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1. JP1999507376 - 抗真菌性D-アミノ酸ヒスタチン系ペプチド

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[ JA ]
【発明の詳細な説明】
抗真菌性D-アミノ酸ヒスタチン系ペプチド 政府の支援
ここに記載の本発明は、本発明の一部の権利を有する米国国立衛生研究所のグラントNo.DE07652によって全体的又は部分的に支援された。 関連出願
本出願はl991年11月1月に出願された米国特許出願第07/786,571号(現在は放棄)の包袋継続出願である1993年10月28日に出願された米国特許出願第08/145,030号の包袋継続出願(現在は放棄)である1994年8月9日に出願された米国特許出願第08/287,717号の一部継続出願である1995年6月7日に出願された米国特許出願第08/485,273号の一部継続出願であって、該出願に基づく優先権を主張するものである。上記の出願のすべての内容が本文中に文献の援用により編入される。 発明の背景
天然のヒトヒスタチン類系統群は、ヒトの顎下及び耳下の唾液分泌液中に見られる、ヒスチジンに富む12種類の低分子量ペプチド群である(Oppenheim ら(1986),J.Biol.Chem.261: 1177-1182; Oppenheim ら(1988),J.Biol.Chem.263: 7472-7477; Troxler ら(1990),J.Dent.Res.69: 2-6)。主要な系統群メンバー(ヒスタチン1、3及び5;全系統群の70〜80%を占める)の一次構造は、これらのタンパク質がそれぞれ38、32及び24アミノ酸残基から構成されていることを示している。これらの3種類の主要ヒスタチンの間には高い相同性が存在する。ヒスタチン5はヒスタチン3の翻訳後切断から生じる。ヒスタチン系統群のさらに小さいメンバーの多くも、実際にヒスタチン1、3及び5の翻訳後のタンパク質分解から生じると思われている(Oppenheim ら(1989),HumanSaliva: Clinical Chemistry and Microbiology Vol.1 CRC Press,Boca Raton,FL,ed.Tenovuo,J.O.; Lalら(1992),Arch.Oral Biol.37: 7-13)。ヒスタチン1と3をコードする遺伝子は染色体に局在し(vanderSpekら(1989),Am.J.Hum.Genet.45: 381-387)、その配列が決定されている(Sabatini,L.M.ら(1989),Biochem.Biophys.Res.Comm.160:495-502)。ヒスタチン1と3は別々の遺伝子に由来するように思われる。
これら3種類の主要ヒトヒスタチンは多様な口内微生物相に対する特異的な抗微生物活性を示す。これらのヒスタチン類は、生理学的濃度で、原口及び菌糸体の両方の形態のカンジダ アルビカンスを殺すことができる(Pollock,J.J.ら(1984),Infect.Immun.44:702-707; Xu,T.ら(1991),Infect.Immun.59(8): 2549-2554)。ヒスタチン類は、口内細菌、例えば、ストレプトコッカス ミュータンス(MacKay,B.J.ら(1984),Infect.Immun.44:695-701; Xu,T.ら(1990),J.Dent.Res.69: 239)、ポルフィロモナス ギンギバリス(Colon ら(1993),J.Dent.Res.72: 322)及びアクチノマイセス ビスコサス(Kalpidisら(1992)J.Dent.Res.72: 305)を殺すこともできる。
酵母カンジダ アルビカンスの感染は、広く起こり、場合によっては生命に危険な病気であって、さもなければ健康人及び免疫的に損なわれた患者に影響を与える。カンジダ膣炎は15〜55%の健康な若い女性に影響を与えていると推測されている。カンジダの感染は、糖尿病患者において、妊娠中において、及び抗生物質、ステロイドホルモン、又は経口避妊薬の薬物投与後にしばしば起こる(Tapper-Jones,L.M.ら(1981)J.Clin.Pathol.34:706-11; Sobel,J.D.ら(1984)Infect.Immun.44:576-580)。口内カンジダ症は、ヒト免疫不全ウイルスタイプ1に感染した個人における後天性免疫不全症候群(AIDS)の初期日和見感染、ならびに癌患者における照射及び化学療法の合併症である(Yeh,C.-K.ら(1988)J.of Acquired Immune Deficiency Syndromes 1:361-366)。さらに、入れ歯利用者のカンジダ感染は年配者の間に広く起こる口内の問題である歯口内炎に主要な役割を果たしている(Pollock,J.J.ら(1990)NYS Dental J.56:36-38)。皮膚及び尿道のカンジダ感染は広範囲に及ぶ問題である。集中管理下の患者と免疫的に損なわれた患者において、静脈内使用のための安全かつ効果的な抗真菌剤は少ないので、全身的な真菌感染はしばしば死をもたらす(Burnie,J.P.ら(1985)British Medical Journal 290:746-748)。同様に、多様な細菌種による感染は激しい病気の状態及び死さえも引き起こしうる。
いくつかの抗真菌剤(例えば、クロトリマゾール、ミコナゾール、ケトコナゾール及びニスタチン)並びに抗細菌剤(ペニシリン、ストレプトマイシン、テトラサイクリン及びクロロヘキシジン)が現在利用することができるが、これらの薬剤は完全には効果的ではなく、薬剤耐性微生物を導くことがあり、そして多様な悪い副作用を生じうる。その多くが経口又は全身投与に適当ではない。よって、効力のある天然の抗真菌又は抗細菌物質は微生物感染の治療を顕著に向上させるだろう。 発明の要約
本発明は、天然ヒスタチン類と同等か、又はそれよりも高い抗カンジダ又は抗細菌活性を有するが、それよりもサイズが小さい実質的に純粋なペプチドに基づく。これらのペプチドはそのアミノ酸配列中に一つ以上のD-アミノ酸を有する。これらのペプチドは、ヒスタチン類と呼ばれる、天然のヒトヒスチジンに富む唾液タンパク質のアミノ酸配列の定義された部分を表わし、本明細書ではD-アミノ酸ヒスタチン系ペプチドと称される。本発明のヒスタチン系ペプチドは、配列の特定された部分に特定のアミノ酸置換を有するヒスタチン類のアミノ酸配列の定義された部分をも包含する。本明細書で示されるように、これらのD-アミノ酸ヒスタチン系ペプチドは抗カンジダ又は抗細菌活性において天然のヒスタチン類よりも優れることが示される。よって、本発明は、一種以上のD-アミノ酸を含有する定義されたアミノ酸配列を持つヒスタチン系ペプチドからなる真菌又は細菌感染の治療のための組成物を提供する。顕著な抗真菌又は抗細菌活性を有するD-アミノ酸ペプチドは少なくとも8個のアミノ酸の配列部分を有し、かつ天然のヒトヒスタチン類、又はこれらヒスタチン類に由来するヒスタチン系ペプチドのアミノ酸配列を有する。特に顕著な抗真菌又は抗細菌活性を有するペプチドはペプチド113と称されるペプチドである(配列番号18)。ペプチド中の特定の位置にアミノ酸置換を有するペプチド13のホモログも顕著な抗真菌又は抗細菌活性を有する。 図面の簡単な説明
図1A−1Cはヒトヒスタチン類とペプチド101、102、103、104、105、113、113−F4、113−F5、113−F12、113−F4.5、113−F4.5.12、113−K6、113−H8、113−K6H8、113−F8、113−L4.5.12、113−Y4.5.12、113−Q2.10、113−Q3.9、113−Q2.3.9.10、117、118、119、120及び129のアミノ酸配列を示す。
図2は、ヒスタチン-5、ペプチド103、ペプチド113、ペプチド113D及びペプチド129の濃度を関数とするカンジダ アルビカンス出芽型分生子の%致死率を示すグラフである。
図3は、ペプチド113、ペプチド113D及びペプチド129の異なる濃度に関しての、カンジダ アルビカンス出芽型分生子の%致死率を示す棒グラフである。
図4は、ペプチド103、ペプチド113、ペプチド113D、及びペプチド129の2mM濃度、ならびにヒスタチン系ペプチドが存在しない場合に、時間を関数とするポルフィロモナス ギンギバリスの成長阻害の量を示すグラフである。
図5は、ペプチド113Dの異なる濃度に関して、ならびにヒスタチン系ペプチドが存在しない場合に、時間を関数とするポルフィロモナス ギンギバリスの成長阻害の量を示すグラフである。
図6は、ペプチド113、ペプチド113D及びヒスタチン5の濃度を関数とするシュードモナス アエルギノサの%致死率を示すグラフである。
図7は、ペプチド113、ペプチド113D及びヒスタチン5の濃度を関数とするストレプトコッカス ミュータンスの%致死率を示すグラフである。
図8は、ヒスタチン5、ペプチド101、ペプチド103、ペプチド105、ペプチド118、ペプチド119、ペプチド120、ペプチド129、ペプチド113及びペプチド113Dの濃度を関数とする、クロストリパイン活性の阻害率%を示すグラフである。
図9は、ペプチド113D、ペプチド113及びペプチド113-F4.5.12の濃度の関数としてクロストリパイン活性の阻害率%を示すグラフである。 発明の詳細な説明
本発明は抗真菌又は抗細菌活性を有するペプチドに関し、このペプチドにおけるアミノ酸配列は、ヒスタチン類と呼ばれる、ヒスチジンに富む天然ヒト唾液タンパク質のアミノ酸配列の定義された部分を表わし、そして該アミノ酸配列の1個以上のアミノ酸がD型である。(ヒスタチン類は文献中ではヒスチジンに富むタンパク質又はHRPとも呼ばれている。)ヒスタチン類は、ヒト及び旧世界サルの耳下並びに顎下舌下分泌腺で合成される主要唾液タンパク質である(Azen,E.A.(1978)Biochem.Genet.16:79-99)。ヒスタチン類は口腔の免疫外防御システムの一部であると考えられている。幾つかの口内細菌(例えば虫歯の原因となるストレプトコッカス ミュータンス及び歯周病原菌ポルフィロモナス ギンギバリス)に対するヒスタチン類の抗真菌活性ならびにそれらの抑制効果がインビトロで示されている。さらに、ポリヒスチジンペプチドが単純ヘルペスウイルスをインビトロで不活性化し、全唾液がヒト免疫不全ウイルスの阻害剤を含有するとの観察は、ヒスタチン類が抗ウイルス活性を有している可能性を示唆している。これらのインビトロの研究は、局所的又は全身的なカンジダ感染、口内細菌病、例えば虫歯及び歯周炎、全身細菌感染及びウイルス感染の治療に、一種以上のD-アミノ酸を含有するヒスタチン類又はヒスタチン系ペプチドを含有する組成物の潜在的な臨床的利用を支持する。膣、尿道、粘膜、呼吸系、皮膚、耳、口又は目の真菌又は細菌感染はD-アミノ酸ヒスタチン系ペプチド治療に特に感受性がある。D-アミノヒスタチン系ペプチド治療に特にかなう微生物は以下の通りである。a)カンジダ アルビカンス(Candica albicans)、b)アクチノマイセス アクチノマイセテムコミタンス(Actinomyces actinomycetemcomitans)、c)アクチノマイセス ビスコサス(Actinomyces viscosus)、d)バクテロイデス フォーシサス(Bacteroides forsythus)、e)バクテリオデス フラギリス(Bacteriodes fragilis)、f)バクテリオデス グラシリス(Bacteriodes gracilis)、g)バクテリオデス ウレオリチクス(Bacteriodes ureolyticus)、h)カンピロバクター コンシサス(Campylobacter concisus)、i)カンピロバクター レクタス(Campylobacter rectus)、j)カンピロバクター ショワエ(Campylobacter showae)、k)カンピロバクター スプトラム(Campylobacter sputorum)、l)カプノサイトファガ ギンギバリス(Capnocytophaga gingivalis)、m)カプノサイトファガ オカラセア(Capnocytophaga ochracea)、n)カプノサイトファガ スプチゲナ(Capnocytophaga sputigena)、o)クロストリジウム ヒストリチカム(Clostridium histolyticum)、p)エイケネラ コロデンス(Eikenella corrodens)、q)エウバクテリウム ノダタム(Eubacterium nodatum)、r)フソバクテリウム ヌクレアタム(Fusobacterium nucleatum)、s)フソバクテリウム ペリオドンテイカ(Fusobacterium periodonticum)、t)ペプトストレプトコッカス ミクロス(Peptostreptococcus micros)、u)ポルフィロモナス エンドドンタリス(Porphyromonas endodontalis)、v)ポルフィロモナス ギンギバリス(Porphyromonas gingivalis)、w)プレボテラ インターメディア(Prevotella intermedia)、x)プレボテラ ニグレセンス(Prevotella nigrescens)、y)プロピオニバクテリウム アクネ(Propionibacterium acnes)、z)シュードモナス アエルギノサ(Pseudomonas aeruginosa)、aa)セレノモナス ノキア(Selenomonas noxia)、bb)スタフィロコッカス アウレウス(Staphylococcus aureus)、cc)ストレプトコッカス コンステラタス(Streptococcus constellatus)、dd)ストレプトコッカス ゴルドニ(Streptococcus gordonii)、ee)ストレプトコッカス インターメディアス(Streptococcus intermedius)、ff)ストレプトコッカス ミュータンス(Streptococcus mutans)、gg)ストレプトコッカス オラリス(Streptococcus oralis)、hh)ストレプトコッカス ニューモニア(Streptococcus pneumonia)、ii)ストレプトコッカス サングイス(treptococcus sanguis)、kk)トレポネマ デンチコラ(Treponema denticola)、ll)トレポネマ ペクチノボラム(Treponema pectinovorum)、mm)トレポネマ ソクランスキー(Treponemasocranskii)、nn)ベイロネラ パルブラ(Veillonella parvula)及び、oo)ボリネラ スクシノゲネス(Wolinella succinogenes)。
ヒトヒスタチンタンパク質が単離され、その配列決定がなされた。それらは12の関連のある低分子量タンパク質の系統群であることが示されている。ヒスタチン類のアミノ酸配列の比較は、ヒスタチン2及びヒスタチン4-12が、ヒスタチン1とヒスタチン3の特定のタンパク質加水分解切断からそれぞれ得られたことを示唆する(Oppenheim,F.G.ら(1988),J.Biol.Chem.263:7472-77; Troxler,R.F.ら(1990),J.Dent.Res.69(1): 2-6)。さらに、ヒスタチンcDNAのクローニングと配列の分析は、主要産物がヒスタチン1と3である2種類の相同遺伝子座によってヒスタチン類がコードされていることをさらに示している(Sabatini,L.M.ら(1989),Biochem.Biophys.Res.Comm.160:495-502; Vanderspek,J.C.ら(1990),Arch.Oral Biol.35(2): 137-43)。
本発明の抗真菌及び抗細菌ペプチドのアミノ酸配列はペプチド113のアミノ酸配列(配列番号18)の全ての部分又は定義された部分を表わす。さらに、本発明の抗真菌及び抗細菌ペプチドは、ペプチドの特定部分にアミノ酸置換を有するペプチド113(配列番号18)の全ての部分又は定義された部分を包含する。
本発明の好ましい実施態様は、ペプチド113それ自体(配列番号18);このペプチドの少なくとも8個のアミノ酸配列を含有するペプチド113の断片;6位のグリシンがリジン、アルギニン又は他の塩基性アミノ酸により置換されたペプチド113からの少なくとも8個のアミノ酸のアミノ酸配列;8位のリジンがヒスチジン、フェニルアラニン又は他の疎水性アミノ酸により置換されたペプチド113からの少なくとも8個のアミノ酸のアミノ酸配列;4、5及び12位の一つ以上のヒスチジンがフェニルアラニン、チロシン、ロイシン又は他の疎水性アミノ酸により置換されたペプチド113からの少なくとも8個のアミノ酸のアミノ酸配列;2位と10位のリジンの片方又は両方がグルタミン、アルギニン、又は(両リジンが置換される場合)グルタミンとアルギニンとの組合せにより置換されたペプチド113からの少なくとも8個のアミノ酸のアミノ酸配列;及び3位と9位のアルギニンの片方又は両方がグルタミン、リジン、又は(両アルギニンが置換される場合)グルタミンとリジンとの組合せにより置換されたペプチド113からの少なくとも8個のアミノ酸のアミノ酸配列である。2、3、9及び10位が、グルタミン4個の組合せでない場合又はそれ以外のいずれかの非塩基性アミノ酸4個のグループでない場合、ペプチド113からの少なくとも8個のアミノ酸のアミノ酸配列におけるこれらのアミノ酸置換の組合せは、いずれも本発明の好適な態様である。
本発明の特定の好適な実施態様は、ヒスタチン1(配列番号1)、ヒスタチン3(配列番号3)、ヒスタチン5(配列番号5)、ヒスタチン9(配列番号9)、ペプチド101(配列番号13)、ペプチド102(配列番号14)、ペプチド103(配列番号15)、ペプチド104(配列番号16)、ペプチド105(配列番号17)、ペプチド113(配列番号18)、ヒスタチン11(配列番号11)、ペプチド129(配列番号23)、ペプチド117(配列番号19)、ペプチド118(配列番号20)、ペプチド119(配列番号21)、ペプチド120(配列番号22)、ペプチド113−F4(配列番号24)、ペプチド113−F5(配列番号25)、ペプチド113−F12(配列番号26)、ペプチド113-F4.5(配列番号27)、ペプチド113-F4.5.12(配列番号28)、ペプチド113−K6(配列番号29)、ペプチド113−H8(配列番号30)、ペプチド113−K6H8(配列番号31)、ペプチド113-F8(配列番号32)、ペプチド113-L4.5.12(配列番号33)、ペプチド113-Y4.5.12(配列番号34)、ペプチド113−Q2.10(配列番号35)、及びペプチド113−Q3.9(配列番号36)である。これらの好ましいペプチドのアミノ酸配列を図1A-1Dに示す。これらのD-アミノ酸ペプチドの二種以上の組合せは抗真菌又は抗細菌組成物としても効果的であり、本発明の組成物として包含される。しかし、グルタミンが2、3、9及び10位に存在するこれらのペプチドの組合せ、すなわちペプチド113-Q2.3.9.10(配列番号37)は特に好適な実施態様ではない。
D-アミノ酸ペプチドは化学合成できる。小さい置換基の付加、又はアミノ酸残基内又はアミノ酸残基間での一以上の共有結合の修飾等の些細な化学的修飾により、ペプチドの抗真菌又は抗細菌活性を顕著に低下させることなくこれらのD-アミノ酸ペプチドを変更することができる。非常に有用な修飾は、ペプチドのアミノ末端かカルボキシル末端又はその両末端への置換基の付加である。これらの置換基付加修飾は、ペプチドをその活性型で安定化させ、これらのペプチドの酵素的分解の防止に役立つように思える。これらの置換基はアミノ末端のアミンか、又はカルボキシル末端のカルボキシル基に付加される。これらの置換基はいくぶんか嵩があってもよく、一種以上の天然又は修飾アミノ酸を包含してもよい。特に有用な修飾は、ペプチドのアミノ末端のアセチル化かカルバニル化、又はペプチドのカルボキシル末端のアミド化である。その両方の修飾の組合せが特に有用である。そのような修飾は、配列構造にD-アミノ酸を導入することにより提供される半減期を超えて、分解、カプセル化、内面化又は排出が起こる前のペプチドの生物学的半減期をさらに増加させるように思える。
ここに記載されるペプチドは、カンジダ アルビカンスの出芽型分生子の致死性、ポルフィロモナス ギンギバリスの成長阻害性及びクロストリパイン活性の阻害性における効果を別々に測定するように設計されたアッセイで調べられた。これらのアッセイは、本発明のD-アミノ酸ヒスタチン系ペプチドの抗真菌及び抗細菌活性を表わす。驚くことに、これらのアッセイで調べた場合、本発明のD-アミノ酸ヒスタチン系ペプチドは、ヒスタチン系ペプチドの天然のL-アミノ型と比較して優れた抗カンジダ及び抗細菌活性を有することが見出された(図4を参照)。これらのD-アミノ酸ペプチドのいくつかのもののサイズと端を切り取ったペプチドの型を鑑みれば、これらの抗真菌活性及び抗細菌活性は驚くべきことである。
以下は、D-アミノ酸ヒスタチン系ペプチド、カンジダの出芽型分生子の致死性についてのアッセイで測定されたD-アミノ酸ヒスタチン系ペプチドの抗真菌活性、及びポルフィロモナス ギンギバリス成長の阻害性及びクロストリパイン酵素活性の阻害性に関するアッセイで測定されたヒスタチン系ペプチドの抗細菌活性の説明である。
この後の説明において、D-アミノ酸ヒスタチン類又はヒスタチン系ペプチドについては、例えば113Dのように、ヒスタチン番号又はヒスタチン系ペプチド番号の後にDを示すことにする。 D- アミノ酸ヒスタチン系ペプチド
ヒスタチン系ペプチド113のD型(そのアミノ酸配列に関しては図1A−1Dを参照)は標準的な固相ペプチド合成技術を用いて調製した(B.Merrifield,Science 232: 241-247(1986)を参照)。この例において、固体支持体に結合させたカルボキシル末端アミノ酸であるヒスチジンはL-鏡像体であった。D-鏡像体は残りの11残基のそれぞれに用い、これらを固体支持体上のL-ヒスチジンに順番に付加して全長ペプチドを形成させた。得られたペプチドは113Dと命名した。
固体支持体は共有結合されたDアミノ酸を用いて得ることができる;よって、D-ペプチドは、カルボキシル末端残基を含めたすべての残基がD-鏡像体であるように調製することができる。
この合成技術により、当業者はどのアミノ酸をD-鏡像体とすべきかを選択的に設計することができる。このようにして、D-鏡像型の特定のアミノ酸を用いて、ヒスタチン系ペプチドならびにヒスタチン類それ自体が合成できる。 D- アミノ酸ヒスタチン系ペプチドの抗真菌活性
カンジダ アルビカンスは二形性酵母である。それは発芽の際に、菌糸形又は発芽形に発達する酵母又は出芽型分生子の形で存在することができる。発芽形がより侵略的と思われているが、健康な個体の口腔から集めたカンジダ アルビカンス単離物のほとんどが出芽型分生子の型にあるように見える(Arendorf,T.M.ら(1980),Arch.Oral Biol.25:1-10; Gow,N.A.R.ら(1987),Criti.Rev.Microbiol.15: 73-78; Odds,F.C.(1988),Candida and Candidosis,2nd ed.,Bailliere Tindall,London,England)。合成ヒスタチン5、ヒスタチン系ペプチド113、合成ペプチド113D及びヒスタチン系ペプチド129の抗真菌活性が、カンジダの出芽型分生子形に対するペプチドの効果を試験するために設計されたアッセイで測定された。カンジダ アルビカンスの出芽型分生子の致死性を測定するこれらのアッセイはここで引例として取り込まれるXuらにより記載されている(Xu,T.ら(1991),Infect.Immun.59(8): 2549-2554)。ペプチド113Dはヒスタチン5とほぼ等しく効能があり、ヒスタチン5に比較したその大きさにもかかわらず抗真菌活性を示している。ペプチド113及び103はヒスタチン5及びD-アミノ酸ヒスタチン系ペプチド113Dに匹敵する殺真菌活性を示した。ヒスタチン系ペプチド129はペプチド113よりも小さいにもかかわらず、殺真菌活性を有している。ヒスタチン系ペプチドの抗真菌効力は各ペプチドの大きさとアミノ酸配列との両方の関数であるように思える。特に、ヒトヒスタチン類の抗真菌効力はペプチド113に存在しているように思え、ペプチド113の選択されたサブペプチドは少なくとも部分的な抗真菌活性を保持している。D-アミノ酸によるペプチド113がペプチド113の抗真菌活性を保持する。特定のタイプのアミノ酸置換をペプチド113に行うことによるこのペプチドの修飾は、抗真菌活性を保持するペプチドをもたらす。付加的な修飾は置換基をアミノ末端又はカルボキシル末端に付加することにより行いうる。 治療的応用
本発明のD-アミノ酸ヒスタチン類及びヒスタチン系ペプチドは、真菌感染、特にカンジダ感染、又は細菌感染の治療のための組成物及び方法に用いることができる。真菌感染又は細菌感染治療のためのこれらの方法は予防処置にも同様に適用される。本組成物は、真菌のすべての発育形態に対して最大活性を得るために、ヒスタチン系ペプチドのD-アミノ酸型及び非D-アミノ酸型の組合せを含んでもよい。Xuらにより記載されたように、組成物のイオン強度、多様な一価及び二価イオンの存在及びpHを調節して、ヒスタチン系ペプチドの最大の抗真菌又は抗細菌活性を得てもよい(Xu,T.ら(1991),Infect Immun.59(8): 2549-54)。膣、尿道、耳、口腔、呼吸器系、目の領域、多様な粘膜領域及び皮膚への抗真菌剤の適用のための適当なキャリヤーは公知であり、例えば米国第4,725,576号(J.J.PollockとB.J.MacKayによる L−ヒスチジンを含有する殺真菌性ポリペプチド組成物とその使用方法、1988年2月16日)に記載されている。全身感染の治療用組成物は多様な経路、例えば静脈内又は皮下に投与することができる。
上記の真菌又は細菌感染の治療のための組成物及び方法はヒトにおける使用に限定されるものでなく、獣医学的利用のために同様に適用できる。
さらに、真菌感染の治療のための上記組成物と方法は細菌感染の治療(例えばストレプトコッカス ミュータンス、シュードモナス アエルギノサ又はポルフィロモナス ギンギバリス)及びウイルス感染(例えば単純ヘルペスウイルス又はヒト免疫不全ウイルスタイプ1)にも用いることができる。 D- アミノ酸ヒスタチン系ペプチドによるクロストリパイン阻害
クロストリパインはクロストリジウム ヒストリチカム(Clostridium histolyticum)により合成されるエンドペプチダーゼ酵素である。タンパク質分解活性を有するこの酵素は、ヒスタチン5により、及びヒスタチン系ペプチドにより阻害されうる(図8と図9を参照)。よって、D-アミノ酸ヒスタチン系ペプチドは、細菌生存のために必須である細菌酵素を阻害することにより細菌機能を阻害することができる。 実施例1 材料と方法A. ヒスタチン系ペプチドの化学合成
ヒスタチン系ペプチドはメリフィールドの固相法により合成された(Merrifield,B.(1986)Science 232: 341-47)。ペプチドは、Fmoc L-アミノ酸キット(Millipore,Bedford,MA)を用いてMilliGen/Bioresearch Sam-2ペプチドシンセサイザーにより合成され、RP-HPLC(Pharmacia-LKB)を用いるTSKODS-i20T C 18カラム(5μm、4.6×250mm)で精製された。精製されたペプチドはBeckman System 6300アミノ酸アナライザーによるアミノ酸分析により定量された。B. カンジダ アルビカンスの致死(1) カンジダ アルビカンス保存物
カンジダ アルビカンスの詳しく記述された株をバイオアッセイに用いた。この株ATCC 44505は、ヒト口腔から最初に単離された。培養物は4℃でサブローデキストロース寒天プレート(Difco Laboratories,Detroit,MI)上で使用まで保存した。サブローデキストロース寒天プレートでの30℃、18時間の培養後に定常期培養細胞が得られた。コロニーを回収し、10 mMリン酸カリウム緩衝液(PPB)、pH 7.4に懸濁した。
対数相培養を開始させるために、保存カンジダ アルビカンスのアリコートをサブローデキストロース肉汁培地(Difco)に懸濁し、30℃で振とう水槽にてインキュベートした。増殖相は培養物のアリコートを1時間の間隔で採取し、560nmでの光学密度(O.D.)をモニターして決定した。約0.6のO.D.により示される初期対数相は4〜6時間で得られた。対数相細胞を回収し、静止相細胞について記載された同じ方法で出芽型分生子致死アッセイに利用した。10 5個細胞/mlの最終濃度(静止又は対数相真菌)がすべてのアッセイに用いられた。(2) 懸濁緩衝液
出芽型分生子致死アッセイに用いられた標準懸濁緩衝液は、0.01 M PPB、pH7.4であった。その代わりの懸濁緩衝液としてN-2-ヒドロキシエチルピペラジン-N'-2-エタンスルホン酸(HEPES; Sigma Chemical Co.,St.Louis,MO)、pH7.4も利用できる。(3) バイオアッセイ
カンジダ アルビカンスの出芽型分生子の致死におけるヒスタチン類の効果を評価するために以下のアッセイを用いた。a.出芽型分生子の致死のアッセイのために、懸濁緩衝液に希釈した50 μlの細胞アリコート(2×10 5細胞/ml)をポリスチレン96ウエルマイクロタイタープレート(COSTAR,Cambridge MA)に室温で15分間置き、次に懸濁緩衝液中で1時間、37℃等量のヒスタチン又はヒスタチンペプチドとともにインキュベートした。コントロールはヒスタチン又はヒスタチンペプチドを存在させずに行った。インキュベーション後、ウエルを1,000×gで5分間遠心することにより3回洗浄し、2%アガロース(Sigma)を含有する溶融サブローデキストロース肉汁培地(Difco)のアリコートで45℃にて被覆した。次に、プレートを30℃で8時間インキュベートした。そのような条件下で、生存する細胞は分割し、コロニーを形成し始める一方で、死んだ細胞は単一細胞として保持される。死滅出芽型分生子の比率を決定するために、合計100個の単細胞及び/又はコロニーをニコン倒立顕微鏡下に400×倍率でカウントし、致死率を式:[1−(処理試料中のコロニー数)/(コントロール中のコロニー数)]×100 %を用いて計算した。(4) 統計学的分析
データは3回のアッセイからの平均及び標準偏差を計算することにより得られた。用量応答関係から、50%の致死率を達成する用量(LD 50)。C. 細菌成長抑制と細胞致死アッセイ(1) 細菌株と培養条件(a)一研究に用いられた細菌であるポルフィロモナス ギンギバリス株A7A1-28は有害な歯周病に関連付けられた典型的な主要な病原微生物である。細菌はEnriched Todd Hewitt肉汁培地(ETHB,Difco Lab.,Detroit,MI)で増殖継代培養した。微生物は、20%及び50%グリセロールを含有する同じ肉汁培地に−20℃及び−70℃でそれぞれ保存した。これらは保存培地として用いられ、これよりすべての調製物が得られた。
実施用保存培養物は、脳心臓注入嫌気性ヒツジ血液寒天(Brain Heart Infusion Anaerobic Sheep Blood Agar)プレート(BHIA,Becton Dickinson and Co.,Cockeysville,MD)、及びトリプチケース大豆嫌気性ヒツジ血液寒天(Trypticase Soy Anaerobic Sheep Blood Agar)プレート(TSA,Becton Dickinson and Co.,Cockeysville,MD)に毎週移すことにより保持した。プレートを3〜4日間、厳密な嫌気的条件下にインキュベートした。細菌発育阻止アッセイのために、細菌をプレートから集め、上記の肉汁培地に接種し、37℃で、厳密な嫌気的条件下に24〜48時間生育させた。(b)二つの他の細菌種が細菌細胞致死アッセイ系に用いられた。これらの細菌種はストレプトコッカス ミュータンス株SJ32及びシュードモナス アエルギノサATCC寄託番号27853であった。これらの細菌種の冷凍保存物からの一晩の液体培養物を用いてアッセイを行った(シュードモナス アエルギノサについては栄養肉汁培地;ストレプトコッカス ミュータンスについてはTodd Hewitt肉汁培地)。このアッセイにおいて、細菌をアッセイ緩衝液(シュードモナス アエルギノサについては20 mM NaClを有する10 mMリン酸カリウム、pH 6.0;ストレプトコッカス ミュータンスに関しては20mM NaClを有する10 mMリン酸カリウム、pH5.2)で2×10 5cfu/ml (1×10 9cfu/OD/ml)の濃度まで希釈し、等量(250 μl)のペプチドと一緒にして、最終濃度10 5cfu/mlの500 μlのインキュベーション混合物を作った。コントロールは緩衝液と細菌からなり、ペプチドは含まなかった。37℃でのインキュベーション後(シュードモナス アエルギノサについては30分間のインキュベーション;及びストレプトコッカス ミュータンスについては60分間のインキュベーション)、混合物を寒天培地(シュードモナス アエルギノサについては栄養寒天;及びストレプトコッカス ミュータンスについては0.5 %グルコースを有するTodd Hewitt培地)に置き、コロニーが発達するまで37℃でインキュベートした。コロニーの平均数を決定し、コントロール培養物から生じたコロニー数に対してペプチド含有アッセイ混合物から生じたコロニ−数を比較することにより4プレートの最小値からの致死率を決定した。(2) マイクロ希釈細菌生育阻止アッセイ
抗微生物剤の最小阻害濃度(MIC)の決定のために典型的なマイクロ希釈アッセイ(Rotilieら、1975)の改良方法を用いてペプチドの細菌生育阻止活性を調べた。標準化された微生物(ポルフィロモナス ギンギバリス)接種物を、嫌気的細菌の培養に適する高栄養化肉汁培地で系列希釈された抗細菌ペプチドにさらした。この試験は96ウエルマイクロタイタープレートでの利用に適合させた。マイクロ希釈法による結果は、希釈法、寒天希釈法、及び肉汁培地ディスク溶出法等の他の抗細菌感受性についての公知技術に匹敵することが示された(Rosenblattら、1979)。典型的なアッセイにおいて、インキュベーション後の複数の時間点でマイクロタイタープレート上の成長を可視的に観察した。ここで導入された方法の改良点はインキュベーション後のマイクロタイタープレートを分光光度計で読むことに基づくものであった。
上記プレート中に保持された培養物中の微生物を5 mlの上記肉汁培地に接種し、ミニシェーカーを用いる連続攪拌により厳密な嫌気的条件下に37℃で一晩培養した(IKA-Labortechnik,Staufen i.Br.,Germany)。細菌を後対数相に達するまで培養し、次に560 nmで0.1の光学密度(O.D.)になるまで同一の肉汁培地に懸濁した。ペプチドを0.01 Mリン酸緩衝塩溶液(PBS)、pH 7に希釈した。ペプチド希釈物の40μlのアリコートをU底マイクロタイタープレート(Costar,Cambridge,MA)の各ウエルに加え、2000、1000、500及び250μMの最終濃度を得た。20μlの細菌接種物をすべてのウエルに加えた。最後に100 μlの適当な肉汁培地を各ウエルに加えた。550 nmに設定されたマイクロプレートリーダーを用いてマイクロタイタープレートのウエルの光学密度を測定し、次にプレートを厳密な嫌気的条件下に24時間インキュベートした。コントロールはペプチド希釈物をPBSだけに置き換えることにより作った。インキュベーション後、各ウエルの混合物を手動で混合することで沈殿細菌を再懸濁し、プレートを再び読んだ。この実験は常に2回行った。生物学的活性は以下の式に従って計算した:100−[[(最終実験OD−初期実験OD)/(最終コントロールOD−初期コントロールOD)]×100]
上記式中、
最終実験ODは最終実験グループのODであり;
初期実験ODは初期実験グループのODであり;
最終コントロールOD最終コントロールグループのODであり; そして
初期コントロールODは初期コントロールグループのODである。
さらに、中間対数相培養に到達する時間での増加%を計算した。
データ表示は少なくとも二つの別々の実験の平均(±SEM)で示されている。。D. クロストリパインアッセイ
クロストリジウム ヒストリチカム由来のクロストリパイン(Sigma Chemical Corp.,St.Louis,MO)を1 mg/ml(300単位/mg)の濃度まで脱イオン水に溶解し、10 mmol/L DTTの添加により活性化した。その加水分解活性を測定するために、5.6μmol/Lのヒスタチンペプチド阻害剤とともに80 μmol/LのBAPNA(ベンゾイル-アルギニン-p-ニトロアニリド)を含有する50 nmol/LのHepes緩衝液(pH 7.5)にクロストリパイン(6単位)を加えた。コントロールとして、ヒスタチンペプチド阻害剤を存在させずにアッセイを実施した。活性は405 nmで、Molecular Devices V maxマイクロタイタープレートリーダーを用いて連続的にモニターした。活性は基質の加水分解の最大速度から決定した。アッセイは2回ずつ行い、平均をコントロールに対して標準化した。 実施例2.真菌又は細菌生存能力に対するD-アミノ酸ヒスタチン系ペプチド等の ヒスタチンペプチドの効果
図2−9に、D-アミノ酸ヒスタチン系ペプチド113D及び幾つかの試験されたヒスタチンペプチドの真菌致死効果、細菌増殖抑制効果、細菌細胞致死効果及び細菌酵素(クロストリパイン)阻害効果の結果を要約する。比較の目的のために、ペプチド113Dと非D-アミノ酸ヒスタチン系ペプチドの抗真菌効果及び抗細菌効果を、スタンダードとして合成ヒスタチン5を用いて評価した。ペプチド113D及びヒスタチン系ペプチド113、118、119、120及び129は、カンジダ アルビカンス出芽型分生子致死効果、ポルフィロモナス ギンギバリス成長抑制効果、シュードモナス アエルギノサ致死効果、ストレプトコッカス ミュータンス致死効果及びクロストリパイン阻害効果を有する。これらの抗微生物効果はヒスタチン5について及びヒスタチン系ペプチド101〜105について観察された効果と類似する。試験されたペプチド間に予想されたバラツキが抗真菌及び抗細菌効果において存在するが、D-アミノ酸ヒスタチン系ペプチドの抗微生物効果はヒスタチン5の効果に匹敵する。これらの結果は、D-アミノ酸ヒスタチン系ペプチドが抗真菌又は抗細菌剤として有効であることを示している。特に、ペプチド113DはそのL鏡像体同類物よりも長期にわたって効果的であることに注意されたい(図4を参照)。よって、D-アミノ酸ヒスタチン系ペプチドはL-鏡像体ヒスタチン系ペプチドに比較して有利に利用し得ることが理解される。D-アミノ酸型が生物学的分解を受けにくいというのがこの効果性の一つの理由である。 均等物
当業者であれば、単なる日常的実験手法により、本明細書に記載された発明の具体的態様に対する多くの均等物を認識でき、又は確認することができるだろう。かかる均等物は下記の請求の範囲の範疇に含まれるものである。