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1. JP2004188539 - SAW BLADE

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Description

Title of Invention 鋸刃  

Claims

1   2   3    

Drawings

1   2   3   4   5   6   7    

Description

鋸刃

[]
【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は帯鋸盤、弓鋸盤または丸鋸盤等に使用される鋸刃に関する。さらに詳細には、被加工材の切断時における耐切曲がり特性を向上させ、鋸刃の寿命を大きくし得る鋸刃に関する。
【0002】
【従来の技術】
棒状で長く大きな金属材を切断する機械としては、帯鋸盤が広く使用されている。この帯鋸盤に使用する切削工具である帯鋸刃においては、例えば、ビビリ振動や騒音に対応するために、アサリ(set)のパターンをレーカーセット(raker set)、ウェーブセット(wave set)またはストレートセット(straight set)などに設定したりしている。
【0003】
また、ステンレス鋼の如き難削材に対しては、騒音を抑制し、切削抵抗を低減させ、鋸刃寿命を向上させる方法として、鋸刃における鋸歯の高低差を設けると共にアサリの振出量を変えるなどした鋸刃(例えば、特公平7−24973号公報)も開発されている。特に騒音や切削抵抗の増加を抑制するための技術では鋸刃を構成する歯の高低差とアサリの振出量を変える手法が一般的である。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】
騒音や切削抵抗の増加を抑制し、鋸刃寿命を向上させる技術は前述のように、各鋸歯に高低差を設けると共にアサリの振出量を変える技術が一般的である。この技術は、鋸刃の走行方向あるいは切り込み方向の切り溝を、各歯に対して均等に分散させ、それぞれの歯にかかる負荷を低減させることと、切り屑を細分化させることに注目してなされたものである。
【0005】
しかしながら、従来の対応策は鋸刃の厚み方向に対する抵抗力は考慮されていない。すなわち、一般的な鋸刃は、左右に屈曲することのない直歯と、左または右方向へ屈曲したアサリ歯とから構成されており、被削材の切断時に各歯が被削材に突入する際、直歯は左右方向(鋸刃の厚み方向)に振られる量は比較的に小さいが、右アサリ歯または左アサリ歯の場合は、右または左方向へ大きく振られるため、鋸刃の厚み方向に振動を引き起こす大きな原因となっている。
【0006】
この時、例えばアサリ歯のアサリ振出量が全て同じ鋸刃の場合には、左右方向の振動による力に対しては、全てのアサリ歯によって均等に受けることになるが、アサリ歯のアサリ振出量が異なる歯を備えた鋸刃の場合には、アサリ振出量が最も大きいアサリ歯が左右方向の振動による力を受けることになる。
【0007】
ここで、アサリ歯のアサリ振出量が異なる歯を備えた鋸刃の場合、左右方向の振動による力を受けるアサリ歯の数が、アサリ歯のアサリ振出量が全て同一である鋸刃に比較して少なくなるため、左右方向の振動に対する抵抗力が少なくなり、不安定な状態となる。
【0008】
さらに、前述の鋸刃を構成する歯の高低差とアサリの振出量を変える手法においては、1歯にかかる負荷を低減させることはできるが、各歯の部分的な仕事量は増加するというデメリットがある。すなわち、アサリ振出量が最も大きいアサリ歯のコーナー部分においての摩耗の進行が早くなり、かつこの部分においては、前述の通り左右方向の振動を受けるためより不安定となり、鋸刃の寿命を短縮させる原因の一つである、「切曲がり」が発生しやすくなるという問題がある。
【0009】
本発明は上述の如き問題を解決するためになされたものであり、本発明の課題は、鋸刃の厚み方向の振動を抑制すると共に耐切曲がり特性を向上させた長寿命の鋸刃を提供することである。
【0010】
【課題を解決するための手段】
上述の課題を解決する手段として請求項1に記載の鋸刃は、少なくとも1枚の直歯を含む先行歯グループと、複数のアサリ歯からなる第1の後続歯グループと、前記第1の後続歯グループの歯高より小さい歯高を有すると共に、前記第1の後続歯グループのアサリ振出量より大きいアサリ振出量を有する複数のアサリ歯からなる第2の後続歯グループとを備えた鋸刃において、前記第2の後続歯グループのアサリ歯の枚数を前記第1の後続歯グループのアサリ歯の枚数より多く設けたことを要旨とするものである。
【0011】
請求項2に記載の鋸刃は、少なくとも1枚の台形歯を含む先行歯グループと、左右のアサリを備えた少なくとも1枚の台形歯を含む第1の後続歯グループと、前記第1の後続歯グループの歯高より小さい歯高を有すると共に、前記第1の後続歯グループのアサリ振出量より大きい左右のアサリ振出量を有する台形歯または平歯からなる第2の後続歯グループとを備えた鋸刃において、前記第2の後続歯グループのアサリ歯の枚数を前記第1の後続歯グループのアサリ歯の枚数よりも多く設けたことを要旨とするものである。
【0012】
請求項3に記載の鋸刃は、少なくとも1枚の台形歯を含む先行歯グループと、前記台形歯の切れ歯の稜線より右方外側へ突出した第1右方平歯と、前記台形歯の切れ歯の稜線より左方外側へ突出した第1左方平歯からなる複数枚の歯を備えた第1の後続歯グループと、前記第1の後続歯グループの歯高より小さい歯高を有すると共に、前記第1の後続歯グループのアサリ振出量より大きい左方向のアサリ振出量を有する第2左方平歯と右方向のアサリ振出量を有する第2右方平歯と含む複数のアサリ歯からなる第2の後続歯グループとを備えた鋸刃において、前記第2の後続歯グループのアサリ歯の枚数を前記第1の後続歯グループのアサリ歯の枚数よりも多く設けたことを要旨とするものである。
【0013】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の実施の形態を図面によって説明する。
【0014】
図1(a,b,c)は本発明に係わる鋸刃の構成を有する鋸刃の第1の実施形態を示したものであり、鋸刃1は、図1(a,b)において右側から左方向へ向かって、1番目の先行歯である直歯1S、この先行歯に続く後続歯である右アサリ歯1Rl、左アサリ歯1Ll、右アサリ歯1Rhと、2番目の先行歯である直歯1Sとこの先行歯に続く後続歯である左アサリ歯1Lh、右アサリ歯1Rl、左アサリ歯1Llの8枚で1群(8枚パターン)を構成してある。
【0015】
図1a,1bを参照するに、鋸刃1を構成する1群中には、少なくとも1枚の直歯を含む先行歯グループと、複数のアサリ歯からなる第1の後続歯グループと、前記第1の後続歯グループの歯高より小さい歯高を有すると共に前記第1の後続歯グループのアサリ振出量より大きいアサリ振出量を有する複数のアサリ歯からなる第2の後続歯グループとがある。
【0016】
第1の後続歯グループは歯高が大きいグループであって、右アサリ歯1Rhと左アサリ歯1Lhが含まれている。第2の後続歯グループは第1の後続歯グループの歯高より小さい歯高を有すると共に前記第1の後続歯グループのアサリ振出量より大きいアサリ振出量を有する複数のアサリ歯からなるグループであって、右アサリ歯1Rlと左アサリ歯1Llが含まれている。
【0017】
なお、鋸歯の歯高とは、鋸刃の背側に設定した歯高基準位置SHLからの歯先までの距離であって、前記右アサリ歯1Rlと左アサリ歯1Llの歯高をl、右アサリ歯1Rhと左アサリ歯1Lhの歯高をh、直歯1Sの歯高はsとするとき、h>s>lの関係になっている。
【0018】
また、上述の第2の後続歯グループの右アサリ歯1Rlと左アサリ歯1Llのアサリ振出量は、前記第1の後続歯グループのアサリ振出量より大きく設定してある。すなわち、右アサリ歯1Rlと左アサリ歯1Llのアサリ振出量をwとし、右アサリ歯1Rhと左アサリ歯1Lhのアサリ振出量をnとするとき、w>nになるように設定してある。
【0019】
さらに、前記第2の後続歯グループのアサリ歯(1Rl、1Ll)の枚数を前記第1の後続歯グループのアサリ歯(1Rh、1Lh)の枚数より多く設けてある。
【0020】
換言すれば、直歯グループ、高歯高アサリ歯グループおよび低歯高アサリ歯グループの3グループを含む8枚1群(8枚パターン)で構成した鋸刃1において、アサリ振出量が最も大きく、かつ低歯高のアサリ歯を前記1群中に最も多く(実施例では4歯)設けたことを特徴とするものである。
【0021】
上記鋸刃1において、アサリ振出量の大きいアサリ歯の数を最も多くすることにより、切削加工時にアサリ振出量の大きいアサリ歯のコーナーにかかる負荷を分散させる効果がある。これにより、これまで最も摩耗の進行の早かったのアサリ振出量の大きいアサリ歯のコーナーの摩耗の進行を抑制することができる。
【0022】
また、鋸刃1の厚み方向の振動に対して、アサリ振出量の大きいアサリ歯の数を鋸刃1を構成する一群中に最も多くすることにより、より多くの歯で厚み方向の振動を受けることになるため振動に対する抵抗力を大きくすることができる。
【0023】
上述の作用効果により耐切曲がり特性を向上させて鋸刃寿命を長くすることができる。
【0024】
図2(a,b,c)は本発明に係わる鋸刃の構成を有する鋸刃の第2の実施形態を示したものであり、前記鋸刃1における鋸歯の構成パターンを図2(a,b)に示すように、右側から左方向へ向かって、直歯2S、右アサリ歯2Rl、左アサリ歯2Ll、右アサリ歯2Rh、左アサリ歯2Lh、右アサリ歯2Rl、左アサリ歯2Llの7歯で1群(7枚パターン)を構成するようにしても構わない。
【0025】
図2(a,b)に示す如く、鋸刃2を構成する1群中には、前記第1の実施形態と同様に、少なくとも1枚の直歯を含む先行歯グループと、複数のアサリ歯からなる第1の後続歯グループと、前記第1の後続歯グループの歯高より小さい歯高を有すると共に前記第1の後続歯グループのアサリ振出量より大きいアサリ振出量を有する複数のアサリ歯からなる第2の後続歯グループとがある。
【0026】
第1の後続歯グループは歯高が大きいグループであって、右アサリ歯2Rhと左アサリ歯2Lhが含まれている。第2の後続歯グループは第1の後続歯グループの歯高より小さい歯高を有すると共に前記第1の後続歯グループのアサリ振出量より大きいアサリ振出量を有する複数のアサリ歯からなるグループであって、右アサリ歯2Rlと左アサリ歯2Llが含まれている。
【0027】
なお、前記右アサリ歯2Rlと左アサリ歯2Llの歯高をl、右アサリ歯2Rhと左アサリ歯2Lhの歯高をh、直歯2Sの歯高をsとするとき、h>s>lの関係になっている。
【0028】
また、上述の第2の後続歯グループの右アサリ歯2Rlと左アサリ歯2Llのアサリ振出量は、前記第1の後続歯グループのアサリ振出量より大きく設定してある。すなわち、右アサリ歯2Rlと左アサリ歯2Llのアサリ振出量をwとし、右アサリ歯2Rhと左アサリ歯2Lhのアサリ振出量をnとするとき、w>nになるように設定してある。
【0029】
また、第2の後続歯グループのアサリ歯(2Rl、2Ll)の枚数を前記第1の後続歯グループのアサリ歯(2Rh、2Lh)の枚数より多く設けてある(実施例では4歯)。
【0030】
あるいは、図3(a,b,c)に示す第3の実施形態の鋸刃3のように、直歯3S、右アサリ歯3Rl、右アサリ歯3Rl、左アサリ歯3Lh、右アサリ歯3Rh、左アサリ歯3Ll、左アサリ歯3Llの7歯で1群(7枚パターン)を構成しても構わない。
【0031】
あるいは、直歯3S、右アサリ歯3Rl、右アサリ歯3Rh、左アサリ歯3Ll、左アサリ歯3Lhがそれぞれ複数個を備えた他のアサリパターンの鋸刃であっても構わない。
【0032】
また、歯高基準位置SHLから歯先までの歯高寸法が異なる3種類以上からなり、かつアサリ振出量が異なるアサリグループが3種以上からなる鋸刃3であっても構わない。
【0033】
なお、鋸刃3の構成においても、前記鋸刃1と同様に、第1の後続歯グループは歯高が大きいグループであって、右アサリ歯3Rhと左アサリ歯3Lhが含まれている。第2の後続歯グループは第1の後続歯グループの歯高より小さい歯高を有すると共に前記第1の後続歯グループのアサリ振出量より大きいアサリ振出量を有する複数のアサリ歯からなるグループであって、右アサリ歯3Rlと左アサリ歯3Llが含まれている。
【0034】
また、第2の後続歯グループの右アサリ歯3Rlと左アサリ歯3Llのアサリ振出量は、前記第1の後続歯グループのアサリ振出量より大きく設定してある。すなわち、右アサリ歯3Rlと左アサリ歯3Llのアサリ振出量をwとし、右アサリ歯3Rhと左アサリ歯3Lhのアサリ振出量をnとするとき、w>nになるように設定してある。
【0035】
さらに、前記第2の後続歯グループのアサリ歯(3Rl、3Ll)の枚数を前記第1の後続歯グループのアサリ歯(3Rh、3Lh)の枚数より多く設けてある(実施例では4歯)。
【0036】
図4(a,b,c)は、本発明に係わる鋸刃の第4の実施形態を示したものであり、鋸刃4はバチ形の鋸歯4枚で1群(4枚パターン)を構成したものである。
【0037】
図4(a,b)を参照するに、右側から左方向へ向かって先行歯である台形歯4B、後続歯である台形歯4F1、台形歯(または平歯)4F2、4F2の4枚で1群を構成してある。
【0038】
なお、上述の「バチ形の鋸歯」とは、鋸歯の歯先の形状が三味線の「ばち」の形状に似ているので「バチ歯」とも言われている。バチ歯は通常形状の歯における左アサリ歯と右アサリ歯との作用を1歯に持たせた歯である。
【0039】
また、台形歯とはバチ歯の歯先の両側に面取りを施したもので、歯先が台形の一部になっているので台形歯と呼ばれている。また、「平歯」とはバチ歯の歯先面取りを施さない歯であってバチ歯そのものである。
【0040】
さて、4枚1群構成の前記鋸刃4の後続歯の中には、台形歯(または平歯)からなる先行歯グループと、複数の台形歯または平歯からなる第1の後続歯グループと、この第1の後続歯グループの歯高より小さい歯高を有すると共に前記第1の後続歯グループのアサリ振出量より大きい左右のアサリ振出量を有する台形歯または平歯からなる第2の後続歯グループとがある。
【0041】
第1の後続歯グループは歯高が大きいグループであって、台形歯4F1が含まれている。第2の後続歯グループは第1の後続歯グループの歯高より小さい歯高を有すると共に前記第1の後続歯グループのアサリ振出量より大きい左右のアサリ振出量を有する台形歯(または平歯)からなるグループであって、2枚の台形歯(または平歯)4F2が含まれている。
【0042】
前記先行歯である台形歯4Bの歯高をb、後続歯である台形歯4F1の歯高をh、前記台形歯(または平歯)4F2の歯高をlとするとき、b>h>lの関係になっている。また、前記第2の後続歯グループのアサリ振出量をwとし、第1の後続歯グループのアサリ振出量をnとするとき、w>nになるように設定してある。
【0043】
さらに、前記第2の後続歯グループのアサリ歯(4F2)の枚数を前記第1の後続歯グループのアサリ歯(4F1)の枚数よりも多く設けてある。
【0044】
換言すれば、4枚1群構成の鋸刃4の後続歯において、アサリ振出量が大きくかつ低歯高の鋸歯を、アサリ振出量が小さくかつ高歯高の鋸歯の数より多く設けたことを特徴とするものである。
【0045】
上記構成の鋸刃4を使用した切削加工時においては、先行歯である台形歯4Bに対して、左右のアサリ振出量が最も大きい後続歯である台形歯または平歯(4F2)が最も広い切り溝を切削することになる。
【0046】
このとき、左右のアサリ振出量が最も大きい後続歯である台形歯または平歯の数を最も多くすることにより、この後続歯である台形歯または平歯の外側のコーナー部にかかる負荷を分散させて受けることができる。これにより、左右のアサリ振出量が最も大きい台形歯または平歯の外側のコーナー部の摩耗の進行を抑制することができる。また、鋸刃4の厚み方向の振動に対して、より多くの歯で厚み方向の振動を受けることになるため振動に対する抵抗力を大きくすることができる。
【0047】
上述の作用効果により耐切曲がり特性を向上させて鋸刃寿命を長くすることができる。
【0048】
図5(a,b,c)は、本発明に係わる鋸刃の第5の実施形態を示したものであり、鋸刃5はバチ形の鋸歯6枚で1群(6枚パターン)を構成したものである。
【0049】
図5(a,b)を参照するに、右側から左方向へ向かって先行歯である台形歯5B、後続歯である2枚の連続した台形歯5F1、3枚の連続した台形歯(または平歯)5F2の6枚で1群を構成してある。
【0050】
上述のバチ形の鋸歯6枚で1群(6枚パターン)を構成した鋸刃5も前記鋸刃4と同様な効果を得ることができる。あるいは、先行歯である台形歯5B、後続歯である台形歯5F1、台形歯(または平歯)5F2をそれぞれ複数枚備えた他のパターンとしても構わない。
【0051】
なお、前記台形歯5Bの歯高をb、後続歯である台形歯5F1の歯高をh、台形歯(または平歯)5F2の歯高をlとするとき、b>h>lになっており、前記台形歯(または平歯)5F2のアサリ振出量wは、台形歯5F1のアサリ振出量nより大きく設定してある(w>n)。また、前記台形歯(または平歯)5F2の歯数を台形歯5F1の歯数より多くしてある。
【0052】
また、前記鋸刃5は、歯高が異なる後続歯である台形歯(または平歯)グループが3種類以上からなり、かつ、アサリ振出量が異なる後続歯である台形歯(または平歯)グループが3種類以上からなる鋸刃であっても構わない。
【0053】
図6(a,b,c)は、本発明に係わる鋸刃の第6の実施形態を示したものであり、鋸刃6はバチ形の鋸歯7枚で1群(7枚パターン)を構成してある。
【0054】
図6(a,b)を参照するに、右側から左方向へ向かって先行歯である台形歯6B、この台形歯6Bの第1の後続歯であって、前記台形歯6Bの切れ歯となる部分の稜線より幅方向において右方の外側へ突出した切れ歯を有する第1右方平歯6FR1と前記稜線より幅方向において左方の外側へ突出した切れ歯を有する第1左方平歯6FL1と、前記台形歯6Bの第2の後続歯であって、前記第1右方平歯6FR1と第1左方平歯6FL1の2歯よりも歯高が小さく、かつこの2歯よりも左右方向のアサリ振出量が大きい2枚の第2右方平歯6FR2と、2枚の第2左方平歯6FL2との7枚1群からなっている。
【0055】
さて、7枚1群構成の前記鋸刃6の後続歯の中には、台形歯(または平歯)からなる歯高lの低歯高グループ(6FR2、6FL2)と、歯高hの高歯高グループ(6FR1、6FL1)の2種類のグループがある。なお、前記台形歯6Bの歯高をbとするとき、歯高b>歯高h>歯高lとなっている。
【0056】
また、歯高lの低歯高グループの第2右方平歯6FR2と第2左方平歯6FL2の左右方向のアサリ振出量wが、歯高hの高歯高グループの第1右方平歯6FR1と第1左方平歯6FL1の左右方向のアサリ振出量nより大きく設定してある。 また、前記低歯高グループの歯数は高歯高グループの歯数よりも多く設けてある。
【0057】
上述の内容を要約すれば、7枚1群構成の鋸刃6の後続歯において、左右方向のアサリ振出量が大きくかつ低歯高の鋸歯を、アサリ振出量が小さくかつ高歯高の鋸歯の数より多く設けたことを特徴とするものである。
【0058】
上記構成の鋸刃6を使用した切削加工時においては、先行歯である台形歯6Bに対して、左右方向のアサリ振出量が最も大きい後続歯である第2右方平歯6FR2と第2左方平歯6FL2が切り溝を形成することになる。このとき、左右方向のアサリ振出量が最も大きい第2右方平歯6FR2と第2左方平歯6FL2の数を最も多くすることにより、第2右方平歯6FR2と第2左方平歯6FL2の外側コーナーの受ける負荷を多くの歯で分散して受けることができる。
【0059】
これにより、アサリ振出量が最も大きい第2右方平歯6FR2と第2左方平歯6FL2の外側コーナーの摩耗の進行を抑制することができる。また、鋸刃6の厚み方向の振動に対して、より多くの歯で厚み方向の振動を受けることになるため振動に対する抵抗力を大きくすることができる。
【0060】
上述の作用効果により耐切曲がり特性を向上させて鋸刃寿命を長くすることができる。
【0061】
図7(a,b,c)は、本発明に係わる鋸刃の第7の実施形態を示したものであり上述の鋸刃6の変形である。
【0062】
図7(a,b,c)に示す如く、鋸刃7はバチ形の鋸歯8枚で1群(8枚パターン)を構成してあり、右側から左方向へ向かって先行歯である台形歯7B、後続歯である第2右方平歯7FR2、第2左方平歯7FL2、第1右方平歯7FR1、台形歯7B、第1左方平歯7FL1、第2右方平歯7FR2、第2左方平歯7FL2で構成されており、やはり前記鋸刃6と同様な効果を得ることができる。
【0063】
また、上述の鋸刃7を、歯高が異なる後続歯である右方平歯と左方平歯からなるグループを3種類以上を有し、かつアサリ振出量が異なる後続歯である右方平歯と左方平歯からなるグループを3種類以上を有する構成としても構わない。
【0064】
【発明の効果】
請求項1、請求項2または請求項3の発明によれば、アサリ振出量の大きいアサリ歯の数を最も多くすることにより、切削加工時にアサリ振出量の大きいアサリ歯のコーナーにかかる負荷を分散させる効果がある。
【0065】
また、これまで最も摩耗の進行の早かったのアサリ振出量の大きいアサリ歯のコーナーの摩耗の進行を抑制することができる。さらに、鋸刃の厚み方向の振動に対して、より多くの歯で厚み方向の振動を受けることになるため振動に対する抵抗力を大きくすることができる。
【0066】
上述の作用効果により耐切曲がり特性を向上させて鋸刃寿命を長くすることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係わる鋸刃の第1の実施形態を示した図。図1(a)は側面図、図1(b)は下面図、図1(c)はA−A断面図。
【図2】本発明に係わる鋸刃の第2の実施形態を示した図。図2(a)は側面図、図2(b)は下面図、図2(c)はB−B断面図。
【図3】本発明に係わる鋸刃の第3の実施形態を示した図。図3(a)は側面図、図3(b)は下面図、図3(c)はC−C断面図。
【図4】本発明に係わる鋸刃の第4の実施形態を示した図。図4(a)は側面図、図4(b)は下面図、図4(c)はD−D断面図。
【図5】本発明に係わる鋸刃の第5の実施形態を示した図。図5(a)は側面図、図5(b)は下面図、図5(c)はE−E断面図。
【図6】本発明に係わる鋸刃の第6の実施形態を示した図。図6(a)は側面図、図6(b)は下面図、図6(c)はF−F断面図。
【図7】本発明に係わる鋸刃の第7の実施形態を示した図。図7(a)は側面図、図7(b)は下面図、図7(c)はG−G断面図。
【符号の説明】
1〜7 鋸刃
1S、2S、3S 直歯
1Rl、2Rl、3Rl 歯高lの右アサリ歯
1Ll 2Ll、3Ll 歯高lの左アサリ歯
1Rh 2Rh、3Rh 歯高hの右アサリ歯
1Lh 2Lh、3Lh 歯高hの左アサリ歯
b,l,h,S 歯高
n ,w アサリ振出量(n<w)
SHL 歯高基準位置
4B、5B、6B、7B 台形歯
4F1 後続歯である台形歯
4F2 台形歯(または平歯)
5F1 台形歯
5F2 台形歯(または平歯)
6FL1、7FL1 第1左方平歯
6FL2、7FL2 第2左方平歯
6FR1、7FR1 第1右方平歯
6FR2、7FR2 第2右方平歯

Claims

[1]
少なくとも1枚の直歯を含む先行歯グループと、複数のアサリ歯からなる第1の後続歯グループと、前記第1の後続歯グループの歯高より小さい歯高を有すると共に前記第1の後続歯グループのアサリ振出量より大きいアサリ振出量を有する複数のアサリ歯からなる第2の後続歯グループとを備えた鋸刃において、前記第2の後続歯グループのアサリ歯の枚数を前記第1の後続歯グループのアサリ歯の枚数より多く設けたことを特徴とする鋸刃。
[2]
少なくとも1枚の台形歯を含む先行歯グループと、左右のアサリを備えた少なくとも1枚の台形歯を含む第1の後続歯グループと、前記第1の後続歯グループの歯高より小さい歯高を有すると共に、前記第1の後続歯グループのアサリ振出量より大きい左右のアサリ振出量を有する台形歯または平歯からなる第2の後続歯グループとを備えた鋸刃において、前記第2の後続歯グループのアサリ歯の枚数を前記第1の後続歯グループのアサリ歯の枚数よりも多く設けたことを特徴とする鋸刃。
[3]
少なくとも1枚の台形歯を含む先行歯グループと、前記台形歯の切れ歯の稜線より右方外側へ突出した第1右方平歯と、前記台形歯の切れ歯の稜線より左方外側へ突出した第1左方平歯からなる複数枚の歯を備えた第1の後続歯グループと、前記第1の後続歯グループの歯高より小さい歯高を有すると共に、前記第1の後続歯グループのアサリ振出量より大きい左方向のアサリ振出量を有する第2左方平歯と右方向のアサリ振出量を有する第2右方平歯と含む複数のアサリ歯からなる第2の後続歯グループとを備えた鋸刃において、前記第2の後続歯グループのアサリ歯の枚数を前記第1の後続歯グループのアサリ歯の枚数よりも多く設けたことを特徴とする鋸刃。

Drawings

[ Fig. 1]

[ Fig. 2]

[ Fig. 3]

[ Fig. 4]

[ Fig. 5]

[ Fig. 6]

[ Fig. 7]