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1. WO1997025107 - KICKING TYPE TRAINING APPARATUS

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明 細 書

キック式卜レーニング器具

技術分野

本発明は、背筋群や腹筋群の等尺性筋力の強化を目的とした新規な筋肉 運動原理に基づくトレーニング器具に関し、特に、下肢の回転運動を主体 とする従来のエアロバイク(いわゆる自転車漕ぎ器具)に対して、下肢の キック運動つまり後方への直線的又は円弧的往復運動を主体とするキック 式のトレーニング器具に関する。

背景技術

近年、心肺機能の強化や筋肉の強化を目的とした種々のトレーニング器 具が普及しているが、これらは基本的に健常者を対象にしている。フイツ 卜ネスクラブのジムに設置されているトレーニング器具は、現役スポーツ マンがより強靭な肉体を作るのに最適な器具ばかりである。

ところが、社会人になつてから運動を志す人々の多くは半健康人といつ てもよい。例えば、腰痛症や膝痛症などの整形外科的既往症を持っている 人、高血圧、糖尿病などの内枓的既往症を持っている人、また、肥満ゃコ レステロール値を気にしている人などがその例である。この意味で、半健 康人に適したトレーニング器具の開発が急務である。

半健康人を対象にしたトレーニング器具の開発に当たっては、等尺性筋 力 (=骨格を支える筋力)を強化する視点が極めて重要である。腰痛や膝 痛に代表される疾患は、この等尺性筋力が低下したときに発病することが 医学上明らかになつている。また、成人病の最大原因が基礎代謝量の低下 であることが知られているが、その大きな原因も、また、等尺性筋力の低 下である。

従来、等張性筋力(=運動を行うための筋力)を鍛えるトレーニング器 具は数多いが、上記等尺性筋力を鍛える器具は皆無である。

発明の開示

従って、本発明の解決すべき主たる技術的課題は、等尺性筋力、特に、 腰痛症の最大の要因である背筋群と腹筋群の等尺性筋力、を強化するため の新規なトレーニング器具を提供することである。

今 1つの課題は、半健康人や、腰や膝に疾患のある人であっても、無理 なく上記等尺性筋力を鍛えることのできるトレーニング器具を提供するこ とである。

さらなる課題は、心肺機能の向上および基礎代謝量の向上を図る上で従 来のエアロバイクより効率がよく、また、エネルギー消費量を精度よく算 出できる卜レーニング器具を提供することである。

また、さらなる課題は、上記等尺筋力の強化に加えて、膝痛症の大きな 要因である大腿部や下腿部の等張性筋力を効果的に整合強化できるトレー ニング器具を提供することである。

また、さらなる課題は、運動時の、下肢帯筋群と背筋群との協調性を向 上させることである。取り分け、寛骨筋群と他の筋群との運動協調性、す なわち、寛骨筋群と背筋群、寛骨筋群と腸腰部構成筋群、さらには寬骨筋 群と大腿部構成筋群とのそれぞれの運動協調性、を向上させることが可能 な卜レーニング器具を提供することである。

上記課題を解決するために、本発明によれば、以下の構成のキック式ト レーニング器具が提供される。

このキック式トレーニング器具は、フレームや台座等で構成されるボデ 一と、ボデ一に装着された、使用者が着座するサドルと、使用者の両下肢 が作用するとき、両下肢に負荷を与える負荷発生手段とを備えている。負 荷発生手段は、使用者の両足が乗せられて、使用者の両下肢による後方へ の交互キック運動で同方向に移動する一対のステップ手段すなわち足踏ロッ ドゃペダルと、各ステップ手段の後方への移動、すなわち、略水平後方、 斜め下方後方、又は略斜め上方後方への略直線的又は円弧的移動、に対し て負荷を与える一方、各ステップ手段に対する踏み込み力の解除時には、 各ステップ手段を前方に、好ましくは迅速に、自動復帰させるエアーシリ ンダゃウェイ卜等の負荷手段とを含むことを特徴としている。

使用者は、サドルの上に着座して、両下肢で交互に単純にステップ手段 を踏み込み、その運動を一定時間継続する。このステップ手段の踏み込み 運動を行うことにより、背筋群の等尺性筋力が鍛えられるとともに、これ と連携して腹筋群の等尺性筋力も鍛えられる。つまり、この筋力強化運動 は、直接的に背筋や腹筋にストレスをかける運動ではなく、下肢の前後の 又は上下の運動という実質的に直線的な単純なキック運動により間接的に 背筋や腹筋を鍛えることができるのである。さらに、従来のエアロバイク のように不良肢位である前傾姿勢、すなわち腰部又は骨盤に対して体幹部 を前かがみにする姿勢、をとる必要がなく、優良肢位で運動ができる。つ まり、従来のエアロバイクの場合は、サドル上の直立姿勢の腰部に対して、 上半身すなわち体幹部を前かがみにするので、腰部に無理な力が加わり、 背骨周囲の筋肉は過度の緊張を来たし筋疲労をもたらすという不具合があ るが、本発明のトレーニング器具によれば、体幹部を前かがみにすれば、 それに応じて腰部も前傾にすることで、換言すれば、身体全体を前傾させ ることで、優良肢位にすることができるのである。

また、本発明のトレーニング器具によれば、下腿長軸方向へのキック運 動は実質的に股関節を支点とした振り子運動となり、使用者から出力され る駆動力は、下肢筋肉が負荷に見合う一定の緊張を維持しながら行う体幹 部の重心移動によるところが大きく、したがって、下肢に負荷をかける運 動にも拘らず膝関節や足関節は略一定した関節角度に維持することができ る。そのため、それらの関節運動を大幅に回避しつつ筋力運動ができる。 通常、運動痛は、関節が過度に動いた時に発生するものである。

したがって、背筋や腹筋が非力であっても、また腰部疾患があっても、 腰部、膝部、足首等に無理な力をかけないで、楽にキック運動を行うこと ができ、それらの等尺性筋力を鍛えることができる。ちなみに、単にサド ルに着座して下肢を動かすという意味では従来のエア口バイクと同様であ るが、下肢の運動形態が本質的に異なっている。エアロバイクでは、上記 等尺性筋力は効果的に鍛えることは不可能である。

また、この下腿長軸方向へのキック運動は、膝部および足部の関節部位 にかかる力を大腿部と下腿部を構成する筋群が効率的に吸収し、それによ り同関節部位にかかる負担が大幅に軽減.される。また、下腿長軸方向への キック運動は、運動負荷の体幹部への伝導が他の運動形態より直線的に速 く伝わる。これは、神経線維を伝わる求心性の情報伝達が中枢神経に伝わ る伝達速度も速くなる。このことは、速く反射弓(=筋肉が連携プレイを 行う状態)を形成することを意味し、筋肉群間の協調阻害の改善に大きく 役立つ。

また、このトレーニング器具によれば、ステップ手段の踏み込み運動は 実質的に直線的な運動であって、従来のエアロバイクのようなペダルの回 転運動ではない。そのため、ステップ手段踏み込み中持続的に負荷をかけ るように構成でき、、エアロバイクに比較して、短時間で効率的に心肺運 動効果を得ることができる。また、これと同時に、大腿部や下腿部の等張 性筋力を強化することもできる。ちなみに、従来のエアロバイクの場合に は、ペダルの踏み込み時、つまりペダル回転の前半は、下肢に所定値の負 荷がかかるものの、ペダル回転の後半はペダルは惰性回転するため、換言 すれば、負荷は極端に減少するため、運動ロスが大きくて運動効率が十分 でなく、心肺運動効果を十分得るためには、運動時間を相対的に長くする 必要があつたのである。

なお、上記ステップ手段のキック運動は、下腿長軸方向の運動であって、 文字通り直線に沿った運動を含むことはいうまでもないが、その他、多少 の曲がりを持つ曲線や円弧に沿った運動をも当然に含んでいる。要は、使 用者の下肢が後方へ大略直線的にキックできればよい。

上記構成のトレーニング器具においては、使用者が上記サドルに着座し た状態において体幹と大腿部とのなす角度が 1 0 0 °〜2 2 0 ° となる範 囲で、下肢のキック運動が行われるように、構成することが好ましい。こ の角度が小さくなればなるほど、脊柱が直線状に変形して背筋にストレス が生じるので、腰痛症を持つ人には好ましくない。使用者により異なるが、 上記角度が略 1 0 0 ° 〜1 1 0 ° 以上になると、そのようなストレスはほ とんど生じないので無理のない運動となる。なお、上記角度が 1 8 0 ° で あることは体が伸びきつた直立状態を意味し、それより大きい角度は身体 をそらせた状態を意味している。下肢のキック運動は、ステップ手段を後 方に蹴り込んだとき、使用者の個人差はあるが、その角度が略 2 2 0 ° 程 度まで下肢が移動する。この下肢のキック運動は、傾斜のある斜面を登山 する際の下肢の歩行運動に近似している。上記角度を上記範囲に収めるた めには、各ステップ手段の移動を、その条件を満たすべく、案内する案内 手段を備えることが好ましい。

上記の案内手段は、上記各ステップ手段を後方へ略直線に沿って案内す る手段であっても、又は、上記各ステップ手段を後方へ円弧的案内する手 段であってもよい。

上記案内手段は、バランスウェイトを上端に連結した揺動アームで構成 し、該揺動アームの上端を上記サドル又はボデ一の略サドルレベルに枢着 し、該揺動アームの下端に上記ステップ手段を枢着した構成とすることも できる。この構成によれば、使用者の腰部とステップ手段との間隔が、ス テツプ手段の踏み込み運動中、略一定に維持されるので、膝の曲げ角が正 確に一定する。

また、上記条件を満足するため、サドル位置(前後位置,上下位置)を 調整する手段を備えることが好ましい。使用者の体格に応じてサドル位置 を調整することにより、使用者が上記サドルに着座した状態において体幹 部と大腿部とのなす角度が 1 0 0 ° ~ 2 2 0 ° となる範囲で、下肢のキッ ク運動が行われるようにするの好ましい。上記サドル位置調整手段は、簡 単には、サドル支持棒をボデ一に高さ調整ネジゃ高さ調整ピンで固定する 方式とすればよいが、サドル支持棒を油圧昇降装置で上下動させる方式と してもよい。

また、さらに、上記条件を満足するために、上記サドルに着座した使用 者が両手で握って体幹部を安定支持する握手手段をさらに備えることが好 ましい。下肢の後方へのキック連動を行う場合には、当然のことながら、 キック運動の反作用として、体幹部が前方に移動しょうとする。この反作 用の力を支えるための 1つの手段としてこの握手手段がある。この握手手 段は、直接手で握るグリップと、該グリップを高さ位置および前後位置を 調整自在に支持するアームとで構成できる。

この握手手段に加えて、使用者の体幹部を前傾姿勢で支持する腹部支持 手段をさらに備えることが好ましい。この腹部支持手段は、腹部支持パッ ドと、該パッドの前傾角度を調整する前傾角度調整手段、さらには、その 高さを調整する手段を含むことが好ましい。この腹部支持パッドは、前傾 姿勢の体幹部を支えながら、下肢のキック運動を行うには、最も効果的で あ

また、この腹部支持パッドに加えて、さらに、使用者の肘を支持する肘 部支持パッドも備えるのが一層効果的である。

また、さらに、上記負荷発生手段は、膝の曲げ角が上記各ステップ手段 の踏み込み中略一定となるように、各ステップ手段を案内する第 2の案内 手段を含むのがよい。この構成とすれば、膝の屈伸運動がほとんど生じな いため、膝に負担がかからず、したがって、膝疾患のある人でも楽に運動 できることになる。

さらに、上記サドルは、サドル本体と、該サドル本体を上方に支持する サドル支持台と、サドル本体とサドル支持台との間に介在して、使用者の 両下肢の交互キック運動の際に生じる腰部の左右揺動に従動して左右に揺 動する揺動手段をさらに備えることが好ましい。この揺動手段は、簡単に は板バネ、コイルスプリングで構成できるが、その他、空気バネを用いた り、油圧電動式とすることもできる。また、さらに、サドル本体を、ゲル 状物質を含む柔軟な材料で構成してもよい。このような構成とすることに より、腰部に無理な力が発生せず、楽にペダル踏み運動を行うことができ る。また、ペダル踏み込みに応じて腰部が揺動することにより、膝の曲げ 角を一定に保持することが容易になる。

上記サドルに着座した使用者の背部を安定支持するために、背もたれ手 段を備えてもよい。この背もたれ手段も、また、使用者の体格に合わせる ために、背もたれパッ卜と、該背もたれパッ卜を高さ位置調整自在に支持 するアームとで構成するのがよい。

上記負荷発生手段は、ステップ手段の踏み込み中の負荷を大略一定した 値にする一方、ペダル踏み込み力の解除時には、ピストンロッドをステツ プ手段とともに上昇位置に自動復帰させる制御手段をさらに含むことが好 ましい。ただし、下肢のキック運動の容易性の観点からは、踏み込み初期 負荷と踏み込み最終負荷とを小さくし、踏み込みの初期段階と最終段階と の間で漸増させて後漸減すべく制御することが好ましい。

上記負荷発生手段の好ましい態様としてのトレーニング器具は、下端に 上記各ステップ手段が装着される一方、上端が上記サドル又は上記ボデー の略サドルレベルに枢着される一対の揺動アームと、摇動アームの揺動運 動により駆動され、かつ、その端部が上記負荷手段に接続されたベルトと を含む構成が好ましい。その負荷手段としては、空気式又は油圧式のシリ ンダ、さらには、従来よりこの種のトレーニング器具に使用されているゥ: ィ卜を採用できる。

さらに、好ましい態様としては、上記各揺動アームの上端の回転ととも に回転し、かつ、上記ベルトの一端が固定されるとともにカム周面に沿う とともにその他端が上記負荷手段にに導かれる板カム手段をさらに含み、 この板カム手段のカム周面形状を、上記ステップ手段の踏み込み中の負荷 を、大略一定な範囲で、かつ、踏み込み初期負荷と踏み込み最終負荷とを 小さくし、踏み込みの初期段階と最終段階との間で漸増させて後漸減すベ く制御する形状とするのがよい。

上記制御手段は、ステップ手段の踏み込み負荷を調整する手段をさらに 含むのがよい。これは、使用者の体力に対応するためである。

上記負荷手段は、通常、エアシリンダで構成される。負荷手段は、前記 したように、コイルスプリングなどの弾性手段や、油圧装置、又はウェイ 卜で構成することも可能である力空気圧を利用したエアシリンダを使用 するのが好ましい。エアシリンダの場合は、ペダル踏み込み力を解除した とき、瞬時にピストンロッドをステップ手段とともに初期位置に復帰させ るように構成することが技術的に容易である。また、ステップ手段踏み込 み中の負荷を略一定した値にする一方、ステップ手段の踏み込み力の解除 時には、ビストンロッドをステップ手段ともに初期位置に弾発的に自動復 帰させる制御手段と協働させることも容易である。ステップ手段をすばや く初期位置に復帰するように構成すれば、単位時間当たりのステツプ手段 の踏み込み回数を多くすることができ、時間的に効率的な運動ができると いう利点がある。また、筋肉の強化運動の 1つの重要な要素として、一定 した負荷を持続的にかけることが指摘されているが、ペダル踏み込み中の 負荷が常時略一定値であることはこの条件に合致している。さらに、この 場合には、運動のエネルギー消費量、換言すれば仕事量、を精度よく算出 できる。つまり、く負荷(力) X 運動距離〉の計算式で正確に算出でき るのである。近年のこの種の卜レーニング器具は、単位時間当たりのエネ ルギー消費量の明示が重要となっている。ちなみに、従来のエアロバイク の場合は、ペダル回転中の負荷はかなり変動するため、エネルギー消費量 を正確に算出できなかったのである。

上記エアシリンダは、好ましくは、シリンダ本体と、ピストンと、ビス トン口ッドとを含み、シリンダ本体は、上記ビス卜ン及びビストンロッド を往復摺動すべく収納する内筒と、内筒とともに 2重筒を構成する外筒と、 内外筒の上端を閉鎖するとともに、ピストンロッドが貫通する上板と、内 外筒の下端を封鎖するとともに内筒空間の底部を外部に解放する解放ポー 卜とを有する底板と、内外筒空間と内筒空間とをそれらの上部において連 通する第 1連通手段と、を含む構成とするのがよい。

エア一シリンダを負荷手段として用い、かつ、下肢によるキック運動中、 略一定した負荷を維持するためには、ビストンの移動でシリンダ内圧が大 きく変動しないことが重要であり、そのためには、従来技術によれば、通 常は、容量の大きいエアーシリンダを使用するか、又は、小さなシリンダ ととは別にそれに連通するエアータンクを準備する必要がある。しかし、 本発明の上記シリンダ構造によれば、従来のエアータンクに相当する圧力 室を、内筒と外筒との間に確保でき、かつ、シリンダの大きさを十分小さ くすることができる。

上記連通手段は、通常は、上記内筒の上部に形成した通孔で構成する。 上記内外空間と内筒空間との初期圧力を調整するためには、圧力調整手 段をさらに備える必要がある。この上記圧力調整手段は、上記内外空間を 外部に連通させる通孔等の第 2連通手段と、第 2連通手段に接続するバル ブ手段と、バルブ手段に接続するエアーコンプレッサーと、バルブ手段及 びエアーコンプレッサーを制御する圧力制御手段とを含む。この構成によ り、シリンダ内の初期圧を電気的制御手段で容易に制御することが可能で ある。これに対して、ウエイトを用いる場合は、ウェイとの調整を直接す る必要があり、その操作は面倒である。

図面の簡単な説明

添付図面は、本発明の好ましい実施形態を示している。

図 1は、本発明の原理的な実施形態に係るキック式トレーニング器具の 全体斜視図である。

図 2は、図 1の卜レーニング器具を使用している状態を示す使用状態図 である。ただし、使用者は模式的に示している。

図 3は、図 1のトレーニング器具のキック運動を図解する説明図である ( ただし、使用者は模式的に示している。

図 4は、図 1のトレーニング器具のサドルの背面図である。

図 5は、本発明の上記第 1の実施形態の変形例に係るキック式トレー二 ング器具の要部を示す説明図である。

図 6 , 7, 8は、それぞれ、本発明の第 2の実施形態に係るキック式ト レーニング器具の全体を示す正面図、右側面図、平面図である。

図 9 , 1 0は、それぞれ、第 2実施形態のサドル及びその位置調整手段 の要部を示す右側面図及び背面図である。

図 1 1は、第 2実施形態の腹部支持パッド及びその位置調整手段の要部 を示す右側面図である。

図 1 2は、第 2実施形態のエアーシリンダの断面図である。

図 1 3は、第 2実施形態のカムの形状及び、該カムにより引張されるべ ルトを示す説明図である。

図 1 4は、第 2実施形態において、使用者の下肢に与えられる負荷と、 下肢の回転角度との関係を示すグラフである。

図 1 5は、第 2実施形態におけるキック運動を図解する説明図である。

発明を実施するための最良の形態

以下に、本発明の具体的な実施形態について添付図面に基づいて詳細に 説明する。

図 1 ~ 4に、本発明の原理的な第 1実施形態に係るキック式卜レーニン グ器具の全体を示している。図示するように、この器具は、台座形態のボ デー1の上方にサドル 3を備えている。使用者は、図 2 , 3に示すように、 サドル 3に腰掛けて、ボデー 1に備えられている一対のペダル手段、具体 的にはペダル 2 c、のキック運動すなわち踏み込み運動をすることにより 卜レーニングを行う。

サドル 3は、サドル本体 3 aを 3本のコイルスプリング 3 bを介してサ ドル支持台 3 cに支持する構成としている。図 4はサドルを背面より見た 状態を示しているが、コイルスプリング 3 bは、その 1つがサドルの前部 中央に、他の 2つがサドルの後部左右に、配置されている。したがって、 サドル本体 3 aはサドル支持台 3 bに対して前後左右に揺動することがで きる。

サドル 3の左右には、卜レーニング中使用者の体幹部 H 2を支えるため の一対の握手手段 5 a〜5 dを設けている。各握手手段はサドル支持台 3 cの左右に固定したアーム部 5 a〜5 cと、そのアーム部で支持されたグ リップ 5 dとで構成している。アーム部は、サドル支持台 3 cに直接固定 した L字状の第 1アーム部 5 aと、グリップ 5 dを直立姿勢に支持する第 2アーム部 5 cと、両アーム部 5 a , 5 cを長さ調整自在に接続するエル ボ状の第 3アーム部 5 bとで構成している。各アーム 5 b, δ cは矢印 Υ 方向、 X方向にスライド自在に位置調整でき、これにより、グリップ 5 d の高さ位置および前後位置を調節できる。

サドル 3の背後には、トレーニング中使用者の体幹部 H 2を背後から支 える背もたれ手段を設けている。この背もたれ手段は、サドル支持台 3 c に直接接続する L字状背もたれアーム 6 aと、該アームに高さ調整自在に 装着した背もたれパット 6 bとで構成している。背もたれアーム 6 aには、 高さ調整用のネジ穴 6 cを複数個形成しており、高さ調整ネジ 6 dを用い て、パット 6 aを使用者の都合のよい高さ位置に固定できるようにしてい

サドル 3は、支持棒 4 aを介して高さ位置調整自在にボデー 1に支持し ている。支持棒 4 aの上端はサドル支持台 3 cの底面に固定しており、そ の下端部は、ボデ一力バー 1 aの前方上部に形成した差し込み口 1 cに挿 入している。支持棒 4 aには複数個のネジ穴 4 aを形成しており、高さ調 整ネジ 4 bを用いて、差し込み口 1 cのところで支持棒 4 aを高さ位置調 整自在に固定するようにしている。

ボデ一 1には、上記各ペダル 2 cを支持するとともに、使用者の各下肢 が斜め下方後方へ略直線に沿つてキック運動するための負荷発生手段たる ェアーシリンダ 2をボデ一の左右に一対設けている。各エアーシリンダ 2 は、シリンダ 2 aと、ピストンロッド 2 bとを有しており、ピストンロッ ド 2 bの先端にペダル 2 cを一定角度範囲で回動自在に取り付けている。 シリンダ 2 aおよびビストン口ッド 2 bの設置方向は、図に示すように、 前方上方から後方下方に斜めに傾斜している。この傾斜角度は使用者のぺ ダル踏み込み運動が適正になされるように設定される。

図 2中、 7は制御装置を簡略的に示している。この制御装置自体は公知 のものであり、この制御装置を備えたェアーシリンダ自体も公知のもので ある。この制御装置で、ペダル踏み込み中の負荷を常時大略一定した値に する一方、ペダル踏み込み力の解除時には、ピストンロッドをペダルとと もに上昇位置に弾発的に自動復帰させることができる。つまり、ペダル踏 み込み中は、踏み込みス卜ロークのどの位置でも負荷は大略一定していて 変動がない。

上記制御装置 7は外部の制御パネル 7 aと接続している。図においては、 この制御パネル 7 aはボデ一力バー 1 aの下方側面に設けているが、これ に変えて、グリップ 5 dに設けたり、また、特別の支持手段により着座し ている使用者の前に位置させてもよい。この制御パネルを操作することに より、ェアーシリンダ 2の負荷の大きさを調整できる。また、使用者の心 拍数検知装置(図示せず)と制御装置 7とを接続して、心拍数によりエア ーシリンダの負荷を自動的に制御することもできる。

さて次に、上記構造のキック式トレーニング器具を、図 3に基づいて、 使用方法を説明する。使用者は、自分の体格に応じてサドル位置を調整す るとともに、自分の体力や体調等に応じて、ェアーシリンダの負荷を調整 する。その後、ペダル 3に着座し、背中を背もたれパット 6 aに当てると ともに、一対のグリップ 5 dを両手で握った状態で下肢の交互ペダル踏み 運動を開始する。図 3は、下肢がペダル踏み込みに応じて上昇位置から下 降位置に向けて略直線に沿って降下していくステップを示している。上昇 位置においては、体幹部 H 2と大腿部 H 3とのなす角度 6 1は 1 0 0 ° 〜 1 2 0 ° 程度が好ましい。一方、下降位置における角度 0 1は 1 8 0 ° で もよい力 図では、 1 8 0 ° より大きい角度に設定している(約 2 2 0 ° までは可能である)。この角度設定は、サドル 3の高さ位置と、ペダル 2 cの上昇位置および下降位置との設定で決定される。また、膝 H Iの曲げ 角 S 2は略 9 0 ° 程度がよく、この角度 6 2は上昇位置から下降位置に至 る間変動しないことが好ましい。したがって、上記シリンダ 2の傾斜角度 はこの要請を満足するように設定される。また、前記したように、サドル 本体 3 aは左右に揺動可能であるから、ペダルの踏み込みに応じて、腰部 は垂直方向 Yに上下動でき、そのため膝の折曲角 2を略一定に維持する ことができる。

ペダル踏み込み運動は、両下肢を交互に動かすことにより行う。運動中 は、グリップ 5 dを握ることにより、また背部を背もたれパット 6 bに当 てることにより、体幹部 H 2を安定支持できる。このようにペダル踏み込 み運動を行うことにより、下肢の上下斜め移動に連動して背筋群および腹 筋群、取り分けその中の等尺筋力、が鍛えられる。勿論、下肢自体には負 荷がかかつているので、大腿部 H 3および下腿部 H 4の等張筋力も同時に 鍛えられる。

このキック式卜レーニング器具は、体幹部をサドル上に直立させて優良 肢位(角度 が 9 0 ° 以上で、背筋に無駄なストレスがかからない姿勢) で運動を行うことができるので運動自体が楽である。また、ペダル踏み運 動は基本的には上下運動であるから腰部に無理な力がかかることがなく、 さらに、膝の曲げ角 0 2が一定に保たれると膝の関節運動がないので、腰 部疾患や膝疾患のある人でもこの運動を容易に行うことができる。

上記実施形態は、エア一シリンダ 2のビストンロッド 2 bを斜め下方後 方へ直線沿いにキックする形式のものであるが、前記したように、本発明 では、キック方向は必ずしも幾何学的に厳密な意味で直線沿いでなくても よい。ピストンロッド 2 bのキック方向が、実質的には直線的な下方後方 ということができるが、幾何学的に厳密な意味では曲線又は円弧に沿った 斜め下方後方である場合の変形例を図 5に示している。

この変形例の基本構造は、第 1実施形態と同じであるが、次の点で異なつ ている。すなわち、各ペダル 2 cは、ピストンロッド 2 bの先端に枢着す ると同時に、揺動アーム 8の下端に枢着している。このアーム 8の上端は サドル 3の適当な箇所に枢軸 P 5で枢着している。ペダル 2 cが踏み込ま れると、アーム 8は、その枢軸 P 5を支点として、その全体が振り子のよ うに円弧 P 2に沿って揺動する。従って、ペダル 2 cはこの円弧 P 2に沿つ て移動する。

—方、ェアーシリンダ 2は、ペダル 2 cの円弧移動に追随すべく、シリ ンダ 2 aの後端をボデー 1に枢軸 P 4で枢着している。従って、ペダル 2 cの円弧 P 2上の位置に応じて、ェアーシリンダ 2全体が矢印 P 3方向に 適宜揺動する。

上記変形例の構成によれば、ペダル 2 cの移動軌跡は、アーム 8の揺動 軌跡である円弧 P 2に規制されており、また、アーム 8の枢軸 P 5はサド ル 3に枢着されて使用者の腰部に接近しているので、腰部とペダル 2 c間 の距離は略一定している。したがって、膝 H Iの曲げ角 0 2は、第 1実施 形態の場合、すなわち、直線 P 1をペダルの移動軌跡とする場合、と比較 すれば、より一定した角度に保たれ、変動しにくいという利点がある。ま た、ペダルの移動も、直線沿いであるより、より円滑である。

次に、図 6〜図 1 5に従って、本発明の第 2実施形態について説明する。 この第 2実施形態は、第 1実施形態をさらに改良して、使い勝手をよくし たものである。

この実施形態では、ボデー 1はフレームで構成している。このフレーム は、一対の側面スタンド 1 dと、一本の中央前スタンド 1 mと、上部フレ ームと、底部フレームとより構成している。上部フレームは、前フレーム 部材 1 j と、このフレーム部材 1 jの左右に連結した左右フレーム部材 1 k, 1 i とで構成している。一方、底部フレームは、前フレーム部材 1 ί と、後ろフレーム部材 l hと、これらのフレーム部材 1 f , 1 hの左右に 連結した左右フレーム部材 1 e, l gとで構成している。中央前スタンド l mの上下端は上部及び底部の前フレーム部材 1 j . 1 ίに接続している。 図中符号 3はサドルを示している。このサドル 3は、フレームボデー 1 の略中心部に位置しており、サドル本体 3 aとその下部のサドル支持台 3 cとで構成している。サドル本体 3 aは、表面カバーの中に、ウレタンフォ ー厶、あるいは、ゲル状物質等の柔軟材を詰めて構成している。これらの 柔軟材は、第 1実施形態におけるコイルスプリング 3 bと同等の働きをな す。サドル 3は支持棒 4を介して高さ位置調整自在にフレームボデ一に支 持している。すなわち、中央前スタンド l mの中間部より、背面側にサド ル支持フレーム部材 1 nが伸びており、このフレーム部材 1 nに、図 9, 1 0のよく示すように、サドル支持バー 1 Pを入れ子式に挿入している。 そして、このサドル支持バー 1 pの先端に固定したプロック 4 cの貫通孔 に前記支持棒 4を上から挿入している。支持棒 4 aは適当数の高さ調整穴 4 aを備える一方、プロック 4 cにはそれらの穴 4 aに差し込むピン 4 0 bを備えている。これと同様に、サドル支持バー 1 pにも適当個数の距離 調整用穴 1 Qを備える一方、サドル支持フレーム部材 1 nには、これらの 穴 1 Qに差し込まれるピン 4 dを備えている。これにより、サドルの高さ 位置と、水平方向前後位置とを調整できる。

上部フレームの上かつ前側には、支持板 2 2を設けており、この支持板 に左右一対のグリップ 5 dと、左右一対の肘部支持パッド 1 9と、 1つの 腹部支持パッド 1 8とを支持している。支持板 2 2の一端はガイドロッド 2 1に枢着している。このガイドロッド 2 1は、側部支持フレーム部材 1 kの上に固定した一対の軸受けプロック 2 0に前後方移動自在に支持して いる。したがって、ガイドロッド 2 1を軸として上方に回転して開きこと ができるとともに、ガイドロッド 2 1沿いに摺動できる。一方、支持板 2 2の他端は側部フレーム部材 1 iの上に支持される。支持板 2 2のこの他 端の下面にはピン板 2 2 aを固定している。このピン板 2 2 aはこの支持 板 2 2は、隙間調整板の下面にピン(図示せず)を突出させたものである c このピンは、側部フレーム部材 1 iの上面にライン状に形成したピン孔 2 2 bに嵌入できるようになつていて、支持板 2 2の前後の位置決めをでき るようにしている。なお、各グリップ 5 dはアーム 5 cを介して支持板 2 2に高さ調整自在に固定している。

腹部支持パッド及び各肘部支持パッド 1 9は、図 1 5によく示すように、 サドル 3上に前傾姿勢で着座した使用者の体幹部 H 2を、グリップ 5 cと ともに、効果的に支えるものである。各肘部支持パッド 1 9は、支持板 2 2上に支持している。一方、腹部支持パッド 1 8は、図 1 1に詳細に示す ように、該パッド 1 8の裏面中央上部にブラケッ卜 1 8 aを固定的に有し ており、このブラケット 1 8 aに支持スタンド 2 3の上部を枢着している c そして、この支持スタンド 2 3は、支持板 2 2を上下に貫通している。支 持スタンド 2 3は、適当数の高さ調整穴 2 3 aを有しており、この各穴 2 3 aには、ピン 2 4が挿入されるようにしている。ピン 2 4は、支持板 2 2に形成した挿入穴を介して挿入される。これにより、腹部支持パッド 1 8の高さ位置を調整できる。一方、図中符号 2 6は、腹部支持パッド 1 8 の傾斜角度を調整するための一対の調整ネジであって、支持板 2 2に設け たネジ穴にねじ込まれて、その先端がパッド 1 8の裏面下部に当接するよ うにしている。この各調節ネジ 2 6の前後移動により、パッド 1 8は支持 スタンド 2 3の上部を支点として回動し、その傾斜角度が調整される。な お、上記したように、本実施形態では、使用者は前傾姿勢でキック運動す るものであるので、第 1実施形態で見られる背もたれ手段は除外している c 本実施形態においては、ステップ手段として一対の足踏ロッド 3 0を採 用している。この各足踏ロッド 3 0は、左右一対の揺動アーム 8の下端に 固定している。各足踏ロッド 3 0は、各摇動アーム 8から内側に左右水平 方向に伸びている。各口ッド 3 0は、ストッパー 1 0を有している。使用 者の足はこれらストッパー 1 0の内側に置くようになつている。各口ッド を後ろに踏み込んだとき、足は外側にスライドして足を外側に開くする傾 向となるが、このストッパー 1 0により足の開きが阻止される。各揺動ァ ーム 8の上端は、各軸 1 1に固定している。この各軸 1 1は、各側部スタ ンド 1 dの上部に回転自在に設けている。この各軸 1 1は各スタンド 1 d を内側から外側に貫通して伸びている。上記各揺動アーム 8は、各軸 1 1 の内側に固定されている。一方、各軸 1 1の、スタンドより外側には、力 ム 1 4とバランスウェイト 1 3とをそれぞれ固定している。このバランス ウェイト 1 3は、各揺動アームや各足踏口ッドの重量とバランスさせて踏 み込み負荷が略零になるように重さ調整している。

各カム 1 4の形状の詳細を図 1 3に示している。このカムは板カムであつ て、全体的に略楕円形状であり、そ基端が軸 1 1に固定されている。カム の自由端の両側には、フランジ 1 4 aを設けてその間にカム溝を形成して いる。このカムには、ベルト 1 7の一端を固定している。すなわち、ベル 卜 1 7をカムの自由端周面に当てがつてその固定端 1 7 aをカム周面に固 定している。

ベルト 1 7は、プーリ 1 6を経由して各エアーシリンダ 2に連結してい る。このブーリ 1 6は、各側部フレーム部材 1 i , 1 kの後部にかつその 外側に、軸着している。各シリンダ 2の配置方法は、第 1実施形態のもの とは大幅に異なっていて、底部フレーム上に垂直に固定している。ベルト 1 7の端部は、各ェアーシリンダ 2のビストンロッド 2 bの上端に連結し ている。従って、使用者が、第 1 5図に示すように、その下肢で各足踏口ッ ド 3 0を後方にキックすれば、ベルト 1 Ίが、前方に引っ張られ、ビス卜 ンロッド 2 bが引き上げられることになる。

カム 1 4のカム形状が、キック運動中に下肢にどのような負荷を与える かについて、図 1 3、図 1 4に基づいて以下に説明する。

図 1 3は、水平軸を基準にして、カムの初期位置が角度 4 5 ° の位置に あり、キック運動により、摇動アームとともに、カムが図中左回りに 9 0 。回転した場合を示している。カム 1 4が図示のカム周面形状を有すると き、キック角度と、下肢に加えられる負荷との関係は、図 1 4のグラフに 示したカーブのようになる。つまり、全体としては、略一定した負荷であ るが、キック運動の初期段階から漸増してピークに達し、その後、キック 運動の最終の段階に向けて漸減する。これは、カムの形状が楕円形になつ ているので、カム周面と蚰 1 1との距離が変化し、そのため、カムの単位 回転角に対するベル卜 1 7の移動距離が変化するためである。これにより、 キック運動が円滑に行える。すなわち、キック運動の初期段階では、負荷 を相対的に小さくして踏み込み易くしている。そして、踏み込みの加速が つくに従って負荷を渐增させている。また、キック運動の最終段階は、下 肢を体幹部に対して背面側に反らせる姿勢となるため、力が入りにくい。 このため、最小段階では、負荷を相対的に小さくしている。

次に、エアーシリンダ 2 aの構造を、図 1 2に基づいて詳細に説明する。 上記エアシリンダ 2 aは、シリンダ本体と、ピストン 2 f と、ピストン ロッド 2 bとを含んでいる。シリンダ本体は、二重壁構造になっている。 すなわち、筒体を内筒 2 mと外筒 2 cとで構成している。内筒は、従来の シリンダ本体に相当するもので、上記ビストン 2 ί及びピストンロッド 2 bを往復摺動すべく収納している。一方、外筒 2 cは、内筒 2 mとの間に 内外筒空間 2 pを形成している。内筒 2 mの上部には適当個数の通孔 2 n を形成して、内筒空間 2 qと内外筒空間 2 pとを連通している。内外筒の 上端及び下端は、各上板 2 d及び底板 2 eで封鎖している。底板 2 eは、 内筒空間 2 Qの底部を外部に解放する解放ポート 2 gとを有している。ま た、上記内外空間 2 pと内筒空間 2 qとの初期圧力を調整するためにの圧 力調整手段を備えている。この圧力調整手段は、内外空間 2 pを外部に連 通させるため、底板 2 eに形成した空気圧調整ポート 2 hと、該ポ一卜 2 hに接続するバルブ 2 j と、バルブ 2 j に接続するエアーコンプレッサー 2 kと、バルブ 2 j及びエアーコンプレッサー 2 kを制御する圧力制御手 段、すなわち制御パネル 7 b、とを含んでなる。制御パネル 7 bは前フレ 一厶部材 1 jに固定している。

シリンダ本体を上記のように二重壁構造としているのは、究極的には、 エアータンクを不要とするとともに、エア一シリンダを小型化することで ある。このエアーシリンダは、内筒の容積を小さくし、外筒の容積を大き くしている。今、通孔 2 nが存在せず閉鎖されていると仮定すると、使用 者のキック運動により生じるビストンの上下動により、シリンダが内筒 2 m内で上下動して、内筒内の圧力が変化する。すなわち、キック運動の踏 み込み量の増加に比例して圧力が大きくなる。このようになると、キック 運動は円滑に行うことが不可能となる。内筒内の極度の圧力上昇を防止す る必要がある。従来ならば、内筒に接続するエアータンクを用いていた。 これに対して、本ェアーシリンダでは、エアータンクに代わるものとして、 外筒 2 cを用いている。すなわち、内筒空間 2 qは通孔 2 nを介して内外 筒空間 2 pに連通しているので、大容量の内外筒空間の流体により内筒空 間内の圧力変化が吸収され、その変化量は、シリンダの設計により無視す 得る程度に抑えることができる。そしてまた、通孔 2 nは、その開口面積 を十分大きくすることができるとともに、その個数や形状も任意に設定で きるので、通孔 2 nの空気通過抵抗を十分小さくして、圧力変化の変動を 極めて小さくすることができる利点がある。従来のエアータンクを使用す る場合は、エアータンクとエア一シリンダとを接続する管路抵抗がかなり 大きかったため、本実施形態のェアーシリンダに比較すると、圧力変化が 大きかったのである。