペニルナフタレン、4−ヒドロキシ−1−イソプロペニルナフタレン、5−ヒドロキシ−1−イソプロペニルナフタレン、6−ヒドロキシ−1−イソプロペニルナフタレン、7−ヒドロキシ−1−イソプロペニルナフタレン、8−ヒドロキシ−1−イソプロペニルナフタレン、4−ヒドロキシメチル−1−イソプロペニルナフタレン、7−ヒドロキシメチル−1−イソプロペニルナフタレン、8−ヒドロキシメチル−1−イソプロペニルナフタレン、2−カルボキシ−1−ビニルナフタレン、3−カルボキシ−1−ビニルナフタレン、4−カルボキシ−1−ビニルナフタレン、5−カルボキシ−1−ビニルナフタレン、6−カルボキシ−1−ビニルナフタレン、7−カルボキシ−1−ビニルナフタレン、8−カルボキシ−1−ビニルナフタレン、等が挙げられる。
[0033]
これらの他に、A群の官能基を含むモノマーとして、N、S、Pの少なくとも1つを含む官能基を有するビニルナフタレン誘導体、または、N、S、Pの少なくとも1つを含む官能基を有するイソプロペニルナフタレン誘導体が挙げられる。
[0034]
B群の官能基を含むモノマーを以下に例示する(式(1)、式(2))。
B群の官能基を含むモノマーは、少なくとも1つのビニル基と、少なくとも1つのフッ素とを含む。(1)式で示される化合物は、メタクリル酸エステルであり、(2)式で示される化合物は、アクリル酸エステルである。
[0035]
[Chem. 1]


[0036]
RXは、フッ素を少なくとも1つ含むアルキル基である。
RXは、例えば、CF CH 、(CF CH、F(CF CH 、F(CF CH 、F(CF CH 、F(CF CH 、H(CF CH 、H(CF CH 、H(CF CH 、H(CF CH 、H(CF CH 、CF CHFCF CH 、F(CF CH CH 、F(CF CH CH 、F(CF CH CH 、F(CF CH CH 、F(CF 10CH CH 、F(CF2) CH CH(OH)CH 、F(CF CH CH(OH)CH 、(CH CF(CF CH CH 、(CF CF(CF CH CH 、(CH CF(CF CH CH(OH)CH 、(CH CF(CF CH CH(OH)CH 、(CF C(OH)CH CH(CH )CH 、等が挙げられる。
[0037]
[Chem. 2]


[0038]
RYは、フッ素を少なくとも1つ含むアルキル基である。
RYは、RXの例を含む。
[0039]
B群の官能基を含むモノマーの他の例を挙げる。例として、下記(3)式〜(20)式が挙げられる。なお、B群の官能基を含むモノマーはこれらに限定されない。
[0040]
[Chem. 3]


[0041]
[Chem. 4]


[0042]
[Chem. 5]


[0043]
[Chem. 6]


[0044]
[Chem. 7]


[0045]
[Chem. 8]


[0046]
[Chem. 9]


[0047]
[Chem. 10]


[0048]
[Chem. 11]


[0049]
[Chem. 12]


[0050]
[Chem. 13]


[0051]
[Chem. 14]


[0052]
[Chem. 15]


[0053]
[Chem. 16]


[0054]
[Chem. 17]


[0055]
[Chem. 18]


[0056]
これらの他に、B群の官能基を含むモノマーとして、N、S、Pの少なくとも1つを含む官能基を有するジエン誘導体またはアルケン誘導体が挙げられる。
[0057]
A群の官能基及びB群の官能基を含むモノマーを以下に例示する。
[0058]
[Chem. 19]


[0059]
Arは、例えば、ナフチル基、またはHの少なくとも1つが置換されたナフチル基を示す。RFは、フルオロアルキル、または、COO−RZ基(RZは、フルオロアルキル基)を示す。
[0060]
[Chem. 20]


[0061]
Arは、例えば、ナフチル基、またはHの少なくとも1つが置換されたナフチル基を示す。RFは、フルオロアルキル、または、COO−RZ基(RZは、フルオロアルキル基)を示す。
これらの他、A群の官能基及びB群の官能基を含むモノマーとして、N、S、Pの少なくとも1つを含む官能基を有する式(19)の化合物、N、S、Pの少なくとも1つを含む官能基を有する式(20)の化合物が挙げられる。
[0062]
本実施形態の高分子の高分子主鎖は、フッ素を有してもよい。すなわち、高分子主鎖を構成するメチレン基の水素がフッ素に置換され得る。例えば、共重合において、上記(5)式〜(9)式のモノマーが用いられると、高分子主鎖にフッ素が含まれる。
[0063]
また、本実施形態に係る高分子は、上記に挙げた重合及び共重合のほか、次の方法によっても形成され得る。すなわち、本実施形態に係る高分子は、重合体または共重合体のエステル化により得ることができる。例えば、A群の官能基を含むモノマーと、少なくとも1つのビニル基を有する酸(例えば、アクリル酸、もしくはメタクリル酸、アクリル酸誘導体、またはメタクリル酸誘導体)とを共重合し、こうして得られた共重合体とフッ素を含むアルコールとを縮合反応させることにより、本実施形態の高分子が得られる。
[0064]
本実施形態に係る高分子の製法は、重合及び共重合に限定されない。例えば、本実施形態の高分子は、グラフト重合により形成され得る。
[0065]
共重合の場合、その方法は限定されない。例えば、共重合として、溶液重合、塊状重合、分散重合、乳化重合、懸濁重合、蒸着重合等により実施形態の高分子を形成できる。重合反応の温度・圧力・時間の条件は、使用するモノマーや溶媒、重合開始剤の種類により任意に選択できる。共重合の場合において、A群の官能基を含むモノマーと、B群の官能基を含むモノマーの比は限定されない。A群の官能基を含むモノマーと、B群の官能基を含むモノマーとの比は、一対一であってもよいし、一方が他方よりも多くてもよい。
[0066]
<第2実施形態>
上記高分子組成物の好適な例を挙げる。
ここで挙げる共重合体(高分子)は、第1実施形態に示した高分子の群に属する。
[0067]
本実施形態の高分子組成物は、共重合体を含む。具体的には、高分子組成物は、少なくとも、C群から選択される少なくとも1つのモノマーと、D群から選択される少なくとも1つのモノマーとが重合した共重合体を含む。なお、この共重合体には、C群及びD群以外のモノマーが重合され得る。
[0068]
C群は、ビニルナフタレン、及びビニルナフタレン誘導体を含む群である。
C群のビニルナフタレンとしては、1−ビニルナフタレン及び2−ビニルナフタレンが挙げられる。
C群のビニルナフタレン誘導体の例として、上記第1実施形態で示した「A群の官能基を含むモノマー」の例(1−ビニルナフタレン及び2−ビニルナフタレンを除く。)で示したものが挙げられる。
[0069]
D群は、アクリル酸フルオロアルキルエステル、アクリル酸フルオロアルキルエステルの誘導体、メタクリル酸フルオロアルキルエステル、メタクリル酸フルオロアルキルエステルの誘導体を含む群である。
[0070]
D群のメタクリル酸フルオロアルキルエステルは、上記式(1)に例示した化合物を含む。
D群のアクリル酸フルオロアルキルエステルは、上記式(2)に例示した化合物を含む。
[0071]
本実施形態の共重合体(高分子)は分極する。共重合体の分極により、共重合体を含む高分子組成物が残留分極を備えるようになり、共重合体を含む高分子組成物が圧電性を発揮する。
[0072]
次に、本実施形態の共重合体が添加モノマーを含む例について説明する。
本実施形態の共重合体(高分子)は、C群及びD群に含まれない添加モノマーを含むことが好ましい。添加モノマーは、架橋性モノマー、耐熱調整モノマー、硬さ調整モノマー、及び脆さ調整モノマーの少なくとも1種である。
[0073]
架橋性モノマー、耐熱調整モノマー、硬さ調整モノマー、及び脆さ調整モノマーは、次のとおりである。
架橋性モノマーとは、エポキシ基を有する化合物、ビニル基を2個以上持つ多官能モノマーである。
耐熱調整モノマーは、少なくとも1つのビニル基を有し、Siを含む化合物である。例えば、耐熱性を改善する耐熱調整モノマーの例として、架橋性シリル基を含む化合物が挙げられる。
硬さ調整モノマーは、少なくとも1つのビニル基を有し、Siを含む化合物である。例えば、硬さを改善する硬さ調整モノマーの例として、シランカップリング剤等が挙げられる。
脆さ調整モノマーは、少なくとも1つのビニル基を有し、フッ素を含まない化合物である。例えば、脆さを改善する脆さ調整モノマーの例として、フッ素を含まないメタクリル酸エステル、アクリル酸エステルが好適に用いられる。
[0074]
第2実施形態の共重合体(高分子)は、様々な方法で製造できる。例えば、溶液重合、塊状重合、分散重合、乳化重合、懸濁重合、蒸着重合等により上記実施形態の共重合体を形成できる。共重合体内で、C群由来の官能基及びD群由来の官能基を少なくとも部分的に偏るように配置させるために、共重合させる溶液に界面活性剤、分散剤、配向性の高分子、その他の添加剤を加えてもよい。
[0075]
以下に、第2実施形態に属する共重合体を含む高分子組成物について、実施例とともにその特性を説明する。
(A)高分子組成物の分極性(強誘電性)
本実施形態の高分子を含む高分子組成物は大きな分極を示す。本実施形態の高分子を含む高分子組成物が非常に大きな分極を示すことは次の試験により確かめられた。図1に示されるソーヤータワー回路を用いて高分子組成物を測定した。
[0076]
ソーヤータワー回路1は、交流電源2とグランドとの間で被測定対象物3(表2の実施例1と同じもの)と基準容量の基準コンデンサ4とが直列接続された直列回路を含む。被測定対象物3は、本実施形態の高分子組成物を含むコンデンサである。交流電源は、交流を形成するファンクションジェネレータと、交流を増幅する増幅器とを含む。増幅器は、ファンクションジェネレータで形成された信号を20倍に増幅する。測定では、周波数1Hz、最大電圧200Vの交流を用いた。基準コンデンサ4として、47μFフィルムコンデンサを用いた。第1オシロスコープ5で、基準容量の基準コンデンサ4の両端電圧を測定し、これをX軸に掃引した。第2オシロスコープ6で、被測定対象物3である高分子組成物の両端電圧を測定し、これをY軸に掃引した。このような測定によれば、被測定対象物3は、ヒステリシス特性を示した。抗電界は、概ね6MV/mであった。この値は、延伸処理及びポーリング処理したポリフッ化ビニリデンの抗電界(50MV/m)よりも小さく、チタン酸ジルコン酸鉛の抗電界(5〜10MV/m)と同レベルの値である。上記測定結果より、本実施形態の高分子を含む高分子組成物が大きな分極性を示すことが解る。また、ヒステリシス特性を示すことから、被測定対象物3(表2の実施例1に示される高分子組成物)は、強誘電体(印加電圧によって自発分極が反転する誘電体)であると推察できる。
[0077]
(B)高分子組成物の比誘電率
塗布液を用いて形成した塗布膜の比誘電率を測定した。塗布膜の組成及び作成方法は、表2に示した実施例1と同じである。本実施形態の塗布膜の膜厚のシート厚は50μmであった。本実施形態の塗布膜の比誘電率は、17であった。ポリフッ化ビニリデンや、フッ化ビニリデンとトリフルオロエチレンのコポリマーなどのPVDF系圧電フィルムの比誘電率(文献値)は、7〜10である。なお、表1には、比較として、ポリフッ化ビニリデン以外の物質が例示されている。
[0078]
(C)圧電性
圧電性を確認するために以下の試験を行った。
表2の実施例1〜3及び比較例1、2は、表2に示す組成に調整した。そして、各試料を次のように作成した。表2に示すように調整された材料を、市販の重合性分散剤0.09[mmol]共存下、シリコーンオイル中で、65℃で24時間重合反応を行った。反応後、反応液中に生成した高分子粒子をろ過、遠心分離等にて溶媒と分離し、ノルマルヘキサンやメタノールで数回洗浄の後に乾燥し、本実施形態の高分子組成物の粉体を得る。この粉体をトルエンに溶解して得られる高分子組成物を、所定の基板に塗布し、その後、乾燥した。
[0079]
なお、市販の重合性分散剤として、ポリシロキサンマクロモノマーを用いた。具体的には、市販の重合性分散剤として、エステル末端にジメチルシロキサンが付加されたメタクリル酸プロピルを使用した。重合開始剤として、ジラウロイルパーオキシドを2−ビニルナフタレンに対して2mol%添加した。
[0080]
ポリフッ化ビニリデンフィルム(PVDF)としては、延伸処理・ポーリング処理済のフッ化ビニリデン−トリフルオロエチレンコポリマー市販品(株式会社イデアルスター製、ispl−50−s50−0番、厚さ50μm)を使用した。
[0081]
実施例2では、脆性改善の目的で、添加モノマーとして、n−ヘキシルアクリレートを他のモノマーとともに重合させた。
[0082]
実施例3では、脆性改善を目的で、添加モノマーとして、n−ブチルアクリレートを他のモノマーとともに重合させた。
[0083]
このようにして形成したいずれの試料(実施例1〜3、及び比較例1、2)も延伸処理及びポーリング処理を行っていない。
[0084]
実施例・比較例の圧電性の評価において、塗布・乾燥した塗膜を一対の電極(アルミ箔)で挟み、電極にオシロスコープを繋いだ。そして、所定の大きさの押圧力を試料に加えたときの波形変化をオシロスコープで観察した。電位変化幅が大きい順に、大、中、小とした。小、中、大の順に圧電性が高く、「−」は、圧電性がないことを示す。
なお、比較例2のモノマーを重合反応後に乾燥して得られた塗膜は、十分に硬化しなかった。このため、比較例2の試料を測定できなかった。
[0085]
結果は、表2のとおりである。
実施例1〜実施例3は、いずれも、延伸処理及びポーリング処理を行わずに、圧電性を発揮した。
実施例1の試料は、圧電性について、市販のポリフッ化ビニリデンフィルムと同等の性能をした。
実施例2の試料は、圧電性について、実施例1の試料に比べて低い性能を示した。実施例2は、実施例1よりも、脆性が低下し、脆性が改善された。
実施例3の試料は、圧電性について、実施例1の試料に比べて低い性能を示した。実施例3は、実施例1よりも、脆性が低下し、脆性が改善された。
[0086]
[Table 1]


[0087]
[Table 2]


[0088]
(D)分極特性
実施例4について、分極特性を確認するために以下の試験を行った。
実施例4は、2ビニルナフタレンと、2−(パーフルオロヘキシル)エチルメタクリレート(CH C(=CH )COOCH CH (CF F)との共重合体である。2ビニルナフタレン、2−(パーフルオロヘキシル)エチルメタクリレートの材料比は、実施例1と同じである。実施例4の製法は、実施例1に準ずる。この試験では、乾燥時の加熱温度を異ならせた3種類の試料を作成した。具体的には、120℃、135℃、150℃で乾燥し、4種類の試料を用意した。実施例4の試料について、ソーヤータワー回路1によって分極を測定した。0.1Hz周期の正弦波の電圧を印加した。0.047μFの参照コンデンサを用いた。本測定では、実施例4の試料の膜厚を700nmとした。膜の上面および下面にそれぞれ50nm厚の蒸着金電極を形成した。蒸着金電極によって挟まれたキャパシタエリアの面積を0.25mm とした。試料の延伸処理及びポーリング処理を行っていない。
[0089]
図5(a)〜(c)を参照して、分極特性について説明する。図5から分かるように、135℃以上の温度で加熱した試料は、反強誘電性を示す。135℃以上の温度で加熱した試料は、反強誘電性材料であり、方向が反対の2種類の残留分極が形成されていると考えられる。
[0090]
(E)印加圧力に対する出力電圧
実施例4の試料について、圧電性を測定した。圧電性の試験に係る試料の膜厚を1500nmとした。膜の上面および下面にそれぞれ50nm厚の蒸着金電極を形成した。蒸着金電極によって挟まれたキャパシタエリアの面積を0.5mm とした。試料の延伸処理及びポーリング処理を行っていない。圧電性の試験は次のように行った。圧力試験機の圧子をポーリングレスの試料に押し当てたときの、試料から出力される電圧を測定した。圧子が試料を押す圧力引加面積を0.125mm とした。圧子の移動スピードを8mm/sとした。約2秒の周期で、押圧および押圧解除の一連動作を繰り返した。
[0091]
図6(a)〜(f)に示されるように、実施例4の試料は、押圧および押圧解除それぞれに対応して電圧を出力した。押圧時の電圧と押圧解除時の電圧とは、正負が逆であった。また、圧力の大きさに応じて出力電圧が大きくなった。この試料では、印加圧力が0.5Nから出力電圧が飽和し始め、印加圧力が1N以上では、印加圧力が増大しても出力電圧は略一定であった。飽和の出力電圧は、概ね0.2Vであった。
[0092]
高分子組成物の効果を説明する。
(1)第1実施形態に係る高分子組成物は、次の高分子を含む。高分子は、高分子主鎖と、第1の側鎖として、A群から選択される少なくとも1つの官能基と、第2の側鎖として、B群から選択される少なくとも1つの官能基と、を含む。
[0093]
この構成によれば、高分子組成物は圧電性を発揮する。圧電性を有する高分子としてポリフッ化ビニリデンが知られている。ポリフッ化ビニリデンは、延伸処理及びポーリング処理されることにより圧電性を発揮する。この点、上記高分子組成物は、延伸処理をせずに、圧電性を有する。このように、上記高分子組成物は製造性及び使い勝手の観点で優れている。
[0094]
(2)第2実施形態に係る高分子組成物は、少なくとも、C群から選択される少なくとも1つのモノマーと、D群から選択される少なくとも1つのモノマーとが重合した共重合体を含む。
この構成によれば、高分子組成物は圧電性を発揮する。圧電性を有する高分子としてポリフッ化ビニリデンが知られている。ポリフッ化ビニリデンは、延伸処理及びポーリング処理されることにより圧電性を発揮する。この点、上記高分子組成物は、延伸処理をせずに、圧電性を有する。このように、上記高分子組成物は製造性及び使い勝手の観点で優れている。
[0095]
(3)高分子組成物において、上記第2実施形態の高分子は、さらに、C群及びD群に含まれない添加モノマーを含むことが好ましい。この構成によれば、高分子組成物の特性(耐熱性、硬さ、可撓性、脆さ、色等)に優れる。
[0096]
上記各実施形態で示した高分子組成物は様々な物に適用され得る。以下に、上記各実施形態で示した高分子組成物が用いられた物を例示する。
[0097]
<高分子組成物>
本実施形態の高分子組成物の例を挙げる。
高分子組成物は、少なくとも上記実施形態の高分子及び共重合体の少なくとも1種を含む。高分子組成物の形態として、フィルム、シート(フィルムよりも厚いもの)、基板、繊維、サブミクロン粒子、ミクロン粒子、粉体、絶縁性基板に塗布された塗布膜、発泡体、多孔体、樹脂ブロック(バー、ポール、直方体のブロックを含む)、リング体、球体、コイル体、円柱体、等が挙げられる。
[0098]
高分子組成物は、別種の樹脂を含み得る。別種の樹脂としては、本実施形態の高分子の特性と異なる特性の樹脂が選択される。例えば、本実施形態の高分子よりもガラス転移点が高い樹脂、脆弱性が低い樹脂、加工性に優れた樹脂が選択される。別種の樹脂として、例えば、アクリル系樹脂、シリコーン系樹脂、酢酸ビニル樹脂、ウレタン樹脂、ポリエステル樹脂、ポリ塩化ビニル樹脂、ポリ塩化ビリニデン樹脂等が挙げられる。上記本実施形態の高分子を成分とする樹脂と、別種の樹脂とは、様々な形態で混合される。例えば、混合の例として、粉体での混合、溶融による混合、溶液中での混合、溶剤中での混合等が挙げられる。溶融による混合の場合、混合促進のため、フッ素系溶剤を含めてもよい。また、圧電性や誘電率等を調整する目的で、フッ化ビニリデン等の既存の圧電性ポリマーに混合してもよい。
[0099]
また、高分子組成物は、フィラーを含み得る。フィラーとしては、無機粒子、樹脂粒子、各種のファイバー等が挙げられる。
また、高分子組成物は、染料、顔料、等を含み得る。染料、顔料として、公知の物質を用いることができる。
[0100]
これらの高分子組成物は、別の部材により支持され得る。例えば、高分子組成物はフィルム状に形成されて、支持基板に貼り付けられる。
また、高分子組成物が圧電素子として用いられる場合は、高分子組成物に電極が取り付けられる。
また、高分子組成物は、分散液として構成される。例えば、分散液は、上記実施形態の高分子及び共重合体の少なくとも1種を含む粒子と、これら分散媒とを含む。
また、高分子組成物は、本実施形態の高分子が溶剤に溶けた溶液として構成され得る。また、高分子組成物は、本実施形態の高分子が分散したコロイド溶液として構成される。また、なお、これら液状の高分子組成物は、上述したように、別種の高分子を含む樹脂(別種の樹脂)または別種の樹脂を含む溶液または溶剤と混合され得る。
[0101]
<塗布材料>
塗布材料は、上記いずれかの高分子組成物(例えば、上記実施形態の高分子、共重合体)と、高分子組成物を溶解または分散させる溶剤とを含む。また、塗布材料は、染料または顔料を含み得る。
溶剤としては、高分子組成物を溶解または分散可能であるものが用いられる。例えば、溶剤として、芳香族炭化水素類、イソパラフィン、エーテル類、エステル類が挙げられる。塗布材料において、上記実施形態の高分子及び共重合体は、溶剤に溶解している。溶剤として、揮発性のものを用いると、自然乾燥または加熱により、塗布膜を形成できる。
[0102]
さらに、塗布材料には、硬化性樹脂と、硬化性樹脂を硬化させる硬化剤とを含めてもよい。硬化性樹脂としては、加熱で硬化する樹脂または2液混合により硬化する樹脂を用いることができる。例えば、エポキシ樹脂、フェノール樹脂、メラミン樹脂、尿素樹脂、アルキド樹脂等が挙げられる。
[0103]
光硬化系の塗布材料を説明する。
光硬化系の塗布材料は、上記いずれかの高分子組成物(例えば、上記実施形態の高分子、共重合体)と、光照射で硬化する樹脂とを含む。この種の樹脂として、エポキシ樹脂、アクリレート系の樹脂が挙げられる。また、塗布材料は、光硬化性の樹脂の硬化を開始させる光開始剤を含む。高分子組成物と樹脂とが混ざり難い場合、塗布材料に溶剤を含めることが好ましい。
[0104]
塗布材料の作用及び効果を説明する。
(2−1)塗布材料は、上記いずれかの高分子組成物(例えば、上記実施形態の高分子、共重合体)と、高分子組成物を溶解または分散させる溶剤とを含む。この構成によれば、圧電性を有する硬化物を得ることができる。また、被塗布対象物への塗布が可能である。
[0105]
(2−2)塗布材料は、上記いずれかの高分子組成物(例えば、上記実施形態の高分子、共重合体)と、高分子組成物を分散させる溶剤と、硬化性樹脂と、硬化性樹脂を硬化させる硬化剤とを含む。この構成によれば、圧電性を有する硬化物を得ることができる。
[0106]
(2−3)塗布材料は、上記いずれかの高分子組成物(例えば、上記実施形態の高分子、共重合体)と、光硬化性樹脂と、光硬化性樹脂の硬化を開始させる光開始剤とを含む。また、高分子組成物が光硬化性樹脂に混ざり難い場合には、塗布材料に、高分子組成物を樹脂に溶解または分散させるための溶剤を含めてもよい。このような構成によれば、圧電性を有する硬化物を得ることができる。
[0107]
<圧電素子>
図2及び図3を参照して、圧電素子を説明する。
図2に示される圧電素子(以下、「第1の圧電素子10」)は、上記構成の高分子組成物を含む中間層11と、中間層11を挟む一対の電極12とを備える。
中間層11は、上記構成の高分子組成物のシートであっても、高分子組成物のシートの積層体であってもよい。さらに、高分子組成物の多孔体であってもよい。また、高分子組成物を延伸させたシートであってもよい。
[0108]
電極12は、例えば、アルミニウム蒸着膜、銅箔シート、無電解ニッケルめっきと電気ニッケルめっきの積層体、または、無電解ニッケルめっきと電気ニッケルめっきと銅めっきの積層体等により構成される。
[0109]
図3に示される圧電素子(以下、「第2の圧電素子20」)は、上記構成の高分子組成物を含む中間層21と、電極23を支持する基板22とを備える。中間層21は、基板22に挟持される。基板22の電極23は、中間層21に接続される。このような構造によれば、次のように簡単に製造できる。例えば、一対の基板22の一方の電極23面に液状の高分子組成物を塗布し、塗布膜を挟むようにして他方の基板22を重ね、液状の高分子組成物を硬化させる。
[0110]
なお、端子は、基板22において中間層21から食み出ている電極23に形成される。端子の形態はこれに限定されない。基板において電極23とは反対側の面に、スルーホールを介して電極23に接続される端子を設けることもできる。
[0111]
このような第1の圧電素子10及び第2の圧電素子20によれば、ポーリング処理が不要であるため、ポリフッ化ビニリデン(PolyVinylidene DiFluoride、以下、「PVDF」)で構成される圧電素子に比べて、製造工程を簡潔にできる。
[0112]
また、第2の圧電素子20によれば、上述のよう高分子組成物をシートに形成する必要がない。このため、第2の圧電素子20によれば、高分子組成物を含む材料を一旦シートに形成する製造方法に比べて、製造工程を簡潔にできる。
[0113]
これらの圧電素子10,20は、発電装置に適用できる。発電装置は、これら圧電素子の積層体として構成される。発電装置は、歩行者が通るところに配置され得る。発電装置の圧電素子は、歩行者に踏まれることで変形し、発電する。
[0114]
<コンデンサ>
図4を参照して、コンデンサ30を説明する。このコンデンサ30は、高分子組成物の高い比誘電率を利用したものである。
図4に示されるコンデンサ30は、上記構成の高分子組成物を含む本体部31と、第1内部電極32及び第2内部電極33と、第1外部電極34と、第2外部電極35とを備える。第1内部電極32及び第2内部電極33は、本体部31内に配置されて互いに交互に配列される。第1外部電極34は、本体部31の外側に設けられる。第1外部電極34には、複数の第1内部電極32が接続される。第2外部電極35は、本体部31の外側に設けられる。第2外部電極35には、1または複数の第2内部電極33が接続される。
[0115]
このようなコンデンサ30によれば、チタン酸ジルコン酸鉛を含むコンデンサに比べて、鉛含有量を少なくすることができ、環境改善に貢献できる。チタン酸ジルコン酸鉛系のセラミックスコンデンサは小型で大容量であるが、大型化し難い。この点、本コンデンサ30の本体部31は樹脂でありセラミックに比べて強靭であることから、大型にできる。また、高分子組成物は、他の樹脂に比べて比誘電率が高いため、他の樹脂で本体部31を構成する場合に比べて、高容量化が可能である。
なお、高分子組成物は残留分極を有することから、高分子組成物を電気二重層コンデンサの中間層に適用することもできる。
[0116]
図2〜図4に示される圧電素子及びコンデンサは、モジュールに部品として含まれうる。このモジュールによれば、圧電に基づく機能を有するモジュールまたは高容量コンデンサを含むモジュールを提供できる。例えば、圧電素子を含むアクチュエータ、圧電素子を含むスピーカ、圧電素子を含む振動検出センサーを提供できる。これらは鉛を含まず環境負荷が小さい。
[0117]
モジュール、圧電素子、及びコンデンサは、電気機器に含まれ得る。この電気機器によれば、圧電性に基づく機能を有する電気機器または高容量コンデンサを有する電気機器を提供できる。
[0118]
<その他の実施形態>
・上述したように、本実施形態に係る高分子組成物は強誘電体であると推察される。このため、本実施形態の高分子組成物は、強誘電体メモリのベース材として利用可能である。本実施形態の高分子組成物をベース材とする強誘電体メモリは、無機固体の強誘電体メモリに対し、フレキシブル、軽量、製造容易性等の特徴を有する。また、ポリフッ化ビニリデン系樹脂よりも抗電界が小さいことから、ポリフッ化ビニリデン系樹脂系の強誘電体メモリよりも、動作電力を低減できる。
実施例4に示した試料は、反強誘電体と考えられる。試料にバイアスが加わる構造にすることによって、残留分極を生じさせることが出来るため、実施例4の資料はメモリとして使用可能性がある。
[0119]
・上述したように、本実施形態に係る高分子組成物は強誘電体であると推察される。このため、本実施形態の高分子組成物は、記録媒体として利用可能である。この記録媒体は、プラスとマイナスとにより情報を記録する。このため、この記録媒体は、ハードディスク、光ディスク、磁気カードとは異なったデバイスになり得る。この記録媒体は、ヘッドを要しないため、高速アクセス可能である。この記録媒体は、固体半導体ではなく樹脂であるため、生産性に優れる。
[0120]
・上記(20)式は、トランス体だけでなく、シス体を含む。(20)式のトランス体と(20)式のシス体との共重合体は、本実施形態においては、1種類のモノマーの共重合体の例とみなす。
[0121]
・実施例4の試料は、キャパシタエリアが0.5mm であり、1〜2Nによって0.2Vの電圧を出力することから、小型の振動発電素子として利用され得る。
・実施例4の試料は、キャパシタエリアが0.5mm であり、1〜2Nによって0.2Vの電圧を出力することから、小型の動作検出センサーとして利用され得る。

Reference Signs List

[0122]
1…ソーヤータワー回路、2…交流電源、3…被測定対象物、4…基準コンデンサ、5…第1オシロスコープ、6…第2オシロスコープ、10…圧電素子、11…中間層、12…電極、20…圧電素子、21…中間層、22…基板、23…電極、30…コンデンサ、31…本体部、32…第1内部電極、33…第2内部電極、34…第1外部電極、35…第2外部電極。

Claims

[1]
高分子主鎖と、第1の側鎖として、A群から選択される少なくとも1つの官能基と、第2の側鎖として、B群から選択される少なくとも1つの官能基とを有する高分子を含み、
A群は、ナフチル基、及びHの少なくとも1つが置換されたナフチル基を含み、
B群は、フルオロアルキル基、及びフルオロアルキル基を有する官能基を含む
高分子組成物。
[2]
少なくとも、C群から選択される少なくとも1つのモノマーと、D群から選択される少なくとも1つのモノマーとが共重合した共重合体を含み、
C群は、ビニルナフタレン、及びビニルナフタレン誘導体を含み、
D群は、アクリル酸フルオロアルキルエステル、アクリル酸フルオロアルキルエステルの誘導体、メタクリル酸フルオロアルキルエステル、メタクリル酸フルオロアルキルエステルの誘導体を含む
高分子組成物。
[3]
前記共重合体は、さらに、前記C群及び前記D群に含まれない添加モノマーを含み、
前記添加モノマーは、架橋性モノマー、耐熱調整モノマー、硬さ調整モノマー、及び脆さ調整モノマーの少なくとも1種である
請求項2に記載の高分子組成物。
[4]
請求項1に記載の高分子組成物、請求項2に記載の高分子組成物、及び請求項3に記載の高分子組成物から選択される少なくとも1種と、
請求項1に記載の高分子組成物、請求項2に記載の高分子組成物、及び請求項3に記載の高分子組成物のいずれとも異なる別種の化合物から選択される少なくとも1種を含む
高分子組成物。
[5]
請求項1〜4のいずれか一項に記載の高分子組成物と、前記高分子組成物を溶解または分散させる溶剤とを含む
塗布材料。
[6]
請求項1〜4のいずれか一項に記載の高分子組成物と、前記高分子組成物を溶解または分散させる溶剤と、硬化性樹脂と、前記硬化性樹脂を硬化させる硬化剤とを含む
塗布材料。
[7]
請求項1〜4のいずれか一項に記載の高分子組成物と、光硬化性樹脂と、前記光硬化性樹脂の硬化を開始させる光開始剤とを含む
塗布材料。
[8]
請求項1〜4のいずれか一項に記載の高分子組成物を含む、電子部品。
[9]
一対の電極と、前記一対の電極に挟まれる中間層とを有する圧電素子であって、前記中間層は、請求項1〜4のいずれか一項に記載の高分子組成物を含む、電子部品。
[10]
本体部と、前記本体部に設けられる一対の外部電極を備えるコンデンサであって、前記本体部は、請求項1〜4のいずれか一項に記載の高分子組成物を含む電子部品。
[11]
請求項8〜請求項10のいずれか一項に記載の電子部品を備えるモジュール。
[12]
請求項8〜請求項10のいずれか一項に記載の電子部品及び請求項11に記載のモジュールのうち少なくとも1つを備える電気機器。

Drawings

[ Fig. 1]

[ Fig. 2]

[ Fig. 3]

[ Fig. 4]

[ Fig. 5]

[ Fig. 6]