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1. JPWO2016147239 - ピペットチップ及びピペッティング方法

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6004149 20161005

Description

Title of Invention ピペットチップ及びピペッティング方法 JP 2015051946 20150316

Technical Field

0001  

Background Art

0002   0003  

Citation List

Patent Literature

0004  

Summary of Invention

Technical Problem

0005   0006  

Technical Solution

0007   0008  

Advantageous Effects

0009  

Brief Description of Drawings

0010  

Description of Embodiments

0011   0012   0013   0014   0015   0016   0017   0018   0019   0020   0021   0022   0023   0024   0025   0026   0027   0028   0029   0030   0031   0032   0033   0034   0035   0036   0037   0038   0039   0040   0041  

Industrial Applicability

0042  

Reference Signs List

0043  

Claims

1   2   3   4   5   6   7   8   9   10   11    

Drawings

1A   1B   6   7   8   2   3   4   5   20160613A16333全文3

Claims

1   2   3   4   5   6   7   8   9   10   11    
6004149 20161005

Description

ピペットチップ及びピペッティング方法

JP 2015051946 20150316

Technical Field

[0001]
本発明は、細胞を培養する際に用いるピペットチップ及びピペットチップを用いるピペッティング方法に関するものである。

Background Art

[0002]
細胞の培養においては、薬液を吸引及び搬送及び吐出するためにピペット及びピペット先端部に嵌めたピペットチップを頻繁に使用する。そのため、薬液の搬送時の液だれを防ぐこと及び吐出時の液切れを良化させることを目的としたピペットチップが開発されている。具体的には、チップ先端を2重構造にすることで、搬送時の液だれを防ぐピペットチップがある(例えば、特許文献1参照)。
[0003]
また、ピペットチップの先端に2種類の表面粗さをつけることで、撥水性を向上し、液切れを良化させているものがある(例えば、特許文献2参照)。

Citation List

Patent Literature

[0004]
patcit 1 : 特開2005−91105号公報
patcit 2 : 特開2012−73227号公報

Summary of Invention

Technical Problem

[0005]
しかしながら、従来のピペットチップは、薬液のピペットの液切れ及び液だれのみに着目しており、ピペットのもう1つの役割である、薬液の吸引及び吐出を繰り返す行為であるピペッティングによる細胞砕き(細胞塊(コロニー)の大きさを小さくする、もしくは単個細胞にすること)の観点からのチップ形状、言い換えれば、径のバラつきの検討が不十分であるという課題があった。
[0006]
そこで、本発明は、細胞懸濁液内の細胞を目的のサイズの塊もしくは単個細胞まで、径のバラつきを少なく砕くことができるピペットチップ及びピペッティング方法を実現することを目的とする。

Technical Solution

[0007]
前記目標を達成するために、本発明の1つの態様におけるピペットチップは、本体部と、
前記本体部の先端に配される直管部と、を有し、
前記直管部の内径が0.8mm以上かつ1.5mm以下であり、
前記直管部の長さが5mm以上かつ15mm以下である。
[0008]
また、前記目標を達成するために、本発明の別の態様におけるピペッティング方法は、
前記ピペットチップを用いて、細胞を含む液体を吸引し、
前記ピペットチップを用いて前記吸引した液体を吐出する。

Advantageous Effects

[0009]
以上のように、本発明の前記態様にかかるピペットチップを用いることで、細胞懸濁液内の細胞を目的のサイズの塊もしくは単個細胞まで、径のバラつきを少なく砕くことが可能となる。

Brief Description of Drawings

[0010]
[fig. 1A] ピペットチップの断面図
[fig. 1B] ピペットチップの斜視図
[fig. 2] ピペッティングによるコロニー砕きの様子を説明する図
[fig. 3] ピペッティング後のコロニー顕微鏡写真(長さ0mm、内径0.8mm)を示す図(図中の250μmは算術平均値、50〜400μmは最小値〜最大値を示す)
[fig. 4] ピペッティング後のコロニー顕微鏡写真(直管部112の長さ5mm、内径0.7mm)を示す図(図中の60μmは算術平均値、30〜150μmは最小値〜最大値を示す)
[fig. 5] ピペッティング後のコロニー顕微鏡写真(直管部112の長さ5mm、内径1.6mm)を示す図(図中の400μmは算術平均値、100〜600μmは最小値〜最大値を示す)
[fig. 6] 直管部の内径及び長さの値を変化させ、ピペッティングをしたときのコロニー径の結果を示す図
[fig. 7] ピペットチップを用いた吸引及び吐出方法の説明図
[fig. 8] ピペットチップ先端の断面図

Description of Embodiments

[0011]
以下、本発明の実施の形態について、図面を参照しながら説明する。なお、同じ構成要素には同じ符号を付しており、説明を省略する場合もある。また、図面は、理解しやすくするためにそれぞれの構成要素を主体として、模式的に示している。
[0012]
(実施の形態1)
図1Aは、本発明の実施の形態1におけるピペットチップ100の概略断面図である。図1Bは、ピペットチップの斜視図である。
[0013]
本実施の形態1のピペットチップ100は、図1A及び図1Bに示すように、小さな管として形成される。小さな管の一端には、比較的大きな開口(大開口部110)を有し、小さな管の他端(先端)には、液体を通すための比較的小さな開口(小開口部111)を有する。大開口部110と小開口部111との間には、貫通路部102を備える。小開口部111から大開口部110に向かっての貫通路部102は、ピペットチップ100の本体部101と、本体部101の先端に配置された直管部112とで構成されている。本体部101は、第1テーパー部113と、第2テーパー部114とで構成されている。よって、ピペットチップ100は、他端から一端に向けて、直管部112と、第1テーパー部113と、第2テーパー部114とが隣接して一体的に連結されている。直管部112は、傾斜することなく、内径が一定の管部分である。第1テーパー部113の傾斜角度は、第2テーパー部114の傾斜角度に比べて大きくなっている。
[0014]
ピペットチップ100の役割の1つには、ピペッティングによる細胞砕きがある。ピペッティングによる細胞砕きについては、図2の(a)、(b)、(c)に基づいて説明する。図2の(a)は、培養容器115内で細胞118aが接着している様子を説明する図である。図2の(b)は、培養容器115から細胞118aを剥離及び回収し、遠沈管チューブ116の中で細胞懸濁液118となっている様子を説明する図である。図2の(c)は、ピペッティングにより細胞懸濁液118内のコロニーを砕いている様子を説明する図である。この図2の(a)に示す培養容器115から、細胞などの固体118aと、培養液と培養容器115に接着した細胞を剥がすための薬液である剥離剤などの液体とが混ざった状態の細胞懸濁液118をピペットチップ100により回収して、遠沈管チューブ116の中に入れる(図2の(b)参照)。次いで、この遠沈管チューブ116の中にピペットチップ100を挿入した状態でかつ遠沈管チューブ116の中でピペットチップ100を軸方向に動かしながら、遠沈管チューブ116とピペットチップ100との間で細胞懸濁液118の吸引及び吐出を1回以上行うことで、細胞懸濁液118中の細胞塊(コロニー)の大きさを小さくする、もしくは単個細胞にする。この動作が、ピペッティングによる細胞砕きである。
[0015]
このようなピペッティングによる細胞砕きは、培養容器115内の細胞118aが飽和状態に近づき、細胞株を分ける作業(以降、継代と言う。)が必要になったとき、又は、細胞播種時に細胞密度を正確に制御するために細胞数計測が必要になったときに行う。このとき、一例として、容量15ml、外径18mm程度、長さ120mm程度の遠沈管チューブ116の中でピペットチップ100を動かしながら、ピペッティング作業を実施することで、細胞を効率的に砕くことができる。なお、遠沈管チューブ116内でのピペットチップ100の先端の小開口部111の位置は、細胞懸濁液118の液面と同じように、吸引とともに下降し、吐出とともに上昇することが望ましい。これにより、ピペッティング時に不要な泡の発生を抑制することができる。
[0016]
ピペッティングによる細胞砕きにおいては、他の部分よりも直管部112において細胞を含む液体吸引及び吐出時の流速が大きくなることを利用して、細胞塊を所望の大きさまで砕くため、図1A及び図1Bの直管部112の内径(内側の直径)及び長さの条件が重要である。
[0017]
ヒトiPS細胞は、継代を行うときには、約1mm程度まで成長したコロニー(複数の単細胞が凝集した細胞塊)の直径を100〜200μmまで砕いた上で株分けする必要がある。本発明者は、このようなヒトiPS細胞を用いて、試行錯誤的に細胞を砕く実験を行うことで、直管部112の内径及び長さの最適な範囲を決定した。実験においては、培地にDMEM F−12を用い、剥離剤にCTKを用いた。ヒトiPS細胞を砕くときには、直径100μmより小さくなった場合には、細胞が死滅しやすく、直径200μmより大きい場合には、iPS細胞の特徴である未分化状態が失われやすくなる。そこで、ピペッティング後に細胞懸濁液内にある全てのコロニー数に対して、直径100μm以上かつ200μm以下の範囲にあるコロニー数が70%以上ある場合には、ピペッティングによる細胞砕きを成功として扱い、それ以外のときを失敗として扱い、実験を実施した。この実験におけるピペッティング方法の条件は、細胞懸濁液10mlに対して、吸引及び吐出量9mlを吸引及び吐出速度4ml/sで3回行うものとした。なお、コロニーの直径は、その投影面積を、幾何学公式を用いて円の粒子に換算して、その円の粒子の粒子径(相当径)として取得した。
[0018]
直管部112(図1A及び図1B)の内径及び長さの値を試行錯誤的に変化させ、ピペッティングをしたときのコロニー径の結果を図6に示す。図6において、×は失敗、○は成功(径が100〜200μmのコロニーが全体の70%以上)、◎は成功(径が100〜200μmのコロニーが全体の80%以上)を示す。
[0019]
図6の結果から、図1A及び図1Bの直管部112の内径0.8mmのときにはその長さ5mm以上15mm以下という条件、内径1.0mmのときには長さ5mm以上20mm以下という条件、内径1.5mmのときには長さ5mm以上20mm以下という条件が、それぞれ、成功条件であることがわかった。ただし、直管部112を薄肉のまま曲がりなく20mmの長さに成形することは難しく、ピペットの重要な機能である液体の吸引が十分にできないことがわかったので、長さ20mmの条件は除外することとした。このため、直管部112の長さの上限値は、余裕を考慮して、15mmとした。
[0020]
以上より、直管部112の最適条件は、内径0.8mm以上1.5mm以下、かつ、長さ5mm以上15mm以下となることがわかった。この最適範囲内の直管部112を備えることで、少ないピペッティング回数で、コロニー径のバラつきを少なく砕くことが可能である。
[0021]
更に、図6の結果より、図1A及び図1Bの直管部112の内径を、1.0mm以上かつ1.5mm以下としてもよい。この条件とすると、ピペッティング後のコロニー径が100〜200μmの範囲内でさらに安定する。
[0022]
なお、直管部112の長さが5mmよりも短い場合には、コロニー自体は砕けるが、コロニー径のばらつきが大きくなった。例えば、直管部112の長さを0mm(内径0.8mm)にしたときのピペッティングの顕微鏡写真を図3に示す。図3のコロニーを計測すると、目標の100〜200μmに対して、算術平均250μm、50〜400μmとバラつきが大きくなっていることがわかる。このとき、径が100μm以上かつ200μm以下の範囲のコロニーの割合は全体の50%となった。
[0023]
また、図1A及び図1Bの直管部112の内径に関しては、0.8mm未満の場合には、コロニーが砕けすぎの状態になり、一方で1.5mmより大きい場合にはコロニーが砕けないという問題が発生した。直管部112の内径0.7mm(長さ5mm)のときのピペッティング後の顕微鏡写真と、直管部112の内径1.6mm(長さ5mm)のときのピペッティング後の顕微鏡写真とを、図4と図5にそれぞれ示す。図4におけるコロニー径の算術平均60μm、分布は30〜150μmであり、径が100μm以上かつ200μm以下の範囲のコロニーの割合は全体の30%となった。また、図5におけるコロニー径の算術平均400μm、分布は100〜600μmであり、径が100μm以上かつ200μm以下の範囲のコロニーの割合は全体の30%となった。
[0024]
ここで、図7に、ピペットチップ100を用いた液体の吸引及び吐出を行うシステムの構成図を示す。システムは、大開口部110が嵌め込まれた結合部120と、結合部120に連結されたチューブ121と、チューブ121に接続されたシリンジポンプ122と、制御部123とで構成している。制御部123は、シリンジポンプ122のピストン122pの位置を進退移動させるように駆動制御することで、シリンジポンプ122の駆動によるピペットチップ100での液体の吸引及び吐出を行う。制御部123は、吸引時には、シリンジポンプ122内の気圧が減るように、シリンジポンプ122内のピストン122pを図7のA方向に移動させるように制御する。制御部123は、吐出時には、シリンジポンプ122内の気圧が増えるように、シリンジポンプ122内のピストン122pを図7のB方向に移動させるように制御する。
[0025]
なお、ピペットチップ100の材料は、ポリプロピレン、又は、プリスチレンなどの樹脂材料である。樹脂材料は、殺菌処理のための電子線滅菌処理、ガンマ線滅菌処理、又は、オートクレープ処理などに耐え得る材料であれば良い。
[0026]
なお、直管部112は、内径が一定の寸法でかつ外径も一定の寸法の円管部分として説明しているが、これに限られず、以下のような構成でもよい。
[0027]
例えば、図8の(a)に示すように、直管部112の小開口部111の内壁と外壁との間の厚みを、内径は同一のまま、小開口部111の先端ほど薄くなるような、最先端部131にしてもよい。すなわち、直管部112の外径は、先端に向かって縮径するように構成してもよい。これにより、液体の吸引及び吐出時の液切れがよくなる。
[0028]
また、図8の(b)に示すように、直管部112の小開口部111の内壁と外壁との間の厚みを、外径は同一のまま、小開口部111の先端ほど薄くなるようなテーパー角度135を有する逆テーパー部132にしてもよい。すなわち、直管部112は、内径が先端に向かって拡径する逆テーパー部132を有してもよい。テーパー角度135は3度以上60度以下であることが望ましい。これにより、細胞懸濁液の吸引時に細胞を効率的に集めることができ、少ない回数でコロニーを砕くことができる。テーパー角度135が3度より小さい場合には、細胞回収を実現することが難しく、60度より大きい場合には細胞が逆テーパー部132に引っかかりやすく、十分な細胞回収が実現できない。
[0029]
なお、図8の(c)に示すように、直管部112の内壁に凹凸133を配しても良い。凹凸133は、ピーク0.2mm程度、ピッチ0.2mm程度の微小な凹凸とし、内壁の表面粗さを粗くする。これにより、ヒトiPS細胞のコロニー培養を行うときに最適とされるコロニー径である100〜200μmにコロニーを効率的に砕くことができる。
[0030]
なお、図8の(d)に示すように、直管部112の内壁に凸部134を設け、凸部134により一番内径が細くなる場所の内径が200μmとなるようにしてもよい。凸部134でヒトiPS細胞のコロニー培養を行うときに最適とされるコロニー径である100〜200μmに細胞を効率的に砕くことができる。
[0031]
ここで、図1A及び図1Bの直管部112に接続される第1テーパー部113のテーパー角度117は3度以上20度以下が望ましい。3度より小さいテーパー角度になると、細胞懸濁液の吸引時に第1テーパー部113で渦ができにくく、細胞コロニーが均質に混ざりにくくなる。一方、20度より大きいテーパー角度になると、第1テーパー部113と第2テーパー部114のつなぎ目に細胞が留まりやすくなり、十分な細胞砕きが実現できない。テーパー角度117が前記範囲になるような第1テーパー部113を採用することで、ピペッティング時にコロニーを均質に混ぜることができ、コロニー径のバラつきを少なく、すなわち、細胞を均一な径に砕くことができる。
[0032]
なお、第1テーパー部113の長さは、20mm以上100mm以下であることが望ましい。20mmより短い場合は、第1テーパー部113にできる渦が強くなりすぎるため、細胞ダメージが大きくなってしまう。一方、100mmより長い場合は、第1テーパー部113に渦ができにくくなり、細胞を均質に混ぜることが難しくなる。第1テーパー部113の長さが前記範囲になるようなピペットチップ100を用いることで、ピペッティングにより所望のコロニー径にするときに、コロニー径のバラつきを少なくしながら、細胞ダメージを少なく、均質に混ぜることができる。
[0033]
なお、第1テーパー部113と第2テーパー部114との接続部(境界)の外径及び内径は10mm以上20mmの直径であることが望ましい。直管部112が細胞塊(コロニー)を砕く役割を有し、第1テーパー部113は細胞塊を砕き、均質化する役割を有し、第2テーパー部114はピッペティング時の吸引及び吐出量を増やす役割を有している。このため、第1テーパー部113と第2テーパー部114との接続部の内径が前記範囲より小さい場合には、ピペットチップ100の全長が長くなりすぎて、ピペッティングの操作が難しくなる。一方、接続部の外径が前記範囲より大きい場合には、容量15mlの遠沈管チューブ116(図2)の内壁に第2テーパー部114が接触しやすくなり、ピペッティングが困難となる。加えて、第2テーパー部114は、ピッペティング時の吸引及び吐出量を増やす機能を発揮するために、テーパー角度が限りなく小であることが望ましい。これらから、第1テーパー部113と第2テーパー部114との接続部の径が前記範囲になるようなピペットチップ100を用いることで、簡易的にピペッティングを実施することができる。
[0034]
また、第2テーパー部114の内径は、10mm以上かつ18mm以下の範囲で、可能な限り大きい方が良い。第2テーパー部114でピペットチップ100の容量を大きくすることで、ピペット全長を短くすることができる。これにより、ピペットチップ100を扱う操作者又はロボットが、ピペットの操作を容易に行うことができる。
[0035]
なお、ピペットチップ100の全長は、例えば60mm以上かつ170mm以下である。これにより、容量15mlの遠沈管チューブ116(図2)内でピペッティングなどの作業を行うときに、作業者もしくは作業を行うロボットへの可動域の観点での負担を少なくすることができる。つまり、作業者の場合には、楽にピペットを遠沈管チューブ116に挿入することができ、作業ロボットの場合には、装置全体の全高を低くすることができる。
[0036]
なお、ヒトiPS細胞のコロニーをピペッティングにより砕く場合には、ピペットチップ100を用いて、吸引と吐出とも3.0ml/s以上7.0ml/s以下の速度で5ml以上12ml以下の細胞懸濁液を吸引及び吐出することを2回以上5回以下繰り返すことが望ましい。図7の制御部123によりピペットチップ100の吸引量及び速度、吐出量及び速度は制御される。発明者らの実験により前記のピペッティング条件を見出した。詳細には、吸引及び吐出速度が前記より小さいと勢いが弱く細胞塊を砕くことができなかった。また、前記より大きいと砕いた後の細胞へのダメージが大きくなった。また吸引及び吐出量が前記より小さいと細胞塊が均質に混ざらず、前記より大きいとピペットチップ100の大開口部110から液体が溢れて、コンタミネーションを起こしてしまう可能性があった。また、吸引及び吐出の回数は前記より少ないとコロニー径のばらつきが大きくなり、前記より多いと細胞へのダメージが大きくなった。これらにより、前記の条件でピペッティングを実施することにより、コロニー径のバラつきを少なくしながら、細胞懸濁液の吸引及び吐出により生じるせん断力が細胞へ与えるダメージを低減することができ、均質な細胞砕きを実現することができる。
[0037]
前記実施形態によれば、少なくとも、直管部112の内径を0.8mm以上かつ1.5mm以下とし、直管部112の長さを5mm以上かつ15mm以下とするようにピペットチップ100を構成するようにしている。このような構成により、細胞懸濁液118内の細胞118aを目的のサイズの塊もしくは単個細胞まで、コロニー径のバラつきを少なく砕くことができる。
[0038]
また、ピペットチップ100を用いて、細胞を含む液体を吸引し、ピペットチップ100を用いて前記吸引した液体を吐出する、ピペッティング方法を実現することで、前記の効果を奏することができる。
[0039]
前記ピペッティング方法の実施に際し、5ml以上12ml以下の前記液体を3.0ml/s以上7.0ml/s以下の速度で2回以上5回以下の回数だけ、吸引及び吐出することで、前記効果をより顕著に奏することが可能となる。
[0040]
更に、前記細胞にヒトiPS細胞を適用し、当該ヒトiPS細胞を含む液体に対して前記ピペッティング方法を実施することで、前記ヒトiPS細胞が形成するコロニーの直径を100μm以上200μm以下に砕くことが可能となる。すなわち、細胞懸濁液118内のヒトiPs細胞を目的のサイズの塊もしくは単個細胞まで、コロニー径のバラつきを少なく砕くことができる。
[0041]
なお、前記様々な実施形態又は変形例のうちの任意の実施形態又は変形例を適宜組み合わせることにより、それぞれの有する効果を奏するようにすることができる。また、実施形態同士の組み合わせ又は実施例同士の組み合わせ又は実施形態と実施例との組み合わせが可能であると共に、異なる実施形態又は実施例の中の特徴同士の組み合わせも可能である。

Industrial Applicability

[0042]
本発明にかかるピペットチップ及びピペットチップを用いるピペッティング方法は、細胞懸濁液内の細胞を目的のサイズの塊もしくは単個細胞まで、径のバラつきを少なく砕くことができて、細胞を培養する際に用いる再生医療又は創薬分野で有用である。

Reference Signs List

[0043]
100 ピペットチップ
101 本体部
110 大開口部
111 小開口部
112 直管部
113 第1テーパー部
114 第2テーパー部
115 培養容器
116 遠沈管チューブ
117 テーパー角度
118 細胞懸濁液
118a 細胞
120 結合部
121 チューブ
122 シリンジポンプ
122p ピストン
123 制御部
131 最先端部
132 逆テーパー部
133 凹凸
134 凸部
135 テーパー角度

Claims

[1]
本体部と、
前記本体部の先端に配される直管部と、を有し、
前記直管部の内径が0.8mm以上かつ1.5mm以下であり、
前記直管部の長さが5mm以上かつ15mm以下である、
ピペットチップ。
[2]
前記直管部の前記内径が1.0mm以上かつ1.5mm以下である、
請求項1に記載のピペットチップ。
[3]
前記本体部は、前記直管部に接続されると共に、前記直管部に向かって縮径する第1テーパー部を有し、
前記直管部の前記第1テーパー部のテーパー角度は3度以上20度以下である、
請求項2に記載のピペットチップ。
[4]
前記本体部は、前記第1テーパー部に接続されると共に、前記第1テーパー部よりもテーパー角度が小である第2テーパー部を有する、
請求項3に記載のピペットチップ。
[5]
前記直管部の外径は先端に向かって縮径する、
請求項1〜4のいずれか1項に記載のピペットチップ。
[6]
前記直管部は、内径が先端に向かって拡径する逆テーパー部を有する、
請求項1〜4のいずれか1項に記載のピペットチップ。
[7]
前記直管部の内壁に凹凸を配する、
請求項1〜4のいずれか1項に記載のピペットチップ。
[8]
請求項1〜7のいずれか1項に記載の前記ピペットチップを用いて、細胞を含む液体を吸引し、
前記ピペットチップを用いて前記吸引した液体を吐出する、ピペッティング方法。
[9]
5ml以上12ml以下の前記液体を3.0ml/s以上7.0ml/s以下の速度で2回以上5回以下の回数だけ、吸引及び吐出する、請求項8に記載のピペッティング方法。
[10]
前記細胞はヒトiPS細胞である、請求項8又は9に記載のピペッティング方法。
[11]
前記ピペットチップを用いて、前記ヒトiPS細胞を含む前記液体を吸引し、
前記ピペットチップを用いて、前記吸引した液体を吐出することにより、前記ヒトiPS細胞が形成するコロニーの直径を100μm以上200μm以下に砕く、請求項10に記載のピペッティング方法。

Drawings

[ Fig. 1A]

[ Fig. 1B]

[ Fig. 6]

[ Fig. 7]

[ Fig. 8]

[ Fig. 2]

[ Fig. 3]

[ Fig. 4]

[ Fig. 5]

20160613A16333全文3

Claims

[1]
本体部と、
前記本体部の先端に配される直管部と、を有し、
前記直管部の内径が 1.0mm以上かつ1.5mm以下であり、
前記直管部の長さが5mm以上かつ15mm以下である、
ピペットチップ。
[2]
前記本体部は、前記直管部に接続されると共に、前記直管部に向かって縮径する第1テーパー部を有し、
前記直管部の前記第1テーパー部のテーパー角度は3度以上20度以下である、
請求項1に記載のピペットチップ。
[3]
前記本体部は、前記第1テーパー部に接続されると共に、前記第1テーパー部よりもテーパー角度が小である第2テーパー部を有する、
請求項2に記載のピペットチップ。
[4]
前記直管部の外径は先端に向かって縮径する、
請求項1〜3のいずれか1項に記載のピペットチップ。
[5]
前記直管部は、内径が先端に向かって拡径する逆テーパー部を有する、
請求項1〜3のいずれか1項に記載のピペットチップ。
[6]
前記直管部の内壁に凹凸を配する、
請求項1〜3のいずれか1項に記載のピペットチップ。
[7]
請求項1〜6のいずれか1項に記載の前記ピペットチップを用いて、細胞を含む液体を吸引し、
前記ピペットチップを用いて前記吸引した液体を吐出する、ピペッティング方法。
[8]
5ml以上12ml以下の前記液体を3.0ml/s以上7.0ml/s以下の速度で2回以上5回以下の回数だけ、吸引及び吐出する、請求項7に記載のピペッティング方法。
[9]
前記細胞はヒトiPS細胞である、請求項7又は8に記載のピペッティング方法。
[10]
前記ピペットチップを用いて、前記ヒトiPS細胞を含む前記液体を吸引し、
前記ピペットチップを用いて、前記吸引した液体を吐出することにより、前記ヒトiPS細胞が形成するコロニーの直径を100μm以上200μm以下に砕く、請求項9に記載のピペッティング方法。
[11]
本体部と、
前記本体部の先端に配される直管部と、を有し、
前記直管部の内径が0.8mm以上かつ1.5mm以下であり、
前記直管部の長さが5mm以上かつ15mm以下であり、
前記直管部の内壁に凹凸を配する、ピペットチップ。