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1. JP1999302322 - FUNCTIONALIZED OLEFIN COPOLYMER AS ADDITIVE

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[ JA ]
【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の背景】本発明は、分散特性を与えるばかりでなく粘度指数改良剤(viscosity index improver)の信用度を高め、燃料の経済性および低温における粘度特性を向上させる新規な燃料用および潤滑剤用多機能添加剤に関する。本発明は更に上記添加剤を含有させた濃縮物、燃料および潤滑油組成物にも関する。
【0002】
【発明の要約】本発明は新規な官能化(functionalized)オレフィン共重合体そしてそれを燃料および潤滑油組成物で添加剤として用いることに関する。本発明の官能化オレフィン共重合体に、反応性カルボキシル官能性を含むアシル化(acylated)オレフィン共重合体が生じるようにエチレン系不飽和カルボン酸またはそれの誘導体をグラフト化させ(grafted)ておいたオレフィン共重合体を含める。このアシル化オレフィン共重合体を連成用(coupling)化合物[これは、好適には2つ以上のアシル化オレフィン共重合体のカルボキシル官能性と反応し得るアミン、チオールおよび/またはヒドロキシ官能性を2つ以上含む]と反応させることで本発明の新規な添加剤を生じさせる。追加的に、上記アシル化オレフィン共重合体を、それを上記連成用化合物と反応させる前か或は後に、性能向上用(performance enhancing)化合物または化合物類[即ち上記アシル化オレフィン共重合体のカルボキシル官能性と反応し得る官能基を1つのみ含む化合物]と反応させることで、さらなる利点、例えば抗酸化性、抗摩耗性および追加的分散特性の向上などを得る。
【0003】
【発明の詳細な記述】本発明の新規な添加剤を製造する時に用いる基質であるオレフィン重合体もしくは共重合体は、重合性C 2からC 23オレフィン類から作られた重合体もしくは共重合体である。上記(共)重合体の製造を典型的にはエチレン、プロピレン、1−ブテン、2−ブテン、イソブテン、1−ヘキセンまたは1−オクテンを用いて行う。
【0004】また、ビニル芳香族化合物と共役ジエンからか或は共役ジエン類の混合物から作られたランダムおよびブロック共重合体の水添品も本発明で用いるに適切な基質である。このような種類の共重合体の中で、イソプレン−ブタジエン、スチレン−イソプレンまたはスチレン−ブタジエンのランダムおよびブロック共重合体の水添品が好適である。
【0005】本発明で用いるに好適な重合体はエチレンと1種以上のC 3からC 23アルファ−オレフィン類から作られた共重合体である。エチレンとプロピレンから作られた共重合体が最も好適である。共重合体の製造でプロピレンの代わりに用いるか或はターポリマーの製造でエチレンおよびプロピレンと組み合わせて用いるに適切な他のアルファ−オレフィン類には、1−ブテン、1−ペンテン、1−ヘキセン、1−オクテンおよびスチレンなど、またα,ω−ジオレフィン類、例えば1,5−ヘキサジエン、1,6−ヘプタジエン、1,7−オクタジエンなど、また分枝鎖アルファ−オレフィン類、例えば4−メチルブテン−1、5−メチルペンテン−1および6−メチルヘプテン−1など、そしてそれらの混合物が含まれる。
【0006】このようなエチレン−オレフィン共重合体に他のオレフィン系単量体、例えば共役もしくは非共役ジエン類および/またはエチレン系不飽和カルボン酸化合物などを少量含めることも、このエチレン−オレフィン共重合体の基本となる特性(例えば結晶性、そして天然もしくは合成油中の溶解度など)が実質的に変化しない限り可能である。
【0007】上記エチレン−オレフィン共重合体基質の製造で用いる重合反応を、一般的には、通常のチーグラー・ナッタまたはメタロセン触媒系の存在下で実施する。重合用媒体は限定的でなく、本分野の技術者に公知な如く溶液、スラリーまたは気相方法が含まれ得る。溶液重合を用いる場合の溶媒は、アルファ−オレフィン類を重合させる反応条件下で液状である如何なる適切な不活性炭化水素溶媒であってもよく、満足される炭化水素溶媒の例には炭素原子数が5から8の直鎖パラフィン類が含まれ、ヘキサンが好適である。特に、芳香族炭化水素、好適にはベンゼン核を1つ有する芳香族炭化水素、例えばベンゼン、トルエンなど、そしてこの上に記述した直鎖パラフィン系炭化水素および芳香族炭化水素の沸点に近い沸点範囲を有する飽和環状炭化水素が適切である。選択する溶媒は上記炭化水素の1種以上から成る混合物であってもよい。スラリー重合を用いる場合には、重合用液相を好適には液状のプロピレンにする。上記重合媒体に触媒成分を妨害する物質が含まれていないのが望ましい。
【0008】エチレン−プロピレンまたは高級アルファ−オレフィンの共重合体に含めるエチレンの量は約15から80モルパーセントであってもよくそしてプロピレンまたは高級アルファ−オレフィンの量は約85から20モルパーセントであってもよく、好適なモル比は、約25から75モルパーセントのエチレンと約75から25モルパーセントのC 3からC 23アルファ−オレフィンである。本発明の実施で用いるに最も好適な共重合体は、30から70モルパーセントのプロピレンと70から30モルパーセントのエチレンから作られた共重合体である。
【0009】本発明で用いる共重合体基質に持たせる数平均分子量(Mn)は、ゲル浸透クロマトグラフィーで測定して、700から500,000、好適には約3,000から約100,000、より好適には約3,000から約50,000の範囲である。本発明の重合体基質に持たせる分子量分布Mw/Mnは15未満、好適には1.0から10である。
【0010】エチレンのコポリマー類またはターポリマー類を包含させる目的で用語「重合体」および「共重合体」を一般的に用いる。
【0011】エチレン系不飽和カルボン酸材料を指定重合体のバックボーンにグラフト化させることでアシル化エチレン共重合体を生じさせる。上記エチレン共重合体へのグラフト化で用いるに適切なカルボキシル反応体は、エチレン結合を少なくとも1つとカルボン酸もしくはそれの無水物基か或は酸化もしくは加水分解で上記カルボキシル基に変化し得る極性基を少なくとも1つ、好適には2つ含むものである。このカルボキシル反応体を好適には一般式:
【0012】
【化1】
【0013】[式中、Rは、炭素原子数が0−4のアルキル基であり、XおよびX’は、同一もしくは異なり、独立して、−OH、−O−ヒドロカルビル、−O−M +(ここで、M +は1当量の金属、アンモニウムまたはアミンカチオンを表す)、−NH 2、−Cl、−Br、そしてXとX’が一緒になって無水物を形成するように−O−であってもよいこと、から成る群から選択され、そしてYおよびY’は、同一もしくは異なり、独立して、水素、炭素原子数が1−12の分枝もしくは直鎖アルキル、ハロゲン原子、または炭素原子数が2−12の有機無水物、ケトンもしくは複素環式基から成る群から選択される]で表されるアクリル酸系、メタアクリル酸系、桂皮酸系、クロトン酸系、マレイン酸系、フマル酸系およびイタコン酸系反応体から成る群から選択する。上記マレイン酸系もしくはフマル酸系反応体は、通常、マレイン酸、フマル酸、無水マレイン酸またはそれらの2種以上から成る混合物である。一般的には、商業的に入手可能で反応が容易なことから無水マレイン酸が好適である。
【0014】上記カルボキシル反応体を指定重合体のバックボーンに最終溶液の酸価および活性度を基準にして重合体バックボーン1分子当たり約0.5から約6分子のカルボキシル反応体、好適には重合体バックボーン1分子当たり少なくとも1分子のカルボキシル反応体から成る量でグラフト化させる。より好適には、上記重合体バックボーンの各分子に少なくとも1.3分子のカルボキシル反応体を反応させる。本明細書全体を通して、それをカルボキシル反応体/オレフィン共重合体の比率と呼ぶ。
【0015】このようなアシル化オレフィン共重合体を生じさせるグラフト化反応を、一般的には、フリーラジカル開始剤を用いて、押出し加工機または強力混合装置の場合のように溶液または塊状で実施する。この重合をヘキサン溶液中で実施する場合には、米国特許第4,340,689号、4,670,515号および4,948,842号(引用することによって本明細書に組み入れられる)に記述されているようにしてヘキサン中のグラフト化反応を実施するのが経済的に便利である。その結果として生じた中間体である重合体は、その構造内にアシル化官能性であるカルボン酸がランダムに存在することを特徴とする。アシル化部位が上記オレフィン共重合体の共重合体バックボーンに沿ってランダムに位置していて共重合体末端部またはその近くに排他的に存在していない場合には、結果として得る本発明の連成重合体が分枝構造を持つことになる。
【0016】上記アシル化オレフィン共重合体の製造で塊状方法を用いる場合には、押出し加工機、強力ミキサーまたはマスチケーター(masticator)などの如きゴムもしくはプラスチック加工装置を150℃から400℃の温度に加熱してそれに上記オレフィン共重合体を供給しそしてこの溶融させた重合体に上記エチレン系不飽和カルボン酸試薬およびフリーラジカル開始剤を個別に共供給することでグラフト化を起こさせる。この反応は、任意に、米国特許第5,075,383号(引用することによって本明細書に組み入れられる)に従う混合条件を用いて、上記エチレン共重合体がせん断またはグラフト化を受けるように実施可能である。一般的には、上記重合体の酸化を防止しかつ未反応試薬およびグラフト化反応副生成物の排気を補助する目的で、上記処理装置を窒素でパージ洗浄する(purged)。上記処理装置内の滞留時間を、アシル化が所望度合で起こりかつアシル化を受けた共重合体が排気を通して浄化されるに充分な時間にする。この排気段階後、そのアシルを受けた共重合体を溶解させる目的で上記処理装置に鉱物もしくは合成潤滑油を任意に添加してもよい。
【0017】上記エチレン系不飽和カルボン酸材料を上記重合体バックボーンにグラフト化させる時に使用可能なフリーラジカル開始剤には、パーオキサイド類、ヒドロパーオキサイド類、過エステル類、そしてまたアゾ化合物が含まれ、好適には、100℃以上の沸点を有していてグラフト化温度の範囲内で熱分解してフリーラジカルを発生する化合物が含まれる。このようなフリーラジカル開始剤の代表例はアゾブチロニトリル、ジクミルパーオキサイド、2,5−ジメチルヘキサン−2,5−ビス−第三ブチルパーオキサイドおよび2,5−ジメチル−ヘキシ−3−イン−2,5−ビス−第三ブチルパーオキサイドである。このような開始剤を反応混合物の重量を基準にして約0.005重量%から約1重量%の範囲の量で用いる。
【0018】オレフィン共重合体とエチレン系不飽和カルボン酸試薬の反応の実施では、本技術分野で知られる他の方法、例えばハロゲン化反応、熱もしくは「エン」反応またはそれらを混ぜ合わせた反応などを、上記フリーラジカルグラフト化方法の代わりに用いることも可能である。そのような反応を、便利には、フリーラジカルの発生および酸化副生成物の生成を回避する目的で不活性な雰囲気下で上記反応体を鉱油中または塊状状態で250℃から400℃の温度に加熱することで実施する。
【0019】このアシル化を受けたオレフィン共重合体を連成用化合物および性能向上用化合物と反応させる。この反応の順は如何なる順であってもよいか或は同時であってもよい。好適な態様では、最初に、性能向上用化合物を上記アシル化オレフィン共重合体が入っている油もしくは溶媒溶液と反応させた後に連成用化合物を添加する。両方の反応体が上記アシル化共重合体の遊離カルボキシル官能性と化合することから、粘度指数向上−分散性の所望均衡および追加的性能基準が得られるように連成用化合物と性能向上用化合物の比率を調整する必要があるばかりでなくアシル化オレフィン共重合体に対する連成用化合物および性能向上用化合物の比率も調整する必要がある。
【0020】連成用化合物を、本発明の目的で、2つ以上のアシル化オレフィン共重合体を連結、即ち連成させるように該アシル化オレフィン共重合体と反応し得るアミン、チオールおよび/またはヒドロキシ官能基を2つ以上有する化合物であるとして定義する。選択する連成用化合物の種類および/または量は該ポリマーのゲル化を引き起こさないような種類および/または量であるのが好適である。
【0021】本発明で用いる連成用化合物には、有機ポリアミン類、ポリアルコール類、ポリヒドロキシもしくはチオールアミン類、アミド−アミン類およびアミノグアニジン類が含まれ、ここで、上記有機基は脂肪族、環状脂肪族、芳香族、複素環式またはそれらの組み合わせであってもよくかつ上記有機基はヘテロ原子(例えばこれらに限定するものでないが−O−、−N−、−S−、−Si−および−P−など)を含有する有機基であってもよい。
【0022】代表的な有機ポリアミン類には、トリエチレンテトラミン、テトラエチレンペンタミン、ペンタエチレンヘキサミン、ジ−(1,3−プロピレン)トリアミン、トリ−(1,3−プロピレン)テトラミン、1,3−ジアミノプロパン、1,4−ジアミノブタン、1,5−ジアミノペンタン、1,6−ジアミノヘキサン、N,N−ジ−(2−アミノエチル)エチレンジアミン、N,N−ジ−(2−アミノエチル)プロピレンジアミン、N−(オレイルアミノプロピル)1,3−プロピレンジアミン、1,4−ビス(2−アミノエチル)ピペラジン、N原子を1分子当たり5−7個含むポリエチレンアミン混合物[商標Polyamine H、Polyamine 400またはDow Polyamine E−100の下で商業的に入手可能]、そして芳香族ジアミン混合物、例えばジメチルチオトルエンジアミンの2,4−異性体と2,6−異性体の混合物であるETHACURE(商標)300(Albemarle Corporation)などが含まれる。
【0023】本発明の実施では分枝もしくは星形分枝ポリアミン類[本技術分野ではまたデンドリマー類(dendrimers)としても知られる]も有用である。そのようなデンドリマー類は、例えば米国特許第4,587,329号および4,737,550号そしてPCT公開出願番号WO93/14147およびWO95/02008などに記述されている。このようなデンドリマー類は、官能基を通して連結しているコア基と繰り返し構造単位で限定されている。このような繰り返し単位はジェネレーション(generations)と呼ばれている。典型的には、1から4単位のジェネレーションがアミン基で一緒に連結していて第一級アミンで終結しているデンドリマーであるポリアミンが特に有用である。ポリアミンである典型的なデンドリマーの製造は、例えば1,4−ジアミノブタンをコアとして用いてそれを次にミハエル付加でアクリロニトリルと反応させた後にそのシアノ基に水添を受けさせて第一級アミンにすることなどで行われる。アクリロニトリルを用いた第二ジェネレーションの交互反応に続く水添により、分枝を8個有するポリアミンが生じる。有用なコア分子の例には、これらに限定するものでないが、アンモニア、ポリメチレンジアミン、ジエチレントリアミン、ジエチレンテトラミン、テトラエチレンペンタミン、線状および分枝ポリエチレンイミン類、ポリアミノアルキルアレン類、例えば1,3,5−トリス−(アミノメチル)ベンゼンなど、そしてメラミンおよびそれの誘導体、例えばメラミントリス(ヘキサメチレンジアミン)などが含まれる。上記ジェネレーションを生じさせる時に化学化合物として用いるに特に有用なものは、α,β−不飽和カルボン酸およびシアノ化合物、アジリジン類およびアルキレンジアミン類である。
【0024】他の適切な有機ポリアミン類には、ポリオキシアルキレンポリアミン類、例えば式:
NH 2−アルキレン−(−O−アルキレン) n−NH 2
[式中、nは、約3から59、好適には10から35の値であり、そしてアルキレン基は、独立して、炭素原子数が約2から7、好適には2から4の直鎖もしくは分枝鎖である]で表されるポリオキシアルキレンポリアミン類などが含まれる。並びに、式:
1−(−アルキレン−(−O−アルキレン) m−NH 2a
[式中、mは、約1から28の値であるが、但し炭素原子全部の合計が約2から約60、好適には約2から約40であることを条件とし、そしてR 1は、炭素原子数が10以下の多価飽和炭化水素基であり、ここで、R 1基に付いている置換基の数を値「a」で表し、この「a」の値は3から6の数である]で表されるポリオキシアルキレンポリアミン類。上記アルキレン基は、独立して、炭素原子数が約2から7、好適には2から4の直鎖もしくは分枝鎖である。
【0025】この上に記述したポリオキシアルキレンポリアミン類は、好適には、平均分子量が約200から約4000、好適には400から約2000の範囲のポリオキシアルキレンジアミン類およびポリオキシアルキレントリアミン類である。好適なポリオキシアルキレンポリアミン類には、平均分子量が約200から2000の範囲のポリオキシエチレンジアミン類、ポリオキシプロピレンジアミン類およびポリオキシプロピレントリアミン類が含まれる。このようなポリオキシアルキレンポリアミン類は商業的に入手可能であり、例えばHuntsuman Chemical Companyから商標「Jeffamines D−230、D−400、D−1000、D−2000、T−403」などの下で入手可能である。
【0026】別の特に適切な種類の有機ポリアミン類には、ビス(p−アミノシクロヘキシル)メタン(PACM)およびそれらオリゴマー類、そしてPACMとそれの異性体の混合物およびそれの類似物の混合物が含まれ、これらはシクロヘキシル環をPACMオリゴマー1分子当たり平均で2から6個以上、好適には3から4個含む。このPACMの構造は式:
【0027】
【化2】
【0028】[式中、xおよびyは、同一もしくは異なり、0から4、好適には0から2の整数であり、ここで、x+yの合計は1から4、好適には1から2である]で描写可能である。
【0029】このPACMオリゴマー類が含む窒素含有量は全体で一般に8から16重量%、好適には10から14重量%を構成する。
【0030】このようなPACMオリゴマー類は、例えば、メチレンジアニリンの触媒水添を高圧で行うことで生じさせたPACM含有生成物の分別または蒸留を行うことなどで、重質物である副生成物または釜残として入手可能である。このようなメチレンジアニリンの水添そしてその結果として得られる水添生成物からのPACMオリゴマー分離は公知手段で達成可能であり、そのような手段には、米国特許第2,511,028;2,606,924;2,606,925;2,606,928;3,914,307;3,959,374;4,293,687;4,394,523;4,448,995および4,754,070号(これらの開示は引用することによって全体が本明細書に組み入れられる)に開示されている方法が含まれる。
【0031】本発明で用いるに適切な連成用化合物であるポリアルコール類は、反応性ヒドロキシ基を少なくとも2つ有するポリオール化合物である。このようなポリアルコール類が含む炭素原子の数は1分子当たり一般に約100個以下でありそしてこれが含むヒドロキシ基の数は1分子当たり一般に2から約10個、好適には3から約8個である。このようなポリオール類の構造および化学組成は極めて多様であり得る。例えば、それらは所望に応じて置換もしくは未置換であってもよく、立体障害を持つか或は持たなくてもよく、分枝鎖であるか或は直鎖であってもよい、等々。典型的なポリオール類は、アルキレングリコール類、例えばエチレングリコール、プロピレングリコール、トリメチレングリコール、ブチレングリコールなど、そしてポリグリコール、例えばジエチレングリコール、トリエチレングリコール、テトラエチレングリコール、ジプロピレングリコール、トリプロピレングリコール、ジブチレングリコール、トリブチレングリコールなど、そしてアルキレン基が炭素原子を2から約8個有する他のアルキレングリコール類およびポリアルキレングリコール類である。他の有用なポリアルコール類には、グリセロール、グリセロールのモノメチルエーテル、トリメチロールプロパン、ペンタエリスリトール、ジペンタエリスリトール、トリペンタエリスリトール、1,2−プロパンジオール、1,2−ブタンジオール、1,4−ブタンジオール、2,3−ヘキサンジオール、ピナコール、エリスリトール、アラビトール、ソルビトール、マンニトールなどが含まれる。
【0032】本発明ではまた環状ポリ(メチロール)化合物、例えば2,2,6,6−テトラメチロールシクロヘキサノール、テトラヒドロ−3,3,5,5−テトラキス−(ヒドロキシメチル)−4−ピラノール、テトラヒドロ−3,3,5−トリス−(ヒドロキシメチル)−5−メチル−4−ピラノールばかりでなく複素環式ポリオール類も連成用化合物として使用可能である。このような複素環式ポリオール類および環状ポリ(メチロール)化合物は米国特許第4,797,219号(これの開示は引用することによって全体が本明細書に組み入れられる)により詳細に記述されている。
【0033】本発明の実施で用いるに特に有用な有機ポリヒドロキシもしくはチオールアミン類には、2−(2−アミノエチル)アミノエタノール、N−(2−ヒドロキシプロピル)エチレンジアミン、N,N−ジ−(2−ヒドロキシエチル)1,3−プロピレンジアミン、ヘキサメチレンジアミン−2−プロピレンオキサイド(HMDA−2PO)、ヘキサメチレンジアミン−3−プロピレンオキサイド(HMDA−3PO)、ヘキサメチレンジアミン−4−プロピレンオキサイド(HMDA−4PO)、ジメチルアミノプロピルアミン−2−プロピレンオキサイド(DMAPA−2PO)、そしてヒドロキシ芳香族化合物(例えばフェノール、アルキル置換フェノールなど)とアルデヒド(例えばホルムアルデヒド、ホルマリン、グリオキサールなど)とポリアルケニルポリアミン(例えばペンタエチレンヘキサミンおよびテトラエチレンペンタミンなど)から生じるマンニッヒ型縮合生成物などが含まれる。適切なポリチオールアミン類にはアミノメルカプトトリアゾール類が含まれる。
【0034】有機アミド−アミン類には、アルキレンジアミン類とアクリル酸アルキル類の反応で生じる線状および分枝生成物、例えばエチレンジアミンとアクリル酸メチルの反応で生じる生成物、または1,4−ブタンジアミンとアクリル酸メチルの反応で生じる生成物などが含まれ、そのようなアミド−アミン類は、第2版のEncyclopedia of Polymer Science and Engineering、11巻、Wiley−Interscience、1988に記述されている。アミド−アミンデンドリマー類、即ち米国特許第4,587,329号および4,737,550号に記述されているデンドリマー類は、アルキレンジアミン類およびアクリル酸アルキル類もしくはアクリルアミド類を用いた反応を交互に行うことで作られる。上記アシル化オレフィン重合体の連成で4ジェネレーションに及ぶジェネレーションを有するアミド−アミンデンドリマー類を用いることができる。
【0035】また、アミノグアニジン類、例えば重炭酸アミノグアニジン(AGBC)などの使用も有用である。
【0036】本発明の連成アシル化オレフィン共重合体の調製で、エチレン系不飽和カルボキシル試薬(例えば無水マレイン酸)1モル当たりに仕込む連成用化合物のモル量は、連成用化合物の選択に応じて多様であり得る。典型的には、この連成用化合物をカルボキシル試薬1モル当たり0.55から85モル%存在させる。この反応を、便利には、不活性条件下、好適には界面活性剤存在下の天然もしくは合成潤滑油中で実施する。上記材料を120℃から200℃、好適には140℃から180℃の温度で撹拌しながら不活性ガスでパージ洗浄することで水および/または他の低分子量副生成物を除去する。反応時間は特に連成用化合物および具体的な工程装置の選択に応じて30分から16時間に及んで多様である。
【0037】連成反応および性能向上用化合物(類)との反応を実施する時に使用可能な界面活性剤には、これらに限定するものでないが、(a)鉱物もしくは合成の潤滑油と相溶し得ると言った溶解度特性、(b)油の引火点を変化させないような沸点および蒸気圧特性、および(c)連成用化合物および性能向上用単量体を溶かすに適切な極性を有する、として特徴づけられる化合物が含まれる。適切な種類のそのような界面活性剤には、脂肪族および芳香族ヒドロキシ化合物とエチレンオキサイド、プロピレンオキサイドまたはそれらの混合物の反応生成物が含まれる。このような界面活性剤は一般に脂肪族もしくはフェノールのアルコキシレート類(alkoxylates)として知られる。代表的な例はSURFONIC RN−40,N−60,L−24−5,L−46−7(Huntsman Chemical Company),Neodol R 23−5および25−7(Shell Chemical Company)そしてTergitol Rsurfactants(Union Carbide)である。
【0038】このような界面活性剤の使用量は、主に、それが性能向上用化合物および連成用化合物を溶かす能力に依存する。典型的には、性能向上用化合物および/または連成用化合物の5から40重量%の濃度を用いる。また、この上で考察した濃縮物の代わりか或はそれに加えて、完成分散剤中の界面活性剤の全体量が10重量%以下になるように界面活性剤を個別に添加することも可能である。
【0039】上記アシル化オレフィン共重合体を連成用化合物と反応させることに加えて、例えば追加的分散特性、向上した抗酸化性および/または抗摩耗特性などを示すグラフト化および誘導化(derivatized)エチレン共重合体を生じさせる目的で、上記アシル化オレフィン共重合体を幅広い範囲の有機化合物、即ち性能向上用化合物と反応させる。このような性能向上用化合物は、上記アシル化オレフィン共重合体のカルボキシル基および別の官能基、例えば複素環式もしくは共役芳香族単位またはそれらの組み合わせなどと反応し得る(それによって追加的性能基準を与え得る)第一級アミン、ヒドロキシまたはチオール基を1つ含むものである。この用語「追加的性能基準」は、基本的な粘度指数/分散性の改良に加えて本多機能オレフィン共重合体が添加剤として潤滑油または燃料に与える望ましい化学的および物理的特性または機能を指す。
【0040】本発明のアシル化オレフィン共重合体を更に誘導する(derivatize)目的で幅広い範囲の性能向上用化合物を用いることができ、そのような化合物には、これらに限定するものでないが、例えばモノアミン類、立体障害(sterically hindered)ポリアミン類、複素環式チオール類およびヒドロキシアミン類が含まれる。このようなアミン類、ヒドロキシ類またはチオール類は、上記アシル化重合体の連成をもたらさず、むしろ利用できるカルボキシル基、好適には無水物基と反応し、これらは上記重合体に抗酸化性を組み込む手段、燃料経済性を向上させる手段、そして追加的分散性を与える手段である。適切な性能向上用化合物には、上記アシル化オレフィン共重合体のカルボキシル官能性と反応し得る第一級アミン、ヒドロキシまたはチオール基を1つのみ有する脂肪族、環状脂肪族、芳香族および複素環式アミン類、ヒドロキシ類またはチオール類が含まれる。
【0041】アリールポリアミン類の具体的な例には、N−フェニル−フェニレンジアミン、N−ナフチルフェニレンジアミン、そして式:
【0042】
【化3】
【0043】[式中、Arは芳香族基であり、R’は、H、−NH 2、−NH−アリール−NH 2、−NH−アリール−アルキル−NH 2、−NH−アルキル−NH 2、−NH−アリール、−NH−アリール−アルキル、−NH−アルキル、または炭素原子数が4から24の分枝もしくは直鎖基(これはアルキル、アルケニル、アルコキシ、アリールアルキル、ヒドロキシアルキルまたはアミノアルキルであり得る)であり、R”は、NH 2,−NH(CH 2nmNH 2,−CH 2−(CH 2n−NH 2,アリール−NH 2であり、ここで、nおよびmは、1から10の値を有し、そしてR”’は、−H、炭素原子数が4から24のアルキル、アルケニル、アルコキシ、アリールアルキル、アルカリールであるが、但しR’およびR”の1つおよび1つのみが末端NH 2を有することを条件とする]で表される如きそれらの置換形態が含まれる。
【0044】有用な複素環式ポリアミン類は、式:
(a)アミノカルバゾール
【0045】
【化4】
【0046】[ここで、RおよびR’は、水素を表すか、或は炭素原子数が1から14のアルキル、アルケニルまたはアルコキシ基を表す]
(b)アミノインドール
【0047】
【化5】
【0048】[ここで、Rは、水素を表すか、或は炭素原子数が1から14のアルキル基を表す]
(c)アミノピロール
【0049】
【化6】
【0050】[ここで、Rは、炭素原子数が2から6の二価アルキレン基であり、そしてR’は、水素であるか或は炭素原子数が1から14のアルキル基である]
(d)アミノ−インダゾリノン
【0051】
【化7】
【0052】[ここで、Rは、水素であるか或は炭素原子数が1から14のアルキル基である]
(e)アミノペリミジン
【0053】
【化8】
【0054】[ここで、Rは、水素を表すか、或は炭素原子数が1から14のアルキルまたはアルコキシル基を表す]
(f)メルカプトトリアゾール
【0055】
【化9】
【0056】[ここで、Rは、存在していなくてもよいか、或はアルキル、アルケニル、アリールアルキルまたはアリールから成る群から選択される(C 1−C 10)線状もしくは分枝炭化水素である]
(g)アミノモルホリン、アミノピペラジン、アミノピペリジン
【0057】
【化10】
【0058】[ここで、Rは、−CH 2(CH 2n−NH 2(ここで、nは0から10の値である)であり、そしてR’はH、炭素原子数が4から24のアルキル、アルケニル、アルコキシ、アリールアルキルまたはアルキルアリールである]
(h)アミノフェノチアジン
【0059】
【化11】
【0060】[ここで、R’は、−NH 2
【0061】
【化12】
【0062】(ここで、nは1から10の値を有する)、NH 2−アリール−、NH 2−アリールアルキル−であり、R”はHまたは(C 1−C 24)分枝もしくは直鎖アルキル、アルケニル、アルコキシまたはアリールアルキルである]
(i)アミノピリジン類、アミノピラジン類、アミノピリミジン類
【0063】
【化13】
【0064】[ここで、Rは、水素、−NH−アリール、−NH−アリール−アルキル、−NH−アルキル、アリール、アルキル、アルケニル、アルコキシ、アリールアルキル基(炭素原子数1から18)を表す]
(j)ピリジン類、ピラジン類、ピリミジン類
【0065】
【化14】
【0066】[ここで、Rは、水素、−NH−アリール、−NH−アリール−アルキル、−NH−アルキル、アリール、アルキル、アルケニル、アルコキシ、アリールアルキル基(炭素原子数1から18)を表し、そしてR’は、−NH 2,−NH(CH 2nmNH 2,−CH 2−(CH 2n−NH 2,またはアリール−NH 2であり、ここで、nおよびmは1から10の値を有する](k)アミノイミジゾリドン
【0067】
【化15】
【0068】[ここで、Rは、各場合とも同一もしくは異なり、H、炭素原子数が1から24の分枝もしくは直鎖基(これはアルキル、アルケニル、アルコキシまたはアリールアルキルであり得る)であってもよく、nは0から12の値を有し、mは0から2の値を有し、そしてXはOまたはSのいずれかである]
(l)アミノチアジアゾール、アミノチオチアジアゾール
【0069】
【化16】
【0070】[ここで、Rは、水素であるか、或はアルキル、アルケニル、アリールアルキルまたはアルカリールから成る群から選択される(C 1−C 10)分枝もしくは線状炭化水素であり、R’は、−NH 2,−CH 2−(CH 2n−NH 2,−CH 2−アリール−NH 2であり、nは0から10の値であり、そしてR”はアルキル、アルケニル、アリールアルキルまたはアルカリールから成る群から選択される(C 1−C 10)分枝もしくは線状炭化水素である]
(m)アミノベンゾトリアゾール
【0071】
【化17】
【0072】[ここで、Rは、−CH 2−(CH 2n−NH 2(ここで、nは0から10の値を有する)であり、R’は、水素であるか、或はアルキル、アルケニル、アルコキシル、アリールアルキルまたはアルカリールから成る群から選択される(C 1−C 10)分枝もしくは線状炭化水素である]
(n)アミノイミダゾリン、アミノチアゾリン
【0073】
【化18】
【0074】[ここで、R’は、任意に酸素、窒素、硫黄または燐原子を1つ以上含んでいてもよい線状、環状、複素環式または複素芳香族基であり、そしてRは水素またはR’である]で表される群から選択可能である。
【0075】有用な複素環式チオール類は、式:
メルカプトベンゾチアゾール メルカプトベンゾイミダゾール
【0076】
【化19】
【0077】[式中、Rは、存在していなくてもよいか、或はアルキル、アルケニル、アリールまたはアリールアルキルから成る群から選択される(C 1−C 10)線状もしくは分枝炭化水素であり、そしてR’は水素またはRであってもよい]で表される群から選択可能である。
【0078】好適な性能向上用化合物の使用は、米国特許第4,863,623、5,075,383、5,112,508、5,147,569、5,160,446、5,162,086、5,167,845、5,188,745、5,200,100、5,200,102、5,238,588、5,275,746、5,409,623、5,424,366、5,429,757、5,472,627、5,474,694、5,534,171および5,563,118号(これらの開示は引用することによって本明細書に組み入れられる)に記述されている。
【0079】このような性能向上用化合物を最終生成物の所望特性そして実際に使用する連成用化合物の種類および量に応じていろいろな量で存在させる。この性能向上用化合物を好適にはアシル化剤1モル当たり15から99.5モル%の量で存在させる。
【0080】上記連成用化合物および性能向上用化合物を上記アシル化オレフィン共重合体と反応させる順は如何なる順であってもよいか或は同時であってもよい。添加を段階的様式で行うのが好適であり、最も好適な態様では、上記連成用化合物を添加する前に上記性能向上用化合物を上記アシル化オレフィン共重合体と反応させる。
【0081】典型的には、上記性能向上用化合物(類)を界面活性剤に溶解させて、上記アシル化オレフィン共重合体が入っている鉱油または合成油である潤滑油または溶媒の溶液に添加する。その溶液を不活性ガスパージ下で撹拌しながら120℃から200℃の範囲の温度に加熱する。次に、上記連成用化合物が界面活性剤もしくは油に入っている溶液を加える。ある態様では、上記アシル化オレフィン共重合体と連成用化合物を入れた溶液に、連成反応が起こるに充分な時間が経過した後、上記性能向上用化合物−界面活性剤溶液を添加するのが好適である。これらの反応を便利には窒素パージ下の撹拌反応槽内で実施する。しかしながら、本分野の技術者に明らかなように、二軸押出し加工機である反応槽内のグラフト反応−排気ゾーンの下流に位置するゾーンに上記性能向上用化合物が入っている界面活性剤溶液に続いて連成用化合物が入っている同様な溶液を添加するのも同様に便利である。
【0082】便利な如何なる様式で本発明の官能化オレフィン共重合体を潤滑油もしくは燃料に添加してもよい。このように、本官能化オレフィン共重合体を潤滑油もしくは燃料に所望濃度レベルで分散または溶解させることを通してそれを潤滑油もしくは燃料に直接添加してもよい。このように潤滑油もしくは燃料にブレンドする処理は室温または高温で実施可能である。別法として、本官能化オレフィン共重合体を適切な油溶性溶媒/希釈剤[例えばベンゼン、キシレン、トルエン、潤滑用ベースオイル(base oil)および石油溜分(これには以下に詳細に記述する通常は液状のいろいろな燃料が含まれる)]とブレンドして濃縮物を生じさせた後、この濃縮物を潤滑油または燃料とブレンドして最終調合物を得ることも可能である。このような添加用濃縮物に、この濃縮物の重量を基準にして、添加剤である官能化オレフィン共重合体[活性材料(A.I.)を基準]を典型的には約3から約45重量%、好適には約10から約35重量%含有させそしてベースオイルを典型的には約20から90重量%、好適には約40から60重量%含有させる。
【0083】本発明の官能化オレフィン共重合体生成物は非常に良好な分散特性を示す。従って、本官能化オレフィン共重合体生成物の使用では、これを油性材料、例えば燃料および潤滑油などの中に添加するか或は溶解させる。本発明の生成物を通常は液状の石油燃料、例えば約65℃から430℃で沸騰する中間溜分(これにはケロセン、ディーゼル燃料、家庭暖房用燃料油、ジェット燃料などが含まれる)で用いる場合、本添加剤をそのような燃料に入れて用いる濃度を、通常は、そのような組成物の全体重量を基準にして典型的には約0.001から約0.5、好適には0.005から約0.15重量%の範囲にする。
【0084】本発明の燃料組成物に、本発明の生成物に加えて、本分野の技術者によく知られている他の添加剤を含有させてもよい。これらには、抗ノック剤(anti−knock agents)、付着物防止剤もしくは改良剤(depositpreventors or modifiers)、染料、セタン改良剤(cetane improvers)、抗酸化剤、防錆剤、ガム抑制剤(guminhibitors)および金属不活性化剤(metal deactivators)などが含まれ得る。
【0085】本発明の官能化オレフィン共重合体生成物は、主に、本添加剤が溶解または分散するベースオイルが用いられている潤滑油組成物で使用可能である。そのようなベースオイルは天然、合成またはそれらの混合物であってもよい。本発明の潤滑油組成物を調製する時に用いるに適切なベースオイルには、火花点火内燃機関および圧縮点火内燃機関、例えば自動車およびトラックのエンジン、海洋および列車用のディーゼルエンジンなどでクランクケース用潤滑油として通常用いられている組成物が含まれる。また、本発明の添加剤混合物を動力伝達用流体、高負荷作動油、パワーステアリング用流体などで通常用いられそして/またはそれらとして用いるに適したベースオイルで用いた時にも、有利な結果が達成される。また、ギア用潤滑剤、産業用油、ポンプ用油および他の潤滑油組成物に本発明の添加剤混合物を添加した時にも利点を得ることができる。
【0086】このような潤滑油調合物には、通常、この調合物に要求される特性を与える追加的添加剤が入っている。そのような種類の添加剤の中には、粘度指数改良剤、抗酸化剤、腐食抑制剤、洗浄剤(detergents)、分散剤、流動点降下剤、抗摩耗剤、消泡剤、抗乳化剤および摩擦改良剤(friction modifiers)が含まれる。
【0087】潤滑油調合物を調製する場合、上記添加剤を炭化水素油、例えば潤滑用鉱油または他の適切な溶媒など中の活性材料濃度が10から80重量%の形態で導入するのが通常の実施である。完成潤滑剤、例えばクランクケース用モーターオイルなどを調製する場合、通常は、そのような濃縮物を、潤滑油の量が添加剤パッケージ(package)1重量部当たり3から100重量部、例えば5から40重量部になるように希釈してもよい。濃縮物の目的は、勿論、いろいろな材料の取り扱いの困難さおよび厄介さの度合を低くすることに加えて最終ブレンド物における溶解または分散を容易にすることにある。このように、本官能化オレフィン共重合体は、通常、例えば潤滑油溜分中10から50重量%の濃縮物の形態で使用可能である。
【0088】本発明の官能化オレフィン共重合体を、一般的には、潤滑粘度を有する油(これには天然および合成の潤滑油およびそれらの混合物が含まれる)を含有する潤滑油ベースストック(lube oil basestock)との混和物の状態で用いる。
【0089】天然油には、動物油および植物油(例えばヒマシ油、ラード油)、液状の石油、そしてパラフィン型、ナフテン型およびパラフィン−ナフテン混合型の水素化精製、溶媒処理もしくは酸処理鉱物潤滑油が含まれる。また、石炭または頁岩から誘導される潤滑粘度の油も有用なベースオイルである。本発明で用いる合成潤滑油に通常用いられているかなり多数の合成炭化水素油[これらには、これらに限定するものでないが、ポリ−アルファ−オレフィン類、アルキル化芳香族、アルキレンオキサイドのポリマー類、インターポリマー類、コポリマー類およびそれらの誘導体(末端ヒドロキシル基をエステル化、エーテル化などで修飾した誘導体)、ジカルボン酸のエステル、そしてケイ素を基とする油などが含まれる]の1つを含める。
【0090】特殊な燃料もしくは潤滑剤用途で必要とされているか或は望まれている追加的特性を本発明の官能化オレフィン共重合体に与える目的でこれに後処理を受けさせることも可能である。後処理技術は本技術分野でよく知られており、それにはホウ素化、燐酸化およびマレイン化などが含まれる。
【0091】
【実施例】以下に示す実施例に挙げる実験的官能化オレフィン共重合体を全部同じ一般的方法で製造した。エチレン−プロピレン共重合体のバックボーンに無水マレイン酸を溶媒の存在下フリーラジカルでグラフト化させることを通して、アシル化エチレン−プロピレン共重合体の調製を行った。次に、このアシル化エチレン−プロピレン共重合体に油交換を受けさせた、即ち溶媒を除去して油に置き換えた。上記エチレン−プロピレン共重合体の数平均分子量は約10,000または約20,000であった(以下の表を参照)。上記アシル化エチレン−プロピレン共重合体を生じさせる反応で用いた条件および無水マレイン酸とエチレン−プロピレン共重合体のモル比は、重合体各分子のバックボーンに無水マレイン酸が約1.8分子から約5分子の範囲で反応するような条件および比率であった(以下の表を参照)。このアシル化エチレン−プロピレン共重合体と連成用化合物および任意に性能向上用化合物(NPPDA)を界面活性剤の存在下160℃で約6時間反応させた。無水マレイン酸1モル当たりに仕込む上記連成用化合物のモルを変えた(以下の表を参照)。表1−5の実施例における本発明の官能化オレフィン共重合体は20重量%活性物であった。「活性物」は重合体、連成用化合物および性能向上用化合物を包含し、溶媒/希釈剤を包含しない。
【0092】表1に、アシル化オレフィン共重合体と連成用化合物を反応させた場合の効果を示す。この実施例全部で用いた重合体バックボーンは数平均分子量が約20,000のエチレン−プロピレン共重合体である。この上に記述した手順に従って上記エチレン−プロピレン共重合体と無水マレイン酸をカルボキシル反応体/オレフィン共重合体比を約3.9にして反応させることで、アシル化エチレン−プロピレン共重合体を生じさせた。以下に示す実施例全体に渡って述べるマンニッヒ(Mannich)連成用アミンは、PIB−フェノールとテトラメチレンペンタミンとホルムアルデヒドの反応生成物であった。
【0093】窒素のレベルおよび動粘度のデータを以下に示す。
【0094】
【表1】
【0095】− 測定せず
* 比較実施例
1: 如何なる連成用化合物とも性能向上用化合物とも反応させていないアシル化エチレン−プロピレン共重合体(Mnが20,000)。
【0096】本発明の官能化エチレン−オレフィン共重合体が与える動粘度はアミン(連成用または性能向上用)とのさらなる反応を受けさせていないアシル化エチレン−オレフィン共重合体が与えるそれに比較して高いことが表1から明らかである。動粘度が高くなることは添加剤が有する増粘力(thickening power)が高いことを示している。
【0097】表2に、アシル化エチレン−オレフィン共重合体を連成用化合物と反応させた場合の添加剤が示す分散性の効果を例証する。この添加剤は表1に挙げた添加剤と同じであった。本発明の官能化エチレン−オレフィン共重合体がSpot Dispersancy Testで示す分散性能は市販分散剤のそれに相当する。このSpot Dispersancy Testでは、添加剤がスラッジ(sludge)を分散する能力の尺度が得られる。このSpot Dispersancy Testでは、分散剤の候補品をある量のSequense VEスラッジ油と一緒に混合して300度Fで16時間インキュベートする。その結果として生じた混合物(3−10滴)を標準的な白色の吸い取り紙上に落下させてスラッジ油の斑点を生じさせる。24時間後、スラッジの環の直径と油の環の直径を測定する。分散性は油がスラッジを懸濁状態に保持する能力であることから、Spot Dispersancy Testでは、スラッジの環の直径と油の環の直径の差で分散性を示す。スラッジの環の幅が油の環の幅にほぼ等しいことは、分散性が高いことを示す。スラッジの環の直径と油の環の直径の商に100をかけることで等級(%SDT)を示す。数値等級が高いことは分散性が良好であることを示している。実施例2および4−6で用いた重合体バックボーンは数平均分子量が約20,000のエチレン−プロピレン共重合体である。この上に記述した手順に従って上記エチレン−プロピレン共重合体と無水マレイン酸をカルボキシル反応体/オレフィン共重合体比を約3.9にして反応させることで、アシル化エチレン−プロピレン共重合体を生じさせた。次に、このアシル化エチレン共重合体を連成用アミン(この量を以下の表に示す)および性能向上用アミン(NPPDA)と反応させた。
【0098】
【表2】
【0099】*: 比較実施例
2: スラッジ単独
3: 後処理を受けさせた公称活性度(nominal activity)が
40重量%の市販マンニッヒ型分散剤
4: 性能向上用化合物(NPPDA)と完全に反応させておいた公称活性度が32重量%のアシル化エチレン−プロピレン共重合体(Mnが10,000)
表2は、本発明の官能化エチレン共重合体が示す分散特性は市販分散剤のそれと同様であることを示している。
【0100】表3に、アシル化エチレン共重合体を連成用アミンと反応させた場合の効果を示す。この実施例全部で用いた重合体バックボーンは数平均分子量が約20,000のエチレン−プロピレン共重合体である。この上に記述した手順を用いて上記エチレン−プロピレン共重合体と無水マレイン酸をカルボキシル反応体/オレフィン共重合体の比率を約1.8にして反応させることで、アシル化エチレン−プロピレン共重合体を生じさせた。
【0101】窒素のレベルおよび動粘度のデータを以下に示す。
【0102】
【表3】
【0103】* 対照サンプル、即ち如何なる連成用アミンとも性能向上用アミンとも反応させていないアシル化エチレン−プロピレン共重合体(Mnが20,000)。
【0104】本発明の官能化オレフィン共重合体が与える動粘度はアミン(連成用または性能向上用)と反応させていないアシル化エチレン−オレフィン共重合体が与えるそれに比較して高いことが表3から明らかである。この上に記述したように、動粘度が高くなることは添加剤が有する増粘力が高いことを示している。
【0105】表4に、表1に挙げた添加剤を含有させた追加的調合物を示す。この調合物は全部SAE 5W−30完全調合モーターオイルであり、このモーターオイルにグループIのベースストックと市販添加剤(これには分散剤、ZDDP、消泡剤、抗酸化剤、流動点降下剤、粘度指数改良剤、摩擦改良剤および希釈用加工油が含まれる)を含有させる。グループIのベースストックは80から120の粘度指数を示しかつ<90%の飽和度を示しそして/またはそれの硫黄量は>0.03重量%である。
【0106】
【表4】
【0107】*: 比較実施例
3: 後処理を受けさせた市販マンニッヒ型分散剤
4: 性能向上用アミン(NPPDA)と完全に反応させておいたアシル化エチレン−プロピレン共重合体(Mnが10,000)
表4を検討することで、動粘度を一定にした場合、本発明の添加剤であるエチレン−オレフィン共重合体を用いると粘度指数改良剤の信用度(VII信用度)が他の市販分散剤を用いた時に比較して向上する(高くなる)ことは明らかである。これにより、完成油の調合で使用するVIIの量を少なくすることができる。更に、本発明の添加剤を含有させると、本発明の範囲外の添加剤を含有させた油に比較して、冷クランキングシミュレーター(cold crankingsimulator)で利点を示す完成油が得られる。このことは、CCS@−25Cの値が望ましく低いことで明らかである。また、この油が示すヘーズ(haze)および色も満足されるものである。
【0108】表5に、表1に挙げた添加剤を含有させた追加的調合物を示す。この調合物は全部SAE 5W−30完全調合モーターオイルであり、このモーターオイルにグループIIのベースストックと市販添加剤(これには分散剤、ZDDP、消泡剤、抗酸化剤、流動点降下剤、粘度指数改良剤、摩擦改良剤および希釈用加工油が含まれる)を含有させる。グループIIのベースストックは粘度指数が80から120で飽和度が>90%および/または硫黄量が<0.03%であることを特徴とする。
【0109】
【表5】
【0110】*: 比較実施例
3: 後処理を受けさせた市販マンニッヒ型分散剤
表5を検討することで、動粘度を一定にした場合、本発明の添加剤であるエチレン−オレフィン共重合体を用いると粘度指数改良剤の信用度(VII信用度)が他の市販分散剤を用いた時に比較して向上する(高くなる)ことは明らかである。これにより、完成油の調合で使用するVIIの量を少なくすることができる。更に、本発明のエチレン−オレフィン共重合体を用いると、SimD(重量%)結果が望ましく低くなることで明らかなように、油に入れる240ニュートラル(neutral)の含有量を高くすることができ、従って完成油の揮発性を低くすることができる。更に、本発明の添加剤を含有させると、本発明の範囲外の添加剤を含有させた油に比較して、冷クランキングシミュレーターで利点を示す完成油が得られる。このことは、CCS@−25Cの値が低いことで明らかである。
【0111】表6に、アシル化エチレン−オレフィン共重合体を連成用化合物および性能向上用化合物と反応させた場合の効果を示す。この実施例全部で用いた重合体バックボーンは数平均分子量が約10,000のエチレン−プロピレン共重合体である。表6−7の実施例で用いた本発明の官能化エチレン−オレフィン共重合体は活性物を33重量%含有する。この上に記述した手順を用いて上記エチレン−プロピレン共重合体と無水マレイン酸をカルボキシル反応体/オレフィン共重合体の比率を約1.8にして反応させることで、アシル化エチレン−プロピレン共重合体を生じさせた。
【0112】窒素のレベルおよび動粘度のデータを以下に示す。
【0113】
【表6】
【0114】1 対照サンプル、即ち性能向上用アミン(NPPDA)と完全に反応させておいたアシル化エチレン−プロピレン共重合体(Mnが10,000)。
【0115】* 比較実施例
** この調合物は試験限界を越えており、推測粘度である。
【0116】本発明の官能化エチレン共重合体が与える動粘度は性能向上用化合物と反応させていないアシル化オレフィン共重合体(比較実施例13および14)および連成用化合物とは反応させたが性能向上用化合物とは反応させていないアシル化オレフィン共重合体(比較実施例3、6および12)が与えるそれに比較して高いことが表6から明らかである。動粘度が高くなることは添加剤が有する増粘力が高いことを示してはいるが、しかしながら、比較実施例3、6および12が示す動粘度は極めて高く、これは使用可能な添加剤の範囲外である。
【0117】流体膜が充分に薄い時に境界潤滑(boundary lubrication)が起こって、向かい合う金属表面が互いに相互作用する。このような相互作用が起こると摩擦が増大する。エンジンでは、摩擦が高くなると結果として燃料の経済性が低下する。
【0118】流体が示す境界摩擦特性はHigh Frequency Reciprocating Rig(HFRR)を用いて測定可能である。このHFRRの操作では、サンプル用セルにサンプルを1−2ml入れて、そのセル内でボールを1枚のプレート(plate)に渡って往復運動させる。振動数、ボールが移動する路長、ボールにかかる荷重および試験温度を調節することができる。このようなパラメーターを調節することを通して、流体が示す境界摩擦特性を評価することができる。
【0119】本発明の新規な重合体である添加剤をSAE 5W−30完全調合モーターオイルとブレンドし、同様に比較分散剤もそれとブレンドした。これらの流体が示す境界摩擦特性を、C.Bovington,V.AnghelおよびH.A.Spikes(SAE Technical Paper 961142)が“Predicting Seq.VI and VIA Fuel Economy from Laboratory Bench Tests”に記述している条件と同じ条件下のHFRR、即ち4Nの荷重、1mmの路長および20Hzの振動数を用いて評価した。摩擦特性の測定を130℃で行った。
【0120】以下に示す表7は、本発明の新規な官能化エチレン共重合体をモーターオイルに添加した時に得られる境界摩擦結果は通常のマンニッヒ型分散剤を用いた時に得られる結果ばかりでなく性能向上用アミンとのみ反応させておいたアシル化エチレン共重合体を用いた時に得られる結果に比較して向上していることを示している。この上で述べたように、境界摩擦結果が低いことは燃料経済性の向上を示している。表7に、モーターオイルに存在させる通常のマンニッヒ型分散剤の量、モーターオイルに存在させるオレフィン共重合体添加剤の量、オレフィン共重合体バックボーンの数平均分子量(Mn)、カルボキシル反応体/オレフィン共重合体の比率、アシル化エチレン共重合体と反応させるアミンの種類、連成用アミンのモル%、そして境界摩擦結果を挙げる。連成用アミンのモル%が100未満の場合には、それらの全てにおいて、NPPDAを理論的に残存無水物基と充分に反応するモル量で存在させる。
【0121】比較実施例1−6はマンニッヒ型分散剤を含有していてエチレン共重合体を含有しない調合物に相当する。比較実施例15−26は、架橋をもたらさない性能向上用アミンとのみ反応させておいたアシル化エチレン共重合体を含有する調合物に相当する。実施例7−14および27−31は本発明の範囲内の調合物に相当する。試験した油は全部SAE 5W−30完全調合乗用車用モーターオイルを基とする油であった。この油の調合を市販の洗浄剤、ZDDP、抗酸化剤、消泡剤、流動点降下剤、防錆剤、粘度指数改良剤、摩擦改良剤および希釈用加工油を用いて行った。
【0122】
【表7】
【0123】
【表8】
【0124】本発明の官能化エチレン−オレフィン共重合体を含有させた油が示す境界摩擦はエチレン共重合体を含有させていない油組成物(実施例1−6)および性能向上用化合物とのみ更に反応させておいたアシル化エチレン−オレフィン共重合体を含有させた油組成物(実施例15−26)に比較して向上している(即ち低下している)ことは、この上に示した表から明らかであり、このことは、この上に記述したように燃料経済性向上の指示である。
【0125】本発明はそれの実施でかなり変形を受け易い。従って、本発明を本明細書の上に挙げた具体的な例示に限定するものでない。むしろ、本発明は添付請求の範囲の精神および範囲内にあり、法の問題として利用できるそれの相当物を包含する。
【0126】本特許権保有者は開示した全ての態様を公に献呈することを意図するものでなく、開示した全ての修飾形または変形が実際上本請求の範囲の範囲内に入らない可能性があっても相当物の見解の下でそれらもその度合で本発明の一部であると見なす。
【0127】本発明の特徴および態様は以下のとおりである。
【0128】1. 官能化オレフィン共重合体であって、a)アシル化オレフィン共重合体とb)該アシル化オレフィン共重合体と反応し得るアミン、チオールおよび/またはアルコール官能性を2つ以上含む少なくとも1種の連成用化合物とc)性能向上用化合物の反応生成物を含む官能化オレフィン共重合体。
【0129】2. 該オレフィン共重合体の基質が重合性C 2からC 23オレフィン類から作られた共重合体、ビニル芳香族化合物と少なくとも1種の共役ジエンから作られたランダムおよびブロック共重合体の水添品、または共役ジエン類の混合物から作られたランダムおよびブロック共重合体の水添品から選択される第1項記載の官能化オレフィン共重合体。
【0130】3. 上記オレフィン共重合体が700から約500,000の範囲の数平均分子量を有する第1項記載の官能化オレフィン共重合体。
【0131】4. 該オレフィン共重合体がエチレンと1種以上のC 3−C 23アルファ−オレフィン類から作られた共重合体である第1項記載の官能化オレフィン共重合体。
【0132】5. 上記アシル化オレフィン共重合体がオレフィン共重合体を含んでいてそれにエチレン系不飽和カルボン酸またはそれの誘導体がオレフィン共重合体1分子当たり約0.5から約6分子グラフト化している第1項記載の官能化オレフィン共重合体。
【0133】6. 上記アミン、チオールおよび/またはアルコール官能性を2つ以上含む連成用化合物が有機ポリアミン類、ポリアルコール類、ポリヒドロキシもしくはチオールアミン類、アミド−アミン類およびアミノグアニジン類から成る群から選択される第1項記載の官能化オレフィン共重合体。
【0134】7. 該性能向上用化合物がモノアミン類、立体障害ポリアミン類、複素環式チオール類およびヒドロキシアミン類から成る群から選択される第1項記載の官能化オレフィン共重合体。
【0135】8. 該エチレンと1種以上のC 3−C 23アルファ−モノオレフィン類から作られた共重合体がエチレン−プロピレン共重合体である第4項記載の官能化オレフィン共重合体。
【0136】9. 該アシル化オレフィン共重合体をアシル化剤1モル当たり0.5から85モル%の連成用化合物および15から99.5モル%の性能向上用化合物と反応させたものである第1項記載の官能化オレフィン共重合体。
【0137】10. 油濃縮物であって、活性材料を基準にして担体油または希釈油を20から90重量パーセントおよび第1項記載の官能化オレフィン共重合体を約3から45重量パーセント含有する油濃縮物。
【0138】11. 粘度指数改良剤、抗酸化剤、腐食抑制剤、洗浄剤、分散剤、流動点降下剤、抗摩耗剤、消泡剤、抗乳化剤および摩擦改良剤から成る群から選択される少なくとも1種の添加剤を更に含む第10項記載の油濃縮物。
【0139】12. 潤滑油組成物であって、潤滑粘度の油を主要量で含みかつ第1項記載の官能化オレフィン共重合体を少量含む潤滑油組成物。
【0140】13. 粘度指数改良剤、抗酸化剤、腐食抑制剤、洗浄剤、分散剤、流動点降下剤、抗摩耗剤、消泡剤、抗乳化剤および摩擦改良剤から成る群から選択される少なくとも1種の添加剤を更に含む第12項記載の潤滑組成物。
【0141】14. 燃料組成物であって、燃料を主要量で含みかつ第1項記載の官能化オレフィン共重合体を少量含む燃料組成物。
【0142】15. 抗ノック剤、付着物防止剤もしくは改良剤、染料、セタン改良剤、抗酸化剤、防錆剤、ガム抑制剤および金属不活性化剤から成る群から選択される少なくとも1種の添加剤を更に含む第14項記載の燃料組成物。
【0143】16. 官能化オレフィン共重合体を製造する方法であって、(1)アシル化オレフィン共重合体が入っている油もしくは溶媒溶液を調製し、(2)少なくとも1種の性能向上用化合物が界面活性剤中に5から40重量パーセントの濃度で入っている溶液を調製し、(3)該アシル化オレフィン共重合体のカルボキシル基と反応し得るアミノ、ヒドロキシおよび/またはチオール基を2つ以上含む少なくとも1種の連成用化合物が界面活性剤中に5から40重量パーセントの濃度で入っている溶液を調製し、そして溶液(1)、(2)および(3)をいずれかの順または同時に120℃から200℃の温度で該性能向上用化合物および該連成用化合物のアミノ、ヒドロキシまたはチオール基と該アシル化オレフィン共重合体のカルボキシル基が反応して少なくとも2つのアシル化オレフィン共重合体の連成が起こるに充分な時間混合および加熱する、段階を含む方法。
【0144】17. (a)溶液(1)と(2)を120℃から200℃の温度で該性能向上用化合物のアミノ、ヒドロキシまたはチオール基と該アシル化オレフィン共重合体のカルボキシル基が反応するに充分な時間混合および加熱した後、(b)(a)の結果として生じた反応溶液を(3)と一緒に混合して少なくとも2つのアシル化オレフィン重合体の連成が起こるに充分な時間120℃から200℃の温度に加熱する第16項記載の方法。
【0145】18. (1)、(2)および(3)を同時に120℃から200℃の温度でアシル化オレフィン共重合体が有するカルボキシル基を通して少なくとも2つのアシル化オレフィン共重合体が連成しかつ過剰量のカルボキシル基が該性能向上用化合物と反応するに充分な時間混合および加熱する第16項記載の方法。
【0146】19. 該アシル化オレフィン共重合体そして該官能化オレフィン共重合体の製造で用いる該オレフィン共重合体に700から500,000の数平均分子量を持たせる第16項記載の方法。
【0147】20. 該アシル化オレフィン共重合体にカルボキシル反応体をオレフィン共重合体1分子当たり0.5から6分子含める第16項記載の方法。
【0148】21. 該オレフィン共重合体の基質を重合性C 2からC 23オレフィン類から作られた共重合体、ビニル芳香族化合物と少なくとも1種の共役ジエンから作られたランダムおよびブロック共重合体の水添品、または共役ジエン類の混合物から作られたランダムおよびブロック共重合体の水添品から選択する第16項記載の方法。
【0149】22. 上記アミン、チオールおよび/またはヒドロキシ官能性を2つ以上含む連成用化合物を有機ポリアミン類、ポリアルコール類、ポリヒドロキシもしくはチオールアミン類、アミド−アミン類およびアミノグアニジン類から成る群から選択する第16項記載の方法。
【0150】23. 該性能向上用化合物をモノアミン類、立体障害ポリアミン類、複素環式チオール類およびヒドロキシアミン類から成る群から選択する第16項記載の方法。
【0151】24. 該界面活性剤を脂肪族および芳香族ヒドロキシ化合物とエチレンオキサイド、プロピレンオキサイドまたはそれらの混合物の反応生成物から選択する第16項記載の方法。
【0152】25. 官能化オレフィン共重合体を製造する方法であって、700から500,000の数平均分子量を持たせてカルボキシル反応体をオレフィン共重合体1分子当たり0.5から6分子にしたアシル化オレフィン共重合体と性能向上用化合物と連成用化合物を120℃から200℃の範囲の温度で反応させるが該アシル化オレフィン重合体と該連成用化合物の反応を該性能向上用化合物と該アシル化オレフィン共重合体の反応前か、後か或は同時に起こさせる段階を含む方法。