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1. (WO2014199750) SEAT BELT DEVICE

明 細 書

発明の名称

技術分野

0001  

背景技術

0002   0003   0004  

発明の概要

発明が解決しようとする課題

0005   0006  

課題を解決するための手段

0007   0008   0009   0010   0011   0012   0013  

図面の簡単な説明

0014  

発明を実施するための形態

0015   0016   0017   0018   0019   0020   0021   0022   0023   0024   0025   0026   0027   0028   0029   0030   0031   0032   0033   0034   0035   0036   0037   0038   0039   0040   0041  

請求の範囲

1   2   3   4   5   6  

図面

1   2   3   4A   4B  

明 細 書

発明の名称 : シートベルト装置

技術分野

[0001]
 本発明は、自動車等の車両に搭載されるシートベルト装置に関する。

背景技術

[0002]
 近年、自動車等の車両にあっては、着座する乗員にシートベルトが着用されていないことを車両運転者等の乗員に報知するシートベルト着用報知システムが搭載されている。このシートベルト着用報知システムは、着座する乗員にシートベルトが着用されていない場合に所定条件が満たされると、インストルメントパネルもしくはメーターにてシートベルト非着用の表示報知や音報知がされる。このようなシートベルト非着用の報知を行うには、シートベルト装置自体に、シートベルト非着用を検出する非着用検出装置を設けることが要される。この非着用検出装置は、シートベルト非着用を検出し、シートベルト非着用に関する検出情報を接続されるワイヤハーネスを介してインストルメントパネルもしくはメーターに送る。
[0003]
 一方、近年の自動車には、前席1列と後席複数列とで車両用シートが並べられる、3列シートあるいは4列シートと称されるものが知られている。このような3列シートあるいは4列シートをなす車両用シートのそれぞれも、上記した非着用検出装置を具備するシートベルト装置が設けられる。なお、このような3列シートや4列シートにあっては、車両用シートの配置変更や車両用シートの格納等を行えるようにしたものが知られている。
[0004]
 他方、このような配置変更や格納等が行える車両用シートでは、非着用検出装置に接続されるワイヤハーネスを長くしておくことが要される。例えばロングスライド形式の車両用シートにあっては、スライドさせる移動長が長くなるため、接続されるワイヤハーネスの長さも長くしなくてはならない。そうすると、ワイヤハーネスの余長を吸収する機能を付加させる必要が生じてしまい、生産コストが高価になってしまう。このような問題に鑑みて、ワイヤハーネスを無くして無線送信するようにした技術が提案されている(特開2008-238947号公報および特開2008-308014号公報)。

発明の概要

発明が解決しようとする課題

[0005]
 ところで、上記した無線送信するような技術では、無線送信するにあたっての電力を供給するために適宜の給電手段を設けなくてはならない。しかしながら、このような給電手段を組み込んだのでは、シートベルト装置としての大きさやシートベルト装置としての重量が増大する。このような点からも、この無線送信するシートベルト装置のコンパクト化および軽量化について更なる工夫が必要とされている。
[0006]
 したがって、改良されたシートベルト装置が必要とされている。

課題を解決するための手段

[0007]
 本発明の第1の側面においては、車両に搭載されるシートベルト装置であって、着座者の体に掛渡し可能なベルトと、前記ベルトに対して設けられるタングと、前記タングを締結するバックルとを備え、前記バックルは、前記タングの締結に関する動作を受ける受動部と、前記タングの締結に関する動作に基づいて受ける前記受動部の動きにより発電する起電部と、前記起電部により発電した電力を利用して前記タングの締結状態に関する情報を無線送信する無線送信部とを有する。なお、本発明に係る「タングの締結に関する動作」としては、バックルに対してタングが締結状態にあるか否かを含むほか、バックルに対してのタングの挿し抜きに関する動作も含む。
[0008]
 本発明の第1の側面によれば、無線送信部は起電部により発電した電力を利用してタングの締結状態に関する情報を無線送信することができる。ここで、起電部は、タングの締結に関する動作に基づいて受ける受動部の動きにより発電するように構成されている。これによって、無線送信するための電力は、シートベルトの装着に関して確実になされるタングの締結動作に基づいて供給される。したがって、給電手段を組み込むことなく、シートベルト装着状態に関する情報を無線送信させることができる。これをもって、シートベルト着用非着用に関する検出情報を無線送信可能にしながらも、シートベルト装置に関してのコンパクト化および軽量化を図ることができる。
[0009]
 また、本発明の第2の側面においては、前記起電部は、前記受動部の動きにしたがい電磁誘導を生じさせて発電するデバイスにて構成されている。本発明の第2の側面によれば、起電部は電磁誘導を生じさせて発電するデバイスにて構成されている。これによって、デバイス1つで、タングの締結動作および締結解除動作のいずれの動作によっても発電することができる。したがって、受動部に関しての構成の単純化を図ることができて、よりシートベルト装置に関してのコンパクト化および軽量化を図ることができる。
[0010]
 また、本発明の第3の側面においては、前記起電部の電磁誘導により発生する電流は、前記バックルに前記タングを挿し込む動きと、前記バックルから前記タングを抜き取る動きとで、互いに逆の方向に流れるように設定されており、前記無線送信部は、前記起電部により流される電流の方向に基づいて相違する情報を無線送信する。本発明の第3の側面によれば、無線送信部は、バックルにタングを挿し込む動きとバックルからタングを抜き取る動きとで互いに相違する情報を無線送信することができる。これによって、受信する側は、この受信した情報に基づいて、バックルにタングを挿し込む動きかバックルからタングを抜き取る動きかを判別することができる。したがって、シートベルト着用あるいは非着用の判別を容易に行うことができる。
[0011]
 また、本発明の第4の側面においては、前記起電部は、前記受動部の動きにしたがい圧電効果を生じさせて発電するデバイスにて構成されている。本発明の第4の側面によれば、起電部は圧電効果を生じさせて発電するデバイスにて構成されている。これによって、圧電素子を利用することができて起電部に関しての構成の単純化を図ることができて、よりシートベルト装置に関してのコンパクト化および軽量化を図ることができる。
[0012]
 また、本発明の第5の側面においては、前記無線送信部による無線送信は複数回数で繰り返してなされる、ことを特徴とする。本発明の第5の側面によれば、無線送信部による無線送信は複数回数で繰り返してなされるので、無線送信がノイズ電波に紛れてしまうことをなるべく回避することができる。これよって、シートベルト着用非着用に関する検出情報の無線送信を、より確実な無線送信とすることができる。
[0013]
 また、本発明の第6の側面においては、前記第1から前記第5の発明のいずれかに係るシートベルト装置と、前記無線送信部より無線送信された送信内容を無線受信する無線受信部と、前記無線受信部が受信した受信内容に基づいた報知出力を制御する報知制御部とを有する。本発明の第6の側面によれば、車両運転者等の乗員は、車両用シートに着座する乗員のシートベルト着用非着用に関する情報を容易に知ることができて便利である。

図面の簡単な説明

[0014]
[図1] シートベルト装置が設けられる車両用シートを示す斜視図である。
[図2] バックル本体の内部構造を示す模式図ある。
[図3] シートベルト装置を利用したシートベルト着用報知システムの構成例を概念的に示すブロック図である。
[図4A] 3列シートの自動車の2列席目がいわゆる前後のロングスライドタイプのシートで構成されている場合における、シート配置の例を示す模式図である。
[図4B] 3列シートの自動車の3列席目がいわゆる格納タイプのシートで構成されている場合における、シート配置の例を示す模式図である。

発明を実施するための形態

[0015]
 以下、本発明に係るシートベルト装置を実施するための形態について図面を参照しながら説明する。図1に示す車両用シート10は、自動車の車室内に設置されるシートである。なお、以下では、この車両用シート10に着座する乗員の向きにしたがって前後上下左右を規定している。車両用シート10は、概略、乗員が着座するシートクッション11と、このシートクッション11に着座した乗員の背凭れとなるシートバック13と、着座した乗員の頭凭れとなるヘッドレスト15とを備える。
[0016]
 この車両用シート10には、シートベルト装置20が装備されている。このシートベルト装置20の機能は、従前どおりに車両用シート10に着座した乗員を車両用シート10に拘束して着座者の安全確保を図ることである。図1に示すシートベルト装置20は、広く利用される3点式シートベルトである。すなわち、シートベルト装置20は、タング部材25が取り付けられるウェビング21(ベルト)を有する。このウェビング21は、着座者の体に掛渡し可能に形成される。このウェビング21は、着座者の体にタスキ掛けされるようになっている。このウェビング21は、高い強度を有するベルト素材にて形成されている。なお、このようにウェビング21を着座者にタスキ掛けさせた状態で、後に説明するタング部材25をバックル部材31に締結させると、シートベルト着用された状態となる。
[0017]
 ウェビング21は、詳しくは図示されていないが、一端側が車両フロアもしくはシートフレームに固定されており、他端側がリトラクタに巻かれている。つまり、ウェビング21の一端側となる車両用シート10の下部側(符号211)は、車両用シート10の左側下部の車両室内フロアもしくはシートフレームに対して適宜の固定部材により固定されている(図示省略)。これに対して、ウェビング21の他端側となる車両用シート10の上部側(符号212)は、車両用シート10の左側上部から引き出されるようにリトラクタ(ベルト巻取り装置)により巻き取られている(図示省略)。このように一端側が車両フロアもしくはシートフレームに固定され且つ他端側がリトラクタに巻き取られるウェビング21は、着座者にタスキを掛けるように配置させた場合に、着座者を適当に拘束させる。
[0018]
 タング部材25は、車両用シート10の右側下部に設けられるバックル部材31に対して締結できるように構成される。このタング部材25は、ウェビング21に対する相対位置を変更することができるようにウェビング21に取り付けられている。具体的には、タング部材25にはウェビング挿通部26が設けられている。このウェビング挿通部26は、ウェビング21を滑らかに動かすことができるように、ウェビング21を挿し通すことができる開口を有する。また、タング部材25は、ウェビング挿通部26と一体にされるタング27が設けられている。タング27は、金属製となっており、樹脂製のウェビング挿通部26と一体にされている。タング27は、後に説明するバックル41の挿し込み開口部43に挿入可能な略板形にて形成されている。このタング27の真ん中には、矩形の貫通孔として形成された係止孔28が設けられている。
[0019]
 バックル部材31は、タング部材25を締結させるものである。バックル部材31は、バックル係止具33と、バックル41とを備える。バックル係止具33は、車両用シート10のシートフレーム34に対して固定部材341を介して固定されている。バックル41は、バックル係止具33と一体にされる。図2に示すように、バックル41は、概略、ケース42と、タング締結機構45と、受動部材50と、無線送信モジュール51とを備える。ケース42は、後に説明するタング締結機構45等を内装可能な略箱形に形成されている。この略箱形をなすケース42には、上記したタング27(タング部材25)を挿入可能とする挿し込み開口部43が設けられている。この挿し込み開口部43の開口形状は、タング27を挿入可能な形状に設定されている。また、この挿し込み開口部43の反対側には、上記したバックル係止具33がケース42と一体となるように取り付けられている。
[0020]
 タング締結機構45は、従前どおり、ケース42の内部にてタング27を係止させる係止部材46と、このタング27の係止を保持する付勢部材47と、係止部材46とタング27の係止を解除する解除操作部材48と、を備える。係止部材46は、挿し込み開口部43の近くに配置されている。この係止部材46は、次に説明する付勢部材47によりケース42内部から挿し込み開口部43に向けて付勢されている。なお、この係止部材46は、タング27の挿し込み方向に沿った方向で移動可能に設定されている。つまり、係止部材46は、付勢部材47の付勢力に抗して挿し込み開口部43からケース42内部に向かうように移動可能に設定されている。この係止部材46の挿し込み開口部43に向かう側の端部には、係止凸部461が設けられている。この係止凸部461は、上記したタング27に設けられる係止孔28に嵌合可能に形成されている。ちなみに、係止凸部461が係止孔28に嵌合されたタング27は、ケース42の内部で保持され、タング27がバックル41に対して締結された状態となる。
[0021]
 付勢部材47は、上記した係止部材46をタング27の挿し込み方向とは逆側に向けて付勢する。この付勢部材47は、支持固定端をなす支持基端部材471と、この支持固定端を基端にして支持される圧縮コイルばね472とを備える。つまり、この圧縮コイルばね472の支持固定端は支持基端部材471にて支持される。この支持基端部材471は、ケース42にて固定されている。このため、上記した係止部材46は、圧縮コイルばね472のうち支持基端部材471が設けられる支持固定端とは反対側の挿し込み開口部43に向かう付勢移動端に取り付けられている。このようにして係止部材46は、この付勢部材47によって挿し込み開口部43に向けて付勢されている。なお、この場合の係止部材46は、挿し込まれるタング27の先端が当接するように設定されている。
[0022]
 解除操作部材48は、係止部材46のタング27への係止を解除する操作ができるように、挿し込み開口部43から外部に操作可能に露出されて設けられている。解除操作部材48も、係止部材46と同様に、タング27の挿し込み方向に沿った方向で移動可能に設定されている。また、この解除操作部材48の当接部位481も、係止部材46に当たるように設定されており、係止部材46と同様に、付勢部材47によって挿し込み開口部43に向けて付勢されている。つまり、解除操作部材48は、付勢部材47の付勢力に抗して挿し込み開口部43からケース42内部に向かうように移動可能に設定されている。
[0023]
 ここで、この解除操作部材48によるタング27の係止解除操作は、タング27の挿し込み方向に沿ったケース42の内部への押込み方向に設定されている。つまり、解除操作部材48を圧縮コイルばね472の付勢力に抗してタング27の挿し込み方向に沿って押し込んだ場合には、解除操作部材48の当接部位481を係止部材46に当てて係止部材46を連動させてバックル41へのタング27の締結を解除する。つまり、それまでのタング27の係止孔28に嵌合されていた係止凸部461は、この係止孔28に対する嵌合が解除されるように操作される。このように係止孔28への係止凸部461の嵌合が無くなると、圧縮コイルばね472の付勢力を受けて、係止部材46と解除操作部材48とは、ケース42の内部から挿し込み開口部43に向けて押されるようになる。このような圧縮コイルばね472による係止部材46の付勢は、タング27を挿し込み開口部43を通じてケース42の外部に押し出すように作用する。つまり、タング27はバックル41から締結解除された状態となる。ちなみに、タング27を挿し込み開口部43からケース42の内部に挿し込むにあたっては、この圧縮コイルばね472の付勢力に抗して押し込む。このタング27の挿し込みが所定の挿し込みとなった場合には、上記したタング27の係止孔28に係止部材46の係止凸部461が嵌合するようになっている。
[0024]
 次に、上記したケース42の内部に装置される受動部材50について説明する。この受動部材50(受動部)は、タング27の締結に関する動作を受けて動かされる部材である。この受動部材50は、図2に示すように、上記した係止部材46に連動するように設けられている。具体的には、受動部材50は、付勢部材47に隣接してケース42の内部に設けられている。また、この受動部材50は、係止部材46に対して、タング27の挿し込み方向で隣接されて設けられている。この受動部材50は、係止部材46の移動方向に沿って延びる略棒状に形成されている。この略棒状の受動部材50の挿し込み開口部43側の端部は、移動する係止部材46が当接する当接端部501として設定されている。また、この受動部材50の当接端部501とは逆側となる端部は、次に説明する無線送信モジュール51の傾動入力部材66を押下する押下端部502として設定されている。ここでタング27の挿し込み方向で係止部材46が移動すると、受動部材50の当接端部501は係止部材46に当接される。このように係止部材46に当接された状態の受動部材50は、係止部材46の移動に連動してタング27の挿し込み方向に移動する。このようにタング27の挿し込み方向に移動した受動部材50の押下端部502は、傾動入力部材66に対して当接して、この傾動入力部材66を押下するように作用する。なお、この受動部材50の押下端部502は、傾動入力部材66に向けて適宜に丸みを有して突き出される凸形状を有している。このように形成される押下端部502は、この傾動入力部材66への当接および押下が良好になされる。
[0025]
 次に、上記した傾動入力部材66を含んで構成される無線送信モジュール51について説明する。この無線送信モジュール51は、起電部としての機能と、無線送信部としての機能との、両方の機能を備えるモジュールとして構成される。つまり、この無線送信モジュール51は、タング27の締結に関する動作に基づいて受ける受動部材50の動きにより発電する機能を有する共に、発電した電力を利用してタング27の締結状態に関する情報を無線送信する機能を有する。ちなみに、この無線送信モジュール51としては、自ら発電して自ら無線送信する機能を有するものであれば、広く知られる様々なデバイスを利用することができる。すなわち、この無線送信モジュール51としては、例えば、自ら発電して自ら無線送信する機能を有する「EnOcean(エンオーシャン)」社製のデバイスを選択することができる。なお、このような無線送信モジュール51としては、バックル41にタング27を挿し込む動きやバックル41からタング27を抜き取る動きに連動して、自ら発電して自ら無線送信する機能を有するものであれば、適宜の構成のものを利用することができる。
[0026]
 図2に示す無線送信モジュール51は、概略、モジュール本体55と、傾動入力部材66とを備える。モジュール本体55は、ケース42の内部に固定されている。このモジュール本体55は、起電部としての機能を有する発電器(図3に示す符号551)と、無線通信部としての機能を有する送信器(図3に示す符号552)との両方が組み込まれている。
[0027]
 起電部としての機能を有する発電器551は、特に図示していないが、次に説明する傾動入力部材66の傾動により入力される電磁誘導機構により構成される。この電磁誘導機構は、上記した受動部材50の動きにしたがい電磁誘導を生じさせて発電するデバイスである。なお、この受動部材50の動きは、タング27の締結に関する動作に基づいて受ける動きである。無線通信部としての機能を有する送信器552も、特に図示していないが、広く利用される低消費電力の近距離無線通信機により構成される。この低消費電力の近距離無線通信機は、上記した電磁誘導機構により電磁誘導を生じさせて発電した電力を利用してタング27の締結状態に関する情報を無線送信する。
[0028]
 傾動入力部材66は、回転支持軸58によって傾動回転可能に軸支されている。つまり、この傾動入力部材66は、上記した受動部材50の押下端部502が当てられて押し下げられることにより、回転支持軸58を回転中心にして傾動する略矩形にて形成されている。この傾動入力部材66は、回転支持軸58にて軸支持される軸支部661と、この軸支部661とは逆側に設けられる押込み部662とを備える。このため、この傾動入力部材66は傾動することによって、軸支部661を支持する回転支持軸58を回転中心にして傾動し、押込み部662は、次に説明するモジュール本体55の押込み凸部56を押し込む。
[0029]
 これに対して、上記した機能を有するモジュール本体55の外周形状は、矩形にて形成されている。このモジュール本体55の外周面には、押込み凸部56と回転支持軸58とが設けられている。押込み凸部56は、外部に突き出されるように形成されている。この押込み凸部56は、傾動入力部材66の傾動により押し込まれて電磁誘導機構に作用する。すなわち、発電器551(モジュール本体55)の電磁誘導機構は、傾動入力部材66の傾動により押込み凸部56を介して入力され、電磁誘導を生じさせて発電する。
[0030]
 この発電器551の電磁誘導機構は、押込み凸部56が押し込まれると、発電器551に内蔵されるコイルに対して磁石が相対移動して電流を発生させる。このように発生する電流は、バックル41にタング27を挿し込む動きと、バックル41からタング27を抜き取る動きとで、互いに逆の方向に流れるように設定されている。また、発電器551により発電した電力は、このモジュール本体55の送信器552に供給される。電力が供給された送信器552は、タング27の締結状態に関する情報を無線送信する。具体的には、上記した発電器551が流す電流の方向に基づいて相違する情報を無線送信する。バックル41にタング27を挿し込む動きでは、例えば、発電器551により正方向に電流を流して、この正方向の電流に基づいた情報を送信器552は無線送信する。また、バックル41からタング27を抜き取る動きでは、例えば発電器551により逆方向に電流を流して、この逆方向の電流に基づいた情報を送信器552は無線送信する。なお、この無線送信は、上記したように広く利用される低消費電力の近距離無線通信による。なお、このような低消費電力の近距離無線通信としては、「ZigBee(登録商標)」や「Bluetooth(登録商標)」等の近距離無線通信規格を利用するものがある。ここで、この送信器552による無線送信は、複数回数で繰り返してされるようになっている。具体的には、送信器552の無線送信の送信回数は、例えば3回に設定されている。つまり、モジュール本体55の送信器552は、「タング27がバックル41に締結されている」というタング27の締結状態に関する情報を、例えば3回にわたって無線送信している。
[0031]
 ところで、タング27がバックル41に締結されている状態が維持されている間は、受動部材50が無線送信モジュール51に対して作用している状態が維持されている。このような受動部材50が無線送信モジュール51に対して作用したままの状態では、上記した傾動入力部材66は傾動したままの状態となっている。つまり、押込み部662が押込み凸部56を押し込んだままの状態で維持されている。このため、上記した発電器551の電磁誘導は生じておらず、発電されない。つまり、送信器552は、発電器551から電力が供給されず、タング27の締結状態に関する情報を無線送信しない。
[0032]
 他方、バックル41からタング27が締結解除されると、このバックル41からタング27が抜去される。そうすると、タング27の挿し込み方向での受動部材50および係止部材46の移動は無くされて、受動部材50の無線送信モジュール51に対して作用している状態は解除される。つまり、上記した傾動入力部材66の傾動したままの状態も解除される。そうすると、それまで押し込まれていた押込み部662は、押し込まれる前の位置に戻る。つまり、傾動入力部材66は、戻り傾動をする。このように傾動入力部材66が戻り傾動をすると、それまでの押込み凸部56の押し込んだままの状態も解除される。これによって、押込み凸部56の押し込んだままの状態が解除されると上記した電磁誘導機構に作用する。つまり、モジュール本体55の電磁誘導機構については、傾動入力部材66の傾動にて押込み凸部56の押し込んだままの状態の解除により電磁誘導を生じさせて発電する。
[0033]
 このように発電した発電器551による電力も、このモジュール本体55の送信器552に供給される。電力が供給された送信器552は、タング27の締結状態に関する情報を無線送信する。ここで、この送信器552による無線送信も複数回数で繰り返してされるようになっている。具体的には、送信器552の無線送信の送信回数は、3回に設定されている。つまり、モジュール本体55の送信器552は、「タング27がバックル41から締結解除されている」というタング27の締結状態に関する情報を、3回にわたって無線送信している。
[0034]
 上記したように構成されるシートベルト装置20を用いて、次のようにシートベルト着用報知システム100を構成することができる。シートベルト着用報知システム100は、概略、上記したシートベルト装置20と、報知システム70とを備える。シートベルト装置20については、上記したとおりに構成されている。すなわち、バックル31にタング27が挿入されてタング27が締結されたり、バックル31からタング27が抜去されてタング27が締結解除されたりすると、受動部材50は移動する。そうすると、無線送信モジュール51に具備される発電器551および送信器552は、上記したように機能する。これに対して、報知システム70は、概略、受信器71と、コントローラ72と、出力装置75(点灯出力装置76およびスピーカ出力装置77)とを備える。ここで、受信器71(無線受信部)は、上記した送信器552より無線送信された送信内容を無線受信する。コントローラ72(報知制御部)は、受信器71が受信した受信内容に基づいた報知出力を制御する。この出力装置75は、点灯出力装置76とスピーカ出力装置77とを備え、コントローラ72による報知出力の制御に基づいて表示出力および音声出力する。つまり、報知システム70は、上記したシートベルト装置20による無線送信の送信内容に基づいて、「タング27がバックル41に締結されている」あるいは「タング27がバックル41から締結解除されている」という内容の、適宜の表示出力したり、適宜の音声出力したりをするようになっている。
[0035]
 上記したシートベルト装置20によれば、次のような作用効果を奏する。すなわち、上記したシートベルト装置20によれば、送信器552は発電器551により発電した電力を利用してタング27の締結状態に関する情報を無線送信することができる。ここで、発電器551は、タング27の締結に関する動作に基づいて受ける受動部材50の動きにより発電するように構成されている。これによって、無線送信するための電力は、シートベルトの装着に関して確実になされるタング27の締結動作に基づいて供給される。したがって、給電手段を組み込むことなく、シートベルト装着状態に関する情報を無線送信させることができる。これをもって、シートベルト着用非着用に関する検出情報を無線送信可能にしながらも、シートベルト装置20に関してのコンパクト化および軽量化を図ることができる。また、上記したシートベルト装置20によれば、発電器551は電磁誘導を生じさせて発電するデバイスにて構成されている。これによって、デバイス1つで、タング27の締結動作および締結解除動作のいずれの動作によっても発電することができる。したがって、受動部材50に関しての構成の単純化を図ることができて、よりシートベルト装置20に関してのコンパクト化および軽量化を図ることができる。
[0036]
 また、上記したシートベルト装置20によれば、送信器552は、バックル41にタング27を挿し込む動きとバックル41からタング27を抜き取る動きとで互いに相違する情報を無線送信することができる。これによって、情報を受信する受信器71側は、この受信した情報に基づいて、バックル41にタング27を挿し込む動きかバックル41からタング27を抜き取る動きかを判別することができる。したがって、シートベルト着用あるいは非着用の判別を容易に行うことができる。また、上記したシートベルト装置20によれば、送信器552による無線送信は複数回数(3回)で繰り返してなされるので、無線送信がノイズ電波に紛れてしまうことを効果的に回避することができる。これよって、シートベルト着用非着用に関する検出情報の無線送信を、より確実な無線送信とすることができる。
[0037]
 また、上記したようにシートベルト着用報知システム100を構成した場合には、車両運転者等の乗員は、車両用シート10に着座する乗員のシートベルト着用非着用に関する情報を容易に知ることができて便利である。
[0038]
 上記したシートベルト装置20は、図4Aおよび図4Bのようなシート配置に特に有利である。図4Aおよび図4Bに示す自動車901,902は、前列席91と、2列目席92と、3列目席93とにより構成されたシート配置を有する。ここで、図4Aでは、2列目席92が、いわゆる前後のロングスライドタイプのシートである。この2列目席92が前側にスライドした位置が図示符号92Aに示す位置となる。この2列目席92が後側にスライドした位置が図示符号92Bに示す位置となる。なお、この3列目席93にあっても、前側および後側にロングスライドさせて配置させることが可能である。また、図4Bでは、3列目席93が、いわゆる格納タイプのシートである。この3列目席93が上側に跳ね上げられた位置が図示符号93Aに示す位置となる。また、この3列目席93が後側に収容された位置が、図示符号93Bに示す位置となる。このような2列目席92や3列目席93のような場合には、上記したシートベルト装置20のように給電手段を組み込まない構成にすると、ワイヤハーネス自体を無くすことができて、非常に有利になる。
[0039]
 本発明の形態を上記構造を参照して説明したが、本発明の目的を逸脱せずに多くの交代、改良、変更が可能であることは当業者であれば明らかである。したがって本発明の形態は、添付された請求項の精神と目的を逸脱しない全ての交代、改良、変更を含み得る。例えば本発明の形態は、前記特別な構造に限定されず、下記のように変更が可能である。
[0040]
 例えば、特に図示して説明することはないが、本発明に係る起電部の構成としては、受動部の動きにしたがって圧電効果を生じさせて発電するようなデバイスにて構成されるものであってもよい。具体的に言えば、上記した無線送信モジュール51のモジュール本体55の発電器551としては、電磁誘導機構によって発電するデバイスから、圧電素子によって発電するデバイスに変更することもできる。このように圧電素子によって発電するデバイスにした場合には、受動部材50の動きにしたがって圧電効果を生じさせ、発電した電力を利用してタング27の締結状態に関する情報を無線送信する。このような無線送信モジュールを用いてシートベルト装置を構成した場合には、発電器の単純化を図ることができて、よりシートベルト装置のコンパクト化および軽量化を図ることができる。
[0041]
 また本願発明に係るバックルとしては、上記した実施の形態の構成に限定されることなく、適宜の構成を採用することができる。また、上記した本発明に係る起電部の構成のように、本願出願時の技術水準に照らし合わせて適宜に代替できるような構成であれば、本願発明に対して適用することができる。

請求の範囲

[請求項1]
 車両に搭載されるシートベルト装置であって、
 着座者の体に掛渡し可能なベルトと、前記ベルトに対して設けられるタングと、前記タングを締結するバックルとを備え、
 前記バックルは、
 前記タングの締結に関する動作を受ける受動部と、
 前記タングの締結に関する動作に基づいて受ける前記受動部の動きにより発電する起電部と、
 前記起電部により発電した電力を利用して前記タングの締結状態に関する情報を無線送信する無線送信部とを有するシートベルト装置。
[請求項2]
 請求項1に記載のシートベルト装置において、
 前記起電部は、前記受動部の動きにしたがい電磁誘導を生じさせて発電するデバイスにて構成されているシートベルト装置。
[請求項3]
 請求項2に記載のシートベルト装置において、
 前記起電部の電磁誘導により発生する電流は、前記バックルに前記タングを挿し込む動きと、前記バックルから前記タングを抜き取る動きとで、互いに逆の方向に流れるように設定されており、
 前記無線送信部は、前記起電部により流される電流の方向に基づいて相違する情報を無線送信するシートベルト装置。
[請求項4]
 請求項1に記載のシートベルト装置において、
 前記起電部は、前記受動部の動きにしたがい圧電効果を生じさせて発電するデバイスにて構成されているシートベルト装置。
[請求項5]
 請求項1から請求項4のいずれかに記載のシートベルト装置において、
 前記無線送信部による無線送信は複数回数で繰り返してなされるシートベルト装置。
[請求項6]
 請求項1から請求項5のいずれかに記載のシートベルト装置と、
 前記無線送信部より無線送信された送信内容を無線受信する無線受信部と、
 前記無線受信部が受信した受信内容に基づいた報知出力を制御する報知制御部とを有するシートベルト着用報知システム。

図面

[ 図 1]

[ 図 2]

[ 図 3]

[ 図 4A]

[ 図 4B]