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1. WO2020137002 - SLIDING DOOR DEVICE AND LOWER END GUIDE STRUCTURE

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明 細 書

発明の名称 引戸装置及び下端ガイド構造

技術分野

0001  

背景技術

0002  

先行技術文献

特許文献

0003  

発明の概要

発明が解決しようとする課題

0004   0005  

課題を解決するための手段

0006   0007  

発明の効果

0008  

図面の簡単な説明

0009  

発明を実施するための形態

0010   0011   0012   0013   0014   0015   0016   0017   0018   0019   0020   0021   0022   0023   0024   0025   0026   0027   0028   0029   0030   0031   0032   0033   0034   0035   0036   0037   0038   0039   0040   0041   0042   0043   0044   0045   0046   0047   0048   0049   0050   0051   0052   0053   0054  

符号の説明

0055  

請求の範囲

1   2   3   4   5   6  

図面

1   2   3   4   5   6   7  

明 細 書

発明の名称 : 引戸装置及び下端ガイド構造

技術分野

[0001]
 本発明は、出入口を開閉する引戸パネルを備えた引戸装置及び引戸パネルの下端ガイド構造に関する。

背景技術

[0002]
 従来より、壁面に対してアウトセット状に配されて開閉自在とされる引戸パネルを備えた引戸装置や戸袋納めとされる引戸パネルを備えた引戸装置が知られている。このような引戸装置では、閉鎖位置において引戸パネルと壁面との間に戸厚や戸袋を区画する一方の戸袋壁の壁厚に応じた段差が形成され、該段差が目立ち易くなる傾向があった。
 例えば、下記特許文献1には、引戸の上部に間隔を空けて設けられたローラユニットを案内する二本の案内レールに直線レールと斜め方向に伸びる引込みレールとを設け、閉じた状態の引戸の表面と壁面とをフラットにできる引戸具が開示されている。また、この引戸具は、引戸の下部の端部にブラケットを介して取り付けられ底面に略L字形の案内溝を有する案内体の案内溝に挿入される第一のピン体と、引戸の底面に形成された幅方向に細長く伸びる引戸溝に挿入される第二のピン体と、を備えた構成とされている。

先行技術文献

特許文献

[0003]
特許文献1 : 特許第4818362号公報

発明の概要

発明が解決しようとする課題

[0004]
 しかしながら、上記特許文献1に記載された引戸具では、案内体の案内溝及び引戸溝に挿入されていない状態のピン体が床部から突出し、また、引戸の下部の端部から案内体が突出する構成となるため、更なる改善が望まれる。
[0005]
 本発明は、上記実情に鑑みてなされたものであり、閉鎖位置における引戸パネルと壁面との段差を小さくすることが可能でありながらも、引戸パネルの下端側をガイドする部材が障害になり難い引戸装置及び下端ガイド構造を提供することを目的としている。

課題を解決するための手段

[0006]
 前記目的を達成するために、本発明に係る引戸装置は、壁体に設けられた出入口を開閉する引戸パネルと、この引戸パネルの上端部に設けられた被ガイド部材を吊下支持し、かつ前記壁体の壁面と平行状にガイドする直線部及び前記出入口の部位において前記壁面に対して交差するように斜め戸厚方向にガイドする斜行部を有した上レールと、床側に埋込状に配されるケーシングに対して上下動自在に被吸引部を有した柱状部が保持され、前記引戸パネルの下端側をガイドする複数の下端ガイド部材と、を備えており、前記引戸パネルの下端部には、当該引戸パネルが前記壁面と平行状に移動する際に磁力によって吸引されて突出された前記柱状部が挿入される戸幅方向に延びる直線被ガイド溝と、当該引戸パネルが前記斜め戸厚方向に移動する際に磁力によって吸引されて突出された前記柱状部が挿入される斜め戸厚方向に延びる斜行被ガイド溝と、が下端面において下方側に向けて開口するように設けられていることを特徴とする。
[0007]
 また、前記目的を達成するために、本発明に係る下端ガイド構造は、上レールに吊下支持され、壁体に設けられた出入口を開閉する引戸パネルの下端側を、床側に埋込状に配されるケーシングに対して上下動自在に被吸引部を有した柱状部を保持させた構造とされた複数の下端ガイド部材によってガイドする下端ガイド構造であって、前記引戸パネルの下端部に設けられた戸幅方向に延びる直線被ガイド溝に磁力によって吸引されて挿入され、前記上レールに上端側がガイドされて前記壁面と平行状に移動する該引戸パネルの下端側をガイドする下端ガイド部材を前記壁面の戸厚方向一方側に設け、前記引戸パネルの下端部に設けられた斜め戸厚方向に延びる斜行被ガイド溝に磁力によって吸引されて挿入され、前記上レールに上端側がガイドされて前記出入口の部位において前記壁面に対して交差するように斜め戸厚方向に移動する該引戸パネルの下端側をガイドする下端ガイド部材を、前記壁面と平行状に移動する該引戸パネルの下端側をガイドする下端ガイド部材よりも戸厚方向で出入口側に位置するように設けた構造とされていることを特徴とする。

発明の効果

[0008]
 本発明に係る引戸装置及び下端ガイド構造は、上述のような構成としたことで、閉鎖位置における引戸パネルと壁面との段差を小さくすることが可能でありながらも、引戸パネルの下端側をガイドする部材を障害になり難くすることができる。

図面の簡単な説明

[0009]
[図1] (a)~(c)は、本発明の一実施形態に係る引戸装置の一例を模式的に示す一部破断概略横断面図である。
[図2] 同引戸装置の一部破断概略分解斜視図である。
[図3] (a)は、同引戸装置が備える戸先側被ガイド部材の一例を模式的に示す一部省略概略斜視図、(b)は、同引戸装置が備える戸尻側被ガイド部材の一例を模式的に示す一部省略概略斜視図である。
[図4] (a)は、図1(a)におけるX1-X1線矢視に対応させた一部破断概略縦断面図、(b)は、図1(a)におけるX2-X2線矢視に対応させた一部破断概略縦断面図である。
[図5] (a)は、図4(a)におけるY1-Y1線矢視に対応させた一部破断概略横断面図、(b)、(c)は、図4(a)におけるY2-Y2線矢視に対応させた一部破断概略横断面図である。
[図6] (a)~(c)は、同引戸装置及びこれを用いた下端ガイド構造の一例を模式的に示す一部破断概略底面図である。
[図7] (a)~(c)は、本発明の他の実施形態に係る引戸装置及びこれを用いた下端ガイド構造の一例を模式的に示す一部破断概略底面図である。

発明を実施するための形態

[0010]
 以下に本発明の実施の形態について、図面に基づいて説明する。
 なお、一部の図では、他図に付している詳細な符号の一部を省略している。
 また、以下の各実施形態では、各実施形態に係る引戸装置を施工した状態を基準として上下方向等の方向を説明する。
[0011]
 図1~図6は、第1実施形態に係る引戸装置の一例及びこれを用いた下端ガイド構造の一例を模式的に示す図である。
 本実施形態に係る引戸装置1は、図1(a)~(c)及び図2に示すように、壁体3に設けられた出入口6を開閉する引戸パネル10と、壁体3の壁面3aに沿うように配され、引戸パネル10の上端側をガイドする上レール30と、を備えている。
 壁体3は、住居等の建物内を区画する間仕切壁であってもよく、どのような壁でもよい。図1(a)に示すように、この壁体3の壁厚方向一方側の壁面3aに沿うように全開位置の引戸パネル10が配される。なお、この壁体3の全開位置の引戸パネル10が沿わせられる壁面3aに対面した状態を基準として手前側を前方として前後方向を説明する場合がある。また、引戸装置1は、この壁体3の手前側空間が廊下等の比較的に小さい空間に配設されるものでもよく、種々の箇所に設置されるものでもよい。
[0012]
 出入口6は、壁体3を貫通するように設けられている。この出入口6は、床2から図示省略の略天井に至るまでの開口高とされたものでもよく、上側が垂れ壁によって区画されたものでもよい。また、図例では、出入口6の開口幅方向両側を、開口枠を構成する縦枠4,5によって区画した例を示している。図1(c)に示すように、閉鎖位置の引戸パネル10の戸先側端部が近接される戸先側縦枠4の見込方向一方側(前方側)端部に、引戸パネル10の戸先側端部を受け入れる切欠状の凹所を設けた例を示している。また、閉鎖位置の引戸パネル10の戸尻側端部が近接される戸尻側縦枠5の見込方向一方側(前方側)端部に、斜め前方側に向く傾斜面を設けた例を示している。なお、出入口6及びこれを区画する開口枠を構成する縦枠4,5としては、上記のような態様に限られず、その他、種々の態様とされたものでもよい。また、図例では、片引き状に配される一枚の引戸パネル10によって出入口6を開閉する態様とした例を示しているが、引き分け状に配される二枚の引戸パネル10によって出入口6を開閉する態様等としてもよい。この場合は、二枚の引戸パネル10のそれぞれをガイドする後記する上レール30を設けた構成等としてもよい。
[0013]
 引戸パネル10は、上下方向に長尺な略矩形平板状とされている。この引戸パネル10の戸高寸法及び戸幅寸法は、出入口6の閉鎖が可能なように適宜の寸法とされている。また、この引戸パネル10の戸先側端部の戸厚方向両側には、適宜の手掛部が設けられている。また、この引戸パネル10の戸尻側端面は、閉鎖位置において戸尻側縦枠5の傾斜面に近接対面するように、斜め後方側に向く傾斜面とされている(図5(c)も参照)。この引戸パネル10の戸先側端部の上端部には、戸先側被ガイド部材11が設けられ、引戸パネル10の戸尻側端部の上端部には、戸尻側被ガイド部材15が設けられている。
 上レール30は、引戸パネル10の上端部に設けられた被ガイド部材11,15を、壁面3aと平行状にガイドする直線部36a,40a及び出入口6の部位において壁面3aに対して交差するように斜め戸厚方向にガイドする斜行部36b,40bを有している。
 また、上レール30には、図4及び図5に示すように、下方側に向けて開口するガイド溝31の溝底側を区画する底壁部32及び溝長手方向で少なくとも一部が溝幅方向に見て互いに重なり合う構成とされ溝幅方向両側を区画する両側の側壁部37,41が設けられている。
[0014]
 この上レール30の壁面3a側の側壁部としての壁側側壁部41には、引戸パネル10の戸尻側被ガイド部材15の被ガイド部を構成するランナー本体16をガイドする戸尻側ガイド部40が設けられている。また、上レール30の反壁面側の側壁部としての前側側壁部37には、引戸パネル10の戸先側被ガイド部材11の被ガイド部を構成するランナー本体12をガイドする戸先側ガイド部36が設けられている。戸尻側ガイド部40には、戸尻側被ガイド部材15のランナー本体16を壁面3aと平行状にガイドする直線部40a及び出入口6の戸尻側部位において壁面3aに対して交差するように斜め戸厚方向にガイドする斜行部40bが設けられている。戸先側ガイド部36には、戸先側被ガイド部材11のランナー本体12を壁面3aと平行状にガイドする直線部36a及び出入口6の戸先側部位において壁面3aに対して交差するように斜め戸厚方向にガイドする斜行部36bが設けられている。
[0015]
 上記のような構成とすれば、上レール30の直線部36a,40aによって引戸パネル10を壁面3aに沿わせて平行状にガイドすることができる。また、出入口6を閉鎖する閉鎖位置では、図1(c)及び図5(c)に示すように、上レール30の斜行部36b,40bによって引戸パネル10の戸厚方向の少なくとも一部を戸厚方向で壁面3aよりも出入口6内に配置することができる。これにより、引戸パネル10をアウトセット状に設けたものや戸袋納めとしたものと比べて、閉鎖位置において形成される引戸パネル10の戸厚方向一方側面(前面)と壁面3aとの段差を小さくすることができる。この結果、引戸パネル10を閉鎖位置とすれば、開放位置で引戸パネル10が沿わせられる壁面3aによって区画される廊下等の空間が引戸パネル10によって狭められるようなことを抑制することができる。
[0016]
 また、上レール30の壁側側壁部41に戸尻側ガイド部40を設け、上レール30の前側側壁部37に戸先側ガイド部36を設け、これら壁側側壁部41及び前側側壁部37を溝長手方向で少なくとも一部が溝幅方向に見て互いに重なり合う構成としている。このような構成とすれば、二本の案内レールを戸厚方向に並列状に設けたようなものと比べて、上レール30の戸厚方向に沿う寸法のコンパクト化を図ることができる。また、引戸パネルの戸先側のブラケットを戸尻側よりも大きく突出させる必要があるようなものと比べて、引戸パネル10の上端部の戸先側被ガイド部材11及び戸尻側被ガイド部材15の戸厚方向に沿う寸法のコンパクト化を図ることができる。また、例えば、二本の案内レールを上下方向に積み重ねるように設けたようなものと比べて、上レール30の上下方向に沿う寸法のコンパクト化を図ることもできる。また、例えば、戸先側被ガイド部材をガイドするレールと戸尻側被ガイド部材をガイドするレールとを戸幅方向に直列状にかつ別体的に設けたものと比べて、引戸パネル10の戸幅方向への可動範囲及び出入口6の有効開口幅を効果的に大きくすることができる。なお、上レール30の具体的構成については後述する。
[0017]
 戸先側被ガイド部材11及び戸尻側被ガイド部材15は、図2及び図4に示すように、本実施形態では、引戸パネル10の上端面から上方側に向けて突出するように設けられている。このような構成とすれば、戸先側被ガイド部材11及び戸尻側被ガイド部材15を、引戸パネル10の戸厚方向一方側(前方側)や他方側(後方側)に付設状に設けたものと比べて、引戸パネル10の戸厚方向両側面をすっきりとした外観にすることができ、見栄えを向上させることができる。また、これら戸先側被ガイド部材11及び戸尻側被ガイド部材15を、戸厚方向で概ね引戸パネル10の戸厚内に納まるように設けた構成としている。図例では、戸先側被ガイド部材11及び戸尻側被ガイド部材15のランナー本体12,16の戸厚方向一方側の一部が引戸パネル10の戸厚方向一方側面よりも僅かに突出する構成とした例を示しているが、このような態様に限られない。
[0018]
 また、戸先側被ガイド部材11及び戸尻側被ガイド部材15には、図2に示すように、引戸パネル10の上端部の戸幅方向両側に設けられた取付凹所に取り付けられる取付部が設けられている。戸先側被ガイド部材11及び戸尻側被ガイド部材15のランナー本体12,16は、図4に示すように、各取付部から上方側に向けて突出するように設けられた支持部11a,15aに支持されている。各ランナー本体12,16は、引戸パネル10に対して上下方向に沿う軸回りに回転自在に保持されている。これらランナー本体12,16は、軸状とされた支持部11a,15aに対して回転自在に保持されたものでもよく、または、取付部に対して回転自在とされた支持部11a,15aに対して固定的に設けられたものでもよい。これら支持部11a,15aは、引戸パネル10の戸厚方向略中心部に位置するように設けられている。また、これら支持部11a,15aは、引戸パネル10の上端面からの突出寸法が互いに同寸法とされている。
[0019]
 これら戸先側被ガイド部材11及び戸尻側被ガイド部材15の各ランナー本体12,16は、互いに同高さに配される構成とされている。
 戸先側被ガイド部材11のランナー本体12には、後記する戸先側ガイド部36の案内片部38上を走行するように上レール30の溝幅方向に沿う軸回りに回転自在とされた片輪状の転動体13が設けられている。この転動体13は、ランナー本体12の反壁面側(前方側)の側面に付設状に設けられている。また、このランナー本体12の壁面3a側の側面は、平坦面状とされている。
 また、図3(a)に示すように、戸先側被ガイド部材11のランナー本体12の下面側に、上下方向に沿う軸回りに回転自在とされた被ガイドローラー14を設けた構成としている。この被ガイドローラー14は、図4(a)に示すように、戸厚方向で戸厚方向略中心部に位置するように設けられている。また、本実施形態では、ランナー本体12の下面側に、支持部11aから溝長手方向に等間隔を空けて一対の被ガイドローラー14,14を設けた構成としている(図3(a)参照)。
[0020]
 戸尻側被ガイド部材15のランナー本体16には、後記する戸尻側ガイド部40の案内片部42上を走行するように上レール30の溝幅方向に沿う軸回りに回転自在とされた片輪状の転動体17が設けられている。この転動体17は、戸先側被ガイド部材11の転動体13と同寸同形状とされ、ランナー本体16の壁面3a側の側面に付設状に設けられている。また、このランナー本体16の反壁面側(前方側)の側面は、平坦面状とされている。
 また、図2及び図5(a)に示すように、戸尻側被ガイド部材15のランナー本体16の上面側に、上下方向に沿う軸回りに回転自在とされた被ガイドローラー18を設けた構成としている。この被ガイドローラー18は、図4(b)に示すように、戸厚方向で戸厚方向略中心部に位置するように設けられている。また、本実施形態では、ランナー本体16の上面側に、支持部15aから溝長手方向に等間隔を空けて一対の被ガイドローラー18,18を設けた構成としている。
[0021]
 また、図3(b)に示すように、このランナー本体16の下面側に、上下方向に沿う軸回りに回転自在とされた被ガイドローラー19を設けた構成としている。この被ガイドローラー19は、図4(b)に示すように、戸厚方向で戸厚方向略中心部に位置するように設けられている。また、図例では、ランナー本体16の下面側における支持部15aの溝長手方向一方側に位置するように、一つの被ガイドローラー19を設けた例を示しているが、上記同様、支持部15aから溝長手方向に等間隔を空けて一対の被ガイドローラー19を設けてもよい。上記した戸先側被ガイド部材11の被ガイドローラー14,14及び戸尻側被ガイド部材15の被ガイドローラー18,18,19は、互いに同寸同形状とされている。
[0022]
 上レール30は、概ね戸幅方向に沿うように長尺状とされている。本実施形態では、図5(b)に示すように、上レール30の前側側壁部37を、壁側側壁部41の直線部の全長に亘って反壁面側に位置するように設けた構成としている。例えば、前側側壁部37の直線部の戸尻側部位と壁側側壁部41の直線部の戸先側部位とのみを溝幅方向に見て互いに重なり合うように設けた構成とすれば、上レール30の直線部の反壁面側(前方側)において段差が目立ち易くなる。本実施形態によれば、このような段差が上レール30の反壁面側に形成されることがなく見栄えを向上させることができる。
 この上レール30の戸先側ガイド部36には、前側側壁部37の下端部から壁面3a側に向けて突出し、戸先側被ガイド部材11の転動体13が走行する案内片部38が設けられている。また、上レール30の戸尻側ガイド部40には、壁側側壁部41の下端部から反壁面側に向けて突出し、戸尻側被ガイド部材15の転動体17が走行する案内片部42が設けられている。
[0023]
 上記のような構成とすれば、引戸パネル10を戸先側ガイド部36及び戸尻側ガイド部40に対して吊下支持させて上吊型でスライドさせることができる。これにより、本実施形態のように床レール等を床2側に設けない構成とできる。また、これら転動体13,17が設けられたランナー本体12,16を引戸パネル10に対して上下方向に沿う軸回りに回転自在に保持させているので、上レール30の直線部36a,40aと斜行部36b,40bとを円滑に方向転換しながら走行させることができる。また、例えば、戸先側ガイド部及び戸尻側ガイド部のそれぞれの溝幅方向両側に案内片部を設け、戸先側被ガイド部材及び戸尻側被ガイド部材の被ガイド部の溝幅方向両側に一対の転動体を設けた構成とすることも考えられる。この場合には、戸尻側ガイド部の斜行部と戸先側ガイド部の直線部との交差部において戸尻側被ガイド部材のランナー本体を支持する支持部を通過させる開口を戸先側ガイド部の直線部の壁面側の案内片部に設けることが望ましい。このような場合には、戸先側被ガイド部材の壁面側の転動体が開口を通過する際にがたつき、また、直線部と斜行部とを移動する戸尻側被ガイド部材の反壁面側の転動体が案内片部間の開口を通過する際にがたつくことが考えられる。本実施形態によれば、戸先側及び戸尻側それぞれの片輪状の転動体13,17が一連状に設けられた案内片部38,42上をそれぞれに走行することとなるので、上記のようながたつきの発生を抑制することができる。
[0024]
 これら案内片部38,42は、図4に示すように、互いに同高さとなるように設けられている。また、図5(b)に示すように、戸先側ガイド部36を構成する反壁面側の案内片部38は、本実施形態では、前側側壁部37の溝長手方向の全長に亘って設けられている。つまり、上レール30の戸尻側端部から溝幅方向両側の案内片部38,42が設けられている。
 戸先側ガイド部36の直線部36aと戸尻側ガイド部40の直線部40aとは、壁厚方向で壁体3の一方側(手前側)の壁面3aに沿うように、かつ平行状に配される構成とされている。戸先側ガイド部36の直線部36aの戸先側端部には、斜行部36bが連なるように設けられている。戸尻側ガイド部40の直線部40aの戸先側端部には、斜行部40bが連なるように設けられている。戸先側ガイド部36の斜行部36bと戸尻側ガイド部40の斜行部40bとは、図5(b)に示すように、互いに平行状に設けられている。これらの斜行部36b,40bの先端部に各ランナー本体12,16が位置した状態が引戸パネル10の閉鎖位置とされる(図1(c)及び図5(c)参照)。
[0025]
 戸先側ガイド部36の案内片部38は、直線部36a及び斜行部36bの全長に亘って一連状に設けられている。この案内片部38は、直線部36aと斜行部36bとの境界部(コーナー部)において平面視して円弧状となるように形成されている。また、図例では、この案内片部38の突出方向先端部に、上方側に向けて突出する突片部を設けた例を示している。つまり、この突片部と案内片部38と前側側壁部37とによって上方側に向けて開口し、転動体13を受け入れる受入溝を区画した構成としている。
[0026]
 また、本実施形態では、戸先側ガイド部36における戸尻側ガイド部40の斜行部40bとの分岐部の戸先側に、前側側壁部37に平行状にかつ対向するように配された戸先側対向壁部47を設けた構成としている。この戸先側対向壁部47は、底壁部32,34の壁面3側の端部から垂れ下がるように設けられている。また、この戸先側対向壁部47の下端部には、案内片部38に向けて突出するように突片部48が設けられている。これら戸先側対向壁部47及び突片部48には、戸先側ガイド部36の直線部36a及び斜行部36bの前側側壁部37及び案内片部38とそれぞれ略平行状となるように、直線部及び斜行部が設けられている。
 また、これら戸先側対向壁部47及び突片部48の直線部は、溝長手方向に見て、戸尻側ガイド部40の直線部40aの壁側側壁部41及び案内片部42と略一致するように設けられている。また、本実施形態では、図2に示すように、戸先側ガイド部36の斜行部36bの底壁部34を含む部位を、他の部位とは別体とされた部材を接合した構成としている。
[0027]
 この戸先側ガイド部36の案内片部38の突出方向先端面と、これに対向する戸尻側ガイド部40の直線部40aの案内片部42及び突片部48の突出方向先端面と、は、被ガイドローラー14をガイドする開口側ガイド側壁部39,43,49を構成する。これら開口側ガイド側壁部39,43,49は、被ガイドローラー14を溝幅方向両側から挟むようにガイド溝31の開口側に設けられ、被ガイドローラー14を戸先側ガイド部36の直線部36a及び斜行部36bに沿ってガイドする構成とされている。このような構成とすれば、戸先側ガイド部36の案内片部38上を走行する片輪状の転動体13が傾くようなことを抑制することができ、この転動体13を直線部36a及び斜行部36bに沿って円滑にガイドすることができる。また、本実施形態では、戸先側被ガイド部材11のランナー本体12に、支持部11aから溝長手方向に等間隔を空けて一対の被ガイドローラー14,14を設けた構成としている。従って、直線部36aにおける直進性を向上させることができ、また、コーナー部において円滑に方向転換させることができる。互いに対向する開口側ガイド側壁部39と開口側ガイド側壁部43,49との間の溝幅方向に沿う寸法は、被ガイドローラー14,14の外径に応じた寸法とされている。
[0028]
 戸尻側ガイド部40の案内片部42は、上記同様、直線部40a及び斜行部40bの全長に亘って一連状に設けられている。この案内片部42は、直線部40aと斜行部40bとの境界部(コーナー部)において平面視して円弧状となるように形成されている。また、図例では、上記同様、この案内片部42の突出方向先端部に、上方側に向けて突出する突片部を設けた例を示している。つまり、この突片部と案内片部42と壁側側壁部41とによって上方側に向けて開口し、転動体17を受け入れる受入溝を区画した構成としている。
 また、本実施形態では、戸尻側ガイド部40の斜行部40bの壁側側壁部41に平行状にかつ対向するように配された戸尻側対向壁部44を設けた構成としている。この戸尻側対向壁部44は、直線状の底壁部32から斜め戸厚方向に分岐するように設けられた戸尻側の斜行部の底壁部33の反壁面側の端部から垂れ下がるように設けられている。また、この戸尻側対向壁部44の下端部には、案内片部42に向けて突出するように突片部45が設けられている。
 これら戸尻側対向壁部44及び突片部45は、戸尻側ガイド部40の斜行部40bの壁側側壁部41及び案内片部42とそれぞれ略平行状となるように設けられている。
[0029]
 この戸尻側ガイド部40の案内片部42の突出方向先端面と、これに対向する戸先側ガイド部36の直線部36aの案内片部38及び突片部45の突出方向先端面と、は、被ガイドローラー19をガイドする開口側ガイド側壁部43,39,46を構成する。これら開口側ガイド側壁部43,39,46は、上記と概ね同様、被ガイドローラー19を溝幅方向両側から挟むようにガイド溝31の開口側に設けられ、被ガイドローラー19を戸尻側ガイド部40の直線部40a及び斜行部40bに沿ってガイドする構成とされている。互いに対向する開口側ガイド側壁部43と開口側ガイド側壁部39,46との間の溝幅方向に沿う寸法は、被ガイドローラー19の外径に応じた寸法とされている。
[0030]
 また、本実施形態では、上レール30の底壁部32,33に、戸尻側被ガイド部材15のランナー本体16の上面側の被ガイドローラー18を戸尻側ガイド部40の直線部40a及び斜行部40bに沿ってガイドする底側ガイド溝35を設けた構成としている。このような構成とすれば、戸尻側ガイド部40の案内片部42上を走行する片輪状の転動体17が傾くようなことを抑制することができ、この転動体17を直線部40a及び斜行部40bに沿って円滑にガイドすることができる。
 また、本実施形態では、戸尻側被ガイド部材15のランナー本体16に、支持部15aから溝長手方向に等間隔を空けて一対の被ガイドローラー18,18を設けた構成としている。従って、直線部40aにおける直進性を向上させることができ、また、コーナー部において円滑に方向転換させることができる。
[0031]
 底側ガイド溝35は、図4及び図5(a)に示すように、戸尻側ガイド部40の直線部40a及び斜行部40bの底壁部32,33に一連状に、かつ下方側に向けて開口するように設けられている。この底側ガイド溝35は、戸尻側ガイド部40の直線部40a及び斜行部40bに沿うように設けられている。また、この底側ガイド溝35の溝幅寸法は、被ガイドローラー18,18の外径に応じた寸法とされている。
 なお、図例では、上レール30の戸尻側端部及び戸尻側の斜行部40bの先端部を溝長手方向に沿って開口させた例を示しているが、適宜の封止部材を設けるようにしてもよい。
 また、上記のような構成とされた上レール30は、天井側の適宜の固定対象にねじ等の固着具や適宜の固定具を介して固定されるもでもよい。また、上レール30の固定対象としては、開口枠を構成する上枠でもよく、天井パネルや天井下地でもよい。
 また、上レール30の適所に、引戸パネル10を全開位置及び閉鎖位置に規制する適宜のキャッチ機構や、引戸パネル10を閉鎖側に助勢する助勢機構、全開側や閉鎖側に移動する引戸パネル10を減速させる緩衝機構等を設けた構成としてもよい。
[0032]
 上記のような構成とされた引戸装置1においては、図1(a)及び図5(a)、(b)に示すように、引戸パネル10は、出入口6を開放させた全開位置では、壁体3の壁面3aの手前側に位置するように配される。図例では、引戸パネル10の戸先側端面が戸幅方向で出入口6内に位置しないように配される構成とした例を示している。つまり、全開位置においていわゆる引き残しが形成されない構成とした例を示しているが、引き残しが形成される構成としてもよい。
 全開位置とされた引戸パネル10を閉鎖側に移動させれば、図1(b)及び図5(a)、(b)に示すように、戸先側被ガイド部材11の転動体13が戸先側ガイド部36の直線部36aの案内片部38上を走行する。また、戸尻側被ガイド部材15の転動体17が戸尻側ガイド部40の直線部40aの案内片部42上を走行する。
 そして、更に引戸パネル10を閉鎖側に移動させ、各ランナー本体12,16が直線部36a,40aと斜行部36b,40bとのコーナー部を介して斜行部36b,40bに至れば、引戸パネル10が戸厚方向斜め後方側となる出入口6側に向けて移動する。
[0033]
 この際、戸先側被ガイド部材11のランナー本体12は、コーナー部の開口側ガイド側壁部39,49間を移動する下面側の被ガイドローラー14,14によって方向転換が円滑になされる。また、戸尻側被ガイド部材15のランナー本体16は、底側ガイド溝35のコーナー部を移動する上面側の被ガイドローラー18,18によって方向転換が円滑になされる。なお、このような被ガイドローラー14,14,18,18を設けずに、上記した受入溝による規制によって各ランナー本体12,16の方向転換がなされる構成としてもよい。
 そして、各ランナー本体12,16が斜行部36b,40bの先端部に至れば、図1(c)及び図5(c)に示すように、引戸パネル10が閉鎖位置となる。本実施形態では、閉鎖位置において引戸パネル10の手前側に向く面と壁面3aとが概ね同一平面状となる構成としている。図例では、閉鎖位置の引戸パネル10の手前側に向く面が壁面3aよりも僅かに手前側に位置する構成とした例を示しているが、このような態様に限られない。
 また、閉鎖位置とされた引戸パネル10を開放側に移動させれば、上記とは概ね逆、つまり、各ランナー本体12,16が斜行部36b,40b及びコーナー部を経て直線部36a,40aに至り、全開位置となる。
[0034]
 また、本実施形態では、図4及び図6に示すように、引戸装置1は、上記のように上レール30にガイドされる引戸パネル10の下端側をガイドする複数の下端ガイド部材7を備えている。これら下端ガイド部材7は、互いに同様の構成とされ、床2側に埋込状に配されるケーシング8に対して上下動自在に被吸引部9aを有した柱状部9が保持されたいわゆるマグネットガイドとされている。このような構成とすれば、引戸パネル10が通過していない状態、つまり、引戸パネル10が上方側に存在しない状態では、柱状部9が没入した状態となるので、下端ガイド部材7が障害になるようなことを抑制することができる。
 この下端ガイド部材7の柱状部9は、本実施形態では、略円柱状とされ、外筒に対して二段階伸縮構造とされた伸縮ピンの内筒とされている。また、この柱状部9には、引戸パネル10の下端部の被ガイド溝20に設けられた吸引部20aに吸引される被吸引部9aを構成する磁石が埋込状に設けられている。なお、被ガイド溝20の吸引部20aは、磁石でもよく、鉄板等の強磁性体等でもよい。
[0035]
 引戸パネル10の下端部には、図4に示すように、当該引戸パネル10の下端側をガイドする下端ガイド部材7の柱状部9が差し入れられる被ガイド溝20が設けられている。この被ガイド溝20は、引戸パネル10の下端面において下方側に向けて開口するように設けられている。この被ガイド溝20は、引戸パネル10の下端部に直接的に設けられたものでもよいが、図例では、引戸パネル10の下端部に設けられた取付凹所に取り付けられた溝部材に設けられたものとしている。
 また、この被ガイド溝20には、図6(a)に示すように、引戸パネル10が壁面3aと平行状に移動する際に磁力によって吸引されて突出された柱状部9が挿入される戸幅方向に延びる直線被ガイド溝21が設けられている。また、被ガイド溝20には、図6(b)、(c)に示すように、引戸パネル10が斜め戸厚方向に移動する際に磁力によって吸引されて突出された柱状部9が挿入される斜め戸厚方向に延びる斜行被ガイド溝27が設けられている。
[0036]
 上記のような構成とすれば、これら直線被ガイド溝21及び斜行被ガイド溝27に磁力によって吸引されて突出された下端ガイド部材7,7の柱状部9,9が挿入され、引戸パネル10の下端側のガイドがなされる。また、これら直線被ガイド溝21及び斜行被ガイド溝27を当該引戸パネル10の下端面において開口させた構成、つまり、戸厚内に設けた構成としているので、これらが障害になるようなことを抑制することができる。これにより、例えば、ガイドピンが挿入される案内体を引戸の下端部に付設状に設けたようなものと比べて、見栄えを向上させることができ、また、接触による損傷等を抑制することができる。
[0037]
 また、本実施形態では、直線被ガイド溝21を、引戸パネル10の戸幅方向の全長に亘って設け、斜行被ガイド溝27を、直線被ガイド溝21を横断するように設けた構成としている。このような構成とすれば、全長に亘って設けられた直線被ガイド溝21に挿入される下端ガイド部材7の柱状部9によって壁面3aと平行状に移動する引戸パネル10を安定的にガイドすることができる。
 また、本実施形態では、斜行被ガイド溝27を、引戸パネル10における壁面3aに対面する側の面(後面)において開口させた構成としている。このような構成とすれば、後面側の開口28を介して突出状態の柱状部9を通過させることができ、開口させていないものと比べて、斜行被ガイド溝27の溝長を効果的に大きくすることができる。
 また、本実施形態では、斜行被ガイド溝27を、引戸パネル10における壁面3aに対面する側とは戸厚方向で逆側の面(前面)において開口させた構成としている。このような構成とすれば、前面側の開口29を介して突出状態の柱状部9を通過させることができ、開口させていないものと比べて、斜行被ガイド溝27の溝長を効果的に大きくすることができる。つまり、本実施形態では、斜行被ガイド溝27を、斜め戸厚方向に貫通させた構成としている。
[0038]
 また、本実施形態では、斜行被ガイド溝27を戸先側端部及び途中部位に設けずに戸尻側端部のみに設けた構成としている。このような構成とすれば、図6に示すように、出入口6の床2側における戸尻側部位に下端ガイド部材7が設けられることとなる。これにより、戸先側部位や途中部位に下端ガイド部材7が設けられるものと比べて、開放時に目立ち易くなる出入口6の戸先側の床2側をすっきりとした外観にすることができる。
 この斜行被ガイド溝27は、上記した上レール30の斜行部36b,40b(図5(b)参照)と平行状に設けられている。また、この斜行被ガイド溝27は、溝長手方向に見て略方形溝状とされている。また、この斜行被ガイド溝27の溝底26には、斜行被ガイド溝27の溝底26の概ね全体に亘って吸引部20a(図4参照)が設けられている。この吸引部20aは、埋込状に設けられたものでもよく、溝底26を構成するように設けられたものでもよい。
[0039]
 直線被ガイド溝21は、戸厚方向略中心に位置するように設けられている。また、この直線被ガイド溝21は、溝長手方向に見て略方形溝状とされている。また、この直線被ガイド溝21の溝底22,23,24,25,26には、斜行被ガイド溝27と共通の溝底26の戸先側に隣接する斜行側溝底25を除いて吸引部20aが設けられている。つまり、直線被ガイド溝21の斜行側溝底25には、吸引部20aが設けられておらず、非吸引部となる当該部位が柱状部9の直上に至れば、突出されていた柱状部9が没入する構成とされている。この斜行側溝底25には、柱状部9に設けられた被吸引部9aが反発するように下面側が被吸引部9aの上面側と同極とされた磁石を埋込状に設けたような態様としてもよい。
 また、直線被ガイド溝21の戸先側端部の戸先側溝底22及び斜行側溝底25の戸先側に隣接する戸尻側端部の戸尻側溝底24には、吸引部20aとしての磁石を設け、これらの間の中間溝底23には、吸引部20aとしての鉄板を設けたような態様等としてもよい。なお、溝底22,23,24,26に吸引部20aを設けた態様に代えて、または加えて、溝側壁側に設けた態様等としてもよく、被ガイド溝20に設けられる吸引部20aとしては、その他、種々の箇所に設けられるものでもよい。
[0040]
 下端ガイド部材7は、上記のような構成とされた被ガイド溝20に対応した位置となるように設置される。この下端ガイド部材7は、全開位置と閉鎖位置とを引戸パネル10が移動する際の概ね全体に亘って被ガイド溝20に少なくとも一つの柱状体9が挿入された状態となるように設置されるものでもよい。
 本実施形態に係る下端ガイド構造は、引戸パネル10の直線被ガイド溝21に挿入され、上レール30に上端側がガイドされて壁面3aと平行状に移動する引戸パネル10の下端側をガイドする直線ガイド部材7Aを壁面3aの戸厚方向一方側に設けた構造としている。また、同下端ガイド構造は、引戸パネル10の斜行被ガイド溝27に挿入され、上レール30に上端側がガイドされて斜め戸厚方向に移動する引戸パネル10の下端側をガイドする斜行ガイド部材7Bを設けた構造としている。
 直線ガイド部材7Aは、壁面3aと平行状に移動する引戸パネル10の直下に位置するように配される。本実施形態では、複数(図例では、2つ)の直線ガイド部材7A,7Aを戸幅方向に間隔を空けて設けた構成としている。また、全開位置の引戸パネル10の直線被ガイド溝21の途中部位(図例では、中間溝底23の部位)の直下に位置するように第1の直線ガイド部材7Aを設けた構成としている。また、出入口6の戸尻側部位の手前側に位置するように第2の直線ガイド部材7Aを設けた構成としている。この第2の直線ガイド部材7Aは、閉鎖側に移動する引戸パネル10が斜め戸厚方向に移動する直前で斜行側溝底25の直下に位置するように配される(図6(b)参照)。
[0041]
 斜行ガイド部材7Bは、斜め戸厚方向に移動する引戸パネル10の直下に位置するように配される。本実施形態では、この斜行ガイド部材7Bを、直線ガイド部材7Aよりも戸厚方向で出入口6側(後方側)に位置するように設けた構造としている。また、本実施形態では、複数(図例では、2つ)の斜行ガイド部材7B,7Bを斜行被ガイド溝27の溝長手方向に沿う方向に間隔を空けて設けた構成としている。また、出入口6の戸尻側部位の手前側に位置するように第1の斜行ガイド部材7Bを設けた構成としている。この第1の斜行ガイド部材7Bは、閉鎖側に移動する引戸パネル10が斜め戸厚方向に方向を切り替える際に斜行被ガイド溝27の後面側の開口28側部位の直下に位置するように配される(図6(b)参照)。また、閉鎖位置の引戸パネル10の斜行被ガイド溝27の途中部位(図例では、戸厚方向略中心部位)の直下に位置するように、出入口6の戸尻側部位に第2の斜行ガイド部材7Bを設けた構成としている。
[0042]
 上記のような下端ガイド構造においては、引戸パネル10の下端側が以下のようにガイドされる。
 全開位置から閉鎖側に引戸パネル10を移動させる際には、図6(a)に示すように、直線被ガイド溝21の途中部位に柱状部9が挿入された第1の直線ガイド部材7Aによって引戸パネル10の下端側が壁面3aと平行状にガイドされる。更に閉鎖側に移動されて直線被ガイド溝21の戸先側溝底22が第2の直線ガイド部材7Aの直上に至れば、柱状部9が突出されて直線被ガイド溝21に挿入され、引戸パネル10の下端側が壁面3aと平行状にガイドされる。更に閉鎖側に移動されて斜行側溝底25が第2の直線ガイド部材7Aの直上に至れば、吸引力が低下し、または反発によってこの第2の直線ガイド部材7Aの柱状部9が没入する。
 図6(b)に示すように、引戸パネル10が斜め戸厚方向に移動し、斜行被ガイド溝27が第1の斜行ガイド部材7Bの直上に至れば、柱状部9が突出されて後面側の開口28を介して斜行被ガイド溝27に挿入され、引戸パネル10の下端側が斜め戸厚方向にガイドされる。更に斜め戸厚方向に引戸パネル10が移動され斜行被ガイド溝27が第2の斜行ガイド部材7Bの直上に至れば、柱状部9が突出されて後面側の開口28を介して斜行被ガイド溝27に挿入される。これにより、引戸パネル10の下端側が斜め戸厚方向にガイドされ、図6(c)に示すように、閉鎖位置となる。
[0043]
 上記とは逆に閉鎖位置から開放側に引戸パネル10を移動させる際には、斜行被ガイド溝27に柱状部9が挿入された第2の斜行ガイド部材7Bによって引戸パネル10の下端側が斜め戸厚方向にガイドされる。更に開放側に移動されて斜行被ガイド溝27の前面側の開口29部位が第1の斜行ガイド部材7Bの直上に至れば、柱状部9が突出されて斜行被ガイド溝27に挿入され、引戸パネル10の下端側が斜め戸厚方向にガイドされる。また、更に開放側に移動されて直線被ガイド溝21の戸尻側溝底24が第2の直線ガイド部材7Aの直上に至れば、柱状部9が突出されて直線被ガイド溝21に挿入され、引戸パネル10の下端側が壁面3aと平行状にガイドされる。また、更に開放側に移動されて直線被ガイド溝21の戸尻側端部の溝底が第1の直線ガイド部材7Aの直上に至れば、柱状部9が突出されて直線被ガイド溝21に挿入され、引戸パネル10の下端側が壁面3aと平行状にガイドされ、全開位置となる。
[0044]
 なお、本実施形態では、斜行被ガイド溝27を戸尻側端部のみに設けた例を示しているが、このような態様に代えて、または加えて戸先側端部や戸幅方向途中部位に設けた態様としてもよい。この場合は、斜行ガイド部材7Bを設ける位置や個数、斜め戸厚方向に移行する際に直線ガイド部材7Aの柱状部9を没入させる直線ガイド溝21の非吸引部の位置や個数等を適宜、変形するようにすればよい。また、下端ガイド部材7を設ける位置や個数は、引戸パネル10の戸幅寸法や被ガイド溝20の構成等に応じて適宜、変形可能である。
[0045]
 次に、他の実施形態について、図面を参照しながら説明する。
 なお、以下の実施形態では、上記第1実施形態との相違点について主に説明し、同様の構成については、同一の符号を付し、その説明を省略または簡略に説明する。また、上記第1実施形態と同様の動作や作用等についても説明を省略または簡略に説明する。
[0046]
 図7は、第2実施形態に係る引戸装置1Aの一例及びこれを用いた下端ガイド構造の一例を模式的に示す図である。
 本実施形態では、引戸パネル10Aの下端部に設けられた被ガイド溝20Aの構成及び下端ガイド部材7の配置態様が上記第1実施形態とは主に異なる。
 本実施形態では、図7(a)に示すように、被ガイド溝20Aの直線被ガイド溝21Aと斜行被ガイド溝(戸先側斜行被ガイド溝)27Aとを、非連通状に区分して設けた構成としている。つまり、戸先側斜行被ガイド溝27Aを、直線被ガイド溝21Aを横断させることなく、かつ直線被ガイド溝21Aに連通しないように設けた構成としている。このような構成とすれば、上記のように直線被ガイド溝21を横断するように斜行被ガイド溝27を設けたものと比べて、直線被ガイド溝21A及び戸先側斜行被ガイド溝27Aに挿入された下端ガイド部材7の柱状部9の意図しない側への侵入を抑制することができる。
[0047]
 また、本実施形態では、戸先側斜行被ガイド溝27Aを戸先側端部に設けた構成としている。このような構成とすれば、開放時に手掛け操作されて戸厚方向に振れ易くなる傾向がある戸先側部位の下端側の振れを効果的に抑制することができる。
 また、上記同様、この戸先側斜行被ガイド溝27Aを、斜め戸厚方向に貫通させた構成としている。つまり、引戸パネル10Aの戸先側端部の前面側に戸先側斜行被ガイド溝27Aの開口29Aを設け、引戸パネル10Aの戸先側端部の後面側に戸先側斜行被ガイド溝27Aの開口28Aを設けた構成としている。
 この戸先側斜行被ガイド溝27Aは、上記同様、上レール30の斜行部36b,40b(図5(b)参照)と平行状に設けられている。また、この戸先側斜行被ガイド溝27Aの溝底26Aには、戸先側斜行被ガイド溝27Aの溝底26Aの概ね全体に亘って吸引部20a(図4参照)が設けられている。
[0048]
 直線被ガイド溝21Aは、戸先側端部23Aが戸先側斜行被ガイド溝27Aとの間に壁部を隔てて設けられ、戸尻側に向けて延びるように設けられている。本実施形態では、この直線被ガイド溝21Aの戸尻側端部に連ならせるように戸尻側斜行被ガイド溝24Aを設けた構成としている。
 戸尻側斜行被ガイド溝24Aは、直線被ガイド溝21Aの戸尻側端部から斜め戸厚方向一方側(前方側)に向けて延びるように設けられている。この戸尻側斜行被ガイド溝24Aは、上記同様、上レール30の斜行部36b,40b(図5(b)参照)と平行状に設けられている。また、この戸尻側斜行被ガイド溝24Aにおける直線被ガイド溝21Aの戸尻側端部との境界部は、略円弧状に湾曲した形状とされている。また、この戸尻側斜行被ガイド溝24Aを、引戸パネル10Aにおける壁面3aに対面する側とは戸厚方向で逆側の面(前面)において開口させた構成としている。つまり、引戸パネル10Aの戸尻側端部の前面側に戸尻側斜行被ガイド溝24Aの開口25Aを設けた構成としている。
 また、この戸尻側斜行被ガイド溝24Aの溝底を含み、直線被ガイド溝21Aの溝底22Aには、概ね全体に亘って吸引部20a(図4参照)が設けられている。
[0049]
 本実施形態に係る下端ガイド構造は、引戸パネル10Aの直線被ガイド溝21Aに挿入される直線ガイド部材7Aを壁面3aの戸厚方向一方側に設けた構造としている。本実施形態では、一つの直線ガイド部材7Aを設けた構成としている。また、この直線ガイド部材7Aを、全開位置における引戸パネル10Aの直線被ガイド溝21Aの戸先側端部23Aの直下に位置するように設けた構成としている。図例では、戸尻側縦枠5の手前側に位置するように直線ガイド部材7Aを設けた構成としている。
 また、同下端ガイド構造は、引戸パネル10Aの戸先側斜行被ガイド溝27Aに挿入される斜行ガイド部材7Bを設けた構造としている。本実施形態では、一つの斜行ガイド部材7Bを設けた構成としている。また、この斜行ガイド部材7Bを、出入口6の戸先側部位に位置するように設けた構成としている。
[0050]
 上記のような下端ガイド構造においては、引戸パネル10Aの下端側が以下のようにガイドされる。
 全開位置から閉鎖側に引戸パネル10Aを移動させる際には、図7(a)に示すように、直線被ガイド溝21Aの戸先側端部23Aに柱状部9が挿入された直線ガイド部材7Aによって引戸パネル10Aの下端側が壁面3aと平行状にガイドされる。更に閉鎖側に移動されて戸尻側斜行被ガイド溝24Aが直線ガイド部材7Aの直上に至れば、図7(b)に示すように、挿入された柱状部9によって引戸パネル10Aの下端側が斜め戸厚方向にガイドされる。また、更に閉鎖側に移動されれば、前面側の開口25Aを介して直線ガイド部材7Aの柱状部9が脱離される。この際、戸先側斜行被ガイド溝27Aの後面側の開口28A部位が斜行ガイド部材7Bの直上に至り、柱状部9が突出されて戸先側斜行被ガイド溝27Aに挿入され、引戸パネル10Aの下端側が斜め戸厚方向にガイドされ、図7(c)に示すように、閉鎖位置となる。
[0051]
 上記とは逆に閉鎖位置から開放側に引戸パネル10Aを移動させる際には、戸先側斜行被ガイド溝27Aに柱状部9が挿入された斜行ガイド部材7Bによって引戸パネル10Aの下端側が斜め戸厚方向にガイドされる。更に開放側に移動されれば、後面側の開口28Aを介して斜行ガイド部材7Bの柱状部9が脱離される。この際、戸尻側斜行被ガイド溝24Aの前面側の開口25A部位が直線ガイド部材7Aの直上に至り、柱状部9が突出されて挿入されて引戸パネル10Aの下端側が斜め戸厚方向にガイドされる。また、更に開放側に移動されて直線被ガイド溝21Aが直線ガイド部材7Aの直上に至れば、直線被ガイド溝21Aに挿入された柱状部9によって引戸パネル10Aの下端側が壁面3aと平行状にガイドされ、全開位置となる。
[0052]
 上記のような構成とされた本実施形態に係る引戸装置1A及び下端ガイド構造においても、上記第1実施形態と概ね同様の効果を奏する。
 なお、本実施形態においても、斜行被ガイド溝24A,27Aや斜行ガイド部材7B、直線ガイド部材7Aを設ける位置や個数、直線被ガイド溝21Aの構成は、適宜、変形可能である。
 また、上記各実施形態では、斜め戸厚方向に貫通する斜行被ガイド溝27,27Aを設けた例を示しているが、引戸パネル10,10Aの戸厚方向両側または一方側において開口していない構成等としてもよい。
[0053]
 また、上記各実施形態では、戸先側被ガイド部材11及び戸尻側被ガイド部材15を、引戸パネル10,10Aの上端面から上方側に向けて突出するように設けた構成とした例を示しているが、このような態様に限られない。例えば、戸先側被ガイド部材11及び戸尻側被ガイド部材15を、引戸パネル10,10Aの戸厚方向一方側に付設状に設けた構成等としてもよい。
 また、上記各実施形態では、上レール30の前側側壁部37を、壁側側壁部41の直線部の全長に亘って反壁面側に位置するように設けた例を示しているが、このような態様に限られない。例えば、前側側壁部37の直線部の戸尻側部位と壁側側壁部41の直線部の戸先側部位とのみを溝幅方向に見て互いに重なり合うように設けた構成等としてもよい。
[0054]
 また、上記各実施形態では、上レール30に片輪状の転動体13,17が走行する案内片部38,42を設けた例を示しているが、引戸パネル10,10Aの上端側の被ガイド部材11,15及び上レール30としては、その他、種々の変形が可能である。例えば、引戸パネル10,10Aの上端側に、転動体13,17に代えてブロック状や片状、球状等の種々の構成とされた被ガイド部を設けた態様としてもよく、また、この被ガイド部に対応させて上レール30に適宜のガイド溝等を設けた構成等としてもよい。
 また、戸先側被ガイド部材11をガイドする戸先側ガイド部36を前側側壁部37に設け、戸尻側被ガイド部材15をガイドする戸尻側ガイド部40を壁側側壁部41に設けた例を示しているが、このような態様に限られない。例えば、戸尻側被ガイド部材15の被ガイド部を戸先側被ガイド部材11の被ガイド部よりも上方側に位置するように設けた構成としてもよい。この場合は、上レールに、戸先側被ガイド部材11の被ガイド部をガイドする下段レール部と戸尻側被ガイド部材15の被ガイド部をガイドする上段レール部とを積み重ねるように設けたような態様等としてもよい。また、このような態様に代えて、戸先側被ガイド部材11の被ガイド部をガイドするレール部と戸尻側被ガイド部材15の被ガイド部をガイドするレール部とを、戸厚方向に並列状に設けたり、戸幅方向に間隔を空けて設けたりしたような態様等としてもよい。上記各実施形態に係る引戸装置1,1Aが備える各部材の具体的構成としては、上記した構成に限られず、その他、種々の変形が可能である。

符号の説明

[0055]
 1,1A     引戸装置
 7        下端ガイド部材
 7A       直線ガイド部材(下端ガイド部材)
 7B       斜行ガイド部材(下端ガイド部材)
 8        ケーシング
 9        柱状部
 9a       被吸引部
 10,10A   引戸パネル
 11       戸先側被ガイド部材(被ガイド部材)
 15       戸尻側被ガイド部材(被ガイド部材)
 21,21A   直線被ガイド溝
 24A      戸尻側斜行被ガイド溝(斜行被ガイド溝)
 27       斜行被ガイド溝
 27A      戸先側斜行被ガイド溝(斜行被ガイド溝)
 30       上レール
 36a,40a  直線部
 36b,40b  斜行部
 2        床
 3        壁体
 3a       壁面
 6        出入口

請求の範囲

[請求項1]
 壁体に設けられた出入口を開閉する引戸パネルと、この引戸パネルの上端部に設けられた被ガイド部材を吊下支持し、かつ前記壁体の壁面と平行状にガイドする直線部及び前記出入口の部位において前記壁面に対して交差するように斜め戸厚方向にガイドする斜行部を有した上レールと、床側に埋込状に配されるケーシングに対して上下動自在に被吸引部を有した柱状部が保持され、前記引戸パネルの下端側をガイドする複数の下端ガイド部材と、を備えており、
 前記引戸パネルの下端部には、当該引戸パネルが前記壁面と平行状に移動する際に磁力によって吸引されて突出された前記柱状部が挿入される戸幅方向に延びる直線被ガイド溝と、当該引戸パネルが前記斜め戸厚方向に移動する際に磁力によって吸引されて突出された前記柱状部が挿入される斜め戸厚方向に延びる斜行被ガイド溝と、が下端面において下方側に向けて開口するように設けられていることを特徴とする引戸装置。
[請求項2]
 請求項1において、
 前記斜行被ガイド溝は、前記引戸パネルにおける前記壁面に対面する側の面において開口していることを特徴とする引戸装置。
[請求項3]
 請求項1または2において、
 前記斜行被ガイド溝は、前記引戸パネルにおける前記壁面に対面する側とは戸厚方向で逆側の面において開口していることを特徴とする引戸装置。
[請求項4]
 請求項1乃至3のいずれか1項において、
 前記直線被ガイド溝は、前記引戸パネルの戸幅方向の全長に亘って設けられ、前記斜行被ガイド溝は、該直線被ガイド溝を横断するように設けられていることを特徴とする引戸装置。
[請求項5]
 請求項1乃至3のいずれか1項において、
 前記直線被ガイド溝と前記斜行被ガイド溝とは、非連通状に区分して設けられていることを特徴とする引戸装置。
[請求項6]
 上レールに吊下支持され、壁体に設けられた出入口を開閉する引戸パネルの下端側を、床側に埋込状に配されるケーシングに対して上下動自在に被吸引部を有した柱状部を保持させた構造とされた複数の下端ガイド部材によってガイドする下端ガイド構造であって、
 前記引戸パネルの下端部に設けられた戸幅方向に延びる直線被ガイド溝に磁力によって吸引されて挿入され、前記上レールに上端側がガイドされて前記壁面と平行状に移動する該引戸パネルの下端側をガイドする下端ガイド部材を前記壁面の戸厚方向一方側に設け、
 前記引戸パネルの下端部に設けられた斜め戸厚方向に延びる斜行被ガイド溝に磁力によって吸引されて挿入され、前記上レールに上端側がガイドされて前記出入口の部位において前記壁面に対して交差するように斜め戸厚方向に移動する該引戸パネルの下端側をガイドする下端ガイド部材を、前記壁面と平行状に移動する該引戸パネルの下端側をガイドする下端ガイド部材よりも戸厚方向で出入口側に位置するように設けた構造とされていることを特徴とする下端ガイド構造。

図面

[ 図 1]

[ 図 2]

[ 図 3]

[ 図 4]

[ 図 5]

[ 図 6]

[ 図 7]