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1. WO2020137701 - BATTERY COOLING SYSTEM

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明 細 書

発明の名称 電池冷却システム 0001  

技術分野

0002  

背景技術

0003  

先行技術文献

特許文献

0004  

発明の概要

0005   0006   0007   0008  

図面の簡単な説明

0009  

発明を実施するための形態

0010   0011   0012   0013   0014   0015   0016   0017   0018   0019   0020   0021   0022   0023   0024   0025   0026   0027   0028   0029   0030   0031   0032   0033   0034   0035   0036   0037   0038   0039   0040   0041   0042   0043   0044   0045   0046   0047   0048   0049   0050   0051   0052   0053   0054   0055   0056   0057   0058   0059   0060   0061   0062   0063   0064   0065   0066   0067   0068   0069   0070   0071   0072   0073   0074   0075   0076   0077   0078   0079   0080   0081   0082   0083   0084   0085   0086   0087   0088  

請求の範囲

1   2   3   4   5   6   7   8   9   10   11   12  

図面

1   2   3   4   5   6   7  

明 細 書

発明の名称 : 電池冷却システム

関連出願への相互参照

[0001]
 本出願は、2018年12月26日に出願された日本特許出願番号2018-243351号に基づくもので、ここにその記載内容が参照により組み入れられる。

技術分野

[0002]
 本開示は、電池冷却システムに関するものである。

背景技術

[0003]
 特許文献1に、車両走行用の電池を冷却液で冷却するシステムが開示されている。このシステムは、電池冷却器と放熱器との間を冷却液が流れる回路を有する。電池冷却器は、電池と冷却液との熱交換によって電池を冷却する。放熱器は、冷却液の熱を放出する。

先行技術文献

特許文献

[0004]
特許文献1 : 特開2015-131597号公報

発明の概要

[0005]
 上記のように電池を冷却液で冷却する電池冷却システムでは、冷却液の漏洩時に冷却液が電池に触れて液絡が生じることを回避するために、冷却液の導電率が低いことが好ましい。しかしながら、冷却液が放熱器を流れる際に、放熱器から冷却液へイオンが混入する場合がある。これによって冷却液の導電率が上昇することが、本発明者によって見出された。このイオンとしては、例えば、放熱器に残存する、放熱器のろう付け時に用いられたフラックスに起因するイオンが挙げられる。
[0006]
 本開示は、冷却液の導電率の上昇を抑制することができる電池冷却システムを提供することを目的とする。
[0007]
 上記目的を達成するため、本開示の1つの観点によれば、
 車両走行用の電池を冷却する電池冷却システムは、
 電池を冷却する冷却液と、
 冷却液が流れる回路と、
 制御部とを備え、
 回路は、
 電池と冷却液との熱交換によって電池を冷却する冷却器と、
 冷却液の熱を回路の外部へ放出する放熱器と、
 放熱器を流れる冷却液の流量を調整する流量調整部とを有し、
 制御部は、冷却液の導電率が上昇した場合に、放熱器を流れる冷却液の流量を減少させるように、流量調整部を制御する。
[0008]
 これによれば、冷却液の導電率が上昇した場合に、放熱器を流れる冷却液の流量を減少させることができる。このため、冷却液の導電率のさらなる上昇を抑制することができる。
 なお、各構成要素等に付された括弧付きの参照符号は、その構成要素等と後述する実施形態に記載の具体的な構成要素等との対応関係の一例を示すものである。

図面の簡単な説明

[0009]
[図1] 第1実施形態における電池冷却システムの全体構成を示す模式図であって、通常の冷却時の冷却液の流れを示す図である。
[図2] 第1実施形態における制御部が実行する制御処理のフローチャートである。
[図3] 第1実施形態における電池冷却回路の冷却液の導電率上昇時の冷却液の流れを示す図である。
[図4] 第2実施形態における電池冷却回路の模式図である。
[図5] 第2実施形態における制御部が実行する制御処理のフローチャートである。
[図6] 第3実施形態における電池冷却回路の模式図である。
[図7] 第3実施形態における制御部が実行する制御処理のフローチャートである。

発明を実施するための形態

[0010]
 以下、本開示の実施形態について図に基づいて説明する。なお、以下の各実施形態相互において、互いに同一もしくは均等である部分には、同一符号を付して説明を行う。
[0011]
 (第1実施形態)
 図1に示す電池冷却システム10は、電動車両に搭載される。以下では、電池冷却システム10は、単に、システム10と呼ばれる。電動車両は、走行用電動モータから車両走行用の駆動力を得る。電動車両としては、電気自動車、プラグインハイブリッド自動車、電動2輪等が挙げられる。電動車両の車輪数や車両用途は限定されない。電動車両には、走行用電動モータ、電池2等が搭載されている。
[0012]
 走行用電動モータは、電池2から供給された電力を車両走行用の動力に変換するとともに、減速時に車両の動力を電力に変換するモータジェネレータである。電池2は、走行用電動モータに電力を供給する車両走行用の電池である。電池2は、車両減速時に走行用電動モータから供給される電力を充電する。電池2は、車両停車時に外部電源(すなわち、商用電源)から供給される電力の充電が可能である。電池2は、充放電に伴い発熱する。システム10は、電池2を冷却する。
[0013]
 システム10は、電池を冷却する冷却液12と、冷却液12が流れる回路である電池冷却回路14と、熱輸送液16と、熱輸送液16が流れる熱輸送液回路18とを備える。
[0014]
 冷却液12は、電池2から受けた熱を輸送する液体である。冷却液12は、液状の基材と、オルト珪酸エステルとを含み、イオン性防錆剤を含まない。基材は、冷却液12のベースとなる材料である。液状の基材とは、使用状態で液体の状態であることを意味する。
[0015]
 基材としては、凝固点降下剤が添加された水が用いられる。水が用いられるのは、水は熱容量が大きく、安価であり、粘性が低いからである。凝固点降下剤が水に添加されるのは、環境温度が氷点下であっても液体の状態を確保するためである。凝固点降下剤は、水に溶解し、水の凝固点を降下させる。凝固点降下剤としては、有機アルコール、例えば、アルキレングリコールまたはその誘導体が用いられる。アルキレングリコールとしては、例えば、モノエチレングリコール、モノプロピレングリコール、ポリグリコール、グリコールエーテル、グリセリンが単独または混合物として用いられる。凝固点降下剤としては、有機アルコールに限らず、無機塩等が用いられてもよい。
[0016]
 また、基材としては、凝固点降下剤が添加された水に替えて、有機溶剤が用いられてもよい。
[0017]
 オルト珪酸エステルは、基材に相溶する。オルト珪酸エステルは、冷却液12に防錆の機能を持たせるための化合物である。オルト珪酸エステルが冷却液12に含まれることで、冷却液12は防錆の機能を有する。このため、冷却液12にイオン性防錆剤が含まれなくてもよい。
[0018]
 オルト珪酸エステルとしては、一般式(I)で示される化合物が用いられる。
[0019]
[化1]


 一般式(I)において、置換基R ~R は、同じ又は異なり、かつ、炭素数1~20のアルキル置換基、炭素数2~20のアルケニル置換基、炭素数1~20のヒドロキシアルキル置換基、置換又は非置換の炭素数6~12のアリール置換基及び/又は式-(CH -CH -O)n-R のグリコールエーテル-置換基を表す。R は、水素又は炭素数1~5のアルキルを表す。nは、1~5の数を表す。
[0020]
 オルト珪酸エステルの典型的な例は、純粋なテトラアルコキシシラン、例えば、テトラメトキシシラン、テトラエトキシシラン、テトラ(n-プロポキシ)シラン、テトラ(イソプロポキシ)シラン、テトラ(n-ブトキシ)シラン、テトラ(t-ブトキシ)シラン、テトラ(2-エチルブトキシ)シラン、又はテトラ(2-エチルヘキソキシ)シラン、並びにさらにテトラフェノキシシラン、テトラ(2-メチルフェノキシ)シラン、テトラビニルオキシシラン、テトラアリルオキシシラン、テトラ(2-ヒドロキシエトキシ)シラン、テトラ(2-エトキシエトキシ)シラン、テトラ(2-ブトキシエトキシ)シラン、テトラ(1-メトキシ-2-プロポキシ)シラン、テトラ(2-メトキシエトキシ)シラン又はテトラ[2-[2-(2-メトキシエトキシ)エトキシ]エトキシ]シランである。
[0021]
 オルト珪酸エステルとしては、一般式(I)において、置換基R ~R は、同じであり、かつ、炭素数1~4のアルキル置換基又は式-(CH -CH -O)n-R のグリコールエーテル置換基を表し、R は水素、メチル又はエチルを表し、nは1、2又は3の数を表す化合物が用いられることが好ましい。
[0022]
 オルト珪酸エステルは、冷却液12の全体に対するケイ素の濃度が1~10000質量ppmとなるように、冷却液12に含まれる。このケイ素の濃度は、1質量ppm以上2000質量ppm以下であることが好ましい。また、このケイ素の濃度は、2000質量ppmより高く10000質量ppm以下であることが好ましい。上記のオルトケイ酸エステルは、市販されているか又は1当量のテトラメトキシシランを、4当量の相応する長鎖アルコール又はフェノールで簡単にエステル交換し、メタノールを留去することにより製造可能である。
[0023]
 冷却液12にイオン性防錆剤が含まれないため、冷却液12の導電率は、冷却液12にイオン性防錆剤が含まれる場合と比較して低い。冷却液12の導電率は、50μS/cm以下であり、好ましくは、1μS/cm以上5μS/cm以下である。参考として、水を含む液状の基材と、イオン性防錆剤と、を含む冷却液としては、車両用エンジンの冷却に用いられるエンジン冷却水がある。エンジン冷却水の導電率は、4000μS/cm以上である。このように、防錆のためにイオン性防錆剤を含む冷却液は、導電率が高く、電気絶縁性を有していない。
[0024]
 なお、冷却液12には、オルト珪酸エステルに加えて、防錆剤としてのアゾール誘導体が含まれていてもよい。
[0025]
 電池冷却回路14は、冷却器20と、第1放熱器22の一部と、第1ポンプ24とを有する。
[0026]
 冷却器20は、電池2と冷却液12との熱交換によって冷却液12に受熱させるとともに電池2を冷却する熱交換器である。冷却器20を構成する部材を介して、電池2と冷却液12とが熱交換するように、冷却器20が構成されている。なお、電池2が冷却液12に浸漬され、電池2と冷却液12とが直接熱交換するように、冷却器20が構成されていてもよい。
[0027]
 第1放熱器22は、冷却液12の熱を電池冷却回路14の外部へ放出する熱交換器である。第1放熱器22は、冷却液12が流れる冷却液流路22aと、熱輸送液16が流れる熱輸送液流路22bとを有する。冷却液流路22aは、上記の第1放熱器22の一部である。第1放熱器22は、冷却液12と熱輸送液16との熱交換によって、冷却液12から熱輸送液16へ熱を放出させる。本実施形態では、第1放熱器22の冷却液流路22aが、冷却液の熱を回路の外部へ放出する放熱器に相当する。第1ポンプ24は、冷却液12を送る流体機械である。
[0028]
 第1放熱器22を構成する構成部品は金属製(例えば、アルミニウム合金製)である。この構成部品は、フラックスを用いたろう付けによって接合されている。このため、第1放熱器22のうち冷却液12と接触する部分は、金属で構成されている。第1放熱器22のうち冷却液12と接触する部分には、ろう付け用のフラックスが残存している。
[0029]
 電池冷却回路14は、放熱器用流路26と、放熱器迂回流路28と、第1分岐部30と、第1合流部32と、第1調整弁34と、第2調整弁36とをさらに有する。
[0030]
 放熱器用流路26は、第1放熱器22の冷却液流路22aに冷却液12を流すための流路である。放熱器用流路26の途中に第1放熱器22が設けられている。放熱器用流路26の一端は、第1分岐部30に接続されている。放熱器用流路26の他端は、第1合流部32に接続されている。
[0031]
 放熱器迂回流路28は、第1放熱器22を迂回させて冷却液12を流す流路である。放熱器迂回流路28の一端は、第1分岐部30に接続されている。放熱器迂回流路28の他端は、第1合流部32に接続されている。
[0032]
 第1調整弁34は、放熱器用流路26に設けられている。第1調整弁34は、第1放熱器22を流れる冷却液12の流量を調整する弁である。第2調整弁36は、放熱器迂回流路28に設けられている。第2調整弁36は、放熱器迂回流路28を流れる冷却液12の流量を調整する弁である。
[0033]
 第1調整弁34および第2調整弁36は、放熱器迂回流路28を流れる冷却液12の流量および第1放熱器22の冷却液流路22aを流れる冷却液の流量を調整する放熱器迂回流路用の流量調整部である。本実施形態では、第1調整弁34および第2調整弁36が、放熱器を流れる冷却液の流量を調整する流量調整部に相当する。
[0034]
 電池冷却回路14は、イオン交換器38と、イオン交換器用流路40と、イオン交換器迂回流路42と、第2分岐部44と、第2合流部46と、第3調整弁48と、第4調整弁50とをさらに有する。
[0035]
 イオン交換器38は、冷却液12中のイオンを捕捉するイオン交換体を含むとともに、冷却液12を濾過するろ過部材を含む。イオン交換体としては、アニオン性樹脂、カチオン性樹脂が挙げられる。ろ過部材としては、活性炭フィルターが挙げられる。
[0036]
 イオン交換器用流路40は、イオン交換器38に冷却液12を流すための流路である。イオン交換器用流路40の途中にイオン交換器38が設けられている。イオン交換器用流路40の一端は、第2分岐部44に接続されている。イオン交換器用流路40の他端は、第2合流部46に接続されている。
[0037]
 イオン交換器迂回流路42は、イオン交換器38を迂回させて冷却液12を流す流路である。イオン交換器迂回流路42の一端は、第2分岐部44に接続されている。イオン交換器迂回流路42の他端は、第2合流部46に接続されている。
[0038]
 第3調整弁48は、イオン交換器用流路40に設けられている。第3調整弁48は、イオン交換器38を流れる冷却液12の流量を調整する弁である。第4調整弁50は、イオン交換器迂回流路42に設けられている。第4調整弁50は、イオン交換器迂回流路42を流れる冷却液12の流量を調整する弁である。
[0039]
 第3調整弁48および第4調整弁50は、イオン交換器38を流れる冷却液12の流量およびイオン交換器迂回流路42を流れる冷却液12の流量を調整するイオン交換器用の流量調整部である。
[0040]
 熱輸送液16は、冷却液12から受けた熱を輸送する液体である。熱輸送液16は、冷却液12と同様に、液状の基材と、オルト珪酸エステルとを含み、イオン性防錆剤を含まない。なお、熱輸送液16は、冷却液12とは異なる液体であってもよい。熱輸送液16は、一般的な冷却液であってもよい。
[0041]
 熱輸送液回路18は、第1放熱器22の他の一部と、第2放熱器52と、第2ポンプ54とを有する。第1放熱器22の他の一部は、第1放熱器22の熱輸送液流路22bである。第2放熱器52は、熱輸送液16と車両の外部の空気との熱交換によって熱輸送液16を放熱させる熱交換器である。第2ポンプ54は、熱輸送液16を送る流体機械である。
[0042]
 システム10は、制御部60を備える。制御部60は、第1ポンプ24、第1調整弁34、第2調整弁36、第3調整弁48、第4調整弁50、第2ポンプ54のそれぞれの作動を制御する。
[0043]
 電池4の通常の冷却時では、制御部60は、第1調整弁34を開いた状態とし、第2調整弁36を閉じた状態として、第1ポンプ24を作動させる。これにより、図1に示すように、冷却液12は、冷却器20と第1放熱器22との間を循環する。放熱器迂回流路28には冷却液12は流れない。なお、通常の冷却時とは、後述する冷却液12の導電率σが閾値σ1よりも低いときの電池2の冷却時である。また、制御部60は、第2ポンプ54を作動させる。これにより、熱輸送液16は、第1放熱器22と第2放熱器52との間を循環する。
[0044]
 このとき、冷却器20で、冷却液12は電池2から熱を受ける。第1放熱器22で、冷却液12は熱輸送液16へ熱を放出する。第2放熱器52で、熱輸送液16は車両の外部の空気へ熱を放出する。これにより、電池2が冷却される。
[0045]
 また、電池4の通常の冷却時では、制御部60は、イオン交換器用流路40を流れる冷却液12の流量が、イオン交換器迂回流路42を流れる冷却液12の流量よりも少なくなるように、第3調整弁48および第4調整弁50を制御する。このように、制御部60は、イオン交換器迂回流路42を流れる冷却液12の流量に対するイオン交換器38を流れる冷却液12の流量の比が所定値となるように、第3調整弁48および第4調整弁50を制御する。
[0046]
 これにより、冷却液12が第2分岐部44で分岐し、イオン交換器38とイオン交換器迂回流路42との両方を流れる。このとき、イオン交換器用流路40を流れる冷却液12の流量は、イオン交換器迂回流路42を流れる冷却液12の流量よりも少ない。冷却液12の一部がイオン交換器38を流れることで、冷却液12中のイオンが捕捉される。
[0047]
 また、電池冷却回路14は、冷却液12の導電率を検出する導電率センサ62を有する。導電率センサ62は、制御部60に向けて検出信号を出力する。
[0048]
 制御部60は、導電率センサ62の検出信号に基づいて、冷却液12の導電率の上昇を抑制する制御処理を行う。この制御処理について、図2を用いて説明する。図2は、制御部60が実行する制御処理のフローチャートである。図2に示す制御処理は、電池2の冷却を行う場合に繰り返し実施される。図2中に示される各ステップは、各種機能を実現する機能部に対応するものである。
[0049]
 図2示すように、ステップS1で、制御部60は、導電率センサ62の出力値から冷却液12の導電率σを取得する。
[0050]
 続いて、ステップS2で、制御部60は、ステップS1で取得した導電率σと閾値σ1とを比較し、導電率σが閾値σ1よりも大きいか否かを判定する。導電率σが閾値σ1よりも小さい場合、制御部60は、NO判定して、図2の制御処理を終了する。第1放熱器22の冷却液流路22aを冷却液12が流れるときに、放熱器から冷却液へイオンが混入する。このイオンは、第1放熱器22に残存する、第1放熱器22のろう付け時に用いられたフラックスに起因する。これによって、冷却液12の導電率が上昇し、導電率σが閾値σ1よりも大きくなる。導電率σが閾値σ1よりも大きい場合、制御部60は、YES判定して、ステップS3に進む。
[0051]
 ステップS3で、制御部60は、第1調整弁34が開き、第2調整弁36が閉じた状態から、第1調整弁34が閉じ、第2調整弁36が開いた状態に切り替える。これにより、図3に示すように、放熱器迂回流路28に冷却液12が流れる。第1放熱器22に冷却液12が流れない。すなわち、冷却液12の導電率σが閾値σ1よりも小さいときと比較して、放熱器迂回流路28を流れる冷却液12の流量が増大する。第1放熱器22を流れる冷却液12の流量が減少する。なお、図3では、熱輸送液回路18および制御部60の図示が省略されている。
[0052]
 このように、制御部60は、冷却液12の導電率σが上昇した場合に、冷却液12の導電率σが上昇する前と比較して、放熱器迂回流路28を流れる冷却液12の流量を増大させ、第1放熱器22を流れる冷却液12の流量を減少させるように、第1調整弁34と第2調整弁36とを制御する。これによれば、冷却液12の導電率が上昇した場合に、第1放熱器22を流れる冷却液12の流量を減少させることができる。本実施形態では、第1放熱器22を流れる冷却液12の流量は0である。このため、冷却液12の導電率のさらなる上昇を抑制することができる。
[0053]
 続いて、ステップS4で、制御部60は、冷却液12の導電率σが閾値σ1よりも低いときと比較して、イオン交換器迂回流路42を流れる冷却液12の流量に対するイオン交換器38を流れる冷却液12の流量の比を増大させるように、第3調整弁48および第4調整弁50を制御する。これにより、図3に示すように、冷却液12の導電率σが閾値σ1よりも低いときと比較して、イオン交換器38に流入する冷却液12の流量が増大する。イオン交換器迂回流路42を流れる冷却液12の流量が減少する。
[0054]
 これによれば、冷却液12の導電率が上昇した場合に、冷却液12中のイオンの補足量を増大させることができる。これにより、冷却液12の導電率を低下させることができる。
[0055]
 本実施形態では、冷却液12が第1放熱器22を流れない場合であっても、冷却液12が放熱器迂回流路28を流れることで、冷却液12が電池冷却回路14を循環する。このため、冷却液12の温度が電池2よりも低い間、電池2の冷却が維持される。
[0056]
 さらに、本実施形態では、イオン交換器38のイオン交換体が冷却液12の熱を受け取ることで、電池冷却回路14を流れる冷却液12の温度を低く抑えることができる。これによっても、電池2の冷却を維持することができる。
[0057]
 続いて、ステップS5で、制御部60は、冷却液12の導電率σが上昇したことを報知する。例えば、制御部60は、インストルメントパネルの警告灯を点灯させる。これにより、乗員へ冷却液12の交換を促すことができる。また、他の例として、制御部60は、無線通信により、自動車ディーラーへ報知する。これにより、自動車ディーラーの作業員へ冷却液の交換が必要なことを知らせることができる。
[0058]
 続いて、ステップS6で、制御部60は、車両に搭載される他の制御部に制限を指示する指示信号を出力する。例えば、制御部60は、電池2の充放電を制御する電池制御部に対して充電を制限する指示信号を出力する。これにより、電池2の発熱を抑制することができる。また、他の例として、制御部60は、走行用電動モータを制御する走行制御部に対して車速を制限する指示信号を出力する。これにより、電池2の発熱を抑制することができる。これにより、図2に示す制御処理が終了する。
[0059]
 本実施形態によれば、冷却液12は、オルト珪酸エステルを含む。このため、冷却液12に防錆機能を持たせることができる。さらに、冷却液12には、イオン性防錆剤が含まない。このため、冷却液12にイオン性防錆剤が含まれる場合と比較して、冷却液12の導電率を低くすることができる。よって、このシステム10によれば、導電率が低い冷却液12が用いられ、かつ、冷却液12の導電率の上昇が抑制される。これにより、冷却液12の漏洩時に液絡が生じることを回避することができる。
[0060]
 なお、本実施形態では、ステップS3で、制御部60は、放熱器迂回流路28に冷却液12が流れ、第1放熱器22に冷却液12が流れないように、第1調整弁34および第2調整弁36を制御する。しかしながら、放熱器迂回流路28と第1放熱器22との両方に冷却液12が流れるように、第1調整弁34および第2調整弁36を制御してもよい。
[0061]
 この場合も、冷却液12の導電率σが閾値σ1よりも小さいときと比較して、放熱器迂回流路28を流れる冷却液12の流量が増大する。第1放熱器22を流れる冷却液12の流量が減少する。したがって、この場合も、制御部60は、冷却液12の導電率σが上昇した場合に、冷却液12の導電率σが上昇する前と比較して、放熱器迂回流路28を流れる冷却液12の流量を増大させ、第1放熱器22を流れる冷却液12の流量を減少させるように、第1調整弁34と第2調整弁36とを制御する。
[0062]
 (第2実施形態)
 本実施形態では、第1実施形態と異なり、電池冷却回路14は、放熱器迂回流路28と、第1分岐部30と、第1合流部32と、第1調整弁34と、第2調整弁36とを有していない。また、電池冷却回路14は、イオン交換器38と、イオン交換器用流路40と、イオン交換器迂回流路42と、第2分岐部44と、第2合流部46と、第3調整弁48と、第4調整弁50とを有していない。
[0063]
 図4に示すように、本実施形態では、第1実施形態と異なり、電池冷却回路14は、流量調整弁70を有する。流量調整弁70は、電池冷却回路14の全体の冷却液12の流量を調整する。流量調整弁70は、制御部60によって制御される。本実施形態では、流量調整弁70が、放熱器を流れる冷却液の流量を調整する流量調整部に相当する。システム10の他の構成は、第1実施形態と同じである。
[0064]
 制御部60は、図5に示すように、導電率センサ62の検出信号に基づいて、冷却液12の導電率の上昇を抑制する制御処理を行う。図5に示す制御処理では、図2のステップS3がステップS3-1に変更されている。図5に示す制御処理では、図2のステップS4が省かれている。図5に示す他のステップは、図2と同じである。
[0065]
 ステップS3-1で、制御部60は、冷却液12の導電率σが閾値σ1よりも小さいときと比較して、流量調整弁70の弁開度を小さくする。すなわち、制御部60は、冷却液12の導電率σが閾値σ1よりも小さいときと比較して、電池冷却回路14の全体の冷却液12の流量を減少させるように、流量調整弁70を制御する。これにより、冷却液12の導電率σが閾値σ1よりも小さいときと比較して、第1放熱器22を流れる冷却液12の流量が減少する。
[0066]
 このように、制御部60は、冷却液12の導電率σが上昇した場合に、冷却液12の導電率σが上昇する前と比較して、電池冷却回路14の全体の冷却液12の流量を減少させ、第1放熱器22を流れる冷却液12の流量を減少させるように、流量調整弁70を制御する。これによれば、第1実施形態と同様に、冷却液12の導電率が上昇した場合に、第1放熱器22を流れる冷却液12の流量を減少させることができる。このため、冷却液12の導電率のさらなる上昇を抑制することができる。
[0067]
 (第3実施形態)
 図6に示すように、本実施形態では、第1実施形態と異なり、電池冷却回路14は、放熱器迂回流路28と、第1分岐部30と、第1合流部32と、第1調整弁34と、第2調整弁36とを有していない。また、電池冷却回路14は、イオン交換器38と、イオン交換器用流路40と、イオン交換器迂回流路42と、第2分岐部44と、第2合流部46と、第3調整弁48と、第4調整弁50とを有していない。システム10の他の構成は、第1実施形態と同じである。本実施形態では、第1ポンプ24が、放熱器を流れる冷却液の流量を調整する流量調整部に相当する。
[0068]
 制御部60は、図7に示すように、導電率センサ62の検出信号に基づいて、冷却液12の導電率の上昇を抑制する制御処理を行う。図7に示す制御処理では、図2のステップS3がステップS3-2に変更されている。図7に示す制御処理では、図2のステップS4が省かれている。図7に示す他のステップは、図2と同じである。
[0069]
 ステップS3-2で、制御部60は、冷却液12の導電率σが閾値σ1よりも小さいときと比較して、第1ポンプ24の回転数を減少させる。すなわち、制御部60は、冷却液12の導電率σが閾値σ1よりも小さいときと比較して、電池冷却回路14の全体の冷却液12の流量を減少させるように、第1ポンプ24を制御する。これにより、冷却液12の導電率σが閾値σ1よりも小さいときと比較して、第1放熱器22を流れる冷却液12の流量が減少する。
[0070]
 このように、制御部60は、冷却液12の導電率σが上昇した場合に、冷却液12の導電率σが上昇する前と比較して、電池冷却回路14の全体の冷却液12の流量を減少させ、第1放熱器22を流れる冷却液12の流量を減少させるように、第1ポンプ24を制御する。これによれば、第1実施形態と同様に、冷却液12の導電率が上昇した場合に、第1放熱器22を流れる冷却液12の流量を減少させることができる。このため、冷却液12の導電率のさらなる上昇を抑制することができる。
[0071]
 (他の実施形態)
 (1)第1実施形態では、図2に示す制御処理において、ステップS3とステップS4との両方が実行される。しかしながら、ステップS3とステップS4との一方のみが実行されてもよい。ステップS4のみが実行される場合、ステップS4で、制御部60は、冷却液12の導電率σが上昇した場合に、冷却液12の導電率σが上昇する前と比較して、イオン交換器迂回流路42を流れる冷却液12の流量に対するイオン交換器38を流れる冷却液12の流量の比を増大させ、第1放熱器22を流れる冷却液12の流量を減少させるように、第3調整弁48および第4調整弁50を制御する。
[0072]
 冷却液12がイオン交換器38のろ過材を流れるとき、冷却液12の圧力損失が大きい。このため、イオン交換器38に流入する冷却液12の流量が増大し、イオン交換器迂回流路42を流れる冷却液12の流量が減少することで、電池冷却回路14の全体の冷却液12の流量が減り、第1放熱器22を流れる冷却液12の流量が減少する。これにより、冷却液12の導電率のさらなる上昇を抑制することができる。このため、冷却液12の導電率のさらなる上昇を抑制することができる。ステップS4のみが実行される場合では、第3調整弁48および第4調整弁50が、第3調整弁48および第4調整弁50が、放熱器を流れる冷却液の流量を調整する流量調整部に相当する。
[0073]
 (2)第1実施形態では、第1放熱器22で冷却液12と熱交換する熱交換媒体は、熱輸送液16である。しかしながら、この熱交換媒体は、空気、オイル、冷凍サイクルの冷媒等であってもよい。
[0074]
 (3)第1実施形態では、冷却液12の導電率の上昇を抑制する制御処理において、制御部60は、ステップS1で、導電率センサ62の出力値から冷却液12の導電率を取得する。しかしながら、制御部60は、他の方法によって冷却液12の導電率を取得してもよい。例えば、冷却液12の温度変化と冷却液12の導電率との間には相関関係がある。そこで、温度センサが検出した冷却液12の温度の変化と、相関関係とに基づいて、導電率を推定する。例えば、冷却液12の温度が所定温度を超えたときの積算時間と、その積算時間と導電率との関係とに基づいて、導電率を推定することができる。このようにして、制御部60は、導電率を取得することもできる。
[0075]
 (4)上記の各実施形態では、冷却液12にイオン性防錆剤が含まれない。しかしながら、冷却液12が電気絶縁性を有していれば、冷却液12にイオン性防錆剤が含まれていてもよい。イオン性防錆剤としては、例えば、亜硝酸塩、モリブデン酸塩、クロム酸塩、ホスホン酸塩、リン酸塩、セバシン酸、トリアゾール系化合物などが挙げられる。ここでいう「冷却液12が電気絶縁性を有する」とは、冷却液12の導電率が500μS/cm以下であることを意味する。この導電率は、室温、例えば、25℃での測定値である。本発明者の実験結果によれば、冷却液の導電率が500μS/cm以下であることにより、冷却液の漏洩時に液絡が生じることを抑制することができる。液絡を抑制するためには、冷却液12の導電率は、100μS/cm以下であることが好ましく、10μS/cm以下であることがより好ましい。
[0076]
 この場合においても、冷却液にオルト珪酸エステルが含まれることで、冷却液は防錆の機能を有する。このため、防錆のためにイオン性防錆剤が含まれる冷却液(例えば、エンジン冷却水)と比較して、冷却液に含まれるイオン性防錆剤を少なくすることができる。すなわち、防錆のためにイオン性防錆剤が含まれる冷却液と比較して、冷却液の導電率を低くすることができる。これにより、冷却液に電気絶縁性を持たせることができる。
[0077]
 (5)本開示は上記した実施形態に限定されるものではなく、適宜変更が可能であり、様々な変形例や均等範囲内の変形をも包含する。また、上記各実施形態は、互いに無関係なものではなく、組み合わせが明らかに不可な場合を除き、適宜組み合わせが可能である。また、上記各実施形態において、実施形態を構成する要素は、特に必須であると明示した場合および原理的に明らかに必須であると考えられる場合等を除き、必ずしも必須のものではないことは言うまでもない。また、上記各実施形態において、実施形態の構成要素の個数、数値、量、範囲等の数値が言及されている場合、特に必須であると明示した場合および原理的に明らかに特定の数に限定される場合等を除き、その特定の数に限定されるものではない。また、上記各実施形態において、構成要素等の材質、形状、位置関係等に言及するときは、特に明示した場合および原理的に特定の材質、形状、位置関係等に限定される場合等を除き、その材質、形状、位置関係等に限定されるものではない。
[0078]
 (6)本開示に記載の制御部60及びその手法は、コンピュータプログラムにより具体化された一つ乃至は複数の機能を実行するようにプログラムされたプロセッサ及びメモリーを構成することによって提供された専用コンピュータにより、実現されてもよい。あるいは、本開示に記載の制御部60及びその手法は、一つ以上の専用ハードウエア論理回路によってプロセッサを構成することによって提供された専用コンピュータにより、実現されてもよい。もしくは、本開示に記載の制御部60及びその手法は、一つ乃至は複数の機能を実行するようにプログラムされたプロセッサ及びメモリーと一つ以上のハードウエア論理回路によって構成されたプロセッサとの組み合わせにより構成された一つ以上の専用コンピュータにより、実現されてもよい。また、コンピュータプログラムは、コンピュータにより実行されるインストラクションとして、コンピュータ読み取り可能な非遷移有形記録媒体に記憶されていてもよい。
[0079]
 (まとめ)
 上記各実施形態の一部または全部で示された第1の観点によれば、車両走行用の電池を冷却する電池冷却システムは、電池を冷却する冷却液と、冷却液が流れる回路と、制御部とを備える。回路は、電池と冷却液との熱交換によって電池を冷却する冷却器と、冷却液の熱を回路の外部へ放出する放熱器と、放熱器を流れる冷却液の流量を調整する流量調整部とを有する。制御部は、冷却液の導電率が上昇した場合に、放熱器を流れる冷却液の流量を減少させるように、流量調整部を制御する。
[0080]
 また、第2の観点によれば、回路は、放熱器を迂回させて冷却液を流す放熱器迂回流路を有する。流量調整部は、放熱器迂回流路を流れる冷却液の流量および放熱器を流れる冷却液の流量を調整する放熱器迂回流路用の流量調整部である。制御部は、冷却液の導電率が上昇した場合に、冷却液の導電率が上昇する前と比較して、放熱器迂回流路を流れる冷却液の流量を増大させ、放熱器を流れる冷却液の流量を減少させるように、放熱器迂回流路用の流量調整部を制御する。第1の観点の具体的な構成として、第2の観点の構成を採用することができる。
[0081]
 また、第3の観点によれば、流量調整部は、回路の全体の冷却液の流量を調整する流量調整弁である。制御部は、冷却液の導電率が上昇した場合に、回路の全体の冷却液の流量を減少させ、放熱器を流れる冷却液の流量を減少させるように、流量調整弁を制御する。第1の観点の具体的な構成として、第3の観点の構成を採用することができる。
[0082]
 また、第4の観点によれば、流量調整部は、冷却液を送るポンプである。制御部は、冷却液の導電率が上昇した場合に、回路の全体の冷却液の流量を減少させ、放熱器を流れる冷却液の流量を減少させるように、ポンプを制御する。第1の観点の具体的な構成として、第4の観点の構成を採用することができる。
[0083]
 また、第5の観点によれば、回路は、冷却液中のイオンを捕捉するイオン交換体を含むとともに、冷却液を濾過するろ過材を含むイオン交換器と、イオン交換器を迂回させて冷却液を流すイオン交換器迂回流路とを有する。流量調整部は、イオン交換器を流れる冷却液の流量およびイオン交換器迂回流路を流れる冷却液の流量を調整するイオン交換器用の流量調整部である。制御部は、冷却液の導電率が上昇した場合に、冷却液の導電率が上昇する前と比較して、イオン交換器迂回流路を流れる冷却液の流量に対するイオン交換器を流れる冷却液の流量の比を増大させ、放熱器を流れる冷却液の流量を減少させるように、イオン交換器用の流量調整部を制御する。
[0084]
 第1の観点の具体的な構成として、第5の観点の構成を採用することができる。これによれば、冷却液の導電率が上昇した場合に、イオン交換器を流れる冷却液の流量の比が増大する。このとき、ろ過材によって、イオン交換器を流れる冷却液の圧力損失が増大する。これにより、回路の全体の冷却液の流量が減り、放熱器を流れる冷却液の流量が減る。このため、冷却液の導電率のさらなる上昇を抑制することができる。さらに、これによれば、イオン交換体によって冷却液中のイオンを捕捉することで、冷却液の導電率を低下させることができる。
[0085]
 また、第6の観点によれば、冷却液は、液状の基材と、基材に相溶するオルト珪酸エステルとを含み、イオン性防錆剤を含まない。
[0086]
 これによれば、冷却液は、オルト珪酸エステルを含む。このため、冷却液に防錆機能を持たせることができる。さらに、冷却液には、イオン性防錆剤が含まれない。このため、冷却液にイオン性防錆剤が含まれる場合と比較して、冷却液の導電率を低くすることができる。よって、この電池冷却システムによれば、導電率が低い冷却液を用い、かつ、冷却液の導電率の上昇が抑制される。これにより、冷却液の漏洩時に液絡が生じることを回避することができる。
[0087]
 また、第7の観点によれば、冷却液は、液状の基材と、基材に相溶するオルト珪酸エステルとを含み、電気絶縁性を有する。これによれば、冷却液は、オルト珪酸エステルを含む。このため、冷却液に防錆機能を持たせることができる。これにより、防錆のためにイオン性防錆剤が含まれる冷却液と比較して、冷却液に含まれるイオン性防錆剤を少なくすることができる。すなわち、防錆のためにイオン性防錆剤が含まれる冷却液と比較して、冷却液の導電率を低くすることができる。これにより、冷却液に電気絶縁性を持たせることができる。よって、この電池冷却システムによれば、電気絶縁性を有する冷却液を用い、かつ、冷却液の導電率の上昇が抑制される。これにより、冷却液の漏洩時に液絡が生じることを抑制することができる。
[0088]
 また、第8の観点によれば、冷却液の導電率は、500μS/cm以下である。このように、冷却液は、導電率が500μS/cm以下である電気絶縁性を有する。これにより、冷却液の漏洩時に液絡が生じることを抑制することができる。

請求の範囲

[請求項1]
 車両走行用の電池(2)を冷却する電池冷却システムであって、
 前記電池を冷却する冷却液(12)と、
 前記冷却液が流れる回路(14)と、
 制御部(60)とを備え、
 前記回路は、
 前記電池と前記冷却液との熱交換によって前記電池を冷却する冷却器(20)と、
 前記冷却液の熱を前記回路の外部へ放出する放熱器(22a)と、
 前記放熱器を流れる前記冷却液の流量を調整する流量調整部(34、36、70、24、48、50)とを有し、
 前記制御部は、前記冷却液の導電率が上昇した場合に、前記放熱器を流れる前記冷却液の流量を減少させるように、前記流量調整部を制御する、電池冷却システム。
[請求項2]
 前記回路は、前記放熱器を迂回させて前記冷却液を流す放熱器迂回流路(28)を有し、
 前記流量調整部は、前記放熱器迂回流路を流れる前記冷却液の流量および前記放熱器を流れる前記冷却液の流量を調整する放熱器迂回流路用の流量調整部(34、36)であり、
 前記制御部は、前記冷却液の導電率が上昇した場合に、前記冷却液の導電率が上昇する前と比較して、前記放熱器迂回流路を流れる前記冷却液の流量を増大させ、前記放熱器を流れる前記冷却液の流量を減少させるように、前記放熱器迂回流路用の流量調整部を制御する、請求項1に記載の電池冷却システム。
[請求項3]
 前記流量調整部は、前記回路の全体の前記冷却液の流量を調整する流量調整弁(70)であり、
 前記制御部は、前記冷却液の導電率が上昇した場合に、前記回路の全体の前記冷却液の流量を減少させ、前記放熱器を流れる前記冷却液の流量を減少させるように、前記流量調整弁を制御する、請求項1または2に記載の電池冷却システム。
[請求項4]
 前記流量調整部は、前記冷却液を送るポンプ(24)であり、
 前記制御部は、前記冷却液の導電率が上昇した場合に、前記回路の全体の前記冷却液の流量を減少させ、前記放熱器を流れる前記冷却液の流量を減少させるように、前記ポンプを制御する、請求項1ないし3のいずれか1つに記載の電池冷却システム。
[請求項5]
 前記回路は、
 前記冷却液中のイオンを捕捉するイオン交換体を含むとともに、前記冷却液を濾過するろ過材を含むイオン交換器(38)と、
 前記イオン交換器を迂回させて前記冷却液を流すイオン交換器迂回流路(42)とを有し、
 前記流量調整部は、前記イオン交換器を流れる前記冷却液の流量および前記イオン交換器迂回流路を流れる前記冷却液の流量を調整するイオン交換器用の流量調整部(48、50)であり、
 前記制御部は、前記冷却液の導電率が上昇した場合に、前記冷却液の導電率が上昇する前と比較して、前記イオン交換器迂回流路を流れる前記冷却液の流量に対する前記イオン交換器を流れる前記冷却液の流量の比を増大させ、前記放熱器を流れる前記冷却液の流量を減少させるように、前記イオン交換器用の流量調整部を制御する、請求項1ないし4のいずれか1つに記載の電池冷却システム。
[請求項6]
 前記冷却液は、液状の基材と、前記基材に相溶するオルト珪酸エステルとを含み、イオン性防錆剤を含まない、請求項1ないし5のいずれか1つに記載の電池冷却システム。
[請求項7]
 前記冷却液は、液状の基材と、前記基材に相溶するオルト珪酸エステルとを含み、電気絶縁性を有する、請求項1ないし5のいずれか1つに記載の電池冷却システム。
[請求項8]
 前記冷却液の導電率は、500μS/cm以下である、請求項6または7に記載の電池冷却システム。
[請求項9]
 前記制御部は、前記冷却液の導電率を取得する取得部(S1)を有し、
 前記取得部は、導電率センサの検出によって前記導電率を取得する、または、温度センサが検出した前記冷却液の温度の変化に基づいて、前記導電率を推定することによって、前記導電率を取得する、請求項1ないし8のいずれか1つに記載の電池冷却システム。
[請求項10]
 前記制御部は、前記冷却液の導電率が上昇した場合として、前記冷却液の導電率が所定の閾値よりも大きい場合に、前記放熱器を流れる前記冷却液の流量を減少させるように、前記流量調整部を制御する、請求項1ないし9のいずれか1つに記載の電池冷却システム。
[請求項11]
 前記制御部は、報知部(S5)を有し、
 前記報知部は、前記冷却液の導電率が上昇した場合に、前記導電率が上昇したことを報知する、請求項1ないし10のいずれか1つに記載の電池冷却システム。
[請求項12]
 前記制御部は、制限部(S6)を有し、
 前記制限部は、前記冷却液の導電率が上昇した場合に、車両に搭載される他の制御部に、前記電池の発熱が抑制されるように、制限を指示する、請求項1ないし11のいずれか1つに記載の電池冷却システム。

図面

[ 図 1]

[ 図 2]

[ 図 3]

[ 図 4]

[ 図 5]

[ 図 6]

[ 図 7]