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1. WO2020137455 - VEHICULAR LIGHT

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明 細 書

発明の名称 車両用灯具

技術分野

0001  

背景技術

0002  

先行技術文献

特許文献

0003  

発明の概要

発明が解決しようとする課題

0004   0005  

課題を解決するための手段

0006   0007   0008   0009  

発明の効果

0010  

図面の簡単な説明

0011  

発明を実施するための形態

0012   0013   0014   0015   0016   0017   0018   0019   0020   0021   0022   0023   0024   0025   0026   0027   0028   0029   0030   0031   0032   0033   0034   0035   0036   0037   0038   0039   0040   0041   0042   0043   0044   0045   0046   0047   0048   0049   0050   0051   0052   0053   0054   0055   0056   0057   0058   0059   0060   0061   0062   0063   0064   0065   0066   0067   0068   0069  

産業上の利用可能性

0070  

符号の説明

0071  

請求の範囲

1   2   3   4   5   6   7   8   9   10   11   12   13   14  

図面

1   2   3   4   5   6   7   8   9   10   11   12   13   14   15   16   17   18   19   20  

明 細 書

発明の名称 : 車両用灯具

技術分野

[0001]
 本発明は、自動運転車両に搭載する車両用灯具に関する。

背景技術

[0002]
 現在、自動車の自動運転技術の研究が各国で盛んに行われており、自動運転モードで車両が公道を走行することができるための法整備が各国で検討されている。自動運転には、レベル0~5が定義されており、一般的には、レベル3以上が自動運転とされている。レベル3は、条件付き自動運転と呼ばれ、特定の場所でシステムが全てを操作し、緊急時はドライバーが操作を行うものである。レベル4は、高度自動運転と呼ばれ、システムが高速道路など特定の場所に限り交通状況を認知して、運転に関わる全ての操作を行うものである。レベル5は、完全自動運転と呼ばれ、システムが場所の制限なく交通状況を認知して、運転に関わる全ての操作を行うものである。

先行技術文献

特許文献

[0003]
特許文献1 : 国際公開第2017/073634号

発明の概要

発明が解決しようとする課題

[0004]
 本発明者は、このような自動運転車に適した灯具として、単に車両の周囲に光を照射するだけでなく、人とコミュニケーションをとることができる車両用灯具を発明した。
[0005]
 本発明はこうした状況に鑑みてなされたものであり、その目的は、人とコミュニケーションをとることができる車両用灯具を提供することにある。

課題を解決するための手段

[0006]
 上記課題を解決するために、本発明のある態様の車両用灯具は、乗員が車両周囲にいることを検知するセンサ装置と、センサ装置により乗員が検知されたとき、車両周囲の路面にシーケンシャルパターンを描画する路面描画灯具ユニットと、を備える。
[0007]
 本発明の別の態様もまた、車両用灯具である。この車両用灯具は、車両が自動運転を行っている間に発光する自動運転マーカ用灯具ユニットと、車両周囲の情報に基づき発光パターンを可変できる自動運転シグナル用灯具ユニットと、を備える。
[0008]
 本発明の別の態様もまた、車両用灯具である。この車両用灯具は、ターコイズ色光を発光する自動運転マーカ用灯具ユニットと、赤色光を発光する標識灯ユニットと、を備える。自動運転マーカ用灯具ユニットと標識灯ユニットは、互いの発光領域が所定の距離以上離間するように配置される。
[0009]
 本発明の別の態様もまた、車両用灯具である。この車両用灯具は、車両進行方向に照射すべき白色光と、車両進行方向と逆方向に照射すべき赤色光とのいずれかを照射可能な照射光色可変灯具ユニットを備える。

発明の効果

[0010]
 本発明によれば、人とコミュニケーションをとることができる車両用灯具を提供できる。

図面の簡単な説明

[0011]
[図1] 本発明の第1実施形態に係る車両用灯具を搭載した車両を示す概略図である。
[図2] 図1に示す車両用灯具のA部分を示す概略正面図である。
[図3] 図2に示す車両用灯具のB-B概略断面図である。
[図4] 発光ユニットの概略斜視図である。
[図5] 本発明の第1実施形態に係る車両用灯具を説明するための機能ブロック図である。
[図6] 路面描画灯具ユニットによる路面描画の一例を示す図である。
[図7] 路面描画灯具ユニットによる路面描画の別の例を示す図である。
[図8] アウターレンズの一部を示す概略図である。
[図9] アウターレンズとボンネットの境界部分の概略図である。
[図10] 本発明の第2実施形態に係る車両用灯具を搭載した車両の側面図である。
[図11] 本発明の第2実施形態に係る車両用灯具を搭載した車両の正面図である。
[図12] 車両用灯具の一部を示す概略正面図である。
[図13] 図12に示す車両用灯具のA-A概略断面図である。
[図14] 本発明の第2実施形態に係る車両用灯具を説明するための機能ブロック図である。
[図15] 本発明の第3実施形態に係る車両用灯具を搭載した車両の背面図である。
[図16] 照射光色可変灯具ユニットの構成を説明するための概略垂直断面図である。
[図17] 照射光色可変灯具ユニットの変形例を説明するための概略垂直断面図である。
[図18] 照射光色可変灯具ユニットのさらなる変形例を説明するための概略垂直断面図である。
[図19] 照射光色可変灯具ユニットのさらなる変形例を説明するための概略垂直断面図である。
[図20] 照射光色可変灯具ユニットのさらなる変形例を説明するための概略水平断面図である。

発明を実施するための形態

[0012]
 以下、図面を参照して本発明の実施形態に係る車両用灯具について詳細に説明する。なお、各図面は各部材の位置関係を説明することを目的としているため、必ずしも実際の各部材の寸法関係を表すものではない。また、各実施形態の説明において、同一または対応する構成要素には同一の符号を付し、重複する説明は適宜省略する。
[0013]
[第1実施形態]
 図1は、本発明の第1実施形態に係る車両用灯具10を搭載した車両100を示す概略図である。この車両100は、レベル3の自動運転に対応した個人所有車(POV:Personally Owned Vehicle)である。車両用灯具10は、車両100の前部に設けられる前照灯である。
[0014]
 図2は、図1に示す車両用灯具10のA部分(車両に向かって中央部から左側の部分)を示す概略正面図である。車両用灯具10は、ランプボディ12と、ランプボディ12の灯具前方側に配置される透明なアウターレンズ14とを備える。ランプボディ12とアウターレンズ14は灯室を形成している。
[0015]
 灯室内には、灯具ユニットおよび車両周囲の情報を検知するセンサ装置が配置される。灯具ユニットには、ハイビームおよびロービームを照射可能な前照灯ユニット16と、ターンシグナルランプ18と、車両が自動運転中であることを周囲に知らせるための自動運転(AD:Automated Driving)マーカ用灯具ユニット20と、路面描画灯具ユニット22とが含まれる。前照灯ユニット16やターンシグナルランプ18はLEDを用いたものであってよい。路面描画灯具ユニット22は、デジタルミラーデバイス(DMD:Digital Mirror Device)であってよい。センサ装置には、カメラ24と、ミリ波レーダ26と、LiDAR(Light Detection and Ranging)28とが含まれる。本第1実施形態に係る車両用灯具10は、灯室内に、これらの複数の灯具ユニットと複数のセンサ装置とが一体に組み込まれたものである。自動運転車では、車両周囲の移動物体および道路形状といった周辺環境を適切に認識する必要がある。また、周囲に自動運転車であることを知らせる機能も必要である。本第1実施形態に係る車両用灯具10によれば、ロービームやハイビームを照射する前照灯ユニット16に加えて、自動運転マーカ用灯具ユニット20および種々のセンサ装置を一体的に組み込むことで、自動運転車に適した車両用灯具を実現できる。
[0016]
 本第1実施形態においては、図2に示すように、車幅方向に一文字に延在して自動運転マーカ用灯具ユニット20が配置されており、自動運転マーカ用灯具ユニット20の下方に、車両に向かって中央から左側にかけて順に、LiDAR28、ミリ波レーダ26、路面描画灯具ユニット22、前照灯ユニット16が配置されている。また、路面描画灯具ユニット22の下方にカメラ24が配置されており、前照灯ユニット16の下方にターンシグナルランプ18が配置されている。車両中央から右側にかけても同様である。しかしながら、これらの配置は一例であり、これに限定されるものではない。
[0017]
 図3は、図2に示す車両用灯具10のB-B概略断面図である。図3に示すように、ランプボディ12とアウターレンズ14により形成された灯室内に、ミリ波レーダ26が配置されている。本第1実施形態に係る車両用灯具10は、ミリ波レーダ26の正面を覆うように配置された導光体30を備える。この導光体30は、上端部に入光部30aが形成されている。該入光部30aから導光体内に自動運転マーカ用灯具ユニット20や路面描画灯具ユニット22からの漏れ光が入光し、導光体30が発光する。このように、ミリ波レーダ26の正面を導光体30で覆い発光させることで、ミリ波レーダ26の存在を隠し、見栄えを向上することができる。
[0018]
 図2に示すように、自動運転マーカ用灯具ユニット20は、複数の発光ユニット34を備える。複数の発光ユニット34は、灯室内に規則的に配列されている。各発光ユニット34は、ターコイズ色の光を発光する。
[0019]
 図4は、発光ユニット34の概略斜視図である。発光ユニット34は、ベース部36と、ベース部36内に設けられたターコイズ色で発光するLEDと、該LEDからの光を制御するレンズユニット38とを備える。レンズユニット38は、透明な部材で形成されたレンズ本体部39と、レンズ本体部39の一部に埋め込まれたターコイズ色の板状レンズ部40とを備える。レンズ本体部39と板状レンズ部40は、合わせ一体レンズを構成している。このようなレンズユニット38を用いることにより、LEDが消灯中でもレンズユニット38がターコイズ色に見えるので、車両100が自動運転車であることを周囲に知らせることができる。
[0020]
 図5は、本発明の第1実施形態に係る車両用灯具10を説明するための機能ブロック図である。図5に示すように、車両用灯具10は、灯具ユニットとして、前照灯ユニット16、ターンシグナルランプ18、自動運転マーカ用灯具ユニット20および路面描画灯具ユニット22を備える。また車両用灯具10は、センサ装置として、ミリ波レーダ26、カメラ24およびLiDAR28を備える。さらに車両用灯具10は、上記灯具ユニットおよびセンサ装置に接続された制御装置42を備える。制御装置42は、車両用灯具10のランプボディ12内に配置されてもよいし、ランプボディ12の外に配置されてもよい。
[0021]
 図5に示すように、制御装置42は、車両100が備える自動運転制御装置44に接続されてよい。制御装置42は、車両100が自動運転中であるか否かの情報を自動運転制御装置44から取得し、自動運転を行っている間は自動運転マーカ用灯具ユニット20をターコイズ色で発光させる。
[0022]
 カメラ24は、車両周囲を撮像し、撮像した画像を制御装置42に送る。制御装置42は、カメラ24により撮像された画像から車両周囲の人の画像認識を行い、予め登録された乗員が車両周囲にいることを検知する。画像を用いて検知しているので、カメラ24から見て乗員の存在する方向を検知することができる。検知精度を高めるために、カメラ24に加えてミリ波レーダ26やLiDAR28を利用してもよい。
[0023]
 図6は、路面描画灯具ユニット22による路面描画の一例を示す。図6は、乗員60が駐車場に停めてある車両100に向かっている状況を示す。制御装置42は、車両100の周囲に乗員60が検知されたとき、路面描画灯具ユニット22を制御して、検知された乗員60の存在する方向に向かって車両周囲の路面にシーケンシャルパターン62を描画する。シーケンシャルパターンとは、連鎖的に点灯する照射パターンであり、例えば、乗員60の近傍の位置から車両100に向かって連続的に路面に描画されたパターンである。このようなシーケンシャルパターンを路面描画することにより、車両に100に戻ってきた乗員60に「おもてなし」の演出をすることができる。本第1実施形態に係る車両用灯具10によれば、このようにして、乗員との間でコミュニケーションをとることができる。
[0024]
 さらに制御装置42は、路面描画灯具ユニット22とは異なる別の灯具ユニット、例えば自動運転マーカ用灯具ユニット20を路面描画灯具ユニット22と連動させて、シーケンシャルに発光させてもよい。路面描画灯具ユニット22は、ターコイズ色で発光する複数の発光ユニット34を有するので、斬新なシーケンシャル発光が可能であり、乗員60に対してより印象的な「おもてなし」の演出をすることができる。「自動運転マーカ用灯具ユニット20と路面描画灯具ユニット22とが連動する」とは、例えば、路面描画灯具ユニット22によるシーケンシャルパターンの路面描画が終わった後に自動運転マーカ用灯具ユニット20のシーケンシャル発光が開始するものであってもよい。あるいは、路面描画灯具ユニット22によるシーケンシャルパターンの描画の最中に自動運転マーカ用灯具ユニット20のシーケンシャル発光が行われるものであってもよい。
[0025]
 路面描画灯具ユニット22に加えてまたは代えて、前照灯ユニット16やターンシグナルランプ18を路面描画灯具ユニット22と連動させて、シーケンシャルに発光させてもよい。
[0026]
 図7は、路面描画灯具ユニット22による路面描画の別の例を示す。図7は、車両100の周囲に乗員が存在していない状況を示す。制御装置42は、車両100の周囲に乗員60が検知されないとき、路面描画灯具ユニット22を制御して、車両周囲の照射可能領域にシーケンシャルパターン64を描画する。このようなシーケンシャルパターンを路面描画することにより、車両周囲の人に対して「おもてなし」の演出をすることができる。
[0027]
 図8は、アウターレンズ14の一部を示す概略図である。アウターレンズ14は、自動運転マーカ用灯具ユニット20用のアウターレンズ14aと、前照灯ユニット16、ターンシグナルランプ18および路面描画灯具ユニット22用のアウターレンズ14bと、を備える。本第1実施形態では、これらのアウターレンズ14a、14bは、フロントパネル80およびボンネット82と一体的に樹脂部材で形成されている。このような樹脂部材による一体成形品とすることで、車両100の軽量化を図ることができる。
[0028]
 図9は、アウターレンズ14aとボンネット82の境界部分の概略図である。アウターレンズ14a、14bは透明であり、ボンネット82やフロントパネル80は着色される。したがって、アウターレンズ14aとボンネット82の境界部分(図8のC部分)や、アウターレンズ14bとフロントパネル80の境界部分(図8のD部分)には、境界線(見切り線)が生じる。本第1実施形態においては、図8に示すように、境界部分の着色にグラデーションを設けることにより、境界線が目立たないようにしている。これにより、車両用灯具10と車両100のボディとの一体感が高まった斬新な意匠を実現できる。
[0029]
 図1に戻るが、本第1実施形態に係る車両100においては、ボディ102とサイドウィンドウ104との境界部分に、線状の導光体106を配置している。導光体106は、ターコイズ色で発光するように構成される。このような導光体106を配置することにより、車両100の側方に、車両100が自動運転中であることを知らせることができ、安全性を向上できる。
[0030]
[第2実施形態]
 自動運転車には、周囲に自車両が自動運転中であることを知らせるためのランプ(「自動運転用標識灯」と呼ばれる)を取り付ける必要があり、現在、規格作りが進んでいる。このような状況の下、本発明者は、自動運転中の表示だけではなく、乗員や車両周囲の人とコミュニケーションをとることができる車両用灯具を発明した。
[0031]
 第2実施形態はこうした状況に鑑みてなされたものであり、その目的は、自動運転中の表示を行うとともに、車両周囲の人とコミュニケーションをとることができる車両用灯具を提供することにある。
[0032]
 図10は、本発明の第2実施形態に係る車両用灯具1010を搭載した車両1100の側面図である。図11は、本発明の第2実施形態に係る車両用灯具1010を搭載した車両1100の正面図である。
[0033]
 車両1100は、レベル5の完全自動運転に対応した車両であり、運転席を備えていない。車両1100は、車両の長さ方向(車幅方向に垂直な方向、以下適宜「車長方向」と呼ぶ)においてほぼシンメトリーであり、車長方向の両方に移動可能である。便宜上、車長方向の一方(図10の左側)を正面側とし、車長方向の他方(図10の右側)を背面側とする。車両1100は、乗員が乗り降りする乗降部1102、タイヤ1104等を備える。
[0034]
 図10に示すように、車両1100の正面側には車両用灯具1010が配置され、背面側には車両用灯具1011が配置される。車両用灯具1010、1011の構成および機能は略同じであるので、以下の説明では正面側に配置される車両用灯具1010について説明する。
[0035]
 図12は、車両用灯具1010の一部を示す概略正面図である。図13は、図12に示す車両用灯具1010のA-A概略断面図である。車両用灯具1010は、ランプボディ1012と、ランプボディ1012の灯具前方側に配置される透明なアウターレンズ1014とを備える。ランプボディ1012とアウターレンズ1014は灯室1016を形成している。
[0036]
 灯室1016内には、複数の灯具ユニットが配置される。本第2実施形態に係る車両用灯具1010においては、正面視で略四角形状に灯具ユニットが配置されている。
[0037]
 略水平方向に延びる四角形の上辺の位置には、自動運転(AD:Automated Driving)マーカ用灯具ユニット1018が配置される。自動運転マーカ用灯具ユニット1018は、車両が自動運転中であることを周囲に知らせるためのランプであり、車両が自動運転を行っている間にターコイズ色の光を常時発光する。
[0038]
 また、略水平方向に延びる四角形の下辺の位置には、自動運転(AD)シグナル用灯具ユニット1020が配置される。すなわち、自動運転シグナル用灯具ユニット1020は、自動運転マーカ用灯具ユニット1018から所定の距離をあけて配置される。これは、自動運転マーカ用灯具ユニット1018の発光状態と自動運転シグナル用灯具ユニット1020の発光状態の識別をしやすくするためである。自動運転シグナル用灯具ユニット1020は、自動運転車両が歩行者等に対し、道を譲る、発進を示唆する等のコミュニケーションをとるためのランプであり、車両周囲の情報に基づき発光パターンを可変できる。
[0039]
 自動運転マーカ用灯具ユニット1018および自動運転シグナル用灯具ユニット1020はそれぞれ、複数のターコイズ色で発光するLED1022と、透明なインナーレンズ1024とを備え、ターコイズ色の光を照射する。あるいは、白色発光のLEDと、ターコイズ色のインナーレンズを用いてターコイズ色の光を照射するように構成されてもよい。
[0040]
 略垂直方向に延びる四角形の左辺および右辺の位置には、3つの照射光色可変灯具ユニット1026と、3つの自動運転シグナル用灯具ユニット1020とが垂直方向に交互に配置されている。それらの灯具ユニットの下方には、歩行者等を検出するためのミリ波レーダ1028と、ミリ波レーダ1028の正面を覆うように配置される導光体1030と、導光体1030内に光を供給する光源1032とが配置されている。このように、ミリ波レーダ1028の正面を導光体1030で覆い発光させることで、ミリ波レーダ1028の存在を隠し、見栄えを向上することができる。
[0041]
 照射光色可変灯具ユニット1026は、車両進行方向に照射すべき白色光と、車両進行方向と逆方向に照射すべき赤色光とのいずれかを照射可能に構成される。車両進行方向に照射すべき白色光とは、通常のヘッドランプに求められる法規を満たす色および強度の光である。また、車両進行方向と逆方向に照射すべき赤色光とは、通常のリヤランプに求められる法規を満たす色および強度の光である。このような照射光色可変灯具ユニット1026は、車両進行方向に応じて白色光と赤色光のいずれかを灯具前方に照射することができるので、周囲の状況に応じて進行方向が切り替わる完全自動運転車に適している。
[0042]
 図12に示すように、略四角形状に配置された複数の灯具ユニットの内側には、ディスプレイ装置1060が配置されている。ディスプレイ装置1060には、車両1100の状態情報が表示される。ディスプレイ装置1060は、薄型ディスプレイであれば特に限定されず、有機ELディスプレイや液晶ディスプレイを好適に用いることができる。
[0043]
 図14は、本発明の第2実施形態に係る車両用灯具1010を説明するための機能ブロック図である。図13に示すように、車両用灯具1010は、車両周囲の情報を検知するセンサ装置としてのミリ波レーダ1028と、自動運転マーカ用灯具ユニット1018と、自動運転シグナル用灯具ユニット1020と、ディスプレイ装置1060と、制御装置1040と、を備える。制御装置1040は、車両用灯具1010のランプボディ1012内に配置されてもよいし、ランプボディ1012の外に配置されてもよい。
[0044]
 ミリ波レーダ1028により検知された情報は、制御装置1040に送られる。制御装置1040は、ミリ波レーダ1028からの情報から人を検知する。
[0045]
 図14に示すように、制御装置1040は、車両1100が備える自動運転制御装置1041に接続されてよい。制御装置1040は、車両1100が自動運転中であるか否かの情報を自動運転制御装置1041から取得し、自動運転を行っている間は自動運転マーカ用灯具ユニット1018を常時発光させる。
[0046]
 また、制御装置1040は、ミリ波レーダ1028により検知された車両周囲の情報に基づき、自動運転シグナル用灯具ユニット1020の発光パターンを制御する。例えば歩行者を検知して停止したとき、自動運転シグナル用灯具ユニット1020を例えば一方の端部から他方の端部に連続的に点灯させることにより、歩行者に道を譲る意志表示をする。本第2実施形態によれば、このようにして車両周囲の歩行者等との間でコミュニケーションをとることができる。
[0047]
 また、制御装置1040は、ディスプレイ装置1060の表示を制御する。制御装置1040は、例えばテールランプやストップランプと連動して、これらのランプを補助するための表示をディスプレイ装置1060に行ってもよい。テールランプやストップランプの点消灯情報は、自動運転制御装置1041から取得してよい。例えば、ストップランプと連動してディスプレイ装置1060を赤く発光させることにより、歩行者や他の車両に対する注意喚起を高めることができる。
[0048]
 また、制御装置1040は、ミリ波レーダ1028により歩行者が所定距離以内に接近したことが検知された場合、ディスプレイ装置1060の発光強度を高めたり、発光色を変化させたりしてもよい。これにより、歩行者に対して車両が近づいていることを認識させることができる。
[0049]
 また、制御装置1040は、ディスプレイ装置1060を単に発光させるだけでなく、車両の状態情報を歩行者や他の車両に提示するために、図形や文字をディスプレイ装置1060に表示されてもよい。例えば、文字やアイコンをディスプレイ装置1060に表示して、事故や工事情報、落下物情報、緊急避難情報等を他の車両や歩行者に提示することができる。
[0050]
 以上説明したように、本第2実施形態に係る車両用灯具1010では、自動運転マーカ用灯具ユニット1018と自動運転シグナル用灯具ユニット1020を所定の距離をあけて上下に配置した。これにより、自動運転中の表示を行うとともに、車両周囲の人とコミュニケーションをとることができる車両用灯具1010を実現できる。
[0051]
 上述の第2実施形態では、図12に示すように、自動運転マーカ用灯具ユニット1018が上方に配置され、自動運転シグナル用灯具ユニット1020が下方に配置されているが、逆に、自動運転シグナル用灯具ユニット1020が上方に配置され、自動運転マーカ用灯具ユニット1018が下方に配置されてもよい。
[0052]
[第3実施形態]
 図15は、本発明の第3実施形態に係る車両用灯具1210を搭載した車両1200の背面図である。この車両1200は、レベル3の自動運転に対応した個人所有車(POV:Personally Owned Vehicle)である。
[0053]
 車両用灯具1210は、ターコイズ色光を発光する自動運転マーカ用灯具ユニット1218と、赤色光を発光する標識灯ユニット1220と、を備える。標識灯ユニット1220は、テール&ストップランプとして機能する。
[0054]
 本発明者は、自動運転マーカ用灯具ユニット1218と標識灯ユニット1220を備える車両用灯具1210を開発する過程において、以下のような課題を認識した。ターコイズ色と赤色は補色の関係にあるため、自動運転マーカ用灯具ユニット1218と標識灯ユニット1220を隣接して配置した場合、ターコイズ色光と赤色光が混色して白色光として認識される可能性がある。これは、歩行者や他の車両のドライバーに誤認識を与える可能性があるため、好ましくない。
[0055]
 そこで、本第3実施形態においては、自動運転マーカ用灯具ユニット1218と標識灯ユニット1220は、互いの発光領域が所定の距離D以上離間するように配置される。所定の距離Dは、自動運転マーカ用灯具ユニット1218からのターコイズ色光と標識灯ユニット1220からの赤色光が白色光と誤認識されない距離であり、実験やシミュレーションにより適宜設定できる。本発明者が検討を行ったところ、所定の距離Dを100mm以上とすれば白色光の誤認識が起こり難いことが分かった。
[0056]
 このように、本第3実施形態に係る車両用灯具1210によれば、自動運転マーカ用灯具ユニット1218の発光領域と標識灯ユニット1220の発光領域を所定の距離D以上離間させることにより、ターコイズ色光と赤色光が白色光に誤認識される事態を防ぐことができるので、安全性を向上することができる。
[0057]
 上述したように、レベル5の完全自動運転は、システムが場所の制限なく交通状況を認知して、運転に関わる全ての操作を行うものである。ドライバーが運転を行う必要が完全になくなるため、運転席を排除した車両が提案されている。運転席の無い完全自動運転車では、車両に前後という概念が無くなり、周囲の状況に応じて進行方向が切り替わることが想定される。従来のヘッドランプやリヤランプは、車両の前後方向の一方を照射することを目的として設計されているため、このような完全自動運転車に対応することは難しい。そこで、本発明者は、自動運転車に適した車両用灯具を発明した。
[0058]
 図16は、照射光色可変灯具ユニット1026の構成を説明するための概略垂直断面図である。上述したように、各照射光色可変灯具ユニット1026は、車両進行方向に照射すべき白色光と、車両進行方向と逆方向に照射すべき赤色光とのいずれかを照射可能である。車両進行方向に照射すべき白色光とは、通常のヘッドランプに求められる法規を満たす色および強度の光である。また、車両進行方向と逆方向に照射すべき赤色光とは、通常のリヤランプに求められる法規を満たす色および強度の光である。
[0059]
 照射光色可変灯具ユニット1026は、白色光を照射可能な白色光源ユニット1034と、白色光を赤色光に変換する光色変換部材1036と、白色光源ユニット1034に対して光色変換部材1036を可動させて、白色光と赤色光とのいずれかを灯具前方に照射させる可動機構1038と、を備える。
[0060]
 白色光源ユニット1034は、白色LED1040と、白色LED1040からの光を制御するインナーレンズ1042とを備える。可動機構1038は、光色変換部材1036の回転軸1043と、回転軸1043まわりに光色変換部材1036を90°回転させるアクチュエータ(図示せず)とを備える。可動機構1038により、光色変換部材1036は、白色光源ユニット1034の光照射経路上の位置(図16で実線で図示)と、白色光源ユニット1034の光照射経路から退避した位置(図16で破線で図示)とのいずれかをとることができる。
[0061]
 可動機構1038は、車両1100のECUからの車両進行方向の情報に基づいて、光色変換部材1036を回転させる。例えば、車両1100の進行方向が正面側である場合、可動機構1038は、光色変換部材1036を白色光源ユニット1034の光照射経路から退避させる。これにより、車両用灯具1010の前方に白色光を照射することができる。一方、車両1100の進行方向が背面側である場合、可動機構1038は、光色変換部材1036を白色光源ユニット1034の光照射経路上に位置させる。これにより、白色光源ユニット1034からの白色光が光色変換部材1036で赤色光に変換されるので、車両用灯具1010の前方に赤色光を照射することができる。
[0062]
 図17は、照射光色可変灯具ユニット1026の変形例を説明するための概略垂直断面図である。本変形例では、光色変換部材1036が白色光源ユニット1034に対して垂直方向にスライドするように構成されている。スライド機構(図示せず)により、光色変換部材1036は、白色光源ユニット1034の光照射経路上の位置(図17で実線で図示)と、白色光源ユニット1034の光照射経路から退避した位置(図17で破線で図示)とのいずれかをとることができる。なお、光色変換部材1036は、白色光源ユニット1034に対して水平方向にスライドするように構成されてもよい。
[0063]
 図18は、照射光色可変灯具ユニット1026のさらなる変形例を説明するための概略垂直断面図である。本変形例では、照射光色可変灯具ユニット1026は、白色光を照射可能な白色光源ユニット1034と、赤色光を照射可能な赤色光源ユニット1044と、白色光源ユニット1034および赤色光源ユニット1044を可動させて、白色光および赤色光のいずれかを灯具前方に照射させる可動機構と、を備える
[0064]
 赤色光源ユニット1044は、赤色LED1046と、赤色LED1046からの光を制御するインナーレンズ1048とを備える。白色光源ユニット1034と赤色光源ユニット1044は、互いに逆方向に光を照射するように組み合わされている。可動機構は、白色光源ユニット1034と赤色光源ユニット1044の中心に設けられた回転軸1050と、回転軸1050まわりに白色光源ユニット1034および赤色光源ユニット1044を回転させるアクチュエータ(図示せず)とを備える。可動機構により、照射光色可変灯具ユニット1026は、白色光源ユニット1034が灯具前方に白色光を照射可能な状態と、赤色光源ユニット1044が灯具前方に赤色光を照射可能な状態のいずれかをとることができる。
[0065]
 図19は、照射光色可変灯具ユニット1026のさらなる変形例を説明するための概略垂直断面図である。本変形例では、白色光源ユニット1034と赤色光源ユニット1044は、共に灯具前方に光を照射可能な向きで、垂直方向に並べられている。本変形例では、可動機構は、白色光源ユニット1034および赤色光源ユニット1044を垂直方向にスライドするように構成されている。スライド機構(図示せず)により、照射光色可変灯具ユニット1026は、白色光源ユニット1034が灯具前方に白色光を照射可能な状態と、赤色光源ユニット1044が灯具前方に赤色光を照射可能な状態のいずれかをとることができる。なお、白色光源ユニット1034および赤色光源ユニット1044は、水平方向にスライドするように構成されてもよい。
[0066]
 図20は、照射光色可変灯具ユニット1026のさらなる変形例を説明するための概略水平断面図である。本変形例では、照射光色可変灯具ユニット1026は、白色光を発光可能な白色LED1054と、赤色光を発光可能な赤色LED1056と、白色LED1054および赤色LED1056が実装される共通の基板1052と、白色LED1054および赤色LED1056の正面に配置された共通のインナーレンズ1058と、を備える。
[0067]
 本変形例に係る照射光色可変灯具ユニット1026では、車両の進行方向に応じて、制御回路により白色LED1054と赤色LED1056のいずれかが点灯される。白色LED1054が点灯したとき、インナーレンズ1058を介して白色光が灯具前方に照射される。一方、赤色LED1056が点灯したとき、インナーレンズ1058を介して赤色光が灯具前方に照射される。
[0068]
 以上述べたように、本実施形態に係る照射光色可変灯具ユニット1026によれば、車両進行方向に応じて白色光と赤色光のいずれかを灯具前方に照射することができるので、周囲の状況に応じて進行方向が切り替わる完全自動運転車に適した車両用灯具を実現できる。
[0069]
 以上、実施の形態をもとに本発明を説明した。これらの実施形態は例示であり、各構成要素や各処理プロセスの組合せにいろいろな変形例が可能なこと、またそうした変形例も本発明の範囲にあることは当業者に理解されるところである。

産業上の利用可能性

[0070]
 本発明は、自動運転車両に搭載する車両用灯具に関する。

符号の説明

[0071]
 10,1010,1011,1210 車両用灯具、 12,1012 ランプボディ、 16 前照灯ユニット、 18 ターンシグナルランプ、 20,1018,1218 自動運転マーカ用灯具ユニット、 22 路面描画灯具ユニット、 24 カメラ、 26,1028 ミリ波レーダ、 28 LiDAR、 34 発光ユニット、 44,1041 自動運転制御装置、 100,1100,1200 車両、 1020 自動運転シグナル用灯具ユニット、 1026 照射光色可変灯具ユニット、 1034 白色光源ユニット、 1036 光色変換部材、 1038 可動機構、 1044 赤色光源ユニット、 1060 ディスプレイ装置、 1220 標識灯ユニット。

請求の範囲

[請求項1]
 乗員が車両周囲にいることを検知するセンサ装置と、
 前記センサ装置により乗員が検知されたとき、車両周囲の路面にシーケンシャルパターンを描画する路面描画灯具ユニットと、
 を備えることを特徴とする車両用灯具。
[請求項2]
 前記路面描画灯具ユニットと連動して発光する別の灯具ユニットをさらに備えることを特徴とする請求項1に記載の車両用灯具。
[請求項3]
 前記別の灯具ユニットは、車両が自動運転中であることを周囲に知らせる自動運転マーカ用灯具ユニットであることを特徴とする請求項2に記載の車両用灯具。
[請求項4]
 前記別の灯具ユニットは、前記路面描画灯具ユニットと連動してシーケンシャルに発光することを特徴とする請求項2または3に記載の車両用灯具。
[請求項5]
 前記センサ装置は、乗員の存在する方向を検知可能に構成され、
 前記路面描画灯具ユニットは、検知された乗員の存在する方向に向かってシーケンシャルパターンを描画することを特徴とする請求項1から4のいずれかに記載の車両用灯具。
[請求項6]
 車両が自動運転を行っている間に発光する自動運転マーカ用灯具ユニットと、
 車両周囲の情報に基づき発光パターンを可変できる自動運転シグナル用灯具ユニットと、
 を備えることを特徴とする車両用灯具。
[請求項7]
 前記自動運転シグナル用灯具ユニットは、前記自動運転マーカ用灯具ユニットから所定の距離をあけて配置されることを特徴とする請求項6に記載の車両用灯具。
[請求項8]
 前記自動運転マーカ用灯具ユニットと前記自動運転シグナル用灯具ユニットとの間に配置されたディスプレイ装置をさらに備えることを特徴とする請求項6または7に記載の車両用灯具。
[請求項9]
 ターコイズ色光を発光する自動運転マーカ用灯具ユニットと、
 赤色光を発光する標識灯ユニットと、
 を備え、
 前記自動運転マーカ用灯具ユニットと前記標識灯ユニットは、互いの発光領域が所定の距離以上離間するように配置されることを特徴とする車両用灯具。
[請求項10]
 前記所定の距離は、100mm以上であることを特徴とする請求項9に記載の車両用灯具。
[請求項11]
 車両進行方向に照射すべき白色光と、車両進行方向と逆方向に照射すべき赤色光とのいずれかを照射可能な照射光色可変灯具ユニットを備えることを特徴とする車両用灯具。
[請求項12]
 前記照射光色可変灯具ユニットは、
 白色光を照射可能な白色光源ユニットと、
 白色光を赤色光に変換する光色変換部材と、
 前記白色光源ユニットに対して前記光色変換部材を可動させて、白色光と赤色光とのいずれかを灯具前方に照射させる可動機構と、
 を備えることを特徴とする請求項11に記載の車両用灯具。
[請求項13]
 前記照射光色可変灯具ユニットは、
 白色光を照射可能な白色光源ユニットと、
 赤色光を照射可能な赤色光源ユニットと、
 前記白色光源ユニットおよび前記赤色光源ユニットを可動させて、白色光および赤色光のいずれかを灯具前方に照射させる可動機構と、
 を備えることを特徴とする請求項11に記載の車両用灯具。
[請求項14]
 前記照射光色可変灯具ユニットは、
 白色光を発光可能な白色光源と、
 赤色光を発光可能な赤色光源と、
 白色光源と赤色光源のいずれかを点灯させて、白色光および赤色光のいずれかを灯具前方に照射させる制御部と、
 を備えることを特徴とする請求項11に記載の車両用灯具。

図面

[ 図 1]

[ 図 2]

[ 図 3]

[ 図 4]

[ 図 5]

[ 図 6]

[ 図 7]

[ 図 8]

[ 図 9]

[ 図 10]

[ 図 11]

[ 図 12]

[ 図 13]

[ 図 14]

[ 図 15]

[ 図 16]

[ 図 17]

[ 図 18]

[ 図 19]

[ 図 20]