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1. (WO2003062505) ANODIZATION DEVICE AND ANODIZATION METHOD
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明 細 書

陽極化成装置、陽極化成方法

技術分野

本発明は、被処理基板を陽極にし電気化学的に処理を行う陽極化成装 置および陽極化成方法に係り、特に、大型の被処理基板に処理を行うの に適する陽極化成装置および陽極化成方法に関する。

背景技術

被処理基板を電気化学的に陽極化成する処理は、種々の場面で利用さ れている。このような陽極化成の一つとして、多結晶シリコン層をポー ラス (多孔質)化する処理がある。その概要を述べると、多結晶シリコ ン層が表面に形成された被処理基板は、導電体を介して電源の正電位極 に通電され、かつ、溶媒(例えばエチルアルコール)に溶解されたフッ 酸溶液中に浸漬される。フッ酸溶液中すなわち薬液中には、例えばブラ チナからなる電極が浸漬され上記電源の負電位極に通電される。また、 薬液に浸漬された被処理基板の多結晶シリコン層に向けてはランプによ り光が照射される。

これにより、多結晶シリコン層の一部がフッ酸溶液中に溶け出す。こ の溶け出したあとが細孔となるので、シリコン層が多孔質化するもので ある。なお、ランプによる光の照射は、上記の溶け出して多孔質化する 反応に必要なホールを多結晶シリコン層に生成するためである。参考ま でに、このような陽極化成における多結晶シリコン層での反応は、例え ば、下記のように説明されている。

S i + 2 H F + ( 2— n ) e +→ S i F 2 + 2 H + + n e一

S i F 2+ 2 H F→ S i F 4 + H 2

S i F 4 + 2 H F→H 2 S i F 6

ここで、 e +はホールであり、 e —は電子である。すなわち、この反応 には前提としてホールが必要であり単なる電解研磨とは異なるものであ る。

このようして生成されたポーラスシリコンのナノレべノレの表面にさら にシリコン酸化層を形成すると高効率な電界放射型電子源として好適な ものになることは、例えば、特開 2 0 0 0— 1 6 4 1 1 5号公報、特開 2 0 0 0— 1 0 0 3 1 6号公報などに開示されている。このような電界 放射型電子源としてのポーラスシリコンの利用は、新しい平面型表示装 置の実現に途を開くものとして注目されている。

上記のような陽極化成処理では、被処理基板から薬液を介してカソー ド電極に流れる電流の値は、被処理基板の面積(被処理部の面積)に比 例する。電流により反応が進行し、反応は被処理基板の面内各所でまん べんなく生じるからである。このため、被処理基板が大型表示装置向け の大面積のものである場合には、処理に必要な電流の値は顕著に増加す る。例えば、 2 0 O mm角の被処理基板で 5 A程度の処理電流とすると、 1 0 0 0 mm角の被処理基板では、その 2 5倍の 1 0 0 Aの電流を流す 必要がある。なお、 1 0 0 0 mm角と同程度の面積というのは、今後の 大型表示装置の動向によれば普通に考えられ得る数値である。

このような大きな電流を流す装置となれば、必然的に装置の電源部な どが大型化し高価なものになる。さらには、光源の光照射面積も増加し、 カソ ド電極の形状も大型になることから、やはり装置のコストを押上 げる原因になる。これは、また、装置により製造される基板の製造コス トにも反映する。

また、見方を変えると、光源の光照射面積が増加するため均一光量に よる被処理基板への照射が難しくなることと、カソード電極が大型にな り被処理基板との間に形成される電界の均一性の確保が難しくなること とにより、被処理基板面内での陽極化成の均一性が劣化するという側面 もある。これは、製造される基板の品質確保の点で問題である。

発明の開示

本発明は、上記した事情を考慮してなされたもので、被処理基板を陽 極にし電気化学的に処理を行う陽極化成装置および陽極化成方法におい て、より小型の構成要素により大型被処理基板を処理することができる 陽極化成装置および陽極化成方法を提供することを目的とする。

上記の課題を解決するため、本発明に係る陽極化成装置は、光を放射 するランプと、前記放射された光が到達する位置に設けられ、被処理基 板をその被処理部を上方に向けて載置可能なステージと、前記放射され た光が前記載置された被処理基板に到達する途上に設けられ、前記光を 通過させるための開口部を備え前記光を透過しない導体部を有する力ソ 一ド電極と、前記ステージと結合して処理槽をなす開口部を備えた枠体 と、前記枠体が前記載置された被処理基板に対向し接近した時に前記被 処理基板に環状に接触すベく前記枠体の対向面に設けられ、前記被処理 基板との間に液体シール性を確立するシール部材と、前記シール部材の 環状外側に設けられた導電性の複数のコンタクト部材と、前記複数のコ ンタクト部材それぞれに選択的に電流を流す手段とを具備する(請求項

すなわち、コンタクト部材による被処理基板への電気的接触が複数の コンタクト部材によりなされるようになつている。被処理基板では、こ れに対応して、複数のコンタクト部材の接触部(電極パッド)それぞれ からその被処理部の一部ずつの導電層(あるいは導電パターン、以下同 じ)に接続がなされるようにあらかじめ製造しておくことができる。こ のような被処理基板と複数のコンタクト部材の組み合わせによれば、例 えば切替えスィッチにより一部のコンタクト部材のみに通電することに より、処理に要する電流値は、被処理部の一部に対応するだけの量で済 ますことができる。そして、コンタクト部材への通電を例えば切替えス ィツチにより切り替えてそれぞれ処理を行えば被処理部の全面に対して 陽極化成をすることができる。したがって、陽極化成に要する電気の供 給部をより小さな容量のものにすることができるので、より小型の構成 要素により大型の被処理基板を処理可能な装置を得ることができる。 また、本発明に係る陽極化成装置は、光を放射するランプと、前記放 射された光が到達する位置に設けられ、被処理基板をその被処理部を上 方に向けて載置可能なステージと、前記放射された光が前記載置された 被処理基板に到達する途上に設けられ、前記光を通過させるための開口 部を備え前記光を透過しない導体部を有するカソード電極と、前記ステ ージと結合して処理槽をなす開口部を備えた枠体と、前記枠体が前記載 置された被処理基板に対向し接近した時に前記被処理基板に環状に接触 すべく前記枠体の対向面に設けられ、前記被処理基板との間に液体シー ル性を確立するシール部材と、前記シール部材の環状外側に設けられた 導電性のコンタクト部材と、前記コンタクト部材を前記シール部材の環 状外側において移動するコンタクト移動機構とを具備する(請求項 2 ) 。 すなわち、コンタクト部材による被処理基板への電気的接触が、コン タクト部材の移動により位置を変えてなされるようになつている。被処 理基板では、これに対応して、コンタクト部材の接触部(複数の電極パ ッド)それぞれからその被処理部の一部ずつの導電層に接続がなされる ようにあらかじめ製造しておくことができる。このような被処理基板と コンタクト部材の組み合わせによれば、コンタクト部材への通電が、コ ンタクト部材の移動により、被処理基板の一部の導電層に対してなされ ることになるので、処理に要する電流値は、被処理部の一部に対応する だけの量で済ますことができる。そして、コンタクト部材を移動してそ れぞれ処理を行えば被処理部の全面に対して陽極化成をすることができ る。したがって、陽極化成に要する電気の供給部をより小さな容量のも のにすることができるので、より小型の構成要素により大型の被処理基 板を処理可能な装置を得ることができる。なお、コンタクト部材の移動 は、被処理基板における複数の電極パッドの配置に応じて、連続的に移 動させることもステップ的に移動させることも採用できる。

また、本発明の好ましい実施態様として、請求項 1または 2記載の陽 極化成装置は、前記ランプを前記載置された被処理基板の面とほぼ平行 の方向に移動するランプ移動機構をさらに具備する(請求項 3 ) 。これ により、被処理基板の被処理部のうちコンタクト部材により通電され電 気化学的反応がなされる部分に特化して小面積に均一な光を照射可能と するものである。

また、本発明の好ましい実施態様として、請求項 1、 2、または 3記 載の陽極化成装置は、前記カソード電極を前記載置された被処理基板の 面とほぼ平行の方向に移動するカソード電極移動機構をさらに具備する (請求項 4 ) 。これにより、被処理基板の被処理部のうちコンタクト部 材により通電され電気化学的反応がなされる部分に特化して小面積に力 ソード電極を対向させることを可能とするものである。

また、本発明の好ましい実施態様として、請求項 3記載の陽極化成装 置は、前記ランプ移動機構に接続して設けられ、前記ランプ移動機構に よる前記ランプの移動を、前記コンタクト部材による前記被処理基板上 の電界発生部位に同期して行うランプ移動機構制御部をさらに具備する (請求項 5 ) 。被処理基板の被処理部のうちコンタクト部材により通電 され電気化学的反応がなされる部分に光を照射するときのランプ移動を、 その部分の移動に合わせ自動的に行うものである。なお、ランプの移動 は、被処理基板の電極パッドへの通電に応じて、連続的に移動させるこ ともステップ的に移動させることも採用できる。

また、本発明の好ましい実施態様として、請求項 4記載の陽極化成装 置は、前記力ソード電極移動機構に接続して設けられ、前記力ソード電 極移動機構による前記力ソード電極の移動を、前記コンタクト部材によ る前記被処理基板上の電界発生部位に同期して行うカソード電極移動機 構制御部をさらに具備する (請求項 6 ) 。被処理基板の被処理部のうち コンタクト部材により通電され電気化学的反応がなされる部分にカソー ド電極を対向させるときのカソード電極の移動を、その部分の移動に合 わせ自動的に行うものである。なお、力ソード電極の移動は、被処理基 板の電極パッドへの通電に応じて、連続的に移動させることもステップ 的に移動させることも採用できる。

また、本発明に係る陽極化成方法は、ステージ上に前記被処理基板を その被処理部を上に向けて載置するステップと、前記載置された被処理 基板に対する対向面と前記載置された被処理基板の前記被処理部を上方 に露出すべく開口部と前記対向面に環状に設けられたシール部材とを備 えた枠体を前記載置された被処理基板上に接触させ、前記シール部材に より前記被処理基板との液体シール性を確立して、前記枠体の内部に前 記被処理部を底部とする処理槽を形成するステップと、前記形成された 処理槽に薬液を導入しかつ導入される前記薬液中にカソード電極を位置 させるステップと、前記シール部材によりシールされた前記被処理基板 の周縁部に設けられた前記複数の電極パッドのうち一部と前記薬液中に 位置された力ソード電極との間を電流駆動するステップと、前記薬液に 接触させられている前記被処理部に光を照射するステップとを有し、電 流駆動する前記ステップは、前記複数の電極パッドのうち一部を別の一 部に変えて順次複数回なされる (請求項 7 ) 。

すなわち、この方法によれば、請求項 1または 2において説明した作 用と同様に、処理に要する電流値は、被処理部の一部に対応するだけの 量で済ますことができる。したがって、陽極化成に要する電気の供給部 をより小さな容量のものにすることができるので、より小型の構成要素 により大型の被処理基板を処理可能な方法が得られる。なお、被処理基 板の導電層は、パターユングされていてもよく、例えばアルミニウムを その材質とすることができる。

また、本発明の好ましい実施態様として、請求項 7記載の陽極化成方 法において、光を照射する前記ステップは、前記電流駆動による前記被 処理基板の前記被処理部からの電界発生部位に位置を合わせて光が照射 される (請求項 8 ) 。これにより、被処理基板の被処理部のうち通電さ れ電気化学的反応がなされる部分に特化して小面積に均一な光を照射可 能とするものである。なお、ランプを移動させる場合には、被処理基板 の電極パッドへの通電の変化に応じて、連続的に移動させることもステ ップ的に移動させることも採用できる。

また、本発明の好ましい実施態様として、請求項 7または 8記載の陽 極化成方法において、電流駆動する前記ステップは、前記複数の電極パ ッドのうち一部が別の一部に変わることにより前記被処理基板の前記被 処理部からの電界発生位置が変化することに合わせて前記力ソード電極 の位置が移動されてなされる (請求項 9 ) 。これにより、被処理基板の 被処理部のうち通電され電気化学的反応がなされる部分に特化して小面 積に力ソード電極を対向させることを可能とするものである。なお、力 ソード電極を移動させるのは、被処理基板の電極パッドへの通電の変化 に応じて、連続的に移動させることもステップ的に移動させることも採 用できる。

なお、以上述べた本発明の陽極化成装置および方法は、光の照射を必 要しない通常の陽極酸化を行なう装置および方法としても、装置の構成 要素を小型化するための構成として採用することができる。

すなわち、被処理基板をその被処理部を上方に向けて載置可能なステ ージと、前記載置された被処理基板に対向して設けられた力ソード電極 と、前記ステージと結合して処理槽をなす開口部を備えた枠体と、前記 枠体が前記載置された被処理基板に対向し接近した時に前記被処理基板 に環状に接触すべく前記枠体の対向面に設けられ、前記被処理基板との 間に液体シール性を確立するシール部材と、前記シール部材の環状外側 に設けられた導電性の複数のコンタクト部材と、前記複数のコンタクト 部材それぞれに選択的に電流を流す手段とを具備する陽極化成装置であ る。

また、被処理基板をその被処理部を上方に向けて載置可能なステージ と、前記載置された被処理基板に対向して設けられた力ソード電極と、 前記ステージと結合して処理槽をなす開口部を備えた枠体と、前記枠体 が前記載置された被処理基板に対向し接近した時に前記被処理基板に環 状に接触すべく前記枠体の対向面に設けられ、前記被処理基板との間に 液体シール性を確立するシール部材と、前記シール部材の環状外側に設 けられた導電性のコンタクト部材と、前記コンタクト部材を前記シール 部材の環状外側において移動するコンタクト移動機構とを具備する陽極 化成装置である。

また、ここで、前記力ソード電極を前記載置された被処理基板の面と ほぼ平行の方向に移動するカソード電極移動機構をさらに具備するよう にしてもよレヽ。

また、ここで、前記力ソード電極移動機構に接続して設けられ、前記 カソード電極移動機構による前記力ソード電極の移動を、前記コンタク ト部材による前記被処理基板上の電界発生部位に同期して行う力ソード 電極移動機構制御部をさらに具備するようにしてもよい。

また、ステージ上に前記被処理基板をその被処理部を上に向けて載置 するステップと、前記載置された被処理基板に対する対向面と前記載置 された被処理基板の前記被処理部を上方に露出すべく開口部と前記対向 面に環状に設けられたシール部材とを備えた枠体を前記載置された被処 理基板上に接触させ、前記シール部材により前記被処理基板との液体シ —ル性を確立して、前記枠体の内部に前記被処理部を底部とする処理槽 を形成するステップと、前記形成された処理槽に薬液を導入しかつ導入 される前記薬液中に力ソード電極を位置させるステップと、前記シール 部材によりシールされた前記被処理基板の周縁部に設けられた前記複数 の電極パッドのうち一部と前記薬液中に位置された力ソード電極との間 を電流駆動するステップとを有し、電流駆動する前記ステップは、前記 複数の電極パッドのうち一部を別の一部に変えて順次複数回なされる陽 極化成方法である。

また、ここで、電流駆動する前記ステップは、前記複数の電極パッド のうち一部が別の一部に変わることにより前記被処理基板の前記被処理 部からの電界発生位置が変化することに合わせて前記力ソード電極の位 置が移動されてなされるようにしてもよい。

図面の簡単な説明

図 1 A、図 1 B、図 1 Cは、動作の進行順に、本発明の一実施形態に 係る陽極化成装置の基本構成を模式的に垂直断面としてそれぞれ示す図 である。

図 2 A、図 2 B、図 2 Cは、図 1 Cの続図であって、動作の進行順に、 本発明の一実施形態に係る陽極化成装置の基本構成を模式的に垂直断面 としてそれぞれ示す図である。

図 3は、図 1 A、図 1 B、図 1 C、図 2 A、図 2 B、図 2 C中に示し た枠体 3の平面図、およびコンタクト部材 5から電流源 3 3までの電気 的接続関係を示す図である。

図 4は、図 1 A、図 1 B、図 1 C、図 2 A、図 2 B、図 2 C中に示し た被処理基板 1 0の構成例を示す平面図である。

図 5 Aは、図 1 A、図; L B、図 1 C、図 2 A、図 2 B、図 2 C中に示 した枠体 3の平面図、およびコンタクト部材 5 1から電流源 3 3までの 電気的接続関係を示す図であり、図 5 Bは、図 1 A、図 1 B、図 1 C、 図 2 A、図 2 B、図 2 C中に示した枠体 3の部分的断面図を示す図であ り、かつ、それぞれ、図 3に示したものとは異なるものを示す図である c 図 6は、図 1 A、図 1 B、図 1 C、図 2 A、図 2 B、図 2 C中に示し たランプュ-ッ ト 8を示す平面図である。

図 7は、図 6に示したランプユエット 8に代えて用いることができる ランプュニットおよびその周辺を示す平面図である。

図 8は、図 1 A、図 1 B、図 1 C、図 2 A、図 2 B、図 2 C中に示し たカソード電極 7を示す平面図である。

図 9は、図 8に示した力ソード電極 7に代えて用いることができる力 ソード電極おょぴその周辺を示す平面図である。

発明を実施するための最良の形態

本発明によれば、コンタクト部材による被処理基板への電気的接触が 複数のコンタクト部材によりなされるようになつており、被処理基板を、 これに対応して、複数のコンタクト部材の接触部(電極パッド)それぞ れからその被処理部の一部ずつの導電層に接続がなされるようにあらか

じめ製造しておく。このような被処理基板と複数のコンタクト部材の耝 み合わせによれば、例えば切替えスィツチにより一部のコンタクト部材 のみに通電することで、処理に要する電流値は、被処理部の一部に対応 するだけの量で済ますことができる。したがって、陽極化成に要する電 気の供給部をより小さな容量のものにすることができるので、より小型 の構成要素により大型の被処理基板を処理可能な装置を得ることができ る。

また、本発明によれば、コンタクト部材による被処理基板への電気的 接触が、コンタクト部材の移動により位置を変えてなされるようになつ ており、被処理基板を、これに対応して、コンタクト部材の接触部(複 数の電極パッド)それぞれからその被処理部の一部ずつの導電層に接続 がなされるようにあらかじめ製造しておく。このような被処理基板とコ ンタクト部材の組み合わせによれば、コンタクト部材への通電が、コン タク ト部材の移動により、被処理基板の一部の導電層に対してなされる ことになるので、処理に要する電流値は、被処理部の一部に対応するだ けの量で済ますことができる。したがって、陽極化成に要する電気の供 給部をより小さな容量のものにすることができるので、より小型の構成 要素により大型の被処理基板を処理可能な装置を得ることができる。 以下、本発明の実施形態を図面を参照しながら説明する。

図 1 A、図 1 B、図 1 Cは、本発明の一実施形態に係る陽極化成装置 の基本構成を模式的に垂直断面として示す図であり、同図 Aから同図 C の順序に動作することを示している。図 2 A、図 2 B、図 2 Cは、図 1 Cの続図であって、 同様に図 2 Aから図 2 Cの順序に動作することを示 す。

図 1 Aに示すように、この陽極化成装置は、ステージ 1、ステージ 1 に備えられた基板リフタ 2、枠体 3、枠体 3に設けられたシール部材 4 とコンタクト部材 5、枠体 3を貫く薬液供給排出ポート 6、力ソード電 極 7、ランプユニット 8、ランプユニット 8に設けられたランプ 9を有 する。

ステージ 1は、被処理基板をその被処理部を上に向けて載置可能な台 であり、被処理基板の受け渡し、取り出しを円滑に行うため基板リフタ 2が備えられている。 基板リフタ 2は、ステージ 1 の上面に出没可能に 設けられ、被処理基板のステージ 1への受け渡し、ステージ 1からの取 り出しの際には、ステージ 1上面から突出する。このように突出された 基板リフタ 2によりステージ 1の上面と被処理基板との間に隙間ができ るので、被処理基板のステージ 1への受け渡し、ステージ 1からの取り 出しのとき、例えば被処理基板を水平に支持するフォークを有するァー ムロボットを円滑に用いることできる。

枠体 3は、ステージ 1上に載置された被処理基板の周縁部に対して対 向面を有し、かつ被処理基板の被処理部を上方に露出すべく開口を有す る筒状の形状を有する。図 1 Aに示す状態においては、ステージ 1 との 間に隙間があるが、被処理基板がステージ 1上に載置されると、図示し ない上下動機構により被処理基板に対して相対的に降下する。ここで相 対的とは、ステージ 1側の上昇であってもよいことを示すためである。 枠体 3が被処理基板に対して相対的に降下すると、枠体 3の下面に環 状に設けられたシール部材 4が被処理基板に接触して押しつぶされるこ とにより液体シール性が確立する。すなわち、枠体 3内部に被処理基板 の被処理部を底面とする処理槽が形成され得る。

シール部材 3の環状外側には導電性のコンタクト部材 5が複数設けら れている。コンタクト部材 5は、上記のシール性の確立とともに被処理 基板の周縁部に設けられた電極パッドにドライ状態で電気的接触し、処 理槽内に薬液が張られたあともシール部材 3によりこの状態を保つ。

また、枠体 3の壁を貫くように、薬液供給排出ポート 6が設けられて いる。上記のように、枠体 3内部に被処理基板の被処理部を底面とする 処理槽が形成されると、薬液供給排出ポートから陽極化成に用いる薬液 が供給され得る。薬液の供給は、力ソード電極 7の水平部分が薬液に浸 潰されるに十分な量、枠体 3の内部になされる。

カソード電極 7は、枠体 3に対して相対的にその垂直位置が不変とな るように支持体 (図示せず)により支持されている。力ソード電極 7の 形状は、被処理基板の被処理部にほぼ平行に対向する面状であって、ラ ンプ 9からの光を通過させるための開口を有し、電極として機能し得る 材質の導体部を有する。導体部は、例えば格子状に形成されている。実 際の陽極化成処理中においては、カソード電極 7と複数のコンタクト部 材 5との間は、コンタクト部材 5の一部についてずつ順繰りに図示しな い電流源により電流駆動される。なお、このような順繰りの電流駆動を 行う電流源については後述する。

ランプュ-ッ ト 8は、複数のランプ 9を備え、放射する光がステージ 1上に載置された被処理基板に向けられるように設けられる。また、枠 体 3に対しては相対的にその垂直位置が不変となるように支持体(図示 せず)により支持されている。

以上説明した構成を有するこの陽極化成装置により被処理基板を処理 するための過程動作を、図 1 A〜図 1 C、図 2 A〜図 2 Cを用いて説明 する。

まず、図 1 Aに示すような装置の状態(基板リフタ 2がステージ 1面 上に突出し、枠体 3とステージ 1 との間に隙間がある状態)として、被 処理基板の受け取り可能な状態にする。そして、枠体 3 とステージ 1 と の隙間から例えばフォークを有するアームロボットで被処理基板 1 0を 搬入し、図 1 Bに示すように、基板リフタ 2上に受け渡す。

次に、図 1 Cに示すように、基板リフタ 2をステージ 1内に没して、 ステージ 1上に被処理基板 1 0を載置、保持する。ステージ 1上に被処 理基板 1 0を載置、保持したら、図 2 Aに示すように、枠体 3 (および カソード電極 7とランプユニット 8 ) をステージ 1に対して相対的に降 下させ、シール部材 4を被処理基板 1 0に押しつけるように接触させる t このとき、複数のコンタクト部材 5が、被処理基板 1 0の周縁部に設け られた電極パッドに電気的に接触する。また、枠体 3の内部に被処理基 板 1 0の被処理部を底部とする処理槽が形成される。

次に、薬液供給排出ポート 6から薬液(例えばエチルアルコールを溶 媒とするフッ酸溶液) 1 1を処理槽内に導入し、図 2 Bに示すように、 力ソード電極 7が浸漬されるに十分な量、満たす。この状態に至り実際 の陽極化成処理が可能になる。陽極化成は、複数のコンタクト部材 5と カソード電極 7 との間を、コンタクト部材 5の一部についてずつ順繰り に電流駆動し、かつランプ 9を点灯して被処理基板 1 0の被処理部を照 射することによりなされる。処理時間は、コンタクト部材 5の一部ずつ について各数秒ないし数十秒程度である。

実際の陽極化成処理が終了したら、図 2 Cに示すように、薬液供給排 出ポート 6から薬液 1 1を排出する。このあと、薬液供給排出ポート 6 から希釈用の例えばエチルアルコールを何回か導入、排出し処理槽内お よび被処理基板 1 0の被処理部を洗浄するようにしてもよい。排出する 場合に被処理基板 1 0上に残留液 1 1 a の液面が存在する程度に行えば、 被処理部に対する大気からの悪影響を受けないようにできる。

次に、上記で説明した、コンタクト部材 5の一部ずつについて順繰り に電流駆動する構成について、さらに詳細に図 3を参照して説明する。 図 3は、枠体 3の平面図、およびコンタクト部材 5から電流源 3 3まで の電気的接続関係を示す図であり、すでに説明した構成要素には同一の 番号を付してある。なお、説明の都合上、薬液供給排出ポート 6は図示 を省略している。

同図に示すように、枠体 3の下面(被処理基板と対向する面)には、 環状にシール部材 4が設けられ、その環状外側に複数のコンタクト部材 5が設けられている。 なお、 2点鎖線で示された枠は、被処理基板 1 0 が配置されるべき位置を示している。複数のコンタクト部材 5は、この 実施形態では、被処理基板 1 0の対向する 2辺の近辺に相当する位置に 3対設けられている。

対向して対となるコンタクト部材 5は、それぞれ導線 3 1により電気 的接続され、さらに、切替えスィッチ 3 2の別々の切替え端子に接続さ れる。切替えスィッチ 3 2の共通端子は、電流源 3 3の正極側に接続さ れる。電流源 3 3の負極側は、この図では図示していない力ソード電極 に接続される。

このような構成において、切替えスィツチ 3 2を順次切り替えていく ことにより、コンタクト部材 5の各対について順繰りに電流駆動するこ とができる。すなわち、切替えスィッチ 3 2が図示の切替え位置の場合 では、コンタクト部材 5のうち最も下に示された対のものと力ソード電 極との間が電流駆動される。同様に、切替えスィッチ 3 2を中の切替え 位置とすると、コンタクト部材 5のうち真中に示された対のものとカソ ード電極との間が電流駆動され、切替えスィッチ 3 2を右の切替え位置 とすると、コンタクト部材 5のうち最も上に示された対のものとカソー ド電極との間が電流駆動される。

なお、このような電流駆動の切替えは制御部 3 4を備えることで、自 動的に順次行う ことができる。制御部 3 4には、例えば、 C P U ( centr al pro c e s s ing uni t ) などのノヽードウエアと基本ソフトゥ エアやアプリケーションプログラムなどのソフトウェアとを備えた処理

装置を用いることができる。

図 4は、被処理基板 1 0の構成例を示す平面図である。同図に示すよ うに、被処理基板 1 0は、例えばガラス基板上に導電パターン 4 2 a、 4 2 b、 4 2 cが図の左右方向に多数本形成されている。それら導電パ ターン 4 2 a、 4 2 b、 4 2 cの両端部は、それぞれ電極パッド 4 1 a , 4 1 b、電極バッド 4 1 c、 4 1 d、電極パッド 4 1 e、 4 1 f にまと められて接続されている。なお、図示していないが導電パターン 4 2 a 4 2 b、 4 2 c上には、多結晶シリコン層が形成されている。

このような被処理基板 1 0を、図 3に示したコンタクト部材 5を有す る本実施形態の陽極化成装置に適用することにより、導電パターン 4 2 a、 4 2 b、 4 2 cへの電流は、まず導電パターン 4 2 cに対してなさ れ、次に導電パターン 4 2 bに対してなされ、最後に導電パターン 4 2 aに対してなされることになる。すなわち、被処理部に形成された導電 ノ、。ターン 4 2 a、 4 2 b、 4 2 cに対して同時に電流が流されるのでは なく、一部ずつ電流が流される。

したがって、処理に要する電流値は、被処理部の一部に対応するだけ の量で済ますことができる。そして、コンタクト部材 5への通電を上記 切替えスィツチ 3 2により切り替えてそれぞれ処理を行えば被処理部の 全面に対して陽極化成をすることができる。よって、陽極化成に要する 電流源 3 3をより小さな容量のものにすることができるので、より小型 の構成要素により大型の被処理基板を処理可能な装置を得ることができ る。また、さらには、電流を流す被処理基板 1 0上での面積が各それぞ れについてみれば小さくなるので、被処理基板 1 0での電流の均一性を 向上することも期待できる。これにより陽極化成の均一性を増すことが できる。

なお、以上の説明では、コンタクト部材 5を 3対とし、これに対応し て被処理基板 1 0の導電パターンも 3つの部分に分けられて電極パッド に接続されている場合を説明したが、コンタクト部材 5が 2以上の複数 であり、それに対応して被処理基板 1 0の電極パッドが複数であれば、 同様の効果を得ることができる。

次に、図 1 A、図 1 B、図 1 Cないし図 3に示した実施形態とは異な る実施形態について図 5 A、図 5 Bを参照して説明する。図 5 A、図 5 Bは、 図 3に示した、枠体 3の平面図、およびコンタクト部材から電流 源 3 3までの電気的接続関係を示す図に対応する部分を示す図である。 図 1 A、図 1 B、図 1 C、図 2 A、図 2 B、図 2 Cに対応する図は、コ ンタク ト部材 5を除きほぼ同様なので省略する。

図 5 Aに示すように、この実施形態においては、コンタクト部材 5に 代えてコンタク ト部材 5 1が 1対枠体 3に設けられている。そして、 1 対のコンタクト部材 5 1は、導線 3 1により電気的に接続され、さらに 電流源 3 3の正極側に接続されている。電流源 3 3の負極側は、この図 では図示を省略したカソード電極に接続されている。

図 5 Bは、図 5 A中の A— A a断面の矢視図である。図 5 Bに示すよ うに、コンタクト部材 5 1は車輪状に形成され、その軸が枠体 3に設け られたコンタクト移動機構としてのガイド機構 5 2に突入するように設 けられている。そして、図示しない回転機構により、被処理基板 1 0の 周縁部を回転して移動し、被処理基板 1 0との接触位置を変えることが できる。

したがって、コンタクト部材 5 1の移動位置により、やはり、図 4に 示したような被処理基板 1 0を用いることで、被処理部に形成された導 電パターン 4 2 a、 4 2 b、 4 2 cに対して同時に電流を流すのではな く、一部ずつ電流を流すことができる。これにより、処理に要する電流 値は、被処理部の一部に対応するだけの量で済ますことができる。そし

て、コンタクト部材 5 1を被処理基板 1 0の周縁部で回転して接触位置 を変えていくことにより、それぞれ処理を行えば被処理部の全面に対し て陽極化成をすることができる。よって、陽極化成に要する電流源 3 3 をより小さな容量のものにすることができるので、より小型の構成要素 により大型の被処理基板を処理可能な装置を得ることができる。

なお、このようなコンタクト部材 5 1の回転、移動は、回転機構を制 御する制御部 5 3を備えることで、自動的に順次行うことができる。制 御部 5 3には、例えば、 C P Uなどのハードウェアと基本ソフトウェア やアプリケーションプログラムなどのソフトウェアとを備えた処理装置 を用いることができる。また、コンタクト部材 5 1の形状とその移動機 構については上記例に限らず種々のものが考えられる。例えば、形状で は、車輪のような円形ではなく正三角形を少し丸めた形状や車輪を 2輪 として 2輪の間に導電性のベルトを渡した形状などが考えられる。移動 機構については、コンタクト部材の形状に応じて適当なものを選択する ことができる。

次に、図 1 A、図 1 B、図 1 C、図 2 A、図 2 B、図 2 C中に示した ランプユニット 8について、さらにその構成を説明する。図 6は、図 1 A、 図 1 B、図 1 C、図 2 A、図 2 B、図 2 C中に示したランプュ-ッ ト 8を示す平面図である。このランプユエット 8は、枠体 3の内部全体 を一度に照射することが可能な平面的な大きさおよびランプの配列がな されているものである。機構として考えると単純な構成により被処理基 板 1 0の被処理部を照射することができる。

図 7は、図 6に示したランプュエツト 8に代えて用いることができる ランプュニットおよびその周辺を示す平面図である。このランプュニッ ト 8 aは、細長い照射域を有するように図の上下方向には短く構成され、 また、ランプ移動機構 7 1に架設されて図の上下方向に移動可能になつ

ている。

ランプュニット 8 aの移動は、照射される被処理基板 1 0における電 流が流される部位の変更に合わせて行う。これにより、被処理基板 1 0 上で実際に陽極化成がされる部位に必要な光を、より小さなランプュニ ット 8 aで行うことができる。よって、ランプの数を減少させることが でき、装置として安価になる可能性がある。さらに、照射すべき領域が 小面積であるから照射むらを小さくして、より均一な陽極化成が実現で きる可能性がある。

なお、ランプ移動機構 7 1によるランプュニット 8 aの移動は、照射 される被処理基板 1 0における電流が流される部位の変更に合わせる都 合上、すでに説明した制御部 3 4 (あるいは 5 3 ) によれば、同期がと れて好都合である。

次に、図 1 A、図 1 B、図 1 C、図 2 A、図 2 B、図 2 C中に示した 力ソード電極 7について、さらにその構成を説明する。図 8は、図 1 A、 図 1 B、図: L C、図 2 A、図 2 B、図 2 C中に示した力ソード電極 7を 示す平面図である。この力ソード電極 7は、枠体 3の内部全体において 被処理基板 1 0と対向することが可能な平面的な大きさを有するもので ある。可動機構がなく単純な構成とすることができる。

図 9は、図 8に示した力ソード電極 7に代えて用いることができる力 ソード電極およびその周辺を示す平面図である。この力ソード電極 7 a は、図の上下方向には短く構成され、また、力ソード電極移動機構 9 1 に架設されて図の上下方向に移動可能になっている。

カソード電極 7 aの移動は、被処理基板 1 0における電流が流される 部位の変更に合わせて行う。これにより、被処理基板 1 0上で実際に陽 極化成がされる部位に対向して必要な力ソード電極を、より小さなカソ ード電極 7 aで行うことができる。よって、高価な電極材料(例えばプ

ラチナ)の使用量を削減し、装置として安価になる可能性がある。また-力ソード電極 7 aの被処理基板 1 0との対向面積が小さくなることから-電界をより均一に発生させる可能性もある。これにより処理の均一性を 向上できる。

なお、力ソード電極移動機構 9 1による力ソード電極 7 aの移動は、 被処理基板 1 0における電流が流される部位の変更に合わせる都合上、 すでに説明した制御部 3 4 (あるいは 5 3 ) によれば、同期がとれて好 都合である。また、この例では、力ソード電極移動機構 9 1に力ソード 電極 7 aを架設して移動可能に構成しているが、カソード電極 7 aを、 図 7で説明したランプユニット 8 aに吊設して、ランプユニット 8 a と 一体として移動するように構成してもよい。

また、図 7、図 9にそれぞれ示した、ランプ移動機構 7 1、力ソード 電極移動機構 9 1は、ランプュュット 8 a、カリード電極 7 aを図の上 下方向に移動するのみの機構であるが、この機能に加えて、これらを紙 面に垂直の方向に上下動するような機能の機構を加えてもよい。このよ うな機構によれば、被処理基板 1 0に対して最も適切な距離を隔ててラ ンプュニット 8 a、カソード電極 7 aを位置させることができる。

なお、以上の説明では、光の照射を行なう陽極化成を例に挙げて説明 したが、光の照射を行なわない陽極酸化処理の場合でも同様に構成要素 の小型化の効果を得る。

産業上の利用可能性

本発明に係る陽極化成装置は、平面型表示装置(平面型表示パネル) を製造するための装置の製造産業において生産することができる。また、 平面型表示装置 (平面型表示パネル)の製造産業において使用すること ができる。本発明に係る陽極化成方法は、平面型表示装置(平面型表示 パネル)の製造産業において使用することができる。したがって、いず れも産業上の利用可能性がある。