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1. WO2020136895 - WIRELESS TRANSMISSION DEVICE, WIRELESS RECEPTION DEVICE, REMOTE COMMUNICATION MONITORING SYSTEM, WIRELESS COMMUNICATION SYSTEM AND WIRELESS COMMUNICATION METHOD

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明 細 書

発明の名称 無線送信装置、無線受信装置、遠隔通信監視システム、無線通信システムおよび無線通信方法

技術分野

0001  

背景技術

0002   0003  

先行技術文献

非特許文献

0004  

発明の概要

発明が解決しようとする課題

0005   0006  

課題を解決するための手段

0007  

発明の効果

0008  

図面の簡単な説明

0009  

発明を実施するための形態

0010   0011   0012   0013   0014   0015   0016   0017   0018   0019   0020   0021   0022   0023   0024   0025   0026   0027   0028   0029   0030   0031   0032   0033   0034   0035   0036   0037   0038   0039   0040   0041   0042   0043   0044   0045   0046   0047   0048   0049   0050   0051   0052   0053   0054   0055   0056   0057   0058   0059   0060   0061   0062   0063   0064   0065   0066   0067   0068   0069   0070   0071   0072   0073   0074   0075   0076   0077   0078   0079   0080   0081   0082   0083   0084   0085   0086   0087   0088   0089   0090   0091   0092   0093   0094   0095   0096   0097   0098   0099   0100   0101   0102   0103   0104   0105   0106   0107   0108   0109  

符号の説明

0110  

請求の範囲

1   2   3   4   5   6   7   8   9   10   11   12   13   14   15   16   17   18   19   20   21   22   23   24   25   26  

図面

1   2   3   4   5   6   7   8   9   10   11   12   13   14   15   16   17   18   19   20   21   22   23   24   25  

明 細 書

発明の名称 : 無線送信装置、無線受信装置、遠隔通信監視システム、無線通信システムおよび無線通信方法

技術分野

[0001]
 本発明は、受信装置が複数の送信装置からの信号を多重受信する無線送信装置、無線受信装置、遠隔通信監視システム、無線通信システムおよび無線通信方法に関する。

背景技術

[0002]
 同一の周波数を用いて、複数の送信装置が同時にデータ送信を行う場合には、複数の送信装置からの信号が多重されて受信されるため、ビート干渉が生じる。また、繰返し周波数を割り当てるセル構成システムにおいても、同一の周波数を使用しているセルからのセル間干渉を受けることがある。干渉状態であっても通信可能であることが望ましい。また、システムを一時的に停止して干渉状況を把握することは容易であるが、高信頼性が求められるシステムでは、データの伝送を継続しながら干渉状況を把握することが望ましい。
[0003]
 データの伝送を継続しながら干渉状況を把握し、干渉を抑圧することは、MIMO(Multiple Input Multiple Output)信号分離技術など活用すれば実現可能である。例えば、非特許文献1には、複数の送信装置、複数のアンテナから異なる既知信号を送信し、受信側では、既知信号の逆行列処理によって伝送路行列を推定し、推定された伝送路行列を用いて信号分離用重みを算出し、空間多重された受信信号に乗算することで、干渉を抑圧することができ、推定した伝送路行列から複数の送信装置からの干渉の状態を把握可能な技術が開示されている。非特許文献1に記載の技術では、データ伝送を行いながら、干渉の状態を把握し、干渉を抑圧することが可能である。

先行技術文献

非特許文献

[0004]
非特許文献1 : Lars Thiele, Martin Kurras, Michael Olbrich and Kai Borner, "Analysis of the LS Estimation Error for a MIMO System on a Rician Fading Channel," 2013 IEEE 77th Vehicular Technology Conference (VTC Spring), pp.1-5, 2013.

発明の概要

発明が解決しようとする課題

[0005]
 しかしながら、上記従来の技術では、受信装置が高速に移動する環境では、伝搬路が激しく変動し、伝送路推定精度が低下するという問題があった。伝送路推定精度が低下すると、精度が低下した伝送路値を使用して、MLD(Maximum Likelihood Detection)または線形等化などによる信号分離を行うため、信号の伝送特性も低下する。
[0006]
 本発明は、上記に鑑みてなされたものであって、無線受信装置が高速に移動する環境下であっても、データ伝送を行いながら複数の無線送信装置および複数のアンテナによる干渉状態を測定する際の、伝送路推定精度を向上させることが可能になる無線送信装置を得ることを目的とする。

課題を解決するための手段

[0007]
 上述した課題を解決し、目的を達成するために、本発明の各実施形態にかかる無線送信装置は、無線受信装置で使用される周波数変換長未満の長さの基本波形を準備し、基本波形を複数回繰り返した周波数変換長以上の長さの繰返し波形を生成し、繰返し波形および既知信号を含むデータフレームを生成する繰返し符号化部と、を備えることを特徴とする。

発明の効果

[0008]
 本発明にかかる無線送信装置は、無線受信装置が高速に移動する環境下であっても、データ伝送を行いながら複数の無線送信装置および複数のアンテナによる干渉状態を測定する際の伝送路推定精度を向上させることが可能になるという効果を奏する。

図面の簡単な説明

[0009]
[図1] 本発明の実施の形態1にかかる無線通信システムの概略構成を示す図
[図2] 図1に示す無線通信システムのフレーム構造の一例を示す図
[図3] 図2に示すデータフレームの一部を示す説明図
[図4] 図1に示す無線送信装置の機能構成を示す図
[図5] 図1に示す繰返し差動符号化部が始端処理を行わない場合の一例を示す図
[図6] 図1に示す繰返し差動符号化部が行う始端処理についての説明図
[図7] 図1に示す無線受信装置の機能構成を示す図
[図8] 図7に示す繰返し波形合成部の合成処理の説明図
[図9] 図1に示す無線通信システムの各無線送信装置が使用する位相回転系列の一例の説明図
[図10] 本発明の実施の形態2において使用するフレーム構造を示す図
[図11] 本発明の実施の形態2にかかる無線受信装置の構成を示す図
[図12] 本発明の実施の形態3にかかる受信信号の構成を示す図
[図13] 図12に示す信号を受信する無線受信装置の構成を示す図
[図14] 測定対象の無線送信装置を限定する変形例についての説明図
[図15] 本発明の実施の形態4が解決しようとする課題の説明図
[図16] 本発明の実施の形態4において使用されるデータフレームの説明図
[図17] 本発明の実施の形態4における始端処理の説明図
[図18] 本発明の実施の形態4にかかる無線受信装置の構成を示す図
[図19] 本発明の実施の形態4の変形例にかかる無線受信装置の構成を示す図
[図20] 本発明の実施の形態5にかかる無線送信装置の構成を示す図
[図21] 図20に示す無線送信装置が送信するスーパーフレームに含まれる干渉状況測定フレームの一例を示す図
[図22] 単一の固定ビット系列を用いる場合に生じる課題の説明図
[図23] 複数の種類の固定ビット系列を用いる場合の利点の説明図
[図24] 本発明の実施の形態1~5を実現するための専用のハードウェアである処理回路を示す図
[図25] 本発明の実施の形態1~5を実現するためのプロセッサを備える制御回路を示す図

発明を実施するための形態

[0010]
 以下に、本発明の実施の形態にかかる無線送信装置、無線受信装置、遠隔通信監視システム、無線通信システムおよび無線通信方法を図面に基づいて詳細に説明する。なお、この実施の形態によりこの発明が限定されるものではない。例えば、以降では差動符号化を使用する例を説明するが、本実施の形態は差動符号化を使用する例に限定されない。
[0011]
実施の形態1.
 図1は、本発明の実施の形態1にかかる無線通信システム1の概略構成を示す図である。無線通信システム1は、複数の無線送信装置2と無線受信装置3とを含む。無線受信装置3は、複数の無線送信装置2のそれぞれが送信した信号を多重受信する。無線送信装置2は、例えば基地局であり、無線受信装置3は、例えばスマートフォンなどの移動体通信装置である。なお、以下本明細書中および図面中において、1台の無線受信装置3が受信する信号の送信元である複数の無線送信装置2のそれぞれを区別する必要がある場合、無線送信装置2-1,2-2などとハイフンの後に数字を付して区別する場合がある。また、無線送信装置2-1,2-2を省略してtx1,tx2などと称する場合もある。
[0012]
 無線送信装置2は、既知信号を含む信号を送信し、無線受信装置3は、受信信号に含まれる既知信号を用いて、各無線送信装置2からの干渉を推定することができる。複数の無線送信装置2は、共通の既知信号を使用することが可能であり、同一の周波数で同時に通信することができる。各無線送信装置2は、複数のアンテナを有しており、無線受信装置3は、少なくとも1つのアンテナを有している。なお、図1では、1台の無線受信装置3に対して、複数の無線送信装置2がデータを送信することを説明するために、2台の無線送信装置2と1台の無線受信装置3とを示したが、無線通信システム1は、3台以上の無線送信装置2を有してもよいし、複数の無線受信装置3を有してもよい。
[0013]
 図2は、図1に示す無線通信システム1のフレーム構造の一例を示す図である。図2に示すデータフレーム40は、既知信号41と、繰返し差動符号化系列42とから構成されている。複数の無線送信装置2または送信アンテナが送信する複数のデータフレーム40の繰返し差動符号化系列42は、周波数軸上で直交する異なる系列となる。繰返し差動符号化系列42は、複数の繰返し波形43を結合して生成され、各繰返し波形43は、基本波形44の整数倍または非整数倍の繰返しから構成されている。図2の例では、繰返し波形43は、2つの基本波形44の繰返しであり、基本波形44のシンボル数をRシンボルとすると、繰返し波形43のシンボル数は2Rシンボルとなる。また、繰返し差動符号化系列42は、4つの基本波形#1~#4を含んでいる。このため、繰返し差動符号化系列42のシンボル数Dは、D=R×2×4=8Rで表される。
[0014]
 図3は、図2に示すデータフレーム40の一部を示す説明図である。無線送信装置2は、基本波形44を準備し、基本波形44を複数回繰返した繰返し波形43を生成する。なお、図2に示すようにデータフレーム40が複数の繰返し波形43を含む場合、無線送信装置2は、複数の繰返し波形43を結合して、繰返し差動符号化系列42を生成する。
[0015]
 基本波形長L1および各繰返し波形43に含まれる基本波形44の繰返し数は、無線通信システム1において多重する送信局数、送信アンテナ数、無線送信装置2の最大送信タイミング差、伝送路の遅延量、ペイロード長、周波数変換長L3に基づいて決定される。また周波数変換長L3は、想定される最大ドップラー周波数に基づいて決定される。
[0016]
 無線送信装置2は、基本波形長L1を、無線受信装置3の周波数変換長L3未満とし、繰返し波形長L2を周波数変換長L3以上とする。例えば、繰返し波形長L2=周波数変換長L3の場合、この繰返し波形43を周波数変換すると、図3に示すように、基本波形ひとつおきのスペクトル45を観測することができる。一般的に、周波数変換長L3に対して伝搬路の変動が大きいと、周波数変換後の各周波数成分において直交性が崩れ、各周波数成分に分離することが困難となる。しかしながら、基本波形長L1、繰返し波形長L2および周波数変換長L3が上記の関係を満たし、伝送路の変動に耐えうる波形長とすることで、高速移動環境のような伝搬路の変動が大きい環境であっても、受信側において、周波数領域において各周波数成分を分離することが可能になる。このような繰返し波形43を含むデータフレーム40を生成するための無線送信装置2の構成について以下に説明する。
[0017]
 図4は、図1に示す無線送信装置2の機能構成を示す図である。無線送信装置2は、誤り訂正符号化部21と、インタリーバ22と、マッピング部23と、繰返し差動符号化部24と、複数の位相回転部25と、複数の送信アンテナ26と、制御部27とを有する。
[0018]
 誤り訂正符号化部21は、情報ビット系列46の入力を受け付けると、入力された情報ビット系列46に誤り訂正符号化処理を行い、符号化ビット系列をインタリーバ22に入力する。インタリーバ22は、入力された符号化ビット系列の順番を入れ替えて、順番を入れ替えた符号化ビット系列をマッピング部23に入力する。マッピング部23は、入力された符号化ビット系列にマッピング処理を行い、1次変調シンボルを得る。マッピング部23は、取得した1次変調シンボルを繰返し差動符号化部24に入力する。
[0019]
 繰返し差動符号化部24は、繰返し符号化部の一例であり、入力される1次変調シンボルから、繰返し波形43を含む繰返し差動符号化系列42を出力するように、繰返し差動符号化処理を行う。このとき、繰返し差動符号化部24は、所定の位置に既知信号41の差動符号処理結果を挿入する。これにより、繰返し差動符号化部24は、無線受信装置3の周波数変換長未満の長さの基本波形44を準備し、基本波形44を複数回繰返した周波数変換長以上の長さの繰返し波形43を生成し、繰返し波形43および既知信号41を含むデータフレーム40を生成することになる。
[0020]
 繰返し差動符号化部24は、入力された1次変調シンボルS[k]に対して、始端処理を行うためのシンボル挿入を行い、挿入後のシンボル行列S’[k]に対して時空間差動符号化処理を行う。ここで、S’[k]は2シンボルで構成されるシンボル行列であり、以下の数式(1)で表される。
[0021]
[数1]


[0022]
 ここで、kはブロック時刻である。シンボル挿入後のシンボル行列S’[k]に対して、以下の数式(2)に示す差動符号化処理を行い、差動符号化後のシンボル行列C[k]を得る。
[0023]
[数2]


[0024]
 ここで、C[k]は、差動符号化後のシンボルであって、以下の数式(3)のように構成される。
[0025]
[数3]


[0026]
 ここで、繰返し差動符号化部24では、基本波形44の繰返し、既知信号41と繰返し波形43との接合、繰返し波形43同士の接合のために、始端処理が必要である。始端処理は、上記の接合処理において、基本波形44の形状が崩れることを回避するための処理である。
[0027]
 図5は、図1に示す繰返し差動符号化部24が始端処理を行わない場合の一例を示す図である。差動符号化処理は、上記の通り、1時刻前のシンボルを使用して行われる。繰返し差動符号化部24において、単純に、ビット系列コピー処理を行い、基本波形44の繰返し数だけビット系列のコピーを行うと、それぞれの基本波形44の所定位置のシンボル、具体的には先頭シンボルの差動符号化において用いられる1時刻前のシンボルが、1回目と2回目とで異なるため、ビット系列を差動符号化した後、繰返し1回目の基本波形44-1と繰返し2回目の基本波形44-2とは、形状が異なってしまう。このような状態を回避するために、繰返し差動符号化部24は、各基本波形44の先頭シンボルにおける差動符号化後の結果が同一の値となるように、始端処理を行う。
[0028]
 図6は、図1に示す繰返し差動符号化部24が行う始端処理についての説明図である。繰返し差動符号化部24は、差動符号化後の系列が繰返しの波形形状を維持するように、繰返し波形43に含まれる各基本波形44の先頭シンボル44aを調整する。
[0029]
 繰返し差動符号化部24は、各基本波形44の先頭シンボル44aにおいて、調整後のシンボルを挿入したシンボル行列S’[k]を、1時刻前の差動符号化後の行列C[k-1]の逆行列C H[k-1]とする。このように始端処理によって、各基本波形44の先頭シンボル44aを調整することによって、各基本波形44の先頭シンボル44aにおける時空間差動符号化後の結果は同一となる。具体的には、時空間差動符号化の結果、生成されるシンボル行列C[k]は、以下の数式(4)で表される。
[0030]
[数4]


[0031]
 数式(4)からわかるように、差動符号化後のシンボル行列C[k]は、単位行列に始端される。つまり、繰返し差動符号化部24は、繰返し波形43に含まれる複数の先頭シンボル44aにおける差動符号化後の結果が同一の値となるように、1時刻または1ブロック前の符号化信号の複素共役またはエルミート行列を使用して、先頭シンボル44aにおける差動符号化後の結果が単位行列になるように先頭シンボル44aを調整する。
[0032]
 なお、上記の始端処理は、連続したS’[k]に対して時空間差動符号化する場合の処理である。これは、繰返し波形43を生成するための一例であり、他の手段を採用してもよい。例えば、繰返し差動符号化部24は、既知信号41の差動符号化を実施した後、基本波形44の繰返し1回目の差動符号化行列であるシンボル行列C[k]を生成する際には、既知信号41の差動符号化結果であるC[k-1]を用いずに、代わりにC[k-1]として既知のシンボルブロックを代入してもよい。或いは、繰返し差動符号化部24は、時空間差動符号化せずにC[k]に予め定められた値を代入して、基本波形44の繰返し1回目のシンボル行列C[k]を生成してもよい。繰返し差動符号化部24は、上述の方法で、差動符号化後のデータフレーム40を送信アンテナ26の数だけ生成し、各送信アンテナ26に対応して設けられた位相回転部25のそれぞれに入力する。
[0033]
 図4の説明に戻る。位相回転部25は、入力されたデータフレーム40に含まれる繰返し差動符号化系列42に対して、対応する位相回転を乗算する。第tx番目の無線送信装置2の第ant番目の送信アンテナ26の位相回転系列Rot tx,ant[t]は、以下の数式(5)で表される。
[0034]
[数5]


[0035]
 ここで、p tx,antは、第tx番目の無線送信装置2の第ant番目の送信アンテナ26の単位時刻当たりの位相回転変化量である。位相回転部25は、制御部27から通知されるp tx,antを使用して、位相回転系列Rot tx,ant[t]を算出する。
[0036]
 位相回転部25は、既知信号41を除く繰返し差動符号化系列42を対象にして、繰返し波形43毎に異なる位相回転系列Rot tx,ant[t]を乗算する。これにより、各送信アンテナ26で送信される繰返し差動符号化系列42が、周波数軸上で直交する。なお、ここでは、簡単のため、2つの無線送信装置2の多重受信を想定しているため、無線送信装置2毎に位相回転系列Rot tx,ant[t]は異なるが、無線送信装置2が有する複数の送信アンテナ26に対しては、同一の位相回転系列Rot tx,ant[t]を付与している。しかしながら、位相回転部25は、送信アンテナ26毎に異なる位相回転系列Rot tx,ant[t]を付与してもよい。
[0037]
 以上説明した構成によって、無線送信装置2は、基本波形44が複数回繰り返された繰返し波形43を含むデータフレーム40を送信することになる。ここで、データフレーム40の基本波形44の長さである基本波形長L1は、周波数変換長L3未満であり、繰返し波形43の長さである繰返し波形長L2は、周波数変換長L3以上である。また、位相回転部25は、繰返し差動符号化系列42に、無線送信装置2毎に異なる位相回転系列Rot tx,ant[t]を乗算する。このため、無線受信装置3が多重受信する信号に含まれる各無線送信装置2からの信号の繰返し差動符号化系列42は、周波数領域において直交している。
[0038]
 図7は、図1に示す無線受信装置3の機能構成を示す図である。無線受信装置3は、受信アンテナ31と、タイミング検出部32と、DFT(Discrete Fourier Transform)部33と、信号分離部34と、周波数シフト部35と、IDFT(Inverse DFT)部36と、差動復号部37と、繰返し波形合成部38と、LLR(Log-Likelihood Ratio)計算部39と、デインタリーブ部50と、誤り訂正復号部51と、電力測定部52と、伝送路推定部53と、平滑化補間部54と、ログ蓄積部55とを有する。周波数シフト部35、IDFT部36、差動復号部37および繰返し波形合成部38は、無線受信装置3が重畳して受信する信号の数と同数ずつ設けられている。
[0039]
 受信アンテナ31は、2台の無線送信装置2からの信号を重畳受信し、受信信号をタイミング検出部32に入力する。タイミング検出部32は、受信信号に含まれる既知信号41を用いて、時間同期および周波数同期を行う。タイミング検出部32は、受信信号をDFT部33に入力する。DFT部33は、入力された時間領域の信号を周波数領域の信号に変換する周波数変換部である。DFT部33は、変換後の周波数領域の信号を信号分離部34に入力する。信号分離部34は、無線送信装置2毎、または送信アンテナ26毎に信号の周波数成分を分離し、分離後の複数の信号のそれぞれを、複数の周波数シフト部35のそれぞれと、電力測定部52とに入力する。
[0040]
 周波数シフト部35は、入力された信号の周波数をシフトし、シフト後の信号をIDFT部36に入力する。IDFT部36は、入力された信号を時間領域の信号に変換する時間変換部である。IDFT部36は、変換後の時間領域の信号を、差動復号部37と、伝送路推定部53とに入力する。
[0041]
 差動復号部37は、入力された時間領域の信号に対して時空間差動復号処理を行い、復号された信号を得る。具体的には、差動復号部37が行う時空間差動復号処理の結果得られる復号後行列S’ tx[k]は、以下の数式(6)で表される。
[0042]
[数6]


[0043]
 差動復号部37は、復号後の信号を繰返し波形合成部38に入力する。実施の形態1では、2つの無線送信装置2は、同一のデータを送信していることから、差動復号化処理の後、繰返し波形合成部38において、得られた繰返し波形43の合成処理に加え、2つの無線送信装置2から送信された複数の同一データの合成処理が行われる。
[0044]
 図8は、図7に示す繰返し波形合成部38の合成処理の説明図である。差動復号部37において、基本波形44-1,44-2のそれぞれを差動復号化すると、1次変調シンボルである基本波形44-11,44-12が得られる。繰返し波形合成部38は、繰返し1回目の基本波形44-11と、繰返し2回目の基本波形44-12とを合成して、合成後の基本波形44-20の受信信号を得る。原理上は、DFT部33の半分のポイント数でIDFT部36が時間変換処理を行えば、基本波形の受信信号を得ることができるが、繰返し波形区間内の伝送路変動の影響を低減するために、IDFT部36は、DFT部33と同数のポイント数で時間変換処理を行い、差動復号部37が時空間差動復号処理を行った後、繰返し波形合成部38が合成処理を行うことで基本波形の受信信号を得ることができる。繰返し波形合成部38は、合成後の受信信号をLLR計算部39に入力する。
[0045]
 繰返し波形合成部38は、合成後の受信信号をLLR計算部39に入力する。LLR計算部39は、2系統分の受信信号の基本波形を用いて、対数尤度比計算処理を実行し、受信信号をデインタリーブ部50に入力する。デインタリーブ部50は、入力された受信信号でインタリーブ処理を行って、受信信号に含まれるビットの順番を入れ替えて元に戻す。デインタリーブ部50は、デインタリーブ処理後の受信信号を誤り訂正復号部51に入力する。誤り訂正復号部51は、入力された受信信号の誤り訂正復号処理を行い、送信ビット系列を取得する。
[0046]
 なお、図7に示した例では、無線受信装置3は、繰返し波形合成部38を有し、IDFT部36がDFT部33と同数のポイント数で時間変換処理を行うこととしたが、本実施の形態はかかる例に限定されず、繰返し波形合成部38を省略して、IDFT部36がDFT部33の半分のポイント数で時間変換処理を行ってもよい。一般的には、DFT処理のポイント数とIDFT処理のポイント数とは、繰返し回数に基づいて決まり、DFT処理のポイント数に対して繰返し回数分を除した値が実施すべきIDFT処理のポイント数となる。
[0047]
 電力測定部52は、信号分離部34から分離後の複数の受信信号が入力されると、各受信信号を用いて、受信電力、雑音電力、および干渉電力の少なくとも1つを計算する。電力測定部52は、測定した電力値を平滑化補間部54に入力する。
[0048]
 伝送路推定部53には、複数のIDFT部36が出力する時間領域の複数の受信信号が入力される。伝送路推定部53は、始端処理の性質を利用して、各送信アンテナ26と受信アンテナ31との間の伝送路を推定することができる。伝送路推定部53は、得られた各伝送路推定値の電力を算出することで、2つの無線送信装置2だけでなく、各無線送信装置2の各送信アンテナ26における干渉状況を把握することができる。特に、始端処理として1時刻前の時空間差動符号化ブロックのエルミート行列を乗算して基本波形の始端とする場合、時空間差動符号化ブロックは単位行列になることから、始端の時空間差動符号化ブロックの受信信号を得ることで、伝送路推定部53は、演算することなく各送信アンテナ26からの伝送路行列を得ることができる。また、予め定められた値を挿入して始端処理を行う場合であっても、伝送路推定部53は、固定挿入された既知の時空間差動符号化ブロックの逆行列を、受信信号に対して乗算することで伝送路行列を求めることができる。この場合は、始端のブロックが単位行列になる場合と比較して、得られた伝送路行列に含まれる雑音成分は大きい。伝送路推定部53は、取得した伝送路行列を平滑化補間部54に入力する。
[0049]
 平滑化補間部54は、電力測定部52から入力される電力値の平滑化処理および補間処理を行う。例えば、1フレーム中の複数の繰返し波形43に対して、同一の位相回転系列が乗算される場合、各無線送信装置2のスペクトルは同一の周波数において観測される。平滑化補間部54は、移動平均などによる平滑化処理を行うことができる。また平滑化補間部54は、スペクトルが観測されない周波数については、補間を行うことで占有帯域の周波数応答を把握することができるようにする。このように、平滑化補間部54は、時間軸方向および周波数軸方向に移動平均または補間処理を行って、処理後の電力値をログ蓄積部55に蓄積させる。
[0050]
 また平滑化補間部54には、伝送路推定部53から伝送路行列が入力される。平滑化補間部54は、伝送路行列についても電力値と同様に、時間領域で移動平均処理を行う平滑化処理を行って、履歴を蓄積することができる。なお、電力測定部52、伝送路推定部53、および平滑化補間部54は、周波数領域の複数の信号のそれぞれについて、電力、雑音電力、干渉電力および伝送路行列のうち少なくとも1つを測定する測定部の一例である。これらの測定部は、測定結果の履歴をログ蓄積部55に記録して蓄積する。
[0051]
 1フレーム中の複数の繰返し波形43に対して、同一の位相回転系列が乗算される場合には、繰返し回数が大きい場合、スペクトル間隔が大きくなるため、補間誤差が大きくなるという問題がある。これに対して、1フレーム中の複数の繰返し波形43に対して、異なる位相回転系列を乗算する場合、観測されるスペクトルは、繰返し波形43毎に周波数シフトされるため、補間誤差を抑制することが可能になる。
[0052]
 図9は、図1に示す無線通信システム1の各無線送信装置2が使用する位相回転系列の一例の説明図である。2つの無線送信装置2-1,2-2が同一の無線受信装置3に対して、同一のデータを送信する。このとき、各無線送信装置2-1,2-2は、繰返し波形43毎に異なる位相回転系列#1~#4を乗算すると共に、無線送信装置2-1,2-2間で、同一の繰返し波形43に対しては、異なる位相回転系列を乗算する。図9の例では、4つの基本波形#1から構成される繰返し波形43に対して、無線送信装置2-1は、位相回転系列#1を乗算し、無線送信装置2-2は、位相回転系列#2を乗算する。これにより、1つの位相回転系列を固定的に用いる場合よりも観測可能な周波数が増加するため、補間処理に比べてより詳細に周波数応答を確認することができる。
[0053]
 なお、本実施の形態では、無線受信装置3は、2つの無線送信装置2からの信号を多重受信し、受信する信号内における繰返し波形数は2である。基本波形44の繰返し波形数を増加させると、2つの無線送信装置2の周波数成分が割り当てられない周波数を定義することができ、この周波数において雑音、不特定干渉などを観測することができる。この場合、電力測定部52は、未送信の各周波数に対して時間軸方向に移動平均を行って雑音電力を算出し、基準値、例えば、算出した雑音電力の2倍を設定する。電力測定部52は、未送信周波数において、予め設定された基準値よりも高い雑音電力が観測された場合、これを干渉とし、判定結果である干渉電力、判定時刻、および周波数についてログ蓄積部55に蓄積させることができる。
[0054]
 以上説明したように、本発明の実施の形態1にかかる無線通信システム1では、無線送信装置2は、周波数変換長L3未満の長さの基本波形44を複数回繰返した繰返し波形43の繰返し波形長L2は、周波数変換長L3以上である。このため、無線受信装置3が高速に移動する環境下であっても、データ伝送を行いながら複数の無線送信装置2および複数の送信アンテナ26による干渉状態、違法電波など不特定の干渉状態を測定する際の測定精度を向上させることが可能になる。
[0055]
 また、無線送信装置2は、差動符号化後の系列が繰返しの波形形状を維持するように、繰返し波形43に含まれる各基本波形44の先頭シンボル44aを調整する。具体的には、繰返し差動符号化部24は、先頭シンボル44aにおける差動符号化後の結果が同一の値となるようにする。より具体的には、繰返し差動符号化部24は、先頭シンボル44aにおける差動符号化後の結果が単位行列になるように、1時刻または1ブロック前の符号化信号の複素共役またはエルミート行列を使用して、先頭シンボル44aを調整する。これにより、差動符号化後の系列が繰返しの波形形状を維持することができ、無線受信装置3が高速に移動する環境下であっても、データ伝送を行いながら複数の無線送信装置2および複数の送信アンテナ26による干渉状態を測定する際の干渉推定精度を向上させることが可能になる。
[0056]
 実施の形態1に示す技術は、各送信局がカバーするエリア境界に適用することが有効である。この場合、複数の送信局で同一の信号を送信している場合には、互いに直交している信号の電力をそれぞれ観測することで、エリアのオーバラップを確認することができるため、ビート干渉なく不感知エリアを低減することができる。加えて、上記のオーバラップエリアにおける各信号の受信電力を個別に観測できるので、アンテナ等置局、設置の調整が容易になり、保守の観点でも有益である。
[0057]
 複数の送信局で異なる信号を送信している場合、送信局間干渉が生じる可能性があるが、それぞれの送信局が送信する信号を互いに直交させることで、送信局間干渉を抑制してデータ伝送が可能である。また各信号の電力を観測することで、エリアのオーバラップを確認することができ、オーバラップ状況をアンテナ等置局、設置の調整が容易になるというメンテナンスの観点で有益である。これらは、希望信号の電力、干渉電力、雑音電力、伝送路行列等、受信局にて蓄積したデータはサーバに転送し、運行センターにおいて干渉、近隣建造物による受信電界強度の変化等について通信システムの遠隔状態監視を行い、電波問題の特定および解消を迅速に行うことが可能になり、システムの安定化を図ることができる。例えば、基地局から移動局、移動局から基地局へのデータ伝送の双方において、上記の有益性を享受することができる。
[0058]
実施の形態2.
 図10は、本発明の実施の形態2において使用するフレーム構造を示す図である。実施の形態2では、図10に示すスーパーフレーム60を使用してデータを伝送する。スーパーフレーム60は、複数のフレームから構成されている。スーパーフレーム60は、干渉状況を測定するために予め定められたスロットを定義することができる。予め定められたスロットでは、干渉状況測定フレーム61が挿入される。干渉状況測定フレーム61は、複数の種類の基本波形のそれぞれが繰返し数2で構成されている。スーパーフレーム60に含まれる全てのフレームには、共通の同期語62が含まれている。同期語62は、既知信号41の一種である。また、干渉状況測定フレーム61以外のフレームには、通常のデータフレーム63が含まれている。干渉状況測定フレーム61は、通常のデータフレーム63に対して、データレートは繰返し波形43の分だけ低下するものの、干渉状況を把握しつつデータレートの低下を抑制している。また、本実施の形態において、同期語62は、複数の無線送信装置2のそれぞれも同一のものを使用しているが、特に制約はない。
[0059]
 図11は、本発明の実施の形態2にかかる無線受信装置3aの構成を示す図である。無線受信装置3aは、受信アンテナ31と、タイミング検出部32aと、DFT部33と、信号分離部34と、周波数シフト部35と、IDFT部36と、差動復号部37と、繰返し波形合成部38と、LLR計算部39と、デインタリーブ部50と、誤り訂正復号部51と、電力測定部52と、伝送路推定部53と、平滑化補間部54と、ログ蓄積部55と、セレクタ71,72と、同期管理部73とを有する。周波数シフト部35、IDFT部36、差動復号部37および繰返し波形合成部38は、無線受信装置3aが重畳して受信する信号の数と同数ずつ設けられている。
[0060]
 無線受信装置3aは、無線受信装置3のタイミング検出部32の代わりにタイミング検出部32aを有し、タイミング検出部32aとDFT部33との間に設けられたセレクタ71と、IDFT部36と差動復号部37との間に設けられたセレクタ72と、同期管理部73とをさらに有する点で無線受信装置3と異なる。無線受信装置3と同様の構成要素には同一の符号を付して詳細な説明は省略し、以下、無線受信装置3と異なる部分について主に説明する。
[0061]
 無線受信装置3aは、図10に示すスーパーフレーム60の受信処理を行うことができる。タイミング検出部32aは、フレームタイミング、スーパーフレームタイミングを検出し、タイミングの検出結果を同期管理部73に入力する。セレクタ71,72は、同期管理部73からの指示に従って、フレーム毎に、処理系統を分岐させる機能を有する。具体的には、セレクタ71,72は、DFT部33、信号分離部34、周波数シフト部35、IDFT部36、電力測定部52、伝送路推定部53、平滑化補間部54およびログ蓄積部55が行う干渉測定処理を経る第1の処理系統と、上記の干渉測定処理を省略する第2の処理系統とのいずれかに各フレームを分岐させる機能を有する。
[0062]
 同期管理部73は、入力されるタイミングの検出結果に従って、フレームタイミングおよびスーパーフレームタイミングの同期を管理する。タイミングの検出結果には、スーパーフレーム60に含まれる各フレームの受信タイミングを示す情報が含まれており、同期管理部73は、干渉状況測定フレーム61を受信するタイミングに合わせて、セレクタ71およびセレクタ72を制御し、干渉状況測定フレーム61を第1の処理系統に入力させることができる。
[0063]
 ここでは、2つの無線送信装置2を想定しているため、2系統の時空間差動復号処理を行うための構成を準備している。また、2つの無線送信装置2から同一のデータを異なる周波数で直交させて送信させている。このため、繰返し波形合成時に2つの無線送信装置2のデータを合成している。無線受信装置3aが3つの無線送信装置2からの信号を受信する場合には、3系統の時空間復号処理を準備すればよい。また、並列処理ではなく、逐次処理として繰返してもよく、無線受信装置3aの構成には変形を加えることが可能である。
[0064]
 以上説明したように本発明の実施の形態2によれば、複数のフレームを含むスーパーフレーム60の一部を、干渉状況測定フレーム61とすることで、スーパーフレーム60を使用する無線通信においても、無線受信装置3aが高速に移動する環境下であっても、データ伝送を行いながら複数の無線送信装置2および複数の送信アンテナ26による干渉状態を測定する際の、干渉推定精度を向上させることが可能になる。なお、上記送信符号化による繰返しの波形を用いたデータ伝送と干渉状態把握を併用する記載としているが、特に制約はなく、送信符号化系列の繰返し波形によるデータ伝送のみの使用でも同一周波数、同一データ送信によるビート干渉に対して回避可能であり、同一周波数で異なるデータ送信においても、送信帯域幅の変更なしに送信装置間干渉を回避することができ、高速移動環境において干渉耐性のあるデータ伝送が可能となる有益性がある。さらには、干渉状態把握のみであってもよく、実施の形態2に示されるような、特定のフレームに干渉状態把握のフレームをシステムで準備することによって、繰返し波形で送信しない通常のデータ伝送を行いながら干渉状態を把握することが可能である。
[0065]
 これにより、アンテナ設置調整が容易となり、保守の点で有益であるほか、常時遠隔電波監視することで、周辺建築物の建造、解体といった地物の変化を検出することができ、通信断等問題が発生してから直接現場に赴いて測定し対応するといった作業が不要になり、事前に通信システムの問題を検出および対策することが可能になる。
[0066]
実施の形態3.
 図12は、本発明の実施の形態3にかかる受信信号の構成を示す図である。上記の実施の形態1,2においては、1つの無線受信装置3,3aへ信号を送信する複数の無線送信装置2のそれぞれが有する複数の送信アンテナ26は、同一の位相回転すなわち同一の周波数を用いている。これに対して、複数の送信アンテナ26のそれぞれが送信する複数の信号に異なる位相回転系列を乗算してもよい。例えば、2つの無線送信装置2のそれぞれが2つの送信アンテナ26を有する場合、1フレーム内において、基本波形44の繰返し数を4とし、4つの異なる位相回転系列を指示すると、合計4本の送信アンテナ26からの受信電力がそれぞれ観測できるようになる。なお、2つの無線送信装置2は、同一のデータまたは異なるデータを送信することが可能である。
[0067]
 図13は、図12に示す信号を受信する無線受信装置3bの構成を示す図である。以下、無線受信装置3と異なる点について主に説明する。無線受信装置3bは、4つの周波数シフト部35を有し、信号分離部34bは、分離後の4つの信号を、4つの周波数シフト部35のそれぞれと、電力測定部52bとに入力する。電力測定部52bは、無線送信装置2毎、且つ、送信アンテナ26毎の受信電力を測定する。周波数シフト部35の出力する信号は、各周波数シフト部35が処理する信号の送信元である無線送信装置2毎に重畳されて、2つのIDFT部36のそれぞれに入力される。なお、2つの無線送信装置2が送信するデータが異なる場合においては、2系統存在するため、それぞれ繰返し波形合成を行った後、各系統においてLLR計算部39、デインタリーブ部50、誤り訂正復号部51における処理を行う。2つの無線送信装置2が送信するデータが同一データの場合には、実施の形態1,2で記載した通り、繰返し波形合成において、2つの無線送信装置2からの受信データを合成して1系統のLLR計算部39、デインタリーブ部50、誤り訂正復号部51にて処理を行ってもよい。図13では、同一データ送信時の受信構成を示している。
[0068]
 なお、図13に示す例では、周波数シフト後の信号を無線送信装置2毎に合成した後で、時間領域の信号に変換し、無線送信装置2毎に差動復号化を行うこととしたが、本実施の形態はかかる例に限定されない。例えば、無線受信装置3bは、IDFT部36および差動復号部37を4つずつ有し、送信アンテナ26毎に差動復号処理を行ってもよい。
[0069]
 また、多数の無線送信装置2からの信号に対して干渉状況を把握する場合、全ての無線送信装置2の信号を周波数領域で直交させるためには、基本波形44の繰返し数を増加させる必要が生じる。さらに、雑音、不特定干渉などを測定するための空き周波数も必要とする場合、さらに多くの繰返し数が必要となる。繰返し数の増大に伴って、周波数変換長も長くなる。この場合、高速移動環境では、伝送路変動などの影響で、干渉状況の測定精度およびデータ復調性能が劣化する場合があるという課題がある。
[0070]
 このような課題に対しては、複数の無線送信装置2を測定対象と非測定対象とにグループ分けをし、測定対象の無線送信装置2は、予め定められた周波数の信号を送信し、非測定対象の無線送信装置2は、測定対象とは異なる周波数、非測定対象の周波数は同一にして多重させて送信を行ってもよい。具体的には、無線受信装置3,3a,3bは、非測定対象の無線送信装置2については、受信電力測定を1フレームで行うことをあきらめて、測定対象の無線送信装置2についてのみ受信電力の測定を行い、複数のフレームに渡って測定対象とする無線送信装置2の割り当てを巡回させてもよい。この場合、基本波形44の繰返し数を抑制しつつ、複数の無線送信装置2の受信電力を測定することが可能になる。
[0071]
 図14は、測定対象の無線送信装置2を限定する変形例についての説明図である。全ての無線送信装置2を測定対象とせずに、測定対象の無線送信装置2を限定することで、繰返し数を増加させずに、測定対象の無線送信装置2の受信電力測定に加えて、雑音および不特定干渉の測定ができるようになる。図14に示すtx1~tx4は、無線送信装置2-1~2-4を意味し、本明細書中では、無線送信装置2-1~2-4を使用して説明する。
[0072]
 図14の左図に示す無線送信装置2-1~2-4のそれぞれが送信する信号は、全て直交されている。この場合、必要な繰返し数は4回となる。これに対して、測定対象の無線送信装置2-1からの受信電力測定と、雑音および不特定干渉の測定とを行い、複数のフレームに渡って測定対象とする無線送信装置2-1~2-4を巡回させると、周波数領域において、位相回転系列#1を使用した、測定対象の無線送信装置2-1からの信号領域64と、位相回転系列#2を使用した、非測定対象の無線送信装置2-2~2-4からの信号領域65と、空き周波数領域66とが必要であるため、繰返し回数は3回でよい。このように多重を許容することで、繰返し回数を低減することができる。上記の実施の形態によれば、送信局の有する各送信アンテナの電波到達状況まで把握することができ、アンテナ調整等でどのアンテナを調整すればよいか、調整対象のアンテナを予め特定することができる。
[0073]
実施の形態4.
 図15は、本発明の実施の形態4が解決しようとする課題の説明図である。複数の無線送信装置2-1,2-2から異なるタイミングで信号が送信され、無線送信装置2-1,2-2間で干渉が生じる場合、上記の実施の形態1のように繰返し波形長が周波数変換長と同一であると、図15で示されるように、送信タイミング差67がある場合、他信号68の一部を含んだ形で周波数変換を行ってしまい、データ伝送および干渉状況測定の精度が低下してしまう。
[0074]
 図16は、本発明の実施の形態4において使用されるデータフレームの説明図である。本実施の形態では、繰返し波形長L2を基本波形長L1の2倍よりも大きくし、さらに繰返し波形長L2を周波数変換長L3よりも大きくすることで、無線送信装置2-1,2-2間の送信タイミング差の影響を低減し、各無線送信装置2-1,2-2からのデータ伝送および干渉状況測定の精度低下を抑制することが可能になる。
[0075]
 実施の形態4にかかる無線送信装置2-1,2-2のそれぞれは、図4に示す無線送信装置2の構成し、同一データを送信するため、図4に示す符号を用いて以下説明する。無線送信装置2-1,2-2の繰返し差動符号化部24は、繰返し波形長L2=周波数変換長L3+αの関係を満たすように、繰返し波形43を生成する。αは、マージン長69であり、α>0の関係を満たしている。したがって、繰返し波形長L2は、周波数変換長L3に対して(1+α/L3)倍の関係にあり、周波数変換長L3よりも長い繰返しの波形となる。αが基本波形長L1の整数倍でない場合には、繰返し波形43は、周波数変換長L3に対してフラクショナルな波形となる。図16の例では、繰返し波形長L2が基本波形長L1の非整数倍であるフラクショナルな波形を示しており、繰返し波形43のうち、無線送信装置2-1,2-1の両方が、他信号の漏れこみがなく周波数変換を行うことができるタイミングで周波数変換を行うことで、周波数領域において無線送信装置2-1,2-1のそれぞれからの信号を分離することが可能になり、それぞれの信号の受信電力測定と復調とが可能になる。
[0076]
 図17は、本発明の実施の形態4における始端処理の説明図である。繰返し差動符号化部24は、繰返し波形長L2分の差動符号化系列を生成する必要がある。繰返し差動符号化部24は、繰返し波形43に含まれる基本波形44-1,44-2,44-3のそれぞれの先頭シンボル44aの度に、1ブロック時刻前の差動符号化結果を用いる始端処理を行う。このような始端処理により、先頭シンボル44aにおける差動符号化結果は、同一となる。また、始端処理は、上記の例に限らず、繰返し差動符号化部24は、予め定められた値を挿入してもよく、差動符号化後に繰返し波形43を生成できればよい。
[0077]
 図18は、本発明の実施の形態4にかかる無線受信装置3cの構成を示す図である。無線受信装置3cは、無線受信装置3のタイミング検出部32の代わりにタイミング検出部32cを有し、繰返し波形合成部38とLLR計算部39との間に、遅延調整部74を有する。
[0078]
 タイミング検出部32cは、既知信号41の逆行列相関などを実行し、マルチパスを検出する。ここでは、無線送信装置2-1,2-2から同一の既知信号41が送信されるため、送信タイミングの差異はマルチパスとして検出される。タイミング検出部32cは、検出した既知信号41の受信タイミングをDFT部33および遅延調整部74に入力する。
[0079]
 DFT部33は、複数の無線送信装置2-1,2-2の繰返し波形43が周期的に扱える範囲でDFTを適用する。ここでは遅延する無線送信装置2-2に合わせてDFTを適用する。その後、得られた周波数領域の信号に対して、信号分離部34が信号を分離し、周波数シフト部35において周波数シフトが行われ、IDFT部36においてIDFTが適用される。また、差動復号部37において時空間差動復号が実行され、繰返し波形合成部38で複数の繰返し波形43の合成が行われる。2系統の繰返し波形合成部38のそれぞれは、遅延調整部74に合成後の信号を入力する。なお、ここでは同一データの送信を想定しているため、遅延調整部にて2つの無線送信装置2からの受信データを合成して1系統のLLR計算部39、デインタリーブ部50、および誤り訂正復号部51にて処理を行う。
[0080]
 遅延調整部74は、タイミング検出部32cから入力される2つの信号に含まれる既知信号41の受信タイミング差と、始端処理の関係を使用した相関処理とを用いて、無線送信装置2-1の時空間差動復号結果に対して遅延分を巡回させて、無線送信装置2-1の基本波形系列と無線送信装置2-2の基本波形系列とを揃える。なお、遅延は、周波数領域では位相回転で表現されるので、周波数領域で遅延差異を補正してもよい。また、ログ蓄積の処理は、実施の形態1と同様に実行可能である。
[0081]
 図19は、本発明の実施の形態4の変形例にかかる無線受信装置3dの構成を示す図である。以下、図18に示す無線受信装置3cと異なる部分について主に説明する。無線受信装置3cは、周波数シフト部35から繰返し波形合成部38までの2つの処理系統の信号が入力される1つの遅延調整部74を有していたのに対して、無線受信装置3dは、周波数シフト部35から繰返し波形合成部38までの2つの処理系統のそれぞれに遅延調整部75を有している。また、タイミング検出部32cの代わりに設けられるタイミング検出部32dは、2つの遅延調整部75のそれぞれに、タイミングの検出結果を入力する。複数の無線送信装置2にて、送信するデータが同一であれば、遅延調整部において合成処理を行い、異なるデータであれば複数系統分の遅延調整部74、LLR計算部39、デインタリーブ部50、および誤り訂正復号部51を有することになる。
[0082]
 各遅延調整部75は、相関処理を行い、基本波形44における始端を推定し、始端位置の推定結果とマルチパスの遅延量とを踏まえて遅延調整を行う。このような構成により、複数の無線送信装置2-1,2-2が同一の既知信号41と異なるデータすなわち異なる繰返し波形43とを送信する場合に、各無線送信装置2-1,2-2からの受信電力および干渉状況を測定することができる。また、上記では複数の無線送信装置2-1,2-2が同一の既知信号41を用いることとしたが、複数の無線送信装置2-1,2-2のそれぞれが異なる既知信号41を用いてもよい。
[0083]
 以上説明したように、本発明の実施の形態4では、複数の無線送信装置2-1,2-2間で送信タイミング差がある場合であっても、データ伝送しながら受信電力および干渉状況の測定を精度よく行うことができる。
[0084]
 複数の無線送信装置2が同一のデータを送信する場合にタイミング誤差が生じると、マルチパスのように観測されるが、上記の実施の形態4の技術を用いることで、データ伝送が可能になる。そのため、送信局における送信同期の許容範囲を拡張することができる。したがって、GPSを用いた精度の高い送信局間の同期を省略することができるというメリットがある。また、遠方より到来する同一周波数を使用する送信局からの電波に対しても、同時に信号検出可能となるため、システムとしての電波到達監視が可能である。この場合は、送信されるデータは、複数の無線送信装置2間で異なる。
[0085]
実施の形態5.
 上記の実施の形態1~4では、時空間差動符号化を用いていたが、本実施の形態では、DQPSK(Differential Quadrature Phase Shift Keying:差動四相位相偏移変調)を用いて、遅延送信ダイバーシチを前提とした場合に、データ伝送を行いながら受信電力、雑音、干渉測定を可能にする構成について説明する。なお、実施の形態5では、図10に示したように、スーパーフレーム60中の一部のフレームに干渉状況測定フレーム61を準備することを想定している。
[0086]
 図20は、本発明の実施の形態5にかかる無線送信装置2aの構成を示す図である。無線送信装置2aは、図4に示す無線送信装置2の繰返し差動符号化部24の代わりに、DQPSKを用いた繰返し差動符号化部24aを有する。また無線送信装置2aは、2つの位相回転部25の一方と、送信アンテナ26との間に遅延付加部28を有する。
[0087]
 無線送信装置2aは、干渉状況測定フレーム61では、繰返し差動符号化部24aが、予め定められた固定ビット系列に基づいて、DQPSK変調による繰返し波形生成を行い、2系統に分岐させる。遅延付加部28は、入力された信号に対して、1シンボル程度の遅延を与える。
[0088]
 ここで、繰返し差動符号化部24aが固定ビット系列を用いて繰返し波形43を生成する処理の詳細について説明する。図21は、図20に示す無線送信装置2aが送信するスーパーフレーム60に含まれる干渉状況測定フレーム61の一例を示す図である。干渉状況測定フレーム61は、既知信号41と、データシンボル系列47とから構成されている。データシンボル系列47は、基本波形44を繰返した複数の繰返し波形43を含む。複数の種類の繰返し波形43のそれぞれは、異なる複数の種類の固定ビット系列#1~#4を用いて生成される。
[0089]
 ここで用いられる固定ビット系列#1~#4は、送信スペクトルが特定の周波数に偏在化され、雑音および干渉を測定可能な周波数が存在すればよい。例えば、ARIB(Association of Radio Industries and Business) STD T.61の標準規格で定められるDQPSK変調に基づくと、基本波形44の区間において、DQPSKを生成する2ビット値が、「00」連続または「10」連続であると、DQPSKの1シンボル間の位相差が±π/4となり、「01」連続または「11」連続であると、位相差は±3π/4となる。この関係を利用して、これらを干渉状況測定フレーム61の繰返し波形43とすることができる。これにより、帯域幅をfとすると、特定の周波数である±1/8f、±3/8fにスペクトルが集中し、雑音および干渉を測定可能な周波数を顕在化させることができる。
[0090]
 2つの無線送信装置2aのそれぞれを無線送信装置2a-1、無線送信装置2a-2と称し、具体的な割り当て例を説明する。無線送信装置2a-1の干渉状況測定フレーム61は、固定ビット系列#1は、2ビット値「11」で構成される基本波形#1の繰返し波形43とし、固定ビット系列#2は、2ビット値「10」で構成される基本波形#2の繰返し波形43とし、固定ビット系列#3は、2ビット値「00」で構成される基本波形#3の繰返し波形43とし、固定ビット系列#4は、2ビット値「01」で構成される基本波形#4の繰返し波形43とすることができる。
[0091]
 複数の無線送信装置2aの間で、同一時刻で固定ビット系列が同一にならないように送信することで、干渉測定が可能になる。例えば、無線送信装置2a-2の干渉状況測定フレーム61は、先頭の繰返し波形43を固定ビット系列#3から生成し、2番目の繰返し波形43を固定ビット系列#4から生成し、3番目の繰返し波形43を固定ビット系列#1から生成し、4番目の繰返し波形43を固定ビット系列#2から生成することで、同一時刻で固定ビット系列が同一にならないように送信することができる。
[0092]
 図22は、単一の固定ビット系列を用いる場合に生じる課題の説明図である。1シンボル遅延の送信ダイバーシチにおいては、使用帯域幅内の周波数応答において落ち込みが生じる周波数が存在する。単一の固定ビット系列を用いて1つのフレームを構成する場合、周波数応答の落ち込み200が生じる周波数と、固定ビットによりスペクトル201が集中する周波数とが一致した場合、受信電力が小さく観測され、測定精度が低下する。周波数応答の落ち込み200が生じる周波数は、チャネル状態に依存して異なる。
[0093]
 図23は、複数の種類の固定ビット系列を用いる場合の利点の説明図である。複数の固定ビット系列#1~#4を用いる場合、固定ビット系列#1を用いたスペクトル210、固定ビット系列#2を用いたスペクトル211、固定ビット系列#3を用いたスペクトル212、固定ビット系列#4を用いたスペクトル213のそれぞれが集中する周波数が異なるため、周波数応答の落ち込み200との一致は、固定ビット系列#1~#4のいずれかによって回避可能である。また、固定ビット系列#1~#4のいずれかの受信電力から、周波数応答を把握することが可能になる。
[0094]
 また、図21に示した例の他に、周波数応答の落ち込み200とスペクトルとの一致を回避しつつ周波数応答を把握する手段としては、固定ビット系列を1つ使用し、その後、複数の種類の位相回転系列を乗算して複数の繰返し波形43を生成してもよい。DPSK(Differential Phase Shift Keying)においても、実施の形態1~4において説明したように、始端処理を用いて繰返し波形43を生成することができる。この場合、始端処理を行うタイミングで1時刻前の差動符号化された結果に対して共役をとったシンボルで始端処理を行えばよい。
[0095]
 以上説明したように、本発明の実施の形態5によれば、時空間差動符号化の代わりにDQPSKを使用する無線通信システムにおいても、データ伝送しながら受信電力および干渉状況の測定を精度よく行うことができる。
[0096]
 なお、時空間差動符号化においても、固定シンボル系列を用いることで、同様にスペクトルを偏在化させることができる。例えば、S’[k]を以下の数式(7)で示される固定シンボル系列とする。
[0097]
[数7]


[0098]
 時空間差動符号化されて得られる符号化系列は、以下の数式(8)で表される。C[k]の行を各送信アンテナに対応させると、所定の区間で周波数変換すると、各送信アンテナの信号を周波数軸で分離検出することができる。これに位相回転系列を付与すれば、DQPSKの例と同様な機能を実現できる。
[0099]
[数8]


[0100]
 上記の実施の形態1~5によれば、電波観測用のスロットを既存システムでアドオンで定義することができれば、現行のシステムにおいて容易に自システム、他システム干渉等の電波状況の把握、送信局の置局、アンテナ調整を容易に行うことができる。
[0101]
 また、上記の実施の形態1~5では、例として複数の無線送信装置2の送信データが同一の場合、あるいは異なる場合のいずれかの例を記載しているが、特別な制約なく、各実施の形態の技術を、送信データが同一の場合または異なる場合両方に適応することができる。
[0102]
 ここで、本発明の実施の形態1~5にかかる無線送信装置2,2-1,2-2,2aおよび無線受信装置3,3a,3b,3c,3dのハードウェア構成について説明する。
[0103]
 無線送信装置2,2-1,2-2,2aの送信アンテナ26および無線受信装置3,3a,3b,3c,3dの受信アンテナ31は、アンテナ素子である。
[0104]
 無線送信装置2,2-1,2-2,2aの誤り訂正符号化部21、インタリーバ22、マッピング部23、繰返し差動符号化部24、位相回転部25および制御部27と、無線送信装置2aの遅延付加部28とは、処理回路により実現される。無線受信装置3,3a,3b,3c,3dのタイミング検出部32,32a,32c,32d、DFT部33、信号分離部34,34b、周波数シフト部35、IDFT部36、差動復号部37、繰返し波形合成部38、LLR計算部39、デインタリーブ部50、誤り訂正復号部51、電力測定部52,52b、伝送路推定部53、平滑化補間部54、ログ蓄積部55、セレクタ71,72、同期管理部73および遅延調整部74,75は、処理回路により実現される。
[0105]
 処理回路は、専用のハードウェアであってもよいし、メモリとメモリに格納されるプログラムを実行するプロセッサとを備える制御回路であってもよい。図24は、本発明の実施の形態1~5を実現するための専用のハードウェアである処理回路90を示す図である。処理回路90は、例えば、単一回路、複合回路、プログラム化したプロセッサ、並列プログラム化したプロセッサ、ASIC(Application Specific Integrated Circuit)、FPGA(Field Programmable Gate Array)、またはこれらを組み合わせたものである。
[0106]
 図25は、本発明の実施の形態1~5を実現するためのプロセッサを備える制御回路91を示す図である。制御回路91は、プロセッサ92と、メモリ93とを備える。プロセッサ92は、CPU(Central Processing Unit)、中央処理装置、処理装置、演算装置、マイクロプロセッサ、マイクロコンピュータ、DSP(Digital Signal Processor)などである。メモリ93は、例えば、RAM(Random Access Memory)、ROM(Read Only Memory)、フラッシュメモリー、EPROM(Erasable Programmable Read Only Memory)、EEPROM(登録商標)(Electrically Erasable Programmable Read Only Memory)などの、不揮発性または揮発性の半導体メモリ、磁気ディスク、フレキシブルディスク、光ディスク、コンパクトディスク、ミニディスク、DVD(Digital Versatile Disk)などである。
[0107]
 メモリ93は、無線送信装置2,2-1,2-2,2aおよび無線受信装置3,3a,3b,3c,3dの各構成要素の処理を記述したコンピュータプログラムを記憶することができる。プロセッサ92は、メモリ93に記憶されたコンピュータプログラムを読み出して実行することにより、無線送信装置2,2-1,2-2,2aおよび無線受信装置3,3a,3b,3c,3dの各構成要素の機能を実現することができる。また、メモリ93は、プロセッサ92が実行する各処理における一時メモリとしても使用される。
[0108]
 以上の実施の形態に示した構成は、本発明の内容の一例を示すものであり、別の公知の技術と組み合わせることも可能であるし、本発明の要旨を逸脱しない範囲で、構成の一部を省略、変更することも可能である。
[0109]
 例えば、上記の実施の形態1~5において示したシステム構成は一例であり、無線通信システム1が有する無線送信装置2の台数、無線受信装置3の台数に制限はない。また、無線送信装置2が有する送信アンテナ26の本数、無線受信装置3が有する受信アンテナ31の本数についても同様に制限はない。また、各アンテナの本数に合わせて、無線送信装置2または無線受信装置3の構成に変更を加えることができることは言うまでもない。

符号の説明

[0110]
 1 無線通信システム、2,2-1,2-2,2a 無線送信装置、3,3a,3b,3c,3d 無線受信装置、21 誤り訂正符号化部、22 インタリーバ、23 マッピング部、24,24a 繰返し差動符号化部、25 位相回転部、26 送信アンテナ、27 制御部、28 遅延付加部、31 受信アンテナ、32,32a,32c,32d タイミング検出部、33 DFT部、34,34b 信号分離部、35 周波数シフト部、36 IDFT部、37 差動復号部、38 繰返し波形合成部、39 LLR計算部、40 データフレーム、41 既知信号、42 繰返し差動符号化系列、43 繰返し波形、44,44-1,44-2,44-3,44-11,44-12,44-20 基本波形、44a 先頭シンボル、45,201,210,211,212,213 スペクトル、46 情報ビット系列、50 デインタリーブ部、51 誤り訂正復号部、52,52b 電力測定部、53 伝送路推定部、54 平滑化補間部、55 ログ蓄積部、60 スーパーフレーム、61 干渉状況測定フレーム、62 同期語、63 通常のデータフレーム、64,65 信号領域、66 空き周波数領域、67 送信タイミング差、68 他信号、69 マージン長、71,72 セレクタ、73 同期管理部、74,75 遅延調整部、200 周波数応答の落ち込み、L1 基本波形長、L2 繰返し波形長、L3 周波数変換長。

請求の範囲

[請求項1]
 無線受信装置で使用される周波数変換長未満の長さの基本波形を準備し、前記基本波形を複数回繰り返した前記周波数変換長以上の長さの繰返し波形を生成し、前記繰返し波形および既知信号を含むデータフレームを生成する繰返し符号化部と、
 を備えることを特徴とする無線送信装置。
[請求項2]
 前記繰返し波形に位相回転系列を乗算する位相回転部、
 を備えることを特徴とする請求項1に記載の無線送信装置。
[請求項3]
 前記繰返し符号化部は、差動符号化を行うことを特徴とする請求項1または2に記載の無線送信装置。
[請求項4]
 前記繰返し符号化部は、差動符号化後の系列が繰返し波形を維持するように、前記繰返し波形に含まれる各基本波形の所定位置のシンボルを調整することを特徴とする請求項1から3のいずれか1項に記載の無線送信装置。
[請求項5]
 前記繰返し符号化部は、前記繰返し波形に含まれる複数の前記所定位置のシンボルにおける符号化後の結果が同一の値となるように前記所定位置のシンボルを調整することを特徴とする請求項4に記載の無線送信装置。
[請求項6]
 前記繰返し符号化部は、1時刻または1ブロック前の符号化信号の複素共役またはエルミート行列を使用して前記所定位置のシンボルにおける符号化後の結果が単位行列になるように前記所定位置のシンボルを調整することを特徴とする請求項5に記載の無線送信装置。
[請求項7]
 前記所定位置のシンボルは、基本波形の先頭シンボルであることを特徴とする請求項4から6のいずれか1項に記載の無線送信装置。
[請求項8]
 1つの前記データフレームは、複数の前記繰返し波形を含み、
 前記位相回転部は、それぞれの繰返し波形に異なる位相回転系列を乗算することを特徴とする請求項2に記載の無線送信装置。
[請求項9]
 前記位相回転部は、前記データフレームの前記既知信号を除いて前記位相回転系列を乗算することを特徴とする請求項8に記載の無線送信装置。
[請求項10]
 前記繰返し符号化部は、周波数領域でスペクトルを偏在化し、未送信周波数を存在させる固定ビット系列を用いて、前記繰返し波形を生成することを特徴とする請求項1から9のいずれか1項に記載の無線送信装置。
[請求項11]
 前記繰返し符号化部は、1つのデータフレームにおいて複数の種類の前記固定ビット系列を用い、複数の前記繰返し波形を生成することを特徴とする請求項10に記載の無線送信装置。
[請求項12]
 前記繰返し符号化部は、1つのデータフレームにおいて1つ以上の前記固定ビット系列を用いて前記繰返し波形を生成し、
 予め定められた波形長毎に異なる位相回転系列を前記繰返し波形に乗算する位相回転部、を備えることを特徴とする請求項10または11に記載の無線送信装置。
[請求項13]
 複数の前記データフレームを含むスーパーフレーム中に、1つ以上の繰返し波形を有する干渉測定用フレームを挿入することを特徴とする請求項1から12のいずれか1項に記載の無線送信装置。
[請求項14]
 請求項1から13のいずれか1項に記載の無線送信装置が送信する信号を受信する無線受信装置であって、
 複数の前記無線送信装置から多重受信した受信信号を、周波数領域の信号に変換する周波数変換部と、
 周波数変換後の前記受信信号を前記無線送信装置毎の複数の信号に分離させる信号分離部と、
 分離後の前記信号を時間領域の信号に変換する時間変換部と、
 を備えることを特徴とする無線受信装置。
[請求項15]
 時間領域に変換後の信号に含まれる差動符号化された繰返し波形を復号する差動復号部を備えることを特徴とする請求項14に記載の無線受信装置。
[請求項16]
 前記信号分離部が前記受信信号を前記無線送信装置毎の複数の信号に分離させた後、周波数領域の複数の前記信号のそれぞれについて、電力、雑音電力、干渉電力および伝送路行列のうち少なくとも1つを測定する測定部、
 をさらに備えることを特徴とする請求項14または15に記載の無線受信装置。
[請求項17]
 前記測定部は、測定結果の履歴を記録して蓄積することを特徴とする請求項16に記載の無線受信装置。
[請求項18]
 符号化後の系列が繰返し波形を維持するように、前記繰返し波形に含まれる各基本波形の所定位置のシンボルが調整された前記繰返し波形を用いて、伝送路行列を推定する伝送路推定部、
 をさらに備えることを特徴とする請求項14から17のいずれか1項に記載の無線受信装置。
[請求項19]
 受信した前記受信信号は、複数の前記データフレームに、1つ以上の繰返し波形を有する干渉測定用フレームが挿入されたスーパーフレームであって、
 前記干渉測定用フレームの復調処理および干渉測定処理を行う干渉測定用フレーム対応回路と、
 前記受信信号を前記干渉測定用フレーム対応回路に分岐可能なセレクタ部と、
 前記干渉測定用フレームの受信を検知するフレーム同期部と、
 前記フレーム同期部が前記干渉測定用フレームの受信を検知したとき、前記セレクタ部に前記受信信号を前記干渉測定用フレーム対応回路に分岐させるように指示する制御部と、
 を備えることを特徴とする請求項14から18のいずれか1項に記載の無線受信装置。
[請求項20]
 無線送信装置毎の複数の前記信号のそれぞれのフレームタイミングおよび遅延量を推定するタイミング検出部と、
 前記タイミング検出部が推定した前記遅延量を用いて遅延を補正する遅延調整部と、
 を備えることを特徴とする請求項14から19のいずれか1項に記載の無線受信装置。
[請求項21]
 前記遅延調整部は、無線送信装置毎の複数の前記信号のそれぞれに含まれる前記繰返し波形を復号した後に、復号後の前記繰返し波形に含まれる前記基本波形の始端を推定し、前記始端の推定結果と、前記タイミング検出部が推定した前記遅延量とを用いて遅延を補正することを特徴とする請求項20に記載の無線受信装置。
[請求項22]
 請求項17に記載の無線受信装置を有し、
 蓄積した前記測定結果の履歴に遠隔でアクセスし、電波状況を監視して電波問題を特定および解消することを特徴とする遠隔通信監視システム。
[請求項23]
 複数の無線送信装置と無線受信装置とを含む無線通信システムであって、
 複数の前記無線送信装置のそれぞれは、
 前記無線受信装置が使用する周波数変換長未満の長さの基本波形を準備し、前記基本波形を複数回繰返した前記周波数変換長以上の長さの繰返し波形を生成し、前記繰返し波形および既知信号を含むデータフレームを生成する繰返し符号化部と、
 を有し、
 前記無線受信装置は、
 複数の前記無線送信装置が送信した信号を多重受信し、
 多重受信した受信信号を、周波数領域の信号に変換する周波数変換部と、
 周波数変換後の前記受信信号を前記無線送信装置毎の複数の信号に分離させる信号分離部と、
 分離後の前記信号を時間領域の信号に変換する時間変換部と、
 時間領域に変換後の信号に含まれる差動符号化された繰返し波形を復号する復号部と、
 を有することを特徴とする無線通信システム。
[請求項24]
 前記繰返し符号化部は、差動符号化を行い、
 前記復号部は、差動復号を行うことを特徴とする請求項23に記載の無線通信システム。
[請求項25]
 前記無線送信装置は、繰返し波形に位相回転系列を乗算する位相回転部をさらに有することを特徴とする請求項23または24に記載の無線通信システム。
[請求項26]
 無線受信装置が複数の無線送信装置からの信号を多重受信する無線通信方法であって、
 前記複数の無線送信装置のそれぞれが、
 前記無線受信装置で使用される周波数変換長未満の長さの基本波形を複数回繰返した前記周波数変換長以上の長さの繰返し波形を生成するステップと、
 前記繰返し波形および既知信号を含むデータフレームを生成するステップと、
 前記データフレームを含む信号を送信するステップと、
 前記無線受信装置が、
 複数の前記無線送信装置が送信した信号を多重受信するステップと、
 多重受信した受信信号を、周波数領域の信号に変換するステップと、
 周波数変換後の前記受信信号を前記無線送信装置毎の複数の信号に分離させるステップと、
 分離後の前記信号を時間領域の信号に変換するステップと、
 時間領域に変換後の信号に含まれる繰返し波形を復号するステップと、
 を含むことを特徴とする無線通信方法。

図面

[ 図 1]

[ 図 2]

[ 図 3]

[ 図 4]

[ 図 5]

[ 図 6]

[ 図 7]

[ 図 8]

[ 図 9]

[ 図 10]

[ 図 11]

[ 図 12]

[ 図 13]

[ 図 14]

[ 図 15]

[ 図 16]

[ 図 17]

[ 図 18]

[ 図 19]

[ 図 20]

[ 図 21]

[ 図 22]

[ 図 23]

[ 図 24]

[ 図 25]