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1. WO2018122926 - RADAR DEVICE AND ANTENNA ARRANGEMENT METHOD

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明 細 書

発明の名称 レーダ装置及びアンテナ配置方法

技術分野

0001  

背景技術

0002  

先行技術文献

特許文献

0003  

発明の概要

発明が解決しようとする課題

0004   0005  

課題を解決するための手段

0006  

発明の効果

0007  

図面の簡単な説明

0008  

発明を実施するための形態

0009   0010   0011   0012   0013   0014   0015   0016   0017   0018   0019   0020   0021   0022   0023   0024   0025   0026   0027   0028   0029   0030   0031   0032   0033   0034   0035   0036   0037   0038   0039   0040   0041   0042   0043   0044   0045   0046   0047   0048   0049   0050   0051   0052   0053   0054   0055   0056   0057   0058   0059   0060   0061   0062   0063   0064   0065   0066   0067   0068   0069   0070   0071   0072   0073   0074   0075   0076   0077   0078   0079   0080   0081   0082   0083   0084   0085   0086   0087   0088   0089   0090   0091   0092  

符号の説明

0093  

請求の範囲

1   2   3   4   5   6   7   8   9   10   11   12   13   14  

図面

1   2   3   4   5   6   7   8   9   10   11   12   13   14   15   16   17   18   19   20  

明 細 書

発明の名称 : レーダ装置及びアンテナ配置方法

技術分野

[0001]
 本発明は、自動車が物標に衝突することを防止するために自動車に配置されるレーダ装置と、レーダ装置を構成するアンテナを自動車に配置するアンテナ配置方法とに関する。

背景技術

[0002]
 従来、自動車が物標に衝突することを防止するために、送信アンテナと受信アンテナとを有するレーダ装置が自動車に配置される。物標の一例は、レーダ装置が配置される自動車が走行する場合の当該自動車の前方を走行する自動車、又は、レーダ装置が配置される自動車が走行する場合の当該自動車の前方に位置する障害物である。送信アンテナが電波を放射し、受信アンテナが物標からの反射波を受信する。送信アンテナが電波を放射してから受信アンテナが反射波を受信するまでの時間をもとに、自動車から物標までの距離が求められる。アンテナ面が正方形のレーダ装置が提案されている(例えば、特許文献1参照)。

先行技術文献

特許文献

[0003]
特許文献1 : 特許第4394147号公報

発明の概要

発明が解決しようとする課題

[0004]
 しかしながら、従来のレーダ装置のアンテナ面の形状が正方形であって従来のレーダ装置は比較的大きいので、従来のレーダ装置は自動車の前方の限られた場所にしか配置することができない。限られた場所の一例は、ボンネットである。
[0005]
 本発明は、上記に鑑みてなされたものであって、自動車へ配置する場所が限定されないレーダ装置を得ることを目的とする。

課題を解決するための手段

[0006]
 上述した課題を解決し、目的を達成するために、本発明は、送信アンテナと、前記送信アンテナとは異なる構造物の受信アンテナとを有する。前記送信アンテナは、1個又は複数個の送信用素子アンテナと、前記1個又は複数個の送信用素子アンテナが位置する送信用誘電体基板とを有し、前記送信アンテナの第1の方向の長さは前記送信アンテナの第2の方向の長さより長く、前記第2の方向は前記第1の方向と直交する。前記受信アンテナは、1個又は複数個の受信用素子アンテナと、前記1個又は複数個の受信用素子アンテナが位置する受信用誘電体基板とを有し、前記受信アンテナの第3の方向の長さは前記受信アンテナの第4の方向の長さより長く、前記第4の方向は前記第3の方向と直交する。

発明の効果

[0007]
 本発明にかかるレーダ装置は、自動車へ配置する場所が限定されないという効果を奏する。

図面の簡単な説明

[0008]
[図1] 実施の形態1にかかるレーダ装置が自動車に配置された状況の一例を示す図
[図2] 実施の形態1にかかるレーダ装置が有する送信アンテナの平面図
[図3] 実施の形態1にかかるレーダ装置が有する受信アンテナの平面図
[図4] 実施の形態1にかかるアンテナ配置方法の第1ステップの動作を説明するための図
[図5] 実施の形態1にかかるアンテナ配置方法の第1ステップの動作の変形例を説明するための図
[図6] 実施の形態1にかかるレーダ装置が有する送信アンテナが水平方向に放射する電波の放射パターンの一例を示す図
[図7] 実施の形態1にかかるレーダ装置が有する送信アンテナが垂直方向に放射する電波の放射パターンの一例を示す図
[図8] 実施の形態1にかかるレーダ装置が有する受信アンテナが水平方向において受信する電波の放射パターンの一例を示す図
[図9] 実施の形態1にかかるレーダ装置が有する受信アンテナが垂直方向において受信する電波の放射パターンの一例を示す図
[図10] 実施の形態1にかかるレーダ装置が自動車に配置された状況の別の一例を示す図
[図11] 実施の形態1にかかるレーダ装置が自動車に配置された状況の更に別の一例を示す図
[図12] 実施の形態1にかかるレーダ装置が自動車に配置された状況の更に別の一例を示す図
[図13] 実施の形態1にかかるレーダ装置が自動車に配置された状況の更に別の一例を示す図
[図14] 実施の形態1にかかるレーダ装置が自動車に配置された状況の更に別の一例を示す図
[図15] 実施の形態1にかかるレーダ装置が自動車に配置された状況の更に別の一例を示す図
[図16] 実施の形態2にかかるレーダ装置が有する送信アンテナの平面図
[図17] 仮想的な2次元の平面アンテナの一例を示す図
[図18] 実施の形態3にかかるレーダ装置が自動車に配置された状況の一例を示す図
[図19] 仮想的な2次元の平面アンテナの一例を示す図
[図20] 実施の形態4にかかるレーダ装置の構成を示す図

発明を実施するための形態

[0009]
 以下に、本発明の実施の形態にかかるレーダ装置及びアンテナ配置方法を図面に基づいて詳細に説明する。なお、この実施の形態によりこの発明が限定されるものではない。
[0010]
実施の形態1.
 図1は、実施の形態1にかかるレーダ装置1が自動車50に配置された状況の一例を示す図である。図1に示す通り、レーダ装置1は、送信アンテナ2と、送信アンテナ2とは異なる構造物の受信アンテナ3とを有する。図1は、レーダ装置1が有する送信アンテナ2及び受信アンテナ3が自動車50のフロントガラス51に配置された状況を示している。送信アンテナ2は、長手方向と短手方向とを有するアンテナである。受信アンテナ3も、長手方向と短手方向とを有するアンテナである。
[0011]
 図2は、実施の形態1にかかるレーダ装置1が有する送信アンテナ2の平面図である。送信アンテナ2は、複数個の送信用素子アンテナ21と、複数個の送信用素子アンテナ21が位置する送信用誘電体基板22とを有する。複数個の送信用素子アンテナ21は、送信用誘電体基板22の二つの平面のうちの一方の平面に配置されることによって、送信用誘電体基板22に位置する。複数個の送信用素子アンテナ21の各々は、パッチアンテナである。
[0012]
 送信用誘電体基板22の平面の形状は、第1の方向x1の長さLx1が第2の方向y1の長さLy1より長い長方形である。第2の方向y1は、第1の方向x1と直交する。すなわち、送信アンテナ2の第1の方向x1の長さLx1は、送信アンテナ2の第2の方向y1の長さLy1より長い。図2に示す通り、実施の形態1では、複数個の送信用素子アンテナ21は、送信用誘電体基板22の長方形の平面に2列に並べられて配置されている。
[0013]
 送信アンテナ2の第1の方向x1の長さLx1は、例えば数10mmから数100mmである。送信アンテナ2の第2の方向y1の長さLy1は、例えば数mmから数10mmである。
[0014]
 送信アンテナ2は、高周波信号を出力する給電部23と、給電部23と複数個の送信用素子アンテナ21の各々とを接続する線路24とを更に有する。線路24は、マイクロストリップ線路である。給電部23から出力された高周波信号は、線路24を介して複数個の送信用素子アンテナ21の各々によって受け取られる。複数個の送信用素子アンテナ21の各々は、給電部23から出力された高周波信号に対応する電波を放射する。
[0015]
 給電部23は、高周波回路であってもよい。高周波回路が送信用誘電体基板22の他方の面に配置されている場合、給電部23は、当該他方の面に配置されている高周波回路から出力される信号を複数個の送信用素子アンテナ21の各々に伝送する変換器であってもよい。送信用誘電体基板22の他方の面は、送信用誘電体基板22の二つの平面のうちの複数個の送信用素子アンテナ21が配置されていない面である。
[0016]
 なお、複数個の送信用素子アンテナ21の各々は、パッチアンテナに限定されない。複数個の送信用素子アンテナ21は、送信用誘電体基板22の平面に2列に並べられて配置されなくてもよい。複数個の送信用素子アンテナ21は、1個の送信用素子アンテナ21に置き換えられてもよい。線路24は、マイクロストリップ線路に限定されない。
[0017]
 図3は、実施の形態1にかかるレーダ装置1が有する受信アンテナ3の平面図である。受信アンテナ3は、複数個の受信用素子アンテナ31と、複数個の受信用素子アンテナ31が位置する受信用誘電体基板32とを有する。複数個の受信用素子アンテナ31は、受信用誘電体基板32の二つの平面のうちの一方の面に配置されることによって、受信用誘電体基板32に位置する。複数個の受信用素子アンテナ31の各々は、パッチアンテナである。
[0018]
 受信用誘電体基板32の平面の形状は、第3の方向x2の長さLx2が第4の方向y2の長さLy2より長い長方形である。第4の方向y2は、第3の方向x2と直交する。すなわち、受信アンテナ3の第3の方向x2の長さLx2は、受信アンテナ3の第4の方向y2の長さLy2より長い。複数個の受信用素子アンテナ31の各々は、送信アンテナ2の複数個の送信用素子アンテナ21から放射された電波のうちの物標で反射された電波を受信する。
[0019]
 受信アンテナ3の第3の方向x2の長さLx2は、例えば数10mmから数100mmである。受信アンテナ3の第4の方向y2の長さLy2は、例えば数mmから数10mmである。
[0020]
 受信アンテナ3は、複数個の受信用素子アンテナ31の各々によって受信された電波をもとにした信号を受信する受信部33を複数個有する。受信アンテナ3は、複数個の受信部33の各々と複数個の受信用素子アンテナ31とを接続する線路34を更に有する。線路34は、マイクロストリップ線路である。1個の受信部33と、線路34の一部によって当該1個の受信部33に接続されている複数個の受信用素子アンテナ31とで構成される組35を、ひとつのチャネルの単位と定義する。図3では、ひとつの組35は破線で囲まれている。受信アンテナ3は、複数個の受信部33を有するので、複数個のチャネルを有する。
[0021]
 ひとつの水平面において自動車50から自動車50の前方に向くひとつの直線が基準線であり、基準線と自動車50の最も前方の部位との交点が基準点であると定義する。基準点と物標が存在する位置とを結ぶ直線と基準線とが成す角度を検出するため、受信アンテナ3には、複数個のチャネルが設けられる。複数個のチャネルにより電波の到来角度差を検出することができ、検出結果から当該角度を推定することができる。そのため、後述するように、受信アンテナ3は、チャネルが配列される方向が水平方向となるように自動車50に配置される。
[0022]
 なお、複数個の受信用素子アンテナ31の各々は、パッチアンテナに限定されない。ひとつのチャネルには、複数個の受信用素子アンテナ31が含まれてもよいし、1個の受信用素子アンテナ31のみが含まれてもよい。受信アンテナ3は、複数個のチャネルを有するのではなく、1個のチャネルのみを有してもよい。
[0023]
 受信部33は、高周波回路であってもよい。高周波回路が受信用誘電体基板32の他方の面に配置されている場合、受信部33は、当該他方の面に配置されている高周波回路に信号を伝送する高周波回路であってもよい。受信用誘電体基板32の他方の面は、受信用誘電体基板32の二つの平面のうちの受信用素子アンテナ31が配置されていない面である。各受信用素子アンテナ31は、パッチアンテナに限定されない。線路34は、マイクロストリップ線路に限定されない。
[0024]
 次に、実施の形態1にかかるアンテナ配置方法について図1を用いて説明する。上述した送信アンテナ2及び受信アンテナ3の各々は、図1に示す通り、自動車50のフロントガラス51に配置される。フロントガラス51は、四つの辺を有する。ここで、当該四つの辺のうちの自動車50を構成するタイヤ52が地面に接する場合に水平面と平行でない二つの辺のうちの一方の辺を、第1の辺51aと定義する。
[0025]
 当該四つの辺のうちの自動車50を構成するタイヤ52が地面に接する場合に水平面と平行である二つの辺のうちの一方の辺を、第2の辺51bと定義する。第2の辺51bは、タイヤ52が地面に接する場合に水平面と平行である二つの辺のうちのより上方に位置する辺である。第2の辺51bは、第1の辺51aと直交する。なお、直交とは、厳密な直交のみを意味するのではなく、第2の辺51bと第1の辺51aとが平行でないことを意味する。
[0026]
 実施の形態1にかかるアンテナ配置方法は、自動車50のフロントガラス51において、送信アンテナ2をフロントガラス51の第1の辺51aに沿って配置する第1ステップと、受信アンテナ3をフロントガラス51の第2の辺51bに沿って配置する第2ステップとを含む。例えば、送信アンテナ2及び受信アンテナ3を、フロントガラス51の二つの面のうちの座席により近い方の面に配置する。第1ステップにおいて、送信アンテナ2の第1の方向x1は第1の辺51aと平行である。第2ステップにおいて、受信アンテナ3の第3の方向x2は第2の辺51bと平行である。
[0027]
 第1ステップの動作は、第2ステップの動作の前に行われてもよいし、第2ステップの動作の後に行われてもよいし、第2ステップの動作と同時に行われてもよい。
[0028]
 図1を用いて説明した通り、送信アンテナ2が自動車50のフロントガラス51の第1の辺51aに沿って配置され、受信アンテナ3がフロントガラス51の第2の辺51bに沿って配置される。送信アンテナ2及び受信アンテナ3の各々の大きさを調整することにより、特に送信アンテナ2及び受信アンテナ3の各々の短手方向の長さを調整することにより、送信アンテナ2及び受信アンテナ3を、自動車50の内外から目立たない位置、又は、自動車50の内外からほとんど見えない位置に配置することができる。そのため、送信アンテナ2及び受信アンテナ3は、自動車50を運転する人の運転の妨げにならない。
[0029]
 第1ステップについて、図4を用いて更に説明する。図4は、実施の形態1にかかるアンテナ配置方法の第1ステップの動作を説明するための図である。図4は、送信アンテナ2がフロントガラス51の第1の辺51aに沿って配置されている状況を自動車50の外部から見た様子を示している。図4に示す通り、第1ステップにおいて、送信アンテナ2を、フロントガラス51の四つの辺のうちの自動車50のAピラー53と接触している第1の辺51aに沿って配置する。Aピラー53は、自動車50の屋根54を保持する構造物のうちの最も前方に位置するものである。
[0030]
 上述のように、実施の形態1にかかるアンテナ配置方法は、送信アンテナ2を自動車50の第1の部位に配置する第1ステップと、受信アンテナ3を自動車50の第2の部位に配置する第2ステップとを含む。第2の部位は、第1の部位と異なる。図1の例では、第1の部位は自動車50のフロントガラス51の第1の辺51aに沿った部位であり、第2の部位はフロントガラス51の第2の辺51bに沿った部位である。
[0031]
 上述の通り、送信アンテナ2の第1の方向x1の長さLx1は、送信アンテナ2の第2の方向y1の長さLy1より長い。受信アンテナ3の第3の方向x2の長さLx2は、受信アンテナ3の第4の方向y2の長さLy2より長い。レーダ装置1において用いられる高周波信号がミリ波である場合、波長が比較的短いことから、送信アンテナ2の第2の方向y1の長さLy1を数mmから数10mm程度に設計することができる。同様に、受信アンテナ3の第4の方向y2の長さLy2を数mmから数10mm程度に設計することができる。
[0032]
 すなわち、送信アンテナ2及び受信アンテナ3の各々の短手方向の長さを数mmから数10mm程度に設計することができる。そのため、上述の通り、送信アンテナ2及び受信アンテナ3を、自動車50の内外から目立たない位置、又は、自動車50の内外からほとんど見えない位置に配置することができる。
[0033]
 フロントガラス51は、第1の辺51aに沿って設けられる第1の着色部と、第2の辺51bに沿って設けられる第2の着色部とを有してもよい。図5は、実施の形態1にかかるアンテナ配置方法の第1ステップの動作の変形例を説明するための図である。フロントガラス51が第1の辺51aに沿って設けられる第1の着色部51xを有し、第1の着色部51xが帯状のものであることを仮定する。すなわち、フロントガラス51において、フロントガラス51の四つの辺のうちの自動車50のAピラー53と接触している第1の辺51aに沿って帯状の第1の着色部51xが形成されている場合を仮定する。
[0034]
 その場合、図5に示す通り、第1ステップでは、送信アンテナ2の少なくとも一部を第1の着色部51xより自動車50の座席側に配置してもよい。すなわち、自動車50の前方からフロントガラス51の向きにフロントガラス51を見たとき、送信アンテナ2の少なくとも一部が第1の着色部51xによって覆われ、当該少なくとも一部が第1の着色部51xによって隠れるように、送信アンテナ2を自動車50に配置してもよい。
[0035]
 フロントガラス51が第2の辺51bに沿って設けられる第2の着色部を有し、第2の着色部が帯状のものである場合、図示しないが第1ステップと同様に、第2ステップでは、受信アンテナ3の少なくとも一部を第2の着色部より自動車50の座席側に配置してもよい。すなわち、自動車50の前方からフロントガラス51の向きにフロントガラス51を見た場合、受信アンテナ3の少なくとも一部が第2の着色部によって覆われ、当該少なくとも一部が第2の着色部によって隠れるように、受信アンテナ3を自動車50に配置してもよい。
[0036]
 送信アンテナ2及び第1の着色部51xの一方又は双方の大きさを調整することにより、第1ステップにおいて、送信アンテナ2の全部を第1の着色部51xより自動車50の座席側に配置してもよい。受信アンテナ3及び第2の着色部の一方又は双方の大きさを調整することにより、第2ステップにおいて、受信アンテナ3の全部を第2の着色部より自動車50の座席側に配置してもよい。
[0037]
 実質的にすべての自動車がフロントガラスを有するので、送信アンテナ2及び受信アンテナ3を実質的にすべての自動車のフロントガラスに配置することができる。
[0038]
 図6は、実施の形態1にかかるレーダ装置1が有する送信アンテナ2が水平方向に放射する電波の放射パターンの一例を示す図である。図7は、実施の形態1にかかるレーダ装置1が有する送信アンテナ2が垂直方向に放射する電波の放射パターンの一例を示す図である。説明を簡単に行うために、送信アンテナ2を自動車50に配置する場合に送信アンテナ2の長手方向が鉛直方向となるように、送信アンテナ2を自動車50に配置することを仮定する。加えて、送信アンテナ2の面と垂直な方向を0°と仮定する。
[0039]
 水平方向は送信アンテナ2の短手方向に相当するため、送信アンテナ2が放射する電波のビーム幅は相対的に広くなる。垂直方向は送信アンテナ2の長手方向に相当するため、送信アンテナ2が放射する電波のビーム幅は相対的に狭くなる。送信アンテナ2は1個の給電部23を有するため、放射パターンは固定される。ただし、例えば線路24の寸法を調整することで、特定の方向を指向した放射パターンの電波を送信アンテナ2から放射させることができる。
[0040]
 送信アンテナ2の第2の方向y1の長さLy1が比較的短い場合、送信アンテナ2の長手方向の長さLx1の寸法を拡大しても、送信アンテナ2を、自動車50の内外から目立たない位置、又は、自動車50の内外からほとんど見えない位置に配置することができる。
[0041]
 一般に、アンテナでは面積と利得とは概ね比例し、面積が増加すると観測可能距離が増加する。そのため、送信アンテナ2の長手方向の長さLx1を拡大することにより、送信アンテナ2の性能を向上させることができる。
[0042]
 図8は、実施の形態1にかかるレーダ装置1が有する受信アンテナ3が水平方向において受信する電波の放射パターンの一例を示す図である。図9は、実施の形態1にかかるレーダ装置1が有する受信アンテナ3が垂直方向において受信する電波の放射パターンの一例を示す図である。説明を簡単に行うために、受信アンテナ3を自動車50に配置する場合に受信アンテナ3の長手方向が水平方向となるように、受信アンテナ3を自動車50に配置することを仮定する。加えて、受信アンテナ3の面と垂直な方向を0°と仮定する。受信アンテナ3の各チャネルにおいて受信された信号は、同位相で合成されることを更に仮定する。当該仮定では、受信アンテナ3は、水平方向の放射パターンを有する電波を受信するために用いられる。
[0043]
 水平方向は受信アンテナ3の長手方向に相当するため、受信アンテナ3が受信する電波のビーム幅は相対的に狭くなる。垂直方向は受信アンテナ3の短手方向に相当するため、受信アンテナ3が受信する電波のビーム幅は相対的に広くなる。受信アンテナ3は複数個のチャネルを有するため、複数個のチャネルの信号を位相差を考慮して合成することで、水平面のビーム走査が可能となる。
[0044]
 受信アンテナ3の第4の方向y2の長さLy2が比較的短い場合、受信アンテナ3の長手方向の長さLx2の寸法を拡大しても、受信アンテナ3を、自動車50の内外から目立たない位置、又は、自動車50の内外からほとんど見えない位置に配置することができる。
[0045]
 一般に、アンテナでは面積と利得とは概ね比例し、面積が増加すると観測可能距離が増加する。そのため、受信アンテナ3の長手方向の長さLx2を拡大することにより、受信アンテナ3の性能を向上させることができる。
[0046]
 受信アンテナ3によって受信された信号を参照して、物標を特定するための信号処理が行われる。信号処理において、電波が放射されてから反射波が戻ってくるまでの時間をもとに距離が求められ、受信アンテナ3の複数個のチャネルの各々に対応する信号の位相差から方向が求められ、反射波の周波数から相対速度が求められる。
[0047]
 送信アンテナ2で垂直面のビームを調整すると共に受信アンテナ3で水平面のビーム走査を行うことで、垂直面及び水平面の双方の指向性を制御することができる。
[0048]
 図1を用いて説明した通り、実施の形態1にかかるアンテナ配置方法により、送信アンテナ2を自動車50の第1の部位に配置し、受信アンテナ3を自動車50の第2の部位に配置する。第2の部位は、第1の部位と異なる。図10は、実施の形態1にかかるレーダ装置1が自動車50に配置された状況の別の一例を示す図である。図10に示す通り、送信アンテナ2及び受信アンテナ3の各々の長手方向の長さを図1において示される長さよりも短くし、送信アンテナ2と、受信アンテナ3とを、図1において示される場合よりも離してフロントガラス51に配置してもよい。
[0049]
 信号の送受間の同期と、受信側における検波のためのクロック信号及びタイミング信号と、送信される高周波信号の伝送とを考慮して、送信アンテナ2と受信アンテナ3とをケーブルで接続してもよい。送信アンテナ2と受信アンテナ3とを一体化してもよい。
[0050]
 ここまでは、図1及び図10を用いて、送信アンテナ2及び受信アンテナ3を自動車50のフロントガラス51に配置する例を説明した。送信アンテナ2を第1の辺51aではなく第2の辺51bに沿って配置し、受信アンテナ3を第2の辺51bではなく第1の辺51aに沿って配置してもよい。
[0051]
 送信アンテナ2及び受信アンテナ3を、自動車50のフロントガラス51以外の部位に配置してもよい。図11は、実施の形態1にかかるレーダ装置1が自動車50に配置された状況の更に別の一例を示す図である。図11に示す通り、第1ステップにおいて、送信アンテナ2を自動車50の窓55の第1の辺55aに沿って配置し、第2ステップにおいて、受信アンテナ3を窓55の第2の辺55bに沿って配置してもよい。ここで、第2の辺55bは第1の辺55aと異なり、第1の方向x1は窓55の第1の辺55aと平行であり、第3の方向x2は窓55の第2の辺55bと平行である。なお、第1ステップにおいて、送信アンテナ2を窓55の第2の辺55bに沿って配置し、第2ステップにおいて、受信アンテナ3を窓55の第1の辺55aに沿って配置してもよい。第1の辺55aは、自動車50を構成するタイヤ52が地面に接する場合に鉛直方向に位置する辺である。第2の辺55bは、タイヤ52が地面に接する場合に水平方向に位置する辺である。
[0052]
 図12は、実施の形態1にかかるレーダ装置1が自動車50に配置された状況の更に別の一例を示す図である。図12に示す通り、第1ステップにおいて、送信アンテナ2を、自動車50を構成するナンバープレート56のひとつの辺に沿って配置し、第2ステップにおいて、受信アンテナ3をナンバープレート56の別のひとつの辺に沿って配置してもよい。なお、第1ステップにおいて、送信アンテナ2をナンバープレート56の上記の別のひとつの辺に沿って配置し、第2ステップにおいて、受信アンテナ3をナンバープレート56の上記のひとつの辺に沿って配置してもよい。上記のひとつの辺は、自動車50を構成するタイヤ52が地面に接する場合に鉛直方向に位置する辺である。上記の別のひとつの辺は、タイヤ52が地面に接する場合に水平方向に位置する辺である。
[0053]
 図13は、実施の形態1にかかるレーダ装置1が自動車50に配置された状況の更に別の一例を示す図である。図13に示す通り、第1ステップにおいて、送信アンテナ2を、自動車50を構成するドア57のひとつの辺に沿って配置し、第2ステップにおいて、受信アンテナ3をドア57の別のひとつの辺に沿って配置してもよい。なお、第1ステップにおいて、送信アンテナ2をドア57の上記の別のひとつの辺に沿って配置し、第2ステップにおいて、受信アンテナ3をドア57の上記のひとつの辺に沿って配置してもよい。上記のひとつの辺は、自動車50を構成するタイヤ52が地面に接する場合に鉛直方向に位置する辺である。上記の別のひとつの辺は、タイヤ52が地面に接する場合に水平方向に位置する辺である。なお、自動車50の構造物の輪郭が曲線である場合、送信アンテナ2及び受信アンテナ3のアンテナ面の外形を曲面とし、送信アンテナ2及び受信アンテナ3を自動車50の構造物の輪郭に沿って配置してもよい。
[0054]
 図14は、実施の形態1にかかるレーダ装置1が自動車50に配置された状況の更に別の一例を示す図である。図14に示す通り、第1ステップにおいて、送信アンテナ2を、自動車50を構成するバックミラー58を支持する支持体59の一部に配置し、第2ステップにおいて、受信アンテナ3をバックミラー58の一部に配置してもよい。なお、第1ステップにおいて、送信アンテナ2をバックミラー58の一部に配置し、第2ステップにおいて、受信アンテナ3を支持体59の一部に配置してもよい。このように、送信アンテナ2が配置される第1の部位と受信アンテナ3が配置される第2の部位との一方又は双方は、自動車50を構成するバックミラー58を支持する支持体59、又はバックミラー58の一部であってもよい。
[0055]
 図15は、実施の形態1にかかるレーダ装置1が自動車50に配置された状況の更に別の一例を示す図である。図15に示す通り、第1ステップにおいて、送信アンテナ2を、自動車50を構成するバックミラー58を支持する支持体59の一部に配置し、第2ステップにおいて、受信アンテナ3を自動車50に搭載される衝突防止装置60の一部であるステレオカメラ61の一部に配置してもよい。なお、第1ステップにおいて、送信アンテナ2をステレオカメラ61の一部に配置し、受信アンテナ3を支持体59の一部に配置してもよい。このように、送信アンテナ2が配置される第1の部位と受信アンテナ3が配置される第2の部位との一方又は双方は、自動車50に搭載される衝突防止装置60の一部であるカメラの一部であってもよい。
[0056]
 いずれにしても、実施の形態1にかかるアンテナ配置方法は、送信アンテナ2を自動車50の第1の部位に配置する第1ステップと、受信アンテナ3を自動車50の第2の部位に配置する第2ステップとを含む。第2の部位は、第1の部位と異なる。第1の部位及び第2の部位の各々は、自動車50を構成するひとつの構成要素の外周の一部、又は、自動車50を構成するひとつの構成要素の折れ曲がっている部位であってもよい。
[0057]
 上述の通り、実施の形態1のレーダ装置1は、送信アンテナ2と、送信アンテナ2とは異なる構造物の受信アンテナ3とを有する。送信アンテナ2は、長手方向と短手方向とを有するアンテナである。受信アンテナ3も、長手方向と短手方向とを有するアンテナである。したがって、送信アンテナ2の長手方向の長さと送信アンテナ2の短手方向の長さとの一方又は双方を調整すると共に、受信アンテナ3の長手方向の長さと受信アンテナ3の短手方向の長さとの一方又は双方を調整することにより、場所が限定されることなく、レーダ装置1を自動車50へ配置することができる。
[0058]
 加えて、例えば送信アンテナ2及び受信アンテナ3の各々を自動車50のフロントガラス51の四つの辺のいずれかに沿って配置することにより、自動車50の意匠性及び美観を損なうことを抑制することができる。
[0059]
 なお、2個以上の送信アンテナ2を重ねることなく自動車50に配置してもよいし、2個以上の受信アンテナ3を重ねることなく自動車50に配置してもよい。また、送信アンテナ2を鉛直方向の放射パターンを有する電波を放射するために用い、受信アンテナ3を水平方向の放射パターンを有する電波を受信するために用いてもよい。
[0060]
 レーダ装置1は、送信アンテナ2によって放射される電波に対応する信号の処理と、受信アンテナ3によって受信された電波に対応する信号の処理とを行う信号処理回路を有する。信号処理回路は、図2及び図3には示されていない。信号処理回路の一部は、送信アンテナ2に設けられる。例えば、信号処理回路の一部は、送信アンテナ2が有する送信用誘電体基板22の他方の面に設けられる。送信用誘電体基板22の他方の面は、送信用誘電体基板22の二つの平面のうちの送信用素子アンテナ21が配置されていない面である。信号処理回路の残部は、受信アンテナ3に設けられる。例えば、信号処理回路の残部は、受信アンテナ3が有する受信用誘電体基板32の他方の面に設けられる。受信用誘電体基板32の他方の面は、受信用誘電体基板32の二つの平面のうちの受信用素子アンテナ31が配置されていない面である。
[0061]
実施の形態2.
 図16は、実施の形態2にかかるレーダ装置が有する送信アンテナ2Aの平面図である。実施の形態2にかかるレーダ装置は、実施の形態1にかかるレーダ装置1の送信アンテナ2に代えて送信アンテナ2Aを有する。実施の形態2と実施の形態1との相違点は、実施の形態2にかかるレーダ装置が送信アンテナ2に代えて送信アンテナ2Aを有する点である。実施の形態2では、実施の形態1との相違点を主に説明する。
[0062]
 送信アンテナ2Aは、複数個の送信用素子アンテナ21と、複数個の送信用素子アンテナ21が位置する送信用誘電体基板22とを有する。複数個の送信用素子アンテナ21は、送信用誘電体基板22の二つの平面のうちの一方の平面に配置されることによって、送信用誘電体基板22に位置する。複数個の送信用素子アンテナ21の各々は、パッチアンテナである。
[0063]
 送信用誘電体基板22の平面の形状は、第1の方向x1の長さLx1Aが第2の方向y1の長さLy1Aより長い長方形である。第2の方向y1は、第1の方向x1と直交する。すなわち、送信アンテナ2Aの第1の方向x1の長さLx1Aは、送信アンテナ2Aの第2の方向y1の長さLy1Aより長い。つまり、送信アンテナ2Aは、長手方向と短手方向とを有するアンテナである。
[0064]
 送信アンテナ2Aの第1の方向x1の長さLx1Aは、例えば数10mmから数100mmである。送信アンテナ2Aの第2の方向y1の長さLy1Aは、例えば数mmから数10mmである。
[0065]
 送信アンテナ2Aは、高周波信号を出力する複数個の給電部23と、複数個の給電部23の各々と複数個の送信用素子アンテナ21とを接続する線路24とを更に有する。線路24は、マイクロストリップ線路である。1個の給電部23と、線路24の一部によって当該1個の給電部23に接続されている複数個の送信用素子アンテナ21とで構成される組25を、ひとつのチャネルの単位と定義する。図16では、ひとつの組25は破線で囲まれている。
[0066]
 送信アンテナ2Aは複数個の給電部23を有するので、送信アンテナ2Aは複数個のチャネルを有する。実施の形態2と実施の形態1との相違点は、実施の形態2にかかるレーダ装置が送信アンテナ2ではなく送信アンテナ2Aを有する点である。例えば、送信アンテナ2Aは、送信アンテナ2Aの長手方向が、図1における自動車50のフロントガラス51の第1の辺51aに沿うように、自動車50に配置される。その場合、複数個のチャネルの各々に対応する送信用素子アンテナ21が放射する電波の位相差を利用することにより、垂直方向のビーム走査を行うことができる。
[0067]
 実施の形態1の送信アンテナ2についての放射パターンと同様に、実施の形態2の送信アンテナ2Aが水平方向に放射する電波の放射パターンの一例は図6に示す通りであって、送信アンテナ2Aが垂直方向に放射する電波の放射パターンの一例は図7に示す通りである。しかしながら、送信アンテナ2Aは送信アンテナ2と異なって複数個のチャネルを有する。そのため、送信アンテナ2Aを用いれば、各チャネルに対応する信号に位相差を加えることにより、垂直面のビーム走査を行うことができる。
[0068]
 実施の形態2にかかるレーダ装置は、複数個のチャネルを有する送信アンテナ2Aと、複数個のチャネルを有する受信アンテナ3とを有する。送信アンテナ2Aにより垂直面のビーム走査を行うと共に、受信アンテナ3により水平面のビーム走査を行うことにより、垂直面と水平面との双方の指向性を制御することができる。つまり、送信アンテナ2Aによる垂直方向のビーム走査で物標の垂直方向における位置を推定することができ、受信アンテナ3による水平方向のビーム走査で物標の水平方向における位置を推定することができる。その結果、自動車50の前方の向きに対する物標の角度を推定することができる。
[0069]
 送信アンテナ2Aが有する複数個のチャネルの各々が放射する電波の位相を変えることによって、送信アンテナ2Aについての放射パターンは制御されてもよい。送信アンテナ2Aが有する複数個のチャネルからの電波の放射は、時分割で行われてもよい。その場合、受信アンテナ3によって電波が受信された後に、受信後の電波に対応する複数個のディジタル信号を合成することができる。送信アンテナ2Aが有する複数個のチャネルの各々が、互いに異なる符号を有する電波を放射してもよい。その場合、受信アンテナ3によって電波が受信された後に、符号をもとに各チャネルに対応する信号を分離することができる。
[0070]
 図16の送信アンテナ2Aが有する複数個のチャネルの各々の位置は互いに異なるので、送信アンテナ2Aが放射する電波の方向毎に、当該電波の位相は異なる。そのため、受信アンテナ3によって受信される各電波に対応する信号の位相も、送信アンテナ2Aのチャネル毎に異なる。つまり、受信アンテナ3によって受信される電波から、図17に示される仮想的な2次元の平面アンテナで信号を受信した場合と等価な信号が得られる。図17は、仮想的な2次元の平面アンテナの一例を示す図である。
[0071]
 図17において、破線で囲まれている各部は仮想的なチャネルを表している。各チャネルは、自然数mと自然数nとを用いて「Rm,n」というラベルが割り当てられている。ラベル「Rm,n」のうちの自然数mは、実際のアンテナの送信チャネルの番号を示しており、ラベル「Rm,n」のうちの自然数nは、実際のアンテナの受信チャネルの番号を示している。
[0072]
 図17の1行目の仮想的な受信アンテナは、送信アンテナ2Aの一番上のチャネルからの信号を受信アンテナ3で受信した場合のアンテナを表し、2行目の仮想的な受信アンテナは、送信アンテナ2Aの上から2番目のチャネルからの信号を受信アンテナ3で受信した場合のアンテナを表している。以下、同様である。図17の仮想的な2次元の平面アンテナに対応する信号に対して任意の方向にビームを形成する位相を乗算することにより、反射波の角度は推定される。素子アンテナが仮想的に2次元に配置されているため、水平面及び垂直面だけでなく、斜め方向のビームも形成される。
[0073]
実施の形態3.
 図18は、実施の形態3にかかるレーダ装置1Aが自動車50に配置された状況の一例を示す図である。図18に示す通り、レーダ装置1Aは、第1送信アンテナ26と、第1送信アンテナ26と異なる構造物の受信アンテナ3と、第1送信アンテナ26及び受信アンテナ3と異なる構造物の第2送信アンテナ27とを有する。図18は、レーダ装置1Aが有する第1送信アンテナ26、受信アンテナ3及び第2送信アンテナ27が自動車50のフロントガラス51に配置された状況を示している。
[0074]
 第1送信アンテナ26及び第2送信アンテナ27の各々は、実施の形態2において説明した送信アンテナ2Aと同じアンテナである。受信アンテナ3は、実施の形態1において説明した受信アンテナ3である。すなわち、第1送信アンテナ26、第2送信アンテナ27及び受信アンテナ3の各々は、長手方向と短手方向とを有するアンテナである。
[0075]
 図18に示す通り、自動車50のフロントガラス51は四つの辺を有する。当該四つの辺のうちの自動車50を構成するタイヤ52が地面に接する場合に水平面と平行でない二つの辺のうちの一方の辺を、第1の辺51aと定義する。当該二つの辺のうちの他方の辺を、第3の辺51cと定義する。
[0076]
 当該四つの辺のうちの自動車50を構成するタイヤ52が地面に接する場合に水平面と平行である二つの辺のうちの一方の辺を、第2の辺51bと定義する。第2の辺51bは、タイヤ52が地面に接する場合に水平面と平行である二つの辺のうちのより上方に位置する辺である。第2の辺51bは、第1の辺51a及び第3の辺51cと直交する。なお、直交とは、厳密な直交のみを意味するのではなく、第2の辺51bと第1の辺51aとが平行でないことを意味する。
[0077]
 実施の形態3にかかるアンテナ配置方法は、第1送信アンテナ26を自動車50のフロントガラス51の第1の辺51aに沿って配置する第1ステップと、受信アンテナ3をフロントガラス51の第2の辺51bに沿って配置する第2ステップと、第2送信アンテナ27を自動車50のフロントガラス51の第3の辺51cに沿って配置する第3ステップとを含む。
[0078]
 いずれのステップにおいても、実施の形態1にかかるアンテナ配置方法と同様に、第1送信アンテナ26、受信アンテナ3及び第2送信アンテナ27をフロントガラス51に配置する。例えば、第1送信アンテナ26、受信アンテナ3及び第2送信アンテナ27を、フロントガラス51の二つの面のうちの座席により近い方の面に配置する。第1ステップにおいて、第1送信アンテナ26の第1の方向x1は第1の辺51aと平行である。第2ステップにおいて、受信アンテナ3の第3の方向x2は第2の辺51bと平行である。第3ステップにおいて、第2送信アンテナ27の第1の方向x1は第3の辺51cと平行である。
[0079]
 第1ステップの動作、第2ステップの動作及び第3ステップの動作は、どのような順に行われてもよい。
[0080]
 第1送信アンテナ26の長手方向の長さと第1送信アンテナ26の短手方向の長さとの一方又は双方を調整すると共に、受信アンテナ3の長手方向の長さと受信アンテナ3の短手方向の長さとの一方又は双方を調整し、かつ、第2送信アンテナ27の長手方向の長さと第2送信アンテナ27の短手方向の長さとの一方又は双方を調整することにより、場所が限定されることなく、レーダ装置1Aを自動車50へ配置することができる。
[0081]
 加えて、第1送信アンテナ26、受信アンテナ3及び第2送信アンテナ27の各々を図18を用いて説明した場所に配置することにより、自動車50の意匠性及び美観を損なうことなく、第1送信アンテナ26、受信アンテナ3及び第2送信アンテナ27の各々を自動車50に配置することができる。
[0082]
 レーダ装置1Aは第1送信アンテナ26及び第2送信アンテナ27を有するので、受信アンテナ3は、例えば図19に示す仮想的な2次元の平面アンテナで信号を受信した場合と等価な信号を得る。図19は、仮想的な2次元の平面アンテナの一例を示す図である。図19において、破線で囲まれている各部は仮想のチャネルを表している。各チャネルには、自然数mと自然数nとを用いて「Rm,n」というラベルが割り当てられている。
[0083]
 ラベル「Rm,n」のうちの自然数mは、実際のアンテナの送信チャネルの番号を示しており、ラベル「Rm,n」のうちの自然数nは、実際のアンテナの受信チャネルの番号を示している。nが1以上8以下である場合の各チャネルは、第1送信アンテナ26のいずれかのチャネルに対応する仮想のチャネルであり、nが9以上16以下である場合の各チャネルは、第2送信アンテナ27のいずれかのチャネルに対応する仮想のチャネルである。
[0084]
 第1送信アンテナ26及び第2送信アンテナ27が水平方向において間を開けて配置されるので、図19の仮想的な2次元の平面アンテナは図17の仮想的な2次元の平面アンテナを水平方向に拡張したものとなる。アンテナの寸法とビーム幅とは反比例するため、実施の形態3にかかるアンテナ配置方法により、物標を検出する際の分解能は、送信アンテナ2のみが配置される場合における物標を検出する際の分解能より向上する。
[0085]
 なお、第1送信アンテナ26及び第2送信アンテナ27の各々の長手方向が水平方向となるように、第1送信アンテナ26及び第2送信アンテナ27を自動車50に配置し、受信アンテナ3の長手方向が鉛直方向となるように、受信アンテナ3を自動車50に配置してもよい。
[0086]
 第1送信アンテナ26、受信アンテナ3及び第2送信アンテナ27の各々が配置される場所は、図18を用いて説明した場所に限定されない。第1送信アンテナ26、受信アンテナ3及び第2送信アンテナ27の各々は、自動車50の複数の場所のうちの互いに異なる三つの場所に重ねられることなく配置されればよい。
[0087]
 3個以上の第1送信アンテナ26を自動車50に配置してもよいし、2個以上の受信アンテナ3を自動車50に配置してもよい。
[0088]
実施の形態4.
 図20は、実施の形態4にかかるレーダ装置1Bの構成を示す図である。レーダ装置1Bは、送信アンテナ2と、受信アンテナ3と、送信アンテナ2とも受信アンテナ3とも異なる構造物の信号処理回路4とを有する。信号処理回路4は、送信アンテナ2によって放射される電波に対応する信号の処理と、受信アンテナ3によって受信された電波に対応する信号の処理とを行う。レーダ装置1Bは、信号処理回路4と受信アンテナ3とを接続する第1接続線41と、受信アンテナ3と送信アンテナ2とを接続する第2接続線42とを更に有する。送信アンテナ2は、実施の形態1において説明した送信アンテナ2である。受信アンテナ3は、実施の形態1において説明した受信アンテナ3である。
[0089]
 信号処理回路4は、送信アンテナ2が放射する電波のもととなる信号を生成する。加えて、信号処理回路4は、例えば、受信アンテナ3によって受信された電波に対応する信号の増幅、当該信号の周波数変換及び当該信号のアナログ-ディジタル変換の一部又は全部を行う。さらに、信号処理回路4は、受信アンテナ3によって受信された電波がディジタル化された信号から、物標を特定するために必要な信号を抽出して物標を特定する。
[0090]
 上述の通り、信号処理回路4は、送信アンテナ2及び受信アンテナ3のいずれとも異なる構造物である。そのため、信号処理回路4を、自動車50の複数の部位のうちの送信アンテナ2が配置される第1の部位とも受信アンテナ3が配置される第2の部位とも異なる第3の部位に配置することができる。信号処理回路4を自動車50に配置した場合に自動車50の意匠性及び美観を損なわない部位を第3の部位に選択することにより、自動車50の意匠性及び美観を損なうことなく、信号処理回路4を自動車50に配置することができる。
[0091]
 送信アンテナ2が物標に対して電波を送信し、受信アンテナ3が物標からの電波を受信するので、信号処理回路4は電波の送信及び受信に直接に寄与しない。そのため、信号処理回路4を自動車50の内部の任意の位置に配置することができる。上述の通り、信号処理回路4は送信アンテナ2及び受信アンテナ3のいずれとも異なる構造物であるので、信号処理回路4の一部が送信アンテナ2に設けられると共に信号処理回路4の残部が受信アンテナ3に設けられる場合に比べて、送信アンテナ2及び受信アンテナ3の各々を小さくすることができる。送信アンテナ2は、実施の形態2において説明された送信アンテナ2Aに置き換えられてもよい。
[0092]
 以上の実施の形態に示した構成は、本発明の内容の一例を示すものであり、別の公知の技術と組み合わせることも可能であるし、本発明の要旨を逸脱しない範囲で、構成の一部を省略又は変更することも可能である。

符号の説明

[0093]
 1 レーダ装置、2,2A 送信アンテナ、3 受信アンテナ、21 送信用素子アンテナ、22 送信用誘電体基板、23 給電部、24,34 線路、25,35 組、31 受信用素子アンテナ、32 受信用誘電体基板、33 受信部、50 自動車、51 フロントガラス。

請求の範囲

[請求項1]
 送信アンテナと、前記送信アンテナとは異なる構造物の受信アンテナとを備え、
 前記送信アンテナは、1個又は複数個の送信用素子アンテナと、前記1個又は複数個の送信用素子アンテナが位置する送信用誘電体基板とを有し、前記送信アンテナの第1の方向の長さは前記送信アンテナの第2の方向の長さより長く、前記第2の方向は前記第1の方向と直交し、
 前記受信アンテナは、1個又は複数個の受信用素子アンテナと、前記1個又は複数個の受信用素子アンテナが位置する受信用誘電体基板とを有し、前記受信アンテナの第3の方向の長さは前記受信アンテナの第4の方向の長さより長く、前記第4の方向は前記第3の方向と直交する
 ことを特徴とするレーダ装置。
[請求項2]
 前記送信アンテナ及び前記受信アンテナの各々は、複数個のチャネルを有する
 ことを特徴とする請求項1に記載のレーダ装置。
[請求項3]
 前記送信アンテナとも前記受信アンテナとも異なる構造物の信号処理回路を更に備え、
 前記信号処理回路は、前記送信アンテナによって放射される電波に対応する信号の処理と、前記受信アンテナによって受信された電波に対応する信号の処理とを行う
 ことを特徴とする請求項1又は2に記載のレーダ装置。
[請求項4]
 送信アンテナと、前記送信アンテナとは異なる構造物の受信アンテナとを自動車に配置するアンテナ配置方法であって、
 前記送信アンテナは、1個又は複数個の送信用素子アンテナと、前記1個又は複数個の送信用素子アンテナが位置する送信用誘電体基板とを有し、前記送信アンテナの第1の方向の長さは前記送信アンテナの第2の方向の長さより長く、前記第2の方向は前記第1の方向と直交し、
 前記受信アンテナは、1個又は複数個の受信用素子アンテナと、前記1個又は複数個の受信用素子アンテナが位置する受信用誘電体基板とを有し、前記受信アンテナの第3の方向の長さは前記受信アンテナの第4の方向の長さより長く、前記第4の方向は前記第3の方向と直交し、
 前記送信アンテナを前記自動車の第1の部位に配置する第1ステップと、
 前記受信アンテナを前記自動車の第2の部位に配置する第2ステップとを含み、
 前記第2の部位は、前記第1の部位と異なる
 ことを特徴とするアンテナ配置方法。
[請求項5]
 前記第1ステップでは、前記送信アンテナを前記自動車のフロントガラスの第1の辺に沿って配置し、前記第1の方向は前記第1の辺と平行であり、
 前記第2ステップでは、前記受信アンテナを前記フロントガラスの第2の辺に沿って配置し、前記第3の方向は前記第2の辺と平行であり、前記第2の辺は前記第1の辺と直交する
 ことを特徴とする請求項4に記載のアンテナ配置方法。
[請求項6]
 前記フロントガラスは、前記第1の辺に沿って設けられる第1の着色部と、前記第2の辺に沿って設けられる第2の着色部とを有し、
 前記第1ステップでは、前記送信アンテナを前記第1の着色部より前記自動車の座席側に配置し、
 前記第2ステップでは、前記受信アンテナを前記第2の着色部より前記自動車の前記座席側に配置する
 ことを特徴とする請求項5に記載のアンテナ配置方法。
[請求項7]
 前記送信アンテナを、鉛直方向の放射パターンを有する電波を放射するために用い、
 前記受信アンテナを、水平方向の放射パターンを有する電波を受信するために用いる
 ことを特徴とする請求項5に記載のアンテナ配置方法。
[請求項8]
 前記第1ステップでは、前記送信アンテナを前記自動車の窓の第1の辺に沿って配置し、前記第1の方向は前記第1の辺と平行であり、
 前記第2ステップでは、前記受信アンテナを前記窓の第2の辺に沿って配置し、前記第3の方向は前記第2の辺と平行であり、前記第2の辺は前記第1の辺と異なる
 ことを特徴とする請求項4に記載のアンテナ配置方法。
[請求項9]
 前記第1の部位及び前記第2の部位の一方又は双方は、前記自動車を構成するひとつの構成要素の外周の一部、又は、前記構成要素の折れ曲がっている部位である
 ことを特徴とする請求項4に記載のアンテナ配置方法。
[請求項10]
 前記第1の部位及び前記第2の部位の一方又は双方は、前記自動車を構成するバックミラーを支持する支持体の一部、又は前記バックミラーの一部である
 ことを特徴とする請求項4に記載のアンテナ配置方法。
[請求項11]
 前記第1の部位及び前記第2の部位の一方又は双方は、前記自動車に搭載される衝突防止装置の一部であるカメラの一部である
 ことを特徴とする請求項4に記載のアンテナ配置方法。
[請求項12]
 前記送信アンテナ及び前記受信アンテナの一方又は双方を2個以上前記自動車に配置する
 ことを特徴とする請求項4から11のいずれか1項に記載のアンテナ配置方法。
[請求項13]
 前記送信アンテナとも前記受信アンテナとも異なる構造物の信号処理回路を前記自動車の内部に配置するステップを更に含み、
 前記信号処理回路は、前記送信アンテナによって放射される電波に対応する信号の処理と、前記受信アンテナによって受信された電波に対応する信号の処理とを行う
 ことを特徴とする請求項4から12のいずれか1項に記載のアンテナ配置方法。
[請求項14]
 前記送信アンテナ及び前記受信アンテナの各々は、複数個のチャネルを有する
 ことを特徴とする請求項4から13のいずれか1項に記載のアンテナ配置方法。

図面

[ 図 1]

[ 図 2]

[ 図 3]

[ 図 4]

[ 図 5]

[ 図 6]

[ 図 7]

[ 図 8]

[ 図 9]

[ 図 10]

[ 図 11]

[ 図 12]

[ 図 13]

[ 図 14]

[ 図 15]

[ 図 16]

[ 図 17]

[ 図 18]

[ 図 19]

[ 図 20]