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1. WO1997028478 - OPTICAL MODULE AND METHOD OF MANUFACTURING THE SAME

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明 細書

光モジュ一ルぉよびその製造方法

技 術 分野

本発明は、光モジュールおよびその製造方法に関し、更に詳しく述べると、接 続相手の光プラグのフルールが嵌入するレセプ夕クル部分を金属製の筒状の一 体成形品とし、その少なくともボア内周面に T i Cからなる 2 8 0 0〜3 5 0 0 Hv (ピツカ一ス硬度)の高硬度膜を形成した光モジュールおよびその製造方法に 関するものである。この技術は、例えば光 L-A Nなどにおける発光装置あるいは 受光装置に有用である。

背 景 技術

光モジュールは、半導体発光素子または半導体受光素子と光ファイバとを光学 的に結合する光部品であり、光通信等の分野において使用されている。例えば、 デ一夕コミュニケ一ションを行うコンビュ一夕システムでは、半導体発光素子の モジュールと半導体受光素子のモジュールがボード上に対で設置されている。こ のような光モジュールは、光半導体素子(例えばレーザダイオード等の半導体発 光素子あるいはフォトダイオード等の半導体受光素子)と、光半導体素子を保持 するホルダと、接続相手の光プラグのフルールを嵌合保持しホルダに固定され るレセプ夕クルコアとを具備し、光プラグ接疏時に光半導体素子とフ-ルールの 光ファイバとが光学的に結合する構造となっている。

光プラグのフニルールは、その中心軸に沿って光ファイバの端部を保持する部 材であり、ステンレス鋼製の場合もあるが、耐久性と信頼性の観点からジルコ二 ァ等のセラミック製のものが多く用いられている。他方、レセプ夕クルコアは、 光プラグ接続時にその内部にフヱルールが嵌入したり、嵌合しているフエルール が引き抜かれたりする部材であり且つ光モジュールはボード上などに設置される 部品であるので、着脱の信頼性と耐久性を確保するために、より一層すぐれた耐 磨耗性が要求される。そこで従来技術では、筒状のコアハウジングの内周側にジ ルコニァ等のセラミックスリーブを圧入あるいは接着により装着する構造が多く 採用されている。

光モジュールのレセプ夕クルコアにジルコニァ等のセラミックスリーブを使用 した場合には、硬度が比較的高く耐磨耗性に優れているが、セラミック部品を精 密な形状に加工しなければならず、またそれをコアハウジング内に圧入しなけれ ばならないために極めて高価なものとなる。他方、安価に製造するために、りん 青銅製の割スリーブをコアハウジングに嵌め込むものもあるが、金属スリーブは セラミックスリーブに比べて耐磨耗性が悪く、セラミック製のフルールに対し ては磨耗し易く信頼性並びに耐久性に欠け、多回数の着脱を繰り返すことで光半 導体素子と光ファイバとの結合光量が変化する問題が生じる。

このような問題を解決する技術として、レセプ夕クルコアのフ Xルール接触面

(ボア内周面)を、フェルールとの間の動摩擦係数が 0. 7未満となるような低 摩擦係数の材料で被覆する光コネクタレセプ夕クルが提案されている(特開平 3 - 1 0 7 8 0 7号公報)。ここで低摩擦係数の被覆材料としては、 T i N、ジル コユア、アルミナ、ポリテトラフルォロエチレン、フッ素樹脂、 M o S 2 とで構 成される群から選択された材料、またはそれらを含む複合材料が例示されている 。この技術は、フヱルール接触面の摩擦係数を小さくすることによって、フェル ールの挿入を容易とし、結果的に摩耗を少なくするという考え方に基づいている 。従って、例示されている材料には、かなり硬度の低いものが含まれている。 ところが、たとえ低摩擦係数であっても、フッ素樹脂や M o S 2 のように硬度 が低い場合には、相対的に硬度の高いフェル一ルの挿入によってボア内面が削ら れることが起こりうる。また、 T i Nの硬度は比較的高いが、低摩擦係数であつ て且つ高硬度であるという条件では、 T i Cに比べて劣っている。因みに、焼結 バルク材では、 T i Nのピツカ一ス硬度は 1 9 0 0〜2 8 0 0 Hv、摩擦係数は 0 . 4 9 であり、同じく T i Cのビッカース硬度は 3 0 0 0〜4〇 0 0 Hv、摩擦 係数は 0. 2 5 である。

前述のように、レセプ夕クル側は機器に固定されて取り外しが困難なのに対 して、フエルールは光ファイバに接続されていて着脱可能なため交換容易である 。勿論、レセプ夕クル側もフ Xルール側も、ともに磨耗が少ない方がよいが、シ ステム命体としてのメンテナンスを考慮すると、レセプ夕クル側をフ Xルール側 よりも硬くする方が好ましい。その点で、上記のようにレセプ夕クルのボア内周 面を硬度の低い皮膜で覆うことは好ましくない。

レセプ夕クル側に要求される条件は、単に摩耗され難いという点の他に、ボア 内周面の製作精度が高いということもある。特に皮膜を形成する場合には、膜厚 の制御が容易で且つ広い範囲にわたって均一な膜厚が得られるような材料および 成膜方法の選定が重要である。膜厚のばらつきや、むらなどによる内径寸法の変 化は光伝送効率を大きく変動させる結果を m¾するからである。

発 明の 開示

本発明の目的は、上記のような従来技術の欠点を解消し、構造が単純で耐磨耗 性に優れ、且つ安価に高精度で製作できる構造の光モジュールを提供することに ある。

本発明の他の目的は、上記構造の光モジュールの製造方法を提供することにあ る。

本発明は、光半導体素子と、この光半導体素子を保持するホルダと、接続相手 の光プラグのフェル一ルを嵌合保持し前記ホルダに固定されるレセプタクルコア とを具備し、光プラグ接続時に前記光半導体素子とフルールの光ファイノと力 ϊ 光学的に結合する光モジュールである。ここでレセプタクルコアは、金属製の简 状の一体成形品であり、その少なくともボア内周面に T i Cからなる高硬度膜を 形成し、ボアの基端側にフ Xルールストツバを装着した構造とする。この構造は ホルダとレセプ夕クルコアとを別体として結合する形式であるが、それらが一体 に成形されている構造でもよい。 T i Cからなる高硬度膜は、 C V D法(化学的 気相成膜法)による膜とし、その膜厚は 1〜 1 0 m程度とするのがよい。一般 的に、同じ材料であっても、膜材の方が焼結バルク材よりも硬度はやや低くなる 傾向がある。それでも T i Cからなる C V D膜は、ビッカース硬度で 2 8 0 0〜 3 5 0 OHvが得られる。

このような光モジユールに用いるレセプタクルコアを製造するには、耐熱ステ ンレス鋼の母材を切削加工もしくは射出成形した一体成形品を用い、その少なく ともボア内周面に C V D法により T i Cからなる高硬度膜を 1〜 1 O ^ mの厚さ に形成し、成膜後、内周面研磨を行うことなく、ボアの基端側にフ Xルールスト ッパを圧入することによつて製造することができる。

レセプ夕クルコアが金属製であっても、そのボア内周面に 2 8 0 0〜3 5 0〇 Hvの高硬度膜を形成しておけば、光プラグを脱着する際にフルールが摺動して も殆ど磨耗は生じない。そのため、多数回にわたって光プラグの着脱を繰り返し ても、光半導体素子と光ファイバとの結合光量の低下は極めて少なく、ジルコ二 ァ製のセラミックスリ一ブを使用した場合と同等以上の耐久性を発現させること ができる。高硬度膜の形成に C V D法を使用すると、長い筒状部材であっても、 その内周面にほぼ均一に成膜できるし、反応炉(成膜容器)内でレセプ夕クルコ ァを多段に積んで一括して処理できるため極めて効率良く且つ安価に製造できる 。また C V D法による T i C膜の成膜は、 T i Nの成膜に比べて成膜速度をより 遅くすることができるので、緻密な膜を形成できる。また、膜厚の時間制御がよ り容易であり、寸法精度の高い均一な膜を得ることができる。

図面の簡単な説明

図 1は、本発明に係る光モジュールの一実施例を示す断面図である。

図 2は、その光モジュール本体の斜視図である。

図 3は、本発明で用いるレセプ夕クルコアの一例を示す断面図である。

図 4は、本発明に係る光モジュールのレセプ夕クルコアの製造方法を示す説明 図である。

発明を実施するための最良の形態

レセプ夕クルコアに形成する高硬度膜は、光プラグのフルールに摺接する部 分のみ覆っていればよいが、レセプ夕クルコアの全外面を覆うような構成でもよ い。そのような全外面を覆う構成とすると、内周面を除く部分にマスキングを施 す必要が無くなり、製造が容易となる。内部に組み込むレンズは、ロッドレンズ でもよいし、球レンズなどでもよく、また要求される仕様などによってはレンズ を組み込まない構成とすることもある。レ一-ザダィオードのような半導体発光素 子の代わりにフォトダイオードのような半導体受光素子を組み込めば、光 L A N 用の受光装置が構成できる。レセプ夕クルコアとホルダとを別体で作製し、その 後固着する構成が一般的であるが、特にレンズを組み込まないような場合には、 レセプ夕クル部を含むような一体構造のホルダを用いることも可能である。また ホルダを、レーザダイォードを保持するレーザホルダとレンズを保持するレンズ ホルダとの組み合わせとしてもよい。

図 1は本発明に係る光モジュールの一実施例を示す断面図であり、図 2はその 光モジュール本体の斜視図である。これは光半導体素子としてレーザダイォード を使用した光 L A N用光源の一例である。光モジュールは、レーザダイオード 1 0と、レーザダイオード 1 〇およびレンズ 1 2を保持するホルダ 1 4と、接続相 手の光プラグのフエルール(図示せず)が嵌入するレセプ夕クルコア 1 6とを具 備している。

レセプ夕クルコア 1 6は、ステンレス鋼(例えば S U S 3 0 4 ) 製の筒状の一 体成形品であり、その少なくともボア内周面に、 T i Cの C V D膜である高硬度 膜 1 6 aを 1 〜 1 O m程度の膜厚で形成したものである。このレセプ夕クルコ ァ 1 6のボアの基端側にフェル一ルストッパ 1 8が装着されている。

このようなレセプ夕クルコア 1 6はホルダ 1 4に対して調芯状態において Y A G溶接 (溶接箇所を符号 Wで示す)により固着される。これが図 2に示す光モジ ユール本体である。この光モジユール本体の外周側にプラスチック製のコネクタ ハウジング 2 0を装着する。

光モジュールに光プラグを接続した時は、光プラグのフヱルールがレセプ夕ク ルコア 1 6のボアに嵌入すると共に、光プラグのプラグフレームがコネクタハウ ジング 2 0と嵌合して機械的に結合する。この状態で、レーザダイオード 1 0か らの出射光はレンズ 1 2で集光されてフヱルールの光フアイバに入射するように 光学的な軸合わせと結合が同時に達成される。

光プラグのフェルールがジルコニァ等のセラミック製の場合でも、レセプ夕ク ルコア 1 6のポア内周面は T i Cの高硬度膜 1 6 aで完全に被禝されているため に、着脱を多数回繰り返しても殆ど磨耗は生じない。具体的な数値で説明すると 、 T i Cからなる高硬度膜を形成した場合、ボアの内面硬度は 2 8 0 0〜3 5 0 O Hv (ビッカーズ硬度)となり、光プラグのフェルールの材料であるジルコニァ の硬度(ほぼ 1 5 0 0 HV程度)に比べてはるかに高い値になるために、レセプ夕 クルコア側の耐磨耗性は格段に向上する。因に,高硬度皮膜を施さないステンレ ス鋼では、ビッカース硬度は 3 0 0〜 5 0 O Hv程度と非常に小さい。

次に本発明による光モジュール(特にそのレセプ夕クルコア)の製造方法につ いて、図 3〜図 5により説明する。図 3は試作に用いたレセプ夕クルコアおよび フェルールストツバの断面図である。ステンレス鋼材(S U S 3 0 4 ) の母材を N Cマシーンにより加工し、内径約 2. 5 mm、外径 4 . 6 5關のほぼ円筒状のレ セプ夕クルコア 2 6を作製した。そのフヱルール挿入側には曲率 2關程度の滑ら かな曲面状のテ一パ加工を施し、光プラグの着脱を容易にしている。また基端部 (底部)にはホルダとの溶接用に周囲 1 隨程度張り出した鍔部を設けた。

このように加工した筒状の一体成形品のレセプ夕クルコア 2 6を図 4に示すよ うな反応炉 3 0に設置する。炉内には極細の金属線を網状に加工した棚板 3 1を 数段設置し、レセプ夕クルコアの鍔付底面を下にして並べた。 2 0 0 0個程度並 ベ、一回のバッチで処理した。反応炉内は真空ポンプにより排気管 3 4を通して 排気減圧し、ガス供給管 3 2から原料ガスを供給した。原料ガスとしては、反応 性ガス(気化性金属塩、炭化水素)、不活性ガス(アルゴンあるいは窒素)を必 要に応じて使用する。

ここでは、反応性ガスとして四塩化チタンとメタンを用いた。熱 C V D法によ る成膜を行うため、炉内温度は 1 0 0 0 °Cで制御した。反応は次式に従い、 T i C膜を形成できた。


必要とする厚さの膜を形成するには約 3時間必要であった。レセプ夕クルコアを ステンレス鋼製としたのは、それを 1 0 0 0 °Cに加熱したとき変質しないように するためである。加熱したレセプ夕クルコアの表面で反応が生じ、生成物である T i Cが堆積して膜となる。そのため、長い筒状体でも内面に均一な厚さの膜を 形成できる。

レセプ夕クルコアのボアは直径約 2. 5匪、長さ約 8醒程度であるが、上記の 方法によって厚さ約 2 mの T i C膜を均一に形成することができた。成膜後に 断面を S E M測定した結果によれば、膜厚はレセプ夕クルコアの外面が 2. 3 / m、内面が 2. l mであり、成膜の異方性は非常に小さかった。光プラグのフ エルールが接触するボア内面の膜硬度は、ビッカース硬度で 2 8 0 0〜3 5 0〇 Hvの範囲であつた。なお安価に仕上げるために内面の研磨は特に行わなかつたが 、それでも面粗度は 1 0点平均粗さで 1 . 6 m以下である。 C V D法によって 成膜した T i C膜は、表面に 1〃m程度の粒界ができるために、フ: Lルールとは 面接触ではなく、多数の点接触となる。そのため膜とフルールとの間の動摩擦 係数が特別低くなくても、摩擦自体は小さくなり、十分突用に耐え得るものであ つた。

上記の工程により高硬度膜を形成したレセプ夕クルコアに、別工程で作製した ステンレス鋼(例えば S U S 3 0 3 ) 製のフヱルールストツバ 2 8を底面方向か ら圧入し(図 3参照)、これによつてレセプ夕クルが完成する。成膜後にフ: nル 一ルストツバを装着するのは、予め装着しておいた場合には、成膜時に原料ガス の流れが妨げられて均一な厚さに成膜し難くなるからである。

レンズはホルダに低融点ガラスによって固.定する。光半導体素子(レーザダイ オード)はホルダに Y A Gレーザ溶接により固定する。それら両部品の実装位置 はホルダの加工寸法で決定するため、光軸方向の調芯は行っていない。その後、 ホルダとレセプ夕クルコアを近接させ、レセプ夕クルコアに光プラグのフ: Cルー ルを嵌入して光ファイバからの出力光量をモニターし、合わせ面方向の精密調芯 を行うことにより、ピーク結合位置で Y A Gレーザビームを照射してスポット溶 接する。このようにして光モジュールを組み立てることができる。

製作した上記の光モジュールに対して、ジルコニァ製のセラミックフヱルール を有する光プラグを 2 0 0 0回着脱したところ、開始時点と終了時点での出射光 量の 2 0点平均値の低下はわずかに 0. 0 7 d Bであった。開始時点からの各出 カデ一夕の偏差の最大値も 0. 2 1 d Bであり、高価なジルコニァ製のセラミツ クスリーブを有するレセプ夕クルコアに比べてもなんら遜色ない性能を有するこ とが確認できた。

産業上の利用の可能性

本発明によれば、レセプ夕クルコアを金属製の筒状の一体成形品とし、その少 なくともボア内周面に、 T i Nに比べてビッカース硬度が大きく、且つ摩擦係数 の小さい T i Cからなる高硬度膜を形成したので、光プラグのセラミックフエル 一ルが摺動しても磨耗し難い。つまり多数回にわたり着脱を行っても、ボアの内 径の拡大を抑えることができるため、光半導体素子と光フアイバとの結合光量の 変化を非常に低く抑えることができる。この高硬度膜の形成は、 C V D法により 多数個を一度に処理できるため、生産効率が極めて高く安価に作製することがで きる。また膜厚制御も容易なため、均一膜厚の寸法精度の高い製品を歩留り良く 製造できる。

さらには、高硬度膜とフエルールとの間の接触は、多数の点接触となるため、 膜とフ Xルールとの間の動摩擦係数が特別に低くなくても、摩擦自体は小さくな るので、成膜後のレセプ夕クルコアの内周面の研磨を行う必耍がない。このこと は安価な製作に寄与するものである。