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1. (WO2019044548) SUBSTRATE TREATMENT APPARATUS AND SUBSTRATE TREATMENT METHOD
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明 細 書

発明の名称 基板処理装置および基板処理方法

技術分野

0001  

背景技術

0002  

先行技術文献

特許文献

0003  

発明の概要

発明が解決しようとする課題

0004   0005  

課題を解決するための手段

0006  

発明の効果

0007  

図面の簡単な説明

0008  

発明を実施するための形態

0009   0010   0011   0012   0013   0014   0015   0016   0017   0018   0019   0020   0021   0022   0023   0024   0025   0026   0027   0028   0029   0030   0031   0032   0033   0034   0035   0036   0037   0038   0039   0040   0041   0042   0043   0044   0045   0046   0047   0048   0049   0050   0051   0052   0053   0054   0055   0056   0057   0058   0059   0060   0061   0062   0063   0064   0065   0066   0067   0068   0069   0070   0071   0072   0073   0074   0075   0076   0077   0078   0079   0080   0081   0082   0083   0084   0085   0086   0087   0088   0089   0090   0091   0092   0093   0094   0095   0096   0097   0098   0099   0100   0101   0102   0103   0104   0105   0106   0107   0108   0109   0110   0111   0112   0113   0114   0115   0116   0117   0118   0119   0120   0121  

符号の説明

0122  

請求の範囲

1   2   3   4   5   6   7   8   9   10  

図面

1   2   3   4   5   6   7   8   9   10   11   12   13   14   15   16   17  

明 細 書

発明の名称 : 基板処理装置および基板処理方法

技術分野

[0001]
 開示の実施形態は、基板処理装置および基板処理方法に関する。

背景技術

[0002]
 従来、半導体ウェハ等の基板に対し、基板の上方に配置したノズルから処理液を吐出することにより基板を処理する基板処理装置が知られている(たとえば、特許文献1参照)。

先行技術文献

特許文献

[0003]
特許文献1 : 特開2003-092343号公報

発明の概要

発明が解決しようとする課題

[0004]
 この種の基板処理装置においては、導電性の配管部を処理液が流れることによって「流動電流」と呼ばれる微弱な電流が発生するが、従来技術においては、かかる流動電流を測定して基板処理に有効利用することについて何ら考慮されていない。
[0005]
 実施形態の一態様は、流動電流を測定して基板処理に有効利用することができる基板処理装置および基板処理方法を提供することを目的とする。

課題を解決するための手段

[0006]
 実施形態の一態様に係る基板処理装置は、処理ユニットと、制御部と、測定部とを備える。処理ユニットは、基板を保持して回転させる保持部、処理液を吐出するノズルおよびノズルに処理液を供給する導電性の配管部を含む。制御部は、保持部に保持されて回転する基板に対し、ノズルから処理液を供給することによって基板を処理する液処理を処理ユニットに対して実行させる。測定部は、配管部を処理液が流れることによって生じる流動電流を測定する。また、制御部は、測定部による測定結果に基づいて液処理を監視する。

発明の効果

[0007]
 実施形態の一態様によれば、流動電流を測定して基板処理に有効利用することができる。

図面の簡単な説明

[0008]
[図1] 図1は、本実施形態に係る基板処理システムの概略構成を示す図である。
[図2] 図2は、処理ユニットの概略構成を示す図である。
[図3] 図3は、液処理中における流動電流の値をウェハの回転数を変化させながら測定した結果を示すグラフである。
[図4] 図4は、流動電流の導通経路の構成を示す図である。
[図5] 図5は、流動電流情報の一例を示す図である。
[図6] 図6は、異常検出処理の処理手順を示すフローチャートである。
[図7] 図7は、放電検出処理の説明図である。
[図8] 図8は、処理液の置換完了タイミングの検出処理の説明図である。
[図9] 図9は、帯電量推定処理の説明図である。
[図10] 図10は、第2の実施形態に係る処理ユニットの構成を示す図である。
[図11] 図11は、イオナイザの構成を示す図である。
[図12] 図12は、イオナイザをダミーディスペンスポートの除電に用いる場合の例を示す図である。
[図13] 図13は、第4の実施形態に係る処理ユニットの構成を示す図である。
[図14] 図14は、表面電位計による表面電位の測定位置の他の例を示す図である。
[図15] 図15は、表面電位計による表面電位の測定位置の他の例を示す図である。
[図16] 図16は、表面電位計による測定結果に基づく異常検出処理の説明図である。
[図17] 図17は、表面電位計による測定結果に基づく異常対応処理の説明図である。

発明を実施するための形態

[0009]
 以下、添付図面を参照して、本願の開示する基板処理装置および基板処理方法の実施形態を詳細に説明する。なお、以下に示す実施形態によりこの発明が限定されるものではない。
[0010]
(第1の実施形態)
<1.基板処理システムの構成>
 まず、第1の実施形態に係る基板処理システムの構成について図1を参照して説明する。
[0011]
 図1は、本実施形態に係る基板処理システムの概略構成を示す図である。以下では、位置関係を明確にするために、互いに直交するX軸、Y軸およびZ軸を規定し、Z軸正方向を鉛直上向き方向とする。
[0012]
 図1に示すように、基板処理システム1は、搬入出ステーション2と、処理ステーション3とを備える。搬入出ステーション2と処理ステーション3とは隣接して設けられる。
[0013]
 搬入出ステーション2は、キャリア載置部11と、搬送部12とを備える。キャリア載置部11には、複数枚の基板、本実施形態では半導体ウェハ(以下ウェハW)を水平状態で収容する複数のキャリアCが載置される。
[0014]
 搬送部12は、キャリア載置部11に隣接して設けられ、内部に基板搬送装置13と、受渡部14とを備える。基板搬送装置13は、ウェハWを保持するウェハ保持機構を備える。また、基板搬送装置13は、水平方向および鉛直方向への移動ならびに鉛直軸を中心とする旋回が可能であり、ウェハ保持機構を用いてキャリアCと受渡部14との間でウェハWの搬送を行う。
[0015]
 処理ステーション3は、搬送部12に隣接して設けられる。処理ステーション3は、搬送部15と、複数の処理ユニット16とを備える。複数の処理ユニット16は、搬送部15の両側に並べて設けられる。
[0016]
 搬送部15は、内部に基板搬送装置17を備える。基板搬送装置17は、ウェハWを保持するウェハ保持機構を備える。また、基板搬送装置17は、水平方向および鉛直方向への移動ならびに鉛直軸を中心とする旋回が可能であり、ウェハ保持機構を用いて受渡部14と処理ユニット16との間でウェハWの搬送を行う。
[0017]
 処理ユニット16は、基板搬送装置17によって搬送されるウェハWに対して所定の基板処理を行う。
[0018]
 また、基板処理システム1は、制御装置4を備える。制御装置4は、たとえばコンピュータであり、制御部18と記憶部19とを備える。記憶部19には、基板処理システム1において実行される各種の処理を制御するプログラムが格納される。制御部18は、記憶部19に記憶されたプログラムを読み出して実行することによって基板処理システム1の動作を制御する。
[0019]
 なお、かかるプログラムは、コンピュータによって読み取り可能な記憶媒体に記録されていたものであって、その記憶媒体から制御装置4の記憶部19にインストールされたものであってもよい。コンピュータによって読み取り可能な記憶媒体としては、たとえばハードディスク(HD)、フレキシブルディスク(FD)、コンパクトディスク(CD)、マグネットオプティカルディスク(MO)、メモリカードなどがある。
[0020]
 上記のように構成された基板処理システム1では、まず、搬入出ステーション2の基板搬送装置13が、キャリア載置部11に載置されたキャリアCからウェハWを取り出し、取り出したウェハWを受渡部14に載置する。受渡部14に載置されたウェハWは、処理ステーション3の基板搬送装置17によって受渡部14から取り出されて、処理ユニット16へ搬入される。
[0021]
 処理ユニット16へ搬入されたウェハWは、処理ユニット16によって処理された後、基板搬送装置17によって処理ユニット16から搬出されて、受渡部14に載置される。そして、受渡部14に載置された処理済のウェハWは、基板搬送装置13によってキャリア載置部11のキャリアCへ戻される。
[0022]
 制御装置4の制御部18は、CPU(Central Processing Unit)、ROM(Read Only Memory)、RAM(Random Access Memory)、入出力ポートなどを有するマイクロコンピュータや各種の回路を含む。かかるマイクロコンピュータのCPUは、ROMに記憶されているプログラムを読み出して実行することにより、後述する制御を実現する。
[0023]
 なお、かかるプログラムは、コンピュータによって読み取り可能な記録媒体に記録されていたものであって、その記録媒体から制御装置4の記憶部19にインストールされたものであってもよい。コンピュータによって読み取り可能な記録媒体としては、例えばハードディスク(HD)、フレキシブルディスク(FD)、コンパクトディスク(CD)、マグネットオプティカルディスク(MO)、メモリカードなどがある。
[0024]
 制御装置4の記憶部19は、たとえば、RAM、フラッシュメモリ(Flash Memory)等の半導体メモリ素子、又は、ハードディスク、光ディスク等の記憶装置によって実現される。
[0025]
<2.処理ユニットの構成>
 次に、処理ユニット16の構成について図2を参照して説明する。図2は、処理ユニット16の概略構成を示す図である。
[0026]
 図2に示すように、処理ユニット16は、チャンバ20と、基板保持機構30と、処理液供給部40と、回収カップ50とを備える。
[0027]
 チャンバ20は、基板保持機構30と処理液供給部40と回収カップ50とを収容する。チャンバ20の天井部には、FFU(Fan Filter Unit)21が設けられる。FFU21は、チャンバ20内にダウンフローを形成する。
[0028]
 基板保持機構30は、保持部31と、支柱部32と、駆動部33とを備える。保持部31は、チャンバ20の略中央に設けられる。保持部31の上面には、ウェハWを側面から保持する保持部材311が設けられる。ウェハWは、かかる保持部材311によって保持部31の上面からわずかに離間した状態で水平保持される。支柱部32は、鉛直方向に延在する部材であり、基端部が駆動部33によって回転可能に支持され、先端部において保持部31を水平に支持する。駆動部33は、たとえばモータ等を含んで構成され、支柱部32を鉛直軸まわりに回転させる。
[0029]
 かかる基板保持機構30は、駆動部33を用いて支柱部32を回転させることによって支柱部32に支持された保持部31を回転させ、これにより、保持部31に保持されたウェハWを回転させる。
[0030]
 処理液供給部40は、ウェハWに対して処理液を供給する。処理液供給部40は、処理液を吐出するノズル41と、ノズル41を水平に支持するアーム42と、アーム42を旋回および昇降させる移動機構43とを備える。移動機構43は、アーム42を旋回させることにより、ノズル41をウェハWの径方向に沿って(すなわち水平方向に沿って)移動させることができる。
[0031]
 ノズル41には、導電性の配管部44が接続される。配管部44には、バルブ45aを介して薬液供給源46aが接続されるとともに、バルブ45bを介してリンス液供給源46bが接続される。配管部44は、たとえば複数の導電層が長手方向に沿ってストライプ状に形成された樹脂製のチューブである。
[0032]
 処理液供給部40は上記のように構成されており、バルブ45aが開放されることにより、薬液供給源46aから供給される薬液が配管部44を介してノズル41からウェハWに吐出される。また、バルブ45bが開放されることにより、リンス液供給源46bから供給されるリンス液が配管部44を介してノズル41からウェハWに吐出される。
[0033]
 ここでは、薬液としてSC1(アンモニア、過酸化水素および水の混合液)が使用され、リンス液としてDIW(加熱されていない常温(20~25℃)の純水)が使用される場合の例を示すが、薬液およびリンス液の種類は、上記の例に限定されない。また、処理液供給部40は、複数種類の薬液を供給する構成であってもよい。薬液としてのSC1は、図示しない加熱部によって予め設定された温度(たとえば、80℃)に加熱された状態でノズル41から吐出される。
[0034]
 回収カップ50は、保持部31を取り囲むように配置され、保持部31の回転によってウェハWから飛散する処理液を捕集する。回収カップ50の底部には、排液口51が形成されており、回収カップ50によって捕集された処理液は、かかる排液口51から処理ユニット16の外部へ排出される。また、回収カップ50の底部には、FFU21から供給される気体を処理ユニット16の外部へ排出する排気口52が形成される。
[0035]
<3.液処理の内容>
 次に、処理ユニット16において行われる液処理の内容について説明する。なお、液処理は、制御装置4の制御部18の制御に従って実行される。
[0036]
 処理ユニット16では、まず、ウェハWの搬入処理が行われる。搬入処理において、処理ユニット16は、基板搬送装置17(図1参照)によってチャンバ20内に搬入されたウェハWを基板保持機構30の保持部材311を用いて保持する。
[0037]
 つづいて、処理ユニット16では、薬液処理が行われる。薬液処理において、処理ユニット16は、まず、駆動部33を用いて保持部31を回転させることにより、保持部31に保持されたウェハWを所定の回転数で回転させる。つづいて、処理ユニット16は、移動機構43を用いてノズル41をウェハWの中央上方に位置させる。
[0038]
 その後、処理ユニット16は、バルブ45aを所定時間開放することにより、ノズル41から回転するウェハWの表面に対してSC1を供給する。ウェハWへ吐出されたSC1は、ウェハWの回転に伴う遠心力によってウェハWの表面の全面に広げられる。これにより、ウェハWが処理(たとえば洗浄)される。
[0039]
 つづいて、処理ユニット16では、リンス処理が行われる。リンス処理において、処理ユニット16は、バルブ45bを所定時間開放することにより、ノズル41から回転するウェハWの表面に対してDIWを供給する。ウェハWへ吐出されたDIWは、ウェハWの回転に伴う遠心力によってウェハWの表面の全面に広げられる。これにより、ウェハWに残存するSC1がDIWによって洗い流される。
[0040]
 つづいて、処理ユニット16では、乾燥処理が行われる。乾燥処理において、処理ユニット16は、駆動部33の回転速度を増速させることによってウェハW上のDIWを振り切ってウェハWを乾燥させる。
[0041]
 つづいて、処理ユニット16では、搬出処理が行われる。搬出処理において、処理ユニット16は、駆動部33によるウェハWの回転を停止した後、基板搬送装置17にウェハWを渡す。かかる搬出処理が完了すると、1枚のウェハWについての一連の基板処理が完了する。
[0042]
<4.流動電流について>
 配管部44のような導電性配管を処理液が流れると、流動電流と呼ばれる電流が発生する。流動電流とは、固体と液体との接触界面に生じる電気二重層のうち、液体側に存在する電荷が、液体の流れによって固体側の電荷から引き離されることで生じる電流のことである。
[0043]
 流動電流は、微弱な電流であるため、通常、ピコアンメータ等の特殊な機器を用いなければ測定することはできない。しかしながら、本願の発明者らは、上述した液処理において、ノズル41から回転するウェハWに対して処理液を供給しているときに、通常の流動電流よりも大きい流動電流が流れることを発見した。これは、高速回転(たとえば500~2000rpm)するウェハW上を処理液が流れることで処理液の流れが増速され、これにより、流動電流の発生量が多くなるためと考えられる。しうたがって、薬液処理やリンス処理中に発生する流動電流については、ピコアンメータ等の特殊な機器を用いることなく測定することが可能である。
[0044]
 さらに、本発明者らは、液処理の処理条件(回転数や処理液の種類等)が変化することによって流動電流の値が変化することを発見した。この点について図3を参照して説明する。図3は、液処理中における流動電流の値をウェハWの回転数を変化させながら測定した結果を示すグラフである。
[0045]
 なお、図3には、ノズル41から回転するウェハWに対して機能水を供給した場合の流動電流の値を四角のプロットで示し、DIWを供給した場合の流動電流の値をひし形のプロットで示している。機能水は、DIWよりもイオン量が多い液体である。
[0046]
 図3に示すように、流動電流の値は、ウェハWの回転数の上昇に伴って増加する。また、流動電流の値は、DIWと機能水とで異なり、イオン量がより多い機能水の方が流動電流の値が大きくなる。
[0047]
 このように、液処理中に発生する流動電流の値は、液処理の処理条件によって変化する。そこで、本実施形態に係る基板処理システム1では、液処理中における流動電流を測定し、測定結果に基づいて液処理の監視を行うこととした。以下、かかる点について具体的に説明する。
[0048]
<5.導通経路の構成>
 まず、流動電流の導通経路について図4を参照して説明する。図4は、流動電流の導通経路の構成を示す図である。
[0049]
 図4に示すように、処理ユニット16には、導電性の配管部44をグランド接続するための配線101が設けられる。配管部44には絶縁継手47が設けられており、上述した流動電流は、絶縁継手47よりも下流側の配管部44を処理液が流れることによって発生する。配線101の一端部は、絶縁継手47よりも下流側において配管部44に接続され、他端部はグランドに接続される。
[0050]
 処理ユニット16の保持部材311は、導電性を有する部材で形成される。たとえば、保持部材311は、カーボン繊維を含むPEEKなどの導電性樹脂を用いて形成される。また、保持部31の内部には、保持部材311および支柱部32に接触する導電性部材31aが設けられている。支柱部32も、導電性部材で形成される。
[0051]
 処理ユニット16の駆動部33は、電動機331と、複数(ここでは2つ)の軸受332とを備える。電動機331は、ハウジング331aと、固定子331bと、回転子331cとを備える。
[0052]
 ハウジング331aは、たとえば筒状に形成され、内部に固定子331bおよび回転子331cを収納する。ハウジング331aは、導電性部材で形成される。固定子331bは、ハウジング331aの内周面に設けられる。この固定子331bの内周側には空隙を介して回転子331cが対向配置される。回転子331cは、支柱部32の外周面に設けられ、固定子331bと対向配置される。
[0053]
 軸受332は、ハウジング331aと支柱部32との間に設けられ、支柱部32を回転可能に支持する。軸受332は、たとえば玉軸受であり、導電性部材で形成される。
[0054]
 駆動部33のハウジング331aには、電動機331をアース接続するための配線103が接続される。配線103の一端部はハウジング331aに接続され、他端部はアースに接続される。
[0055]
 このように、流動電流の導通経路は、配線101、配管部44、ノズル41、処理液およびウェハW、保持部材311、保持部31の導電性部材31a、支柱部32、軸受332、電動機331のハウジング331aおよび配線103で構成される。そして、流動電流は、図4中の矢印で示すように、配線101から配線103に向かって流れる。
[0056]
 配線101には、流動電流を測定する測定部102が設けられる。測定部102は、マイクロアンペアレベルの電流を測定することが可能な電流計である。測定部102は、上述した液処理中において流動電流の測定を行い、測定結果を制御部18へ出力する。なお、測定部102は、上述した液処理のうち少なくとも薬液処理およびリンス処理において流動電流の測定を行えばよく、必ずしも液処理の全期間において流動電流の測定を行うことを要しない。
[0057]
 一方、制御装置4の記憶部19は、レシピ情報191を記憶する。レシピ情報191は、処理ユニット16に対して実行させる液処理の各処理条件が処理シーケンス順に登録された情報である。具体的には、レシピ情報191には、各処理におけるウェハWの回転数、処理液の種類、処理液の温度等の処理条件が含まれる。制御部18は、かかるレシピ情報191に従って処理ユニット16を制御することにより、上述した液処理を処理ユニット16に実行させる。
[0058]
 また、記憶部19は、流動電流情報192を記憶する。流動電流情報192は、液処理の処理条件と流動電流の値とを関連づけた情報である。ここで、流動電流情報192の内容について図5を参照して説明する。図5は、流動電流情報192の一例を示す図である。
[0059]
 図5に示すように、流動電流情報192には、液処理の処理条件として、「ウェハ種類」項目、「回転数」項目、「液種」項目、「温度」項目等が含まれる。「ウェハ種類」項目には、ウェハWの種類を示す情報が格納される。「回転数」項目には、ウェハWの回転数を示す情報が格納される。「液種」項目には、処理液の種類を示す情報が格納される。「温度」項目には、処理液の温度を示す情報が格納される。
[0060]
<6.流動電流の測定結果に基づく液処理の監視>
<6.1.異常検出>
 制御部18は、測定部102による流動電流の測定結果に基づいて液処理の監視を行う。たとえば、制御部18は、測定部102から取得した流動電流の測定結果と、記憶部19に記憶されたレシピ情報191および流動電流情報192とに基づき、液処理の異常を検出することができる。
[0061]
 かかる異常検出処理について図6を参照して説明する。図6は、異常検出処理の処理手順を示すフローチャートである。なお、図6に示す異常検出処理は、液処理において、たとえば薬液処理が開始してからリンス処理が終了するまでの間行われる。
[0062]
 図6に示すように、制御部18は、測定部102による流動電流の測定結果が、流動電流情報192に含まれる流動電流の値に基づく閾値範囲から外れたか否かを判定する(ステップS101)。
[0063]
 たとえば、レシピ情報191に従って、ウェハ種類「A」のウェハWを、回転数「1000rpm」、液種「SC1」および温度「Y1degC」にて薬液処理を行う場合、制御部18は、上記薬液処理中における流動電流の測定結果が、「X2μA」を基準とする閾値範囲、たとえば、X2μAに対して±10%の範囲から外れたか否かを判定する。
[0064]
 ステップS101において、流動電流の測定結果が、流動電流情報192に含まれる流動電流の値に基づく閾値範囲内である場合(ステップS101,No)、制御部18は、ステップS101の判定処理を繰り返す。一方、流動電流の測定結果が閾値範囲から外れたと判定した場合(ステップS101,Yes)、制御部18は、液処理の異常を検出する(ステップS102)。
[0065]
 たとえば図4に示す導通経路が途切れると、流動電流の値は小さくなり、上記閾値範囲から外れる場合がある。そこで、制御部18は、流動電流の測定結果が閾値範囲を下回った場合に、液処理の異常として、「配管部44の破断」、「ウェハWの割れ」、「保持部31あるいは保持部材311の絶縁」のうちの少なくとも1つを検出してもよい。
[0066]
 また、流動電流の値は処理液の種類によって変化する。そこで、制御部18は、流動電流の測定結果が閾値範囲を外れた場合に、処理液の濃度異常を検出してもよい。また、流動電流の値は、処理液の温度によっても変化する。そこで、制御部18は、流動電流の測定結果が閾値範囲を外れた場合に、処理液の温度異常を検出してもよい。
[0067]
 つづいて、制御部18は、異常対応処理を行う(ステップS103)。たとえば、制御部18は、液処理を中断し、基板処理システム1に設けられた表示灯を点灯させてもよい。また、制御部18は、基板処理システム1にネットワークを介して接続される上位装置に対して異常情報を出力してもよい。
[0068]
<6.2.放電の検出>
 薬液処理中またはリンス処理中においては、放電が発生する場合がある。たとえば、ノズル41から吐出された薬液またはリンス液とウェハWとの電位差が大きい場合に、薬液またはリンス液がウェハWに接触した瞬間に放電が発生することがある。放電が発生すると、流動電流の値は、急激に変化する。そこで、制御部18は、かかる流動電流の急激な変化を検出することにより、放電の発生を検出することとしてもよい。この点について図7を参照して説明する。図7は、放電検出処理の説明図である。図7のグラフは、薬液処理またはリンス処理中における流動電流の時間変化の一例を示している。
[0069]
 図7に示すように、薬液処理中またはリンス処理中に放電が発生した場合、流動電流の測定結果に急激な変化が現れる。制御部18は、薬液処理およびリンス処理中における測定部102による測定結果を記憶部19に記憶し、記憶部19に記憶された測定結果を用いて流動電流の変化量を算出する。そして、流動電流の変化量が閾値を超えた場合、制御部18は、放電の発生を検出する。
[0070]
 このように、制御部18は、測定部102による測定結果に基づき、薬液処理またはリンス処理中における放電の発生を検出することが可能である。
[0071]
<6.3.液置換完了タイミングの検出>
 制御部18は、測定部102による測定結果に基づき、処理液の置換が完了したタイミングを検出してもよい。この点について図8を参照して説明する。図8は、処理液の置換完了タイミングの検出処理の説明図である。図8のグラフは、薬液処理からリンス処理へ移行する際の流動電流の時間変化の一例を示している。
[0072]
 たとえば、リンス処理において使用されるDIWは、薬液処理において使用されるSC1と比べてイオン量が少ないため、リンス処理中に発生する流動電流は、薬液処理中に発生する流動電流と比べて小さくなる。したがって、図8に示すように、薬液処理後にリンス処理を行った場合、流動電流は、リンス処理開始後から徐々に低下していき、SC1からDIWへの置換が完了することで安定することとなる。
[0073]
 制御部18は、リンス処理中における測定部102による測定結果を記憶部19に記憶し、記憶部19に記憶された測定結果を用いて流動電流の変化量を算出する。そして、流動電流の変化量が閾値未満となった場合に、制御部18は、SC1(第1の処理液一例)からDIW(第2の処理液の一例)への置換が完了したことを検出する。
[0074]
 このように、処理液の置換完了タイミングを検出することで、リンス処理の処理時間を最適化することができる。すなわち、DIWへの置換が完了したタイミングでリンス処理を終えるようにすることができる。制御部18は、置換完了タイミングの検出結果を用いてレシピ情報を更新してもよい。
[0075]
 なお、制御部18は、処理液の置換完了タイミングの検出処理を、流動電流の測定結果と流動電流情報192とに基づいて行ってもよい。たとえば、リンス処理時における流動電流の測定結果が、流動電流情報192に示されるリンス処理時における流動電流の値となった場合、または、流動電流情報192に示される流動電流の値を基準とする所定の範囲内(たとえば、±10%)となった場合に、SC1からDIWへの置換が完了したことを検出してもよい。また、制御部18は、リンス処理時における流動電流の測定結果が、流動電流情報192に示されるリンス処理時における流動電流の値または上記所定の範囲内となった場合であって、流動電流の測定結果の変化量が閾値未満となった場合に、SC1からDIWへの置換が完了したことを検出してもよい。
[0076]
<6.4.ウェハの帯電量の推定>
 制御部18は、測定部102による測定結果に基づき、ウェハWの帯電量を推定することも可能である。この点について図9を参照して説明する。図9は、帯電量推定処理の説明図である。
[0077]
 図9のグラフでは、ウェハWの中心部と外周部との間で処理液の吐出位置を変化させた場合の各吐出位置における流動電流の測定結果を破線で示し、液処理後のウェハWの帯電量の測定結果を実線で示している。ここでは、ウェハWが絶縁体ウェハであるものとする。
[0078]
 図9に示すように、ウェハWの中心部と外周部との間で処理液の吐出位置を変化させた場合の各吐出位置における流動電流の測定結果は、液処理後のウェハWの帯電量と同様の分布を示すことがわかる。
[0079]
 制御部18は、薬液処理において、移動機構43を用いてノズル41をウェハWの中心部と外周部との間で移動させつつ、ノズル41から回転するウェハWに対してSC1等の薬液を供給する液処理を処理ユニット16に対して実行させる。また、制御部18は、薬液処理中における測定部102による流動電流の測定結果を薬液の吐出位置と関連づけてウェハWの推定帯電量として記憶部19に記憶する。
[0080]
 これにより、液処理後にウェハWの帯電量を別途測定することなく、液処理後のウェハWの径方向における帯電量の分布を推定することができる。
[0081]
 上述してきたように、第1の実施形態に係る基板処理システム1(基板処理装置の一例)は、処理ユニット16と、制御部18と、測定部102とを備える。処理ユニット16は、ウェハW(基板の一例)を保持して回転させる保持部31、薬液およびリンス液(処理液の一例)を吐出するノズル41、および、ノズル41に処理液を供給する導電性の配管部44を含む。制御部18は、保持部31に保持されて回転するウェハWに対してノズル41から処理液を供給することによってウェハWを処理する液処理を処理ユニット16に対して実行させる。測定部102は、配管部44を処理液が流れることによって生じる流動電流を測定する。また、制御部18は、測定部102による測定結果に基づいて液処理を監視する。
[0082]
 したがって、第1の実施形態に係る基板処理システム1によれば、流動電流を測定して基板処理に有効利用することができる。
[0083]
 なお、上述した実施形態では、1つのノズル41から複数の処理液を吐出させる場合の例について説明したが、処理ユニット16は、複数の処理液をそれぞれ吐出する複数のノズル41を備える構成であってもよい。この場合、各ノズル41の配管部44に対して配線101および測定部102を設ければよい。
[0084]
(第2の実施形態)
 次に、第2の実施形態に係る基板処理システムについて図10を参照して説明する。図10は、第2の実施形態に係る処理ユニットの構成を示す図である。なお、以下の説明では、既に説明した部分と同様の部分については、既に説明した部分と同一の符号を付し、重複する説明を省略する。
[0085]
 図10に示すように、第2の実施形態に係る処理ユニット16Aには、イオナイザ110が設けられる。イオナイザ110は、ウェハWの帯電を抑制するためのイオンを流動電流の導通経路に対して照射する。具体的には、イオナイザ110は、支柱部32に対してイオンを照射する。
[0086]
 第2の実施形態に係る制御部18Aは、薬液処理およびリンス処理中における流動電流の測定結果に基づいてイオナイザ110の出力を制御する。具体的には、制御部18Aは、導通経路に流れる流動電流が低減するように、好ましくは、導通経路に流れる流動電流がゼロとなるように、測定部102による測定結果に応じてイオナイザ110の出力を調整する。イオナイザ110から照射されたイオンは、イオン電流として流動電流とは逆向きに導通経路を流れることで、導通経路を流れる流動電流を打ち消すまたは低減させる。
[0087]
 このように、第2の実施形態に係る制御部18Aは、測定部102による測定結果に基づいてイオナイザ110(電流供給部の一例)の出力を制御することで、薬液処理およびリンス処理中におけるウェハWの帯電を抑制することができる。
[0088]
 なお、ここでは、イオナイザ110を用いることとしたが、流動電流を打ち消すまたは低減する方法はこれに限定されない。たとえば、流動電流と逆向きの電流を導通経路に供給する外部電源(電流供給部の一例)を配線101に設けてもよい。この場合、制御部18Aは、測定部102による測定結果に基づいて外部電源の出力を制御することにより、導通経路に流れる流動電流を打ち消すまたは低減させることができる。
[0089]
(第3の実施形態)
 第3の実施形態では、イオナイザ110の具体的な構成について説明する。図11は、イオナイザ110の構成を示す図である。
[0090]
 図11に示すように、イオナイザ110は、プラスイオン発生部111と、マイナスイオン発生部112と、プラスイオン流路113と、マイナスイオン流路114と、イオンバランス調整部115と、気流発生部116とを備える。
[0091]
 プラスイオン発生部111は、プラスイオンを発生させる第1の放電針を備え、マイナスイオン発生部112は、マイナスイオンを発生させる第2の放電針を備える。プラスイオン流路113は、プラスイオン発生部111において発生したプラスイオンを流通させる配管であり、先端に設けられた第1の照射口113aからプラスイオンを照射する。マイナスイオン流路114は、マイナスイオン発生部112において発生したマイナスイオンを流通させる配管であり、先端に設けられた第2の照射口114aからマイナスイオンを照射する。
[0092]
 第1の照射口113aおよび第2の照射口114aは、対象物(支柱部32)の近傍に配置され、第1の照射口113aから照射されたプラスイオンと、第2の照射口114aから照射されたマイナスイオンとは、対象物の近傍において混合されて対象物に照射される。第1の照射口113aおよび第2の照射口114aは、プラスイオンとマイナスイオンとが混合されやすいように、互いに近接して配置されることが好ましい。
[0093]
 イオンバランス調整部115は、プラスイオン発生部111およびマイナスイオン発生部112を制御することにより、プラスイオンおよびマイナスイオンのバランスを調整する。たとえば、イオンバランス調整部115は、第1の放電針または第2の放電針に印加する電圧を調整したり、第1の放電針または第2の放電針への印加電圧のデューティー比を調整したりすることによって、プラスイオンおよびマイナスイオンのバランスを調整することができる。制御部18Aは、測定部102による流動電流の測定結果に基づいてイオナイザ110のイオンバランス調整部115を制御することにより、イオナイザ110の出力を制御する。
[0094]
 このように、イオナイザ110は、プラスイオンとマイナスイオンとを別々の放電針で発生させ、別々の流路113,114で輸送し、対象物の直前で混合して対象物に照射することとした。
[0095]
 これにより、従来のイオナイザのように、1つの放電針を用いてプラスイオンおよびマイナスイオンの両方を発生させ、1つの流路でプラスイオンおよびマイナスイオンの両方を輸送して対象物に照射する場合と比較して、輸送中にプラスイオンとマイナスイオンとが結合して対象物に照射されるイオンが減少してしまうことを抑制することができる。
[0096]
 また、輸送中におけるイオンの減少を抑制することができるため、イオンをより遠い位置まで輸送することが可能である。言い換えれば、イオンの発生源であるプラスイオン発生部111およびマイナスイオン発生部112を対象物(支柱部32)から離れた場所に配置することが可能である。したがって、たとえば、プラスイオン発生部111およびマイナスイオン発生部112を薬液の影響を受けにくい場所(たとえば、チャンバ20の外部)に配置することが容易となる。
[0097]
 また、プラスイオン流路113においてはプラスイオンのみが流通し、マイナスイオン流路114においてはマイナスイオンのみが流通する。このため、プラスイオン流路113においては、プラスイオン同士の反発力によってプラスイオンが輸送され、マイナスイオン流路114においては、マイナスイオン同士の反発力によってマイナスイオンが輸送されることとなる。したがって、従来のイオナイザのように、プラスイオンおよびマイナスイオンの輸送に必ずしも気流を用いることを要しない。気流が不要となることで、プラスイオンおよびマイナスイオンを処理雰囲気中の気流を乱すことなく対象物に照射することが可能となる。
[0098]
 なお、プラスイオンおよびマイナスイオンをより長距離輸送したい場合には、気流発生部116が発生させる気流を利用してもよい。気流発生部116は、第1の供給管117と、第2の供給管118と、バルブ119と、流量調整部120と、気体供給源121とを備える。第1の供給管117は、一端がプラスイオン発生部111に接続され、他端が気体供給源121に接続される。第2の供給管118は、一端がマイナスイオン発生部112に接続され、他端が第1の供給管117に接続される。バルブ119および流量調整部120は、第2の供給管118よりも上流側の第1の供給管117に設けられる。バルブ119は、第1の供給管117を開閉し、流量調整部120は、第1の供給管117を流れる気体の流量を調整する。気体供給源121は、第1の供給管117に対して空気や窒素等の気体を供給する。気流発生部116のバルブ119および流量調整部120は、制御部18Aによって制御される。
[0099]
 なお、イオナイザ110は、支柱部32以外の部位を対象物としてもよい。たとえば、イオナイザ110は、ダミーディスペンスポートの除電に用いることができる。この点について図12を参照して説明する。図12は、イオナイザ110をダミーディスペンスポートの除電に用いる場合の例を示す図である。
[0100]
 図12に示すダミーディスペンスポート200は、処理ユニット16,16Aのチャンバ20内に配置され、ノズル41のダミーディスペンス時においてノズル41から吐出される薬液を受けてチャンバ20の外部へ排出する。イオナイザ110のプラスイオン流路113およびマイナスイオン流路114は、ノズル41および配管部44と一体的に設けられる。すなわち、プラスイオン流路113およびマイナスイオン流路114は、移動機構43によってノズル41および配管部44と一体的に移動する。
[0101]
 ダミーディスペンスポート200が帯電していると、ノズル41から吐出された薬液の液滴がダミーディスペンスポート200に吸着されてダミーディスペンスポート200に残存する。そして、ダミーディスペンスポート200に残存する薬液に他の薬液が接触することで、塩やパーティクルが発生したりするおそれがある。
[0102]
 そこで、ノズル41のダミーディスペンス時に、イオナイザ110のプラスイオン流路113およびマイナスイオン流路114からダミーディスペンスポート200に対し、それぞれプラスイオンおよびマイナスイオンを照射することで、ダミーディスペンスポート200を除電することとしてもよい。
[0103]
 また、イオナイザ110は、ノズル41に対してプラスイオンおよびマイナスイオンを照射してもよい。この場合も、イオナイザ110のプラスイオン流路113およびマイナスイオン流路114は、ノズル41および配管部44と一体的に設けられる。
[0104]
 ノズル41から薬液を吐出すると、静電気によってノズル41の吐出口周辺に薬液の液滴が付着する場合がある。そこで、イオナイザ110のプラスイオン流路113およびマイナスイオン流路114からノズル41に対し、それぞれプラスイオンおよびマイナスイオンを照射することで、ノズル41を除電することとしてもよい。これにより、ノズル41への液滴の付着を抑制することができる。なお、プラスイオンおよびマイナスイオンの照射は、常時行ってもよいし、薬液処理およびリンス処理時にのみ行ってもよい。
[0105]
(第4の実施形態)
 第4の実施形態では、ウェハWの表面電位の測定方法について説明する。
[0106]
 従来、ウェハWの表面電位を測定する場合、ウェハWの上方に配置されたプローブを用いてウェハWの表面電位を測定する表面電位計が用いられてきた。しかしながら、ウェハWの上方にプローブを配置した場合、プローブに薬液等が付着してプローブを劣化させるおそれがある。また、チャンバ20に対してウェハWを搬入出したり、ノズル41を移動させたりする際に、プローブが邪魔になるおそれがある。また、FFU21による気流がプローブによって乱されるおそれもある。さらに、ウェハW以外の帯電物の影響を受けやすく、ウェハWの表面電位を正確に測定することが難しい。このように、従来技術においては、液処理中におけるウェハWの表面電位を効率的に測定するという点でさらなる改善の余地がある。
[0107]
 一方、導体の表面電位は一定であり、導体の何れの場所で表面電位を測定しても測定結果は同一となる。そこで、第4の実施形態では、ウェハWと電気的に接続されているウェハW以外の場所の表面電位を測定することにより、ウェハWの表面電位を測定することとした。
[0108]
 図13は、第4の実施形態に係る処理ユニットの構成を示す図である。図13に示すように、第4の実施形態に係る処理ユニット16Bは、表面電位計150を備える。表面電位計150は、液処理中において、駆動部33における支柱部32の表面電位を測定し、測定結果を制御部18Bに出力する。
[0109]
 ここで、基板を除電するための除電経路、具体的には、ウェハW、保持部材311、保持部31の導電性部材31a、支柱部32、軸受332、電動機331のハウジング331aおよび配線103は、低抵抗であることが好ましい。しかしながら、かかる除電経路の一部を構成する軸受332は、ウェハWの回転数が高くなるほど抵抗値が高くなる。これは、回転数が高くなるにつれて、軸受332が有する玉の周りに油膜が張られ、軌道面から浮くことで、絶縁状態に近くなるためである。したがって、液処理中においてウェハWの回転数が上昇すると、除電経路の抵抗値が上昇してウェハWの表面電位が上昇することとなる。
[0110]
 このように、ウェハWの回転中においては、軸受332の抵抗値が上昇するため、除電経路のうち軸受332よりも上流側の部分、すなわち、ウェハW、保持部材311、保持部31の導電性部材31aおよび支柱部32を一つの導体と見なすことができる。したがって、支柱部32の表面電位を表面電位計150で測定することにより、ウェハWの表面電位を間接的に測定することが可能である。
[0111]
 図13に示す例では、支柱部32のうち、保持部31と軸受332との間に位置する部分の表面電位を表面電位計150にて測定することとしている。かかる場所に表面電位計150を配置することで、表面電位計150への薬液等の付着を防止することができる。また、チャンバ20に対してウェハWを搬入出したり、ノズル41を移動させたりする際に表面電位計150が邪魔になることもなく、FFU21による気流を乱すこともない。さらに、ウェハW以外の帯電物の影響を受けにくいため、ウェハWの表面電位をより正確に測定することができる。
[0112]
 なお、ウェハW以外の帯電物の影響をより受けにくくするために、表面電位計150を金属製の箱で覆ってもよい。
[0113]
 ここで、表面電位計150による表面電位の測定位置の他の例について図14および図15を参照して説明する。図14および図15は、表面電位計150による表面電位の測定位置の他の例を示す図である。
[0114]
 図14および図15に示すように、表面電位計150は、支柱部32のうち軸受332よりも下方側の部分、すなわち、反負荷側に延在する部分の表面電位を測定してもよい。図14には、支柱部32の底面の表面電位を測定する例を示し、図15には、支柱部32の周面の表面電位を測定する例を示している。なお、図14に示す例において、支柱部32は、必ずしも軸受332から下方に突出していることを要しない。また、図14および図15において、ウェハW以外の帯電物の影響をより受けにくくするために、表面電位計150を金属製の箱で覆ってもよい。
[0115]
 次に、表面電位計150による測定結果に基づく異常検出処理の例について図16を参照して説明する。図16は、表面電位計150による測定結果に基づく異常検出処理の説明図である。なお、図16には、液処理中における、表面電位計150による表面電位の測定結果、ノズル41からウェハWへ吐出される処理液の流量およびウェハWの回転数の時間変化の一例を示している。
[0116]
 図16に示すように、制御部18Bは、表面電位計150による測定結果と第1閾値とを比較し、測定結果が第1閾値を超えた場合に、異常電圧の発生を検出してもよい。なお、制御部18Bは、表面電位計150による測定結果を記憶部19に記憶し、記憶部19に記憶された測定結果を用いて表面電位の変化率を算出し、算出した表面電位の変化率が閾値を超えた場合に、突発的な(パルス状の)異常電圧の発生を検出することとしてもよい。
[0117]
 次に、表面電位計150による測定結果に基づく異常対応処理の例について図17を参照して説明する。図17は、表面電位計150による測定結果に基づく異常対応処理の説明図である。図17には、図16と同様、液処理中における、表面電位計150による表面電位の測定結果、ノズル41からウェハWへ吐出される処理液の流量およびウェハWの回転数の時間変化の一例を示している。
[0118]
 図17に示すように、制御部18Bは、表面電位計150による測定結果と第2閾値(<第1閾値)とを比較し、測定結果が第2閾値を超えた場合に、バルブ45aまたはバルブ45b(図2参照)を制御して、ノズル41から吐出される処理液の流量を低下させてもよい。これにより、ウェハWの表面電位を低下させることができる。なお、ここでは、処理液の流量を低下させることとしたが、制御部18Bは、駆動部33(図2参照)を制御することにより、ウェハWの回転数を低下させることとしてもよい。これによっても、ウェハWの表面電位を低下させることができる。
[0119]
 上述したように、第4の実施形態に係る基板処理システム1(基板処理装置の一例)は、導電性を有する保持部31と、保持部31の導電性部材31aと電気的に接触し、導電性部材で構成される除電経路部と、一端部が除電経路部に接続され、他端部が接地電位に接続される配線103(接地部の一例)と、保持部31に保持されたウェハWに対して処理液を吐出するノズル41と、保持部31に保持されたウェハWの表面電位を測定する表面電位計150とを備える。また、除電経路部は、保持部31の導電性部材31aと電気的に接触し、保持部31を支持する導電性の支柱部32と、軸受332を介して支柱部32を支持するとともに、支柱部32を回転させる電動機331とを含み、表面電位計150は、支柱部32の表面電位を測定することによって保持部31に保持されたウェハWの表面電位を測定する。
[0120]
 したがって、第4の実施形態に係る基板処理システム1によれば、液処理中におけるウェハWの表面電位を効率的に測定することができる。
[0121]
 さらなる効果や変形例は、当業者によって容易に導き出すことができる。このため、本発明のより広範な態様は、以上のように表しかつ記述した特定の詳細および代表的な実施形態に限定されるものではない。したがって、添付の請求の範囲およびその均等物によって定義される総括的な発明の概念の精神または範囲から逸脱することなく、様々な変更が可能である。

符号の説明

[0122]
W ウェハ
1 基板処理システム
2 搬入出ステーション
3 処理ステーション
4 制御装置
16 処理ユニット
18 制御部
19 記憶部
101 配線
102 測定部
110 イオナイザ
191 レシピ情報
192 流動電流情報

請求の範囲

[請求項1]
 基板を保持して回転させる保持部、処理液を吐出するノズルおよび前記ノズルに前記処理液を供給する導電性の配管部を含む処理ユニットと、
 前記保持部に保持されて回転する前記基板に対し、前記ノズルから前記処理液を供給することによって前記基板を処理する液処理を前記処理ユニットに対して実行させる制御部と、
 前記配管部を前記処理液が流れることによって生じる流動電流を測定する測定部と
 を備え、
 前記制御部は、
 前記測定部による測定結果に基づいて前記液処理を監視する、基板処理装置。
[請求項2]
 前記液処理の処理条件と流動電流の値とを関連づけた流動電流情報を記憶する記憶部
 をさらに備え、
 前記制御部は、
 前記測定部による測定結果と前記流動電流情報とに基づき、前記液処理の異常を検出する、請求項1に記載の基板処理装置。
[請求項3]
 前記制御部は、
 前記液処理の異常として、前記配管部の破断、前記基板の割れ、前記保持部の絶縁のうちの少なくとも1つを検出する、請求項2に記載の基板処理装置。
[請求項4]
 前記流動電流情報は、
 前記液処理の処理条件として、前記処理液の種類を含み、
 前記制御部は、
 前記測定部による測定結果と前記流動電流情報とに基づき、前記処理液の濃度異常を検出する、請求項2または3に記載の基板処理装置。
[請求項5]
 前記流動電流情報は、
 前記液処理の処理条件として、前記処理液の温度を含み、
 前記制御部は、
 前記測定部による測定結果と前記流動電流情報とに基づき、前記処理液の温度異常を検出する、請求項2~4のいずれか一つに記載の基板処理装置。
[請求項6]
 前記制御部は、
 前記測定部による測定結果に基づき、前記液処理中における放電の発生を検出する、請求項1~5のいずれか一つに記載の基板処理装置。
[請求項7]
 前記制御部は、
 前記測定部による測定結果に基づき、前記基板上の前記処理液が第1の処理液から第2の処理液へ置換したタイミングを検出する、請求項1~6のいずれか一つに記載の基板処理装置。
[請求項8]
 前記ノズルを前記基板の径方向に沿って移動させる移動機構
 を備え、
 前記制御部は、
 前記移動機構を用いて前記ノズルを前記基板の径方向に沿って移動させつつ、前記保持部に保持されて回転する前記基板に対し、前記ノズルから前記処理液を供給することによって前記基板を処理する前記液処理を前記処理ユニットに対して実行させ、前記測定部による測定結果に基づき、前記基板の径方向における帯電量の分布を推定する、請求項1~7のいずれか一つに記載の基板処理装置。
[請求項9]
 前記流動電流の導通経路に対して前記流動電流と逆向きの電流を供給する電流供給部
 をさらに備え、
 前記制御部は、
 前記測定部による測定結果に基づいて前記電流供給部の出力を制御する、請求項1~8のいずれか一つに記載の基板処理装置。
[請求項10]
 基板を保持して回転させる保持部、処理液を吐出するノズルおよび前記ノズルに前記処理液を供給する導電性の配管部を含む処理ユニットに対し、前記保持部に保持されて回転する前記基板に対して前記ノズルから前記処理液を供給することによって前記基板を処理する液処理を実行させる制御工程と、
 前記配管部を前記処理液が流れることによって生じる流動電流を測定する測定工程と、
 前記測定工程における測定結果に基づいて前記液処理を監視する監視工程と
 を含む、基板処理方法。

図面

[ 図 1]

[ 図 2]

[ 図 3]

[ 図 4]

[ 図 5]

[ 図 6]

[ 図 7]

[ 図 8]

[ 図 9]

[ 図 10]

[ 図 11]

[ 図 12]

[ 図 13]

[ 図 14]

[ 図 15]

[ 図 16]

[ 図 17]