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1. (JP2010173053) ELECTRIC BORING TOOL
Document

Description

Title of Invention 電動穿孔工具 20140129 B25D 16/00 B25F 5/00 特開2006−315162(JP,A) 特開2004−194422(JP,A) 特開2004−255542(JP,A) 特開2008−278633(JP,A) 特開平01−291686(JP,A) 特開2008−178935(JP,A) 特開平11−164579(JP,A) 特許第3301533(JP,B2) 2010173053 20100812 17 20110828 石井 孝明

Technical Field

0001  

Background Art

0002   0003   0004   0005  

Disclosure of Invention

Technical Problem

0006   0007   0008   0009  

Technical Solution

0010   0011   0012   0013   0015   0016   0017   0019  

Advantageous Effects

0020   0021   0022   0023   0024  

Best Mode for Carrying out the Invention

0025   0026   0027   0028   0029   0030   0031   0032   0033   0034   0035   0036   0037   0038   0039   0040   0041   0042   0043   0044   0045   0046   0047   0048   0049   0050   0051   0052   0053   0054   0055   0056   0057   0058   0059   0060   0061   0062   0063   0064   0065   0066   0067   0068   0069   0070   0071   0072   0073   0074   0075   0076   0077   0078   0079   0080   0081   0082   0083   0084   0085  

Brief Description of Drawings

0086  

Reference Signs List

0087  

Claims

1   2   3   4   5   6   7  

Drawings

1   2   3   4   5   6   7   8   9    

Description

電動穿孔工具

20140129 B25D 16/00 B25F 5/00 patcit 1 : 特開2006−315162(JP,A)
patcit 2 : 特開2004−194422(JP,A)
patcit 3 : 特開2004−255542(JP,A)
patcit 4 : 特開2008−278633(JP,A)
patcit 5 : 特開平01−291686(JP,A)
patcit 6 : 特開2008−178935(JP,A)
patcit 7 : 特開平11−164579(JP,A)
patcit 8 : 特許第3301533(JP,B2)
2010173053 20100812 17 20110828 石井 孝明

Technical Field

[0001]
本発明は、ビットを電動モータで駆動するハンマドリル等の電動穿孔工具に関し、特に、ビットを駆動するための電動モータの回転数をモータにかかる負荷に対応して制御するモータ制御回路部を有する電動穿孔工具に関する。

Background Art

[0002]
電動モータにより駆動されるハンマドリル等の電動穿孔工具において、電動モータによってドリルビット等の先端工具へ回転力もしくは打撃力、またはそれら両者を与えることによって、コンクリートやレンガ等の被削材(ワーク)に孔をあけ、または孔を削る作業が行われている。特に、コンクリートやレンガ等の脆性ワークの孔あけ作業では、孔の入り口付近において破損を発生しやすいという問題点がある。
[0003]
このため、特許文献1に開示されるように、一般には、電動穿孔工具のスイッチトリガのトリガ引込量(操作量)の上昇とともに、トリガ引込量に比例した印加電圧を制御信号として上昇させ、結果的にトリガ引込量に比例してモータ回転数を増加させることが行われている。このような制御では、作業者が作業開始時にスイッチトリガのトリガ引込量を小さく保持することによって、モータの回転数が急速に立上るのを防止して低い回転数に保持するものである。これによって、孔あけ、切削等の作業において先端工具を被削材に対して位置決めもしくは加工をし易くして被削材の破損を防止している。
[0004]
同様に、セーバソーや丸のこのような切断作業に使用する電動工具においても、電動モータに流れる負荷電流は、刃をワークに当てた瞬間から増加するので、モータの回転数は空転速度から作業速度へ急峻に切り替わってしまい、ワークの材質により切断箇所の位置決めや安全性が充分に確保できない場合がある。
[0005]
patcit 1 : 特開2004−194422号公報

Disclosure of Invention

Technical Problem

[0006]
従来のスイッチトリガによるモータ制御方式では、トリガ操作部の引込量とともにモータ回転数が比例的に急上昇するので、電動穿孔工具を使用する作業者は、トリガ引込量を小さくするようにスイッチトリガを把持して、モータ回転数を所望の低速領域に保持する微妙なトリガ操作が要求された。
[0007]
しかし、実際には作業者がトリガ引込量を小さく保持する操作は難しく、ワークの材質によって微妙なトリガ引込量の変動により電動モータの回転動作が不安定になってしまうという問題があった。このため、電動工具の先端工具がワークの所定個所に正確に位置決め出来なくなり、またワークを損傷させるという場合が生じた。さらに、電動穿孔工具の操作性が損なわれ、作業効率が低下するという問題を招く場合もあった。
[0008]
本発明の一つの目的は、電動モータの作業開始時における回転速度を低回転数に制御する回転速度制御回路を具備する電動穿孔工具を提供することにある。
[0009]
本発明の他の目的は、電動モータの作業開始時における回転速度を低回転数に制御するために、スイッチトリガの操作性を改善した回転速度制御回路を具備する電動穿孔工具を提供することにある。

Technical Solution

[0010]
上記本発明の目的を達成するために、本願において開示される発明のうち、代表的なものの特徴を説明すれば、次のとおりである。
[0011]
本発明の一つの特徴は、電動モータと、スイッチトリガと、前記電動モータの駆動力によって駆動される先端工具と、前記電動モータの駆動力を前記先端工具へ回転力または打撃力として伝達するための動力伝達機構部と、前記スイッチトリガの引込量に応答して前記電動モータの回転数を低速回転から高速回転まで制御するためのモータ制御手段と、を具備する電動穿孔工具 であって、前記電動モータに流れる負荷電流を検出する電流検出手段と、ソフトスタート切替スイッチとを有し、前記モータ制御手段は、前記ソフトスタート切替スイッチがオンのときには、前記電流検出手段により検出される負荷電流が設定値に達するまで、前記電動モータの回転数を所定回転数以下で低速制御し、負荷電流が設定値に達した場合は前記スイッチトリガの引込量に応答して前記電動モータの回転数を増加し、前記ソフトスタート切替スイッチがオフのときには前記低速制御をせずに、前記スイッチトリガの引込量に応じて前記電動モータの回転数を増加させるように制御することにある
[0012]
本発明の他の特徴によれば、前記モータ制御手段は、前記モータ負荷電流の前記設定値を任意に設定できる設定手段を具備する。
[0013]
本発明のさらに他の特徴によれば、前記動力伝達機構部は、少なくとも「回転・打撃モード」または「打撃モード」の作業モードの一つを選択的に前記先端工具に伝達する切替機構を有するハンマドリル機構である。
[0015]
本発明の他の特徴は、電動モータと、スイッチトリガと、前記電動モータの駆動力によって駆動される先端工具と、前記電動モータの駆動力を前記先端工具へ回転力または打撃力として伝達するための動力伝達機構部と、前記スイッチトリガの引込量に応答して前記電動モータの回転数を低速回転から高速回転まで制御するためのモータ制御手段と、を具備する電動穿孔工具 であって、前記動力伝達機構部に発生する振動または応力を検出する検出手段と、ソフトスタート切替スイッチとを有し、前記モータ制御手段は、前記ソフトスタート切替スイッチがオンのときには、前記検出手段により検出される振動または応力が設定値に達するまで、前記電動モータの回転数を所定回転数以下で低速制御し、前記振動又は応力が設定値以上に達した場合は、前記スイッチトリガの引込量に応答して前記電動モータの回転数を増加し、前記ソフトスタート切替スイッチがオフのときには前記低速制御をせずに、前記スイッチトリガの引込量に応じて前記電動モータの回転数を増加させるように制御することにある
[0016]
本発明のさらに他の特徴によれば、前記モータ制御手段は、振動または応力の前記設定値を任意に設定できる設定手段を具備する。
[0017]
本発明のさらに他の特徴によれば、前記振動または応力を検出する前記動力伝達機構部は、少なくとも「回転・打撃モード」または「打撃モード」の作業モードの一つを選択的に前記先端工具に伝達する切替機構を有するハンマドリル機構である。
[0019]
本発明のさらに他の特徴によれば、前記電動モータはブラシレスモータからなり、前記モータ制御手段は、前記スイッチトリガの引込量に応答して前記電動モータの印加電圧をパルス幅変調させることによって前記電動モータの回転数を制御できるように構成する。

Advantageous Effects

[0020]
上記本発明の特徴によれば、モータ制御手段は、先端工具による作業開始を検知した後において電動モータの回転数および負荷電流が設定値を超えないような低速回転に自動制御できるので、コンクリートやレンガ等の被削材(被加工物)に孔を開ける際、孔あけによるワレや欠け等の破損を防止できる。特に、脆性材料の孔の入り口部分の破損を防止できる。また、電動モータの低速制御の設定値はモータの回転数および負荷電流によって行うので、被削材の材質や孔径等の作業条件に対応して任意に設定できる。
[0021]
上記本発明の特徴によれば、「回転・打撃モード」または「打撃モード」を有するハンマドリルに適用することにより、電動モータの負荷電流の設定値を高く設定すれば、低速制御を安定して継続させることができる。これによって、タイル等の破損しやすい被削材の穿孔作業を低回転で行なうことができる。
[0022]
上記本発明の他の特徴によれば、動力伝達機構部に発生する振動または応力が設定値を超えないような低速回転に自動制御し、低速回転の自動制御中に動力伝達機構部に発生する振動または応力が設定値以上に増加した場合、スイッチトリガの引込量に応答して電動モータの回転数を増大させるように構成するので、電動モータの回転数および負荷電流に基づく低速制御の場合と同様な上記効果を得ることができる。
[0023]
上記本発明の他の特徴によれば、低速回転による自動制御を解除するためのソフト解除手段を有するので、低速回転による自動制御を解除し、通常のハンマドリルのように、スイッチトリガの引込量に応答した制御も可能となる。これによって、ハンマドリルにおいて、「打撃モード」による被削材のハツリ作業の作業効率を向上させることができる。
[0024]
本発明の上記および他の目的、ならびに本発明の上記および他の新規な特徴は、本明細書の以下の記述および添付図面から更に明らかにされる。

Best Mode for Carrying out the Invention

[0025]
以下、本発明の実施形態を図面に基づいて詳細に説明する。なお、実施形態を説明するための全図において、同一の機能を有する部材または要素には同一の符号を付し、その繰り返しの説明は省略する。
[0026]
図1は本発明に係る電動穿孔工具をハンマドリルに適用した場合の一実施形態を示す全体構造図、図2はハンマドリルを駆動する電動モータをブラシレスモータによって構成した場合の制御装置の機能ブロック図、図3は図2に示したハンマドリルの制御装置の制御フローチャートをそれぞれ示す。
[0027]
<ハンマドリルの全体構成について>
最初に、図1および図2を参照して本発明の一実施形態に係るハンマドリル全体の構成について説明する。
[0028]
図1に示すように、ハンマドリル1は、ブラシレスモータ(直流モータ)40の回転軸と同一方向(水平軸方向)に沿って、一端部(図面の左端部)から他端部(図面の右端部)に延在する胴体ハウジング部37と、胴体ハウジング部37より垂下するハンドルハウジング部38とから構成された工具本体を含み、胴体ハウジング部37の他端部に配置された先端工具保持部(チャック部)39には、工具本体より回転力または打撃力を受けて、被削材(ワーク)90(後述する図6参照)を穿孔する、ドリルビットのような先端工具20が着脱自在に装着される。また、胴体ハウジング部37の他端部側には、作業モードを切替えるための切替部材8が設けられている。切替部材8を回転操作することによって、切替部材8の突出部8aが移動し、後述するように、「回転・打撃モード」、「回転モード」、「打撃モード」および「ニュートラルモード」の各種の作業モードを択一的に選択できる。先端工具保持部39の近傍には、作業者による工具本体の保持を確実にするためにサイドハンドル35が設けられている。
[0029]
ハンドルハウジング部38には、商用交流電源を供給するための電源ケーブル63と、スイッチトリガ61と、スイッチトリガ61のトリガ引込量に応答して制御装置50に供給する電源をオンさせるスイッチを有し、かつスイッチトリガ61のトリガ引込量を電気量(電圧)へ変換する印加電圧設定回路62a(図2参照)を有するスイッチ機構部62と、が取付けられている。胴体ハウジング部37の一端部には、ブラシレスモータ40の回転速度制御を行うための制御装置(回路基板)50が設けられている。
[0030]
(動力伝達機構部の構成について)
胴体ハウジング部37は、モータケーシング31を含み、モータケーシング31には、ブラシレスモータ40が軸受部47および48によって支承されている。モータ40は、モータケーシング31に連続されるギヤケーシング30内において回転駆動力を出力するピニオン出力軸部2を有する。ピニオン出力軸部2の回転駆動力は、ピニオン出力軸部2からギヤ3を介して中間軸14の後半部14bに伝達される。中間軸14の後半部14bには、中間軸14に対して回転可能に遊嵌された、回転力を打撃力に変換する運動変換部材4が設けられる。運動変換部材4が、後述する第2クラッチ機構部CL2によって中間軸14bに結合される場合、運動変換部材4によって変換された打撃力は、先端工具保持部39に保持された先端工具20に伝達するための打撃伝達機構部に伝達される。また、中間軸14自体は、中間軸14の前半部14aに結合された第1クラッチ機構部CL1と共に、先端工具20に回転力を伝達するための回転伝達機構部を構成する。
[0031]
さらに詳細に述べるならば、先端工具20を保持するシリンダ19にはセカンドギヤ15が設けられており、セカンドギヤ15に対応して中間軸14の前半部14aに、セカンドピニオン10が、中間軸14aに対して回転可能に、かつ中間軸14aの軸方向に移動可能に付設されている。
[0032]
セカンドピニオン10の先端工具20側には、セカンドピニオン10のピニオン部10aと係合可能な歯車12aを有したピニオンスリーブ12が中間軸14aに圧入して設けられている。なお、中間軸14は、図示右側に位置する中間軸14aと、図示左側に位置する中間軸14bとに2分割された構成となっており、中間軸前半部14aは、中間軸後半部14bに圧入されて一体に回転するように接続されている。
[0033]
セカンドピニオン10のピニオン部10aとピニオンスリーブ12の歯車12aは係合するように構成され、両者が係合すると、中間軸14aの回転運動が、ピニオンスリーブ12を介してセカンドピニオン10に伝わり、さらにセカンドギヤ15を介してシリンダ19に伝わり先端工具20を回転させる。
[0034]
もし、切替部材(チェンジレバー)8によって作業モードを切替える場合は、切替部材8のモード切替えによって切替部材の突出部8aを移動させて回転係止部材9をモータ40側(左側)へ移動させる。回転係止部材9をモータ40側(左側)へ移動させれば、セカンドピニオン10がモータ40側へ移動するので、ピニオンスリーブ12との係合がはずれ、セカンドピニオン10の内径部で中間軸14が空転し、シリンダ19への回転力の伝達が中断される。すなわち、ピニオンスリーブ12とセコンドピニオン10は、切替部材8によって回転力が伝達または中断される第1クラッチ機構部CL1を構成する。
[0035]
例えば、図1に示した切替部材8の切替突出部8aの位置および回転係止部材9の位置は、第1の付勢バネ7によってセカンドピニオン10をピニオンスリーブ12にスプライン結合せさせて回転力を中間軸14aからセカンドギヤ15を介してシリンダ19に伝達する「回転・打撃モード」の場合を示している。
[0036]
一方、中間軸14b上には、中間軸14bの軸方向に移動可能に設けられ、かつ中間軸14bに対してスプライン係合して回転不能に結合されたスリーブ6が設けられる。また中間軸14b上には、中間軸14bに対して回転可能に遊嵌され、中間軸14bの軸方向に移動不能に設けられた運動変換部材4が設けられる。スリーブ6と運動変換部材4とは互いに係合可能な爪が設けられており、運動変換部材4の爪部4aにスリーブ6の爪部6aが係合している間は、中間軸14bの回転運動がスリーブ6を介して運動変換部材4に伝達され、運動変換部材4の往復動作によって打撃運動に変換され、先端工具20へ打撃力が伝達される。
[0037]
切替部材8によって回転係止部材9のつば部9aを先端工具20側へ移動させ、これによって、スリーブ6を先端工具20側へ移動させれば、スリーブ6と運動変換部材4との爪部(4a、6a)の係合を外すことが可能となり、先端工具20への打撃運動の伝達を中断できる。このようにして、スリーブ6と運動変換部材4とによって先端工具20への打撃伝達を制御する第2クラッチ機構CL2が構成されている。
[0038]
中間軸14上のセカンドピニオン10とスリーブ6との間には、上記第1クラッチ機構CL1および上記第2クラッチ機構CL2が連結される方向にセカンドピニオン10とスリーブ6を常に付勢するための第1の付勢バネ7(付勢手段)が設けられている。
[0039]
切替部材8は、回転可能でかつハウジング外部より操作可能に設けられており、中心軸から偏心した位置に突出部8aを有する。この突出部8aは、切替部材8が回転操作されてモータ40側へ移動するとき、セカンドピニオン10を、回転係止部材9を介して、モータ40側に移動させる。これによって、セカンドピニオン10とピニオンスリーブ12を非係合とし、第1クラッチ機構CL1を離脱させる方向に移動させる手段として機能する。
[0040]
図1に示されるように、セカンドピニオン10付近には回転係止部材9が設けられている。回転係止部材9は、詳細な構造が図示されていないが、中間軸14の軸方向に移動可能となっており、セカンドピニオン10におけるつば部の歯車10bの外周部と係合可能な貫通孔(図示なし)を有する。切替部材8によって回転係止部材9をモータ40側へ移動させた際、回転係止部材9は、歯車10bと上記貫通孔とが係合してセカンドピニオン10の回転を規制し、シリンダ19および先端工具20の回転を規制する。なお、回転係止部材9は、付勢手段として使用された第2の付勢バネ(図示なし)によって常にセカンドピニオン10と係合する方向に付勢されている。上述したように、回転係止部材9は、セカンドピニオン10と共に、先端工具20の回転を規制する第3クラッチ機構CL3を構成する。
[0041]
回転係止部材9に一体に形成された、つば部9aは、スリーブ6を運動変換部材4と非係合とする方向に移動させる手段であり、突出部8aおよび回転係止部材9を介して切替部材8の回転動作に連動して中間軸14の軸方向に移動し、回転係止め部材9とセカンドピニオン10とが非係合状態、すなわち第1クラッチ機構部CL1が離脱した状態にある際にスリーブ6を運動変換部材4と非係合とする方向に移動させることができる手段である。
[0042]
ピストン16は、第2クラッチ機構部CL2によって運動変換部材4の爪部4aがスリーブ6の爪部6aに係合した場合、運動変換部材4によって往復運動を受ける。一方、ピストン16と打撃子17との間には空気室16aが画成されているので、ピストン16の往復運動により、ピストン16と打撃子17との間に画成された空気室16aは、圧縮と膨張を繰り返す空気バネとして機能する。その結果、空気室16aの空気バネを利用し、打撃子17および中間子18を介して先端工具20に打撃力を伝達する。
[0043]
(制御装置50の構成について)
図2の機能回路ブロック図に示されるように、制御装置50は、ブラシレスモータ40を制御するために、制御部55と、コンバータ58と、インバータ59とを具備する。
[0044]
本実施形態では駆動モータ40としてブラシレスモータを使用する。ブラシレスモータは、ブラシ付モータに比較して、モータ回転数を制御するためのモータ供給電圧の制御をPWM制御することにより、低速回転から高速回転までの広範囲にわたる回転数制御を可能にし、被削材に対する穿孔作業の効率を向上させることができる。
[0045]
ブラシレスモータ40は、本実施形態では3相ブラシレス直流モータによって構成され、インナーロータ型で、2対のN極およびS極の永久磁石を埋め込んだ回転子(マグネットロータ)43と、該マグネットロータ43の回転位置を検出するために60°毎に配置された3つの回転位置検出素子(ホールIC)44、45、46と、該ホールIC44、45、46の位置検出信号に基づいて電気角120°の電流の通電区間に制御されるスター結線された固定子41の3相巻線U、V、Wを含む固定子巻線42と、を具備する。
[0046]
なお、ブラシレスモータ40の回転子43の回転位置検出素子(44、45、46)としてホールICを使用する代わりに、固定子巻線42の誘起起電圧(逆起電力)を、フィルタを通して論理信号として取出すことによって回転子位置を検出するセンサレス方式を採用することもできる。
[0047]
コンバータ58は、商用交流電源70を直流変換し、直流電圧Vc1をインバータ59へ供給する。インバータ59は、3相ブリッジ形式に接続された6個のMOSFET(絶縁ゲート型電界効果トランジスタ)Q1〜Q6から構成される。ブリッジ接続された6個のMOSFETQ1〜Q6の各ゲートは、制御信号出力回路(インバータ駆動回路)57に接続され、また、6個のMOSFETQ1〜Q6のドレインまたはソースはスター結線された固定子巻線42の3相巻線U、VおよびWに接続される。これによって、6個のMOSFETQ1〜Q6は、制御信号出力回路57から入力された駆動信号H1〜H6によってスイッチング動作を行い、インバータ59に印加される直流電圧Vc1を、3相(U相、V相、W相)電圧Vu、Vv、Vwとして、固定子巻線42の各巻線U、V、Wへ電力を供給する。
[0048]
制御部55は、6個のMOSFETQ1〜Q6の各ゲートを駆動する駆動信号(3相信号)のうち、3個の負電源側MOSFETQ4、Q5、Q6にパルス幅変調信号(PWM信号)H4、H5、H6を供給して固定子巻線42に印加する電圧をPWM制御してモータ40の回転子43の回転数を制御するように構成する。すなわち、制御部55によって3個の負電源側MOSFETQ4、Q5、Q6のゲートに印加するPWM駆動信号のパルス幅(デューティ比)を変化させることにより電機子巻線42への電力を調整し、モータ40の回転数を制御する。該PWM駆動信号は、インバータ59の正電源側MOSFETQ1〜Q3または負電源側MOSFETQ4〜Q6のいずれか一方側のスイッチング素子群に供給し、該スイッチング素子を高速スイッチングさせることにより、結果的に、コンバータ58の直流電圧から各電機子巻線42の各巻線U、V、Wへ供給する電力を調整し、モータ40の回転数を制御することができる。
[0049]
制御部55は、図示されていないが、処理プログラムとデータに基づいて駆動信号を出力するためのCPU、処理プログラムや制御データを記憶するためのROM、データを一時記憶するためのRAM、タイマ等を含む演算部(マイコン)51を具備する。また、演算部51で形成するPWM駆動信号を、インバータ59へ供給するための制御信号出力回路57と、制御信号出力回路57の出力PWM駆動信号のデューティ比を設定するために、上記スイッチトリガ61の引込量(トリガ引込量)dに応答してデューティ比PDを設定する制御電圧を出力するための印加電圧設定回路62aと、モータの正逆切替レバー64による正方向回転または逆方向回転の操作を検出してモータ40の回転方向を設定するための回転方向設定回路56と、上記3つの回転位置検出素子44、45、46の出力信号に基づいて回転子43と固定子巻線42(U、V、W)との関係位置を検出するための回転子位置検出回路52および回転角度検出回路53とから構成される。
[0050]
通常のスイッチトリガ61によるトリガ引込量による回転数制御の場合において、演算部51は、図4に示されるように、スイッチトリガ61のトリガ引込量dに応答して印加電圧設定回路62aから受信する設定電圧に基づいて、PWM駆動信号(H4、H5、H6)のPWMデューティ比PDを出力する。
[0051]
演算部51は、ソフトスタート切替スイッチ(ソフト解除スイッチ)67がオンされている場合、モータ40の回転数を、所定回転数以下の低回転に制御し、または前記所定回転数以下のある低回転に定速制御する。以下、本発明において、ソフト解除スイッチ67がオンされている場合における所定回転数以下の低速制御(低回転制御)または該所定回転数以下の定速制御を、「低速制御」と称する。後述する一実施例によれば、低速制御のために、演算部51は、回転子位置検出回路52および回転角度検出回路53の検出出力に基づいてモータ40の回転数(N)が設定値(Nt)以下か否かを判別し、その判別出力に基づいてモータ40の回転数(N)が所定の回転数になるように制御信号出力回路57のPWM駆動信号のデューティ比を低回転に定速制御する。また、演算部51における低速制御は、制御信号出力回路57のPWM駆動信号のデューティ比を低い値に固定することによって、モータ40の回転数(N)が低回転の所定回転数(Nt)以下となるように制御してもよい。
[0052]
電流検出回路54は、モータ40の負荷電流(I)を検出するために、スイッチング素子Q1〜Q6を通して電機子巻線42に流れる電流を検出する。電流検出回路54の検出電流(I)は、演算部51によって負荷電流設定回路65の設定信号(It)と比較され、その比較信号の結果に基づいて駆動PWM信号(H1〜H6)のデューティ比を制御する。この場合、演算部51は、ソフトスタート切替スイッチ67がオンされている場合で、電流検出回路54の検出信号(I)が負荷電流設定回路65の設定信号(It)より小さいとき、スイッチトリガ61のトリガ引込量に関係なく、制御信号出力回路57へ出力する駆動PWM信号H1〜H6のデューティ比を制御して、モータ回転数(N)を低回転数Nt以下に低速制御する。
[0053]
逆に、演算部51は、電流検出回路54の検出電流(I)が負荷電流設定回路65の設定信号(It)より大きな場合、制御信号出力回路57へ出力する駆動PWM信号H1〜H6のデューティ比を、スイッチトリガ61のトリガ引込量に対応した印加電圧設定回路62aの出力電圧に応答して制御する。なお、ソフトスタート切替スイッチ67がオフされている場合(ソフトスタート解除の場合)、演算部51によってスイッチトリガ61は通常の動作を行い、図4に示されるように、トリガ引込量dに比例して駆動PWM信号H1〜H6のデューティ比PDを大きくし、モータの回転数を増加させるように制御する。
[0054]
このようにして、演算部51は、回転方向設定回路56と回転子位置検出回路52の出力信号に基づいて所定のスイッチング素子Q1〜Q6を交互にスイッチングするためのPWM駆動信号を形成し、制御信号出力回路57を介してインバータ59へ出力する。これによって、固定子巻線42の所定の巻線U、V、Wを交互に通電して、回転子43を設定した回転方向に回転させる。また、演算部51は、負荷電流設定回路65と、電流検出回路54と、印加電圧設定回路62aとによってPWM駆動信号のデューティ比を制御する。スイッチトリガ61に結合されるスイッチ機構部62(図1参照)の印加電圧設定回路62aは、例えば、ポテンショメータ(摺動抵抗)で構成される。スイッチトリガ61の引込量に連動してポテンショメータの摺動端子を移動するように構成し、ポテンショメータの可動端子から検出される電圧をPWM駆動信号のデューティ比の制御電圧として使用する。この場合、回転数(N)が所定回転数(Nt)より大きい時や、モータ電流(I)が設定値(It)より小さい時、演算部51は、スイッチトリガ61の引込量に関係なく、モータ40の回転数が所定低回転数に定速回転となるようにPWM駆動信号のデューティ比を可変制御するか、またはモータ40の回転数が所定低回転数以下となるようにPWM駆動信号のデューティ比を固定制御し、これによって、モータ40を低速制御する。
[0055]
<各モードの動作について>
(回転・打撃モードについて)
図1に示されるように、モータ40の回転は、ピニオン2からギヤ3を介して中間軸14bに伝達され、中間軸14bにスプライン係合するスリープ6に設けた爪部6aと運動変換部材4に設けた爪部4aが係合し、ピストン16を往復運動させる。一方、ピストン16と打撃子17の間には空気室16aが画成されているので、ピストン16の往復運動により、ピストン16と打撃子17との間に画成された空気室16aは、圧縮と膨張を繰り返す空気バネとして機能する。その結果、空気室16aの空気バネを利用し、打撃子17および中間子18を介して先端工具20に打撃力を与える。
[0056]
同時に、モータ40の回転は、上述したように第1クラッチ機構CL1を介してセカンドピニオン10に伝達され、セカンドギヤ15を介して先端工具20を保持するシリンダ19に回転を伝達する。これにより、先端工具20に回転力と打撃力を伝達する「回転・打撃モード」を得ることができる。
[0057]
(ニュートラルモードについて)
上述した「回転・打撃モード」の状態から切替部材8を操作し、切替部材8の突出部8aをモータ40側に移動させれば、突出部8aによってセカンドピニオン10が第1の付勢バネ7の付勢力に抗してモータ40側へ移動し、第1クラッチ機構CL1が離脱する。
[0058]
また、同時に第2の付勢バネ(図示なし)で付勢されている回転係止部材9は、切替部材8の突出部8aに突き当たっており、セカンドピニオン10のつば部の歯車10bと係合しない位置にある。これにより、先端工具20への回転伝達を中断すると共に、先端工具20は空転状態となり、先端工具20の刃先を任意の向きにすることができる。すなわち「ニュートラルモード」を得ることができる。
[0059]
(打撃モードについて)
上述した「ニュートラルモード」の状態から、先端工具20の刃先を任意の向きに合せたまま切替部材8を操作して切替部材8の突出部8aをモータ40側へ移動させると、上記第2の付勢バネ(図示なし)で付勢されている回転係止部材9の突き当てとなっていた突出部8aが回転係止部材9の開口部(図示なし)に入り、回転係止部材9は第2の付勢バネの付勢力によりモータ40側へ移動し、回転係止部材9とセカンドピニオン10のつば部の歯車10bが係合して第3クラッチCL3が連結する。
[0060]
これにより、先端工具20の空転が抑止できる。この時、スリーブ6は第1の付勢バネ7により付勢されているため、スリーブ6の爪部6aと運動変換部材4の爪部4aとは連結され、結果的に、第2クラッチ機構CL2は連結される。これにより、先端工具20の空転は回転係止部材9で抑止され、この時、スリーブ6は第1の付勢バネ7によって付勢されているため第2クラッチ機構CL2は連結されたままとなる。その結果、先端工具20には打撃力のみを伝達する「打撃モード」を得ることができる。なお、回転係止部材9の内径は、ピニオンスリーブ12と係合する、セカンドピニオン10の外径より大きい径を有している。
[0061]
(回転モードについて)
上述した「回転・打撃モード」の状態から、切替部材8を操作して切替部材8の突出部8aを先端工具側へ移動させれば、突出部8aによって回転係止部材9が先端工具20側へ移動する。
[0062]
この時、回転係止部材9に一体に設けられたつば部9aがスリーブ6に突き当たり、つば部9aによってスリーブ6も回転係止部材9と共に先端工具20側へ移動し、第2クラッチ機構CL2が離脱して先端工具20への打撃伝達を中断する。セカンドピニオン10は第1の付勢バネ7により付勢されているため、第1クラッチ機構CL1は連結した状態にあり、先端工具20に回転力のみ伝達する「回転モード」を得ることができる。
[0063]
かかるハンマドリル1においては、「回転モード」や「回転・打撃モード」では、ハンマドリルのような先端工具(ビット)20を、被削材90の加工面90a(図6参照)の穿孔または穿孔打撃すべき所定位置に押付けて位置決めしようとする場合、被削材90の材質によっては、モータの回転数が増大して先端工具20の位置ずれが発生し易くなり、また作業時の作業者によるハンマドリル1の正しい姿勢保持が不可能となる場合がある。このような位置ずれや不適切な姿勢保持を防止するために、本実施態様によれば、以下に説明するようなモータ40の速度制御が行われる。
[0064]
<制御装置50によるモータ40の速度制御について>
(実施例1)
図3は制御装置50によるモータ40の速度制御フローの一実施例を示す。図2および図3を参照して低速回転から高速回転までのモータ40の回転数制御について説明する。
[0065]
最初に、ソフトスタート切替スイッチ67をオン状態に設定しておく。ステップ101で電源スイッチ(図示なし)をオンにすると、電源回路が起動し、制御装置50等に電源が供給される。次に、演算部51によってモータ40を低速制御するためにモータ負荷電流の設定値(閾値)Itおよびモータ回転数の設定値(閾値)Ntを設定する(ステップ102)。図2に示されるように、モータ負荷電流Itは電流設定回路65によって設定し、モータ回転数Ntは回転数設定回路66によって設定する。
[0066]
両者の設定値(Nt、It)は、例えば、図6における先端工具20の穿孔作業の状態図に示されるように、ドリルビット20の先端ブレード部20aが被削材90の加工面90aから所定の深さLtに穿孔するまでの位置ズレ発生および孔部のワレ発生または破損の防止、もしくは作業効率の向上を考慮して決定される。すなわち、低回転の定速制御とトルク制御によって被削材90の孔部における亀裂または破損防止または穿孔作業をし易くするように制御する。
[0067]
図6に示すように、一般に、ドリルビット20の先端部には超硬度の金属材料から成る先端ブレード部20aが形成されており、この先端ブレード部20aの最大外径Dm(例えば、12mm)は、ドリルビット20の中央外径Ds(例えば、10mm)より大きく形成され、かつ所定の全長Lt(例えば、8mm)を有する。従って、先端ブレード部20aの所定の全長Ltが被削材90に埋没するまで低回転の自動定速制御を行う。これにより弱い回転トルクまたは打撃力で穿孔させることができる。穿孔深さLtの測定は、特に限定されないが、例えば、距離センサ(図示なし)をハンマドリル1に内蔵させ、ハンマドリル1と被削材90間の距離を測定することによって、穿孔深さLtを算出できる。
[0068]
また、図6に示されるように、先端ブレード部20aがLt以上に埋没した後に、所望の深さLmに穿孔させる場合は、スイッチトリガ61の引込み操作による高速制御を行う。高速制御によりドリルビット20の回転数を増加させても孔部の亀裂または破損が発生し難くなり、かつ穿孔作業の効率を向上させることができる。
[0069]
次に、ステップ103において、スイッチトリガ61がオンしているか否かを判別する。もし、スイッチトリガ61がオンしたならば、ハンマドリル1が起動状態となる(ステップ104)。
[0070]
引続いて、演算部51は、回転子位置検出回路52および回転角度検出回路53の検出信号に基づいてモータの回転速度Nを検出し(ステップ105)、回転数Nが設定回転数Ntに比較して小さいか否かを判別する(ステップ106)。回転数Nが設定回転数Ntを超えている場合(NOの場合)、演算部51は、インバータ59を駆動するための制御信号出力回路57におけるPWM駆動信号のパルス幅デューティ比を小さく制御し(ステップ109)、ステップ105に戻り、回転数Nを再び検出する。この制御系は、演算部(マイコン)51を介して自動的に低速制御される。
[0071]
次に、ステップ106において回転数Nが設定回転数Nt以下の場合(YESの場合)、モータ負荷電流Iを検出し(ステップ107)、モータ負荷電流Iが設定電流It以上になっているか否かを判別する(ステップ108)。
[0072]
ステップ108においてモータ負荷電流Iが設定電流Itに達していない場合(NOの場合)、上記ステップ109へ進み、上述した場合と同様に、演算部51は、インバータ59を駆動するための制御信号出力回路57におけるPWM駆動信号のパルス幅デューティ比を大きく制御し、モータ負荷電流Iを増加させる(ステップ109)。
[0073]
これによって、ステップ109における低回転の定速制御は、モータ回転数Nおよびモータ負荷電流Iが所定の設定値に達しているか否かによって制御できる。なお、演算部51における低速制御は、上述したように、制御信号出力回路57のPWM駆動信号のデューティ比を低い値に固定することによって、モータ40の回転数(N)が低回転の所定回転数(Nt)以下となるように制御してもよい。図5に示すタイムチャートでは、時刻t2から時刻t3まで低回転で定速制御する状態を示す。このような低速制御によって、図6に示すように、所望のモータ回転数および所望の回転トルクによって穿孔作業が可能となり、先端工具20の被削材90に対する位置ずれや、欠け、ワレ等の破損または亀裂を防止し、かつ穿孔作業の作業効率を向上させることができる。
[0074]
ステップ108においてモータ負荷電流Iが設定電流It以上となった場合(YESの場合)、図6に示されるように、先端工具であるドリルビット20の先端部20aが穿孔部に埋没したものと判断し、スイッチトリガ61の引込操作を一杯に把持して制御信号出力回路57のPWM駆動信号のデューティ比を大きくし、高速制御を行う(ステップ110)。これによって、図5に示すように、モータ回転数Nを負荷トルクによって決定されるモータの最大回転数Nmまで増加させ、またモータ負荷電流Iを最大値Imまで増加させ、図6に示すように、穿孔部の破損または亀裂を発生させることなく、所定の深さLmまで穿孔させることができる(ステップ111)。
[0075]
以上の説明から明らかにされるように、本実施例では、モータの回転数および負荷電流の設定値(基準値)に従ってモータの低回転による定速自動制御を所定の穿孔深さまたは所定時間行い、作業開始時の被削材の破損を防止するものである。この実施例では、定速自動制御の判別をモータ回転数の設定値およびモータ負荷電流の設定値によって行うので、設定値に対する判別が簡単で正確にできる。
[0076]
また、石やコンクリート等の硬質材料の被削材へのハツリ作業を通常のハンマドリルの機能によって行いたい場合は、ソフトスタート切替スイッチ67をオフにしてソフトスタート解除状態とし、手動によるスイッチトリガ61の引込量の調整によって回転数制御を行うことができる。これによって、ハツリ作業の作業効率を向上させることができる。また、ソフトスタート切替スイッチ67と切替部材8とを連動させることによって、切替部材8によって特に「打撃モード」を選択した場合、自動的にソフトスタート解除状態となるようにしてもよい。これにより、ソフトスタート切替スイッチ67の操作を省略し、作業効率をより一層高めることができる。
[0077]
(実施例2)
上記実施例1では、制御装置50はモータの回転数Nおよび負荷電流Iの検出に基づいて低速回転制御を実行したが、本実施例2では、回転数Nおよび負荷電流Iの検出の代わりに、ハンマドリル1本体の振動を検出して低速回転制御を行う。以下、図7のハンマドリルの要部断面図および図8の制御フローチャートを参照して振動検出に基づく低速回転制御について説明する。
[0078]
図7に示されるように、ハンマドリル1の振動を検出するために、モータ40の後方において、制御装置の回路基板50に衝撃センサとして機能する加速度センサ68を実装する。また、加速度センサ68で検出する閾値(基準値)を設定するための加速度設定スイッチ65aを設ける。
[0079]
最初に、ソフトスタート切替スイッチ67(図7参照)をオン状態に設定し、さらに電源回路を起動する(ステップ121)。次に、スイッチトリガ61がオン状態にあるか否か判別し(ステップ122)、工具本体を起動する(ステップ123)。
[0080]
さらに、振動(加速度)αを検出し(ステップ124)、振動αが所定値αtに達しているか否か検出する(ステップ125)。振動αが、設定した振動αtに達していない場合(NOの場合)、演算部51は、インバータ59を駆動するための制御信号出力回路57におけるPWM駆動信号のパルス幅デューティ比を可変制御または固定制御し(ステップ126)、ステップ124に戻り、振動αを再び検出する。
[0081]
ステップ125において振動αが設定値αt以上となった場合(YESの場合)、図6に示されるように、先端工具であるドリルビット20の先端部20aが穿孔部に埋没したものと判断し、スイッチトリガ61の引込操作を一杯に把持して制御信号出力回路57のPWM駆動信号のデューティ比を大きくする(ステップ127)。これによって、図5に示されるように、モータ回転数Nを負荷トルクによって決定されるモータの最大回転数Nmまで増加させ、またモータ負荷電流Iを最大値Imまで増加させ、図6に示す場合と同様に、穿孔部の破損または亀裂を発生させることなく、所定の深さLmまで穿孔させることができる(ステップ128)。
[0082]
(実施例2の変形例)
上記実施例2における振動を検出するための加速度センサ68を使用する代わりに、半導体素子の圧力対抵抗変化特性等を利用する歪センサ(ストレーンゲージ)を使用してもよい。図9に示す例は、歪センサ68aを、動力伝達機構部を構成する中間軸14の軸受部の近傍に設置して中間軸14に発生する応力(歪)を検出する電動穿孔工具の例を示す。このような歪センサを使用する場合も、上記加速度センサを使用する場合と同様な効果を得ることができる。
[0083]
以上の実施形態の説明から明らかにされるように、本発明によれば、電動穿孔工具による穿孔作業を行う場合、まず作業開始時には先端工具を低回転からスタートすることにより被削材の穿孔入口部におけるワレや亀裂等の破損を防止し、先端工具によって被削材にある程度の深さまで穿孔させた後は、モータの回転数を増加させるように制御させることにより以後の孔部における破損を防止することができる。また、低回転時の定速制御を自動的に行い、回転数の増加制御はスイッチトリガの引込操作によって随意に行うことができるので、穿孔作業の作業効率を向上させることもできる。
[0084]
なお、以上の実施形態では、3相ブラシレスモータを使用した電動穿孔工具について説明したが、3相以外のブラシレスモータまたは他の電動モータを使用した電動穿孔工具についても適用することができる。また、本発明は、ハンマドリル以外に他の電動ドリル等の電動穿孔工具に適用することもできる。
[0085]
以上、本発明者によってなされた発明を実施形態に基づき具体的に説明したが、本発明は上記実施形態に限定されるものではなく、その要旨を逸脱しない範囲内で種々の変更が可能である。

Brief Description of Drawings

[0086]
[fig. 1] 本発明の実施形態に係る電動穿孔工具の全体構成図。
[fig. 2] 図1に示した電動穿孔工具の機能ブロック図。
[fig. 3] 図2に示した電動穿孔工具の制御フローチャートの一実施例。
[fig. 4] 図1に示した電動穿孔工具のスイッチトリガにおける引込量対PWMデューティ比の関係図。
[fig. 5] 図2に示した電動穿孔工具を用いて穿孔作業を行う場合の制御タイミング図。
[fig. 6] 電動穿孔工具の先端工具により穿孔作業を行う場合の作業状態図。
[fig. 7] 他の実施例に係る電動穿孔工具の要部断面図。
[fig. 8] 図7に示した電動穿孔工具の制御フローチャート。
[fig. 9] さらに他の実施例に係る電動穿孔工具の要部断面図。

Reference Signs List

[0087]
1:電動穿孔工具 2:モータのピニオン出力軸 3:ギヤ
4:運動変換部材 4a:運動変換部材4の爪部 6:スリーブ
6a:スリーブ6の爪部 7:第1の付勢バネ 8:切替部材(チェンジレバー)
8a:切替部材の突出部 9:回転係止部 9a:回転係止部のつば部
10:セカンドピニオン 10a:ピニオン部 12:ピニオンスリーブ
12a:歯車 14:中間軸 14a:中間軸前半部
14b:中間軸後半部 15:セカンドギヤ 16:ピストン
16a:空気室 17:打撃子 18:中間子 19:シリンダ
20:先端工具 30:ギヤケーシング 31:モータケーシング
35:サイドハンドル 37:胴体ハウジング部 38:ハンドルハウジング部
39:先端工具保持部(チャック) 40:電動モータ 41:モータの固定子
42:モータの固定子巻線 43:モータの回転子
44、45、46:回転位置検出素子(ホールIC) 47、48:軸受部
50:制御装置 51:演算部 52:回転子位置検出回路
53:回転角度検出回路 54:電流検出回路 55:制御部
56:回転方向設定回路 57:制御信号出力回路 58:コンバータ
59:インバータ 61:スイッチトリガ 62:スイッチ機構部
62a:印加電圧設定回路 63:電源ケーブル 64:正逆切替レバー
65:電流設定回路 65a:加速度設定スイッチ 66:回転数設定回路
67:ソフトスタート切替スイッチ(ソフト解除スイッチ)
68:加速度センサ 68a:歪センサ 70:商用交流電源
90:被削材(ワーク) 90a:被削材の加工面
Q1〜Q6:MOSFET(絶縁ゲート型電界効果トランジスタ)

Claims

[1]
電動モータと、
スイッチトリガと、
前記電動モータの駆動力によって駆動される先端工具と、
前記電動モータの駆動力を前記先端工具へ回転力または打撃力として伝達するための動力伝達機構部と、
前記スイッチトリガの引込量に応答して前記電動モータの回転数を低速回転から高速回転まで制御するためのモータ制御手段と、を具備する電動穿孔工具 であって、
前記電動モータに流れる負荷電流を検出する電流検出手段と、
ソフトスタート切替スイッチとを有し、
前記モータ制御手段は、前記ソフトスタート切替スイッチがオンのときには、前記電流検出手段により検出される負荷電流が設定値に達するまで、前記電動モータの回転数を所定回転数以下で低速制御し、負荷電流が設定値に達した場合は前記スイッチトリガの引込量に応答して前記電動モータの回転数を増加し、
前記ソフトスタート切替スイッチがオフのときには前記低速制御をせずに、前記スイッチトリガの引込量に応じて前記電動モータの回転数を増加させるように制御する
ことを特徴とする電動穿孔工具。
[2]
前記モータ制御手段は、前記モータ負荷電流の前記設定値を任意に設定できる設定手段を具備することを特徴とする請求項1に記載された電動穿孔工具。
[3]
前記動力伝達機構部は、 少なくとも回転及び打撃モードと、打撃モードの中から一つの作業モードを選択し、選択されたモードで前記先端工具に動力を伝達する切替機構を有することを特徴とする請求項1または請求項2に記載された電動穿孔工具。
[4]
電動モータと、
スイッチトリガと、
前記電動モータの駆動力によって駆動される先端工具と、
前記電動モータの駆動力を前記先端工具へ回転力または打撃力として伝達するための動力伝達機構部と、
前記スイッチトリガの引込量に応答して前記電動モータの回転数を低速回転から高速回転まで制御するためのモータ制御手段と、を具備する電動穿孔工具 であって、
前記動力伝達機構部に発生する振動または応力を検出する検出手段と、
ソフトスタート切替スイッチとを有し、
前記モータ制御手段は、前記ソフトスタート切替スイッチがオンのときには、前記検出手段により検出される振動または応力が設定値に達するまで、前記電動モータの回転数を所定回転数以下で低速制御し、前記振動又は応力が設定値以上に達した場合は、前記スイッチトリガの引込量に応答して前記電動モータの回転数を増加し、
前記ソフトスタート切替スイッチがオフのときには前記低速制御をせずに、前記スイッチトリガの引込量に応じて前記電動モータの回転数を増加させるように制御する
ことを特徴とする電動穿孔工具。
[5]
前記モータ制御手段は、振動または応力の前記設定値を任意に設定できる設定手段を具備することを特徴とする 請求項4に記載された電動穿孔工具。
[6]
前記動力伝達機構部は、 少なくとも回転及び打撃モードと、打撃モードの中から一つの作業モードを選択し、選択されたモードで前記先端工具に動力を伝達する切替機構を有することを特徴とする 請求項4または請求項5に記載された電動穿孔工具。
[7]
前記電動モータはブラシレスモータからなり、前記モータ制御手段は、前記スイッチトリガの引込量に応答して前記電動モータの印加電圧をパルス幅変調させることによって前記電動モータの回転数を制御することを特徴とする請求項1乃至 請求項6のいずれか一つに記載された電動穿孔工具。

Drawings

[ Fig. 1]

[ Fig. 2]

[ Fig. 3]

[ Fig. 4]

[ Fig. 5]

[ Fig. 6]

[ Fig. 7]

[ Fig. 8]

[ Fig. 9]

[]
(56)参考文献 特開2006−315162(JP,A)
特開2004−194422(JP,A)
特開2004−255542(JP,A)
特開2008−278633(JP,A)
特開平01−291686(JP,A)
特開2008−178935(JP,A)
特開平11−164579(JP,A)
特許第3301533(JP,B2)

(58)調査した分野(Int.Cl.,DB名)
B25D 16/00
B25F 5/00