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1. JP2016522811 - 尿結石/またその断片を囲むための架橋ゲルを製造するためのキット

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Title of Invention 尿結石/またその断片を囲むための架橋ゲルを製造するためのキット EP 13164960.0 20130423 EP2013067438 20130822 WO2014173468 20141030 20151222

Technical Field

0001  

Background Art

0002   0003   0004   0005   0006   0007   0008   0009   0010   0011   0012   0013   0014   0015   0016   0017   0018   0019   0020   0021   0022   0023   0024   0025  

Citation List

Patent Literature

0026  

Summary of Invention

Technical Problem

0027   0028  

Technical Solution

0029  

Description of Embodiments

0030   0031   0032   0033   0034   0035   0036   0037   0038   0039   0040   0041   0042   0043   0044   0045   0046   0047   0048   0049   0050   0051   0052   0053   0054   0055   0056   0057   0058   0059   0060   0061   0062   0063   0064   0065  

Examples

0066   0067   0068   0069  

Claims

1   2   3   4   5   6   7   8   9   10   11   12      

Description

尿結石/またその断片を囲むための架橋ゲルを製造するためのキット

EP 13164960.0 20130423 EP2013067438 20130822 WO2014173468 20141030 20151222

Technical Field

[0001]
本発明は主に、尿結石および/またはその断片、とりわけ腎臓結石および/またはその断片を、身体から、とりわけ尿路において部分的または完全に囲むための磁化可能粒子を含む架橋ゲル、とりわけ接着剤を製造するためのキットに関する。

Background Art

[0002]
とりわけ、本発明はまた、1つまたは幾つかのカチオン架橋性ポリマーを含む組成物(A)、および前記カチオン架橋性ポリマーを架橋するための1つまたは幾つかの架橋剤を含む組成物(B)を含むキットに関し、組成物(A)と組成物(B)は、磁化可能粒子をさらに含むか、またはキットは、磁化可能粒子を含有する組成物(C)をさらに含む。架橋ゲルは、尿結石および/またはその断片、とりわけ腎臓結石および/またはその断片を含有する尿路、とりわけ腎臓の領域において、組成物(A)と組成物(B)の接触により形成され、尿結石および/またはその断片、とりわけ腎臓結石および/またはその断片を部分的にまたは完全に囲み、および磁化可能粒子を含有する。磁気的相互作用により、ゲルは、尿結石および/またはその断片、とりわけ、腎臓結石および/またはその断片と一緒に、身体から、とりわけ尿路から除去することができる。
[0003]
さらに、本発明の態様は、以下の記載、とりわけ実施例から、ならびに付属の特許請求の範囲から生じる。
[0004]
尿結石は、誘導性尿路に於いて形成され得る。尿路閉塞はまず、強く、苦しむ痛み(いわゆる腎疝痛)をもたらす。左側が未処理の場合、尿結石は重大な健康問題(腎機能の損失、炎症)をもたらし、致命的に、患者を危険(感染尿結石起因の尿輸送障害の間に敗血症)にさらす場合がある。疫学の視点から見て、尿結石条件は人類を苦しめる最も流行している疾患のうちの1つであり、ドイツに於いてその発生率は2000年に合計1.45%になり、これは1年当たり1,200,000の新しいケースに相当する。ドイツ単独において、1年当たり合計約750,000件の処理を期待することできる。ドイツに於いて結石の除去の治療法の数は、1年当たり約400,000であると推測され、その約半分は、結石を再発する治療法である。引用される数は、そのような治療法の100万倍の実施を世界的に推定することができる。合計15億ユーロを超えて、尿結石条件は、ドイツのヘルスケアセクターのための実質的な費用要因を表わす。
[0005]
結石が自然なルートによって身体から出ない場合、あるいは即時の治療のための医療的兆候が存在する場合、内視鏡検査(最小侵入内視鏡検査技術)は、体外の衝撃波治療法(ESWT)に加えて治療の「代表的方法」を表わす。ESWTのより悪い結果についての証拠が増加する観点から、好ましくは内視鏡検査法の方法を使用する。現在、結石患者の60〜70%を内向的に治療されることが推定される。この傾向は増加している。内視鏡検査法の技術の支援によって、ローカルに結石を砕き移動した。現在まで、小規模な残留物断片(<2mm)(それは治療法中に有効に除去することができない)は、未解決の問題を提起する。腎臓結石の断片が残存することは、70%の可能性で新しい結石を形成する「結晶種子」として働く。これは、今度は再び医薬の問題および治療法の必要に結びつく。
[0006]
ヨーロッパに於いて約3000万人(人口の約5%)が腎臓結石に苦しんでおり、尿結石条件の出現度数は工業先進国で増加する傾向を示す。回復後が腎臓結石によって繰り返し影響を受ける危険が特に高かった(約60%)。腎臓結石に関して生じ得る医薬の厄介な問題は、敗血症までの腎機能の損失と感染合併症の損失である。これはヘルスケアシステムのための過酷な負荷に帰着する。
[0007]
特に身体中の物質または物体の位置および分布を指図する1つのオプションは、磁気的相互作用の利用である。この目的のために、したがって、ターゲット物質およびターゲット物体は磁化されなければならない。磁気(ナノ)粒子は、異なったバイオ医学の応用に適当であると既に証明されているが、高い生物学的適合性を持っており、異なった官能基で変性することができるからである。したがって、磁気微粒子は、例えば身体中の所要の作用点へ活性物質を輸送するために、用いられる。従って、治療・診断の物質を効率的に使用することができ、潜在的な副作用によって引き起こされた健康な組織中の損傷を最小限にすることができる。ここで、US2007/0231393は、外部磁界により身体に於いて磁気薬担体粒子を配置する方法を記載する。
[0008]
US2009/0136594は、特に生物学的粒子へ拘束されることができるように変性される磁気微粒子と生物学的粒子とを接触させることにより、生物学的粒子を磁化する方法に関する。腎臓結石およびその断片を、身体からそれらを取り除く1つの可能な用途として、磁気的にそのような粒子を引きつける設備によって磁化することができる。カルシウム系バイオ無機質(例えば腎臓結石)を特に拘束するために、カルシウム結合蛋白質あるいはその断片で粒子を変性する。
[0009]
通常、最小侵入法によっては、より大きな結石を削除することができず、したがって、まず、より小さい断片へ破壊されることが必要であり、それぞれ、完全にまたは少なくとも部分的に溶解される必要がある。第四級アンモニウム塩の使用による堆積物の特定の溶解を通した腎臓結石の治療のための方法が、例えばUS5,244,913に記載される。
[0010]
US2006/0269512には、腎臓結石を予め破壊することなく腎臓結石を治療する別の可能性を規定する。ここでは、自然蠕動を用いて内腔を通してポリマー塊を押し、これにより結石を内腔から取り除く。温度またはpH変化、あるいはイオン性相互作用によってその場でポリマー塊を形成することができる。
[0011]
砕石術は、体外の衝撃波によって腎臓結石を内視鏡的に挿入されたレーザーまたは圧縮空気プローブにより破壊する。これにより、異なったサイズの断片が形成され、これは計器を用いてつかんで除去するか、またはフラッシングすることができる。砕石術中に生じる1つの問題は、断片が粉砕中に拡散するか、これにより囲む組織を傷つけたり、またはアクセスするのが難しい領域へ到達することである。
[0012]
WO2005/037062は、ポリマー塊によってあるエリアで腎臓結石を囲む(その中に封じ込まない)ことによって、破壊中に形成される断片による組織への損傷を大いに防ぐことができる方法に関する。WO2005/037062によれば、腎臓結石の少なくとも片側の内腔にゲル形成性液体、例えば感熱性ポリマーを射出し、これは体温でゲル塊を形成する。これにより、ポリマーは、通常、腎臓結石と接触することなく、腎臓結石のシフトを防ぐことにより、および断片による損傷から周囲組織を保護することにより砕石術の効率を増加させる役目をする。
[0013]
US2008/0103481によれば、とりわけ、生物学的適合性ポリマー塊を用いて、砕石術中の腎臓結石あるいはその断片の後方シフトを防止し、これにより周囲の組織への損傷を最小限にする。
[0014]
接着剤を用いて物体、例えば凝血などを身体から除去する試みはUS2008/0065012に規定される。この方法では、接着剤を表面上で分配し、カテーテルにより身体へ挿入される。物体を表面へ接着する場合、カテーテルを外し、それと共に物体を取出す。
[0015]
医療技術の中で生体高分子およびとりわけゲル形成性ポリマー系に基づいた接着剤はますます使用される。そのために、それらの高い生物学的適合性はそれらの最も重要な選択基準のうちの1つである。
[0016]
熱感応性、またはイオン重合することができるポリマーを用いて、例えば傷ついた血管から血流を止める。WO2008/103891は、ポリマー塊のその場での形成によって組織または血管からの生体液のアウトフローをコントロールすることができる方法を規定する。
[0017]
WO010544は接着性タンパク質フォームおよび外科・治療の応用のためのその使用に関する。フォームは、液体タンパク質マトリックスおよび生体適合性のガスからなり、傷ついた組織をそれぞれ覆い、保護し、または注入された組織を生物学的組織に結び付けるために働く。
[0018]
WO02/18448は、外科・バイオ医学の応用のためのバイオマテリアルの製造にパーカルボキシル化多糖類の製薬の使用を記載する。そのような材料は、特によく身体での使用に適しているが、それらは内因性であると認められ、任意の免疫の拒絶反応を引き起こさないからである。したがって、被覆物としてそれらをインプラントに使用することができる。
[0019]
US2009/0162411には、生体適合性ポリマーの球体中の腎臓組織のカプセル化のための方法について記載されている。そのようなカプセル化の目標は、腎臓組織インプラントを維持することであり、それは腎機能を支援するために腎機能障害に苦しむ患者に注入することができる。
[0020]
WO2004/080343には、開放脳外科手術後の開いた頭蓋骨を閉じるための生物学的適合性ヒドロゲルポリマーとしてアルギン酸カルシウムが開示される。
[0021]
WO1998/012228には、器官移植および人工組織置換の分野での生物学的活性分子または全体セルを拘束するための多糖類含有ポリマーの適合性について記載されている。
[0022]
医薬・化粧用の分野で皮膚と筋肉を支援するために充填剤としてアルギネートを使用する。US2011/0097367出願には、組織および自発的架橋への純粋で高い分子量アルギネート溶液の射出によってその場所で単一体アルギネートインプラントを形成することが記載されている。架橋は、Ca 2+イオン性架橋より、さらなる架橋剤を添加する必要なく行われる。記載されたアルギネートインプラントは、筋肉構造を弱めるしわあるいは異なる条件の治療法に適当である。
[0023]
US6,663,594B2では、ゲル形成性液体を身体へ吹き込む、身体中の物体、例えば腎臓結石の固定化のための方法を記載する。物体との接触に際して、ゲルを形成し、それは少なくとも部分的に物体を捕らえて動けなくする。固定化は、次いで、断片の分布の虞が無く物体を砕くことを可能とするために、および内視鏡検査法ツールで身体から物体または断片をそれぞれ除去するために働く。ゲルはそれにより、シフトから物体またはフラグメントがシフトすることおよびツールでつかめなくなることから防ぐ。物体または断片のそれぞれの除去の後、内視鏡検査法ツールによってゲルを溶解するか抽出する。この方法の欠点は、腎臓結石の粉砕中に、既に固定されているゲルを破壊し得るということであり、これにより、断片は再び解放され、または離散した断片がポリマーから逃れ得ることである。更に、記載された手順は非常に時間がかかるが、結石あるいはその断片を個々につかんで削除しなければならないからである。従って、個々の結石断片は比較的高い可能性で残存する。
[0024]
とりわけ、粉砕術の1つの問題は、中間サイズの結石断片(とりわけ<2mm)、いわゆる「小石」の発生であり、これらの断片は、効率的につかむこともフラッシュすることもできない。このサイズの残存の断片は、つかむための計器(把握性鉗子あるいはバスケット)のメッシュを通してスライドし、および小石の抽出を実際に実施し難いより大きな量の結石とともに非常に時間のかかるようする。これまで、完全に中間サイズおよび小さいサイズの結石断片を除去するために成功した技術は確立していない。しかしながら、残存するそのような腎臓結石断片は、ケースの大きな割合で新しい腎臓結石の形成に結びつくが、断片は「結晶種子」として働くからである。
[0025]
任意のサイズの断片の完全除去を確保するために、理想的に確実に全ての断片を捕らえるために適した単純な方法が開発されなければならない。これにより、最先端技術で既知の方法で要される問題および障害(部分的に上で述べた)を好ましくは回避される。

Citation List

Patent Literature

[0026]
patcit 1 : 米国特許出願公開第2007/0231393号明細書
patcit 2 : 米国特許出願公開第2009/0136594号明細書
patcit 3 : 米国特許第5,244,913号明細書
patcit 4 : 米国特許出願公開第2006/0269512号明細書
patcit 5 : 国際公開第2005/037062号パンフレット
patcit 6 : 米国特許出願公開第2008/0103481号明細書
patcit 7 : 米国特許出願公開第2008/0065012号明細書
patcit 8 : 国際公開第2008/103891号パンフレット
patcit 9 : 国際公開第010544号パンフレット
patcit 10 : 国際公開第02/18448号パンフレット
patcit 11 : 米国特許出願公開第2009/0162411号明細書
patcit 12 : 国際公開第2004/080343号パンフレット
patcit 13 : 国際公開第1998/012228号パンフレット
patcit 14 : 米国特許出願公開第2011/0097367号明細書
patcit 15 : 米国特許第6,663,594号明細書

Summary of Invention

Technical Problem

[0027]
本発明の第1の課題は、尿結石断片を、特に身体から、好ましくは最小侵襲法により確実に抽出することができるようにするために用いられる系を提供することであった。
[0028]
本発明のさらなる目的は、とりわけ付属の特許請求と同様に以下の記載からも生じる。

Technical Solution

[0029]
第1の課題は、本発明の一態様にしたがって、(a)1つまたは幾つかのカチオン架橋性ポリマーを含む組成物(A)、および(b)カチオン架橋性ポリマーを架橋するための1つまたは幾つかの架橋剤を含む組成物(B)を含む、尿結石および/またはその断片、とりわけ腎臓結石および/またはその断片を部分的にまたは完全に囲むための架橋ゲル、とりわけ接着剤を製造するためのキットにより解消され、組成物(A)および/または組成物(B)は、磁化可能粒子をさらに含むか、またはキットは、磁化可能粒子を含有する組成物(C)をさらに含む。

Description of Embodiments

[0030]
本発明の範囲内で、尿路または腎臓の領域はそれぞれ、腎盂腎杯系、特に誘導尿路、輸尿管、膀胱あるいは尿道として理解される。
[0031]
「尿結石断片」は、とりわけ尿結石を破壊すること(砕石術)により形成される尿結石、とりわけ腎臓結石の断片を意味すると理解される。
[0032]
本発明による尿結石の埋め込みおよび「接着剤複合材料」の引き続きの抽出によって、好ましくは任意のサイズの断片を完全に除去し、これにより繰り返しの結石形成を防ぐことができる。
[0033]
組成物(A)のポリマーまたはポリマー単位はそれぞれ、イオン相互作用(組成物(B)を参照)によって架橋する。したがって、一価または多価のカチオンのリガンドとして生じるキレート錯体を形成することができる多くの高分子は、本発明による用途に適当である。これらは、とりわけヒドロゲル、生体適合性糖ベース(例えばセルロース変性)またはタンパク新生接着剤またはフィブリンベースまたはコラーゲンベース系(特に好ましいポリマーを下記に述べる)を含む。
[0034]
例えばポリフェノールタンパク質は、カテコール・オキシダーゼによってそれらのタンパク質足場より固めることができる。そのような架橋は、金属イオンにより生体外で達成することができる。さらに、フェノール酸アミノ酸での合成高分子の組み合わせに基づくハイブリッド系の使用もまた考慮される。翻訳後アミノ酸3,4−ジヒドロキシフェニルアラニン(DOPA)は、例えば、異なった官能基との反応のための種々の可能性に起因してポリマー変性改良に特に適当であり、対応するゲル系は、改良された接着剤および凝集性特性を特徴とする。
[0035]
適当なカチオンは、好ましくは、組成物(B)の架橋剤として働く。有利には、これは、通常、生理学的システムで当然生じるカチオンに関与する。有利には、生理学的条件下の架橋反応を始めるために更なる(積極的)反応剤を添加してはならない。更に、有利に、望ましくない副産物を形成しない。
[0036]
好ましいのは、本発明によれば、生理学的条件下で固めることができる系である。安定性カチオン架橋を形成するために、組成物(A)のポリマーが、(わずかに)酸性のpHでさえ負に充填された単位として利用可能な官能基(十分な数において)を有する場合に有利である。幾つかの系では、架橋の程度あるいは架橋の速度は、例えば、影響力のある要因(例えば濃度あるいはpH値など)によってコントロールすることができる。
[0037]
好適である態様によれば、組成物(A)および/または組成物(B)はキトサンを含有する。好ましくは、組成物(B)はキトサンを含有する。
[0038]
組成物(A)および(B)を交互にまたは一緒に導入することができ、それによって適当な分布を確保するために組成物(A)前に組成物(B)を導入し尿結石断片、とりわけ腎臓結石断片のすべての埋め込みを、それぞれ架橋の開始およびその架橋中に完了することが好ましい。
[0039]
固化は好ましくは、とりわけ中サイズ(好ましくは0.1〜4mm、好ましくは0.2〜3mm、特に好ましくは0.5〜2mmの平均平均径)での尿結石および/またはその断片、とりわけ腎臓結石および/またはその断片が存在する尿路、とりわけ腎臓の領域において起こり、これらは、完全にまたは少なくとも部分的にサイト上で囲むことができる。本発明による架橋ゲルは好ましくは、物理的条件下で固化し、身体から好ましくは一片で抽出される十分な安定性および柔軟性を有する。ゲル結石断片凝集体は、好ましくは4mm以下の直径を有する。
[0040]
本発明による系は、さらなる成分をさらに含有することができる。物質は、例えば、ゲル形成および/または尿結石断片、とりわけ腎臓結石断片の埋め込みを支持し、組成物(A)および/または(B)へおよび/または1以上の本発明の系の更なる組成物へ添加することができる。そのような物質は、例えばゲルの安定性を増加させるための架橋剤であり得る。
[0041]
本発明の好適である態様によって、1つ、幾つかの、または全ての組成物(A)のカチオン架橋性ポリマーはそれぞれ、多糖類、とりわけ脱プロトン化または脱プロトン性官能基、好ましくはカルボキシ基を有する多糖類、好ましくはポリウロナイドからなる群から選択される多糖類、特に好ましくはアルギネートおよびペクチンの群からの多糖類からなる群から選択される。
[0042]
多糖類、例えばアルギネートおよびペクチンなどは特に身体での使用に適しているが、それらは炎症反応あるいは免疫の拒絶を引き起こさず、組織外傷のおそれが最小である。さらに、それらは生物分解性で、多価カチオンを有するキレート錯体を形成することができる多量のカルボン酸基を有する。有利には、それらは水の下で、および生理学的温度で架橋することができ、溶液中で容易に扱うことができる。これにより、架橋は速くしかし微妙な尿細管あるいは内視鏡検査計器を膠着させることなしで起こる。形成されたゲルは十分な安定性および尿結石断片と一緒に抽出される柔軟性を示す。
[0043]
本発明のさらなる好ましい実施態様によれば、組成物(B)の1つ、幾つかの、または全ての架橋剤はそれぞれ、二価および三価カチオン、好ましくは鉄およびカルシウムイオンからなる群から選択される。
[0044]
鉄およびカルシウムイオンは、生理学的系で自然に生じ、容易に生物学上適合する溶液の形態で投与することができるカチオンである。それらは適当な配位化学を持っており、架橋のための安定性キレート錯体を形成することができる。
[0045]
本発明のさらなる好ましい実施態様によれば、組成物(B)は酸性pH値、好ましくは3.5〜4.5の範囲中のpHを有する。
[0046]
3.5〜4.5の範囲中のpHでは、カチオンは、溶液中で自由に存在し、したがって、錯体生成に利用可能である。有利には、このpH領域では、多糖類に位置する酸性基をかなりプロトン脱離させ、それによって有効な架橋反応は起こる。尿結石断片、とりわけ除去されるべき腎臓結石断片の領域で緩衝溶液(約4のpH)を供給する場合、多糖類含有組成物(A)の導入は溶解度の低下に結びつく(コアセルベーション)。コアセルベーション法は、尿結石断片を埋め込む間、ある量の時間がかかる。有利には、これにより架橋反応の速度は、用いる組成物のpHより制御可能である。
[0047]
本発明の更なる好適な実施態様によれば、磁化可能粒子は、強磁性元素、例えば鉄、ニッケルおよびコバルトならびに合金、例えばAlNiCo、SmCo、Nd Fe 14B、Ni 80Fe 20、NiFeCoおよび/またはその酸化物、例えば酸化鉄粒子など、とりわけFe および/またはγ−Fe からできた酸化鉄ナノ粒子などからなるかまたは含む粒子から選択される。
[0048]
磁化可能粒子の添加は、磁気特性を利用することにより身体から固化「接着剤複合材料」を除去する有利な方法を利用可能とする。磁石漁船計器またはとりわけ磁気回収バスケットを使用することができるが、これは、アンカーおよび通常の回収バスケットの利点を組み合わせる。
[0049]
酸化鉄粒子は、例えば磁気共鳴画像あるいは腫瘍治療のための静脈内に投与された造影剤として医療技術および製薬応用に適することが証明された。生物学的適合性およびコロイド安定性を増加させるために、そのような粒子は通常、例えばデキストリン、ポリビニルアルコール、ジメルカプトコハク酸および他で被覆される。
[0050]
さらに、酸化鉄粒子は、接着剤に暗色を与え、それはほとんど無色である非変性ゲルとは対照的な視覚的な面によってより簡単なハンドリングを可能にする。
[0051]
本発明の好適な実施態様によれば、磁化可能粒子を含有する組成物(A)または(B)または(C)についての磁化可能粒子の全量はそれぞれ、少なくとも0.1重量%であり、好ましくは0.1〜70重量%、特に好ましくは1〜11重量%の範囲である。
[0052]
尿結石および/またはその断片、とりわけ腎臓結石および/またはその断片を含んでなるゲルを磁気的相互作用の使用により身体から効率的に除去することができることを確保するために、適当な量の磁化可能粒子を架橋ゲルにおいて用いることが必要である。
[0053]
本発明の好適な実施態様によれば、組成物(B)に含まれる架橋剤の濃度は、組成物(B)の全体積に関して少なくとも0.1mol/L、好ましくは0.1〜3mol/Lの範囲、特に好ましくは0.1〜1mol/Lの範囲である。
[0054]
存在する架橋剤の量は、架橋反応の速度、ならびに架橋ゲルの安定性および柔軟性に影響を与える。上記の本発明の好適である態様において述べた量は、適切であれば身体から1片で除去することができる安定性および柔軟性ゲルが可能な限り早く形成されることを確保する。
[0055]
さらなる好ましい実施態様では、組成物(A)および/または組成物(B)中に存在するキトサンの全量は、それぞれ組成物(A)または(B)の全量に対して0.05重量%および1重量%の間である。
[0056]
本発明のさらなる好ましい実施態様によれば、組成物(A)、組成物(B)、適切であれば組成物(C)または適切な場合にキットに含まれる更なる組成物(D)は、カチオン架橋性ポリマーの架橋を改良するための1または幾つかの物質、とりわけ架橋剤を含む。架橋を改善するために適当なものを選ぶことができる官能基を有する化合物は、当業者に知られている。例えばアミノ酸を使用することができる。
[0057]
ゲルの架橋を改善する物質の添加は、尿結石および/またはその断片、とりわけ腎臓結石および/またはその断片が安全に囲まれること、およびゲルが抽出の方法の間に破裂しないことを確保する。これは、尿結石および/またはその断片、とりわけ腎臓結石および/またはその断片の全ての完全除去を一抽出工程において可能とする。
[0058]
本発明のさらなる好ましい実施態様によれば、組成物(A)、組成物(B)、適切な場合には組成物(C)または適切な場合にはキットに含まれる更なる組成物(D)または(E)は、架橋ゲルと尿結石断片、とりわけ囲まれるべき腎臓結石断片の間で共有結合の形成を改善するかまたは可能にするために1つまたは幾つかの物質を含む。
[0059]
架橋ゲルと、囲まれるべき尿結石および/またはその断片、とりわけ腎臓結石および/またはその断片との間の共有結合の形成を改良または可能とする物質は、架橋ゲルとの接触により完全に囲まれるか、または得られなかった可能性のある尿結石および/またはその断片と、とりわけ腎臓結石および/またはその断片は、安全に捕らえられ、さらに抽出される。
[0060]
本発明の更なる好ましい実施態様によれば、組成物(A)、組成物(B)、適切には組成物(C)または適切な場合にはキットに含まれる更なる組成物(D)、(E)または(F)を、以下のリストからの1つまたは幾つかの更なる物質を含む:染料、造影剤、防腐剤および安定化剤。
[0061]
架橋ゲルへの染料および/または造影剤の追加は、抽出の方法の間に架橋ゲルのハンドリングを相当に促進することができる。これにより、ゲルは、抽出中に任意の時間において局地化および視覚化することができ、および抽出の完了を効率的に確認することができる。
[0062]
本発明のさらなる好ましい実施態様によれば、キットはさらに、磁気尿結石ゲル複合材料を除去するための磁石フィッシング計器、好ましくは磁気回収バスケットを含む。
[0063]
任意の磁化可能材料を、磁石フィッシング計器に使用することができる。これらは、適用のために、適当な層、例えばポリマーからなる適当な層で被覆することができる。磁石フィッシング計器の可能性のある形態は、例えばフックまたはループならびにネットに成形できるワイヤー、バスケットまたはペンチ形状配置を含む。
[0064]
身体へ内視鏡的に導入するのに適当な磁石フィッシング計器は、ゲルの穏やかな最小侵襲抽出を可能にする。ゲルとフィッシング計器の間の直接の接触は、安全な抽出を確保するように十分に強い磁気的相互作用をもたらす。
[0065]
本発明のさらなる好ましい実施態様によれば、キットは、アプリケーションカテーテル、注射器、混合カップ、混合注射器およびすすぎ用流体からなる群から選択された構成要素の1つまたは幾つかを含む。本発明によるキットは好ましくは、無菌パックされ、患者の治療のために用いる準備ができている外科において適用に必要な構成成分を含む。組成物(C)は、組成物(A)または(B)と混合カップ中に、好ましくは混合注射器中において、その適用前に混合することができる。あるいは、組成物(C)はまた、架橋の開始前に、アプリケーションカテーテルによって別々に、直接注入することができる。アプリケーションカテーテルは、好ましくは、約1mmの厚みを有し、および共通の内視鏡の作業経路より容易に挿入することができる。
Examples
[0066]
以下では、本発明は、より詳細に幾つかの選択された実施例に基づいて説明する。
[0067]
実施例1:本発明によるキットの含量
本発明による典型的なキットは、無菌パックされ、使用する準備ができている以下の構成要素を含む:
・組成物(A):10mLの1g/100mLアルギネート水溶液
・組成物(B):水中にシュウ酸溶液の約15滴(1M)ならびに1.5mLのFeCl 水溶液(1M)での水系キトサン溶液(0.32重量%、pH6)10mL
・組成物(C):水中に、または4〜40mMの鉄(1リットル当たり0.35〜3.5g)を含有する生理学的バッファー中に粒子懸濁液1mL(M.Geppertら、ナノテクノロジー22、2011年、145101)。
・1つのアプリケーションカテーテル
・1本の注射器
・1個の混合カップまたは混合注射器
・1つの磁気回収バスケット(PTFE被覆バナジウム合金製)
[0068]
実施例2:本発明によるキットの用途:
尿路(例えば腎盂腎杯系への)の内腔への入口を尿管鏡検査的に(尿道、膀胱あるいは輸尿管による)あるいは経皮的に(側面の皮膚穿刺による)作成する。3〜9mmの内径での特定のポート(適用可能な場合には金属シャフト)をそこに置く。作成された入口シャフトによって尿路内腔に(例えば腎盂腎杯系中へ)内視鏡を挿入し、外科エリアを検査し、および尿結石は視覚化される。尿結石はホルミウムレーザーによって粉砕される。大サイズおよび中サイズの断片は、結石捕獲装置により除去される。組成物(B)および(C)は、混合注射器中で混合する。次いで、カテーテルを内視鏡検査デバイスより(入口より)挿入し、実施例1による組成物(B)および(C)の混合物を、粉砕された尿結石の断片を含有する尿路の領域へ(例えば腎盂腎杯系中へ)注入する。
[0069]
0.9%NaCl溶液でカテーテルをフラッシングし、実施例1による組成物(A)を適用し、それによってゲル生成がおよそ1分の間に生じる。その後、入口シャフトによって外科の内視鏡によって把握計器を挿入する。固化ゲルは、1片でまたは数片で、磁気回収バスケットでつかまれ、抽出により身体から除去される。

Claims

[1]
(a)1つまたは幾つかのカチオン架橋性ポリマーを含む組成物(A)、および
(b)カチオン架橋性ポリマーを架橋するための1つまたは幾つかの架橋剤を含む組成物(B)
を含む、尿結石断片、とりわけ腎臓結石断片を部分的にまたは完全に囲むための架橋ゲル、とりわけ接着剤を製造するためのキットであって、組成物(A)および/または組成物(B)は磁化可能粒子をさらに含むか、またはキットは磁化可能粒子をさらに含む組成物(C)を含む、キット。
[2]
1つ、幾つかの、または全ての組成物(A)のカチオン架橋性ポリマーはそれぞれ、多糖類、とりわけ脱プロトン化または脱プロトン性官能基、好ましくはカルボキシ基を有する多糖類、好ましくはポリウロナイドの群からの多糖類、特に好ましくはアルギネートおよびペクチンの群からの多糖類からなる群から選択される、請求項1に記載のキット。
[3]
化合物(B)の1つ、幾つかのまたは全ての架橋剤はそれぞれ、二価および三価カチオン、好ましくは鉄およびカルシウムイオンからなる群から選択される、請求項1または2に記載のキット。
[4]
組成物(B)は酸性pH値、好ましくは3.5〜4.5の範囲のpHを有する、請求項1〜3のいずれかに記載のキット。
[5]
磁化可能粒子は、強磁性体元素、例えば鉄、ニッケルおよびコバルト、ならびに合金、例えばAlNiCo、SmCo、Nd Fe 14B、Ni 80Fe 20、NiFeCoおよび/またはその酸化物、例えば酸化鉄粒子とりわけFe および/またはγ−Fe からできた酸化鉄ナノ粒子などからなるかまたは含む粒子から選択される、請求項1〜4のいずれかに記載のキット。
[6]
磁化可能粒子を含有する組成物(A)または(B)または(C)についての磁化可能粒子の全量はそれぞれ、少なくとも0.1重量%であり、好ましくは0.1〜70重量%、特に好ましくは1〜11重量%の範囲である。請求項1〜5のいずれかに記載のキット。
[7]
組成物(B)に含まれる架橋剤の濃度は、組成物(B)の全体積について少なくとも0.1mol/L、好ましくは0.1〜3mol/Lの範囲、特に好ましくは0.1〜1mol/Lの範囲である、請求項1〜6のいずれかに記載のキット。
[8]
組成物(A)、組成物(B)、適切であれば組成物(C)または適切な場合にキットに含まれる更なる組成物(D)は、カチオン架橋性ポリマーの架橋を改良するための1または幾つかの物質、とりわけ架橋剤、好ましくはアミノ酸を含む、請求項1〜7のいずれかに記載のキット。
[9]
組成物(A)、組成物(B)、適切な場合には組成物(C)または適切な場合にキットに含まれる更なる組成物(D)または(E)は、架橋ゲルと、囲むべき尿結石断片、とりわけ腎臓結石断片との間で共有結合の形成を改良するかまたは可能にするために1つまたは幾つかの物質を含む、請求項1〜8のいずれかに記載のキット。
[10]
キットに含まれる組成物(A)、組成物(B)、適切には組成物(C)または適切な場合にはキットに含まれる更なる組成物(D)、(E)または(F)を、以下のリストからの1つまたは幾つかの更なる物質を含む請求項1〜9のいずれかに記載のキット:
染料、造影剤、防腐剤および安定化剤。
[11]
キットは、磁石フィッシング計器、好ましくは磁気尿結石ゲル複合材料を取り除くための磁気回収バスケットをさらに含む、請求項1〜10のいずれかに記載のキット。
[12]
キットは、アプリケーションカテーテル、注射器、混合カップ、混合注射器およびすすぎ用流体からなる群から選択された構成要素の1つまたは幾つかをさらに含む、請求項1〜11のいずれかに記載のキット。