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1. WO2006080247 - CONDUCTIVE PASTE

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[ JA ]
明 細書

導電性ペースト

技術分野

[0001] 本発明は、プリント基板のビアホールの充填などに好適に使用される導電性ペース トに関する。

本願は、 2005年 1月 25曰に、日本に出願された特願 2005— 16965号に基づき 優先権を主張し、その内容をここに援用する。

背景技術

[0002] 従来、プリント基板のビアホールの充填に使用される導電性ペーストには、導電性 粒子として銀粉、銅粉、銀コート銅粉などを含有するものが使用されてきた。ところが 、これらの導電性粒子は一般に融点が高いため、加熱処理により互いに融着接続し にくぐ熱衝撃試験や耐湿試験などにおける導電接続信頼性に乏しいという欠点を 有していた。

[0003] 粒子の外周面に形成される低融点金属からなる合金層を、互いに金属結合させる ことで導電接続信頼性を高めようとする技術は、例えば、特許文献 1において開示さ れている。

さらに、合金粒子同士が熱処理で溶融接続し、かつ融点が変化する合金粒子を用 レ、ることで、導電性を安定化させた導電性ペーストとして、特許文献 2〜5に開示のも のがある。これらのうち、例えば特許文献 2に開示の導電性粒子は、実質的に Pbを 含まず、示差走査熱量測定による発熱ピークを示し、かつ、示差走査熱量測定によ る吸熱ピーク温度として定義される複数の融点を有するとともに、これら複数の融点 のうち最も低温の融点(初期最低融点)が、該粒子の表面部分の溶融によるものであ るとされている。この導電性粒子においては、特に初期最低融点を示す成分をその 表面部分に備えているため、初期最低融点以上の温度による加熱処理で表面部分 は少なくとも溶融し、その結果、導電性粒子同士の強固な接続性が発揮され、導電 性が安定化するとされてレ、る。

また、特許文献 6〜7には、特定の導電性粒子とエポキシ樹脂とを使用した導電性 ペーストが開示されている。

特許文献 1 :特開 2002— 94242号公報

特許文献 2:特開 2004— 234900号公報

特許文献 3:特開 2004— 223559号公報

特許文献 4:特開 2004— 363052号公報

特許文献 5:特開 2005— 5054号公報

特許文献 6 :特許第 3038210号公報

特許文献 7:特許第 2603053号公報

発明の開示

発明が解決しょうとする課題

[0004] しかしながら、特許文献 1に開示された導電性粒子を含む導電性ペーストは、熱硬 化性樹脂を使用しておらず、金属結合のみでの層間接続であるため、絶縁材との熱 膨張係数の違レ、から信頼性試験ではクラックの発生などにより、導電接続信頼性に 問題があった。

また、特許文献 2〜5や特許文献 6〜7に記載された熱硬化性樹脂を含む導電性 ペーストを使用した際であっても、例えば、ビアホールの径が小さい場合などには、 十分に導電性が安定化せず、導電接続信頼性が不十分となる傾向があった。

[0005] 本発明は上記事情に鑑みてなされたもので、導電性が良好で、導電接続信頼性に も優れた導電性ペーストを提供することを課題とする。

課題を解決するための手段

[0006] 本発明者らは鋭意検討した結果、導電性ペーストに含まれる導電性粒子とバインダ 一との組み合わせが、導電性ペーストの導電性やその信頼性に影響を与えることを 見出し、本発明を完成するに至った。

本発明の導電性ペーストは、熱硬化性樹脂を含有するバインダーと、導電性粒子と を含み、前記バインダーの示差走查熱量測定による少なくとも 1つの発熱ピークのう ち最も低温の発熱ピーク温度 T 1 (°c)と、前記導電性粒子の示差走査熱量測定によ る少なくとも 1つの吸熱ピークのうち最も低温の吸熱ピーク温度 t (°C)とは、下記式(1

)を満足することを特徴とする。

t 1 20<T 1 · · · (1)

前記導電性粒子は、示差走査熱量測定による発熱ピークを少なくとも 1つ有するも のであることが好ましい。

また、前記導電性粒子は、示差走査熱量測定による発熱ピークを少なくとも 1つ有 する合金粒子(I)と、前記吸熱ピーク温度 t (°C)に吸熱ピークを有する合金粒子(II) とを含有することが好ましい。

前記導電性粒子 100質量部に対して、酸化膜除去剤を 0.:!〜 4. 0質量部含有す ることが好ましい。

本発明の導電性ペーストは、プリント基板のビアホール充填用に好適である。

発明の効果

[0007] 本発明によれば、導電性が良好で、導電接続信頼性にも優れた導電性ペーストを 提供できる。

発明を実施するための最良の形態

[0008] 以下、本発明について詳細に説明する。

本発明の導電性ペーストは、熱硬化性樹脂を含有するバインダーと、導電性粒子と を含み、バインダーの示差走查熱量測定による少なくとも 1つの発熱ピークのうち最も 低温の発熱ピーク温度 T (°c)

1 と、前記導電性粒子の示差走査熱量測定による少な くとも 1つの吸熱ピークのうち最も低温の吸熱ピーク温度 t (°C)とは、下記式(1)を満 足するものである。ここで、バインダーの有する発熱ピークは、バインダーに含まれる 熱硬化性樹脂の硬化に起因するものであって、発熱ピーク温度は硬化温度の指標と なる。一方、導電性粒子の有する吸熱ピークは、導電性粒子の溶融に起因するもの であって、吸熱ピーク温度を融点と考えることができる。以下、導電性粒子の最も低 温の吸熱ピーク温度 tを最低融点という。

t 1 20<T 1 · · · (1)

なお、バインダーの発熱ピークおよび導電性粒子の吸熱ピークは、いずれも 1つで も 2つ以上でもよい。

[0009] 導電性ペーストが上記式(1)の関係を満足する場合、すなわち、バインダーの有す る発熱ピークのうち最も低温の発熱ピーク温度 T (°C)が、導電性粒子の最低融点 t (°C)から 20°C低い温度より高温である場合には、この導電性ペーストをプリント基板 のビアホールなどに充填し加熱処理した際、導電性粒子がバインダー中に良好に分 散しつつ導電性粒子の少なくとも一部が溶融し、互いに融着接続した状態で、バイン ダ一の硬化が進行すると推察できる。よって、硬化後の導電性ペーストの導電性が優 れるとともに、導電接続信頼性が良好となる。一方、導電性ペーストが上記式(1)の 関係を満足せず、バインダーの有する発熱ピークのうち最も低温の発熱ピーク温度 T (°C)が、導電性粒子の最低融点 t (°C)から 20°C低い温度以下である場合には、バ インダ一中に分散した導電性粒子が互いに融着接続する前にバインダーの硬化が 進行してしまう。そのため、導電性粒子同士の融着接続が阻害されると考えられ、硬 化後の導電性ペーストの導電性が不十分であったり、導電接続信頼性が低下したり する。

バインダーの有する発熱ピークのうち最も低温の発熱ピーク温度 T (°C)は、バイン ダ一の熱安定性の観点より、好ましくは 300°C以下、より好ましくは 250°C以下である 。また、導電性粒子の最低融点 t 1 (°C)は、 40〜250°Cの範囲が好ましぐこの範囲 であると、他の電子部品などに影響を与えることなく導電性粒子を融着接続させて、 より高い導電性と導電接続信頼性とを発現させることができる。

導電性ペーストが式(1)の関係を満足するようなバインダーと導電性粒子とを含む 限り、バインダーの含有する熱硬化性樹脂の種類には制限はなぐ例えばレゾール 型フエノール樹脂、ノボラック型フエノール樹脂、ビスフエノール A型エポキシ樹脂、ビ スフェノール F型エポキシ樹脂、ノボラック型エポキシ樹脂、 1分子中に 1個以上のダリ シジノレ基を有する液状エポキシ化合物、メラミン樹脂、ユリア樹脂、キシレン樹脂、ァ ルキッド樹脂、不飽和ポリエステル樹脂、アクリル樹脂、ポリイミド樹脂、フラン樹脂、ゥ レタン樹脂、ビスマレイミド一トリアジン樹脂、シリコーン樹脂などが挙げられるが、これ らのなかではエポキシ樹脂が好ましい。また、熱硬化性樹脂は、導電性ペースト中で は、モノマーの形態で含まれていてもよい。バインダーには硬化剤が含まれていても よぐアミン系エポキシ硬化剤、酸無水物系エポキシ硬化剤、イソシァネート系硬化剤 、イミダゾール系硬化剤などが挙げられる。これら熱硬化性樹脂、硬化剤はいずれも 、 1種単独で使用しても 2種以上を併用してもよい。

さらにバインダーには、必要に応じて熱可塑性樹脂が含まれていてもよい。

[0011] また、導電性ペーストが式(1)の関係を満足するようなバインダーと導電性粒子とを 含む限り、導電性粒子の平均粒子径ゃ具体的組成には特に制限はないが、平均粒 子径は導電性などの点力、ら:!〜 50 x mが好ましぐより好ましくは、:!〜 30 x mである 。平均粒子径が 30 μ mを超える導電性粒子を含有する導電性ペーストの場合には、 プリント基板のビアホールなどに充填される粒子数が少なくなり、導電性粒子間の空 隙が多くなるため、安定な導電性が発現しにくくなる傾向がある。一方、平均粒子径 力 l x m未満となると、導電性粒子の比表面積が大きくなり、表面が酸化されやすく なる。また、得られる導電性ペーストの粘度が高くなるために希釈剤が多量に必要と なり、その結果、ビアホール中にボイドが発生しやすくなる傾向がある。

[0012] 導電性粒子の組成としては以下に示す(1)〜(6)の条件を満たす合金組成や、 Sn 63質量%と 37質量%の合金、 31142質量%と 8158質量%の合金、 31191質量% と 2119質量%の合金、 31189質量%と∑118質量%と 3質量%の合金、 31193質量% と Ag3. 5質量%と BiO. 5質量%と 1113質量%の合金が好適なものとして例示できる。

(1)第 1金属種として、 Cu及び Snを含有し、第 2金属種として、 Ag、 Bi、 In及び Znか らなる群より選ばれる少なくとも 2種を含有し、第 3金属種として、 Sb、 Al、 Ga、 Au、 S i、 Ge、 Co, W、 Ta、 Ti、 Ni、 Pt、 Mg、 Mn、 Mo、 Cr及び Pからなる群より選ばれる少 なくとも 1種を含有する。

(2) Cuの含有量が 10〜90質量%であり、 Snの含有量が 5〜80質量%である。

(3) Agを含む場合は、該 Agの含有量が 0. 5〜20質量%であり、 Biを含む場合は、 該 Biの含有量が 0. 5〜: 15質量%であり、 Inを含む場合は、該 Inの含有量が 0. 5〜 15質量%であり、 Znを含む場合は、該 Znの含有量が:!〜 5質量%である。

(4)第 3金属種の合計含有量が 0. 01〜3質量%である。

(5) Cuと Snとの質量組成比 Cu/Snが 0. 5以上である。

(6) Biと Inとの質量組成比 Bi/Inが 1以下であり、 Biと Inとの含有量の和 In + Biが 5 0質量%以下である。

なお、導電性粒子は、以上のような合金組成を有する粒子 1種類からなるものでも よいが、例えば、このような合金組成を有する粒子と、銀粒子、銅粒子、ニッケル粒子

、銀メツキ銅粒子などとを含む混合粒子でもよレ、。

[0013] また、より好ましくは、導電性粒子として、示差走査熱量測定による発熱ピークを少 なくとも 1つ有するものを使用することが好ましい。

導電性粒子が発熱ピークを有するということは、導電性粒子が準安定相を有するも のであることを示唆している。このような準安定相は加熱により相変化を起こしやすい ため、準安定相を有する導電性粒子を加熱した場合には、準安定相の相変化に起 因して少なくとも 1つの融点が変化すると考えられる。よって、このような相変化により 融点が上昇するような準安定相を含む導電性粒子を、最低融点以上の温度で加熱 した場合、 1回目の加熱処理では少なくとも最低融点を示す部分が溶融するが、 2回 目以降の加熱処理では 1回目の加熱処理により溶融した部分の融点が上昇している ために再溶融しないという特性を発現する。そのため、このような導電性粒子を含む 導電性ペーストをプリント基板のビアホールなどに充填し、硬化させるために加熱処 理をした場合には、導電性粒子にぉレ、て加熱処理温度以下の融点を示す部分が溶 融することにより導電性粒子が互いに融着接続する。そして、このような硬化のための 加熱処理により、準安定相を含む導電性粒子は相変化してその融点が上昇するた め、その後、実装品の形態で加熱処理されても容易には再溶融しない。よって、発熱 ピークを有する導電性粒子を使用することにより、熱履歴により導電性が低下しない という優れた耐熱信頼性を発現することができる。なお、融点の変化は、示差走査熱 量測定による吸熱ピーク温度が変化することから確認できる。また、その際の融点の 上昇は少なくとも 2°Cであることが好ましい。さらには、加熱処理により上昇した融点の 値は、 250°C以上であることが好ましい。

[0014] このように発熱ピークを少なくとも 1つ有する導電性粒子は、 1種の導電性粒子から 構成されるものであってもよいが、 2種以上の導電性粒子からなる混合粒子でもよい 。好適な例として、示差走查熱量測定による発熱ピークを少なくとも 1つ有する、すな わち準安定相を少なくとも 1つ有する合金粒子(I)と、吸熱ピーク温度 t (°C)に吸熱 ピークを有する合金粒子 (II)を含有する混合粒子が挙げられる。このような混合粒子 を吸熱ピーク温度 t (°C)以上の温度で加熱処理すると、合金粒子(II)の少なくとも一 部が溶融して合金粒子 (I)との間で原子拡散が生じる。その結果、合金粒子 (I)中の 準安定相と合金粒子 (II)の少なくとも一部とが結合して新たな相が形成される。この ように形成された相が、吸熱ピーク温度 t 1 (°c)よりも高い融点を示すものであれば、 新たに形成された相を再度加熱処理したとしても容易には再溶融しない。よって、こ のような混合粒子を含む導電性ペーストをビアホールなどに充填、加熱し、ー且硬化 させると、その後実装品の形態で再度加熱処理したとしても容易には再溶融せず、 高い耐熱信頼性を発現することができる。また、合金粒子 (I)の発熱ピークは、 50〜 400°Cの範囲にあることが好ましい。

[0015] 混合粒子中における合金粒子 (I)と合金粒子 (II)との比率には特に制限はないが 、合金粒子 (I)が 20質量%以上含まれると、より高い導電性とより高い導電接続信頼 性とを発現させることができる。さらには、合金粒子(I)が 40〜90質量%で、合金粒 子 (II)が 10〜60質量%であると、導電接続信頼性がより優れ、好適である。

なお、この場合の混合粒子も、さらに銀粒子、銅粒子、ニッケル粒子、銀メツキ銅粒 子などを含んでいてもよい。

[0016] 合金粒子 (I)および合金粒子(II)の製造方法には特に制限はないが、合金粒子内 に準安定相や安定合金相を形成させるために、急冷凝固法である不活性ガスアトマ ィズ法を採用することが好ましい。また、この方法では、不活性ガスとして、通常、窒 素ガス、アルゴンガス、ヘリウムガスなどが使用される力これらの中でもヘリウムガス を用いることが好ましい。冷却速度としては、 500°C/秒以上が好ましぐ 1000°C/ 秒以上がさらに好ましい。

また、合金粒子 (I)および合金粒子 (II)は、合金粒子の表面に金属を被覆したもの としてもよレ、。その場合の被覆方法としては、めっき法、スパッタ法、蒸気法、スプレー コーティング法、ディップ法などで表面処理し、選択的に特定金属を熱拡散させる方 法などで製造できる。めっき法の例として、無電解めつき方法、電解めつき法が挙げ られ、無電解めつき法の例として、置換めつき法が挙げられる。

合金粒子(I)の好適な組成としては、 Cuと、 Snと、 Ag、 Biおよび Inよりなる群より選 ばれる少なくとも一つの元素とからなる組成が好適である。一方、合金粒子(II)の好 適な組成としては、 Inと、 Snと、 Cu、 Agおよび Biよりなる群より選ばれる少なくとも一 つの元素とからなる組成が好適である。

[0017] また、発熱ピークを少なくとも 1つ有する導電性粒子力 SI種からなる場合には、示差 走査熱量測定による少なくとも 1つの発熱ピークを有するとともに、吸熱ピークを複数 有し、さらに吸熱ピークのうち最も低温の吸熱ピークが導電性粒子の少なくとも表面 部分の一部の溶融による導電性粒子が好ましレ、。導電性粒子の複数の吸熱ピーク のうち最も低温の吸熱ピークが、この導電性粒子の少なくとも表面部分の一部の溶融 によるものであるということは、導電性粒子は複数の融点を有し、この導電性粒子の 少なくとも表面部分の一部が、最低融点 t 1 (°C)を示すものであるということを意味する

。よって、このような導電性粒子は、最低融点 t 1 (°c)以上の温度での加熱処理により 少なくとも表面部分の一部が溶融することとなり、互いに強固に融着接続しやすぐさ らに基板の電極金属部とも融着接続するので、より高い導電性と導電接続信頼性と を発現できる。また、このような導電性粒子は、溶融しにくい高融点相も同時に有して いるため、過剰に溶融することがない。さらに、最低融点 t (°c)以上の温度での加熱 処理により、表面の低融点相は溶融するとともに、準安定相の存在によりその原子拡 散が促進され、その融点が上昇するため、結果として、導電性粒子の導電性と耐熱 信頼性とがともに非常に優れる。なお、表面部分とは、導電性粒子の半径を rとした場 合、粒子表面から 0. 2rまでの部分である。

[0018] このように示差走査熱量測定による少なくとも 1つの発熱ピークを有するとともに吸 熱ピークを複数有し、該吸熱ピークのうち最も低温の吸熱ピークが、この導電性粒子 の少なくとも表面部分の一部の溶融によるものである導電性粒子は、不活性ガスを冷 却媒体として使用して 500°C/秒以上の速度で金属融液を冷却する急冷凝固法に よる粒子造粒工程により実現できる。また、必要に応じて、さらにめつき法、スパッタ法 、蒸気法、スプレーコーティング法、ディップ法などで表面処理し、選択的に特定金 属を熱拡散させる表面処理工程を実施してもよい。めっき法の例として、無電解めつ き方法、電解めつき法が挙げられ、無電解めつき法の例として、置換めつき法が挙げ られる。

[0019] また、導電性粒子としては、含有酸素量が 0.:!〜 3. 0質量%であることが好ましぐ より好ましくは 0. 2〜2. 5質量0 /0、さらに好ましくは 0. 3〜2. 0質量0 /0である。このよ うな範囲であると、導電性粒子の耐イオンマイグレーション性、導電性、導電接続信

頼性、バインダーへの分散性が良好となる。

[0020] 導電性ペーストは、以上説明したバインダーと導電性粒子とをプラネタリーミキサー などで混合することにより得られる。バインダーと導電性粒子との好適な比率は、これ らの合量中、バインダーが 3〜: 16質量%で、導電性粒子が 84〜97質量%の範囲で ある。このような比率であると、導電性粒子やバインダーの量がそれぞれ十分となり、 導電性粒子同士が良好に融着接続し、かつ、その信頼性も高まる。

[0021] 導電性ペーストには、さらに酸化膜除去剤を配合することが好ましい。酸化膜除去 剤を配合することによって、導電性粒子の表面酸化膜を除去でき、その結果、融着 接続性を向上させることができる。酸化膜除去剤としては、一般的に市販されている フラックス、表面処理剤のほか、アジピン酸、ステアリン酸などのカルボン酸類、ビニ ルエーテルなどを用いてカルボン酸の活性をブロックしたブロックカルボン酸、ステア リルァミンなどのアミン類、ホウ素系化合物などを用いてァミンの活性をブロックしたブ ロックァミンなどを使用できる。また、酸化膜除去剤の配合量は、導電性粒子 100質 量部に対して、 0.:!〜 4. 0質量部であることが好ましい。 0. 1質量部未満では配合 の効果がなぐ 4. 0質量部を超えると導電接続信頼性が低下する場合がある。 酸化膜除去剤の添加方法としては特に制限はなぐ導電性粒子とバインダーとを混 合し、ペーストイ匕する際に直接添加してもよいし、導電性粒子をあらかじめ酸化膜除 去剤で被覆しておいてもよい。被覆の方法としては、粉体同士を混合したり、粉体と 液体とを混合、分散したりする際に使用する装置を適宜使用でき、その機種などに制 限はない。その際、酸化膜除去剤を直接導電性粒子に接触させてもよいが、酸化膜 除去剤をあらかじめ適当な液体に溶解または分散させ、これに導電性粒子を投入し 、スラリー状として処理してもよい。このような方法によれば、均一かつ確実に導電性 粒子を酸化膜除去剤で被覆できる。その後、必要に応じて真空乾燥機などによる乾 燥工程を行ってもよい。

また、導電性ペーストには、さらに分散剤、希釈剤としての有機溶剤などの他の成 分が必要に応じて含まれてレ、てもよレ、。

[0022] このような導電性ペーストは、種々の用途に使用できるが、特に、多層プリント基板 の貫通または非貫通ビアホールへの使用や、電子部品などの実装部への使用に適

してレ、る。導電性ペーストをビアホールへ印刷、充填し、その後加熱処理して硬化す ることにより、導電性粒子同士が高分散した状態で互いに融着接続するとともに、基 板の電極金属部とも良好に接続し、優れた導電接続信頼性を備えた多層プリント基 板を製造できる。加熱処理には、ボックス式熱風炉、連続式熱風炉、マツフル式加熱 炉、近赤外線炉、遠赤外線炉、真空加熱プレスなどの公知の装置が使用でき、この 際の雰囲気としては空気雰囲気でもよいが、酸素濃度が少なレ、かあるいは存在しな い雰囲気、すなわち、不活性ガス雰囲気、還元性雰囲気が望ましい。

実施例

[0023] 以下、本発明について試験例を示して具体的に説明する。

[試験例:!〜 23]

表に示すようにバインダーと、導電性粒子と、酸化膜除去剤とをプラネタリーミキサ 一で混合することにより、導電性ペーストを製造した。

この際、各導電性ペーストにおけるバインダーと導電性粒子との質量比は 1: 9とし た。また、表中、バインダーにおける硬化剤の質量部数は熱硬化性樹脂 100質量部 に対する値であり、酸化膜除去剤 (ステアリン酸を使用)の質量部数は導電性粒子 1 00質量部に対する値である。

なお、各バインダーと各導電性粒子について、エスアイアイ'ナノテクノロジー製 DS C6220測定機で、窒素雰囲気下、昇温速度 10°CZ分の条件で示差走査熱量測定 を行い、バインダーについて観測された最も低温の発熱ピーク温度 T 1 (°C)と、導電 性粒子について観測された最も低温の吸熱ピーク温度 t (°c)を表に示す。なお、こ の走查熱量測定では、熱量が ± 1. 5j/g以上あるピークをピークとして定量し、それ 未満のピークは分析精度の観点から除外した。

[0024] ついで、得られた各導電性ペーストを、直径 0. 2mmの貫通ビアホールを形成した プリプレダ (利昌工業(株)製リショープリプレダ ES - 3305)の該貫通ビアホールに充 填し、銅箔をプリプレダの両面に貼り合せて、熱プレス機でプレス温度 220°C、圧力 5 0kg/cm2 (=4. 9 X 106Pa)の条件で 60分間加熱加圧して両面銅貼り板を形成し 、さらにエッチングによりこれに回路を形成しプリント基板を作製した。

そして、得られた各プリント基板について、ビア抵抗値 (表中、初期抵抗値として示 す。)の測定を行い、導電性粒子間および導電性粒子と銅箔との融着接続性の評価 、耐湿リフロー試験を行った。

なお、ビア抵抗値は 20πιΩ以下であれば十分に実用可能である。また、融着接続 性は、日本電子製走查型電子顕微鏡によりプリント基板の断面を 1000倍の倍率で 観察することで評価し、導電性粒子間および導電性粒子と銅箔との融着接続が視認 できたものについては〇、視認できないものについては Xで示した。耐湿リフロー試 験は、 65°C、 95。/0RHの環境下で 96時間放置後ピーク温度 260°Cでリフローを行い 、その前後のビア抵抗値の変化率を下記式に基づいて算出し、表に記載した。 耐湿リフロー試験変化率(Q/o) = (試験後のビア抵抗値一試験前のビア抵抗値) / 試験前のビア抵抗値 X 100

耐湿リフロー試験変化率は 100%以下であれば十分に使用可能である。

[表 1]



Ep807:ジャパンエポキシレジン製ビスフエノール F型エポキシ樹脂ェピコート 807 D— 330 :日本化薬製多価アタリレートモノマー KAYARAD D— 330 [硬化剤]

225E:富士化成工業製ポリアミノアミド系硬化剤トーマイド 225E

2E4MZ:四国化成製イミダゾール系硬化剤 2E4MZ

CI 1Z:四国化成製イミダゾール系硬化剤 CI 1Z

CI 7Z:四国化成製イミダゾール系硬化剤 C 17Z

2P4MHZ:四国化成製イミダゾール系硬化剤 2P4MHZ

2PHZ:四国化成製イミダゾール系硬化剤 2PHZ

IPU - 22G :岡村製油製 IPU - 22G

[0028] [導電性粒子]

導電性粒子 1 :平均粒子径 10 z m、発熱ピーク: 118. 6°C、吸熱ピーク: 129. 6°C (=t )、 192. 8。C、 372. 4。Cおよび 403. 8°C

導電性粒子 2:三井金属鉱業 (株)製 31163質量%と 1¾37質量%からなる合金粒子 (平均粒子径20〜30 /1 111)。

導電性粒子 3:三井金属鉱業 (株)製 31142質量%と 58質量%からなる合金粒子 (平均粒子径 5 μ m)

導電性粒子 4:三井金属鉱業 (株)製 31191質量%と ^質量。/。からなる合金粒子( 平均粒子径 20〜30 μ m)

導電性粒子 5:三井金属鉱業 (株)製 31189質量%と ^質量。/。と 813質量%からな る合金粒子(平均粒子径 20〜30 μ m)

導電性粒子 6 :三井金属鉱業 (株)製 31193質量%と Ag3. 5質量%と BiO. 5質量% と 1113質量%からなる合金粒子(平均粒子径 20〜30 μ m)

導電性粒子 7:三井金属鉱業 (株)の還元銅粉 (平均粒子径 5 11 m)

なお、導電性粒子 2〜7は、いずれも発熱ピークを有さないものであった。 また、試験例 23では樹脂を使用せず、溶剤としてジエチレングリコールモノブチル エーテルを使用した。

[0029] なお、上記「導電性粒子 1」は、以下の方法で製造した合金粒子(I一 a)と合金粒子 (II— a)とを、 75 : 25の質量比で混合した混合粒子である。

[合金粒子 (I a)の製造方法]

Cu粒子 1. Okg (純度 99質量%以上)、 Sn粒子 4. 8kg (純度 99質量%以上)、 Ag 粒子 3. 2kg (純度 99質量%以上)、 Bi粒子 0. 5kg (純度 99質量%以上)、 In粒子 0 . 5kg (純度 99質量%以上)を黒鉛坩堝に入れ、この混合粒子を 99体積%以上のへ リウムガス雰囲気で、高周波誘導加熱装置により 1400°Cまで加熱、融解した。次に、 この溶融金属を坩堝の先端よりヘリウムガス雰囲気の噴霧槽内に導入した後、坩堝 の先端付近に設けられたガスノズルからヘリウムガス(純度 99体積%以上、酸素濃度 0. 1体積%未満、圧力 2. 5MPa)を噴出させてアトマイズを行レ、、合金粒子を得た。 この時の冷却速度は 2600°C/秒とした。こうして得られた合金粒子は、走查型電子 顕微鏡(日立製作所 (株)製: S— 2700)で観察した結果、球状であった。ついで、こ の合金粒子を気流式分級機(日清エンジニアリング (株)製: TC—15N)により分級し て、平均粒子径 10 μ mの合金粒子(I a)を得た。

この合金粒子(I a)について、エスアイアイ'ナノテクノロジー製 DSC6220測定機 により、示差走査熱量測定を行った。測定は、窒素雰囲気下、昇温速度 10°C/分の 条件で、 30〜600°Cの範囲ついて実施した。その結果、 118. 6°Cの発熱ピークが 観測され、合金粒子 (I— a)は準安定合金相を有することが確認できた。また、 192. 8°C、 360. 5°C、 415. 3°Cの吸熱ピークが観測され、合金粒子(I— a)は複数の融点 を有することが確認できた。なお、この走査熱量測定では、熱量が ± 1. 5j/g以上あ るピークを合金粒子(I a)由来のピークとして定量し、それ未満のピークは分析精度 の観点から除外した。

[合金粒子 (II一 a)の製造方法]

Cu粒子 1. 5kg (純度 99質量%以上)、 Sn粒子 3. 75kg (純度 99質量%以上)、 A g粒子 1. 0kg (純度 99質量%以上)、 In粒子 3. 75kg (純度 99質量%以上)を黒鉛 坩堝に入れ、この混合粒子を 99体積%以上のヘリウムガス雰囲気で、高周波誘導 加熱装置により 1400°Cまで加熱、 B解した。次に、この溶融金属を坩堝の先端より ヘリウムガス雰囲気の噴霧槽内に導入した後、坩堝の先端付近に設けられたガスノ ズルからヘリウムガス(純度 99体積%以上、酸素濃度 0. 1体積%未満、圧力 2. 5M

Pa)を噴出させてアトマイズを行い、合金粒子を得た。この時の冷却速度は 2600°C /秒とした。こうして得られた合金粒子は、走査型電子顕微鏡(日立製作所 (株)製: S— 2700)で観察した結果、球状であった。ついで、この合金粒子を気流式分級機( 日清エンジニアリング (株)製: TC_ 15N)により分級して、平均粒子径 10 a mの合 金粒子 (II— a)を得た。

この合金粒子(II— a)について、エスアイアイ'ナノテクノロジー製 DSC6220測定 機により、示差走査熱量測定を行った。測定は、窒素雰囲気下、昇温速度 10°CZ分 の条件で、 30〜600°Cの範囲ついて実施した。その結果、 129. 6°Cの吸熱ピーク が観測されたが、特徴的な発熱ピークは存在しなかった。なお、この走查熱量測定で は、熱量が ± 1. 5j/g以上あるピークを合金粒子 (II_a)由来のピークとして定量し 、それ未満のピークは分析精度の観点から除外した。

表 1および表 2に示した結果から、式(1)の関係を満足する導電性ペースト、すなわ ち表中の T 1 -t 1が— 20°Cより高いものは、ビア抵抗値 (初期抵抗値)がいずれも小さ ぐ導電性粒子同士の融着接続性、導電性粒子と銅箔との融着接続性がともに良好 で、十分な導電性を有していることが明らかとなった。また、耐湿リフロー試験変化率 も小さぐこれらのものは導電接続信頼性に非常に優れることが示された。一方、式(

1)の関係を満足せず、表中の T 1 -t 1が— 20°C以下のものは、熱硬化性樹脂の硬化 により導電性粒子同士の接続が阻害されていると考えられ、ビア抵抗値が非常に大 きく融着接続性が悪い状態 (導電性の不良)、または、初期のビア抵抗値が良好でも 耐湿リフロー試験後に断線が認められ、導電接続信頼性が不十分な状態のいずれ かであった。なお、バインダーの代わりに溶剤を含む試験例 23では、初期はビア抵 抗値が良好で、融着接続性も優れていると思われるが、熱硬化性樹脂を含有しない ために耐湿リフロー試験後に断線が認められ、導電接続信頼性が悪かった。

また、特に導電性粒子 1は、示差走査熱量測定による発熱ピークを有する合金粒 子 (I_a)と、吸熱ピークを有する合金粒子(II_a)との混合粒子であるため、プリント 基板を作製した際のプレス(プレス温度 220°C、圧力 50kgZcm2( = 4. 9 X 106Pa) の条件で 60分間加熱加圧)により、合金粒子(I一 a)中の準安定相と、合金粒子(II -a)中の一部とが新たな相を形成していると推察できる。その結果、導電性粒子 1の

最低融点は、プリント基板中では 129. 6°Cよりも高温になっていて、それにより、耐 湿リフロー試験結果が非常に良好になっていると推察できる。

さらに、試験例 4および試験例 15〜21の結果から、酸化膜除去剤を適量使用する ことによって、導電性粒子同士の融着接続性、導電性粒子と銅箔との融着接続性が 増し、導電接続信頼性もより優れることが明らかとなった。

[0032] [試験例 24〜30]

表 1および表 2の結果から、合金粒子(Ι— a)と合金粒子 (II_a)とが 75 : 25の質量 比で混合している導電性粒子 1を使用した場合、耐湿リフロー試験結果が良好であ ることが明らかとなった。そこで、これらの質量比を変えた混合粒子を調製し、これを 導電性粒子として使用した以外は試験例 6と同様にして、プリント基板の作製と各種 測定、評価を行った。結果を表 3に示す。

[0033] [表 3]

[0034] 表 3の結果から、幅広レ、質量比 (合金粒子 (I a)と合金粒子 (II a)との質量比) の範囲で、低いビア抵抗値 (初期抵抗値)と低い耐湿リフロー試験変化率が達成でき ることが明ら力となった力特に、合金粒子(I a)が 40〜90質量%で、合金粒子(II -a)が 10〜60質量%である場合に、耐湿リフロー試験変化率が小さぐ導電接続信 頼性がより優れることが示された。

[0035] [試験例 31〜 33]

導電性粒子 1とバインダーとの質量比を変えた以外は試験例 4と同様にして、プリン ト基板の作製と各種測定、評価を行った。結果を表 4に示す。

[0036] [表 4]

[0037] 表 4の結果から、バインダーが 3〜: 16質量%で、導電性粒子が 84〜97質量の範囲 で、低いビア抵抗値 (初期抵抗値)と低い耐湿リフロー試験変化率が達成できること が明らかとなった。

産業上の利用可能性

[0038] 導電性が良好で、導電接続信頼性にも優れる本導電性ペーストを用いることにより 、多層プリント基板の貫通または非貫通ビアホールへの使用や、電子部品などの実 装部への使用に用いることができる。導電性ペーストをビアホールへ印刷、充填し、 その後加熱処理して硬化することにより、導電性粒子同士が高分散した状態で互い に融着接続するとともに、基板の電極金属部とも良好に接続し、優れた導電接続信 頼性を備えた多層プリント基板を製造できる。