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1. WO2020137569 - HEATSINK

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明 細 書

発明の名称 ヒートシンク

技術分野

0001  

背景技術

0002   0003   0004   0005  

先行技術文献

特許文献

0006  

発明の概要

発明が解決しようとする課題

0007  

課題を解決するための手段

0008  

発明の効果

0009   0010   0011   0012   0013  

図面の簡単な説明

0014  

発明を実施するための形態

0015   0016   0017   0018   0019   0020   0021   0022   0023   0024   0025   0026   0027   0028   0029   0030   0031   0032   0033   0034   0035   0036   0037   0038   0039   0040   0041   0042   0043   0044   0045   0046  

産業上の利用可能性

0047  

符号の説明

0048  

請求の範囲

1   2   3   4   5   6   7  

図面

1   2   3   4   5   6   7  

明 細 書

発明の名称 : ヒートシンク

技術分野

[0001]
 本発明は、ヒートパイプの熱輸送機能を用いて冷却対象である発熱体の熱を放熱部へ輸送することで発熱体を冷却するヒートシンクに関するものである。

背景技術

[0002]
 近年の電子機器の高機能化に伴い、電子機器内部には、電子部品等の発熱体を含め、多数の部品がますます高密度に搭載されている。また、電子機器の高機能化に伴い、電子部品等の発熱体の発熱量がますます増大している。電子部品等の発熱体を冷却する手段として、ヒートシンクが使用されることがある。高発熱量の発熱体であっても確実にかつ効率的に冷却するために、複数のヒートパイプが発熱体に熱的に接続されるヒートシンクが使用されることがある。
[0003]
 複数のヒートパイプが発熱体に熱的に接続されるヒートシンクとして、例えば、複数設けられた管形状のヒートパイプの外周面に突出して平板状の多数の放熱フィンが設けられたヒートシンクがある(特許文献1)。特許文献1のヒートシンクは、複数の管形状のヒートパイプによって発熱体の熱を放熱フィンへ輸送し、該放熱フィンから放熱させるように構成されたヒートシンクである。
[0004]
 特許文献1のヒートシンク等、複数のヒートパイプによって発熱体の熱を受熱部から放熱フィンへ輸送するヒートシンクでは、高発熱量の発熱体に対しても冷却特性を発揮させるために、多数のヒートパイプを並列配置させたヒートパイプ群を形成し、該ヒートパイプ群を発熱体に熱的に接続することが必要となる。一方で、多数のヒートパイプからなるヒートパイプ群を発熱体に熱的に接続するには、電子機器内部にヒートパイプ群を収容するための大きなスペースを確保する必要がある。しかし、電子機器内部には多数の部品がますます高密度に搭載されているので、発熱体もさらに狭小化された空間に搭載されることがある。
[0005]
 上記のような電子機器内部のスペースの制約から、ヒートパイプ群を構成するヒートパイプの設置本数が制限されてしまうことがある。ヒートパイプの設置本数が制限されてしまうと、ヒートシンクに高発熱量の発熱体に対する冷却特性を十分には付与できない場合があるという問題があった。

先行技術文献

特許文献

[0006]
特許文献1 : 特開2003-110072号公報

発明の概要

発明が解決しようとする課題

[0007]
 上記事情に鑑み、本発明は、狭小化された空間に搭載された高発熱量の発熱体に対しても優れた冷却特性を発揮できるヒートシンクを提供することを目的とする。

課題を解決するための手段

[0008]
 本発明の構成の要旨は、以下の通りである。
 [1]発熱体と熱的に接続される複数のヒートパイプと、複数の該ヒートパイプと熱的に接続された放熱部と、を備えたヒートシンクであって、
複数の前記ヒートパイプのうち、少なくとも前記発熱体と熱的に接続される蒸発部が、複数の前記ヒートパイプの熱輸送方向に対して直交方向の断面形状が扁平である扁平部を有し、該扁平部のうち、厚さ方向の面が前記発熱体と対向配置されるヒートシンク。
 [2]前記ヒートパイプの蒸発部が、前記ヒートパイプの一方の端部に位置し、前記放熱部と熱的に接続される前記ヒートパイプの凝縮部が、前記ヒートパイプの他方の端部に位置する[1]に記載のヒートシンク。
 [3]前記ヒートパイプの蒸発部が、前記ヒートパイプの中央部に位置し、前記放熱部と熱的に接続される前記ヒートパイプの凝縮部が、前記ヒートパイプの両端部に位置する[1]に記載のヒートシンク。
 [4]複数の前記ヒートパイプの蒸発部が、前記発熱体の延在方向に沿って並列配置されている[1]乃至[3]のいずれか1つに記載のヒートシンク。
 [5]前記ヒートパイプの蒸発部が、受熱プレートと熱的に接続されており、該受熱プレートが前記発熱体と熱的に接続される[1]乃至[4]のいずれか1つに記載のヒートシンク。
 [6]前記扁平部が、前記蒸発部から前記凝縮部まで延在している[1]乃至[5]のいずれか1つに記載のヒートシンク。
 [7]前記ヒートパイプが、コンテナの内面に形成された細溝である第1のウィック構造体と、前記扁平部の主表面を形成している平坦部にて前記コンテナの内面から突出した突出部を有する第2のウィック構造体と、を有する[1]乃至[6]のいずれか1つに記載のヒートシンク。
 [8]前記ヒートパイプが、前記扁平部の厚さ方向の内面に層状に設けられた第3のウィック構造体を、さらに有する[7]に記載のヒートシンク。

発明の効果

[0009]
 本発明のヒートシンクの態様では、ヒートパイプのうち、少なくとも蒸発部が、ヒートパイプの熱輸送方向に対して直交方向の断面形状が扁平である扁平部を有し、該扁平部の厚さ方向の面が発熱体と対向配置されることにより、ヒートシンクの受熱部の設置スペースを増大させることなく、より多数のヒートパイプを冷却対象である発熱体と熱的に接続できる。また、本発明のヒートシンクの態様では、ヒートシンクの放熱部に、より多数のヒートパイプを熱的に接続できる。従って、本発明のヒートシンクの態様によれば、放熱部の放熱効率が向上して、狭小化された空間に搭載された高発熱量の発熱体に対しても優れた冷却特性を発揮できる。
[0010]
 本発明のヒートシンクの態様によれば、複数の前記ヒートパイプの一方の端部または中央部が、発熱体の延在方向に沿って並列配置されていることにより、発熱体に複数のヒートパイプを確実かつ簡易に熱的に接続することができる。
[0011]
 本発明のヒートシンクの態様によれば、ヒートパイプの一方の端部または中央部が、受熱プレートと熱的に接続されていることにより、ヒートパイプと発熱体間の熱的接続性が向上する。また、受熱プレートは、並列配置された各ヒートパイプに対する熱負荷を均一化させる均熱板としての作用も有するので、各ヒートパイプの熱輸送特性をより確実に発揮させることができる。
[0012]
 本発明のヒートシンクの態様によれば、ヒートパイプが、コンテナの内面に形成された細溝である第1のウィック構造体と、扁平部の主表面を形成している平坦部にてコンテナの内面から突出した突出部を有する第2のウィック構造体と、を有することにより、液相の作動流体が扁平部に円滑に還流できるので、蒸発部に扁平部を有するヒートパイプであっても、優れた熱輸送特性を発揮できる。
[0013]
 本発明のヒートシンクの態様によれば、扁平部の厚さ方向の内面に層状に設けられた第3のウィック構造体を、ヒートパイプがさらに有することにより、液相の作動流体が扁平部により円滑に還流できるので、蒸発部に扁平部を有するヒートパイプであっても、より優れた熱輸送特性を発揮できる。

図面の簡単な説明

[0014]
[図1] 本発明の第1実施形態例に係るヒートシンクの斜視図である。
[図2] 本発明の第1実施形態例に係るヒートシンクの平面図である。
[図3] 本発明の第1実施形態例に係るヒートシンクの一方の端部の側面図である。
[図4] 本発明の第2実施形態例に係るヒートシンクの平面図である。
[図5] 本発明の第2実施形態例に係るヒートシンクの側面図である。
[図6] 本発明の第2実施形態例に係るヒートシンクの図4のA-A断面の説明図である。
[図7] 本発明のヒートシンクに備えられたヒートパイプに設けられたウィック構造体の説明図である。

発明を実施するための形態

[0015]
 以下に、本発明の第1実施形態例に係るヒートシンクについて、図面を用いながら説明する。図1は、本発明の第1実施形態例に係るヒートシンクの斜視図である。図2は、本発明の第1実施形態例に係るヒートシンクの平面図である。図3は、本発明の第1実施形態例に係るヒートシンクの一方の端部の側面図である。図4は、本発明の第2実施形態例に係るヒートシンクの平面図である。図5は、本発明の第2実施形態例に係るヒートシンクの側面図である。図6は、本発明の第2実施形態例に係るヒートシンクの図4のA-A断面の説明図である。図7は、本発明のヒートシンクに備えられたヒートパイプに設けられたウィック構造体の説明図である。
[0016]
 図1~3に示すように、第1実施形態例に係るヒートシンク1は、ヒートシンク1の冷却対象である発熱体101と熱的に接続されている複数のヒートパイプ11と、複数のヒートパイプ11が共通に熱的に接続された、複数の放熱フィン41を有する放熱部40と、を備えている。ヒートパイプ11は、その内部空間が、密封されており、さらに減圧処理された熱輸送部材である。ヒートパイプ11の内部空間には、作動流体(図示せず)が封入されている。
[0017]
 複数のヒートパイプ11は、いずれも、一方の端部12が発熱体101と熱的に接続され、他方の端部13が放熱部40と熱的に接続されている。従って、複数のヒートパイプ11は、いずれも、一方の端部12が蒸発部として機能し、他方の端部13が凝縮部として機能する。複数のヒートパイプ11は、いずれも、一方の端部12と他方の端部13を結ぶ長手方向が熱輸送方向となっている。ヒートシンク1では、複数(図1~3では、4本)のヒートパイプ11にてヒートパイプ群が形成されている。ヒートパイプ群は、それぞれのヒートパイプ11が側面視において並列配置されている。ヒートシンク1では、それぞれのヒートパイプ11が側面視において一列に並列配置されている。また、複数のヒートパイプ11の蒸発部が、発熱体101の延在方向に沿って並列配置されている。
[0018]
 複数のヒートパイプ11は、いずれも、ヒートパイプ11の短手方向の断面形状、すなわち、ヒートパイプ11の熱輸送方向に対して直交方向の断面形状が、円形を扁平加工した扁平形状となっている。すなわち、ヒートパイプ11は、その熱輸送方向に対して直交方向の断面形状が扁平である扁平部60を有している。本発明のヒートシンクでは、発熱体との熱的接続部における省スペース化の点から、ヒートパイプのうち、少なくとも蒸発部の部位が扁平部を有していればよいが、ヒートパイプ11では、扁平部60が一方の端部12である蒸発部から他方の端部13である凝縮部まで延在している。
[0019]
 扁平部60は、主表面を形成している、相互に対向する平坦部61と、対向する平坦部61をつなぐ、相互に対向する厚さ方向の面62と、を有している。相互に対向する平坦部61が、扁平部60の長手方向を形成し、相互に対向する厚さ方向の面62が扁平部60の短手方向を形成している。扁平部60のうち、一方の厚さ方向の面62が発熱体101側に配置されている。また、対向する平坦部61は立設された態様となっている。すなわち、扁平部60の長手方向が、立設された態様となっている。上記から、厚さ方向の面62がヒートパイプ群の幅方向を形成している。
[0020]
 従って、ヒートシンク1では、ヒートパイプの短手方向の形状が円形状となっているヒートパイプと比較して、ヒートシンク1の受熱部の設置スペースを増大させることなく、より多くのヒートパイプ11を発熱体101に熱的に接続することができる。
[0021]
 図3に示すように、ヒートパイプ11は、一方の端部12が受熱プレート30の第1面31と熱的に接続されている。複数のヒートパイプ11は、いずれも、受熱プレート30の同じ面に設置されている。受熱プレート30の第1面31とは反対側の面である第2面32に、発熱体101が熱的に接続される。従って、複数のヒートパイプ11は、いずれも、受熱プレート30を介して発熱体101と熱的に接続されている。なお、ヒートシンク1では、受熱プレート30と、ヒートパイプ11の一方の端部12の上面を覆うように、カバー部材110が取り付けられている。
[0022]
 図7に示すように、ヒートパイプ11のコンテナ50の内部には、いずれも、液相の作動流体(図示せず)を他方の端部13から一方の端部12へ還流させるためのウィック構造体51が設けられている。ウィック構造体51は、毛細管力を有する構造体である。ウィック構造体51の種類、形状は、特に限定されない。ヒートパイプ11では、ウィック構造体51は、複数の細溝(グルーブ)である第1のウィック構造体52と、ヒートパイプ11の内面のうち、扁平部60の主表面を形成している平坦部61にてコンテナ50の内面から突出した突出部を有する第2のウィック構造体53と、ヒートパイプ11のコンテナ50内面のうち、扁平部60の厚さ方向の面62に層状に設けられた第3のウィック構造体54と、を有している。
[0023]
 第1のウィック構造体52は、コンテナ50の内面を熱輸送方向に延在した複数の細溝である。また、第1のウィック構造体52は、コンテナ50の周方向全体に形成されている。上記から、第1のウィック構造体52は、コンテナ50の内面全体に形成されている。
[0024]
 第2のウィック構造体53は、コンテナ50の内面から凸状に突出した突出部を、2つ有している。第2のウィック構造体53は、第1のウィック構造体52上に設けられている。また、第2のウィック構造体53は、層状に設けられた第3のウィック構造体54に対しても突出している。すなわち、第2のウィック構造体53は、第3のウィック構造体54よりも肉厚である。また、上記2つの突出部は、対向して配置されている。突出部を有する第2のウィック構造体53は、突出部を有さないウィック構造体(ヒートパイプ11では、第1のウィック構造体52及び第3のウィック構造体54)と比較して、液相の作動流体の還流特性に優れている。従って、液相の作動流体が扁平部60となっている蒸発部に円滑に還流できるので、蒸発部に扁平部60を有するヒートパイプ11であっても、優れた熱輸送特性を発揮できる。第2のウィック構造体53の設けられる領域は、特に限定されず、ヒートシンク1の使用条件等により選択可能であるが、ヒートシンク1では、第2のウィック構造体53は、ヒートパイプ11の一方の端部12から他方の端部13まで延在している。
[0025]
 第2のウィック構造体53の種類は、金属粉の焼結体、金属線からなるメッシュ、金属編組体等、特に限定されないが、ヒートパイプ11では、銅、銅合金等の金属粉の焼結体が用いられている。
[0026]
 第3のウィック構造体54は、扁平部60の厚さ方向の面62に沿って、略均一な厚さにて層状に形成されている。また、第3のウィック構造体54は、ヒートパイプ11の熱輸送方向に対して直交方向の断面において、第2のウィック構造体53と連続して形成されている。第3のウィック構造体54は、第1のウィック構造体52上に設けられている。第3のウィック構造体54の設けられる領域は、特に限定されず、ヒートシンク1の使用条件等により選択可能であるが、ヒートシンク1では、第3のウィック構造体54は、ヒートパイプ11の一方の端部12から他方の端部13まで延在している。なお、扁平部60の厚さ方向の面62においては、第1のウィック構造体52の毛細管力が、液相の作動流体の蒸発部への還流に寄与できるので、ヒートシンク1の使用条件等に応じて、第3のウィック構造体54は設けなくてもよい。
[0027]
 第3のウィック構造体54の種類は、金属粉の焼結体、金属線からなるメッシュ、金属編組体等、特に限定されないが、ヒートパイプ11では、銅、銅合金等の金属粉の焼結体が用いられている。
[0028]
 図1~3に示すように、ヒートパイプ11の一方の端部12は、発熱体101の延在方向に沿って並列配置されている。また、複数のヒートパイプ11の一方の端部12は、略同一平面上に並列配置されている。
[0029]
 図2に示すように、複数のヒートパイプ11は、いずれも、一方の端部12の平面視の形状は略直線状であり、一方の端部12と他方の端部13の間に位置する中央部14の平面視の形状も略直線状である。従って、複数のヒートパイプ11は、一方の端部12から中央部14にわたって、平面視略直線状の部位が横並びに配置されている。
[0030]
 ヒートシンク1では、ヒートパイプ11について、放熱部40と熱的に接続された他方の端部13に、曲げ部15が形成されている。従って、複数のヒートパイプ11は、いずれも、平面視略L字状となっている。また、右側に位置するヒートパイプ11の曲げ部15は、右方向の曲げであるのに対し、左側に位置するヒートパイプ11の曲げ部15は、左方向の曲げである。つまり、左側に位置するヒートパイプ11と右側に位置するヒートパイプ11について、曲げ部15の曲げ方向が反対となっている。
[0031]
 複数のヒートパイプ11は、いずれも、曲げ部15により、放熱部40の長手方向に対して略平行方向に他方の端部13が延びる態様となっている。放熱部40は、放熱フィン41の主面(平面部)が、ヒートパイプ11の一方の端部12の延在方向に対して略平行方向に配置されるように、複数の放熱フィン41が並列配置されている。放熱フィン41は、薄い平板状の部材である。ヒートシンク1では、放熱部40の長手方向に対して平行方向に延びるヒートパイプ11の他方の端部13が、放熱部40の長手方向の端部まで達している。
[0032]
 図1に示すように、放熱部40の外観形状は略直方体である。放熱部40は、外観形状が略直方体である第1の放熱フィン群42と、第1の放熱フィン群42に隣接した外観形状が略直方体である第2の放熱フィン群43とが積層された構造となっている。第1の放熱フィン群42も第2の放熱フィン群43も、平板状の支持体45上に取り付けられた複数の放熱フィン41が、放熱部40の長手方向に対して略平行方向に並列配置されている構造となっている。
[0033]
 第1の放熱フィン群42と第2の放熱フィン群43との間に、ヒートパイプ11の他方の端部13が挿入されている。第1の放熱フィン群42と第2の放熱フィン群43との間に、他方の端部13が配置されることで、放熱部40とヒートパイプ11が熱的に接続されている。
[0034]
 ヒートパイプ11にて使用されるコンテナ50の材質としては、特に限定されず、例えば、銅、銅合金、アルミニウム、アルミニウム合金、ステンレス鋼等を挙げることができる。また、コンテナ50に封入される作動流体としては、コンテナ50の材料との適合性に応じて、適宜選択可能であり、例えば、水、フルオロカーボン類、シクロペンタン、エチレングリコール、これらの混合物等を挙げることができる。また、放熱フィン41の材質は、特に限定されず、例えば、銅、銅合金等の金属を挙げることができる。
[0035]
 次に、第1実施形態例に係るヒートシンク1の使用方法例を説明する。図3に示すように、発熱体101の受熱プレート30側平面のうち、発熱体101の直上及びその近傍に複数のヒートパイプ11が配置されるように、ヒートシンク1のヒートパイプ群を設置する。発熱体101から放出された熱は、受熱プレート30へ伝達される。受熱プレート30へ伝達された熱は、受熱プレート30からヒートパイプ11の一方の端部12へ伝達される。ヒートパイプ11の一方の端部12へ伝達された熱は、ヒートパイプ11の熱輸送作用によって、ヒートパイプ11の一方の端部12からヒートパイプ11の他方の端部13へ輸送される。ヒートパイプ11の他方の端部13へ輸送された熱は、複数の放熱フィン41を有する放熱部40へ伝達される。放熱部40へ伝達された熱は、放熱部40から外部環境へ放出されることで発熱体101を冷却することができる。
[0036]
 このとき、ヒートパイプ11が、ヒートパイプ11の熱輸送方向に対して直交方向の断面形状が扁平である扁平部60を有し、扁平部60の厚さ方向の面62が発熱体101と対向配置されることにより、ヒートシンク1の受熱部の設置スペースを増大させることなく、より多数のヒートパイプ11を冷却対象である発熱体101と熱的に接続できる。また、ヒートシンク1では、より多数のヒートパイプ11を発熱体101と熱的に接続できることに対応して、ヒートシンク1の放熱部40に、より多数のヒートパイプ11を熱的に接続でき、放熱部40の放熱効率が向上する。従って、ヒートシンク1では、狭小化された空間に搭載された高発熱量の発熱体100に対しても優れた冷却特性を発揮できる。
[0037]
 また、ヒートシンク1では、複数のヒートパイプ11の蒸発部(ヒートシンク1では、一方の端部12)が、発熱体101の延在方向に沿って並列配置されていることにより、発熱体101に複数のヒートパイプ11を確実かつ簡易に熱的に接続することができる。
[0038]
 また、ヒートシンク1では、ヒートパイプ11の蒸発部(ヒートシンク1では、一方の端部12)が、受熱プレート30と熱的に接続されていることにより、ヒートパイプ11と発熱体101との間の熱的接続性が向上する。また、受熱プレート30は、並列配置されたヒートパイプ11に対する熱負荷を均一化させる均熱板としての作用も有するので、ヒートパイプ11の熱輸送特性をより確実に発揮させることができる。
[0039]
 次に、本発明の第2実施形態例に係るヒートシンクについて、図面を用いながら説明する。なお、第2実施形態例に係るヒートシンクについて、第1実施形態例に係るヒートシンクと主要な構成は同じなので、第1実施形態例に係るヒートシンクと同じ構成要素に関しては、同じ符号を用いて説明する。
[0040]
 第1実施形態例に係るヒートシンク1では、第1のヒートパイプ11の一方の端部12が受熱プレート30と熱的に接続されていたが、これに代えて、図4、5に示すように、第2実施形態例に係るヒートシンク2では、受熱プレート30の一端33から他端34にかけて、ヒートパイプ11の一方の端部12から他方の端部13までが延在した態様となっている。また、図5、6に示すように、ヒートパイプ11は、受熱プレート30の第1面31と熱的に接続されている。
[0041]
 放熱フィン41は、受熱プレート30の第1面31上に立設されている。ヒートシンク2では、放熱フィン41は、受熱プレート30の第1面31上に鉛直方向に立設されている。放熱フィン41の縁部が、受熱プレート30の第1面31上に取り付けられている。また、放熱部40として、複数の放熱フィン41が、受熱プレート30の一端33から他端34まで、所定間隔で並列配置されている。
[0042]
 発熱体101は、受熱プレート30の中央部35(すなわち、受熱プレート30の一端33及び他端34以外の部位)に熱的に接続される。従って、ヒートパイプ11の中央部14(すなわち、一方の端部12と他方の端部13以外の部位)が発熱体101と熱的に接続されて、蒸発部として機能する。また、ヒートパイプ11の両端部(一方の端部12と他方の端部13)が放熱部40と熱的に接続されて、凝縮部として機能する。
[0043]
 なお、ヒートシンク2は、受熱プレート30の中央部35では、ヒートパイプ11の長手方向に対して直交方向において、ヒートパイプ11が中心部へ寄せられるように、ヒートパイプ11に若干の曲げが形成されている。上記態様により、ヒートパイプ群と発熱体101との熱的接続性を向上させることができる。
[0044]
 ヒートパイプ11の中央部14に発熱体101が熱的に接続されるヒートシンク2でも、ヒートパイプ11が、ヒートパイプ11の熱輸送方向に対して直交方向の断面形状が扁平である扁平部60を有し、扁平部60の厚さ方向の面62が発熱体101と対向配置されていることにより、ヒートシンク2の受熱部の設置スペースを増大させることなく、より多数のヒートパイプ11を発熱体101と熱的に接続できる。また、ヒートシンク2でも、より多数のヒートパイプ11を発熱体101と熱的に接続できることに対応して、ヒートシンク2の放熱部40に、より多数のヒートパイプ11を熱的に接続でき、放熱部40の放熱効率が向上する。従って、ヒートシンク2でも、狭小化された空間に搭載された高発熱量の発熱体100に対しても優れた冷却特性を発揮できる。
[0045]
 次に、本発明の他の実施形態例について説明する。上記第1実施形態例のヒートシンクでは、ヒートパイプの他方の端部に曲げ部が形成され、ヒートパイプは平面視略L字状となっていたが、ヒートパイプの平面視の形状は、特に限定されず、例えば、略直線状でもよい。この場合、放熱フィンの主面(平面部)が、ヒートパイプ群の一方の端部の延在方向に対して略直交方向に配置されるように、放熱フィンが並列配置されてもよい。
[0046]
 上記第1、第2実施形態例のヒートシンクでは、受熱プレートが設けられていたが、ヒートシンクの使用状況に応じて、受熱プレートは設けなくてもよい。また、上記第1、第2実施形態例のヒートシンクでは、放熱部は複数の放熱フィンで構成されていたが、熱交換手段である放熱部の態様は、特に限定されず、例えば、水冷ジャケット等でもよい。

産業上の利用可能性

[0047]
 本発明のヒートシンクは、広汎な分野で利用可能であるが、狭小化された空間に搭載された高発熱量の発熱体に対しても、優れた冷却性能を発揮できるので、例えば、データセンター等で使用されるサーバ等、高性能の電子部品が使用される分野で利用することができる。

符号の説明

[0048]
 1、2          ヒートシンク
 11           ヒートパイプ
 12           一方の端部
 13           他方の端部
 40           放熱部
 41           放熱フィン
 60           扁平部

請求の範囲

[請求項1]
 発熱体と熱的に接続される複数のヒートパイプと、複数の該ヒートパイプと熱的に接続された放熱部と、を備えたヒートシンクであって、
複数の前記ヒートパイプのうち、少なくとも前記発熱体と熱的に接続される蒸発部が、複数の前記ヒートパイプの熱輸送方向に対して直交方向の断面形状が扁平である扁平部を有し、該扁平部のうち、厚さ方向の面が前記発熱体と対向配置され、
前記ヒートパイプが、コンテナの内面に形成された細溝である第1のウィック構造体と、前記扁平部の主表面を形成している平坦部にて前記コンテナの内面から突出した突出部を有する第2のウィック構造体と、前記扁平部の厚さ方向の内面に層状に設けられた第3のウィック構造体と、を有し、
前記第2のウィック構造体の種類と前記第3のウィック構造体の種類とが同じであるヒートシンク。
[請求項2]
 前記ヒートパイプの蒸発部が、前記ヒートパイプの一方の端部に位置し、前記放熱部と熱的に接続される前記ヒートパイプの凝縮部が、前記ヒートパイプの他方の端部に位置する請求項1に記載のヒートシンク。
[請求項3]
 前記ヒートパイプの蒸発部が、前記ヒートパイプの中央部に位置し、前記放熱部と熱的に接続される前記ヒートパイプの凝縮部が、前記ヒートパイプの両端部に位置する請求項1に記載のヒートシンク。
[請求項4]
 複数の前記ヒートパイプの蒸発部が、前記発熱体の延在方向に沿って並列配置されている請求項1乃至3のいずれか1項に記載のヒートシンク。
[請求項5]
 前記ヒートパイプの蒸発部が、受熱プレートと熱的に接続されており、該受熱プレートが前記発熱体と熱的に接続される請求項1乃至4のいずれか1項に記載のヒートシンク。
[請求項6]
 前記扁平部が、前記蒸発部から前記凝縮部まで延在している請求項1乃至5のいずれか1項に記載のヒートシンク。
[請求項7]
 前記第2のウィック構造体が、前記ヒートパイプの一方の端部から他方の端部まで延在し、前記第3のウィック構造体が、前記ヒートパイプの一方の端部から他方の端部まで延在している請求項1乃至6のいずれか1項に記載のヒートシンク。

図面

[ 図 1]

[ 図 2]

[ 図 3]

[ 図 4]

[ 図 5]

[ 図 6]

[ 図 7]