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1. WO2013001944 - CONCENTRATING SOLAR POWER GENERATION APPARATUS, AND METHOD FOR MANUFACTURING CONCENTRATING SOLAR POWER GENERATION APPARATUS

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明 細 書

発明の名称 集光型太陽光発電装置、および集光型太陽光発電装置の製造方法

技術分野

0001  

背景技術

0002   0003   0004   0005   0006   0007   0008   0009   0010   0011   0012   0013   0014   0015   0016   0017   0018   0019  

先行技術文献

特許文献

0020  

発明の概要

発明が解決しようとする課題

0021   0022  

課題を解決するための手段

0023   0024   0025   0026   0027   0028   0029   0030   0031   0032   0033   0034   0035   0036   0037   0038   0039   0040   0041   0042   0043   0044   0045   0046   0047   0048   0049   0050   0051   0052   0053   0054   0055   0056   0057   0058   0059  

発明の効果

0060   0061  

図面の簡単な説明

0062  

発明を実施するための形態

0063   0064   0065   0066   0067   0068   0069   0070   0071   0072   0073   0074   0075   0076   0077   0078   0079   0080   0081   0082   0083   0084   0085   0086   0087   0088   0089   0090   0091   0092   0093   0094   0095   0096   0097   0098   0099   0100   0101   0102   0103   0104   0105   0106   0107   0108   0109   0110   0111   0112   0113   0114   0115   0116   0117   0118   0119   0120   0121   0122   0123   0124   0125   0126   0127   0128   0129   0130   0131   0132   0133   0134   0135   0136   0137   0138   0139   0140   0141   0142   0143   0144   0145   0146   0147   0148   0149   0150   0151   0152   0153   0154   0155   0156   0157   0158   0159   0160   0161   0162   0163   0164   0165   0166   0167   0168   0169   0170   0171   0172   0173   0174   0175   0176   0177   0178   0179   0180   0181   0182   0183   0184   0185   0186  

符号の説明

0187  

請求の範囲

1   2   3   4   5   6   7   8   9   10   11   12   13   14   15   16   17   18   19  

図面

1A   1B   2A   2B   3   4A   4B   5   6A   6B   7A   7B  

明 細 書

発明の名称 : 集光型太陽光発電装置、および集光型太陽光発電装置の製造方法

技術分野

[0001]
 本発明は、集光レンズが集光した太陽光を光電変換する太陽電池素子と太陽電池素子が載置された載置基板とを備える集光型太陽光発電装置、および、集光型太陽光発電装置の製造方法に関する。

背景技術

[0002]
 太陽光発電装置としては、複数の太陽電池素子を隙間無く敷き詰めて構成した太陽光発電装置を屋根の上などに設置する非集光固定型の平板式構造が一般的である。これに対し、太陽光発電装置を構成する部材(部品)の中で価格が高い太陽電池素子の使用量を減らす技術が提案されている。
[0003]
 つまり、光学レンズや反射鏡などを用いて太陽光を集光し、集光した太陽光を小面積の太陽電池素子に照射することで、太陽電池素子の単位面積あたりの発電電力を大きくし、太陽電池素子の発電コスト(つまり、太陽光発電装置の発電コスト)を削減することが提案されている。
[0004]
 一般に集光倍率を上げるほど太陽電池素子の光電変換効率は向上する。しかし、太陽電池素子の位置を固定したままでは太陽光が斜光となって入射することが多くなり、太陽光を有効に利用することができない。したがって、太陽を追尾して太陽光を常に正面で受光するように構成した高集光倍率の追尾集光型太陽光発電装置が提案されている(例えば、特許文献1から特許文献5参照。)。
[0005]
 図6Aは、従来の集光型太陽光発電装置の要部について概略構成を示す概略平面図である。
[0006]
 図6Bは、図6Aに示した集光型太陽光発電装置の要部の長さ方向での概略側面図である。
[0007]
 集光型太陽光発電装置100では、板状アルミニウム合金からなる座板128の表面に放熱層134が固着され、放熱層134の表面に長手状にパターニングされた金属箔158が配置されている。金属箔158の一端側(長さ方向での一端)には、太陽電池セル130の基板側が接着され、金属箔158の他端側(長さ方向での他端)は、放熱層134から分離されて隣接する太陽電池セル130の表面電極142に接続されている。つまり、太陽電池セル130は、直列接続されている(例えば、特許文献4参照。)。
[0008]
 放熱層134は、カーボン、ガラス繊維、および金属粉のうち少なくともひとつを含む充填剤、すなわち熱伝導性を高める為のフィラーを分散させたエポキシ樹脂からなる。また、放熱層134は、約100μmの厚さと、約5.0W/m・Kの熱伝導率と、約1×10 15Ω・cmの体積抵抗率とを備え、集光動作により加熱された太陽電池セル130の放熱を効果的に行うとともに、太陽電池セル130および金属箔158と、座板128とを電気的に絶縁する絶縁層としての効果を奏するとの提案がなされている。
[0009]
 しかし、エポキシ樹脂は、温度上昇により絶縁抵抗値が低下することが知られており、樹脂の素性や環境条件に依存するが、例えば20℃で体積抵抗率が10 15Ω・cmであっても、100℃になると体積抵抗率が10 12Ω・cmまで低下する。温度上昇により体積抵抗率が低下すると金属箔158と座板128との間の絶縁抵抗値が低下し、信頼性に影響を及ぼす虞がある。
[0010]
 また、集光動作により加熱された太陽電池セル130の熱は、金属箔158を拡散しながら放熱層134を介して座板128に伝わり、更に座板128で拡散しながら外気に放熱される。金属箔158は、銅箔(熱伝導率約400W/m・K)からなり、厚さは約100μmである。座板128は、アルミニウム合金(熱伝導率約200W/m・K)からなり、厚さは約2~5mmである。したがって、熱の水平方向の拡散は、概ね座板128によるところが大きい構成とされている。
[0011]
 つまり、金属箔158の放熱に寄与する部分は太陽電池セル130の周辺の一部であり、放熱にほとんど寄与しない金属箔158の下面側の熱伝導性フィラーを含有したエポキシ樹脂は放熱性の観点からオーバースペックとなっている。熱伝導性フィラーを含有したエポキシ樹脂は、通常のエポキシ樹脂より著しく高コストであることから、集光型太陽光発電装置の低コスト化を阻害する要因となっている。太陽電池セル130に対向する領域で金属箔158の下面側は熱伝導性フィラーを含有したエポキシ樹脂とし、他の部分は通常のエポキシ樹脂とする構成も可能である。しかし、そのような構成では、工程が煩雑になることや、熱伝導性フィラーを含有したエポキシ樹脂と通常のエポキシ樹脂との間に界面ができることから信頼性の確保が困難となる虞がある。
[0012]
 また、集光型太陽光発電装置100は、銅箔で形成される金属箔158とアルミニウム合金で形成される座板128との間を、熱伝導性フィラーを含有したエポキシ樹脂層(放熱層134)で接着した構造である。そのため、金属箔158と座板128の線膨張係数が異なるため、温度変化のサイクルが発生すると、主にエポキシ樹脂層(放熱層134)や金属箔158に強い応力がかかって、エポキシ樹脂層(放熱層134)や金属箔158に剥れやクラックなどが発生する虞がある。
[0013]
 図7Aは、従来の太陽電池の要部について概略構成を示す概略平面図である。
[0014]
 図7Bは、図7Aの矢符B-Bでの断面状態を示す概略断面図である。
[0015]
 従来の太陽電池200は、太陽電池素子211と、太陽電池素子211を載置したレシーバ基板220とを備える。レシーバ基板220は、ベース基台221、ベース基台221に積層された中間絶縁層222、中間絶縁層222に積層された接続パターン層223を備える。レシーバ基板220のサイズは、太陽電池素子211のサイズが例えば8~10mmとすると、40mm~80mm角である。レシーバ基板220では、1つの太陽電池素子211が、接続パターン層223にハンダなどを介してダイボンディングされる。
[0016]
 また、レシーバ基板220の接続パターン層223には、電気的接続が必要となる領域(表面電極取出端子224、基板電極取出端子225、基板電極接続部223bc、表面電極接続部223scなど)以外に、表面保護層227が形成されている。レシーバ基板220の表面電極取出端子224および基板電極取出端子225にリードをハンダなどで接続して、隣接する複数のレシーバ基板220を相互に接続する構成とされている。
[0017]
 太陽電池200では、太陽電池素子211を保護する被覆部230が形成されている。また、レシーバ基板220には、太陽電池210を太陽電池実装板(筺体フレーム:不図示)に実装して固定するための実装結合穴220hが対角線上に一対形成され、レシーバ基板220は、太陽電池実装板に対してリベットなどで固定される。
[0018]
 この構成により、接続パターン層223から太陽電池素子211の外部接続端子(表面電極取出端子224、基板電極取出端子225)を取出すことができ、太陽電池素子211をベース基台221から絶縁することができ、またベース基台221を放熱手段として有効に活用することができる。したがって、高い信頼性と発電効率を実現できることが提案されている。
[0019]
 しかし、太陽電池200を太陽電池実装板に実装した太陽光発電ユニットは、実装結合穴220hを筺体フレーム(太陽電池実装板)の穴(不図示)に合わせてリベットなどの締結部材を用いて機械的に締結する構造であるため、実装結合穴220hと締結部材が占有する面積、締結部材(実装結合穴220h)と接続パターン層223とを電気的に絶縁するために必要な空隙領域の面積などに対応させてレシーバ基板220を余計に大きくする必要がある。そのため、太陽電池200のコストダウンが求められていた。また、太陽電池200を太陽電池実装板に実装した太陽光発電ユニットは、1つのレシーバ基板220を2箇所の実装結合穴220hを使用して締結するため、リベットなどの締結部材が多量に必要になり、締結部材コストが割高になる。また、太陽電池200を太陽電池実装板に実装した太陽光発電ユニットは、締結部材が多いため、レシーバ基板220を締結するのに必要な時間も多くなり、生産性に課題があった。

先行技術文献

特許文献

[0020]
特許文献1 : 特開2002-289896号公報
特許文献2 : 特開2002-289897号公報
特許文献3 : 特開2002-289898号公報
特許文献4 : 特開2003-174179号公報
特許文献5 : 特開2008-91440号公報

発明の概要

発明が解決しようとする課題

[0021]
 本発明はこのような状況に鑑みてなされたものであり、複数の太陽電池素子(および載置基板)を載置した熱拡散プレートを備えることによって、放熱特性を改善して太陽電池素子の温度上昇を効果的に抑制し、高い光電変換効率を得ることができる集光型太陽光発電装置を提供することを目的とする。
[0022]
 また、本発明は、放熱性に優れた集光型太陽光発電装置を生産性良く効率的に製造することができる集光型太陽光発電装置の製造方法を提供することを他の目的とする。

課題を解決するための手段

[0023]
 本発明に係る集光型太陽光発電装置は、太陽光を集光する複数の集光レンズと、前記複数の集光レンズが集光した太陽光をそれぞれ光電変換する複数の太陽電池素子と、前記複数の太陽電池素子がそれぞれ載置された複数の載置基板とを備える集光型太陽光発電装置であって、前記複数の集光レンズを行方向および列方向に複数配置して構成された集光レンズアレイと、前記複数の載置基板が載置されて前記複数の載置基板からの熱を拡散させる熱拡散プレートとを備え、前記熱拡散プレートは、前記行方向に配置された前記複数の集光レンズに対向して配置され、前記熱拡散プレートの前記行方向での寸法は、前記複数の集光レンズの各々の前記行方向での寸法の2倍以上であり、前記熱拡散プレートの前記列方向での寸法は、前記複数の集光レンズの各々の前記列方向での寸法より小さいことを特徴とする。
[0024]
 したがって、本発明に係る集光型太陽光発電装置は、複数の太陽電池素子(および複数の載置基板)が載置された熱拡散プレートを備えるので、集光された太陽光の強さが太陽電池素子(載置基板)相互間で異なってそれぞれの太陽電池素子で加熱状態が異なったときでも、太陽電池素子相互での加熱状態を均一化するように熱拡散プレートからの放熱が生じる。このことから、集光型太陽光発電装置の放熱特性を改善して太陽電池素子の温度上昇を効果的に抑制し、ひいては太陽電池素子の温度上昇による出力低下を抑制して高い光電変換効率を得ることができる。
[0025]
 また、本発明の好ましい形態に係る集光型太陽光発電装置は、前記熱拡散プレートが載置された筺体フレームを備える。
[0026]
 したがって、本発明の好ましい形態に係る集光型太陽光発電装置は、複数の載置基板を実装した熱拡散プレートを筺体フレームに接触させることから、熱拡散プレート(載置基板)からの熱を集光型太陽光発電装置外部へ放熱するときの放熱面積(筺体フレームの表面積)を拡大することができる。それゆえ、熱拡散プレート(載置基板)の熱を集光型太陽光発電装置外部へ効果的に放熱させて集光型太陽光発電装置の放熱性を更に向上させることができる。
[0027]
 また、本発明の好ましい形態に係る集光型太陽光発電装置は、前記複数の載置基板を前記熱拡散プレートに接着して固定する接着固定部を備える。
[0028]
 したがって、本発明の好ましい形態に係る集光型太陽光発電装置は、載置基板と同等の面積を有する接着固定部(接着剤)を介して熱拡散プレートに載置基板を固定することから、載置基板を熱拡散プレートに機械的に固定するための領域(例えば締結領域)を載置基板に形成する必要がなく載置基板を小型化することができる。また、載置基板からの熱は、接着固定部を介して熱拡散プレートへ円滑に放熱される。
[0029]
 また、本発明の好ましい形態に係る集光型太陽光発電装置では、前記複数の載置基板はそれぞれ、前記複数の太陽電池素子がそれぞれ接続された複数の導体部と、前記複数の導体部がそれぞれ配置された複数の絶縁部とを備える。
[0030]
 したがって、本発明の好ましい形態に係る集光型太陽光発電装置は、複数の載置基板(複数の絶縁部にそれぞれ配置された複数の導体部)にそれぞれ複数の太陽電池素子を載置することから、安定した形状の導体部へ太陽電池素子を実装し、絶縁部を介して熱拡散プレートから導体部を絶縁する。それゆえ、太陽電池素子を熱拡散プレートから確実に絶縁し、複数の太陽電池素子を熱拡散プレートに配置した場合でも、太陽電池素子相互間での高い絶縁性を確保することができる。
[0031]
 また、本発明の好ましい形態に係る集光型太陽光発電装置では、前記複数の絶縁部の体積抵抗率は、10 12Ωcm以上である。
[0032]
 したがって、本発明の好ましい形態に係る集光型太陽光発電装置は、載置基板の絶縁性を確実に実現して、太陽電池素子相互間での絶縁性を高度に確保することができる。
[0033]
 また、本発明の好ましい形態に係る集光型太陽光発電装置では、前記複数の絶縁部は、セラミック材料で形成されている。
[0034]
 したがって、本発明の好ましい形態に係る集光型太陽光発電装置は、載置基板の絶縁性を容易に実現することができる。
[0035]
 また、本発明の好ましい形態に係る集光型太陽光発電装置では、前記セラミック材料は、窒化アルミニウムである。
[0036]
 したがって、本発明の好ましい形態に係る集光型太陽光発電装置は、高い絶縁性と高い熱伝導性を確保し、また、導体部をアルミニウム(あるいはアルミニウム合金)で形成することが容易となる。
[0037]
 また、本発明の好ましい形態に係る集光型太陽光発電装置は、前記複数の載置基板の1つの前記導体部を、前記複数の載置基板の隣接する他の1つの導体部へ連結する連結配線を備え、前記連結配線は、前記複数の導体部を相互に連結する連結導体と、前記連結導体を被覆する絶縁被覆材とを備える。
[0038]
 したがって、本発明の好ましい形態に係る集光型太陽光発電装置は、隣接する複数の載置基板の複数の導体部を絶縁被覆材で被覆した連結導体で相互に接続することから、連結導体が他の導電性の領域へ接触することを防止できるので、接続の信頼性を向上させることができる。
[0039]
 また、本発明の好ましい形態に係る集光型太陽光発電装置では、前記連結導体は、前記複数の導体部の間で梁状に配置されている。
[0040]
 したがって、本発明の好ましい形態に係る集光型太陽光発電装置は、絶縁被覆材で被覆した連結導体を梁状に配置することから、連結導体が他の導電性の領域へ接触することを確実に防止できるので、太陽電池素子の相互間での接続の信頼性を更に向上させることができる。
[0041]
 また、本発明の好ましい形態に係る集光型太陽光発電装置では、前記連結導体は、前記複数の導体部へ溶接によって接続されている。
[0042]
 したがって、本発明の好ましい形態に係る集光型太陽光発電装置は、連結導体を導体部へ溶接によって接続するので、ハンダ接続に比較して接続強度を高くして信頼性を向上させ、また、ハンダ接続に比較して接続領域の縮小化(省スペース化)が可能となることから載置基板を確実に小型化できる。
[0043]
 また、本発明の好ましい形態に係る集光型太陽光発電装置では、前記複数の導体部と前記連結導体とは、同一の金属材料で形成されている。
[0044]
 したがって、本発明の好ましい形態に係る集光型太陽光発電装置は、導体部と連結導体とを同一の金属材料で形成することから、接続が容易になり、また、異なる金属の場合に比較してより接続強度の高い溶接を施すことが可能となるので、更に高い信頼性が得られる。
[0045]
 また、本発明の好ましい形態に係る集光型太陽光発電装置では、前記熱拡散プレートと前記連結導体とは、同一の金属材料で形成されている。
[0046]
 したがって、本発明の好ましい形態に係る集光型太陽光発電装置は、連結導体と熱拡散プレートとを同一の金属材料で形成することから、集光作用によって熱拡散プレート、連結配線(連結導体)が高温度となったとき、あるいは、外気温の変動が激しい環境におかれたとき、線膨張係数の影響が大きく表れる熱拡散プレートおよび連結導体の温度による変化の相違を抑制するので、接続の信頼性を向上させることができる。
[0047]
 また、本発明の好ましい形態に係る集光型太陽光発電装置は、金属材料で形成された複数の接続部材をさらに備え、前記複数の導体部はそれぞれ、前記複数の太陽電池素子がそれぞれ載置された複数の第1導体部と、前記複数の第1導体部とは分離して配置された複数の第2導体部とで構成され、前記複数の太陽電池素子はそれぞれ、前記複数の太陽電池素子の表面に形成された複数の表面電極を備え、前記複数の第2導体部と前記複数の表面電極とはそれぞれ、前記複数の接続部材によって接続されている。
[0048]
 したがって、本発明の好ましい形態に係る集光型太陽光発電装置は、太陽電池素子の表面電極と第2導体部とを容易に接続することができる。
[0049]
 また、本発明の好ましい形態に係る集光型太陽光発電装置では、前記金属材料は、アルミニウム、またはアルミニウム合金である。
[0050]
 したがって、本発明の好ましい形態に係る集光型太陽光発電装置は、前記金属材料に銅または銅合金を適用する場合に比較して、軽量化、低コスト化を図ることが可能となり、また、前記金属材料の耐腐食性が高いことから、信頼性を向上させることができる。
[0051]
 また、本発明の好ましい形態に係る集光型太陽光発電装置では、前記接着固定部は、熱伝導率が1W/m・K以上の合成樹脂材料で形成されている。
[0052]
 したがって、本発明の好ましい形態に係る集光型太陽光発電装置は、熱伝導率の高い接着固定部を介して載置基板を熱拡散プレートに接着することから、太陽電池素子(載置基板)に加えられた熱を効率よく熱拡散プレートに熱伝導させることができる。
[0053]
 また、本発明の好ましい形態に係る集光型太陽光発電装置は、前記複数の集光レンズが集光した太陽光をそれぞれ前記複数の太陽電池素子へ導光する柱状導光部と、前記柱状導光部が挿入された挿入穴を有し前記熱拡散プレートに締結されて太陽光を遮光する遮光板とを備える。
[0054]
 したがって、本発明の好ましい形態に係る集光型太陽光発電装置は、集光レンズで集光された太陽光を柱状導光部によって更に集光することから、集光された太陽光を均一化し、また、集光レンズが集光の位置ズレ、角度ズレを生じた場合でも太陽電池素子に対して太陽光を高精度に集光することができる。また、本発明の好ましい形態に係る集光型太陽光発電装置は、柱状導光部の周囲に遮光板を配置することから、集光異常時における集光スポットが連結配線や樹脂封止部に照射されることを防止することができる。
[0055]
 また、本発明の好ましい形態に係る集光型太陽光発電装置では、前記遮光板は、前記熱拡散プレートと同一の金属材料で形成されている。
[0056]
 したがって、本発明の好ましい形態に係る集光型太陽光発電装置は、熱拡散プレートと遮光板とを同一の金属材料で形成することから、線膨張係数の相違に伴う遮光板(例えば金属材料で形成)の挿入穴と柱状導光部(例えばガラス材料で形成)との干渉を抑制できるので、柱状導光部を太陽電池素子に取付けている取付部に作用する応力を抑制して太陽電池素子あるいは光学系(柱状導光部、取付部)が損傷することを防止することができる。
[0057]
 また、本発明に係る集光型太陽光発電装置の製造方法は、複数の集光レンズが集光した太陽光をそれぞれ光電変換する複数の太陽電池素子と、前記複数の太陽電池素子がそれぞれ接続された複数の導体部をそれぞれ有して前記複数の太陽電池素子がそれぞれ載置された複数の載置基板と、前記複数の集光レンズを行方向および列方向に複数配置して構成された集光レンズアレイと、前記複数の載置基板が載置されて前記複数の載置基板からの熱を拡散させる熱拡散プレートと、前記熱拡散プレートが載置された筺体フレームとを備える集光型太陽光発電装置の製造方法であって、前記複数の太陽電池素子が載置された前記複数の載置基板を前記熱拡散プレートに載置する工程と、前記熱拡散プレートに載置された前記複数の載置基板の1つの前記導体部と、前記複数の載置基板の隣接する他の1つの前記導体部とを連結配線で連結する工程と、前記複数の導体部が前記連結配線で連結された前記熱拡散プレートを、前記熱拡散プレートの長手方向を前記集光レンズアレイの前記行方向に対応させて前記筺体フレームに載置する工程とを備えることを特徴とする。
[0058]
 したがって、本発明に係る集光型太陽光発電装置の製造方法は、複数の載置基板を載置した熱拡散プレートを、前記熱拡散プレートの長手方向を集光レンズアレイの行方向に対応させて筺体フレームに取付けることから、放熱性に優れた集光型太陽光発電装置を生産性良く効率的に製造することができる。
[0059]
 本発明に係る集光型太陽光発電装置の製造方法では、前記熱拡散プレートは、前記行方向に配置された前記複数の集光レンズに対向して配置され、前記熱拡散プレートの前記行方向での寸法は、前記複数の集光レンズの各々の前記行方向での寸法の2倍以上であり、前記熱拡散プレートの前記列方向での寸法は、前記複数の集光レンズの各々の前記列方向での寸法より小さいことが好ましい。これにより、放熱性に優れた本発明に係る集光型太陽光発電装置を生産性良く効率的に製造することができる。

発明の効果

[0060]
 本発明に係る集光型太陽光発電装置は、複数の太陽電池素子(および複数の載置基板)が載置された熱拡散プレートを備えるので、集光された太陽光の強さが太陽電池素子(載置基板)相互間で異なってそれぞれの太陽電池素子で加熱状態が異なったときでも、太陽電池素子相互での加熱状態を均一化するように熱拡散プレートからの放熱が生じる。したがって、本発明に係る集光型太陽光発電装置は、放熱特性を改善して太陽電池素子の温度上昇を効果的に抑制し、ひいては太陽電池素子の温度上昇による出力低下を抑制して高い光電変換効率を得ることができるという効果を奏する。
[0061]
 また、本発明に係る集光型太陽光発電装置の製造方法は、複数の載置基板を載置した熱拡散プレートを、前記熱拡散プレートの長手方向を集光レンズアレイの行方向に対応させて筺体フレームに取付けることから、放熱性に優れた集光型太陽光発電装置を生産性良く効率的に製造することができるという効果を奏する。

図面の簡単な説明

[0062]
[図1A] 本発明の実施の形態に係る集光型太陽光発電装置が備える集光レンズアレイを構成する集光レンズの配置状態を示す平面図である。
[図1B] 本発明の実施の形態に係る集光型太陽光発電装置が備える筺体フレームの底部に配置された熱拡散プレートの配置状態を示す平面図である。
[図2A] 図1Bの矢符A-Aでの各構成の重なり状態を示す断面図である。
[図2B] 図2Aに示した太陽電池素子の配置状態を拡大して示す拡大断面図である。
[図3] 図2Bに示した太陽電池素子に対する連結配線の接続状態を示す平面図である。
[図4A] 本発明の実施の形態に係る集光型太陽光発電装置の要部構成を拡大して示す平面図である。
[図4B] 図4Aの矢符B-Bでの断面状態を示す断面図である。
[図5] 本発明の実施の形態に係る集光型太陽光発電装置1の変形例を図2Bと同様の状態で示す拡大断面図である。
[図6A] 従来の集光型太陽光発電装置の要部について概略構成を示す概略平面図である。
[図6B] 図6Aに示した集光型太陽光発電装置の要部の長さ方向での概略側面図である。
[図7A] 従来の太陽電池の要部について概略構成を示す概略平面図である。
[図7B] 図7Aの矢符B-Bでの断面状態を示す概略断面図である。

発明を実施するための形態

[0063]
 以下、本発明の実施の形態について図面を参照して説明する。
[0064]
 図1Aないし図4Bを参照して、本実施の形態に係る集光型太陽光発電装置、および集光型太陽光発電装置の製造方法について説明する。
[0065]
 図1Aは、本発明の実施の形態に係る集光型太陽光発電装置1が備える集光レンズアレイ10を構成する集光レンズ11の配置状態を示す平面図である。
[0066]
 本実施の形態に係る集光型太陽光発電装置1は、太陽光Ls(図2A参照)を集光する集光レンズ11が行方向Dx、列方向Dyでそれぞれ複数配置された集光レンズアレイ10を備える。つまり、集光レンズアレイ10は、透光性基板12の平面に集光レンズ11が行列状に配置されて形成されている。
[0067]
 透光性基板12は、例えば強化ガラス板で形成され、集光レンズ11は、例えばアクリル樹脂などで形成される。集光レンズ11は、1個ずつ個別に形成されても良いが複数個を1枚として形成されても良い。各集光レンズ11の行方向Dxでの寸法SLx、列方向Dyでの寸法SLyは、例えば50mm~250mm程度であり、各集光レンズ11の形状は、正方形、あるいは長方形の適宜の矩形とされる。本実施の形態では、各集光レンズ11は正方形とされ、寸法SLxおよび寸法SLyはそれぞれ170mmである。なお、集光レンズ11は、フレネルレンズ構成とされている。
[0068]
 集光レンズアレイ10の寸法は、集光型太陽光発電装置1に必要とされる仕様によって規定されるが、集光レンズアレイ10の撓みによる集光効率の損失具合、集光レンズアレイ10の生産性などを考慮して設定される。本実施の形態では、集光レンズアレイ10は、正方形の集光レンズ11を5×5(=25)個配置していることから、850mm×850mmの外形寸法を有する。
[0069]
 なお、透光性基板12の一部(外周端部)には、集光レンズアレイ10を筺体フレーム40(位置決め穴40h。図1B参照)に位置決めする位置決め突起12pが形成されている。位置決め突起12pは、少なくとも2個あれば良く、位置合わせの精度を向上させるため透光性基板12の異なる辺に配置されることが好ましい。
[0070]
 図1Bは、本発明の実施の形態に係る集光型太陽光発電装置1が備える筺体フレーム40の底部40bに配置された熱拡散プレート30の配置状態を示す平面図である。
[0071]
 本実施の形態に係る集光型太陽光発電装置1は、筺体フレーム40を有し、筺体フレーム40は、太陽電池素子20(載置基板21)からの熱を拡散する熱拡散プレート30が載置される底部40bと、底部40b(熱拡散プレート30)に対向させて集光レンズアレイ10が配置される壁部40wとを備える。壁部40wの頂面は、集光レンズアレイ10が配置されるつば部40gを備える。つば部40gは、透光性基板12が有する位置決め突起12pに対応して形成された位置決め穴40hを有する。
[0072]
 熱拡散プレート30には、太陽電池素子20を載置した載置基板21が複数(本実施の形態では5個)載置されている。太陽電池素子20は、連結配線35によって相互に接続されている。連結配線35は、同一の熱拡散プレート30に載置された太陽電池素子20(載置基板21)を相互に接続する連結配線35dである場合と、相互に隣接する熱拡散プレート30に載置された太陽電池素子20(載置基板21)を相互に接続する連結配線35pである場合とがある。以下では、連結配線35dと連結配線35pとを特に区別する必要が無い場合は、単に連結配線35として記載することがある。
[0073]
 なお、連結配線35d、連結配線35pは、いずれも梁状(棒状)に配置され、熱拡散プレート30の表面、底部40bの表面に当接しない形態とされている。また、連結配線35pは、隣接する熱拡散プレート30の間での配線であることから、U字状の折り返し形状を有する。連結配線35は、載置基板21が有する導体部23(第1導体部23b、第2導体部23w。図2B、図3参照。以下では、第1導体部23bと第2導体部23wとを特に区別する必要が無い場合は、単に導体部23とすることがある。)に溶接(例えば超音波溶接)によって接続されている。
[0074]
 太陽電池素子20は、例えば直列接続された状態で示すが、異なる熱拡散プレート30の間では並列接続することも可能である。直列接続された太陽電池素子20の内で最も端に配置された太陽電池素子20(載置基板21が有する導体部23(図3参照))には、電力取出し配線39が溶接(例えば超音波溶接)によって接続され、集光型太陽光発電装置1が発生した発電電力が出力される。
[0075]
 熱拡散プレート30の行方向Dxでの寸法SPxは、各集光レンズ11の行方向Dxでの寸法SLxより大きく、寸法SLxに対して少なくとも2倍以上とされている。寸法SPxを寸法SLxに対して少なくとも2倍とすることから、少なくとも2個の集光レンズ11に対して熱拡散プレート30を配置することが可能となる。これにより、熱拡散プレート30に対する載置基板21の載置を効率化し、また、熱拡散プレート30からの放熱性を向上させることができる。また、熱拡散プレート30の筺体フレーム40に対する取付けを簡略化することが可能となる。
[0076]
 なお、寸法SPxの最大値は集光レンズアレイ10の行方向Dxでの集光レンズ11の配置数で定まる。したがって、本実施の形態では、寸法SPxの最大値は、集光レンズアレイ10の行方向Dxでの集光レンズ11の配置数分の寸法SLx(配置数×寸法SLx)、すなわち集光レンズ11の5個分の寸法SLx(5×寸法SLx)に対応する。
[0077]
 また、熱拡散プレート30の列方向Dyでの寸法SPyは、各集光レンズ11の列方向Dyでの寸法SLyより小さく形成されている。熱拡散プレート30の寸法SPyを各集光レンズ11の寸法SLyより小さくすることから、複数の熱拡散プレート30は、集光レンズアレイ10の列方向Dyでそれぞれ独立して配置される。
[0078]
 上述したとおり、集光型太陽光発電装置1は、太陽光Lsを集光する複数の集光レンズ11と、複数の集光レンズ11が集光した太陽光Lsをそれぞれ光電変換する複数の太陽電池素子20と、複数の太陽電池素子20がそれぞれ載置された複数の載置基板21とを備える。また、集光型太陽光発電装置1は、複数の集光レンズ11を行方向Dxおよび列方向Dyに複数配置して構成された集光レンズアレイ10と、複数の載置基板21が載置されて複数の載置基板21からの熱を拡散させる熱拡散プレート30とを備え、熱拡散プレート30は、行方向Dxに配置された複数の集光レンズ11に対向して配置され、熱拡散プレート30の行方向Dxでの寸法SPxは、各集光レンズ11の行方向Dxでの寸法SLxの2倍以上であり、熱拡散プレート30の列方向Dyでの寸法SPyは、各集光レンズ11の列方向Dyでの寸法SLyより小さい構成とされている。
[0079]
 したがって、集光型太陽光発電装置1は、複数の太陽電池素子20(および複数の載置基板21)が載置された熱拡散プレート30を備えるので、集光された太陽光Lsの強さが太陽電池素子20(載置基板21)相互間で異なってそれぞれの太陽電池素子20で加熱状態が異なったときでも、太陽電池素子20相互での加熱状態を均一化するように熱拡散プレート30からの放熱が生じる。
[0080]
 つまり、集光型太陽光発電装置1は、放熱特性を改善して太陽電池素子20の温度上昇を効果的に抑制し、ひいては太陽電池素子20の温度上昇による出力低下を抑制して高い光電変換効率を得ることができる。また、集光型太陽光発電装置1は、複数の載置基板21を共通の熱拡散プレート30に実装するので、載置基板21の実装を簡略化し、生産性を向上させて低コスト化を図ることができる。
[0081]
 また、集光型太陽光発電装置1は、複数の太陽電池素子20(および複数の載置基板21)が載置された熱拡散プレート30を備えるので、それぞれの太陽電池素子20から集光型太陽光発電装置1外部までの放熱経路を簡略化、均一化することができ、複数の太陽電池素子20の発電特性を均一化することができる。
[0082]
 なお、熱拡散プレート30の列方向Dyでの寸法SPyの最小値は、載置基板21が熱拡散プレート30の列方向Dyの範囲からはみ出さない程度とすれば良い。すなわち、熱拡散プレート30の列方向Dyでの寸法SPyは、載置基板21の列方向Dyでの寸法以上とすれば良い。これによって、複数の載置基板21を行方向Dxで熱拡散プレート30に正確に載置することができる。また、寸法SPyの最小値は、接着固定部28(図2A参照)を形成する接着剤が熱拡散プレート30からはみ出さない程度のマージンを考慮して決定することが可能であり、載置基板21の列方向Dyでの寸法に例えば数mm程度のマージンを付加した値に決定できる。
[0083]
 集光型太陽光発電装置1は、複数の熱拡散プレート30が載置された筺体フレーム40(底部40b)を備える。したがって、集光型太陽光発電装置1は、複数の載置基板21を実装した熱拡散プレート30を筺体フレーム40(底部40b)に接触させることから、熱拡散プレート30(載置基板21)からの熱を集光型太陽光発電装置1外部へ放熱するときの放熱面積(筺体フレーム40の表面積)を拡大することができる。それゆえ、熱拡散プレート30(載置基板21)の熱を集光型太陽光発電装置1外部へ効果的に放熱させて集光型太陽光発電装置1の放熱性を更に向上させることができる。
[0084]
 集光型太陽光発電装置1は、筺体フレーム40(壁部40w)に対して集光レンズアレイ10を位置決めし、筺体フレーム40(底部40b)に対して熱拡散プレート30を位置決めすることで、集光レンズアレイ10と熱拡散プレート30とを相互に位置決めすることが可能となる。つまり、熱拡散プレート30は、筺体フレーム40の底部40bに位置決め(載置)され、集光レンズアレイ10は、筺体フレーム40のつば部40gに位置決め(載置)される。また、底部40bと壁部40wとは予め設定した高い精度で相互に位置決めされている。
[0085]
 熱拡散プレート30は、熱拡散プレート30を底部40b(筺体フレーム40)に締結するときに締結穴となるプレート取付け穴30hを備える。また、底部40bには、プレート取付け穴30hを位置決めして固定するプレート固定穴40sが予め形成されている。したがって、プレート取付け穴30hを底部40bのプレート固定穴40sに位置合わせすることによって、熱拡散プレート30は、筺体フレーム40(底部40b)に高精度で位置決めされる。
[0086]
 つまり、熱拡散プレート30と底部40b(筺体フレーム40)とは、プレート取付け穴30hおよびプレート固定穴40sを介してボルトナット、リベットなどの締結部材41(図2A参照)で締結される。プレート取付け穴30hは、熱拡散プレート30に対して少なくとも2箇所あれば十分に位置決めをすることができる。
[0087]
 熱拡散プレート30には、複数の太陽電池素子20がそれぞれ載置された複数の載置基板21が予め搭載されている。また、熱拡散プレート30は、各載置基板21に比較して十分大きい面積を有することから、底部40bへ締結されるときの作業性を向上させることができる。
[0088]
 また、締結部材41は、複数の載置基板21に対して準備する必要が無く、熱拡散プレート30に対して準備すれば良いことから、締結に必要な締結部材41の個数を大幅に削減できる。また、載置基板21は、熱拡散プレート30に予め実装されることから、筺体フレーム40に対する太陽電池素子20(載置基板21)の実装を簡略化することができる。
[0089]
 各太陽電池素子20は、例えばGaAs系の化合物半導体を用いて公知の半導体プロセスによりPN接合、電極(基板電極、表面電極)などを形成してウエハーから1mm~10mm角程度のチップに加工したものである。本実施の形態では、各太陽電池素子20の寸法は、5mm角である。
[0090]
 熱拡散プレート30は、熱伝導率の高い銅、銅合金、アルミニウム、アルミニウム合金などで構成することが好ましい。本実施の形態では、熱拡散プレート30は、99.5%以上の純度のアルミニウム板材料であるA1050P材(JIS規格)で形成されている。熱拡散プレート30の厚さは、太陽電池素子20の発熱量により最適化する必要があるが、例えば0.5mm~5mm程度とすることが好ましい。本実施の形態では、熱拡散プレート30の厚さは、2mmである。
[0091]
 熱拡散プレート30のサイズは、上述したとおり、各集光レンズ11の行方向Dxでの寸法SLxおよび列方向Dyでの寸法SLyに応じて決められる。本実施の形態では、熱拡散プレート30の行方向Dxでの寸法SPxは、850mm(5×寸法SLx170mm)、熱拡散プレート30の列方向Dyでの寸法SPyは、75mm(寸法SLy170mm×約0.44)である。
[0092]
 複数の太陽電池素子20がそれぞれ載置された複数の載置基板21を伝熱性の良い熱拡散プレート30に載置し、熱拡散プレート30を筺体フレーム40に載置することによって、集光レンズ11の集光機能により太陽電池素子20に加えられた熱は、載置基板21を介して熱拡散プレート30に伝わり、熱拡散プレート30で適度に拡散しながら、筺体フレーム40へ伝熱し、筺体フレーム40より外気へ放熱できる。
[0093]
 したがって、熱拡散プレート30や筺体フレーム40の材料費を抑制しつつ、効果的に太陽電池素子20の温度上昇を抑制でき、ひいては太陽電池素子20の温度上昇による出力低下を抑制し、高い光電変換効率を得ることができる。
[0094]
 また、本実施の形態では、行方向Dxでの熱拡散プレート30の寸法SPx(長手方向の長さ)を850mm、列方向Dyでの熱拡散プレート30の寸法SPy(短手方向の長さ)を75mmとするので、太陽電池素子20および載置基板21を1行複数列(本実施の形態では1行5列)で配置した構成となる。したがって、熱拡散プレート30を列方向Dyに動かさずに、行方向Dxに搬送しながら、製造工程である熱拡散プレート30への載置基板21の固着、載置基板21相互間での連結配線35の溶接、樹脂封止部33(図4A、図4B参照)による活電部封止を行えばよいので、高い生産性、低コスト化が可能となる。
[0095]
 図2Aは、図1Bの矢符A-Aでの各構成の重なり状態を示す断面図である。なお、断面を示すハッチングは、図面の見やすさを考慮して省略してある。
[0096]
 載置基板21は、接着固定部28を介して熱拡散プレート30に固定されている。つまり、集光型太陽光発電装置1は、載置基板21を熱拡散プレート30に接着して固定する接着固定部28を備えることが好ましい。
[0097]
 したがって、集光型太陽光発電装置1は、載置基板21と同程度の面積を有する接着固定部28(接着剤)を介して熱拡散プレート30に載置基板21を固定することから、載置基板21を熱拡散プレート30に機械的に固定するための領域(例えば締結部材を配置する領域)を載置基板21に形成する必要がなく載置基板21を小型化することができる。また、載置基板21からの熱は、接着固定部28を介して熱拡散プレート30へ円滑に効果的に放熱される。
[0098]
 本実施の形態では、接着固定部28は、熱伝導性フィラー含有のシリコーン樹脂で形成されている。接着固定部28の厚さは約50μm、熱伝導率は2.5W/m・Kとされている。熱伝導率を高くするほど放熱性能は良くなるが、含有するフィラーが高価であるため、一般的にコストが高くなる。
[0099]
 接着固定部28の厚さや、太陽電池素子20の発熱量などを考慮して、最適な熱伝導率を有する接着剤を接着固定部28の構成材料として選定する必要がある。集光型太陽光発電装置1に好適な接着固定部28の熱伝導率は、放熱性を考慮して最低でも1W/m・K以上であることが好ましい。
[0100]
 つまり、接着固定部28は、熱伝導率が1W/m・K以上の合成樹脂材料で形成されていることが好ましい。したがって、集光型太陽光発電装置1は、熱伝導率の高い接着固定部28を介して載置基板21を熱拡散プレート30に接着することから、太陽電池素子20(載置基板21)に加えられた熱を効率よく熱拡散プレート30に熱伝導させることができる。
[0101]
 また、接着固定部28は、熱拡散プレート30と載置基板21との線膨張係数の違いによる応力を緩和することが好ましいので、硬度が低く、放熱性に影響が無い程度に厚いことが好ましい。本実施の形態では、接着固定部28にシリコーン樹脂を適用することから、これらの課題に対処することができる。また、接着固定部28は、載置基板21を熱拡散プレート30に固定するために載置基板21に対応する領域(載置基板21の裏面領域)に限定して形成されることから、不要な量の合成樹脂を使用する必要が無くなり効果的にコストを低減することができる。
[0102]
 太陽電池素子20(載置基板21)の間には、載置基板21を相互に接続する連結配線35が配置され、連結配線35は、載置基板21を相互に接続する連結導体36と、連結導体36を被覆する絶縁被覆材37とを備える。連結配線35(連結導体36)は、載置基板21の間に棒状(梁状)に配置され、周囲に対して空間を構成するように配置されている。
[0103]
 つまり、集光型太陽光発電装置1では、連結導体36は、導体部23の間で梁状に配置されていることが好ましい。集光型太陽光発電装置1は、絶縁被覆材37で被覆した連結導体36を梁状に配置することから、連結導体36が他の導電性の領域へ接触することを確実に防止できるので、太陽電池素子20の相互間での接続の信頼性を更に向上させることができる。
[0104]
 筺体フレーム40は、底部40bを備える。底部40bの両側には、垂直方向に延びる壁部40wが形成され、壁部40wの頂面には、つば部40gが形成されている。つば部40gには、集光レンズアレイ10が配置され、集光レンズ11に太陽光Lsが照射される。
[0105]
 底部40bには、熱拡散プレート30が複数(図1B参照)締結され、熱拡散プレート30に載置された太陽電池素子20(載置基板21)は、集光レンズ11に位置合わせされている。集光レンズ11によって集光された太陽光Lsは、太陽電池素子20に照射される。また、太陽電池素子20が載置された載置基板21は、接着固定部28を介して熱拡散プレート30に固定(接着)されている。
[0106]
 なお、行方向Dxでは、集光レンズ11が5個配置され(図1A参照)、それぞれの集光レンズ11に対応させて太陽電池素子20(載置基板21)が5個配置されている。また、5個の集光レンズ11全体に対応させて1個の熱拡散プレート30が配置されている。つまり、集光レンズアレイ10と熱拡散プレート30とは、対向する位置に配置される。
[0107]
 筺体フレーム40は、溶融亜鉛メッキ鋼板などの高耐食性鋼板(例えば、亜鉛/アルミニウム/マグネシウムの3元共晶組織を有する高い耐食性を有する高耐食性鋼板)を、リベットなどの締結部材で締結して太陽光Lsの側の1面が開放された箱状に組み立てられる。本実施の形態では、筺体フレーム40には、強度などを加味して板厚0.8mmの鋼板が使用されている。
[0108]
 筺体フレーム40の底部40bには、熱拡散プレート30を位置決めして固定するためのプレート固定穴40sが設けられている。熱拡散プレート30のプレート取付け穴30hと筺体フレーム40(底部40b)のプレート固定穴40sとは、相互に位置合わせされ、締結部材41(例えばアルミ製リベット)によって相互に締結される。つまり、熱拡散プレート30は、締結部材41によって筺体フレーム40に高精度に締結されている。
[0109]
 熱拡散プレート30のプレート取付け穴30hは、載置基板21(太陽電池素子20)を治具(不図示)で設置するときの治具の位置合わせ基準穴(不図示)と兼用されている。したがって、熱拡散プレート30のプレート取付け穴30hと筺体フレーム40(底部40b)のプレート固定穴40sとを相互に一致させて締結することで、載置基板21の位置と筺体フレーム40とが相互に正しく位置合わせされ、併せて載置基板21(太陽電池素子20)と集光レンズ11(集光レンズアレイ10)との位置合わせが正しく実行される。
[0110]
 図2Bは、図2Aに示した太陽電池素子20の配置状態を拡大して示す拡大断面図である。なお、断面を示すハッチングは、図面の見やすさを考慮して省略してある。
[0111]
 図3は、図2Bに示した太陽電池素子20に対する連結配線35の接続状態を示す平面図である。なお、樹脂封止部33(図4A、図4B参照)は、図面の見やすさを考慮して省略してある。
[0112]
 本実施の形態に係る集光型太陽光発電装置1では、複数の載置基板21はそれぞれ、複数の太陽電池素子20がそれぞれ接続された複数の導体部23(複数の第1導体部23b、複数の第2導体部23w。複数の第1導体部23bおよび複数の第2導体部23wについては、図4A、図4Bでも更に説明する。)と、複数の導体部23がそれぞれ配置された複数の絶縁部22とを備える。したがって、集光型太陽光発電装置1は、複数の載置基板21(絶縁部22に配置された第1導体部23b)に複数の太陽電池素子20をそれぞれ載置することから、安定した形状の複数の導体部23(複数の第1導体部23b)へそれぞれ複数の太陽電池素子20を実装し、絶縁部22を介して熱拡散プレート30から導体部23を絶縁するので、太陽電池素子20を熱拡散プレート30から確実に絶縁し、複数の太陽電池素子20を熱拡散プレート30に配置した場合でも、太陽電池素子20相互間での高い絶縁性を確保することができる。
[0113]
 複数の導体部23はそれぞれ、複数の太陽電池素子20がそれぞれ載置され複数の太陽電池素子20の裏面電極(不図示)がそれぞれ接続された複数の第1導体部23b(導体部23)と、複数の太陽電池素子20の表面電極(不図示)がそれぞれ複数の接続部材25(図4A参照)を介して接続された複数の第2導体部23w(導体部23)とを有する。
[0114]
 絶縁部22は、AlN(窒化アルミニウム)、Al 23(アルミナ)、Si 34(窒化珪素)などのセラミック材料を板状に成型して形成される。絶縁部22は、電流が流れる回路となる導体部23を接地電位となる熱拡散プレート30から電気的に絶縁するための部材である。セラミック材料は一般的に耐候性および信頼性が高く、合成樹脂などに比べて高温時の絶縁抵抗の低下が少ない。なお、絶縁部22は、特にAlNで形成されていることが好ましい。セラミック材料の中でも熱伝導率が他のセラミック材料や絶縁性合成樹脂材料に比べて高いAlNを絶縁部22の構成材料に適用することによって、更に絶縁性、放熱性を向上させた信頼性の高い集光型太陽光発電装置1を構築できる。
[0115]
 すなわち、絶縁部22の体積抵抗率は、10 12Ωcm以上であることが好ましい。この構成によれば、載置基板21の絶縁性を確実に実現して、太陽電池素子20相互間での絶縁性を高度に確保することができる。また、絶縁部22は、セラミック材料で形成されていることが好ましい。この構成によれば、載置基板21の絶縁性を容易に実現することができる。また、セラミック材料は、窒化アルミニウムであることが好ましい。この構成によれば、高い絶縁性と高い熱伝導性を確保し、また、導体部23をアルミニウム(あるいはアルミニウム合金)で形成することが容易となる。
[0116]
 つまり、連結配線35、熱拡散プレート30にアルミニウム(あるいはアルミニウム合金)を適用したとき、導体部23をアルミニウム(あるいはアルミニウム合金)で形成することができるので、装置全体の熱伝導性(熱伝導率)の整合性を確保して、熱(温度)に対する信頼性(熱特性、温度特性)を向上させることができる。
[0117]
 導体部23を熱拡散プレート30に対して電気的に絶縁するための絶縁部22に熱伝導性フィラー入りの樹脂フィルムなどの合成樹脂を用いることも可能である。しかしながら、この場合、外気温が高く、日射が強い条件の下(例えば、赤道に近い砂漠地方)では、合成樹脂の温度が上昇することによって合成樹脂の絶縁抵抗値が低下し、信頼性が低下することがある。
[0118]
 本実施の形態に係る集光型太陽光発電装置1では、導体部23と熱拡散プレート30との間に絶縁部22が配置されるので、高い絶縁性、信頼性が得られる。また、絶縁部22をセラミック材料で構成することによって、絶縁部22に絶縁性樹脂を適用して絶縁する場合に比較して、高温度での絶縁抵抗の低下を防止することが可能となり、集光型太陽光発電装置1を複数台設置した場合でも、太陽電池素子20相互間での高い絶縁性を確保して信頼性を向上させる。
[0119]
 導体部23は、絶縁部22の表面に形成されている。絶縁部22の裏面(導体部23の形成面とは逆の面)には、裏面導体部24が形成されている。裏面導体部24(絶縁部22)は、接着固定部28を介して熱拡散プレート30に接着され固定されている。つまり、載置基板21は、接着固定部28を介して熱拡散プレート30に固定されている。したがって、太陽電池素子20(載置基板21)は、接着固定部28によって熱拡散プレート30に固定され、集光レンズ11から太陽電池素子20に至る光軸Laxに位置合わせされる。
[0120]
 導体部23(第1導体部23b、第2導体部23w)、裏面導体部24は、適切なロウ材などの接着材で絶縁部22に貼り付けられている。導体部23は、銅もしくは銅合金、アルミニウムもしくはアルミニウム合金などの材料で形成される。本実施の形態では、導体部23、裏面導体部24として、純度が99.9%以上のアルミニウムが使用されている。
[0121]
 絶縁部22と導体部23とをロウ材などで接着すると、絶縁部22と導体部23とは線膨張係数が異なるため、ソリが発生する可能性がある。そのため、絶縁部22の表面に形成された導体部23とは反対側の面(絶縁部22の裏面)に、裏面導体部24をロウ材などで接着する。裏面導体部24は、導体部23と同じ金属で構成され、厚さはソリ量に応じて適宜調整され、絶縁部22のそりを防止することができる。
[0122]
 太陽電池素子20が載置される第1導体部23bの表面にはNi-Pメッキ(不図示)が施してあり、Ni-Pメッキと太陽電池素子20の図示しない裏面電極(基板電極)とは、リフロー炉などでハンダ付けされる。これにより、太陽電池素子20(太陽電池素子チップ)は、載置基板21に載置(接着)され、太陽電池素子20の裏面電極を第1導体部23bに接続(導通)する。
[0123]
 なお、太陽電池素子20の電極(表面電極、裏面電極)の配置はどのような形態であっても良い。太陽電池素子20の電極の形態に対応させて導体部23は、レイアウトされる。導体部23は、薄い板状(あるいは厚膜状)で絶縁部22の表面に平面導体パターンとして形成される。
[0124]
 導体部23には、隣接する載置基板21(太陽電池素子20)を相互に接続する連結配線35が配置されている。連結配線35は、導体部23を接続する連結導体36と、連結導体36を被覆して周囲から絶縁する絶縁被覆材37とを備える。また、連結配線35は、載置基板21(太陽電池素子20)の間で、梁状に配置され、熱拡散プレート30に対して間隔(間隙)を構成している。
[0125]
 つまり、連結配線35は、隣接する載置基板21を相互に接続する連結導体36と、連結導体36の両面(周囲)を被覆する絶縁被覆材37とを備える。絶縁被覆材37は、連結導体36にラミネートされている。したがって、連結配線35の先端は、絶縁被覆材37が被覆されないで連結導体36が露出し、絶縁被覆材37から突出した状態とされている。
[0126]
 連結配線35の突出した接合部(連結導体36)と載置基板21の導体部23とは、例えば超音波溶接によって溶接(溶着)されて溶接部MP(図3)で接続(配線)される。連結配線35の連結導体36と載置基板21の導体部23とを超音波溶接することによって、従来技術として知られるリード線を載置基板21にハンダとハンダゴテを利用して配線する場合に比べて、導体部23での連結導体36に対する接合領域を縮小できることから、結果として載置基板21(絶縁部22)を小さく小型化することができる。したがって、載置基板21のコストを削減することができる。なお、超音波溶接の他にレーザー溶接、スポット溶接などを適用することが可能である。
[0127]
 上述したとおり、集光型太陽光発電装置1では、連結導体36は、導体部23へ溶接によって接続されていることが好ましい。したがって、集光型太陽光発電装置1は、連結導体36を導体部23へ溶接によって接続するので、ハンダ接続に比較して接続強度を高くして信頼性を向上させ、また、ハンダ接続に比較して接続領域の縮小化(省スペース化)が可能となることから載置基板21を確実に小型化できる。
[0128]
 また、集光型太陽光発電装置1は、一の載置基板21の導体部23を隣接する他の載置基板21の導体部23へ連結する連結配線35を備え、連結配線35は、導体部23を相互に連結する連結導体36と、連結導体36を被覆する絶縁被覆材37とを備えることが好ましい。
[0129]
 したがって、集光型太陽光発電装置1は、隣接する載置基板21の導体部23を絶縁被覆材37で被覆した連結導体36で相互に接続することから、連結導体36が他の導電性の領域へ接触することを防止できるので、接続の信頼性を向上させることができる。
[0130]
 図4Aは、本発明の実施の形態に係る集光型太陽光発電装置1の要部構成を拡大して示す平面図である。
[0131]
 図4Bは、図4Aの矢符B-Bでの断面状態を示す断面図である。なお、樹脂封止部33の部分についてのみハッチングを施している。
[0132]
 複数の太陽電池素子20の表面(集光レンズ11に対向する面)の端部にはそれぞれ、複数の表面電極20s(集電電極)が形成されており、複数の表面電極20sはそれぞれ、複数の接続部材25を介して複数の第2導体部23wに接続される。
[0133]
 つまり、複数の導体部23はそれぞれ、複数の太陽電池素子20がそれぞれ載置された複数の第1導体部23bと、複数の第1導体部23bとは分離して配置された複数の第2導体部23wとで構成され、複数の第2導体部23wと複数の太陽電池素子20の表面にそれぞれ形成された複数の表面電極20sとは、金属材料で形成された複数の接続部材25によって接続されていることが好ましい。この構成によって、集光型太陽光発電装置1は、太陽電池素子20の表面電極20sと第2導体部23wとを容易に接続することができる。
[0134]
 接続部材25を金属材料で形成することから、接続部材25を金属ワイヤまたは金属箔の形態として表面電極20sと第2導体部23wとを容易に接続(ワイヤボンディング)することができる。金属材料としては、アルミニウム(あるいはアルミニウム合金)などを適用することが好ましい。
[0135]
 また、熱拡散プレート30、連結導体36、導体部23をアルミニウム(あるいはアルミニウム合金)で形成した場合、接続部材25にアルミニウム(あるいはアルミニウム合金)を適用することが好ましい。
[0136]
 つまり、導体部23と同種の金属(接続部材25)で導体部23と太陽電池素子20とを接続して(例えば、超音波溶接)、高い接合強度を得ることができる。また、導体部23と接続部材25との線膨脹係数が等しいことから、温度サイクルに対して、接続部材25の切断(ワイヤ切れ)などの不良の発生を防止できる。
[0137]
 太陽電池素子20の裏面(第1導体部23bに接着された面)には、裏面電極(不図示)が形成されており、裏面電極は、第1導体部23bに接着(導通)されている。したがって、太陽電池素子20で太陽光Lsを光電変換して発生した発電電力は、裏面電極が接続された第1導体部23bと表面電極が接続された第2導体部23wとを介して連結配線35から出力される。集光型太陽光発電装置1では、連結配線35を適切に配線(直列接続/並列接続)することで、所望の発電システム(太陽光発電装置)を構築できる。
[0138]
 連結配線35が有する連結導体36は、例えば、銅、銅合金、アルミニウム、アルミニウム合金などで形成される。本実施の形態では、連結導体36は、99.5%以上の純度のアルミニウム板材料であるA1050P材(JIS規格)で形成されている。連結導体36のサイズは、発電システム(太陽光発電装置)の電流量や、連結配線35を構成する配線材のコストを考慮して決定される。本実施の形態では、連結導体36のサイズは、幅6mm×長さ160mm×厚さ200μmである。連結導体36は、板厚が200μmであることから、形状を維持するのに十分な硬度を有し、隣接する載置基板21(導体部23)の間を棒状(梁状、板状)の態様で相互に接続することができる。
[0139]
 連結配線35が有する絶縁被覆材37は、絶縁耐圧や信頼性を考慮して材料が決定される。絶縁被覆材37の材料としては、PET(ポリエチレンテレフタレート)樹脂、PEN(ポリエチレンナフタレート)樹脂、PI(ポリイミド)樹脂などが挙げられる。連結配線35の絶縁耐圧の許容値は、集光型太陽光発電モジュールの仕様によって異なるが、例えば、連結配線35が絶縁破壊を起こさずに電圧3000Vに耐えられる(絶縁耐圧が3000V以上となる)ように、絶縁被覆材37の材料および厚さを決定する。本実施の形態では、絶縁被覆材37として50μmのPEN樹脂が使用されている。
[0140]
 連結導体36と絶縁被覆材37とを接着して一体化して連結配線35を形成するときのラミネート材(接着部材)は、連結導体36や絶縁被覆材37との接着性の相性、連結導体36および絶縁被覆材37の線膨張係数の違いにより発生する応力の緩和、接着力の信頼性を考慮して適当な材料が選定される。本実施の形態では、連結導体36と絶縁被覆材37との接着剤(接着部材)としてエポキシ系の接着材が使用されている。
[0141]
 載置基板21の導体部23(第1導体部23b、第2導体部23w)と連結配線35の連結導体36とは、同一の金属材料で形成されていることが好ましい。したがって、集光型太陽光発電装置1は、導体部23と連結導体36とを同一の金属材料で形成することから、接続が容易になり、また、異なる金属の場合に比較してより接続強度の高い溶接を施すことが可能となるので、更に高い信頼性が得られる。また、熱に対する双方(導体部23および連結導体36)の特性(熱膨張特性による伸縮など)が一致することから、耐熱性を向上させる。
[0142]
 導体部23と連結導体36とを同一の金属材料とする場合は、導体部23と連結導体36とが異なる金属材料で形成される場合に比べて、導体部23と連結導体36とのより強固な溶接が可能となり、溶接部MPの信頼性が向上する。
[0143]
 導体部23と連結導体36とを同一の金属材料とするときの金属材料は、アルミニウムもしくはアルミニウム合金であることが好ましい。導体部23および連結導体36の金属材料をアルミニウムもしくはアルミニウム合金とすることによって、集光型太陽光発電装置1は、銅または銅合金を導体部23および連結導体36に適用する場合に比較して、軽量化、低コスト化を図ることが可能となり、また、耐腐食性が高いことから、信頼性を向上させることができる。
[0144]
 また、導体部23にアルミニウムもしくはアルミニウム合金を用いることで、太陽電池素子20の熱を導体部23に素早く拡散させて伝熱することができる。また、導体部23にアルミニウムもしくはアルミニウム合金を用いることで、連結配線35の連結導体36と載置基板21の導体部23とに銅もしくは銅合金を用いる場合に比較して大幅にコストダウンが可能となる。導体部23にアルミニウムもしくはアルミニウム合金を用いることによって、連結導体36での電気抵抗、導体部23に対する連結導体36の溶接部MPでの電気抵抗を低減することができるので、集光型太陽光発電装置1(載置基板21、連結配線35)で発生する電力損失を軽減できる。
[0145]
 熱拡散プレート30と連結導体36とは、同一の金属材料で形成されていることが好ましい。したがって、集光型太陽光発電装置1は、熱拡散プレート30と連結導体36とを同一の金属材料で形成することから、集光作用によって熱拡散プレート30、連結配線35(連結導体36)が高温度となったとき、あるいは、外気温の変動が激しい環境(例えば、砂漠など)におかれたとき、線膨張係数の影響が大きく表れる熱拡散プレート30および連結導体36の温度による変化(熱膨張特性による伸縮など)の相違を抑制するので、接続の信頼性を向上させることができる。
[0146]
 具体的には、集光レンズ11の集光機能による太陽電池素子20の発熱の影響によって熱拡散プレート30および連結導体36が加熱された場合や、外気温の変化が激しい場合において、同一金属で形成された熱拡散プレート30および連結配線35は、線膨張係数が等しく、連結配線35(連結導体36)と熱拡散プレート30は同程度伸びる(あるいは縮む)ことになる。
[0147]
 例えば、温度上昇によって熱拡散プレート30が伸びると、隣接する載置基板21の相互間隔が広がり、連結導体36は、隣接する載置基板21に引っ張られることになる。しかし、熱拡散プレート30と連結導体36とは、同一金属で形成されているので、ほぼ同程度伸びることになり、引っ張り応力は緩和される。仮に、熱拡散プレート30の線膨張係数より小さな線膨張係数の金属を連結導体36に使用した場合、熱拡散プレート30に固着した載置基板21に連結導体36が引っ張られ、強度が一番弱い溶接部MPに応力が発生し、最悪の場合、断線が生じる。本実施の形態では、連結導体36と熱拡散プレート30とに同一金属を用いるので、載置基板21と連結導体36との溶接部MPの信頼性を高めることができる。
[0148]
 熱拡散プレート30と連結導体36とを同一の金属材料とするときの金属材料は、アルミニウムもしくはアルミニウム合金であることが好ましい。熱拡散プレート30および連結導体36の金属材料をアルミニウムもしくはアルミニウム合金とすることによって、集光型太陽光発電装置1は、銅または銅合金を適用する場合に比較して、軽量化、低コスト化を図ることが可能となり、また、熱拡散プレート30および連結導体36の金属材料の耐腐食性が高いことから、信頼性を向上させることができる。
[0149]
 また、導体部23、熱拡散プレート30、連結導体36は、同一の金属材料で形成されていることが好ましい。つまり、集光型太陽光発電装置1は、熱拡散プレート30の伸び、連結導体36の伸びによる導体部23と連結導体36との接続箇所(溶接部MP)へ加わる応力を緩和することが可能となるので、導体部23と連結導体36との接続の信頼性を向上させることができる。導体部23、連結導体36、熱拡散プレート30を同一の金属材料で形成することによって、更に接続の信頼性を向上させることができる。なお、導体部23、熱拡散プレート30、連結導体36を同一の金属材料とするときの金属材料は、上述したとおり、アルミニウムもしくはアルミニウム合金であることが好ましい。
[0150]
 集光型太陽光発電装置1では、載置基板21の導体部23(第1導体部23b、第2導体部23w)と連結導体36(連結配線35)とが溶接された溶接部MPと、溶接部MPの周囲とは活電部となることから、溶接部MPおよびその周囲は、樹脂封止部33で絶縁封止される。つまり、集光型太陽光発電装置1は、溶接部MPの周囲に形成された樹脂封止部33を備える。樹脂封止部33は、導体部23(第1導体部23b、第2導体部23w)に形成された溶接部MPと、導体部23に溶接部MPを介して接続された連結導体36(連結配線35の先端で突出している部分)とを被覆するように形成される。なお、樹脂封止部33は、太陽電池素子20の外側に形成され、樹脂封止部33が太陽光Lsを遮光しないようにされる。
[0151]
 樹脂封止部33は、溶接部MPに対する被覆性、信頼性などを考慮して、材料や粘度などが最適の合成樹脂材料が選定される。本実施の形態では、樹脂封止部33は、粘度(絶対粘度)が5Pa・sのシリコーン樹脂がディスペンサーにより活電部(溶接部MPおよび連結導体36)に塗布されて形成されている。なお、シリコーン樹脂の色は、例えば、無色透明、あるいは白色とされている。図4Aでは、樹脂封止部33は、透明であり、連結導体36が目視できる状態として示されている。また、樹脂封止部33は、適宜の遮光板43(図5参照)によって集光ズレから保護される形態とすることができる。
[0152]
 図5に基づいて、本実施の形態に係る集光型太陽光発電装置1の変形例について説明する。変形例に係る集光型太陽光発電装置の基本的な構成は図2に示した集光型太陽光発電装置1と同様であるので、適宜符号を援用し主に異なる事項について説明する。
[0153]
 図5は、本発明の実施の形態に係る集光型太陽光発電装置1の変形例を図2Bと同様の状態で示す拡大断面図である。図2Bと同様、ハッチングは省略してある。
[0154]
 第1導体部23bに載置された太陽電池素子20の表面には取付部45を介して柱状導光部44が配置されている。
[0155]
 集光レンズ11によって集光された太陽光Lsが入射する柱状導光部44の入射側(頂面)は、集光された太陽光Lsの照射範囲(集光スポット:集光領域)より幾分広い範囲に配置されるように形成されているので、集光レンズ11による集光の位置ズレ、角度ズレによる集光ズレの影響を回避することができる。つまり、柱状導光部44の頂面は、集光ズレの範囲をカバーする大きさに形成されている。
[0156]
 また、柱状導光部44が集光した太陽光Lsを太陽電池素子20に出射する柱状導光部44の出射側(底面)は、出射する太陽光Lsが太陽電池素子20の受光面(受光領域:不図示)に確実に入射する大きさに形成されている。したがって、柱状導光部44に入射された太陽光Lsは、入射された太陽光Lsを更に均一に集光して太陽電池素子20に太陽光Lsを照射することができる。
[0157]
 柱状導光部44の周囲には、集光された太陽光Lsを遮光する遮光板43が配置され、柱状導光部44は、遮光板43が有する挿入穴43hに挿入され遮光板43を貫通している。したがって、集光レンズ11によって集光された太陽光Lsが柱状導光部44の頂面の範囲を仮に外れた場合でも、光路を外れた太陽光Lsが載置基板21、連結配線35などに照射されることは無く、載置基板21およびその周囲(連結配線35、樹脂封止部33(図4A、図4B参照))での損傷の発生を防止することができる。
[0158]
 柱状導光部44は、取付部45によって太陽電池素子20の表面に固定されている。取付部45は、例えばシリコーン樹脂などの透光性接着剤で形成され、柱状導光部44と太陽電池素子20とを容易に接着して固定することができる。取付部45は、太陽電池素子20と柱状導光部44との間の空気層に充填されることから、屈折率の相違による光損失を防止し、また、太陽電池素子20の表面を保護することができる。
[0159]
 なお、遮光板43は、リベットなどの締結部材(不図示)を介して熱拡散プレート30に締結される。遮光板43は、熱拡散プレート30と同一の金属材料で形成されていることが好ましい。また、遮光板43および熱拡散プレート30を形成する同一の金属材料としては、アルミニウムあるいはアルミニウム合金が好ましい。
[0160]
 熱拡散プレート30と遮光板43とが異なる材料(金属材料)で構成された場合、両者の線膨張係数が異なり、遮光板43の挿入穴43hと柱状導光部44とが熱膨張によって干渉し、取付部45に応力が作用し、取付部45が破損する虞がある。
[0161]
 これに対し、本変形例では、熱拡散プレート30と遮光板43とを同一の金属材料で形成することから、線膨張係数の相違に伴う遮光板43(例えば金属材料で形成)の挿入穴43hと柱状導光部44(例えばガラス材料で形成)との干渉を抑制できるので、柱状導光部44を太陽電池素子20に取付けている取付部45に作用する応力を抑制して太陽電池素子20あるいは光学系(柱状導光部44、取付部45)が損傷することを防止することができる。
[0162]
 以下に、本実施の形態に係る集光型太陽光発電装置1の製造方法について説明する。
[0163]
 先ず、複数の太陽電池素子20をそれぞれ複数の載置基板21に載置(搭載)する。つまり、複数の太陽電池素子20の裏面電極(不図示)がそれぞれ複数の第1導体部23bに接着される。裏面電極は例えば銀で形成され、第1導体部23bに例えばハンダ付けされる。複数の太陽電池素子20をそれぞれ複数の第1導体部23bに接続した後、複数の表面電極20sと複数の第2導体部23wとをそれぞれ複数の接続部材25で接続する。
[0164]
 次に、複数の太陽電池素子20をそれぞれ載置した複数の載置基板21を熱拡散プレート30に載置する。つまり、接着剤によって形成した接着固定部28を介して複数の載置基板21を熱拡散プレート30に接着して固定する。
[0165]
 複数の載置基板21を熱拡散プレート30に載置する工程は、熱拡散プレート30に対応させた治具(不図示)を適用して熱拡散プレート30の所定の位置(太陽電池素子20が配置される箇所)毎に載置基板21を載置する方法と、熱拡散プレート30を長さ方向へ自動コマ送り(不図示)して熱拡散プレート30の所定の位置に載置基板21を載置する方法との2通りの方法のいずれかを適用することができる。
[0166]
 治具を使用する場合について説明する。治具の形状は、例えば板状であり、太陽電池素子20が配置される箇所に載置基板21を挿入する貫通穴が形成されている。つまり、複数個(5個)の載置基板21を位置決めするための開口(貫通穴)を備えた治具を熱拡散プレート30の上に配置する。治具と熱拡散プレート30との位置決めは、熱拡散プレート30に形成されているプレート取付け穴30h(図1B、図2A参照)を適用することができる。
[0167]
 例えば、プレート取付け穴30hに対応する突起、あるいは、プレート取付け穴30hと共通する治具穴(位置合わせ基準穴)を治具に形成しておくことによって、載置基板21が配置されるべき貫通穴(開口)を熱拡散プレート30に対して高精度に位置決めすることができる。治具の外形は、熱拡散プレート30と同一程度か一回り小さい外周を有して熱拡散プレート30に容易かつ高精度に位置決めできる形状とされている。治具を使用することによって熱拡散プレート30に対する載置基板21の位置合わせを簡略化することができる。
[0168]
 治具を熱拡散プレート30に位置決めした後、治具が有する貫通穴を介して熱拡散プレート30の表面に接着固定部28を形成する接着剤を塗布する。その後、接着剤の上に太陽電池素子20が搭載された載置基板21を載置することによって接着固定部28を介して載置基板21が熱拡散プレート30へ載置される。
[0169]
 つまり、接着固定部28を形成する接着剤をディスペンサーで治具の貫通穴を介して熱拡散プレート30に適量塗布し、治具の開口に載置基板21を位置合わせすることによって載置基板21を熱拡散プレート30に接着して固定する。したがって、熱拡散プレート30のプレート取付け穴30hに対する載置基板21の位置が正確に設定され、結果として熱拡散プレート30に対して載置基板21が高精度に位置決めされる。
[0170]
 また、太陽電池素子20(載置基板21)は、接着固定部28によって熱拡散プレート30に接着されることから、載置基板21を熱拡散プレート30に固定するための締結部材(締結領域)が不要となり、結果として筺体フレーム40(底部40b)に対する載置基板21の実装工程を簡略化することができる。
[0171]
 自動コマ送りを使用する場合について説明する。熱拡散プレート30を長さ方向へ送る送り機構を備え、接着固定部28を形成する接着剤を熱拡散プレート30へ塗布するディスペンサーと、同様な送り機構を備え、載置基板21を熱拡散プレート30に塗布された接着剤に載置するボンダーとがあれば良い。自動コマ送りとすることによって、位置決めを高速化することができる。
[0172]
 複数の載置基板21を熱拡散プレート30に載置した後、熱拡散プレート30に載置された複数の載置基板21の間を連結配線35(連結配線35d。図1B参照)で連結(接続)する。つまり、一の載置基板21(導体部23)と隣接する他の載置基板21(導体部23)とを連結配線35dで接続する。熱拡散プレート30を行方向Dxで移動させることによって、連結配線35dを容易に複数の載置基板21へ接続することができる。
[0173]
 複数の載置基板21が載置され、連結配線35(連結配線35d)が複数の載置基板21へ接続された熱拡散プレート30をプレート取付け穴30h、プレート固定穴40sを介して筺体フレーム40の底部40bに取付ける。つまり、筺体フレーム40に熱拡散プレート30を載置(締結)する。本実施の形態では、熱拡散プレート30の寸法SPxは、集光レンズアレイ10の行方向Dxでの集光レンズ11の個数に対応させてあることから、熱拡散プレート30の個数を抑制して熱拡散プレート30の筺体フレーム40に対する取付けを簡略化することができ、生産性を向上させる。
[0174]
 熱拡散プレート30と筺体フレーム40(底部40b)との位置決めは、プレート取付け穴30h、プレート固定穴40sによって容易に行うことができる。複数の熱拡散プレート30を底部40bに固定(取付け)した後、複数の熱拡散プレート30の間の配線である連結配線35pを、相互に隣接する熱拡散プレート30に載置された太陽電池素子20へ接続する。また、電力取出し配線39を、直列接続された太陽電池素子20の内で最も端に配置された太陽電池素子20へ接続する。
[0175]
 その後、集光レンズアレイ10の位置決め突起12pをつば部40g(壁部40w)の位置決め穴40hに位置合わせすることによって、筺体フレーム40の熱拡散プレート30を取付けた側(底部40b)とは反対側に設けられたつば部40gに集光レンズアレイ10を固定する。
[0176]
 なお、樹脂封止部33は、連結配線35(連結配線35d、連結配線35p)の配線が終了した後、例えばシリコーン樹脂を塗布することによって形成される。
[0177]
 また、遮光板43、柱状導光部44、取付部45は、熱拡散プレート30を筺体フレーム40の底部40bに取付けた後、例えば次のように形成される。先ず、遮光板43を熱拡散プレート30に位置決めして取付ける。次に、遮光板43の挿入穴43hを介して透光性接着剤(透光性樹脂)を太陽電池素子20の表面に塗布し、塗布した透光性接着剤に柱状導光部44を接触させて透光性接着剤を硬化することによって取付部45を形成することができる。
[0178]
 なお、遮光板43、柱状導光部44、取付部45を予め熱拡散プレート30に結合した後、熱拡散プレート30を筺体フレーム40の底部40bへ取付けることも可能である。遮光板43、柱状導光部44、取付部45を形成する工程は必要に応じて他の工程に対して適宜順序を変更することが可能である。
[0179]
 筺体フレーム40の内側での工程を終了した後、筺体フレーム40の頂面を構成するつば部40gに集光レンズアレイ10を取付ける。本実施の形態では、筺体フレーム40のつば部40gには、位置決め穴40hが予め形成されてあり、集光レンズアレイ10には、集光レンズ11を透光性基板12に形成するときに同時に形成した位置決め突起12pが予め形成されている。
[0180]
 集光レンズアレイ10をつば部40gに取付けるとき、つば部40gにシリコーン樹脂からなる接着材(不図示)を予め塗布しておく。その後、位置決め突起12pおよび位置決め穴40hをCCD(Charge Coupled Device)カメラで画像認識して、筺体フレーム40のつば部40gの上面側に数mm離した状態で仮位置決めする。仮位置決めした集光レンズアレイ10を、ゆっくり下降させて位置決めしながら集光レンズアレイ10(位置決め突起12p)をつば部40g(位置決め穴40h)に接着する。
[0181]
 位置決め突起12pと位置決め穴40hとを利用して位置決めすることから、太陽電池素子20と集光レンズ11との位置決めが容易に行われる。つまり、集光レンズ11の光軸Lax(図2B参照)を太陽電池素子20に正確に位置決めすることができ、光軸ズレによる光電変換効率の低下を抑制することができるので、出力の高い集光型太陽光発電装置1が得られる。
[0182]
 上述したとおり、本実施の形態に係る集光型太陽光発電装置1の製造方法は、複数の集光レンズ11が集光した太陽光Lsをそれぞれ光電変換する複数の太陽電池素子20と、複数の太陽電池素子20がそれぞれ接続された複数の導体部23をそれぞれ有して複数の太陽電池素子20がそれぞれ載置された複数の載置基板21と、複数の集光レンズ11を行方向Dxおよび列方向Dyに複数配置して構成された集光レンズアレイ10と、複数の載置基板21が載置されて複数の載置基板21からの熱を拡散させる熱拡散プレート30と、熱拡散プレート30が載置された載置した筺体フレーム40とを備える集光型太陽光発電装置の製造方法である。
[0183]
 集光型太陽光発電装置1の製造方法は、太陽電池素子20が載置された載置基板21を熱拡散プレート30に載置する工程と、熱拡散プレート30に載置された一の載置基板21の導体部23と隣接する他の載置基板21の導体部23とを連結配線35(連結配線35d)で連結する工程と、複数の導体部23が連結配線35で連結された熱拡散プレート30を、熱拡散プレート30の長手方向を集光レンズアレイ10の行方向Dxに対応させて筺体フレーム40に載置する工程とを備える。
[0184]
 したがって、集光型太陽光発電装置1の製造方法は、複数の載置基板21を載置した熱拡散プレート30を、熱拡散プレート30の長手方向を集光レンズアレイ10の行方向Dxに対応させて筺体フレーム40に載置する(取付ける)ことから、放熱性に優れた集光型太陽光発電装置1を生産性良く効率的に製造することができる。
[0185]
 本発明は、その精神または主要な特徴から逸脱することなく、他のいろいろな形で実施することができる。そのため、上述の実施例はあらゆる点で単なる例示にすぎず、限定的に解釈してはならない。本発明の範囲は特許請求の範囲によって示すものであって、明細書本文には、なんら拘束されない。さらに、特許請求の範囲の均等範囲に属する変形や変更は、全て本発明の範囲内のものである。
[0186]
 また、この出願は、2011年6月29日に日本で出願された特願2011-144707に基づく優先権を請求する。これに言及することにより、その全ての内容は本出願に組み込まれるものである。

符号の説明

[0187]
 1 集光型太陽光発電装置
 10 集光レンズアレイ
 11 集光レンズ
 12 透光性基板
 12p 位置決め突起
 20 太陽電池素子
 20s 表面電極
 21 載置基板
 22 絶縁部
 23 導体部
 23b 第1導体部
 23w 第2導体部
 24 裏面導体部
 25 接続部材
 28 接着固定部
 30 熱拡散プレート
 30h プレート取付け穴
 33 樹脂封止部
 35 連結配線
 35d 連結配線
 35p 連結配線
 36 連結導体
 37 絶縁被覆材
 39 電力取出し配線
 40 筺体フレーム
 40b 底部
 40g つば部
 40h 位置決め穴
 40s プレート固定穴
 40w 壁部
 41 締結部材
 43 遮光板
 43h 挿入穴
 44 柱状導光部
 45 取付部
 Dx 行方向
 Dy 列方向
 Lax 光軸
 Ls 太陽光
 MP 溶接部
 SLx、SLy、SPx、SPy 寸法

請求の範囲

[請求項1]
 太陽光を集光する複数の集光レンズと、
 前記複数の集光レンズが集光した太陽光をそれぞれ光電変換する複数の太陽電池素子と、前記複数の太陽電池素子がそれぞれ載置された複数の載置基板とを備える集光型太陽光発電装置であって、
 前記複数の集光レンズを行方向および列方向に複数配置して構成された集光レンズアレイと、
 前記複数の載置基板が載置されて前記複数の載置基板からの熱を拡散させる熱拡散プレートとを備え、
 前記熱拡散プレートは、前記行方向に配置された前記複数の集光レンズに対向して配置され、前記熱拡散プレートの前記行方向での寸法は、前記複数の集光レンズの各々の前記行方向での寸法の2倍以上であり、前記熱拡散プレートの前記列方向での寸法は、前記複数の集光レンズの各々の前記列方向での寸法より小さい集光型太陽光発電装置。
[請求項2]
 請求項1に記載の集光型太陽光発電装置であって、
 前記熱拡散プレートが載置された筺体フレームを備える集光型太陽光発電装置。
[請求項3]
 請求項1または請求項2に記載の集光型太陽光発電装置であって、
 前記複数の載置基板を前記熱拡散プレートに接着して固定する接着固定部を備える集光型太陽光発電装置。
[請求項4]
 請求項1から請求項3までのいずれか一つに記載の集光型太陽光発電装置であって、
 前記複数の載置基板はそれぞれ、前記複数の太陽電池素子がそれぞれ接続された複数の導体部と、前記複数の導体部がそれぞれ配置された複数の絶縁部とを備える集光型太陽光発電装置。
[請求項5]
 請求項4に記載の集光型太陽光発電装置であって、
 前記複数の絶縁部の体積抵抗率は、10 12Ωcm以上である集光型太陽光発電装置。
[請求項6]
 請求項5に記載の集光型太陽光発電装置であって、
 前記複数の絶縁部は、セラミック材料で形成されている集光型太陽光発電装置。
[請求項7]
 請求項6に記載の集光型太陽光発電装置であって、
 前記セラミック材料は、窒化アルミニウムである集光型太陽光発電装置。
[請求項8]
 請求項4から請求項7までのいずれか一つに記載の集光型太陽光発電装置であって、
 前記複数の載置基板の1つの前記導体部を、前記複数の載置基板の隣接する他の1つの導体部へ連結する連結配線を備え、
 前記連結配線は、前記複数の導体部を相互に連結する連結導体と、前記連結導体を被覆する絶縁被覆材とを備える集光型太陽光発電装置。
[請求項9]
 請求項8に記載の集光型太陽光発電装置であって、
 前記連結導体は、前記複数の導体部の間で梁状に配置されている集光型太陽光発電装置。
[請求項10]
 請求項8または請求項9に記載の集光型太陽光発電装置であって、
 前記連結導体は、前記複数の導体部へ溶接によって接続されている集光型太陽光発電装置。
[請求項11]
 請求項8から請求項10までのいずれか一つに記載の集光型太陽光発電装置であって、
 前記複数の導体部と前記連結導体とは、同一の金属材料で形成されている集光型太陽光発電装置。
[請求項12]
 請求項8から請求項11までのいずれか一つに記載の集光型太陽光発電装置であって、
 前記熱拡散プレートと前記連結導体とは、同一の金属材料で形成されている集光型太陽光発電装置。
[請求項13]
 請求項4から請求項12までのいずれか一つに記載の集光型太陽光発電装置であって、
 金属材料で形成された複数の接続部材をさらに備え、
 前記複数の導体部はそれぞれ、前記複数の太陽電池素子がそれぞれ載置された複数の第1導体部と、前記複数の第1導体部とは分離して配置された複数の第2導体部とで構成され、
 前記複数の太陽電池素子はそれぞれ、前記複数の太陽電池素子の表面に形成された複数の表面電極を備え、
 前記複数の第2導体部と前記複数の表面電極とはそれぞれ、前記複数の接続部材によって接続されている集光型太陽光発電装置。
[請求項14]
 請求項11から請求項13までのいずれか一つに記載の集光型太陽光発電装置であって、
 前記金属材料は、アルミニウム、またはアルミニウム合金である集光型太陽光発電装置。
[請求項15]
 請求項3から請求項14までのいずれか一つに記載の集光型太陽光発電装置であって、
 前記接着固定部は、熱伝導率が1W/m・K以上の合成樹脂材料で形成されている集光型太陽光発電装置。
[請求項16]
 請求項1から請求項15までのいずれか一つに記載の集光型太陽光発電装置であって、
 前記複数の集光レンズが集光した太陽光をそれぞれ前記複数の太陽電池素子へ導光する柱状導光部と、
 前記柱状導光部が挿入された挿入穴を有し前記熱拡散プレートに締結されて太陽光を遮光する遮光板とを備える集光型太陽光発電装置。
[請求項17]
 請求項16に記載の集光型太陽光発電装置であって、
 前記遮光板は、前記熱拡散プレートと同一の金属材料で形成されている集光型太陽光発電装置。
[請求項18]
 複数の集光レンズが集光した太陽光をそれぞれ光電変換する複数の太陽電池素子と、
 前記複数の太陽電池素子がそれぞれ接続された複数の導体部をそれぞれ有して前記複数の太陽電池素子がそれぞれ載置された複数の載置基板と、
 前記複数の集光レンズを行方向および列方向に複数配置して構成された集光レンズアレイと、
 前記複数の載置基板が載置されて前記複数の載置基板からの熱を拡散させる熱拡散プレートと、
 前記熱拡散プレートが載置された筺体フレームとを備える集光型太陽光発電装置の製造方法であって、
 前記複数の太陽電池素子が載置された前記複数の載置基板を前記熱拡散プレートに載置する工程と、
 前記熱拡散プレートに載置された前記複数の載置基板の1つの前記導体部と、前記複数の載置基板の隣接する他の1つの前記導体部とを連結配線で連結する工程と、
 前記複数の導体部が前記連結配線で連結された前記熱拡散プレートを、前記熱拡散プレートの長手方向を前記集光レンズアレイの前記行方向に対応させて前記筺体フレームに載置する工程とを備える集光型太陽光発電装置の製造方法。
[請求項19]
 請求項18に記載の集光型太陽光発電装置の製造方法であって、
 前記熱拡散プレートは、前記行方向に配置された前記複数の集光レンズに対向して配置され、前記熱拡散プレートの前記行方向での寸法は、前記複数の集光レンズの各々の前記行方向での寸法の2倍以上であり、前記熱拡散プレートの前記列方向での寸法は、前記複数の集光レンズの各々の前記列方向での寸法より小さい集光型太陽光発電装置の製造方法。

図面

[ 図 1A]

[ 図 1B]

[ 図 2A]

[ 図 2B]

[ 図 3]

[ 図 4A]

[ 図 4B]

[ 図 5]

[ 図 6A]

[ 図 6B]

[ 図 7A]

[ 図 7B]