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1. WO2021039792 - PNEUMATIC TIRE

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明 細 書

発明の名称 空気入りタイヤ

技術分野

0001  

背景技術

0002   0003  

先行技術文献

特許文献

0004  

発明の概要

発明が解決しようとする課題

0005  

課題を解決するための手段

0006  

発明の効果

0007   0008   0009   0010   0011  

図面の簡単な説明

0012  

発明を実施するための形態

0013   0014   0015   0016   0017   0018   0019   0020   0021   0022   0023   0024   0025   0026  

実施例

0027   0028   0029   0030   0031   0032   0033   0034   0035  

符号の説明

0036  

請求の範囲

1   2   3   4   5  

図面

1  

明 細 書

発明の名称 : 空気入りタイヤ

技術分野

[0001]
 本発明は、ランフラット走行を可能にするためにサイドウォール部の内側に横断面形状が三日月状のサイド補強層を設けた空気入りタイヤに関する。

背景技術

[0002]
 パンクが発生しても一定距離を安全に走行可能にする空気入りタイヤ(所謂ランフラットタイヤ)として、サイドウォール部の内側に、横断面形状が三日月状の硬質ゴムからなるサイド補強層を設けたタイヤが提案されている(例えば、特許文献1を参照)。このようなタイヤでは、パンク時にサイド補強層が車両の荷重を支持するため、パンク状態での走行(ランフラット走行)が可能になる。
[0003]
 その一方で、ランフラットタイヤはサイド補強層を備えることで、サイドウォール部の剛性がサイド補強層を有さない通常のタイヤに比べて高くなる傾向があるため、通常走行時における乗心地を通常のタイヤと同等に維持することが難しいという問題がある。そこで、例えば、カーカス層を構成するカーカスコードとして低剛性の有機繊維コードを用いることで、サイドウォール部の剛性低下を図って、ランフラットタイヤの乗心地を向上することが考えられる。しかしながら、サイドウォール部の剛性低下は操縦安定性の低下を招く虞があり、ランフラットタイヤにおいて、乗心地性と操縦安定性をバランスよく良好に維持するための対策が求められている。

先行技術文献

特許文献

[0004]
特許文献1 : 日本国特開2014‐088502号公報

発明の概要

発明が解決しようとする課題

[0005]
 本発明の目的は、ランフラット耐久性を確保しながら、通常走行時の乗心地性と操縦安定性とをバランスよく高度に両立することを可能にした空気入りタイヤを提供することにある。

課題を解決するための手段

[0006]
 上記目的を達成するための本発明の空気入りタイヤは、タイヤ周方向に延在して環状をなすトレッド部と、前記トレッド部の両側に配置された一対のサイドウォール部と、これらサイドウォール部のタイヤ径方向内側に配置された一対のビード部とを備え、前記一対のビード部間に装架されたカーカス層と、前記サイドウォール部における前記カーカス層のタイヤ幅方向内側に設けられた断面三日月状のサイド補強層とを有する空気入りタイヤにおいて、前記カーカス層を構成するカーカスコードが、1.5cN/dtex負荷時の伸びが4.3%~6.0%であり、総繊度が4000dtex~6000dtexである有機繊維コードであることを特徴とする。

発明の効果

[0007]
 本発明においては、サイドウォール部の内側に設けたサイド補強層によって、ランフラット耐久性を確保しながら、上述の物性を有する有機繊維コード(カーカスコード)によって、通常走行時の乗心地性と操縦安定性とをバランスよく高度に両立することができる。特に、有機繊維コードの1.5cN/dtex負荷時の伸びが上述の範囲であることで、サイドウォール部の低剛性化を図り、通常走行時の乗心地性を向上することができる。一方で、有機繊維コードの総繊度が上述の範囲であることで、通常走行時の操縦安定性を良好に維持することができる。更に、このように有機繊維コードが低剛性かつ太繊度であることで、耐ショックバースト性(走行中にタイヤが大きなショックを受けて、カーカスが破壊する損傷(ショックバースト)に対する耐久性)を向上する効果も付加することができる。
[0008]
 本発明では、有機繊維コードの熱収縮率が0.5%~2.5%であることが好ましい。これにより、加硫時に有機繊維コードにキンク(捩じれ、折れ、よれ、形くずれ等)が発生することやユニフォミティの低下を抑制することができる。
[0009]
 本発明では、下記式(1)で表される有機繊維コードの撚り係数Kが2000~2500であることが好ましい。これにより、コード疲労性を良好にして優れた耐久性を確保することができる。
   K=T×D 1/2      ・・・(1)
(式中、Tは前記有機繊維コードの上撚り数[回/10cm]であり、Dは前記有機繊維コードの総繊度[dtex]である。)
[0010]
 本発明では、有機繊維コードの破断伸びが20%以上であることが好ましい。これにより、有機繊維コードの低剛性化かつ太繊度化による耐ショックバースト性の向上効果を更に高めることができる。特に、ランフラットタイヤはサイド補強層を有することで撓みにくい傾向があり、耐ショックバースト性の指標として知られるプランジャーエネルギー試験によって良好な結果が得にくい傾向があるが、このような破断伸びを有する有機繊維コードを用いることで、プランジャーエネルギー試験時(プランジャーに押圧された際)の変形を充分に許容することが可能になり、破壊エネルギー(トレッド部の突起入力に対する破壊耐久性)を向上することができ、耐ショックバースト性を向上することができる。
[0011]
 本発明においては、有機繊維コードがポリエチレンテレフタレート繊維で構成されることが好ましい。このようにポリエチレンテレフタレート繊維(PET繊維)を用いることで、その優れた物性により、通常走行時の乗心地性と操縦安定性とをバランスよく高度に両立するには有利になる。また、低コスト化や作業性の向上を図ることができる。

図面の簡単な説明

[0012]
[図1] 図1は、本発明の実施形態からなる空気入りタイヤを示す子午線断面図である。

発明を実施するための形態

[0013]
 以下、本発明の構成について添付の図面を参照しながら詳細に説明する。
[0014]
 図1に示すように、本発明の空気入りタイヤは、トレッド部1と、このトレッド部1の両側に配置された一対のサイドウォール部2と、サイドウォール部2のタイヤ径方向内側に配置された一対のビード部3とを備えている。図1において、符号CLはタイヤ赤道を示す。図1は子午線断面図であるため描写されないが、トレッド部1、サイドウォール部2、ビード部3は、それぞれタイヤ周方向に延在して環状を成しており、これにより空気入りタイヤのトロイダル状の基本構造が構成される。以下、図1を用いた説明は基本的に図示の子午線断面形状に基づくが、各タイヤ構成部材はいずれもタイヤ周方向に延在して環状を成すものである。
[0015]
 左右一対のビード部3間にはタイヤ径方向に延びる複数本の補強コード(後述のカーカスコード)を含むカーカス層4が装架されている。各ビード部には、ビードコア5が埋設されており、そのビードコア5の外周上に断面略三角形状のビードフィラー6が配置されている。カーカス層4は、ビードコア5の廻りにタイヤ幅方向内側から外側に折り返されている。これにより、ビードコア5およびビードフィラー6はカーカス層4の本体部(トレッド部1から各サイドウォール部2を経て各ビード部3に至る部分)と折り返し部(各ビード部3においてビードコア5の廻りに折り返されて各サイドウォール部2側に向かって延在する部分)とにより包み込まれている。
[0016]
 一方、トレッド部1におけるカーカス層4の外周側には複数層(図示の例では2層)のベルト層7が埋設されている。各ベルト層7は、タイヤ周方向に対して傾斜する複数本の補強コード(ベルトコード)を含み、かつ層間でベルトコードが互いに交差するように配置されている。これらベルト層7において、ベルトコードのタイヤ周方向に対する傾斜角度は例えば10°~40°の範囲に設定されている。ベルトコードとしては、例えばスチールコードが好ましく使用される。
[0017]
 更に、ベルト層7の外周側には、高速耐久性の向上とロードノイズの低減を目的として、ベルト補強層8が設けられている。ベルト補強層8は、タイヤ周方向に配向する補強コード(ベルト補強コード)を含む。ベルト補強層8において、ベルト補強コードはタイヤ周方向に対する角度が例えば0°~5°に設定されている。ベルト補強層8としては、ベルト層7の幅方向の全域を覆うフルカバー層や、ベルト層7のタイヤ幅方向の両端部を局所的に覆う一対のエッジカバー層をそれぞれ単独で、またはこれらを組み合わせて設けることができる。ベルト補強コードとしては、例えば有機繊維コードが好ましく使用される。ベルト補強層8は、例えば、少なくとも1本の有機繊維コードを引き揃えてコートゴムで被覆したストリップ材をタイヤ周方向に螺旋状に巻回して構成することができる。
[0018]
 サイドウォール部2におけるカーカス層4のタイヤ幅方向内側には断面三日月形状のサイド補強層9が配設されている。このサイド補強層9は、サイドウォール部2を構成する他のゴムよりも硬いゴム(硬質ゴム)で構成される。具体的には、サイド補強層9を構成する硬質ゴムは、JIS‐A硬度が例えば70~80、100%伸長時のモジュラスが例えば9.0MPa~10.0MPaである。このような物性の硬質ゴムからなるサイド補強層9は、その剛性に基づいてパンク時に荷重を支持して、パンク状態での走行(ランフラット走行)を可能にする。
[0019]
 本発明は、サイド補強層9を備えた空気入りタイヤ(ランフラットタイヤ)において、上述のカーカス層4を構成するカーカスコードに特定のコードを用いるものである。そのため、タイヤ全体の基本構造は、サイド補強層9を備えたランフラットタイヤであれば上述のものに限定されない。
[0020]
 本発明において、カーカス層4を構成するカーカスコードは、有機繊維のフィラメント束を撚り合わせた有機繊維コードで構成される。このカーカスコード(有機繊維コード)は、1.5cN/dtex負荷時の伸びが4.3%~6.0%、好ましくは4.6%~5.7%である。また、この有機繊維コードの総繊度は4000dtex~6000dtex、好ましくは4400dtex~5600dtexである。尚、「1.5cN/dtex負荷時の伸び」は、JIS L1017の「化学繊維タイヤコード試験方法」に準拠し、つかみ間隔250mm、引張速度300±20mm/分の条件にて引張試験を実施し、1.5cN/dtex負荷時に測定される試料コードの伸び率(%)である。また、総繊度は、各コードについて実際に測定した値の合計ではなく、各コードの公称繊度または表示繊度と呼ばれる数値の合計である。
[0021]
 本発明は、サイドウォール部の内側に設けたサイド補強層によって、ランフラット耐久性を確保するにあたって、カーカス層4として、上述の物性を有する有機繊維コード(カーカスコード)を用いているので、通常走行時の乗心地性と操縦安定性とをバランスよく高度に両立することができる。特に、有機繊維コードの1.5cN/dtex負荷時の伸びが上述の範囲であることで、サイドウォール部の低剛性化を図り、通常走行時の乗心地性を向上することができる。一方で、有機繊維コードの総繊度が上述の範囲であることで、通常走行時の操縦安定性を良好に維持することができる。更に、このカーカスコード(有機繊維コード)は低剛性かつ太繊度であるため、耐ショックバースト性を向上する効果も得ることができる。
[0022]
 このとき、カーカスコード(有機繊維コード)の1.5cN/dtex負荷時の伸びが4.3%未満であると、剛性を充分に低減することができず、乗心地性を充分に確保することができない。カーカスコードの1.5cN/dtex負荷時の伸びが6.0%を超えると、剛性が下がりすぎるため、操縦安定性を充分に確保することができない。カーカスコードの総繊度が4000dtex未満であると、カーカスコードの太繊度化が充分に見込めないため、操縦安定性を充分に確保することができない。カーカスコードの総繊度が6000dtexを超えると、カーカスコードが太くなり過ぎるため、乗心地性が悪化し、またランフラット耐久性を確保することが難しくなる。
[0023]
 更に、カーカスコード(有機繊維コード)は、熱収縮率が好ましくは0.5%~2.5%、より好ましくは1.0%~2.0であるとよい。尚、「熱収縮率」とは、JIS L1017の「化学繊維タイヤコード試験方法」に準拠し、試料長さ500mm、加熱条件150℃×30分の条件にて加熱したときに測定される試料コードの乾熱収縮率(%)である。このような熱収縮率を有するコードを用いることで、加硫時に有機繊維コードにキンク(捩じれ、折れ、よれ、形くずれ等)が発生することやユニフォミティの低下を抑制することができる。このとき、カーカスコードの熱収縮率が0.5%未満であると、加硫時にキンクが発生しやすくなり、耐久性を良好に維持することが難しくなる。カーカスコードの熱収縮率が2.5%を超えると、ユニフォミティが悪化する虞がある。
[0024]
 更に、カーカスコードは、下記式(1)で表される撚り係数Kが好ましくは2000~2500、より好ましくは2100~2400であるとよい。尚、この撚り係数Kは、ディップ処理後のカーカスコードの数値である。このような撚り係数Kを有するコードを用いることで、コード疲労性を良好にして優れた耐久性を確保することができる。このとき、カーカスコードの撚り係数Kが2000未満であると、コード疲労性が低下し、耐久性を確保することが難しくなる。カーカスコードの撚り係数Kが2500を超えると、有機繊維コードの生産性が悪化する。
   K=T×D 1/2      ・・・(1)
(式中、Tは前記有機繊維コードの上撚り数[回/10cm]であり、Dは前記有機繊維コードの総繊度[dtex]である。)
[0025]
 更に、カーカスコードは、破断伸びが好ましくは20%以上、より好ましくは22%~24%であるとよい。尚、「破断伸び」とは、JIS L1017の「化学繊維タイヤコード試験方法」に準拠し、つかみ間隔250mm、引張速度300±20mm/分の条件にて引張試験を実施し、コード破断時に測定される測定される試料コードの伸び率(%)である。このような破断伸びを有するコードを用いることで、有機繊維コードの低剛性化かつ太繊度化による耐ショックバースト性の向上効果を更に高めることができる。特に、耐ショックバースト性は、例えばプランジャーエネルギー試験(トレッド中央部に所定の大きさのプランジャーを押し付けてタイヤが破壊する際の破壊エネルギーを測定する試験)によって判定することができるが、上述の破断伸びを有するコードを用いることで、試験時(プランジャーに押圧された際)の変形を許容可能になり、プランジャーエネルギー試験において良好な結果を得ることができる。このとき、カーカスコードの破断伸びが20%未満であると、プランジャーエネルギー試験において良好な結果を得ることができない。即ち、空気入りタイヤが凹凸路面における突起を乗り越す際の破壊エネルギー(トレッド部の突起入力に対する破壊耐久性)を高めることができず、空気入りタイヤの耐ショックバースト性を向上する効果が充分に見込めなくなる。
[0026]
 カーカスコード(有機繊維コード)を構成する有機繊維の種類は特に限定されないが、例えばポリエステル繊維、ナイロン繊維、アラミド繊維などを用いることができ、なかでもポリエステル繊維を好適に用いることができる。また、ポリエステル繊維としては、ポリエチレンテレフタレート繊維(PET繊維)、ポリエチレンナフタレート繊維(PEN繊維)、ポリブチレンテレフタレート繊維(PBT)、ポリブチレンナフタレート繊維(PBN)を例示することができ、PET繊維を好適に用いることができる。いずれの繊維を用いた場合も、各繊維の物性によって、通常走行時の乗心地性と操縦安定性とをバランスよく高度に両立するには有利になる。特に、PET繊維の場合は、PET繊維が安価であることから、空気入りタイヤの低コスト化を図ることができる。また、コードを製造する際の作業性を高めることもできる。
実施例
[0027]
 タイヤサイズが225/55R17であり、図1に例示する基本構造を有し、サイド補強層の有無、カーカス層を構成するカーカスコードの物性(1.5cN/dtex負荷時の伸び、総繊度)を、表1のように異ならせた比較例1~7、実施例1~4の空気入りタイヤを製作した。
[0028]
 これら試験タイヤについて、下記の評価方法により、乗心地性、操縦安定性、耐ショックバースト性、ランフラット耐久性を評価し、その結果を表1に併せて示した。
[0029]
   乗心地性
 各試験タイヤをリムサイズ17×7Jのホイールに組み付けて、空気圧を230kPaとして排気量2000ccの試験車両(四輪駆動車)に装着し、2名が乗車した状態で乾燥路面からなるテストコースにて、テストドライバーによる乗心地性の官能評価を行った。評価結果は、比較例1を3.0(基準)とする5点法にて評価し、最高点と最低点を除いた5名の平均点で表した。この評価値が大きいほど乗心地性に優れることを意味する。この点数が「2.5」以上であれば、比較例1と同等の良好な乗心地性が得られたことを意味する。
[0030]
   操縦安定性
 各試験タイヤをリムサイズ17×7Jのホイールに組み付けて、空気圧を230kPaとして排気量2000ccの試験車両(四輪駆動車)に装着し、2名が乗車した状態で乾燥路面からなるテストコースにて、テストドライバーによる操縦安定性の官能評価を行った。評価結果は、比較例2を3.0(基準)とする5点法にて評価し、最高点と最低点を除いた5名の平均点で表した。この評価値が大きいほど操縦安定性に優れることを意味する。
[0031]
   耐ショックバースト性
 各試験タイヤを、リムサイズ17×7Jのホイールに組み付け、空気圧を230kPaとし、プランジャー径19±1.6mmのプランジャーを負荷速度(プランジャーの押し込み速度)50.0±1.5m/minの条件でトレッド中央部に押し付けるタイヤ破壊試験を行い、タイヤ強度(タイヤの破壊エネルギー)を測定した。評価結果は、比較例1の測定値を100とする指数にて示した。この値が大きいほど破壊エネルギーが大きく、耐ショックバースト性に優れることを意味する。
[0032]
   ランフラット耐久性
 各試験タイヤをリムサイズ17×7Jのホイールに組み付けて、ECE30に記載されるランフラットタイヤ用ドラム耐久試験条件でドラム試験機上を走行させ、タイヤに破壊故障が発生するまでの走行距離を測定した。評価結果は、走行距離が0kmの場合(ランフラット走行ができなかった場合)を「不可」、走行距離が80km未満の場合を「可」、走行距離が80km以上の場合を「良」で示した。
[0033]
[表1]


[0034]
 表1から判るように、比較例1,2はサイド補強層を有さないため、ランフラット走行をすることができなかった。また、比較例1と比較例2とを比較すると、カーカスコードの総繊度が小さい比較例1は操縦安定性が低く、カーカスコードの総繊度が大きい比較例2は乗心地性が低いという傾向があった。これに対して、実施例1~4はいずれも、サイド補強層によってランフラット耐久性を確保しながら、サイド補強層を有さないタイヤ(比較例1,2)と同等の良好な乗心地性を確保し、且つ操縦安定性を比較例2と同等以上に向上し、更に、比較例1,2と同等以上の耐ショックバースト性を確保した。
[0035]
 比較例3は、カーカスコードの1.5cN/dtex負荷時の伸びが小さいため、乗心地性と耐ショックバースト性が悪化した。比較例4は、カーカスコードの1.5cN/dtex負荷時の伸びが大きいため、操縦安定性が低下し、また充分なランフラット耐久性が得られなかった。比較例5は、実施例1と同じカーカスコードを用いているが、サイド補強層を有さないため、ランフラット走行をすることができず、操縦安定性も低下した。比較例6は、カーカスコードの総繊度が小さいため、操縦安定性が低下した。比較例7は、カーカスコードの総繊度が大きいため、乗心地性が低下し、また充分なランフラット耐久性が得られなかった。

符号の説明

[0036]
1 トレッド部
2 サイドウォール部
3 ビード部
4 カーカス層
5 ビードコア
6 ビードフィラー
7 ベルト層
8 ベルト補強層
9 サイド補強層
CL タイヤ赤道

請求の範囲

[請求項1]
 タイヤ周方向に延在して環状をなすトレッド部と、前記トレッド部の両側に配置された一対のサイドウォール部と、これらサイドウォール部のタイヤ径方向内側に配置された一対のビード部とを備え、前記一対のビード部間に装架されたカーカス層と、前記サイドウォール部における前記カーカス層のタイヤ幅方向内側に設けられた断面三日月状のサイド補強層とを有する空気入りタイヤにおいて、
 前記カーカス層を構成するカーカスコードが、1.5cN/dtex負荷時の伸びが4.3%~6.0%であり、総繊度が4000dtex~6000dtexである有機繊維コードであることを特徴とする空気入りタイヤ。
[請求項2]
 前記有機繊維コードの熱収縮率が0.5%~2.5%であることを特徴とする請求項1に記載の空気入りタイヤ。
[請求項3]
 下記式(1)で表される前記有機繊維コードの撚り係数Kが2000~2500であることを特徴とする請求項1または2に記載の空気入りタイヤ。
   K=T×D 1/2      ・・・(1)
(式中、Tは前記有機繊維コードの上撚り数[回/10cm]であり、Dは前記有機繊維コードの総繊度[dtex]である。)
[請求項4]
 前記有機繊維コードの破断伸びが20%以上であることを特徴とする請求項1~3のいずれかに記載の空気入りタイヤ。
[請求項5]
 前記有機繊維コードがポリエチレンテレフタレート繊維で構成されることを特徴とする請求項1~4のいずれかに記載の空気入りタイヤ。

図面

[ 図 1]