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1. WO2021066057 - PENETRATION MONITORING CONTROL SYSTEM AND WORK MACHINE

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明 細 書

発明の名称 侵入監視制御システムおよび作業機械

技術分野

0001  

背景技術

0002   0003  

先行技術文献

特許文献

0004  

発明の概要

発明が解決しようとする課題

0005   0006  

課題を解決するための手段

0007  

発明の効果

0008  

図面の簡単な説明

0009  

発明を実施するための形態

0010   0011   0012   0013   0014   0015   0016   0017   0018   0019   0020   0021   0022   0023   0024   0025   0026   0027   0028   0029   0030   0031   0032   0033   0034   0035   0036   0037   0038   0039   0040   0041   0042   0043   0044   0045   0046   0047   0048   0049   0050   0051   0052   0053   0054   0055   0056   0057   0058   0059   0060   0061   0062   0063   0064   0065   0066   0067   0068   0069   0070   0071  

符号の説明

0072  

請求の範囲

1   2   3   4  

図面

1   2   3   4   5   6   7   8   9   10   11   12   13   14  

明 細 書

発明の名称 : 侵入監視制御システムおよび作業機械

技術分野

[0001]
 本発明は、侵入監視制御システムおよび作業機械に関する。

背景技術

[0002]
 例えば、油圧ショベルなどの作業機械においては、作業範囲に作業員や他の作業機械などの障害物が侵入した場合に、作業機械と障害物とが干渉しないよう作業機械の動作を制御することが求められる。
[0003]
 このような、障害物に対する作業機械の制御に関する技術として、例えば、特許文献1には、作業車両(作業機械)の周囲に侵入禁止領域を予め設定し、作業領域内に侵入した作業者などの侵入物の位置を検出し、該侵入物が前記設定された侵入禁止領域内に入ったときに作業車両(作業機械)を停止させるようにした作業車両(作業機械)の侵入禁止領域での停止制御方法において、作業者などの侵入物の作業内容に応じて、前記侵入禁止領域を変更可能としたことを特徴とする作業車両(作業機械)の侵入禁止領域での停止制御方法が開示されている。

先行技術文献

特許文献

[0004]
特許文献1 : 特開2003-105807号公報

発明の概要

発明が解決しようとする課題

[0005]
 しかしながら、上記従来技術においては、作業機械の動作範囲に応じて設定される侵入禁止領域と監視装置の監視範囲との関係性が必ずしも十分考慮されておらず、以下のような問題の発生が懸念される。すなわち、上記従来技術においては、例えば、作業機械の周囲に作業者などの侵入物の侵入を禁止する侵入禁止領域を設定した場合に、侵入禁止領域が監視装置の監視範囲外を含むように設定されてしまった場合には、監視装置の監視範囲外の領域に設定された侵入禁止領域では侵入物を検知することができない。また、従来技術においては、複数の監視装置を用いる場合を想定していないため、各監視装置の監視範囲が重複するように配置された場合に、各監視装置の連携が図られていない場合には、何れかの監視装置において作業機械を構成する構造物を侵入物として誤検知してしまうおそれがあった。
[0006]
 本発明は上記に鑑みてなされたものであり、侵入禁止領域を適切に設定することができ、検知漏れや誤検知を抑制することができる侵入監視制御システムおよび作業機械を提供することを目的とする。

課題を解決するための手段

[0007]
 本願は上記課題を解決する手段を複数含んでいるが、その一例を挙げるならば、作業機械の周囲の障害物を検知して障害物情報を出力する監視装置と、前記作業機械の可動範囲と前記監視装置の監視範囲との比較結果に基づいて設定した侵入禁止領域と、前記監視装置からの障害物情報とに応じて、前記作業機械の動作を制限するための動作制限指令を算出する制御装置とを備えたものとする。

発明の効果

[0008]
 本発明によれば、侵入禁止領域を適切に設定することができ、検知漏れや誤検知を抑制することができる。

図面の簡単な説明

[0009]
[図1] 作業機械の一例である油圧ショベルの外観を模式的に示す外観図である。
[図2] 監視装置を模式的に示す図である。
[図3] 第1の実施の形態に係るコントローラの処理機能を示す機能ブロック図である。
[図4] 侵入禁止領域設定部での処理内容を示すフローチャートである。
[図5] 侵入禁止領域設定部での処理内容の詳細を説明する図である。
[図6] 侵入禁止領域設定部での処理内容の詳細を説明する図である。
[図7] 侵入禁止領域設定部での処理内容の詳細を説明する図である。
[図8] 侵入禁止領域設定部での処理内容の詳細を説明する図である。
[図9] 侵入禁止領域設定部での処理内容の詳細を説明する図である。
[図10] 動作制限制御部での処理内容を示すフローチャートである。
[図11] 可動範囲と監視範囲の比較の一例を説明する図である。
[図12] 第2の実施の形態に係るコントローラの処理機能を示す機能ブロック図である。
[図13] 比較例として施工現場の状況の一例を示す図である。
[図14] 比較例として施工現場の状況の一例を示す図である。

発明を実施するための形態

[0010]
 以下、本発明の実施の形態を図面を参照しつつ説明する。
[0011]
 なお、本実施の形態では、作業機械の一例として、作業装置(フロント作業機)を備える油圧ショベルを例示して説明するが、例えば、ホイールローダなどの他の作業機械のほか、ロードローラなどの道路機械やクレーンなどにも本発明を適用することが可能である。
[0012]
 また、以下の説明では、同一の構成要素が複数存在する場合、符号(数字)の末尾にアルファベットを付すことがあるが、当該アルファベットを省略して当該複数の構成要素をまとめて表記することがある。例えば、4つの慣性計測装置13a~13dが存在するとき、これらをまとめて慣性計測装置13と表記することがある。
[0013]
 <第1の実施の形態>
本発明の第1の実施の形態を図1~図11を参照しつつ詳細に説明する。
[0014]
 本実施の形態は、1つ以上の監視装置N1,…,Nn(n:正の整数)(図2、図3等参照)により作業機械(例えば、油圧ショベルM1)の周囲の障害物を検知して検知結果を障害物情報として出力し、油圧ショベルM1の可動範囲と監視装置N1,…,Nnの監視範囲とに基づいて設定した侵入禁止領域と、監視装置N1,…,Nnからの障害物情報とに応じて作業機械の動作を制限するための動作制限指令を生成する侵入監視制御システムに関するものである。
[0015]
 図1は、本実施の形態に係る作業機械の一例である油圧ショベルの外観を模式的に示す外観図である。
[0016]
 図1において、油圧ショベルM1は、垂直方向にそれぞれ回動する複数の被駆動部材(ブーム11、アーム12、バケット(作業具)8)を連結して構成された多関節型のフロント作業機15と、車体を構成する上部旋回体10および下部走行体9とを備え、上部旋回体10は下部走行体9に対して旋回可能に設けられている。
[0017]
 フロント作業機15のブーム11の基端は上部旋回体10の前部に垂直方向に回動可能に支持されており、アーム12の一端はブーム11の先端に垂直方向に回動可能に支持されており、アーム12の他端にはバケットリンク8aを介してバケット8が垂直方向に回動可能に支持されている。
[0018]
 ブーム11、アーム12、バケット8、上部旋回体10、および下部走行体9は、油圧アクチュエータであるブームシリンダ5、アームシリンダ6、バケットシリンダ7、旋回油圧モータ4、および左右の走行油圧モータ3(左側3bのみ図示)によりそれぞれ駆動される。走行油圧モータ3は、左右一対のクローラをそれぞれ駆動することで移動装置として機能する。
[0019]
 オペレータが搭乗する運転室16には、フロント作業機15の油圧アクチュエータ5~7、および上部旋回体10の旋回油圧モータ4を操作するための操作信号を出力する右操作レバー装置1cおよび左操作レバー装置1dと、下部走行体9の左右の走行油圧モータ3を操作するための操作信号を出力する走行用右操作レバー装置1aおよび走行用左操作レバー装置1bと、コントローラ(制御装置)100とが設けられている。
[0020]
 操作レバー装置1a,1b,1c,1dは、それぞれ、操作信号として電気信号を出力する電気式の操作レバー装置であり、オペレータによって前後左右に傾倒操作される操作レバーと、この操作レバーの傾倒方向および傾倒量(レバー操作量)に応じた電気信号を生成する電気信号生成部とを有する。操作レバー装置1c,1dから出力された電気信号は、電気配線を介してコントローラ100に入力される。本実施の形態では、右操作レバー装置1cの操作レバーの前後方向の操作がブームシリンダ5の操作に対応し、左右方向の操作がバケットシリンダ7の操作に対応している。一方、左操作レバー装置1dの操作レバーの前後方向の操作が旋回油圧モータ4の操作に対応し、左右方向の操作がアームシリンダ6の操作に対応している。
[0021]
 ブームシリンダ5、アームシリンダ6、バケットシリンダ7、旋回油圧モータ4、および左右の走行油圧モータ3の動作制御は、エンジンや電動モータなどの原動機(本実施例では、エンジン14)によって駆動される油圧ポンプ装置2から油圧アクチュエータ3、4~7に供給される作動油の方向および流量をコントロールバルブ20で制御することにより行う。
[0022]
 コントロールバルブ20は、コントローラ100から出力される動作制御信号により動作制御される。例えば、コントロールバルブ20は、動作制御信号に基づいてパイロット圧を生成する機能として複数の電磁比例弁を有しており、動作制御信号に基づいて生成されたパイロット圧によってコントロールバルブ20が駆動され、油圧ポンプ装置2から油圧アクチュエータ3、4~7に供給される作動油の方向および流量が制御される。
[0023]
 走行用右操作レバー装置1aおよび走行用左操作レバー装置1bの操作に基づいてコントローラ100から動作制御信号がコントロールバルブ20に出力されることにより、下部走行体9の左右の走行油圧モータ3の動作が制御される。また、操作レバー装置1c,1dからの操作信号に基づいてコントローラ100から動作制御信号がコントロールバルブ20に出力されることにより、油圧アクチュエータ4~7の動作が制御される。ブーム11はブームシリンダ5の伸縮により上部旋回体10に対して上下方向に回動し、アーム12はアームシリンダ6の伸縮によりブーム11に対して上下および前後方向に回動し、バケット8はバケットシリンダ7の伸縮によりアーム12に対して上下および前後方向に回動する。
[0024]
 ブーム11の上部旋回体10との連結部近傍と、アーム12のブーム11との連結部近傍と、バケットリンク8aと、上部旋回体10とには、それぞれ、姿勢情報を取得するための姿勢情報取得装置としての慣性計測装置(IMU:Inertial Measurement Unit)13a~13dが配置されている。慣性計測装置13aは水平面に対するブーム11の角度(ブーム角度)を検出する姿勢情報取得装置(ブーム姿勢センサ)であり、慣性計測装置13bは水平面に対するアーム12の角度(アーム角度)を検出する姿勢情報取得装置(アーム姿勢センサ)であり、慣性計測装置13cは水平面に対するバケットリンク8aの角度を検出する姿勢情報取得装置(バケット姿勢センサ)である。また、慣性計測装置13dは、水平面に対する上部旋回体10の傾斜角度(ロール角、ピッチ角)を検出する姿勢情報取得装置(車体姿勢センサ)である。
[0025]
 慣性計測装置13a~13dは、角速度及び加速度を計測するものである。慣性計測装置13a~13dが配置された上部旋回体10や各被駆動部材(バケット(作業具)8、ブーム11、アーム12)が静止している場合を考えると、各慣性計測装置13a~13dに設定されたIMU座標系における重力加速度の方向(つまり、鉛直下向き方向)と、各慣性計測装置13a~13dの取り付け状態(つまり、各慣性計測装置13a~13dと上部旋回体10や各被駆動部材(バケット(作業具)8,ブーム11,アーム12)との相対的な位置関係)とに基づいて、上部旋回体10や各被駆動部材(バケット(作業具)8,ブーム11,アーム12)の水平面に対する角度を検出することができる。ここで、慣性計測装置13a~13cは、ブーム11、アーム12、及びバケット(作業具)8のそれぞれの姿勢情報(角度信号)を取得する姿勢情報取得装置を構成している。
[0026]
 なお、姿勢情報取得装置としては慣性計測装置(IMU)を用いる場合に限られるものではなく、例えば、傾斜角センサを用いて姿勢情報を取得するように構成しても良い。また、各被駆動部材(バケット(作業具)8,ブーム11,アーム12)の連結部分にポテンショメータを配置し、上部旋回体10や各被駆動部材(バケット(作業具)8,ブーム11,アーム12)の相対的な向き(姿勢情報)を検出し、検出結果から各被駆動部材(バケット(作業具)8,ブーム11,アーム12)の姿勢(水平面に対する角度)を求めても良い。また、ブームシリンダ5,アームシリンダ6,及びバケットシリンダ7にそれぞれストロークセンサを配置し、ストローク変化量から上部旋回体10や各被駆動部材(バケット(作業具)8,ブーム11,アーム12)の各接続部分における相対的な向き(姿勢情報)を算出し、その結果から各被駆動部材(バケット(作業具)8,ブーム11,アーム12)の姿勢(水平面に対する角度)を求めるように構成しても良い。
[0027]
 上部旋回体10には、車体の位置に関する情報である機械位置情報を取得する位置情報取得装置としての測位装置18a,18bが設けられている。測位装置18a,18bは、例えば、全球測位衛星システム(GNSS:Global Navigation Satellite System)である。GNSSとは複数の衛星からの信号を受信し、地球上の自己位置を知る衛星測位システムのことである。測位装置18a,18bは、地球上空に位置する複数のGNSS衛星(図示しない)からの信号(電波)を受信するものであり、得られた信号に基づいて演算を行うことで、測位装置18a,18bの地球座標系における位置を取得する。油圧ショベルM1に対する測位装置18a,18bの相対的な搭載位置は設計情報などから予めわかっているので、測位装置18a,18bの地球座標系における位置を取得することで、施工現場の基準点に対する油圧ショベルM1の位置や向き(方位)を機械位置情報として取得することができる。なお、本実施の形態において、機械位置情報は施工現場に設定されたローカル座標系で表されるものとする。
[0028]
 コントローラ100には、操作レバー装置1a~1dからの操作信号と、慣性計測装置13a~13dからの姿勢情報と、測位装置18a,18bからの機械位置情報と、監視装置N1,…,Nnから通信装置101を介した監視範囲情報(後述)および障害物情報(後述)とが入力されており、コントローラ100はこれらの入力に基づいて動作制御信号を出力してコントロールバルブ20を駆動する。なお、監視装置N1,…,Nnは、1台でも複数台でも良く、複数台の場合には、それぞれの監視装置N1,…,Nnから障害物情報と監視範囲情報とが個別に入力される。
[0029]
 図2は、本実施の形態に係る監視装置を模式的に示す図である。
[0030]
 図2において、監視装置N1は、検出部N11と、測位装置N12と、通信部N13とを備えている。
[0031]
 検出部N11は、予め設定した監視範囲Q1の内部に侵入した障害物等の物体の位置を検出することができる。監視範囲Q1は、予め仕様として設定され、監視装置N1の図示しない記憶部に記憶されている。検出部N11では、監視装置N1に設定された座標系における物体の位置が障害物情報として検出される。
[0032]
 測位装置N12は、例えば、全球測位衛星システム(GNSS)と方位計測装置(例えば、地磁気センサ等を用いた電子コンパス)とを備えており、監視装置N1の位置と向き(方位角)を検出することができる。
[0033]
 通信部N13は、監視装置N1から監視範囲情報および障害物情報を油圧ショベルM1の通信装置101へ送信する。
[0034]
 監視装置N1は、測位装置N12の位置と方位角とに基づいて監視範囲Q1及び障害物情報を施工現場に設定されたローカル座標系に変換する機能を有しており、ローカル座標系に変換された監視範囲Q1を監視範囲情報として、ローカル座標系に変換された障害物情報とともに通信部N13から油圧ショベルM1に送信する。すなわち、本実施の形態においては、障害物情報及び監視範囲情報は、いずれも施工現場に設定されたローカル座標系で表される。
[0035]
 なお、本実施の形態においては、監視装置N1が測位装置N12を備える構成を例示して説明するが、これに限られず、例えば、ローカル座標系における監視装置N1の位置と方位角を予め計測して監視装置N1に入力しておく(記憶させておく)構成としても良い。
[0036]
 図3は、コントローラの処理機能を示す機能ブロック図である。
[0037]
 図3において、コントローラ100は、可動範囲取得部110と、監視範囲取得部120と、侵入禁止領域設定部130と、動作制限制御部140と、動作制限部150と、車体制御部160とを備えている。
[0038]
 可動範囲取得部110は、測位装置18a,18bからの機械位置情報に基づいて油圧ショベルM1の可動範囲を演算し、侵入禁止領域設定部130及び動作制限制御部140へ出力する。可動範囲は、例えば、油圧ショベルM1の最大旋回半径としても良いし、姿勢情報も可動範囲取得部110へ入力し、油圧ショベルM1が現在の位置と姿勢から所定の時間で到達可能な動作範囲を可動範囲として演算しても良い。以下の説明においては、油圧ショベルM1の最大旋回半径を可動範囲とした場合を例にとり説明する。
[0039]
 監視範囲取得部120は、監視装置N1、…、Nnからの監視範囲情報に基づき、いずれかの監視装置N1,…,Nnが監視可能な範囲として監視範囲を演算し、侵入禁止領域設定部130及び動作制限制御部140へ出力する。
[0040]
 侵入禁止領域設定部130は、可動範囲取得部110からの可動範囲と監視範囲取得部120からの監視範囲とに基づいて侵入禁止領域を演算し、動作制限制御部140へ出力する。なお、侵入禁止領域設定部130における侵入禁止領域の演算については後述する。
[0041]
 動作制限制御部140は、可動範囲取得部110からの可動範囲、監視範囲取得部120からの監視範囲、侵入禁止領域設定部130からの侵入禁止領域、および監視装置N1、…、Nnから障害物情報に基づいて動作制限指令を演算し、動作制限部150へ出力する。なお、動作制限制御部140における動作制限指令の演算については後述する。
[0042]
 車体制御部160は、操作レバー装置1a~1dからの操作信号および慣性計測装置13a~13dからの姿勢情報に基づいて動作制御信号を演算し、動作制限部150を介してコントロールバルブ20に出力する。
[0043]
 動作制限部150は、動作制限制御部140からの動作制限指令に基づいて、車体制御部160から出力される動作制御信号のコントロールバルブ20への伝達を制限する。すなわち、動作制限部150は、動作制限制御部140から動作制限指令として動作停止指令(後述)が出力されている場合には、車体制御部160からコントロールバルブ20へ出力される動作制御信号を遮断することでコントロールバルブ20の駆動を停止し、油圧アクチュエータ4~7の動作を停止(制限)する。また、動作制限部150は、動作制限制御部140から動作制限指令として速度制限指令(後述)が出力されている場合には、車体制御部160からコントロールバルブ20へ出力される動作制御信号を制限する(例えば、信号をある割合で減少させる)ことでコントロールバルブ20の駆動を制限し、油圧アクチュエータ4~7の速度を制限する。また、動作制限部150は、動作制限制御部140から動作制限指令が出力されていない場合には、車体制御部160から出力される動作制御信号のコントロールバルブ20への伝達を許容する。
[0044]
 図4は、侵入禁止領域設定部での処理内容を示すフローチャートである。また、図5~図9は、侵入禁止領域設定部での処理内容の詳細を説明する図である。ここでは、監視装置として2台の監視装置N1,N2を用いる場合を例示して説明する。
[0045]
 図4において、侵入禁止領域設定部130は、まず、油圧ショベルM1の可動範囲に基づいて侵入禁止領域P1を設定する(ステップS100)。侵入禁止領域P1としては、例えば、図5に示すように、油圧ショベルM1の最大旋回半径から幅R1だけ拡大した円環で表される領域を設定する。ここで、幅R1は、旋回中の油圧ショベルM1が停止するまでに要する時間と、施工現場において侵入物として想定される物体の移動速度とに基づき設定するのが良い。また、油圧ショベルM1の旋回速度としては、最大旋回速度を用いてもよいし、実旋回速度を用いても良い。
[0046]
 続いて、図6に示すように、侵入禁止領域P1と、監視装置N1,N2の監視範囲Q1,Q2とを比較し、侵入禁止領域P1のうち監視範囲Q1,Q2に入らない範囲を検知不可領域P1xとして抽出する(ステップS110)。
[0047]
 続いて、図7に示すように、監視装置N1,N2の監視範囲Q1,Q2に基づいて、監視範囲Q1,Q2の外周から一定の幅を占める範囲を境界領域Qxとして抽出する(ステップS120)。なお、境界領域Qxの幅をR1としておくことが望ましい。
[0048]
 続いて、図8に示すように、侵入禁止領域P1と境界領域Qxを比較し、境界領域Qxのうち侵入禁止領域P1よりも内側の領域を補足領域P1yとして設定する(ステップS130)。
[0049]
 続いて、図9に示すように、侵入禁止領域P1から検知不可領域P1xを除き、さらに補足領域P1yを合わせた領域を新たな侵入禁止領域P1として設定する。
[0050]
 図10は、動作制限制御部での処理内容を示すフローチャートである。また、図11は、可動範囲と監視範囲の比較の一例を説明する図である。
[0051]
 図10において、動作制限制御部140は、まず、侵入禁止領域P1に障害物があるか否かを判定し(ステップS200)、判定結果がYESの場合には、動作制限指令として動作停止指令を動作制限部150へ出力して、油圧ショベルM1の動作を停止させ(ステップS201)、処理を終了する。
[0052]
 なお、侵入禁止領域P1に侵入物が入った場合に侵入物を障害物として判定することに加え、油圧ショベルM1の一部が侵入禁止領域に入った場合にも油圧ショベルM1の一部を障害物として判定し、油圧ショベルM1の動作を停止させる。このように制御することにより、侵入禁止領域P1に侵入物が入った場合に油圧ショベルM1を停止させるとともに、油圧ショベルM1が侵入禁止領域P1の外側へ出ることも防止できる。
[0053]
 続いて、油圧ショベルM1の可動範囲と監視装置N1,N2の監視範囲Q1,Q2とを比較し、全ての可動範囲が監視範囲Q1,Q2に含まれるか否かを判定する(ステップS210)。ステップS210での判定結果がNOの場合、すなわち、可動範囲の少なくとも一部が監視範囲Q1,Q2に含まれていない場合には、動作制限制御部140は、動作制限指令として速度制限指令を動作制限部150へ出力して、油圧ショベルM1の動作速度を制限し(ステップS211)、処理を終了する。可動範囲の少なくとも一部が監視範囲Q1,Q2に含まれていない場合とは、例えば、図11に示すように、可動領域W1の一部である領域W1xが監視範囲Q1,Q2に含まれないような場合である。また、ステップS210での判定結果がYESの場合には、処理を終了する。
[0054]
 このように、可動範囲の一部でも監視範囲Q1,Q2に含まれない場合に、油圧ショベルM1の速度を制限することにより、油圧ショベルM1が侵入禁止領域P1の外側へはみ出す可能性がある場合においても、予め油圧ショベルM1の速度を制限することができ、油圧ショベルM1が侵入禁止領域P1の外側へはみ出すことをより確実に防止することができる。なお、油圧ショベルM1が侵入禁止領域P1の外側へはみ出すことをより確実に防止するために、領域W1xの面積が大きいほど、油圧ショベルM1の速度をより小さくするよう構成しても良い。
[0055]
 以上のように構成した本実施の形態における効果を図13及び図14を用いて説明する。
[0056]
 従来技術においては、作業機械の動作範囲に応じて設定される侵入禁止領域と監視装置の監視範囲との関係性が必ずしも十分考慮されておらず、例えば、侵入禁止領域が監視装置の監視範囲外に設定された場合には侵入物を検知することができなかったり、複数の監視範囲が重複して設定された場合には作業機械を侵入物として誤検知してしまったりする可能性があった。すなわち、例えば、図13に示すように、作業機械M1の周囲を侵入禁止領域P1とする場合、監視装置N1との位置関係に依っては侵入禁止領域P1が監視装置の監視範囲Q1の外に設定されてしまい、侵入物X1を検知することができない可能性があった。また、図14に示すように、監視範囲を拡大するために監視装置N2を設置した場合、作業機械M1の一部が監視装置N2の監視範囲Q2へ入ったときに、作業機械M1の一部を侵入物として誤検知してしまう可能性があった。
[0057]
 これに対して本実施の形態においては、油圧ショベルM1の周囲の障害物を検知して障害物情報を出力する監視装置N1,N2と、油圧ショベルM1の可動範囲と監視装置N1,N2の監視範囲との比較結果に基づいて設定した侵入禁止領域P1と、監視装置N1,N2からの障害物情報とに応じて、油圧ショベルM1の動作を制限するための動作制限指令を算出するコントローラ100とを備えて構成したので、侵入禁止領域を適切に設定することができ、検知漏れや誤検知を抑制することができる。
[0058]
 <第2の実施の形態>
本発明の第2の実施の形態を図12を参照しつつ説明する。
[0059]
 本実施の形態は、第1の実施の形態における動作制限制御部140に加えて警告報知指令を出力する警告報知制御部240を備えたものである。
[0060]
 図12は、本実施の形態に係るコントローラの処理機能を示す機能ブロック図である。図中、第1の実施の形態と同様の部材には同じ符号を付し、説明を省略する。なお、図12においては、第1の実施の形態で説明した動作制限制御部140、動作制限部150、及び、車体制御部160については図示を省略する。
[0061]
 図12において、コントローラ100Aは、可動範囲取得部110と、監視範囲取得部120と、侵入禁止領域設定部130と、警告報知制御部240とを備えている。
[0062]
 警告報知制御部240は、侵入禁止領域設定部130からの侵入禁止領域、及び、監視装置N1、…、Nnから障害物情報に基づいて警告報知指令を演算し、報知装置200へ出力する。なお、警報報知制御部240における警報報知指令の演算は、第1の実施の形態における動作制限制御部140における動作制限指令の演算と同様に行う。すなわち、警告報知制御部240は、侵入禁止領域P1に侵入物が入った場合には、侵入物を障害物として判定するとともに、油圧ショベルM1の一部が侵入禁止領域に入った場合にも油圧ショベルM1の一部を障害物として判定し、警告報知指令を報知装置200に出力することで警告を発報させる。
[0063]
 その他の構成は第1の実施の形態と同様である。
[0064]
 以上のように構成した本実施の形態においても第1の実施の形態と同様の効果を得ることができる。
[0065]
 次に上記の各実施の形態の特徴について説明する。
(1)上記の実施の形態では、作業機械(例えば、油圧ショベルM1)の周囲の障害物を検知して障害物情報を出力する監視装置N1,…,Nmと、前記作業機械の可動範囲と前記監視装置の監視範囲との比較結果に基づいて設定した侵入禁止領域P1と、前記監視装置からの障害物情報とに応じて、前記作業機械の動作を制限するための動作制限指令を算出する制御装置(例えば、コントローラ100;100A)とを備えるものとした。
[0066]
 これにより、侵入禁止領域を適切に設定することができ、検知漏れや誤検知を抑制することができる。
[0067]
 (2)また、上記の実施の形態では、(1)の侵入監視制御システムにおいて、前記作業機械(例えば、油圧ショベルM1)は前記制御装置(例えば、コントローラ100;100A)を備え、前記制御装置は前記監視装置N1,…,Nnからの障害物情報に基づいて前記作業機械の動作を制限するものとした。
[0068]
 (3)また、上記の実施の形態では、(1)の侵入監視制御システムにおいて、前記監視装置N1,…,Nnは前記制御装置(例えば、コントローラ100;100A)を備え、前記作業機械(例えば、油圧ショベルM1)は前記制御装置からの動作制限指令に基づいて動作を制限するものとした。
[0069]
 (4)また、上記の実施の形態では、施工現場において動作する作業機械(例えば、油圧ショベルM1)であって、前記作業機械の動作を制御する制御装置(例えば、コントローラ100;100A)を備えた作業機械において、前記制御装置は、前記作業機械の周囲の障害物を検知して障害物情報を出力する監視装置N1,…,Nnの監視範囲と前記作業機械の可動範囲との比較結果に基づいて設定した侵入禁止領域P1と、前記監視装置からの障害物情報とに応じて、前記作業機械の動作を制限するための動作制限指令を算出し、前記動作制限指令に応じて前記作業機械の動作を制限するものとした。
[0070]
 <付記>
 なお、本発明は上記の実施の形態に限定されるものではなく、その要旨を逸脱しない範囲内の様々な変形例や組み合わせが含まれる。また、本発明は、上記の実施の形態で説明した全ての構成を備えるものに限定されず、その構成の一部を削除したものも含まれる。また、上記の各構成、機能等は、それらの一部又は全部を、例えば集積回路で設計する等により実現してもよい。また、上記の各構成、機能等は、プロセッサがそれぞれの機能を実現するプログラムを解釈し、実行することによりソフトウェアで実現してもよい。
[0071]
 また、本実施の形態においては、油圧ショベルM1にコントローラ100,100Aを搭載した構成を説明したが、例えば、コントローラ100を油圧ショベルM1から分離して配置し、油圧ショベルM1の遠隔操作を可能とした油圧ショベル(作業機械)M1の制御システムとして構成しても良い。また、コントローラ100,100Aから動作制限部150および車体制御部160以外の機能部を油圧ショベルM1から分離して、例えば、監視装置N1,…,Nnに配置するように構成しても良い。

符号の説明

[0072]
 1a~1d…操作レバー装置、2…油圧ポンプ装置、3…走行油圧モータ、4…旋回油圧モータ、5…ブームシリンダ、6…アームシリンダ、7…バケットシリンダ、8…バケット(作業具)、8a…バケットリンク、9…下部走行体、10…上部旋回体、11…ブーム、12…アーム、13…慣性計測装置(IMU)、14…エンジン、15…フロント作業機、16…運転室、18a,18b…測位装置(GNSS)、20…コントロールバルブ、100,100A…コントローラ(制御装置)、101…通信装置、110…可動範囲取得部、120…監視範囲取得部、130…侵入禁止領域設定部、140…動作制限制御部、150…動作制限部、160…車体制御部、200…報知装置、240…警告報知制御部、M1…油圧ショベル(作業機械)、N1,N2…監視装置、N11…検出部、N12…測位装置、N13…通信部、P1…侵入禁止領域、P1x…検知不可領域、P1y…補足領域、Q1,Q2…監視範囲、Qx…境界領域、R1…幅、W1…可動領域、W1x…領域、X1…侵入物

請求の範囲

[請求項1]
 作業機械の周囲の障害物を検知して障害物情報を出力する監視装置と、
 前記作業機械の可動範囲と前記監視装置の監視範囲との比較結果に基づいて設定した侵入禁止領域と、前記監視装置からの障害物情報とに応じて、前記作業機械の動作を制限するための動作制限指令を算出する制御装置と
を備えたことを特徴とする侵入監視制御システム。
[請求項2]
 請求項1記載の侵入監視制御システムにおいて、
 前記作業機械は前記制御装置を備え、
 前記制御装置は前記監視装置からの障害物情報に基づいて前記作業機械の動作を制限することを特徴とする侵入監視制御システム。
[請求項3]
 請求項1記載の侵入監視制御システムにおいて、
 前記監視装置は前記制御装置を備え、
 前記作業機械は前記制御装置からの動作制限指令に基づいて動作を制限することを特徴とする侵入監視制御システム。
[請求項4]
 施工現場において動作する作業機械であって、前記作業機械の動作を制御する制御装置を備えた作業機械において、
 前記制御装置は、前記作業機械の周囲の障害物を検知して障害物情報を出力する監視装置の監視範囲と前記作業機械の可動範囲との比較結果に基づいて設定した侵入禁止領域と、前記監視装置からの障害物情報とに応じて、前記作業機械の動作を制限するための動作制限指令を算出し、前記動作制限指令に応じて前記作業機械の動作を制限することを特徴とする作業機械。

図面

[ 図 1]

[ 図 2]

[ 図 3]

[ 図 4]

[ 図 5]

[ 図 6]

[ 図 7]

[ 図 8]

[ 図 9]

[ 図 10]

[ 図 11]

[ 図 12]

[ 図 13]

[ 図 14]