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1. (WO2019065042) LEAKY WAVEGUIDE AND POSITION DETECTION SYSTEM
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明 細 書

発明の名称 漏洩導波管、及び位置検出システム

技術分野

0001  

背景技術

0002  

先行技術文献

特許文献

0003  

発明の概要

発明が解決しようとする課題

0004   0005  

課題を解決するための手段

0006   0007  

発明の効果

0008  

図面の簡単な説明

0009  

発明を実施するための形態

0010   0011   0012   0013   0014   0015   0016   0017   0018   0019   0020   0021   0022   0023   0024   0025   0026   0027   0028   0029   0030   0031   0032   0033   0034   0035   0036   0037   0038   0039   0040   0041   0042   0043   0044   0045   0046   0047   0048   0049   0050   0051   0052   0053   0054   0055   0056   0057   0058   0059   0060   0061   0062   0063   0064   0065   0066   0067   0068   0069   0070   0071   0072  

産業上の利用可能性

0073  

符号の説明

0074  

請求の範囲

1   2   3   4   5   6   7   8   9   10   11   12   13   14   15   16   17   18   19   20   21   22  

図面

1   2   3   4   5A   5B   6   7   8   9   10   11   12   13   14   15   16   17   18   19   20   21   22   23A   23B   24   25   26   27   28   29   30  

明 細 書

発明の名称 : 漏洩導波管、及び位置検出システム

技術分野

[0001]
 本発明は、無線信号の伝送に用いられる漏洩導波管、及び漏洩導波管を用いた位置検出システムに関する。

背景技術

[0002]
 漏洩同軸ケーブルを用いた位置検出システムが提案されている。特許文献1に記載された位置検出システムでは、漏洩同軸ケーブルの両端に接続された2台の送信機から周波数が異なる信号をそれぞれ送信し、漏洩同軸ケーブルに設けられたスロットから空間に放出された信号を受信機で受信し、各信号の受信電界強度の差分値により一方の送信機から受信機までの距離を推定することで、受信機の位置を検出する。

先行技術文献

特許文献

[0003]
特許文献1 : 特開2007-304048号公報

発明の概要

発明が解決しようとする課題

[0004]
 しかしながら、漏洩同軸ケーブルが伝送可能な信号の周波数の上限は高々数GHzであり、しかもスロットから放出される電磁波はスロットの長さに応じた周波数に限られるため、使用可能な信号の周波数帯域が狭いという問題がある。
[0005]
 本発明は斯かる事情に鑑みてなされたものであり、その主たる目的は、上記課題を解決することができる漏洩導波管、及び漏洩導波管を用いた位置検出システムを提供することにある。

課題を解決するための手段

[0006]
 上述した課題を解決するために、本発明の一の態様の漏洩導波管は、互いに対向する一対の板状の第1側部と前記第1側部の幅方向の一端同士を接続する第1底部とを有する第1部材と、互いに対向する一対の板状の第2側部と前記第2側部の幅方向の一端同士を接続する第2底部とを有する第2部材と、一対の前記第1側部及び前記第1底部により形成される凹部と一対の前記第2側部及び前記第2底部により形成される凹部とを対向させ、互いに近接する前記第1側部及び前記第2側部をその板厚方向に所定の距離範囲で離隔させ、且つ、前記第1側部及び前記第2底部、並びに前記第2側部及び前記第1底部のそれぞれを前記第1底部及び前記第2底部の板厚方向に互いに前記距離範囲で離隔させて、前記第1部材及び前記第2部材を前記長手方向にわたって互いに固定する固定部材とを備える。
[0007]
 また、本発明の他の態様の位置検出システムは、上記態様の漏洩導波管と、前記漏洩導波管の端部に接続され、前記漏洩導波管の内部に対して無線信号を送受する無線機と、前記漏洩導波管の内部に対して無線信号を送受する端末機と、前記漏洩導波管の内部を通じて前記無線機と前記端末機との間で送受された無線信号により、前記無線機と前記端末機と間の距離を推定する推定装置とを備える。

発明の効果

[0008]
 本発明によれば、漏洩同軸ケーブルに比べて周波数帯域が広い信号を使用することがで
きる。

図面の簡単な説明

[0009]
[図1] 実施の形態1に係る漏洩導波管の構成を示す斜視図。
[図2] 実施の形態1に係る第1部材の構成を示す斜視図。
[図3] 実施の形態1に係る第2部材の構成を示す斜視図。
[図4] 実施の形態1に係る漏洩導波管の構成を示す分解側面図。
[図5A] 実施の形態1に係る漏洩導波管の構成を示す正面図。
[図5B] 図5AのA部の拡大図。
[図6] 実施の形態1に係る漏洩導波管の製造手順を示すフローチャート。
[図7] 実施の形態1に係る位置検出システムの構成を示す模式図。
[図8] 実施の形態1に係る無線機の構成を示すブロック図。
[図9] 実施の形態1に係るサーバ(推定装置)の構成を示すブロック図。
[図10] 実施の形態1に係る位置検出システムのデータ通信の流れを示すシーケンス図。
[図11] 実施の形態1に係る位置検出処理の流れを示すフローチャート。
[図12] 実施の形態1に係る位置検出システムによる無線機と端末機との間の距離の推定原理を説明するための模式図。
[図13] 実施の形態2に係る位置検出システムの構成を示す模式図。
[図14] 実施の形態2に係る位置検出システムのデータ通信の流れを示すシーケンス図。
[図15] 実施の形態2に係る位置検出処理の流れを示すフローチャート。
[図16] 実施の形態2に係る位置検出システムによる管外距離の推定原理を説明するための模式図。
[図17] 漏洩導波管への無線信号の到来角度を説明するための模式図。
[図18] 実施の形態2に係る位置検出システムによる管路距離の推定原理を説明するための模式図。
[図19] 実施の形態3に係る位置検出システムの構成を示す模式図。
[図20] 実施の形態3に係る位置検出システムのデータ通信の流れを示すシーケンス図。
[図21] 実施の形態3に係る位置検出処理の流れを示すフローチャート。
[図22] 端末機の位置と直接波及び反射波それぞれの信号到来時間との関係を示す模式図。
[図23A] 第1信号到来時間及び第2信号到来時間の差分が大きい場合のコヒーレント帯域幅を説明するための周波数特性のグラフ。
[図23B] 第1信号到来時間及び第2信号到来時間の差分が小さい場合のコヒーレント帯域幅を説明するための周波数特性のグラフ。
[図24] 実施の形態3に係る位置検出システムによる管路距離の推定原理を説明するための模式図。
[図25] 漏洩導波管の変形例の側面図。
[図26] 漏洩導波管の他の変形例の斜視図。
[図27] 図26に示す漏洩導波管における第1部材の構成を示す斜視図。
[図28] 図26に示す漏洩導波管における第2部材の構成を示す斜視図。
[図29] 図26に示す漏洩導波管の構成を示すX-Z平面による断面図。
[図30] 漏洩導波管の他の変形例の正面図。

発明を実施するための形態

[0010]
 以下、本発明の好ましい実施の形態を、図面を参照しながら説明する。なお、以下に示す各実施の形態は、本発明の技術的思想を具体化するための方法及び装置を例示するものであって、本発明の技術的思想は下記のものに限定されるわけではない。本発明の技術的思想は、特許請求の範囲に記載された技術的範囲内において種々の変更を加えることができる。
[0011]
 (実施の形態1)
 本実施の形態では、側部が三角波状に形成された2つの第1部材及び第2部材によって構成される漏洩導波管について説明する。また、この漏洩導波管の製造方法、及び漏洩導波管を用いた位置検出システムについても説明する。
[0012]
 <漏洩導波管>
 図1は、本実施の形態に係る漏洩導波管の構成を示す斜視図である。漏洩導波管100は、第1部材110と、第2部材120と、固定部材130とによって構成される。漏洩導波管100は、断面が2つの短辺と2つの長辺とを有する長方形の管である。なお、以下の説明においては、漏洩導波管100の長手方向をY方向、短辺が対向する方向をX方向、長辺が対向する方向をZ方向(後述する第1側部111及び第2側部121の幅方向)という。
[0013]
 図2は第1部材110の構成を示す斜視図であり、図3は第2部材120の構成を示す斜視図である。第1部材110は、一対の第1側部111と、第1底部112とを有する。一対の第1側部111のそれぞれは板状であり、互いに対向している。第1底部112は板状であり、第1側部111のZ方向の一端同士を接続している。つまり、第1底部112のX方向の両端から一対の第1側部111が立ち上がっている。このようにして、第1部材110は、Z方向の一方側に開口した凹状に構成されている。すなわち、第1部材110は、一対の第1側部111及び第1底部112により凹部が形成されている。
[0014]
 第1側部111の開放側端部は、三角状の山部113と倒立三角状の谷部114とがY方向にわたって連続する三角波状に形成されている。谷部114の頂点は、第1底部112にまで至っている。つまり、山部113は第1底部112から立ち上がって形成されている。これにより、第1部材110は谷部114の頂点で屈曲しやすく、可撓性を有している。
[0015]
 隣り合う山部113の間隔(ピッチ)及び隣り合う谷部114の間隔(ピッチ)は何れも同一である。つまり、第1側部111は一定の波長の三角波状に形成されている。また、第1側部111のZ方向の長さは、第1底部112のX方向の長さよりも短い。
[0016]
 図3に示すように、第2部材120は、一対の第2側部121と、第2底部122とを有する。かかる第2部材120の形状は、第1部材110の形状と同様であるので、その説明を省略する。図1に示すように、第1部材110及び第2部材120が凹部と凹部とを向き合わせるように配置され、これによって漏洩導波管100が全体として矩形管状に構成される。短辺側である第1側部111と第2側部121とはX方向の同一側同士が同方向に所定距離範囲(好ましくは、後述する0.01mm以上0.1mm以下の範囲)を隔てて近接する。また、第1側部111の先端(即ち、山部113の頂点)と、第2底部122とはZ方向に所定距離範囲(好ましくは、0.01mm以上0.1mm以下の範囲)を隔てており、同様に、第2側部121の先端(即ち、山部123の頂点)と、第1底部112とはZ方向に所定距離範囲(好ましくは、0.01mm以上0.1mm以下の範囲)を隔てている。
[0017]
 図4は、本実施の形態に係る漏洩導波管100の構成を示す分解側面図である。図4に示すように、第1側部111の山部113及び谷部114それぞれのピッチと、第2側部121の山部123及び谷部124のピッチとは同一である。また、山部113の高さ(つまり、谷部114の深さ)と谷部124の深さ(つまり、山部123の高さ)とは同一である。さらに、Y方向及びZ方向において、山部113の頂点と谷部124の頂点とは同一位置に位置付けられ、谷部114の頂点と山部123の頂点とは同一位置に位置付けられる。つまり、近接する第1側部111及び第2側部121はX方向に互いに重ならない。
[0018]
 かかる漏洩導波管100は無線信号の伝送に用いられる。このため、第1部材110及び第2部材120のそれぞれは、無線信号を透過してしまわないように、電磁波の遮蔽性を有する導体の金属によって構成される。第1部材110及び第2部材120の材質は、導電率の高い金属が望ましく、具体的には銅、アルミニウム、真鍮等とされる。また、第1側部111及び第2側部121のX方向の間隙は1mm以下である。漏洩導波管100は、第1側部111及び第2側部121の間隙がY方向の全長にわたって設けられているため、漏洩導波管100の内部に放射された電磁波はこの間隙を通じてY方向の全長にわたって外部に漏れる。漏洩導波管100の内部空間は大きいためインピーダンスが高く、また、自由空間である外部空間もまたインピーダンスが高い。他方、第1側部111及び第2側部121の間隙は小さいため、ここが低インピーダンスの領域となる。このように領域毎にインピーダンスにばらつき(インピーダンスの変化)があるため、過剰に電磁波が漏洩することが防止される。
[0019]
 漏洩導波管100は、TE 10モードの電磁波を選択的に伝播するように断面における短辺長さ(つまり、Z方向長さ)と長辺長さ(つまり、X方向長さ)との比が1:2とされることが好ましい。また、短辺長さと長辺長さとの比は、これに限られず、管内で発生させるモードに応じて選択される。第1側部111及び第2側部121の間隙が大きくなると、導波管の長辺長さが大きくなるため、不要なモードが形成される。よって間隙は小さいことが好ましい。また、間隙が小さすぎると、第1部材110及び第2部材120の位置決めを高精度に行う必要があり、製造が困難となる。このため、ある程度の大きさの間隙を確保することが好ましい。発明者が実験した結果、好適な間隙の範囲は0.01mm以上0.1mm以下となった。
[0020]
 図5Aは本実施の形態に係る漏洩導波管100の構成を示す正面図であり、図5Bは図5Aに示すA部の拡大図である。図5Aに示すように、一方の第1側部111は一方の第2側部121の外側に位置し、他方の第1側部111は他方の第2側部121の内側に位置する。また、一方の第1側部111及び第2側部121の間隙の大きさと、他方の第1側部111及び第2側部121の間隙の大きさとは同一とされる。さらに、第1側部111の先端及び第2底部122の間隙の大きさと、第2側部121の先端及び第1底部112の間隙の大きさとは同一とされる。このように、本実施の形態では、第1底部112及び第2底部122それぞれのX方向長さが同一とされ、第1側部111及び第2側部121それぞれのZ方向長さも同一とされる。
[0021]
 図5Bに示すように、互いに近接する第1側部111と第2側部121とはX方向に距離p離隔され、第1側部111の先端と第2底部122とはZ方向に距離q離隔される。また、図には示していないが、他方の第1側部111と第2側部121ともX方向に距離p離隔し、第2側部121の先端と第1底部112ともZ方向に距離q離隔される。距離pと距離qとは互いに同一でもよく、異なっていてもよいが、上記の0.01mm以上0.1mm以下の範囲内であることが好ましい。
[0022]
 第1側部111及び第2側部121の間隙には、接合部材131が配置される。この接合部材131は第1部材110及び第2部材120を互いに固定する固定部材130の1つであり、金属等に対して接着する性質を有している。また、接合部材131は電磁波を透過させる低誘電体損失の絶縁体である。なお、接合部材131は、漏洩導波管100の可撓性を確保するために可撓性材料により構成することもできる。このような帯状の接合部材131によって、漏洩導波管100の全長にわたって第1側部111及び第2側部121を接合することができる。さらに、接合部材131の厚さによって、第1側部111及び第2側部121の間隙の大きさを規定することができる。
[0023]
 また、図5に示すように、第1部材110及び第2部材120は、被覆部材132により被覆されている。被覆部材132もまた、第1部材110及び第2部材120を互いに固定する固定部材130の1つである。被覆部材132は弾性を有するビニール、シリコーン等の合成樹脂により構成されており、その弾性によって第1部材110及び第2部材120を互いに押し付け合い、これらを固定する。また、被覆部材132は可撓性及び絶縁性を有している。本実施の形態では、被覆部材132を透光性を有する素材により構成している。但し、被覆部材132は透明でなくてもよく、有色の素材により構成されていてもよい。
[0024]
 上記のような構成により、漏洩導波管100は、その一端又は両端から放射された無線信号を管内で伝播させつつ、第1側部111及び第2側部121の間隙から無線信号を漏洩させる。また、漏洩導波管100のY方向の途中の近傍で無線信号が送信された場合に、第1側部111及び第2側部121の間隙からこの無線信号が漏洩導波管100の内部に伝播し、さらにY軸方向に伝播してその両端に至る。漏洩導波管は損失が少なく、数十GHzまでの無線信号を伝送可能である。また、漏洩導波管100はその全長にわたって第1側部111及び第2側部121の間隙が設けられているので、従来の漏洩同軸ケーブルのようにスロットの長さによって伝播される電磁波の周波数が制限されることがなく、広帯域の無線信号を伝送することができる。したがって、漏洩同軸ケーブルに比べて高速通信が可能となり、通信容量を増大させることができる。また、漏洩導波管100は可撓性を有しており、敷設される施設の形状に合わせて曲げることができ、設置作業性が高い。
[0025]
 <漏洩導波管の製造方法>
 次に、本実施の形態に係る漏洩導波管の製造方法について説明する。図6は、本実施の形態に係る漏洩導波管の製造手順を示すフローチャートである。上記のように、第1部材110及び第2部材120のそれぞれは金属により構成される。このため、本製造方法では、まず金属板の両側をプレス加工によって三角波状に切断する(ステップS101)。次に、形成された三角波状の部分のそれぞれが立ち上がるように、プレス加工によって金属板を折り曲げる(ステップS102)。これにより、第1部材110が形成される。
[0026]
 次に、ステップS101と同様に金属板の両側をプレス加工によって三角波状に切断する(ステップS103)。形成された三角波状の部分のそれぞれが立ち上がるように、プレス加工によって金属板を折り曲げる(ステップS104)。これにより、第2部材120が形成される。
[0027]
 2つの接合部材131を一方の第1側部111の外側面と他方の第1側部111の内側面とにそれぞれ接着し、第1部材110及び第2部材120の凹部側が向き合うようにして互いに近接させ、互いに近接する第1側部110及び第2側部120をX方向に所定の距離範囲で離隔させ、且つ、第1側部111及び第2底部122、並びに第2側部121及び第1底部112のそれぞれをY方向に互いに所定の距離範囲で離隔させ、一方の第1側部111と一方の第2側部121とで1つの接合部材131を挟み、他方の第1側部111と他方の第2側部121とでもう1つの接合部材131を挟む(ステップS105)。接合部材131が第1側部111及び第2側部121の間に挟まれることで、これらが所定の距離範囲で離隔し、間隙が形成される。次に、このようにして組み付けた第1部材110及び第2部材120の全体を被覆部材132によって被覆する(ステップS106)。これにより、漏洩導波管100が完成する。
[0028]
 以上のような製造工程により、漏洩導波管を構成する部材に間隙(無線信号を漏洩させる間隙)を形成するための切削加工を施す必要がなく、簡便なプレス加工によって第1部材110及び第2部材120を形成し、第1部材110及び第2部材120を組み合わせることで容易に漏洩導波管100を製造することができる。
[0029]
 <位置検出システム>
 以下、漏洩導波管100を用いた位置検出システムについて説明する。
[0030]
 [位置検出システムの構成]
 図7は、本実施の形態に係る位置検出システムの構成を示す模式図である。位置検出システム200は、上記の漏洩導波管100と、無線機300と、端末機400と、推定装置であるサーバ500とを有する。無線機300は無線LAN規格IEEE802.11a/b/g/n/acによる無線通信が可能なアクセスポイントであり、端末機400は同無線LAN規格による無線通信が可能である。これらの無線機300及び端末機400により無線LAN600が構成される。また、無線機300は有線LAN650に接続されており、有線LAN650はインターネット660に接続されている。また、サーバ500もインターネット660に接続されている。
[0031]
 図8は、無線機300の構成を示すブロック図である。図8に示すように、無線機300は、第1通信部301と、第2通信部302と、制御部303と、記憶部304とを備える。第1通信部301は、IEEE802.11a/b/g/n/acによる無線通信を可能とする無線通信部であり、漏洩導波管100の一端に接続されている。第1通信部301は、漏洩導波管100の内部に無線信号を送信し、漏洩導波管100の内部から無線信号を受信する。漏洩導波管100の他端は開放されている。端末機400(図7参照)は、第1通信部301との間でIEEE802.11a、b、g、n、又はacによる無線通信を行うことができる。端末機400は、無線LANによる無線通信が可能であれば、ラップトップ型のパーソナルコンピュータ、スマートフォン、タブレット端末などであってもよい。
[0032]
 第2通信部302は、Ethernetの有線通信部であり、有線LAN650に接続されている。かかる第2通信部302は、有線LAN650又はインターネット660に接続された他の機器(図7の場合はサーバ500)との間で通信を行うことができる。制御部303は、マイクロプロセッサ、メモリ等を備えており、第1通信部301及び第2通信部302による通信を制御する。
[0033]
 次に、サーバ500の構成について説明する。図9は、本実施の形態に係るサーバ500の構成を示すブロック図である。サーバ500は、通信部501と、制御部502と、記憶部503とを備える。
[0034]
 通信部501は、有線通信部であり、インターネット660に接続されている。かかる通信部501は、インターネット660に接続された他の機器(図7の場合は無線機300)との間で通信を行うことができる。
[0035]
 制御部502は、CPU511と、RAMであるメモリ512とを含み、サーバ500の各部を制御する。CPU511は、メモリ512内のコンピュータプログラムを実行する。そして、サーバ用のコンピュータプログラムであるサーバプログラム550をCPU511が実行することにより、後述するような動作が可能となる。記憶部503はハードディスクであり、これには上述したサーバプログラム550がインストールされている。かかるサーバプログラム550は、その実行時にメモリ512にロードされる。
[0036]
 [位置検出システムの動作]
 図10は、本実施の形態に係る位置検出システム200のデータ通信の流れを示すシーケンス図である。端末機400のユーザが自分の位置を知りたいとき、位置表示の指示を端末機400に入力する。端末機400は、これに応じて位置通知の要求データをサーバ500へ送信する。要求データは無線信号として第1側部111及び第2側部121の間隙から漏洩導波管100の内部に入り、管内を伝播して無線機300がこれを受信する(ステップS111)。
[0037]
 無線機300は無線信号を受信すると、この無線信号に含まれる要求データを有線LAN650及びインターネット660を通じてサーバ500へ送信し、サーバ500がこれを受信する(ステップS112)。サーバ500は、要求データを受信すると、位置検出用の無線信号(以下、「位置検出信号」という)の送信を指示する指示データを端末機400へ送信する。指示データはインターネット660及び有線LAN650を通じて無線機300に送信される(ステップS113)。無線機300は、指示データを含む無線信号を漏洩導波管100の内部に送信する。無線信号は漏洩導波管100の内部を進行すると共に第1側部111及び第2側部121の間隙から漏洩され、端末機400がこれを受信する(ステップS114)。
[0038]
 端末機400は指示データを受信すると、位置検出信号を送信する。この位置検出信号には、端末機400における送信電界強度の情報が含まれる。位置検出信号は、第1側部111及び第2側部121の間隙から漏洩導波管100の内部に入り、管内を伝播して無線機300がこれを受信する(ステップS115)。無線機300が位置検出信号を受信すると、制御部303が受信電界強度を検出し、取得された受信電界強度と上記の送信電界強度とを通知する通知データを有線LAN650を通じてサーバ500へ送信し、サーバ500がこれを受信する(ステップS116)。
[0039]
 通知データを受信したサーバ500のCPU511は、後述する位置検出処理を実行し、端末機400の位置を検出する。サーバ500は位置検出結果を通知する位置通知データを端末機400へ送信する。位置通知データはインターネット660及び有線LAN650を通じて無線機300に送信される(ステップS117)。無線機300は、位置通知データを受信すると、これを無線信号として漏洩導波管100の内部に転送する。無線信号は漏洩導波管100の内部を進行すると共に第1側部111及び第2側部121の間隙から漏洩され、端末機400がこれを受信する(ステップS118)。位置通知データを受信した端末機400は、通知された位置情報を表示し、ユーザに通知する。
[0040]
 図11は、位置検出処理の流れを示すフローチャートである。サーバ500のCPU511は、通知データから受信電界強度及び送信電界強度を取得し(ステップS121)、受信電界強度、送信電界強度、漏洩導波管100の内部の減衰定数、及び自由空間の減衰定数により、無線機300と端末機400との間の距離の推定値を算出する(ステップS122)。
[0041]
 以下、ステップS122の処理について説明する。図12は、本実施の形態に係る位置検出システム200による無線機300と端末機400との間の距離の推定原理を説明するための模式図である。以下の説明において、端末機400から送信された位置検出信号が漏洩導波管100の内部へ伝播した位置を伝播位置Pとする。無線機300による位置検出信号の受信電界強度PL[dB]は式(1)のように示される。
 PL=-(xα+hβ) ・・・(1)
但し、xは漏洩導波管100の無線機300との接続端と伝播位置Pとの間の距離(以下、「管路距離」という)、hは伝播位置Pと端末機400との間の距離(以下、「管外距離」という)、αは漏洩導波管100の内部の減衰定数、βは自由空間の減衰定数である。
[0042]
 減衰定数α及びβは記憶部503に記憶されている。また、受信電界強度PL[dB]は、通知データから取得された受信電界強度[W]及び送信電界強度[W]から導出される。CPU511は、式(1)を用いて管路距離x及び管外距離hを推定する。
[0043]
 再び図11を参照する。上記のようにして管路距離x及び管外距離hを推定した後、CPU511は、無線機300の位置を特定する(ステップS123)。記憶部503には各無線機300の位置情報が無線機300のMACアドレスに対応付けて記憶されており、CPU511は無線機300から受信したパケットに含まれる無線機300のMACアドレスからこの無線機300の位置情報を取得する。次にCPU511は、無線機300の位置並びに管路距離x及び管外距離hから端末機400の位置を算出する(ステップS124)。以上で、位置検出処理が終了する。
[0044]
 (実施の形態2)
 本実施の形態では、漏洩導波管の両端に無線機を接続し、無線信号が端末機から送信されてから漏洩導波管の内部を通り2つの無線機のそれぞれに到達するまでの信号到来時間の差分から、漏洩導波管の内外で無線信号が伝播した伝播位置と無線機との間の距離である管路距離を推定する位置検出システムを説明する。
[0045]
 [位置検出システムの構成]
 図13は、本実施の形態に係る位置検出システムの構成を示す模式図である。位置検出システム210は、上記の漏洩導波管100と、第1無線機310及び第2無線機320と、端末機400と、推定装置であるサーバ500とを有する。漏洩導波管100の一端には第1無線機310が接続され、他端には第2無線機320が接続される。また、第1無線機310及び第2無線機320のそれぞれは、有線LAN650に接続されている。なお、本実施の形態に係る位置検出システム210のその他の構成は、実施の形態1に係る位置検出システム200の構成と同様であるので、同一構成要素については同一符号を付し、その説明を省略する。また、第1無線機310及び第2無線機320の構成は、実施の形態1で説明した無線機300の構成と同様であるので、同一構成要素については同一符号を付し、その説明を省略する。
[0046]
 [位置検出システムの動作]
 図14は、本実施の形態に係る位置検出システム210のデータ通信の流れを示すシーケンス図である。ステップS111乃至S114の動作については、実施の形態1で説明したものと同様であるので、説明を省略する。
[0047]
 端末機400は指示データを受信すると、位置検出信号を送信する。この位置検出信号には、端末機400における送信電界強度と、端末機400から1m離れた位置における受信電界強度である基準受信電界強度の情報が含まれる。位置検出信号は、第1側部111及び第2側部121の間隙から漏洩導波管100の内部に入り、管内を伝播して第1無線機310及び第2無線機320がこれを受信する(ステップS201)。第1無線機310及び第2無線機320のそれぞれが位置検出信号を受信すると、各制御部303が受信電界強度と、位置検出信号が端末機400から送信されてから第1又は第2無線機310,320において受信されるまでの時間(信号到来時間)とを検出する。第1無線機310及び第2無線機320のそれぞれは、受信電界強度、信号到来時間、及び上記の送信電界強度及び基準受信電界強度とを通知する通知データを有線LAN650及びインターネット660を通じてサーバ500へ送信し、サーバ500がこれを受信する(ステップS202,S203)。通知データを受信したサーバ500のCPU511は、後述する位置検出処理を実行し、端末機400の位置を検出する。なお、ステップS117乃至S118の動作については、実施の形態1で説明したものと同様であるので、説明を省略する。
[0048]
 図15は、本実施の形態に係る位置検出処理の流れを示すフローチャートである。本実施の形態に係る位置検出処理は、伝播位置Pと端末機400との間の管外距離yを算出する管外距離推定処理S210と、伝播位置Pと当該伝播位置Pから第1無線機310及び第2無線機320のうちの近い方までの管路距離xを推定する管路距離推定処理S220とを含む。
[0049]
 位置検出処理では、CPU511がまず管外距離推定処理S210を実行する。管外距離推定処理S210において、CPU511は、第1無線機310及び第2無線機320のそれぞれから受信した通知データから受信電界強度、送信電界強度、及び基準受信電界強度を取得し(ステップS211)、2つの受信電界強度のうちの高い方と、送信電界強度と、基準受信電界強度とにより管外距離yを算出する(ステップS212)。
[0050]
 以下、ステップS212の処理について説明する。図16は、本実施の形態に係る位置検出システム210による管外距離yの推定原理を説明するための模式図である。図16に示すように、管外距離yは、漏洩導波管100の長手方向に直交する方向における端末機400と漏洩導波管100の離隔距離、つまり、無線信号の管外経路の長さの漏洩導波管100の長手方向に直交する方向の成分である。第1又は第2無線機310,320による位置検出信号の受信電界強度PL[dBm]は式(2)のように示される。
 PL=RSS(d )+10nlog 10(y/d +γ) ・・・(2)
但し、d は1m、RSS(d )は基準受信電界強度[dBm]、nは自由空間での伝搬損失指数、γはノイズであり、nとγは実験により求められる。
[0051]
 伝搬損失指数n及びノイズγは記憶部503に記憶されている。CPU511は、式(2)を用いて距離yを推定する。
[0052]
 再び図15を参照する。上記のようにして管外距離yを推定した後、CPU511は管路距離推定処理S220を実行する。管路距離推定処理S220において、CPU511は、上記の管外距離推定処理S210によって推定された管外距離yを用いて、端末機400から漏洩導波管100への無線信号の到来角度を推定する(ステップS221)。図17は、漏洩導波管100への無線信号の到来角度を説明するための図である。端末機400が無線信号を送信する場合、無線信号は端末機400の周囲に放射される。したがって、無線信号は様々な角度で漏洩導波管100へ到達し、その内部に伝播する。ここで、漏洩導波管100の内部に小さい角度θ で進入した無線信号は空気中を進行する経路が長く、大きい角度θ で進入した無線信号は当該経路が短い。空気中の減衰定数は漏洩導波管100の内部の減衰定数に比べて非常に大きいため、空気中の進行する経路が長い無線信号の電界強度は大きく減衰される。したがって、無線機によって有効に受信されるのは漏洩導波管100の内部に大きい角度θ で進入した無線信号となる。ステップS221の処理では、無線機における受信電界強度が最も高い無線信号が漏洩導波管100に到来する角度を推定する。この処理では、例えばMUSICアルゴリズムが使用される。
[0053]
 次にCPU511は、第1無線機310及び第2無線機320のそれぞれから受信した通知データから第1無線機310における信号到来時間である第1信号到来時間、及び第2無線機320における信号到来時間である第2信号到来時間を取得し(ステップS222)、第1信号到来時間及び第2信号到来時間により、管路距離xの推定値を算出する(ステップS223)。
[0054]
 以下、ステップS223の処理について説明する。図18は、本実施の形態に係る位置検出システム210による管路距離xの推定原理を説明するための模式図である。上述したように様々な角度で無線信号が漏洩導波管100に到来する。これらの無線信号のうち、第1無線機310に近い伝播位置P1に到来した無線信号が第1無線機310によって受信され、第2無線機320に近い伝播位置P2に到来した無線信号が第2無線機320によって受信される。ここで、第1無線機310と伝播位置P1との間の管路距離xは式(3)のように示される。
 x={L-(c×Δt)-x θ}/2 ・・・(3)
但し、Lは漏洩導波管100の全長、cは光速、Δtは第1信号到来時間及び第2信号到来時間の差分である。また、x θは伝播位置P1及び伝播位置P2間の距離であり、ステップS221で算出された到来角度θから推定される。
[0055]
 CPU511は式(3)を用いて管路距離xを推定し、これによって管路距離推定処理S220が終了する。その後CPU511はステップS123~S124の処理を実行する(図15参照)。なお、これらの処理は、実施の形態1で説明したものと同様であるので、説明を省略する。以上で、位置検出処理が終了する。
[0056]
 (実施の形態3)
 本実施の形態では、漏洩導波管の一端に無線機を接続し、他端を反射端とし、端末機から送信された無線信号が漏洩導波管の内部を通り無線機に直接到達した直接波と、反射端によって反射した後無線機に到達した反射波との信号到来時間の差分から、漏洩導波管の内外で無線信号が伝播した伝播位置と無線機との間の距離である管路距離を推定する位置検出システムを説明する。
[0057]
 [位置検出システムの構成]
 図19は、本実施の形態に係る位置検出システムの構成を示す模式図である。位置検出システム220は、上記の漏洩導波管100と、無線機300と、端末機400と、推定装置であるサーバ500とを有する。漏洩導波管100の一端には無線機300が接続され、他端は電磁波を反射する反射端とされる。なお、本実施の形態に係る位置検出システム220のその他の構成は、実施の形態1に係る位置検出システム200の構成と同様であるので、同一構成要素については同一符号を付し、その説明を省略する。
[0058]
 [位置検出システムの動作]
 図20は、本実施の形態に係る位置検出システム220のデータ通信の流れを示すシーケンス図である。ステップS111乃至S114の動作については、実施の形態1で説明したものと同様であるので、説明を省略する。
[0059]
 端末機400は指示データを受信すると、位置検出信号を送信する。この位置検出信号には、端末機400における送信電界強度と、端末機400から1m離れた位置における受信電界強度である基準受信電界強度の情報が含まれる。位置検出信号は、第1側部111及び第2側部121の間隙から漏洩導波管100の内部に入り、管内を一端側及び他端側のそれぞれに伝播し、無線機300はこれを受信する(ステップS301)。このとき無線機300は直接波と、反射端によって反射された反射波との両方を受信する。無線機300が位置検出信号を受信すると、制御部303が直接波の受信電界強度を検出し、取得された受信電界強度と上記の送信電界強度及び基準受信電界強度とを通知する通知データを有線LAN650及びインターネット660を通じてサーバ500へ送信し、サーバ500がこれを受信する(ステップS302)。
[0060]
 また、端末機400は、複数の周波数の正弦波信号を送信する。各正弦波信号は第1側部111及び第2側部121の間隙から漏洩導波管100の内部に入り、管内を伝播して無線機300がこれらを受信する(ステップS303)。このときも、各正弦波信号は直接波と反射波とが発生し、無線機300はこれらの両方を受信する。つまり、マルチパスが発生する。無線機300の制御部303は、各正弦波信号の受信振幅をそれぞれ検出し、受信振幅を通知する周波数特性データを有線LAN650及びインターネット660を通じてサーバ500へ送信し、サーバ500がこれを受信する(ステップS304)。通知データ及び周波数特性データを受信したサーバ500のCPU511は、後述する位置検出処理を実行し、端末機400の位置を検出する。なお、ステップS117乃至S118の動作については、実施の形態1で説明したものと同様であるので、説明を省略する。
[0061]
 図21は、本実施の形態に係る位置検出処理の流れを示すフローチャートである。本実施の形態に係る位置検出処理は、管外距離推定処理S310と、管路距離xを推定する管路距離推定処理S320とを含む。
[0062]
 位置検出処理では、CPU511がまず管外距離推定処理S310を実行する。管外距離推定処理S310において、CPU511は、無線機300から受信した通知データから受信電界強度、送信電界強度、及び基準受信電界強度を取得し(ステップS311)、これらにより管外距離yを算出する(ステップS312)。なお、ステップS312の処理は、実施の形態2で説明したステップS212の処理と同様であるので、その説明を省略する。
[0063]
 管外距離yを推定した後、CPU511は管路距離推定処理S320を実行する。管路距離推定処理S320において、CPU511は、周波数特性データを用いて周波数特性(周波数と受信振幅との関係)を解析し、コヒーレント帯域幅を算出する(ステップS321)。次にCPU312は、算出されたコヒーレント帯域幅から直接波の信号到来時間である第1信号到来時間t1と反射波の信号到来時間である第2信号到来時間t2との差分Δtを算出する(ステップS322)。図22は、端末機400の位置と直接波及び反射波それぞれの信号到来時間との関係を示す模式図であり、図23A及び図23Bはコヒーレント帯域幅を説明するための周波数特性のグラフである。図22に示すように、漏洩導波管100の長手方向について、端末機400が無線機300に近い位置にある場合、直接波の管路距離は短く、反射波の管路距離は長くなる。したがって、第1信号到来時間t1と第2信号到来時間t2との差分Δt=t2-t1は大きくなる。これに対して、漏洩導波管100の長手方向について、端末機400が無線機300に遠い位置(反射端に近い位置)にある場合、直接波の管路距離と反射波の管路距離とが近くなるため、差分Δtは小さくなる。図23Aは差分Δtが大きい場合の無線機300における受信信号の周波数特性を示しており、図23Bは差分Δtが小さい場合の同周波数特性を示している。差分Δtが大きい場合、直接波と反射波とが無線機300に受信される時間差が大きくなるので、マルチパスによって、周波数分布の変形量が大きくなる。このため、図23Aに示すように、コヒーレント帯域幅Δfは大きくなる。他方、差分Δtが小さい場合、直接波と反射波とが無線機300に受信される時間差が小さくなるので、マルチパスによって、周波数分布の変形量が小さくなる。このため、図23Bに示すように、コヒーレント帯域幅Δfは小さくなる。このように、コヒーレント帯域幅Δfは差分Δtの変化に対応して変化する。したがって、このような関係を用いることでコヒーレント帯域幅Δfから差分Δtを求めることができる。
[0064]
 次にCPU511は、算出された差分Δtから管路距離xの推定値を算出する(ステップS323)。図24は、本実施の形態に係る位置検出システム220による管路距離xの推定原理を説明するための模式図である。直接波の管路経路xは式(4)のように示される。
 x={2L-(c×Δt)-x θ}/2 ・・・(4)
[0065]
 CPU511は式(4)を用いて管路距離xを推定し、これによって管路距離推定処理S320が終了する。その後CPU511はステップS123~S124の処理を実行する(図21参照)。なお、これらの処理は、実施の形態1で説明したものと同様であるので、説明を省略する。以上で、位置検出処理が終了する。
[0066]
 (その他の実施の形態)
 上述した実施の形態1においては、第1側部111及び第2側部121が三角波状に形成された第1部材110及び第2部材120を組み合わせ構成の漏洩導波管100について述べたが、これに限定されるものではない。第1側部及び第2側部が三角波以外の波状に形成されていてもよい。例えば、三角状の山部と、倒立台形状の谷部とが連続した波状にすることができる。また、第1側部及び第2側部を波状とせず、長手方向(Y方向)に直線的に延びる形状としてもよい。
[0067]
 また、上述した実施の形態1においては、第1側部111と第2側部121とがその板厚方向(X方向)に互いに重ならない構成について述べたが、これに限定されるものではない。第1側部と第2側部とが板厚方向に互いに重なる構成とすることもできる。図25は、漏洩導波管の変形例の側面図である。図25に示す漏洩導波管では、第1部材710の第1側部711及び第2部材720の第2側部721それぞれが台形状の山部と倒立三角状の谷部とが連続する波状に形成されており、第1側部711の山部のY方向両側の部分が、第2側部721の山部のY方向両側部分と重なり合う構成となっている。図25において、第1側部711及び第2側部721が互いに重なり合う部分をハッチングで示している。
[0068]
 また、図26は、漏洩導波管の他の変形例の斜視図であり、図27及び図28は当該漏洩導波管の第1部材及び第2部材それぞれの構成を示す斜視図であり、図29は当該漏洩導波管の断面図(X-Z平面で切断した断面図)である。図26に示す漏洩導波管750では、第1部材760の第1側部761及び第2部材770の第2側部771それぞれが波状ではなくY方向に延びる直線状に形成されている。つまり、図27及び図28に示すように、第1部材760は、Y方向に長い長方形帯状の一対の第1側部761が対向配置され、第1底部762がこれら第1側部761のZ方向(幅方向)一端同士を互いに接続して構成され、第2部材770は、Y方向に長い長方形帯状の一対の第2側部771が対向配置され、第2底部772がこれら第2側部771のZ方向(幅方向)一端同士を互いに接続して構成される。第1部材760及び第2部材770は互いに凹部が向き合うように配置され、全体としてY方向に長い矩形管を形成する。図29に示すように、互いに近接する第1側部761と第2側部771とはX方向に所定の距離範囲を隔てて配置され、間隙を形成する。第1側部761と第2側部771はそれぞれ長方形であるため、第1側部761と第2側部772とはX方向において重なり合っている。上記のように第1側部及び第2側部が重なり合う部分では、その間に低インピーダンスの間隙が形成され、間隙を狭くすればするほど電磁波の漏洩量が抑制される。また、実施の形態1に係る漏洩導波管100のように、第1側部111及び第2側部121が重なり合わない構成の場合には、上記の重なり合う構成に比べて電磁波の漏洩量が増大するため、電磁波の漏洩量を大きくしたい場合には第1側部及び第2側部が重なり合わない(あるいは重なり合いを減らした)漏洩導波管を採用すればよい。
[0069]
 また、上述した実施の形態1においては、一方の第1側部111が一方の第2側部121の外側に位置し、他方の第1側部111が他方の第2側部121の内側に位置する構成(図5A参照)について述べたが、これに限定されるものではない。図30は、漏洩導波管の変形例の正面図である。なお、図30では固定部材を省略している。図30に示す漏洩導波管では、第1部材810の一方の第1側部811が第2部材820の一方の第2側部821の外側に位置し、他方の第1側部811が他方の第2側部821の外側に位置している。すなわち、第1部材810の内側に第2部材820が配置された構成となっている。このような構成であっても、第1側部811と第2側部821との間には間隙が設けられ、間隙を狭くすればするほど電磁波の漏洩量が抑制されることは言うまでもない。
[0070]
 また、上述した実施の形態1においては、固定部材である接合部材131を漏洩導波管100の両側で同一の低誘電体損失の絶縁体で形成したが、一方側の接合部材131を低誘電体損失の絶縁体、他方側の接合部材131を高誘電体損失の絶縁体又は導体で形成、若しくは他方側の接合部材131を省略してもよい。これにより、漏洩導波管100からの漏洩波を一方側からだけ漏洩させることができる。
[0071]
 また、上述した実施の形態1乃至3においては、端末機400から送信され、無線機300によって受信された無線信号を用いて端末機400から無線機300までの距離を推定する構成について述べたが、これに限定されるものではない。無線機300から送信され、端末機400によって受信される無線信号を用いて端末機400から無線機300までの距離を推定する構成としてもよい。
[0072]
 また、漏洩導波管100の内部にノイズ信号が進入することが考えられ、正確な位置検出を行うためには、ノイズ信号を除去することが重要である。このため、無線機300によって受信された端末機400からの無線信号と、ノイズ信号とを分離する構成としてもよい。ノイズ分離には、例えばICAアルゴリズムを利用することができる。

産業上の利用可能性

[0073]
 本発明の漏洩導波管、及び位置検出システムは、無線信号の伝送に用いられる漏洩導波管、及び漏洩導波管を用いた位置検出システムとして有用である。なお、位置検出を利用した無線通信システムにも本発明が適用できることは言うまでもない。

符号の説明

[0074]
 100 漏洩導波管
 110 第1部材
 111 第1側部
 112 第1底部
 113 山部
 114 谷部
 120 第2部材
 121 第2側部
 122 第2底部
 123 山部
 124 谷部
 130 固定部材
 131 接合部材
 132 被覆部材
 200 位置検出システム
 300 無線機
 400 端末機
 500 サーバ
 511 CPU
 550 サーバプログラム
 600 無線LAN

請求の範囲

[請求項1]
 互いに対向する一対の板状の第1側部と前記第1側部の幅方向の一端同士を接続する第1底部とを有する第1部材と、
 互いに対向する一対の板状の第2側部と前記第2側部の幅方向の一端同士を接続する第2底部とを有する第2部材と、
 一対の前記第1側部及び前記第1底部により形成される凹部と一対の前記第2側部及び前記第2底部により形成される凹部とを対向させ、互いに近接する前記第1側部及び前記第2側部をその板厚方向に所定の距離範囲で離隔させ、且つ、前記第1側部及び前記第2底部、並びに前記第2側部及び前記第1底部のそれぞれを前記第1底部及び前記第2底部の板厚方向に互いに前記距離範囲で離隔させて、前記第1部材及び前記第2部材を前記長手方向にわたって互いに固定する固定部材と
 を備える、
 漏洩導波管。
[請求項2]
 前記第1側部及び前記第2側部のそれぞれは、前記長手方向にわたって山部と谷部とが連続する波状に形成される、
 請求項1に記載の漏洩導波管。
[請求項3]
 前記第1側部及び前記第2側部のそれぞれは、前記山部及び前記谷部の連続する間隔が同一であり、
 前記長手方向において、前記第1側部の前記山部の位置と前記第2側部の前記谷部の位置とが一致し、前記第1側部の前記谷部の位置と前記第2側部の前記山部の位置とが一致する、
 請求項2に記載の漏洩導波管。
[請求項4]
 前記山部が三角状である、
 請求項2又は3に記載の漏洩導波管。
[請求項5]
 前記谷部が倒立三角状である、
 請求項2乃至4のいずれかに記載の漏洩導波管。
[請求項6]
 前記第1側部は、当該第1側部の前記谷部の頂点が当該第1側部の前記第1底部に至り、
 前記第2側部は、当該第2側部の前記谷部の頂点が当該第2側部の前記第2底部に至る、
 請求項2乃至5の何れかに記載の漏洩導波管。
[請求項7]
 互いに近接する前記第1側部及び前記第2側部は、少なくとも一部において当該第1側部及び当該第2側部の前記板厚方向に前記距離範囲で離隔して互いに重なる、
 請求項1乃至6の何れかに記載の漏洩導波管。
[請求項8]
 互いに近接する前記第1側部及び前記第2側部は、当該第1側部及び当該第2側部の前記板厚方向に互いに重ならない、
 請求項1乃至6の何れかに記載の漏洩導波管。
[請求項9]
 前記距離範囲は0.01mm以上0.1mm以下である、
請求項1乃至8の何れかに記載の漏洩導波管。
[請求項10]
 前記固定部材は、前記第1部材及び前記第2部材を被覆する被覆部材を含む、
 請求項1乃至9の何れかに記載の漏洩導波管。
[請求項11]
 前記固定部材は、前記第1側部及び第2側部の間隙に取り付けられ、前記第1側部及び前記第2側部を接合する接合部材を含む、
 請求項1乃至10の何れかに記載の漏洩導波管。
[請求項12]
 前記固定部材は、低誘電体損失の絶縁体である、
 請求項1乃至11の何れかに記載の漏洩導波管。
[請求項13]
 前記固定部材は、可撓性を有する、
 請求項1乃至12の何れかに記載の漏洩導波管。
[請求項14]
 請求項1乃至13の何れかに記載の漏洩導波管と、
 前記漏洩導波管の端部に接続され、前記漏洩導波管の内部に対して無線信号を送受する無線機と、
 前記漏洩導波管の内部に対して無線信号を送受する端末機と、
 前記漏洩導波管の内部を通じて前記無線機と前記端末機との間で送受された無線信号により、前記無線機と前記端末機と間の距離を推定する推定装置と
 を備える、
 位置検出システム。
[請求項15]
 前記推定装置は、前記無線機又は前記端末機における前記無線信号の受信電界強度、前記漏洩導波管の内部の減衰定数、及び自由空間の減衰定数から、前記距離を推定する、
 請求項14に記載の位置検出システム。
[請求項16]
 前記推定装置は、前記無線機及び前記端末機の間で前記無線信号が送信されてから受信されるまでの時間である信号到来時間から、前記漏洩導波管の内部と外部との間で前記無線信号が伝播した伝播位置と、前記無線機と前記伝搬位置との間の距離である管路距離を推定する、
 請求項14に記載の位置検出システム。
[請求項17]
 前記無線機は、前記漏洩導波管の一端に接続された第1無線機と、他端に接続された第2無線機とを有し、
 前記推定装置は、前記第1無線機及び前記端末機の間における前記無線信号の第1信号到来時間と、前記第2無線機及び前記端末機の間における前記無線信号の第2信号到来時間との差分から、前記管路距離を推定する、
 請求項16に記載の位置検出システム。
[請求項18]
 前記漏洩導波管は、一端に前記無線機が接続され、他端が前記無線信号を反射する反射端とされ、
 前記推定装置は、前記無線信号の直接波の第1信号到来時間と、前記無線信号の前記反射端における反射波の第2信号到来時間との差分から、前記管路距離を推定する、
 請求項16に記載の位置検出システム。
[請求項19]
 前記推定装置は、前記無線機及び前記端末機の間の前記無線信号の伝播経路におけるコヒーレント帯域幅から、前記差分を推定する、
 請求項18に記載の位置検出システム。
[請求項20]
 前記推定装置は、前記無線機又は前記端末機における前記無線信号の受信電界強度から、前記伝播位置と前記端末機との間の距離である管外距離を推定する、
 請求項16乃至19の何れかに記載の位置検出システム。
[請求項21]
 前記推定装置は、前記伝播位置と前記端末機とを結ぶ方向と、前記漏洩導波管の前記長手方向との間の角度を推定する、
 請求項20に記載の位置検出システム。
[請求項22]
 前記推定装置は、前記無線信号と前記漏洩導波管に進入するノイズ信号とを分離する、
 請求項16乃至21の何れかに記載の位置検出システム。

図面

[ 図 1]

[ 図 2]

[ 図 3]

[ 図 4]

[ 図 5A]

[ 図 5B]

[ 図 6]

[ 図 7]

[ 図 8]

[ 図 9]

[ 図 10]

[ 図 11]

[ 図 12]

[ 図 13]

[ 図 14]

[ 図 15]

[ 図 16]

[ 図 17]

[ 図 18]

[ 図 19]

[ 図 20]

[ 図 21]

[ 図 22]

[ 図 23A]

[ 図 23B]

[ 図 24]

[ 図 25]

[ 図 26]

[ 図 27]

[ 図 28]

[ 図 29]

[ 図 30]