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1. JP2020503877 - 喫煙材を加熱するための装置

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Title of Invention 喫煙材を加熱するための装置 GB 1700812.9 20170117 20210616 A24F 40/42 A24F 47/00 国際公開第2016/120344(WO,A2) 米国特許出願公開第2014/0060554(US,A1) EP2018050907 20180115 WO2018134159 20180726 2020503877 20200206 20190910 田中 友章

Technical Field

0001  

Background Art

0002  

Summary of Invention

0003   0004   0005   0006   0007   0008   0009   0010   0011   0012   0013   0014   0015   0016   0017   0018   0019   0020   0021   0022   0023   0024   0025   0026   0027   0028   0029   0030   0031   0032   0033   0034   0035   0036   0037   0038   0039   0040   0041   0042   0043   0044   0045   0046   0047   0048  

Brief Description of Drawings

0049  

Description of Embodiments

0050   0051   0052   0053   0054   0055   0056   0057   0058   0059   0060   0061   0062   0063   0064   0065   0066   0067   0068   0069   0070   0071   0072   0073   0074   0075   0076   0077   0078   0079   0080   0081   0082   0083   0084   0085   0086   0087   0088   0089   0090   0091   0092   0093   0094   0095   0096   0097   0098   0099   0100   0101   0102   0103   0104   0105   0106   0107   0108   0109   0110   0111   0112   0113   0114   0115   0116   0117   0118   0119   0120   0121   0122   0123   0124   0125   0126   0127   0128   0129   0130  

Claims

1   2   3   4   5   6   7   8   9   10   11   12   13   14   15   16   17   18   19   20   21   22   23   24   25   26   27   28   29  

Drawings

1   2   3   4   5   6   7   8   9   10   11   12   13   14   15    

Description

喫煙材を加熱するための装置

GB 1700812.9 20170117 20210616 A24F 40/42 A24F 47/00 patcit 1 : 国際公開第2016/120344(WO,A2)
patcit 2 : 米国特許出願公開第2014/0060554(US,A1)
EP2018050907 20180115 WO2018134159 20180726 2020503877 20200206 20190910 田中 友章

Technical Field

[0001]
本発明は、喫煙材の少なくとも一つの成分を揮発させるよう喫煙材を加熱するための装置とともに使用するための物品、喫煙材の少なくとも一つの成分を揮発させるよう喫煙材を加熱するための装置、並びに、そのような装置及びそのような物品を備えたシステムに関する。

Background Art

[0002]
紙巻タバコ、葉巻タバコなどの喫煙品は、使用時、タバコを燃焼させてタバコ煙を発生させる。燃焼させずに化合物を放出する製品を創出することによってこれらの喫煙品に代わるものを提供する試みがなされている。そのような製品の例としては、いわゆる「非燃焼加熱式(heat not burn)」製品、又はタバコ加熱装置若しくはタバコ加熱製品がある。これらは、材料を燃焼するのではなく加熱することで化合物を放出する。その材料は、例えば、タバコでもよいし、他の非タバコ製品でもよい。非タバコ製品は、ニコチンを含んでいてもよいし、含んでいなくてもよい。

Summary of Invention

[0003]
本発明の第1の態様は、喫煙材の少なくとも一つの成分を揮発させるよう喫煙材を加熱するための装置とともに使用するための物品を提供するものであり。この物品は、
複数の熱伝導性部分を有する支持体であって、互いに分離した複数の所定量の喫煙材(discrete quantities of smokable material)がそれぞれ対応の熱伝導性部分上に配置可能となっている、支持体を備えており、
支持体の熱伝導性部分間で、支持体は、使用時における支持体の複数の熱伝導性部分のうちの一つ以上から支持体の複数の熱伝導性部分のうちの他のものへの熱伝導を抑制するための遮熱部を形成するように形作られる。
[0004]
例示的な実施形態において 、支持体の熱伝導性部分間に、 支持体の熱伝導性部分との比較で、支持体は遮熱部を形成するように形作られる。
[0005]
例示的な実施形態において、物品は、複数の熱伝導性部分上にそれぞれ配置された、互いに分離した喫煙材を備える。
[0006]
例示的な実施形態において、喫煙材はゲル又は薄膜の形態をとる。
[0007]
例示的な実施形態において、支持体は、支持体の複数の熱伝導性部分の各対間に遮熱部を形成するように形作られる。
[0008]
例示的な実施形態において、遮熱部は、支持体の複数の熱伝導性部分のうちの対応のものを囲む。
[0009]
例示的な実施形態において、遮熱部は、支持体を貫通する一つ以上の穴を含む。
[0010]
例示的な実施形態において、遮熱部は、支持体に設けられた一つ以上の溝又は止まり穴を含む。
[0011]
例示的な実施形態において、物品は、遮熱部の溝又は止まり穴に配置された所定量の断熱材を備える。
[0012]
例示的な実施形態において、断熱材はポリマーを含む。
[0013]
例示的な実施形態において、断熱材は、0.5W/(m.K)未満の熱伝導率を有する。
[0014]
例示的な実施形態において、支持体の複数の熱伝導性部分は2次元アレイとして配置される。
[0015]
例示的な実施形態において、支持体の熱伝導性部分の各々は、変動磁場の侵入によって加熱可能である加熱材から作られる。
[0016]
例示的な実施形態において、加熱材は、導電性材料、磁性材料及び磁性導電性材料からなる群から選択された一つ以上の材料を含む。
[0017]
例示的な実施形態において、加熱材は、金属又は金属合金を含む。
[0018]
例示的な実施形態において、加熱材は、アルミニウム、金、鉄、ニッケル、コバルト、導電性炭素、グラファイト、普通炭素鋼、ステンレス鋼、フェライトステンレス鋼、鋼、銅及び青銅からなる群から選択された一つ以上の材料を含む。
[0019]
本発明の第2の態様は、喫煙材の少なくとも一つの成分を揮発させるよう喫煙材を加熱するための装置とともに使用するための物品を提供するものであり、この物品は、
ある表面を有する支持体と、
支持体の前記表面に設けられた、ゲル又は薄膜の形態の喫煙材と
を備える。
[0020]
例示的な実施形態において、喫煙材は、支持体の前記表面と同一の広がり又は実質的に同一の広がりを有する。
[0021]
例示的な実施形態において、喫煙材は、支持体の前記表面上に設けられた互いに分離した複数の所定量の喫煙材を備える。
[0022]
例示的な実施形態において、支持体はシートである。
[0023]
例示的な実施形態において、支持体は、少なくとも10W/(m.K)の熱伝導率、少なくとも90W/(m.K)の熱伝導率又は少なくとも200W/(m.K)の熱伝導率を有する材料を有し又はそのような材料からなる。
[0024]
例示的な実施形態において、支持体は、ニッケル及び/又はアルミニウムを含む。
[0025]
例示的な実施形態において、支持体は積層体を備え、積層体はニッケル層とアルミニウム層とを含む。
[0026]
例示的な実施形態において、アルミニウム層は、ニッケル層と喫煙材との間に配置される。他の例示的な実施形態においては、ニッケル層は、アルミニウム層と喫煙材との間に配置される。
[0027]
例示的な実施形態において、支持体は積層体を備え、積層体はニッケル層と紙層とを含む。
[0028]
例示的な実施形態において、紙層は、ニッケル層と喫煙材との間に配置される。他の例示的な実施形態においては、ニッケル層は、紙層と喫煙材との間に配置される。
[0029]
本発明の第3の態様は、喫煙材の少なくとも一つの成分を揮発させるよう喫煙材を加熱するための装置を提供するものであり、この装置は、
本発明の第1の態様による物品又は本発明の第2の態様による物品と、
支持体の複数の熱伝導性部分を加熱するための加熱デバイスと
を備える。
[0030]
本発明の第4の態様は、喫煙材の少なくとも一つの成分を揮発させるよう喫煙材を加熱するための装置を提供するものであり、この装置は、
喫煙材を含む物品を収容するための加熱ゾーンと、
複数の熱伝導性部分を備える基板であって、基板の熱伝導性部分間で、基板が、使用時における基板の複数の熱伝導性部分のうちの一つ以上から基板の複数の熱伝導性部分のうちの他のものへの熱伝導を抑制するための遮熱部を形成するように形作られている、基板と、
基板の複数の熱伝導性部分を加熱してゾーンの一部分を加熱するための加熱デバイスと
を備える。
[0031]
例示的な実施形態において 、基板の熱伝導性部分間に 、基板の熱伝導性部分との比較で、基板は遮熱部を形成するように形作られる。
[0032]
例示的な実施形態において、基板は、基板の熱伝導性部分の各対間に遮熱部を形成するように形作られる。
[0033]
例示的な実施形態において、遮熱部は基板の熱伝導性部分の対応のものを囲む。
[0034]
例示的な実施形態において、基板は、変動磁場の侵入により加熱可能である加熱材と、加熱材上に設けられたニッケルのコーティングとを備える。
[0035]
例示的な実施形態において、加熱材は、導電性材料、磁性材料及び磁性導電性材料からなる群から選択された一つ以上の材料を含む。
[0036]
例示的な実施形態において、加熱材は、金属又は金属合金を含む。
[0037]
例示的な実施形態において、加熱材は、アルミニウム、金、鉄、ニッケル、コバルト、導電性炭素、グラファイト、普通炭素鋼、ステンレス鋼、フェライトステンレス鋼、鋼、銅及び青銅からなる群から選択された一つ以上の材料を含む。
[0038]
例示的な実施形態において、加熱デバイスは複数のヒータを備え、これらのヒータは熱伝導性部分の対応のものを加熱するためのものである。
[0039]
例示的な実施形態において、複数の熱伝導性部分の各々は、変動磁場の侵入により加熱可能である加熱材から作られており、複数のヒータはそれぞれ、使用時に対応の熱伝導性部分に侵入する変動磁場を発生させるための対応の磁場発生器を備える。
[0040]
例示的な実施形態において、装置はプリント回路基板を備え、磁場発生器はそれぞれプリント回路基板内に又はプリント回路基板上に形成されたコイルを備える。
[0041]
例示的な実施形態において、装置は、複数のヒータのうちの少なくとも一つの動作を、複数のヒータのうち少なくとも他のものから独立して制御するためのコントローラを備える。
[0042]
本発明の第5の態様は、喫煙材の少なくとも一つの成分を揮発させるよう喫煙材を加熱するためのシステムを提供するものであり、このシステムは、
本発明の第1の態様による物品又は本発明の第2の態様による物品と、
物品を収容するための加熱ゾーンと、物品が加熱ゾーンに配置されている場合に物品の支持体の複数の熱伝導性部分を加熱するための加熱デバイスとを備える装置と
を具備する。
[0043]
例示的な実施形態において、加熱デバイスは複数のヒータを備え、これらのヒータは対応の熱伝導性部分を加熱するためのものである。
[0044]
例示的な実施形態において、複数の熱伝導性部分の各々は、変動磁場の侵入により加熱可能である加熱材から作られており、複数のヒータがそれぞれ、使用時に対応の熱伝導性部分に侵入する変動磁場を発生させるための対応の磁場発生器を備える。
[0045]
例示的な実施形態において、装置はプリント回路基板を備え、磁場発生器はそれぞれプリント回路基板内に又はプリント回路基板上に形成されたコイルを備える。
[0046]
例示的な実施形態において、装置は、複数のヒータのうちの少なくとも一つの動作を、複数のヒータのうち少なくとも他のものから独立して制御するためのコントローラを備える。
[0047]
例示的な実施形態において、物品は、本発明の第1の態様による物品であり、装置は、本発明の第4の態様による装置であり、物品における支持体の複数の熱伝導性部分は、物品が加熱ゾーン内にある場合に装置における基板の複数の熱伝導性部分と整列する。
[0048]
次に、添付図面を参照して本発明の実施形態を単なる例として説明する。

Brief Description of Drawings

[0049]
[fig. 1] 喫煙材の少なくとも一つの成分を揮発させるよう喫煙材を加熱するための装置とともに使用するための物品の一例を示す概略平面図である。
[fig. 2] 図1の物品を示す概略断面図である。
[fig. 3] 喫煙材の少なくとも一つの成分を揮発させるよう喫煙材を加熱するための装置とともに使用するための他の物品の一例を示す概略平面図である。
[fig. 4] 図2の物品を示す概略断面図である。
[fig. 5] 喫煙材の少なくとも一つの成分を揮発させるよう喫煙材を加熱するための装置とともに使用するための他の物品の一例を示す概略平面図である。
[fig. 6] 図5の物品を示す概略断面図である。
[fig. 7] 喫煙材の少なくとも一つの成分を揮発させるよう喫煙材を加熱するための装置とともに使用するための他の物品の一例を示す概略断面図である。
[fig. 8] 喫煙材の少なくとも一つの成分を揮発させるよう喫煙材を加熱するための装置とともに使用するための他の物品の一例を示す概略平面図である。
[fig. 9] 図8の物品を示す概略断面図である。
[fig. 10] 喫煙材の少なくとも一つの成分を揮発させるよう喫煙材を加熱するための装置とともに使用するための他の物品の一例を示す概略平面図である。
[fig. 11] 図10の物品を示す概略断面図である。
[fig. 12] 喫煙材の少なくとも一つの成分を揮発させるよう喫煙材を加熱するための装置とともに使用するための他の物品の一例を示す概略断面図である。
[fig. 13] 図1及び図2の物品と、この物品の喫煙材の少なくとも一つの成分を揮発させるよう喫煙材を加熱するための装置とを備えるシステムの一例を示す概略断面図である。
[fig. 14] 喫煙材を含む物品と、この物品の喫煙材の少なくとも一つの成分を揮発させるよう喫煙材を加熱するための装置とを備えるシステムの一例を示す概略断面図である。
[fig. 15] 喫煙材の少なくとも一つの成分を揮発させるよう喫煙材を加熱するための装置であって、図1及び図2の物品を一体部品として含む装置の一例を示す概略断面図である。

Description of Embodiments

[0050]
本書では、用語「喫煙材」は、加熱されると揮発成分を、典型的には蒸気又はエアロゾルの形態で供する材料を含む。「喫煙材」は非タバコ含有材料であってもよいし、タバコ含有材料であってもよい。「喫煙材」は、例えば、タバコ自体、タバコ派生物、膨張タバコ、再生タバコ、タバコ抽出物、均質化タバコ、又はタバコ代替品のうちの一つ以上を含んでいてもよい。喫煙材は、挽きタバコ、刻みラグタバコ、押出タバコ、再生タバコ、再生喫煙材、液体、ゲル、ゲル化シート、粉末、又は塊などの形態とすることが可能である。「喫煙材」は、他に非タバコ製品を含んでいてもよい。この非タバコ製品は、製品によってニコチンを含んでもよいし、含まないでもよい。「喫煙材」は、一つ以上の保湿剤、例えばグリセロール又はプロピレングリコールを含んでいてもよい。
[0051]
本書では、用語「加熱材」又は「ヒータ材」は、変動磁場の侵入によって加熱され得る材料を指す。
[0052]
誘導加熱は、導電性物体に変動磁場を侵入させることによってその物体を加熱するプロセスである。このプロセスは、ファラデーの電磁誘導の法則及びオームの法則によって説明される。誘導ヒータは、電磁石と、この電磁石に交流電流などの変動電流を流すための装置を備えることができる。加熱しようとする物体と電磁石が、電磁石によって生じた変動磁場がこの物体に侵入するような適切な相対位置に配置されると、この物体内に一つ以上の渦電流が発生する。この物体は電流の流れに対する抵抗を有する。したがって、この物体内にこのような渦電流が発生すると、渦電流が物体の電気抵抗に抗して流れ、それによってこの物体が加熱される。このプロセスは、ジュール加熱、オーム加熱、又は抵抗加熱と呼ばれる。誘導加熱することができる物体は、サセプタとして知られている。
[0053]
サセプタが閉回路の形態のときは、使用時におけるサセプタと電磁石との磁気結合が強くなり、その結果、ジュール加熱が増大し、又は改善されることが分かっている。
[0054]
磁気ヒステリシス加熱は、磁性材料からなる物体に変動磁場が侵入することによって物体を加熱するプロセスである。磁性材料は、原子スケールの磁石すなわち磁気双極子を多く含んでいると考えることができる。磁場がこのような材料に侵入すると、磁気双極子は磁場に沿って整列する。したがって、交流磁場(例えば、電磁石によって生じたもの)などの変動磁場が磁性材料に侵入すると、磁気双極子の向きは、印加された変動磁場に応じて変化する。このような磁気双極子の再配向によって、磁性材料内に熱が発生する。
[0055]
物体が導電性及び磁性の両方を有するときは、その物体に変動磁場を侵入させると、物体にジュール加熱及び磁気ヒステリシス加熱の両方を生じさせることができる。さらに、磁性材料を使用すると、磁場を強めることができ、それによりジュール加熱を強めることができる。
[0056]
上記のプロセスの各々において、熱は、外部熱源によって熱伝導により発生するのではなく、物体自体の内部で発生するので、物体内の急速な温度上昇と、より均一な熱分布を達成することができる。これは、特に、物体の材料及び幾何形状を適切に選び、その物体に対して変動磁場の大きさ及び向きを適切に選ぶことによって達成することができる。さらに、誘導加熱及び磁気ヒステリシス加熱では、変動磁場の源と物体との間に物理的な接続部を設ける必要がないので、設計自由度及び加熱プロファイルの制御性を高めるとともに、コストを抑えることができる。
[0057]
図1及び図2を参照すると、本発明の一実施形態による物品の一例の概略平面図及び概略断面図が示されている。物品1は、図13に示され以下で説明する装置100のような、喫煙材の少なくとも一つの成分を揮発させるよう喫煙材を加熱する装置とともに用いるためのものである。
[0058]
物品1は、ある表面を有する支持体10と、支持体10のこの表面に設けられた、互いに分離した複数の所定量の喫煙材20とを含む。本実施形態では、前記表面は支持体10の主表面である。本実施形態の支持体10は、厚さが約25μmの軟鋼製薄板である。しかしながら、他の実施形態では、薄板は異なる材料で作られてもよく、及び/又は異なる厚さ、例えば10μm〜50μmの範囲内の厚さを有してもよい。鋼は10W/(m.K)以上の熱伝導率を有する。いくつかの実施形態では、軟鋼は、ニッケルでコーティング又は電気めっきされてもよい。その場合、ニッケルは、例えば、2μm〜3μmの範囲内等の5μmよりも小さい厚さとすることができる。支持体10に比較的薄い厚さのみを与えることは、使用時に支持体10を加熱するのに必要な時間を短縮するのに役立ち得る。
[0059]
支持体10は複数の熱伝導性部分12を有し、そのそれぞれに互いに分離した複数の所定量の喫煙材20の対応のものが配置されている。互いに分離した複数の所定量の喫煙材20は対応の熱伝導性部分12と熱的に接している。実際、本実施形態では、互いに分離した複数の所定量の喫煙材20は対応の熱伝導性部分12と面接触している。
[0060]
互いに分離した複数の所定量の喫煙材20のうちの特定のものはいずれも、その特定量の喫煙材20が配置された支持体10の熱伝導性部分12を加熱することにより、使用時に加熱され得る。そのような加熱は、多くの方法のうちの一つで行うことができる。例えば、適切な熱伝導性部分12は、熱放射又は熱伝導等によってその熱伝導性部分12に熱エネルギーを加えることにより加熱されることができる。あるいは、支持体10の熱伝導性部分12が、本実施形態の場合のように、変動磁場(例えば、交番磁場)の侵入により加熱され得る加熱材から作られる場合、変動磁場(例えば、交番磁場)を熱伝導性部分12に侵入させることによって熱伝導性部分12は誘導加熱され得る。この加熱原理については、使用時に支持体10の対応の熱伝導性部分12に侵入する変動磁場を生成する複数の磁場発生器を有する図13の装置100を参照して、以下でより詳細に説明する。
[0061]
物品1は、互いに分離した複数の所定量の喫煙材20の一つが使用時に加熱可能である一方で、互いに分離した複数の所定量の喫煙材20のうちの別のものの加熱を抑制するように構成されている。より具体的には、支持体10は、支持体10の熱伝導性部分12間において、使用時に支持体10の部分12の一つから支持体10の別の熱伝導性部分12への熱伝導を抑制する遮熱部14を形成するように形作られている。すなわち、支持体10の形状は、支持体10の複数の熱伝導性部分12を互いから少なくとも部分的に熱的に絶縁し、使用時に熱伝導性部分12のうちの一つから別の熱伝導性部分への熱伝導を阻止又は低減するのを助けるようになっている。本実施形態では、支持体10は 、支持体10の熱伝導性部分12間に 、支持体10の熱伝導性部分12との比較で、遮熱部14が形成されるように形作られている。
[0062]
本実施形態では、支持体10は12個の熱伝導性部分12を備え、支持体10は、支持体10の熱伝導性部分12のそれぞれの対の間に遮熱部14を形成するように形作られている。より具体的には、支持体10は複数の遮熱部を形成するように形作られ、各遮熱部は支持体10の熱伝導性部分12の対応のものを囲む。したがって、特定の一つ以上の熱伝導性部分12は加熱され得るが、支持体10の他の熱伝導性部分12のいずれも加熱することはなく又は大幅に加熱することはない。したがって、支持体10の熱伝導性部分12上の、互いに分離した複数の所定量の喫煙材20のそれぞれ又はサブセットは、喫煙材20の少なくとも一つの成分を揮発させるために選択的に加熱可能であり、互いに分離した複数の所定量の喫煙材のいかなる他のものを、そのような揮発を同様にもたらす程度までは加熱することはない。
[0063]
本実施形態では、支持体10の12個の熱伝導性部分12は、6個の2列に配置されている。したがって、熱伝導性部分12は二次元アレイとして配置される。他の実施形態では、支持体10は、より多くの又はより少ない熱伝導性部分12を備えてもよく、いくつかの実施形態では、熱伝導性部分12は、例えば、一次元アレイとして配置されてもよい。すなわち、支持体10の全ての熱伝導性部分12は、真っ直ぐな列又は直線の列とすることができる単一の列に相対的に整列されてもよい。
[0064]
本実施形態では、各遮熱部14は、支持体10を貫通する互いに離間した複数の貫通穴又は孔16を備える。貫通穴又は孔16は、遮熱部14での支持体10の断面積を減少させるという効果があり、これは遮熱部14を横切る熱伝導を減じる。貫通穴又は孔16内の空気の存在も断熱特性に寄与し得る。各遮熱部14の孔16は、支持体10の熱伝導性部分12の一つを囲む円形経路上に配置されている。しかし、他の実施形態では、経路は多角形又は楕円形等の円形以外のものでもよい。本実施形態では、孔16の各々はそれ自体円形である。しかし、他の実施形態では、遮熱部14の孔16のうちの一つ以上は、多角形、楕円形、細長い形状又はスロット形状等、円形以外のものであってもよい。
[0065]
本実施形態では、各遮熱部14は、支持体10を通る8個の貫通穴又は孔16を備える。すなわち、経路上に合計8個の穴がある。しかし、他の実施形態では、一つの遮熱部14又は各遮熱部14は、20個〜30個の穴等、支持体10を貫通するより多くの貫通穴又は孔16を備えてもよい。いくつかの実施形態では、一つの遮熱部14又は各遮熱部は、支持体10を貫通するより少ない穴16を備えてもよい。例えば、いくつかの実施形態では、遮熱部14は、支持体10を貫通する一つ又は二つの穴16のみを含むか、又は一つ又は二つの穴16から構成されてもよい。そのような実施形態では、貫通穴16は、遮熱部14を横切る熱伝導に十分に抵抗するように、支持体の面内で細長く又はスロット形状であってもよい。
[0066]
孔16は、支持体10をレーザエッチングすることにより、支持体10を打抜き加工することにより、又は他の適切な方法により、形成することができる。
[0067]
本実施形態のいくつかの変形形態では、支持体10の遮熱部14は、支持体10に一つ以上の溝又は止まり穴からなるものとしてもよい。上記の貫通穴又は孔16に加えて、又はその代わりとして、一つ以上の溝又は止まり穴を設けてもよい。
[0068]
例えば、図3及び図4を参照すると、本発明の別の実施形態による物品の一例の概略平面図及び断面図が示されている。この物品2は、喫煙材を加熱して喫煙材の少なくとも一つの成分を揮発させるよう喫煙材を加熱する装置、例えば図13に示され以下で説明する装置100とともに使用するためのものである。
[0069]
本実施形態では、物品2は、遮熱部14の形態を除いて、図1及び図2の物品1と同一である。本実施形態では、各遮熱部14は支持体10に溝18を有する。すなわち、溝18は、支持体10の表面又は一面の凹部として形成され、互いに分離した複数の所定量の喫煙材20はその表面又は一面と面接触する。溝18は、遮熱部14の位置で支持体10を薄くするという効果を有し、それにより、遮熱部14での支持体10の断面積が減少して、遮熱部14を横切る熱伝導が減じられる。各遮熱部14の溝18は円形であり、支持体10の熱伝導性部分12の一つを取り囲んでいる。しかし、他の実施形態では、支持体10の溝18は、多角形又は楕円形等の円形以外のものであってもよい。いくつかの実施形態では、溝18又は止まり穴は、支持体10の対応の熱伝導性部分12を囲んでいなくてもよい。いくつかのそのような実施形態では、溝18又は止まり穴は直線状であってもよく、弓形等の非直線状であってもよい。
[0070]
本実施形態では、各遮熱部14は、支持体10に一つの溝18を有する。しかしながら、他の実施形態では、遮熱部14は、支持体10に、2〜30個のように複数の溝又は止まり穴を有していてもよい。いくつかの実施形態では、溝又は止まり穴は、遮熱部14を横切る熱伝導を抑制するのを助けるために、細長い形状又はスロット形状であってもよい。
[0071]
本実施形態では、遮熱部14の溝18は、例えば、支持体10をプレス、エッチング又はエンボス加工することにより形成することができる。図4から、互いに分離した複数の所定量の喫煙材20が配置される側とは反対側となる支持体10の面が実質的に平坦であることが分かるであろう。他の実施形態では、そうではない場合もあり、それは遮熱部14の溝又は止まり穴の形態に起因する可能性がある。
[0072]
例えば、図5及び図6を参照すると、本発明の別の実施形態による物品の一例の概略平面図及び断面図が示されている。物品3は、図13に示され以下で説明する装置100等の、喫煙材の少なくとも一つの成分を揮発させるよう喫煙材を加熱するための装置とともに使用するためのものである。
[0073]
本実施形態では、物品3は、遮熱部14の形態を除いて、図3及び図4の物品2と同一である。本実施形態では、遮熱部14のそれぞれは、互いに分離した複数の所定量の喫煙材20が配置される支持体10の面とは反対側の面から溝18の下面が突出する程度に支持体10にエンボス加工された溝18を備える。各溝18は、溝18の下面を介して熱伝導性部分12の一つから別の熱伝導性部分12に延びる経路に沿って支持体10を長くするという効果をもたらす。これにより、遮熱部14での支持体の表面積が増加し、遮熱部14での支持体10からの熱の放散を助け、したがって遮熱部14を横切る熱伝導を減じる。
[0074]
各遮熱部14の溝18は円形であり、支持体10の熱伝導性部分12の一つを取り囲んでいる。しかし、他の実施形態では、支持体10の遮熱部14の溝又は止まり穴は、多角形又は楕円形等の円形以外のものであってもよい。いくつかの実施形態では、溝又は止まり穴は、支持体10の対応の熱伝導性部分12を取り囲んでいなくともよい。いくつかのそのような実施形態では、溝18又は止まり穴は、直線状でも弓形等の非線形でもよい。
[0075]
本実施形態では、各遮熱部14は、支持体10に一つの溝18を有する。しかしながら、他の実施形態では、遮熱部14は、2〜30個の溝又は止まり穴のように、支持体10に二つ以上の溝18又は止まり穴を有してもよい。いくつかの実施形態において、溝又は止まり穴は、支持体10の表面積を大きくして遮熱部14を横切る熱伝導を抑制するのを適切に助けるために、細長い形状又はスロット形状であってもよい。
[0076]
本実施形態では、所定量の断熱材19が各遮熱部14の溝18内に配置されている。各遮熱部14において、断熱材19は、遮熱部14の一方の面の熱伝導性部分12から遮熱部14の他方の面に向かう熱エネルギーの伝達をさらに低減するのに役立つ。断熱材19は空気よりも低い熱伝導率を有することが好ましい。断熱材19は、ポリマーポリエーテルエーテルケトン(PEEK)等のポリマーやプラスチック材料、木材若しくは紙等のセルロース材料、又は再生タバコとすることができる。断熱材は熱伝導率が0.5W/(m.K)未満であることが好ましい。
[0077]
図3及び図4を参照して上述した実施形態の変形形態として、所定量の断熱材を、物品2の遮熱部14の溝若しくは止まり穴又はその開示された変形態様内に配置してもよい。そのような断熱材は、前述した材料のいずれかを含むものとすることができる。
[0078]
図7を参照すると、本発明の別の実施形態による物品の一例の概略断面図が示されている。物品4は、図14に示され以下で説明いるシステム2000の装置200のような、喫煙材の少なくとも一つの成分を揮発させるよう喫煙材を加熱するための装置とともに使用するためのものである。
[0079]
物品4は、ある表面を有する支持体10と、支持体10の前記表面上に設けられた喫煙材20とを含む。本実施形態では、前記表面は支持体10の主表面である。喫煙材20はゲル又は薄膜の形態をとる。
[0080]
本実施形態では、支持体10はアルミニウムのシートである。アルミニウムの熱伝導率、すなわち支持体10の熱伝導率は、約237W/(m.K)のような少なくとも200W/(m.K)となっている。したがって、使用時、支持体10は、喫煙材20が位置する面とは反対の支持体10の面から喫煙材20に熱エネルギーを伝える。
[0081]
本実施形態では、喫煙材20は、支持体10の前記表面と同一又は実質的に同一の広がりを有する。すなわち、喫煙材20は、支持体10の前記表面の全て又は実質的に全てを覆う。他の実施形態では、そうではない場合もある。例えば、いくつかの実施形態では、喫煙材20は支持体10の前記表面の大部分を覆う。他の実施形態では、喫煙材20は、支持体10の前記表面上に、互いに分離した複数の所定量の喫煙材からなる。
[0082]
例えば、図8及び図9を参照すると、本発明の別の実施形態による物品の一例の概略平面図及び断面図が示されている。物品5は、図14に示され以下で説明するシステム2000の装置200のような、喫煙材の少なくとも一つの成分を揮発させるよう喫煙材を加熱するための装置とともに使用するためのものである。
[0083]
本実施形態では、物品5は、喫煙材20の形態を除いて、図7の物品4と同一である。本実施形態では、喫煙材20は、支持体10のある表面上に設けられた、互いに分離した複数の所定量の喫煙材20からなる。支持体10は複数の熱伝導性部分12を有し、その上に、互いに分離した複数の所定量の喫煙材20の対応のものが配置される。
[0084]
図7の物品4又は図8及び図9の物品5のいずれかの使用中、喫煙材20が配置されている面とは反対側の支持体10の面上で、支持体10(又は支持体10の熱伝導性部分12の一つ)に熱エネルギーが加えられる。これが実行されると、熱エネルギーは、支持体10(又は熱伝導性部分12)によって喫煙材20に伝えられる。結果として、喫煙材20の少なくとも一つの成分(又は喫煙材20の個別の量)は、使用者による吸引のために揮発され得る。
[0085]
図10及び図11を参照すると、本発明の別の実施形態による物品の一例の概略平面図及び断面図が示されている。物品6は、図13に示され以下で説明する装置100のような、喫煙材の少なくとも一つの成分を揮発させるよう喫煙材を加熱するための装置とともに使用するためのものである。
[0086]
本実施形態では、物品6は、支持体10の形態を除いて、図1及び図2の物品1と同一である。本実施形態では、支持体10は積層体を含む。積層体は、ニッケル層10bとアルミニウム層10aとを含む。アルミニウム層10aは、ニッケル層10bと喫煙材20との間に配置される。本実施形態では、喫煙材20はアルミニウム層10aと接している。他の実施形態では、アルミニウム層とニッケル層の位置を逆にして、ニッケル層がアルミニウム層と喫煙材20の間に配置されるようにしてもよい。いくつかのそのような実施形態では、喫煙材20はニッケル層と接してもよい。
[0087]
図1及び図2の物品1に関しては、支持体10は複数の熱伝導性部分12を有し、その上に、互いに分離した複数の所定量の喫煙材20の対応のものが配置されている。物品6は、互いに分離した複数の所定量の喫煙材20の一つが使用中に加熱されながら、互いに分離した複数の所定量の喫煙材20の他のものの加熱が抑制されるように構成されている。より具体的には 、支持体10の熱伝導性部分12間において、 支持体10の熱伝導性部分12との比較で、支持体10は、使用時に支持体10の熱伝導性部分12の一つから支持体10の別の熱伝導性部分12への熱伝導を抑制するために遮熱部14を形成するよう形作られている。
[0088]
本実施形態では、各遮熱部14は、ニッケル層10bを貫通する互いに離間した複数の貫通穴又は孔16を備える。図1及び図2の物品1に関しては、貫通穴又は孔16は、遮熱部14における支持体10の断面積を減少させるという効果をもたらし、これは遮熱部14を横切る熱伝導を減じる。ニッケル層10bを通る孔16は、図1及び図2の物品1の支持体10を貫通する孔と同じ数及び配置である。しかしながら、他の実施形態では、孔が配置される経路についての変更、及び/又は孔16の形状及び/又は数についての変更は、物品1に関連して上述したように変更されてもよい。
[0089]
図12を参照すると、本発明の別の実施形態による物品の一例の概略断面図が示されている。物品7は、図14に示され以下で説明するシステム2000の装置200のような、喫煙材の少なくとも一つの成分を揮発させるよう喫煙材を加熱するための装置とともに使用するためのものである。
[0090]
本実施形態では、物品7は、支持体10の形態を除いて、図7の物品4と同一である。本実施形態では、支持体10は積層体を含む。積層体は、ニッケル層10bと紙層10aとを含む。紙層10aは、ニッケル層10bと喫煙材20との間に配置される。本実施形態では、喫煙材20は紙層10aと接している。紙層10aは、ニッケル層10bに対する喫煙材20の固定に役立つ。ニッケル層10bの一部は誘導加熱可能であり、紙層10aは、使用時にニッケル層10bから喫煙材20に十分な熱エネルギーが通るのを可能とし、それによって喫煙材20の少なくとも一つの成分を使用者による吸引のために揮発することができるような厚さを有する。
[0091]
図1〜図6、図10及び図11に示される物品1、2、3、6のそれぞれにおいて、支持体10は、変動磁場が侵入することにより加熱可能である加熱材を含む。次に、これらの物品1、2、3、6が使用可能である装置100について説明する。この装置100は、使用時に支持体10の対応の熱伝導性部分12に侵入する変動磁場を発生させる磁場発生器を備える。
[0092]
図13を参照すると、本発明の一実施形態によるシステムの一例の概略断面図が示されている。システム1000は、装置100と、図1及び図2の物品1とを備える。装置100は、物品1の喫煙材20を加熱して喫煙材20の少なくとも一つの成分を揮発させるためのものである。簡潔にするために、物品1については再度詳細には説明しない。図1及び図2の物品1に対する本書に記載の可能な変形形態のいずれかを、システムの別個のそれぞれの実施形態を形成するために図13のシステム1000の物品1に加えることができる。同様に、図1及び図2の物品1は、システム1000において、上述の他の物品のうちの一つと置き換えて、システムの別個のそれぞれの実施形態を形成することができる。
[0093]
装置100は、物品1の少なくとも一部分を収容するための加熱ゾーン110と、物品1が加熱ゾーン111内に配置されたときに物品1の支持体10の熱伝導性部分12を加熱するための加熱デバイス120とを備える。
[0094]
本実施形態では、加熱ゾーン110は、物品1を収容するための凹部を備える。物品1は、装置100の壁に設けられたスロットを通す等の適当な態様で使用者により、又は、吸い口のような装置の一部分を加熱ゾーン110にアクセスするためにまず移動させることにより、加熱ゾーン110内に挿入することができる。他の実施形態では、加熱ゾーン110は、凹部以外、例えば、棚、面、又は突起であってもよく、また、物品1と協働するため又はそれを受け入れるために物品1と機械的に対となることを必要としてもよい。本実施形態では、加熱ゾーン110は、物品1全体を受け入れるような大きさと形状とされている。他の実施形態では、加熱ゾーン110は使用時に物品1の一部分だけを受け入れるように寸法決めされてもよい。
[0095]
装置100は、使用時に喫煙材20が加熱ゾーン110で加熱されたときに喫煙材20の揮発成分が加熱ゾーン110から装置100の外部に通過することを可能にする出口140を有する。本実施形態では、出口140は、使用者の口の中に挿入するための吸い口の形態をとっている。装置100はまた、加熱ゾーン110を装置100の外部と流体的に接続する空気入口150を有する。使用時、使用者は、揮発成分を出口140から吸うことにより、喫煙材20の揮発成分を吸引することができる。揮発成分が加熱ゾーン110から取り出されるにつれ、空気が空気入口150を通して加熱ゾーン110に引き込まれる。
[0096]
加熱デバイス120は複数のヒータ121、122を備え、これらは使用時に物品1の支持体10の対応の熱伝導性部分12a、12bを加熱するためのものである。図1及び図2を参照して上述したように、支持体10の熱伝導性部分12a、12bは、それぞれ変動磁場の侵入により加熱可能な加熱材で作られている。本実施形態では、ヒータ121、122はそれぞれ、使用時に対応の熱伝導性部分12a、12bに侵入する変動磁場(交番磁場等)を発生させるための磁場発生器121、122を備える。より具体的には、磁場発生器121、122はそれぞれコイル121、122を備える。
[0097]
コイル121、122は、適切ならばどのような形態をとってもよい。本実施形態では、各コイル121、122は、銅等の導電性材料からなる平坦なコイルである。すなわち、コイルは2次元の渦巻状である。本実施形態では、コイルは実質的に円形であるが、他の実施形態では、それらは略正方形等の異なる形状をとってもよい。他の実施形態では、コイルは、導電性材料からなる螺旋コイルのようなさらに異なる形態をとってもよい。
[0098]
本実施形態の装置100は、コイル121、122が上又は中に配置されるプリント回路基板130を含む。コイルは、プリント回路基板130に印刷されてもよい。この構成は、比較的低コストであり、多くのコイルを単一のプリント回路基板内に及び/又は駆動電子機器とともに統合することを可能とし、スペースを効率的に使用かることができる単一のソリッドステートデバイスを形成することができ、また、受動プリント回路基板の製造用に既に設定されている製造ラインを使用する等、大量生産も取り入れやすい。さらに、かかる構成は、特性(例えば、複素インピーダンスと実際のインピーダンス)で非常に優れた再現性を示すことがわかっている。
[0099]
本実施形態の装置100はまた、ヒータ121、122の動作を制御するためのコントローラ124を備える。さらに、装置は、コントローラ124に接続された電源126を備える。使用時、コントローラ124は、交流電流等の変動電流を電源126からコイル121、122に流し、それによりコイルにそれぞれの変動磁場を発生させることができる。
[0100]
本実施形態では、コントローラ124は、プリント回路基板(PCB)上の集積回路(IC)等のICを備える。他の実施形態では、コントローラ124は異なる形態を採ることができる。本実施形態では、コントローラ124は、装置100のユーザインターフェース(図示せず)を使用者が操作することによって動作する。ユーザインターフェースは、押しボタン、トグルスイッチ、ダイヤル、タッチスクリーン等からなるものとすることができる。
[0101]
本実施形態の電源126は充電式バッテリーである。他の実施形態では、電源126は、非充電式バッテリー、コンデンサ、電池とコンデンサのハイブリッド、又は主電源への接続部のような、充電式バッテリー以外のものであってもよい。
[0102]
したがって、使用時に物品1が加熱ゾーン110に配置されると、使用者によるユーザインターフェースの操作により、コントローラ124は交流電流をコイル121、122のそれぞれに流し、コイル121、122はそれぞれの交番磁場を発生する。コイル121、122及び物品1の支持体10の熱伝導性部分12a、12bは、コイル121、122によって発生された変動磁場が物品1の支持体10のそれぞれ対応の熱伝導性部分12a、12bに侵入するように適切に相対的に配置される。支持体10の部分12a、12bの加熱材が導電性材料である場合、本実施形態等では、これは、加熱材に一つ以上の渦電流を生じさせる。渦電流が加熱材の電気抵抗に抗して加熱材内を流れると、加熱材はジュール加熱によって加熱される。さらに、加熱材が磁性材料で作られているとき、本実施形態等では、加熱材内の磁気双極子の向きは印加された磁場の変化に応じて変化し、それによって、加熱材内に熱が生成される。
[0103]
本実施形態のコントローラ124は、ヒータ121、122の少なくとも一つから独立して、ヒータ121、122の少なくとも一つの他方の動作を制御するためのものである。したがって、例えば、コントローラ124は、支持体10の熱伝導性部分12の第1の部分12aを誘導加熱するように、ヒータ121、122のうちの第1のものを制御することができる。これにより、支持体10の第1の部分12a上の喫煙材20aの少なくとも一つの成分の揮発と、そこでのエアロゾルの形成とが開始される。時間全体にわたり、コントローラ124は、支持体10の熱伝導性部分12の第2の部分12bを誘導加熱するように第2のヒータ122を制御し得る。これにより、支持体10の第2の部分12b上の喫煙材20bの少なくとも一つの成分の揮発と、そこでのエアロゾルの形成が開始される。したがって、物品1、したがって物品1の喫煙材20の、時間全体にわたる漸進的な加熱がもたらされる。
[0104]
本実施形態では、支持体10の第1のヒータ121及び第1の熱伝導性部分12aは、支持体10の第2のヒータ122及び第2の熱伝導性部分12bよりも出口140に近い。これは、使用者による吸引のために、出口140に比較的近い位置で物品1からエアロゾルが比較的迅速に形成され放出されることを可能にするのに役立つが、エアロゾルの時間に依存する放出を可能とし、支持体10の第1の部分12a上の喫煙材20がエアロゾルの生成を停止した後でも、エアロゾルが形成され放出され続けるようにする。このようなエアロゾル生成の停止は、支持体10の第1の部分12a上の喫煙材20が喫煙材20の揮発成分を使い果たした結果として生じ得る。
[0105]
装置100は、加熱ゾーン110又は物品1の温度を検知するための温度センサ(図示せず)を備えてもよい。温度センサは、コントローラ124に通信可能に接続されてもよく、それにより、コントローラ124は温度を監視することができる。温度センサから受信した一つ以上の信号に基づいて、コントローラ124は、喫煙材20の温度が所定の温度範囲内に確実に維持されるように、必要に応じてコイル121、122を流れる変動電流又は交番電流の特性を調整することができる。特性は、例えば、振幅、周波数又はデューティサイクルである。所定の温度範囲内で、使用時、喫煙材20は、喫煙材20を燃焼させることなく喫煙材20の少なくとも一つの成分を揮発させるのに十分に加熱される。したがって、コントローラ124、及び装置100は全体として、喫煙材20を燃焼させることなく喫煙材20の少なくとも一つの成分を揮発させるよう喫煙材20を加熱するように構成される。いくつかの実施形態では、温度範囲は、約50℃〜約350℃、例えば、約50℃と約250℃との間、約50℃と約150℃との間、約50℃と約120℃との間、約50℃と約100℃との間、約50℃と約80℃との間、又は約60℃と約70℃との間である。いくつかの実施形態では、温度範囲は約170℃と約220℃との間である。他の実施形態では、温度範囲は、この範囲以外であってもよい。いくつかの実施形態では、温度範囲の上限は300℃よりも高くてもよい。いくつかの実施形態では、温度センサはなくてもよい。いくつかの実施形態では、加熱材は、加熱材を加熱することが望ましい最高温度に基づいて選択されたキュリー点温度を有してもよく、その結果、加熱材の誘導加熱によるその温度以上のさらなる加熱が抑制され又は防止される。
[0106]
図14を参照すると、本発明の一実施形態による別のシステムの一例の概略断面図が示されている。システム2000は、装置200と、図8及び図9の物品5とを備える。装置200は、喫煙材20の少なくとも一つの成分を揮発させるために物品5の喫煙材20を加熱するためのものである。簡潔にするために、物品5については再度詳しくは説明しない。図8及び図9の物品5に対する本書に記載の可能な変形形態のいずれかを、図14のシステム2000の物品5に施して、システムの別個の各実施形態を形成することができる。同様に、図8及び図9の物品5は、システム2000において、図7及び図12に示される物品4、7の一つと置き換えられて、システムの別個の各実施形態を形成し得る。
[0107]
装置100は変動磁場(例えば交番磁場)が熱伝導性部分12に侵入することにより物品1の支持体10の熱伝導性部分12a、12bを誘導的に加熱するように構成されているのに対して、図14の装置200は熱伝導により物品5の支持体10の熱伝導性部分12を加熱する点を除き、図14の装置200は、図13のシステム100の装置100と同一である。すなわち、図14のシステム2000では、装置200は、喫煙材20を加熱するために、物品5の熱伝導性部分12a、12bに熱エネルギーを加える。
[0108]
装置200は、物品5の少なくとも一部分を収容するための加熱ゾーン110と、複数の熱伝導性部分32a、32bを含む基板30とを備える。基板30の部分32a、32b間で、基板30は、使用時に基板30の熱伝導性部分32a、32bの一方から基板の熱伝導性部分32a、32bの他方への熱伝導を抑制するための遮熱部34を形成するように形作られている。本実施形態では、基板30は 、基板30の熱伝導性部分32a、32b間において 、基板30の熱伝導性部分32a、32bとの比較で、遮熱部34を形成するように形作られる。基板30の熱伝導性部分32a、32bのそれぞれは、変動磁場の侵入により加熱可能な加熱材から作られている。本実施形態では、基板30(したがって基板30の熱伝導性部分32a、32b)は、腐食防止に役立つようにニッケルでコーティングされた鋼からなる。他の実施形態では、基板30(したがって基板30の熱伝導性部分32a、32b)はアルミニウムからなる。アルミニウムは、腐食を防ぐためにニッケルでコーティングされてもよい。
[0109]
本実施形態では、基板30は12個の熱伝導性部分32a、32bを備え、基板30は、基板30の熱伝導性部分32a、32bのそれぞれの対の間に遮熱部34を形成するように形作られている。より具体的には、基板30は、基板30の熱伝導性部分32a、32bのそれぞれを囲む複数の遮熱部34を形成するように形作られている。したがって、特定の一つ以上の熱伝導性部分32a、32bは、使用時、基板30の他の熱伝導性部分32a、32bのいずれかの加熱を加熱することなく、又は有意な加熱をすることなく、加熱され得る。
[0110]
本実施形態では、基板30の12個の熱伝導性部分32a、32bは、6個の2列に配置されている。したがって、熱伝導性部分32a、32bは二次元アレイとして配置されている。他の実施形態では、基板30は、より多くの又はより少ない熱伝導性部分32a、32bを備えてもよく、いくつかの実施形態では、部分32a、32bは、例えば一次元アレイとして配置されてもよい。すなわち、基板30の全ての熱伝導性部分32a、32bは単一の列に相対的に整列されてもよく、その列は、直線状の列又は線形の列とすることができる。
[0111]
本実施形態では、基板30の各遮熱部34は、基板30を貫通する互いに離間した複数の貫通穴又は孔を有する。貫通穴又は孔は、遮熱部34での基板30の断面積を小さくするという効果をもたらし、これは遮熱部34を横切る熱伝導を減じる。貫通穴又は孔内の空気の存在も断熱特性に寄与する可能性がある。各遮熱部34の孔は、基板30の熱伝導性部分32a、32bのうちの一つを囲む円形経路上に配置されている。しかし、他の実施形態では、経路は、多角形又は楕円形等の円形以外のものでもよい。本実施形態では、各孔はそれ自体が円形である。しかしながら、他の実施形態では、遮熱部34の孔のうちの一つ以上は、多角形、楕円形又は細長い形状又はスロット形状等、円形以外のものであってもよい。
[0112]
本実施形態では、各遮熱部34は、基板30を通る8個の貫通穴又は孔を有する。すなわち、経路上には合計8個の穴がある。しかしながら、他の実施形態では、遮熱部34の一つ又はそれぞれは、20個〜30個の穴のように、基板30を貫通するより多くの貫通穴又は孔を有してもよい。いくつかの実施形態では、遮熱部34の一つ又はそれぞれは、基板30を貫通するより少ない穴を有してもよい。例えば、いくつかの実施形態では、遮熱部34は、基板30を貫通する一つ又は二つの穴のみを有し又はそれから構成されてもよい。そのような実施形態では、貫通穴は、遮熱部34を横切る熱伝導に十分に抗するように、基板30の面内で細長い形状又はスロット形状であるとよい。
[0113]
孔は、基板30のレーザエッチング、基板30の打抜き加工、又は他の適切な方法によって形成され得る。
[0114]
本実施形態のいくつかの変形形態では、基板30の遮熱部34は、基板30に一つ以上の溝又は止まり穴を有してもよい。上記の貫通穴又は孔に加えて、又はその代わりに、一つ以上の溝又は止まり穴を設けてもよい。
[0115]
装置200は、基板30の熱伝導性部分32a、32bの一つ又はサブセットを加熱し、それによって加熱ゾーン110の一部分を加熱するための加熱デバイス120も備える。図14の装置200の加熱デバイス120は、図13の装置100の加熱デバイス120と同じである。しかしながら、図14の装置200の加熱デバイス120は、加熱ゾーン110に配置された物品5の熱伝導性部分を誘導加熱するように構成されるのではなく、装置200の基板30の熱伝導性部分32a、32bを誘導加熱するよう使用される。すなわち、複数のヒータ121、122がそれぞれ、使用時に基板30の対応の熱伝導性部分32a、32bに侵入する変動磁場を発生させるための磁場発生器を備える。基板30の熱伝導性部分32a、32bで発生した熱は、熱伝導により加熱ゾーン110内の物品5に伝わる。
[0116]
したがって、装置200が使用可能である物品5の支持体10は、喫煙材20の少なくとも一つの成分を揮発させるのに十分な温度まで喫煙材20を加熱するために誘導加熱容易な材料で作られる必要はない。これにより、支持体10をより安価な又はより容易に入手可能な材料で作ることが可能になる。
[0117]
装置100のコントローラ124と同様に、装置200のコントローラ124は、複数のヒータ121、122の少なくとも一つから独立して、数のヒータ121、122の少なくとも一つの動作を制御するためのものである。したがって、装置200は、図13の装置100と同様の方法で、時間全体にわたり物品5、したがって物品5の喫煙材20の漸進的な加熱を可能とするために使用することができる。
[0118]
例えば、コントローラ124は、ヒータ121、122のうちの第1のものを制御して、基板30の熱伝導性部分32のうちの第1のもの32aを誘導加熱することができる。これにより、基板30の第1の熱伝導性部分32aに隣接する物品5の支持体10の第1の熱伝導性部分12aが熱伝導により加熱される。これにより、支持体10の第1の部分12a上の喫煙材20aの少なくとも一つの成分の揮発と、そこでのエアロゾルの形成とが開始される。時間全体にわたり、コントローラ124は、第2のヒータ122を制御して、基板30の熱伝導性部分32のうちの第2のもの32bを誘導加熱することができる。これにより、基板30の第2の熱伝導性部分32bに隣接する物品5の支持体10の第2の熱伝導性部分12bが熱伝導により加熱される。これにより、支持体10の第2の部分12b上の喫煙材20bの少なくとも一つの成分の揮発と、そこでのエアロゾルの形成とが開始される。
[0119]
図8及び図9の物品5は、システム2000において、図1〜図6、図10及び図11に示される物品1、2、3、6のうちの一つと置き換えて、システムの別の実施形態を形成することができる。そのようなシステムでは、物品及び装置200は、物品1、2、3、6が加熱ゾーン110にあるときに物品1、2、3、6の支持体10の熱伝導性部分12が基板30の熱伝導性部分32a、32bと整列するように、相対的に配置され得る。
[0120]
いくつかの実施形態では、装置100、200は、装置100、200とともに使用可能である物品1,2,3,4,5,6とは別個に、販売され又は供給され、それ以外の方法で提供される。しかしながら、いくつかの実施形態では、装置100、200と、一つ以上の物品1、2、3、4、5、6とは一緒に、キット又は組立体のようなシステムとして、可能であれば清掃道具のような追加の部品とともに、提供されてもよい。
[0121]
上述の各実施形態では、物品1、2、3、4、5、6は消耗品である。物品1、2、3、4、5、6中の喫煙材20の揮発成分の全部又は実質的に全部が消費されると、使用者は、物品1、2、3、4、5、6を装置100、200から取り外し、物品1、2、3、4、5、6を処分することができる。使用者はその後、別の物品1、2、3、4、5、6とともに装置100、200を再使用することができる。しかしながら、他のそれぞれの実施形態では、物品は消耗品でなくてもよく、喫煙材の揮発成分が消費された後に、装置と物品とは一緒に処分されてもよい。
[0122]
例えば、図15を参照すると、本発明の一実施形態による別の装置の一例の概略断面図が示されている。装置300自体は図1及び図2の物品1を備え、装置300は、喫煙材20の少なくとも一つの成分を揮発させるために物品1の喫煙材20を加熱するためのものである。簡潔にするために、物品1については再度詳細には説明しない。図1及び図2の物品1に対する本書に記載の可能性ある変形形態のいずれかを図15の装置300の物品1に施して、装置の別の各実施形態を形成することができる。同様に、図1及び図2の物品1は、装置300において、図3〜図6、図10及び図11に示される物品2、3、6の一つと置き換えて、装置の別の各実施形態を形成することができる。
[0123]
装置100は物品1が使用者により加熱ゾーン110内に挿入可能であるように構成されているのに対して、図15の装置300において物品1は使用者により加熱ゾーン110内に挿入されないという点を除き、図15の装置300、図13のシステム100の装置100と同一である。すなわち、図15の装置300において、物品1は装置300の一体部品である。したがって、使用時、装置300の加熱デバイス120は、物品1の支持体10の熱伝導性部分12a、12bを誘導加熱するために使用され、それにより、支持体10の熱伝導性部分12a、12b上の喫煙材20a、20bの少なくとも一つの成分を揮発させ、そこにエアロゾルを形成する。装置300のコントローラ124は、物品1、したがって物品1の喫煙材20を、上述した態様に相当する態様で、時間全体にわたり漸次的な加熱をもたらすことができる。装置300は、例えば喫煙材20a、20bが喫煙材の揮発成分を使い果たされるまで、エアロゾルが時間全体にわたり形成され放出され続けるように使用されてもよい。
[0124]
上述の各実施形態では、加熱材は鋼である。しかしながら、他の実施形態では、加熱材は、導電性材料、磁性材料、及び磁性導電性材料からなる群から選択された一つ以上の材料を含んでもよい。いくつかの実施形態では、加熱材は金属又は金属合金を含むことができる。いくつかの実施形態では、加熱材は、アルミニウム、金、鉄、ニッケル、コバルト、導電性炭素、グラファイト、普通炭素鋼、ステンレス鋼、フェライトステンレス鋼、銅、及び青銅からなる群から選択された一つ以上の材料を含むことができる。加熱材として磁性導電性材料を用いると、使用時、磁性導電性材料と装置の電磁石との磁気結合を強くすることができることが分かっている。これは、磁気ヒステリシス加熱を潜在的に可能にすることに加えて、加熱材のジュール加熱を増大させる、又は改善することができ、したがって、喫煙材の加熱を増大させる、又は改善することができる。
[0125]
加熱材は、誘導電流及び/又は磁気双極子の誘導再配向のほとんどが生じる外側の領域である表皮深さを有することができる。加熱材の厚さを相対的に薄くすることによって、加熱材の他の寸法に比べて相対的に長い奥行き又は厚さを有する加熱材と比べると、所与の変動磁場によって加熱材のより大きな割合を加熱可能にすることができる。したがって、材料をより効率的に使用することになり、それはコストを削減する。
[0126]
上述の実施形態の多くでは、支持体10又は基板30の熱伝導性部分12、32は、熱伝導性部分12、32に変動磁場(例えば交番磁場)を侵入させることにより誘導加熱される。他の実施形態では、装置100、200、300の加熱デバイス120には誘導加熱器がなくてもよい。いくつかのそのような実施形態では、ヒータ121、122の電気エネルギーは、支持体10又は基板30の熱伝導性部分12、32を加熱するための熱エネルギーに直接変換されてもよい。すなわち、ヒータ121、122は、支持体10又は基板30の熱伝導性部分12、32が誘導の代わりに熱伝導のプロセスによって加熱されるように温度上昇してもよい。
[0127]
上述したように、支持体10又は基板30の部分12、32は熱伝導性である。これらの部分が十分に熱伝導性であることを確保するために、支持体10又は基板30は、少なくとも10W/(m.K)の熱伝導率を有する材料を有するか又はそのような材料からなることが好ましい。より好ましくは、熱伝導率は少なくとも90W/(m.K)である。さらにより好ましくは、熱伝導率は少なくとも200W/(m.K)である。支持体10及び/又は基板30の例示的な材料及び関連する熱伝導率は、銀(429W/(m.K))、銅(401W/(m.K))、金(310W/(m.K))、真鍮(109W/(m.K))、ニッケル(91W/(m.K))、プラチナ(70W/(m.K))、鋳鉄(55W/(m.K))、炭素鋼(最大0.5%炭素)(54W/(m.K))、及び炭素鋼(最大1.5%炭素)(36W/(m.K))である。熱伝導性部分12、32の熱伝導が良好であるほど、熱が部分12、32内に広がりやすくなり、それは使用時の部分12、32の加熱の均一性を高めるのに役立ち得る。しかしながら、熱伝導性部分12、32の熱伝導性が比較的低い場合、部分12、32の加熱の相対的な均一性は、本書に記載されたフラットコイルを使用して誘導加熱することにより達成され得る。すなわち、熱源が平坦な均一なプレートの形態である場合、平坦なコイルの場合と同様に、部分12、32の熱伝導率はそれほど重要ではない傾向がある。
[0128]
上述した各実施形態において、喫煙材はタバコを含んでいる。しかしながら、これらの実施形態の各々に対する各変形形態では、喫煙材は、タバコのみからなるものであってもよいし、ほぼ全体がタバコのみからなるものであってもよいし、タバコとタバコ以外の喫煙材とを含むものであってもよいし、タバコ以外の喫煙材を含むものであってもよいし、タバコを含まないものであってもよい。いくつかの実施形態では、喫煙材は、蒸気又はエアロゾルの形成剤や、保湿剤(例えば、グリセロール、プロピレングリコール、トリアセチン、又はジエチレングリコール)を含んでいてもよい。
[0129]
上述した各実施形態において、喫煙材はゲル又は薄膜の形態である。しかしながら、他の実施形態では、喫煙材は異なる形態であってもよい。例えば、喫煙材は、液体又は固体等の非液体の形態をとってもよい。
[0130]
様々な課題に対処し、技術を進歩させるため、本開示はその全体にわたって様々な実施形態を例証及び例示によって示している。これらの実施形態において、特許請求された発明を実施することが可能である。また、これらの実施形態は、喫煙材の少なくとも一つの成分を揮発させるよう喫煙材を加熱するための装置とともに使用するための優れた物品、喫煙材の少なくとも一つの成分を揮発させるよう喫煙材を加熱するための優れた装置、及び、前記物品と前記装置とを備える優れたシステムを提供する。本開示の利点及び特徴は、実施形態のうち代表的な例のものにすぎず、全ての利点や特徴を網羅したものでもなければ、他の利点や特徴を排除するものでもない。これらは、特許請求の範囲などに開示される特徴の理解と教示を助けるためだけに提示されている。本開示の利点、実施形態、例、機能、特徴、構造、及び/又は他の側面は、特許請求の範囲によって規定されたとおりに本開示を限定するもの、或いは特許請求の範囲の均等物を制限するものと考えるべきではなく、本開示の範囲及び/又は趣旨から逸脱することなく他の実施形態を利用し、変形を施すことができることを理解されたい。様々な実施形態が、開示された要素、構成、特徴、部品、ステップ、手段などの様々な組合せを適切に備え、それらのみから構成され、或いは実質的にそれらから構成されてもよい。本開示は、特許請求の範囲に現在は記載されていないが将来記載される可能性のある他の発明を含む可能性がある。

Claims

[1]
喫煙材の少なくとも一つの成分を揮発させるよう前記喫煙材を加熱するための装置とともに使用するための物品であって、
複数の熱伝導性部分を有する支持体であって、互いに分離した複数の所定量の喫煙材がそれぞれ対応の前記熱伝導性部分上に配置可能となっている、支持体を備え、
前記支持体の前記熱伝導性部分間で、前記支持体が、使用時における前記支持体の複数の前記熱伝導性部分のうちの一つ以上から前記支持体の複数の前記熱伝導性部分のうちの他のものへの熱伝導を抑制するための遮熱部を形成するように形作られて おり、前記遮熱部は、前記熱伝導性部分と比べて低い熱伝導性を有する、物品。
[2]
複数の前記熱伝導性部分上にそれぞれ配置された、互いに分離した喫煙材を備える、請求項1に記載の物品。
[3]
前記喫煙材がゲル又は薄膜の形態をとる、請求項2に記載の物品。
[4]
前記支持体が、前記支持体の複数の前記熱伝導性部分の各対間に遮熱部を形成するように形作られている、請求項1〜3のいずれか一項に記載の物品。
[5]
前記遮熱部が、前記支持体の複数の前記熱伝導性部分のうちの対応のものを囲んでいる、請求項1〜4のいずれか一項に記載の物品。
[6]
前記遮熱部が、前記支持体を貫通する一つ以上の穴を含む、請求項1〜5のいずれか一項に記載の物品。
[7]
前記遮熱部が、前記支持体に設けられた一つ以上の溝又は止まり穴を含む、請求項1〜5のいずれか一項に記載の物品。
[8]
前記遮熱部の前記溝又は前記止まり穴に配置された断熱材を備える、請求項7に記載の物品。
[9]
前記支持体の複数の前記熱伝導性部分が2次元アレイとして配置されている、請求項1〜8のいずれか一項に記載の物品。
[10]
前記支持体の複数の前記熱伝導性部分の各々が、変動磁場の侵入によって加熱可能である加熱材から作られている、請求項1〜9のいずれか一項に記載の物品。
[11]
前記加熱材が、導電性材料、磁性材料及び磁性導電性材料からなる群から選択された一つ以上の材料を含む、請求項10に記載の物品。
[12]
前記加熱材が、金属又は金属合金を含む、請求項10又は11に記載の物品。
[13]
前記加熱材が、アルミニウム、金、鉄、ニッケル、コバルト、導電性炭素、グラファイト、普通炭素鋼、ステンレス鋼、フェライトステンレス鋼、鋼、銅及び青銅からなる群から選択された一つ以上の材料を含む、請求項10〜12のいずれか一項に記載の物品。
[14]
前記支持体がシートである、請求項1〜 13のいずれか一項に記載の物品。
[15]
前記支持体が、少なくとも10W/(m.K)の熱伝導率、少なくとも90W/(m.K)の熱伝導率又は少なくとも200W/(m.K)の熱伝導率を有する材料を有し又は前記材料からなる、請求項1〜 14のいずれか一項に記載の物品。
[16]
前記支持体が、ニッケル及び/又はアルミニウムを含む、請求項1〜 15のいずれか一項に記載の物品。
[17]
前記支持体が積層体を備え、前記積層体がニッケル層とアルミニウム層とを含む、請求項 16に記載の物品。
[18]
前記支持体が積層体を備え、前記積層体がニッケル層と紙層とを含む、請求項1〜 16のいずれか一項に記載の物品。
[19]
前記アルミニウム 層が、前記ニッケル層と前記喫煙材との間に配置されている、請求項 17に記載の物品。
[20]
前記紙層が、前記ニッケル層と前記喫煙材との間に配置されている、請求項18に記載の物品。
[21]
喫煙材の少なくとも一つの成分を揮発させるよう前記喫煙材を加熱するための装置であって、
請求項1〜 20のいずれか一項に記載の物品と、
前記支持体の複数の前記熱伝導性部分を加熱するための加熱デバイスと
を備える装置。
[22]
喫煙材の少なくとも一つの成分を揮発させるよう前記喫煙材を加熱するための装置であって、
喫煙材を含む物品を収容するための加熱ゾーンと、
複数の熱伝導性部分を備える基板であって、前記基板の前記熱伝導性部分間で、前記基板が、使用時における前記基板の複数の前記熱伝導性部分のうちの一つ以上から前記基板の複数の前記熱伝導性部分のうちの他のものへの熱伝導を抑制するための遮熱部を形成するように形作られて おり、前記遮熱部は、前記熱伝導性部分と比べて低い熱伝導性を有する、基板と、
前記基板の複数の前記熱伝導性部分を加熱して前記ゾーンの一部分を加熱するための加熱デバイスと
を備える、装置。
[23]
前記基板が、変動磁場の侵入により加熱可能である加熱材と、前記加熱材上に設けられたニッケルのコーティングとを備える、請求項 22に記載の装置。
[24]
喫煙材の少なくとも一つの成分を揮発させるよう前記喫煙材を加熱するためのシステムであって、
請求項1〜 20のいずれか一項に記載の物品と、
前記物品を収容するための加熱ゾーンと、前記物品が前記加熱ゾーンに配置されている場合に前記物品の前記支持体の複数の前記熱伝導性部分を加熱するための加熱デバイスとを備える装置と
を具備するシステム。
[25]
前記加熱デバイスが複数のヒータを備え、複数の前記ヒータが対応の前記熱伝導性部分を加熱するためのものである、請求項 2123のいずれか一項に記載の装置又は請求項 24に記載のシステム。
[26]
複数の前記熱伝導性部分の各々が、変動磁場の侵入により加熱可能である加熱材から作られており、複数の前記ヒータがそれぞれ、使用時に対応の前記熱伝導性部分に侵入する変動磁場を発生させるための対応の磁場発生器を備える、請求項 25に記載の装置又はシステム。
[27]
前記装置がプリント回路基板を備え、前記磁場発生器がそれぞれ前記プリント回路基板内に又は前記プリント回路基板上に形成されたコイルを備える、請求項 26に記載の装置又はシステム。
[28]
前記装置が、複数の前記ヒータのうちの少なくとも一つの動作を、複数の前記ヒータのうち少なくとも他のものから独立して制御するためのコントローラを備える、請求項 2527のいずれか一項に記載の装置又はシステム。
[29]
前記物品が、請求項1〜 20のいずれか一項に記載の物 品であり、
前記装置が、請求項 22又は 23に記載の装置であり、
前記物品における前記支持体の複数の前記熱伝導性部分は、前記物品が前記加熱ゾーン内にある場合に前記装置における前記基板の複数の前記熱伝導性部分と整列する、請求項 2428のいずれか一項に記載のシステム。

Drawings

[ Fig. 1]

[ Fig. 2]

[ Fig. 3]

[ Fig. 4]

[ Fig. 5]

[ Fig. 6]

[ Fig. 7]

[ Fig. 8]

[ Fig. 9]

[ Fig. 10]

[ Fig. 11]

[ Fig. 12]

[ Fig. 13]

[ Fig. 14]

[ Fig. 15]