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1. (WO2018163458) BOARDING ASSISTANCE DEVICE, METHOD AND PROGRAM
Document

明 細 書

発明の名称 乗客支援装置、方法及びプログラム

技術分野

0001  

背景技術

0002   0003  

発明の概要

0004   0005   0006   0007   0008   0009   0010   0011   0012   0013   0014   0015   0016   0017   0018   0019   0020   0021   0022   0023   0024  

図面の簡単な説明

0025   0026   0027   0028   0029   0030   0031   0032   0033   0034   0035   0036   0037   0038   0039   0040   0041   0042   0043   0044   0045   0046   0047   0048   0049   0050   0051   0052   0053   0054   0055   0056   0057   0058   0059   0060   0061   0062   0063   0064   0065   0066   0067   0068   0069   0070   0071   0072   0073   0074   0075   0076   0077   0078   0079   0080   0081   0082   0083   0084   0085   0086   0087   0088   0089   0090   0091   0092   0093   0094   0095   0096   0097   0098   0099   0100   0101   0102   0103   0104   0105   0106   0107   0108   0109   0110   0111   0112   0113   0114   0115   0116   0117   0118   0119   0120   0121   0122   0123   0124   0125   0126   0127   0128   0129   0130   0131   0132   0133   0134   0135   0136   0137   0138  

請求の範囲

1   2   3   4   5   6   7   8   9  

図面

1   2   3   4   5   6   7  

明 細 書

発明の名称 : 乗客支援装置、方法及びプログラム

技術分野

[0001]
 この発明は、自動運転車両の乗客を支援するための乗客支援装置、方法及びプログラムに関する。

背景技術

[0002]
 車両の運転操作を支援する自動運転制御装置を搭載した車両が開発され、販売が開始されている。
[0003]
 このような自動運転制御装置を搭載した車両において、運転者を支援する支援装置が各種提案されている。例えば、特開2014-044707号公報は、運転者の健常性を判定し、運転者の健常性が低下している場合、その低下の度合いに応じて運転者を支援する運転者異常時支援装置を開示している。

発明の概要

[0004]
 近年、自動運転制御装置の機能をより高めることで、運転者を必要としない自動運転を行う車両の研究が急速に進められており、近い将来、その実現が見込まれている。自動運転車両は、マイカー等の個人所有車両よりは、車両費用の高額化と運転者人件費削減の観点から、まずは、バスやタクシー等の乗り合い車両において先行的に実現されると想定される。
[0005]
 一般に、多数の乗客が乗車するバスとは異なり、タクシーは、少人数の乗客しか乗車できず、一人で乗車する機会も多い。このような少人数の乗客の全てが降車不能な状態、例えば寝てしまった場合や、救援が必要な状態、例えば急病になった場合に、乗客を支援する装置が求められる。
[0006]
 この発明は、自動運転制御装置を搭載した車両、例えば運転者が存在しない自動運転車両の乗客が降車不能状態となったときに乗客を支援することが可能な乗客支援装置、方法及びプログラムを提供しようとするものである。
[0007]
 上記課題を解決するため、この発明の第1の態様は、自動運転制御装置を有する自動運転車両に装着され、前記自動運転車両に乗車した乗客を支援する乗客支援装置であって、前記乗客の目的地と連絡先とを取得する乗客情報取得部と、前記乗客の状態を検出する乗客状態検出センサのセンシング結果に基づいて、前記乗客が降車可能な状態にあるか否かを判定する状態判定部と、前記状態判定部により前記乗客が降車不能な状態にあると判定されたとき、前記乗客の覚醒動作を行う覚醒支援部と、を備える。そしてさらに、前記乗客支援装置は、前記覚醒支援部による前記覚醒動作後も、前記状態判定部により前記乗客が降車不能な状態にあると判定された場合、前記乗客情報取得部によって取得した前記連絡先へ通知する連絡先通知部を備える。
[0008]
 この発明の第2の態様に係る乗客支援装置は、第1の態様に係る乗客支援装置において、前記自動運転車両が前記乗客の目的地又はその近傍に到着したか否かを判定する到着判定部をさらに具備し、前記状態判定部は、前記自動運転車両が前記乗客の目的地又はその近傍に到着したと前記到着判定部が判定したとき、前記乗客が降車可能な状態にあるか否かの判定を行う。
[0009]
 この発明の第3の態様に係る乗客支援装置は、第1又は第2の態様に係る乗客支援装置において、前記連絡先から迎えが来た状況となったか否かを判定する状況判定部と、少なくとも前記自動運転車両の前記乗客を乗車させた走行開始時に前記乗客の乗降車口のドアを施錠し、前記状態判定部により前記乗客が降車可能な状態にあると判定されたとき、又は、前記状況判定部により前記連絡先から迎えが来た状況となったと判定されたとき、前記ドアの前記施錠を解除するドアロック制御部と、をさらに備える。
[0010]
 この発明の第4の態様に係る乗客支援装置は、第3の態様に係る乗客支援装置において、前記連絡先通知部は、前記連絡先への通知に、迎えの者を確認するための特定情報を含め、前記状況判定部は、前記特定情報の提示に基づいて、前記連絡先から迎えが来た状況となったと判定する。
[0011]
 この発明の第5の態様に係る乗客支援装置は、第3又は第4の態様に係る乗客支援装置において、前記状況判定部により前記連絡先から迎えが来た状況とならないと判定されたとき、又は、前記連絡先通知部による前記連絡先への通知が行えないとき、前記自動運転制御装置による前記自動運転車両の決められた移動先への移動と、前記移動先への通知を行う移動先移動制御部をさらに備え、前記ドアロック制御部は、前記移動先への到着により、前記ドアの前記施錠を解除する。
[0012]
 この発明の第6の態様に係る乗客支援装置は、第5の態様に係る乗客支援装置において、前記決められた移動先の指定を受ける移動先指定部をさらに備える。
[0013]
 この発明の第7の態様に係る乗客支援装置は、第1乃至第6の態様の何れか一つに係る乗客支援装置において、前記状態判定部は、前記乗客の状態を検出する乗客状態検出センサのセンシング結果に基づいて、前記乗客の状態が、前記覚醒支援部による前記覚醒動作を行っても良い状態か否かをさらに判定し、前記覚醒支援部は、前記状態判定部が前記乗客の状態が前記覚醒動作を行っても良い状態であると判定したときのみ、前記覚醒動作を行う。
[0014]
 この発明の第8の態様は、自動運転制御装置を有する自動運転車両に装着され、前記自動運転車両に乗車した乗客を支援するための装置が実行する乗客支援方法であって、前記乗客の目的地と連絡先とを取得する乗客情報取得ステップと、前記乗客の状態を検出する乗客状態検出センサのセンシング結果に基づいて、前記乗客が降車可能な状態にあるか否かを判定する第1の状態判定ステップと、前記第1の状態判定ステップにおいて前記乗客が降車不能な状態にあると判定されたとき、前記乗客の覚醒動作を行う覚醒支援ステップと、前記覚醒支援ステップによる前記覚醒動作後、再度、前記乗客状態検出センサのセンシング結果に基づいて、前記乗客が降車可能な状態にあるか否かを判定する第2の状態判定ステップと、前記第2の状態判定ステップにおいて前記乗客が降車不能な状態にあると判定された場合、前記乗客情報取得ステップにおいて取得した前記連絡先へ通知する連絡先通知ステップと、を備えている。
[0015]
 この発明の第9の態様は、第1乃至第7の態様に係る乗客支援装置が備える各部の機能をコンピュータに実行させるプログラムである。
[0016]
 この発明の第1及び第8の態様によれば、自動運転車両に乗車した乗客の、例えば自宅などの目的地に加えて、その目的地の電話番号などの連絡先を取得しておき、乗客が正常に降車可能な状態で無い場合、例えば寝ている場合には、まず、乗客に対して音や振動等の刺激を与えることで乗客の覚醒を促し、それでも寝ている場合には、前記取得した連絡先に通知して迎えを依頼する。よって、乗客が覚醒していない状態のときには、迎えの者に乗客を託すことができるので、乗客を安全且つ確実に目的地に届けることが可能となる。
[0017]
 この発明の第2の態様によれば、前記自動運転車両が前記乗客の目的地又はその近傍に到着したときに前記乗客が降車可能な状態にあるか否かの判定を行うので、未だ当分目的地に到着しない場合には判定を行わず、不必要な動作を行わないことで、省電力化が可能である。そして、目的地に到着したとき、あるいは、目的地の近傍に到着した際には、前記乗客が降車可能な状態にあるか否かの判定を行うことで、覚醒動作や連絡先への通知の要否を判定することが必要なときには、前記乗客の状態の降車可能/不能の判定結果が得られているようにすることができる。
[0018]
 この発明の第3の態様によれば、迎えの者が来たことを確認してドア施錠を解除する。よって、乗客が覚醒していない状態のとき、無制限にドアの施錠を解除してしまうと、乗客が窃盗などの事件に巻き込まれる虞があるが、この発明の第3の態様では、ドアは施錠されたままであるため、そのような虞が無い。そして、迎えの者が来たときに、ドアの正常を解除することで、迎えの者に乗客を託すことができる。
[0019]
 この発明の第4の態様によれば、迎え依頼時に特定情報を伝え、迎えの者がこの特定情報を提示することにより、その人物が迎えの者であることを確認することができる。よって、迎えの者以外の人物が近づいてきても、ドアの施錠は解除されないので、乗客の安全は守られる。
[0020]
 この発明の第5の態様によれば、連絡先からの迎えが来ない場合や、連絡先に繋がらないとき、迎えを拒否された場合などには、契約している警備施設、あるいは警察や病院などの決められた移動先へ移動することで、乗客を警備員又は警察官や医師などに託すことが可能となる。
[0021]
 この発明の第6の態様によれば、例えば、タクシーの指令センターに連絡して、あるいは、乗客の状態に応じて警察や救急などの緊急通報用電話番号に通報して、移動先の指示を受け、その指示された移動先へ移動することができるので、現在位置からの距離や対応可能性等を考慮した適切な移動先へ乗客を届けることができる。
[0022]
 この発明の第7の態様によれば、乗客の状態が覚醒動作を行っても良い状態であるときのみ、覚醒動作を行うようにしているので、つまり、乗客の状態が覚醒動作を行うことが望ましくない場合、例えば乗客が目的地として病院を指定し、病院に行く途中で更に具合が悪くなって降車不能になっているような場合等には、乗客に対する覚醒動作を行わないようにしているので、不適切な状況で乗客に刺激などを与えることはなく、乗客の安全を図ることができる。
[0023]
 この発明の第9の態様によれば、第1乃至第7の態様のいずれか一つに係る乗客支援装置が備える各部の機能がコンピュータによって実行される。
[0024]
 すなわち、この発明の各態様によれば、自動運転制御装置を搭載した車両、例えば運転者が存在しない自動運転車両の乗客が降車不能状態となったときに乗客を支援することが可能な乗客支援装置、方法及びプログラムを提供することができる。

図面の簡単な説明

[0025]
[図1] 図1は、この発明の第1実施形態に係る乗客支援装置を備えた自動運転制御システムの全体構成を示す図である。
[図2] 図2は、この発明の第1実施形態に係る乗客支援装置の機能構成を示すブロック図である。
[図3] 図3は、図2に示した乗客支援装置による乗客支援の手順と支援内容を示すフローチャートである。
[図4] 図4は、この発明の第2実施形態に係る乗客支援装置の機能構成を示すブロック図である。
[図5] 図5は、図4に示した乗客支援装置による乗客支援の手順と支援内容を示すフローチャートである。
[図6] 図6は、この発明の第3実施形態に係る乗客支援装置による乗客支援の手順と支援内容を示すフローチャートである。
[図7] 図7は、この発明の第4実施形態に係る乗客支援装置による乗客支援の手順と支援内容を示すフローチャートである。

実施形態

[0026]
 以下、図面を参照してこの発明に係わる実施形態を説明する。 
 [第1実施形態]
 (構成)
 図1は、この発明の第1実施形態に係る乗客支援装置を備えた自動運転制御システムの全体構成を示す図である。この自動運転制御システムは、車両1に搭載される。なお、ここでは、車両1として、運転者が存在しない完全自動運転を行うタクシーを例に説明する。
[0027]
 車両1は、基本設備として、動力源及び変速装置を含むパワーユニット2と、操舵装置3と、を備えている。動力源としては、エンジン又はモータ、あるいはその両方が用いられる。
[0028]
 車両1は、運転者を必要としない自動運転モードで走行可能に構成されている。自動運転モードは、例えば、車両の走行する道路に沿って自動で車両1を走行させる運転状態を実現するモードであり、運転者が運転操作をすることなく、乗客によって設定された目的地に向かって自動的に車両を走行させる。なお、車両1は、必要により手動運転モードに切り替えて運転者の運転操作により走行できるように構成されていてもよい。
[0029]
 図1において、車両1はまた、自動運転モードによる運転制御を実行するための自動運転制御装置4を備えている。自動運転制御装置4は、GPS(Global Positioning System)受信機5、ジャイロセンサ6、及び車速センサ7からそれぞれセンシングデータを取得する。自動運転制御装置4は、図示しないナビゲーションシステムで生成される経路情報や、路車間通信により取得される交通情報、周辺の人や車両の位置と動きを監視する周辺モニタリングシステムにより得られる情報をもとに、ステアリング、アクセル及びブレーキを制御することで、車両1の走行を自動制御する。周辺モニタリングシステムは、例えば、周辺の車両との距離を測定して距離情報を自動運転制御装置4へ出力するレーダセンサ8と、車両周辺を撮像してその映像信号を自動運転制御装置4へ出力する周辺カメラ9と、を備えることができる。
[0030]
 自動運転制御には、例えば、自動操舵(操舵の自動運転)と自動速度調整(速度の自動運転)がある。自動操舵は、操舵装置3を自動で制御する運転状態である。自動操舵にはLKA(Lane Keeping Assist)が含まれる。LKAは、車両1が走行車線から逸脱しないように自動で操舵装置3を制御する。なお、自動操舵はLKAに限らない。自動速度調整は、車両1の速度を自動で制御する運転状態である。自動速度調整にはACC(Adaptive Cruise Control)が含まれる。ACCとは、例えば、車両1の前方に先行車が存在しない場合は予め設定された設定速度で車両1を定速走行させる定速制御を行い、車両1の前方に先行車が存在する場合には先行車との車間距離に応じて車両1の車速を調整する追従制御を行うものである。なお、自動速度調整は、ACCに限らず、CC(Cruise Control:定速制御)等も含まれる。
[0031]
 本実施形態の自動運転制御システムは、乗客を支援する乗客支援システム10を有している。乗客支援システム10は、この発明の第1実施形態に係る乗客支援装置11と、この乗客支援装置11にそれぞれ接続された、客室カメラ12、周囲マイクロフォン(以下、マイクと略記する。)13、案内出力装置14、ドアロック装置15、刺激出力装置16、及び通信装置17と、を備えている。また、前記GPS受信機5及び前記周辺カメラ9も前記乗客支援装置11に接続されており、これらGPS受信機5及び周辺カメラ9も、乗客支援システム10の一部として機能する。
[0032]
 客室カメラ12は、乗客の状態を検出する乗客状態検出センサとして機能する。この客室カメラ12は、例えば、ダッシュボード上、前席シートのヘッドレスト背面、客室の天井や側面等、各乗客の顔や体を撮影可能な位置に複数設置され、各シートに搭乗した乗客を撮像してその映像信号を乗客支援装置11へ出力する。
[0033]
 周囲マイク13は、車両1の周囲の音を検出するセンサとして機能する。この周囲マイク13は、例えば、乗客の乗降車口のドア近傍に、車両外の音を検出可能に設置され、ドア付近で発せられた乗客又は乗客を迎えに来た人などの音声をピックアップしてその音声信号を乗客支援装置11へ出力する。なお、この周囲マイク13は、自動運転制御装置4が使用する周辺モニタリングシステムの一部として機能することもできる。
[0034]
 案内出力装置14は、乗客支援装置11からの案内情報を出力する。案内出力装置14は、例えば、スピーカと表示器を有し、乗客支援装置11から出力された案内情報の音声信号をスピーカから出力すると共に、案内情報の表示信号を表示器に表示する。また、この案内出力装置14は、マイクを有し、乗客の目的地や連絡先を問い合わせる案内情報に応じて乗客から発せられる目的地や連絡先の音声をピックアップしてその音声信号を乗客支援装置11へ出力する。さらに、案内出力装置14は、ナビゲーションシステムにおける画像表示機能やタッチ入力機能及び音声入出力機能と同等の機能を備えることで、乗客の操作によって目的地や連絡先が入力され得るように構成されてもよく、それら入力された目的地や連絡先の情報を乗客支援装置11へ出力する。なお、案内出力装置14は、これらの構成の全てを備える必要は無く、少なくとも乗客の目的地と連絡先を取得可能であれば、どのような構成であっても構わない。
[0035]
 また、案内出力装置14は、完全自動運転を行うタクシーが備えるタクシーシステムの一部として、例えば、クレジットカードやプリペイドカード、会員カード等から情報を読み取るカードリーダ機能を備え、通信装置17を介して、乗客から運賃を徴収することが可能となっている。この機能を利用することで、クレジットカードや会員カードの情報に基づいて、通信装置17を介して乗客の住所情報及び電話番号情報が取得可能な場合、乗客が指定した目的地が乗客の住所情報に一致すれば、電話番号情報を連絡先として利用可能であるので、乗客への連絡先の問い合わせを省略することができる。また、案内出力装置14は、運賃を現金により支払うための自動現金受取/釣り銭支払い機能を備えてもよい。
[0036]
 ドアロック装置15は、乗客の乗降車口のドアに取り付けられており、乗客支援装置11の制御により施錠又は施錠解除される。
[0037]
 刺激出力装置16は、乗客支援装置11の制御により乗客に対して、音、光、振動などの刺激を与える。音や光を出力する装置は、独立したスピーカやランプとして構成しても良いし、案内出力装置14を兼用することも可能である。振動を出力する装置としては、例えば、乗客が座っているシートの座面などを微小振動させるバイブレータ、乗客が装着しているシートベルトを微小量繰り返し引き込み/繰り出しするシートベルト駆動装置、などを備える。
[0038]
 通信装置17は、乗客支援装置11の制御により所定のタクシー指令センターとの通信を行うと共に、必要により、公衆電話回線を介して連絡先に通知可能となっている。
[0039]
 乗客支援装置11は、乗客を支援するもので、以下のように構成される。図2はその機能構成を示すブロック図である。
[0040]
 乗客支援装置11は、入出力インタフェースユニット20と、制御ユニット40と、記憶ユニット60と、を備えている。
[0041]
 入出力インタフェースユニット20は、客室カメラ12及び周辺カメラ9から出力された映像信号を受信してデジタルデータに変換して、制御ユニット40に入力する。また、入出力インタフェースユニット20は、GPS受信機5から車両1の現在位置を示す現在位置情報を受信して制御ユニット40に入力する。入出力インタフェースユニット20はまた、周囲マイク13、案内出力装置14及び通信装置17から出力された音声信号を受信してデジタルデータに変換して、制御ユニット40に入力する。入出力インタフェースユニット20はさらに、案内出力装置14から出力された乗客の目的地情報及び連絡先情報を受信して、それらを制御ユニット40に入力する。
[0042]
 また、入出力インタフェースユニット20は、制御ユニット40から出力された案内情報を音声信号及び表示信号に変換して案内出力装置14へ出力する。さらに、入出力インタフェースユニット20は、制御ユニット40から出力されたドア制御情報をドア施錠/施錠解除信号に変換してドアロック装置15へ出力する。入出力インタフェースユニット20はさらに、制御ユニット40から出力された覚醒支援情報を刺激出力装置駆動信号に変換して刺激出力装置16へ出力する。また、入出力インタフェースユニット20は、制御ユニット40から出力された連絡先情報を電話番号信号に変換して通信装置17に出力すると共に、制御ユニット40から出力された案内情報を音声信号に変換して通信装置17に出力する。
[0043]
 さらに、入出力インタフェースユニット20は、自動運転制御装置4と制御ユニット40との間の情報の授受を行う。
[0044]
 記憶ユニット60は、記憶媒体として、例えばSSD(Solid State Drive)やHDD(Hard Disk Drive)等の随時書き込み及び読み出しが可能な不揮発性メモリを使用したものである。また、一部はRAMのような揮発性メモリを使用しても構わない。記憶ユニット60は、本実施形態を実施するために使用する記憶領域として、監視映像記憶部61、会話音声記憶部62、会話内容記憶部63、案内情報記憶部64、目的地及び連絡先記憶部65、乗客状態記憶部66、及び、周辺状況記憶部67を備えている。ここで、監視映像記憶部61は、客室及び車両1の周辺の監視映像を記憶する。会話音声記憶部62は、客室内又は車外ドア付近での及び通信による会話音声を記憶する。会話内容記憶部63は、乗客及び連絡先からの迎えの者との会話内容を記憶する。案内情報記憶部64は、案内情報を記憶している。目的地及び連絡先記憶部65は、目的地及び連絡先を記憶する。乗客状態記憶部66は、乗客の状態を記憶する。周辺状況記憶部67は、連絡先から迎えの者が来た状況か否かを記憶する。
[0045]
 制御ユニット40は、本実施形態を実施するために必要な制御機能として、映像取得部41、音声取得部42、音声認識部43、案内情報出力部44、目的地及び連絡先取得部45、目的地出力部46、自動運転判定部47、到着判定部48、乗客状態判定部49、覚醒支援部50、通知出力部51、周辺状況判定部52、及び、ドアロック制御部53を備えている。なお、制御ユニット40を、コンピュータを構成するCPU(Central Processing Unit)及びプログラムメモリにより構成して、これらの制御機能はいずれもプログラムメモリに格納されたプログラムをCPUに実行させることにより実現されることもできる。
[0046]
 映像取得部41は、客室カメラ12から各シートに搭乗した乗客の監視映像を取得する機能を有している。また、映像取得部41は、周辺カメラ9から車両1の周辺の監視映像を取得する機能を有している。映像取得部41は、これら客室カメラ12及び周辺カメラ9から出力された映像信号のデジタルデータ(乗客監視映像データ及び周辺監視映像データ)を入出力インタフェースユニット20から取り込み、この取り込んだ各監視映像データを記憶ユニット60の監視映像記憶部61に記憶させる。
[0047]
 なお、客室カメラ12及び周辺カメラ9又は入出力インタフェースユニット20において、映像信号を所定の符号化方式に応じて符号化するようにしてもよい。このようにすると、監視映像データの情報量を減らして監視映像記憶部61の記憶容量を節約することが可能となる。
[0048]
 音声取得部42は、周囲マイク13から車両ドア付近の人物が発した音声を取得する機能を有している。また、音声取得部42は、案内出力装置14が備えるマイクから乗客が発した音声を取得する機能を有している。さらに、音声取得部42は、通信装置17から通話先の人物が発した音声を取得する機能を有している。音声取得部42は、これら周囲マイク13、案内出力装置14及び通信装置17から出力された音声信号のデジタルデータ(会話音声データ)を入出力インタフェースユニット20から取り込み、この取り込んだ会話音声データを記憶ユニット60の会話音声記憶部62に記憶させる。
[0049]
 音声認識部43は、音声認識辞書を有し、音声データに対して音声認識を行い、音声データをテキストデータ化する機能を有している。音声認識部43は、例えば会話音声記憶部62に音声が記憶される毎に、その記憶された会話音声データを音声認識し、その認識した会話内容情報を記憶ユニット60の会話内容記憶部63に記憶させる。
[0050]
 案内情報出力部44は、案内情報記憶部64から予め記憶されている案内情報を読み込み、案内出力装置14へ出力する機能を有している。案内情報出力部44が、案内情報記憶部64からいずれの案内情報を読み出して出力するかは、会話内容記憶部63に記憶された乗客との会話内容と、後述する乗客状態記憶部66に記憶されている乗客状態判定部49の判定結果とに応じて決定する。
[0051]
 目的地及び連絡先取得部45は、乗客の目的地と連絡先を取得する機能を有している。目的地及び連絡先取得部45は、会話内容記憶部63に記憶された乗客との会話内容を読み出して、目的地及び連絡先を取得し、それら取得した目的地及び連絡先の情報を記憶ユニット60の目的地及び連絡先記憶部65に記憶させる。また、目的地及び連絡先取得部45は、案内出力装置14により入力された目的地や連絡先の情報を取り込み、それら取り込んだ目的地及び連絡先の情報を記憶ユニット60の目的地及び連絡先記憶部65に記憶させることもできる。
[0052]
 目的地出力部46は、乗客の目的地を自動運転制御装置4へ出力する機能を有している。目的地出力部46は、目的地及び連絡先記憶部65に記憶された目的地の情報を読み出して、自動運転制御装置4へ出力する。
[0053]
 自動運転判定部47は、自動運転制御装置4から出力された自動運転に関わる各種情報から、車両1が現在、走行しているのか、停車しているのか、目的地に到着したのか否か、などの自動運転状態を判定する機能を有している。この自動運転判定部47の判定結果に応じて、制御ユニット40は、本実施形態を実施するために、各部を機能させる。
[0054]
 到着判定部48は、車両1が乗客の目的地に到着したか否かを判定する機能を有している。到着判定部48は、目的地及び連絡先記憶部65に記憶された目的地の情報を読み出して、これをGPS受信機5から供給される車両1の現在位置を示す現在位置情報と比較することで、目的地へ到着したかどうか判定する。
[0055]
 乗客状態判定部49は、乗客の状態を判定する機能を有している。乗客状態判定部49は、到着判定部48によって車両1が目的地に到着していると判定された際に、監視映像記憶部61から乗客監視映像データを読み込み、この乗客監視映像データに基づいて乗客が降車可能状態か否(降車不能状態である)かを判定する処理を行う。なお、降車不能状態とは、例えば、乗客が寝込んでしまったり、急病になってしまったりしたような状態である。乗客状態判定部49は、判定結果を、乗客状態記憶部66に記憶させる。
[0056]
 また、乗客状態判定部49は、監視映像記憶部61に記憶されている乗客監視映像データだけでなく、例えばシートベルトの装着が解除されたか否かにより乗客の状態(降車可能状態/降車不能状態)を判定することも可能である。すなわち、車両1の運転開始は、乗客がシートベルトを装着したことを条件とするので、目的地に到着しても乗客がシートベルトをしたままであれば、乗客が降車不能な状態にあると判定することができる。
[0057]
 覚醒支援部50は、刺激出力装置16によって乗客に刺激を与える機能を有している。覚醒支援部50は、乗客状態記憶部66に記憶されている乗客の状態を読み出し、乗客が降車不能な状態にあれば覚醒支援情報を刺激出力装置16に出力し、乗客へ刺激を与えて乗客の覚醒を促す。
[0058]
 通知出力部51は、通信装置17により連絡先へ迎えを依頼する通知を行う機能を有している。通知出力部51は、乗客状態記憶部66に記憶されている乗客の状態を読み出し、刺激出力装置16による刺激の出力にもかかわらず乗客が降車不能な状態のままであれば、目的地及び連絡先記憶部65に記憶されている乗客の連絡先の電話番号を読み出し、通信装置17に出力することで、通信装置17により連絡先に電話をかける。また、通知出力部51は、案内情報記憶部64に記憶された案内情報を読み出して、通信装置17に出力することで、通信装置17により電話に出た相手に迎えを依頼する音声案内を行う。この音声案内は、迎えの者であるか否かを確認するためのパスワードや暗証番号、コールバックの電話番号などの特定情報を含む。コールバック電話番号は、当該車両1に固有の番号であっても良いし、タクシー指令センターなどの予め決められた専用番号であっても構わない。
[0059]
 周辺状況判定部52は、車両1の周辺の状況を判定し、連絡先から迎えの者が来た状況となったか否かを判定する機能を有している。周辺状況判定部52は、監視映像記憶部61から周辺監視映像データを読み込み、車両ドア付近に人物が近づいてきたとき、周囲マイク13により取り込んだその人物との会話内容を会話内容記憶部63から読み込み、連絡先から迎えの者か否かを判定する。ここで、迎えの者が来たか否かは、会話内容に、迎えの者であることを確認するための特定情報が含まれるか否かにより判定することができる。また、周辺状況判定部52は、車両ドア付近に人物が近づいてきたとき、監視映像記憶部61から周辺監視映像データにより当該人物が電話通話を行っており、且つ、通信装置17により、連絡先の相手からのコールバック又はタクシー指令センターからのコールバック受けの通知を受けたか否かにより、迎えの者が来たか否かを確認することができる。周辺状況判定部52は、判定結果を、周辺状況記憶部67に記憶させる。
[0060]
 ドアロック制御部53は、ドアロック装置15を制御する機能を有している。ドアロック制御部53は、自動運転判定部47による自動運転の開始の判定により、あるいは、目的地出力部46による目的地情報の出力に応じて、ドアロック装置15にドアを施錠させる。即ち、ドアロック制御部53は、少なくとも乗客を乗車させた状態での自動運転による走行開始時に、ドアを施錠させる。また、ドアロック制御部53は、乗客状態記憶部66に記憶された乗客の状態を読み出し、乗客が降車可能な状態にあるとき、ドアロック装置15にドアの施錠を解除させる。さらに、ドアロック制御部53は、周辺状況記憶部67に記憶された周辺状況を読み出し、連絡先から迎えの者が来た状況であれば、ドアロック装置15にドアの施錠を解除させる。また、運賃が現金による支払いの場合には、運賃が支払われるまで、シートベルトが解除できないようにシートベルトロック機構を備え、ドアロック制御部53がドアのロック制御と合わせてシートベルトのロック制御も行えるようにしてもよい。
[0061]
 (動作)
 次に、前述したように構成された乗客支援装置11の動作を説明する。図3はその全体の乗客支援の手順と支援内容を示すフローチャートである。
[0062]
 なお、このフローチャートは、乗客が乗車したことに応じて、スタートする。それ以前の乗客を捕まえる機能は、完全自動運転を行うタクシーが備えるタクシーシステムの機能であるので、ここでは説明を省略する。
[0063]
 (1)乗客乗車
 乗客支援装置11は、乗客が乗車すると、まず、ステップS1において、制御ユニット40のドアロック制御部53によりドアロック装置15を制御して、ドアを施錠する。
[0064]
 (2)目的地、連絡先取得
 その後、ステップS2において、乗客支援装置11は、乗客の目的地と連絡先を取得する。例えば、制御ユニット40の案内情報出力部44は、案内出力装置14から乗客の目的地や連絡先を問い合わせる案内情報を出力させ、案内出力装置14が有するマイクや表示器とタッチパネルによる目的地と連絡先の入力を受けて、目的地及び連絡先取得部45により目的地と連絡先を取得し、記憶ユニット60の目的地及び連絡先記憶部65に記憶させる。
[0065]
 なお、目的地が自宅であり、カード情報などから自宅の連絡先が取得可能な場合や、目的地を電話番号により検索する場合には、乗客による連絡先の入力は省略することができる。また、目的地が病院や役所等の公共施設であれば、電話番号が周知のため、この場合にも乗客による連絡先の入力は省略することができる。
[0066]
 なお、上記ステップS1におけるドアの施錠は、このステップS2の後に行ってもよい。
[0067]
 (3)自動運転
 目的地及び連絡先が取得されたならば、ステップS3において、乗客支援装置11は、自動運転制御装置4に乗客の目的地へ自動運転走行を開始するよう指示する。例えば、制御ユニット40の目的地出力部46は、目的地及び連絡先記憶部65より目的地の情報を読み出して、自動運転制御装置4に出力する。自動運転制御装置4は、この出力された目的地の情報に従って、その目的地への自動運転を行う。なお、この自動運転制御装置4の動作はこの実施形態に直接関係しないため、その説明は省略する。
[0068]
 その後、ステップS4において、乗客支援装置11は、目的地へ到着するのを待つ。例えば、制御ユニット40は、到着判定部48により、例えばGPS受信機5で取得した車両1の現在位置情報と目的地及び連絡先記憶部65に記憶された目的地の情報とを比較し、両者が一致したか否かを判定する。両者が一致するまで、このステップを繰り返す。
[0069]
 そして、目的地に到着したならば、ステップS5において、乗客支援装置11は、目的地に到着したことを乗客に告知する。例えば、制御ユニット40の案内情報出力部44は、案内出力装置14から目的地へ到着した旨の案内情報を出力する。
[0070]
 (4)乗客状態判定
 ここで、乗客支援装置11は、乗客が降車可能な状態であるか否かを判定する。例えば、ステップS6において、制御ユニット40の乗客状態判定部49は、監視映像記憶部61から乗客監視映像データを読み込み、乗客監視映像データに基づいて、全ての乗客の状態を判定する。乗客状態判定部49は、判定結果を表す情報を乗客状態記憶部66に記憶させる。
[0071]
 ここで、乗客状態判定部49が判定する乗客の状態は、例えば、乗客が眠っているか否かである。例えば、乗客監視映像データに基づいて、乗客の眼の開眼の状態、乗客の姿勢、乗客の静動状態、等を検出することで、乗客が眠っているのか、運賃支払いや降車のための動作をしているのかを認識する。また、案内出力装置14が有するマイクから音声取得部42によって取得した客室内の音により、例えば乗客がいびきをかいているなどの情報を補助的に使用しても良い。さらには、シートベルの解除状態なども利用できる。
[0072]
 なお、複数人の乗客が乗車している場合、その内の少なくとも一人が眠っていなければ、乗客状態判定部49は、乗客は降車可能状態であると判定する。乗客の全てが眠っていれば、乗客状態判定部49は、乗客が降車不能状態にあると判定する。
[0073]
 そして、乗客支援装置11は、乗客状態記憶部66に記憶された判定結果を表す情報が降車可能状態となっているか否かを判定する。例えば、ステップS7において、制御ユニット40は、乗客状態記憶部66に記憶されている乗客状態判定部49の判定結果を読み出し、それが降車可能状態となっているか否かを判定する。ここで、乗客状態判定部49の判定結果が降車可能状態となっていれば、乗客支援装置11は、処理を後述するステップS13に進める。これに対し、乗客状態判定部49の判定結果が降車不能状態となっていれば、乗客支援装置11は、処理を次のステップS8に進める。
[0074]
 (5)覚醒動作
 乗客支援装置11は、ステップS8において、乗客の覚醒動作を実施する。例えば、制御ユニット40の覚醒支援部50は、乗客状態記憶部66に記憶された乗客の状態判定結果を読み出し、全ての乗客が降車不能状態であれば、覚醒支援情報を刺激出力装置16に出力する。これにより、刺激出力装置16から乗客へ刺激が与えられ、乗客の覚醒が促される。
[0075]
 (6)連絡先への通知
 前記覚醒動作を開始してから例えば1分後等の所定の時間経過後、乗客支援装置11は、再び、乗客が降車可能な状態であるか否かを判定する。例えば、ステップS9において、制御ユニット40の乗客状態判定部49は、監視映像記憶部61から乗客監視映像データを読み込み、乗客監視映像データに基づいて、全ての乗客の状態を判定し、その判定結果を表す情報を乗客状態記憶部66に記憶させる。そして、乗客支援装置11は、乗客状態記憶部66に記憶された判定結果を表す情報が降車可能状態となっているか否か、つまり、乗客が覚醒したか否かを判定する。例えば、ステップS10において、制御ユニット40は、乗客状態記憶部66に記憶されている乗客状態判定部49の判定結果を読み出し、それが降車可能状態となっているか否かを判定する。ここで、判定結果が降車可能状態となっていれば、乗客支援装置11は、処理を後述するステップS13に進める。これに対し、判定結果が降車不能状態となっていれば、乗客支援装置11は、処理を次のステップS11に進める。
[0076]
 乗客支援装置11は、ステップS11において、乗客の連絡先へ通知を行う。例えば、制御ユニット40の通知出力部51は、乗客状態記憶部66に記憶された乗客の状態判定結果を読み出し、全ての乗客が降車不能状態のままであるならば、目的地及び連絡先記憶部65に記憶されている乗客の連絡先の電話番号を読み出して、通信装置17により、その連絡先に電話をかける。そして、通知出力部51は、案内情報記憶部64に記憶された迎えを依頼する音声案内等の案内情報を読み出して、これを通信装置17を介して電話に出た相手に伝える。この音声案内は、迎えの者であるか否かを確認するための特定情報を含む。
[0077]
 (7)迎え確認
 連絡先への通知後、乗客支援装置11は、ステップS12において、連絡先から迎えが来たか否かを判定する。例えば、制御ユニット40の周辺状況判定部52は、監視映像記憶部61から周辺監視映像データを読み込み、車両ドア付近に人物が近づいてきたか否かを判定する。そして、車両ドア付近に人物が近づいてきたならば、周辺状況判定部52は、周囲マイク13によりピックアップした当該人物の会話内容情報を会話内容記憶部63より読み出し、それに前記特定情報が含まれているか否かを判定する。あるいは、周辺状況判定部52は、監視映像記憶部61から周辺監視映像データにより当該人物が電話通話を行っていて、且つ、通信装置17によるコールバック受けの通知を受けたか否かを判定する。つまり、周辺状況判定部52は、前記人物が特定情報を提示したか否かを判定する。このように、特定情報の呈示の有無により、連絡先からの迎えが来たか否かを判定し、その結果を、周辺状況記憶部67に記憶させる。
[0078]
 こうして、乗客支援装置11は、連絡先からの迎えが来るのを待つ。
[0079]
 なお、車両1に、車両外の人物に案内情報を音声や表示により出力する案内手段を設け、周辺状況判定部52は、車両ドア付近に人物が近づいてきたとき、前記特定情報の提示を促す案内情報を出力するようにしてもよい。また、特定情報の入力は、音声に限るものではなく、例えばドアにテンキーなどのキー入力部を設けておき、それによって特定情報を入力させるようにしてもよい。
[0080]
 (8)乗客降車
 迎えが来たことが確認できたならば、乗客支援装置11は、ステップS13において、制御ユニット40のドアロック制御部53によりドアロック装置15を制御して、ドアの施錠を解除する。
[0081]
 その後の運賃支払い機能は、完全自動運転を行うタクシーが備えるタクシーシステムの機能であるので、ここでは説明を省略する。
[0082]
 (効果)
 例えば、乗客が泥酔していて眠ってしまい、その乗客の自宅等の目的地に到着しても、なかなか起きず、運転者が乗客を揺するなどして起こすことがある。運転者が存在する手動運転のタクシーであれば、このように眠り込んだ乗客に対処することができるが、完全自動運転モードによって運行しているタクシーでは、対処が難しい。 
 そこで、この発明の第1実施形態では、完全自動運転モードにより運行しているタクシーにおいて、乗客の目的地に加えて連絡先を取得しておき、目的地に到着した際に、乗客が正常に降車可能な状態で無い場合、例えば寝ている場合には、まず、乗客に対して音や振動等の刺激を与えることで乗客の覚醒を促し、それでも寝ている場合には、前記取得した連絡先に通知して迎えを依頼する。よって、運転者が存在しない自動運転車両の乗客が降車不能状態となったときに乗客を支援することが可能となる。
[0083]
 また、この発明の第1実施形態では、迎えの者が来たことを確認した上で、ドア施錠を解除するようにしている。特に、乗客が覚醒していない状態のとき、無制限にドアの施錠を解除してしまうと、乗客が窃盗などの事件に巻き込まれる虞があるが、この第1実施形態では、迎えが来るまではドアは施錠されたままであるため、そのような虞が無い。そして、迎えが来て始めてドアの施錠を解除して、迎えの者に乗客を託すことができる。よって、乗客を安全且つ確実に目的地に届けることが可能となる。
[0084]
 また、特定情報の提示により迎えの者か否かを確認した上でドアの施錠を解除するので、乗客の安全を確実に確保することができる。
[0085]
 [第2実施形態]
 (構成)
 図4は、この発明の第2実施形態に係る乗客支援装置11の機能構成を示すブロック図である。ここで、図面の簡略化のために、図2に示した第1実施形態に係る乗客支援装置11と同様の構成については、その一部の図示を省略している。
[0086]
 この第2実施形態に係る乗客支援装置11も、第1実施形態と同様、入出力インタフェースユニット20と、制御ユニット40と、記憶ユニット60と、を備えている。
[0087]
 記憶ユニット60は、本実施形態を実施するために使用する記憶領域として、第1実施形態のそれらと同様の、監視映像記憶部61、会話音声記憶部62、会話内容記憶部63、案内情報記憶部64、目的地及び連絡先記憶部65、乗客状態記憶部66、及び、周辺状況記憶部67を備えている。そしてさらに、この第2実施形態では、記憶ユニット60は、所定連絡先記憶部68と指定移動先記憶部69とを備えている。ここで、所定連絡先記憶部68は、連絡先への通知不可時等に使用する所定連絡先を記憶している。この所定連絡先としては、例えばタクシー指令センターのネットワークアドレスや電話番号でもよいし、タクシー会社が契約している警備施設の電話番号でもよい。さらには、所定連絡先は、警察や救急などの緊急通報用電話番号でもよい。指定移動先記憶部69は、タクシー指令センターや、警備施設又は緊急通報先のオペレータから指示された移動先を記憶する。
[0088]
 また、制御ユニット40は、本実施形態を実施するために必要な制御機能として、第1実施形態のそれらと同様の、映像取得部41、音声取得部42、音声認識部43、案内情報出力部44、目的地及び連絡先取得部45、自動運転判定部47、到着判定部48、乗客状態判定部49、覚醒支援部50、通知出力部51、周辺状況判定部52、及び、ドアロック制御部53を備えている。また、第1実施形態における目的地出力部46の代わりに、目的地及び移動先出力部54を有している。そしてさらに、この第2実施形態では、制御ユニット40は、指定移動先取得部55を備えている。
[0089]
 ここで、目的地及び移動先出力部54は、乗客の目的地又は指定の移動先を自動運転制御装置4へ出力する機能を有している。目的地及び移動先出力部54は、目的地及び連絡先記憶部65に記憶された目的地の情報を読み出して、自動運転制御装置4へ出力する。また、目的地及び移動先出力部54は、指定移動先記憶部69に記憶された指定の移動先の情報を読み出して、自動運転制御装置4へ出力する。
[0090]
 指定移動先取得部55は、通信装置17によりタクシー指令センターから受信した移動先の情報を入出力インタフェースユニット20を介して取り込み、それを指定の移動先の情報として指定移動先記憶部69に記憶させる。また、指定移動先取得部55は、会話内容記憶部63に記憶された警備施設又は緊急通報先のオペレータとの会話内容を読み出して、移動先を取得し、指定の移動先の情報として指定移動先記憶部69に記憶させてもよい。
[0091]
 なお、この第2実施形態においては、案内情報記憶部64は、警備施設又は緊急通報先のオペレータに移動先を問い合わせる案内情報を記憶している。そして、通知出力部51は、この案内情報を案内情報記憶部64から読み出して通信装置17に出力することで、通信装置17により電話に出た警備施設又は緊急通報先のオペレータに移動先を問い合わせる音声案内を行う機能を有している。
[0092]
 また、乗客状態判定部49は、監視映像記憶部61から乗客監視映像データを読み込んで乗客が降車可能状態か否か判定するだけでなく、乗客が苦しんでいるかどうか、血を流しているかどうか等により、乗客に刺激を与えても良い覚醒動作許可状態であるか否(覚醒動作不許可状態)かを判定する処理を行う機能を備える。
[0093]
 (動作)
 次に、前述したように構成された乗客支援装置11の動作を説明する。図5はその全体の乗客支援の手順と支援内容を示すフローチャートである。
[0094]
 ここで、(1)乗客乗車、(2)目的地、連絡先取得、(3)自動運転、及び(4)乗客状態判定におけるステップS1乃至ステップS7の処理については、第1実施形態と同様である。
[0095]
 (5)覚醒動作
 ステップS7において乗客が降車不能状態にあると判定された場合、乗客支援装置11は、乗客の覚醒動作を実施する前に、ステップS21において、覚醒動作を行っても良いか否かを確認する。例えば、制御ユニット40の覚醒支援部50は、乗客状態記憶部66に記憶された乗客の状態判定結果を読み出し、全ての乗客が降車不能状態である場合、更に、各乗客が覚醒動作許可状態であるか否かを判定する。
[0096]
 ここで、全ての乗客が覚醒動作許可状態であれば、覚醒支援部50は、ステップS8において、覚醒支援情報を刺激出力装置16に出力して、刺激出力装置16から全ての乗客へ刺激を与え、各乗客の覚醒を促すことができる。また、少なくとも乗客の一人が覚醒動作不許可状態であれば、覚醒支援部50は、その覚醒動作不許可状態の乗客を除いた各乗客へ刺激出力装置16から刺激を与え、それらの乗客の覚醒を促すことができる。
[0097]
 これに対して、全ての乗客が覚醒動作不許可状態であれば、そのような覚醒動作は行わずに、ステップS11の乗客の連絡先への通知の処理へと進む。
[0098]
 (6)連絡先への通知
 この(6)連絡先への通知におけるステップS10の処理については、第1実施形態と同様である。
[0099]
 一方、ステップS11の処理については、この第2実施形態では、ステップS11A、ステップS11B及びステップS11Cに細分化されている。
[0100]
 まず、ステップS11Aにおいて、制御ユニット40の通知出力部51は、例えば、乗客状態記憶部66に記憶された乗客の状態判定結果を読み出し、全ての乗客が降車不能状態のままであるならば、目的地及び連絡先記憶部65に記憶されている乗客の連絡先の電話番号を読み出して、通信装置17により、その連絡先に電話をかける。その後、ステップS11Bにおいて、通知出力部51は、会話内容記憶部63に記憶された連絡先の応答者との会話内容を読み出して、連絡先から応答があったか否かを確認する。そして、応答があったことが確認できたならば、通知出力部51は、ステップS11Cにおいて、案内情報記憶部64に記憶された迎えを依頼する音声案内等の案内情報を読み出して、これを通信装置17を介して電話に出た応答者に伝える。
[0101]
 その後の(7)迎え確認及び(8)乗客降車におけるステップS12及びステップS13の処理については、第1実施形態と同様である。
[0102]
 (9)移動先への移動
 前記ステップS11Bにおいて連絡先から応答が無かった場合、あるいは、前記ステップS12において所定時間内に迎えが来たことを確認できない場合には、乗客支援装置11は、移動先へ移動する。なお、前記ステップS12における連絡先から迎えが来たか否かの判定は、前記ステップS11Cにおける迎え依頼に対する拒否応答か有ったか否かの判定も加えても良い。これにより、所定時間迎えが来るのを待つこと無く、直ちに移動先への移動処理に移行することが可能となる。
[0103]
 移動先へ移動するために、例えば、制御ユニット40の通知出力部51は、ステップS22において、所定連絡先記憶部68に記憶されている所定連絡先、例えばタクシー指令センターのネットワークアドレス、を読み出して、通信装置17により、タクシー指令センターに現在位置と現在状況の通知を行う。そして、制御ユニット40の指定移動先取得部55は、ステップS23において、通信装置17により、タクシー指令センターから、最寄りの交番や警察署、病院などの移動先の情報を取得して、指定移動先記憶部69に記憶させる。
[0104]
 あるいは、通知出力部51は、ステップS22において、警備施設又は緊急通報先に通知を行うようにしても良い。この場合、通知出力部51は、所定連絡先記憶部68に記憶されている所定連絡先としての警備施設の電話番号又は緊急通報用電話番号を読み出して、通信装置17により、その電話番号に電話をかける。そして、乗客の状態に応じた案内情報を案内情報記憶部64から読み出して、現在位置と共に案内情報を警備施設又は緊急通報先のオペレータに通知する。その後、指定移動先取得部55は、ステップS23において、会話内容記憶部63に記憶された、通信装置17を介して取得した警備施設又は緊急通報先のオペレータとの会話内容の情報より、移動先として指定された交番や警察署、病院などを取得して、指定移動先記憶部69に記憶させる。
[0105]
 なお、既存のナビゲーションシステムを利用することで、指定移動先の名称、住所及び電話番号の内の一つの情報から、残りの二つの情報を取得することが可能である。
[0106]
 こうして移動先が取得されたならば、ステップS24において、乗客支援装置11は、自動運転制御装置4に指定の移動先へ自動運転走行を開始するよう指示する。例えば、制御ユニット40の目的地及び移動先出力部54は、指定移動先記憶部69より指定の移動先の住所の情報を読み出して、自動運転制御装置4に出力する。自動運転制御装置4は、この出力された移動先の情報に従って、その移動先の住所への自動運転を行う。
[0107]
 その後、ステップS25において、乗客支援装置11は、指定の移動先へ到着するのを待つ。例えば、制御ユニット40は、自動運転判定部47の制御の下、指定の移動先へ到着したか否かを判定し、その移動先へ到着するまで、このステップを繰り返す。
[0108]
 そして、指定の移動先に到着したならば、ステップS26において、乗客支援装置11は、指定の移動先に到着したことをその移動先へ通知する。例えば、制御ユニット40の通知出力部51は、指定移動先記憶部69に記憶されている指定移動先の電話番号を読み出して、通信装置17により、その電話番号に電話をかけ、案内情報記憶部64から到着したことを案内する案内情報を読み出して、通知する。
[0109]
 そして、前記ステップS13に処理を進めて、乗客支援装置11は、制御ユニット40のドアロック制御部53によりドアロック装置15を制御して、ドアの施錠を解除する。なお、この指定移動先への移動時にも、目的地への移動時と同様、迎えを確認した上で、ドアの施錠を解除するようにしてもよい。
[0110]
 その後の運賃支払い機能は、完全自動運転を行うタクシーが備えるタクシーシステムの機能であり、ここでは詳述しないが、カード払いであればカード取り忘れ警告の出力を行い、現金払いの場合には請求書及び支払い方法のプリントアウト出力を行うこととなる。
[0111]
 (効果)
 以上詳述したように、この発明の第2実施形態では、前記第1実施形態と同様の効果を奏することに加えて、乗客の状態が刺激を与えても良い状態であるか確認した上で刺激を与えるようにしているので、不適切な状況で乗客に刺激を与えることはなく、乗客の安全を図ることができる。
[0112]
 また、連絡先からの迎えが来ない場合、あるいは、連絡先に繋がらないときや迎えを拒否された場合に、警察や病院などの決められた移動先へ移動して乗客を警察官や医師に託すことができるので、乗客の安全を損なうこと無く降車させることができ、その後に営業を続けることが可能になる。
[0113]
 さらに、タクシー指令センターと通信して、又は、警備施設の電話番号や緊急通報用電話番号に通報して、移動先の指示を受け、その指示された移動先へ移動することができるので、距離や対応可能性等を考慮した適切な移動先へ乗客を届けることができる。
[0114]
 [第3実施形態]
 (構成)
 この発明の第3実施形態に係る乗客支援装置11の構成は、前述の第1実施形態に係る乗客支援装置11における図2のそれと同様であるので、その図示は省略する。
[0115]
 この第3実施形態では、到着判定部48は、車両1が乗客の目的地に到着したか否かを判定することに加えて、車両1がその目的地の近傍に到着したか否かをも判定する機能を有している。ここで、目的地の近傍とは、目的地から例えば100mなどの所定距離範囲を意味する。あるいは、目的地までの距離や道路状況によって計算される到着予定時間までの時間が例えば1分などの所定時間範囲であってもよい。なお、この目的地近傍は、このような目的地まで100mや1分といった値に限定するものではない。これは、多数の被検体についてのデータのディープラーニングによって求められた、あるいは、学術的又は統計学的に確立された、乗客の状態が変化しない距離や時間に設定されればよい。この目的地近傍を示す値は、到着判定部48内に設けた図示しないメモリに記憶しておいてもよいし、例えば目的地及び連絡先記憶部65に予め記憶させておいてもよい。
[0116]
 (動作)
 次に、このように構成された乗客支援装置11の動作を説明する。図6はその全体の乗客支援の手順と支援内容を示すフローチャートである。以下、第1実施形態と異なる部分のみを説明する。
[0117]
 この第3実施形態では、前述の第1実施形態における前記ステップS4において、到着判定部48により、未だ車両1が目的地に到着していないと判定されたとき、ステップS14において、到着判定部48により、更に、車両1が目的地の近傍に到着したか否かを判定する。ここで、目的地近傍にも到着していないと判定された場合には、乗客支援装置11は、処理を前記ステップS4に戻す。
[0118]
 これに対し、到着判定部48により、車両1が目的地の近傍に到着したと判定された場合には、乗客支援装置11は、処理をステップS6に進める。これにより、制御ユニット40の乗客状態判定部49は、監視映像記憶部61から乗客監視映像データを読み込み、乗客監視映像データに基づいて、全ての乗客の状態を判定し、判定結果を表す情報を乗客状態記憶部66に記憶させる。その後、乗客支援装置11は、処理を前記ステップS4に戻す。
[0119]
 そして、目的地に到着したならば、ステップS5において、乗客支援装置11は、目的地に到着したことを乗客に告知する。その後、この第3実施形態では、ステップS7に処理を進めて、乗客状態判定部49の判定結果が降車可能状態となっているか否かを判定する。このステップS7からステップS13は、前述の第1実施形態と同様である。
[0120]
 つまり、この第3実施形態では、目的地に到着する前の目的地近傍に到着したときに乗客の状態を取得しておき、目的地に到着したならば、その取得した乗客状態に応じた動作を行うものである。これは、目的地近傍として、車両1が目的地に到着したときも、目的地近傍で取得した乗客状態が維持されている確率が高い値が設定されていることによる。
[0121]
 (効果)
 以上詳述したように、この発明の第3実施形態では、目的地到着前つまり事前に乗客の状態を取得しておくことで、目的地に到着したならば直ちに乗客状態に応じた動作に移ることができ、目的地到着時点からこの動作へ移行するまでの時間短縮が可能となる。
[0122]
 なお、この第3実施形態のような乗客状態の事前は、前述した第2実施形態においても同様に適用可能なことは勿論である。
[0123]
 [第4実施形態]
 (構成)
 この発明の第4実施形態に係る乗客支援装置11の構成は、前述の第1実施形態に係る乗客支援装置11における図2のそれと同様であるので、その図示は省略する。
[0124]
 この第4実施形態では、前述の第3実施形態と同様に、到着判定部48は、車両1が乗客の目的地に到着したか否かを判定する機能と、車両1がその目的地の近傍に到着したか否かを判定する機能とを有している。
[0125]
 (動作)
 次に、このように構成された乗客支援装置11の動作を説明する。図7はその全体の乗客支援の手順と支援内容を示すフローチャートである。以下、第1実施形態と異なる部分のみを説明する。
[0126]
 前述の第1実施形態における前記ステップS3において自動運転制御装置4に乗客の目的地への自動運転走行の開始を指示した後、この第4実施形態では、ステップS14において、乗客支援装置11は、目的地の近傍へ到着するのを待つ。例えば、制御ユニット40は、到着判定部48により、車両1が目的地の近傍に到着したか否かを判定し、目的地近傍に到着したと判定されるまで、このステップを繰り返す。
[0127]
 そして、到着判定部48により、車両1が目的地の近傍に到着したと判定された場合には、乗客支援装置11は、ステップS6において、乗客状態判定部49によって全ての乗客の状態を判定し、判定結果を表す情報を乗客状態記憶部66に記憶させる。
[0128]
 その後、乗客支援装置11は、ステップS7において、乗客状態記憶部66に記憶された判定結果を表す情報が降車可能状態となっているか否かを判定する。ここで、乗客状態判定部49の判定結果が降車可能状態となっていれば、乗客支援装置11は、ステップS4において、例えば、到着判定部48により、車両1が目的地に到着したか否かを判定する。そして、まだ目的地に到着していないと判定された場合には、乗客支援装置11は、処理をステップS6に戻す。これに対して、ステップS4において、目的地に到着したと判定された場合には、乗客支援装置11は、ステップS5にいて目的地に到着したことを乗客に告知した後、ステップS13に処理を進めることで、ドアの施錠を解除する。
[0129]
 また、ステップS7において、乗客の状態が降車不能状態となっていると判定された場合には、前述の第1実施形態と同様のステップS8乃至ステップS13の処理が行われる。但し、ステップS10において、乗客状態判定部49の判定結果が降車可能状態であると判定された場合には、乗客支援装置11は、処理をステップS4に進める。
[0130]
 つまり、この第4実施形態では、目的地に到着する前の目的地近傍に到着したときに乗客の状態を取得し、それが降車不能状態であれば、目的地に到着する前に覚醒動作を行うものである。
[0131]
 (効果)
 以上詳述したように、この発明の第4実施形態では、目的地到着前つまり事前に乗客の状態を取得し、乗客の状態が降車不能状態であれば、目的地に到着する以前に覚醒動作に移ることで、目的地に到着した時点では乗客が覚醒している確率を向上させることができる。
[0132]
 なお、この第4実施形態のような乗客状態の事前は、前述した第2実施形態においても同様に適用可能なことは勿論である。
[0133]
 [他の実施形態]
 前記第1乃至第4実施形態では、乗客が降車可能な状態にあるか否かの乗客状態判定は、目的地に到着した際又は目的地近傍に到着した際に行うものとしている。しかし、この判定は、乗客が車両1に乗車している間は常に行うようにしてもよい。
[0134]
 また、前記第1乃至第4実施形態では、乗客状態検出センサが客室カメラ12で構成され、客室カメラ12により得られる乗客の顔を含む映像信号に基づいて乗客の状態を判定する場合を例にとって説明した。しかし、乗客状態検出センサは、客室カメラ12に限らず、乗客の生体情報を取得するセンサ生体センサで構成し、生体センサにより得られる生体信号、例えば脈波センサ又は心拍センサにより検出される乗客の脈波信号又は心拍信号や、圧力センサにより検出される横隔膜の上下動を表す信号に基づいて、乗客の状態を判定するようにしてもよい。
[0135]
 また、車両1として、完全自動運転を行うタクシーを例に説明したが、完全自動運転の自家用車であっても同様に適用可能なことは勿論である。この場合、自宅の連絡先は予め登録しておくことができるので、目的地が自宅である場合には、前記第1及び第2実施形態では、前記ステップS2において連絡先を取得しなくてもよくなる。
[0136]
 その他、車両の種類、自動運転制御装置の機能、乗客支援装置の乗客支援の手順と支援内容等についても、この発明の要旨を逸脱しない範囲で種々変形して実施可能である。
[0137]
 要するにこの発明は、上記実施形態に限定されるものではなく、実施段階ではその要旨を逸脱しない範囲で種々に変形することが可能である。また、各実施形態は可能な限り適宜組み合わせて実施してもよく、その場合組み合わせた効果が得られる。更に、上記実施形態には種々の段階の発明が含まれており、開示される複数の構成要件における適当な組み合わせにより種々の発明が抽出され得る。
[0138]
 上記の実施形態の一部又は全部は、以下の付記のようにも記載され得るが、以下には限られるものではない。 
(付記1)
 自動運転制御装置を有する自動運転車両に装着され、前記自動運転車両に乗車した乗客を支援する乗客支援装置であって、ハードウェアプロセッサと、メモリとを有し、
 前記ハードウェアプロセッサは、
  前記乗客の目的地と連絡先とを取得して前記メモリに記憶し、
  前記乗客の状態を検出する乗客状態検出センサのセンシング結果に基づいて、前記乗客が降車可能な状態にあるか否かを判定して、その判定結果を前記メモリに記憶し、
  前記メモリに記憶された前記判定結果が、前記乗客が降車不能な状態にあるという判定結果であるとき、前記乗客の覚醒動作を行い、
  前記覚醒動作後、再度、前記乗客の状態を検出する乗客状態検出センサのセンシング結果に基づいて、前記乗客が降車可能な状態にあるか否かを判定して、その判定結果を前記メモリに記憶し、
  前記メモリに記憶された前記判定結果が、未だ前記乗客が降車不能な状態にあるという判定結果である場合、前記メモリに記憶した前記連絡先へ通知する、乗客支援装置。
(付記2)
 自動運転制御装置を有する自動運転車両に装着され、前記自動運転車両に乗車した乗客を支援する装置が実行する乗客支援方法であって、
 ハードウェアプロセッサを用いて、前記乗客の目的地と連絡先とを取得してメモリに記憶し、
 前記ハードウェアプロセッサを用いて、前記乗客の状態を検出する乗客状態検出センサのセンシング結果に基づいて、前記乗客が降車可能な状態にあるか否かを判定して、その判定結果を前記メモリに記憶し、
 前記ハードウェアプロセッサを用いて、前記メモリに記憶された前記判定結果が、前記乗客が降車不能な状態にあるという判定結果であるとき、前記乗客の覚醒動作を行い、
 前記ハードウェアプロセッサを用いて、前記覚醒動作後、再度、前記乗客の状態を検出する乗客状態検出センサのセンシング結果に基づいて、前記乗客が降車可能な状態にあるか否かを判定して、その判定結果を前記メモリに記憶し、
 前記ハードウェアプロセッサを用いて、前記メモリに記憶された前記判定結果が、未だ前記乗客が降車不能な状態にあるという判定結果である場合、前記メモリに記憶した前記連絡先へ通知する、乗客支援方法。

請求の範囲

[請求項1]
 自動運転制御装置を有する自動運転車両に装着され、前記自動運転車両に乗車した乗客を支援する乗客支援装置であって、
 前記乗客の目的地と連絡先とを取得する乗客情報取得部と、
 前記乗客の状態を検出する乗客状態検出センサのセンシング結果に基づいて、前記乗客が降車可能な状態にあるか否かを判定する状態判定部と、
 前記状態判定部により前記乗客が降車不能な状態にあると判定されたとき、前記乗客の覚醒動作を行う覚醒支援部と、
 前記覚醒支援部による前記覚醒動作後も、前記状態判定部により前記乗客が降車不能な状態にあると判定された場合、前記乗客情報取得部によって取得した前記連絡先へ通知する連絡先通知部と、
 を具備する乗客支援装置。
[請求項2]
 前記自動運転車両が前記乗客の目的地又はその近傍に到着したか否かを判定する到着判定部をさらに具備し、
 前記状態判定部は、前記自動運転車両が前記乗客の目的地又はその近傍に到着したと前記到着判定部が判定したとき、前記乗客が降車可能な状態にあるか否かの判定を行う、請求項1に記載の乗客支援装置。
[請求項3]
 前記連絡先から迎えが来た状況となったか否かを判定する状況判定部と、
 少なくとも前記自動運転車両の前記乗客を乗車させた走行開始時に前記乗客の乗降車口のドアを施錠し、前記状態判定部により前記乗客が降車可能な状態にあると判定されたとき、又は、前記状況判定部により前記連絡先から迎えが来た状況となったと判定されたとき、前記ドアの前記施錠を解除するドアロック制御部と、
 をさらに具備する、請求項1又は2に記載の乗客支援装置。
[請求項4]
 前記連絡先通知部は、前記連絡先への通知に、迎えの者を確認するための特定情報を含め、
 前記状況判定部は、前記特定情報の提示に基づいて、前記連絡先から迎えが来た状況となったと判定する、請求項3に記載の乗客支援装置。
[請求項5]
 前記状況判定部により前記連絡先から迎えが来た状況とならないと判定されたとき、又は、前記連絡先通知部による前記連絡先への通知が行えないとき、前記自動運転制御装置による前記自動運転車両の決められた移動先への移動と、前記移動先への通知を行う移動先移動制御部をさらに具備し、
 前記ドアロック制御部は、前記移動先への到着により、前記ドアの前記施錠を解除する、請求項3又は4に記載の乗客支援装置。
[請求項6]
 前記決められた移動先の指定を受ける移動先指定部をさらに具備する、請求項5に記載の乗客支援装置。
[請求項7]
 前記状態判定部は、前記乗客の状態を検出する乗客状態検出センサのセンシング結果に基づいて、前記乗客の状態が、前記覚醒支援部による前記覚醒動作を行っても良い状態か否かをさらに判定し、
 前記覚醒支援部は、前記状態判定部が前記乗客の状態が前記覚醒動作を行っても良い状態であると判定したときのみ、前記覚醒動作を行う、請求項1乃至6の何れか一つに記載の乗客支援装置。
[請求項8]
 自動運転制御装置を有する自動運転車両に装着され、前記自動運転車両に乗車した乗客を支援するための装置が実行する乗客支援方法であって、
 前記乗客の目的地と連絡先とを取得する乗客情報取得ステップと、
 前記乗客の状態を検出する乗客状態検出センサのセンシング結果に基づいて、前記乗客が降車可能な状態にあるか否かを判定する第1の状態判定ステップと、
 前記第1の状態判定ステップにおいて前記乗客が降車不能な状態にあると判定されたとき、前記乗客の覚醒動作を行う覚醒支援ステップと、
 前記覚醒支援ステップによる前記覚醒動作後、再度、前記乗客状態検出センサのセンシング結果に基づいて、前記乗客が降車可能な状態にあるか否かを判定する第2の状態判定ステップと、
 前記第2の状態判定ステップにおいて前記乗客が降車不能な状態にあると判定された場合、前記乗客情報取得ステップにおいて取得した前記連絡先へ通知する連絡先通知ステップと、
 を備えている乗客支援方法。
[請求項9]
 請求項1乃至7の何れか一つに記載の乗客支援装置が備える各部の機能をコンピュータに実行させる乗客支援プログラム。

図面

[ 図 1]

[ 図 2]

[ 図 3]

[ 図 4]

[ 図 5]

[ 図 6]

[ 図 7]